641: 2014/08/31(日) 02:35:57.79 ID:GBL7y+Zq0

海未「惨劇の館」の未回収や氏亡シーン


699: 2014/09/14(日) 01:36:39.74 ID:gMZbuJL/0
Episode1:芽生え


海未「1,2,3,4……」パンパンパン

海未「…………」

海未「花陽、調子が悪いのですか?」

花陽「え?」ハァハァ

海未「今日はいつもよりテンポが遅れていますし、息が上がるのが早いですよ」

花陽「ご、ごめんなさい!」

海未「怒っているわけではありません。失礼します」ピトッ

海未「……少し熱がありますね」

海未「凛、申し訳ありませんが花陽を保健室に連れて行ってもらえますか?」

凛「うん、いいよ!」

凛「かよちん、行こ」

花陽「う、うん……」

スタスタスタ

700: 2014/09/14(日) 01:37:21.56 ID:gMZbuJL/0
絵里「よく気づいたわね、海未」

海未「いえ、このくらい当然ですよ」

海未「いつも皆の練習を見ていますので」

穂乃果「凄いよ海未ちゃん!」

真姫「私は全く気づかなかったわ。流石は海未ね」

希「海未ちゃんは謙虚やねぇ」
ラブライブ! School idol diary 01 ~穂乃果・ことり・海未~ (電撃コミックスNEXT)
701: 2014/09/14(日) 01:38:05.78 ID:gMZbuJL/0
にこ「……ふん、自分の体調管理もできないなんて弛んでるわ」

真姫「何言ってんのよ、にこちゃんだってこないだ意地張って倒れそうになってたじゃない」

真姫「海未が気づかなかったら大変なことになってたわよ?」

にこ「あ、あれは別に……」

希「にこっちも意地っ張りやからなぁ……皆に恥ずかしい姿を見せんように頑張ってしまうんや」

希「しかもそんな時に限って頑張って隠そうとするからタチが悪い」

希「海未ちゃんはよく皆のこと見とるね」

絵里「そうね……海未、いつもありがとう」

海未「そんなに褒められると、少し照れくさいですね」

702: 2014/09/14(日) 01:38:58.50 ID:gMZbuJL/0
ことり「ねぇ、海未ちゃん」

海未「なんですか?」

ことり「どうして凛ちゃんを付き添いにしたの?」

海未「そうですね、この時間なら保健室に先生がいるので、治療の心得がなくても大丈夫だと思ったからです」

海未「その場合、病気の時には心細くなってしまうので、いつも一緒にいて元気付けてくれる凛が最適だと思いました」

絵里「……そこまで考えてたなんて、やっぱり凄いわね」

穂乃果「うんうん、海未ちゃんは気配りができて凄いんだよ」

希「お嫁さんに欲しくなってきたわ」

海未「はいはい、お喋りはここまでです」

海未「大会も近いんですし、七人で練習を続けますよ」

「「「「はーい」」」」


ーーー
ーー

703: 2014/09/14(日) 01:39:41.30 ID:gMZbuJL/0
ーーーー下校中

穂乃果「今日も練習疲れたねー」

ことり「うん、ことりももうへとへとだよぉ」

海未「二人とも弛んでいますよ」

海未「ラブライブの予選も近いのです、このくらいで弱音を吐いていてどうするんですか」

穂乃果「うう……海未ちゃんが厳しい」

海未「厳しくありません! ラブライブで優勝するのはそんなに簡単なことではないんですから」

穂乃果「それは解ってるよぅ……」

704: 2014/09/14(日) 01:40:23.31 ID:gMZbuJL/0
海未「それと穂乃果、明日提出の宿題はちゃんとやってあるのですか?」

穂乃果「うっ……」

海未「……やっていないようですね」

海未「いいですか、生徒会長たるもの、生徒の模範とならなくてはなりません」

海未「それが宿題をやってきませんでした、なんてことになっては、皆に示しがつきません」

穂乃果「そ、そうだけど……ちゃんと出してるからさ?」

海未「私の物を写してるだけでしょう!」

穂乃果「う、海未ちゃん、さっきから怒りすぎだよ」

海未「誰のせいですか……」

穂乃果「いいもん、明日はことりちゃんに写させてもらうから」

海未「少しは自分でやりなさい!」

705: 2014/09/14(日) 01:40:59.05 ID:gMZbuJL/0
ことり「まあまあ、海未ちゃん落ち着いて」

海未「ことりは穂乃果に甘すぎます!」

ことり「うーん、でもほら、生徒会長としてのお仕事もあるし……」

海未「それはことりも同じでしょう」

ことり「そうなんだけど……たまにはね?」

穂乃果「うう、ありがとうことりちゃん」ギュッ

ことり「えへへ~」

海未「全く貴女たちは……」

706: 2014/09/14(日) 01:41:38.58 ID:gMZbuJL/0
ーーーー園田家

園田母「それでは、今日はここまでです」

海未「ありがとうございました」

園田母「海未さん、最近動きが鈍っていますよ」

園田母「貴女は園田家の跡取りなんですから、もっとしっかりしてください」

海未「はい……申し訳ありません」

園田母「私は先に行くので、いつものように片付けをしてください」

海未「はい、解りました」

707: 2014/09/14(日) 01:42:46.73 ID:gMZbuJL/0
ーーーー海未の部屋

カキカキカキ

海未「……やっと少しずつ形になってきました」

海未「でもまだ完璧とは言えません……歌詞がおかしいと、皆に迷惑をかけてしまいますから」

海未「時間は……3時を過ぎたところですか」

海未「今日は夜遅くまで稽古がありましたからね」

海未「明日も朝早くから稽古とダンスの練習があるというのに……」

708: 2014/09/14(日) 01:43:47.91 ID:gMZbuJL/0
海未「はぁ……」

海未(辛い……)

海未(毎日毎日稽古と練習……弓道部にも顔を出さなくてはいけません)

海未(皆の健康管理もして、練習メニューも考えて……)

海未(最近は睡眠時間も少なくなっていますし……なんだか少しやつれた気がします)

海未(…………でも)

海未(誰も……気がついてはくれません)

海未(穂乃果も、ことりも、μ'sの皆も……家族も)

海未(いっそ泣いてみたら……気がついてもらえるのでしょうか?)

海未 ハッ

709: 2014/09/14(日) 01:44:22.22 ID:gMZbuJL/0
海未「何を……考えているのですか私は」

海未「今はラブライブも近い大切な時期」

海未「それなのにこんな弱音を吐いていてはいけません」

海未「全く……夜だから思考が鈍っているのでしょうか」

海未「今日はもう寝てしまいましょう……明日も早いですからね」

海未「…………」

海未「私は……平気です」

海未(だって、私は園田海未なのですから)

710: 2014/09/14(日) 01:45:17.14 ID:gMZbuJL/0
ーーーー次の日 弓道部

海未「…………」ヒュッ

スパン

「また命中しました!」

「やっぱり園田先輩って凄い」

海未「……はぁ……はぁ」

海未(息切れが早い……)

海未(今日は雨だから弓道部に顔を出しましたが……失敗だったのでしょうか)

海未(……いえ、私が部員の手本とならなくてはいけませんし、あまりサボってばかりでは迷惑をかけてしまいますから)

海未(頑張らないと……)

711: 2014/09/14(日) 01:45:53.40 ID:gMZbuJL/0
ーーーー帰り道

ザァァァァァ

海未「…………はぁ」

海未(今日も一日、いつも通りに終わりました)

海未(いえ……まだ終わってはいませんか)

海未(家に帰って、稽古と歌詞作りと学校の予習復習をしないと……)

海未(それから生徒会の案件もまとめて……)

海未(……皆は、今頃何処かで遊んでいるのでしょうか)

海未(……どうして、私だけ)ポロッ

712: 2014/09/14(日) 01:46:39.89 ID:gMZbuJL/0
海未「…………っ」

海未(何を考えているのですか、私は)

海未(最近弱気になりすぎです……一体どうしたというのですか)

海未(これは私が選んだ道だというのに……)

海未(……もっと己を律しなくては)

海未(誰も、『弱い園田海未』なんて求めていないのだから……)

海未「…………はぁ」

グチャッ

713: 2014/09/14(日) 01:47:18.87 ID:gMZbuJL/0
海未「っ!?」

海未「い、今の感触は……?」

海未(何か……踏んだ?)

海未(…………赤い)

海未(靴の周りが……赤く……)

海未(じゃあ……私が踏んだのは……)

海未「…………!」

海未「かえ……る……?」

714: 2014/09/14(日) 01:48:02.40 ID:gMZbuJL/0
ザァァァァァ

海未「……考え事をしていたせいで、気づかなかったんですか」

海未「……ごめんなさい、大切な命を奪ってしまって」

ザァァァァァ

海未(ですが……なんだか……)

海未(少しだけ……ほんの少しだけ……妙な高揚感が……?)

海未(なんですか……これは)

海未(解らない……)

スッ

海未(確かめたい……さっきの感触を……)

海未(もう一度……もう一度だけ……!)

グチャッ

715: 2014/09/14(日) 01:48:54.47 ID:gMZbuJL/0
海未「っぅぅぅぅっ!?」ゾクゾクッ

海未(な、なんですか、今のは)

海未(体に電流が流れたような……)

海未(…………)ゴクッ

海未(もっと……もっと感じたい)

グチャッ ベチャッ

海未「ああっ!」ゾクゾクッ

海未(気持ちいい! なんですかこれ!)

海未(こんなこと、してはいけないのに!)

海未(やめられません……!)

パシャパシャ

716: 2014/09/14(日) 01:49:30.25 ID:gMZbuJL/0
ザァァァァァ

海未「はぁ……はぁ……」

海未「ふふっ……あははははは!」

海未「一匹残らず踏み潰してしまいました」

海未「靴も真っ赤になって……あはっ」

海未「知りませんでした……こんなに気持ちいいことがあるなんて」

海未「でも、別にいいんですよね……誰にも迷惑かけていませんし」

海未「…………」

海未「帰って……靴を洗わないと」

717: 2014/09/14(日) 01:50:03.53 ID:gMZbuJL/0
ーーーー園田家

園田母「それでは、今日の稽古はこれまでです」

海未「ありがとうございました」

園田母「今日はとても良くできていました」

園田母「それでこそ園田家の跡取りです」

園田母「このままの調子で精進してください」

海未「はい」

園田母「それでは、後片付けをお願いしますね」

海未「畏まりました」

718: 2014/09/14(日) 01:50:42.37 ID:gMZbuJL/0
サッサッ

海未「ふふっ、褒められれてしまいましたね」

海未(なんだか心が晴れたみたいに……凄く気分がいいです)

海未(…………)

海未「いえ……本当は、こんなことをしてはいけないんですよね」

海未「何の罪もない蛙を……私は……」

海未「……これっきりにしないと」

タタタタ

海未「えっ?」

海未「鼠……?」

719: 2014/09/14(日) 01:51:43.94 ID:gMZbuJL/0
海未「退治しなくては……」

海未「ですが、道具が何も……」

海未「取りに行ってる間に逃げられたくもありませんし……」

海未「こうなったら……はっ!」

ガシッ

チチッ

海未「ぅ……素手で触るのはやはり気持ち悪いですね……」

海未「さて……可哀想ですし、何処かに逃がしてあげましょうか……」

チチッ チチッ

海未「…………」グッ

ヂッ!

720: 2014/09/14(日) 01:52:29.60 ID:gMZbuJL/0
海未(な、何を……しているんですか?)ググッ

海未(こんなことしたら、鼠が氏んでしまいますよ?)

ヂッ……ギ……

海未(だ、駄目……手の力を……弱めないと……いけないのに……)

海未(逆に強まって……)

グギッ ゴキッ

海未「っ!?」パッ

ボトン

721: 2014/09/14(日) 01:53:15.78 ID:gMZbuJL/0
海未「はぁ……はぁ……」

海未「私は……なんてことを……」

海未「でも……確かに……」

海未(気持ち……よかった……)

海未「っ!」

海未「違う……こんなの本当の私ではありません……」

海未「疲れて……いるんですよ。そうです……それだけです……」

海未「きっと、明日になれば……」

722: 2014/09/14(日) 01:54:20.15 ID:gMZbuJL/0
ーーーー数日後

海未「すっかり遅くなってしまいましたね……」

海未(部活の後に弓道部に顔を出して……私はいつも一人)

海未「いえ……これは仕方のないことですから」

海未「……悲しんではいけせん」

グチャッ

海未「…………」

海未「はぁ……」

海未(最近は、虫や蛙を頃しても何も感じなくなってしまいましたね……)

海未(あの時の快感がもう一度欲しい……)

海未「いえ……これで良かったのかもしれません」

海未「無益な殺生が……無くなるのなら」

海未「…………」

ミャア

海未「…………?」

723: 2014/09/14(日) 01:55:05.54 ID:gMZbuJL/0
海未「今の声は……」

海未「確か……こちらの方から……」ガサッ

海未「…………!」

海未「『拾ってください』……捨て猫……ですか?」

海未「なんて可哀想な……」ゴクッ

海未「…………」スッ

ボキッ

ミャギィィ!

海未「っ……!」ゾクゾクッ

724: 2014/09/14(日) 01:55:51.70 ID:gMZbuJL/0
海未「これです……この感覚です!」

海未「足を一本ずつ折ったらどうなるんでしょうか!?」ボキッ

ミグッ

海未「ああ! いいです! 凄くいいです!」

海未「もっと! もっと鳴いてください!」

海未「ほら!」バキッ

ギッ

海未「きゃはっ」

ドサッ

725: 2014/09/14(日) 01:56:45.06 ID:gMZbuJL/0
海未「あれ……もう動かなくなってしまったんですか?」

海未「残念です……まだまたま遊び足りなかったのに……」

海未「ふふ……楽しいです。こんなに楽しいのはいつ以来でしょうか」

海未「……でもこんな姿を皆に見られたら、幻滅されてましうのでしょうね」

海未「園田海未は最低な人間だ、と」

海未「もしかすると停学になってしまうかもしれません」

海未「でも……いいですよね?」

海未「だって、誰も気がつかないんですから」


ーーー
ーー

726: 2014/09/14(日) 01:57:17.85 ID:gMZbuJL/0
ーーーー数日後

海未「それでは、行って参ります」

園田母「今日も夜のお散歩ですか?」

園田母「最近物騒らしいので、気をつけてくださいよ」

海未「大丈夫ですよ」

園田母「危険なことはしないでくださいね?」

海未「もちろんです」

海未「ふふっ」

727: 2014/09/14(日) 01:58:17.94 ID:gMZbuJL/0
ズチュズチュ

海未「不思議ー♪ 熱くなるー♪」ズチュズチュ

海未「あはっ♪」ズチャァ

海未「やっぱりナイフで斬りつけた方が楽しいですね」

海未「血が噴き出る瞬間が……すっごくゾクゾクしちゃいます」

海未「……でも、なんだか最近飽きてきましたね」

海未「前ほどの高揚感が得られなくなってきましたし」

海未「何か面白いことはありませんかねぇ」コトッ

海未「ん……? これは……」

海未「携帯電話?」

728: 2014/09/14(日) 01:59:42.75 ID:gMZbuJL/0
海未「誰かの忘れ物でしょうか?」パカッ

海未「……メールも電話を全く使ってない……というか完全に持ってるだけみたいですね」

海未「可哀想な人です」

海未「…………」

海未「そうだ、いいことを思いつきました」

海未「これで皆を驚かせましょう」

海未「ふふ、皆がびっくりしている姿、楽しそうですね」

海未「ふむ……内容はどうしましょうか」

海未「アルパカの殺害予告でいいですかね、そちらのほうがインパクトもありますし」ポチポチ

海未「宛先は……皆に相談してくれそうな花陽にしておきましょう」

海未「ふふ、完成です。後はこれを部活が始まる少し前に送るだけ……ふふっ、楽しみです」


ーーー
ーー

729: 2014/09/14(日) 02:00:13.04 ID:gMZbuJL/0
ーーーー次の日 園田家

海未「ふふ、今日は久しぶりに穂乃果とことりと一緒に寄り道をしてしまいました」

海未「やっぱり、二人と一緒にお話するのはとても楽しいです」

海未「まあ、あーん、をすると言い出した時は恥ずかしくはありましたが」

海未「…………ああ、でも」

海未「今日一番楽しかったのは、犯行予告を見た時の皆でしたね」

730: 2014/09/14(日) 02:00:51.52 ID:gMZbuJL/0
海未「心配そうな皆の表情……怯える表情……凄くいいです」

海未「ですが……やっぱりというか、薄いですね」

海未「まあ、流石に悪戯だと思われますからね……特に三年生の皆からは」

海未「…………ふふっ」

海未「それなら……もしもアルパカが本当に殺されたら、皆はどんな表情をするんでしょうね?」

海未「余裕な表情で偉そうに説教していた人達は、悲痛な表情になるんでしょうか?」

731: 2014/09/14(日) 02:01:39.71 ID:gMZbuJL/0
海未「それは……ぜひ見てみたいですね」スッ

海未「それに……元々心配そうにしていた……特にアルパカと仲のいい、ことりと花陽は」

海未「一体、どうなるのでしょうね」

海未「それでは今日も出かけるとしましょうか……」

海未「お散歩に……ね」

732: 2014/09/14(日) 02:02:41.34 ID:gMZbuJL/0
ーーーー次の日

海未「全く……にこは余計なことをしてくれますね」

海未「せっかく皆が暗い表情をしていたというのに」

海未「はぁ……アルパカを頃してしまったせいで、猫では満足できなくなってしまいましたし……」

海未「…………」

海未(ああ、でも……)

海未「ことりの泣き顔は……最高でしたね」

733: 2014/09/14(日) 02:03:45.21 ID:gMZbuJL/0
海未「あんな動物が一匹氏んだくらいであんなに悲しめるなんて……凄いですよ」

海未「それなら、もし大切な人が氏んだらどんな表情をするんでしょうね?」

海未(はぁ……もっと見たい、あの表情を)

海未(それと……他の皆がどんな表情をするのかも)

海未(悲痛にまみれた、表情を)

海未(それに……何かを頃したいというこの衝動の捌け口も見つけないといけません)

海未(はぁ……どうすればいいのでしょうか……)









海未「…………あ」

海未「なんだ、簡単なことじゃないですか」











海未「皆を殺せばいいんですよ」

734: 2014/09/14(日) 02:04:23.57 ID:gMZbuJL/0
海未「そうですよ……そうすれば皆のいろんな表情が見られるじゃないですか」

海未「でも……そうするならちょっと工夫したほうがいいですよね」

海未「ドラマみたいに殺人事件風になんてして」

海未「一人ずつ氏んでいくたびに恐怖が押し寄せて……誰も信じられなくなって……」

海未「無関係な人を犯人扱いする人もでてくるてしょうね」

海未「ただ頃すだけよりも……とても楽しそうです」

海未「ふふ、皆は私を怒ったりしませんよね?」

海未「だって、誰も気がつかないんですから」

735: 2014/09/14(日) 02:05:28.21 ID:gMZbuJL/0
海未「……いえ、それは違いますか」

海未「頃す時には、ちゃんと気がつかせてあげないと」

海未「私を恨んで氏んでいけるように」

海未「ああ、そうだ、今回は悲鳴も聞きたいですね」

海未「動物はワンパターンですから」

海未「皆がどんな声で鳴くのか……どんな醜い表情になるのか……とても楽しみです」

海未「そうと決まれば、計画を練らないといけませんね」

海未「ちょうど……逃げられない孤島に行く予定なんですから」

海未「……おっと、その前に」

プルルルルルルル

ガチャ

海未「こんばんは、絵里」

海未(いつも通りの『私』を演じないと)

736: 2014/09/14(日) 02:06:04.48 ID:gMZbuJL/0
Episode2:孤独な少女


花陽(怖くない……怖くない……だって犯人はここにはいないんだもん)

花陽(メールは絶対に悪戯だよ……有名なスクールアイドルにはそういうことだってあるらしいし)

花陽(でも、それなら……アルパカは……)

花陽(違う、駄目なのに……悪戯だって解ってるのに……怖い、怖いよ)

花陽(どうして……どうしてこんなことに……嫌だよ……)

花陽(震えが止まらない……全然眠れないよ……)

花陽(誰か……誰か助けて……!)

737: 2014/09/14(日) 02:07:02.89 ID:gMZbuJL/0
ガタガタッ

花陽「ひっ!?」

花陽「…………」

花陽「風……だよね……?」

花陽「ぅぅ……早く寝ないといけないのに……」

花陽「明日……凛ちゃんと練習するって約束したんだもん……」

花陽「それなのに……なんで……」

コンコン

花陽「ひっ!?」

738: 2014/09/14(日) 02:07:31.28 ID:gMZbuJL/0
花陽「だ、誰……?」

花陽(こんな……時間に……)

花陽「まさか……本当に……私を……?」

花陽「いや……そんなの……」

花陽「誰か……」

『花陽……起きてますか?』

花陽「え……?」

花陽「その声……海未ちゃん?」

739: 2014/09/14(日) 02:08:06.53 ID:gMZbuJL/0
スタスタスタ

花陽「あの……海未ちゃん?」

海未『はい、海未ですよ』

花陽「なんで、こんな時間に?」

海未『……花陽が心配だったんです』

花陽「えっ……?」

海未『あの時は皆を不安にさせないために会話を打ち切ってしまいました』

海未『ですが、どうしても花陽の悲しそうな表情が頭から離れてくれないのです』

740: 2014/09/14(日) 02:08:47.12 ID:gMZbuJL/0
花陽「海未ちゃん……」

海未『花陽には……寂しい思いをさせて本当に申し訳ないと思っています』

海未『だから……私に花陽を守らせて頂けませんか?』

花陽「え……?」

海未『私では頼りないかもしれません』

海未『ですが、私だって花陽を守りたいんです』

海未『駄目……でしょうか?』

花陽「…………っ」

カチャッ

キィ

741: 2014/09/14(日) 02:10:22.44 ID:gMZbuJL/0
海未「花陽……開けてーー」

花陽「っ!」ギュッ

海未「!?」

花陽「うっ……ぁっ……」ポロポロ

花陽「怖かった……です……」

花陽「本当に……怖くて……」

海未「花陽……」

ギュゥ

花陽「!」

海未「もう大丈夫ですよ……安心してください」ナデナデ

花陽「……っ……ぁっ」

花陽「ありがとう……ございます……」ギュゥゥ

海未「そんなに抱きつかれると少し痛いですね……」

花陽「……! ご、ごめんなさい!」

海未「ふふ、いいんですよ」

海未「ここではなんですので、中に入れてもらってもよろしいですか?」

花陽「は、はい!」

パタン

742: 2014/09/14(日) 02:11:22.15 ID:gMZbuJL/0
スタスタスタ

花陽「あの……海未ちゃん」

海未「なんですか?」

花陽「ありがとうございます」

花陽「私……不安で眠れなくて」

花陽「海未ちゃんが来てくれて……本当に嬉しかったんです」

海未「ふふ、いいんですよ別に」

海未「今から楽しませてもらうんですから」

花陽「えっ?」

海未「はっ!」ゴスッ

花陽「がっ!?」

ドサッ

743: 2014/09/14(日) 02:12:04.89 ID:gMZbuJL/0
花陽「っ……むぐっ!?」

海未「楽しいパーティーが駄目になるといけないので、口は塞がせてもらいますよ」

海未「…………あれ? 抵抗しないんですか?」

花陽「ん…………ん…………!」ガタガタ

海未「ああ……恐怖で体が動かなくなってしまったのですか?」

海未「それとも現状が解っていないのか」

海未「物分りの悪い花陽に教えてあげないといけませんね」

744: 2014/09/14(日) 02:12:35.87 ID:gMZbuJL/0
海未「ほら、見てください、これがなんだかわかりますか?」

海未「ナイフですよ、ナイフ」

花陽「んんっ!?」

海未「これで今から貴女の胸を抉ります」

海未「ふふ、とても痛いでしょうね」

海未「ああ……花陽がどんな表情をするのか楽しみです」

745: 2014/09/14(日) 02:13:14.62 ID:gMZbuJL/0
花陽(嘘……です……海未ちゃんが……こんな……)

海未「……ねぇ、花陽、貴女は可哀想な人ですね」

花陽(え……?)

海未「誰も貴女のことを心配してくれなかった」

海未「こんなに不安を抱え込んでも、誰も気がついてくれなかった」

海未「解りますか? 誰も貴女のことなんて見てはいないんですよ」

海未「所詮、貴女は孤独な少女なんです」

746: 2014/09/14(日) 02:13:45.11 ID:gMZbuJL/0
花陽(違う……違う……!)

花陽(私は……一人じゃ……ない)

花陽(だって……凛ちゃんは……私のこと……)

海未「……違う、と言いたげですね」

海未「ですが、現実は非情なものなんです」

海未「ふふ、目を逸らさずに見てくださいよ、花陽」

海未「だって、現に今、貴女は一人ぼっちなんですから」

花陽(!?)

747: 2014/09/14(日) 02:14:22.16 ID:gMZbuJL/0
海未「仲の良かった凛も、貴女のことなんて忘れてぐっすり寝ています」

海未「本当に貴女のことが心配なら、一緒に寝ればいいのに」

海未「本当は嫌いだったんじゃないんですか? 貴女のことが」

花陽(違う……そんな……はず……)

花陽(嫌……もう止めて……ください……)ポロポロ

海未「ふふっ、とてもいい表情ですよ、花陽」

748: 2014/09/14(日) 02:15:19.09 ID:gMZbuJL/0
海未「ねぇ、今どんな気持ちですか?」

海未「悔しいですか? 悲しいですか?」

海未「皆に見捨てられて、守ると言った人に裏切られて」

海未「ほら、そんな怯えてないで何か喋ってみてくださいよ」

海未「最後の言葉くらい、聞いてあげますから」パッ

花陽「……ぷはっ……あっ……あっ……」










花陽「……たす……け……て」












海未「つまらない言葉ですね」

ヒュッ

ズチャァ

749: 2014/09/14(日) 02:16:24.96 ID:gMZbuJL/0
花陽「……! っ……ぁ……」

花陽「…………」パタッ

海未「…………っ!」ゾクゾクゾクッ

海未「これが……人を頃すということですか」

海未「なんて快感なんでしょうか……アルパカなんて比べものにならない……!」

海未「ふっ」

ズシャア

ピチャッ

海未「血の色も……とても綺麗です」

750: 2014/09/14(日) 02:17:15.79 ID:gMZbuJL/0
海未「安心してください、花陽」

海未「孤独な少女、なんて言いましたけど、それは少しの間だけです」

海未「直ぐに他の皆もそっちに送ってあげますから……ね」

海未「さて……写真を撮って……っと」パシャ

海未「次は凛の番です」

海未「良かったですね、花陽」

海未「一番最初に会えるのが、一番の友達で……ね」

海未「ふふっ」

763: 2014/09/22(月) 01:34:20.26 ID:DdJMMgBw0
Episode3:友達


凛(どうして……こんなことになっちゃったの……)

凛(今まで、かよちんと……皆と一緒にいられて、楽しかったのに……)

凛(やっぱり、μ'sになんて……入るべきじゃなかったんだよ……そうしておけば、かよちんは氏ななくてすんだんだもん……)

凛(ごめんね、かよちん……全部凛が悪いの)

凛(反省……してるから……もう一度……凛の前で……)

764: 2014/09/22(月) 01:35:17.88 ID:DdJMMgBw0
凛「……そうだよ、悪いのはμ'sだよ」

凛「この島には凛たちしかいないはず……それならかよちんを頃したのだって」

凛「……許さない」

凛「凛は、犯人を絶対に許さない!」

チイサーナシーグナルリンリンリンガベール

凛「…………」パカッ

凛「っ!?」

765: 2014/09/22(月) 01:35:51.33 ID:DdJMMgBw0
From:Unknown
Subject:なし
本文
花陽の解体ショーの始まりです
これが何かわかりますか?
【画像】

766: 2014/09/22(月) 01:38:27.27 ID:DdJMMgBw0
凛「うぐっ!?」

凛「か、かよちんの体に刃物を……!」

ドンッ

凛 ビクッ

凛「隣の部屋にいる……」

凛「怖い……でも」

凛「今度こそ凛がかよちんを守らなきゃ……」フラッ

凛「今行くからね、かよちんッ!」

カチャ

バンッ!

タッタッタッタッ

バンッ!

凛「かよちんから手を……」

凛「え?」

バキッ

凛「がっ!?」

ドサッ

ズルズルズル

767: 2014/09/22(月) 01:40:00.51 ID:DdJMMgBw0
海未「まったく……救いようがないくらいの馬鹿ですね」

海未「犯人が中にいると解っているのに武器も持たずにのこのこやってくるなんて」

海未「まぁ、おかけでこちらもやりやすいのですけどね」

海未「さて……それでは今の間に準備をしてしまいますか」

海未「まずは凛を屋上に運んで……っと」ズルズル

海未「両手足を柵に固定……」シュルシュル

海未「よし、これで逃げられませんね」

海未「おっと、騒がれると困るので口をガムテープで塞いでおきましょう」ペタッ

海未「さあ……楽しい仕掛けの始まりですよ」

海未「まずは花陽を柵の上に置いてっと……」ドサッ

海未「ピアノ線を花陽の体と凛の首に巻きつけて……」

海未「ああ、弛ませておかないといけませんね」

768: 2014/09/22(月) 01:40:48.96 ID:DdJMMgBw0
海未「次に重りをロープで花陽に結びつける」

海未「これも弛ませておかないと」

海未「そしてワイヤーを重りにつけて……よし」

海未「これで下準備は完了しました」

海未「後はこれをドアの空錠にひっかければ……ふふっ」

海未「凛の首がすぱーんですね」

769: 2014/09/22(月) 01:42:07.37 ID:DdJMMgBw0
海未「嬉しいですか、凛?」

海未「貴女は花陽に殺されるんですよ」

海未「貴女が守ろうとした花陽に……ね」

海未「きっと花陽は恨んでいたんですよ……自分を見捨てた貴女のことを」

海未「だから、私にこうやって貴女を殺させている」

海未「……ふふ、本当にそうだったら凄くロマンチックですね」

海未「さて、それじゃあそろそろ部屋に戻るとしますか」

海未「ワイヤーを持って重りをベランダの外に出してっと」グッ

スタスタスタ

海未「さようなら、凛」

海未「残りの命……有意義に使ってくださいね」ニコッ

海未「ワイヤーの輪っかが空錠に引っかかるように……扉を閉める」パタン

海未「ふぅ、ちょっと手が痛かったですね」

海未「部屋に戻って片付けでもしましょうか」

スタスタスタ

770: 2014/09/22(月) 01:43:04.13 ID:DdJMMgBw0
バタン

カチャ

海未「ふむ……結構散らかっていますね」

海未「面倒ですが片付けることにしましょう」

海未「ふふ……それにしても、目が覚めたらどうなるんでしょうね」

海未「慌ててもがく姿が目に浮かびます」

海未「その状態を見られないのは凄く残念です……ビデオでも残してこれば良かったのでしょうか」

海未「まあ想像しながら片付けをしましょう」

海未「…………」ゴソゴソ

コンコン

771: 2014/09/22(月) 01:43:42.25 ID:DdJMMgBw0
海未「……? どなたですか?」

亜里沙『亜里沙です、海未さん。今大丈夫ですか?』

海未「亜里沙っ!?」

海未(何故亜里沙がここに……)

海未(もしかして遊びに来たのですか?)

海未(追い返すのも怪しいですし……通すしかありませんね)


ーーー
ーー

772: 2014/09/22(月) 01:44:39.74 ID:DdJMMgBw0
凛「ん……」パチッ

凛(あれ……ここは……? 凛、何してたんだっけ……)

凛(とりあえず起きないと……)グッ

凛(あれ、動かない……? なんで……)

凛(え……?)

凛(縛られ……てる?)

凛(思い出した……! 確か、かよちんの部屋に入ったら犯人に襲われて……)

凛(っ! 早くかよちんの所にいかないと!)

凛「んっ! んんっ!」

凛(駄目だ……外れない!)

凛(何か……何か使えそうなものは)キョロキョロ

凛(…………え?)

凛(上にいるのって……かよちん?)

773: 2014/09/22(月) 01:45:27.62 ID:DdJMMgBw0
凛(な、なんでかよちんがベランダに乗せられて……)

凛(は、犯人は何を考えていんだろう……?)

凛(……あれ、よくみるとかよちんの体に何か黒い線みたいなのが)

凛(……向かっているのは凛の……く……び?)

凛(嘘……これって……もしかして……)

凛(凛を頃すため……?)ゾクッ

774: 2014/09/22(月) 01:46:00.10 ID:DdJMMgBw0
凛「ん! んんんんんっ!!」

凛(誰か! 誰か助けて!)

凛(このままじゃ絶対に殺されちゃう!)

凛(嫌だ……そんなの嫌だよ!)

凛(誰でもいいから……助けて……)

凛(…………?)

凛(扉からもこっちに何かが伸びて……)

凛(……これって……まさか……)

凛(扉が開いたら、凛は氏ぬってこと?)

775: 2014/09/22(月) 01:47:45.88 ID:DdJMMgBw0
凛(嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!!!)

凛(こ、このままじゃ誰かが来たら氏んじゃう!)

凛(…………いや)

凛(……違う、そんなはず……ない)

凛(……きっと、大丈夫だよ。皆、凛には近づかないようにしてるはずだし)

凛(誰かがベランダに出てくれたらきっと気づいてくれるはずだから……)

凛(そうだよ……凛は助かるんだよ)

凛(あはは、心配して損しちゃった……それならおとなしく待ってーー)

コンコンコン

凛(え……?)

776: 2014/09/22(月) 01:48:18.87 ID:DdJMMgBw0
穂乃果『おーい!凛ちゃーん、ご飯だよー!」』

凛( え? 穂乃果ちゃん?)

穂乃果『いないのー?』

穂乃果『…………うーん』グググ

凛(っ!? な、何してるの!? やめて! やめてよっ!!)

凛(その扉が開いた凛は氏んじゃうんだよ!?)

穂乃果『あれ、鍵はかかってないみたい……? でも、なんだかノブが固くて開かない……』

真姫『壊れてはいないはずよ』

777: 2014/09/22(月) 01:48:59.44 ID:DdJMMgBw0
凛「んんんっ!! んん!」ムグムグ

凛(嘘……こんなの嘘だよ……)

凛(だって凛は皆と楽しい合宿に来てた……だけで……)ポロポロ

凛(氏にたくない! 氏にたくない!!)

凛(お願いやめて! こんなの絶対に嫌!)

穂乃果『ふんっ!』ガチャ

凛(…………ぁ)

穂乃果『あ、やっと開いた!』キィ

凛(これは……きっと罰なんだ)

凛(かよちんを守りきれなかった凛への)

凛(それならしょうがないよ……凛もすぐに側にいくから)

凛(ごめんね、かよちん)

スパッ

778: 2014/09/22(月) 01:49:59.40 ID:DdJMMgBw0
Episode4:歪んだ花

にこちゃんが欲しかった、例えどんなことをしてでも


ーーーー部室

真姫「にこちゃん……遅いわね」

真姫「今日は部活が休みだから二人っきりになれると思ったのに……」

真姫「全く、どこほっつき歩いてるのよ」

真姫「…………」

真姫「にこちゃん……か」

779: 2014/09/22(月) 01:50:34.30 ID:DdJMMgBw0
真姫「子供っぽくて、いじっぱりで、うるさくて、見た目はちんちくりん」

真姫「そしていつもケチをつけて絡んできてうっとおしい」

真姫「いい所なんて全然ないのに……ないはずなのに」

真姫「どうして好きになっちゃったんだろう……」

真姫「はぁ……」

ガチャ

にこ「にっこにっこにー☆」

にこ「ってうわ!? あんたなんでこんな所にいんのよ!」

真姫「いたら悪い?」

にこ「べつにー?」スタスタスタ

ストン

780: 2014/09/22(月) 01:51:32.11 ID:DdJMMgBw0
にこ「あんたも暇ね、部活が休みなのに部室に来るなんて」

真姫「そんなの私の勝手でしょ」

にこ「はいはい、まあ別にいいけどさ」

真姫「にこちゃんはなんでここにいるのよ」

にこ「にこは~可愛い真姫ちゃんと一緒に過ごしたいなって思って~」キュルルン

真姫「っ……なにそれ、意味わかんない」

真姫(私と二人になりたいから……)

にこ「あれー? 真姫ちゃん照れちゃってるー?」ニヤニヤ

にこ「もしかして真姫ちゃん、今日はにこに会いに来てくれたのー?」

真姫「て、照れてないわよ! それに別ににこちゃんに会いに来たわけじゃないわ!」

にこ「そっか~残念にこ~。それじゃあ真姫ちゃんはどうして部室に来たの?」

真姫「それは……落ち着いて本を読みたかったからよ」

にこ「ふーん」

781: 2014/09/22(月) 01:52:39.06 ID:DdJMMgBw0
真姫(いきなりぶりっ子になったと思ったら素に戻ったり)

真姫(にこちゃんが何を考えてるのか全くわかんない)

にこ「あんたさぁ……もう少し愛想よくできないの?」

真姫「……なんでしなきゃいけないのよ」

にこ「そんなこと言って、本当はにこのことが好きで好きでしょうがないくせに~」

真姫「は、はぁ!? 何適当なこと言ってんのよ!」

にこ「ま、そういうことにしといてあげる」

真姫「なによそれ! 捏造しないで!」

782: 2014/09/22(月) 01:54:08.70 ID:DdJMMgBw0
真姫(こうやってからかわれるのも嬉しいだなんて……本当に意味わかんないわ)

真姫(にこちゃんはからかってるだけだけど、本当に私が好きってわかったらどうするのかしらね)

真姫(……ううん、考えちゃ駄目)

真姫(にこちゃんは私のことを同じ部活の仲間としか見ていないんだから)

真姫(だから……もしも好きだなんてばれたら軽蔑されちゃう)

真姫(この気持ちは……私一人の隠し事にしないとね)

トードーケーマホウーエガオノマホウー

真姫「え?」

783: 2014/09/22(月) 01:54:56.20 ID:DdJMMgBw0
真姫「なん……で……」

真姫(着信音……そのままにしてた……)

にこ「この曲……あんた……」

真姫「ち、違うの……これは……」

真姫(誤魔化さないと……いけないのに……)

真姫「違う……の……」

真姫(このままじゃ嫌われちゃうのに……)

真姫「ぅ……ぁ……」ポロポロ

真姫(そんなの……嫌よ……)

にこ「…………」

パカッ カチカチカチ

784: 2014/09/22(月) 01:55:36.14 ID:DdJMMgBw0
にこ「真姫ちゃん」

真姫「嫌……ちがっ……」

にこ「にこの携帯にメール送ってみて」

真姫「え……?」グスッ

にこ「ほら」

真姫「…………」ポチポチ ピッ

ツメタイヤケドヲオシエテアゲルー

真姫「っ……! これ……」

にこ「にしし、これで真姫ちゃんとお揃いにこっ☆」

785: 2014/09/22(月) 01:56:09.60 ID:DdJMMgBw0
真姫「にこ……ちゃん……」

にこ「…………」ギュッ

真姫「ぁ……」

にこ「ほら、泣き止んで?」

にこ「大丈夫……こんなことでにこは真姫ちゃんを嫌いになったりはしないから」

真姫「…………ぅぅ」

真姫(暖かい……)

真姫(……ありがとう、にこちゃん)

真姫(やっぱり私、にこちゃんのこと……)


ーーー
ーー

786: 2014/09/22(月) 01:56:49.11 ID:DdJMMgBw0
ーーーー真姫の部屋

真姫「はぁ……」

真姫「合宿……かぁ」

真姫「にこちゃんと思い出作り……できるかな」

prrrr

ガチャ

真姫「……はい、もしもし」

海未『もしもし、真姫ですか?』

真姫「ええ、そうよ。どうしたの?」

海未『今度の合宿のことで話したいことがありまして』

海未『今大丈夫ですか?』

真姫「ええ、大丈夫よ」

787: 2014/09/22(月) 01:57:57.36 ID:DdJMMgBw0
真姫「それで、何が聞きたいの?」

海未『…………』

真姫「海未……?」

海未『ああ、すいません。少し考え事をしていました』

真姫「人と会話してるのに考え事なんて失礼ね」

海未『すいません……真姫に関係があることでしたから』

真姫「私に?」

海未『はい』

真姫「……何?」

海未『真姫って、にこのことが好きですよね?』

真姫「っ!?」

真姫「な、何を急にーー」

海未『お手伝い……しましょうか?』

真姫「え……?」

海未『真姫とにこが仲良くなれるように……お手伝いしましょうか?』

真姫「…………」

海未『私は二人の恋を応援したいと思っているんですよ』

海未『幸いにも私は皆のスケジュールを管理していますから、お手伝いできますよ?』

海未『二人っきりの時間、欲しくありませんか?』

真姫「…………っ」ゴクッ

788: 2014/09/22(月) 01:58:55.51 ID:DdJMMgBw0
真姫「どうして……そんなことを?」

海未『さっき言ったとおり、二人の恋を応援したいからですよ』

真姫「アイドルは恋をしちゃいけないんじゃないの?」

海未『アイドルである前に、一人の女の子ですよ』

真姫「…………」

真姫「具体的には、どうするの?」

海未『まずは真姫とにこの部屋を隣にしましょう』

海未『そうすればきっかけは増えますよね?』

真姫「ええ……」

海未『他にも考えたいのですが、そこからは真姫の力が必要です』

真姫「私の? どういうこと?」

海未『無人島について詳しく教えて欲しいんですよ』

海未『屋敷の見取り図から全て……ね』

真姫「……解ったわ」

真姫「ちょっと長くなりそうだけど大丈夫?」

海未『はい、もちろんですよ』

789: 2014/09/22(月) 01:59:45.08 ID:DdJMMgBw0
カクカクシカジカ

海未『へぇ……懲罰房とは面白いものがありますね』

真姫「面白くなんてないわよ。外側からしか鍵をかけられないのよ?」

真姫「昔悪いことをして閉じ込められたことがあったけど……最悪だったわ」

真姫「まあ、窓もあるから完全な密室じゃないけど……下は海だから同じことね」

海未『鍵は真姫が持っていますか?』

真姫「ええ……持ってるけど」

海未『そうですか。それではわたしに貸してください』

真姫「え……?」

790: 2014/09/22(月) 02:00:30.72 ID:DdJMMgBw0
真姫「どうするつもりなの?」

海未『真姫とにこを一緒に閉じ込めます』

真姫「!」

海未『密室の部屋に二人きり……不安で揺らぐ心……ふふ、にこが怖がって抱きついてきますよ』

真姫「にこちゃんが……」

真姫「解ったわ。海未に預ける」

海未『ありがとうこざいます。それと、無人島に関しては皆に詳しい説明をしないでください』

海未『皆の興味本位で計画が崩れてしまうかもしれませんので……ね』

真姫「……ええ」

海未『ふふ、それではお休みなさい、真姫』

海未『いい夢を……』


ーーー
ーー

791: 2014/09/22(月) 02:02:49.96 ID:DdJMMgBw0
ーーーー凛が殺されて

真姫「ん……んんっ」パチッ

真姫「そっか……私あの後寝ちゃってたんだ……」

真姫「……にこちゃん?」

真姫「いない……か」

真姫「…………」ギュッ

真姫「にこちゃんは守ってくれるって言ったけど……きっと私は殺される」

真姫「そして……にこちゃんも」

真姫「そんなの……絶対に駄目」

真姫「だって……私はまだ、にこちゃんと何もできていないんだから」

真姫「このまま……犯人に殺されるくらいなら……」

真姫「…………」スッ

スタスタスタ

カチャ

キィ

パタン

792: 2014/09/22(月) 02:03:50.08 ID:DdJMMgBw0
スタスタスタ

カチャ

キィ

真姫「確かここに……」ガサガサ

真姫「……あった」

真姫「パパが使っていた睡眠薬」

真姫「……本当は、こんなことはしたくないんだけど」

真姫「でも、しかたないわ。どちらにしろ殺されてしまうんだから」

真姫「最低なのは解ってる。でも……」

真姫「心が手に入らないなら……せめて体だけでも欲しいの」

真姫「待っててね、にこちゃん」


ーーー
ーー

793: 2014/09/22(月) 02:05:44.53 ID:DdJMMgBw0
ーーーー絵里の部屋

絵里「ちょっとにこ、どうしたのよ」

にこ「なんでもないわよ」

絵里「なんでもないわけないでしょ!」

にこ「……シャワー浴びてくるわ」

スタスタスタ

絵里「ちょっと、にこ!」

真姫(にこちゃんの様子がおかしい)

真姫(さっき二人きりだった時に来たメールが原因?)

真姫(皆が無理にでも入ってこようとしたから慌てて誤魔化したけど……)

真姫(……一体、何があったの?)

794: 2014/09/22(月) 02:07:04.21 ID:DdJMMgBw0
絵里「……仕方ない、か」

絵里「真姫、聞きたいことがあるんだけどいいかしら?」

真姫「ええ、何かしら?」

絵里「基地局って何処にあるの?」

真姫「……基地局? それが何だっていうの?」

絵里「知ってるの? 知らないの?」

真姫「……知ってるわよ。地図で示すなら……この辺よ」ガサッ

絵里「……へぇ」

絵里「基地局付近に建物はあるの?」

真姫「ええ、あるわよ。普通じゃないけど」

絵里「どういうこと?」

真姫「……悪い子が入れられる所よ」

絵里「?」

真姫「ごめんなさい、これ以上は話したくないわ」

絵里「……ええ」

真姫「もういいかしら?」

絵里「いいえ、もう一つ聞きたいことがあるの」

真姫「……何?」

絵里「マスターキーはどこ?」

795: 2014/09/22(月) 02:07:38.04 ID:DdJMMgBw0
真姫「……修理に出してるって言わなかった?」

絵里「ええ、言ったわね。貴女が」

真姫「私が嘘をついてるとでも言いたいの?」

絵里「ええ、そうよ。今回の二つの事件はマスターキーがないとできないもの」

絵里「それなら、真姫が嘘をついているとしか考えられない」

真姫「……推測だけで人を犯人扱いしないでくれる?」

絵里「へぇ、真姫は犯人じゃないの?」

真姫「当たり前でしょ」

絵里「それじゃあ、さっき持ち歩いてた袋は何?」

真姫「!」

796: 2014/09/22(月) 02:08:18.58 ID:DdJMMgBw0
真姫(……見られてたの?)

絵里「犯人が何処かに潜んでいるかもしれないのに一人で出歩いて……おまけに怪しい物まで持ってる」

絵里「もし真姫が犯人じゃないっていうなら、説明してもらおうじゃない、その薬のこと」

真姫「……精神安定剤よ」

真姫「こんな状況なんだもの、薬にでも縋りたくなるわ」

絵里「そう……それなら早く使ったほうがいいんじゃないの?」

真姫「……そうね。飲み物とってくるわ」

絵里「そうね。薬はここに置いていきなさいよ」

真姫「解ってるわよ」

スタスタスタ

797: 2014/09/22(月) 02:09:02.23 ID:DdJMMgBw0
真姫「お待たせ。絵里も喉が渇いたでしょ?」

真姫「水差しも持ってきたから飲むといいわ」

絵里「…………」

真姫「はいはい、それじゃあ飲むわよ」

プチッ

ゴクン ゴクゴク

真姫「……ふぅ」

真姫「ちょっと落ち着いた気がするわね」

真姫「絵里もどう?」

絵里「……私には必要ないわ。それに、コップは自分のがあるからそっちを使う」ガサッ

トクトクトク

ゴクゴク

798: 2014/09/22(月) 02:09:38.59 ID:DdJMMgBw0
絵里「……それでも、まだおかしいことがあるわ」

絵里「どうして真姫は一人で出歩いていたの?」

真姫「にこちゃんがいなかったんだもの。一人でいくしかないじゃない」

絵里「それは……そう……だけ……ど……」クラッ

真姫「絵里、眠そうね」

真姫「ベッドに行った方がいいんじゃないの?」

絵里「そんな……こ……と……」カクン

絵里 スースー

真姫「はぁ……甘いわね、絵里」

799: 2014/09/22(月) 02:10:30.49 ID:DdJMMgBw0
真姫「薬が怪しいっていうのは正解」

真姫「でも、私が飲んだのはただの風邪薬」

真姫「見られるとまずいものをいつまでも目の付きやすい所に置いておくわけないでしょう」

真姫「本物はポケットの中よ」

真姫「そして、水差しの中にこっそりと混ぜておいたの」

真姫「いつもの絵里なら、こんな手には引っかからないでしょうね」

真姫「さあ、邪魔物は消えたわ」

真姫「後はこれをにこちゃんに飲ませて……」

真姫「…………」

真姫「そういえば、にこちゃんが貰ったメールはなんだったのかしら」

真姫「今の内に見ればいいだけね」パカッ

真姫「……っ!?」

800: 2014/09/22(月) 02:11:10.27 ID:DdJMMgBw0
From:Unknown
Subject:なし
本文
西木野真姫を殺せ
殺せなければ、お前とお前の妹の命は無い物と思え
【画像】

801: 2014/09/22(月) 02:12:16.31 ID:DdJMMgBw0
真姫「これ……こころちゃん?」

真姫「縛られて、監禁されてるってこと?」

真姫「……だからにこちゃん、あんな態度を……」

真姫「…………そっかぁ」

真姫「私……にこちゃんに殺されるんだ」

真姫「…………」

真姫「あはっ」

真姫「最高じゃない……それ!」

802: 2014/09/22(月) 02:13:43.55 ID:DdJMMgBw0
真姫「そうよ、もしもにこちゃんが私を頃したら、ずっと罪悪感に苛まれるはず」

真姫「つまり、ずっと私のことを考えてくれるってことじゃない」

真姫「体なんていらない……こうすれば、にこちゃんの心が手に入るんだから」

真姫「そうと決まったら用意しないと」

真姫「刃物は返り血でばれるといけないし……ロープがいいかしら」ガサッ

真姫「これをにこちゃんの鞄の近くに置いて……証拠隠滅しやすいように窓を開けておく」

真姫「混乱して変なことしないように水を組んで置きましょう」トクトクトク

真姫「後は……にこちゃん次第ね」

ガチャ

803: 2014/09/22(月) 02:14:17.16 ID:DdJMMgBw0
にこ フラッ

真姫「あら、遅かったわね、にこちゃん」

にこ「…………っ」

真姫(辛そう……すっごく悩んでたのね)

真姫(いいわ、私が解放してあげる)

真姫(だから、私のことだけ考えて)

にこ「真姫……ちゃん、ちょっといいかな?」

真姫「ええ、いいわよ」

にこ「……目を、瞑ってくれる?」

真姫「……うん」スッ

804: 2014/09/22(月) 02:15:03.94 ID:DdJMMgBw0
ゴソッ

……ハァ……ハァ

…………っ!

グッ

真姫「っ!」

にこ「はぁっ……はぁっ……」ギュゥ

グググ

真姫「あっ……かっ……」

にこ「ごめん……ごめんね……」グスッ

にこ「でもっ……にこには……こうするしかないの……」ポロポロ

にこ「ごめん……なさい……」

805: 2014/09/22(月) 02:15:59.67 ID:DdJMMgBw0
真姫「…………っ」

にこ「なん……で」

にこ「なんで……抵抗しないの……」

にこ「このままじゃ……ぐすっ……真姫ちゃん……本当に……!」

真姫「あ……は……」

真姫(殺そうとしてる相手の心配なんて……意味わかんない)

真姫(抵抗されて、失敗して、自分は脅された可哀想な悲劇のヒロイン、なんてことはさせてあげない)

グググッ

806: 2014/09/22(月) 02:17:24.11 ID:DdJMMgBw0
真姫(意識が……だんだん遠退いて……)

にこ「ぐすっ……なんで、こんなっ……」

真姫(……そんなに泣いたら、可愛い顔が台無し)

真姫(それでも……十分可愛いんだけどね)

真姫(最後に細やかな抵抗をしてあげる……)スゥ

真姫(一生私のことしか考えられなくなる、呪いを……)ググッ

チュッ

にこ「っ!?」

真姫(にこちゃん……大好き……)

ドサッ

826: 2014/09/29(月) 01:43:46.73 ID:Jzy9Ymxe0
Episode5:守りたい物


にこ「はぁ……はぁ……」

にこ「なんで……キスなんか……」

にこ「こんな……最低な先輩なんかに……」ポロポロ

にこ「……だ、駄目……考えちゃ……凶器を……捨てないと……」ガタガタ

ヨロヨロ ポイッ ガチャ

にこ「これで密室よ……ばれない……絶対に……っ」

にこ「これでにこは助かったはずなのに……なんで震えが止まらないの?」ガタガタ

にこ「み、水……」ゴクゴクッ

にこ「……っ、後は……知らん顔して……ベッドに寝ていれば……」ギシッ

にこ(まきちゃん……ごめんなさい……)

にこ(本当に……ごめ……)

パタン zzz


ーーー
ーー

827: 2014/09/29(月) 01:45:13.78 ID:Jzy9Ymxe0
にこ「ぅ、あっ、おげぇぇぇぇっ、がっ、ぁぁぁぁぁぁ!」

にこ(思い出した……全部……)ガタガタ

希『にこっち、何があったのかまだわからんけど、真姫ちゃんが氏んだのはにこっちのせいじゃない』

希『だから、そんなに自分を責めんといて』

にこ(違う、にこのせいだ……だってにこが真姫ちゃんを頃したんだから……)

にこ(この……手で……)

にこ「ぅっ!? ごぼっ、げぇぇぇぇぇぇぇ!?」

828: 2014/09/29(月) 01:45:49.33 ID:Jzy9Ymxe0
にこ「……なんで、にこがこんな目に」

にこ「人質をとって……人を殺させるなんて……最低すぎる……わよ」

にこ「それをやる……にこも……」

にこ「…………」

にこ「考えちゃ駄目……にこは……殺されないんだから」

にこ「後はこの部屋から出なければ……いいだけ……」

にこ「そうしたら……また家族皆で……」

にこ「…………」

829: 2014/09/29(月) 01:46:25.27 ID:Jzy9Ymxe0
にこ「…………」ハッ

にこ「……いつの間にか寝てたみたい」グゥ

にこ「……はぁ、こんな時でもお腹が空くなんて」

にこ「鞄の中にお菓子持って来ておいてよかったわ」

にこ「とりあえず飴でも舐めておこうかしら」スッ

にこ「…………っ」

にこ「にこの……この手……」

にこ「…………」

ツメタイヤケドヲオシエテアゲルー

にこ「っ!?」

にこ「こ、今度は……何よ……」

にこ「なっ!?」

830: 2014/09/29(月) 01:47:10.81 ID:Jzy9Ymxe0
From:Unknown
Subject:四人目
本文
矢澤にこは氏ぬ

831: 2014/09/29(月) 01:47:51.26 ID:Jzy9Ymxe0
にこ「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

にこ(なんで!? なんでにこに殺人予告メールが来るの!?)

タタタタタタ

ドンドンドン

希『にこっち! どうしたんや!』

にこ「なんで……なんでよ!」

希『にこっち……?』

にこ「こんなの、嘘よ……」

にこ(だったら、にこのしたことは……)

海未『にこ! どうしたんですか!?』

にこ「…………」

832: 2014/09/29(月) 01:48:45.75 ID:Jzy9Ymxe0
にこ「…………っ!」ガバッ

にこ(嫌だ嫌だ嫌だ!!)

にこ「こんなの……絶対おかしいじゃない……」

にこ「だって……真姫ちゃん……したら……助けてくれるって……」

にこ「そう言われたから……にこは……」

にこ「…………大丈夫」

にこ「部屋から……出なければいいだけ」

にこ「こうやって布団を被ってたら……いつか助けがくるんだから」

にこ「絶対に……生き残って……みせる」


ーーー
ーー

833: 2014/09/29(月) 01:49:18.63 ID:Jzy9Ymxe0
にこ(……全然眠れない)

にこ(今にも犯人が私を頃しに来るんじゃないかって……)

にこ(希が部屋の前にいるようだけど……もしかすると私を頃すスキを伺ってるのかもしれない)

にこ(信じられるのは自分だけ)

にこ(他の誰も……信用なんてしちゃいけない)

ツメタイヤケドヲオシエテアゲルー

にこ「……っ……また」

にこ「見たく……ない……けど」

にこ(…………こころ)

にこ「…………」カチッ

にこ「え……?」

834: 2014/09/29(月) 01:49:54.71 ID:Jzy9Ymxe0
From:Unknown
Subject:なし
本文
お前が氏ななければ妹を頃す

835: 2014/09/29(月) 01:50:34.24 ID:Jzy9Ymxe0
にこ「嘘……でしょ?」

にこ「こ、こんなの、だって、どうしたら……」

にこ「あ……ああああっ!」

にこ「うあああああああああああ!??!!」

希『にこっち!』

希『どうしたんや! しっかりして!』

ドンドンドン

にこ「ひっ!?」

836: 2014/09/29(月) 01:51:21.10 ID:Jzy9Ymxe0
にこ「殺される……このままじゃ……」

にこ「嫌だ……でもにこが氏なないと……」

にこ「なんで……助けてくれるって……言ってたのに……」

にこ「こんなの……おかしいじゃない!」

にこ「一体にこが何をしたの!?」

にこ(どうしてにこだけ……こんな目に合わないといけないの……?)

にこ「このメール……にこに氏ねって言ってるのよね……」

にこ「こんなの……できるわけ……!」

にこ「でも、そうしないと……」

にこ(こころが……殺されちゃう)

にこ「こんな……こんなのって……!」

にこ「嫌よ……絶対に嫌!」

にこ「ああああああああああああ!!!」

837: 2014/09/29(月) 01:51:47.39 ID:Jzy9Ymxe0
にこ「はぁ……はぁ……にこは……どうすれば」

ツメタイヤケドヲオシエテアゲルー

にこ「…………っ」カチッ

838: 2014/09/29(月) 01:52:44.50 ID:Jzy9Ymxe0
From:真姫ちゃん
Subject:なんで?
本文
にこちゃん、どうして私を頃したの?
私、にこちゃんのこと信じてたのよ。
それなのに……にこちゃんは私を裏切った。
自分が生き残るために私を頃した。
好きだったのに……憧れていたのに……。
人頃し。
殺人鬼のくせに何が宇宙No.1アイドルよ。
にこちゃんに殺される時、とっても痛かった。
苦しかった。
絶対に許さない。
お前も私と同じ苦痛を味わえ。
[ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー]
絶対にお前を頃してやる

839: 2014/09/29(月) 01:53:21.78 ID:Jzy9Ymxe0
From:真姫ちゃん
Subject:なんで?
本文
にこちゃん、どうして私を頃したの?
私、にこちゃんのこと信じてたのよ。
それなのに……にこちゃんは私を裏切った。
自分が生き残るために私を頃した。
好きだったのに……憧れていたのに……。
人頃し。
殺人鬼のくせに何が宇宙No.1アイドルよ。
にこちゃんに殺される時、とっても痛かった。
苦しかった。
絶対に許さない。
お前も私と同じ苦痛を味わえ。
頃す頃す頃す頃す
絶対にお前を頃してやる

840: 2014/09/29(月) 01:54:32.84 ID:Jzy9Ymxe0
にこ「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

にこ(真姫……ちゃん……からっ)ヒクッ

にこ「ちが、違うのっ! あ、あれは……」

にこ(にこが……真姫ちゃんを……頃した……)

にこ「に、にこは……こんなの……駄目で……」

にこ(守るって……言ってたのに……)

にこ「にこが……守らないと……」

にこ(誰を……? にこは誰を守ってるの?)

にこ「ごめん……ごめん……」

にこ(真姫ちゃんを頃したのは……こころのため)

にこ(でも、にこが氏なないとこころは……)

にこ「そう……だね、そうしないと、駄目だよね」

にこ「全部、にこのせいなんだから……」

841: 2014/09/29(月) 01:55:46.89 ID:Jzy9Ymxe0
にこ「……護身用にくすねて置いた包丁を、こんな風に使うとは思ってもみなかったわ」ゴソッ

にこ「でも……仕方ないじゃない。こんな人頃しの手じゃ、もう誰かに触ることなんてできないんだから」スタスタスタ

にこ「ましてや、誰かを笑顔にするなんて……」

にこ「ははっ、こんなの刺されたらすっごく痛そうよね」

にこ「でも……真姫ちゃんはもっと痛くて、苦しんで……」

にこ「大丈夫……にこもすぐそっちに行くから」

ドカッ ドカッ ドカッ ガタンッ

希「にこっち!!」



にこ「…………」スッ

にこ「ごめんね……真姫ちゃん」

守ってあげられなくて

ズチュ

842: 2014/09/29(月) 01:57:07.50 ID:Jzy9Ymxe0
Episode6:傷んだ愛


亜里沙へ
亜里沙にお願いがあります。
まずは亜里沙の部屋に行って、下の封筒を置いてきてください。
絵里宛てなので、『お姉ちゃんへ』と記入しておいてもらえると助かります。
それと、亜里沙の部屋の鍵は開けたままで。
その後、地図の赤丸の所に行って調査をしてください。
他の人に見られてしまうかもしれないので、理由はお話できません。
私も後で行きますから、その時に詳しく
お話します。
不躾かとは思いますが、こんなことを頼めるのは亜里沙だけです。
よろしくお願いします。

843: 2014/09/29(月) 01:58:06.15 ID:Jzy9Ymxe0
亜里沙「…………」フム

亜里沙(海未さんが……亜里沙を頼りにしてくれている)

亜里沙(頑張らないと)

ことり「どう……したの?」

亜里沙「なんでもありません。行きましょう」

亜里沙(そう……ことりさんには関係のないことです)

亜里沙(荷物を置いたらすぐにでかけないと)


ーーー
ーー

844: 2014/09/29(月) 01:58:52.12 ID:Jzy9Ymxe0
希「え、えりち……?」

絵里「……ごめん、一人にしてもらえる?」

希「で、でも」

絵里「大丈夫、私には予告メールは来てないから」

絵里「亜里沙を探さないといけないしね」

希「それなら皆で探せばええやん、どうして……」

絵里「少し、落ち着きたいのよ」

絵里「……ごめんなさい」

希「……えりち」

希「落ち着いたら、ちゃんと戻ってきてな」

絵里「……ええ」

ガチャ

バタン

845: 2014/09/29(月) 01:59:54.66 ID:Jzy9Ymxe0
絵里「……この手紙の暗号、見覚えがある」

絵里「前に亜里沙がミステリー小説に出てきたって話してくれたものよね」

絵里「ということは、解き方も同じなはず……」

絵里「円周率で置き換えて……文字を解読すると……」

絵里「『そのなかにはんにんがいる。よるにはなれごやにきて。』」

絵里「……その中に……犯人が……!?」

絵里「亜里沙は犯人を知っているってこと!?」

絵里「……もしかして、それで犯人に命を狙われている?」

絵里「だからこうして私にだけ解る暗号で連絡を……」

絵里「…………」

846: 2014/09/29(月) 02:00:29.48 ID:Jzy9Ymxe0
絵里「離れ小屋というのは、おそらく真姫が言っていた小屋のことね」

絵里「夜に会って……そこで説明するってことかしら」

絵里「それなら、私が今するべきことは……」

絵里「皆と一緒にいて、犯人を亜里沙に近づけないようにすること」

絵里「そして、夜に亜里沙と合流する」

絵里「決まりね」

絵里「……皆の所に行きましょう」


ーーー
ーー

847: 2014/09/29(月) 02:01:59.33 ID:Jzy9Ymxe0
ギィィィィ

絵里「上手く抜け出せたわね」

絵里「急いで亜里沙の所にーー」

海未「何処に行く気ですか、絵里」

絵里「っ……海未!?」

海未「こんな夜更けに勝手に抜け出して」

絵里「……海未には関係ないわ」

海未「……夜に一人で部屋を抜け出す……これがどういうことか解っているのですか?」

海未「皆に犯人だと疑われるかもしれないんですよ!?」

848: 2014/09/29(月) 02:03:02.17 ID:Jzy9Ymxe0
絵里「……それでも私は行かなくちゃならないの」

海未「亜里沙の所に……ですか?」

絵里「っ!? 何故それを!?」

海未「希に教えてもらったんですよ。あの暗号を」

絵里「希が……」

絵里(見られていたってことね)

絵里「海未」

海未「大丈夫です、誰にも言ってはいません」

海未「犯人にばれるといけませんからね」

849: 2014/09/29(月) 02:03:37.20 ID:Jzy9Ymxe0
絵里「そう……ありがとう」

絵里「解ったから、海未は早く部屋に行って休みなさい」

海未「……お断りします」

絵里「……何故?」

海未「絵里を一人にしたくないからです」

絵里「……どういうこと?」

海未「あの手紙を犯人が知った以上、犯人が暗号を解読して口封じに絵里と亜里沙を殺そうとする可能性は0ではありません」

絵里「……私なら大丈夫よ」

海未「絵里、私はそんなに頼りになりませんか?」

絵里「え?」

850: 2014/09/29(月) 02:04:46.41 ID:Jzy9Ymxe0
海未「絵里は一人で頑張りすぎなんですよ」

海未「皆のことを考えて、一人で抱え込んで……」

海未「今だって私を巻き込まないようにしている」

海未「絵里が私のことを思ってくれているのは解ります」

海未「でも……私は絵里がボロボロになっていく姿をこれ以上見たくないんです」ポロポロ

絵里「海未……」

海未「確かに……私は未熟者ですからそんなに役に立たないかもしれません」

海未「でも……それでも……絵里の力になりたいんです」

絵里「…………」

絵里(私は……海未を犯人扱いしたのよ……?)

絵里(それなのに……こんなに私のことを心配して……)

851: 2014/09/29(月) 02:05:52.16 ID:Jzy9Ymxe0
絵里 ギュッ

海未「え……?」

絵里「ごめんなさい……海未」

絵里「私のことをこんなに心配してくれる人がいるなんて……考えてもみなかったわ」

絵里「だから、ありがとう」

海未「絵里……」

絵里「それでね、今から私は亜里沙の所に行かなきゃいけないの」

絵里「でも、夜の道はちょっと怖いのよね」

絵里「だから……一緒に来てくれる?」

海未「……!はい!」

絵里「…………ありがとう、海未」ボソッ

852: 2014/09/29(月) 02:07:08.22 ID:Jzy9Ymxe0
スタスタスタ

絵里「亜里沙は一体何を発見したのかしら」

海未「解りません……ですが、きっと犯人に繋がる手掛かりを見つけたのでしょう」

海未「亜里沙に話を聞いて……寝ている犯人を皆で捕まえましょう」

絵里「そうね……それでこの事件もお終いだわ」

絵里「……! ここが小屋ね」

絵里「亜里沙、何処?」

シーン

853: 2014/09/29(月) 02:08:10.37 ID:Jzy9Ymxe0
絵里「…………」

海未「小屋の中……でしょうか?」

絵里「そうかもね……亜里沙!」ガチャガチャ

絵里「鍵が掛かってる……」

海未「鍵ならここにあります。ちゃんと来る時に確認しておいてください」スッ

絵里「ありがとう……全く、用意周到ね」カチャッ

キィ

絵里「亜里沙、いるかし……え?」

絵里「な、なんで、亜里沙が縛られーー」

ゴスッ

絵里「ぅ……っ……」

バタッ

海未「……救いようがありませんね」

ズリズリ

854: 2014/09/29(月) 02:09:19.19 ID:Jzy9Ymxe0
亜里沙「…………」

海未「おっと、喋れなくて辛かったでしょう?」

海未「今外してあげますからね」パサッ

亜里沙「…………ぷはっ」

亜里沙「海未さん、もうこんなことはやめましょう」

亜里沙「今ならまだ間に合います……」

海未「何を言ってるんですか、亜里沙」

海未「これからが楽しいパーティーだというのに」

855: 2014/09/29(月) 02:11:07.90 ID:Jzy9Ymxe0
スルスル

海未「これでよしっと」

海未「ほら、絵里、起きてください」バチンバチン

絵里「ぅ……」パチッ

海未「おはようございます、絵里」

海未「ほんの少しの間でしたが、いい夢は見られましたか?」

絵里「……っ! 海未ぃ!」

海未「どうしたんですか、そんなに怖い顔をして」

絵里「貴女が……貴女が皆を頃したの!?」

海未「全員ではありませんよ。真姫を頃したのはにこですし、にこは自頃したんですから」

絵里「それも貴女が仕組んだんでしょう!?」

海未「うーん、ちょっと予想外でしたけど、まあそうなるんですかね?」

絵里「人頃し! 早く私たちを解放しなさい!」

海未「……はぁ、元気なのはいいんですけどね」

856: 2014/09/29(月) 02:11:47.86 ID:Jzy9Ymxe0
ゴスッ

絵里「かはっ……!?」

海未「立場を弁えてください」

海未「私が何時でも二人を殺せるということを忘れてはいけませんよ」

絵里「っ……」

海未「はは、それにしても可哀想ですね、絵里は」

海未「亜里沙が私に暗号の話をしたせいで、こんな罠に引っかかることになったんですから」

亜里沙「…………っ」

海未「絵里が氏ぬのは貴女のせいですよ、亜里沙」

絵里「違う! 亜里沙のせいじゃない!」

ゴスッ

絵里「ぐっ!?」

海未「黙りなさい」

857: 2014/09/29(月) 02:12:52.78 ID:Jzy9Ymxe0
海未「まあでも、確かに絵里にも非がありますからね」

海未「くだらない演技に騙されて、私を信じたんですから」

海未「そのせいで私をここまで同行させて、簡単に捕まった」

海未「貴女がちゃんと見抜いていれば、私を倒せたかもしれないのに」

絵里「…………っ」

海未「さて、それでは罰ゲームといきましょうか」

海未「私に向かって絵里が口答えをしたので、その分を亜里沙に償ってもらいましょう」

絵里「なっ!?」

海未「ふふ、可愛い顔がぐちゃぐちゃに歪む姿……楽しみです」

858: 2014/09/29(月) 02:13:25.23 ID:Jzy9Ymxe0
絵里「待って! 亜里沙は関係ないでしょ!?」

絵里「やるなら私にやりなさい!」

海未「嫌ですよ、貴女は目の前で妹が泣き叫ぶ姿でも見ていてください」

絵里「そんなの駄目!」

絵里「私にだったらなんでもしていいから! だから亜里沙にだけは止めて!!」

海未「……なんでもですか?」

絵里「……ええ」

海未「それなら私の足を舐めなさい」

絵里「っ!?」

859: 2014/09/29(月) 02:14:06.39 ID:Jzy9Ymxe0
海未「私に敗北した証ですよ」

海未「役に立たない先輩にはお似合いでしょう?」

絵里「…………っ」

海未「それとも、亜里沙の可愛い声の方が聞きたいですか?」

絵里「! す、するから! それだけーー」

ガッ

絵里「っ!?」

海未「させてください、でしょう」

海未「躾がなっていませんね」

860: 2014/09/29(月) 02:15:11.00 ID:Jzy9Ymxe0
絵里「……っ。海未の足を……舐めさせてください」

海未「……ふん、まあいいでしょう」スルッ

海未「ほら、舐めなさい」

絵里「……あむっ」

絵里「……っ」ジュプ

海未「ふふ、見ていますか、亜里沙」

海未「貴女のお姉さんの、無様な姿を」

亜里沙「…………っ」

海未「ふふっ、絵里、私の足を舐められて嬉しいですか?」

絵里(嬉しい……ないでしょ)

絵里(でも、ここで海未には逆らうわけには……っ)

絵里「嬉しい……です……」ギリッ

海未「あははははは! 足を舐めて喜ぶなんて変態すぎでしょう!」

海未「生きてて恥ずかしくないんですか?」

絵里「っ…………!」

861: 2014/09/29(月) 02:15:55.08 ID:Jzy9Ymxe0
ペロペロ

海未「もういいです」パッ

絵里「ぷはっ……」

海未「よくできました」

絵里「……もう、気は済んだ?」

海未「……? 何を言ってるんですか?」

絵里「私と亜里沙を解放して……ください」

海未「するわけないでしょう」

海未「今からこれを使って遊ぶんですから」スッ

絵里「それは……」

海未「ええ、一般的にバイブと呼ばれるものですよ」

862: 2014/09/29(月) 02:16:40.99 ID:Jzy9Ymxe0
絵里「……凄く太いわね……私たちをおもちゃにするつもり?」

海未「いえいえ、そんなことしませんよ」

海未「ただ、気持ちいいことをしてあげようという思いやりからですよ」

絵里「どの口が……そんなこと」

海未「おや、絵里はこれを亜里沙に付けて欲しいんですか?」

絵里「っ……くずが……!」

海未「ふふ、賢い絵里なら、どうすればいいか解りますよね?」

亜里沙「お姉ちゃん! 駄目!」

絵里「…………」

絵里「私の大事な部分に……極太バイブを入れてください……」

863: 2014/09/29(月) 02:17:19.37 ID:Jzy9Ymxe0
海未「へぇ、絵里はこれを入れてほしいんですか?」

絵里「はい……欲しいです」

海未「自分が淫乱な変態だと認めるんですね?」

絵里「……っはい……私は……淫乱です……」

絵里「だから……私に……ください」

海未「ふふ、いいでしょう」

海未「そんなにおねだりされたらあげないわけにはいきませんもんね」

海未「それじゃあ……準備をしましょう」スルスル

864: 2014/09/29(月) 02:18:01.82 ID:Jzy9Ymxe0
海未「ふふ、綺麗なピンク色ですね」

絵里「っ……褒められても嬉しくないわ」

亜里沙「お姉ちゃん……」

絵里「大丈夫よ、亜里沙」

絵里「私が絶対に守ってあげるから」

海未「美しい姉妹愛ですね」

海未「反吐がでます」

絵里「…………」キッ

海未「そうやって睨んでいられるのもあと少しですよ」

海未「……今から絵里を女にしてあげるんですから」

絵里「え……?」

海未「奥まで入れたら……破れるに決まっているでしょう?」

海未「いい声で鳴いてくださいね」

絵里「まっーー」

ズボッ

865: 2014/09/29(月) 02:18:45.84 ID:Jzy9Ymxe0
絵里「ぎっぅぅぇぇぇぇぇっっっ!?」

海未「おやおや、やはり前戯無しでは進みが悪いですね」

絵里「痛い……や、やめて……抜い……」

海未「まだまだ入ったばかりじゃないですか」グイグイ

絵里「本当に……痛い……の……」

海未「お、この感触はもしかして……」

絵里「え……? ま、まさか!? 止めーー」

ブチッ

絵里「いづぅぅゔぅぅぅぅぅぅぁぁぁぁぁぁぁぁぎぃぃぃぃぃぃぃぃ!?!!?!?」

866: 2014/09/29(月) 02:19:46.84 ID:Jzy9Ymxe0
海未「処O膜開通おめでとうございます、絵里」

絵里「あ……かっ……」

海未「ふふ、嬉しすぎて声もでませんか?」

海未「もっと奥まで入れてあけますからね」ググッ

絵里「や……めっ……」

海未「え? なんですって?」

絵里「お願い……もう許して……」

絵里「こんなの……酷すぎる……」ポロポロ

海未「寝言は寝てから言ってください」ググッ

絵里「あっ、ぎっ……止め……づぅ!?」

絵里「いや……こんなの……!」

ジョロロロ

867: 2014/09/29(月) 02:20:29.16 ID:Jzy9Ymxe0
海未「え……?」

絵里「あ……ああ……」

海未「っあはははははは!」

海未「痛みのあまり失禁ですか!? 妹の前で!?」

海未「絵里、貴女は最高です!」

絵里「見ないで……亜里沙……」

亜里沙「…………っ」

海未「ふふ、良い物を見せてもらいました」

海未「ご褒美に抜いてあげるとしましょう」ズボッ

絵里「かっ……はぁ……はぁ……」グテッ

海未「今ので随分おとなしくなりましたね」

海未「それでは、絵里は休憩させてあげましょう」

海未「次は亜里沙の番ですよ」

868: 2014/09/29(月) 02:21:01.02 ID:Jzy9Ymxe0
絵里「やめて……亜里沙には……」

海未「やめるわけないでしょう」

海未「絵里は目の前で妹がズタズタにされるシーンでも見ていてください」

海未「さあ、お待たせしました亜里沙」

海未「今の気分はどうですか?」

亜里沙「…………あの」

海未「はい、なんでしょう」

亜里沙「暗号には……どんな内容が書かれていたんですか?」

海未「…………」

869: 2014/09/29(月) 02:22:25.94 ID:Jzy9Ymxe0
海未「はぁ……姉がこんな目にあっているのに、まだ探偵ごっこをやってるんですか」

海未「そんなもの知ったところで何も変わらないというのに」

亜里沙「…………」

海未「まあいいでしょう。自分が説明した暗号がどうやって使われたのかくらい教えてあげましょう」

海未「絵里、説明してあげてください」

絵里「……円周率のシーザー暗号よ」

亜里沙「その……内容は?」

絵里「……『そのなかにはんにんがいる。よるにはなれごやにきて。』」

海未「本当に絵里だけに伝えたいならロシア語使えばいいだけなのに、そんなことにも気づかないなんて」

海未「妹が妹なら姉も姉ですね」

870: 2014/09/29(月) 02:23:44.38 ID:Jzy9Ymxe0
海未「さあ、これで謎はスッキリしましたか?」

海未「今から絵里に変わって亜里沙が酷い目に合う番です」

海未「とりあえず指を一本ずつ折ってみましょうか? きっと楽しいですよ」

亜里沙「……海未さん」

海未「はい、どうしました?」

亜里沙「ごめん……なさい」

海未「ふふ、謝る必要なんてないんですよ」

海未「亜里沙は別に悪いことなんてーー」













亜里沙「気づいてあげられなくて、ごめんなさい」

海未「…………え?」

871: 2014/09/29(月) 02:24:29.85 ID:Jzy9Ymxe0
海未「何を……言って」

亜里沙「『その中に犯人がいる』」

亜里沙「普通なら、自分を容疑者の一人にしようなんて思いません」

亜里沙「今はいない人……例えば、花陽さんの氏体を隠して、犯人に仕立てあげればいいじゃないですか」

海未「……つまらない妄想ですね」

亜里沙「妄想じゃありません」

亜里沙「だって、海未さんはお姉ちゃんとここまで来たんですよね?」

海未「だったらなんだというんですか」

亜里沙「お姉ちゃんを監禁したいだけなら、ここで待ち伏せしていればよかっただけです」

亜里沙「犯人だと疑われているのに、わざわざお姉ちゃんと来る必要なんてありません」

亜里沙「本当は……気づいて欲しかったんですよね?」

亜里沙「自分が犯人だって」

海未「……違う」

872: 2014/09/29(月) 02:25:30.61 ID:Jzy9Ymxe0
亜里沙「海未さんがこうなった原因は……誰も気づいてくれなかったから、ですか?」

亜里沙「海未さんの気持ちも、悩みも、何も考えずに負担ばかりかけて」

亜里沙「何時の間にか……心が壊れてしまった……」

海未「違いますっ!」

海未「私は頃すのが楽しいからやっているんです!」

海未「何も知らないくせに、知ったような口をたたかないでください!」

亜里沙「はい……亜里沙は何も知りません」

亜里沙「だから、知りたいんです」

亜里沙「海未さんが何を抱えていたのか……どうしてこうなってしまったのか……」

亜里沙「私は……気づいてあげることができませんでしたから」

海未「黙れッ!」

ゴスッ

亜里沙「っ……!」

873: 2014/09/29(月) 02:26:03.94 ID:Jzy9Ymxe0
海未「自分の立場を忘れているんじゃないでしょうね?」

海未「爪を一枚一枚剥がしてあげましょうか?」

亜里沙「いいですよ……」

海未「……え?」

亜里沙「それで海未さんの気持ちが収まるなら……亜里沙の体は好きに使ってください」

海未「何故……」

亜里沙「……海未さんなら、もう解っているでしょう?」

亜里沙「海未さんのことが……大好きだからです」

海未「っ!」

874: 2014/09/29(月) 02:26:51.80 ID:Jzy9Ymxe0
バキッ

亜里沙「っ!」

海未「嘘を……言わないでくださいッ!」

海未「目の前で姉を酷い目に合わせて、今自分にも暴力を振るって」

海未「そんな人間を、好きでいられるわけがないでしょう!?」

亜里沙「……海未さんには、嘘に見えますか?」

海未「……っこの!」グッ

海未「黙らないと、指を本当に折りますよ!?」

亜里沙「あは……海未さんと手を繋いじゃいました」

亜里沙「嬉しい……です」

海未「…………っ!」

ボキッ

875: 2014/09/29(月) 02:27:33.75 ID:Jzy9Ymxe0
亜里沙「っっっっっ!」

海未「黙れと言ったはずですよ」

海未「いいですか、貴女に今必要なのは憎悪です」

海未「憧れていた人に裏切られた、憎しみの心です」

亜里沙「無理……ですよ」

海未「…………何故」

亜里沙「だって……海未さんのことが大好きなせいで、そんな気持ちが入る余地なんてないんですから」ニコッ

海未「……だったら」スッ

海未「二度とそんなことが言えないようにしてあげます!」

ボキボキベキッ

876: 2014/09/29(月) 02:28:18.69 ID:Jzy9Ymxe0
亜里沙「っ~~~~!!」

海未「あはははは! 右手の指が全て折れてしまいましたね!」

海未「少しは悲鳴でもあげてみたらどうですか?」

亜里沙「……嫌、です」

亜里沙「だって……好きな人にみっともない姿なんて、見せたくありませんから」

海未「まだ……そんなことを!」

亜里沙「海未さん……何をそんなに怯えてるんですか?」

亜里沙「大丈夫ですよ……亜里沙は、ずっと海未さんの味方ですから」

海未「黙れぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

ズチュッ

877: 2014/09/29(月) 02:29:05.53 ID:Jzy9Ymxe0
亜里沙「んっ!」

ポタ……ポタ……

海未「ふふ、いい切れ味でしょう、このナイフ」

絵里「海未……もう止めて……」

絵里「やるなら私を……」

海未「負け犬は黙っていなさい!」ドカッ

絵里「っ……!」

海未「ふん……どうですか、亜里沙、切り裂かれる痛みは?」

亜里沙「こんなの……どうってことありませんよ」

亜里沙「今まで海未さんが受けていた苦しみに比べれば……軽いものです」

海未「亜里沙……貴女は……」

878: 2014/09/29(月) 02:30:13.88 ID:Jzy9Ymxe0
亜里沙「えへへ、亜里沙は海未さんが思ってるよりも強情なんですよ?」

亜里沙「知りませんでしたよね? だって、人の心なんて、誰にも解らないはずなんですから」

海未「っ…………」

亜里沙「言い訳……だなんて思っていません。海未さんを追い詰めてしまったのは、事実なんですから」

亜里沙「海未さんも……いつもとは違う自分を出せば、変われていたんだと思います」

亜里沙「でも、そんな自分をさらけ出すのは難しいことです。そういう時こそ、友達を頼るべきなんですよ」

亜里沙「海未さんにだって、いたはずですよね?」

亜里沙「困った時に……助けてくれる人が」

海未「……いません」

海未「いるのは……自分で抱え込むことしかできない人と……誰かに縋ることしかできない人です」

879: 2014/09/29(月) 02:31:11.54 ID:Jzy9Ymxe0
亜里沙「それなら、亜里沙がなります」

亜里沙「海未さんが困ってたら助けてあげて、寂しくなったら抱きしめてあげます」

海未「……黙れ」

亜里沙「亜里沙は絶対に海未さんの側を離れません。だからーー」

海未「黙れ黙れ黙れッ!」

海未「今さら何を言っても遅いんですよ!」

海未「それに助けるですって!? 都合のいいことを言わないでください!」

海未「何も背負わず生きてきた貴女が、私を助けられるわけないでしょう!」

グチュグチュグチュッ!

亜里沙「っ……ぎっ……ぃっ……!」

880: 2014/09/29(月) 02:32:11.05 ID:Jzy9Ymxe0
海未「違う自分を出せば変われる!?」

海未「出したら何もかも終わりじゃないですか!」

海未「今まで積み上げたものが全て崩れて、皆から見放されて、必要とされなくなって!」

海未「私にそんな世界に行けと言うんですかっ!」

グリグリグリッ!

亜里沙「っ~~っっっっ!!」

海未「……できもしないことを口に出さないでください」

海未「気休めなんて、いりません」

亜里沙「……それでも……亜里沙は……」

亜里沙「ずっと……海未さんから……離れて……あげません……」ニコッ

海未「…………っ」

881: 2014/09/29(月) 02:32:59.62 ID:Jzy9Ymxe0
海未「なんなんですか……貴女は!」

亜里沙「大丈夫……です」

海未「やめて……ください!」

亜里沙「怖くない……」

海未「見るな……!」

亜里沙「勇気を出して……変わってみてください」

亜里沙「亜里沙を……信じて……」

海未「そんな目で私を見るなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

ズチャァァァァァ!

882: 2014/09/29(月) 02:34:05.46 ID:Jzy9Ymxe0
亜里沙「あっ……ぃぃ……!」

ボタボタボタ

海未「はぁっ……はぁっ……」

海未「っ…………はははは!」

海未「可愛い目が台無しになってしまいましたね」

亜里沙「……ふふっ」

海未「何が……おかしいんですか!」

亜里沙「海未……さんに……可愛いって……言われちゃいましたね」

海未「……減らず口をっ!」

海未「貴女が言うべきなのは恨みの言葉でしょう!」

海未「指を折られて! 体を抉られて! 目を潰されて!」

海未「それなのにどうしてそんなことが言えるんですか!?」

亜里沙「…………」

883: 2014/09/29(月) 02:34:51.12 ID:Jzy9Ymxe0
海未「……そうだ、いいことを思いつきました」

海未「亜里沙、貴女もこんなことされて本当は苦しいんでしょう?」

海未「『この世界に救いは無い』と言いなさい」

海未「そうしたら……命は助けてあげますよ」

亜里沙「……そう……ですか」

亜里沙「やっぱり……亜里沙じゃ駄目なんですね……」

海未「何を言って……」

亜里沙「……亜里沙では……海未さんを救えなかった……」

亜里沙「ごめんなさい……海未さん……」ポロポロ

884: 2014/09/29(月) 02:37:33.82 ID:Jzy9Ymxe0
海未「違う! 貴女が言うべきなのは!」

亜里沙「……えへへ……やっぱり亜里沙は……悪い子みたいです」

亜里沙「海未さんの言うこと……全く聞かないんですから……」

海未「何を……するつもりですか?」

亜里沙「でも……海未さんに嫌われても……この想いは絶対に消えないから」

海未「……黙りなさい!」

亜里沙「だから……もう一度だけ言わせてください」

海未「やめなさい!! やめないと頃しますよ!?」グッ

亜里沙「海未さん……」

海未「やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」


















「大好きです」

グチャ

ドサッ

892: 2014/10/06(月) 01:00:06.12 ID:tyqy2xXo0
Episode7:無力


海未「はぁ……はぁ……」

絵里「う……そ……」

絵里「亜里……沙……」

絵里「っ……あああああああああああああああああああああああ!!!!」

絵里「海未ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」

絵里「頃す! 頃してやる!」

絵里「貴女だけは絶対に私が頃してやる!」

ゴスッ

絵里「かっ……!」

893: 2014/10/06(月) 01:01:05.90 ID:tyqy2xXo0
海未「全く……とんだ異常者でしたね、絵里の妹は」

海未「頭のネジを二、三本落っことして来たんじゃないですか?」

絵里「っ……海未……っ!」キッ

海未「そうです! それです! その目つきですよ!」

海未「大切な人が目の前で傷つけられたら怒りますよね? 恨みますよね!?」

海未「それならさっさと呪いの言葉を吐いてくださいよ!!」

ドコッ

絵里「っ!」

海未「何も知らないくせに最後まで笑っていて……吐き気がします」

894: 2014/10/06(月) 01:02:28.09 ID:tyqy2xXo0
絵里「……頃す」

海未「え?」

絵里「絶対に……貴女を頃す」ギリッ

海未「……あはっ」

海未「絵里は何時から馬鹿になったんですか?」

海未「今の状況解ってます? できるわけないじゃないですか」

海未「それに、亜里沙が氏んだのは貴女のせいですよ、絵里」

海未「貴女が亜里沙をこの合宿に連れてこなければ、亜里沙は氏ななかったんですからね」

絵里「…………!」

海未「しかも絶対に守るなんて偉そうなことを言っておいてこのざまとは」

海未「所詮、貴女は誰も守ることができない無力な人間だったということですよ」

895: 2014/10/06(月) 01:03:10.66 ID:tyqy2xXo0
絵里「っ……黙りなさい!」

絵里「亜里沙を頃して……よくもぬけぬけと!」

絵里「貴女にも同じ苦痛を味わわせてやる!」

海未「反抗すれば殺されると解っているのに……」

海未「これも美しい姉妹愛がさせているのでしょうか、泣かせますねぇ」

海未「……ああ、いいことを考えました」

海未「絵里、ファーストキスはもうしましたか?」

絵里「え?」

896: 2014/10/06(月) 01:04:09.51 ID:tyqy2xXo0
海未「していませんよね、なんだかんだで純情ですし」

絵里「だったら何!? 貴女なんか絶対にお断りよ!」

海未「あはは、嫌われてますねぇ。ですが安心してください」

海未「絵里だって、ファーストキスは大切な人としたいでしょう?」

絵里「何を言って……」ハッ

絵里「ま、まさか……」

海未「ええ、させてあげますよ」

海未「愛しの亜里沙と……ね」ニタァ

897: 2014/10/06(月) 01:05:03.55 ID:tyqy2xXo0
絵里「や、やめ……」

グッ

絵里「っ……」

海未「遠慮しなくていいんですよ、絵里」

海未「ほら、見てください、この亜里沙の綺麗な顔を」

海未「片目が潰れて血を流していますけどね、あはははは!」

絵里「許さない……」

絵里「絶対に……頃してやる……!」

海未「その威勢……いつまで持ちますかね」

海未「それでは、姉妹の美しいキスの時間と行きましょう」

絵里「やめ……むぐんんんん!?」

チュゥ

898: 2014/10/06(月) 01:05:45.69 ID:tyqy2xXo0
絵里「んんんんんんん!」

海未「ふふ、良かったですね、絵里」

海未「大好きな亜里沙とキスができて」

海未「感想はどうですか?」グイッ

絵里「ぷはっ……はぁ……っ」

絵里「……許さ……ない……」

海未「そんなに嬉しいんですか、それならもう一度させてあげましょう」

絵里「ひっ!?」

チュゥ

899: 2014/10/06(月) 01:06:39.29 ID:tyqy2xXo0
絵里「んっ! んん!」

海未「氏人とキスして嬉しいだなんて絵里も狂ってますね」

絵里「んんん!」

海未「はは、何を言ってるのか全くわかりません」グイッ

絵里「っは……はぁ……はぁ……」

絵里「お願い……もう止めて……」ポロポロ

絵里「こんなの……酷すぎる……」ポロポロ

グイッ

絵里「んぐっ!」

900: 2014/10/06(月) 01:07:36.63 ID:tyqy2xXo0
海未「何寝ぼけたことを言ってるんですか、私は亜里沙を頃した犯人ですよ?」

海未「屈伏するには早すぎます。もっと頑張りましょう」

グイッ

絵里「ぷはっ……」

海未「まだ行けますよね、絵里?」

絵里「あ……あ……」

絵里「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぃ!!!」

絵里「こんなの嫌!! もう止めて!!!」

海未「…………」

グイッ

絵里「ん!」

901: 2014/10/06(月) 01:08:34.98 ID:tyqy2xXo0
海未「…………」

絵里「ぷはっ……むぐっ!」

海未「…………」

絵里「ぁ……やめ……ん!」

海未「…………」

絵里「っ……許して……んぐ!」

海未「…………」

絵里「ひぐっ……いやぁ……あっ!」ポロポロ

海未「…………」

902: 2014/10/06(月) 01:10:01.38 ID:tyqy2xXo0
絵里「ひくっ……ひぐっ……」

海未「はぁ……大人ぶっていても所詮は高校生ですか」

海未「もう少し楽しめるかと思ったんですけど……ね」

海未「こんな状態では頃してもあまり楽しくはなさそうですし……」

海未「ああそうだ、絵里にはこの小屋の中にいてもらいましょう」

海未「貴女の守りたかった皆を頃してあげます」

海未「その後じっくり頃しましょう」

海未「それまでずっとここで自分の無力を嘆いていていてください」

海未「亜里沙と一緒だから寂しくありませんよね、ははは!」

パタン

ガチャ

903: 2014/10/06(月) 01:10:39.33 ID:tyqy2xXo0
絵里「亜里……沙……」

絵里「ごめん……ね……情けない……お姉ちゃんで……」

絵里「私がもっとしっかりしていれば……ちゃんと守ってあげられたのに……」

絵里「ごめんなさい……ぐすっ……ごめんなさい……」

絵里「それに……皆も……」

絵里「私は……誰も守れない……」

絵里「皆が……危ないのに……」

絵里「もうやだ……氏にたい……」ポロポロ

絵里「誰か……助けて……」

904: 2014/10/06(月) 01:11:38.99 ID:tyqy2xXo0
スタスタスタ

海未「さて……今から館に戻って雪穂を頃す用意をしないといけませんね」

海未「雪穂の座っていた席にボウガンを仕掛けて……希を起こしますか」

海未「館の中を探す時に希が罠に掛からないようにしないといけませんね」

海未「ああでも……もしも罠に他の人が掛かってしまったら……」

海未「まあ、その時はその時で面白いですか」

海未「ああ……楽しみです」

海未「皆どんな顔で氏んでしまうのでしょうか……ふふっ」


ーーー
ーー

906: 2014/10/06(月) 01:13:24.28 ID:tyqy2xXo0
絵里「……んっ」パチッ

絵里「ここは……」

絵里「そうだ……海未に捕まって……」

絵里「……亜里沙」

絵里「……大丈夫、寂しくないわ」

絵里「私も直ぐにそっちに行くから……」

絵里「だから……もう少しだけ我慢してて」


907: 2014/10/06(月) 01:14:16.29 ID:tyqy2xXo0
絵里「ふふ、亜里沙は寂しがり屋さんだからね」

絵里「私がいないと何もできないんだもの」

絵里「だから私が側にいてあげないと」ピトッ

絵里「もう、亜里沙、ひっつきすぎよ」

絵里「……あれ? 何か硬い物が当たってるような……」

絵里「はぁ、またポケットに物を詰めてるの?」

絵里「この格好だと取りにくいけど……よいしょっと」

絵里「よし、取れたわ。いい、これからはポケットに物を……」

絵里「え……?」

絵里「ナイフ……?」

908: 2014/10/06(月) 01:15:13.70 ID:tyqy2xXo0
絵里「なんで……こんなものが……」

絵里「もしかして……まだ頑張れって言うの?」

絵里「嫌よ……私はもう十分頑張った……」

絵里「それでも……亜里沙を殺されて……酷い目にあって……」

絵里「でも……私がやらないと……皆が……」

絵里「もう……こんなこと嫌なのに……」

絵里「…………っ!」スッ

キリキリ スルッ

パサッ

絵里「……やってやろうじゃない」

絵里「これが、与えられたチャンスだというのなら」

909: 2014/10/06(月) 01:16:08.65 ID:tyqy2xXo0
絵里「はあっ!」ドコッ

絵里「っ……やっぱりドアからは出られないみたいね」

絵里「とすると……窓からしか出られないか」

絵里「はあっ!」

パリン!

絵里「……掴まるところも足場もなし。出たら海に落下……か」

絵里「全く……なんでこんな所に建てたんだか」

絵里「…………岩場にぶつからなければ、きっと大丈夫」

絵里「亜里沙、必ず迎えに来るから」

絵里「少しだけ寂しいの……我慢してね」

ヒュッ

ザバン!

910: 2014/10/06(月) 01:16:39.76 ID:tyqy2xXo0
パシャパシャ

絵里(っ……服が重い)

絵里(水は冷たいし……はは、冬なのすっかり忘れてたわ)

絵里「っ……ぷはっ」

絵里(苦しい……力を抜いたら直ぐにでも沈んでしまいそう)

絵里(でも……私がここで倒れるわけにはいかない)

絵里(私が……皆を守るんだから!)

911: 2014/10/06(月) 01:17:10.92 ID:tyqy2xXo0
ザバッ

絵里「っ……はぁ……はぁ……」

絵里「なんとか……陸に上がれたわね」

絵里「体が……重い……」

絵里「少しだけ……休憩……」

絵里「っ……駄目」

絵里「その間にも……誰か殺されてしまうかもしれない」

絵里「急がないと……」

ズルズル


ーーー
ーー

912: 2014/10/06(月) 01:18:09.31 ID:tyqy2xXo0
スタスタスタ

海未「……確か、こちらのほうから……」

海未(微かにですが、扉を開ける音が聞こえました)

海未(この島には私たちしかいないはず……それなら、誰が?)

海未「…………」

海未「っ!?」

海未「貴女は……!」

海未「絵里……!?」

絵里「…………」

913: 2014/10/06(月) 01:19:10.12 ID:tyqy2xXo0
絵里「おはよう、海未。昨日はよく眠れたかしら?」

絵里「私はぐっすり眠れたわ……貴女のおかげでね」

海未「……どうやってあの小屋から」ハッ

海未「びしょびしょに濡れた服……まさか窓から飛び降りたんですか……?」

絵里「ええ、そうよ。朝から海水浴なんて二度とごめんだわ」

海未「ですが……絵里はロープで縛られていたはず」

海未「どうやって抜け出したんですか?」

絵里「……これよ」スッ

海未「それは……私が亜里沙にあげたコンパクトナイフ……!」

海未「……亜里沙……貴女は何処まで私を苛立たせてくれるのですか……!」

914: 2014/10/06(月) 01:19:44.20 ID:tyqy2xXo0
絵里「怒りっぽくなってるわね、ちょっと寝不足なんじゃないの?」

絵里「安心しなさい、ぐっすり眠らせてあげるわ」

絵里「二度と目が覚めることもないくらい……ね」キッ

海未「……ふふ、威勢がいいですね」

海未「このくらいで勝った気にならないでください」

海未「そんなに疲れていて私に勝てるとでも思っているんですか?」

海未「今度はちゃんと頃してあげますね」スッ

915: 2014/10/06(月) 01:23:54.00 ID:tyqy2xXo0
海未「それにしても、貴女達三年生は本当に私の予想を裏切ってくれます」

海未「にこは本当にメンタルが弱いですね」

海未「妹を頃すぞって脅したり、真姫の振りしてメールを送っただけで氏んでしまうのですから」

海未「画像が適当に合成した偽物とも気づかないで……ね」

絵里「……にこがおかしくなったのはそういうことだったのね」

海未「ええそうです。それと希の氏に方を教えてあげましょうか?」

海未「雪穂を庇って氏んだんですよ」

絵里「っ……希……」

海未「ふふ、滑稽ですよね。結局はその守った雪穂も穂乃果に殺されてしまったんですから」

海未「ああいうのをなんと言うか知っていますか? 無駄氏にって言うんですよ、ははっ!」

絵里「……命を燃やして大切なものを守り抜くことを、貴女は無駄とせせら笑うの!?」

海未「ええ、そうですよ。だったらどうします?」

絵里「ここで氏になさい!」

ヒュッ

916: 2014/10/06(月) 01:24:35.84 ID:tyqy2xXo0
海未「おっと」サッ

海未「ふふ、危ないですね、避けなければ氏んでーー」

海未「っ!?」サッ

絵里「呑気にお喋りしている暇なんてないわよ!」ヒュッ

海未「っ……鬱陶しい!」ドコッ

絵里「ぐっ!?」ヨロッ

海未「…………」スッ カチッ

絵里「……携帯なんて出して……余裕のつもり?」

海未「いえ、楽しいゲームを始めただけですよ」

絵里「ゲーム……?」

海未「ええ……ことりの生氏を賭けた……ね」

絵里「っ……!?」

917: 2014/10/06(月) 01:25:15.79 ID:tyqy2xXo0
絵里「どういう……こと?」

海未「簡単な話です。この戦いが長引けばことりは穂乃果に殺されるでしょう」

絵里「そんな……!」

海未「まあ、ことりが本当に殺されてしまっては楽しみが無くなってしまいますから、守ってあげないといけませんけど」

海未「貴女を頃して……ね」

絵里「やれるものなら……やってみなさい!」

絵里「はぁっ!」ヒュッ

グチュッ

海未「っ……!」

絵里「なっ!? 腕で受け止め……」

海未「甘いんですよ、貴女は」

ズチュ

絵里「かっ……はっ……」

ボタボタッ

918: 2014/10/06(月) 01:26:03.80 ID:tyqy2xXo0
海未「呆気ないですね、絵里」

海未「結局貴女は誰も守れない無力な人間だったってことですよ」

海未「……と、急いでことりの所に向かわないといけません」

海未「その傷ではもう助からないでしょう、絵里」

海未「せいぜい……氏ぬまで後悔し続けてください」

海未「さようなら」

タタタタ

919: 2014/10/06(月) 01:26:37.47 ID:tyqy2xXo0
絵里「っ……ぁ……」コポッ

絵里(嫌……こんなところで……終わりたく……ない)

ヨロッ

絵里(皆が氏んで終わりなんて……そんなの……)

ヨロヨロ

絵里(何か……何かないの……?)

絵里(私に……できること……)

絵里「…………!」

絵里(厨房……?)

920: 2014/10/06(月) 01:27:30.72 ID:tyqy2xXo0
ズルズル

グッ

パシャパシャ

絵里「っ……ぅ……」

絵里(このまま行けば、誰も助からない)

絵里(それなら……何かきっかけとなる出来事が起きて、1人でも助かる可能性を作る……)

絵里(例えば……火事……とかね)

カチッ

ボオッ

絵里「…………」ドサッ

絵里(これでやっと……私も解放される)

絵里(結局……私は何も出来なかったわね)

絵里(ごめんね、亜里沙。ごめんね、皆)

絵里(私もすぐ……そっちに行くわ)

絵里(……守ってあげられなくて、ごめんなさい)

ゴウッ

926: 2014/10/12(日) 01:03:06.96 ID:AU4idGEe0
Episode8:一人


ーーーー凛がメールを受け取ってからの部屋待機

雪穂「…………」スヤスヤ

穂乃果「はぁ……」

穂乃果(花陽ちゃんが殺されるなんて……)

穂乃果(こんなの……絶対おかしいよ……)グスッ

穂乃果(っ……泣いちゃ駄目)

穂乃果(穂乃果はお姉ちゃんなんだから)

穂乃果(穂乃果がしっかりしていないと)

ワンデーインザレーインワンデーインザシャイン

穂乃果(……メール? 誰からだろう?)カチッ

穂乃果「っ!?」

927: 2014/10/12(日) 01:03:48.30 ID:AU4idGEe0
From:Unknown
Subject:なし
本文
私が小泉花陽を頃しました。
ですが、まだ終わりではありません。
μ'sのリーダー高坂穂乃果。
貴女にチャンスを与えましょう。
次の頃し方のヒントです。
もし私の犯行を未然に防ぐことが出来たなら、貴女方に一切の危害を加えないことを約束します。
ただし、それを知ることが許されるのは貴女だけ。
他言すれば、その時点で皆頃しです。
それでは、ヒントをお教えしましょう。
『血飛沫の小夜曲』
健闘を祈ります。

928: 2014/10/12(日) 01:04:25.14 ID:AU4idGEe0
穂乃果「なに……これ」

穂乃果「犯人からの……メール?」

穂乃果「これからも皆を頃すって……っ」

穂乃果「……穂乃果が、犯行を防げたら……皆は助かる」

穂乃果「やらないと……」

穂乃果「穂乃果が、皆を助けるんだ」

929: 2014/10/12(日) 01:04:54.57 ID:AU4idGEe0
穂乃果「……今予告をもらってるのは凛ちゃん」

穂乃果「だから、このヒントにはその頃し方が書いてあるはず……」

穂乃果「『小夜曲』……って何?」

穂乃果「…………っ」

穂乃果「っ……駄目だよ……解かないと皆が危ないのに」

穂乃果「……皆に聞くこともできないし」

穂乃果「どうしたら……」

930: 2014/10/12(日) 01:05:31.08 ID:AU4idGEe0
穂乃果「……そうだ」

穂乃果「穂乃果がずっと凛ちゃんの側にいればいいんだ」

穂乃果「それなら何が来るか解らなくても、凛ちゃんを守ってあげられるしね」

穂乃果「……今すぐにでも行きたいけど、凛ちゃんは部屋に閉じこもっちゃってるしお昼を待つしかないか」

穂乃果「安心して凛ちゃん。穂乃果が守ってあげるから」

穂乃果「……大丈夫。きっと大丈夫だから」

穂乃果「皆にばれないようにしないとね……」


ーーー
ーー

931: 2014/10/12(日) 01:06:24.78 ID:AU4idGEe0
>>230から

穂乃果(凛ちゃんが氏んで……真姫ちゃんに予告が届いて……)

穂乃果(穂乃果のせいだ……)

穂乃果(穂乃果が……凛ちゃんを助けられなかったから……)

穂乃果(このままじゃ……皆が殺されちゃう……)

穂乃果(っ……そんなの、嫌だ)

穂乃果(こんな……こんなメールさえ……来なければ……)カチッ

穂乃果「……え?」

穂乃果(新着メール……?)



穂乃果「っ!」カチッ

穂乃果(希ちゃんと雪穂は……良かった、気づかれてない)

穂乃果(今度は……何を)カチッ

932: 2014/10/12(日) 01:07:12.50 ID:AU4idGEe0
From:Unknown
Subject:なし
本文
後輩を守ることができなくて残念でしたね。
貴女のせいで、大切な仲間がどんどん氏んでいくことになります。
そうそう、次は西木野真姫の番でしたね。
彼女にも相応しい氏に方を用意してあげましょう。
『断罪の十三階段』
頑張ってくださいね。

933: 2014/10/12(日) 01:07:54.44 ID:AU4idGEe0
穂乃果(新しい……ヒント……)ゴクッ

穂乃果(これを解けば……真姫ちゃんを……)

希「穂乃果ちゃん? どうかしたん?」

穂乃果「っ!? の、希ちゃん!? なんでもないよ!」サッ

希「そう? なんやずっと後ろ向いとったけど」

希(今隠したのは……携帯?)

希(圏外で電波も通じないはずだけど……)

穂乃果「あはは、ちょっとぼーっとしてただけだよ」

希「……ならええけど。何かあったら相談するんやで?」

穂乃果「うん……ありがとう」

934: 2014/10/12(日) 01:08:27.98 ID:AU4idGEe0
穂乃果「ねぇ、希ちゃん」

希「ん? どうしたん?」

穂乃果「真姫ちゃん……大丈夫かな?」

希「…………」

穂乃果「花陽ちゃんも……凛ちゃんも殺されて……もしかしたらーー」

希「大丈夫や」

穂乃果「…………っ」

希「あそこには、えりちもにこっちもおる」

希「あの二人が一緒なら、絶対に大丈夫や」

穂乃果「……そうだよね」

935: 2014/10/12(日) 01:09:11.33 ID:AU4idGEe0
希「それじゃあ、そろそろ寝よっか?」

穂乃果「うん……ほら、雪穂もおいで」

雪穂「……うん」

希「元気がない子は……ぎゅーっとしちゃうで!」ギュー

雪穂「っきゃ!?」

穂乃果「! 穂乃果もする!」ギュー

雪穂「え? あの……」

穂乃果「大丈夫だよ、雪穂」

希「そそ、何かあったらうちが守ったるから」

雪穂「お姉ちゃん……希さん……」

雪穂「……ありがとう」ボソッ

希「それじゃあ電気消すよ」

穂乃果「うん、お休み、二人とも」

パチッ

936: 2014/10/12(日) 01:09:39.78 ID:AU4idGEe0
穂乃果(今回のヒントは、前に比べて解りやすい)

穂乃果(十三階段)

穂乃果(……聞いたことがある。十三階段は昔の処刑台の段数)

穂乃果(そこで氏刑囚の人が首を吊られて殺されたんだって……)

穂乃果(つまり……次の頃し方は首吊り)

穂乃果(ロープとか……何か首をしめそうなものから真姫ちゃんを遠ざければ……)

穂乃果(……大丈夫。今度こそ、大丈夫だから)


ーーー
ーー

937: 2014/10/12(日) 01:10:15.50 ID:AU4idGEe0
>>264から

穂乃果(当然……だよね)

穂乃果(楽しいはずの合宿で殺人事件が起きたんだもん……)

穂乃果(穂乃果が止められなかったせいで)

穂乃果(穂乃果がいけないんだ……あの時無理にでも絵里ちゃん達の部屋に行ってたら……)

穂乃果(真姫ちゃんは……氏なずにすんだかもしれないのに)

穂乃果(ごめんなさい……)ポロッ

穂乃果(っ……泣いちゃ駄目……)

穂乃果(雪穂と亜里沙ちゃんが不安になっちゃう)

穂乃果(穂乃果が、守らないと……いけないから)

938: 2014/10/12(日) 01:10:43.37 ID:AU4idGEe0
>>379の後

ワンデーインザレーインワンデーインザシャイン

穂乃果「んっ……」

穂乃果「何……? こんな夜に……」

穂乃果「……っ! メール!?」

穂乃果「犯人から……だよね」

穂乃果「…………」カチッ

穂乃果「!」

939: 2014/10/12(日) 01:11:15.00 ID:AU4idGEe0
From:Unknown
Subject:なし
本文
貴女は無能な人間ですね。
二回もチャンスを与えてあげたというのにむざむざと仲間を見頃しにしてしまったのですから。
そして、そのせいで矢澤にこは自頃した。
全て、貴女のせいですよ。
貴女のせいで、大切な仲間がどんどん氏んでいくのです。
それでは、そろそろ貴女の『大切な人』を頃してあげましょうか。
『足元注意』
それでは、せいぜい頑張ってくださいね?

940: 2014/10/12(日) 01:12:10.43 ID:AU4idGEe0
穂乃果「っ……」

穂乃果「穂乃果の……せい……」

穂乃果「皆が……氏んだのは……」

穂乃果「……でも、頃したのは、あなたでしょ?」

穂乃果「……見つけないと。もう、誰も殺させたりしない……!」

穂乃果「……あれ?」

穂乃果「海未ちゃん達が……いない」

穂乃果「なん……で? 穂乃果達に黙って……何をしてるの?」

穂乃果「まさか……誰かを殺そうとして……?」

穂乃果「許さない……そんなの、絶対……!」

>>381へ

941: 2014/10/12(日) 01:13:06.40 ID:AU4idGEe0
>>454から

カチャッ

穂乃果「……なんで」

穂乃果「なんで……こんなことに……」

穂乃果「ヒントを貰ってないのに……希ちゃんは気づいた……」

穂乃果「本当は、穂乃果が気づかないといけなかったはずなのに……!」

穂乃果「……そのせいで希ちゃんは氏んじゃって……雪穂がおかしくなって……」

穂乃果「嫌だ……もう嫌だよ……」

穂乃果「こんなの……もう……」

ワンデーインザレーインワンデーインザシャイン

穂乃果「ひっ!?」

穂乃果「犯人……?」

穂乃果「……大丈夫……犯人は亜里沙ちゃんだから……」

穂乃果「この部屋にいれば……安全なはず……」カチッ

942: 2014/10/12(日) 01:14:19.15 ID:AU4idGEe0
From:Unknown
Subject:なし
本文
貴女には失望しました。
まさか自分の妹への危険すら察知できないとは。
本来あそこで高坂雪穂を庇うのは貴女の役目だったはず。
妹を守ると言っておきながら、結局貴女は何もできていないじゃないですか。
東條希が氏んだのは貴女のせいです。
ああ、それと良いことを教えてあげましょう。



星空凛を頃したのは、貴女ですよ。



扉を開くと彼女の首が飛ぶように仕掛けておいたんです。
つまり、貴女が扉を開けなければ、彼女は氏ぬことは無かったんですよ。
人頃し。
星空凛も、東條希も、貴女が頃したのです。
自分が馬鹿だからとミスを棚にあげて、助けられる仲間を助けなかった。
そんな人として最低な貴女は、早々に頃しておくべきでしたね。

そうだ、最後に一つだけ。
面白い写真が撮れたので、是非見てください。
私からの細やかなプレゼントですよ。
【画像】

943: 2014/10/12(日) 01:14:56.61 ID:AU4idGEe0
穂乃果「あ……あ……」

穂乃果「穂乃果が……頃した?」

穂乃果「そうだ……あの時……扉が重くて……それで……」

穂乃果「皆……穂乃果が……気づいていれば……」

穂乃果「っ……ごめん……なさい……こめん……」ポロポロ

穂乃果「もう……やだよ……許して……」ポロポロ

穂乃果「……駄目……涙を流したら……でも……」

穂乃果「……これからのこと……考えないと……いけないのに……」グスッ

944: 2014/10/12(日) 01:15:27.83 ID:AU4idGEe0
穂乃果「……画像」

穂乃果「……良いものではないだろうけど……見るしかないよね」カチッ

穂乃果「……っ!」

穂乃果「亜里沙ちゃんと……絵里ちゃん……!?」

穂乃果「そんな……二人とも犯人に捕まって……」

穂乃果「…………え?」

穂乃果「ちょっと……待って」

穂乃果「犯人は……亜里沙ちゃんじゃない?」

穂乃果「そんな、だって、後生きてるのって……」

穂乃果「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!??!」

945: 2014/10/12(日) 01:16:14.23 ID:AU4idGEe0
ドコドコ

バタン

雪穂「お姉ちゃん!?」

海未「ほ、穂乃果!? どうしたんですか、そんなに慌ててでてきて……」

穂乃果「あ……あ……!」

穂乃果(この中に、犯人がいる!?)

穂乃果(逃げないと……殺される……!)

海未「穂乃果?」

穂乃果「嫌っ!」バシッ

海未「っ!?」

穂乃果「はぁ……はぁ……」

カチャリ

キィ

タタタタタタタタタタタタタタ

946: 2014/10/12(日) 01:17:03.31 ID:AU4idGEe0
雪穂「お姉ちゃん!? 何処にいくの!?」

海未「待ってください! 穂乃果!」

タタタタタタタタタ

バタン

カチャリ

雪穂『部屋の中に!?』

海未『くっ……穂乃果! どうしたんですか!』ドンドンドン

穂乃果(嫌だ……怖い……)ブルブル

穂乃果(お願い……早くどっかいって!)

雪穂『お姉ちゃん、出て来てよ!』

穂乃果「嫌!」

海未『そうやって何人も氏んでしまっているんですよ!?』

雪穂『そうだよ、皆でいた方が安全だよ!』

穂乃果「そんなこと言って、穂乃果を安心させて頃すつもりなんでしょ!?」

雪穂『違う! 私はそんなことしない!』

雪穂『どうして解ってくれないの!?』

穂乃果「うるさい! 早く向こうに行ってよ!!」

947: 2014/10/12(日) 01:17:50.00 ID:AU4idGEe0
穂乃果(頃す気なんだ……穂乃果を)

穂乃果(だから必氏に……扉を開けさせようとしてる)

穂乃果(嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ)

穂乃果(氏にたくない!)

海未『穂乃果……解ってると思いますが、私たち以外の人が来ても絶対に開けないようにしてください』

海未『それと、これだけは覚えておいてください』

海未『私も……雪穂もことりも……皆、貴女のことを大切に思っています』

海未『ですからーー』

穂乃果「私に関わらないで!!」

海未『穂乃果……』

スタスタスタ

948: 2014/10/12(日) 01:18:31.47 ID:AU4idGEe0
穂乃果(諦め……た?)

穂乃果(……油断したら駄目。すぐにでも、また頃しにくるかもしれない)

穂乃果(何か……武器になるものは……)ガサガサ

穂乃果(……! ナイフ!)

穂乃果(これさえ……あれば……)ゴクッ

穂乃果(でも……本当にあの三人の中に犯人がいるの?)

穂乃果(雪穂は大切な妹で……海未ちゃんとことりちゃんは大切な幼馴染……)

穂乃果(犯人なんて……いないはず……なのに……)

穂乃果(なんで……皆を拒絶してるの……)ポロポロ

ワンデーインザレーインワンデーインザシャイン

穂乃果「…………っ」カチッ

穂乃果「え……?」

949: 2014/10/12(日) 01:19:27.63 ID:AU4idGEe0
From:Unknown
Subject:なし
本文
ふぅ……もう飽きちゃったな。
そろそろ終わりにしよっか。
そうだ、最後にいいこと教えてあげる。
あの矢、何もしなくても当たらないようになってたんだよ。
それなのにわざわざ当たりに来て氏んじゃうなんて、希さんも間抜けだよねー。
そう思わない?




















お・ね・え・ち・ゃ・ん?

950: 2014/10/12(日) 01:20:01.74 ID:AU4idGEe0
穂乃果「う……そ……」

穂乃果「雪穂が……犯人?」

穂乃果「なんで……そんなの……ありえない……」

穂乃果「だって雪穂は……穂乃果の妹で……」

穂乃果「はは……嘘だよ」

穂乃果「嘘に決まってるよ……」

コンコン

雪穂『お姉ちゃん……』

穂乃果「ひっ!?」

951: 2014/10/12(日) 01:20:51.46 ID:AU4idGEe0
雪穂『ごめんね……一人にしてあげたかったんだけど、どうしてもお姉ちゃんのことが心配で』

雪穂『お姉ちゃんがどうしてそんな風になっちゃったのかはわかんないけど、お姉ちゃんの力になりたいの』

穂乃果「っ……」

雪穂『だからお願い……私を信じて』

雪穂『お姉ちゃん……』

穂乃果(……そう、だよ)

穂乃果(雪穂が……人頃しなはずがない……)ソロッ

穂乃果(今もこうやって……穂乃果の側にいようとしてくれてる……)

穂乃果(だから…穂乃果も歩みよらないと……)

穂乃果(だって……大事な家族だもん……)スッ

穂乃果「……え?」

952: 2014/10/12(日) 01:22:11.36 ID:AU4idGEe0
穂乃果「なん……で?」

穂乃果「どうして……雪穂がナイフを持ってるの?」

穂乃果「穂乃果を慰めに来たんじゃ……ないの?」

穂乃果「……は、はは」

穂乃果「そういう、ことだったんだ」

穂乃果「雪穂は……穂乃果を……頃しに……来たんだ……」ポロッ

穂乃果「…………」

穂乃果「…………嘘つき」

穂乃果「嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき」

穂乃果「よくも今まで……穂乃果を騙して……!」

穂乃果「頃して……やる……」

カチャリ

キィ

雪穂「あ、お姉ちゃーー」

穂乃果「氏ねっ!」

雪穂「え?」

ズチュ

953: 2014/10/12(日) 01:22:45.85 ID:AU4idGEe0
雪穂「あああああああああああああああ!??!?!?」

穂乃果「嘘つき……信じてたのに……!」

雪穂「お姉ちゃん……なんで……」

穂乃果「氏ね!」

グチュッ

雪穂「かっ……」

雪穂「っ……ねぇ……ちゃ……」

ズチャァ

ドサッ


ーーー
ーー

954: 2014/10/12(日) 01:23:23.77 ID:AU4idGEe0
>>496の後

ザァァァァァァ

ことり「……どうして穂乃果ちゃんはあんなことに?」

ことり「真姫ちゃんの携帯にメールが来たのと同じタイミングで、だよね……」

ことり「…………」

ことり「そういえば、真姫ちゃんの着信音ってにこちゃんの曲だったよね」

ことり「それじゃあ、あの時聞こえた真姫ちゃんの曲って……にこちゃんの着信音だったってこと?」

ことり「……海未ちゃんに教えないと」

ことり「……あれ?」

ことり「それじゃあ……どうしてあの時ーー」
ことり(海未ちゃんは、にこちゃんの名前を呼んだの?)

955: 2014/10/12(日) 01:24:00.59 ID:AU4idGEe0
穂乃果「あはは……はは……」

穂乃果(終わったんだ……これで……)

穂乃果(皆……助かるんだ……)

穂乃果(……皆?)

穂乃果(皆って誰?)

穂乃果(生きてるのは三人だけ……)

穂乃果(違う……犯人は頃したから大丈夫なんだよ……)

穂乃果(穂乃果は守ることができ……あれ?)

穂乃果(誰を……守って……)

穂乃果(だって……犯人は雪穂で……穂乃果が……)

ワンデーインザレーインワンデーインザシャイン

穂乃果「…………え?」

カチッ

956: 2014/10/12(日) 01:24:36.12 ID:AU4idGEe0
From:Unknown
Subject:なし
本文
実の妹を手にかけるとは、やはり貴女は最高です。
訳も解らず突然姉に襲われた雪穂の表情、堪能していただけましたか?
最後まで貴女を信じていたのに裏切られて、さぞ無念だったことでしょう。
それでは、そろそろ本当に終わりにしましょうか。
邪魔者もいなくなったことですしね。

957: 2014/10/12(日) 01:25:26.03 ID:AU4idGEe0
穂乃果「なん……で?」

穂乃果「だって……犯人は……雪穂の……はずじゃ……」

穂乃果「そんな……」

穂乃果「雪……穂……」

穂乃果「っ…………」ギリッ

穂乃果「許さない……」

穂乃果「絶対に……頃してやる……」

タタタタタ

ことり「穂乃果ちゃん!?」

穂乃果「…………」

穂乃果(こいつが……犯人?)

ことり「大丈夫? 何があった……の?」

穂乃果「…………」

穂乃果(解らない……どっちが犯人なのか)

ことり「穂乃果……ちゃん?」

穂乃果「…………あはっ」カチャリ

穂乃果(ううん、別に犯人がどっちかなんて関係ないか)

ことり「それ……雪穂ちゃんの……ナイフ……」ブルッ

ことり「まさか……!?」

穂乃果「……氏ね」ヒュッ

穂乃果(二人とも頃しちゃえばいいんだから)

958: 2014/10/12(日) 01:26:14.81 ID:AU4idGEe0
>>516

穂乃果「かはっ!?」

穂乃果(なんで……こんなところで……)

海未「穂乃果!?」

ことり「穂乃果ちゃん!?」

穂乃果(目の前に……雪穂を……皆を頃した犯人がいるのに)

海未「シャンデリアが落下するなんて……もう館中に火が……!」

ことり「……は、早く……助けないと……!」

海未「…………もう、無理です」

ことり「そんな……」

穂乃果「…………っ」パクパク

穂乃果(このまま終わるなんて……嫌だ……)

海未「……穂乃果?」

穂乃果「ごほっ、げほっ、えぐっ」

穂乃果(駄目だ……もう意識が……)

穂乃果「…………ね」

穂乃果(でも……お前だけは……)

海未「え?」

穂乃果「氏…………ね…………」ガクッ

穂乃果(絶対に……許さない)

959: 2014/10/12(日) 01:27:37.51 ID:AU4idGEe0
Episode9:想い


皆に気付いて欲しかった。

平気じゃない、大丈夫じゃない。全部強がりなんだって。

でも、駄目だった。

幼い頃から自分を頃して生きてきた私の本音は、誰も気づくことができない。

だから皆が羨ましかった。誰かに心配してもらえて、甘やかしてもらえる。

それなら私も、泣いて、いつもと違う自分を出せば変われたんだろうか?

いや、無理だろう。

だって、そんなもの、園田海未じゃないんだから。

解ってる。本当は怖かったんだ。

違う自分を出して、皆が離れてしまうのが。

私には、勇気が無かった。

だから、私は今日も弱いまま。

ああ、もしも願いが叶うのなら、私に理由をください。



勇気を出すための理由を。

960: 2014/10/12(日) 01:28:24.82 ID:AU4idGEe0
本当に終わり、読んでくれてどもでした。
レスくれた人もありがとう。

961: 2014/10/12(日) 02:15:26.28 ID:zhQLFDsp0
お疲れさまです

とても面白かったです!


また機会がありましたら、次回もよろしくお願いします!!

962: 2014/10/12(日) 02:18:23.91 ID:0tXQEdYyO

おもしろかったよ

引用元: 海未「惨劇の館」