あかり「はい、お茶」

結衣「ありがとう。　あかりは相変わらずいい子だね」

あかり「ぇへへ、そんなことないよぉ」

結衣「……」

あかり「……」

結衣「あかりと二人ってなんだか新鮮だなー」

あかり「そうだねー。　結衣ちゃんいつも京子ちゃんやちなつちゃんと一緒だもんねぇ」

結衣「いつもほっといてごめんね」

あかり「ううん。　皆が楽しそうなの見てるだけであかりも楽しいから～」

結衣（いい子だ……）

結衣「中学生活はどう？」

あかり「楽しいよー。　友達もたくさんできたしっ！」

結衣「教室じゃ空気じゃないんだね、よかった……」

あかり「ひ、ひどーい！」

結衣「あはは」

あかり「結衣ちゃんはどう？　一人暮らしとか大変そうだけど……」

結衣「私かー。　料理のレパートリーは増えたりしてるけど、いいことばっかりじゃないね」

あかり「そっかぁ。　何かお手伝いできることあったら言ってね！」

結衣「うん。　でも頼めそうな事って思いつかないなぁ」

あかり「やっぱりあかりじゃ頼りにならないかな……」

結衣「いや、むしろ一番頼りになるよ……ははは……はぁ」

あかり「あはは……」

結衣「この前ちなつちゃんとハンバーグ作ったんだけどさ」

あかり「ハンバーグ？」

結衣「どうしてだろうね。　なんで、楕円形にならないんだろうね……」

あかり「あぁ……」

結衣「もっと形を揃えたりしない料理にすべきだったよ」

あかり「ちなつちゃんのあれは凄いもんねぇ」

結衣「どこからあんな創作技術が湧き出してくるんだろう」

あかり「う、うーん……」

結衣「年賀状もすごかったし、あかり固まったりしなかった？」

あかり「あはは、気づいたらお団子に鉛筆が刺さってたよ……」

結衣「ど、どういう状況かわからんけど大変だったな」

あかり「でもそこがちなつちゃんの個性だよねっ！」

結衣「うん。　も、もう見たくないけど、ね……」

結衣「京子は来て食って帰るから」

あかり「京子ちゃんらしいねー」

結衣「あれでそこそこ料理はできるんだけどなぁ」

あかり「以外、かも」

結衣「ホットケーキ、綺麗に焼いてたでしょ？」

あかり「そ、そういえば……！」

結衣「黙ってれば可愛いしハイスペックな女の子なのに……」

あかり「ぇへへ」

結衣「ん？」

あかり「なんでもないよぉー、ぇへへ」

あかり「京子ちゃんといえば、この間のカップルごっこは面白かったねー」

結衣「そうか？」

あかり「うんっ。　池田先輩のお漬物、凄くおいしいんだよ？」

結衣「どんなデートしてたんだ……」

あかり「喫茶店行ってー、お漬物もらってー」

結衣「なんで喫茶店で漬物……」

あかり「結衣ちゃんはどうだったの？」

結衣「私らは公園で座ってるだけだったな」

あかり「そっかぁ……。　またやりたいなぁー」

結衣「誰かとデートしたいの？」

あかり「うーん、あんまり皆と外で会わないから、もっと遊びたいって感じかな？」

結衣「ふーん。　確かに、綾乃とああやってるのは新鮮だったね」

あかり「今度どっかいこっかー」

結衣「あぁ、そうだね。　行こうか」

あかり「ぇへへー。　約束だよっ」

結衣「どこか行きたいところとかある？」

あかり「うーん……？」

結衣「私の家ってのも、面白みないだろうし」

あかり「ぇへへ、結衣ちゃんとならどこでもいいよぉー」

結衣「ま、どっか適当にぶらつくかー」

あかり「うんっ」

結衣「そういえば、ジュ○スに新しい喫茶店が入ったらしいよ」

あかり「そうなんだー」

結衣「そことか行ってみようか」

あかり「わーい、楽しみー」

あかり「あっ、ジュ○スで思い出したんだけど」

結衣「ん？」

あかり「この間ね、七森百貨店に行ったんだー」

結衣「結構遠出したんだね、えらいねーあかりはー」

あかり「ひ、一人でじゃないし、あかりだってそれぐらいの遠出はできるもん！」

結衣「あはは」

あかり「でね、そこのエレベーターガールの人がすごい綺麗だったんだよー」

結衣「そんなに？」

あかり「うん。　でも酷いんだよ！　あかりが乗ったのに全然気づいてくれなくて……」

結衣「……」

あかり「ちょ、ちょっと、そんな目でみないでぇー」

結衣「どんまいあかり……」

あかり「ぐすっ」

あかり「おまけに次に乗ってきたお人形さんみたいな女の子追いかけて行っちゃうし……」

結衣「あかり、尊敬するよ」

あかり「し、しないでぇー」

結衣「あかりも可愛い女の子なのにね」

あかり「ぇへへ、そうかなぁー？」

結衣「でもアリを飼うのはちょっと……」

あかり「えぇっ。　可愛いのに……」

結衣「どういうところが？」

あかり「うーんと……、た、縦に穴を掘る所とか……？」

結衣「なるほど、私には一生分からなさそうだ」

あかり「結衣ちゃんだって、ゲーム好きだけど、どういう所が面白いの？」

結衣「う、うーん、そう言われると具体的には難しいな」

あかり「あかりのアリさんだってそんな感じなんだもんっ！」

結衣「あぁでも、ボスを可哀想なほどあっさり倒すのは楽しいね……ふふ……」

あかり（ストレス溜まってるのかな……！？）

結衣「あかりも何かやってみる？」

あかり「でもあかり、全然ゲームやったことないからー」

結衣「今度パッケージ見て興味出たのとか貸してあげるよ」

あかり「じゃ、あかりもとっておきのアリさんを」

結衣「遠慮しとくよ……」

あかり「可愛いのに……」

結衣「んー、大体のデートコースも決まったし日にちも決めちゃおうか」

あかり「ぇへへ、楽しみだなぁー」

結衣「っていっても、うーん、早ければ今週末とか？」

あかり「あっ、今週は歯医者さんいかないとなんだー」

結衣「そっか。　じゃー、来週？」

あかり「うん、来週なら大丈夫！」

結衣「土曜日の、10時ぐらいでいいかな？」

あかり「了解ですタイチョー！　なんて」

結衣「懐かしくて涙が出そうだよあかり」

あかり「えっ、えっ」

結衣「なんてね。　それじゃ、来週の土曜日の10時にー私の家でいっか」

あかり「うん。　ぇへへ、いい天気だといいなー」

結衣「そうだね」

結衣「歯医者かぁ……」

あかり「歯医者さん怖いよね……」

結衣「最近の歯医者さんは削る時に麻酔してくれるからいいけど」

あかり「昔はすごく痛くて……思い出すだけで怖いよぉ」

結衣「私もこの前歯医者行ったんだけど」

あかり「虫歯？」

結衣「てーき検診。　そしたら、靴を間違われたって人がいてさー」

あかり「えぇ、おんなじ靴だったのかな？」

結衣「全然違うの。　おまけに片方だけだって」

あかり「えぇっ。　間違った人、凄く急いでたんだねっ」

結衣「みたいだね。　それでその人すごいムスッとした顔で写真とって、掲示板に張り紙してたよ」

あかり「あはは……。　もう見つかったのかなー？」

結衣「見つかってるといいね」

あかり「ちょっと、シンデレラみたいだね」

結衣「言われてみると、そうかも。　お笑いみたいだけどね」

あかり「お姫様と王子様って憧れるー」

結衣「その組み合わせはちなつちゃんの紙芝居を思い出すよ……」

あかり「……」

結衣「……」

あかり「お、お城に住んでみたいなぁー」

結衣「そ、そうだね」

あかり「結衣ちゃんはやっぱり王子様役かなー？」

結衣「だろうね」

あかり「でも、結衣ちゃん可愛いからお姫様でも大丈夫だよ！」

結衣「似合わないんじゃないかな……」

あかり「そんなことないと思うよっ」

結衣「うーん、でも恥ずかしい、かな。　お姫様みたいなドレスは」

あかり「でも京子ちゃんはお姫様でも王子様でもなさそうだよねー」

結衣「なんで京子が出てくるんだ？」

あかり「え、だって……」

結衣「綾乃姫ーっ！」

綾乃「結衣王子ーっ！」

京子「ぐぇっへっへっ、綾乃姫はこの魔女っ娘京子様が貰って行くぞー！」

千歳「あぁ、姫様がー。　こんなのじゃ執事しっかくやわー。　でも、このシチュ、ええなぁ……」

千鶴「姉さん鼻血……」

向日葵「全く、櫻子が魔女の侵入を許すからこんなことに！」

櫻子「向日葵だって何もしてなかったじゃん！」

りせ「……」

西垣「魔女のアジトは西の大陸にある。　と言っているな」

――

あかり「って感じでしょ？」

結衣「あぁ、簡単に想像ができる……」

結衣「確かに、綾乃はお姫様かも」

あかり「あかりはどんな役が似合うかなー？」

結衣「……木、とか？」

あかり「うぅ、結衣ちゃんって時々酷い……」

結衣「あはは。　そうだなー、やっぱりあかりもお姫様じゃないかな？」

あかり「そ、そうかな？　ぇへへ」

結衣「あ、馬とか？」

あかり「ひ、ひどーい！」

結衣「冗談だよ」

あかり「もうっ！　結衣ちゃんだって、やろうと思ったらわるーい魔女も似合いそうだとおもうなっ！」

結衣「でも木よりは良いね」

あかり「むぅー！」

結衣「おっと、もうこんな時間だ」

あかり「ほんとだー。　帰ろっか」

結衣「そうだね。　コップの片付けはやるよ」

あかり「ありがとー」

結衣「なんだか、あかりと居ると落ち着くよ」

あかり「へっ？　えーと、ありがと？」

結衣「久しぶりにゆっくりできてよかったよ」

あかり「それはよかったーぇへへ」

結衣「よしっ、それじゃ帰ろう」

あかり「はーい」

あかり「わー、もう日が落ちるの早くなってきたねー」

結衣「もう秋かぁ……」

あかり「あ、一番星だーひゃっ」

結衣「あかりっ」

あかり「わー……びっくりしたぁ」

結衣「空ばっかり見てるからコケるんだよ……」

あかり「気をつけるね……ありがとう結衣ちゃん」

結衣「どういたしましてお姫様」

あかり「えっ？」

結衣「なんでもない」

あかり「そ、そっか。　……ぇへへ」

結衣「ほ、ほら、はやく行こう」

あかり「はーい！　あっ」

結衣「いってるそばからまた……」

あかり「うぅ、気をつけます……」

結衣「じゃ、また明日」

あかり「うんっ。　あ、絆創膏ありがとー」

結衣「もうこけないようにな……」

あかり「大丈夫！」

結衣「そうか」

あかり「またねーっ」

結衣「おー」


結衣（我ながらとんでもないことをしたな……はずかし。　さて、夜ご飯どうしようかな）

あかり（結衣ちゃん……。　ぇへへ……来週楽しみだなぁー）

キリがいいのでとりあえずここまで
続きはまた後で

あとっていつですかー！？

なるべく早く頼んます