1: 2010/10/08(金) 16:17:17.99 ID:4RjsoIs20
紬「……」

梓「唯先輩、ほっぺにクリームついてますよ!」ペロ

唯「あずにゃんありがと~」

律「(舐めた)」

澪「(舐めたぞ)」

紬「そういう梓ちゃんも、ほっぺについてるわよ」

紬「今拭いてあげ 梓「結構です」

紬「え」

梓「自分で拭きますので」
けいおん!Shuffle 2巻 (まんがタイムKRコミックス)
3: 2010/10/08(金) 16:20:27.07 ID:4RjsoIs20
紬「(梓ちゃんと一緒に帰りたいな)」

紬「(だったら声かけなきゃ…)」

紬「ええい! 頑張れ私!」フンス

紬「梓ちゃ… 梓「一緒に帰りましょう、唯先輩♪」

唯「うん、帰ろ~!」

紬「……」

5: 2010/10/08(金) 16:23:13.23 ID:4RjsoIs20
紬「きっと声が小さかったんだわ」

紬「明日こそ、大きな声で言えば…」

紬「ちゃんと聞いてくれる」

紬「私のことを見てくれる」

紬「りっちゃん、澪ちゃん帰ろう!」

紬「……」

紬「…あの二人はとっくに帰ったんだ」

8: 2010/10/08(金) 16:27:05.05 ID:4RjsoIs20
紬「梓ちゃんの写真…」

紬「ダメ! これ以上見続けてたらイケナイ気持ちになっちゃう…」


梓「!」ブルルッ

梓「風邪ひいちゃったかな」ズピー

11: 2010/10/08(金) 16:32:53.59 ID:4RjsoIs20
梓「唯先輩、お昼ご飯ご一緒してもいいですか?」

唯「え? でもあずにゃん2年生じゃ」

梓「外に出れば関係ないですよ!」グイッ

紬「……」バキッ

律「なんだ、あいつら?」

澪「てかムギ箸折れてるじゃないか!」

紬「あら…」

律「うげっ…。そんな高そうなの折っていいのか!?」

紬「りっちゃん違うわ」

律「へ?」

紬「高そうなんじゃないの。高いのよ」

律「あ…。はい」

14: 2010/10/08(金) 16:37:12.08 ID:4RjsoIs20
紬「ほら、昼食を再開しましょ、おほほほほほ」

律「箸ないのにどうやって食うんだよ」

紬「あ」

澪「まったく、どうしたんだ? ムギ。最近おかしくないか?」


15: 2010/10/08(金) 16:41:38.94 ID:4RjsoIs20
梓『おかしいんじゃないですか!? ムギ先輩!』


紬「…おかしく、なんか…」

紬「私はおかしくなんかないわ!」ダン!

澪「ふぇっ!?」

律「何だよ急に!」

紬「あ…」

紬「ごめんなさい…」シュン

16: 2010/10/08(金) 16:44:32.29 ID:4RjsoIs20
梓「おいしいですね、唯先輩♪」

唯「憂の作ったお弁当、ほんとにおいしんだよ~」

唯「あずにゃんも食べる?」

梓「…いえ、結構です」

唯「ええ~? おいしんだけどなぁ… はむっ」ムグムグ

梓「……」キュン

17: 2010/10/08(金) 16:48:04.16 ID:4RjsoIs20
梓「唯先輩…あのっ」

唯「ん~?」ムグムグ

梓「あのっ…、私が唯先輩のお弁当作ってもいいですか!?」

唯「作ってくれるの!?」パァァァ

梓「はい! あ、憂には言っておきます!」

唯「うん! じゃぁ戻ろっか」

梓「はい♪」

18: 2010/10/08(金) 16:51:41.71 ID:4RjsoIs20
紬「梓ちゃんにお弁当作ってあげようかしら」

紬「斉藤!」

斉藤「はっ」

紬「この家にある最高級の食材をあるだけ出して」

斉藤「かしこまりました、お嬢様」

紬「梓ちゃん、待っててね」

紬「うんとおいしいの作ってあげるから♪」

19: 2010/10/08(金) 16:54:49.13 ID:4RjsoIs20
梓「……」テクテク

紬「あ、梓ちゃん!」

梓「?」

紬「梓ちゃんにお弁当作ってあげたの!」

梓「(うげっ)そ、そうなんですか! ありがとうございます…」

紬「はい、これ!」

梓「(でかっ!)」

梓「それでは、失礼します」

紬「ばいば~い♪」

紬「わ…、渡せた!」グッ

20: 2010/10/08(金) 16:58:52.00 ID:4RjsoIs20
梓「……」

梓「あー、なんで受け取っちゃったんだろ」

梓「ちょっとだけ、食べてみようかな」

梓「あむっ…」ムグムグ

梓「おいし…惜しい」

23: 2010/10/08(金) 17:02:58.76 ID:4RjsoIs20
唯「あずにゃ~ん」

梓「あ、唯先輩!」ポイッ

唯「ん? 今何か捨てなかった?」

梓「え? そんなことないですよ?」

唯「まぁいいや! もうお腹ぺこぺこだよ~」

梓「あ、すいません! どうぞ!」

24: 2010/10/08(金) 17:06:38.26 ID:4RjsoIs20
唯「いただきま~す! はむっ」ムグムグ

梓「どうですか?」

唯「……!」

梓「!?」

唯「うまい!」

梓「よかった~…」

唯「あずにゃんって、お料理できるんだね!」


25: 2010/10/08(金) 17:10:36.47 ID:4RjsoIs20
梓「少し前まではあんまりできなかったんですけど…」

梓「唯先輩にお弁当作るために、勉強したんですよ!」

唯「そうなの!?」

梓「ええ」

唯「あずにゃんはえらいね~」ナデナデ

梓「えへへっ♪」


紬「……」ギリッ

26: 2010/10/08(金) 17:16:06.23 ID:4RjsoIs20
お弁当を捨てられていた

紬「きっと、異物が混入してたんだわ」

梓は感想を言ってこない

紬「忙しくて言う暇も無いのよ」

ハタシテホントウニソウカナ

紬「やめて… やめて!!」

オマエハキラワレタンダヨ ダイスキナナカノアズサニナ

紬「おねがいっ… やめて…」

紬「ううっ…」

紬「梓ちゃん…」グスッ

28: 2010/10/08(金) 17:20:37.98 ID:4RjsoIs20
さわ子「今日は琴吹さんはお休みです」

律「ムギ休みか~」

澪「じゃぁ今日の部活は無しにするか」

唯「え~! おやつ~!」

律「ムギがいないんだから元からないだろ?」

唯「あ、そっか!」

澪「やれやれ」

29: 2010/10/08(金) 17:23:19.72 ID:4RjsoIs20
梓「唯先輩!」

唯「あ、あずにゃんだ~!」

梓「放課後、どこかに遊びに行きませんか?」

唯「それいいね~!」

唯「じゃ、澪ちゃんとりっちゃんもさそっ 梓「誘わなくていいです!」

唯「え?」

梓「二人きりが…いいです」

30: 2010/10/08(金) 17:27:08.55 ID:4RjsoIs20
唯「なんで?」

梓「え」

唯「みんなといた方が楽しいじゃん♪」

唯「二人だけなんて、水くさいことはダメなんだよ、あずにゃん!」

梓「そう…ですね! それじゃ、澪先輩たちも誘いましょう」

唯「うん!」

梓「(通じないんだなよな…。この人には)」

梓「ふふっ」

32: 2010/10/08(金) 17:30:22.86 ID:4RjsoIs20
律「うっしゃー! 放課後だぞー!」

澪「やけにテンション高いな、律」

律「そうでもないぞ!」ギュッ

澪「なんで抱きつくんだよ!?」ボカッ

律「いたっ!」

唯「おやつ食べられなかったから、何か食べに行こうよ!」

梓「いいですね、どこ行きます?」

キャッキャッ

紬「……」

33: 2010/10/08(金) 17:32:05.14 ID:4RjsoIs20
紬「みんな楽しそう…」


紬『梓ちゃん…』

梓『はい! なんでしょう?』

紬『お話があるの』

梓『はい?』

35: 2010/10/08(金) 17:34:10.97 ID:4RjsoIs20
紬『ちゃんと…聞いてほしいの』

梓『はい…』

紬『私、好きな人がいるの』

梓『そうなんですか!? 知らなかったです』


36: 2010/10/08(金) 17:36:30.11 ID:4RjsoIs20
紬『それでね…』

梓『はい』

紬『その相手が女の子なの』

梓『(わっ、私と同じだ!)』

梓『ちなみに誰なんですか?』

紬『……』

梓『あ、教えてくれるはずもないですよね、そんなこと』

37: 2010/10/08(金) 17:37:52.79 ID:4RjsoIs20
紬『教えてあげる』

梓『へ?』

紬『その…好きな人はね』

梓『……』ゴクリ

紬『梓ちゃん、あなたなの』

38: 2010/10/08(金) 17:41:33.17 ID:4RjsoIs20
梓『…え?』

紬『梓ちゃん! あなたが好きなの! 大好きなの!』

紬『好きすぎてあなたのことを考えると夜も眠れないの!』

紬『切なくて…。胸が壊れそうなときは自分を慰めるわ』

梓『…!』ゾワッ

42: 2010/10/08(金) 17:45:40.64 ID:4RjsoIs20
紬『お願い…。私とお付き合いして』

梓『お…』

梓『おかしいんじゃないですか!? ムギ先輩!』

梓『私をネタに自慰だとか、そんなこと好きな人の前でよく言えますね!』ダッ

紬『あっ、梓ちゃん!』

紬『私…あきらめないからね』

45: 2010/10/08(金) 17:49:57.91 ID:4RjsoIs20
紬「…梓ちゃん」

紬「あなたはおそらく、いや絶対と言っていいほど」

紬「唯ちゃんのことが好きでしょう」

紬「でも…」

紬「振り向かせてみせるからね」

49: 2010/10/08(金) 17:54:46.46 ID:4RjsoIs20
唯「あずにゃん、あ~ん」

梓「あ~ん」パクッ

唯「おいしい?」

梓「はい♪」

律「あの二人仲いいよな~」

澪「だよな、いっつも二人でいるっぽいし」

律「あたしらもそんな関係になろうぜ~!」ギュッ

澪「だからやめろって言ってるだろ!?」ボカッ

律「あふん」

澪「は?」

50: 2010/10/08(金) 17:57:26.51 ID:4RjsoIs20
律「冗談だよん!」

澪「新しい快感に目覚めたかと思ったじゃないか!」ボカッ

律「いてーっ!」

梓「あのお二人、仲いいですよね」

唯「お付き合いしてるんじゃないかな~?」

梓「えっ!?」

唯「そうだったら素敵だね!」

梓「…女の子同士でも…ですか?」

唯「うん!」

梓「…!」

54: 2010/10/08(金) 18:00:35.78 ID:4RjsoIs20
梓「(それじゃ…)」

梓「(唯先輩は私に告白されても嫌がらない!?)」

梓「唯先輩は女の子同士でもいいんですね」

唯「ん~」

唯「女の子同士でも、男の子同士でも」

唯「二人が愛し合えればそれでいいんじゃないかな~」

梓「(ああ、そうか)」

梓「(だから私は唯先輩を選んだんだ)」

56: 2010/10/08(金) 18:02:34.95 ID:4RjsoIs20
すみません 少し出かけるので、一旦休憩させてください
20時過ぎには再開するので、それまでお待ちください

92: 2010/10/08(金) 20:21:38.05 ID:4RjsoIs20


梓「……」

唯「あずにゃん? 私の顔に何かついてる!?」

梓「クリームついてますよ」ペロ

唯「あはは」

紬「……」

紬「(私はいつになったら梓ちゃんとあんなことができるのかしら)」

紬「こんなにも好きなのに…」

95: 2010/10/08(金) 20:32:44.58 ID:4RjsoIs20
澪「明日になったらムギ来るかな?」

律「そもそもムギはなんで休んだんだ?」

梓「!」ドキッ

唯「あずにゃん知ってるの?」

梓「えっ、知らないです!」

唯「ほんとに?」ジー

梓「ううっ…」

唯「ならいいや~」

梓「ふぅ…」ホッ

96: 2010/10/08(金) 20:35:01.75 ID:4RjsoIs20
唯「おはよう~!」

律「おっ、唯じゃん! おっは~」

澪「ムギいるかな?」

律「澪、お前昨日もムギムギ言ってなかったか?」

澪「ばっ、おまっ、別にそんなんじゃないぞっ///」

律「いやまだ何も言ってないけどねー…」


紬「……」

澪「いた!」

97: 2010/10/08(金) 20:41:34.68 ID:4RjsoIs20
律「ムギがいて、よかったな」

澪「なんだよ律! 変だぞ?」

律「変なのはお前だろ? ムギムギムギムギって」

澪「昨日休んでたんだから、仲間として心配するのは当然だろ!?」

律「へえ? 仲間、としてか」

澪「なんだよ」

律「もういい。先行く」

98: 2010/10/08(金) 20:45:32.45 ID:4RjsoIs20
澪「おーい! 律! 意味分かんないぞー!」

律「……」ダッ

澪「おい! 律…」

澪「知らない! あんな奴なんか…」

紬「あの…」

澪「あ、ムギおはよう!」

99: 2010/10/08(金) 20:48:50.44 ID:4RjsoIs20
紬「昨日はお休みしちゃってごめんなさい」

澪「謝ることじゃないよ。体調悪かったんだろ? さ、学校行こう!」

紬「うん…」

唯「でね、りっちゃんがね…」

梓「へー! もっと聞きたいです!」

紬「……」チラ

澪「?」

103: 2010/10/08(金) 20:55:07.47 ID:4RjsoIs20
律「澪のやろー…」ブツブツ

律「結局あいつはムギなのかよ」ブツブツ

唯「りーっちゃん!」

梓「あっ、待ってください! 唯先輩!」

唯「どったの~?」

律「お前には関係ないだろ!?」

104: 2010/10/08(金) 20:57:44.65 ID:4RjsoIs20
唯「ありありだよ!」

律「!?」

唯「りっちゃんが元気無いと、私まで元気なくなっちゃうじゃん!」

梓「(それってどういう意味…?)」

律「なんでだよ?」

唯「だって私の元気はりっちゃんからもらってるんだよ~」

律「な、何言ってんだよ…」


107: 2010/10/08(金) 21:05:29.78 ID:4RjsoIs20
梓「そんな…。そんな…」

梓「(もし唯先輩が律先輩のことを好きだったら…)」

梓「こんな時こそしっかりしなくちゃ!」

梓「まずは好きなのかどうか」

梓「それを確かめることができれば…!」

109: 2010/10/08(金) 21:08:20.82 ID:4RjsoIs20
梓「もし…。もし好きだったら…」

梓「律先輩に勝てるわけがないのに…」

唯「一人で何言ってるの? あずにゃん」

梓「えっ!? あのっ、えーと…」

110: 2010/10/08(金) 21:17:05.07 ID:4RjsoIs20
梓「律先輩はもういいんですか?」

唯「りっちゃんは一人にしてあげてるんだ」

梓「(そんな気遣いまでしてる…。もしかしたら本当に…)」

唯「あれ?」

梓「はい…?」

唯「あずにゃん、どうして泣いてるの?」

梓「ふぇ?」

111: 2010/10/08(金) 21:21:13.95 ID:4RjsoIs20
梓「分かりません…」

唯「私、何かしちゃったかな!?」

梓「違いますっ…。でも、でも…!」

唯「ちゃんと話してくれなきゃ分かんないよ~…」


112: 2010/10/08(金) 21:25:26.94 ID:4RjsoIs20
梓「私…。唯先輩が律先輩のこと好きだったらどうしようって…」

梓「そしたらかなわないって…」

梓「唯先輩が私から離れるのが怖くて…」

梓「気づいたら知らないうちに泣いてて…」

ギュッ

唯「もういいよ、あずにゃん」

113: 2010/10/08(金) 21:27:05.34 ID:4RjsoIs20
梓「え…」

唯「あずにゃんには本当のこと言うね?」

梓「はい…」

唯「私、りっちゃんのこと好きだよ」

梓「…っ!」

114: 2010/10/08(金) 21:31:24.03 ID:4RjsoIs20
唯「友達、大事な仲間としてね」

梓「……」

唯「私が大好きなのはあずにゃんなんだもーん!」

ギューッ

梓「うわっぷ…」

梓「それ、本気にしますよ?」

唯「いいよ~」

梓「」

115: 2010/10/08(金) 21:38:43.10 ID:4RjsoIs20
梓「それってどういう意味ですか?」

唯「こういう意味だよ~」

チュッ

梓「~っ!」

唯「二人だけの秘密…ね?」

梓「(ずるいです…唯先輩)」ウットリ

117: 2010/10/08(金) 21:51:37.66 ID:4RjsoIs20
紬「澪ちゃん、おもしろ~い!」

澪「そっ、そうか!? あ、まだあるんだ! あの時さ…」

紬「…(早く梓ちゃんのところに行きたいのにっ…)」

澪「む、ムギ…? 楽しく…ないか?」

紬「えっ! ああっ、そんなことないわよ!?」

118: 2010/10/08(金) 21:55:07.74 ID:4RjsoIs20
澪「あ、律!」

律「……」プイッ

紬「その…」

澪「?」

紬「澪ちゃんはりっちゃんのこと好きな 澪「ちがうよ」

紬「…え?」

澪「あ、気にしないでくれ」

120: 2010/10/08(金) 22:01:35.21 ID:4RjsoIs20
紬「あ、私トイレに行ってくるね」

澪「ああ、いってらっしゃい」

律「……」

紬「梓ちゃん、梓ちゃん!」

121: 2010/10/08(金) 22:08:36.23 ID:4RjsoIs20
梓「♪」

唯「あずにゃんの手ちっちゃ~い」

梓「ほっといてください!」

紬「はぁ…、はぁ…」

梓「ムギ…先輩」ギョッ

紬「え…? 梓ちゃん? 唯ちゃん? 何をしてるの…」

唯「手をつないでるんだよ~」

122: 2010/10/08(金) 22:11:50.65 ID:4RjsoIs20
紬「そんな…。恋人同士でもないのに…!」

唯「恋人じゃなくてもこれくらいするよ~」

ギュッ

梓「あうっ」

紬「…!」

123: 2010/10/08(金) 22:13:52.45 ID:4RjsoIs20
紬「何よ…。何なのよっ!」ダッ

唯「あ、ムギちゃーん!」

梓「やりすぎじゃないですか…?」

唯「ぜーんぜん!」

125: 2010/10/08(金) 22:18:21.46 ID:4RjsoIs20
紬「まさかデキてたりしないよね?」

モウキスモシチャッテルンジャナイノ

紬「いや…。そんなわけないないわ」

紬「いくら仲がよくても…。その…チューとかは…」

アンナニハグマデミセツケラレチャッテ モウオシマイナンジャナイノ

紬「嫌…。諦めきれない…」

ジャアモウゴウインニイキナヨ

紬「それだわ」

126: 2010/10/08(金) 22:25:43.17 ID:4RjsoIs20
梓「~♪ ~♪」

紬「梓ちゃん」

梓「……」

紬「お菓子を作ったの」

紬「よかったら食べてくれないかしら」

梓「すいませんダイエット中なので」

127: 2010/10/08(金) 22:28:46.32 ID:4RjsoIs20
唯「あずにゃ~ん! おかしもってきたよ! 食べる?」

梓「あ、食べます!」モグモグ

紬「……」

紬「まだよ」

128: 2010/10/08(金) 22:36:56.86 ID:4RjsoIs20
紬「梓ちゃん、遊びに行きましょ!」

梓「勉強しなければいけないので」

紬「むぅ…」

梓「それでは」


唯「あずにゃ~ん! 遊びにいこ~!」

梓「喜んで!」

紬「……」

紬「負けないんだから」

129: 2010/10/08(金) 22:39:33.98 ID:4RjsoIs20
紬「梓ちゃん、あ~ん」

梓「子供じゃないんで結構です」

紬「うぅっ…」


唯「あずにゃん、あ~ん♪」

梓「あ~ん!」

紬「……」

紬「次こそ…」

澪「(…ムギ)」

130: 2010/10/08(金) 22:44:49.80 ID:4RjsoIs20
澪「なぁ…ムギ」

紬「?」

澪「お前…、梓のこと好き…なのか?」

紬「…うん」

澪「私じゃ…だめか?」

紬「え」

132: 2010/10/08(金) 22:51:13.52 ID:4RjsoIs20
紬「い、いきなり何を言ってるの!? 澪ちゃん」

澪「私は本気なんだ! 分かってくれよ!」

澪「私じゃダメか!?」

紬「梓ちゃんには勝てないの!」

澪「……」ペタン

134: 2010/10/08(金) 22:55:47.53 ID:4RjsoIs20
律「…澪」

澪「律…、律ぅ!」

律「よしよし…」

澪「うわああああああああああん!」

紬「(ごめんね、澪ちゃん)」

紬「(気持ちは嬉しいけど、今は梓ちゃんしか見えてないの)」

136: 2010/10/08(金) 23:04:32.26 ID:4RjsoIs20
梓「唯先輩…」

唯「ん?」

梓「私たちは…。その…、付き合ってるんでしょうか?」

唯「今、幸せなら付き合ってるかどうかなんていいよ~」

唯「私があずにゃんのこと大好きなのは変わらないよ~」

梓「…そうですよね!」

梓「唯先輩、大好きです!」

唯「えへへ~」

138: 2010/10/08(金) 23:10:17.29 ID:4RjsoIs20
紬「もう、私の力じゃどうすることもできないのかな…」

紬「ははははははは。何を言っているの」

紬「私にできないことなんてないわ」

紬「その気になれば梓ちゃんを洗脳することだってできるんだから」

紬「あはははあはははははは」

澪「ムギ…」

139: 2010/10/08(金) 23:16:51.54 ID:4RjsoIs20
唯「そういえばあずにゃん」

梓「はい、なんですか?」

唯「あずにゃん最近ムギちゃんに冷たいよね」

梓「そうですか?」

唯「うん、なんだか避けてるっぽい」

唯「何かあったの?」

141: 2010/10/08(金) 23:22:42.27 ID:4RjsoIs20
梓「実は…」


紬『梓ちゃん! あなたが好きなの! 大好きなの!』

紬『好きすぎてあなたのことを考えると夜も眠れないの!』

紬『切なくて…。胸が壊れそうなときは自分を慰めるわ』


唯「そうなんだ…」

唯「でも、避けるのはよくないよ!」

梓「そうですね!」

唯「ちゃんと自分の気持ち伝えてきてね~」

梓「はい!」ダッ

142: 2010/10/08(金) 23:30:02.14 ID:4RjsoIs20
紬「梓ちゃんを洗脳できる…。くふふふふ」

梓「はっ、はぁっ(ムギ先輩と清算をつけるんだ!)」」

梓「そして、唯先輩と…!」

紬「梓ちゃ~ん…どこ~? くふふふふふふ」

143: 2010/10/08(金) 23:33:37.43 ID:4RjsoIs20
澪「ムギ…?」

紬「くふふふふふふふ」

澪「ムギ! どうしたんだ!」

紬「くふふふふふふふ」

澪「壊れてる…」

澪「ムギ! しっかりしてくれ!」


144: 2010/10/08(金) 23:39:06.20 ID:4RjsoIs20
律「澪! どうしたんだ!?」

澪「ムギが…、ムギが…!」

紬「くふふふふふふふ」

律「うわっ…」

律「じゃなくて! ムギ! しっかりしろよ!」

紬「梓ちゃん梓ちゃん」

145: 2010/10/08(金) 23:41:30.07 ID:4RjsoIs20
唯「なんか声が聞こえる…?」

紬「くふふふふ! 梓ちゃんどこ~?」

唯「ムギちゃんヤバい…。てかあずにゃん!」


梓「はぁ、はぁ…。ムギ先輩どこだろ?」

146: 2010/10/08(金) 23:45:26.04 ID:4RjsoIs20
唯「あずにゃん、逃げて!」


澪「ムギ! しっかりしろって!」パン!

紬「…っ」

紬「あ…」

律「ムギ?」

紬「私今まで…」

澪「何も…なかったぞ」

律「……」


147: 2010/10/08(金) 23:47:08.74 ID:4RjsoIs20
梓「ムギ先輩いないな~」

唯「あっ、あずにゃん!」

梓「唯先輩!」

唯「大丈夫だった?」

梓「? 何がですか?」

唯「ムギちゃんは?」

梓「見かけないです」

唯「よかった~!」

梓「?」

148: 2010/10/08(金) 23:50:08.57 ID:4RjsoIs20
梓「とにかく、ムギ先輩に会ってきます!」ダッ

唯「うん…」


梓「ムギ先輩!」

紬「あら…梓ちゃん」

梓「お話したいことがあります」

紬「(つっ、ついに告白!?)」

澪「(ムギ…)」ソー…

150: 2010/10/08(金) 23:52:24.65 ID:4RjsoIs20
梓「ムギ先輩に告白された時…」

梓「正直びっくりしました」

梓「いつもおっとりしてるムギ先輩が、あれだけの想いをぶつけてきたことに」

梓「それが私には重かったみたいです」

梓「でも、あんな発言をしなかったにしても、私は断ってました」

紬「唯ちゃんのことが好きなのよね」

151: 2010/10/09(土) 00:00:43.74 ID:4RjsoIs20
梓「なっ、なんで知って…」

紬「分かりやすかったわ~」

梓「コホン。そうです、唯先輩が大好きです」

梓「音楽用語もすぐ忘れちゃうし、だらけてばっかだけど…」

梓「そんな唯先輩が大好きで、軽音部で頑張ってるんです」


152: 2010/10/09(土) 00:04:30.45 ID:Xi8mzpxp0
梓「もちろん」

梓「澪先輩のしっかりしたベースも」

梓「律先輩のパワフルなドラムも」

梓「ムギ先輩の綺麗なキーボードも」

梓「好きでここにいるんです」

梓「だから…、えっと…」

紬「もう充分だよ、梓ちゃん」グスッ

169: 2010/10/09(土) 09:46:02.57 ID:Xi8mzpxp0

梓「もう充分って…?」

紬「今まで諦められなくて…」

紬「梓ちゃんが唯ちゃんのことを好きなのが分かってるくせに…」

紬「いつまでも付きまとっていたわ」

紬「ダメなんじゃないかって思いつつ…」

紬「私はもしかしたら、梓ちゃんにちゃんと断ってほしかったのかもしれないわ」

170: 2010/10/09(土) 09:52:05.73 ID:Xi8mzpxp0
紬「だから…。だから…」

紬「うわああああああああああんっ」

梓「ちょっ、ムギ先輩! 泣かないでください!」

紬「えうっ、ぐすっ、ひぐっ」

梓「付き合うことは不可能ですが、いつまでも大事な仲間でいるんです」

梓「悲しいことなんか何も無いです」

171: 2010/10/09(土) 09:57:33.67 ID:Xi8mzpxp0
梓「だから、泣き止んでください…」

ギュ

紬「梓ちゃん…」ニヤリ

ブスリ

梓「あうっ」バタッ

紬「お家に帰りましょうね♪」

172: 2010/10/09(土) 10:04:22.98 ID:Xi8mzpxp0
紬「梓ちゃん、お家についたら、いろんな話をしましょうね♪」

梓「」


唯「あーずにゃーん! どこにいるの~?」

唯「出ておいで~!」

174: 2010/10/09(土) 10:11:05.56 ID:Xi8mzpxp0
唯「あずにゃん結局見つからなかったな~…」

唯「学校来るのかな…」


梓「」

唯「あずにゃん!」

唯「よかった! 心配したんだよ?」

梓「ムギセンパイダイスキデス」

唯「」

175: 2010/10/09(土) 10:20:54.46 ID:Xi8mzpxp0
唯「あずにゃん、どうしたの?」

梓「ムギセンパイダイスキデス」

唯「ムギ先輩…! 何かされたの!?」

梓「ムギセンパイダイスキデス」

唯「ああ…」

梓「ムギセンパイダイスキデス」

176: 2010/10/09(土) 10:30:21.52 ID:Xi8mzpxp0
澪「梓? どうしたんだ?」

梓「ムギセンパイダイスキデス」

律「異常だ…」

梓「ムギセンパイダイスキデス」

紬「あら、ありがとう♪」

唯「」

177: 2010/10/09(土) 10:33:02.32 ID:Xi8mzpxp0
唯「あずにゃん! お弁当は?」

梓「ムギセンパイダイスキデス」

紬「そう、私の作ったお弁当が食べたいのね♪ はい、どうぞ」

梓「ムギセンパイダイスキデス」

唯「……」

178: 2010/10/09(土) 10:35:41.56 ID:Xi8mzpxp0
唯「あずにゃん! 遊びに行こう!」

梓「ムギセンパイダイスキデス」

紬「そう、私と一緒に遊びに行きたいのね♪ 行きましょ」

梓「ムギセンパイダイスキデス」

唯「ああああああああああああああ」

180: 2010/10/09(土) 10:38:02.21 ID:Xi8mzpxp0
律「なるほど…」

律「ムギが梓に何かしたとしか思えないな…」

唯「どうしよう…」

律「ムギに直接問い詰めるしかないな!」

唯「がんばる!」フンス

181: 2010/10/09(土) 10:42:43.34 ID:Xi8mzpxp0
紬「あら、何かしら? 唯ちゃん」

唯「あずにゃんに何をしたの?」

紬「梓ちゃんに? 何もしてないわよ」

唯「まさか!」

梓「ムギセンパイダイスキデス」

紬「ほら、こんなに私を慕うようになったのよ♪」

唯「……」

182: 2010/10/09(土) 10:46:35.74 ID:Xi8mzpxp0
紬「それじゃ♪」

唯「ムギちゃんは!」

紬「…?」

唯「それで満足かもしれないけど!」

唯「私は! そんな人形みたいなあずにゃんは嫌だよ!」

183: 2010/10/09(土) 10:50:07.69 ID:Xi8mzpxp0
唯「私はこの数日間、あずにゃんに表情を感じなかった」

紬「……」

唯「あずにゃんはたった一言、一言伝えるだけで…」

唯「いろんな顔を見せてくれたよ」

唯「笑って、怒って、泣いて、恥ずかしがって…」

185: 2010/10/09(土) 11:00:31.92 ID:Xi8mzpxp0
唯「それなのに、人形みたいにされて…」

唯「お願い…」

唯「あずにゃんをかえしてええええええええええっ」

紬「…言いたいことはそれだけ?」

梓「ムギセンパイダイスキデス」

187: 2010/10/09(土) 11:09:22.31 ID:Xi8mzpxp0
紬「返してって、梓ちゃんはとっくに私のことを…」

梓「ムギセンパイダイスキデス」

紬「ほらね♪」

唯「言わせてるだけじゃない…」

紬「これは梓ちゃんの本心よ」

梓「ムギセンパイダイスキデス」

188: 2010/10/09(土) 11:11:41.60 ID:Xi8mzpxp0
梓「ユイセンパイタスケテ」

唯「え?」

紬「おい」

バシッ

梓「ムギセンパイダイスキデス」

紬「それじゃ、また明日♪」

唯「あずにゃん…」

189: 2010/10/09(土) 11:16:56.07 ID:Xi8mzpxp0
唯「あずにゃんは助けを求めたんだから」

唯「まだ、私を必要としてくれてる」

唯「待っててね」


梓母「梓! 洗濯物ちゃんとカゴに入れとくのよ~」

梓「ムギセンパイダイスキデス」

梓母「何言ってるの?」

梓母「そういうことだから、よろしくね~」

梓「ムギ…センパ…」

梓「ユイセンパイ」

190: 2010/10/09(土) 11:27:05.94 ID:Xi8mzpxp0
梓「アウ…、アウウ…」


唯『私が大好きなのはあずにゃんなんだもーん!』

梓『それ、本気にしますよ?』

唯『いいよ~』


梓「ゆいせんぱい…」

191: 2010/10/09(土) 11:31:14.97 ID:Xi8mzpxp0
紬「梓ちゃん、おはよう♪」

梓「ムギセンパイダイスキデス」

唯「あずにゃん!」

ギュッ

梓「ムギセンパ…」

唯「あずにゃんあずにゃんあずにゃん…」

ギューッ

梓「唯先輩…、唯先輩…」ジワッ

193: 2010/10/09(土) 11:34:33.20 ID:Xi8mzpxp0
紬「えっ、梓ちゃん!?」

梓「唯先輩、私…」

唯「えらかったね、あずにゃん…」

紬「うそ…」ダッ

唯「ムギちゃん!」

194: 2010/10/09(土) 11:37:00.27 ID:Xi8mzpxp0
さわ子「琴吹さんは転校しました」

ザワザワ…

律「うっ、嘘だろ!?」

澪「ムギ…。なんで…」

唯「……」

197: 2010/10/09(土) 11:52:07.04 ID:Xi8mzpxp0
梓「むっ、ムギ先輩が転校…?」

唯「そうなの…」

梓「一体どういうつもりなんでしょう…」

唯「そうだ!」

チュッ

梓「あっ///」

唯「随分とご無沙汰だったからね♪」

梓「ずるすぎますよ…」

198: 2010/10/09(土) 12:04:44.84 ID:Xi8mzpxp0
~卒業式~

梓「卒業しないで…」

唯「また会えるから♪」

梓「毎日、連絡してもいいですか…?」

唯「いいよ♪」

梓「私も同じ大学に行きます! 待っててください!」


199: 2010/10/09(土) 12:07:41.49 ID:Xi8mzpxp0

――

梓「唯先輩って澪先輩と同じ大学だったんですか!?」

唯「そうなんだよ~。でね、その教授の人がね…」

梓「あはは! 楽しそうですね♪」

唯「うん、楽しいよ! あずにゃんも早くおいでよ~」

梓「あと5ヶ月の辛抱ですね…」

200: 2010/10/09(土) 12:10:21.60 ID:Xi8mzpxp0
――

梓「律先輩は大学行かなかったんですか!?」

唯「試験落ちちゃって…。今は運送業で頑張ってるみたい…」

梓「あ、なんか似合ってますね!」

唯「うん、仕事場でも大人気らしいよ~。たまにご飯食べさせてくれるんだ!」

梓「その…、澪先輩は?」

唯「やっぱり、二人の間に亀裂が入っちゃって…」

唯「ご飯食べるときも、りっちゃんと二人なんだ~」

梓「今度私も誘ってください!」

201: 2010/10/09(土) 12:12:14.72 ID:Xi8mzpxp0
唯「ふぅ~…」グググッ

唯「澪ちゃん、最近大学こないな~…」

澪「」

唯「あ! 澪ちゃん!」

澪「ムギダイスキ」

唯「え」

202: 2010/10/09(土) 12:14:16.46 ID:Xi8mzpxp0
澪「ムギダイスキ」

ガシッ

唯「やめて! 澪ちゃんどうしたの!?」

澪「ムギダイスキ」

唯「離して! 離してっ!」


203: 2010/10/09(土) 12:16:15.06 ID:Xi8mzpxp0
プルルルル… プルルル…

現在、電波の届かない所に…

梓「出ない…」

梓「どうして?」

梓「唯先輩…」

207: 2010/10/09(土) 12:20:35.63 ID:Xi8mzpxp0
梓「唯先輩…。どうしちゃったんだろ…」

唯「」ヌッ

梓「唯先輩!」

唯「アズニャン…」

梓「(様子がおかしい…?)」

唯「ダイスキ…」

チュッ

梓「唯先輩…。はっ…!」バタン

紬「くふふふふ」

                ―END―

209: 2010/10/09(土) 12:26:03.46 ID:Xi8mzpxp0
~数日後~


『こちら、現場です! 女性3人の遺体が発見された道路には、
 夥しい量の血痕が残っており…』

律「……!」ボトッ

コラ! 田井中! 何してるんだ!!

律「唯…、梓…」

澪紬「くふふふふふ」

律「!」

律「ああああああああああああああああっ」


これで終わりです
今まで読んでくださった方々、ありがとうございました

また書きたいと思いますので、そのときはよろしくお願いします


引用元: 紬「梓ちゃ… 梓「一緒に帰りましょう、唯先輩♪」