4: 2014/10/18(土) 22:17:11 ID:S.BkRviM
前話はこちら
春香「おはようございまーす!」
電話『とぅるるるるる、とぅるるるるる!』
大海「音無さんっ! 電話が鳴り止みません!」
小鳥「一つずつ処理しましょう! はい、こちら765プロです!」
大海「もしもし、765プロです…ひゃっ! ご、ごめんなさい! 事務所の決定でして、こちらからは何も…」
春香(私が事務所に来ると、小鳥さんと大海さんが電話の応対に追われていた)
大海「あ、春香ちゃん! 助けてください~」
春香「えっと…」
大海「電話に出てくれるだけでいいですから!」
春香「…お仕事、頑張ってくださいね!」タタッ
大海「そんなぁ!」
電話『とぅるるるるる、とぅるるるるる!』
大海「音無さんっ! 電話が鳴り止みません!」
小鳥「一つずつ処理しましょう! はい、こちら765プロです!」
大海「もしもし、765プロです…ひゃっ! ご、ごめんなさい! 事務所の決定でして、こちらからは何も…」
春香(私が事務所に来ると、小鳥さんと大海さんが電話の応対に追われていた)
大海「あ、春香ちゃん! 助けてください~」
春香「えっと…」
大海「電話に出てくれるだけでいいですから!」
春香「…お仕事、頑張ってくださいね!」タタッ
大海「そんなぁ!」
5: 2014/10/18(土) 22:55:00 ID:S.BkRviM
P「やっぱり、警察に届け出るのが一番手っ取り早い気がするが」
律子「相手の規模がわかりませんし、相手は『スタンド使い』…それに、警察が絡むと後々面倒なことになると思いますよ」
P「だよなぁ…うーん、どうしようか」
律子「私の『ロット・ア・ロット』でも探してみますが…虱潰し、となると時間はかかるでしょうね…」
P「待てよ…? 犯人は別の事務所にも来てるんだよな? だったら…」
春香(他の部屋では、プロデューサーさんと律子さんが例の車について話し合いをしている)
春香(私達の持つ手がかりは、美希が撮った車の写真と、電話番号。それと…)
春香(情報を聞き出そうにも、『偽物』達は砂になって消えてしまう。だから私達はこれだけでどうにか犯人を見つけなければならない)
春香(これらの手がかりは大人であるプロデューサーさんや律子さんの方が有効に使えるだろう…だから、私が個人的にできることはほとんどなくなってしまった)
律子「相手の規模がわかりませんし、相手は『スタンド使い』…それに、警察が絡むと後々面倒なことになると思いますよ」
P「だよなぁ…うーん、どうしようか」
律子「私の『ロット・ア・ロット』でも探してみますが…虱潰し、となると時間はかかるでしょうね…」
P「待てよ…? 犯人は別の事務所にも来てるんだよな? だったら…」
春香(他の部屋では、プロデューサーさんと律子さんが例の車について話し合いをしている)
春香(私達の持つ手がかりは、美希が撮った車の写真と、電話番号。それと…)
春香(情報を聞き出そうにも、『偽物』達は砂になって消えてしまう。だから私達はこれだけでどうにか犯人を見つけなければならない)
春香(これらの手がかりは大人であるプロデューサーさんや律子さんの方が有効に使えるだろう…だから、私が個人的にできることはほとんどなくなってしまった)
6: 2014/10/18(土) 23:17:34 ID:S.BkRviM
春香(昨日…『偽物』達が765プロに攻めて来て)
春香(私はあの後、家に帰った。もう大海さんのところにお世話になる必要もないからね)
春香(私の『偽物』…あの子は私を完璧に演じていたようで、家族は何事もなかったかのように私を迎え入れてくれた)
春香(説明する手間が省けたとは言え、『自分以外の自分の存在』を感じ、薄ら寒さを感じた…)
亜美「あ、はるるんおはよー」
春香「おはよ、亜美」
春香(律子さん…それと、亜美は昨日『偽物』達が攻めて来た時仕事で外出中だった)
春香(もしかしたら、仕事場にも『偽物』達が来たかもしれない…と考えたけど、そんなことはなかったみたい)
亜美「ねー、ほんとにみんな…連れて行かれちゃったの?」
春香「…うん」
春香(でも、他のみんな…伊織、やよい、真、雪歩、真美、あずささん、貴音さん…765プロのアイドルの半分以上が行方不明となってしまった)
春香(私はあの後、家に帰った。もう大海さんのところにお世話になる必要もないからね)
春香(私の『偽物』…あの子は私を完璧に演じていたようで、家族は何事もなかったかのように私を迎え入れてくれた)
春香(説明する手間が省けたとは言え、『自分以外の自分の存在』を感じ、薄ら寒さを感じた…)
亜美「あ、はるるんおはよー」
春香「おはよ、亜美」
春香(律子さん…それと、亜美は昨日『偽物』達が攻めて来た時仕事で外出中だった)
春香(もしかしたら、仕事場にも『偽物』達が来たかもしれない…と考えたけど、そんなことはなかったみたい)
亜美「ねー、ほんとにみんな…連れて行かれちゃったの?」
春香「…うん」
春香(でも、他のみんな…伊織、やよい、真、雪歩、真美、あずささん、貴音さん…765プロのアイドルの半分以上が行方不明となってしまった)
7: 2014/10/18(土) 23:23:01 ID:S.BkRviM
春香(昨日…765プロに攻めて来た『偽物』達を倒し、プロデューサーさん達に全てを話した後)
春香(あの後、私は家に帰った。もう大海さんのところにお世話になる必要もないからね)
春香(私の『偽物』…あの子は私を完璧に演じていたようで、家族は何事もなかったかのように私を迎え入れてくれた)
春香(説明する手間が省けたとは言え、『自分の知らない自分が生活していた』という事実に、私は薄ら寒いものを感じていた…)
亜美「あ、はるるんおはよー」
春香「おはよ、亜美」
春香(律子さん…それと亜美は、昨日は仕事で外出中だった)
春香(もしかしたら、仕事場にも『偽物』達が来たかもしれない…と考えたけど、そんなことはなかったみたい)
亜美「ねー、ほんとにみんな…連れて行かれちゃったの?」
春香「…うん」
春香(でも、他のみんな…伊織、やよい、真、雪歩、真美、あずささん、貴音さん…765プロのアイドルの半分以上が行方不明となってしまった)
春香(あの後、私は家に帰った。もう大海さんのところにお世話になる必要もないからね)
春香(私の『偽物』…あの子は私を完璧に演じていたようで、家族は何事もなかったかのように私を迎え入れてくれた)
春香(説明する手間が省けたとは言え、『自分の知らない自分が生活していた』という事実に、私は薄ら寒いものを感じていた…)
亜美「あ、はるるんおはよー」
春香「おはよ、亜美」
春香(律子さん…それと亜美は、昨日は仕事で外出中だった)
春香(もしかしたら、仕事場にも『偽物』達が来たかもしれない…と考えたけど、そんなことはなかったみたい)
亜美「ねー、ほんとにみんな…連れて行かれちゃったの?」
春香「…うん」
春香(でも、他のみんな…伊織、やよい、真、雪歩、真美、あずささん、貴音さん…765プロのアイドルの半分以上が行方不明となってしまった)
8: 2014/10/18(土) 23:38:24 ID:S.BkRviM
春香「千早ちゃんは…」キョロキョロ
千早「いるわ」
春香「あ、おはよ千早ちゃん。ケガは大丈夫だった?」
千早「ええ、骨までは達していなかったし…切り口が綺麗すぎると、思ったよりは重傷ではなかったみたい」スッ
春香(千早ちゃんの右腕には、包帯が固く巻かれていた)
千早「力を入れると傷口が開くから、右腕は使えないけれど」
亜美「あんまムリしない方がいいと思うよ」
響「やよいがいればよかったのにね、『ゲンキトリッパー』で傷を埋めて貰えばすぐにでも動かせるぞ」
春香「とりあえず、よかった…のかな」
美希「ねぇ、みんな。今日はなんで集まったの?」
春香「なんでって…」
美希「言われたから来たケド…こうして事務所に来る必要、ないって思うな」
千早「いるわ」
春香「あ、おはよ千早ちゃん。ケガは大丈夫だった?」
千早「ええ、骨までは達していなかったし…切り口が綺麗すぎると、思ったよりは重傷ではなかったみたい」スッ
春香(千早ちゃんの右腕には、包帯が固く巻かれていた)
千早「力を入れると傷口が開くから、右腕は使えないけれど」
亜美「あんまムリしない方がいいと思うよ」
響「やよいがいればよかったのにね、『ゲンキトリッパー』で傷を埋めて貰えばすぐにでも動かせるぞ」
春香「とりあえず、よかった…のかな」
美希「ねぇ、みんな。今日はなんで集まったの?」
春香「なんでって…」
美希「言われたから来たケド…こうして事務所に来る必要、ないって思うな」
9: 2014/10/18(土) 23:51:08 ID:S.BkRviM
春香(765プロは…活動を停止した)
春香(アイドルの半分が行方不明になってしまったことと…残った私達の安全を確保するために…決まったことだ)
亜美「うん、亜美も思った。仕事がないなら、集まらなくてもいいんじゃん?」
美希「昨日みたいに、『偽物』達が攻めて来るカモ…いや、ゼッタイ来ると思うの」
春香(美希の言うことはもっともだと思う。失敗したとわかって、大人しく引き下がるとはとても思えない)
春香(また、この765プロを襲ってくるはず。万全な状態で…)
春香「でも、私は…こうして集まってた方がいいと思う」
亜美「なんで?」
春香「バラバラになってたら、それこそ危ないよ。誰がいつ襲われるか、襲われたのかもわからない」
春香(私が『偽物』と『入れ替わっ』たのは、ライブの後、一人でいる時だった)
春香(アイドルの半分が行方不明になってしまったことと…残った私達の安全を確保するために…決まったことだ)
亜美「うん、亜美も思った。仕事がないなら、集まらなくてもいいんじゃん?」
美希「昨日みたいに、『偽物』達が攻めて来るカモ…いや、ゼッタイ来ると思うの」
春香(美希の言うことはもっともだと思う。失敗したとわかって、大人しく引き下がるとはとても思えない)
春香(また、この765プロを襲ってくるはず。万全な状態で…)
春香「でも、私は…こうして集まってた方がいいと思う」
亜美「なんで?」
春香「バラバラになってたら、それこそ危ないよ。誰がいつ襲われるか、襲われたのかもわからない」
春香(私が『偽物』と『入れ替わっ』たのは、ライブの後、一人でいる時だった)
10: 2014/10/19(日) 00:05:01 ID:f2u3litc
千早「私もそう思うわ。一人でいる所を襲われた方が危険でしょう」
響「それに、律子の『ロット・ア・ロット』もあるからね。事務所にいた方が、何かあった時にわかると思うぞ」
美希「うーん、言われてみればそうカモ」
亜美「そんじゃ、亜美達にできることは…兄ちゃんやりっちゃん達が車の持ち主を見つけるのを待つだけか」
シーン…
春香「ところで亜美、『スタートスター』は使えないの?」
亜美「使えるなら、とっくに使ってんだけどね」
響「真美達…連れ去られたみんなは、少なくともこの町にはいない…ってことか」
春香(みんな…今、どこにいるんだろ…?)
………
……
…
響「それに、律子の『ロット・ア・ロット』もあるからね。事務所にいた方が、何かあった時にわかると思うぞ」
美希「うーん、言われてみればそうカモ」
亜美「そんじゃ、亜美達にできることは…兄ちゃんやりっちゃん達が車の持ち主を見つけるのを待つだけか」
シーン…
春香「ところで亜美、『スタートスター』は使えないの?」
亜美「使えるなら、とっくに使ってんだけどね」
響「真美達…連れ去られたみんなは、少なくともこの町にはいない…ってことか」
春香(みんな…今、どこにいるんだろ…?)
………
……
…
11: 2014/10/19(日) 00:21:08 ID:f2u3litc
やよい『う…!』ドサッ
真美『やよいっち!』
真『逃げるんだ、真美! こいつはヤバい…!』ギギギ
ハルカ『逃がすと…思う? 無駄だよ、無駄』
ハルカ『「アイ・リスタート」』ドォン
…
……
………
真美「まこちん! やよいっち!」ガバッ
真美「…あれ? 夢…?」
真美「じゃない。どこだろ、ここ…」キョロキョロ
真美(ホテル? の、部屋の中かな?)
真美「そうだ。765プロに、たくさんのアイドル達が来て…車に乗せられて…」
真美「真美達は、ユーカイされたんだ!」
真美『やよいっち!』
真『逃げるんだ、真美! こいつはヤバい…!』ギギギ
ハルカ『逃がすと…思う? 無駄だよ、無駄』
ハルカ『「アイ・リスタート」』ドォン
…
……
………
真美「まこちん! やよいっち!」ガバッ
真美「…あれ? 夢…?」
真美「じゃない。どこだろ、ここ…」キョロキョロ
真美(ホテル? の、部屋の中かな?)
真美「そうだ。765プロに、たくさんのアイドル達が来て…車に乗せられて…」
真美「真美達は、ユーカイされたんだ!」
12: 2014/10/19(日) 00:34:00 ID:f2u3litc
真美「そんで、ここに閉じ込められて…うぅ、ゲームでよく見る展開!」
真美「もしかして…こっから脱出しなきゃいけないとか…それか、頃し合いなんかさせられちゃったりとかしちゃったりする感じ!?」バッ
自分の体中をまさぐる。
真美「うーん。バクハツする首輪とかついてるかも? って思ったけど、そういうのはないみたいだね」
真美「部屋の中に、何かないかな」キョロキョロ
・ ・ ・
真美「…改めて見ると」
真美「なんか、すっごく…セレブっぽい部屋じゃない? ベッドもフカフカだったし…」
真美「まず、目立つのはこのでっかいテレビ! これでゲームしたら大バクハツじゃない!?」
真美「このソファ! 『ダメ人間にする』とか言ってネットで見たことあるやつじゃん!」ボフッ
真美「わっ、冷蔵庫に飲み物がギッシリ!」ガチャ
真美「もしかして…こっから脱出しなきゃいけないとか…それか、頃し合いなんかさせられちゃったりとかしちゃったりする感じ!?」バッ
自分の体中をまさぐる。
真美「うーん。バクハツする首輪とかついてるかも? って思ったけど、そういうのはないみたいだね」
真美「部屋の中に、何かないかな」キョロキョロ
・ ・ ・
真美「…改めて見ると」
真美「なんか、すっごく…セレブっぽい部屋じゃない? ベッドもフカフカだったし…」
真美「まず、目立つのはこのでっかいテレビ! これでゲームしたら大バクハツじゃない!?」
真美「このソファ! 『ダメ人間にする』とか言ってネットで見たことあるやつじゃん!」ボフッ
真美「わっ、冷蔵庫に飲み物がギッシリ!」ガチャ
13: 2014/10/19(日) 00:46:26 ID:f2u3litc
真美「他には、なんかないかなー」ゴソゴソ
真美「…これは」
真美「ゲーム機だ! うわっ、このでっかいテレビでゲームできちゃうの!?」
真美「携帯ゲームもある! しかもこれ、今度パパに頼もうと思ってた新型だ!」
真美「うーん、誰のものかわからないけど、ちょっとくらいなら…」スッ
ピタ…
真美「や…真美はユーカイされたんだ。まず、ここがなんなのか調べないと」
真美「カーテン開けて、外は…」シャッ
真美「うーん、森しか見えない…ここ、森の中なのかな…?」
真美「結構、高いなぁ…こっからは降りられなさそうだね」
真美「…これは」
真美「ゲーム機だ! うわっ、このでっかいテレビでゲームできちゃうの!?」
真美「携帯ゲームもある! しかもこれ、今度パパに頼もうと思ってた新型だ!」
真美「うーん、誰のものかわからないけど、ちょっとくらいなら…」スッ
ピタ…
真美「や…真美はユーカイされたんだ。まず、ここがなんなのか調べないと」
真美「カーテン開けて、外は…」シャッ
真美「うーん、森しか見えない…ここ、森の中なのかな…?」
真美「結構、高いなぁ…こっからは降りられなさそうだね」
14: 2014/10/19(日) 00:51:59 ID:f2u3litc
真美「こっちの部屋は…」ガチャ
真美「お風呂とトイレか。ほんと、ホテルみたい」
真美「お風呂でっかいな~。泡とかブシューって出るんじゃない? これ」
真美「っと、ダメダメ。調べないと」
真美「このドアは…出口? 開くのかな」
ガチャ
真美「ありゃ、あっさり開いちゃった」
キョロキョロ
真美(外は…ふつーに、ホテルの廊下って感じ。ドアが並んでる)
真美(他の部屋には、誰かいるのかな? みんなは…)
バタン!!
真美「あっ!? しまった!」
真美「お風呂とトイレか。ほんと、ホテルみたい」
真美「お風呂でっかいな~。泡とかブシューって出るんじゃない? これ」
真美「っと、ダメダメ。調べないと」
真美「このドアは…出口? 開くのかな」
ガチャ
真美「ありゃ、あっさり開いちゃった」
キョロキョロ
真美(外は…ふつーに、ホテルの廊下って感じ。ドアが並んでる)
真美(他の部屋には、誰かいるのかな? みんなは…)
バタン!!
真美「あっ!? しまった!」
15: 2014/10/19(日) 00:57:06 ID:f2u3litc
真美「うあうあー! どーしよ、カギ持ってないから入れないよー!」グッ
取っ手を掴むが、ビクともしない。
真美「うぅ、ちかたない。ゲームとかいっぱいあったけど、真美の目的はダッシュツであって…」
真美「…? あれ、これって…」
部屋のドアノブの上に、黒いパネルが設置してある。
真美「………」ペタ
パネルに、人差し指をくっつけた。
カチャ
真美「………」グッ
ギィ…
指紋認証が作動してロックが解除され、ドアノブを引くと、扉が開いた。
真美「真美の指で、開いた…」
真美「真美の部屋なんだ、ここ…」
取っ手を掴むが、ビクともしない。
真美「うぅ、ちかたない。ゲームとかいっぱいあったけど、真美の目的はダッシュツであって…」
真美「…? あれ、これって…」
部屋のドアノブの上に、黒いパネルが設置してある。
真美「………」ペタ
パネルに、人差し指をくっつけた。
カチャ
真美「………」グッ
ギィ…
指紋認証が作動してロックが解除され、ドアノブを引くと、扉が開いた。
真美「真美の指で、開いた…」
真美「真美の部屋なんだ、ここ…」
16: 2014/10/19(日) 01:28:11 ID:f2u3litc
真美(こんな部屋貰っちゃっていいの? ラッキー!)
真美(…って思わないって言うと、嘘になるけど…)
真美(それ以上に…気持ち悪い…!)
真美(真美のためにこんな、めっちゃお金かかってそうな部屋を用意するなんて…なんで!? 何のために!?)
真美「!」ハッ
真美(そっか…真美達をユーカイしたのは、あの『偽物』達だ)
真美(今までの『真美』はあの『偽物』がやるから、本物の真美達はここで暮らせって…そういうことなんだ!)
真美「でも、なんかそれって悪の組織! って感じじゃないね」
真美「ろーやとかに捕まえたりゴーモンとかしてるんじゃないかって思ったのに」
真美「とりあえずいおりんも…みんなも、無事なのかな?」
真美「亜美は…『スタートスター』が使えないってことは、近くにはいないみたいだけど」
真美(…って思わないって言うと、嘘になるけど…)
真美(それ以上に…気持ち悪い…!)
真美(真美のためにこんな、めっちゃお金かかってそうな部屋を用意するなんて…なんで!? 何のために!?)
真美「!」ハッ
真美(そっか…真美達をユーカイしたのは、あの『偽物』達だ)
真美(今までの『真美』はあの『偽物』がやるから、本物の真美達はここで暮らせって…そういうことなんだ!)
真美「でも、なんかそれって悪の組織! って感じじゃないね」
真美「ろーやとかに捕まえたりゴーモンとかしてるんじゃないかって思ったのに」
真美「とりあえずいおりんも…みんなも、無事なのかな?」
真美「亜美は…『スタートスター』が使えないってことは、近くにはいないみたいだけど」
17: 2014/10/19(日) 02:07:10 ID:f2u3litc
コンコン
………
真美「返事がないなぁ。誰か、中にいないのかな」
クゥー…
真美「お腹空いた…」
真美「みんな、食べ物探しに行ったのかも。どっかにあるかな…」チラ…
ゴゴゴゴゴゴ
真美(真美の部屋…これが真美一人のものっていうのは、ちょこっと王様気分だけど)ガチャ
指紋認証で鍵を解除し、部屋に入る。
真美(ここには誰もいない。一人じゃなにも面白くなんてないよ)ゴソゴソ グイ
テレビの下の棚を漁り、新型ゲーム機をポケットに突っ込む。
真美「よし、行こ」タタッ
………
真美「返事がないなぁ。誰か、中にいないのかな」
クゥー…
真美「お腹空いた…」
真美「みんな、食べ物探しに行ったのかも。どっかにあるかな…」チラ…
ゴゴゴゴゴゴ
真美(真美の部屋…これが真美一人のものっていうのは、ちょこっと王様気分だけど)ガチャ
指紋認証で鍵を解除し、部屋に入る。
真美(ここには誰もいない。一人じゃなにも面白くなんてないよ)ゴソゴソ グイ
テレビの下の棚を漁り、新型ゲーム機をポケットに突っ込む。
真美「よし、行こ」タタッ
24: 2014/11/22(土) 23:18:59 ID:aXb81BMI
ピンポン♪
グーン…
エレベーターのドアが開く。
真美「よっと!」スタッ
真美「ここが一階かぁ。誰かいるかな?」キョロキョロ
真美「ん! あっちからいい匂い!」
ザワザワ
真美「人の声も聴こえるし…行ってみよう!」タッ
グーン…
エレベーターのドアが開く。
真美「よっと!」スタッ
真美「ここが一階かぁ。誰かいるかな?」キョロキョロ
真美「ん! あっちからいい匂い!」
ザワザワ
真美「人の声も聴こえるし…行ってみよう!」タッ
25: 2014/11/22(土) 23:28:32 ID:aXb81BMI
ザワザワ
真美(ここは…食堂、かな? テーブルとかイスがいっぱい並んでる)
「うまうま」モグモグ
真美(ご飯食べてる女の子がいっぱいいる。雑誌とかテレビで見たことある人も)
真美(真美と同じで、ここに連れて来られたアイドルかな?)
真美(誰かに話聞いてみよ、765プロのみんなを見なかったかどうかも…)
グゥ~
真美(うぅ、その前にご飯にしよ…)
真美「ねーねーそこのおねーちゃん。ご飯ってどうすればもらえんの?」
「へっ? えっと、あっちのカウンターで直接頼めば作ってもらえるけど」
真美「そっかー、ありがと!」タタタ
真美(ここは…食堂、かな? テーブルとかイスがいっぱい並んでる)
「うまうま」モグモグ
真美(ご飯食べてる女の子がいっぱいいる。雑誌とかテレビで見たことある人も)
真美(真美と同じで、ここに連れて来られたアイドルかな?)
真美(誰かに話聞いてみよ、765プロのみんなを見なかったかどうかも…)
グゥ~
真美(うぅ、その前にご飯にしよ…)
真美「ねーねーそこのおねーちゃん。ご飯ってどうすればもらえんの?」
「へっ? えっと、あっちのカウンターで直接頼めば作ってもらえるけど」
真美「そっかー、ありがと!」タタタ
26: 2014/11/22(土) 23:39:16 ID:aXb81BMI
「いらっしゃいませ」スッ
カウンターの奥で、能面のような表情の女性が軽くお辞儀をする。
真美(このお姉ちゃん…)
(ここの職員ってことは、この人も765プロに攻めて来たあいつらの仲間なのかな…?)
「何にいたしましょうか」
真美(ま、いっか。真美に攻撃とかはしてこないっしょ。するなら、そもそもこんなところには連れて来ないハズだし)
カウンターの奥で、能面のような表情の女性が軽くお辞儀をする。
真美(このお姉ちゃん…)
(ここの職員ってことは、この人も765プロに攻めて来たあいつらの仲間なのかな…?)
「何にいたしましょうか」
真美(ま、いっか。真美に攻撃とかはしてこないっしょ。するなら、そもそもこんなところには連れて来ないハズだし)
27: 2014/11/22(土) 23:40:06 ID:aXb81BMI
真美「何があんの?」
「希望があれば何でも作りますよ」
真美「んーと…じゃあ、オムライス!」
「かしこまりました」
しばらく待っていると、カウンターの奥から、オムレツの乗ったチキンライスが差し出される。
「」スッ
奥の人が、ナイフでオムレツに切れ目を入れる。
ドロォ
チキンライスの上でオムレツがパカっと開き、半熟の中身がドロドロと溢れ出す。
「どうぞ」
真美「おお、うまそー!」
「希望があれば何でも作りますよ」
真美「んーと…じゃあ、オムライス!」
「かしこまりました」
しばらく待っていると、カウンターの奥から、オムレツの乗ったチキンライスが差し出される。
「」スッ
奥の人が、ナイフでオムレツに切れ目を入れる。
ドロォ
チキンライスの上でオムレツがパカっと開き、半熟の中身がドロドロと溢れ出す。
「どうぞ」
真美「おお、うまそー!」
28: 2014/11/22(土) 23:49:31 ID:aXb81BMI
ガタン
バッ
席に着くと、テーブルの上に置いてあるケチャップを手に取る。
真美「オムライスにケチャップたっぷりかけて~」ギューッ
パクッ
真美「うむうむ、ほのかなバターの香りがなんとも言えなくて…ライスとの組み合わせ…相性が…なんとも言えない、うまい!」
シーン…
真美「………」
真美「あのさ、ここの料理美味しいね!」バッ
「え…は、はぁ…」
真美(む~…なんか、美味しいのにあんまり楽しくない…)
「………」モグモグ
「…………」ズーン…
真美(よく見てみると…周りのみんな、あんまり楽しそうじゃないなぁ)
真美(いきなし知らない所に連れて来られて、怖がってんのかな)
バッ
席に着くと、テーブルの上に置いてあるケチャップを手に取る。
真美「オムライスにケチャップたっぷりかけて~」ギューッ
パクッ
真美「うむうむ、ほのかなバターの香りがなんとも言えなくて…ライスとの組み合わせ…相性が…なんとも言えない、うまい!」
シーン…
真美「………」
真美「あのさ、ここの料理美味しいね!」バッ
「え…は、はぁ…」
真美(む~…なんか、美味しいのにあんまり楽しくない…)
「………」モグモグ
「…………」ズーン…
真美(よく見てみると…周りのみんな、あんまり楽しそうじゃないなぁ)
真美(いきなし知らない所に連れて来られて、怖がってんのかな)
29: 2014/11/23(日) 00:04:20 ID:hoZqGgjo
??「真美」
真美「?」クルッ
横から声をかけられ、振り向く。
貴音「真美も、ここにいたのですね」
真美「あっ…お姫ちーん!」ガバッ
席を立ち、飛びつく。
貴音「おっと」ガシ
真美「ああ、よかったぁ…みんなともう会えないんじゃないかって思ったよ…」
貴音「私も…真美に会えてよかったです」スッ
テーブルの上からナプキンを拾い、真美の口を拭いた。
真美「会えてよかったって、他のみんなは?」
貴音「いえ。先程から捜索していたのですが、見つけられたのは真美だけです」
真美「あ、そうなんだ…」
貴音「ふふ、真美は賑やかなのですぐわかりましたよ」
真美「?」クルッ
横から声をかけられ、振り向く。
貴音「真美も、ここにいたのですね」
真美「あっ…お姫ちーん!」ガバッ
席を立ち、飛びつく。
貴音「おっと」ガシ
真美「ああ、よかったぁ…みんなともう会えないんじゃないかって思ったよ…」
貴音「私も…真美に会えてよかったです」スッ
テーブルの上からナプキンを拾い、真美の口を拭いた。
真美「会えてよかったって、他のみんなは?」
貴音「いえ。先程から捜索していたのですが、見つけられたのは真美だけです」
真美「あ、そうなんだ…」
貴音「ふふ、真美は賑やかなのですぐわかりましたよ」
30: 2014/11/23(日) 00:22:14 ID:hoZqGgjo
貴音「真美は今まで、どこにいたのですか?」
真美「んっとね、自分の部屋にいたよ。さっき起きたばっかり」
貴音「なるほど」
真美「お姫ちんは、どれくらい前から起きてたの?」
貴音「2時間ほど前でしょうか。皆を捜し大浴場、娯楽場と回り、この食堂に落ち着きました」
真美(娯楽場? ゲーセンかな?)
貴音「皆は、どこへいるのでしょう…」
真美「もしかしたら、真美みたいにまだ起きてない人もいるのかも」
貴音「そうならいいのですが」
真美「しばらくここで待ってようよ。オムライスもまだ途中だし」
貴音「そう言えば、ここにいてわかったことがひとつ…」
真美「え、わかったこと?」
貴音「ここの料理人は腕利きのようです」
真美「たはっ」ガクッ
真美「んっとね、自分の部屋にいたよ。さっき起きたばっかり」
貴音「なるほど」
真美「お姫ちんは、どれくらい前から起きてたの?」
貴音「2時間ほど前でしょうか。皆を捜し大浴場、娯楽場と回り、この食堂に落ち着きました」
真美(娯楽場? ゲーセンかな?)
貴音「皆は、どこへいるのでしょう…」
真美「もしかしたら、真美みたいにまだ起きてない人もいるのかも」
貴音「そうならいいのですが」
真美「しばらくここで待ってようよ。オムライスもまだ途中だし」
貴音「そう言えば、ここにいてわかったことがひとつ…」
真美「え、わかったこと?」
貴音「ここの料理人は腕利きのようです」
真美「たはっ」ガクッ
31: 2014/11/23(日) 00:25:20 ID:hoZqGgjo
「あ、あの!」
真美「ん?」
「765プロの双海真美ちゃんに四条貴音さんですよね…?」
真美「あ、うん! そだよ」
貴音「私達になにか?」
「こ、これって、なにかの番組の企画でしょうか!?」
真美「へ? 番組の企画?」
「私、怪しい人達に攫われて、気がついたらここにいて…でも、誘拐だとしたらこんな待遇おかしいじゃないですか!」
真美「えっと…」
貴音「申し訳ございません、私達もなにも聞かされていないのです」
「う…そ、そうなんですか」
貴音「ですが、何か危害を加えるような意思は感じられません」
真美「だから、安心していいと思うよ」
「…ありがとうございます」
真美「ん?」
「765プロの双海真美ちゃんに四条貴音さんですよね…?」
真美「あ、うん! そだよ」
貴音「私達になにか?」
「こ、これって、なにかの番組の企画でしょうか!?」
真美「へ? 番組の企画?」
「私、怪しい人達に攫われて、気がついたらここにいて…でも、誘拐だとしたらこんな待遇おかしいじゃないですか!」
真美「えっと…」
貴音「申し訳ございません、私達もなにも聞かされていないのです」
「う…そ、そうなんですか」
貴音「ですが、何か危害を加えるような意思は感じられません」
真美「だから、安心していいと思うよ」
「…ありがとうございます」
32: 2014/11/23(日) 00:33:42 ID:hoZqGgjo
真美「今の子も『スタンド使い』なのかな?」
貴音「だと思います。しかし…」
真美「?」
『きゃああああああっ!!』
ザワッ
真美「今の…悲鳴!?」
貴音「向こうの…玄関の方向ですね」
ゾロゾロ
真美「うわ、みんな野次馬根性あるなぁ」
貴音「我々も行きましょう」
貴音「だと思います。しかし…」
真美「?」
『きゃああああああっ!!』
ザワッ
真美「今の…悲鳴!?」
貴音「向こうの…玄関の方向ですね」
ゾロゾロ
真美「うわ、みんな野次馬根性あるなぁ」
貴音「我々も行きましょう」
33: 2014/11/23(日) 00:48:25 ID:hoZqGgjo
ザワザワ
「………」グッ
「うーっ、うーっ…」
玄関に着くと、女の人が職員らしき人物に押さえつけていた。
真美「助けないと…!」
貴音「待ってください、真美」
真美「お姫ちん?」
「ちょっと、何やってんの!?」
「こ、怖い…」
ザワザワザワザワ
周りの野次馬達が騒ぎ立てる。
職員「いいか!」
シーン…
一瞬で静まり返った。
「………」グッ
「うーっ、うーっ…」
玄関に着くと、女の人が職員らしき人物に押さえつけていた。
真美「助けないと…!」
貴音「待ってください、真美」
真美「お姫ちん?」
「ちょっと、何やってんの!?」
「こ、怖い…」
ザワザワザワザワ
周りの野次馬達が騒ぎ立てる。
職員「いいか!」
シーン…
一瞬で静まり返った。
34: 2014/11/23(日) 01:02:07 ID:hoZqGgjo
職員「この女は、脱走を企てた!」
真美(あの人知ってる、Sランクアイドルグループ、魔王エンジェルのとう…なんとかさんだ)
貴音(東豪寺麗華…? 彼女のような大物アイドルも、ここに連れて来られていたのですね)
麗華「なにが脱走よ、ちょっと外の空気でも吸おうと思っただけじゃない!」
職員「だとしてもだ! 我々の許可、監視なく外に出ることは許されない!」
麗華「チッ、いつまで触ってんの、放しなさいよ!」
職員「反省の色が見られないな…」
ズッ
真美「! スタンド…」
ガッ!!
麗華「う! ………」ガク
職員のスタンドに拳を叩き込まれ、麗華は気絶した。
真美(あの人知ってる、Sランクアイドルグループ、魔王エンジェルのとう…なんとかさんだ)
貴音(東豪寺麗華…? 彼女のような大物アイドルも、ここに連れて来られていたのですね)
麗華「なにが脱走よ、ちょっと外の空気でも吸おうと思っただけじゃない!」
職員「だとしてもだ! 我々の許可、監視なく外に出ることは許されない!」
麗華「チッ、いつまで触ってんの、放しなさいよ!」
職員「反省の色が見られないな…」
ズッ
真美「! スタンド…」
ガッ!!
麗華「う! ………」ガク
職員のスタンドに拳を叩き込まれ、麗華は気絶した。
35: 2014/11/23(日) 01:11:05 ID:hoZqGgjo
「な、なにあれ…?」
「何か出た…」
「あれは…」
ザワザワザワ
真美「あれ…? みんな、スタンドのこと知らないの…?」
貴音「…見える以上、『スタンド使い』ではあるのでしょうが」
真美「スタンドを見たことがない? 自分で使ったこともないのかな?」
貴音「スタンドは、戦おうとする強い精神が必要なものです」
貴音「彼女達は、恐らく『スタンド使い』と戦う機会がなかった。使う必要もなかったのでしょう」
真美「そっか、真美達ははるるんがいたからこうやってスタンドを使えるけど、そうじゃなかったら…」
真美「ここに連れて来られた時も、何がなんだかわからないうちに捕まっちゃったんだろうね。765プロにもいっぱい『偽物』が来てたし」
貴音「中には、扱える…あるいは無意識に扱っているような人もいるのでしょうが、そうでない者も少なくないようですね」
職員「静かに!」
「何か出た…」
「あれは…」
ザワザワザワ
真美「あれ…? みんな、スタンドのこと知らないの…?」
貴音「…見える以上、『スタンド使い』ではあるのでしょうが」
真美「スタンドを見たことがない? 自分で使ったこともないのかな?」
貴音「スタンドは、戦おうとする強い精神が必要なものです」
貴音「彼女達は、恐らく『スタンド使い』と戦う機会がなかった。使う必要もなかったのでしょう」
真美「そっか、真美達ははるるんがいたからこうやってスタンドを使えるけど、そうじゃなかったら…」
真美「ここに連れて来られた時も、何がなんだかわからないうちに捕まっちゃったんだろうね。765プロにもいっぱい『偽物』が来てたし」
貴音「中には、扱える…あるいは無意識に扱っているような人もいるのでしょうが、そうでない者も少なくないようですね」
職員「静かに!」
36: 2014/11/23(日) 01:15:19 ID:hoZqGgjo
職員「諸君の生活は保証する! 望むものがあればそれも用意する!」
麗華「………」
職員「しかし、この者のように脱走や反乱を企てるなら…」
職員「えーと…」ゴソゴソ
ピラッ
ポケットの中から紙を一枚取り出し、見る。
職員「そうだ、3日間、独房に入ってもらう!」
「独房…? どこかに閉じ込められるの!?」
「それより、脱走は許さないって…もしかして、ずっとここで暮らせってこと!?」
「そ、そんなわけないでしょ? 番組のドッキリよ! そのうち出られるわよ!」
ザワザワ
ザワザワ ザワザワ
麗華「………」
職員「しかし、この者のように脱走や反乱を企てるなら…」
職員「えーと…」ゴソゴソ
ピラッ
ポケットの中から紙を一枚取り出し、見る。
職員「そうだ、3日間、独房に入ってもらう!」
「独房…? どこかに閉じ込められるの!?」
「それより、脱走は許さないって…もしかして、ずっとここで暮らせってこと!?」
「そ、そんなわけないでしょ? 番組のドッキリよ! そのうち出られるわよ!」
ザワザワ
ザワザワ ザワザワ
37: 2014/11/23(日) 01:30:51 ID:hoZqGgjo
黒服「」ザッ ザッ
二人の黒服がやってきて、麗華をどこかに連れ去っていく。
真美「やっぱり、あいつら真美達をここから出す気はないようだね」
真美「『偽物』と入れ替えさせて、本物はここで一生暮らせって…そういうことなんだよ」
貴音「それより、真美」
真美「?」
貴音「今、気になる言葉が聞こえましたね。独房とか」
真美「うん。ここの部屋みたいなフカフカのベッドなんかないよ、きっと」
貴音「もしかしたら、765プロの皆がいるかもしれません」
真美「あ、そっか! みんな、こんなところでじっとなんてしてられないもんね」
真美「いおりんなんか、『この伊織ちゃんをこんな狭いところに押し込むなんて!』とか言って何回も捕まってそうだし!」
貴音「そうでなくても、先程の麗華嬢など、ここから出ようとする者…我々に協力してくれる者はいるでしょう」
二人の黒服がやってきて、麗華をどこかに連れ去っていく。
真美「やっぱり、あいつら真美達をここから出す気はないようだね」
真美「『偽物』と入れ替えさせて、本物はここで一生暮らせって…そういうことなんだよ」
貴音「それより、真美」
真美「?」
貴音「今、気になる言葉が聞こえましたね。独房とか」
真美「うん。ここの部屋みたいなフカフカのベッドなんかないよ、きっと」
貴音「もしかしたら、765プロの皆がいるかもしれません」
真美「あ、そっか! みんな、こんなところでじっとなんてしてられないもんね」
真美「いおりんなんか、『この伊織ちゃんをこんな狭いところに押し込むなんて!』とか言って何回も捕まってそうだし!」
貴音「そうでなくても、先程の麗華嬢など、ここから出ようとする者…我々に協力してくれる者はいるでしょう」
38: 2014/11/23(日) 01:41:56 ID:hoZqGgjo
真美「それじゃ、さっきの黒服を追いかけよう!」
貴音「尾行ですね。しかし、敵は大勢います。気づかれないよう」
貴音「まず、そこの職員の目を誤魔化す必要がありますし、外にも見張りがいるでしょうから…私の『フラワーガール』で…」
真美「いや、大丈夫だよ。待っててお姫ちん」
貴音「?」
真美「あああああああああああ!!」
ザワッ
真美「やだよ!! 一生ここに閉じ込めるん気なんだ! おうちに帰してよっ!!」
………
「いやあああああああっ!!」
「出して、帰して!!」
「嫌っ! なんでこんなことに…!!」
真美が叫ぶと、蜂の巣をつついたように騒ぎが大きくなる。
貴音「尾行ですね。しかし、敵は大勢います。気づかれないよう」
貴音「まず、そこの職員の目を誤魔化す必要がありますし、外にも見張りがいるでしょうから…私の『フラワーガール』で…」
真美「いや、大丈夫だよ。待っててお姫ちん」
貴音「?」
真美「あああああああああああ!!」
ザワッ
真美「やだよ!! 一生ここに閉じ込めるん気なんだ! おうちに帰してよっ!!」
………
「いやあああああああっ!!」
「出して、帰して!!」
「嫌っ! なんでこんなことに…!!」
真美が叫ぶと、蜂の巣をつついたように騒ぎが大きくなる。
39: 2014/11/23(日) 01:47:08 ID:hoZqGgjo
ギャーギャー
職員「お、落ち着いてください! 騒ぐな! お前達も独房に入りたいか!」ズズッ
「さっきの変なので押さえつける気よ!」
「やめて! あああああっ!」
貴音「これは…」
真美「さ。お姫ちん、ドアの前に」
タタッ
「何事だ、騒がしい!」ウィーン
自動ドアが開き、外で監視していた職員が建物の中に入ってくる。
貴音「」スッ
真美「」ススッ
それと入れ替わるように、二人はこっそりと外に出た。
職員「お、落ち着いてください! 騒ぐな! お前達も独房に入りたいか!」ズズッ
「さっきの変なので押さえつける気よ!」
「やめて! あああああっ!」
貴音「これは…」
真美「さ。お姫ちん、ドアの前に」
タタッ
「何事だ、騒がしい!」ウィーン
自動ドアが開き、外で監視していた職員が建物の中に入ってくる。
貴音「」スッ
真美「」ススッ
それと入れ替わるように、二人はこっそりと外に出た。
46: 2014/11/30(日) 15:14:25 ID:.Z531Mro
ガサッ ガサ
黒服が、森の中を進んでいく。
貴音「真美、足下に気をつけてください」
真美「なんか踏んだりして音出しちゃったら、バレるもんね」
二人は木の陰に隠れながら、その後を追跡していく。
真美「それにしても…ここって、どこなんだろ?」
貴音「どこかの山奥…ですかね」
真美「どこかって?」
貴音「どこか、としか」
真美「ま、そうだよね。全然見たことない場所だし。とりあえず、今はみんなを捜そっか」
貴音「そのためにも、あの者達を見失うわけにはいきませんね」
黒服が、森の中を進んでいく。
貴音「真美、足下に気をつけてください」
真美「なんか踏んだりして音出しちゃったら、バレるもんね」
二人は木の陰に隠れながら、その後を追跡していく。
真美「それにしても…ここって、どこなんだろ?」
貴音「どこかの山奥…ですかね」
真美「どこかって?」
貴音「どこか、としか」
真美「ま、そうだよね。全然見たことない場所だし。とりあえず、今はみんなを捜そっか」
貴音「そのためにも、あの者達を見失うわけにはいきませんね」
47: 2014/11/30(日) 15:32:21 ID:.Z531Mro
しばらく後をつけていると、コンクリートの壁が見えてきた。
ギィ…
黒服達は、壁の根元にある扉を開け、その中に入っていった。
バタン
貴音「これが牢獄…なのでしょうか」
真美「結構でかいね。3階建てくらい?」
貴音「それほど多くの者の収容を想定しているのでしょうか? それとも…」
真美「なんでもいいよ、おっじゃましまーす」キィッ
真美が扉を開け、中に飛び込んでいく。
貴音「真美、気をつけて」スッ
バタン!!
貴音「!」
真美「え?」
二人が中に踏み込んだ瞬間、扉が勢いよく閉まった。
ギィ…
黒服達は、壁の根元にある扉を開け、その中に入っていった。
バタン
貴音「これが牢獄…なのでしょうか」
真美「結構でかいね。3階建てくらい?」
貴音「それほど多くの者の収容を想定しているのでしょうか? それとも…」
真美「なんでもいいよ、おっじゃましまーす」キィッ
真美が扉を開け、中に飛び込んでいく。
貴音「真美、気をつけて」スッ
バタン!!
貴音「!」
真美「え?」
二人が中に踏み込んだ瞬間、扉が勢いよく閉まった。
48: 2014/11/30(日) 15:39:50 ID:.Z531Mro
ゴゴゴゴゴ
真美「んーっ、開かない…」グググ
貴音「真美、下がってください」
ヒュ
ドォォン
『フラワーガール』が扉を叩いた。
真美「やったか!?」
シュゥゥ…
貴音「固い…」
ヒュン
ガァン!
横の壁を殴りつけるが、びくともしない。
貴音「壁も…『フラワーガール』で破壊できないとなると、かなりの強度ですね」
真美「んーっ、開かない…」グググ
貴音「真美、下がってください」
ヒュ
ドォォン
『フラワーガール』が扉を叩いた。
真美「やったか!?」
シュゥゥ…
貴音「固い…」
ヒュン
ガァン!
横の壁を殴りつけるが、びくともしない。
貴音「壁も…『フラワーガール』で破壊できないとなると、かなりの強度ですね」
49: 2014/11/30(日) 15:50:31 ID:.Z531Mro
真美「これって、まさか、閉じ込められちゃった!?」
貴音「」キョロキョロ
建物の中を見渡す。
貴音「ここは、牢獄…には見えませんね」
真美「そだね、3階建てだと思ってたけど、上の方までずっと吹き抜けになってるし」
真美「並んでるのも、オリじゃない。棚かな?」
カッ カッ
棚の一つに向かって歩いていく。
貴音「ふむ、箱が並んでいますね。中身は…美容品ですか」
真美「こっちには服が置いてあるよ、こんないっぱい」
貴音「倉庫…?」
貴音「」キョロキョロ
建物の中を見渡す。
貴音「ここは、牢獄…には見えませんね」
真美「そだね、3階建てだと思ってたけど、上の方までずっと吹き抜けになってるし」
真美「並んでるのも、オリじゃない。棚かな?」
カッ カッ
棚の一つに向かって歩いていく。
貴音「ふむ、箱が並んでいますね。中身は…美容品ですか」
真美「こっちには服が置いてあるよ、こんないっぱい」
貴音「倉庫…?」
50: 2014/11/30(日) 16:03:06 ID:.Z531Mro
真美「あいつらもここに入ってったよね? ろーや目指してたんじゃないの? なんでこんなところに…」
貴音「それは、恐らく…」
??「そう!」
二階の棚の陰から、黒服の一人が姿を現す。
??「ここに来たのは、お姫ちん達を閉じ込めるため」スチャ
そう言いながら、サングラスを外す。
真美「!」
真美(遠くからじゃよくわかんなかったけど、あの顔は…)
亜美「そして…叩きのめすためだよ」
貴音「亜美? いや…」
真美「『偽物』…」ギロッ
アミ「おっと、真美なら『ワープ』できないからわかるよね?」
真美「『スタートスター』で調べるまでもないよ。本物の亜美じゃあないなんて、一目見ればわかる」
貴音「やはり、我々の追跡に気づいていたようですね」
アミ「そりゃ、あんな音立てながらじゃね。耳はいいんだよ、アミ達」
貴音「それは、恐らく…」
??「そう!」
二階の棚の陰から、黒服の一人が姿を現す。
??「ここに来たのは、お姫ちん達を閉じ込めるため」スチャ
そう言いながら、サングラスを外す。
真美「!」
真美(遠くからじゃよくわかんなかったけど、あの顔は…)
亜美「そして…叩きのめすためだよ」
貴音「亜美? いや…」
真美「『偽物』…」ギロッ
アミ「おっと、真美なら『ワープ』できないからわかるよね?」
真美「『スタートスター』で調べるまでもないよ。本物の亜美じゃあないなんて、一目見ればわかる」
貴音「やはり、我々の追跡に気づいていたようですね」
アミ「そりゃ、あんな音立てながらじゃね。耳はいいんだよ、アミ達」
51: 2014/11/30(日) 16:13:52 ID:.Z531Mro
真美「んっふっふっ」
アミ「? 何笑ってんのさ、真美」
真美「ちょっち安心したんだよ」
アミ「安心?」
真美「『偽物』がここにいるってことは、亜美は入れ替わってないってこと…無事だってことだよね?」
アミ「んー、そうタンジュンなことでもないんだけどね」
貴音「?」
アミ「向こうじゃ色々と苦戦してるみたいでさ、まだ、765自体が落ちてないらしいんだよ」
貴音「ほう」
真美「おおっ、まだみんな頑張ってるんだ!」
アミ「でさ、せっかく捕まえた真美やお姫ちんも…こうして大人しくしないで、出てくるからさ…」
アミ「やっぱ、765プロはテッテー的に叩いておかないとダメだと思うんだよね、アミは」
貴音「………」
アミ「? 何笑ってんのさ、真美」
真美「ちょっち安心したんだよ」
アミ「安心?」
真美「『偽物』がここにいるってことは、亜美は入れ替わってないってこと…無事だってことだよね?」
アミ「んー、そうタンジュンなことでもないんだけどね」
貴音「?」
アミ「向こうじゃ色々と苦戦してるみたいでさ、まだ、765自体が落ちてないらしいんだよ」
貴音「ほう」
真美「おおっ、まだみんな頑張ってるんだ!」
アミ「でさ、せっかく捕まえた真美やお姫ちんも…こうして大人しくしないで、出てくるからさ…」
アミ「やっぱ、765プロはテッテー的に叩いておかないとダメだと思うんだよね、アミは」
貴音「………」
52: 2014/11/30(日) 16:21:50 ID:.Z531Mro
真美「魔王エンジェルのお姉ちゃんは?」
アミ「他の人に運ばせたよ」
貴音「他の人…ですか」
アミ「今、倉庫の裏口から出て行ったところじゃないかな?」
貴音「なるほど。では…」
貴音「貴女をすぐに倒して追いかければ、間に合いそうですね」
ゴゴゴゴゴ
アミ「いいや、アミ達には勝てないよ!」
マミ「そう、マミ達二人にはね!」バッ
アミの後ろから、もう一人の黒服が飛び出してくる。
真美「真美の『偽物』…!?」
貴音「もう一人も潜んでいましたか」
アミ「他の人に運ばせたよ」
貴音「他の人…ですか」
アミ「今、倉庫の裏口から出て行ったところじゃないかな?」
貴音「なるほど。では…」
貴音「貴女をすぐに倒して追いかければ、間に合いそうですね」
ゴゴゴゴゴ
アミ「いいや、アミ達には勝てないよ!」
マミ「そう、マミ達二人にはね!」バッ
アミの後ろから、もう一人の黒服が飛び出してくる。
真美「真美の『偽物』…!?」
貴音「もう一人も潜んでいましたか」
53: 2014/11/30(日) 16:31:55 ID:.Z531Mro
真美「二人で来るってことは、『スタートスター』みたいに二つで一組のスタンド!?」
マミ「違う違う、二人じゃないと使えないようなケッカン品と一緒にしないでよ」
真美「ケ…ケッカン品!?」
アミ「アミのスタンドはどんなものも破壊するさいきょーのホコ!」
マミ「マミのスタンドはどんな攻撃も効かないさいきょーのタテ!」
アミ・マミ「「いわば、さいきょーのホコタテ!」」
貴音「では、互いに攻撃したらどうなるのですか?」
マミ「おっと、その手は食わないぜダンナ!」
アミ「そう、さいきょーとさいきょーが一緒になればもっとさいきょーなのさ!」
マミ「しかも、こっちにとって怖いのはお姫ちんだけ。真美は、亜美がいなけりゃ役立たずだもんね?」
真美「む…」
アミ「さぁお姫ちん、二対一でアミ達に勝てるかな!」
貴音「二対一、ですか…」
マミ「違う違う、二人じゃないと使えないようなケッカン品と一緒にしないでよ」
真美「ケ…ケッカン品!?」
アミ「アミのスタンドはどんなものも破壊するさいきょーのホコ!」
マミ「マミのスタンドはどんな攻撃も効かないさいきょーのタテ!」
アミ・マミ「「いわば、さいきょーのホコタテ!」」
貴音「では、互いに攻撃したらどうなるのですか?」
マミ「おっと、その手は食わないぜダンナ!」
アミ「そう、さいきょーとさいきょーが一緒になればもっとさいきょーなのさ!」
マミ「しかも、こっちにとって怖いのはお姫ちんだけ。真美は、亜美がいなけりゃ役立たずだもんね?」
真美「む…」
アミ「さぁお姫ちん、二対一でアミ達に勝てるかな!」
貴音「二対一、ですか…」
54: 2014/11/30(日) 16:40:29 ID:.Z531Mro
アミ「行くよ、アミのさいきょーのスタンド!」ズズズ
吹き抜けの柵から身を乗り出し、スタンドを出す。
頭部が巨大なレンズになっており、腹部から大砲の筒が飛び出している。
アミ「そして喰らえッ、アミのさいきょーの攻撃!!」コォォォォォ…
レンズが周囲から光を吸い込み、スタンドの体が輝きだした。
真美「! ヤバいよお姫ちん、何かチャージしてる!」
貴音「………」
アミ「『デイブレイク…』!」カッ
貴音「『フラワーガール』」
ヒュォッ
『フラワーガール』が、貴音の下から一瞬で、アミの目の前まで距離を詰める。
アミ「え?」
吹き抜けの柵から身を乗り出し、スタンドを出す。
頭部が巨大なレンズになっており、腹部から大砲の筒が飛び出している。
アミ「そして喰らえッ、アミのさいきょーの攻撃!!」コォォォォォ…
レンズが周囲から光を吸い込み、スタンドの体が輝きだした。
真美「! ヤバいよお姫ちん、何かチャージしてる!」
貴音「………」
アミ「『デイブレイク…』!」カッ
貴音「『フラワーガール』」
ヒュォッ
『フラワーガール』が、貴音の下から一瞬で、アミの目の前まで距離を詰める。
アミ「え?」
55: 2014/11/30(日) 16:41:45 ID:.Z531Mro
アミ「何…」
ボギャ
アミ「ぐびゃ!」ドヒュゥゥーッ
マミ「は」
殴り飛ばされ、アミの体はマミの横を飛んでいき…
バギャア!!
後ろの棚に叩き込まれた。
アミ「うぐっ ぐぅぅ…」
マミ「………へ?」
真美「」ポカン
貴音「確かに…」
貴音「これで二対一ですね」
ボギャ
アミ「ぐびゃ!」ドヒュゥゥーッ
マミ「は」
殴り飛ばされ、アミの体はマミの横を飛んでいき…
バギャア!!
後ろの棚に叩き込まれた。
アミ「うぐっ ぐぅぅ…」
マミ「………へ?」
真美「」ポカン
貴音「確かに…」
貴音「これで二対一ですね」
56: 2014/11/30(日) 16:48:07 ID:.Z531Mro
マミ「………」クルッ
アミ「」ピクピク
マミは振り返ってアミを見たが、動けそうもなかった。
貴音「さて、これで最強の矛とやらはなくなったわけですが」
マミ「!」バッ
向き直ると、『フラワーガール』が目の前に迫っていた。
貴音「貴女にも…倒れてもらいます」
ヒュッ
マミに向かって真っ直ぐと突きを繰り出す。
マミ「くっ…『マイルド・スノー』ッ!!」
ボスッ!!
貴音「ん!」
グ グググ
マミ「はーっ…」
『フラワーガール』の拳は、『雪』の盾に阻まれていた。
アミ「」ピクピク
マミは振り返ってアミを見たが、動けそうもなかった。
貴音「さて、これで最強の矛とやらはなくなったわけですが」
マミ「!」バッ
向き直ると、『フラワーガール』が目の前に迫っていた。
貴音「貴女にも…倒れてもらいます」
ヒュッ
マミに向かって真っ直ぐと突きを繰り出す。
マミ「くっ…『マイルド・スノー』ッ!!」
ボスッ!!
貴音「ん!」
グ グググ
マミ「はーっ…」
『フラワーガール』の拳は、『雪』の盾に阻まれていた。
57: 2014/11/30(日) 17:06:19 ID:.Z531Mro
真美「あれは…あれが真美の『偽物』のスタンド…?」
マミ「『マイルド・スノー』」
貴音「」スッ
ドスゥ!!
もう片方の手で、雪の盾を殴る。
ググ…
貴音(破れない…)
グリグリ
貴音(力を加えるほどに固まり、強固になる…雪のような性質を持つスタンド…)
マミ「………」ス…
サッ!
雪が攻撃を防いでいるうちに、棚の陰に隠れていった。
マミ「『マイルド・スノー』」
貴音「」スッ
ドスゥ!!
もう片方の手で、雪の盾を殴る。
ググ…
貴音(破れない…)
グリグリ
貴音(力を加えるほどに固まり、強固になる…雪のような性質を持つスタンド…)
マミ「………」ス…
サッ!
雪が攻撃を防いでいるうちに、棚の陰に隠れていった。
58: 2014/11/30(日) 17:15:39 ID:.Z531Mro
真美「引いた…?」
貴音「なら、深追いする必要もないでしょう。我々も、裏口に向かい…」
『フラワーガール』を下げようとするが…
貴音「…!」
真美「お姫ちん?」
グググ グググ
貴音「手が…『雪』に覆われている…!? これでは動けない…」
貴音(押さえつける力が強い…これを振り払うには、射程距離が遠すぎる)
真美「お姫ちん、大丈夫!?」
貴音「真美、こちらは私がなんとかします! 追跡を!」
真美「あ…うん!」ダダダ
倉庫の奥に向かって走っていく。
貴音「なら、深追いする必要もないでしょう。我々も、裏口に向かい…」
『フラワーガール』を下げようとするが…
貴音「…!」
真美「お姫ちん?」
グググ グググ
貴音「手が…『雪』に覆われている…!? これでは動けない…」
貴音(押さえつける力が強い…これを振り払うには、射程距離が遠すぎる)
真美「お姫ちん、大丈夫!?」
貴音「真美、こちらは私がなんとかします! 追跡を!」
真美「あ…うん!」ダダダ
倉庫の奥に向かって走っていく。
59: 2014/11/30(日) 17:46:15 ID:.Z531Mro
ス…
貴音「!」
『フラワーガール』の手を覆っていた雪が、離れ…
ヒュン ヒュヒュン
次々と、真美の方へと向かって行く。
貴音(何…)
真美「へ?」
貴音(本体を先に倒すか…いえ、隠れられてはここからでは正確な場所が分からない…)
貴音「『フラワーガール』!」ギュオン
『フラワーガール』がすぐさま雪を追い抜き、真美の前に立ちはだかった。
ビタ! ビタ ビタッ
貴音「く…」
雪が、スタンドの体を埋めるように張り付いていく。
貴音「!」
『フラワーガール』の手を覆っていた雪が、離れ…
ヒュン ヒュヒュン
次々と、真美の方へと向かって行く。
貴音(何…)
真美「へ?」
貴音(本体を先に倒すか…いえ、隠れられてはここからでは正確な場所が分からない…)
貴音「『フラワーガール』!」ギュオン
『フラワーガール』がすぐさま雪を追い抜き、真美の前に立ちはだかった。
ビタ! ビタ ビタッ
貴音「く…」
雪が、スタンドの体を埋めるように張り付いていく。
60: 2014/11/30(日) 18:01:18 ID:.Z531Mro
グググ
『フラワーガール』がどんどん雪に覆われていく。
貴音「ぐっ」ドサッ
貴音が膝を着いた。
貴音(重い…ぶつかった衝撃などはほとんどありませんが、質量に押し潰される…)
真美「お姫ちん!」
貴音「真美…行ってください」
真美「でも…」
貴音「私達には多くの仲間が必要です…まずは、牢獄の場所を突き止めることが重要なのです」
貴音「例え私が敗れても、それさえわかっていれば…真美さえ無事なら、ちゃんすはある」
真美「………」クルッ
タタタ
真美は『フラワーガール』に背を向け、走った。
『フラワーガール』がどんどん雪に覆われていく。
貴音「ぐっ」ドサッ
貴音が膝を着いた。
貴音(重い…ぶつかった衝撃などはほとんどありませんが、質量に押し潰される…)
真美「お姫ちん!」
貴音「真美…行ってください」
真美「でも…」
貴音「私達には多くの仲間が必要です…まずは、牢獄の場所を突き止めることが重要なのです」
貴音「例え私が敗れても、それさえわかっていれば…真美さえ無事なら、ちゃんすはある」
真美「………」クルッ
タタタ
真美は『フラワーガール』に背を向け、走った。
61: 2014/11/30(日) 18:08:10 ID:.Z531Mro
ガシッ!!
棚からスコップを見つけ、手に取る。
真美「」グッ
貴音「真美…!?」
真美「『スタートスター』!」
再び、雪に覆われた『フラワーガール』の前に立つと…
真美「うりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃ!」ズバッ ズバッ
『スタートスター』が、スコップで雪をかき出していく。
ズボッ
貴音「………」バラッ
『フラワーガール』が薄くなった雪の層を突き破り、払った。
棚からスコップを見つけ、手に取る。
真美「」グッ
貴音「真美…!?」
真美「『スタートスター』!」
再び、雪に覆われた『フラワーガール』の前に立つと…
真美「うりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃ!」ズバッ ズバッ
『スタートスター』が、スコップで雪をかき出していく。
ズボッ
貴音「………」バラッ
『フラワーガール』が薄くなった雪の層を突き破り、払った。
62: 2014/11/30(日) 18:44:05 ID:.Z531Mro
真美「」タッタッタッ
真美が、貴音の下へ戻ってくる。
貴音「真美、何を…」
真美「バーカ、お姫ちんのバーカ!」
貴音「ば…馬鹿…?」
真美「なんとかするって、全然なんともなってないじゃん!」
貴音「それは…それより真美、何故戻って来たのですか!」
真美「お姫ちんが、真美をかばったからだよ!」
貴音「はい…?」
真美「お姫ちんが真美に行けって言ってくれた時、真美を信じて送り出してくれたんだと思った」
真美「でも、なんでさ! 真美の前に立って攻撃受けて、そんなのピンチになるに決まってんじゃん! 真美にはあれくらいも防げないって思ったの!?」
貴音「ち、違…」
真美が、貴音の下へ戻ってくる。
貴音「真美、何を…」
真美「バーカ、お姫ちんのバーカ!」
貴音「ば…馬鹿…?」
真美「なんとかするって、全然なんともなってないじゃん!」
貴音「それは…それより真美、何故戻って来たのですか!」
真美「お姫ちんが、真美をかばったからだよ!」
貴音「はい…?」
真美「お姫ちんが真美に行けって言ってくれた時、真美を信じて送り出してくれたんだと思った」
真美「でも、なんでさ! 真美の前に立って攻撃受けて、そんなのピンチになるに決まってんじゃん! 真美にはあれくらいも防げないって思ったの!?」
貴音「ち、違…」
63: 2014/11/30(日) 18:44:50 ID:.Z531Mro
真美「ねぇ、真美ってそんなに頼りない? お姫ちんも、亜美がいなきゃなんもできないって思う!?」
貴音「真美、落ち着いてください…」
真美「落ち着いてないのはお姫ちんの方だよ!!」
貴音「は…」
真美「真美を逃がして…それからどうするつもりだったのさ」
貴音「…捕まる、でしょうね。しかし私が独房に放り込まれたとしても、真美がいるなら脱出できるかもしれません」
真美「それまでに、お姫ちんが何されるかなんてわかんないじゃん!」
貴音「私は平気です。覚悟は…しております」
真美「なんでそんな弱気なのさ! 負けることなんて考えちゃダメじゃん!」
貴音「私とて負けたいなどとは思っておりません! ですが、あのスタンドは…」
貴音「あの雪のスタンドには私の攻撃が通用しませんでした…そして集まれば『フラワーガール』を押さえ込むほどの力…」
貴音「私でも確実に勝てるかどうかはわかりません…それならば、二人とも捕まるという最悪の事態だけは避けなければ…」
真美「二人でも、あいつに勝てないってそう思ってるの?」
貴音「それは…」
貴音「真美、落ち着いてください…」
真美「落ち着いてないのはお姫ちんの方だよ!!」
貴音「は…」
真美「真美を逃がして…それからどうするつもりだったのさ」
貴音「…捕まる、でしょうね。しかし私が独房に放り込まれたとしても、真美がいるなら脱出できるかもしれません」
真美「それまでに、お姫ちんが何されるかなんてわかんないじゃん!」
貴音「私は平気です。覚悟は…しております」
真美「なんでそんな弱気なのさ! 負けることなんて考えちゃダメじゃん!」
貴音「私とて負けたいなどとは思っておりません! ですが、あのスタンドは…」
貴音「あの雪のスタンドには私の攻撃が通用しませんでした…そして集まれば『フラワーガール』を押さえ込むほどの力…」
貴音「私でも確実に勝てるかどうかはわかりません…それならば、二人とも捕まるという最悪の事態だけは避けなければ…」
真美「二人でも、あいつに勝てないってそう思ってるの?」
貴音「それは…」
64: 2014/11/30(日) 18:47:50 ID:.Z531Mro
真美「勝とうよ」
貴音「………」
真美「『ワープ』できなくて、ちょっち頼りないかもしんないけどさ…なんにもできないわけじゃないよ」
貴音は、『フラワーガール』を見る。
貴音(真美は…雪に押し潰されそうだった『フラワーガール』を助け出してくれた)
貴音(今の『すたぁとすたぁ』は無能力…しかし無力ではない、ですか)
真美「もっと真美のこと、頼ってよ。仲間なんだからさ」
貴音「…時間がありません。すぐに彼女を倒し、目的を遂げなくては」
真美「………」
貴音「真美」
真美「ん」
貴音「行きましょう。そうですね、二人ならばきっとできます」
真美「もち! 気合いフルパワーでやっちゃうもんね!」
貴音「………」
真美「『ワープ』できなくて、ちょっち頼りないかもしんないけどさ…なんにもできないわけじゃないよ」
貴音は、『フラワーガール』を見る。
貴音(真美は…雪に押し潰されそうだった『フラワーガール』を助け出してくれた)
貴音(今の『すたぁとすたぁ』は無能力…しかし無力ではない、ですか)
真美「もっと真美のこと、頼ってよ。仲間なんだからさ」
貴音「…時間がありません。すぐに彼女を倒し、目的を遂げなくては」
真美「………」
貴音「真美」
真美「ん」
貴音「行きましょう。そうですね、二人ならばきっとできます」
真美「もち! 気合いフルパワーでやっちゃうもんね!」
68: 2014/12/07(日) 00:23:34 ID:wePvZUL6
プルプル
真美「! 真美がかきだした雪が…」
ビュバ!
真美「うわ、飛んできた!」
貴音「『フラワーガール』」ヒュ
ガシ!
『フラワーガール』が、真美の服を掴み…
真美「わわわっ」ポーイッ
ボフッ
近くの棚に積まれている布団まで、投げられる。
貴音「」ガシッ
ボスッ
『フラワーガール』は真美が放したスコップを空中で空中で掴み、『雪』を受け止めた。
真美「! 真美がかきだした雪が…」
ビュバ!
真美「うわ、飛んできた!」
貴音「『フラワーガール』」ヒュ
ガシ!
『フラワーガール』が、真美の服を掴み…
真美「わわわっ」ポーイッ
ボフッ
近くの棚に積まれている布団まで、投げられる。
貴音「」ガシッ
ボスッ
『フラワーガール』は真美が放したスコップを空中で空中で掴み、『雪』を受け止めた。
69: 2014/12/07(日) 00:28:57 ID:wePvZUL6
ボスッ ボササッ
みるみるうちに雪が集まってきて、スコップの先がどんどん白くなっていく。
真美(あっ!)
貴音「く…」グッ
真美(お姫ちんが押されてる…)
真美(また真美を助けようとして…もう!)バッ
貴音「」サッ
真美(へ?)
立ち上がろうとしたが、貴音が目で制止する。
貴音「」スッ
真美(口に指を当てて…喋るなってこと?)
みるみるうちに雪が集まってきて、スコップの先がどんどん白くなっていく。
真美(あっ!)
貴音「く…」グッ
真美(お姫ちんが押されてる…)
真美(また真美を助けようとして…もう!)バッ
貴音「」サッ
真美(へ?)
立ち上がろうとしたが、貴音が目で制止する。
貴音「」スッ
真美(口に指を当てて…喋るなってこと?)
70: 2014/12/07(日) 00:36:34 ID:wePvZUL6
貴音「………」ググググ
グバァ!
ガラン ガラッ
圧力に耐えられず、いや『フラワーガール』が自分からスコップを手放し、地面に滑るように転がっていった。
真美「………」
貴音「よし」ボソ
スゥ
貴音が『フラワーガール』を仕舞う。
ズバババ!
スコップに取り憑いていた『雪』が、『フラワーガール』のいた場所に飛びかかるが…
スカッ
そこには何もなく、空を切った。
グバァ!
ガラン ガラッ
圧力に耐えられず、いや『フラワーガール』が自分からスコップを手放し、地面に滑るように転がっていった。
真美「………」
貴音「よし」ボソ
スゥ
貴音が『フラワーガール』を仕舞う。
ズバババ!
スコップに取り憑いていた『雪』が、『フラワーガール』のいた場所に飛びかかるが…
スカッ
そこには何もなく、空を切った。
71: 2014/12/07(日) 00:48:25 ID:wePvZUL6
ズム…ズム…
『雪』は所在なさげに彷徨い始める。
貴音(相手は上の階、しかも棚の陰に隠れている)
貴音(この『雪』には、律子のスタンドのように目がついているようには見えない。どうやって我々の位置を確認しているのか知りたかったのですが)
ウロウロ
貴音(この様子だと、スタンド自体に探査能力はない…そして、見えない場所にいる本体が得ることのできる情報と言えば)
真美(音だ! 真美達が動く音を聞いて、あいつは攻撃してきてるんだ)
真美(あんまり、正確にわかってる感じじゃないけど。量にものいわせて、それっぽい場所にどんどん叩き込んでくるつもりだ)
真美(今のお姫ちんの動きで、あいつは真美達の場所をパーペキに見失ったみたいだけど)
ズモモモ…
真美(でも、こっからどうすんのさお姫ちん!? 真美達はこっから動けないし、あの『雪』は真美達を捜してる! 触られたら、もしかしたら場所だってバレちゃうかもしんないよ!)
『雪』は所在なさげに彷徨い始める。
貴音(相手は上の階、しかも棚の陰に隠れている)
貴音(この『雪』には、律子のスタンドのように目がついているようには見えない。どうやって我々の位置を確認しているのか知りたかったのですが)
ウロウロ
貴音(この様子だと、スタンド自体に探査能力はない…そして、見えない場所にいる本体が得ることのできる情報と言えば)
真美(音だ! 真美達が動く音を聞いて、あいつは攻撃してきてるんだ)
真美(あんまり、正確にわかってる感じじゃないけど。量にものいわせて、それっぽい場所にどんどん叩き込んでくるつもりだ)
真美(今のお姫ちんの動きで、あいつは真美達の場所をパーペキに見失ったみたいだけど)
ズモモモ…
真美(でも、こっからどうすんのさお姫ちん!? 真美達はこっから動けないし、あの『雪』は真美達を捜してる! 触られたら、もしかしたら場所だってバレちゃうかもしんないよ!)
72: 2014/12/07(日) 00:55:36 ID:wePvZUL6
真美(相手からこっちが見えないって言っても、こっちからも見えないんじゃ…)
ガシッ
真美「あれ?」
再び、真美が『フラワーガール』に身体を持ち上げられる。
貴音「よろしいですね、真美?」ボソ
真美「え、ちょっとタン」
ギュン!!
真美「ひああああああ!!」
『フラワーガール』は真美を抱いたまま、凄い勢いで二階まで移動していった。
真美「うぅ…」
ゴゴゴ ゴゴゴ
真美(そっか、『フラワーガール』に乗ってけば真美は音もなく上まで来れる)
真美(真美が見つけるんだ、あいつの姿を! そんで、お姫ちんに教える!)
ガシッ
真美「あれ?」
再び、真美が『フラワーガール』に身体を持ち上げられる。
貴音「よろしいですね、真美?」ボソ
真美「え、ちょっとタン」
ギュン!!
真美「ひああああああ!!」
『フラワーガール』は真美を抱いたまま、凄い勢いで二階まで移動していった。
真美「うぅ…」
ゴゴゴ ゴゴゴ
真美(そっか、『フラワーガール』に乗ってけば真美は音もなく上まで来れる)
真美(真美が見つけるんだ、あいつの姿を! そんで、お姫ちんに教える!)
73: 2014/12/07(日) 01:04:14 ID:wePvZUL6
スゥ…
『フラワーガール』は、ゆっくりと幽霊のように前方に向かっていく。
真美(あ、ちょっとダメダメ。ぶつかっちゃうよ)スッ
棚に衝突しないよう、真美が軌道修正しながら棚の間の通路を通る。
真美(さーてと。かくれんぼの時間だよん、んっふっふ~)
真美(おっと、棚ん中に隠れてるかも。ダンボールとかも気をつけて見なきゃ)
真美は見回してマミの姿を捜す。
一つ、二つと順番に、並行にいくつも並んでいる棚を隅々まで舐め回すように見ていく。
真美(次の棚が最後か。行き止まりだね、そこの棚の陰に…いる!)
『フラワーガール』を操作しながら、二階の一番奥にある棚の陰を覗き込んだ。
真美「そこだっ!」バッ
・ ・ ・ ・
しかし、そこには誰もいなかった。
『フラワーガール』は、ゆっくりと幽霊のように前方に向かっていく。
真美(あ、ちょっとダメダメ。ぶつかっちゃうよ)スッ
棚に衝突しないよう、真美が軌道修正しながら棚の間の通路を通る。
真美(さーてと。かくれんぼの時間だよん、んっふっふ~)
真美(おっと、棚ん中に隠れてるかも。ダンボールとかも気をつけて見なきゃ)
真美は見回してマミの姿を捜す。
一つ、二つと順番に、並行にいくつも並んでいる棚を隅々まで舐め回すように見ていく。
真美(次の棚が最後か。行き止まりだね、そこの棚の陰に…いる!)
『フラワーガール』を操作しながら、二階の一番奥にある棚の陰を覗き込んだ。
真美「そこだっ!」バッ
・ ・ ・ ・
しかし、そこには誰もいなかった。
74: 2014/12/07(日) 01:10:55 ID:wePvZUL6
真美「…あり?」
真美(見逃した? いや、音はしなかった…こっから逃げたとしても、足音がしないなんて…)
真美(もしかして、あれは真美の『偽物』じゃなくて…忍者!?)
ズゥン!!
真美「わ!?」
下の階から、地鳴りの音が聴こえた。
真美「な、なに今の音は…? 下の階から…」
ゴロ…ゴロゴロゴロ
真美「何か転がってる…? 『雪』、転がる…まさか…」
真美「ヤバい、お姫ちんっ! スタンド戻して!」ドンドン
『スタートスター』で『フラワーガール』の肩を叩くが、反応はまるでなかった。
真美(見逃した? いや、音はしなかった…こっから逃げたとしても、足音がしないなんて…)
真美(もしかして、あれは真美の『偽物』じゃなくて…忍者!?)
ズゥン!!
真美「わ!?」
下の階から、地鳴りの音が聴こえた。
真美「な、なに今の音は…? 下の階から…」
ゴロ…ゴロゴロゴロ
真美「何か転がってる…? 『雪』、転がる…まさか…」
真美「ヤバい、お姫ちんっ! スタンド戻して!」ドンドン
『スタートスター』で『フラワーガール』の肩を叩くが、反応はまるでなかった。
75: 2014/12/07(日) 01:24:41 ID:wePvZUL6
マミ「んっふっふ~。よ~しよし、上手くいったかな~?」
吹き抜けになっている倉庫のさらに上、三階。そこにマミはいた。
マミ「お姫ちんの場所はわかんないけど、一階からは動いてない…だったら、『マイルド・スノー』の大雪玉で一気に押し潰しちゃえばいいんだ!」
マミ「倉庫の中荒らしちゃうから怒られちゃうかもしんないけど…ま、今更だよね~」
ズズゥン…
マミ「ん、部屋にコロコロするやつかけるみたいに、隅々まで雪玉で潰し終わったみたいだね」ヒュルルル
『雪』が、マミのもとに戻ってくる。
マミ「これでお姫ちんは片付いたはず。『本物』の真美はほとんど無力…もうラクショーっしょ」
マミ「うーん…でも、下がどうなってるかわかんないし、念のためもう2、3回かけよっかな?」
??「それには及びませんよ」
マミ「はっ!?」クルッ
ドグォ!!
真美「お…」
グ…ググ…
咄嗟に出した『雪』の盾が、襲来者の拳を防いだ。
吹き抜けになっている倉庫のさらに上、三階。そこにマミはいた。
マミ「お姫ちんの場所はわかんないけど、一階からは動いてない…だったら、『マイルド・スノー』の大雪玉で一気に押し潰しちゃえばいいんだ!」
マミ「倉庫の中荒らしちゃうから怒られちゃうかもしんないけど…ま、今更だよね~」
ズズゥン…
マミ「ん、部屋にコロコロするやつかけるみたいに、隅々まで雪玉で潰し終わったみたいだね」ヒュルルル
『雪』が、マミのもとに戻ってくる。
マミ「これでお姫ちんは片付いたはず。『本物』の真美はほとんど無力…もうラクショーっしょ」
マミ「うーん…でも、下がどうなってるかわかんないし、念のためもう2、3回かけよっかな?」
??「それには及びませんよ」
マミ「はっ!?」クルッ
ドグォ!!
真美「お…」
グ…ググ…
咄嗟に出した『雪』の盾が、襲来者の拳を防いだ。
76: 2014/12/07(日) 01:30:08 ID:wePvZUL6
ズモモ
シュバッ
『雪』で捕らえようとすると、すぐに引いていった。
マミ「な、何奴…!?」
貴音「なるほど、さらに上に登っていたのですね」
真美「真美が見つけられないわけだ」
マミ「ぬわ、なんでっ!? どうやって!?」
真美「ふつーに、階段登って」
マミ「そーじゃなくて、いつの間に!? ここに近付いてくる音はしなかったのに!」
真美「聞こえるわけないっしょー。雪玉ゴロゴロする音に棚が倒れる音…二階にいた真美までうるさく聞こえてたよ?」
貴音「あれほどの音の中ならば、気づかれず堂々と行動できます」
マミ「はっ、そっか! しまった!」
シュバッ
『雪』で捕らえようとすると、すぐに引いていった。
マミ「な、何奴…!?」
貴音「なるほど、さらに上に登っていたのですね」
真美「真美が見つけられないわけだ」
マミ「ぬわ、なんでっ!? どうやって!?」
真美「ふつーに、階段登って」
マミ「そーじゃなくて、いつの間に!? ここに近付いてくる音はしなかったのに!」
真美「聞こえるわけないっしょー。雪玉ゴロゴロする音に棚が倒れる音…二階にいた真美までうるさく聞こえてたよ?」
貴音「あれほどの音の中ならば、気づかれず堂々と行動できます」
マミ「はっ、そっか! しまった!」
77: 2014/12/07(日) 01:39:27 ID:wePvZUL6
貴音「『フラワーガール』」ヒュン
マミ「わわっと!」
ガッ!!
貴音「む…やはり、防御が固い…」
マミ「ふふん…お姫ちんの『フラワーガール』でも、マミのさいきょーの盾…」
マミ「『マイルド・スノー』は、壊せないみたいだね」
真美「そだね」ダッ
マミ「!」
『フラワーガール』の攻撃を防ぐマミの横から、真美が向かってくる。
貴音「そのスタンド…伊織の『スモーキー・スリル』と少々似ておりますが、彼女のように器用なことはできないと見ました」
真美「真美の『スタートスター』! パワーはちょっち足りないけど、スピードは充分! 倒れるまで叩き込むッ!」
マミ「わわっと!」
ガッ!!
貴音「む…やはり、防御が固い…」
マミ「ふふん…お姫ちんの『フラワーガール』でも、マミのさいきょーの盾…」
マミ「『マイルド・スノー』は、壊せないみたいだね」
真美「そだね」ダッ
マミ「!」
『フラワーガール』の攻撃を防ぐマミの横から、真美が向かってくる。
貴音「そのスタンド…伊織の『スモーキー・スリル』と少々似ておりますが、彼女のように器用なことはできないと見ました」
真美「真美の『スタートスター』! パワーはちょっち足りないけど、スピードは充分! 倒れるまで叩き込むッ!」
78: 2014/12/07(日) 01:45:22 ID:wePvZUL6
マミ「く…」
バッ
『フラワーガール』に対するガードを残したまま、マミは奥の棚に逃げ込む。
真美「隠れても無駄無駄無駄無駄ァ! そっちは証明写真、行き止まりだよッ!」
貴音「正真正銘…ですか?」
真美「そう、それ!」ダダダ
真美は鼠を追い込む猫のように、奥に駆け込んでいく。
「はっ…」
マミの姿を捉えると同時…
真美「うりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃWRYYYYYYYYYYYYYYY」ズバン バババババドババババババ
真美「やっ!!」ギュオッ
「おぶっ!!」グシャ
ドゴン!!
ラッシュを叩き込み、ブッ飛ばした。
バッ
『フラワーガール』に対するガードを残したまま、マミは奥の棚に逃げ込む。
真美「隠れても無駄無駄無駄無駄ァ! そっちは証明写真、行き止まりだよッ!」
貴音「正真正銘…ですか?」
真美「そう、それ!」ダダダ
真美は鼠を追い込む猫のように、奥に駆け込んでいく。
「はっ…」
マミの姿を捉えると同時…
真美「うりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃWRYYYYYYYYYYYYYYY」ズバン バババババドババババババ
真美「やっ!!」ギュオッ
「おぶっ!!」グシャ
ドゴン!!
ラッシュを叩き込み、ブッ飛ばした。
79: 2014/12/07(日) 01:54:07 ID:wePvZUL6
サラ…サラサラ…
真美「わお、砂になった…!?」
貴音「!」
『フラワーガール』の手元から、『雪』が消える。
貴音「ふぅ…どうやら、これで決着がついたようですね」
真美「うえー。さっきまで喋ってたのが、目の前で砂になられると、なんか…」
貴音「彼女達は、『敗北』を認めると砂になってしまうのです。人が呼吸をせねば生きていけぬように、食事を摂らねば生きていけぬように…それが、彼女達の在り方なのでしょう」
真美「そういうもの、ってこと?」
貴音「はい、なので真美が気に病むことはありませんよ。兎に角…」
真美「うん…うん! 真美とお姫ちんで掴み取った勝利だね!」
真美「わお、砂になった…!?」
貴音「!」
『フラワーガール』の手元から、『雪』が消える。
貴音「ふぅ…どうやら、これで決着がついたようですね」
真美「うえー。さっきまで喋ってたのが、目の前で砂になられると、なんか…」
貴音「彼女達は、『敗北』を認めると砂になってしまうのです。人が呼吸をせねば生きていけぬように、食事を摂らねば生きていけぬように…それが、彼女達の在り方なのでしょう」
真美「そういうもの、ってこと?」
貴音「はい、なので真美が気に病むことはありませんよ。兎に角…」
真美「うん…うん! 真美とお姫ちんで掴み取った勝利だね!」
80: 2014/12/07(日) 02:00:01 ID:wePvZUL6
「まだだよ」
真美「へ?」
貴音「何?」
ダダダダダ
棚の奥から、雪崩が起きた。
真美「な、なんじゃー!?」
貴音「く、『フラワーガール』!」バッ
マミ「やめときなよー、お姫ちん。もうそろそろ限界っしょ?」
棚の上からひょこっと、マミが顔を出した。
真美「え…なんで!? 今、砂になったはずじゃ…」
マミ「ああ、あれ? マミじゃないよ、アミだよ。気失っても砂になんなかったからね、連れてきたんだけど…」
マミ「まさか、こうやって役に立ってくれるとは思わなかったよー。んっふっふ~」
真美「…!」ギリッ
真美「へ?」
貴音「何?」
ダダダダダ
棚の奥から、雪崩が起きた。
真美「な、なんじゃー!?」
貴音「く、『フラワーガール』!」バッ
マミ「やめときなよー、お姫ちん。もうそろそろ限界っしょ?」
棚の上からひょこっと、マミが顔を出した。
真美「え…なんで!? 今、砂になったはずじゃ…」
マミ「ああ、あれ? マミじゃないよ、アミだよ。気失っても砂になんなかったからね、連れてきたんだけど…」
マミ「まさか、こうやって役に立ってくれるとは思わなかったよー。んっふっふ~」
真美「…!」ギリッ
81: 2014/12/07(日) 02:07:50 ID:wePvZUL6
真美「亜美は、双子でしょ…」
マミ「双子? そっちはそうかもしんないけどさ、マミにとってはぜーんぜんカンケーないんだよね」
真美「それでも…『偽物』でも、亜美を身代わりにするなんて…!!」
マミ「何怒ってんの? アミを倒したのは、そっちの真美じゃん」
ドドド ドドド
貴音「真美、怒る気持ちはわかります。ですが、その前に目の前の脅威をどうにかしなくては」
真美「…う、うん。わかった…」
ドドドド
貴音(雪の津波とでも言うべきでしょうか。これで下の階まで押し流すつもりでしょうね)
貴音「すぅ、はぁ…」
タラ…
貴音の額から、汗が滑る。
マミ「双子? そっちはそうかもしんないけどさ、マミにとってはぜーんぜんカンケーないんだよね」
真美「それでも…『偽物』でも、亜美を身代わりにするなんて…!!」
マミ「何怒ってんの? アミを倒したのは、そっちの真美じゃん」
ドドド ドドド
貴音「真美、怒る気持ちはわかります。ですが、その前に目の前の脅威をどうにかしなくては」
真美「…う、うん。わかった…」
ドドドド
貴音(雪の津波とでも言うべきでしょうか。これで下の階まで押し流すつもりでしょうね)
貴音「すぅ、はぁ…」
タラ…
貴音の額から、汗が滑る。
82: 2014/12/07(日) 02:17:52 ID:wePvZUL6
貴音「『フラワーガール』」ヒュ
ドドドドド
ズボッ!!
『フラワーガール』の腕が、迫り来る雪の壁を貫いた。
貴音(この雪の津波、規模が大きい分…密度は薄い)
だが、それだけだ。雪崩は止まる事なく迫り続け、『フラワーガール』ごと押し出そうとする。
貴音(今の私に、これを突破できる力は、もう既に残されていないようですね…)
真美「うりゃ!」ドス
バシィッ
真美「駄目だ、『パワー』が違いすぎる…!」
真美も『スタートスター』で壁を突破せんとするが、逆に腕を弾かれてしまった。
ドドドドド
ズボッ!!
『フラワーガール』の腕が、迫り来る雪の壁を貫いた。
貴音(この雪の津波、規模が大きい分…密度は薄い)
だが、それだけだ。雪崩は止まる事なく迫り続け、『フラワーガール』ごと押し出そうとする。
貴音(今の私に、これを突破できる力は、もう既に残されていないようですね…)
真美「うりゃ!」ドス
バシィッ
真美「駄目だ、『パワー』が違いすぎる…!」
真美も『スタートスター』で壁を突破せんとするが、逆に腕を弾かれてしまった。
83: 2014/12/07(日) 02:30:54 ID:wePvZUL6
マミ「それそれ、流されちゃえー!!」
ズザザザザザ
雪の壁が、真美と貴音をどんどんの手前の吹き抜けの方へと押していく。
真美「うぅ、ヤバい…!」
真美(このままだと、柵通り越して落とされる…こっから落ちたら、直で一階…ただじゃ済まない…!)
真美(もう、ダメだ…!)
貴音「真美」
真美「…お姫ちん?」
貴音「この『雪』には逆らえない…もう、落ちるしかない…そう思っているのですか」
真美「…悔しいけど…その通りだよ。もう、どうしようもない」
貴音「真美。弱気にならないでください、負けることなんて考えてはいけません」
真美「………」
貴音「勝ちましょう。二人ならば、きっとできます」ニコ
二人は、宙に放り出された。
ズザザザザザ
雪の壁が、真美と貴音をどんどんの手前の吹き抜けの方へと押していく。
真美「うぅ、ヤバい…!」
真美(このままだと、柵通り越して落とされる…こっから落ちたら、直で一階…ただじゃ済まない…!)
真美(もう、ダメだ…!)
貴音「真美」
真美「…お姫ちん?」
貴音「この『雪』には逆らえない…もう、落ちるしかない…そう思っているのですか」
真美「…悔しいけど…その通りだよ。もう、どうしようもない」
貴音「真美。弱気にならないでください、負けることなんて考えてはいけません」
真美「………」
貴音「勝ちましょう。二人ならば、きっとできます」ニコ
二人は、宙に放り出された。
84: 2014/12/07(日) 02:37:26 ID:wePvZUL6
真美「うあああああああ!!」
真美(落ちる、氏ぬ! どうにか…しなきゃ!)
貴音「真美、スタンドを!」
真美「!」ドォン
『スタートスター』を出し、貴音の方に手を伸ばす。
ガシッ
貴音が『スタートスター』の手を取ると…
グッ!!
貴音は『フラワーガール』で、三階の柵を掴んだ。
ズドドドドド
雪崩が、下の階へとなだれ落ちていく。
貴音「ぐ…」ググ
一緒に流されそうになるが、貴音は必氏に、柵と真美から手を放そうとしなかった。
真美(落ちる、氏ぬ! どうにか…しなきゃ!)
貴音「真美、スタンドを!」
真美「!」ドォン
『スタートスター』を出し、貴音の方に手を伸ばす。
ガシッ
貴音が『スタートスター』の手を取ると…
グッ!!
貴音は『フラワーガール』で、三階の柵を掴んだ。
ズドドドドド
雪崩が、下の階へとなだれ落ちていく。
貴音「ぐ…」ググ
一緒に流されそうになるが、貴音は必氏に、柵と真美から手を放そうとしなかった。
85: 2014/12/07(日) 02:48:44 ID:wePvZUL6
真美「よし、こっから二階に…」
真美は、下の階へと飛び移ろうとするが…
貴音「待ってください、真美」
真美「ほぇ?」
貴音「もしもここで三階に上がれなければ、もう奴は上の階に登らせるような真似はしないでしょう」
貴音「まず階段を潰してくる…そしてどこへ行こうとも、なりふり構わず押し潰してきます」
真美「じゃあ…どうすんのさ」
貴音「こう…するのです!」グイッ
真美「わーっ!?」グイン
遠心力をつけ、真美の体が上の階まで引っ張り上げられた。
真美は、下の階へと飛び移ろうとするが…
貴音「待ってください、真美」
真美「ほぇ?」
貴音「もしもここで三階に上がれなければ、もう奴は上の階に登らせるような真似はしないでしょう」
貴音「まず階段を潰してくる…そしてどこへ行こうとも、なりふり構わず押し潰してきます」
真美「じゃあ…どうすんのさ」
貴音「こう…するのです!」グイッ
真美「わーっ!?」グイン
遠心力をつけ、真美の体が上の階まで引っ張り上げられた。
86: 2014/12/07(日) 02:55:41 ID:wePvZUL6
真美「いた!」ドサ
三階の床に尻をつく。
マミ「あ…? なんだ、戻って来たんだ」
真美「くっ」クルッ
マミなど眼中にないかのように、真美は振り返って柵に捕まっている貴音に手を伸ば
真美「お姫…!」
そうと、して
貴音「………」
その手が、空を掴む。
『フラワーガール』が花弁を閉じ、『つぼみ』になった。
真美「ち…ん…」
身体を支えるものがなくなった貴音は、下へと落ちていった。
三階の床に尻をつく。
マミ「あ…? なんだ、戻って来たんだ」
真美「くっ」クルッ
マミなど眼中にないかのように、真美は振り返って柵に捕まっている貴音に手を伸ば
真美「お姫…!」
そうと、して
貴音「………」
その手が、空を掴む。
『フラワーガール』が花弁を閉じ、『つぼみ』になった。
真美「ち…ん…」
身体を支えるものがなくなった貴音は、下へと落ちていった。
87: 2014/12/07(日) 03:00:52 ID:wePvZUL6
真美「………」ヘタッ
真美は、その場に崩れ落ちた。
マミ「お姫ちんは…助からなかったみたいだね?」
ヒュルルルォ
下の階から、落ちていった『雪』がマミの下へ戻ってくる。
マミ「それにしても、お姫ちんも…真美を助けてどうするつもりだったんだろ?」
真美「お姫ちん…」
マミ「どーせ真美なんて、もっかい落として終わりなのにさ」
真美「………」ムクッ
真美は、立ち上がった。
マミ「ありゃ、まだやる気あるんだ? 一人じゃあ何もできないクセに」
真美「何もできない…?」
真美は、その場に崩れ落ちた。
マミ「お姫ちんは…助からなかったみたいだね?」
ヒュルルルォ
下の階から、落ちていった『雪』がマミの下へ戻ってくる。
マミ「それにしても、お姫ちんも…真美を助けてどうするつもりだったんだろ?」
真美「お姫ちん…」
マミ「どーせ真美なんて、もっかい落として終わりなのにさ」
真美「………」ムクッ
真美は、立ち上がった。
マミ「ありゃ、まだやる気あるんだ? 一人じゃあ何もできないクセに」
真美「何もできない…?」
88: 2014/12/07(日) 03:09:00 ID:wePvZUL6
マミ「だって、そうじゃん。いちおーコンビってことになってたけど、マミなんてアミがいなくてもゼンゼン戦えんのにさ」
マミ「真美は亜美がいないと何もできない、お姫ちんに助けてもらわなきゃ、何もできないじゃん」
真美「そうだよ」
ゴ
マミ「ん?」
真美「真美ってば、しょっちゅー寝坊してさ…亜美や、ママに起こしてもらわないと遅刻しまくっちゃうし」
真美「にーちゃんやピヨちゃんにだって、いっぱいめーわくかけて、りっちゃんにいっつも怒られてるし」
真美「アイドルの仕事でも…ポカやっちゃって、みんなに助けてもらっちゃうことだって、いっぱいある」
マミ「へー、そーなんだ。そういうキオクもあるけど、真美自身から聞くとピチピチ新鮮だねー」
マミ「マミは『完全なアイドル』だからそういうことなんてしないし、よくわかんないけど」
真美「でもさ。それって、そんなに悪いこと?」
ゴゴ
マミ「真美は亜美がいないと何もできない、お姫ちんに助けてもらわなきゃ、何もできないじゃん」
真美「そうだよ」
ゴ
マミ「ん?」
真美「真美ってば、しょっちゅー寝坊してさ…亜美や、ママに起こしてもらわないと遅刻しまくっちゃうし」
真美「にーちゃんやピヨちゃんにだって、いっぱいめーわくかけて、りっちゃんにいっつも怒られてるし」
真美「アイドルの仕事でも…ポカやっちゃって、みんなに助けてもらっちゃうことだって、いっぱいある」
マミ「へー、そーなんだ。そういうキオクもあるけど、真美自身から聞くとピチピチ新鮮だねー」
マミ「マミは『完全なアイドル』だからそういうことなんてしないし、よくわかんないけど」
真美「でもさ。それって、そんなに悪いこと?」
ゴゴ
89: 2014/12/07(日) 03:19:53 ID:wePvZUL6
真美「メンドーなこと全部、人に押し付けるのとかは悪いかもしんないけどさ」
真美「真美が寝坊してたら、亜美やママが起こしてくれる」
真美「亜美が寝坊してたら、真美が起こしてあげる」
真美「誰かとお菓子を分けたら、美味しいね、って言い合える」
真美「それって、そんなに悪いこと?」
ゴゴゴゴ
真美「はるるんの『ジ・アイドルマスター』だって、みんなで力を合わせて勝ったんだ」
マミ「………」
真美「一人で最強より、一人で完全より…」
ゴゴゴゴ ゴゴゴ
真美「真美は、そっちの方がいい」
マミ「ふーん、あっそ…」
真美「真美が寝坊してたら、亜美やママが起こしてくれる」
真美「亜美が寝坊してたら、真美が起こしてあげる」
真美「誰かとお菓子を分けたら、美味しいね、って言い合える」
真美「それって、そんなに悪いこと?」
ゴゴゴゴ
真美「はるるんの『ジ・アイドルマスター』だって、みんなで力を合わせて勝ったんだ」
マミ「………」
真美「一人で最強より、一人で完全より…」
ゴゴゴゴ ゴゴゴ
真美「真美は、そっちの方がいい」
マミ「ふーん、あっそ…」
90: 2014/12/07(日) 03:21:31 ID:wePvZUL6
マミ「それで? ひとりぼっちの真美は、やっぱり何もできないんだよね~」
真美「一人じゃあない」
マミ「?」
真美「真美がここにいるのは…お姫ちんが、助けてくれたから、引っ張り上げてくれたから」
真美「真美は…」
真美(さっき、お姫ちんの手を掴めなかったあの時…)
貴音『………』
真美(お姫ちんは、言ってた。声は出さなかったけど、確かに真美には聞こえた)
『頼りにしてますよ、真美』
真美「真美は、お姫ちんの想いを背負ってる! だから、真美は一人じゃあない!」
マミ「…よくわかんないなぁ」
真美「一人じゃあない」
マミ「?」
真美「真美がここにいるのは…お姫ちんが、助けてくれたから、引っ張り上げてくれたから」
真美「真美は…」
真美(さっき、お姫ちんの手を掴めなかったあの時…)
貴音『………』
真美(お姫ちんは、言ってた。声は出さなかったけど、確かに真美には聞こえた)
『頼りにしてますよ、真美』
真美「真美は、お姫ちんの想いを背負ってる! だから、真美は一人じゃあない!」
マミ「…よくわかんないなぁ」
91: 2014/12/07(日) 03:31:35 ID:wePvZUL6
マミ「なんか背負っちゃってるみたいだけど」
ドバァ!!
先程と同じ…いや、それ以上の大量の『雪』が、真美へと襲いかかる。
マミ「それごと流しちゃえばおしまいっしょ?」
ドドド ドドド
真美「行くよ、『スタートスター』」ズゥン
マミ「そんなスタンドで、何ができんのさ!」
真美「うりゃあ!!」ズドッ
左手を開き、押し出すように雪の壁へと突き出した。
ドドドドドド
真美「く…」
襲いかかる巨大な力の波に、真美は歯を食いしばり、その場で踏ん張っている。
マミ「ほらほら、そんなんじゃお姫ちんの二の腕だよ真美!!」
ドバァ!!
先程と同じ…いや、それ以上の大量の『雪』が、真美へと襲いかかる。
マミ「それごと流しちゃえばおしまいっしょ?」
ドドド ドドド
真美「行くよ、『スタートスター』」ズゥン
マミ「そんなスタンドで、何ができんのさ!」
真美「うりゃあ!!」ズドッ
左手を開き、押し出すように雪の壁へと突き出した。
ドドドドドド
真美「く…」
襲いかかる巨大な力の波に、真美は歯を食いしばり、その場で踏ん張っている。
マミ「ほらほら、そんなんじゃお姫ちんの二の腕だよ真美!!」
92: 2014/12/07(日) 03:32:34 ID:wePvZUL6
真美「負けない…!」
ズ ズズ ズズ
マミ「ん?」
マミ(なんか…目の錯覚? 『スタートスター』の手が、でかくなってるような…)
ズズズズズズ
マミ(いや、気のせいじゃない! 『スタートスター』の体が左手に飲み込まれて…)
真美「輝け! 『スタートスター…!!」
マミ(巨大な、『手』に…!?)
ズォォォォォォォ!!
ドドドドドド
・ ・ ・ ・
シュゥゥゥゥ…
雪崩が収まった。
『手』も、その背後にいた真美も、その場から一歩も動いていなかった。
真美「…ジェミー』」
ズ ズズ ズズ
マミ「ん?」
マミ(なんか…目の錯覚? 『スタートスター』の手が、でかくなってるような…)
ズズズズズズ
マミ(いや、気のせいじゃない! 『スタートスター』の体が左手に飲み込まれて…)
真美「輝け! 『スタートスター…!!」
マミ(巨大な、『手』に…!?)
ズォォォォォォォ!!
ドドドドドド
・ ・ ・ ・
シュゥゥゥゥ…
雪崩が収まった。
『手』も、その背後にいた真美も、その場から一歩も動いていなかった。
真美「…ジェミー』」
93: 2014/12/07(日) 03:34:05 ID:wePvZUL6
スタンド名:「マイルド・スノー」
本体:フタミ マミ
タイプ:遠隔操作型・不定形
破壊力:D~B スピード:C 射程距離:B(20m程度) 能力射程:B(20m程度)
持続力:B 精密動作性:D 成長性:C
能力:大気中の水分を固めて作り出される、「雪」の性質を持ったスタンド。
凝縮すれば攻撃の衝撃をすべて散らしてしまう鉄壁の盾となる。
スタンド自体にはあまり殺傷力はないため、重さや圧力で押し潰したり、押し流したりして攻撃する。
「雪」のようではあるが触っても冷たくなく、常温。
A:超スゴイ B:スゴイ C:人間並 D:ニガテ E:超ニガテ
本体:フタミ マミ
タイプ:遠隔操作型・不定形
破壊力:D~B スピード:C 射程距離:B(20m程度) 能力射程:B(20m程度)
持続力:B 精密動作性:D 成長性:C
能力:大気中の水分を固めて作り出される、「雪」の性質を持ったスタンド。
凝縮すれば攻撃の衝撃をすべて散らしてしまう鉄壁の盾となる。
スタンド自体にはあまり殺傷力はないため、重さや圧力で押し潰したり、押し流したりして攻撃する。
「雪」のようではあるが触っても冷たくなく、常温。
A:超スゴイ B:スゴイ C:人間並 D:ニガテ E:超ニガテ
99: 2014/12/15(月) 01:46:39 ID:bmyZBzA.
ズゥゥン…
マミ「変わった…」
ギュ!!
真美の前に立ちはだかる『左手』が、塞き止めていた『雪』を握りしめ…
真美「うりゃぁ!!」ビュッ
できた雪玉を、棚の上のマミに投げつける。
マミ「………」
バサッ
真美「ありゃ」
ヒュルル…
雪玉はマミの目の前で崩れ、細かい雪となって彼女の周囲に舞い始めた。
マミ「変わった…」
ギュ!!
真美の前に立ちはだかる『左手』が、塞き止めていた『雪』を握りしめ…
真美「うりゃぁ!!」ビュッ
できた雪玉を、棚の上のマミに投げつける。
マミ「………」
バサッ
真美「ありゃ」
ヒュルル…
雪玉はマミの目の前で崩れ、細かい雪となって彼女の周囲に舞い始めた。
100: 2014/12/15(月) 01:51:34 ID:bmyZBzA.
マミ「当たり前じゃん、これはマミのスタンドなんだよ?」
マミ「余程気が動転してるか、余程のマヌケじゃなければこんなのにやられるはず…」
グッ
話してる間に、目の前に巨大な拳が近づいてきている。
真美「うりゃっ!!」ゴッ
マミ「『マイルド・スノー』」
ヒュッ ヒュルルル
ドグゴ!
雪が盾となり、『ジェミー』の攻撃を防ぐ。
真美「!」
マミ「でかくなった分、速度は遅いね。こんなのは見てから対応できる」
マミ「余程気が動転してるか、余程のマヌケじゃなければこんなのにやられるはず…」
グッ
話してる間に、目の前に巨大な拳が近づいてきている。
真美「うりゃっ!!」ゴッ
マミ「『マイルド・スノー』」
ヒュッ ヒュルルル
ドグゴ!
雪が盾となり、『ジェミー』の攻撃を防ぐ。
真美「!」
マミ「でかくなった分、速度は遅いね。こんなのは見てから対応できる」
101: 2014/12/15(月) 02:00:27 ID:bmyZBzA.
ズモモ
真美「わわっ」ヒョイ
拳が『雪』に覆われようとしていたので、自分の近くまで引っ込めた。
マミ「んっふっふっふ~、どうしたの? ン? 負けないんじゃなかったの!?」
マミ「スタンドが変わったから…それで何か変わんの!? マミのさいきょーの盾は破れないッ!!」
ビシャッ
・ ・ ・ ・
マミ「…ん?」
『雪』の盾の一部が、弾丸となって真美の足下に飛んだ。
マミ(あれ…? 攻撃なんてするつもりじゃなかったんだけど…何?)
ビュン ビュビュン
ベチャ! グチャ グチャッ
マミ「えっ、えっ!?」
『雪』はマミの意思とは関係なく、勝手に攻撃…ではなく、次々と真美のいる方に引っ張られていく。
真美「わわっ」ヒョイ
拳が『雪』に覆われようとしていたので、自分の近くまで引っ込めた。
マミ「んっふっふっふ~、どうしたの? ン? 負けないんじゃなかったの!?」
マミ「スタンドが変わったから…それで何か変わんの!? マミのさいきょーの盾は破れないッ!!」
ビシャッ
・ ・ ・ ・
マミ「…ん?」
『雪』の盾の一部が、弾丸となって真美の足下に飛んだ。
マミ(あれ…? 攻撃なんてするつもりじゃなかったんだけど…何?)
ビュン ビュビュン
ベチャ! グチャ グチャッ
マミ「えっ、えっ!?」
『雪』はマミの意思とは関係なく、勝手に攻撃…ではなく、次々と真美のいる方に引っ張られていく。
102: 2014/12/15(月) 02:05:20 ID:bmyZBzA.
真美「破れたね」サクッ
地面に落ちた『雪』を踏みつける。
マミ(『雪』の盾が…盾に、穴が空いた!)
真美「『スタートスター・ジェミー』!!」ドギュン
マミ「うあああっ!!」
ぽっかり空いた穴に向かって、拳が飛んでくる。
マミ(ガードするには『雪』が足りない…ヤバいっ)
ヒョイッ
マミは、奥の棚へと飛び移った。
ゴォォォォ
真美「んっ」ビタッ
マミの目の前で、『左手』が止まる。
地面に落ちた『雪』を踏みつける。
マミ(『雪』の盾が…盾に、穴が空いた!)
真美「『スタートスター・ジェミー』!!」ドギュン
マミ「うあああっ!!」
ぽっかり空いた穴に向かって、拳が飛んでくる。
マミ(ガードするには『雪』が足りない…ヤバいっ)
ヒョイッ
マミは、奥の棚へと飛び移った。
ゴォォォォ
真美「んっ」ビタッ
マミの目の前で、『左手』が止まる。
103: 2014/12/15(月) 02:12:55 ID:bmyZBzA.
マミ「ふぅ…っ」
真美「………」
マミ「その…『ジェミー』? あんまり『射程距離』は長くないね。1mかそんくらい?」
マミ(マミの『マイルド・スノー』は遠くからでも攻撃できる。このまま近づかせなきゃ大丈夫…)
真美「」ス…
チャキ
マミ(ん!?)
『ジェミー』が手で銃を作るように、人差し指をマミに向けた。
マミ(あの手…指先に、穴が…)
ドギュン!!
マミ「うげっ!?」
『ジェミー』が指から、弾を打ち出してきた。
真美「………」
マミ「その…『ジェミー』? あんまり『射程距離』は長くないね。1mかそんくらい?」
マミ(マミの『マイルド・スノー』は遠くからでも攻撃できる。このまま近づかせなきゃ大丈夫…)
真美「」ス…
チャキ
マミ(ん!?)
『ジェミー』が手で銃を作るように、人差し指をマミに向けた。
マミ(あの手…指先に、穴が…)
ドギュン!!
マミ「うげっ!?」
『ジェミー』が指から、弾を打ち出してきた。
104: 2014/12/15(月) 02:19:09 ID:bmyZBzA.
マミ「マ、『マイルド・スノー』ッ」
ダスッ!
残された『雪』をかき集めて、弾から身を守った。
マミ「く~っ、そっちも遠くから攻撃できんのか…油断タイヤキ…」
ズルッ
マミ「あ!?」
かき集めた残りの雪が、『ジェミー』の後方へと飛んでいってしまう。
マミ「こ、このスタンド…この能力は…」
真美「いくよん」ビッ
ダン!
中指を立て、そこから一発の弾丸が放たれる。
マミ「うぐ!」ドス
その一発が、マミの胸へと命中した。
ダスッ!
残された『雪』をかき集めて、弾から身を守った。
マミ「く~っ、そっちも遠くから攻撃できんのか…油断タイヤキ…」
ズルッ
マミ「あ!?」
かき集めた残りの雪が、『ジェミー』の後方へと飛んでいってしまう。
マミ「こ、このスタンド…この能力は…」
真美「いくよん」ビッ
ダン!
中指を立て、そこから一発の弾丸が放たれる。
マミ「うぐ!」ドス
その一発が、マミの胸へと命中した。
105: 2014/12/15(月) 02:32:48 ID:bmyZBzA.
マミ「ぐあーっ、やられ…」ググ
マミ「って、あんま痛くない…」
ズル!
マミ「うお!?」
足が滑る。棚から落ちそうになったが、天板を掴んでとどまる。
マミ「う…」プルプル
しかし、『完全なアイドル』である彼女も自分の全体重を指だけで支えることはできず、今にも指は離れそうだ。
マミ「こ、この…このスタンド…」グググ
真美「」グッ
真美は上半身をひねりながら、左手で拳を作っている。
マミ「このスタンド、『引っ張る』能力だッ! マミの身体が…『引っ張ら』れるッ!!」ググググ
ズルッ
指が、離れた。
マミ「って、あんま痛くない…」
ズル!
マミ「うお!?」
足が滑る。棚から落ちそうになったが、天板を掴んでとどまる。
マミ「う…」プルプル
しかし、『完全なアイドル』である彼女も自分の全体重を指だけで支えることはできず、今にも指は離れそうだ。
マミ「こ、この…このスタンド…」グググ
真美「」グッ
真美は上半身をひねりながら、左手で拳を作っている。
マミ「このスタンド、『引っ張る』能力だッ! マミの身体が…『引っ張ら』れるッ!!」ググググ
ズルッ
指が、離れた。
106: 2014/12/15(月) 02:39:32 ID:bmyZBzA.
マミ「うあああああああああああああ!!」
ガン ガンッ
マミの身体が、棚の角にぶつかりながら、真美の方へと飛んでいく。
ガッ
真美は、膝を落とし…
真美「うりゃあっ!!」
ボゴォ
マミ「うげぇ!」
振りかぶるように、その『左手』でマミの全身を撃ち抜く。
ギュルルルルルル
ギャン! ガン ゴン ガン ガン
ドグッバァァーン!!
自分の身の丈ほどもある拳に殴り飛ばされ、マミは回転しながらブッ飛んでいった。
ガン ガンッ
マミの身体が、棚の角にぶつかりながら、真美の方へと飛んでいく。
ガッ
真美は、膝を落とし…
真美「うりゃあっ!!」
ボゴォ
マミ「うげぇ!」
振りかぶるように、その『左手』でマミの全身を撃ち抜く。
ギュルルルルルル
ギャン! ガン ゴン ガン ガン
ドグッバァァーン!!
自分の身の丈ほどもある拳に殴り飛ばされ、マミは回転しながらブッ飛んでいった。
107: 2014/12/15(月) 02:54:23 ID:bmyZBzA.
マミ「が、がふ…」ズル…
奥の壁からずり落ちる。
マミ「ぐ…双海真美…許さな…」
真美「おろ、まだ平気そうだね」
マミ「!?」グンッ
『ジェミー』に殴られた効果で、また身体が『引っ張ら』れる。
真美「じゃ、もいっぱつ」グッ
先ほどと同じように、構えた。
ゴォォォォォ
マミ「マ…『マイルド・スノー』ォォォッ!!」
真美「無理無理、守るための『雪』を集めるより、こっちが殴る方が…」グッ
カウンターを合わせるボクサーのように、一歩踏み込む。
真美「早い!」ヒュッ
奥の壁からずり落ちる。
マミ「ぐ…双海真美…許さな…」
真美「おろ、まだ平気そうだね」
マミ「!?」グンッ
『ジェミー』に殴られた効果で、また身体が『引っ張ら』れる。
真美「じゃ、もいっぱつ」グッ
先ほどと同じように、構えた。
ゴォォォォォ
マミ「マ…『マイルド・スノー』ォォォッ!!」
真美「無理無理、守るための『雪』を集めるより、こっちが殴る方が…」グッ
カウンターを合わせるボクサーのように、一歩踏み込む。
真美「早い!」ヒュッ
108: 2014/12/15(月) 03:04:25 ID:bmyZBzA.
ズルッ
真美「はれ?」フワ…
殴ろうとした瞬間、真美の足が床の『雪』に取られ、体が宙に浮いた。
真美「ぎゃっ!」グギャ!
そのまま、鼻から地面に叩き付けられる。
マミ「おお…っと」ヒュン
マミは真美の上を、柵の上を通り過ぎて、吹き抜けから下に落ちようとしている。
真美「!」
マミ「思ったよりはけっこー、強かったよ真美」
マミ「でも、そのスタンドはあくまでも『近距離パワー型』」
マミ「そっちは弾も届かない下の階からでも、こっちにはいくらでも攻撃手段はある」
真美(雪崩に大雪玉…量さえあれば、このスタンドに射程距離はあんま関係ない…)
真美(このまま下に行かれたら…まずい! かも!)
真美「はれ?」フワ…
殴ろうとした瞬間、真美の足が床の『雪』に取られ、体が宙に浮いた。
真美「ぎゃっ!」グギャ!
そのまま、鼻から地面に叩き付けられる。
マミ「おお…っと」ヒュン
マミは真美の上を、柵の上を通り過ぎて、吹き抜けから下に落ちようとしている。
真美「!」
マミ「思ったよりはけっこー、強かったよ真美」
マミ「でも、そのスタンドはあくまでも『近距離パワー型』」
マミ「そっちは弾も届かない下の階からでも、こっちにはいくらでも攻撃手段はある」
真美(雪崩に大雪玉…量さえあれば、このスタンドに射程距離はあんま関係ない…)
真美(このまま下に行かれたら…まずい! かも!)
109: 2014/12/15(月) 03:07:59 ID:bmyZBzA.
真美「『スタートスター・ジェミー』!」ゴウッ
マミ「………」ヒュルルルル
マミの周りに、『雪』が集まっていく。
真美「」バラッ
『ジェミー』は吹き抜けから下に向かって、『4』を作るように構える。
真美「はっ!」
ダン ダン ダダダン
人差し指、中指、薬指、そして小指から一発ずつ、弾が飛ぶ。
マミ「………」
ヒュン ヒュヒュン
弾は4発すべて、マミの横を抜けあらぬ方向に飛んでいった。
マミ「………」ヒュルルルル
マミの周りに、『雪』が集まっていく。
真美「」バラッ
『ジェミー』は吹き抜けから下に向かって、『4』を作るように構える。
真美「はっ!」
ダン ダン ダダダン
人差し指、中指、薬指、そして小指から一発ずつ、弾が飛ぶ。
マミ「………」
ヒュン ヒュヒュン
弾は4発すべて、マミの横を抜けあらぬ方向に飛んでいった。
110: 2014/12/15(月) 03:13:15 ID:bmyZBzA.
真美「………」
マミ「射的は慣れてない? 全然狙いが定まってなかったけど」
ゴォォォ
下から、何かが飛んでくる。
ォォォォォォォ
『ジェミー』の弾を当てられた缶が、勢いよくマミに向かい打ち上げられている。
ドボォ
しかし、それはマミが背中に出した『雪』の盾に防がれた。
真美「!」
マミ「当たると…思った? わざと外した、なんてバレバレだよ。これが狙いだったんでしょ?」ヒュルル
ガシャ ガシャン
缶は勢いを失い、真下に落ちていく。
ズルッ
真美「………!」
マミは、そのまま雪の上を滑って二階へと降りていった。
マミ「射的は慣れてない? 全然狙いが定まってなかったけど」
ゴォォォ
下から、何かが飛んでくる。
ォォォォォォォ
『ジェミー』の弾を当てられた缶が、勢いよくマミに向かい打ち上げられている。
ドボォ
しかし、それはマミが背中に出した『雪』の盾に防がれた。
真美「!」
マミ「当たると…思った? わざと外した、なんてバレバレだよ。これが狙いだったんでしょ?」ヒュルル
ガシャ ガシャン
缶は勢いを失い、真下に落ちていく。
ズルッ
真美「………!」
マミは、そのまま雪の上を滑って二階へと降りていった。
111: 2014/12/15(月) 03:20:05 ID:bmyZBzA.
シャン
シャンシャンシャン
真美「うあ、これは…」
頭上に、大量の『雪』が集まってきている。
真美(これを落として、真美を押しつぶす気…!?)
真美(その前に、倒す…! …大丈夫!)ヒョイッ
三階の柵の下から身を出して二階を覗き込み、視線と一緒に『ジェミー』の指を向ける。
真美(どこだろ…?)
真美(また、どこかに身を潜めてるのかな…こっからじゃわかんない)
シャンシャンシャンシャン
真美「…………」
カサ…
ドォン!!
何かが動く音を聞くと同時、弾を撃った。
シャンシャンシャン
真美「うあ、これは…」
頭上に、大量の『雪』が集まってきている。
真美(これを落として、真美を押しつぶす気…!?)
真美(その前に、倒す…! …大丈夫!)ヒョイッ
三階の柵の下から身を出して二階を覗き込み、視線と一緒に『ジェミー』の指を向ける。
真美(どこだろ…?)
真美(また、どこかに身を潜めてるのかな…こっからじゃわかんない)
シャンシャンシャンシャン
真美「…………」
カサ…
ドォン!!
何かが動く音を聞くと同時、弾を撃った。
112: 2014/12/15(月) 03:27:38 ID:bmyZBzA.
ズダン!
弾は地面にぶつかった。
マミ「ふ、んふふ…」
カサ…カサカサ…
音は、破れた包装紙が風で揺れているだけのものだった。
ゴゴゴゴゴ
マミ「ゲームオーバーだよ真美! 『雪』は集まった!」
ドボォォォォ
真美を、三階の全てを落ち潰そうと、空から『雪』の滝が降り出した。
マミ「そっから下まで、頭から落ちてみる!? まだ助かるかもよ!?」
真美「………」ボソ
マミ「え、何?」
真美「『引っ張る』」
弾は地面にぶつかった。
マミ「ふ、んふふ…」
カサ…カサカサ…
音は、破れた包装紙が風で揺れているだけのものだった。
ゴゴゴゴゴ
マミ「ゲームオーバーだよ真美! 『雪』は集まった!」
ドボォォォォ
真美を、三階の全てを落ち潰そうと、空から『雪』の滝が降り出した。
マミ「そっから下まで、頭から落ちてみる!? まだ助かるかもよ!?」
真美「………」ボソ
マミ「え、何?」
真美「『引っ張る』」
113: 2014/12/15(月) 03:34:26 ID:bmyZBzA.
真美「」ズルリ
ギュン!
真美は三階の床から降りると、地面に着陸しようとする飛行機のように、斜め方向で二階へと落ちてきた。
ズズゥゥン…
マミ「何!?」
真美「『ジェミー』の能力は、『引っ張る』んだからさ~」
真美「地面とか、壁とか…動かないものに打ち込めば、真美自身を『引っ張る』こともできる」ギュッ
ミシ…
ギュォォ
『ジェミー』の拳を握りしめながら、真美が突っ込んでくる。
マミ「うっ、く…」
真美「『雪』はないよ! 食らえ、『スタートスター…」
バァァァァン
その時。倉庫三階の床が、抜けた。
ギュン!
真美は三階の床から降りると、地面に着陸しようとする飛行機のように、斜め方向で二階へと落ちてきた。
ズズゥゥン…
マミ「何!?」
真美「『ジェミー』の能力は、『引っ張る』んだからさ~」
真美「地面とか、壁とか…動かないものに打ち込めば、真美自身を『引っ張る』こともできる」ギュッ
ミシ…
ギュォォ
『ジェミー』の拳を握りしめながら、真美が突っ込んでくる。
マミ「うっ、く…」
真美「『雪』はないよ! 食らえ、『スタートスター…」
バァァァァン
その時。倉庫三階の床が、抜けた。
114: 2014/12/15(月) 03:39:54 ID:bmyZBzA.
真美「なっ…」
マミ「ふふっ、こんなことはやったら後で怒られるから、したくなかった…『雪』の圧力で、三階ごと壊して埋めるなんてね」
マミ「でも、これでマミの勝ちだ! 三階が落ちてきてもマミは耐えられる…その上の『雪』は、マミのスタンド!」
マミ「この二重の圧力に、真美は耐えられない!」
真美「く…『スタートスター・ジェミー』!!」バッ
真美を守るように、手のひらを上に向ける。
ドザアァッ
真美「う…うお…」
マミ「あははっ、いくら『パワー』があったってねぇ、こんなもんを防ぎきれるスタンドなんてないよ!!」
メキ…メキメキ
上からかかってくる重量で、二階の棚も潰れ始めている。
マミ「さぁ、潰れろ! 潰れてしまえッ、真美ッ!!」
マミ「ふふっ、こんなことはやったら後で怒られるから、したくなかった…『雪』の圧力で、三階ごと壊して埋めるなんてね」
マミ「でも、これでマミの勝ちだ! 三階が落ちてきてもマミは耐えられる…その上の『雪』は、マミのスタンド!」
マミ「この二重の圧力に、真美は耐えられない!」
真美「く…『スタートスター・ジェミー』!!」バッ
真美を守るように、手のひらを上に向ける。
ドザアァッ
真美「う…うお…」
マミ「あははっ、いくら『パワー』があったってねぇ、こんなもんを防ぎきれるスタンドなんてないよ!!」
メキ…メキメキ
上からかかってくる重量で、二階の棚も潰れ始めている。
マミ「さぁ、潰れろ! 潰れてしまえッ、真美ッ!!」
115: 2014/12/15(月) 03:43:25 ID:bmyZBzA.
ビシ ビシビシビシ
ガラァァン
真美「わ!?」
そして、二階も抜け…
ズドドドドドド
ズズゥゥゥゥン…
その上から、膨大な『雪』が辺りを埋め尽くし、倉庫は白く染まった。
シン…
ズボッ
雪原から、腕が生える。
マミ「あーっはっはっはっは!!」ズルルッ
そこから、マミが上に這い出てきた。
ガラァァン
真美「わ!?」
そして、二階も抜け…
ズドドドドドド
ズズゥゥゥゥン…
その上から、膨大な『雪』が辺りを埋め尽くし、倉庫は白く染まった。
シン…
ズボッ
雪原から、腕が生える。
マミ「あーっはっはっはっは!!」ズルルッ
そこから、マミが上に這い出てきた。
116: 2014/12/15(月) 03:51:28 ID:bmyZBzA.
マミ「終わった! 『本物』よりも、私の方が上だった!」
マミ「や、マミの方が上だ! 上なんだ!」
「んぎ…」
マミ「んん~?」
「んぎぎ…ぎぎ…」
マミ「雪の下から声が聞こえるね。生き埋めになってんのかな?」
マミ「そだなぁ、『許してください、出してください』って言えば出してあげるよ? 牢屋行きだけど! あはは!」
「………」
マミ「え、何? 聞こえないよ?」
「下はあなただと、そう言ったのです」
声は、地面からではなく背後から聞こえた。
マミ「や、マミの方が上だ! 上なんだ!」
「んぎ…」
マミ「んん~?」
「んぎぎ…ぎぎ…」
マミ「雪の下から声が聞こえるね。生き埋めになってんのかな?」
マミ「そだなぁ、『許してください、出してください』って言えば出してあげるよ? 牢屋行きだけど! あはは!」
「………」
マミ「え、何? 聞こえないよ?」
「下はあなただと、そう言ったのです」
声は、地面からではなく背後から聞こえた。
117: 2014/12/15(月) 04:00:47 ID:bmyZBzA.
マミ「は…」クルッ
ドドドド
貴音「これで…王手、と言ったところでしょうか」
ドドド
マミ「お…お姫ちん!? なんで…」
貴音「私は一階にいたので、二階より上が瓦礫になる前に離れることができ…」
貴音「降り注ぐ雪には『フラワーガール』で穴を空け…ここまで上がって来れました」
マミ「ど、どうして…」
貴音「貴女の『雪』のスタンドです。あれが、私の落ちた真下に敷いてあったので、落ちても大した怪我は負いませんでした」
貴音「そして、先ほどの降雪…量は多いですが、範囲が広いだけに集中している訳ではありませんでした」
貴音「それならば、私の『フラワーガール』は簡単に貫通させられます」
マミ「違う! 聞きたいのはそんなことじゃあない! お姫ちんの体力はもうなかった、『フラワーガール』は使えないはずだよ!!」
ドドドド
貴音「これで…王手、と言ったところでしょうか」
ドドド
マミ「お…お姫ちん!? なんで…」
貴音「私は一階にいたので、二階より上が瓦礫になる前に離れることができ…」
貴音「降り注ぐ雪には『フラワーガール』で穴を空け…ここまで上がって来れました」
マミ「ど、どうして…」
貴音「貴女の『雪』のスタンドです。あれが、私の落ちた真下に敷いてあったので、落ちても大した怪我は負いませんでした」
貴音「そして、先ほどの降雪…量は多いですが、範囲が広いだけに集中している訳ではありませんでした」
貴音「それならば、私の『フラワーガール』は簡単に貫通させられます」
マミ「違う! 聞きたいのはそんなことじゃあない! お姫ちんの体力はもうなかった、『フラワーガール』は使えないはずだよ!!」
118: 2014/12/15(月) 04:04:33 ID:bmyZBzA.
貴音「この倉庫、私達の生活に必要な物資はなんでも揃っていますね」
マミ「え?」
貴音「もちろん、食品の缶詰なんかも…」ポトン
カラン
マミ「缶…詰…?」
真美『はっ!』ダン ダン ダダダン
マミ『当たると…思った? わざと外した、なんてバレバレだよ。これが狙いだったんでしょ?』ヒュルル
マミ「あ、あれは…あれは、マミに攻撃しようとしたんじゃあなくて…」
マミ「真下に落ちたお姫ちんの所に、この缶詰を落とすために…!!」
「そゆこと」フフン
雪の下から、得意げな声が聞こえた。
貴音「缶詰というものはあまり口にしたことはなかったのですが、これがなかなか…」
マミ「え?」
貴音「もちろん、食品の缶詰なんかも…」ポトン
カラン
マミ「缶…詰…?」
真美『はっ!』ダン ダン ダダダン
マミ『当たると…思った? わざと外した、なんてバレバレだよ。これが狙いだったんでしょ?』ヒュルル
マミ「あ、あれは…あれは、マミに攻撃しようとしたんじゃあなくて…」
マミ「真下に落ちたお姫ちんの所に、この缶詰を落とすために…!!」
「そゆこと」フフン
雪の下から、得意げな声が聞こえた。
貴音「缶詰というものはあまり口にしたことはなかったのですが、これがなかなか…」
119: 2014/12/15(月) 04:07:24 ID:bmyZBzA.
真美「確かに真美は、一人じゃあ何もできない。でも…」
マミ「う…」
真美「二人いれば、なんでもできる」
真美「みんながいれば、もっとなんでもできる!!」
貴音「さて…貴女の頼みの綱の『マイルド・スノー』は足下にあります…が」
マミ「………」
貴音「………」
マミ「『マ…」ゴゴゴ
地面から、雪の柱が競り上がろうとするが…
ヒュオッ
スッ
マミ「イルド…」
マミ「すっ」ズグバァ!!
ドサッ
目にも留まらぬ速さで、マミは『フラワーガール』に切り捨てられた。
マミ「う…」
真美「二人いれば、なんでもできる」
真美「みんながいれば、もっとなんでもできる!!」
貴音「さて…貴女の頼みの綱の『マイルド・スノー』は足下にあります…が」
マミ「………」
貴音「………」
マミ「『マ…」ゴゴゴ
地面から、雪の柱が競り上がろうとするが…
ヒュオッ
スッ
マミ「イルド…」
マミ「すっ」ズグバァ!!
ドサッ
目にも留まらぬ速さで、マミは『フラワーガール』に切り捨てられた。
120: 2014/12/15(月) 04:14:11 ID:bmyZBzA.
サラ…サラサラ
スゥ…
マミが砂になり、『雪』は融けるように消えていった。
真美「うんせ!」ガッシャァァァ
真美の上に積まれていた瓦礫を、『ジェミー』で一気に押しのけた。
貴音「ぐれぇとな相手でした」
真美「でも、真美達のコンビーフの勝ちだね!」
貴音「先ほどの缶詰でしょうか?」
真美「や、そうじゃなくて…えっと…ま、いっか」
スゥ…
マミが砂になり、『雪』は融けるように消えていった。
真美「うんせ!」ガッシャァァァ
真美の上に積まれていた瓦礫を、『ジェミー』で一気に押しのけた。
貴音「ぐれぇとな相手でした」
真美「でも、真美達のコンビーフの勝ちだね!」
貴音「先ほどの缶詰でしょうか?」
真美「や、そうじゃなくて…えっと…ま、いっか」
121: 2014/12/15(月) 04:27:27 ID:bmyZBzA.
真美(それから…)
真美「ふーっ、ごちそうさま」
貴音「………」
真美(あの後、連れてかれた人達の姿はもうなかったし、足跡も残ってないしで、追っかけることはできなかった)
真美(だから、お姫ちんと相談して…この、ホテルみたいなとこに戻ってきて、今晩ご飯を食べてる)
真美(結構人多いし、そんな長い時間外にいたわけじゃないから、こっそり戻ってきても気づかれなかった)
真美(そして、帰ってきてからも探してみたけど…765プロのみんなは、真美とお姫ちん以外はやっぱしここにはいないみたい。どこにいるんだろ?)
真美(ここのことは、ちょくちょく調べてみるつもりだけど…真美達は…しばらくは、ここにいるしかないのかなぁ…)
真美「お姫ちん、ここのご飯美味しいよね! しかもタダだし、なんでも作ってくれるし!」
貴音「………」
真美「はぁー、でもキュークツだよね…一生ってのはやだなぁ。みんなもいないし…」
貴音「………」
真美「お姫ちん?」
真美「ふーっ、ごちそうさま」
貴音「………」
真美(あの後、連れてかれた人達の姿はもうなかったし、足跡も残ってないしで、追っかけることはできなかった)
真美(だから、お姫ちんと相談して…この、ホテルみたいなとこに戻ってきて、今晩ご飯を食べてる)
真美(結構人多いし、そんな長い時間外にいたわけじゃないから、こっそり戻ってきても気づかれなかった)
真美(そして、帰ってきてからも探してみたけど…765プロのみんなは、真美とお姫ちん以外はやっぱしここにはいないみたい。どこにいるんだろ?)
真美(ここのことは、ちょくちょく調べてみるつもりだけど…真美達は…しばらくは、ここにいるしかないのかなぁ…)
真美「お姫ちん、ここのご飯美味しいよね! しかもタダだし、なんでも作ってくれるし!」
貴音「………」
真美「はぁー、でもキュークツだよね…一生ってのはやだなぁ。みんなもいないし…」
貴音「………」
真美「お姫ちん?」
122: 2014/12/15(月) 04:32:25 ID:bmyZBzA.
貴音「これだけ…なのですか…」
真美「へ?」
貴音「夕食は、これしか出してもらえないのですか…!」
真美「うーん、でも食べられるもの、今ここの食堂に残ってるので全部らしいし」
真美(ジムイン? ショクイン? のねーちゃん達が倉庫がメチャメチャになってるのを話してた)
真美(あの真美の『偽物』達をやっつけたから、真美達がカンケーあるってことはバレてないっぽいけど…)
真美(倉庫には缶詰もそうだし、その他にも色々食べ物が置いてあって…それは、全部ダメになっちゃったから、おかわりする分なんてないのだ)
貴音「一体、何故…昼は、昼はあんなにも食べさせてくれたではありませんか…!!」
真美「お姫ちんが食べたら、すぐ全部なくなっちゃうよ!」
To Be Continued...
真美「へ?」
貴音「夕食は、これしか出してもらえないのですか…!」
真美「うーん、でも食べられるもの、今ここの食堂に残ってるので全部らしいし」
真美(ジムイン? ショクイン? のねーちゃん達が倉庫がメチャメチャになってるのを話してた)
真美(あの真美の『偽物』達をやっつけたから、真美達がカンケーあるってことはバレてないっぽいけど…)
真美(倉庫には缶詰もそうだし、その他にも色々食べ物が置いてあって…それは、全部ダメになっちゃったから、おかわりする分なんてないのだ)
貴音「一体、何故…昼は、昼はあんなにも食べさせてくれたではありませんか…!!」
真美「お姫ちんが食べたら、すぐ全部なくなっちゃうよ!」
To Be Continued...
123: 2014/12/15(月) 04:35:25 ID:bmyZBzA.
スタンド名:「スタートスター・ジェミー」
本体:双海 真美
タイプ:近距離パワー型・標準
破壊力:A スピード:C 射程距離:E(1m) 能力射程:C(10m)
持続力:D 精密動作性:C 成長性:B
能力:真美の体を覆えるほどの巨大な「左手」のスタンド。
指先から「ジェミー弾」と呼ばれるテニスボール大の弾を打ち出し、弾に触れたものや、拳で殴ったものを「引っ張る」。
以前の「スタートスター」と比べると速度は遥かに劣るものの、パワーはメチャメチャ上がっている。
そのため衝撃にはかなり強いが、ダメージがあれば、真美の左手に返っていく。
A:超スゴイ B:スゴイ C:人間並 D:ニガテ E:超ニガテ
本体:双海 真美
タイプ:近距離パワー型・標準
破壊力:A スピード:C 射程距離:E(1m) 能力射程:C(10m)
持続力:D 精密動作性:C 成長性:B
能力:真美の体を覆えるほどの巨大な「左手」のスタンド。
指先から「ジェミー弾」と呼ばれるテニスボール大の弾を打ち出し、弾に触れたものや、拳で殴ったものを「引っ張る」。
以前の「スタートスター」と比べると速度は遥かに劣るものの、パワーはメチャメチャ上がっている。
そのため衝撃にはかなり強いが、ダメージがあれば、真美の左手に返っていく。
A:超スゴイ B:スゴイ C:人間並 D:ニガテ E:超ニガテ
124: 2014/12/15(月) 09:23:10 ID:YJcNXn8s
真美、その通りだww
125: 2014/12/15(月) 09:25:19 ID:F4nSffZk
熱い展開だ
ジェミーこれで成長性まだBあるのか
ジェミーこれで成長性まだBあるのか
To Be Continued...
引用元: 千早「『弓と矢』、再び」その2
コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります