ちなつ「こんにちはー　あっ、結衣先輩！会えてうれしいです！」

結衣「あ、あはは　私もうれしいよ」

ちなつ「～♪」ｷｭﾝ

京子「ちなつちゃん、ちょっといーい？」

ちなつ「…なんですか…？」

ﾌﾟｼｭｰ

ちなつ「きゃっ！なんですかこれっ……　…あ…あれ…？」ｸﾗｯ

京子「ちなつちゃん、私も会えてうれしいけど！！？」

ちなつ「京子先輩…　わ、私はそれ以上にうれしいです…　京子センパーイっ！」ﾀﾞｷｯ

京子「おぉう！　今日は大胆だねちなつちゃん！」

結衣「こ、効果抜群だな…　西垣先生もたまには本物を作るんだな…」

あかり「ど、どういうこと！？」

京子「ちなつちゃんは私を好きになってしまったらしいよ　いやぁ…参ったなぁー！」

あかり「ええー！？」

ちなつ「京子先輩…デートしましょう、これから！」

京子「こ、これからー？　いいけどね！」（キメ顔）

ちなつ「ありがとうございます！素敵ですぅ！」

京子「どこいこっか？」

ちなつ「先輩にお任せします！　早く行きましょうよぉ」ｽﾘｽﾘ

京子「んもー　仕方ないなぁ♪　そゆことだから今日は解散ね！　じゃ！」ｽﾀｽﾀ

結衣「あ、ああ…」

あかり「ちなつちゃん急にどうしたんだろう…？」

結衣「多分気の迷いだよ…３日もすれば元に戻るんじゃないかな」

あかり「め、目線をずらしながら言われてもっ？」

京子「どこいきたいー？」

ちなつ「京子先輩と一緒ならどこまでも…」

京子「い、いやいや…　そうだね　ゲーセン？」

ちなつ「あーっ！　また知らない振りして、何か取ってくれるんですね！？」

京子「あはは　バレたかー」

ちなつ「もう！そういうところがイチイチ素敵なんですよっ？」

京子「ちなつちゃんだってイチイチ可愛いよー」ｽﾘｽﾘ

ちなつ「京子先輩だってぇー」ｽﾘｽﾘ

京子（ん？これバカップル…？）

ちなつ「あ、ゲーセンってここですよね！」

京子「そうそう！入ろう！」

京子（しまった…惚れ薬、部室に忘れてきたぞ…？）

結衣「あ、京子のやつ　これ忘れてってる」

あかり「さっきの香水みたいなの？」

結衣「そうそう　危ないから、持って帰るか…」

あかり「え？　あ、あぶないの？」

結衣「うん、すごく　西垣先生が作ったって言えばわかるかな」

あかり「危なそうだね…」

結衣「破棄しちゃったほうがいい気もするけど…　まぁいっか　帰ろうあかり」

あかり「あ、うん　結衣ちゃんと２人で帰るのって久しぶりだね！」

結衣「あぁ…　多分小学校の低学年以降かもしれない」

あかり「えへへ！　うれしいなぁ」

結衣（あかりも結構可愛いんだよね…）ﾄﾞｷｯ

結衣「あぁそうだ…今日は京子うちにこないだろうな…」

あかり「どしたの？」

結衣「いや、カレーを昨日のうちに５食分くらい作ったんだけど…　京子がいないと捨てることになる」

あかり「寝かすとおいしいって言うよ？　とっとくのはダメなの？」

結衣「肉入れるとあまり持たないんだよ　私は肉の代わりにウィンナー入れるから少しはマシだけど」

あかり「そっかぁ　もったいないね…」

結衣「あかり、夕飯だけ食べてかない？」

あかり「え、いいの？」

結衣「まぁ言った通りもったいないし　用事があれば別にいいんだけど…」

あかり「ううん！行くよぉ！　うちによってお姉ちゃんに伝えて、着替えてからでいい？」

結衣「もちろん」

結衣の家

あかり「うーん　やっぱり安らぎ空間だよぉ」

結衣「京子も言ってたなぁ…そんなに落ち着くかな」

あかり「うん！　あかりの部屋、なんにも面白いものないから…」

結衣「そ、そっか　でもまぁ部屋がすっきりしてるのも、あかりらしくていいんじゃない？」

あかり「そうかな？　ありがとう…」

結衣「さて　夕飯にはまだ早いかな　あかりいつも何時くらいに食べるの？」

あかり「６時かな…？」

結衣「そんなもんだよね　じゃあそれまで遊んでよっか」

あかり「わーい！」

結衣（あ、あかりにこの薬を使ったらどうなるのかな…　いやでも…薬でなんて邪道だよ…）

あかり「カレーすごくおいしかったよぉ　ごちそうさま！」

結衣「お粗末さま　カレーなんてどこもあまり変わらなくない…？」

あかり「そ、そうかな？　じゃあ結衣ちゃんが作ってくれたからおいしかったのかな　えへへ」

結衣「…っ」ｷｭﾝ

あかり「じゃああかり、食器洗うの手伝うね」

結衣「あ、ああ　ありがとう」

結衣（こんな薬…使えないよ）


あかり「野菜ごろごろしてたほうがおいしいねえ」ｺﾞｼｺﾞｼ

結衣「そ、そうだね」

あかり「水冷たくてきもちー　　なんていってられるの夏だけだよね」

結衣「そ、そうだね」

あかり「結衣ちゃん？」

結衣「そ…　あれ、なに？」

あかり「もー　聞いてなかったでしょー」ﾌﾟﾝﾌﾟﾝ

結衣「ごめんごめん…」

結衣「あかりはさ…」

あかり「うん？」

結衣「女の子同士でカップル、とかどう思う？」

あかり「えっ…　あ、あかりよく分からないけど…　別に変ではないと思うかな？」

結衣「そ、そっか」ﾊﾟｧｧ

あかり「女の子同士がダメなんて決まりもないしね？」

結衣「そうだね」

あかり「あの…　なんで…？」

結衣「え、あ、いや…　別に？　ちょっと気になっただけさ」

あかり「そっかぁ」

結衣「……あかり　ごめん　あかりが可愛いのが悪いんだ…」

ﾌﾟｼｭｰ

あかり「わぁっ！　な、なにこれ結衣ちゃん！」

あかり「…あ、なぁんだ…　さっきの香水みたいなの？」

結衣「……あれ？」

あかり「びっくりしたよぉ　でもあかりが可愛いって…？」

結衣「あかり、なんともないの？」

あかり「な、なにが？」

結衣（な…効果がない…？）

あかり「でも変な香りだね…　なんかぼーっとしちゃうよぉ」

結衣「そ、そうだね　ごめんね　急に吹きつけて」

あかり「ううん　結衣ちゃんにもイタズラしたいときがあるんだよね！」ﾆｺｯ

結衣「はは…　そのとおり…」

結衣（私、最悪だな…）

あかり「じゃああかり、お姉ちゃんが心配するからそろそろ帰るね？」

結衣「あ、うん　ごめんね　なんか残飯処理みたいな感じになっちゃって」

あかり「おいしかったからいいよぉ　またね！」

結衣「うん、また明日…」

結衣（あかりに効果がなかった…　なんでなんだ…？）

結衣「えーと…あれ　側面にマニュアルみたいなのついてるな」

結衣（なになに…）

「これは惚れ薬である
　使用された相手は目の前にいる人間に惚れる
　効力は３日間」

結衣（うわ、特に変わってる点ないし…）

後日

京子「いやぁ　昨日はちなつちゃんが激しくてさぁ！」

結衣「…いや、激しいって…お前らどこまでいったんだよ…///」

京子「冗談だよ　日帰りで今日もデートしようってなった」

結衣「へえ　それは良かったね」

京子「な、なんか機嫌悪くない？」

結衣「よくはないな」

京子「なんだよぉ結衣ぃ」ｽﾘｽﾘ

結衣「やめんか…　　あ、そうだ　これ昨日忘れてっただろ」ｽｯ

京子「おぉ！そうだった！朝回収しようと思って忘れてた　サンキュー結衣！」

結衣「いや　…それって普通に吹きつけるだけで効果あるの？」

京子「そうだよ？　さては結衣さん、使いたくなりましたな？」

結衣「お、お前じゃあるまいし…　（もう使ったけど）」

あかり「……はぁ」

ちなつ「あかりちゃん、まるで恋する乙女だよ？　どうしたの？」

あかり「ち、ちなつちゃん　なんでもないよ！　昨日はどうだった？」

ちなつ「楽しかった…　京子先輩って本当に素敵だと思うなぁ」

向日葵「え…　よ、吉川さんって歳納先輩のこと苦手って言ってましたわよね…？」

ちなつ「またまた、向日葵ちゃんって冗談いうの下手だよねぇ」

向日葵「…う…すみません　私の気のせいだったみたいですわ…」

櫻子「気のせいじゃないよ　確かに苦手って言ってたし！」

ちなつ「言ってないよぉ？」

あかり「き、気の迷いっていうらしいよ！」

向日葵＆櫻子「…？」

あかり「…ちなつちゃん　ちなつちゃんが、京子ちゃんを好きになった今だから言うけど」

ちなつ「どうしたの？　改まって…」

あかり「あかりね、結衣ちゃんのこと好きなのかもしれないんだ…」

ちなつ「結衣先輩も素敵だもん、わかるよ？」

あかり「でもなんだか、その気持ちが本当なのか分からないの…」

ちなつ「そっか…　アドバイスになるかわからないけど人を好きになるとね　その人のことしか考えられなくなっちゃうよ？」

あかり「………」

あかり（あかり、結衣ちゃんのこと結構考えてるかも…）

あかり「今まではちなつちゃんが結衣ちゃんのこと好きだって分かってたから、無理に隠そうとしてたのかもしれない…」

ちなつ「そ、そうなんだ…　ごめんね…？」

あかり「ううん　今こうやって考えられたし、いいの」

結衣「ひっくしっ…」

京子「誰かが噂してますな」

結衣「いや…　ねーよ」

京子「なんか結衣のくしゃみってちょうどいいよね」

結衣「意味がわからん…」

京子「昨日いかなくてごめんね　カレーどうした？」

結衣「あかりが食べに来てくれたよ　今日食べれば捨てないで済む」

京子「飽きない？」

結衣「…お前が２杯くうから多めにつくっちゃったんだろうが…」ｲﾗｲﾗ

京子「ご、ごめんって！コブシをさげてください！」

結衣「なんかさぁ　あかりって…恋人とか、そういうの興味なさそうだよね」

京子「どうしたの急に…　熱でもあるの？」

結衣「あれ…　私なに言ってるんだろうな」

放課後

京子「じゃあまたちなつちゃんとデートしてくるんでー　よろしくー」

ちなつ「いってきまぁーす♪」

結衣「うん　いってらっしゃい」

あかり「あはは…　また２人になっちゃったね」

結衣「いいんじゃない？　たまには」

あかり「そうだねぇ」

結衣「あかり　あのさ…」

あかり「？」

結衣「昨日あかりに吹きつけたアレ…　惚れ薬なんだ…」

あかり「えっ　ほれぐすり？」

結衣「ほら、昔の漫画とかでよくあった　使われると相手に惚れちゃうって薬だよ」

あかり「………」

結衣「ごめんね　実験したかったとかじゃなくて…さ」

あかり「じゃ、じゃあ結衣ちゃんは…　あかりに好きになってほしくて、使ったの？」

結衣「…そうだよ…」

あかり「……」

結衣「ごめんね　薬に頼るなんて　引くよね…」

あかり「ううん…　今ちなつちゃんが京子ちゃんを好きになってるのも、そのせいなんだ？」

結衣「…そうなる」

あかり「あかりに効果がなかったのはね　　きっと、使わなくても結衣ちゃんのこと好きだったからだと思うな？」

結衣「え…　そ、そうなの…？」

あかり「まだ、好きってどういうことなのか分からないんだけど…　あかり、結衣ちゃんといると落ち着くんだ」

結衣「あかり……」

あかり「だから…　少し時間がかかるかもしれないけど　待ってて？　いつか、絶対に結衣ちゃんのこと本気で好きになるから！」

結衣「……はは　なんだ　あかりも、今は少しでも私のこと想っててくれたのか…」

あかり「うん…　だからね　あの、その…」

結衣「薬のこと、気にしないでいいって言いたいんでしょ」

あかり「そう！」

結衣「いいよ　いくらでも待ってる　私もあかりが好きだから…」

あかり「うん…　ありがとう！」

一方、３日後…

京子「ちなつちゃぁーん！　今日はどこいこっかぁ！？」ﾃﾞﾚﾃﾞﾚ

ちなつ「あー…？　ヤですよ　なんで京子先輩とどこか行くんですか」

京子「えっ　あっ　薬の効果、昨日までか…」

ちなつ「…なんて　いいですよ　どこか行きますか？」

京子「いいの！？」

ちなつ「はい」

京子「うへへ…　今日はうちで遊ぼうよ」

ちなつ「…もう、変なことしないでくださいよ？」


結衣「あ、あっちはあっちでうまくいってるんだな…」

あかり「えっ　どうなのかな…」

京子「あのさ　結衣とあかりが、いずれ付き合うって約束したんだって」

ちなつ「え…　結衣先輩が…？」

京子「いやその　ごめん…　正直に言うよ」

ちなつ「……？」

京子「私がちなつちゃんに惚れ薬使って遊んでる間に、結衣とあかりも遊んでてね　その間にお互いの気持ちがわかったみたいで…」

ちなつ「じゃあ　元々お互いに好きだったんですね…　結衣先輩とあかりちゃん」

京子「そ、そうだね…」

ちなつ「…なら仕方ないです　ていうか惚れ薬って…？」

京子「ごめんよぉ…　西垣ちゃんにもらってさ　ちなつちゃんについ使っちゃったんだ…」

ちなつ「まったく仕方ないですね…　私、京子先輩に応えようって想ってたのに…」

京子「え、それって…？」」

ちなつ「結衣先輩って、私には興味ないんです　合宿のときとか、旅行したときによくわかりました」

京子「そうかな…」

ちなつ「はい　　…それで、それなら私のことを考えてくれてる京子先輩と付き合ってみようかなって」

京子「ま、マジで！？」

ちなつ「し、仕方なくですよッ　　…それで、京子先輩がいいなら…」

京子「おっけーに決まってるじゃん！　付き合って下さい！」

ちなつ「…は、はい…　よろしくお願いします」

～good end～

次はなにエンドかなぁwktk

よろしい