1: 2011/09/07(水) 21:01:20.77 ID:tiYtX29H0
さやか「あんあん!あんあん!」ピョンピョン
杏子「ははっ、はしゃぐなって……支度できないじゃん」
さやか「あんあん!」
杏子「よしよし、今首輪にリードを繋いでやるからな」ナデナデ
さやか「あんあん!」
杏子「ははっ、はしゃぐなって……支度できないじゃん」
さやか「あんあん!」
杏子「よしよし、今首輪にリードを繋いでやるからな」ナデナデ
さやか「あんあん!」
7: 2011/09/07(水) 21:06:20.94 ID:tiYtX29H0
さやか「あんあん!」タタタタタ
杏子「おいおい、はしゃぎすぎだってーの……まったく」
さやか「あんあん!あんあん!」
杏子「(あたしより速いくせに落ち着きないんだからよ……追いつけないじゃんか)」タタタタタタ
さやか「あんあん!」タタタタタタ
杏子「首絞まっちまうぞー!」タタタタタ
杏子「おいおい、はしゃぎすぎだってーの……まったく」
さやか「あんあん!あんあん!」
杏子「(あたしより速いくせに落ち着きないんだからよ……追いつけないじゃんか)」タタタタタタ
さやか「あんあん!」タタタタタタ
杏子「首絞まっちまうぞー!」タタタタタ
8: 2011/09/07(水) 21:12:19.04 ID:tiYtX29H0
さやか「あんあん!あんあぐぅ」グイッ
杏子「わ、悪い、少し疲れちまった……休ませてくんない?」ゼェハァ
さやか「あんあん!」
ほむら「……杏子、あなた……。」
杏子「お、おお……久しぶりじゃん?見てのとおりいまさやかの散歩中でさ……どうかしたのかい?」
ほむら「……いいえ、なんでもないわ。」
杏子「そうか……じゃ、散歩中だからまたな」
さやか「あんあん!」
ほむら「(杏子……あなたは……。)」
杏子「わ、悪い、少し疲れちまった……休ませてくんない?」ゼェハァ
さやか「あんあん!」
ほむら「……杏子、あなた……。」
杏子「お、おお……久しぶりじゃん?見てのとおりいまさやかの散歩中でさ……どうかしたのかい?」
ほむら「……いいえ、なんでもないわ。」
杏子「そうか……じゃ、散歩中だからまたな」
さやか「あんあん!」
ほむら「(杏子……あなたは……。)」
12: 2011/09/07(水) 21:17:33.66 ID:tiYtX29H0
杏子「ただいまー」タタタタタ
さやか「あんあん!」
杏子「はは、今日は走ったからいつもより速く帰ってきちまったな」
さやか「あんあん!」
杏子「待ってな、今リードを外してやるから……っと」
さやか「あんあん!あんあん!」ペロペロ
杏子「お、おい、顔を舐めるなって」
さやか「あんあん!あんあん!」
杏子「……ははっ、チョーシ狂うな、もう……。」
さやか「あんあん!」
杏子「はは、今日は走ったからいつもより速く帰ってきちまったな」
さやか「あんあん!」
杏子「待ってな、今リードを外してやるから……っと」
さやか「あんあん!あんあん!」ペロペロ
杏子「お、おい、顔を舐めるなって」
さやか「あんあん!あんあん!」
杏子「……ははっ、チョーシ狂うな、もう……。」
13: 2011/09/07(水) 21:20:14.34 ID:tM+XAfqLO
さやかが山寺ボイスで再生される
14: 2011/09/07(水) 21:22:13.60 ID:tiYtX29H0
──翌日
さやか「あんあん!あんあん!」
杏子「5時……もうこんな時間か、散歩だね、さやか」
さやか「あんあん!あんあん!」ピョンピョン
杏子「だからはしゃぎすぎだって!リードつけらんないだろ?待て!」
さやか「あんあん!」ピタッ
杏子「よーし、いい子だ……うちに来たばっかのときは全然言うこと聞かなかったのに、ずいぶん素直になったね」ナデナデ
さやか「あんあん!」
さやか「あんあん!あんあん!」
杏子「5時……もうこんな時間か、散歩だね、さやか」
さやか「あんあん!あんあん!」ピョンピョン
杏子「だからはしゃぎすぎだって!リードつけらんないだろ?待て!」
さやか「あんあん!」ピタッ
杏子「よーし、いい子だ……うちに来たばっかのときは全然言うこと聞かなかったのに、ずいぶん素直になったね」ナデナデ
さやか「あんあん!」
17: 2011/09/07(水) 21:27:30.63 ID:tiYtX29H0
杏子「綺麗な夕日だな、さやか……町がオレンジ色に染まってる」
さやか「あんあん!」タタタタタタ!
杏子「わっ!急に走るなってさやか!」グイッ タタタタタ
さやか「あんあん!あんあん!」
杏子「まったくいきなりどうし……!」
まどか「え?杏子……ちゃん?」
杏子「……こいつは驚いたな。アンタともずいぶん久しぶりじゃないか。あの時以来かな」
まどか「……うん」
さやか「あんあん!」タタタタタタ!
杏子「わっ!急に走るなってさやか!」グイッ タタタタタ
さやか「あんあん!あんあん!」
杏子「まったくいきなりどうし……!」
まどか「え?杏子……ちゃん?」
杏子「……こいつは驚いたな。アンタともずいぶん久しぶりじゃないか。あの時以来かな」
まどか「……うん」
21: 2011/09/07(水) 21:34:33.03 ID:tiYtX29H0
杏子「アンタはどうだい?あれから……。」
まどか「私は……なんとかやっていけてるよ。それより杏子ちゃんのほうが……!」
杏子「あたし?あたしはなんの心配もいらないよ。そりゃあソウルジェムも砕ける寸前までいったけどなんとか無事だったし、さやかだってそばにいるし……。」
まどか「……さやか、ちゃん?」
杏子「ああ、今は一緒に暮らしてるよ」
さやか「あんあん!」
まどか「え……だってさやかちゃんは……!」
杏子「……何だ?」
まどか「いや……ごめん、やっぱり何でもない」
杏子「? ヘンなやつ。じゃあ散歩中だからまたな」
さやか「あんあん!」
まどか「私は……なんとかやっていけてるよ。それより杏子ちゃんのほうが……!」
杏子「あたし?あたしはなんの心配もいらないよ。そりゃあソウルジェムも砕ける寸前までいったけどなんとか無事だったし、さやかだってそばにいるし……。」
まどか「……さやか、ちゃん?」
杏子「ああ、今は一緒に暮らしてるよ」
さやか「あんあん!」
まどか「え……だってさやかちゃんは……!」
杏子「……何だ?」
まどか「いや……ごめん、やっぱり何でもない」
杏子「? ヘンなやつ。じゃあ散歩中だからまたな」
さやか「あんあん!」
23: 2011/09/07(水) 21:41:21.22 ID:tiYtX29H0
杏子「ふう……今日も走っちゃったな」
さやか「あんあん!」
杏子「さやかの呼ぶ声で朝起きて……夕方散歩に行って、一緒に寝て……こんな生活がずっと続くといいな」
さやか「あんあん!あんあん!」ペロペロ
杏子「あは、さやかもそう思ってくれる? ……嬉しい」
さやか「あんあん!」
杏子「ずっと、一緒にいような……。」ナデナデ
さやか「あんあん!」
杏子「さやかの呼ぶ声で朝起きて……夕方散歩に行って、一緒に寝て……こんな生活がずっと続くといいな」
さやか「あんあん!あんあん!」ペロペロ
杏子「あは、さやかもそう思ってくれる? ……嬉しい」
さやか「あんあん!」
杏子「ずっと、一緒にいような……。」ナデナデ
27: 2011/09/07(水) 21:48:24.37 ID:tiYtX29H0
ほむら「まどか、相談って?」
まどか「……ほむらちゃん、私、きのう杏子ちゃんに会ったんだけど……。」
ほむら「そう、会ってしまったのね……彼女に」
まどか「知ってるの?ほむらちゃん。杏子ちゃんがどうしてあんな事になってるのか!」
ほむら「ええ……知っているわ」
まどか「……なんとかして、止めさせられないの?」
ほむら「彼女自身が望んだことよ。ああしなければ彼女は……でも遅かれ早かれこのままでは彼女は」
まどか「そんな……どうにか助けてあげられないの!?」
ほむら「努力は……するわ」
まどか「……ほむらちゃん、私、きのう杏子ちゃんに会ったんだけど……。」
ほむら「そう、会ってしまったのね……彼女に」
まどか「知ってるの?ほむらちゃん。杏子ちゃんがどうしてあんな事になってるのか!」
ほむら「ええ……知っているわ」
まどか「……なんとかして、止めさせられないの?」
ほむら「彼女自身が望んだことよ。ああしなければ彼女は……でも遅かれ早かれこのままでは彼女は」
まどか「そんな……どうにか助けてあげられないの!?」
ほむら「努力は……するわ」
32: 2011/09/07(水) 21:56:25.86 ID:tiYtX29H0
──翌日
さやか「あんあん!あんあん!」
杏子「もう散歩の時間か?準備するからちょっと──」
ほむら「……杏子」
まどか「杏子ちゃん」
杏子「あれ?なんだ二人とも?難しい顔して……」
ガ チ ャ ン
杏子「──」
まどか「──」
ほむら「はっ!」ジャッ
ガ チ ャ ン
杏子「っ!うああ!目に砂が、見えねえ!何すんだ!」
ほむら「悪く思わないで……思い出して貰うわ、全部!」
さやか「あんあん!あんあん!」
杏子「もう散歩の時間か?準備するからちょっと──」
ほむら「……杏子」
まどか「杏子ちゃん」
杏子「あれ?なんだ二人とも?難しい顔して……」
ガ チ ャ ン
杏子「──」
まどか「──」
ほむら「はっ!」ジャッ
ガ チ ャ ン
杏子「っ!うああ!目に砂が、見えねえ!何すんだ!」
ほむら「悪く思わないで……思い出して貰うわ、全部!」
34: 2011/09/07(水) 22:03:39.97 ID:tiYtX29H0
杏子「ぐぅ……思い出すって一体なにを!」
ほむら「よく耳をすませて……もう耐えられないのよ、今のあなたの姿を見ているのは」
杏子「耳を……?」
ほむら「聞こえる?あなたに美樹さやかの声は」
さやか「あんあん!あんあん!(杏子!大丈夫!?)」
杏子「何言ってんだ、さやかは……!?」
さやか「あんあん!あんあん!(──!?)」
──「あんあん!あんあん!」
杏子「さやかは……。」
犬「あんあん!あんあん!」
杏子「思いだした……あたしは」
犬「あんあん!あんあん!」
杏子「さやかは……さやかは!あたしが……!」
ほむら「……ごめんなさい」
杏子「うわああああぁぁぁぁぁ!!」
ほむら「よく耳をすませて……もう耐えられないのよ、今のあなたの姿を見ているのは」
杏子「耳を……?」
ほむら「聞こえる?あなたに美樹さやかの声は」
さやか「あんあん!あんあん!(杏子!大丈夫!?)」
杏子「何言ってんだ、さやかは……!?」
さやか「あんあん!あんあん!(──!?)」
──「あんあん!あんあん!」
杏子「さやかは……。」
犬「あんあん!あんあん!」
杏子「思いだした……あたしは」
犬「あんあん!あんあん!」
杏子「さやかは……さやかは!あたしが……!」
ほむら「……ごめんなさい」
杏子「うわああああぁぁぁぁぁ!!」
37: 2011/09/07(水) 22:12:11.16 ID:tiYtX29H0
杏子「なんで……なんで思い出させたんだよぉ!あたしは、あたしは……!」ペタン
まどか「杏子、ちゃん……?」
ほむら「こうするしかなかったの、あなたを救うには……。魔法少女の使命すら忘れたあなたは、魔女になるのを待つしかなかった」
まどか「ほむらちゃん、一体どういうことなの……?」
杏子「あたしは背負いきれなかったんだよ。もう──」
ほむら「彼女は美樹さやかの魔女を倒し、生還した後……自分に幻術をかけた」
まどか「え!?」
杏子「……笑いたきゃ、笑えばいいさ。自分にこんなふざけた魔法かけるなんてさ」
まどか「笑わない……誰も笑わないよ」
まどか「杏子、ちゃん……?」
ほむら「こうするしかなかったの、あなたを救うには……。魔法少女の使命すら忘れたあなたは、魔女になるのを待つしかなかった」
まどか「ほむらちゃん、一体どういうことなの……?」
杏子「あたしは背負いきれなかったんだよ。もう──」
ほむら「彼女は美樹さやかの魔女を倒し、生還した後……自分に幻術をかけた」
まどか「え!?」
杏子「……笑いたきゃ、笑えばいいさ。自分にこんなふざけた魔法かけるなんてさ」
まどか「笑わない……誰も笑わないよ」
40: 2011/09/07(水) 22:21:45.08 ID:tiYtX29H0
杏子「……ありがと」
まどか「……。」
杏子「はは、それにしても……今回もダメだったかぁ。心残りだったんだけどな」
ほむら「心残り?」
杏子「柄じゃねーけどさ、『友達』ってやつになりたかったんだ。なんかアイツとあたしって似ててさ、ほっとけなくってさ、ああ何言ってんだろあたし」
まどか「杏子ちゃん」
杏子「ほんと……なに言ってんだよ……あたしが頃したのに」
まどか「杏子ちゃん……!」
まどか「……。」
杏子「はは、それにしても……今回もダメだったかぁ。心残りだったんだけどな」
ほむら「心残り?」
杏子「柄じゃねーけどさ、『友達』ってやつになりたかったんだ。なんかアイツとあたしって似ててさ、ほっとけなくってさ、ああ何言ってんだろあたし」
まどか「杏子ちゃん」
杏子「ほんと……なに言ってんだよ……あたしが頃したのに」
まどか「杏子ちゃん……!」
43: 2011/09/07(水) 22:28:17.63 ID:tiYtX29H0
杏子「なんであたしだけ生き長らえたんだって思うんだ……このまま生きてたって」
ほむら「……っ!」ガシッ カチン!
杏子「あっ、あたしのソウルジェム……!」
シュウウウウ……。
ほむら「グリーフシードで浄化したわ。もう少しで魔女が生まれるところだった」
杏子「はは、悪いね……そのまま放っておいてもよかったのに」
パチィン!
杏子「っ!」
ほむら「まどか……?」
まどか「もう……。」
まどか「やめてよ……もう……!」ポロポロ
ほむら「……っ!」ガシッ カチン!
杏子「あっ、あたしのソウルジェム……!」
シュウウウウ……。
ほむら「グリーフシードで浄化したわ。もう少しで魔女が生まれるところだった」
杏子「はは、悪いね……そのまま放っておいてもよかったのに」
パチィン!
杏子「っ!」
ほむら「まどか……?」
まどか「もう……。」
まどか「やめてよ……もう……!」ポロポロ
46: 2011/09/07(水) 22:38:43.80 ID:tiYtX29H0
まどか「魔女になったほうがよかったとか……そんな、こと……いうの、やめてよ……!」ポロポロ
杏子「……はは、やっぱりアンタ、いい子ちゃんだね。それは偽善だろ?」
まどか「違うッ!」
杏子「!!」
まどか「杏子ちゃんがいなくなったら……その子はどうするの?誰が面倒みるの?」
犬「あんあん!」
杏子「あ……!」
まどか「杏子ちゃんが飼ってるんだよね、その子。だったら、責任をもって面倒を見ないといけないよ」グスッ
杏子「さや、か……あたしは」
まどか「今杏子ちゃんが自分の命を投げだしたら、この子の命まで投げ出しちゃうことになるんだよ!命を預かったのなら、命に対して責任を持ってよッ!」ポロポロ
杏子「……!」
杏子「……はは、やっぱりアンタ、いい子ちゃんだね。それは偽善だろ?」
まどか「違うッ!」
杏子「!!」
まどか「杏子ちゃんがいなくなったら……その子はどうするの?誰が面倒みるの?」
犬「あんあん!」
杏子「あ……!」
まどか「杏子ちゃんが飼ってるんだよね、その子。だったら、責任をもって面倒を見ないといけないよ」グスッ
杏子「さや、か……あたしは」
まどか「今杏子ちゃんが自分の命を投げだしたら、この子の命まで投げ出しちゃうことになるんだよ!命を預かったのなら、命に対して責任を持ってよッ!」ポロポロ
杏子「……!」
51: 2011/09/07(水) 22:51:55.93 ID:tiYtX29H0
杏子「……でも、あたしはさやかを頃した。家族もあたしのせいでみんな氏んだ!それは……その責任はどうすんだよ!」
まどか「生きて考えてよ!氏んだら……それこそ無責任だよッ!いまの杏子ちゃんは逃げてるだけだよッ!」
杏子「あたしが、逃げて……!」
まどか「そうだよ。でも杏子ちゃんは生きて。その子と一緒に」
杏子「さやか……。」
犬「あんあん!あんあん!」
杏子「そうだよ……お前、確かあたしが仮氏状態から目覚めた日に、公園に捨てられてたんだっけな」
犬「あんあん!」
杏子「おなかが白くって、気のせいか面影が重なって……だから、お前を選んだのかも」
犬「あんあん!」
杏子「でもあんたはさやかじゃない……さやかだけど、さやかじゃ」
犬「あんあん!あんあん!」
杏子「う……あっ……ひっく……くっ……ごめんな……!」ポロポロ
まどか「生きて考えてよ!氏んだら……それこそ無責任だよッ!いまの杏子ちゃんは逃げてるだけだよッ!」
杏子「あたしが、逃げて……!」
まどか「そうだよ。でも杏子ちゃんは生きて。その子と一緒に」
杏子「さやか……。」
犬「あんあん!あんあん!」
杏子「そうだよ……お前、確かあたしが仮氏状態から目覚めた日に、公園に捨てられてたんだっけな」
犬「あんあん!」
杏子「おなかが白くって、気のせいか面影が重なって……だから、お前を選んだのかも」
犬「あんあん!」
杏子「でもあんたはさやかじゃない……さやかだけど、さやかじゃ」
犬「あんあん!あんあん!」
杏子「う……あっ……ひっく……くっ……ごめんな……!」ポロポロ
55: 2011/09/07(水) 23:00:46.66 ID:tiYtX29H0
ほむら「……。」
まどか「杏子ちゃん……。」
犬「あんあん!」ペロペロ
杏子「ん……ありがとな。ごめんな、いきなり泣いたりして……。」ナデナデ
犬「あんあん!」
杏子「世話、かけたな。二人とも」
ほむら「私は何もしてないわ、まどかが……。」
まどか「ううん、ほむらちゃんがいなかったら……。」
杏子「はは……とにかくあたしはこいつ……さやかと、一緒に生きてみることにするよ。長い付き合いになるといいけどね」
まどか「……大丈夫だよ、今の杏子なら」
犬「あんあん!」
杏子「……そうだな」
ほむら「それじゃあ……お互い元気で」
杏子「ああ、またな」
まどか「杏子ちゃん……。」
犬「あんあん!」ペロペロ
杏子「ん……ありがとな。ごめんな、いきなり泣いたりして……。」ナデナデ
犬「あんあん!」
杏子「世話、かけたな。二人とも」
ほむら「私は何もしてないわ、まどかが……。」
まどか「ううん、ほむらちゃんがいなかったら……。」
杏子「はは……とにかくあたしはこいつ……さやかと、一緒に生きてみることにするよ。長い付き合いになるといいけどね」
まどか「……大丈夫だよ、今の杏子なら」
犬「あんあん!」
杏子「……そうだな」
ほむら「それじゃあ……お互い元気で」
杏子「ああ、またな」
57: 2011/09/07(水) 23:08:11.50 ID:tiYtX29H0
──それから、あたしはさやか(犬)と暮らし続けた。
あたしは幻術にかかっていたため、記憶が歪なのだが、さやかを随分とかわいがっていたらしく、さやかはあたしにとても懐いていた。
朝はあんあん!という鳴き声に起こされ、夕方になるとあんあん!と呼ぶ声にそそのかされ、散歩に出発する。
そんな生活が続いた。
一年、二年、三年……。
──そして、八年が経ったある日。
杏子「もう五時だな……散歩の時間だってのに、やけに静かじゃないか、さやか」
犬「……。」
杏子「おい、さやか?寝てんのか?」
杏子「……さやか?」
あたしは幻術にかかっていたため、記憶が歪なのだが、さやかを随分とかわいがっていたらしく、さやかはあたしにとても懐いていた。
朝はあんあん!という鳴き声に起こされ、夕方になるとあんあん!と呼ぶ声にそそのかされ、散歩に出発する。
そんな生活が続いた。
一年、二年、三年……。
──そして、八年が経ったある日。
杏子「もう五時だな……散歩の時間だってのに、やけに静かじゃないか、さやか」
犬「……。」
杏子「おい、さやか?寝てんのか?」
杏子「……さやか?」
61: 2011/09/07(水) 23:13:19.77 ID:tiYtX29H0
杏子「さやか……おい、起きろよ」
犬「……。」
杏子「冗談だろ?おい、目ェ覚ませよ。」
犬「……。」
杏子「おい……どうすりゃいいんだよ、どうすりゃ……!」
杏子「誰か……あの時世話になったまどかと、ほむらなら……なんとかしてくれないか!?」
犬「……。」
杏子「待ってろよ……さやか!」
犬「……。」
杏子「冗談だろ?おい、目ェ覚ませよ。」
犬「……。」
杏子「おい……どうすりゃいいんだよ、どうすりゃ……!」
杏子「誰か……あの時世話になったまどかと、ほむらなら……なんとかしてくれないか!?」
犬「……。」
杏子「待ってろよ……さやか!」
65: 2011/09/07(水) 23:20:22.88 ID:tiYtX29H0
ほむら「……それで、私たちを呼んだのね」
杏子「ああ、さっきからさやかのやつ、目を覚まさないんだ!一体どうしたら元気になるんだ!?おい!」
まどか「杏子ちゃん……この子はもう……もう氏んでるんだよ」
杏子「……え?何言ってんだよ、昨日までは普通に散歩だってして──」
まどか「確か、捨てられてて……それを拾って八年目だよね?そろそろ……おかしくないと思う」
杏子「おかしくないって……なに言ってるかわかんねーよ」
ほむら「……寿命、よ。」
杏子「嘘……だろ」
杏子「ああ、さっきからさやかのやつ、目を覚まさないんだ!一体どうしたら元気になるんだ!?おい!」
まどか「杏子ちゃん……この子はもう……もう氏んでるんだよ」
杏子「……え?何言ってんだよ、昨日までは普通に散歩だってして──」
まどか「確か、捨てられてて……それを拾って八年目だよね?そろそろ……おかしくないと思う」
杏子「おかしくないって……なに言ってるかわかんねーよ」
ほむら「……寿命、よ。」
杏子「嘘……だろ」
70: 2011/09/07(水) 23:26:19.72 ID:tiYtX29H0
ほむら「犬の寿命は人間と比べたら圧倒的に短いわ。むしろ天寿を全うしたと思う」
杏子「だって……だってよ、元気だったんだよ?昨日まで。暖かかったんだよ?それが──」
まどか「杏子ちゃん……命に責任を持つって、こういうことなの。出会いがあるから、別れもある」
杏子「てめぇ、解ったような口──!」
まどか「わかるよ」
杏子「え……!」
まどか「私も……経験あるから、さ」
杏子「……悪い」
杏子「だって……だってよ、元気だったんだよ?昨日まで。暖かかったんだよ?それが──」
まどか「杏子ちゃん……命に責任を持つって、こういうことなの。出会いがあるから、別れもある」
杏子「てめぇ、解ったような口──!」
まどか「わかるよ」
杏子「え……!」
まどか「私も……経験あるから、さ」
杏子「……悪い」
73: 2011/09/07(水) 23:33:32.47 ID:tiYtX29H0
まどか「いいよ……それより、杏子ちゃんには最後にやらなきゃいけないことが残ってる」
杏子「え?」
ほむら「……埋葬、ね」
杏子「まさか……さやかを埋めろってことか!?」
まどか「……うん。業者に頼むっていう手段もあるけど、今までずっと一緒にいた杏子だからこそ、最後のお別れをしてあげなきゃいけないと思う」
杏子「最後の、お別れ……!」
まどか「うん、私たちも手伝うから」
ほむら「ええ……杏子」
杏子「……最後の、お別れ」
ほむら「杏子、大丈夫?」
杏子「ああ。大丈夫だ……あたしがやらなきゃ駄目、なんだよな」
杏子「え?」
ほむら「……埋葬、ね」
杏子「まさか……さやかを埋めろってことか!?」
まどか「……うん。業者に頼むっていう手段もあるけど、今までずっと一緒にいた杏子だからこそ、最後のお別れをしてあげなきゃいけないと思う」
杏子「最後の、お別れ……!」
まどか「うん、私たちも手伝うから」
ほむら「ええ……杏子」
杏子「……最後の、お別れ」
ほむら「杏子、大丈夫?」
杏子「ああ。大丈夫だ……あたしがやらなきゃ駄目、なんだよな」
74: 2011/09/07(水) 23:39:33.19 ID:tiYtX29H0
ほむら「それで……どこに埋めるの?」
杏子「できるなら人が通らない場所……教会跡の近くがいいな」
ほむら「わかったわ」
まどか「この子はダンボールに入れて運ぶよ……一目につくといけないから。」
ほむら「私が車を出すわ。トランクに載せつたら出発しましょう」
杏子「……悪いな」
杏子「できるなら人が通らない場所……教会跡の近くがいいな」
ほむら「わかったわ」
まどか「この子はダンボールに入れて運ぶよ……一目につくといけないから。」
ほむら「私が車を出すわ。トランクに載せつたら出発しましょう」
杏子「……悪いな」
76: 2011/09/07(水) 23:45:31.97 ID:tiYtX29H0
──教会跡
杏子「……まだあるんだな、この教会」
まどか「この辺は都市計画が進んでなくて、色々手付かずになってるからね」
ほむら「さて……スコップも持って来たわ、これから掘るわよ」
杏子「……ああ」
まどか「うん」
ほむら「いくら人通りが少ないとはいえ、まだ日があるわ。手早く済ませましょう」
杏子「……まだあるんだな、この教会」
まどか「この辺は都市計画が進んでなくて、色々手付かずになってるからね」
ほむら「さて……スコップも持って来たわ、これから掘るわよ」
杏子「……ああ」
まどか「うん」
ほむら「いくら人通りが少ないとはいえ、まだ日があるわ。手早く済ませましょう」
77: 2011/09/07(水) 23:49:09.90 ID:tiYtX29H0
ほむら「……。」ザックザック
まどか「……。」ザックザック
杏子「……。」ザックザック
──みんな、随分ご無沙汰してたけど、ごめんな?
親父は……今更あたしを許しちゃくれないか。
でも、今から一人、新しい奴が行くからさ、出来れば仲良くしてやってよ。
名前は……さやかっていうんだ。
まどか「……。」ザックザック
杏子「……。」ザックザック
──みんな、随分ご無沙汰してたけど、ごめんな?
親父は……今更あたしを許しちゃくれないか。
でも、今から一人、新しい奴が行くからさ、出来れば仲良くしてやってよ。
名前は……さやかっていうんだ。
79: 2011/09/07(水) 23:54:37.69 ID:tiYtX29H0
ほむら「……これくらい、掘ればいいわね」
まどか「それじゃあ、杏子ちゃん、ダンボールごと埋めるよ」
杏子「ああ……。」
まどか「……はい」
杏子「……さやか、今までありがとう……。」ドス……。
ほむら「……埋めるわよ」
杏子「……ああ」
まどか「それじゃあ、杏子ちゃん、ダンボールごと埋めるよ」
杏子「ああ……。」
まどか「……はい」
杏子「……さやか、今までありがとう……。」ドス……。
ほむら「……埋めるわよ」
杏子「……ああ」
85: 2011/09/08(木) 00:02:47.42 ID:+9TWiyOf0
杏子「……。」ザクッ、バサ……。
まどか「……お疲れ様」
杏子「……ぅ」ジワ……。
杏子「ぅ……あ……ひっく……さやか……!」ポロポロ
ほむら「杏子……。」
杏子「ごめんな、置いていって……でも、あたしの家族もいるから、一人じゃないから」
杏子「じゃあな、さやか……!また来るから……ぜったい!」ポロポロ
──あんあん!
まどか「……お疲れ様」
杏子「……ぅ」ジワ……。
杏子「ぅ……あ……ひっく……さやか……!」ポロポロ
ほむら「杏子……。」
杏子「ごめんな、置いていって……でも、あたしの家族もいるから、一人じゃないから」
杏子「じゃあな、さやか……!また来るから……ぜったい!」ポロポロ
──あんあん!
89: 2011/09/08(木) 00:13:24.19 ID:+9TWiyOf0
──車内
ブロロロロロ
杏子「……いつ以来かな、あんなに泣いたの」
ほむら「八年前位じゃないかしら……あれ以来、あなたが泣いた所は見たことがないわ」
杏子「……家族だったんだ。さやかは、紛れもなくあたしの家族だった。さやかが一緒にいたからあたしはいつも笑ってられたんだ」
まどか「杏子ちゃん……。」
杏子「……はは、こんなに悲しいなんてな。ペットを飼ってる人間ってのは、みんなこんな思いをしてるのかい?」
まどか「……命を預かるんだから、別れは絶対に訪れる。だから飼い主は責任を持ってそれを見届けなければならないの。ペットを飼うって決めた時点でこうなることは決まってることなんだよ」
杏子「……こんな辛い思いをするって分かってるのに、なんで人間はペットを飼うんだ?」
まどか「杏子ちゃんだってわかるでしょう?辛い別れもあるけれど……それ以上に、動物は人間の心を救ってくれるからだよ」
杏子「……そうだな」
ブロロロロロ
杏子「……いつ以来かな、あんなに泣いたの」
ほむら「八年前位じゃないかしら……あれ以来、あなたが泣いた所は見たことがないわ」
杏子「……家族だったんだ。さやかは、紛れもなくあたしの家族だった。さやかが一緒にいたからあたしはいつも笑ってられたんだ」
まどか「杏子ちゃん……。」
杏子「……はは、こんなに悲しいなんてな。ペットを飼ってる人間ってのは、みんなこんな思いをしてるのかい?」
まどか「……命を預かるんだから、別れは絶対に訪れる。だから飼い主は責任を持ってそれを見届けなければならないの。ペットを飼うって決めた時点でこうなることは決まってることなんだよ」
杏子「……こんな辛い思いをするって分かってるのに、なんで人間はペットを飼うんだ?」
まどか「杏子ちゃんだってわかるでしょう?辛い別れもあるけれど……それ以上に、動物は人間の心を救ってくれるからだよ」
杏子「……そうだな」
92: 2011/09/08(木) 00:20:43.75 ID:+9TWiyOf0
杏子「わざわざ送ってもらって悪いね、ほむら」
ほむら「礼には及ばないわ。それよりあなた……大丈夫?」
杏子「大丈夫って、何がだ?」
ほむら「あなたの、ソウルジェム……。」
杏子「……心配ないよ。ほら」ピカ
ほむら「……杞憂だったみたいね。それじゃ、また会いましょう」
まどか「またね、杏子ちゃん」
杏子「ああ」
ブロロロロロ……。
杏子「……大丈夫、あたしは」ギュ
杏子「生きなきゃいけない理由が、ちょっと変わっただけだよ」
ほむら「礼には及ばないわ。それよりあなた……大丈夫?」
杏子「大丈夫って、何がだ?」
ほむら「あなたの、ソウルジェム……。」
杏子「……心配ないよ。ほら」ピカ
ほむら「……杞憂だったみたいね。それじゃ、また会いましょう」
まどか「またね、杏子ちゃん」
杏子「ああ」
ブロロロロロ……。
杏子「……大丈夫、あたしは」ギュ
杏子「生きなきゃいけない理由が、ちょっと変わっただけだよ」
95: 2011/09/08(木) 00:29:04.24 ID:+9TWiyOf0
──エピローグ
杏子「ん……もう夕方か」
杏子「(……夕方になっても、さやかの声が聞こえてこない。夢にも思わなかったな、こんなこと)」
杏子「……散歩でも行くか」
スタスタ
杏子「(さやかがいないと、どうも張り合いがないな。歩くペースも遅くなっちまう)」
まどか「あ、杏子ちゃん!」
杏子「まどか、奇遇じゃんこんな所で。どうしたの?」
まどか「あのね、丁度杏子ちゃんの所に行こうとしてたところなの……あの、明日さやかちゃんのお墓参りに行かない?」
杏子「さやか?さやかって──そうか、八年前の明日は」
まどか「うん……さやかちゃんの命日。」
杏子「ん……もう夕方か」
杏子「(……夕方になっても、さやかの声が聞こえてこない。夢にも思わなかったな、こんなこと)」
杏子「……散歩でも行くか」
スタスタ
杏子「(さやかがいないと、どうも張り合いがないな。歩くペースも遅くなっちまう)」
まどか「あ、杏子ちゃん!」
杏子「まどか、奇遇じゃんこんな所で。どうしたの?」
まどか「あのね、丁度杏子ちゃんの所に行こうとしてたところなの……あの、明日さやかちゃんのお墓参りに行かない?」
杏子「さやか?さやかって──そうか、八年前の明日は」
まどか「うん……さやかちゃんの命日。」
98: 2011/09/08(木) 00:36:01.18 ID:+9TWiyOf0
まどか「大丈夫?明日予定とかある?」
杏子「いや、大丈夫だ。行くよ」
まどか「わかった。ほむらちゃんも来るから、10時頃に見滝原霊園に来てね」
杏子「ああ」
杏子「(さやか……美樹さやか、か……あたしは……。)」
杏子「いや、大丈夫だ。行くよ」
まどか「わかった。ほむらちゃんも来るから、10時頃に見滝原霊園に来てね」
杏子「ああ」
杏子「(さやか……美樹さやか、か……あたしは……。)」
100: 2011/09/08(木) 00:43:25.25 ID:+9TWiyOf0
──翌日、見滝原霊園
杏子「よ」
まどか「おはよ、杏子ちゃん」
ほむら「線香とお供え物は用意してきた?もう桶は借りておいたわ、早いとこ行きましょう」
杏子「準備がいいなオイ」
杏子「よ」
まどか「おはよ、杏子ちゃん」
ほむら「線香とお供え物は用意してきた?もう桶は借りておいたわ、早いとこ行きましょう」
杏子「準備がいいなオイ」
106: 2011/09/08(木) 00:52:05.57 ID:+9TWiyOf0
まどか「久しぶり、さやかちゃん……。」
ほむら「美樹さやか、あなたとは仲が良いとは言えなかったけど……。」
杏子「……。」
まどか「……杏子ちゃん?」
杏子「今、ここに来て言うのもなんだけど……あたしはここにいていいのかな?さやかは、あたしが墓参りすることを許してくれるかな?」
ほむら「……わからないわ。氏んだ人間は喋らないもの。」
まどか「ほむらちゃん……!」
ほむら「……でも、私もまどかもあなたが悪いだなんて思ってはいないわ。むしろ、あなたが美樹さやかを呪縛から解き放ったと思っている。それでは駄目?」
杏子「……いや、十分だよ、ありがと」ザッ
杏子「……久しぶり、さやか」
ほむら「美樹さやか、あなたとは仲が良いとは言えなかったけど……。」
杏子「……。」
まどか「……杏子ちゃん?」
杏子「今、ここに来て言うのもなんだけど……あたしはここにいていいのかな?さやかは、あたしが墓参りすることを許してくれるかな?」
ほむら「……わからないわ。氏んだ人間は喋らないもの。」
まどか「ほむらちゃん……!」
ほむら「……でも、私もまどかもあなたが悪いだなんて思ってはいないわ。むしろ、あなたが美樹さやかを呪縛から解き放ったと思っている。それでは駄目?」
杏子「……いや、十分だよ、ありがと」ザッ
杏子「……久しぶり、さやか」
109: 2011/09/08(木) 01:02:29.62 ID:+9TWiyOf0
杏子「今まで墓参り来なくってごめんな。これ、みやげだよ。自分の給料で買ったリンゴだから、今度はちゃんと食べてくれよ?」ドサ
杏子「あたし……あんたとはもしかしたら友達になれるかもって思ってたんだ。独りぼっちじゃなくなるかもって」
杏子「もし……もっと別の形で出会ってたらさ、なんて思うんだよ。」
杏子「……ちょっと一人で喋りすぎたかな。もしそっちでお腹が白くってワンパクなワンコを見つけたら、仲良くしてやってくれ。それじゃ、また来るよ」
ほむら「……もういいの?」
杏子「ああ。胸のつっかえは……取れたしな」
杏子「あたし……あんたとはもしかしたら友達になれるかもって思ってたんだ。独りぼっちじゃなくなるかもって」
杏子「もし……もっと別の形で出会ってたらさ、なんて思うんだよ。」
杏子「……ちょっと一人で喋りすぎたかな。もしそっちでお腹が白くってワンパクなワンコを見つけたら、仲良くしてやってくれ。それじゃ、また来るよ」
ほむら「……もういいの?」
杏子「ああ。胸のつっかえは……取れたしな」
112: 2011/09/08(木) 01:13:31.96 ID:+9TWiyOf0
墓参りを終え、あたしは二人と、そしてさやかと別れた。
帰りに、先日埋葬した『さやか』の元に立ち寄った。
霊園で買った花の残りを手向け、その場を後にした。長いすると、また涙が出てくるに違いなかったから。
人は出会いと別れを繰り返しながら生きていく。
いつかあたしも家族に、さやかに、『さやか』に再び出会う日が来るのだろう。
しかし、その日が来るまでは──
杏子「あたしの命は……くれてやれないね!!」
完
帰りに、先日埋葬した『さやか』の元に立ち寄った。
霊園で買った花の残りを手向け、その場を後にした。長いすると、また涙が出てくるに違いなかったから。
人は出会いと別れを繰り返しながら生きていく。
いつかあたしも家族に、さやかに、『さやか』に再び出会う日が来るのだろう。
しかし、その日が来るまでは──
杏子「あたしの命は……くれてやれないね!!」
完
113: 2011/09/08(木) 01:14:05.71 ID:pJ2dKPA10
乙乙乙
114: 2011/09/08(木) 01:14:16.49 ID:o4cxdOjj0
>>1
乙でした
乙でした
117: 2011/09/08(木) 01:16:32.30 ID:+9TWiyOf0
終わりです
まさかこんな話になるなんてスレタイを書いた時点では想像していませんでした
即興ってこわいね
イメージは茶太さんの「駿太」という曲でした
犬飼ってる人が聴くとこう……すごいよ
まさかこんな話になるなんてスレタイを書いた時点では想像していませんでした
即興ってこわいね
イメージは茶太さんの「駿太」という曲でした
犬飼ってる人が聴くとこう……すごいよ
125: 2011/09/08(木) 01:36:34.44 ID:+9TWiyOf0
皆さん数多くの乙ありがとうございます
ちなみに「駿太」は某笑顔動画辺りで探せば聴けたりします(うらるは貼りませんが)
とても素敵な曲なので気になる方は検索してみて下さい
ちなみに「駿太」は某笑顔動画辺りで探せば聴けたりします(うらるは貼りませんが)
とても素敵な曲なので気になる方は検索してみて下さい
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