1: 2011/09/04(日) 23:41:41.73 ID:AaOOxfVP0
~放課後 屋内プール前にて~
森島「そんなことないと思うけど♪」
塚原「明らかに度を越してるわよ、橘君ボロボロじゃない」
純一「あははは……」
塚原「橘君も『あははは……』じゃないと思うんだけど?」
純一「は、はい……」
森島「ひびきちゃん、橘君はワンチャンになってくれるって……だから問題ないと思うの」
塚原「はるか、あなたは『ワンチャン』にまたがってお馬さんゴッコをするの?」
森島「だって~ひびきちゃんを待ってるあいだ、暇だったんだもん。ねえジョン?」
純一「は、はい」
森島「こ~ら、『はい』じゃくて『わん』でしょ?」ニコッ
純一「わ、わん!」
森島「そんなことないと思うけど♪」
塚原「明らかに度を越してるわよ、橘君ボロボロじゃない」
純一「あははは……」
塚原「橘君も『あははは……』じゃないと思うんだけど?」
純一「は、はい……」
森島「ひびきちゃん、橘君はワンチャンになってくれるって……だから問題ないと思うの」
塚原「はるか、あなたは『ワンチャン』にまたがってお馬さんゴッコをするの?」
森島「だって~ひびきちゃんを待ってるあいだ、暇だったんだもん。ねえジョン?」
純一「は、はい」
森島「こ~ら、『はい』じゃくて『わん』でしょ?」ニコッ
純一「わ、わん!」
2: 2011/09/04(日) 23:42:22.71 ID:AaOOxfVP0
森島「それに、お馬さんごっこだけじゃなくて、ボール遊びもやったわよね?」
純一「わん!」
塚原「ボール遊び?」
森島「うん♪ ほら、こうやって……えーーい! ほら、ジョン! 取ってきて♪」
純一「わんわん!」
塚原「あきれた……だから橘君のズボンがあんなにボロボロになっているのね」
森島「ほ~ら、頑張ってー!」
純一「わ、わん!」
森島「ジョン、ベリグーよ♪ よ~しよし」ナデナデ
純一「くぅんくぅん」
塚原「……着替えてくるわ、もう少し待ってて」スタスタ
森島「うん♪ なるべく早くね~」
純一「わん♪」
純一「わん!」
塚原「ボール遊び?」
森島「うん♪ ほら、こうやって……えーーい! ほら、ジョン! 取ってきて♪」
純一「わんわん!」
塚原「あきれた……だから橘君のズボンがあんなにボロボロになっているのね」
森島「ほ~ら、頑張ってー!」
純一「わ、わん!」
森島「ジョン、ベリグーよ♪ よ~しよし」ナデナデ
純一「くぅんくぅん」
塚原「……着替えてくるわ、もう少し待ってて」スタスタ
森島「うん♪ なるべく早くね~」
純一「わん♪」
4: 2011/09/04(日) 23:44:23.00 ID:AaOOxfVP0
~更衣室にて~
…ガチャ
七咲「あ、塚原先輩! 何だったんですか、さっきの騒ぎ?」
塚原「はぁ…… はるかの悪のりに橘君がつき合っていただけよ」
七咲「森島先輩と橘先輩が?」
塚原「そう、はるかは動物が……特に犬が大好きで…」ゴソゴソ
七咲「はい」
塚原「それで、橘君のこと『ワンチャンみたい♪』って言ってたから……」モゾモゾ
七咲「ワンチャン……」
塚原「彼に犬になってもらって……」ヌギヌギ
七咲「い、犬にですか!?」
…ガチャ
七咲「あ、塚原先輩! 何だったんですか、さっきの騒ぎ?」
塚原「はぁ…… はるかの悪のりに橘君がつき合っていただけよ」
七咲「森島先輩と橘先輩が?」
塚原「そう、はるかは動物が……特に犬が大好きで…」ゴソゴソ
七咲「はい」
塚原「それで、橘君のこと『ワンチャンみたい♪』って言ってたから……」モゾモゾ
七咲「ワンチャン……」
塚原「彼に犬になってもらって……」ヌギヌギ
七咲「い、犬にですか!?」
5: 2011/09/04(日) 23:44:48.25 ID:AaOOxfVP0
塚原「あぁ、ごめんなさい。犬の振りね……要するに『ごっこ遊び』」
七咲「『ごっこ遊び』ですか……びっくりしました」
塚原(確かに……怒られている時の困った顔の橘君は犬みたいかな……)クスッ
七咲「塚原先輩?」
塚原「んっ……何でもないわ、早く着替えましょ」
七咲「はい」
七咲「『ごっこ遊び』ですか……びっくりしました」
塚原(確かに……怒られている時の困った顔の橘君は犬みたいかな……)クスッ
七咲「塚原先輩?」
塚原「んっ……何でもないわ、早く着替えましょ」
七咲「はい」
6: 2011/09/04(日) 23:45:59.51 ID:AaOOxfVP0
~同時刻 屋内プール前にて~
純一「本当に、これで大丈夫なんでしょうか?」ヒソヒソ
森島「大丈夫よ♪ ひびきちゃん、橘君のこと心配そうな目で見てたでしょ?」ヒソヒソ
純一「は、はぁ……(あれって、完全にあきれている目だったような……)」ヒソヒソ
森島「ひびきちゃんは、と~っても面倒見がいいんだから!」ヒソヒソ
純一「はい」ヒソヒソ
森島「だからね、橘君の困っている姿を何度も見せれば、絶対にほっとけなくなると思うの」ヒソヒソ
純一「はい」ヒソヒソ
森島「こうやって……少しづつ、ひびきちゃんの中に橘君のことを印象づけていけば……」ヒソヒソ
純一「は、はい!」
森島「こ~ら、声が大きい」ヒソヒソ
純一「は、はい……」シュン
森島「橘君にも、必ずチャンスが巡ってくるはずよ」ヒソヒソ
純一「そ、そうですよね」ヒソヒソ
純一「本当に、これで大丈夫なんでしょうか?」ヒソヒソ
森島「大丈夫よ♪ ひびきちゃん、橘君のこと心配そうな目で見てたでしょ?」ヒソヒソ
純一「は、はぁ……(あれって、完全にあきれている目だったような……)」ヒソヒソ
森島「ひびきちゃんは、と~っても面倒見がいいんだから!」ヒソヒソ
純一「はい」ヒソヒソ
森島「だからね、橘君の困っている姿を何度も見せれば、絶対にほっとけなくなると思うの」ヒソヒソ
純一「はい」ヒソヒソ
森島「こうやって……少しづつ、ひびきちゃんの中に橘君のことを印象づけていけば……」ヒソヒソ
純一「は、はい!」
森島「こ~ら、声が大きい」ヒソヒソ
純一「は、はい……」シュン
森島「橘君にも、必ずチャンスが巡ってくるはずよ」ヒソヒソ
純一「そ、そうですよね」ヒソヒソ
8: 2011/09/04(日) 23:47:16.77 ID:AaOOxfVP0
森島「それにしても……ひびきちゃん遅いわね~何やってるのかしら」ヒソヒソ
純一「と、ところで森島先輩」ヒソヒソ
森島「なーに?」ヒソヒソ
純一「さっきのって…森島先輩が楽しんでいるだけ……ってことはないですよね?」ヒソヒソ
森島「あれ? 橘君は楽しくなかったの?」ヒソヒソ
純一「た、楽しくない……ことはないです」ヒソヒソ
森島「うん、ならノープロブレムよ♪」ビシッ
純一(お馬さんごっこ……森島先輩のお尻の感触が……)
塚原「二人で何の内緒話をしているの?」
森島&純一「!?」ビクッ
七咲「先輩達、今度は何を企んでいるんですか?」
森島「ちょっとぉ! ひびきちゃん、おそーい」
塚原「はいはい」
純一「七咲も一緒か」
七咲「はい、お疲れさまです」ペコリ
純一「と、ところで森島先輩」ヒソヒソ
森島「なーに?」ヒソヒソ
純一「さっきのって…森島先輩が楽しんでいるだけ……ってことはないですよね?」ヒソヒソ
森島「あれ? 橘君は楽しくなかったの?」ヒソヒソ
純一「た、楽しくない……ことはないです」ヒソヒソ
森島「うん、ならノープロブレムよ♪」ビシッ
純一(お馬さんごっこ……森島先輩のお尻の感触が……)
塚原「二人で何の内緒話をしているの?」
森島&純一「!?」ビクッ
七咲「先輩達、今度は何を企んでいるんですか?」
森島「ちょっとぉ! ひびきちゃん、おそーい」
塚原「はいはい」
純一「七咲も一緒か」
七咲「はい、お疲れさまです」ペコリ
9: 2011/09/04(日) 23:48:21.12 ID:AaOOxfVP0
森島「や~ん、いつ見てもカワイイわね、逢ちゃんは♪ お家に連れて帰っちゃだめ?」
塚原「だめに決まってるじゃない。バカなこと言ってないで帰るよ」
七咲「はい、そういうことです。帰りましょう……ニャン」
森島「……っ!? やっぱり連れて帰るぅーーー!!!」ギュウ
塚原「七咲、ふざけないの」
七咲「く、苦しぃ……橘先輩…たすけて……」フガフガ
純一(美少女三人が戯れている、こんな夢ような光景を目の前で堪能できるなんて!)ジーン
森島「ねっねっ? いいでしょ? 連れて帰っても?」ギュゥゥゥ
純一(僕は……なんて幸せ者なんだ!)ワナワナ
塚原「橘君、二人はほっといて行きましょう」スタスタ
純一「(はっ!?)……あ、はい!」ダッ
七咲「ま、待ってください! 先輩の薄情者ーーー!!」
森島「にゃんにゃん、ごろにゃーん♪」スリスリ
塚原「だめに決まってるじゃない。バカなこと言ってないで帰るよ」
七咲「はい、そういうことです。帰りましょう……ニャン」
森島「……っ!? やっぱり連れて帰るぅーーー!!!」ギュウ
塚原「七咲、ふざけないの」
七咲「く、苦しぃ……橘先輩…たすけて……」フガフガ
純一(美少女三人が戯れている、こんな夢ような光景を目の前で堪能できるなんて!)ジーン
森島「ねっねっ? いいでしょ? 連れて帰っても?」ギュゥゥゥ
純一(僕は……なんて幸せ者なんだ!)ワナワナ
塚原「橘君、二人はほっといて行きましょう」スタスタ
純一「(はっ!?)……あ、はい!」ダッ
七咲「ま、待ってください! 先輩の薄情者ーーー!!」
森島「にゃんにゃん、ごろにゃーん♪」スリスリ
10: 2011/09/04(日) 23:49:52.32 ID:AaOOxfVP0
~夜 塚原家にて~
森島『だからぁ~ 橘君はワンチャンなの!』
塚原「はいはい、仲がいいのは結構だけど、時間と場所を考えなさい」
森島『ん~ どうして?』
塚原「はるかは大丈夫だと思うけど、橘君がまわりに敵を作ることになるでしょ?」
森島『敵? ひびきちゃんは考えすぎよ~』
塚原「はるかは、もう少し自分が周りに与える影響を理解しておくべきね」
森島『そーだ♪ だったら、ひびきちゃんも一緒に遊べばいいのよ! ん~グッアイデア♪』
塚原「私は部活があるでしょ」
森島『別に放課後に!……なんて、私は一言も言ってないでしょ?』
塚原「お昼休み? 最近はいつも三人でご飯食べてるじゃない?」
森島『だ か ら ! お休みの日に三人で遊べばいいのよ~♪』
塚原「あなた、受験勉強はどうするのよ?」
森島『えーーたまには息抜きも必要よ!』
森島『だからぁ~ 橘君はワンチャンなの!』
塚原「はいはい、仲がいいのは結構だけど、時間と場所を考えなさい」
森島『ん~ どうして?』
塚原「はるかは大丈夫だと思うけど、橘君がまわりに敵を作ることになるでしょ?」
森島『敵? ひびきちゃんは考えすぎよ~』
塚原「はるかは、もう少し自分が周りに与える影響を理解しておくべきね」
森島『そーだ♪ だったら、ひびきちゃんも一緒に遊べばいいのよ! ん~グッアイデア♪』
塚原「私は部活があるでしょ」
森島『別に放課後に!……なんて、私は一言も言ってないでしょ?』
塚原「お昼休み? 最近はいつも三人でご飯食べてるじゃない?」
森島『だ か ら ! お休みの日に三人で遊べばいいのよ~♪』
塚原「あなた、受験勉強はどうするのよ?」
森島『えーーたまには息抜きも必要よ!』
11: 2011/09/04(日) 23:50:49.06 ID:AaOOxfVP0
塚原「はるかは息抜きの時間のほうが多いでしょ」クスッ
森島『むむ……ひびきちゃんは橘君のこと、嫌い?』
塚原「い、いきなり何を言い出すの!」
森島『だってひびきちゃん、お昼と帰る時以外は橘君とあまり接点がないでしょ?』
塚原「それは……はるかの邪魔をしたらって。あの子だってはるかに会いに来てるんだし」
森島『じゃぁ嫌い……ってわけじゃないんだ?』
塚原「ん……橘君と一緒だと、はるかが上機嫌なのは嬉しいかな」
森島『うん』
塚原「ちょっと変わっているけど……おもしろい子だし、悪い子じゃないと思うよ」
森島『よーし! じゃ、今度のお休みに決まりね♪』
塚原「こ、こら……それとこれは話が違うでしょ!?」
森島『ひびきちゃん、やっぱり橘君のこと、嫌いなんだ……』ボソッ
塚原「も、もう……わかったわよ」
森島『うふふ、ひびきちゃんだーい好き♪』
森島『むむ……ひびきちゃんは橘君のこと、嫌い?』
塚原「い、いきなり何を言い出すの!」
森島『だってひびきちゃん、お昼と帰る時以外は橘君とあまり接点がないでしょ?』
塚原「それは……はるかの邪魔をしたらって。あの子だってはるかに会いに来てるんだし」
森島『じゃぁ嫌い……ってわけじゃないんだ?』
塚原「ん……橘君と一緒だと、はるかが上機嫌なのは嬉しいかな」
森島『うん』
塚原「ちょっと変わっているけど……おもしろい子だし、悪い子じゃないと思うよ」
森島『よーし! じゃ、今度のお休みに決まりね♪』
塚原「こ、こら……それとこれは話が違うでしょ!?」
森島『ひびきちゃん、やっぱり橘君のこと、嫌いなんだ……』ボソッ
塚原「も、もう……わかったわよ」
森島『うふふ、ひびきちゃんだーい好き♪』
12: 2011/09/04(日) 23:52:35.16 ID:AaOOxfVP0
~夜 森島家にて~
森島「うん、また明日ね。ひびきちゃん、おやすみ~♪」ピッ
森島「ふう…ちょっと強引だったかしら?」
森島「ううん、こういう時は少しぐらい強引な方がちょうどいいのよ♪」
森島「でも、まさか橘君がひびきちゃんのこと……」クスッ
~回想 数日前 学校テラスにて~
森島「それで、大事なお話っていうのはなにかしら?」
純一「は、はい……実は……」
森島「……実は?」
純一「ぼ、僕……塚原先輩のことがずっと気になっていて!」
森島「わお! そういう展開はさすがに予想してなかったわ!」
森島「うん、また明日ね。ひびきちゃん、おやすみ~♪」ピッ
森島「ふう…ちょっと強引だったかしら?」
森島「ううん、こういう時は少しぐらい強引な方がちょうどいいのよ♪」
森島「でも、まさか橘君がひびきちゃんのこと……」クスッ
~回想 数日前 学校テラスにて~
森島「それで、大事なお話っていうのはなにかしら?」
純一「は、はい……実は……」
森島「……実は?」
純一「ぼ、僕……塚原先輩のことがずっと気になっていて!」
森島「わお! そういう展開はさすがに予想してなかったわ!」
13: 2011/09/04(日) 23:53:33.04 ID:AaOOxfVP0
純一「す、すいません! こんなことを森島先輩にお話していいものか、迷ったんですが……」
森島「うん、それで?」
純一「はい、今の塚原先輩と接点のないまま告白しても、うまくいくとは思えなくて」
森島「確かに……それはそうね」
純一「そこで、塚原先輩の一番の親友である、森島先輩に協力してもらえたら……と考えまして」
森島「グー! ベリグーよ! 目のつけどころは悪くないわね♪」
純一「は、はい!」
森島「で も !」
純一「で も ?」
森島「私の大事なひびきちゃんと、変な人をおつきあいさわせるわけにはいかないわよ!」
純一「そ、それはもちろんです!」
純一「だから、僕が塚原先輩にふさわしい男かどうか、森島先輩に見極めてもらいたいんです!」
森島「うん、それで?」
純一「はい、今の塚原先輩と接点のないまま告白しても、うまくいくとは思えなくて」
森島「確かに……それはそうね」
純一「そこで、塚原先輩の一番の親友である、森島先輩に協力してもらえたら……と考えまして」
森島「グー! ベリグーよ! 目のつけどころは悪くないわね♪」
純一「は、はい!」
森島「で も !」
純一「で も ?」
森島「私の大事なひびきちゃんと、変な人をおつきあいさわせるわけにはいかないわよ!」
純一「そ、それはもちろんです!」
純一「だから、僕が塚原先輩にふさわしい男かどうか、森島先輩に見極めてもらいたいんです!」
15: 2011/09/04(日) 23:55:18.70 ID:AaOOxfVP0
~夜 森島家にて~
森島「あの時の橘君……必氏になっちゃって。ホント、かわいかったなぁ」クスクス
森島「……うん。しばらく様子を見てきたけど」
森島「橘君だったら、ひびきちゃんを任せても大丈夫よね♪」
森島「あとは……橘君の頑張りと、ひびきちゃん次第だけど……」
森島「よぉし♪ 明日も頑張らなきゃ!」
森島「あの時の橘君……必氏になっちゃって。ホント、かわいかったなぁ」クスクス
森島「……うん。しばらく様子を見てきたけど」
森島「橘君だったら、ひびきちゃんを任せても大丈夫よね♪」
森島「あとは……橘君の頑張りと、ひびきちゃん次第だけど……」
森島「よぉし♪ 明日も頑張らなきゃ!」
16: 2011/09/04(日) 23:56:23.88 ID:AaOOxfVP0
~朝 通学路にて~
塚原「橘君、美也ちゃん、おはよう」
純一「あ、塚原先輩と森島先輩! おはようございます!」
美也「おはようございます」ペコリ
森島「おはよ~♪ 朝から元気がいいわね。美也ちゃんはとっても可愛いし♪」
美也「そ、そんなことないです///」
森島「美也ちゃんは、世界に誇れる可愛い妹ナンバー1よ! 私が決めたもの♪」
美也「///」
塚原「はるか、美也ちゃんが困ってるよ」
森島「わお! 照れてる美也ちゃんも可愛いわ~ 食べちゃいたいくらい♪」
純一「も、森島先輩! 僕はどうですか?」
森島「橘君? う~ん、そうねぇ……世界に誇れる忠犬ナンバー1とか?」
純一「ちゅ、忠犬ですか?」
塚原「ぷっ!? はるか、橘君も困ってるよ(ホント、あの子ったら犬みたい)」クスクス
塚原「橘君、美也ちゃん、おはよう」
純一「あ、塚原先輩と森島先輩! おはようございます!」
美也「おはようございます」ペコリ
森島「おはよ~♪ 朝から元気がいいわね。美也ちゃんはとっても可愛いし♪」
美也「そ、そんなことないです///」
森島「美也ちゃんは、世界に誇れる可愛い妹ナンバー1よ! 私が決めたもの♪」
美也「///」
塚原「はるか、美也ちゃんが困ってるよ」
森島「わお! 照れてる美也ちゃんも可愛いわ~ 食べちゃいたいくらい♪」
純一「も、森島先輩! 僕はどうですか?」
森島「橘君? う~ん、そうねぇ……世界に誇れる忠犬ナンバー1とか?」
純一「ちゅ、忠犬ですか?」
塚原「ぷっ!? はるか、橘君も困ってるよ(ホント、あの子ったら犬みたい)」クスクス
17: 2011/09/04(日) 23:57:41.41 ID:AaOOxfVP0
美也「……」ジィー
森島「ひびきちゃん、笑いすぎ! あっ、そうだ!? 橘君、今度の日曜日、暇よね?」
純一「日曜ですか? 暇ですけど…なにかあるんですか?」
森島「ふふっ、聞いたら驚くわよ? なんと! ひびきちゃんと遊園地に行くの♪」
塚原・純一・美也「ふえ!?」
塚原「ちょ、ちょっと!? 遊園地に行くなんて聞いてないんだけど!」
純一「遊園地って……森島先輩と塚原先輩で?」
森島「も~鈍いわねぇ! ひびきちゃんと私と橘君の三人でに決まってるじゃない♪」
塚原「ねぇ、ちょっと!」
森島「そうだ!? 美也ちゃんも一緒に行かない?」
美也「ごめんなさい、日曜日は紗江ちゃんの家にお呼ばれされてて……」
塚原「はるか! 聞いてるの!?」
森島「え~そうなんだぁ~ ざ~んねん」
森島「ひびきちゃん、笑いすぎ! あっ、そうだ!? 橘君、今度の日曜日、暇よね?」
純一「日曜ですか? 暇ですけど…なにかあるんですか?」
森島「ふふっ、聞いたら驚くわよ? なんと! ひびきちゃんと遊園地に行くの♪」
塚原・純一・美也「ふえ!?」
塚原「ちょ、ちょっと!? 遊園地に行くなんて聞いてないんだけど!」
純一「遊園地って……森島先輩と塚原先輩で?」
森島「も~鈍いわねぇ! ひびきちゃんと私と橘君の三人でに決まってるじゃない♪」
塚原「ねぇ、ちょっと!」
森島「そうだ!? 美也ちゃんも一緒に行かない?」
美也「ごめんなさい、日曜日は紗江ちゃんの家にお呼ばれされてて……」
塚原「はるか! 聞いてるの!?」
森島「え~そうなんだぁ~ ざ~んねん」
18: 2011/09/04(日) 23:59:19.05 ID:AaOOxfVP0
純一「でも、僕なんかが一緒に行ったら迷惑じゃないですか?」
森島「そんなことないわよ!? ねぇ、ひびきちゃん?」
塚原「別に迷惑じゃ……じゃなくて、はるか! どうして遊園地に行くことになってるのよ!?」
森島「どうしてって……昨日遊びにいくって約束したじゃない?」
純一「そういう約束したんですか? 塚原先輩?」
塚原「はるかが『三人で遊びたい!』っていうから、わかったとは言ったよ」
森島「うんうん」
塚原「でも、『遊園地に行く』なんて言ってなかったよね?」
森島「う~ん、遊ぶっていったらやっぱり遊園地じゃない? ねぇ、橘君?」
純一「た、確かに……遊園地といえば遊ぶための場所といえますけど……」
森島「……けど? 橘君は私たちと遊園地で遊びたくないの?」
純一「そ、そんなことは……ぜひお供させてください!」
森島「うん。素直でよろしい♪」
美也「……」ジィー
19: 2011/09/05(月) 00:00:56.33 ID:7dIGTA9s0
塚原「……はるかの中では、もう決まっていることなんでしょ?」
森島「当然でしょ?」
塚原「確かに約束はしたから……わかった、今度の日曜ね」
森島「うん。それじゃ決まり♪」
純一「やったぁ!」
森島「でも、美也ちゃんが一緒じゃないのは残念ね」
美也「ありがとうございます、お兄ちゃんをよろしくお願いします」
純一「どういう意味だ、美也?」
美也「どういう意味もこういう意味もないよ! お兄ちゃん、すぐ調子にのって失敗するんだから」
塚原「ふふっ、美也ちゃんはお兄さん思いね」
美也「塚原先輩もお兄ちゃんのこと、よろしくお願いします」ペコリ
塚原「うん、任せておいて」
純一「つ、塚原先輩まで……ヒドいですよ~」
森島「当然でしょ?」
塚原「確かに約束はしたから……わかった、今度の日曜ね」
森島「うん。それじゃ決まり♪」
純一「やったぁ!」
森島「でも、美也ちゃんが一緒じゃないのは残念ね」
美也「ありがとうございます、お兄ちゃんをよろしくお願いします」
純一「どういう意味だ、美也?」
美也「どういう意味もこういう意味もないよ! お兄ちゃん、すぐ調子にのって失敗するんだから」
塚原「ふふっ、美也ちゃんはお兄さん思いね」
美也「塚原先輩もお兄ちゃんのこと、よろしくお願いします」ペコリ
塚原「うん、任せておいて」
純一「つ、塚原先輩まで……ヒドいですよ~」
20: 2011/09/05(月) 00:02:31.27 ID:7dIGTA9s0
~HR前 2年A組にて~
梅原「よぉ、大将! 朝っぱらからお盛んだねぇ!!」
純一「う、梅原?!な、なんのことだよ?」
梅原「なんのことぉ? しらばっくれやがって!」
梅原「誰もが憂鬱になる学校への道のり……」
純一「……」
梅原「そんなひとときに、我が校一の美女と才媛をはべらせてるなんて、両手に花じゃないか!」
純一「見てたんなら、声ぐらい掛ければいいじゃないか」
梅原「ばっか! 俺にはまぶし過ぎて、遠くから眺めるのが精一杯だったぜ!」
??「朝っぱらから、なにバカやってんの」
梅原「おぉ~! 聞いてくれよぉ棚町~!!」
純一「よぉ、薫」
棚町「やっほー で、どしたの?」
梅原「大将のヤツ、朝っぱらから森島先輩や塚原先輩とイチャイチャと…」
純一「バ、バカ!! イチャイチャなんてしてないだろ!!」
梅原「よぉ、大将! 朝っぱらからお盛んだねぇ!!」
純一「う、梅原?!な、なんのことだよ?」
梅原「なんのことぉ? しらばっくれやがって!」
梅原「誰もが憂鬱になる学校への道のり……」
純一「……」
梅原「そんなひとときに、我が校一の美女と才媛をはべらせてるなんて、両手に花じゃないか!」
純一「見てたんなら、声ぐらい掛ければいいじゃないか」
梅原「ばっか! 俺にはまぶし過ぎて、遠くから眺めるのが精一杯だったぜ!」
??「朝っぱらから、なにバカやってんの」
梅原「おぉ~! 聞いてくれよぉ棚町~!!」
純一「よぉ、薫」
棚町「やっほー で、どしたの?」
梅原「大将のヤツ、朝っぱらから森島先輩や塚原先輩とイチャイチャと…」
純一「バ、バカ!! イチャイチャなんてしてないだろ!!」
21: 2011/09/05(月) 00:03:31.57 ID:7dIGTA9s0
棚町「ふ~ん、そうなんだ? 鼻の下のばしちゃって、スケベ! ヘンタイ!」ベーッ
梅原「そうだよなぁ~棚町っていう大事な人がいながら♪」
棚町「そうなの……純一ったら、私のことほっといて浮気ばっかりして♪」ヨヨヨ
純一「こ、こら! バカなこと言うな!」
梅原「モテる旦那も持つと……ツライねぇ~♪」
棚町「えぇ、こうなったら……私も浮気しちゃおうかしら♪」
純一「……」
梅原「おぅ、俺ならいつでもフリーだぜぇ!」
棚町「誰も、アンタとなんて言ってない」
梅原「ひ、ひでぇ! 聞いたか大将~~~!!」
キーンコーンカーンコーン
純一「あ、チャイムが鳴ったな」
棚町「うん、席につこ♪」
梅原「くっそぉ~ 今にみてろぉぉぉぉぉ~!!!」
梅原「そうだよなぁ~棚町っていう大事な人がいながら♪」
棚町「そうなの……純一ったら、私のことほっといて浮気ばっかりして♪」ヨヨヨ
純一「こ、こら! バカなこと言うな!」
梅原「モテる旦那も持つと……ツライねぇ~♪」
棚町「えぇ、こうなったら……私も浮気しちゃおうかしら♪」
純一「……」
梅原「おぅ、俺ならいつでもフリーだぜぇ!」
棚町「誰も、アンタとなんて言ってない」
梅原「ひ、ひでぇ! 聞いたか大将~~~!!」
キーンコーンカーンコーン
純一「あ、チャイムが鳴ったな」
棚町「うん、席につこ♪」
梅原「くっそぉ~ 今にみてろぉぉぉぉぉ~!!!」
24: 2011/09/05(月) 00:04:58.76 ID:7dIGTA9s0
~授業中 3年A組にて~
教師「で、あるから……」
塚原(はるかが突拍子もないことを言い出すはいつものことだけど……)
教師「こうなるのであって……」
塚原(橘君と一緒だと、それに拍車がかかるのは気のせいかしら?)
教師「ここを……塚原、訳してみろ?」
塚原「はい、『彼の言動に戸惑いながらも、徐々に心惹かれていった』です」
教師「よし、そのとおりだな」
森崎「さっすが、ひびきちゃん♪」
塚原(そういえば、美也ちゃんの様子……あとで七咲に聞いてみよう)
教師「……ではここでの回答は。森崎、わかるか?」
森崎「はい。えっと『そんな彼もベリグーね♪』だと思います」
教師「……そうだな」
塚原(遊園地なんて久しぶりだし、せっかくだから楽しもうかな)
教師「で、あるから……」
塚原(はるかが突拍子もないことを言い出すはいつものことだけど……)
教師「こうなるのであって……」
塚原(橘君と一緒だと、それに拍車がかかるのは気のせいかしら?)
教師「ここを……塚原、訳してみろ?」
塚原「はい、『彼の言動に戸惑いながらも、徐々に心惹かれていった』です」
教師「よし、そのとおりだな」
森崎「さっすが、ひびきちゃん♪」
塚原(そういえば、美也ちゃんの様子……あとで七咲に聞いてみよう)
教師「……ではここでの回答は。森崎、わかるか?」
森崎「はい。えっと『そんな彼もベリグーね♪』だと思います」
教師「……そうだな」
塚原(遊園地なんて久しぶりだし、せっかくだから楽しもうかな)
26: 2011/09/05(月) 00:06:34.81 ID:7dIGTA9s0
~放課後 屋内プールにて~
塚原「はい、今日はここまで! みんな、お疲れさま」
部員「「「はい! お疲れさまでした!」」」
部員「今日の先輩、なんか機嫌良さそうだったね?」コソコソ
部員「うん、厳しいのは相変わらずだけど」ヒソヒソ
塚原「ほら、一年! 無駄話してないで早く片づける」
部員達「「「はーい」」」
七咲「塚原先輩、お疲れさまでした!」
塚原「うん、七咲もお疲れさま。……七咲、片付けが終わったらちょっといいかな?」
七咲「なんでしょう?」
塚原「別に急ぎじゃないから。更衣室で待ってるね」
七咲「わかりました、先輩」
塚原「はい、今日はここまで! みんな、お疲れさま」
部員「「「はい! お疲れさまでした!」」」
部員「今日の先輩、なんか機嫌良さそうだったね?」コソコソ
部員「うん、厳しいのは相変わらずだけど」ヒソヒソ
塚原「ほら、一年! 無駄話してないで早く片づける」
部員達「「「はーい」」」
七咲「塚原先輩、お疲れさまでした!」
塚原「うん、七咲もお疲れさま。……七咲、片付けが終わったらちょっといいかな?」
七咲「なんでしょう?」
塚原「別に急ぎじゃないから。更衣室で待ってるね」
七咲「わかりました、先輩」
29: 2011/09/05(月) 00:08:54.91 ID:7dIGTA9s0
~同時刻 屋内プール前にて~
森島「そろそろ、部活も終わるころかしら?」
純一「そうですね……森島先輩、ありがとうございます!」
森島「どうしたの、急に?」
純一「先輩のおかげで、塚原先輩と一緒に遊びに行けるなんて……夢のようです」
森島「ふふっ、それは橘君が頑張ってたからよ♪」
純一「でも、受験勉強の邪魔になってるんじゃ……」
森島「ホントにイヤだったら、ひびきちゃんはちゃんと断るもの、だから大丈夫♪」
純一「は、はい!」
森島「そんなことより! 橘君にお願いがあるの」
純一「な、なんでしょう?」
森島「あのね……神社で……わかったかしら?」ゴニョゴニョ
純一「そ、そうですね、わかりました! じゃあお先に失礼します」ダッ
森島「やっぱり可愛いわ~♪ 一生懸命で、ホント応援したくなっちゃう♪」
森島「そろそろ、部活も終わるころかしら?」
純一「そうですね……森島先輩、ありがとうございます!」
森島「どうしたの、急に?」
純一「先輩のおかげで、塚原先輩と一緒に遊びに行けるなんて……夢のようです」
森島「ふふっ、それは橘君が頑張ってたからよ♪」
純一「でも、受験勉強の邪魔になってるんじゃ……」
森島「ホントにイヤだったら、ひびきちゃんはちゃんと断るもの、だから大丈夫♪」
純一「は、はい!」
森島「そんなことより! 橘君にお願いがあるの」
純一「な、なんでしょう?」
森島「あのね……神社で……わかったかしら?」ゴニョゴニョ
純一「そ、そうですね、わかりました! じゃあお先に失礼します」ダッ
森島「やっぱり可愛いわ~♪ 一生懸命で、ホント応援したくなっちゃう♪」
32: 2011/09/05(月) 00:11:59.14 ID:7dIGTA9s0
~更衣室にて~
七咲「塚原先輩、片付けと掃除終わりました」
塚原「うん、ご苦労さま」
七咲「それで……お話ってなんでしょうか?」
塚原「七咲は、橘君の妹さん……美也ちゃんと同じクラスだったよね?」
七咲「はい」
塚原「今日の美也ちゃん、変わった様子とかなかったかな? 元気がないとか?」
七咲「う~ん、いつも通りだったと思いますけど……何かあったんでしょうか?」
塚原「実はね……」
…………
七咲「塚原先輩、片付けと掃除終わりました」
塚原「うん、ご苦労さま」
七咲「それで……お話ってなんでしょうか?」
塚原「七咲は、橘君の妹さん……美也ちゃんと同じクラスだったよね?」
七咲「はい」
塚原「今日の美也ちゃん、変わった様子とかなかったかな? 元気がないとか?」
七咲「う~ん、いつも通りだったと思いますけど……何かあったんでしょうか?」
塚原「実はね……」
…………
35: 2011/09/05(月) 00:13:57.41 ID:7dIGTA9s0
七咲「これは……多分なんですけど?」
塚原「うん、構わないよ」
七咲「美也ちゃんは橘先輩……お兄さんのことが大好きなんです」
塚原「うん、そうみたいだね」
七咲「森島先輩と塚原先輩のお二人に、橘先輩がデレデレしてるのを見て……」
塚原(鼻の下……確かに伸びていたかも)クスッ
七咲「……おもしろくなかったのかもしれません」
塚原「そういうつもりはなかったんだけど、美也ちゃんに悪いことしたみたいだね」
七咲「でも……美也ちゃん、塚原先輩たちのこと、嫌っているわけじゃないと思うんです」
塚原「七咲は、どうしてそう思うの?」
七咲「はい。美也ちゃんが塚原先輩たちのこと、悪く言ってるの聞いたことありませんから」
塚原「そうなの?」
七咲「むしろ『先輩たちみたいになりたい!』……って言ってますよ美也ちゃん」
塚原「そう? だとしたら嬉しいけど」
塚原「うん、構わないよ」
七咲「美也ちゃんは橘先輩……お兄さんのことが大好きなんです」
塚原「うん、そうみたいだね」
七咲「森島先輩と塚原先輩のお二人に、橘先輩がデレデレしてるのを見て……」
塚原(鼻の下……確かに伸びていたかも)クスッ
七咲「……おもしろくなかったのかもしれません」
塚原「そういうつもりはなかったんだけど、美也ちゃんに悪いことしたみたいだね」
七咲「でも……美也ちゃん、塚原先輩たちのこと、嫌っているわけじゃないと思うんです」
塚原「七咲は、どうしてそう思うの?」
七咲「はい。美也ちゃんが塚原先輩たちのこと、悪く言ってるの聞いたことありませんから」
塚原「そうなの?」
七咲「むしろ『先輩たちみたいになりたい!』……って言ってますよ美也ちゃん」
塚原「そう? だとしたら嬉しいけど」
36: 2011/09/05(月) 00:15:40.66 ID:7dIGTA9s0
七咲「あっ?! 今の話、橘先輩と美也ちゃんには内緒にしてくださいね」
塚原「もちろんよ。ありがとう、七咲」
七咲(そっか……遊園地かぁ……)ジィー
塚原「よっかたら、七咲も一緒に遊園地に行く?」
七咲「ありがとうございます。でも、今度の日曜日は郁夫と遊ぶ約束をしているので」
塚原「七咲は弟さん思いだね。私はひとりっ子だから、皆が少しうらやましいよ」
七咲「そんなことありませんよ、男の兄弟って何を考えてるかよくわからなくて……」
七咲「私は、塚原先輩みたいなお姉さんが欲しかったです」
塚原「私? 私が姉なんて、面白くもなんとないと思うけど?」
七咲「い、いえ!」
塚原「むしろ、はるかがお姉さんになった方が、面白いんじゃないかな?」クスッ
七咲「塚原先輩のように、厳しいけど優しさがあって、キレイで頭のいいお姉さんがいたら最高です!」
塚原「こ、こら! 七咲、先輩をからかわない///」
七咲「からかってなんかいません! 本当にそう思っているんです!!」
塚原「もちろんよ。ありがとう、七咲」
七咲(そっか……遊園地かぁ……)ジィー
塚原「よっかたら、七咲も一緒に遊園地に行く?」
七咲「ありがとうございます。でも、今度の日曜日は郁夫と遊ぶ約束をしているので」
塚原「七咲は弟さん思いだね。私はひとりっ子だから、皆が少しうらやましいよ」
七咲「そんなことありませんよ、男の兄弟って何を考えてるかよくわからなくて……」
七咲「私は、塚原先輩みたいなお姉さんが欲しかったです」
塚原「私? 私が姉なんて、面白くもなんとないと思うけど?」
七咲「い、いえ!」
塚原「むしろ、はるかがお姉さんになった方が、面白いんじゃないかな?」クスッ
七咲「塚原先輩のように、厳しいけど優しさがあって、キレイで頭のいいお姉さんがいたら最高です!」
塚原「こ、こら! 七咲、先輩をからかわない///」
七咲「からかってなんかいません! 本当にそう思っているんです!!」
37: 2011/09/05(月) 00:16:53.69 ID:7dIGTA9s0
塚原「…………」
七咲「…………」
塚原「……えっ、と……『お姉さん』って呼んで……みる?///」
七咲「い、いいんですか!?」
塚原「ま、まぁ……誰もいないし、お遊びだけど……も、もちろん七咲がイヤじゃなかったらね///」
七咲「は、はい!」
塚原「…………」
七咲「じゃ、じゃあ、いきますね!///」ドキドキ
塚原「う、うん///」ドキドキ
七咲「…………」
塚原「……えっ、と……『お姉さん』って呼んで……みる?///」
七咲「い、いいんですか!?」
塚原「ま、まぁ……誰もいないし、お遊びだけど……も、もちろん七咲がイヤじゃなかったらね///」
七咲「は、はい!」
塚原「…………」
七咲「じゃ、じゃあ、いきますね!///」ドキドキ
塚原「う、うん///」ドキドキ
38: 2011/09/05(月) 00:17:40.20 ID:7dIGTA9s0
七咲「ひ、ひびきおねーちゃん♪」
塚原「ど、どうしたの、逢?」
七咲「…………」ジィー
塚原「…………」ジィー
七咲&塚原「……ぷっ!!」
塚原「あははっ、照れるけど……意外と悪くないね」クスクス
七咲「は、はいっ……ぷっ……あ、ありがとうございました」クスクス
塚原「こっちこそ……はるかたちも待っているだろうし、そろそろ帰ろうか」クスクス
七咲「はいっ」
塚原「ど、どうしたの、逢?」
七咲「…………」ジィー
塚原「…………」ジィー
七咲&塚原「……ぷっ!!」
塚原「あははっ、照れるけど……意外と悪くないね」クスクス
七咲「は、はいっ……ぷっ……あ、ありがとうございました」クスクス
塚原「こっちこそ……はるかたちも待っているだろうし、そろそろ帰ろうか」クスクス
七咲「はいっ」
41: 2011/09/05(月) 00:19:21.03 ID:7dIGTA9s0
~プール前にて~
塚原「お待たせ、はるか」
七咲「森島先輩、お疲れさまです」
森島「二人とも、部活お疲れさま♪」
塚原「あれ? 橘君は一緒じゃないの?」
森島「え? うん、用事があるって先に帰ったわよ」
塚原「へえ、そうなんだ?」
七咲「森島先輩を置いて帰るなんで、橘先輩ひどいです」
森島「むむむ……二人とも、何だかすごく楽しそう」
塚原「お待たせ、はるか」
七咲「森島先輩、お疲れさまです」
森島「二人とも、部活お疲れさま♪」
塚原「あれ? 橘君は一緒じゃないの?」
森島「え? うん、用事があるって先に帰ったわよ」
塚原「へえ、そうなんだ?」
七咲「森島先輩を置いて帰るなんで、橘先輩ひどいです」
森島「むむむ……二人とも、何だかすごく楽しそう」
43: 2011/09/05(月) 00:20:04.44 ID:7dIGTA9s0
塚原「ん? 別に何もないけど……ねぇ七咲?」クスッ
七咲「はい、何もありませんよ」クスッ
森島「こ~ら! 二人で私のことのけ者にしてない?」
七咲「森島先輩は妹でしょうか?」
塚原「そうだね、一番手のかかる?」
森島「な、なんのこと?」
塚原「なんでもないよ」クスクス
七咲「なんでもありません。さ、帰りましょう」クスクス
森島「ひびきちゃんと逢ちゃんのいじわるぅ~!」
七咲「はい、何もありませんよ」クスッ
森島「こ~ら! 二人で私のことのけ者にしてない?」
七咲「森島先輩は妹でしょうか?」
塚原「そうだね、一番手のかかる?」
森島「な、なんのこと?」
塚原「なんでもないよ」クスクス
七咲「なんでもありません。さ、帰りましょう」クスクス
森島「ひびきちゃんと逢ちゃんのいじわるぅ~!」
44: 2011/09/05(月) 00:21:08.64 ID:7dIGTA9s0
~夜 橘家にて~
純一「ただいま~」
美也「あ、にぃい、おかえり~ 遅かったね」
純一「うん、ちょっと寄り道しててな。ほら、ついでにこれ」
美也「やったー! まんま肉まんだ~ まんま肉まん♪ まんま肉まん♪ にししししっ♪」
純一「こ、こら、踊るな。……美也はホント、まんま肉まんが好きだなぁ」
美也「にしし♪ にぃにだって好きでしょ?」
純一「まぁな。外はふかふかでしっとり、中はジューシーで飽きのこない味」
美也「にぃに、知ってる? まんま肉まんって、季節によって中身の配合変えてるんだって!」
純一「そうなのか?」
美也「うん! 梨穂ちゃんが言ってたよ。だから一年中食べても飽きないんだって♪」
純一「梨穂子は食べ物のことになると、妙なことまで知ってるなぁ」
美也「すごいよね~ まんま肉まん♪」
純一「そうだな。僕は着替えてくるから、先に食べてていいぞ」
美也「うん、いっただきま~す♪」パクッ
純一「ただいま~」
美也「あ、にぃい、おかえり~ 遅かったね」
純一「うん、ちょっと寄り道しててな。ほら、ついでにこれ」
美也「やったー! まんま肉まんだ~ まんま肉まん♪ まんま肉まん♪ にししししっ♪」
純一「こ、こら、踊るな。……美也はホント、まんま肉まんが好きだなぁ」
美也「にしし♪ にぃにだって好きでしょ?」
純一「まぁな。外はふかふかでしっとり、中はジューシーで飽きのこない味」
美也「にぃに、知ってる? まんま肉まんって、季節によって中身の配合変えてるんだって!」
純一「そうなのか?」
美也「うん! 梨穂ちゃんが言ってたよ。だから一年中食べても飽きないんだって♪」
純一「梨穂子は食べ物のことになると、妙なことまで知ってるなぁ」
美也「すごいよね~ まんま肉まん♪」
純一「そうだな。僕は着替えてくるから、先に食べてていいぞ」
美也「うん、いっただきま~す♪」パクッ
47: 2011/09/05(月) 00:22:40.96 ID:7dIGTA9s0
~橘家 純一の部屋にて~
純一「よし! これはここにしまって……と」
美也『にぃに~』
純一「ど、どうしたんだ美也。まだ着替え中なんだけど」
美也『うん……』
純一「……美也?」
美也『こ、こんどの日曜日なんだけど』
純一「あぁ、森島先輩たちと遊園地に……やっぱり美也も来たいのか?」
美也『みゃーは、紗江ちゃんの家にお呼ばれされてる、って言ったでしょ!』
純一「そ、そうだったな。それで、どうしたんだ?」
純一「よし! これはここにしまって……と」
美也『にぃに~』
純一「ど、どうしたんだ美也。まだ着替え中なんだけど」
美也『うん……』
純一「……美也?」
美也『こ、こんどの日曜日なんだけど』
純一「あぁ、森島先輩たちと遊園地に……やっぱり美也も来たいのか?」
美也『みゃーは、紗江ちゃんの家にお呼ばれされてる、って言ったでしょ!』
純一「そ、そうだったな。それで、どうしたんだ?」
48: 2011/09/05(月) 00:23:27.14 ID:7dIGTA9s0
美也『にぃに……頑張ってね』
純一「ど、どうしたんだ急に?」
美也『あのね、二年前のあの日に何があったか、みゃーにはよくわからないけど……』
純一「う、うん」
美也『にぃにが今、すっごく一生懸命なの、みゃーにだってわかってるもん』
純一「美也……」
美也『だから、頑張ってね! そ、それだけ……にししし♪』
純一「ありがとう……美也。頑張るよ、僕!」
純一「ど、どうしたんだ急に?」
美也『あのね、二年前のあの日に何があったか、みゃーにはよくわからないけど……』
純一「う、うん」
美也『にぃにが今、すっごく一生懸命なの、みゃーにだってわかってるもん』
純一「美也……」
美也『だから、頑張ってね! そ、それだけ……にししし♪』
純一「ありがとう……美也。頑張るよ、僕!」
49: 2011/09/05(月) 00:24:27.53 ID:7dIGTA9s0
~塚原家 響の部屋にて~
塚原「うん、今日はここまでにしとこう」カチャカチャ
塚原(美也ちゃん、本当にお兄さん思いなんだな……)
塚原(橘君は変わってるけど、面倒見が良くて妹思いだし……)
塚原(美也ちゃん…あと七咲に、お土産を買ってあげよう)
塚原(……私に兄妹がいたらどんな感じなんだろう)
塚原(お爺さまたちは、男の子が欲しかったみたいだけど……)
塚原(それにしても……)
塚原(……少し前まで、はるかのことばかり考えてたのに……)
塚原(最近、橘君のこと、考える時間が増えてきた……のかな)
塚原(うん、あれだけ一緒にいれば……ね)
塚原「うん、今日はここまでにしとこう」カチャカチャ
塚原(美也ちゃん、本当にお兄さん思いなんだな……)
塚原(橘君は変わってるけど、面倒見が良くて妹思いだし……)
塚原(美也ちゃん…あと七咲に、お土産を買ってあげよう)
塚原(……私に兄妹がいたらどんな感じなんだろう)
塚原(お爺さまたちは、男の子が欲しかったみたいだけど……)
塚原(それにしても……)
塚原(……少し前まで、はるかのことばかり考えてたのに……)
塚原(最近、橘君のこと、考える時間が増えてきた……のかな)
塚原(うん、あれだけ一緒にいれば……ね)
50: 2011/09/05(月) 00:25:22.06 ID:7dIGTA9s0
塚原(…………)
塚原(……今日、『用事』ってはるかは言ってたけど)
塚原(二人でコソコソと、何か企んでいる気がする)
塚原(ふぅ……はるかと上手くいけば……いいんだけど)ズキッ
塚原(…………)
??『ひびき~ はるかちゃんから電話よ~』
塚原「は、は~い」バタバタ
塚原(……今日、『用事』ってはるかは言ってたけど)
塚原(二人でコソコソと、何か企んでいる気がする)
塚原(ふぅ……はるかと上手くいけば……いいんだけど)ズキッ
塚原(…………)
??『ひびき~ はるかちゃんから電話よ~』
塚原「は、は~い」バタバタ
51: 2011/09/05(月) 00:27:19.74 ID:7dIGTA9s0
~日曜日 駅前にて~
純一「塚原先輩、おはようございます!」
塚原「おはよう、早かったのね」
純一「はい! こんな大切な日に寝坊するわけにはいきませんから!」
塚原「くすっ。そうね、寝坊なんてしたら、後で色々とヒドイかも」クスクス
純一「え、え?!」
塚原「それとも……普段の君を見ていると、そっちの方が好みなのかな?」クスクス
純一「つ、塚原先輩?! そ、そんなことは決して」
塚原「ところで、ひびきは……まだみたいね」
純一「は、はい。まだみたいです」
塚原「はるかが遅れてくるのは、いつものことだけど……仕方ないから、待ちましょう」
純一「はい!(塚原先輩の私服姿……)」
純一(いつもの制服姿もいいけど……私服姿の塚原先輩も素敵だな……)
純一「塚原先輩、おはようございます!」
塚原「おはよう、早かったのね」
純一「はい! こんな大切な日に寝坊するわけにはいきませんから!」
塚原「くすっ。そうね、寝坊なんてしたら、後で色々とヒドイかも」クスクス
純一「え、え?!」
塚原「それとも……普段の君を見ていると、そっちの方が好みなのかな?」クスクス
純一「つ、塚原先輩?! そ、そんなことは決して」
塚原「ところで、ひびきは……まだみたいね」
純一「は、はい。まだみたいです」
塚原「はるかが遅れてくるのは、いつものことだけど……仕方ないから、待ちましょう」
純一「はい!(塚原先輩の私服姿……)」
純一(いつもの制服姿もいいけど……私服姿の塚原先輩も素敵だな……)
52: 2011/09/05(月) 00:28:13.18 ID:7dIGTA9s0
塚原「どうしたの? ぼーっとして」
純一「ご、ごめんなさい! 塚原先輩がキレイだったので、つい見とれてしまって!」
塚原「と、突然なにを言いだすの!///」
純一「突然じゃないです! 制服や水着もいいけど、私服も素敵だなって!」
塚原「そ、そういうことは、はるかに言ってあげなさい!///」
純一「い、いえ、僕の正直な気持ちなので……」
森島「ひびきちゃ~ん、橘く~ん、遅くなっちゃった!」テヘ
純一「も、森島先輩!」
塚原「は、はるか! 遅いよ」
森島「ソーリー♪ 途中で可愛いワンチャンがいたから、ついキュンキュンって……」
塚原「あなたはまた……だから、いつも早く家を出なさいって……」
純一「ご、ごめんなさい! 塚原先輩がキレイだったので、つい見とれてしまって!」
塚原「と、突然なにを言いだすの!///」
純一「突然じゃないです! 制服や水着もいいけど、私服も素敵だなって!」
塚原「そ、そういうことは、はるかに言ってあげなさい!///」
純一「い、いえ、僕の正直な気持ちなので……」
森島「ひびきちゃ~ん、橘く~ん、遅くなっちゃった!」テヘ
純一「も、森島先輩!」
塚原「は、はるか! 遅いよ」
森島「ソーリー♪ 途中で可愛いワンチャンがいたから、ついキュンキュンって……」
塚原「あなたはまた……だから、いつも早く家を出なさいって……」
53: 2011/09/05(月) 00:28:48.51 ID:7dIGTA9s0
森島「あれ?」
塚原「ど、どうしたの?」
森島「う~ん、ひびきちゃんの顔……なんか赤くない?」
塚原「そ、そんなこと……私も遅れそうだったから、少し走ったから……かも///」
森島「な~んだ♪ ひびきちゃんも私のこと言えないじゃない」
塚原「そ、そうだね、ごめん。そんなことより、そろそろ行こうか?」
純一「そうですね! 早く遊園地に行きましょう!」
森島「よーし、遊園地にレッツゴー♪」
塚原「ど、どうしたの?」
森島「う~ん、ひびきちゃんの顔……なんか赤くない?」
塚原「そ、そんなこと……私も遅れそうだったから、少し走ったから……かも///」
森島「な~んだ♪ ひびきちゃんも私のこと言えないじゃない」
塚原「そ、そうだね、ごめん。そんなことより、そろそろ行こうか?」
純一「そうですね! 早く遊園地に行きましょう!」
森島「よーし、遊園地にレッツゴー♪」
54: 2011/09/05(月) 00:29:46.03 ID:7dIGTA9s0
~キビトランド園内にて~
森島「到着~ ふふっ、さーて楽しむわよ~」
純一「結構混んでますね」
塚原「そうね、久しぶりに来たけど……どうするの、はるか?」
森島「……えっと、それじゃあ早速何か乗ろうか?」
純一「そうですね」
森島「あ! あの落下傘みたいやつは?」
塚原「あれ? じゃあ行こうか」
純一「い、いきなりあんな激しそうな……」
森島「男の子なんだから、大丈夫でしょ? ね?」
純一「は、はい……」
塚原「あまり無理しないほうがいいよ」
純一「だ、大丈夫です!」
森島「それじゃ、レッゴー♪」
…………
森島「到着~ ふふっ、さーて楽しむわよ~」
純一「結構混んでますね」
塚原「そうね、久しぶりに来たけど……どうするの、はるか?」
森島「……えっと、それじゃあ早速何か乗ろうか?」
純一「そうですね」
森島「あ! あの落下傘みたいやつは?」
塚原「あれ? じゃあ行こうか」
純一「い、いきなりあんな激しそうな……」
森島「男の子なんだから、大丈夫でしょ? ね?」
純一「は、はい……」
塚原「あまり無理しないほうがいいよ」
純一「だ、大丈夫です!」
森島「それじゃ、レッゴー♪」
…………
55: 2011/09/05(月) 00:31:05.09 ID:7dIGTA9s0
黙々と投下していると、誰も見てないんじゃないかという恐怖がwww
57: 2011/09/05(月) 00:31:47.70 ID:7dIGTA9s0
純一「……ぅぅぅ」
塚原「だ、大丈夫、橘君?」
純一「は、はい……ぅぅ……」
森島「ご、ゴメンね……ホントに大丈夫?」
塚原「はるか、ちょっと何か飲み物買ってきて」
森島「わ、わかったわ、すぐに買ってくるから待っててね」
塚原「ゴメンね……はるかの無理につきあわせちゃって」
純一「い、いえ……僕が高いところが苦手なだけなんで……」
塚原「とにかく、少し休んで気分が良くなるのを待とう」ナデナデ
純一(ああ……先輩たちにいいところを見せようとして……情けない)
森島「おまたせ! 買って来たよ」
塚原「ありがとう、はるか。さ、橘君、これを飲んで」
純一「あ、ありがとうございます」
…………
塚原「だ、大丈夫、橘君?」
純一「は、はい……ぅぅ……」
森島「ご、ゴメンね……ホントに大丈夫?」
塚原「はるか、ちょっと何か飲み物買ってきて」
森島「わ、わかったわ、すぐに買ってくるから待っててね」
塚原「ゴメンね……はるかの無理につきあわせちゃって」
純一「い、いえ……僕が高いところが苦手なだけなんで……」
塚原「とにかく、少し休んで気分が良くなるのを待とう」ナデナデ
純一(ああ……先輩たちにいいところを見せようとして……情けない)
森島「おまたせ! 買って来たよ」
塚原「ありがとう、はるか。さ、橘君、これを飲んで」
純一「あ、ありがとうございます」
…………
61: 2011/09/05(月) 00:32:53.04 ID:7dIGTA9s0
純一「も、もう大丈夫です」
森島「ほ、ホント大丈夫?」
塚原「さっきと比べて、だいぶ顔色はいいみたい」
純一「はい、せっかく遊びに来たのに……ご迷惑をおかけしました」
塚原「誰だって苦手なものはあるよ」
森島「本当にゴメンね……」
純一「だ、大丈夫ですから! せっかく遊園地に来たんですし、次行きましょう!」
塚原「そうだね……観覧車とかジェットコースターはダメそうかな」
森島「う~ん、あとは何があるかしら?」
純一「あっ! これなんてどうです?」
塚原「ホラーハウス『エジプトの謎』か……」
森島「こ、ここなの?」
純一「あれ? 先輩、もしかしてこういうのはダメなんですか?」
森島「ほ、ホント大丈夫?」
塚原「さっきと比べて、だいぶ顔色はいいみたい」
純一「はい、せっかく遊びに来たのに……ご迷惑をおかけしました」
塚原「誰だって苦手なものはあるよ」
森島「本当にゴメンね……」
純一「だ、大丈夫ですから! せっかく遊園地に来たんですし、次行きましょう!」
塚原「そうだね……観覧車とかジェットコースターはダメそうかな」
森島「う~ん、あとは何があるかしら?」
純一「あっ! これなんてどうです?」
塚原「ホラーハウス『エジプトの謎』か……」
森島「こ、ここなの?」
純一「あれ? 先輩、もしかしてこういうのはダメなんですか?」
62: 2011/09/05(月) 00:33:42.26 ID:7dIGTA9s0
森島「だ、ダメなんかじゃないよ……ただ」
塚原「ただ?…ふふっ」クスクス
森島「な、何よ! 行けばいいんでしょ!」
塚原「はるかは、さっき橘君に無理させたからね」クスクス
純一「い、いや、そんなに無理しなくても」
森島「ひびきちゃん! 無理なことなんかないもん! 行きましょ!」
純一「じゃ、じゃあ行きましょう」
森島「え、えぇ……」
塚原「ただ?…ふふっ」クスクス
森島「な、何よ! 行けばいいんでしょ!」
塚原「はるかは、さっき橘君に無理させたからね」クスクス
純一「い、いや、そんなに無理しなくても」
森島「ひびきちゃん! 無理なことなんかないもん! 行きましょ!」
純一「じゃ、じゃあ行きましょう」
森島「え、えぇ……」
64: 2011/09/05(月) 00:34:34.21 ID:7dIGTA9s0
~ホラーハウスにて~
森島「……う、薄暗いわね」
純一「暗くしないと雰囲気でませんからね」
塚原「はるか、転ばないようにしなさいよ」
純一「大丈夫ですか?」
森島「も、もちろん大丈夫よ! きゃぁ!?」
塚原「はるか?」
純一「床、なんか柔らかいですね」
森島「も、もう~! なんで柔らかくしてるの!」
塚原「驚かせるために決まってるじゃない」
森島「……なるほど」
純一「塚原先輩は大丈夫なんですか?」
塚原「私? 私はこういうの平気」
ふっ…………
森島「……う、薄暗いわね」
純一「暗くしないと雰囲気でませんからね」
塚原「はるか、転ばないようにしなさいよ」
純一「大丈夫ですか?」
森島「も、もちろん大丈夫よ! きゃぁ!?」
塚原「はるか?」
純一「床、なんか柔らかいですね」
森島「も、もう~! なんで柔らかくしてるの!」
塚原「驚かせるために決まってるじゃない」
森島「……なるほど」
純一「塚原先輩は大丈夫なんですか?」
塚原「私? 私はこういうの平気」
ふっ…………
65: 2011/09/05(月) 00:35:28.72 ID:7dIGTA9s0
森島「えっ!? な、なに!?」
塚原「急に真っ暗になったね」
純一「森島先輩、気をつけてくださいね」
森島「も、もう~!? なんで真っ暗になるのよ~!?」
??『我が財宝を盗みに来たのはお前か~~』
森島「きゃぁ!?」
純一「宝の番人か何かですかね?」
塚原「そうみたい。結構凝った仕掛けね」
森島「ふ、二人とも、どうしてそんなに冷静なのよ~!?」
??『我が財宝を盗みに来たのはお前か~~』
ウオオオ~~~~~ン!
塚原「急に真っ暗になったね」
純一「森島先輩、気をつけてくださいね」
森島「も、もう~!? なんで真っ暗になるのよ~!?」
??『我が財宝を盗みに来たのはお前か~~』
森島「きゃぁ!?」
純一「宝の番人か何かですかね?」
塚原「そうみたい。結構凝った仕掛けね」
森島「ふ、二人とも、どうしてそんなに冷静なのよ~!?」
??『我が財宝を盗みに来たのはお前か~~』
ウオオオ~~~~~ン!
66: 2011/09/05(月) 00:36:40.14 ID:7dIGTA9s0
森島「え? な、なに!? 何なの?」
純一「え?」
塚原「み、ミイラ?」
森島「きゃあ!?」
キング『我が財宝を盗みに来た愚か者よ! 千年王国の呪いをその身で受けるがいい!』
ウオオオ~~~~~ン! ボゥーン!
塚原「ごほっ、ごほっ」
純一「な、何だこの煙……」
塚原「はるか、大丈夫? ……ごほっごほっ」
純一「あ、あれ……森島先輩?」
塚原「ちょっと、はるか?」
純一「塚原先輩、大丈夫ですか?」
塚原「橘君? 私は大丈夫だけど……」
純一「あ……煙が晴れてきましたね」
純一「え?」
塚原「み、ミイラ?」
森島「きゃあ!?」
キング『我が財宝を盗みに来た愚か者よ! 千年王国の呪いをその身で受けるがいい!』
ウオオオ~~~~~ン! ボゥーン!
塚原「ごほっ、ごほっ」
純一「な、何だこの煙……」
塚原「はるか、大丈夫? ……ごほっごほっ」
純一「あ、あれ……森島先輩?」
塚原「ちょっと、はるか?」
純一「塚原先輩、大丈夫ですか?」
塚原「橘君? 私は大丈夫だけど……」
純一「あ……煙が晴れてきましたね」
68: 2011/09/05(月) 00:38:08.38 ID:7dIGTA9s0
塚原「はるか? ……いないわね、どこに行ったのかしら?」
純一「あ、あれ? 森島先輩? 塚原先輩も……どこに行ったんだろう?」
塚原「な、なに言ってるの橘君、私ならここに……あれ?」
純一「……君、どうしたの? 君も迷子かな?」
塚原「な、なにこれ? 橘君……随分大きくなってるけど?」
純一「え? もしかして……塚原先輩ですか?」
塚原「そうだけど……」
純一「ぼ、僕が大きくなったんじゃなくて、先輩が小さくなってるみたいです」
塚原「え、えぇぇぇぇぇ!?」
純一「塚原先輩なんですか? 本当に!?」
塚原「本当にって、見れば……わからないよね」
純一「面影とか…確かに塚原先輩ですね」
塚原「うん……これって……元に戻るのかな」
純一「あ、アトラクションですし……多分」
純一「あ、あれ? 森島先輩? 塚原先輩も……どこに行ったんだろう?」
塚原「な、なに言ってるの橘君、私ならここに……あれ?」
純一「……君、どうしたの? 君も迷子かな?」
塚原「な、なにこれ? 橘君……随分大きくなってるけど?」
純一「え? もしかして……塚原先輩ですか?」
塚原「そうだけど……」
純一「ぼ、僕が大きくなったんじゃなくて、先輩が小さくなってるみたいです」
塚原「え、えぇぇぇぇぇ!?」
純一「塚原先輩なんですか? 本当に!?」
塚原「本当にって、見れば……わからないよね」
純一「面影とか…確かに塚原先輩ですね」
塚原「うん……これって……元に戻るのかな」
純一「あ、アトラクションですし……多分」
69: 2011/09/05(月) 00:39:41.82 ID:7dIGTA9s0
塚原「そ、そうよね? あ……はるかのこと探さないと」
純一「は、はい。先に進んでみましょうか」
塚原「えぇ、行きましょう……きゃっ!?」
純一「つ、塚原先輩、大丈夫ですか?」
塚原「い、痛たた……体に違和感があって……少し動きにくいかな」
純一「そ、そうですよね。急に体が小さくなったんですから」
塚原「う、うん」
純一「あの……また転んだりしたら危ないから、手をつなぎませんか?」
塚原「そ、そうね……じゃあお願いしようかな。はい///」
純一「はい/// (先輩の手……小さくて可愛いな)」ギュッ
塚原「ありがとう。……はるか、どこに行ったのかな」
純一(あっ……先輩震えてる)
塚原「それにしても広いわね、ここ」
純一(当たり前だよな、急に体が小さくなって、戻るかどうかもわからないのに)
純一「は、はい。先に進んでみましょうか」
塚原「えぇ、行きましょう……きゃっ!?」
純一「つ、塚原先輩、大丈夫ですか?」
塚原「い、痛たた……体に違和感があって……少し動きにくいかな」
純一「そ、そうですよね。急に体が小さくなったんですから」
塚原「う、うん」
純一「あの……また転んだりしたら危ないから、手をつなぎませんか?」
塚原「そ、そうね……じゃあお願いしようかな。はい///」
純一「はい/// (先輩の手……小さくて可愛いな)」ギュッ
塚原「ありがとう。……はるか、どこに行ったのかな」
純一(あっ……先輩震えてる)
塚原「それにしても広いわね、ここ」
純一(当たり前だよな、急に体が小さくなって、戻るかどうかもわからないのに)
70: 2011/09/05(月) 00:40:28.29 ID:7dIGTA9s0
塚原「ふぅ……困ったな」
純一「塚原先輩は凄いですね」
塚原「え、何が?」
純一「自分がこんな状態なのに……森島先輩の心配して」
塚原「それは……」
純一「それだけじゃなくて……」
塚原「…………」
純一「スポーツ万能で頭も良くて……梅原…僕の友達が言ってたんですけど」
塚原「……うん」
純一「『まぶしくて遠くから見てることしかできない』って」
塚原「……そっか。……でもね」
純一「はい」
塚原「……怖いよ……私だって女の子だよ」ギュッ
純一「……!?」
純一「塚原先輩は凄いですね」
塚原「え、何が?」
純一「自分がこんな状態なのに……森島先輩の心配して」
塚原「それは……」
純一「それだけじゃなくて……」
塚原「…………」
純一「スポーツ万能で頭も良くて……梅原…僕の友達が言ってたんですけど」
塚原「……うん」
純一「『まぶしくて遠くから見てることしかできない』って」
塚原「……そっか。……でもね」
純一「はい」
塚原「……怖いよ……私だって女の子だよ」ギュッ
純一「……!?」
71: 2011/09/05(月) 00:41:19.06 ID:7dIGTA9s0
塚原「耐えられなくて、逃げ出したくなることだって……」
純一「はい、だから僕にも出来ることがあるんじゃないか?って思うんです」ギュッ
塚原「え?」
純一「今みたいに、こうして塚原先輩のお役に立てる事が…」
塚原「…………」
純一「塚原先輩のこと、支えてあげられる事が出来るんじゃないかって」
塚原「た、橘君……君は、はるかのこと……あ、光!?」
純一「出口かもしれませんね、行ってみましょう」
純一「はい、だから僕にも出来ることがあるんじゃないか?って思うんです」ギュッ
塚原「え?」
純一「今みたいに、こうして塚原先輩のお役に立てる事が…」
塚原「…………」
純一「塚原先輩のこと、支えてあげられる事が出来るんじゃないかって」
塚原「た、橘君……君は、はるかのこと……あ、光!?」
純一「出口かもしれませんね、行ってみましょう」
73: 2011/09/05(月) 00:42:20.86 ID:7dIGTA9s0
~ホラーハウス出口にて~
塚原「やっぱり出口だったみたいね」
純一「つ、塚原先輩!」
塚原「うん?」
純一「戻ってます! 元に戻ってますよ、塚原先輩!」
塚原「ほ、本当だ……良かったぁ……」
純一「やっぱりアトラクションの仕掛けだったんですね」
塚原「え、えぇ。それにしてもはるかは……」
森島「わお! 二人で手をつないでるなんて、いつからそんなに仲良くなったのかしら?」
純一「わっ!? 森島先輩!」バッ
塚原「こ、これは!///」バッ
森島「ふ~ん、私のこと置いて行ったのは、そういう訳だったんだぁ?」ニコニコ
塚原「何言ってるの!? あなたこそ、どこにいたの? 随分探したんだから!」
森島「う~ん、真っ暗になってから、変なミイラが出てきたでしょ?」
純一「はい」
塚原「やっぱり出口だったみたいね」
純一「つ、塚原先輩!」
塚原「うん?」
純一「戻ってます! 元に戻ってますよ、塚原先輩!」
塚原「ほ、本当だ……良かったぁ……」
純一「やっぱりアトラクションの仕掛けだったんですね」
塚原「え、えぇ。それにしてもはるかは……」
森島「わお! 二人で手をつないでるなんて、いつからそんなに仲良くなったのかしら?」
純一「わっ!? 森島先輩!」バッ
塚原「こ、これは!///」バッ
森島「ふ~ん、私のこと置いて行ったのは、そういう訳だったんだぁ?」ニコニコ
塚原「何言ってるの!? あなたこそ、どこにいたの? 随分探したんだから!」
森島「う~ん、真っ暗になってから、変なミイラが出てきたでしょ?」
純一「はい」
74: 2011/09/05(月) 00:43:34.79 ID:7dIGTA9s0
森島「ミイラがが吐き出した煙が晴れたと思ったら、二人の姿がどこにもなくて」
塚原「はるか、あなた大丈夫だったの?」
森島「えぇ♪ 私が一人困ってたら、きびにゃんが現れて助けてくれたの♪」
純一「き、きびにゃんがですか?」
森島「そうよ? 『ニャンニャン』って♪」
塚原「そう……なんだかよくわからないけど、見つかってよかったよ」
森島「ねね。そろそろお腹すかない?」
純一「そういば……そろそろお昼ですね」
塚原「うん、それじゃ何か食べに行こうか」
塚原「はるか、あなた大丈夫だったの?」
森島「えぇ♪ 私が一人困ってたら、きびにゃんが現れて助けてくれたの♪」
純一「き、きびにゃんがですか?」
森島「そうよ? 『ニャンニャン』って♪」
塚原「そう……なんだかよくわからないけど、見つかってよかったよ」
森島「ねね。そろそろお腹すかない?」
純一「そういば……そろそろお昼ですね」
塚原「うん、それじゃ何か食べに行こうか」
75: 2011/09/05(月) 00:44:03.58 ID:7dIGTA9s0
森島「も・ち・ろ・ん、ひびきちゃんと橘君のおごりでしょ?」
塚原「なんでよ?」
森島「だって~ 私のこと置いて二人で楽しんでたんでしょ?」
純一「そ、それは……///」
森島「しかも、仲良く手なんかつないじゃったりして~?」
塚原「わ、わかったから!///」
森島「わ~い♪ 何にしようかしら♪」
塚原「なんでよ?」
森島「だって~ 私のこと置いて二人で楽しんでたんでしょ?」
純一「そ、それは……///」
森島「しかも、仲良く手なんかつないじゃったりして~?」
塚原「わ、わかったから!///」
森島「わ~い♪ 何にしようかしら♪」
76: 2011/09/05(月) 00:45:14.84 ID:7dIGTA9s0
~夕方 土産物屋にて~
塚原「はるか、買い物済んだから、外で待ってるよ」
純一「ぼ、僕も終わったんで、先に出てますね」
森島「うん、わかったわ~ も~どれも可愛いから、選ぶのに困っちゃう♪」
塚原「ふぅ…色々あったけど今日は楽しかったよ」
純一「そうですね。あ、お昼はありがとうございました、全部出してもらっちゃって……」
塚原「気にしないでいいよ、色々助けてもらったし……橘君は何を買ったの?」
純一「はい、美也に『きびにゃんクッキー』を」
塚原「橘君は妹思いだね」
純一「そ、そんなことは……塚原先輩は何を買われたんですか?」
塚原「私? この『部活だ!きびにゃん♪』の水泳部バージョンを七咲に。あと……」
純一「あと?」
塚原「はるか、買い物済んだから、外で待ってるよ」
純一「ぼ、僕も終わったんで、先に出てますね」
森島「うん、わかったわ~ も~どれも可愛いから、選ぶのに困っちゃう♪」
塚原「ふぅ…色々あったけど今日は楽しかったよ」
純一「そうですね。あ、お昼はありがとうございました、全部出してもらっちゃって……」
塚原「気にしないでいいよ、色々助けてもらったし……橘君は何を買ったの?」
純一「はい、美也に『きびにゃんクッキー』を」
塚原「橘君は妹思いだね」
純一「そ、そんなことは……塚原先輩は何を買われたんですか?」
塚原「私? この『部活だ!きびにゃん♪』の水泳部バージョンを七咲に。あと……」
純一「あと?」
77: 2011/09/05(月) 00:46:10.58 ID:7dIGTA9s0
塚原「これ、美也ちゃんに渡してくれるかな?」
純一「こ、これは?」
塚原「まんま肉まんを食べてるきびにゃん、ちょっと珍しいでしょ?」
純一「えぇ、珍しいですね。美也も喜ぶと思います! でも、どうして美也に?」
塚原「ほら、はるかが美也ちゃんのこと誘ったけど、彼女、お友達と用事があったでしょ?」
純一「はい」
塚原「だから、お土産くらいはね」
純一「ありがとうございます! そうだ、僕も塚原先輩に渡すものが……」ゴソゴソ
塚原「私に? 何かな?」
純一「あった!……これ、良かったら受け取ってもらえませんか」
塚原「お守り?」
純一「はい。塚原先輩、もうすぐ国立医大の推薦があるって聞いたので」
塚原「そうか、はるかね。……ありがとう」
純一(やった! 受け取ってもらえた!)
純一「こ、これは?」
塚原「まんま肉まんを食べてるきびにゃん、ちょっと珍しいでしょ?」
純一「えぇ、珍しいですね。美也も喜ぶと思います! でも、どうして美也に?」
塚原「ほら、はるかが美也ちゃんのこと誘ったけど、彼女、お友達と用事があったでしょ?」
純一「はい」
塚原「だから、お土産くらいはね」
純一「ありがとうございます! そうだ、僕も塚原先輩に渡すものが……」ゴソゴソ
塚原「私に? 何かな?」
純一「あった!……これ、良かったら受け取ってもらえませんか」
塚原「お守り?」
純一「はい。塚原先輩、もうすぐ国立医大の推薦があるって聞いたので」
塚原「そうか、はるかね。……ありがとう」
純一(やった! 受け取ってもらえた!)
78: 2011/09/05(月) 00:47:26.42 ID:7dIGTA9s0
塚原「……ねぇ、橘君」
純一「は、はい、なんでしょう?」
塚原「橘君は私のこと『凄い』って言ってくれたよね?」
純一「(ホラーハウスの時……)は、はい」
塚原「あの時も言ったけど、私にだって怖かったり、逃げ出したくなる時だってあるんだよ」
純一「…………」
塚原「もちろん、本当に逃げる訳にはいかないし、自分でやるしかないんだけど」
純一「は、はい」
塚原「今度の推薦だって、本当は凄いプレッシャーなんだ」ギュッ
純一(あ……お守り……)
塚原「家は代々医者の家系だから、合格して当たり前って雰囲気だしね」
純一「で、でも……先輩は」
塚原「その点、はるかは本当に凄いよ」
純一「森島先輩がですか?」
純一「は、はい、なんでしょう?」
塚原「橘君は私のこと『凄い』って言ってくれたよね?」
純一「(ホラーハウスの時……)は、はい」
塚原「あの時も言ったけど、私にだって怖かったり、逃げ出したくなる時だってあるんだよ」
純一「…………」
塚原「もちろん、本当に逃げる訳にはいかないし、自分でやるしかないんだけど」
純一「は、はい」
塚原「今度の推薦だって、本当は凄いプレッシャーなんだ」ギュッ
純一(あ……お守り……)
塚原「家は代々医者の家系だから、合格して当たり前って雰囲気だしね」
純一「で、でも……先輩は」
塚原「その点、はるかは本当に凄いよ」
純一「森島先輩がですか?」
80: 2011/09/05(月) 00:48:58.79 ID:7dIGTA9s0
塚原「うん。はるかは普段はああだけど、後ろ向きに考えたり、逃げ出したりしないから」
純一「せ、先輩……」
塚原「はるかに人気があるのって、そういうことだと思うんだ」
純一「ぼ、僕は、塚原先輩だって本当に凄いと思います!」
塚原「プレッシャーを感じて、後ろ向きで逃げ出したくなってるのに?」
純一「で、でも、そんなに頑張ってるじゃないですか!」
塚原「自分にやりたいことのために頑張るのは、当たり前じゃないかな?」
純一「で、でも……」
塚原「頑張ったから、全てが報われる訳じゃないのよ」
純一「……っ!」
塚原「……ごめんね、別に意地悪を言うつもりじゃなかったんだ」
純一(だ、ダメだ……このままじゃ……)
純一「せ、先輩……」
塚原「はるかに人気があるのって、そういうことだと思うんだ」
純一「ぼ、僕は、塚原先輩だって本当に凄いと思います!」
塚原「プレッシャーを感じて、後ろ向きで逃げ出したくなってるのに?」
純一「で、でも、そんなに頑張ってるじゃないですか!」
塚原「自分にやりたいことのために頑張るのは、当たり前じゃないかな?」
純一「で、でも……」
塚原「頑張ったから、全てが報われる訳じゃないのよ」
純一「……っ!」
塚原「……ごめんね、別に意地悪を言うつもりじゃなかったんだ」
純一(だ、ダメだ……このままじゃ……)
81: 2011/09/05(月) 00:49:41.23 ID:7dIGTA9s0
塚原「ふふっ……情けない先輩だよね……」
純一「先輩! ちょっと一緒に来てください!」ギュッ
塚原「え!?」
森島「やっほー お待たせ~……って、あれ?」
純一「森島先輩!」
森島「な、なに?」
塚原「ちょ、ちょっと橘君?」
純一「塚原先輩のこと、少しお借りします!!」
森島「…………うん。頑張ってね、橘君」ニコッ
塚原「え? は、はるか?」
純一「先輩、行きましょう!」
純一「先輩! ちょっと一緒に来てください!」ギュッ
塚原「え!?」
森島「やっほー お待たせ~……って、あれ?」
純一「森島先輩!」
森島「な、なに?」
塚原「ちょ、ちょっと橘君?」
純一「塚原先輩のこと、少しお借りします!!」
森島「…………うん。頑張ってね、橘君」ニコッ
塚原「え? は、はるか?」
純一「先輩、行きましょう!」
83: 2011/09/05(月) 00:51:24.28 ID:7dIGTA9s0
~観覧車にて~
塚原「ちょ、ちょっと、どういうつもりなの急に!」
純一「いいから、乗ってください!」
塚原「も、もう……」
純一「うっ……」
カタカタカタカタ
塚原「橘君、君は高い所ダメなんでしょ?」
純一「は……はい……」
塚原「もう、そんなに顔色が悪くなってる……」
純一「ど、どうしても、つ、塚原先輩に聞いてもらいたいことが……あって」
塚原「話だったら、別にここじゃなくても……」
純一「せ、先輩は『頑張ったからといって全てが報われる訳じゃない』って……」
塚原「え、えぇ……」
純一「で、でも、世の中には、が、頑張ら……なかったり、逃げだしたりする人だって……いるんです」
塚原「…………」
塚原「ちょ、ちょっと、どういうつもりなの急に!」
純一「いいから、乗ってください!」
塚原「も、もう……」
純一「うっ……」
カタカタカタカタ
塚原「橘君、君は高い所ダメなんでしょ?」
純一「は……はい……」
塚原「もう、そんなに顔色が悪くなってる……」
純一「ど、どうしても、つ、塚原先輩に聞いてもらいたいことが……あって」
塚原「話だったら、別にここじゃなくても……」
純一「せ、先輩は『頑張ったからといって全てが報われる訳じゃない』って……」
塚原「え、えぇ……」
純一「で、でも、世の中には、が、頑張ら……なかったり、逃げだしたりする人だって……いるんです」
塚原「…………」
84: 2011/09/05(月) 00:53:12.94 ID:7dIGTA9s0
カタカタカタカタ
純一「ぼ、僕もそう……でした」
塚原「……え? どういうこと?」
純一「に、二年前……クリスマスの日に……女の子に振られてから……」
純一「ぼ、僕は……それを忘れようとして……ず、ずっと逃げてばかりで……」ガクガク
塚原「た、橘君……」
純一「こ、これからも……そ、そうやって……言い訳ばかりで……逃げていくんだと」
純一「そ、そんな時に……塚原先輩を見たんです!」
塚原「わ、私?」
純一「は、はい! ぶ、部活も……勉強もい、一生懸命頑張ってる、塚原先輩が……」
純一「す、すごく輝いて、かっこ良くて……す、素敵に見えて……」
塚原「……うん」
純一「ぼ、僕も頑張らなきゃ…って……ぅっ」ガクガクブルブル
純一「ぼ、僕もそう……でした」
塚原「……え? どういうこと?」
純一「に、二年前……クリスマスの日に……女の子に振られてから……」
純一「ぼ、僕は……それを忘れようとして……ず、ずっと逃げてばかりで……」ガクガク
塚原「た、橘君……」
純一「こ、これからも……そ、そうやって……言い訳ばかりで……逃げていくんだと」
純一「そ、そんな時に……塚原先輩を見たんです!」
塚原「わ、私?」
純一「は、はい! ぶ、部活も……勉強もい、一生懸命頑張ってる、塚原先輩が……」
純一「す、すごく輝いて、かっこ良くて……す、素敵に見えて……」
塚原「……うん」
純一「ぼ、僕も頑張らなきゃ…って……ぅっ」ガクガクブルブル
85: 2011/09/05(月) 00:54:49.60 ID:7dIGTA9s0
カタカタカタカタ
塚原「た、橘君、大丈夫?」
純一「だ、だい……うぅぅ……(た、高い……も、もうダメかも……)」ガクガクブルブル
塚原「しっかりしなさい!」ギュッ
純一「あ……!?(一体何が起こったんだ?)」
塚原「私に聞いてもらいたいことがあるんでしょ?」
純一(……つ、塚原先輩に抱きしめられて)
塚原「男の子なら最後までしっかりしなさい!」ギュッ
純一「っ!? が、頑張らなきゃ……って!」
塚原「うん」
純一「せ、先輩みたいに……先輩にっ……つ、つりあうような男に……なりたいって」
塚原「うん」
純一「ぼ、僕の努力なんて……む、無駄で、報われないかもっ……しれないけど……ぅぅ」
塚原「……っ!?」
純一「そ、そ、それでも……今までみたいに……逃げたくっ……なくて!」
塚原「た、橘君、大丈夫?」
純一「だ、だい……うぅぅ……(た、高い……も、もうダメかも……)」ガクガクブルブル
塚原「しっかりしなさい!」ギュッ
純一「あ……!?(一体何が起こったんだ?)」
塚原「私に聞いてもらいたいことがあるんでしょ?」
純一(……つ、塚原先輩に抱きしめられて)
塚原「男の子なら最後までしっかりしなさい!」ギュッ
純一「っ!? が、頑張らなきゃ……って!」
塚原「うん」
純一「せ、先輩みたいに……先輩にっ……つ、つりあうような男に……なりたいって」
塚原「うん」
純一「ぼ、僕の努力なんて……む、無駄で、報われないかもっ……しれないけど……ぅぅ」
塚原「……っ!?」
純一「そ、そ、それでも……今までみたいに……逃げたくっ……なくて!」
94: 2011/09/05(月) 01:02:29.22 ID:7dIGTA9s0
カタカタカタカタ
純一「ず、ずっと見てました!……ぼ、僕は塚原先輩の……ことが…好きです!」
塚原「……ありがとう」
純一「す、好き……です。こ、こんなに情けない…ぼ、僕だけど……」
塚原「……うん」
純一「た、頼りない僕だけど……つ、塚原先輩のそばで……」
塚原「……うん」
純一「あ、あの時……みたいに、頑張ってる先輩の……ち、ちからに……ぅぅ……」
塚原「た、橘君!? 大丈夫、橘君!」
純一「ぁ…………(い、意識が……)」
純一「ず、ずっと見てました!……ぼ、僕は塚原先輩の……ことが…好きです!」
塚原「……ありがとう」
純一「す、好き……です。こ、こんなに情けない…ぼ、僕だけど……」
塚原「……うん」
純一「た、頼りない僕だけど……つ、塚原先輩のそばで……」
塚原「……うん」
純一「あ、あの時……みたいに、頑張ってる先輩の……ち、ちからに……ぅぅ……」
塚原「た、橘君!? 大丈夫、橘君!」
純一「ぁ…………(い、意識が……)」
96: 2011/09/05(月) 01:04:01.72 ID:7dIGTA9s0
~園内 ベンチにて~
純一(ぅぅ……こ、ここは……)
純一(あれ……ぼ、僕はいったい……)
純一(あ!? た、確か……塚原先輩と観覧車に乗って……)
純一(ど、どうなったんだっけ?)
??「あ、気がついたみたいよ……」
純一(おでこが冷たくて気持ちいい……)
??「橘君? 大丈夫?」
純一(つ、塚原先輩の声? ……後頭部にも柔らかくて気持ちいい感触が……なんだろう?)
塚原「大丈夫、橘君?」
純一「うっ……(ま、まぶしい)」
純一(ぅぅ……こ、ここは……)
純一(あれ……ぼ、僕はいったい……)
純一(あ!? た、確か……塚原先輩と観覧車に乗って……)
純一(ど、どうなったんだっけ?)
??「あ、気がついたみたいよ……」
純一(おでこが冷たくて気持ちいい……)
??「橘君? 大丈夫?」
純一(つ、塚原先輩の声? ……後頭部にも柔らかくて気持ちいい感触が……なんだろう?)
塚原「大丈夫、橘君?」
純一「うっ……(ま、まぶしい)」
97: 2011/09/05(月) 01:05:25.27 ID:7dIGTA9s0
森島「ほら!? ひびきちゃん、気がついたみたい!」
純一「あっ……(つ、塚原先輩の顔が……こんなに近くに……)」
塚原「よ、よかった……気がついたんだね……」ジワッ
純一「あ……れ?(塚原先輩……泣いてる?)」
森島「橘君、大丈夫?」
純一「は、はい。大丈夫です」
森島「う~ん、大丈夫なら、早くそこから体を起こして欲しいなぁ?」ニコニコ
塚原「は、はるか」
純一「え? えっ?」バッ
純一「あっ……(つ、塚原先輩の顔が……こんなに近くに……)」
塚原「よ、よかった……気がついたんだね……」ジワッ
純一「あ……れ?(塚原先輩……泣いてる?)」
森島「橘君、大丈夫?」
純一「は、はい。大丈夫です」
森島「う~ん、大丈夫なら、早くそこから体を起こして欲しいなぁ?」ニコニコ
塚原「は、はるか」
純一「え? えっ?」バッ
98: 2011/09/05(月) 01:06:44.91 ID:7dIGTA9s0
森島「ひびきちゃんの膝枕、気持ち良かったかしら?」ニコニコ
純一「あっ……えっ?(もしかして、さっきの感触……塚原先輩の……)」
塚原「はるか……橘君は気絶してたんだから……」クスッ
純一(笑って、る……さ、さっきのは気のせいだったのかな……)
塚原「橘君も気がついたみたいだし……そろそろ帰ろうか?」
森島「う~ん、ちょっと遊び足りない気もするけど……」
純一「ぼ、僕のせいですね……ゴメンなさい」
森島「う・そ・よ♪ とーっても楽しかったわ。ね、ひびきちゃん?」
塚原「そうね、いい気分転換になったよ。ありがとう……はるか、橘君」
純一「は、はい!」
純一「あっ……えっ?(もしかして、さっきの感触……塚原先輩の……)」
塚原「はるか……橘君は気絶してたんだから……」クスッ
純一(笑って、る……さ、さっきのは気のせいだったのかな……)
塚原「橘君も気がついたみたいだし……そろそろ帰ろうか?」
森島「う~ん、ちょっと遊び足りない気もするけど……」
純一「ぼ、僕のせいですね……ゴメンなさい」
森島「う・そ・よ♪ とーっても楽しかったわ。ね、ひびきちゃん?」
塚原「そうね、いい気分転換になったよ。ありがとう……はるか、橘君」
純一「は、はい!」
100: 2011/09/05(月) 01:08:19.87 ID:7dIGTA9s0
~翌月曜日 お昼休み 食堂にて~
森島「それじゃ、ここで席を取ってるから、よろしくね♪」
純一「はい! よろしくお願いします」
塚原「はるかはA定食ね?」
…………
塚原「橘君、昨日はありがとう」
純一「先輩こそ! 忙しいのにありがとうございました」
塚原「勉強のいい気分転換になったよ」
純一「美也のやつ、先輩がくれたきびにゃんのキーホルダー、凄く喜んでました」
塚原「そう? ひびきみたいに可愛いものを選ぶの得意じゃないから……よかった///」
純一「…………(か、観覧車の時のこと……聞かなきゃ)」
塚原「…………(か、観覧車の時のこと……言わなきゃ)」
森島「それじゃ、ここで席を取ってるから、よろしくね♪」
純一「はい! よろしくお願いします」
塚原「はるかはA定食ね?」
…………
塚原「橘君、昨日はありがとう」
純一「先輩こそ! 忙しいのにありがとうございました」
塚原「勉強のいい気分転換になったよ」
純一「美也のやつ、先輩がくれたきびにゃんのキーホルダー、凄く喜んでました」
塚原「そう? ひびきみたいに可愛いものを選ぶの得意じゃないから……よかった///」
純一「…………(か、観覧車の時のこと……聞かなきゃ)」
塚原「…………(か、観覧車の時のこと……言わなきゃ)」
102: 2011/09/05(月) 01:09:34.93 ID:7dIGTA9s0
純一&塚原「あ、あの……」
純一「つ、塚原先輩、お先どうぞ」
塚原「た、橘君こそ、先にどうぞ」
純一「そ、それじゃ……か、観覧車でのことなんですけど……」
塚原「あ、うん///」
純一「ど、どうでしょうか?」
塚原「そのことだけど……ゴメン」
純一「……えっ あ……ぁ…… そ、そうです、か……」
純一「つ、塚原先輩、お先どうぞ」
塚原「た、橘君こそ、先にどうぞ」
純一「そ、それじゃ……か、観覧車でのことなんですけど……」
塚原「あ、うん///」
純一「ど、どうでしょうか?」
塚原「そのことだけど……ゴメン」
純一「……えっ あ……ぁ…… そ、そうです、か……」
104: 2011/09/05(月) 01:11:30.69 ID:7dIGTA9s0
塚原「あ、違うの! 返事は待ってほしいんだ」
純一「ど、どういうことでしょう?」
塚原「うん……私、大学の推薦がもうすぐでしょ?」
純一「はい」
塚原「だから、それが終わって……結果発表まで、返事を待ってほしいの」
純一「は、はい!」
塚原「君が頑張って気持ちを伝えてくれたこと……嬉しかったよ///」
純一「ご、ごくり……」
塚原「だから……いい加減な状態のままで、返事をしたくないから、ね?」
純一「わかりました! 待ちます! いえ、待たせてください!」
塚原「こ、こら。声が大きいよ!」
純一「すいません!」
塚原「も、もう///」
純一「ど、どういうことでしょう?」
塚原「うん……私、大学の推薦がもうすぐでしょ?」
純一「はい」
塚原「だから、それが終わって……結果発表まで、返事を待ってほしいの」
純一「は、はい!」
塚原「君が頑張って気持ちを伝えてくれたこと……嬉しかったよ///」
純一「ご、ごくり……」
塚原「だから……いい加減な状態のままで、返事をしたくないから、ね?」
純一「わかりました! 待ちます! いえ、待たせてください!」
塚原「こ、こら。声が大きいよ!」
純一「すいません!」
塚原「も、もう///」
105: 2011/09/05(月) 01:12:59.64 ID:7dIGTA9s0
~放課後 テラスにて~
森島「う~ん、それじゃあ今はひびきちゃんの返事待ち、ってことね?」
純一「はい、そういうことになります」
森島「そっかぁ……ひびきちゃんからいいお返事、もらえるといいわね」
純一「は、はい!」
森島「ところで……観覧車の中で何があったのかしら?」
純一「え?!」
森島「ひびきちゃんに聞いても、何にも教えてくれないのよねぇ~」
純一「は、はぁ……」
森島「う~ん、それじゃあ今はひびきちゃんの返事待ち、ってことね?」
純一「はい、そういうことになります」
森島「そっかぁ……ひびきちゃんからいいお返事、もらえるといいわね」
純一「は、はい!」
森島「ところで……観覧車の中で何があったのかしら?」
純一「え?!」
森島「ひびきちゃんに聞いても、何にも教えてくれないのよねぇ~」
純一「は、はぁ……」
111: 2011/09/05(月) 01:27:34.66 ID:7dIGTA9s0
さ・・・さる
113: 2011/09/05(月) 01:29:07.65 ID:7dIGTA9s0
森島「橘君は……何があったか、お姉さんに教えてくれるわよね?」ニコッ
純一「な、何もありませんでした。確かに告白はしましたけど……」
森島「むむむ……ホントに?」ズイッ
純一「ほ、本当に……(ち、近い……顔が近い)」アセアセ
森島「ひびきちゃんも、君みたいに顔を赤くして『何もないよ』って言うんだけど……」
純一「は、はひ……」
森島「まぁ、いいわ。私に内緒でひびきちゃんに変なことしたら、許さないんだから」ニコッ
純一「も、もちろんです」コクコク
純一「な、何もありませんでした。確かに告白はしましたけど……」
森島「むむむ……ホントに?」ズイッ
純一「ほ、本当に……(ち、近い……顔が近い)」アセアセ
森島「ひびきちゃんも、君みたいに顔を赤くして『何もないよ』って言うんだけど……」
純一「は、はひ……」
森島「まぁ、いいわ。私に内緒でひびきちゃんに変なことしたら、許さないんだから」ニコッ
純一「も、もちろんです」コクコク
116: 2011/09/05(月) 01:31:15.55 ID:7dIGTA9s0
~放課後 屋内プールにて~
七咲「先輩、お疲れさまでした!」
塚原「七咲もお疲れ あ、ちょっといい?」
七咲「はい、なんでしょう?」
塚原「うん、ちょっと待ってね」ゴソゴソ
七咲「…………」ジィー
塚原「これ……ちょっと子供っぽいかもしれないけど、七咲に」
七咲「わぁ! すごく可愛いです!」
塚原「……ならよかった」
七咲「これ、どうしたんですか?」
塚原「うん、遊園地のお土産なんだけど、七咲には美也ちゃんのことで色々と教えてもらったから」
七咲「先輩、お疲れさまでした!」
塚原「七咲もお疲れ あ、ちょっといい?」
七咲「はい、なんでしょう?」
塚原「うん、ちょっと待ってね」ゴソゴソ
七咲「…………」ジィー
塚原「これ……ちょっと子供っぽいかもしれないけど、七咲に」
七咲「わぁ! すごく可愛いです!」
塚原「……ならよかった」
七咲「これ、どうしたんですか?」
塚原「うん、遊園地のお土産なんだけど、七咲には美也ちゃんのことで色々と教えてもらったから」
119: 2011/09/05(月) 01:33:46.66 ID:7dIGTA9s0
七咲「ありがとうございます! 大事にしますね」
塚原「そう言ってもらえると、選んだ甲斐があったよ」
七咲「……先輩、何かいいことでもありました?」
塚原「ど、どうしてそう思うの?」
七咲「はい、何だか先輩の顔がイキイキとしてるので」
塚原「『イキイキ』か……」
七咲「はい」
塚原「そうだね、つまらないことで悩んでいても意味がないのはわかったかな」
七咲「つまらないこと……ですか?」
塚原「そう言ってもらえると、選んだ甲斐があったよ」
七咲「……先輩、何かいいことでもありました?」
塚原「ど、どうしてそう思うの?」
七咲「はい、何だか先輩の顔がイキイキとしてるので」
塚原「『イキイキ』か……」
七咲「はい」
塚原「そうだね、つまらないことで悩んでいても意味がないのはわかったかな」
七咲「つまらないこと……ですか?」
120: 2011/09/05(月) 01:35:22.91 ID:7dIGTA9s0
塚原「うん。こんなこと言っちゃいけないんだろうけど、努力の全てが報われないとか」
七咲「はぁ……」
塚原「例え報われなくても、自分のための努力は、それ自体決して無駄じゃないんだ……って」
七咲「……そうですね」
塚原「それに……その努力を見ていてくれる人がいる」
七咲「……はい」
塚原「それがわかって、凄く嬉しかったかな」
七咲「何だか……少し難しいお話しですね」
塚原「そうかな? 七咲もその内わかる時がくると思うよ」
七咲「はぁ……」
塚原「例え報われなくても、自分のための努力は、それ自体決して無駄じゃないんだ……って」
七咲「……そうですね」
塚原「それに……その努力を見ていてくれる人がいる」
七咲「……はい」
塚原「それがわかって、凄く嬉しかったかな」
七咲「何だか……少し難しいお話しですね」
塚原「そうかな? 七咲もその内わかる時がくると思うよ」
122: 2011/09/05(月) 01:37:04.51 ID:7dIGTA9s0
~ある日 お昼休み 教室にて~
梅原「なぁ、大将?」
純一「どうした、梅原?」
梅原「大将のこと……何だか噂になってるけど、ありゃぁ、本当なのか?」
純一「噂? どんな?」
梅原「おぅ、『大将と森島先輩がつきあってる』って噂」
純一「え、えぇ!?」
梅原「う~ん……大将のその様子だと、どうやらデマカセみたいだな」
純一「あ、当たり前だろ! 僕と森島先輩がつきあってるなんて」
梅原「なぁ、大将?」
純一「どうした、梅原?」
梅原「大将のこと……何だか噂になってるけど、ありゃぁ、本当なのか?」
純一「噂? どんな?」
梅原「おぅ、『大将と森島先輩がつきあってる』って噂」
純一「え、えぇ!?」
梅原「う~ん……大将のその様子だと、どうやらデマカセみたいだな」
純一「あ、当たり前だろ! 僕と森島先輩がつきあってるなんて」
124: 2011/09/05(月) 01:39:53.66 ID:7dIGTA9s0
梅原「でもな……大将と森島先輩がデートしてるのを見た……ってヤツもいるみたいなんだ」
純一「そ、それは、森島先輩と塚原先輩と三人で遊びに行ったのは本当だけど」
梅原「そっか……じゃぁ、それを見たヤツが言いふらしたのかもしれないな」
純一「も、森島先輩は何か言ってるのかな?」
梅原「さぁな? 俺が聞いた話では肯定も否定もしてないってことだけど」
純一「も、森島先輩や塚原先輩に迷惑がかかるよ……」
梅原「塚原先輩? どうして?」
純一「だ、だってその時、塚原先輩も一緒にいたんだから……」
梅原「ふむ……」
純一「変な噂が流れたら……塚原先輩は大学の推薦があるんだ!」
梅原「そ、そっか」
??「……ねぇ?」
純一「そ、それは、森島先輩と塚原先輩と三人で遊びに行ったのは本当だけど」
梅原「そっか……じゃぁ、それを見たヤツが言いふらしたのかもしれないな」
純一「も、森島先輩は何か言ってるのかな?」
梅原「さぁな? 俺が聞いた話では肯定も否定もしてないってことだけど」
純一「も、森島先輩や塚原先輩に迷惑がかかるよ……」
梅原「塚原先輩? どうして?」
純一「だ、だってその時、塚原先輩も一緒にいたんだから……」
梅原「ふむ……」
純一「変な噂が流れたら……塚原先輩は大学の推薦があるんだ!」
梅原「そ、そっか」
??「……ねぇ?」
127: 2011/09/05(月) 01:41:18.41 ID:7dIGTA9s0
梅原「うん?」
棚町「その噂してたの、誰?」
純一「か、薫?」
棚町「その噂してたの、誰よ?」
梅原「あ、あぁ…俺が聞いたのはC組の剣道部の連中から……」
棚町「ふ~ん。わかった、ありがと!」ダッ
梅原「お、おい棚町どこ行くんだ!?」
純一「ちょ、ちょっと薫!!」
梅原「行っちまった……どうしたんだ棚町のヤツ?」
純一「梅原、多分ヤバイことになる、追いかけよう!」
梅原「お、おぅ?」
棚町「その噂してたの、誰?」
純一「か、薫?」
棚町「その噂してたの、誰よ?」
梅原「あ、あぁ…俺が聞いたのはC組の剣道部の連中から……」
棚町「ふ~ん。わかった、ありがと!」ダッ
梅原「お、おい棚町どこ行くんだ!?」
純一「ちょ、ちょっと薫!!」
梅原「行っちまった……どうしたんだ棚町のヤツ?」
純一「梅原、多分ヤバイことになる、追いかけよう!」
梅原「お、おぅ?」
130: 2011/09/05(月) 01:44:07.16 ID:7dIGTA9s0
~昼休み 2年C組にて~
棚町「あんたねぇ! 人の迷惑も考えないで、勝手な噂流すんじゃないよ!」
生徒「だ、だって、あの二人が歩いてんの見たんだぜ!」
棚町「うっさい! 二人じゃなくて三人でしょ!!」
生徒「!!??」
棚町「自分が相手にされないからって、好き勝手なことばっかり言って!!」
純一「か、薫! や、やめろ!!!」
棚町「は、放せ!」ガスッ
梅原「た、大将、大丈夫か! ってうわ!!」
純一「う、うぅ……(ひ、額が熱い……)」
棚町「森島先輩がつきあってるって言った訳? コイツがつきあってるって言った訳?」
生徒「そ、それは……」
棚町「あんたねぇ! 人の迷惑も考えないで、勝手な噂流すんじゃないよ!」
生徒「だ、だって、あの二人が歩いてんの見たんだぜ!」
棚町「うっさい! 二人じゃなくて三人でしょ!!」
生徒「!!??」
棚町「自分が相手にされないからって、好き勝手なことばっかり言って!!」
純一「か、薫! や、やめろ!!!」
棚町「は、放せ!」ガスッ
梅原「た、大将、大丈夫か! ってうわ!!」
純一「う、うぅ……(ひ、額が熱い……)」
棚町「森島先輩がつきあってるって言った訳? コイツがつきあってるって言った訳?」
生徒「そ、それは……」
132: 2011/09/05(月) 01:46:09.50 ID:7dIGTA9s0
棚町「全部アンタの作り話でしょ!!!」ガンッ
梅原「うっ……机が悲鳴を上げてやがる」
純一「薫! もうよせ!」
生徒「そ、そうだよ、あの時は森島先輩と塚原先輩と橘の三人だった、これでいいんだろ!」
純一「か、薫もういい……もういいから!」ガシッ
棚町「よくない!!」
生徒「ひ、ひぃ……」
棚町「三人でいるの見ただけで、あとは全部アンタの妄言! これで間違いない?」
生徒「あ、あ…間違いない」コクコク
棚町「よし、二度と好き勝手な噂話を流したりしないように」ニコッ
生徒「は、はい……」コクコク
梅原「うっ……机が悲鳴を上げてやがる」
純一「薫! もうよせ!」
生徒「そ、そうだよ、あの時は森島先輩と塚原先輩と橘の三人だった、これでいいんだろ!」
純一「か、薫もういい……もういいから!」ガシッ
棚町「よくない!!」
生徒「ひ、ひぃ……」
棚町「三人でいるの見ただけで、あとは全部アンタの妄言! これで間違いない?」
生徒「あ、あ…間違いない」コクコク
棚町「よし、二度と好き勝手な噂話を流したりしないように」ニコッ
生徒「は、はい……」コクコク
135: 2011/09/05(月) 01:48:27.19 ID:7dIGTA9s0
~お昼休み 保健室にて~
棚町「ごめん……つい頭に血がのぼって……」
純一「もういいよ……薫は僕のためにやってくれたんだろ?」
棚町「うん……」
純一「ありがとう、薫」
梅原「ほ、ほら、大将、ちょっと動くなよ」
純一「い、いててて!」
梅原「あちゃ~額がパックリ切れてやがるな……ちょっと保健の先生呼んでくるわ」
棚町「あ、あたしが行ってくる! あっ!?」ダッ
森島「きゃっ!?」
塚原「どうしたの、はるか?」
棚町「ご、ごめんなさい! 失礼します!」ダッ
棚町「ごめん……つい頭に血がのぼって……」
純一「もういいよ……薫は僕のためにやってくれたんだろ?」
棚町「うん……」
純一「ありがとう、薫」
梅原「ほ、ほら、大将、ちょっと動くなよ」
純一「い、いててて!」
梅原「あちゃ~額がパックリ切れてやがるな……ちょっと保健の先生呼んでくるわ」
棚町「あ、あたしが行ってくる! あっ!?」ダッ
森島「きゃっ!?」
塚原「どうしたの、はるか?」
棚町「ご、ごめんなさい! 失礼します!」ダッ
138: 2011/09/05(月) 01:50:32.86 ID:7dIGTA9s0
塚原「あれ? 橘君?」
純一「あ、塚原先輩と森島先輩……」
森島「ちょ、ちょっとどうしたの、その怪我?」
純一「い、いえ……」
…………
森島「ふ~ん、そういうことだったんだ」
純一「はい……」
塚原「橘君はいい友達を持ったね」
梅原「そ、それより森島先輩たちはどうして保健室に?」
森島「あはは、ちょ、ちょっとね……」
塚原「はるかが、うどんのツユを指にこぼしちゃったのよ。それで念のためにね」
梅原「そ、そりゃぁ大変だ! 森島先輩の玉のお肌に瑕でも残ったら」
森島「もぅ~大げさねぇ」クスクス
純一「あ、塚原先輩と森島先輩……」
森島「ちょ、ちょっとどうしたの、その怪我?」
純一「い、いえ……」
…………
森島「ふ~ん、そういうことだったんだ」
純一「はい……」
塚原「橘君はいい友達を持ったね」
梅原「そ、それより森島先輩たちはどうして保健室に?」
森島「あはは、ちょ、ちょっとね……」
塚原「はるかが、うどんのツユを指にこぼしちゃったのよ。それで念のためにね」
梅原「そ、そりゃぁ大変だ! 森島先輩の玉のお肌に瑕でも残ったら」
森島「もぅ~大げさねぇ」クスクス
140: 2011/09/05(月) 01:52:27.83 ID:7dIGTA9s0
塚原「何言ってんの、さっきまでキャアキャア言ってたじゃない」
純一「そ、そうなんですか?」
森島「も~う、ひびきちゃん、キライ!」プイ
梅原「うっひょぉ~ ちょっと可愛すぎるだろ、森島先輩!!」
純一「あ、あぁ……」
梅原「こりゃぁ、噂を流したヤツの気持ち……少しはわかっちまうぜ」
森島「キライ、キライ、キラ~イ!」プイ
塚原「ほら、消毒するから指を出して」
森島「やだ!」プイ
純一「そ、そうなんですか?」
森島「も~う、ひびきちゃん、キライ!」プイ
梅原「うっひょぉ~ ちょっと可愛すぎるだろ、森島先輩!!」
純一「あ、あぁ……」
梅原「こりゃぁ、噂を流したヤツの気持ち……少しはわかっちまうぜ」
森島「キライ、キライ、キラ~イ!」プイ
塚原「ほら、消毒するから指を出して」
森島「やだ!」プイ
142: 2011/09/05(月) 01:54:49.28 ID:7dIGTA9s0
塚原「後輩の前でみっともない……早くしなさい」
森島「むむむ……はい!」
梅原「は、鼻血が……」
純一「こ、こら、梅原!」
塚原「……橘君、心配しなくても大丈夫よ」
純一「え?」
塚原「そんな噂ぐらいじゃ、何ともないから……ね、はるか?」
森島「そうよ! 橘君たちは気にしすぎ! でも、ありがとね」
塚原「うん、ありがとう。その気持ちだけで嬉しいよ」
純一&梅原「は、はいっ!!」
森島「むむむ……はい!」
梅原「は、鼻血が……」
純一「こ、こら、梅原!」
塚原「……橘君、心配しなくても大丈夫よ」
純一「え?」
塚原「そんな噂ぐらいじゃ、何ともないから……ね、はるか?」
森島「そうよ! 橘君たちは気にしすぎ! でも、ありがとね」
塚原「うん、ありがとう。その気持ちだけで嬉しいよ」
純一&梅原「は、はいっ!!」
143: 2011/09/05(月) 01:56:55.56 ID:7dIGTA9s0
~推薦入学者発表日 お昼休み 掲示板にて~
純一(きょ、今日が推薦入学の発表日だ!)
純一(じ、自分のことじゃないけど……ドキドキしてきた)
純一(も、もしかして……二人ともいるかな?)
純一「あっ! 森島先輩、塚原先輩、こんにちは!」
森島「橘君! ちょうどいいところに!」
塚原「あ、橘君も来てくれたんだ?」
森島「はい、お祝いのメッセージをどうぞ♪」
純一「え、も、もしかして!?」
森島「そう! ひびきちゃん、国立大学の医学部に推薦入学決定よ♪」
純一「お、おめでとうございます!!」
塚原「二人とも……ありがとう///」
森島「さっすが、ひびきちゃんよね~♪」
純一「はい! さすがです!!」
森島「でしょでしょ?」
純一(きょ、今日が推薦入学の発表日だ!)
純一(じ、自分のことじゃないけど……ドキドキしてきた)
純一(も、もしかして……二人ともいるかな?)
純一「あっ! 森島先輩、塚原先輩、こんにちは!」
森島「橘君! ちょうどいいところに!」
塚原「あ、橘君も来てくれたんだ?」
森島「はい、お祝いのメッセージをどうぞ♪」
純一「え、も、もしかして!?」
森島「そう! ひびきちゃん、国立大学の医学部に推薦入学決定よ♪」
純一「お、おめでとうございます!!」
塚原「二人とも……ありがとう///」
森島「さっすが、ひびきちゃんよね~♪」
純一「はい! さすがです!!」
森島「でしょでしょ?」
148: 2011/09/05(月) 01:58:54.10 ID:7dIGTA9s0
塚原「こらこら、はるかが威張るところじゃないでしょ?」
森島「えへっ、それもそうか」
純一「でも、本当に凄いです! 国立大学の医学部なんて!」
森島「ふっふ~ん、まあ、それほどでも」
塚原「ふふっ、だからはるかじゃないでしょ?」クスクス
純一「……本当ですよ」
森島「いいじゃない! 私も嬉しいんだもん!」
塚原「そこまで喜んでもらえると嬉しいよ。ありがとう///」
純一「あの……そういえば森島先輩は進路って……」
森島「私? 私は文系の大学に行く予定よ」
純一「文系の大学ですか」
塚原「確か本命だけ残ってるんだよね?……受験はいつだっけ?」
森島「えーっと、年明けかな、確か」
塚原「頼りないなぁ……」
森島「えへっ、それもそうか」
純一「でも、本当に凄いです! 国立大学の医学部なんて!」
森島「ふっふ~ん、まあ、それほどでも」
塚原「ふふっ、だからはるかじゃないでしょ?」クスクス
純一「……本当ですよ」
森島「いいじゃない! 私も嬉しいんだもん!」
塚原「そこまで喜んでもらえると嬉しいよ。ありがとう///」
純一「あの……そういえば森島先輩は進路って……」
森島「私? 私は文系の大学に行く予定よ」
純一「文系の大学ですか」
塚原「確か本命だけ残ってるんだよね?……受験はいつだっけ?」
森島「えーっと、年明けかな、確か」
塚原「頼りないなぁ……」
151: 2011/09/05(月) 02:00:55.38 ID:7dIGTA9s0
純一「森島先輩も頑張ってくださいね、応援してます!」
森島「わお、ありがとう♪ 頑張るから見ててね」
塚原「ホントに頑張ってよ」
森島「頑張るわよ、ひびきちゃんと一緒に卒業旅行に行きたいもの♪」
純一「卒業旅行ですか?」
塚原「うん、まだはっきりとは決めてないんだけどね」
純一「いいですね」
塚原「あ……橘君。これ、落としたよ……はい」
純一「……えっ?(え……手紙?)」
森島「なになに? 何を落としたの?」
塚原「ほら、もうお昼終わっちゃうよ」
森島「そう? ざーんねん! 橘君、またね」
純一「は、はい」
森島「わお、ありがとう♪ 頑張るから見ててね」
塚原「ホントに頑張ってよ」
森島「頑張るわよ、ひびきちゃんと一緒に卒業旅行に行きたいもの♪」
純一「卒業旅行ですか?」
塚原「うん、まだはっきりとは決めてないんだけどね」
純一「いいですね」
塚原「あ……橘君。これ、落としたよ……はい」
純一「……えっ?(え……手紙?)」
森島「なになに? 何を落としたの?」
塚原「ほら、もうお昼終わっちゃうよ」
森島「そう? ざーんねん! 橘君、またね」
純一「は、はい」
153: 2011/09/05(月) 02:02:22.80 ID:7dIGTA9s0
~放課後 輝日東神社前にて~
純一(塚原先輩からの手紙……『放課後、輝日東神社前で待ってて』とだけ)
純一(やっぱり……あの日の返事かな)
純一(それにしても……遅いな……まさか……)
純一(いや! 時間は書いてなかったし……あの時とは違う……はず)
純一(…………)
純一(だ、だめだ……本当に来てくれるんだろうか?)
純一(も、もし……塚原先輩が来なかったら……僕は……)
純一(…………)
純一(塚原先輩からの手紙……『放課後、輝日東神社前で待ってて』とだけ)
純一(やっぱり……あの日の返事かな)
純一(それにしても……遅いな……まさか……)
純一(いや! 時間は書いてなかったし……あの時とは違う……はず)
純一(…………)
純一(だ、だめだ……本当に来てくれるんだろうか?)
純一(も、もし……塚原先輩が来なかったら……僕は……)
純一(…………)
157: 2011/09/05(月) 02:04:14.64 ID:7dIGTA9s0
塚原「ご、ごめん! 遅くなって!」
純一「つ、塚原先輩! ……来てくれたんですね」
塚原「私が誘ったんだから、来るのは当たり前でしょ」
純一「そ、そうですよね」
塚原「でも、遅くなってゴメン。推薦入学の件で先生に捕まってて」
純一「そうでしたか……それはお疲れさまでした」
塚原「うん、じゃあ……行こうか」スタスタ
純一「い、行くって、どこにです?」
塚原「……これ」
純一「あっ!?(僕が先輩にあげたお守り)」
塚原「推薦入学が決まったからね、少し時間は遅くなったけどお礼に行かないと」
純一「そ、そうですよね」
塚原「えぇ、それじゃ行きましょ」
純一「つ、塚原先輩! ……来てくれたんですね」
塚原「私が誘ったんだから、来るのは当たり前でしょ」
純一「そ、そうですよね」
塚原「でも、遅くなってゴメン。推薦入学の件で先生に捕まってて」
純一「そうでしたか……それはお疲れさまでした」
塚原「うん、じゃあ……行こうか」スタスタ
純一「い、行くって、どこにです?」
塚原「……これ」
純一「あっ!?(僕が先輩にあげたお守り)」
塚原「推薦入学が決まったからね、少し時間は遅くなったけどお礼に行かないと」
純一「そ、そうですよね」
塚原「えぇ、それじゃ行きましょ」
159: 2011/09/05(月) 02:06:58.40 ID:7dIGTA9s0
~輝日東神社境内にて~
塚原「よし、これでいいかな」
純一「はい」
塚原「橘君、この後まだ大丈夫?」
純一「は、はい、もちろんです」
塚原「そっか……じゃぁ少し歩こうか」
…………
純一(塚原先輩……ずっと黙ったままだ……)
純一(僕も人のことは言えないけど……)
塚原「橘君……あの時の返事……約束だったよね」
純一「は、はい!」
塚原「……今日まで……色々なこと考えたよ」
純一「……はい」
塚原「はるかのこと、君と知り合ってからのこと、この前の遊園地でのこと」
純一「…………」
塚原「よし、これでいいかな」
純一「はい」
塚原「橘君、この後まだ大丈夫?」
純一「は、はい、もちろんです」
塚原「そっか……じゃぁ少し歩こうか」
…………
純一(塚原先輩……ずっと黙ったままだ……)
純一(僕も人のことは言えないけど……)
塚原「橘君……あの時の返事……約束だったよね」
純一「は、はい!」
塚原「……今日まで……色々なこと考えたよ」
純一「……はい」
塚原「はるかのこと、君と知り合ってからのこと、この前の遊園地でのこと」
純一「…………」
162: 2011/09/05(月) 02:08:54.73 ID:7dIGTA9s0
塚原「橘君は……はるかのことが好きだと思っていたよ。はるかも君のこと気に入ってるみたいだし」
純一「も、森島先輩は確かに素敵な人だと思います。でも…ぼ、僕は……」
塚原「うん、はるかとも君のこと、話したよ」
純一「そ、そうなんですか?」
塚原「やっぱり、あの子を除け者にするのは少し違うと思ったし……」
純一「はい」
塚原「はるかなりに、色々と動いてくれたてみたいだから」
純一「そうですね」
塚原「……遊園地でも少し言ったけど」
純一「……はい」
塚原「私も……一応女の子だし、怖いことや逃げ出したいことだってあるんだ」
純一(あ…塚原先輩が立ち止まった)
純一「も、森島先輩は確かに素敵な人だと思います。でも…ぼ、僕は……」
塚原「うん、はるかとも君のこと、話したよ」
純一「そ、そうなんですか?」
塚原「やっぱり、あの子を除け者にするのは少し違うと思ったし……」
純一「はい」
塚原「はるかなりに、色々と動いてくれたてみたいだから」
純一「そうですね」
塚原「……遊園地でも少し言ったけど」
純一「……はい」
塚原「私も……一応女の子だし、怖いことや逃げ出したいことだってあるんだ」
純一(あ…塚原先輩が立ち止まった)
163: 2011/09/05(月) 02:10:16.13 ID:7dIGTA9s0
塚原「だ、だから、もし……もし、君が私のこと……見ていてくれるなら///」
塚原「私は……もう少し頑張れるんじゃないかな……って///」
純一「は、はい!」
塚原「……だ、だめ! 言葉にしようとすると、うまくいかない……」
純一「えぇ?」
塚原「本当は……もう返事をしてるんだよ? あの日……観覧車で」
純一「も、もしかして……僕が気絶してから……ですか?」
塚原「そう、君が気絶してから」クスクス
純一「気絶してるんですから、そんなの知りませんでしたよ……何て言ったんですか?」
塚原「じゃぁ……もう一度気絶してくれたら教えてあげる」クスクス
純一「え……と?」
塚原「振りでいいから……そこに座って目を閉じて」
純一「……ここでいいですか?」
塚原「うん……目を閉じて」
純一「は、はい……」
塚原「私は……もう少し頑張れるんじゃないかな……って///」
純一「は、はい!」
塚原「……だ、だめ! 言葉にしようとすると、うまくいかない……」
純一「えぇ?」
塚原「本当は……もう返事をしてるんだよ? あの日……観覧車で」
純一「も、もしかして……僕が気絶してから……ですか?」
塚原「そう、君が気絶してから」クスクス
純一「気絶してるんですから、そんなの知りませんでしたよ……何て言ったんですか?」
塚原「じゃぁ……もう一度気絶してくれたら教えてあげる」クスクス
純一「え……と?」
塚原「振りでいいから……そこに座って目を閉じて」
純一「……ここでいいですか?」
塚原「うん……目を閉じて」
純一「は、はい……」
167: 2011/09/05(月) 02:12:29.62 ID:7dIGTA9s0
塚原「……ちゃんと目を閉じてる?」
純一「と、閉じてま……うわっ」ギュッ
塚原「気絶してるんだから……しゃべっちゃダメよ」ギュッ
純一「は、はい……(う、うわ……も、もしかして、塚原先輩に抱きしめられてる?)」
塚原「んっ……君が見ているって言ってくれて、凄く嬉しかったよ」
純一(せ、先輩の髪の香りが……)
塚原「私が……君に意地悪なことを言ったのに……」
塚原「私のために……観覧車に乗って……頑張ることの大切さを改めて教えてくれた……」ギュッ
純一(せ、先輩……あの時にこんなことを……)
塚原「ちょっと……無茶苦茶かもしれないけど……私のためにそこまでしてくれてありがとう」
純一(つ、塚原先輩……震えてる?)
塚原「私も……橘君のこと好きになっちゃった。見てるって言ったんだから、責任とってね」チュッ
純一(あ……唇に……)
塚原「…………はい、もういいよ///」
純一(塚原先輩の顔……真っ赤だ。……可愛いな)
純一「と、閉じてま……うわっ」ギュッ
塚原「気絶してるんだから……しゃべっちゃダメよ」ギュッ
純一「は、はい……(う、うわ……も、もしかして、塚原先輩に抱きしめられてる?)」
塚原「んっ……君が見ているって言ってくれて、凄く嬉しかったよ」
純一(せ、先輩の髪の香りが……)
塚原「私が……君に意地悪なことを言ったのに……」
塚原「私のために……観覧車に乗って……頑張ることの大切さを改めて教えてくれた……」ギュッ
純一(せ、先輩……あの時にこんなことを……)
塚原「ちょっと……無茶苦茶かもしれないけど……私のためにそこまでしてくれてありがとう」
純一(つ、塚原先輩……震えてる?)
塚原「私も……橘君のこと好きになっちゃった。見てるって言ったんだから、責任とってね」チュッ
純一(あ……唇に……)
塚原「…………はい、もういいよ///」
純一(塚原先輩の顔……真っ赤だ。……可愛いな)
170: 2011/09/05(月) 02:14:01.12 ID:7dIGTA9s0
塚原「……ど、どうして黙ってるの?///」
純一「塚原先輩!」
塚原「は、はい!」
純一「もう一度、僕からも言わせてください」
塚原「う、うん///」
純一「ずっと見てました…好きです、塚原先輩! これからも、ずっと先輩のそばにいさせてください!」
塚原「……ありがとう。わたしも大好きよ」ギュッ
純一「せ、先輩……んっ」チュッ
塚原「……んっ」チュッ
一先ずおわり
森島「ちょ、ちょっと……私の出番はどうしたのよ!?」
純一「塚原先輩!」
塚原「は、はい!」
純一「もう一度、僕からも言わせてください」
塚原「う、うん///」
純一「ずっと見てました…好きです、塚原先輩! これからも、ずっと先輩のそばにいさせてください!」
塚原「……ありがとう。わたしも大好きよ」ギュッ
純一「せ、先輩……んっ」チュッ
塚原「……んっ」チュッ
一先ずおわり
森島「ちょ、ちょっと……私の出番はどうしたのよ!?」
175: 2011/09/05(月) 02:16:06.41 ID:7dIGTA9s0
さるよけ、支援、ご覧いただいた方々、ありがとうございました。
その後も考えてたけど、力尽きました…機会があれば、いずれ
その後も考えてたけど、力尽きました…機会があれば、いずれ
177: 2011/09/05(月) 02:16:50.68 ID:vUghTk8X0
乙
179: 2011/09/05(月) 02:18:07.49 ID:tfW6GymS0
乙です
204: 2011/09/05(月) 04:02:44.66 ID:7dIGTA9s0
もう誰も見てないだろうwww
~数年後~
純一(あの日から……喧嘩をすることもあるけど、響とは仲良くやってる)
純一(はるかさんは、僕と響が付き合うことになったのを知って……)
純一(最初は喜んでくれてたけど……すぐに機嫌が悪くなってしまった)
純一(はるかさんが言うには『やっぱりひびきちゃんを取られたみたいでイヤ!』だったって)
純一(響は『しばらくすれば機嫌も直る』って言ってたけど……)
純一(三人で一緒にいることが当たり前になって……)
純一(響の言う通り、はるかさんの機嫌もいつの間にか直っていた)
純一(響はまだ大学生……はるかさんも無事に文系の私大に合格した)
純一(僕は理系の私大……一応、第一目標の学校に合格することが出来た)
純一(これは自分の力じゃなく……響が勉強を教えてくれたからだと思う)
~数年後~
純一(あの日から……喧嘩をすることもあるけど、響とは仲良くやってる)
純一(はるかさんは、僕と響が付き合うことになったのを知って……)
純一(最初は喜んでくれてたけど……すぐに機嫌が悪くなってしまった)
純一(はるかさんが言うには『やっぱりひびきちゃんを取られたみたいでイヤ!』だったって)
純一(響は『しばらくすれば機嫌も直る』って言ってたけど……)
純一(三人で一緒にいることが当たり前になって……)
純一(響の言う通り、はるかさんの機嫌もいつの間にか直っていた)
純一(響はまだ大学生……はるかさんも無事に文系の私大に合格した)
純一(僕は理系の私大……一応、第一目標の学校に合格することが出来た)
純一(これは自分の力じゃなく……響が勉強を教えてくれたからだと思う)
206: 2011/09/05(月) 04:06:10.91 ID:7dIGTA9s0
純一(……そういえば、僕にもちょっとした転機があった)
純一(はるかさんと響の家に遊びに行った時にことだ)
純一(どういう訳だか、響のお爺さんとその友達にえらく気に入られて……)
純一(今は大学に通いながら、その友達のところで色んな勉強をさせてもらってる)
純一(響のお爺さんの友達は、県議会議員をやっていて……)
純一(僕が今まで知りもしなかった世の中の仕組みを教えてもらったり……)
純一(空いた時間に事務所のお手伝いをさせてもらってる)
純一(先生は『大学を卒業したらワシの秘書になれ』って言ってくれてる)
純一(そこでしばらく勉強してから『選挙に出て、自分の住む町を良くしろ』とも)
純一(僕に議員なんて務まるのだろうか……)
純一(そう思ったりもするのだけど、僕や響、はるかさんの住む町を少しでも良く出来るのなら……)
純一(はるかさんと響の家に遊びに行った時にことだ)
純一(どういう訳だか、響のお爺さんとその友達にえらく気に入られて……)
純一(今は大学に通いながら、その友達のところで色んな勉強をさせてもらってる)
純一(響のお爺さんの友達は、県議会議員をやっていて……)
純一(僕が今まで知りもしなかった世の中の仕組みを教えてもらったり……)
純一(空いた時間に事務所のお手伝いをさせてもらってる)
純一(先生は『大学を卒業したらワシの秘書になれ』って言ってくれてる)
純一(そこでしばらく勉強してから『選挙に出て、自分の住む町を良くしろ』とも)
純一(僕に議員なんて務まるのだろうか……)
純一(そう思ったりもするのだけど、僕や響、はるかさんの住む町を少しでも良く出来るのなら……)
207: 2011/09/05(月) 04:09:34.26 ID:7dIGTA9s0
響「……純一さん、お待たせ!」
純一「大丈夫、僕も今来たところだから」
響「嘘。だって、何か考えごとしてたみたいだったよ?」
純一「うん、ちょっと今までのこととか、これからのことをね」
響「はるかはまだ来てないの?」
純一「はるかさんは……いつも通りかな」クスッ
響「まったく、あの子は……幾つになっても変わらないわね」
純一「響も幾つになっても変わらないよ?」
響「そ、そんなことないでしょ?」
純一「ううん、幾つになってもあの頃と同じで……凄く可愛い」
響「ば、バカ///」
純一「大丈夫、僕も今来たところだから」
響「嘘。だって、何か考えごとしてたみたいだったよ?」
純一「うん、ちょっと今までのこととか、これからのことをね」
響「はるかはまだ来てないの?」
純一「はるかさんは……いつも通りかな」クスッ
響「まったく、あの子は……幾つになっても変わらないわね」
純一「響も幾つになっても変わらないよ?」
響「そ、そんなことないでしょ?」
純一「ううん、幾つになってもあの頃と同じで……凄く可愛い」
響「ば、バカ///」
209: 2011/09/05(月) 04:13:58.04 ID:7dIGTA9s0
純一(そうそう、僕はもうすぐ『塚原純一』になる)
純一(響のお爺さんに『是非、婿に』と言われて)
純一(響が言うには『お爺さんは男の子が欲しかったのよ』って)
純一(僕の家はそういうことに煩い方じゃないし)
純一(響と一緒になれるのなら、僕も特に気にならかなったから承諾した)
純一「今日はどこに行くの?」
響「うーん、はるかが行きたい所があるって言ってたけど……あの子が来ないと」
はるか「ごめーん! 途中で可愛いワンチャンがいたから、ついキュンキュンって……」
純一&響「……ぷっ!!」クスクス
はるか「な、なによ~ 二人して!」
純一「うん、いつまでも変わらないって」クスクス
響「うん、変わらないね」クスクス
はるか「もう、何よそれ!」
今度こそおわり♪
純一(響のお爺さんに『是非、婿に』と言われて)
純一(響が言うには『お爺さんは男の子が欲しかったのよ』って)
純一(僕の家はそういうことに煩い方じゃないし)
純一(響と一緒になれるのなら、僕も特に気にならかなったから承諾した)
純一「今日はどこに行くの?」
響「うーん、はるかが行きたい所があるって言ってたけど……あの子が来ないと」
はるか「ごめーん! 途中で可愛いワンチャンがいたから、ついキュンキュンって……」
純一&響「……ぷっ!!」クスクス
はるか「な、なによ~ 二人して!」
純一「うん、いつまでも変わらないって」クスクス
響「うん、変わらないね」クスクス
はるか「もう、何よそれ!」
今度こそおわり♪
214: 2011/09/05(月) 04:35:21.98 ID:7dIGTA9s0
寝てしまった人は乙、見てくれた人も乙
やっぱり最後まで〆ないと気持ちわるかった
やっぱり最後まで〆ないと気持ちわるかった
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