165: 2014/05/10(土) 01:31:09 ID:PM8tbh/U





前話はこちら





春香「どこまで♪ 堕ちる 堕ちる このまま♪」

春香「ふたりで♪ いける いける 高みに♪」

春香「どれだけ! 燃える! 燃える 一途に!」

春香「求めて! 翔べる! 翔べる! どこまでッ!!」

春香「………」

シン…

一瞬、場内が静まり返る。

春香「………」スッ

ワアアアァァァァァァ!!

春香が観客席に向かって手を振ると、辺りが歓声に包まれた。



※このSSは「THE IDOLM@STER」のキャラクターの名前と「ジョジョの奇妙な冒険」の設定を使った何かです。過度な期待はしないでください。


春香「弓と矢」シリーズ

166: 2014/05/10(土) 01:34:15 ID:PM8tbh/U
春香「よしっ、今日も大成功だったね!」

千早「えぇ」

ライブが終わり、舞台裏の集会用テントの下に春香と千早の二人が集まっている。

休日の昼間。765プロの二人は、都心の野外ステージでフェスに参加していた。

千早「凄い人気ね、春香は。まるで相手になっていなかったわ」

春香「えへへ、まぁね」

千早(春香は…)

千早(あの事件以来、いつも『自信』を持って舞台に挑んでいる。目ではっきりとわかるくらいに…)

春香「まだまだ、新人の子達には負けないよ~」

千早(私は…最近、少し伸び悩んでいる気がする)

千早(かつては私も、トップアイドルの一角などと言われたこともあったけれど…)

千早(春香の舞台に比べると、明らかにレベルが落ちている…自分でもわかる)

千早(まぁ、春香は春香、私は私…比べても、仕方のないことだけれど…)

167: 2014/05/10(土) 01:35:43 ID:PM8tbh/U
??「お疲れ様ですっ!」

二人の下に、眼鏡をかけた、ジャージ姿の女性が走ってくる。

千早「大海さん」

大海「あ、これ。スポーツドリンクですよ!」スッ

春香「ありがとうございます、大海さん」

大海「はい!」

千早(大海さんは、最近うちの事務所に入った新人マネージャー)

千早(よく気がつく…とは言い難いけれど、不器用ながらもいつも明るくて、一生懸命なひとだ)

千早「しかし、何故、ジャージなのですか…? 学校の部活動のマネージャーじゃあないんですから」

大海「裏方ですし、動きやすい服装がいいと思って!」

千早「はぁ」

千早(少し、ズレた部分もあるけれど)

168: 2014/05/10(土) 01:37:07 ID:PM8tbh/U
大海「ささ、そこのパイプベンチに横になってください! マッサージします!」

春香「えっ、そんなのいいのに」

大海「遠慮しないでください、そのためのジャージです! 私、マッサージは得意なんですよ!」

春香「それじゃ、お言葉に甘えて…肩、お願いします」

大海「はい!」モミモミ

春香「足も」

大海「はい!」ギュッ ギュッ

春香「あぁ…次は…」

千早「春香」トントン

春香「へ…?」

フェスの対戦相手のアイドル達が、春香のことを見ていた。

「流石、現代のアイドルの頂点と言われる天海春香さん…」

「マネージャーを子分扱い…」

春香「はっ!?」

169: 2014/05/10(土) 01:38:45 ID:PM8tbh/U
春香「うぅ、私のイメージが…」

千早「他のアイドル達からのイメージとは、そう変わらないのではないかしら」

春香「千早ちゃんまで! そんなんじゃないのに~!」

大海「ご、ごめんなさい春香ちゃん! 私、そこまで気が回らなくて…」

春香「い、いえ! こういうイメージも大物っぽくてかっこいいですよ! あはは!」

千早(やる気は充分すぎるくらい…だけど、少し空回りしているわね…)

春香「ところで大海さん、今日この後の予定は?」

千早(ちなみに…事務所のみんなは、誰も彼女のことを『マネージャー』とは呼ばない)

大海「ちょっと待ってくださいね、えーと…」

手帳を取り出し、パラパラとめくる。

大海「今日は…春香ちゃんは18時から番組の収録、千早ちゃんは17時から新曲のレコーディングですね」

春香「夜までは何もないのか…それじゃ、一旦事務所に帰ろうかな?」

千早「そうね」

170: 2014/05/10(土) 01:40:21 ID:PM8tbh/U
春香「大海さん、タクシー呼んでもらえますか?」

大海「はい、わかりました!」タッ

千早「へ?」

タッタッタ…

千早(大海さんは、走ってタクシーを探しに行ってしまった)

千早「電話で呼べばいいのでは…今タクシーを探しても、フェスの帰りの人で混雑しているでしょうし」

春香「まぁまぁ。のんびり行こうよ」

大海「うわっ!?」

ビターン!!

春香「あ、転んだ」

千早「そうか…」

春香「? どうしたの、千早ちゃん」

千早「大海さん…誰かに似てると思ったら、春香よ。なんだか彼女、昔の春香に似てる気がするわ」

春香「え、私に? そう?」

171: 2014/05/10(土) 01:42:05 ID:PM8tbh/U
千早「雰囲気もそうだし…見た目も結構似てるんじゃあないかしら」

春香「そうかなぁ? そんなに似てる?」

千早「どうして、今まで気づかなかったのかしら…背丈も同じくらいだし」

千早「年齢の割に若くも見えるし、眼鏡を取ってリボンをつけて髪型を同じにしたら見分けがつかないかも」

春香「あはは。それなら、亜美と真美がやってたように入れ替わったりとかできたりして」

千早「春香、それは…」

春香「なーんて…」

千早「へ?」

春香「うそうそ。自分と似てるだけの誰かに、簡単に取って代わられるような…そんなつもりで、アイドルやってないよ」

千早「…そうね」

春香「ま、大海さんがアイドルになったとして…私の所に来るまでは、10年はかかるね!」

千早「春香…貴女は何年アイドルをやっているのかしら?」

千早(自信に満ちあふれている…と言うか、ちょっと自信過剰すぎやしないかしら? 最近の春香は…)

172: 2014/05/10(土) 01:44:13 ID:PM8tbh/U
………

……



春香「遅いなぁ…大海さん…」

千早「だから言ったのに…」

大海マネージャーが去ってから結構な時間が経った。

既に二人は私服に着替え、舞台は片付け始められている。

千早「今からでも彼女に連絡を取って、改めてタクシーを呼んだ方が早いんじゃないかしら」

春香「もう観客の人達いなさそうだし、そろそろ捕まえられてもおかしくないと思うんだけど」

春香が舞台裏から、表の様子を見にひょこっと顔を出す。

春香「あれ…」

千早「春香?」

173: 2014/05/10(土) 01:45:13 ID:PM8tbh/U
春香「………」タッ

千早「ちょっと、どこへ行くの春香? ここで待っていないと…」

クルッ

千早が呼び止めると、春香が立ち止まってから振り返る。

春香「千早ちゃん…あの子、迷子なのかな?」ピッ

春香が指差した先には、女の子が独りぼっちで突っ立っていた。

千早「そう…かもしれないわね。こんなところに一人でいるなんて…」

春香「だよね」タッ

千早「あ、春香!」

春香は少女の近くまで走っていくと、かがみ込んで目線を合わせる。

春香「ねぇ、お嬢ちゃん。どうしたの?」

少女「…だれ?」

春香「へ?」

174: 2014/05/10(土) 01:47:00 ID:PM8tbh/U
千早「春香、急に走らないでほしいのだけれど…」

少女「あ、ちはやちゃんだ!」

千早「え? ええ、こんにちは」

春香「千早ちゃんのこと知ってるんだ?」

少女「うん!」

春香「…私は知らなかったのに…」

千早「あの…春香? 大丈夫?」

春香「平気平気。お嬢ちゃん、一人で来たの?」

少女「ううん、おとうさんと」

春香「お父さんはどこに行ったのかな?」

少女「わかんない…」

春香「やっぱり、迷子かぁ…」

175: 2014/05/10(土) 01:48:53 ID:PM8tbh/U
千早「いつ、お父さんとはぐれたのかしら」

春香「お父さんはいついなくなったのか、わかる?」

少女「わかんない。ちはやちゃんのうた、きいてたら…」

春香「あ、聴いてたんだ? 私も歌ってたんだけど」

千早「こんな小さな子供をライブに連れてくる父親がいるのね…」

春香「まぁ、まぁ、いいじゃない。せっかく、千早ちゃんの歌を聴きにきてくれたんだよ?」

春香「それに…それなら、遠くには行ってはなさそうだね」

千早「とりあえず、近くの交番に連れて行った方がいいんじゃないかしら」

春香「そうだね…ねぇ、お嬢ちゃん。お姉ちゃん達に着いてきてくれる?」

少女「えっと…」チラッ

千早「?」

少女「うん!」

176: 2014/05/10(土) 01:50:00 ID:PM8tbh/U
………

春香「で、交番まで来てみたけど…」

「バッグ、届いてません!? 大切なものが入ってるんです!」

「帰りの電車代がないんスよ! どうにかしてくださいよォーッ」

「あの~役所までの地図書いてもらいたいんですけど~」

「やかましいッ! 順番にしろッ!!」

千早「…どうやら、取り込み中のようね…」

春香「あの中に、お父さんいる?」

少女「………」フルフル

春香「そっか…よし!」

千早「春香?」

春香「ねぇ、千早ちゃん! この子のお父さん、私達で探してあげようよ!」

千早「…本気? アイドルである私達が? こんな小さな子を勝手に連れ回すの?」

春香「え…で、でも…」

177: 2014/05/10(土) 01:52:18 ID:PM8tbh/U
千早「ふぅ…」

春香「ち…千早ちゃん…」

千早「止めても…放っとけないのでしょう? 貴女は」

春香「あ…! えへへ、ありがと千早ちゃん」

少女「?」

春香「ねぇ、お姉ちゃん達がお父さん探してあげよっか?」

少女「ほんと!? ちはやちゃんも!?」

千早「ええ。私と、このお姉ちゃんよ」

少女「わぁ…ありがとう、ちはやちゃん!」

春香「私は…?」

春香「…まぁ、いっか。それじゃ、行こう」

少女「うん!」

スタスタ…

178: 2014/05/10(土) 01:53:05 ID:PM8tbh/U
タッタッタ

大海「お待たせ、タクシー呼んできましたよ!」

大海「…あれ? 春香ちゃーん、千早ちゃーん?」キョロキョロ

179: 2014/05/10(土) 01:54:20 ID:PM8tbh/U
春香「さて、どうしようか…」

千早「無闇に捜しまわるよりも、この子から情報を聞いておいた方がいいんじゃあないかしら」

春香「それもそっか。ねぇ、質問していいかな?」

少女「しつもん?」

春香「えっと…ききたいことがあるんだけど、いい?」

少女「なに?」

春香「お父さんってどんな人?」

少女「アイドルがだいすき!」

春香「へぇ、そうなんだぁ…まぁ、そうだよね…」

春香「じゃないじゃない、えーと…今日はどんな服着てたの?」

少女「あおくて、ひらひらしたふく! とってもかわいかったの!」

春香「え…」

千早「春香、この子が言っているのは今日私が着ていた衣装のことよ」

春香「あっ、そういえば…」

180: 2014/05/10(土) 01:55:57 ID:PM8tbh/U
春香「えーと…あ、そうだ」

少女「?」

春香「あなたの、おなまえは?」

少女「………」

少女は少し考えてから、千早を指差す。

少女「ちはやちゃん!」

千早「…警察に引き渡しましょう、春香。私達の手には負えないわ」

春香「ひ、引き渡すってそんな犯罪者見たいに…」

千早「話がまともに通じないわ。これでは父親の手がかりすらわからない」

春香「わ、わからなくてもなんとかなるって!」

千早「高槻さんやあずささんならば、こういう小さい子の相手は慣れていたのでしょうけど…」

春香「ちょっと、千早ちゃん! 私だって、765プロのお姉ちゃん役として立派にやってるんだから!」

千早「…え?」

181: 2014/05/10(土) 01:56:58 ID:PM8tbh/U
春香「そう言えば…千早ちゃんもお姉ちゃんだったんだよね?」

少女「おねえちゃん?」

春香「あっ…ち、千早ちゃん、ごめん!!」

少女「ちはやちゃん、おねえちゃんなの?」

春香「え、えっと…」

千早「いいわ、春香。そんなに気を遣わなくても」

千早(優…交通事故で亡くなった弟のことは、忘れることはないけれど…もう、あまり気にしてはいない)

千早(彼がどうなっていても…きっと私は、歌の道を選んでいたでしょうから)

春香「あ、そうなんだ。あのね、千早ちゃんには優くんっていう弟さんがいてね、それから…」

少女「ふーん…」

千早「春香…」

………

……


182: 2014/05/10(土) 01:58:55 ID:PM8tbh/U
春香「あの人は?」

春香が、通行人の男性を指差す。

少女「………」フルフル

少女は悲しそうな表情で目を瞑りながら、首を横に振った。

千早「駄目ね…やはり手がかりなしで人を探すなんて、無謀だったわ」

少女「おとうさん、もうかえOちゃったのかな…」

春香「そんなことないよ!」

千早「こうまで捜しても見つからないということは…」

春香「ち、千早ちゃん!」

千早「交番で待っているんじゃないかしら」

春香「へ?」

千早「いくら所内が忙しいと言っても、子供を捜す親にとっては関係のないことでしょう」

春香「あ、そっか…! あはは、なんだ! 私、てっきり…」

千早「てっきり、何かしら…?」

春香「ううん、なんでもない!」

183: 2014/05/10(土) 02:00:18 ID:PM8tbh/U
少女「おとうさん、こうばんにいるの?」

春香「うん、いるいる! 絶対いる!」

少女「じゃあ、なんでここまできたの? ちかくにこうばんあったのに」

春香「うぐっ!」

千早「ごめんなさい。このお姉ちゃん、ちょっとドジなの」

春香「ち、千早ちゃんっ!?」

少女「へー、はるかちゃん、ドジなんだー」

春香「ああ、私のかっこいいトップアイドルのイメージが…」

千早「え?」

春香「もう、さっきから何、千早ちゃん!」

千早「いえ…行きましょう」

184: 2014/05/10(土) 02:02:33 ID:PM8tbh/U
少女「あおい~とり~♪」

春香「機嫌良さそうに歌っちゃって…」

千早「お父さんに会えるとわかったからじゃあないかしら」

春香「それもそうだけど…本当に、千早ちゃんの歌が好きなんだね」

千早「ふふ…そうね」

春香「千早ちゃん、嬉しそうだね」

千早「誰かにそう思ってもらえるというのは、素直に嬉しいものよ」

少女「あのそ~らへ~♪ わ~た~しは~とぶ~♪」

少女は踊るようなステップで、横断歩道の白線を進んでいく。

千早「………」チラ…

千早「…!! 止まって!!」

少女「え?」

ゴォォォォォォ

千早が何気なく目を向けた右方向から、大型トラックが突っ込んできていた!

185: 2014/05/10(土) 02:03:56 ID:PM8tbh/U
春香「きゃああっ!?」

ドライバーから見て、信号はちょうど赤になったところだったが…

「お…やっぱりだ、アイドルの天海春香と如月千早だ。この辺でライブやってたんだっけチクショー」

トラックのドライバーが春香達の存在に気をとられ、信号の変化に気づいていなかったのだ!

春香「お嬢ちゃ…!」

千早「」スッ

飛び出そうとする春香を、千早が手で静止する。

春香「え? 千早ちゃ…」

春香の足が止まる前に、千早は自ら道路へと飛び出した!

春香「ち…千早ちゃん!?」

「ま、まずい! ブレーキを…」

前方に子供がいると気づいた運転手が慌ててブレーキを踏むが、車体は止まらない。

186: 2014/05/10(土) 02:06:04 ID:PM8tbh/U
少女「ちはやちゃん!」

千早「大丈夫…」ニコッ

ギュッ

千早は微笑んでから、少女を腕の中に抱きしめる。

ズズズ

千早「『ブルー・バード』」

千早の正面に、ちょうど少女と同じくらいの背丈をした、仮面をつけたスタンドが現れる。

千早(私のスタンドは…成長の度合いによって複数の形態を使い分けることが出来る)

千早(これは最初の形態、『ブルー・バード』…能力は『重量』を…『奪い』、『与える』こと)

ビュン

ズダッ!!

『ブルー・バード』がトラックに飛びつき、両手で車体を真っ向から押す。

187: 2014/05/10(土) 02:09:18 ID:PM8tbh/U
千早「………」ググ

ズリッ

春香「『ブルー・バード』は『重く』なればなるほど『パワー』が上がるスタンド…『重く』して止めるつもりなの…?」

ゴゴゴゴゴ

春香「無茶だよ、千早ちゃん…! そこから『重く』しても、トラックを止めるほどの『パワー』にするには間に合わない! 止められないよ!」

千早「いいえ、春香。私は止めようだなんて、まったくこれっぽっちも考えていないわ」

千早「逆よ。トラックに触れているのは、私達の『重量』を『与える』ため」

ゴゴゴゴゴ

千早「トラックが動けば風が動く…」

フワ…

ビュゥゥゥッ

ビニール袋が風に飛ばされるように、千早と少女の体が飛んでいった。

少女「わ…」

千早「どんな力も、空気を掴むことはできないわ」

188: 2014/05/10(土) 02:15:53 ID:PM8tbh/U
………

……



春香「ふぅ、あやうく大騒ぎになるところだったね」

千早「無事だったからと、ドライバーは帰したけれど…あれでよかったかしら」

少女「………」

春香(この子、静かになっちゃったね…)

千早(無理もないわ…とても怖い思いをしたでしょうから)

春香「あ…交番が見えてきた」

「!」

中にいた警官が、こちらに気づいて走り寄ってくる。

「もしかして、迷子の子ですか?」

千早「ええ、父親を捜しているのだけれど」

「いやー、タイミングがいいんだか悪いんだか…」

春香「?」

189: 2014/05/10(土) 02:23:22 ID:PM8tbh/U
「娘を捜してるっていうお父さんが来てまして…ついさっき、捜しに行ってしまったんですよ」

春香「あちゃぁ、入れ違いになっちゃったんですね」

「結構歳いってるオジサンだったんですけど…こんな小さなお子さんだったんですねぇ、意外だなぁ」

少女「おとうさんだ!」

千早「そうなの…? 見たことないから私からはどうとも言えないけれど…」

春香「これで一安心かな…?」

「じゃ、あとは任せておいてください。…ところで、あなた達…どこかで見たような…」

春香「それじゃ、私達はこれで! 失礼します!」

「へ? ああ、はい。ご協力ありがとうございました」

スタスタ

少女「あ、あの…!」

春香「?」クルッ

少女「ありがとう! またね、おねえちゃん!」

千早「!」

190: 2014/05/10(土) 02:26:17 ID:PM8tbh/U
春香「いやぁ、いいことすると気持ちいいね!」

千早「………」

春香「それにしても、千早ちゃんが道路に飛び出した時にはびっくりしたよ」

千早「………」

少女『またね、おねえちゃん!』

千早(お姉ちゃん、か…)

春香「…千早ちゃん? どうしたの?」

千早「いえ、なんでもないわ」

春香「そう?」

千早(まぁ、春香に言ったのかもしれないけれど。ああ呼ばれるのは…随分と久しぶりだわ)

191: 2014/05/10(土) 02:27:56 ID:PM8tbh/U
春香「ねーねー千早ちゃん、帰りにスイーツ食べていかない? ちょっと行ってみたい場所があって」

千早「もう…いいわ、付き合うわよ」

春香「えへへ…やった、千早ちゃん大好き!」

千早「…ところで春香」

春香「ん、なに?」

千早「何か忘れているような気がするのだけれど…心当たりない?」

春香「あ」

千早の言葉に、春香は何かに気づくと、鞄の中から携帯電話を取り出す。

春香「あー…」

画面を見て、頭に手を置いた。

………

大海「………」ポツーン

「なぁ、姉ちゃんよぉ。あんたの言うアイドルの娘達ってのは、いつになったら来るんだい?」

大海「うぅ、春香ちゃーん…千早ちゃーん…」

To Be Continued...

192: 2014/05/10(土) 02:29:06 ID:PM8tbh/U
スタンド名:「ブルー・バード」
本体:如月 千早
タイプ:近距離パワー型・標準
破壊力:E~A スピード:B 射程距離:C(12m) 能力射程:C(12m)
持続力:E 精密動作性:E 成長性:C
能力:「ブルー・バード」のもう一つの姿。千早の身長に対し、非常に小柄な姿をしている。
触れた物体の「重量」を「奪い」、あるいは「与える」ことができる。
「重量」は本体である千早と連動しており、「奪う」ことで物体を軽くすれば、体重は千早に加算される。その逆も可能。
A:超スゴイ B:スゴイ C:人間並 D:ニガテ E:超ニガテ

193: 2014/05/10(土) 07:17:56 ID:9chkTCTw
乙!

194: 2014/05/11(日) 01:08:53 ID:lmpO.NWY
乙乙!



To Be Continued...





引用元: 千早「『弓と矢』、再び」