ひろし氏んだか

帰り道

みさえ「ごめんねしんのすけ…本当はあんたのいうことが正解なんでしょ？」

しんのすけ「いいんだ…オラはどうせ頭がおかしいんだ」

みさえ「私がいけないのよね…子供たちがいるのに風俗でなんて働いてるから」

しんのすけ「母ちゃんは悪くないぞ！オラ、大変なら新聞配達するから！」

みさえ「ありがとう！気持ちだけもらっとくわ！さぁ！今日はカレーにしましょう！」

家

みさえ「ただいま～ひま～遅くなってごめんね～」

ひまわり「本当に遅いわよ！どうせそのクズのせいでしょ？」

みさえ「お兄ちゃんにそんな言い方しちゃだめよ！謝りなさい！」

ひまわり「てめぇが謝れよ！てめぇのせいで私は尻軽女の娘として
どんな扱い受けてるか知ってるの！？」

しんちゃん「暇！いい加減にしろ！」

みさえ「その３０００円どうしたの！？」

ひまわり「誰かさんが殴った心優しいお金持ちの人からもらったわ」

みさえ「何かされなかった！？」

ひまわり「あんたが毎日のように知らない男にしてることをしてやったよ！」

みさえ「な、なんで…あなたはまだ小学生よ！？」ポロポロ

ひまわり「生きてくためには仕方ないのよ！大人なら余計にわかるでしょ？」

翌日

みさえ「久しぶりね」

ひろし「また金か？」

みさえ「当り前でしょ！それ以外に何の用事があるっていうの！！！」

ひろし「俺が悪いってのか！？全部俺のせいか！昔からお前はそうだよな？」

みさえ「何よ！昔なんて関係ないわ！」

まつざか「あら～そんなにヒステリックになってダメですよ シワが余計に目立ちますよ？」

ひろし「おいおいほんとのこと言うんじゃないよ！これでも一応 指名は多いみたいだぞ？」

まつざか「物好きもいるものね～」

ひろし「そういう君も物好きだろ？俺なんかに惚れたんだからさ　なーんてな　ハハハ」

翌日

みさえ「先生！しんのすけは！？」

先生「今、警察署で調書を取っているようです」

みさえ「わ、私も行かなきゃ！」

先生「…いえ 今回ばかりはそう簡単にはいきませんよ 何せ 万引きですからね」

みさえ「わ、わかってます！でもしんのすけは何で万引きなんて…って私のせいよね」

先生「否定はしてません それに野原くんはたった１００円のお菓子を３つ万引きしたんですよ」

みさえ「そのたった１００円だって大変なんですよ！」

先生「問題は…教育委員会と学校側ですかね お店とは和解できたとしても
おそらくしんのすけくんが学校にいるのはもう無理でしょうね」

みさえ「しんのすけはどうなるんですか！？」

先生「おそらくはどこかの施設に預けることになるでしょう…」

みさえ「そんな…あの子は…」

先生「ただ僕、実は教育委員会にコネがありましてね…僕はエリート教師でしょ？
学校側への伝え方と教育委員会への根回しでなんとかなるかもしれませんね」

みさえ「ど、どうすれば…」

先生「本当は分かってるんでしょ？みさえさんは淫乱なんだから…」

みさえ「む、無理です　やっぱりこんなところでするなんて」

先生「僕は一度してみたかったんですよ 保護者との」

先生「それにそそるんですよね…今回のシチュエーションってね…」

みさえ「ほ、ほんとうにしんのすけを助けてくれるんですか？」

先生「約束します じゃあほら！ね？」

少年課刑事(元の園長先生）「だめじゃないか～しんのすけくん！万引きなんかしちゃ！」

しんのすけ「そんなのわかってるぞ！でも今日は…母ちゃんの誕生日なんだゾ！」

刑事「そうだったのかぁ～だからと言って悪いことをしてはいけない理由にはならないよ？
違うかい？」

しんのすけ「…」

刑事「しんのすけくん 君は今、辛いかもしれない でもね…お母さんはもっと辛いんだ」

しんのすけ「わかってるゾ！だからオラは喜ばせようとして！」

刑事「勘違いするな！」机ドン

しんのすけ「！！！」

刑事「その君の優しさと間違いを起こさせてしまったことが辛いんだよ！」

しんのすけ「組長先生…」

刑事「懐かしいね～その呼び方」

しんのすけ「オラ どうすれば！？」

刑事「まずは一緒にお店に謝りに行こう 間違いは間違い それは訂正するんじゃなくて
受け入れるんだ　いいね？」

しんのすけ「はい…」

刑事「それと別に男だからって強くなくていい 負けたっていい それにこれから君は
いずれ社会に出る その時これを思い出すんだ 大事なのは勝負じゃなくて何に勝ちたいか…ってことを
まぁ…人生から逃げた僕が言っても説得力ないよね…ハハハ…」

夕焼けのベンチ

刑事「しんのすけくん 僕は少年課だ…彼らのいじめを止めさせる方法として
法的な手段に出ることもできるんだ」

しんのすけ「オラ…難しいことはできないけど 友達を警察に売るなんてできないぞ」

刑事「君は優しいな～でもね 本当の優しさは間違いに気づかせてあげることかもしれないよ？
きつい言い方だけど 君の優しさが彼らを勘違いさせ 君に甘えさせている」

しんのすけ「オラ わかってたんだ…」

刑事「何をだい？」

しんのすけ「風間くんたちは最初 軽い気持ちでオラをからかっていた
でもいつしかそれが本気になって　もう自分たちゃ止まらなくなってるってことを」

刑事「君はやはり優しいし そして賢いね」

しんのすけ「そんなことないゾ…オラはそんなことしかできないんだ」

刑事「たぶんほかの子たちはそのそんなことしかができないんだよ しんのすけくん」

学校

風間「先生！？何してるんですかっ！？」

先生「風間くん！？どうしてここに！？」

風間「…こんなことだと思いましたよ…残念です」

先生「頼む…君のお母さんにだけは言わないでくれ！」

風間「情けないわ…僕はこんなクズを尊敬していたのか…」

先生「それにいくら君がエリートだって 先生の言うことをみんな信じるはずだよ？」

風間「僕、今更かもしれないけど ひまわりちゃんから話を聞いて思い出した あの頃を…」

みさえ「暇に変なことしたの…ね？」

風間「言い訳はしません ただひまわりちゃん言ってましたよ　私は子供だから
いつも兄と母が頑張って何もできない…そんな自分にイラついてしまうって」

風間「ある意味、彼女は僕なんかよりも大人だった」

風間「そもそも僕は昔からしんのすけに勝ちたかったんだ！バカなことしてるけど
あいつの周りではみんなが笑っていて！だから余計に必氏になって勉強もしたし！
あいつにだってひどいことをした！」

風間「…昔、しんのすけは僕がお漏らしをした時に優しくしてくれた…
その時、僕が思ったのはこいつ 周りに言いふらさないかなってことだけ」

刑事「…君たちは互いにいろいろあったかもしれない きれいごとで片づけるのは
間違いかもしれないけど 彼の涙、偽物に見えるかい？」

しんのすけ「風間くん…」

しんのすけ「なんで風間くんが泣くんだよ…」ポロポロ

刑事「それは自分で考えて向き合うんだ！それとしんのすけくん…」

しんのすけ「？」

刑事「君は君じゃなきゃみんながつまらないんだよ」

風間「今の会話 すべて録音させていただきましたよ 先生」

先生「どうするつもりだ？」

風間「ご自慢のコネを持っている人とやらに聞かせてあげましょう」

しんのすけ「だめだぞ！風間くん！」

風間「…僕は今更許してなんて言わないよ！」

しんのすけ「そんなことしたら風間くんは立場を失うゾ！」

風間「らしくないこと言わないでくれよ」

しんのすけ「オラは風間くんと仲直りして またみんなと！」

風間「誰がお前なんかと遊ぶか！テメェみたいな落ちこぼれ　もううんざりだ」

しんのすけ「う、嘘だ！わざとそんなひどいこと言ってるんだゾ！」

風間「しんのすけ ご、ごめ」

しんのすけは風間くんの顔面を殴り飛ばす

しんのすけ「オラも風間くんが大嫌いだ！もう顔も見たくないゾ！」

教頭「一体何があったんですか！って風間くん大丈夫！？」

しんのすけ「こ、こいつ…！いっつもオラを見下してるんだゾ！だから殴り飛ばしてやった！
オラは頭がおかしいんだ！」

風間「…お前にはやっぱり勝てないよ」

風間(今までごめん そしてありがとう 親友のお前がそれを望むなら僕は…）

おしまい

いや皆集まってきたんかいw