あかね

京子「そうか…あかり、大丈夫かな…」

ちなつ「あの人ならラブホにでも連れて行きそうですよね」

結衣「だな…」

京子「…ちょっとさ」

結衣「ん？」

京子「二人の様子を盗み聞きしようと思うんだけど」

結衣「盗み聞き、って流れからすると…」

京子「盗聴器をしかけてみました」

結衣「懲りないな」

ちなつ「でもあかりちゃんがピンチになったらすぐに駆けつけることが出来ますね」

京子「そういうこと」

結衣「それじゃあ早速向こうの様子を聞いてみようか」

ﾎﾟﾁｯﾄﾅ

～映画館前～

あかり「今日見た映画面白かったね！お姉ちゃん！」

あかね「ええ、でもあかりが喜ぶ姿を見ている方がお姉ちゃん幸せよ？」

あかり「ふふっ、ありがとー」

あかね「さて…今度はコンサートでも見に行こうか」

あかり「いいね…あっ、それから」

あかね「ん？どうしたの？」

あかり「手、繋いでもいいかな？久し振りにお姉ちゃんと二人で出かけるんだし」

あかね「そうね…それじゃ早速」ｷﾞｭｯ

あかり「えへへ…♪」ｷﾞｭｯ

～ごらく部～

京子「何かこう…普通だな」

結衣「仲睦まじい姉妹でいいじゃん」

ちなつ「でももうちょっと何か起こってもよくないですか？」

京子「まあこんなもんだって、普通の姉妹って」

ちなつ「でもあのあかねさんですよ？」

結衣「…まあこれからだって、これから」

あかねさんなら逆にごらく部に盗聴器仕掛けててもおかしくない

～コンサート会場～

あかり「これって魔女っ娘ミラクるんのコンサートじゃない！？確かBDボックス買ってついてくる券で抽選に当たらないと行けないんじゃ…」

あかね「10箱購入していたとはいえ、私はラッキーだったわね」ﾄﾞﾔｱ

あかり「へえー、凄いねお姉ちゃん！」

あかね「あっ、コンサート始まるみたいよ」

ミラクるん「愛と正義の魔女っ娘ミラクるん、華麗に登場っ！！」

ｳｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵ

あかり「うわぁ…凄い熱気！」

あかね「大きなお友達から小さい女の子まで幅広く人気だからね」

あかり「あかりも何だかワクワクしてきたよ！」

あかね「そうね…この一体感、嫌いじゃないわ」

～ごらく部～

京子「ああ…そういえば今日はコンサートだった…」ｽﾞｰﾝ

ちなつ「京子先輩もBDボックス買ったんですか？」

結衣「もちろんな。そして抽選の結果はご覧の通りだ」

京子「本当は20箱は買いたかったのに…でもほら、中学生のお小遣いには限界があるし、ライブのDVDも発売されるし…」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

ちなつ「…だんだん可哀想になってきました」

結衣「今はそっとしておいてあげて」

～コンサート会場前～

あかり「いやー、今日は楽しかったね！」

あかね「会場限定グッズも買っちゃったし、来て良かったわ」

あかり「今度はごらく部の皆も一緒に行きたいなー」

あかね「次のライブは年末に武道館であるから、チケットを手に入れたら誘ってあげるわ」

あかり「本当！？」

あかね「今度のチケットは一般販売されるし、多分5枚は手に入るから安心して」

あかり「わあい、やったー！」ｷｬｯｷｬｯ

あかね「うふふ」

～ごらく部～

京子「お゛ね゛え゛ざ～ん」ｳｵｵｵｵｵｵｵﾝ

結衣「良かったな…武道館だぞ、武道館」

京子「一生ついて行きます！」

ちなつ「ちょっとそれは言いすぎなんじゃ…」

結衣「でも、年末のライブが楽しみだな」

京子「うん、ごらく部withあかねお姉さんで行けるのか…楽しみだな」

～ブランドショップ～

あかね「今日は一つだけ好きなものを買っていいわ」

あかり「えっ、でもこのスカートとか高いんじゃ…」

あかね「大丈夫、お姉ちゃん奮発しちゃうから」

あかり「お姉ちゃん…ありがとう！」ｷﾗｷﾗ

あかね「うふふ」

～ごらく部～

結衣「一つ気になるんだけど、あかねさんの財布大丈夫なのかな？」

ちなつ「そういえば映画見に行ったり、アニメのBDボックス10箱買ったり、ブランドショップ行ったり…」

京子「あかりのためならいくらでも費やすんじゃないかな、あの人ならあり得る」

結衣「まあ…あり得るな」

ちなつ「いいなあ、私も新しい私服が欲しいです…」

ちなつ(いつだったかお姉ちゃんから手に入れた福沢諭吉は結衣先輩とのデートで半分ほど消費しちゃったし)

～ブランドショップ前～

ｱﾘｶﾞﾄｳｺﾞｻﾞｲﾏｼﾀｰ

あかり「ありがとう、こんなに可愛い上着買ってもらっちゃって」

あかね「これから本格的に寒くなるから、お出かけの時には着て行くといいわ」

あかり「うん、本当にありがとう！」ﾆｺｯ

あかね「うふふ」

あかり「そろそろ家に帰ろうか？」

あかね「そうね、だいぶ暗くなってきたし、夕ご飯もあるしね」

あかり「うん、今日は楽しかったよ、お姉ちゃん！」

あかね「あかりに喜んでもらえて嬉しいわ」

～ごらく部～

京子「こっちも帰る支度をしようか」

結衣「うん、そうだね」

ちなつ「だいぶ日が落ちるのが早くなりましたね…」

結衣「夜道には気を付けなよ？」

ちなつ「襲われるかもしれませんしね、京子先輩に」

京子「私夜道でそんなことしないよ！？」ｶﾞｰﾝ

京子「それじゃあ受信機は部室に置いておくよ、あとの会話は聞いてもつまらなそうだし」

結衣「つまらなそうって言うなよ…」

ちなつ「まあでもデートも終わっちゃいましたしね、別にいいと思いますよ」

京子「それじゃあまた明日、さよならー」

結衣「おー、じゃあな」

ちなつ「鍵は私が返しておきますね」

～赤座家～

あかり「ただいまー」

あかね「ただいま」

あかり母「お帰りなさい、どう、楽しかった？」

あかり「うん、楽しかったよ！」

あかね「楽しかったわ」

あかり母「そう、良かったわね…ご飯は出来てるから、早く食べなさい」

「「はーい」」

～食後～

あかり「ごちそうさまー」

あかね「あかり、ちょっと私の部屋に来て」

あかり「…？良いけど……」

あかり(最近お姉ちゃんの部屋に入ってないからどんなふうになってるのか気になるなあ)

あかね(ちゃんとあかりグッズは片付けたし、大丈夫よね)

～あかねの部屋～

あかり「あ、前に来た時とあまり変わってない」

あかね「前って言っても小学4年生くらいじゃなかった？」

あかり「あれ、そうだったっけ？」

あかね「確かそうだったわよ、あの時はあかりが宿題教えてー、って言って部屋に入ってきた覚えがあるわ」

あかり「ああ、思い出した」

あかね「あの時も今も、あかりは可愛いままよ」

あかり「ふふっ、お姉ちゃんありがと」

あかね「さて、本題に入るわ」

あかり「何するの？」

あかね「今日お姉ちゃんとお出かけしてくれたお礼に、いいこと教えてあげる」

あかり「いいこと、って何？」

あかね「面白い遊びよ」

あかり「えっ、どんな遊びなの！？」

あかね「ふふっ、まずはかりんとうの両端を二人で咥えて…」


京子「ポッキーゲームしよう」へ続く

えっ

ああ、なるほどな…例のかりんとうか…

まさかの