7:◆bommVHCpxo 2011/09/15(木) 00:22:36.55 ID:jfFCK2Bv0
代行ありがとうございます

一夏「・・・ラウラ、その嫁って呼ぶの、やめてもらえないかな」
一夏「俺がラウラの嫁なら、愛妻弁当だな」

の続きです
知らなくても問題ないです

あらすじ
一夏君がラウラちゃんにお弁当を作ってきたよ

10: 2011/09/15(木) 00:25:04.41 ID:jfFCK2Bv0
一夏「俺がラウラの嫁なら、愛妻弁当だな」

ラウラ「・・・そう、か」



箒「愛妻弁当・・・」ピクッ

セシリア「愛妻弁当・・・」ピクッ

シャル「愛妻弁当・・・」ピクッ

鈴「愛妻弁当・・・!?」ガラッ!



千冬「愛妻弁当…?」プチィ
IS<インフィニット・ストラトス>1 (オーバーラップ文庫)
13: 2011/09/15(木) 00:28:58.59 ID:jfFCK2Bv0
 - 数日後 教員室 -

一夏「一組のプリント持ってきましたー」

真耶「ごくろうさまですー」

一夏「いまどき、紙媒体ってのも」

千冬「馬鹿者、署名というのは大事だぞ」ペチン

一夏「へーい」

千冬「返事ははい、だ」ドゴス

一夏「・・・はい」プシュー

真耶「あははー。 大丈夫ですか? 織斑君」

一夏「はい・・・、慣れてますので」

千冬「ふん」

千冬「・・・そういえば」

15: 2011/09/15(木) 00:31:09.70 ID:jfFCK2Bv0
千冬「最近、また一段と専用機持ちと仲が良いようだな」

一夏「特にそういうことは無いと思うけど」

千冬「弁当を作ったり」

一夏「ああ・・・そんなこともあったな」

千冬「あまり目立つ行動はするなよ?」

一夏「はい」

千冬「・・・」

一夏「・・・?」

千冬「あー、こほん」

17: 2011/09/15(木) 00:33:41.69 ID:jfFCK2Bv0
千冬「我々教員は、とても忙しい」

一夏「・・・はぁ」

千冬「食堂が開いている時間に食事を摂れないことも多い」

一夏「なるほど」

千冬「パンなどで済ませるのも、味気ないものだ」

一夏「・・・」

千冬「たまには、差し入れをしてもいいんだぞ?」

一夏「いや、そんなつもりはないけど」

千冬「・・・」プクー

一夏「・・・」

千冬「・・・」

千冬「・・・私もたまには、お前の作った昼飯を食べたい」ボソリ

一夏「えっ」

千冬(む、しまった)

19: 2011/09/15(木) 00:37:28.25 ID:jfFCK2Bv0
千冬「と、山田先生がおっしゃっていた」

真耶(えーーーー!?)

一夏「なるほど」コクリ

真耶(信じたーーー!?)

真耶「い、言ってま」

千冬「――」ギラッ

  ど ん !

真耶「くっ・・・」ビリビリ

真耶(これは・・・! 覇王色の覇気・・・!)

一夏「?」

真耶(しかも指向性の・・・! 私だけを狙ってる!)

真耶(眼鏡が無ければ危なかった・・・)フキフキ

22: 2011/09/15(木) 00:39:17.88 ID:jfFCK2Bv0
真耶「もう言ったことにしていいです・・・」シクシク

一夏「はぁ」

千冬「実は来週、プールでの授業がある」

真耶「1,2組合同のやつですね」

千冬「織斑、お前はその授業に出なくていい」

一夏「な、なんでだよ」

千冬「・・・水着の女子の中で、男子はお前一人だぞ? いいのか?」

一夏「う・・・、それは、いや、かも」

千冬「そうだろう」コクリ

千冬「お前だけ自習させても、監督者がいないからな。 だから、その時間で私と山田先生の昼食を作れ」

一夏「無茶言うなぁ。 火とか刃物とか、余計に監督者が要りそうなのに」

千冬「電気調理器を使え。 刃物は気をつけろ。 以上だ」

一夏「・・・わかったよ」

26: 2011/09/15(木) 00:43:47.01 ID:jfFCK2Bv0
 - 夜 千冬寮室 -

千冬「ふふふ、完璧な演技だった」

千冬「私が一夏の作った飯が大好きなこと、誰にもバレちゃいまい」

千冬「・・・」

千冬「一夏の作った飯、か」

千冬「最近食べていないな・・・」

千冬「全く、弟は姉のものだというのに」

28: 2011/09/15(木) 00:46:13.49 ID:jfFCK2Bv0
 - 数日後 学園プール -

千冬「・・・」ソワソワ

シャル「織斑先生、今日は落ち着きが無いね」

セシリア「と言うか、なんだか浮かれてるような・・・」

千冬「・・・」チラッ

箒「また時計を見た」

ラウラ「あれほど気が散っている教官を見たことが無い。 ・・・まさか、なにか事件でも」

鈴「いやいや、それは無いでしょ」

千冬「・・・」ウズウズ

千冬「よし、あとは自由時間だ! 好きにしろ!」

真耶「お、織斑先生! まだ20分もありますよーーー!」

千冬「私は忙しい」スタスタスタ

真耶「ああ・・・、皆さん、時間になったら引き上げてくださいね!」

千冬「山田先生!」

真耶「ああ、今行きますー」スタスタスタ

32: 2011/09/15(木) 00:50:40.80 ID:jfFCK2Bv0
シャル「・・・行っちゃった」

セシリア「あ、怪しいですわね」

ラウラ「まぁいいではないか。 休める時に休むのも、兵士の務めだ」スイスイ

鈴「うわ、そのでっかいシャチの浮き輪どうしたのよ」

ラウラ「こんなこともあろうかと用意していた」スイスイ

―――――――――――――――
―――――――――――――――――

千冬「遅いですよ、山田先生」スタスタスタ

真耶「まっ・・・、待って・・・!」ゼヒーゼヒー

千冬「先に行きますよ」スタスタスター!

33: 2011/09/15(木) 00:53:51.91 ID:jfFCK2Bv0
 - 調理実習室 -

 ガラッ

千冬「一夏、出来たか!?」

一夏「うわ、早いな。 まだ授業中だろ?」

千冬「そんなことはどうでもいい。 飯は出来たのか?」ソワソワ

一夏「出来立てを食べてもらうつもりだから、仕上げがまだだよ」

千冬「・・・」シュン

一夏「まあ、サラダでも食べながら待っててくれよ」

千冬「む、ドレッシングは手作りのやつか?」

一夏「もちろん」

千冬「では、いただこう」イソイソ

35: 2011/09/15(木) 00:57:02.96 ID:jfFCK2Bv0
真耶「はあ・・・はあ・・・、やっと着いた」ヨロヨロ

一夏「あ、山田先生」

真耶「織斑先生、速過ぎですよ・・・。
   って言うか、どう見ても歩いてるのに、なんで走ってる私より速いんですかっ」

千冬「山田先生がのんびりしてるだけです」シレッ

真耶「うぅ~・・・」

一夏「山田先生も座ってください。 とりあえずサラダ出しますんで」

真耶「あ、はーい」

一夏「さ、どうぞ」スッ

真耶「わ、椅子を引いてくれるなんて紳士ですね」

千冬「・・・私には無かったぞ」ブー

一夏「いやいや、やる前に座るからだろ」

39: 2011/09/15(木) 01:00:12.96 ID:jfFCK2Bv0
一夏「どうぞ」ゴトッ

千冬「一夏、プチトマトのヘタは取っているな?」

一夏「もちろん。 ・・・でも、そろそろ自分で取ろうよ」

千冬「お前が取ればいいではないか」

一夏「嫁に行った時どうするんだよ」

千冬「お前も連れて行くから問題ない」

一夏「そ、そうかよ・・・」

真耶(・・・仲良いなあ)

真耶「あ、美味しい」モグモグ

一夏「自作ドレッシングなんですよ。 気に入ってもらえてよかったです」ニコッ

真耶「はうっ」ズキューン

真耶(こ、この笑顔は危険です・・・!)ドキドキ

千冬「むぅー」プクー

41: 2011/09/15(木) 01:03:20.41 ID:jfFCK2Bv0
千冬「む・・・一夏、グリーンピースが入ってるぞ」

一夏「入れたんだよ」

千冬「・・・」ブー

一夏「残さず食べてね」

千冬「・・・」プイッ

一夏「残さず食べてね」

千冬「・・・」プイッ

一夏「・・・。グリーンピースどんぶり」

千冬「」ビクッ

千冬「・・・わかった、食べる」

千冬「うぅ」モソモソ

千冬「・・・美味くない」

44: 2011/09/15(木) 01:06:13.33 ID:jfFCK2Bv0
真耶「織斑君、グリーンピースどんぶりって何ですか?
   グリーンピースの卵とじの丼物とか・・・?」

一夏「いえ、どんぶりにいっぱいのグリーンピースです」

真耶「ぐ、グリーンピースだけですか?」

一夏「はい」

真耶(そ、それは怖い・・・)

千冬「・・・」モソモソ

真耶(一所懸命グリーンピース食べる織斑先生・・・可愛い)

千冬「・・・何か?」ジロリ

真耶「い、いえいえ、何でもないです!」

47: 2011/09/15(木) 01:09:23.23 ID:jfFCK2Bv0
千冬「一夏、飲み物を」

一夏「おう、ワイン買ってきたんだ」

千冬「うむ、よくやった」

真耶「はー、それは・・・って! ワインはダメー!」

千冬一夏「「・・・ん?」」

真耶(うわ全く同じタイミングと仕草で首かしげたよ! やっぱ姉弟だね!)

真耶「そ、そんな二人して「こいつ何言ってるんだ」みたいな顔しないでください!
   勤務中にアルコールなんてダメですよ!」

千冬一夏「「なるほど」」コクリ

真耶(またハモった! どんだけ仲良いんだよ!)

千冬「山田先生、さっきのは冗談で、これはただのジュースです」

一夏「そうそう、飲んだらわかりますよ。 どうぞ」トクトク

真耶「織斑君!? 今違うボトルから注ぎましたよね!? 織斑先生と違う飲み物ですよね!?」ガビーン

一夏「ははは、何を言ってるんですか」

千冬「全く、山田先生は面白いことを言いますね」

真耶(やっぱダメだこの姉弟ーー!)

49: 2011/09/15(木) 01:12:28.38 ID:jfFCK2Bv0
一夏「まぁそれは置いておいて」

真耶「置かないでください・・・。
   はぁ・・・もういいです・・・」

一夏「仕上げをしますので、ちょっと失礼」

―――――――――――――――
―――――――――――――――――

真耶「でも織斑君、ほんとに料理できるんですねー。 ドレッシング自作ってすごいです」

千冬「そうだろう」ウムウム

真耶「サラダの野菜も、食べやすい大きさにカットしてるし・・・。 気配りもできてますねー」

千冬「そうだろう、そうだろう」ウムウム

千冬「私の弟だからな。 このくらいは当然だ」ドヤ

真耶「あはは、そうですねー」

真耶(織斑君の話をしてる織斑先生、ほんとに嬉しそう。 ・・・いいなあ)

52: 2011/09/15(木) 01:16:25.31 ID:jfFCK2Bv0
一夏「お待たせしました、夏野菜のパスタです」ゴトッ

千冬「ほう」

真耶「わあ・・・」

一夏「ちゃんと食えないって言ってたから。 少しでも野菜をって思ってね」

千冬「うむ、いただきます」

真耶「いただきますー」

千冬「・・・」モグモグ

真耶「・・・」モグモグ

一夏「どうですか、味は」

真耶「すごく美味しいですよ!」

一夏「それはよかったです」

千冬「黙って食わせろ」モグモグモグモグ

一夏「はいはい」ニコニコ

53: 2011/09/15(木) 01:19:48.96 ID:jfFCK2Bv0
一夏「千冬姉、口のまわりにソース付いてるぞ」

千冬「・・・む」フキフキ

一夏「拭けてないよ。
   ・・・ほら、じっとして」フキフキ

千冬「んー」

一夏「はい、いいよ」

千冬「ん」

真耶「・・・」ジー

真耶「!」モグモグモグ

真耶「わ、私もソース付いちゃったかな~?」チラッ

一夏「はい、付いてますよ。 口の周り」

真耶「・・・はい」フキフキ

56: 2011/09/15(木) 01:22:51.19 ID:jfFCK2Bv0
一夏「デザートに、コーヒーゼリーをどうぞ」コトッ

千冬「うむ、やはりこれだな」

真耶「これも手作りですか? すごいですねー」

一夏「千冬姉の好みで少し苦めに作ってますので・・・。 ミルクとシロップをかけてください」

真耶「はい、ありがとうございます」

真耶「わ、美味しい」

一夏「千冬姉、今日の出来はどうだ?」

千冬「黙って食わせろと言っている」モキュモキュモキュ

一夏「はいはい」ニコニコ

真耶(言葉にしなくても伝わる感じ、いいなぁ・・・)

58: 2011/09/15(木) 01:24:51.64 ID:jfFCK2Bv0
千冬「ごちそうさま」

真耶「ごちそうさまでした。 美味しかったですー」

一夏「おそまつでした」

千冬「では戻りますか、山田先生」

真耶「はいー」

千冬「・・・」

真耶「どうしました?」

千冬「廊下に人の気配が多数・・・」

 ガラッ

真耶「うわっ」

61: 2011/09/15(木) 01:27:39.92 ID:jfFCK2Bv0
 ゾロゾロ

 「いいにおい~」

 ゾロゾロ

 「たべもの~」

 ゾロゾロ

 「おりむらくんのごはん~」



真耶「こ、これは・・・」

千冬「食べ物の匂いに惹かれてきたのか」

一夏「バイオハザードってこんなだったよな」

真耶「織斑君、何言ってるんですかー!」

63: 2011/09/15(木) 01:30:08.15 ID:jfFCK2Bv0
 「先生だけずるいです!」

千冬「・・・なんだと?」

 「私たちも織斑君のご飯食べたい!」

 『たべたーい!』

真耶「あわわ・・・」

 「織斑君を渡せー!」

 『わたせー!』

千冬「・・・」

66: 2011/09/15(木) 01:33:20.84 ID:jfFCK2Bv0
千冬「やかましい! ヒヨコ共が!」

 『ひぃっ』

 「で、でも! 公私混同はよくないと先生も言ってるじゃないですかー!」

 『そうだそうだー!』

千冬「ふっ」

千冬「それはそれ!」

千冬「これはこれ! だ!」クワッ

 『・・・え~』ブーブー

真耶(む、無茶を言い切ったー!)

一夏「ははは、やっぱ酔ってるなー」

真耶「や、やっぱりワインだったんですか!?」

一夏「ははは、やっぱ寄ってるなー」

真耶「言い直してもダメですよ! 意味解らないですし!」

一夏「てへっ」

68: 2011/09/15(木) 01:36:30.57 ID:jfFCK2Bv0
千冬「だが、お前達の気持ちも解らんでもない」

 『・・・』

千冬「私に触れることが出来れば、一夏を貸し出してやろう」

 『・・・!』ドヨドヨ

千冬「どうだ? 悪い取引ではあるまい?」

 「・・・どうしよ」「勝てるわけ無いよ!」「で、でも触れるだけでいいんだよね」「それなら・・・」

千冬「ふん・・・、覚悟は出来たか?」

 「これだけの人数でかかれば勝てる! かかれーー!」

 『おぉおー!!』




千冬「・・・ふっ」ニヤリ

千冬「一夏、姉の強いところをよく見ていろよ?」

71: 2011/09/15(木) 01:39:11.01 ID:jfFCK2Bv0
一夏「あれから三日、学園は全クラスで学級閉鎖になった」

一夏「千冬姉に襲い掛かった生徒は、みんな吹き飛ばされた」

一夏「俺にはただ腕を組んで立ってるだけに見えたんだが、何かよくわからんことがあったらしい」

一夏「山田先生がいろいろ解説してくれた。 でも何を言ってるのかさっぱりだった」

一夏「どさくさ紛れに、千冬姉と立ち合いたかった人も多かったようだ」

一夏「やっぱり、その人たちもお星様になった」

一夏「数十人、無事だった人のお言葉です」

箒「あの人に立ち向かうなんて、とんでもない」

鈴「何年も前に懲りたわよ・・・」

楯無「負けないっていうのはね、勝てない相手と戦わないことよ?」

74: 2011/09/15(木) 01:41:54.90 ID:jfFCK2Bv0
 - 教室 -

一夏「そんな訳で、久しぶりの授業です」

シャル「一夏、誰と話してるの?」

一夏「ふぉふぉふぉ、気にせんでいいんじゃよ」



ラウラ「くっ。 一夏の弁当は、私のものだというのに・・・」

セシリア「まさか、あそこまで歯が立たないなんて」

箒「ヒヨコが何羽居ても、狼には食べ物に過ぎないということだ」

セシリア「身に染みましたわ・・・。 もっと強くならないと」

ラウラ「ああ、嫁の姉に勝つのも亭主の義務だ」

シャル「ラウラ、まだ言ってるの・・・」

75: 2011/09/15(木) 01:44:03.21 ID:jfFCK2Bv0
千冬「いつまで喋っている! HRを始めるぞ!」

ラウラ「教官!」

千冬「ここでは教官はやめろ」ドゴス

ラウラ「うぐ・・・、つ、次は、負けません!」プシュー

千冬「ほう、いい意気だ。 ・・・と、言いたいところだが、私も暇ではない。
   次はせめて羽ばたけるようになってからにしろ」

ラウラ「・・・了解です」ギリギリ

セシリア「わたくし達をヒヨコ扱い・・・。 解っていても、悔しいですわ」ギリギリ

シャル「もっと・・・、もっと強くなるんだ・・・!」ギリギリ

77: 2011/09/15(木) 01:46:59.35 ID:jfFCK2Bv0
一夏「みんな仲良いなー」

箒「一夏、お前はどこを見てそう思ったのだ」

一夏「いや、だってさ、昼食だけの話だろ?」

箒「えっ」

一夏「そりゃ人数多いと大変だけどさ、カレーとかなら何とか作れるよな。
   みんなに食べさせてやろうか」

箒「・・・一夏、お前という奴は」

一夏「な、なんだよ」

箒「みんなは、お前を独占したいと・・・」

79: 2011/09/15(木) 01:49:25.54 ID:jfFCK2Bv0
千冬「篠ノ之、私語は慎め」ジロリ

箒「うっ・・・、は、はい」

千冬「しばらくは、織斑の弁当は私が没収することにする」

 「ええーー!」

千冬「争いの元は断たねばな。 教師として、苦渋の決断だ。
   ああ辛い」(棒

千冬「わかったな? 織斑」

一夏「あ、はい」

千冬「では明日から持ってくるように」

セシリア「あの! では、一夏さんが作らないという案は・・・」

千冬「・・・」ギラリ

セシリア「な、なんでもありません」スゴスゴ

81: 2011/09/15(木) 01:52:24.34 ID:jfFCK2Bv0
 - 夜 千冬寮室 -

千冬「明日から一夏の弁当か」

千冬「・・・」

千冬「ふふふ」

千冬「やはり、弟は姉に尽くしてこそ、だ」

千冬「弟は姉のものだからな」

千冬「・・・」

千冬「ふふふ」

千冬「ふははははは!」

84: 2011/09/15(木) 01:55:29.35 ID:jfFCK2Bv0
 フハハハハハ!

一夏「どこかから高笑いが聞こえる」

鈴「勝利の雄叫びみたいねー」

鈴(きっと千冬さんだ・・・)

一夏「ところでいいのか? 俺の弁当作りを手伝ってくれて」

鈴「いーのいーの、和食は勉強になるしねー」

一夏「そっか」

鈴(こうやって少しずつポイントを稼ぐのが最後に勝つのよ!)

85: 2011/09/15(木) 01:58:06.45 ID:jfFCK2Bv0
ラウラ「一夏、イモの皮剥けたぞ」

一夏「おう、ありがと」

シャル「箒、ダシの使い方がよく解んないんだけど」

箒「昆布は水からゆっくりとだ」

セシリア「こんな黒い板を食べるんですの?」

箒「それは乾燥させた海草だぞ」

 ワイワイガヤガヤ

鈴(ま、みんな考えることは同じよねー)

鈴「いいけどねー」

一夏「ん? 何か言ったか?」

鈴「なんでもない、なんでもない!」

86: 2011/09/15(木) 02:00:35.85 ID:jfFCK2Bv0
鈴「一夏のお弁当は千冬さんに獲られるけど、一夏の分をあたし達で作ればいいのよね」

一夏「獲られるって・・・」

シャル「一夏、これは戦いなんだよ」

セシリア「そうですわ、負けたままではいられませんわ」

ラウラ「一夏の愛妻弁当・・・」


鈴「ふぁいとー!」

箒セシリアシャルラウラ「「「「おー!」」」」

一夏「お、おー?」

87: 2011/09/15(木) 02:03:39.81 ID:jfFCK2Bv0
 - 翌日 -

一夏「織斑先生、弁当持ってきました」

千冬「ああ、ご苦労」

一夏「山田先生もどうぞ」

真耶「わ、ありがとうございますー」

千冬「・・・」ソワソワ

千冬「い、一夏? 昼を一緒に・・・」

鈴「いーちかー、まーだー?」ヒョコッ

千冬「」

一夏「おう、今行くよ」

千冬「ど、どういうことだ」

鈴「一夏の作った弁当は織斑先生に渡すからー・・・」

鈴「一夏の弁当はあたし達が作ったんです!」ニヤリ

一夏鈴「「しつれいしましたー」」

89: 2011/09/15(木) 02:06:16.61 ID:jfFCK2Bv0
千冬「・・・」ゴゴ

真耶「ほんと、仲良いですねー。織斑君たち」

千冬「・・・」ゴゴゴゴ

真耶「織斑・・・先・・・生?」

千冬「暮桜の起動準備・・・」ガタッ

真耶「えーーー!?」

真耶「ま、待ってくださいー!」ガシリ

千冬「離して下さい。 奴らに目に物を見せてやらねばならん」グイグイ

真耶「だ、ダメですー!」ズルズル

千冬「学園ごと灰にしてくれる・・・!」

真耶「だ、誰かーーー!」



おわり

91: 2011/09/15(木) 02:07:23.69 ID:jfFCK2Bv0
おわりました
千冬さんがグリーンピース嫌いな設定はありません
嫌々ながらフォークで一粒ずつ刺して食べる千冬さんを想像しました
言葉を交わさなくても解り合える仲良し姉弟であったらいいな

お付き合いありがとうございました!

93: 2011/09/15(木) 02:08:50.00 ID:xfQKWctQ0

97: 2011/09/15(木) 02:21:09.13 ID:qOzVRaJ80
大層乙であった

引用元: 千冬「一夏の作った飯、か」