1: 2010/08/01(日) 01:59:32.65 ID:oUFIPKQ0
ある日

とある食品スーパー

店員「ありがとうございましたー」


上条「さてと、今夜の晩飯の食材も買ったことだし…とっとと家に帰るか…」

上条「って、あれ?……入ってきたときには気づかなかったけど、スーパー入口に
なんかポスターが貼ってあるぞ…


…なんだこれ、漫才コンクール??」
とある魔術の禁書目録 5巻 (デジタル版ガンガンコミックス)
2: 2010/08/01(日) 02:11:40.32 ID:oUFIPKQ0
上条「ええっと、なになに…このたび○○スーパー主催で、
素人限定漫才コンクールを開催いたします!我こそは!と思う
お笑い好きな皆さんは是非参加ください……ねえ……」


上条「なんつーか、こんなしょぼいスーパー主催の漫才大会なんか、
すっげーたかが知れてるような気がするんですけど……
いや、そもそも出場者がいるのかすら怪しいような………
って、んんん!!!???」


上条「そ、そんなまさか………!!
ゆ、優勝者は……このスーパーのポイントカードの
ポイントが……一生、3倍増しだと!!??
な、なんて太っ腹なんだ!!」

3: 2010/08/01(日) 02:18:04.33 ID:oUFIPKQ0
上条「こ、これは、家に大喰らいの同居人がいる上条さんとしては、
喉から手が出るくらい欲しい特典じゃないですか!!
……そ、それで漫才コンクールの日程は……って、一週間後かよ!!!」


上条「やばい、こうしちゃいられねえ、時間がない!
早く、コンクール出場の手続きをすませて…後は……


漫才の相方を探さないとっっっ!!!!!!!!!」


…………

7: 2010/08/01(日) 02:29:23.91 ID:oUFIPKQ0
次の日…

上条がかよう高校


土御門「……馬鹿も休み休みいってくれにゃー、上ヤン」


上条「え、ええー、なんでだよ土御門!いいだろ、相方に
なってくれたって」


土御門「いや、だって……
なにが悲しくて、そんなしょぼいスーパー主催の
漫才大会に上ヤンと一緒に出場しなきゃいけないんだにゃー…
はずかしてやってらんないにゃー」


上条「そ、そんな……」


青髪ピアス「そーそー、そのとおりやで。
スーパー主催の漫才コンクールなんて
普通の高校生なら、とても出場しようなんて気に
なれへんで、上ヤン」


上条「な、なんだよお前ら、人がこんなに頼んでんのに!!
友達甲斐がねーやつらだなっ、全く!!」

8: 2010/08/01(日) 02:38:58.91 ID:oUFIPKQ0
土御門「そんなこといって上ヤン…そもそも上ヤン漫才とか
できるのかにゃー?」


上条「え、い、いや、別にそんな詳しいわけじゃねーけど、
テレビとかで良く見るから全然知らない、ってわけじゃないし…

それに、スーパー主催の大会だし、素人限定だし、なんとか
なるかと思って…」


青髪ピアス「甘い!甘いでえ上ヤン!!漫才っていうのを
甘く見てたら!!!
はっきりいって今の上ヤンは
漫才の相方を探す以前のレベルやと僕は思うん
よ…まずは漫才の基本的知識からじっくりと…」


上条「いやいやだから、そんな悠長なこといってる場合じゃ
ねーんだって!!だって、大会は一週間後だぞ!!
いちいち基礎から学んでる時間なんかねーよ!!

とにかく、相方を探さないと……!!」

9: 2010/08/01(日) 02:52:40.40 ID:oUFIPKQ0
ガラッ(教室のドアが開く音)

小萌「はーい、それじゃみなさん席についてくださーい、
授業をはじめますよー…」


上条「あ、そうだ!!小萌先生!!!
俺と……俺と漫才のコンクールに出てくれませんか!??」


小萌「はーい、上条ちゃんも馬鹿みたいなこといってないで
早く席についてくださいねー、授業はじめちゃいますよー」


上条「即答即効大否定!??」


上条「そ、それじゃ姫神!!姫神はどうだ、俺と漫才を……!!」


姫神「馬鹿も休み休み言って」


上条「ひ、姫神まで……」


土御門「上ヤン……なにふり構わなすぎだにゃー…
小萌先生や姫神と組んで、どんな漫才するつもりだにゃー……」


青髪ピアス「正直、相方が見つかっても、上ヤンじゃ優勝なんて
夢のまた夢だと思うんやけど…」


上条「(やばい……誰でもいいから、早く相方を探さないと…!!)」

11: 2010/08/01(日) 03:04:02.87 ID:oUFIPKQ0
放課後…

一人、下校する上条

上条「はあ……」


上条「結局あの後、クラスのヤツ全員に断られたな……
まずい、どうするか……学校のやつがダメとなると他には……


インデックスか……」



上条「い、いや、あいつはダメだ……アイツが日本の
お笑いなんて知ってるわけないし…
…ボケとツッコミの概念を理解させるだけで時間がかかっちまいそうだしなぁ、

…さすがにインデックスには難しいよなあ…」



上条「となると後は………」

14: 2010/08/01(日) 03:20:20.40 ID:oUFIPKQ0
美琴「ちょろっとー」


上条「……ん……?」


美琴「なんか、さえないヤツがとぼとぼ歩いてると思ったら…

なーにやってのよアンタは、こんなとこで」


上条「………」


美琴「って、何シカトこいてんのよアンタは…、

それに、そんなシケた顔してどーしたのよ、
ははーん、もしかしてまたなんかつまんない厄介事にでも」


上条「きゅ、救世主……」


美琴「はあ?アンタ何言って……??」


上条「み、御坂!!!一生のお願いだ!!!


頼む!俺と漫才をしてくれぇ!!」



美琴「は、はあああああ!???ま、漫才!??何よそれ!!!??」




15: 2010/08/01(日) 03:34:35.50 ID:oUFIPKQ0

…………

とある公園

美琴「…なるほどねえ……それで相方を探してた、ってわけ…」


上条「ああ……」


美琴「…それにしても……
まったく、アンタって暇人よねえ、そんなスーパー主催のイベント
に出場しようだなんて……それも漫才……」


上条「な、なんだよ、いいだよ別に!!!
分かったよ、もう頼まねえーよ、他のヤツをあたって…」


美琴「え、あ…ちょ、ちょっと待ちなさいよ!!!」


上条「え?」


美琴「べ、別にやらないなんていってないでしょ!?

…なんかその様子じゃあ、だいぶ断られたみたいだし……
そ、それに私はアンタには借りがあるから……

……いいわよ、やってあげるわよ、漫才」


上条「え、ホントか、御坂!!??」

16: 2010/08/01(日) 03:47:16.24 ID:oUFIPKQ0
美琴「ええ、別にその日は暇だし……漫才くらい出てやるわよ」


上条「そ、そうか!ありがとう御坂!!!ほんと、助かったぜ!」


美琴「ふ、ふん…///なによ漫才くらいで……大げさすぎんのよまったく…///」


上条「いやあ、しかし…そうと決まれば、さっそくネタをつくって練習しないと…

………って、あああ!!」


美琴「なによ、突然大声あげて!!うるさいわね!!」


上条「いや、漫才をする上で、一番重要なこと忘れてたぜ、御坂!!

まず役割をきめないと!!どっちがボケでツッコミかを決めないとな!!!」


美琴「……え?ボケ?ツッコミ??」


上条「え?」


美琴「え?」


……………

34: 2010/08/01(日) 20:01:47.85 ID:JgxbBps0

…………

上条「…………」


美琴「…………」


上条「……あのー、御坂さん?ひとつ聞いてもいいですか…?」


美琴「な、なによ」


上条「お前って…


…『お笑い』とか知ってんの?」

35: 2010/08/01(日) 20:15:51.97 ID:JgxbBps0
美琴「な、何言ってんのよアンタは!!
人を世間知らずみたいに言わないでよっ!!

知ってるわよお笑いくらい、よくテレビで
やってるやつでしょうが!」


上条「……それじゃあ、例えばどんなの知ってんだよ…?」


美琴「え、えっと、ええっと……あ、例えばほら、

耳がでっかくなっちゃったあ~、とか!!!」


上条「よりにもよってマギー信心かよっ!!!!
ほ、他になんか知ってるやつねーのかよ!!」


美琴「んな……!!し、知ってるわよ他にもたくさん!!
他にはえ、ええっと、……な、なんか和服きた人が、なんか
ギター持ちながら『残念でしたあ!!』、とか言うヤツとか…」


上条「ふ、古ぅ!!!なんでそんなチョイスが全然
旬じゃねーやつばっかなんだよっ!!!

やっぱお前全然わかってねーだろ!!!
大体、そーいうやつは漫才とはいわねーんだよ!!」


36: 2010/08/01(日) 20:25:22.91 ID:JgxbBps0
美琴「え、なんでよ??私が今言った奴もお笑いでしょ??
漫才なんじゃないの?」


上条「いや、確かにお笑いではあるんだけど…
…漫才ってのは一人じゃできなくてさあ…
ほら、よく早く2人組でやってる…」


美琴「あ、ああなーんだ、二人でやってるお笑いのことね、
それなら、そうと早くいいなさいよ、知ってるわよそんくらい」


上条「ほっ…ようやく分かってくれたか…」


美琴「あれでしょ?例えば、

二人組のジャージ着た人が、
『なんででしょ~?なんででしょ~?』とか
歌いながら、ギター弾いたり、踊ったりする…」


上条「いやだから、なんでそんないちいちチョイスが
古いんだよぉっ!!
それにそれも漫才とはちょっと違うしっっ!!!

お前やっぱ、お笑いとか全然知らねーだろっっ!!!」

37: 2010/08/01(日) 20:34:15.01 ID:jLSo3x6P
もうすでにこのやりとりが漫才だ

38: 2010/08/01(日) 21:00:03.87 ID:33TMylI0
上条「あのなあ御坂…漫才ってのは、ボケとツッコミっていうのがあってだな…
ほら、知らねーかなぁ、よく一方がおもしろいことを言ったら、
もう片方が『なんでやねん』、とか言ったりするやつとか…」


美琴「あ、もしかして、よくお正月とかにテレビでやってるやつのこと??」


上条「そうそう!それのことだよっ!!ようやく分かってくれたか!!」


美琴「なんでやねん、とか言ったりする奴らのことね。
……何よ、知ってたわよ私だってそれくらい!!
あんたがなんか、回りくどいこというからちょっと混乱しただけなんだから!!」


上条「お、俺のせいかよ……
ま、いーや……とにかくどっちがボケでツッコミか決めねーとな」

39: 2010/08/01(日) 21:08:53.48 ID:33TMylI0
美琴「そしたら、アンタが馬鹿なこと言う方をやりなさいよ、
わたしが『なんでやねん』のほうをやるからさ」


上条「ば、馬鹿なことを言う方って……ボケのことな、ボケ
…ちなみに『なんでやねん』はツッコミっていうんだからな」


美琴「呼び方なんてなんでもいいじゃない、それより時間が
ないんでしょ?とっとと、練習はじめましょうよ」


上条「あ、ああ……ってか、今のでもう、役割分担きまっちゃたんだ…
俺、何にも意見いってないのに…」

40: 2010/08/01(日) 21:17:20.28 ID:33TMylI0
上条「まあ、とりあえずこれで役割は決まったか…
けど、これからネタ作りをしなきゃなんないんだよなあ…」


美琴「………」


上条「っていっても、俺もネタなんか考えたことないし…
あーいうの、どーやって考えるのかな……?やっぱ
ノートとかにまとめたりすんのかな…?」


美琴「………」


上条「うーん、やっぱ漫才って分かんないことだらけだな…
なんかマニュアル本でも売ってれば……」


美琴「ちょろっと」


上条「え、な、なんだよ?」


美琴「何ひとりでぶつくさ言ってんのよアンタは!!
早く練習しましょう、ってんでしょうが

いいからアンタはとっとと馬鹿なこと言いなさいよ、
わたしが、なんでやねんしてあげるからっ!!」





42: 2010/08/01(日) 21:27:32.33 ID:33TMylI0
上条「…………」


美琴「ほら、いいから早く、いつも言ってるみたいに
馬鹿なことを…」


上条「あ、あのな御坂……漫才ってのはそんな
単純なもんじゃなくてだなあ……
ちゃんとネタ作りってしてから……


…っていうか、お前、ホントに漫才のこと分かってんだろうな!!
なんか微妙に考え方がずれてる気がするんですけどっっ!!!」


美琴「なによ!分かってる、って言ってるでしょ!?」


上条「じゃあ、一応確認するけど、漫才って、どういうものか
自分の言葉で説明してみろ!!」


美琴「やれやれ…全くアンタってほんと、疑り深いヤツねえ…

要は、アンタがいつもみたいに馬鹿なことを言ったら
私がなんでやねん、っていいながらアンタを
どつき倒せばいいんでしょうが、
そんなの簡単…」


上条「スト――ップ!!!御坂さんスト――ップゥゥ!!!!!」

62: 2010/08/07(土) 22:33:05.44 ID:v2BfmtU0
それから一時間後…


…………

上条『上条当麻でーす』


美琴『御坂美琴でーす』


二人『ふたりあわせて、カミコトでーす!』


上条『いやー、それにしても学園都市の夏は暑いねえ』


美琴『そーねー、特に今年の夏は特に暑いわよねえ』


上条『この暑さは絶対、裏で能力者が一枚かんでますよね』


美琴『ええ!って、アンタそれどーいうことよ』


上条『きっとパイロキネシストの仕業ですよ、きっと毎晩、パイロキネシストの
集会みたいなのがあって、がんばってるんだよ』


美琴『頑張る、って何をよ』


上条『決まってるでしょ、一生懸命焚いてるんだよ

……炎を。皆でキャンプファイアーして楽しんでるんだよ』


美琴『なるほどね、そのせいで今年の夏は暑いのね…って、そんなわけあるかい!!』


御坂、上条の頭をはたく(極めて軽く)

…………

…………

63: 2010/08/07(土) 22:33:59.38 ID:v2BfmtU0
…………


美琴「……………」

(じっとノートを見つめる美琴)


美琴「ねえ……」


上条「……なんだよ」


美琴「なにこれ?」


上条「な、何ってなんだよ!せっかく上条さんが即興で書いたさわりのネタに
向かってなんだとはなんだよっ!!」

64: 2010/08/07(土) 22:36:34.33 ID:v2BfmtU0
上条「だから、さっき何度の説明しただろうが!漫才ってのは、
まず、こういうネタ作りをしてから練習するもんなんだよっ!」


美琴「いや、それは分かったんだけど……そういうことじゃなくて」


上条「……なんだよ」


美琴「これ、おもしろいの?」


上条「」

66: 2010/08/07(土) 22:48:55.50 ID:v2BfmtU0
上条「て、てめえ御坂っ!!俺が一生懸命書いた渾身のネタ
にケチをつける気かよっ!!」


美琴「いやだって、正直どこがおもしろいのかわかんないっていうか…」


上条「そ、そりゃ御坂!笑いどころがわかんねーのは
お前のお笑いスキルが足りねーせいだろーが!!
自分の実力不足を、俺のせいみたいにいうなよ!」


美琴「え、いや、アンタがどこで笑わせようとしてるのは分かってるわよ、

……つまり、今年の夏が暑いのは、毎晩パイロキネシスト達が集まって
キャンプファイアーを楽しんでて、そのとき発生する熱のせいだって
言うことでしょ?

要するに、そういうありえないっていうか、非現実的な所が笑いどころ
ってことよね?」


上条「…………いや…そ、そうだけど……

あの、御坂さん……なんていうか、そんな冷静にネタを分析されると
恥ずかしいんですけど……」

67: 2010/08/07(土) 23:08:00.93 ID:v2BfmtU0
美琴「あとさあ、この『ふたりあわせてカミコトでーす』ってセリフあるけどさあ、
……カミコト、って何のことよ?」


上条「何、ってコンビ名だよコンビ名!!漫才のときはまず初めに
コンビ名を言うモンなんだよ!!」


美琴「ああ、なるほどね。
………つまり、アンタの苗字と私の下の名前を合わせて…
カミコトってわけね……」


上条「ふふん、どーだ御坂!即興の割になかなかいいコンビ名だと思わないか?
けっこー、シンプルでいい名前だと思うけど」


美琴「…………」


上条「……御坂?」

68: 2010/08/07(土) 23:09:32.19 ID:v2BfmtU0
美琴「(……コイツの苗字と私の下の名前を合わせてカミコト……
カミコトってつまり、略さなかったら上条美琴ってことよね…

え……やだ、なんか……これって……////)」


上条「御坂…?どーしたんだ一体?めちゃくちゃ顔が赤くなってるけど…?」


美琴「え、あ……ううううるさいわね馬鹿!!…
…け、けどま、まあ、コンビ名は
なかなかいいんじゃないかしら?け、けっこー、いい線いってるとおもうわよ?

いやむしろ、アンタが考えたにしては 逸 材 だわ」


上条「そ、そっか……逸材なんだ…

(なんでコイツ、コンビ名はベタ褒めなんだ…?)」

69: 2010/08/07(土) 23:28:58.74 ID:v2BfmtU0
美琴「とにかく!コンビ名はいいと思うけど、このネタは止めましょうよ!
だってこれ面白くないわよ、全然!」


上条「そ、そうかな……全然、とまで言うか…

仕方ねえ…それじゃもうちょっと待ってろよ」


上条、再びネタ作りに……


70: 2010/08/07(土) 23:51:35.95 ID:v2BfmtU0
さらに一時間後………

……………

上条『上条当麻でーす』


美琴『御坂美琴でーす』


二人『ふたりあわせて、カミコトでーす!』


上条『…いやあ、やっぱ学園都市っていったら超能力者ですよね』


美琴『そーねー』


上条『超能力者いえば、御坂さんは学園都市で
7人しかいないレベル5の一人なんですよね』


美琴『そう!私は何を隠そう「超電磁砲」の異名をもつレベル5
・御坂美琴よ、ビリビリ!』


上条『学園都市第3位ですもんねー……
けどまあ、レベル5なんて大したことないと思うんですよ』


美琴『ええっ!なんでよ!!』


上条『……だって、僕と大して変わんないじゃないですか

僕は、一応レベル0の無能力者なんですけど……
実質、御坂さんとはレベルが5つしか離れてないわけですからね』


美琴『5つしかって何よ、しかって!最っ高に離れてるじゃない!!』


上条『順位だって、2218534位くらいしか離れてないし…』


美琴『って、めちゃくちゃ離れてるやないかい!!』

……………

71: 2010/08/08(日) 00:15:11.43 ID:Po0JVtU0
美琴「……………」


上条「どーだ御坂!!さっきのネタより笑いどころも分かりやすいし、
さっきよりいいだろう!」


美琴「うーん……」


上条「なんだよ…またなんか文句があんのかよ?」


美琴「これなら、さっきのネタの方が良かったかも…」


上条「え、ええ!?な、なんでだよっ!!??」

84: 2010/08/12(木) 22:43:20.95 ID:5Pvyg8A0


美琴「…だってさあこのネタ、ちょっと自分を卑下しすぎなんじゃないかしら?」


上条「え?それ一体どーいうことだよ??」


美琴「あ、い、いや、確かにアンタはボンクラよ!?ボンクラで
しょーもない男よ!そ、そうなんだけど…

…けど…べ、別にそんなに自分を
下げて笑いにしなくても……いいんじゃないかって…その…」


上条「え、あ、あの、御坂さん…??」


美琴「いや、だからさ、あ、アンタはまかりなりにもこの私に
打ち勝った男なんだから!!
自分がレベル0だからってそれを私と比較して笑いにするのは
なんか違うっていうか、その…あ、いやボンクラなのよ?アンタは!
いや、けど…」


上条「あの、御坂さん…?突然何を言って…??」


美琴「あ、い、いや、けど、その、確かに私、普段アンタのこと
ボンクラとか言ったりするけど、
その、べ、別にアンタのことホントにボンクラとか
思って言ってるわけじゃなくて…

…あ、いやボンクラよ?すっごいボンクラなのよアンタは?
いや、けどその、ホントはアンタは、やだ、私さっきから何言って」


上条「もしもーーし、御坂さぁぁぁぁぁーーん!!???」

85: 2010/08/12(木) 23:00:05.94 ID:5Pvyg8A0
上条「何で急に俺のこと上げたり下げたりしはじめてんだよ!?
っていうか、こんなのあくまで漫才のネタなんだから
別にいーんだよ!!」


美琴「え、あ、そ、そーよね!
て、ってか、そんなの分かってたわよ馬鹿!!

た、ただ私はただでさえボンクラのアンタが
漫才の中でもボンクラの役割してたらかわいそーだな、
って思っただけなんだから!!」


上条「ボンクラボンクラって……お前、さっきから何回俺のこと
ボンクラって言ってんだよ…」


美琴「と、とにかくこのネタはやめましょーよ!なんか私も
レベル5を鼻にかけた嫌な奴みたいにみられそうだし!!

やっぱりさっきのキャンプファイヤーのネタがいいわ!」


上条「わ、わかったよ…仕方ねえな」

87: 2010/08/12(木) 23:11:31.06 ID:5Pvyg8A0

……………

上条「…それじゃあとりあえず、さっきのキャンプファイヤーの
ネタを試しにやってみるか」


美琴「え、今から?」


上条「ああ、
とりあえず実際にやってみて、どんな感じになるかやって
みたほうがいいと思うんだよ」


美琴「まあ、確かにそうね…」


上条「よし、それじゃさっそく準備はいいか御坂…」


美琴「ええ…!!」


88: 2010/08/12(木) 23:22:41.17 ID:5Pvyg8A0
カミコト 初漫才『キャンプファイヤー』テイク1

上条「上条当麻でーす」


美琴「み、御坂美琴でーす」


上条「ふたりあわせて、カミコトでーす!」


美琴「え、あ、か、カミコトでーす」


上条「いやー、それにしても学園都市の夏は暑いねえ」


美琴「そ、そーねー、今年の夏は特に、あつ、あ、暑いわよねえ」



上条「スト――ップ!!スト―――ップ!!」



89: 2010/08/12(木) 23:28:14.59 ID:5Pvyg8A0
美琴「な、なによ急に」


上条「御坂お前………カミカミじゃねーか!!
別に難しいセリフじゃねーんだから、こんなんで
噛んでじゃねーよ!」


美琴「う、うるさいわね!初めての漫才だから
ちょっとだけ緊張しただけよ!!ほら、もう一回いくわよ!!」


上条「あ、ああ…それじゃいくぞ御坂!!」


美琴「ええ!」


90: 2010/08/12(木) 23:37:54.40 ID:5Pvyg8A0
カミコト 漫才『キャンプファイヤー』テイク2


上条「上条当麻でーす」


美琴「み、御坂美琴でーす」


上条・美琴「ふたりあわせて、カミコトでーす!」


上条「いやー、それにしても学園都市の夏は暑いねえ」


美琴「そ、そーねー、特に今年の夏は特に暑いわよ、ねえ」


上条「この暑さは絶対、裏で能力者が一枚かんでますよね」


美琴「………」


上条「(おい…)」


美琴「え……?あ、ああ!!……『ええ!って、アンタそれどーいうことよ』」

92: 2010/08/12(木) 23:41:35.16 ID:5Pvyg8A0
上条「…きっとパイロキネシストの仕業ですよ、きっと毎晩、パイロキネシストの
集会みたいなのがあって、がんばってるんだよ」


美琴「が、頑張る、って何をよ」


上条「決まってるでしょ、一生懸命焚いてるんだよ

……炎を。皆でキャンプファイアーして楽しんでるんだよ」


美琴「なるほどね、そのせいで今年の夏は暑いのね…へーー、ふーーん……」


上条「………」


美琴「………」


上条「………」


美琴「………って、そんなわけあ」


上条「ストーーップ!!!」



93: 2010/08/12(木) 23:58:10.12 ID:5Pvyg8A0
上条「長い!!長すぎんだよ御坂!!ノってからツッコむまでの
時間が!!」


美琴「ああもう、うるさいわねアンタは…そんなことネタ帳に
書いてないじゃない…」


上条「書いてなくたってそんなのセンスで分かんだろセンスで!!
とにかくここのツッコミはもっとさらっと流していいんだってば!」


美琴「んな…!なにがセンスよ!!自分だってそんなの全然ない
くせに偉そーに!!分かったわよ、さらっといけばいいのね、さらっと!!!」

96: 2010/08/13(金) 00:03:41.52 ID:uAhQLyg0
テイク3

上条「決まってるでしょ、一生懸命焚いてるんだよ

……炎を。皆でキャンプファイアーして楽しんでるんだよ」


美琴「なるほどねそのせいで今年の夏は暑いのねってんなわけあるかいっっ!!!!」


上条「へぶう!!!」バキィ!!!


97: 2010/08/13(金) 00:19:00.34 ID:uAhQLyg0
上条「スト――――――ップぅ!!!御坂さんスト―――ップ!!」


美琴「ああもう…ホントうるさいわねアンタは…」


上条「今度はツッコみ溜めなさすぎだろ御坂!!…いや、違う、
っていうかそんなことより…

……なんでお前のツッコミそんなに痛いの!??
強くたたきすぎだろ!!軽くでいいんだよ、軽くで!」


美琴「なによそれ!!ツッコミは軽く、だなんで、そんなこと
ネタ帳に一言も書いてないわよ!!!」


上条「いや、そこは書いたよしっかりと!!
極 め て 軽 く、って注釈入れてたよ!!
>>62をちゃんと読み返せよ!!!」


美琴「ああもう…何よ>>62って……ホントうっとしい男ねアンタって…
こんな注釈、もっと大きく書いてくれないと分かんないんだから、
ツッコミが強くなって当然じゃない!!」


上条「と、当然、ってなんだよ!!お前のツッコミって
強いのがスタンダードなの!!??」

116: 2010/08/21(土) 20:00:24.59 ID:6qtWke60
おそくなってすいません…


上条「とにかく御坂!!お前は漫才のことがぜんっぜんわかってねえ!!
こんなんじゃ、優勝はおろか、出場できるかどうかもあやしいぞ!!」


美琴「なによ!!アンタのボケのセンスだっていまいちじゃない!!」


上条「な、なんだと!!」


美琴「なによ!!」


上条・美琴「…………」

117: 2010/08/21(土) 20:12:32.66 ID:6qtWke60
上条「……やめよう、今ケンカしたってしょうがない……それより
お互い漫才についてもっと勉強しないと…」


美琴「まあ…確かにそうね……」


上条「……そうだな、とりあえずは今日は日も落ちてきたし解散するか。
それでお互い家に帰ってから、漫才について勉強するようにしようぜ」


美琴「…わかったわ、ネットかなんかで漫才についていろいろ調べとくわ」


上条「ああ、俺ももっと面白いネタ考えてくるからさ。
それで、明日から毎日、放課後ここで落ち合って一緒に練習
しようぜ、なんせコンクールまで日がないからな」


美琴「え…ま、毎日??」

118: 2010/08/21(土) 20:23:57.65 ID:6qtWke60
上条「あ、さすがに毎日は無理か……そりゃそうだよな、おまえにも都合
ってもんがあるし」


美琴「い、いや、そ、そんなことないわ、大丈夫よ!うん、毎日ね毎日!!
わかったわ!!」


上条「あ、ああ…それならよかった…?
(やけに気合いはいってるな…急にどうしたんだ??)」


上条「……まあいいや…それじゃ俺、今日はもう帰るわ…

……明日またよろしくな」


美琴「う、うん…また明日ね…」


…………

美琴「(コンクールまで毎日アイツと会えるんだ…これってもしかして
チャンスかもしれないわ…

それに…よくよく考えたら、アイツ
自分の知り合いの中から漫才の相方に私を選んでくれた、ってことよね…
私を……)


美琴「(よし!!正直漫才とか良く分かんないけど、せっかくアイツが
私を選んでくれたんだから!!一生懸命頑張らないと!!そうとわかれば
さっそく、家に帰って漫才の勉強をしないと!!)」

119: 2010/08/21(土) 20:41:08.05 ID:6qtWke60

…………

その日の夜…常盤台中学の寮


(ネットで漫才の動画を見る美琴)

美琴「なるほどねえ……ツッコミっていうのはタイミング
が命なのねえ…」


美琴「それにツッコミの言葉も『なんでやねん』だけじゃなくて
人によっても、ボケの種類にもってもいろいろあるのねえ…

『なんでやねん』ってのは、要するに一番オーソドックスな
ツッコミの種類、ってことかしらね」


美琴「あ、それに動画をみると漫才のテンポ自体も
コンビによってもいろいろだわ…
はやーいテンポのもあるし、スローテンポのもあるし…

それによってもツッコミのタイミングってのは違って
くるんじゃないかしら……

…ん?」


黒子「」ガクガクガクガク……

120: 2010/08/21(土) 20:46:22.86 ID:6qtWke60
美琴「あれ、黒子。どーしたのよアンタ、顔真っ青だけど」


黒子「お、お、お姉さま………い、一応確認したしますけど…
さっきから、熱心に何のお勉強をしておられるんですの……?」


美琴「え?なにって……漫才だけど?」


どんがらがっしゃあーーーーーーん!!!!!


121: 2010/08/21(土) 20:55:37.69 ID:6qtWke60
美琴「ちょ……ど、どうしたのよ黒子!!急にそんな盛大にずっこけて!!」


黒子「お、お、お姉さまあぁーーー!!!
が、学園都市第3位、常盤台中学のエース
ともあろうお方が、なんで急に漫才などど低俗な文化のお勉強をぉ!!??
ていうか、なんでそんな突然、そんなものにご興味がわいたんですのぉ!??」


美琴「え……い、いや実はかくかくしかじかで…」


黒子「ぎゃあああああーーーーーー!!!!!!!!!!!!
またあの類人猿があぁぁぁぁーーーーーーー!!!!
わたくしのお姉さまをたぶらかして、何させようとしてんですのよぉぉぉーー
あんの毒虫がああああぁぁぁーーーーーー!!!!!」


美琴「ちょ、ちょ、ちょっと黒子!!お、落ち着きなさいよ!!!」

123: 2010/08/21(土) 22:54:45.11 ID:GZ7mW8Y0
黒子「はあはあ…い、いいですことお姉さま…!
お姉さまはこの学園都市に7人しかいないレベル5、
御坂美琴お嬢様ですのよ?

そのお姉さまが殿方とま、漫才などと……!!
な、なにをはしたないことを…!!」


美琴「あの……黒子…は、はしたない、ってそんな…」


黒子「とにかくお姉さま!!上条さんとそんなくだらない
コンクールにでるなんてことやめてくださいまし!!

……さ、黒子のお願い、お姉さまなら聞いてくれますわよね?」


美琴「……い、いや、私だって、別に漫才とか興味ないのよ?
ないけど、アイツがどうしてもってお願いするから仕方なくっていうか…

アイツに頼まれたら、断れないっていうか……
あ、ほら、アイツには私、実は借りがあって」


黒子「うぎゃああああーーーーー!!!!おね、お姉さまがあああーー!!
お姉さまがあの類人猿に完全にたぶらかされてますわああぁぁーーー!!!」

どんがらがっしゃーーーーーん!!!


美琴「ちょ、ちょっと黒子!!」

126: 2010/08/21(土) 23:15:47.66 ID:GZ7mW8Y0
美琴「あれ、けど黒子!!アンタのそののた打ち回り様!!
なんかちょっとおもしろいわよ!!これが噂に聞く『リアクション芸人』
ってやつじゃないかしら!!??」


黒子「な、なにを言ってるんですのお姉さまぁぁーー!!!
お姉さまの口からリアクション芸人などど……!!
そんなはしたない言葉を口にしないでおくんなましいいーーー!!!」ビクンビクン!!


美琴「はしたないって……あのねえ黒子……
『リアクション芸人』を馬鹿にするんじゃないわよ黒子…
…さっきネットの動画で見たけど、リアクション芸人だっていろいろ大変なのよ?

なんか熱々のおでんを無理やり食べさせられたり、熱湯風呂に入れさせられたり…
大変よね、ダチョウトリオさんとかも」


黒子「だからそんなダチョウトリオとかの動画を熱心に見ちゃだめですのよ
お姉さまああああーーー!!!!
しかもなんでちょっとリアクション芸人のことを
かばってるんですのおおおーーーー!!!!」ビクビクビク…!!

128: 2010/08/21(土) 23:26:27.54 ID:GZ7mW8Y0
美琴「ああもう……だんだんアンタのそのオーバーリアクションも飽きてきたわね…
なんかいつの間にか痙攣してきてるし…

…仕方ないわ…そろそろ、そのリアクションに対して
この私が『ツッコミ』を入れてあげようかしらね…」


黒子「はあはあ…

…え?ちょ……お、お姉さま……??」


美琴「ツッコむセリフはそうねえ…『なんでそんなリアクション大きいやねん』
…とかでいいのかしら?なんか、ちょっと言葉使いおかしい気がするけど
語尾に『やねん』、はつけたほうがツッコミってぽいわよね?

…ま、いいわ、とりあえずいくわよ黒子!!」


黒子「え……ちょ、ちょ、お姉さま!!も、もういいですの!!
く、黒子はもうだいぶ落ち着きましたから……ツッコミだなんて
いらないですの!!

…っていうか、ツッコミ、ってそんな気合をいれてやるもんじゃ…」


美琴『なんでそんなリアクション大きいやねん!!!!』ボゴオオオ!!!!


黒子「へぶううううう!!!!」ドサァ!!

153: 2010/09/04(土) 20:55:17.33 ID:Hjx0oHU0
そのころ…

上条の家

(漫才のネタを書いている上条)

上条「…夏に雷が多いのはエレクトロマスターが集会をひらいて
ビリビリやっているからだよ……っと……

ってこれじゃだめだ…、パイロキネシストのネタとかぶってるじゃねーか…」ぶつぶつ…


禁書「……とーま」


上条「うーーん、やっぱ漫才のネタを書く、ってのは
難しいもんなんだなあ…なかなかいいネタが思いつかねえぜ…」ぶつぶつ…


禁書「とーま」


上条「…こないだあったポルターガイストの事件、その真相は実は
サイコキネシストが夜な夜な集まって……って、さっきから同じ
ようなネタしか思いつか」


禁書「とーーまってば!!!」

155: 2010/09/04(土) 21:09:23.64 ID:Hjx0oHU0
上条「な、なんだよインデックス!!急に大きな声あげやがって!!」


禁書「とーまこそ、家に帰ってからずっと何やっているんだよ!
夕ご飯の準備もしないで!!わたしはもう、お腹と背中
がくっつきそうなんだよ、とーま!!」


上条「え、ああそっか…夕飯まだだっけか…
…け、けどごめんインデックス、もう少しだけ待ってくれないか?
もうちょっとで漫才のネタが完成しそうなんだよ…
このマンザイのネタを明日までに仕上げないと、御坂に怒られそうだしな…」


禁書「マンザイ?、マンザイってなんなんだよ、とーま!?
それって今日の夕飯よりも重要なことなの!??

それに、そのマンザイっていうのと短髪とどーいう関係があるの!??
きっちり説明して欲しいかも!とーま!!」


上条「わーーもう!そんな大声でまくしたてるなよインデックス!!
わかった、しっかり説明するから、な?」


…………

156: 2010/09/04(土) 21:19:40.01 ID:Hjx0oHU0
………


禁書「ふーーん、つまりとーまは、私に内緒で短髪と二人っきりで
そのマンザイコンクールに出場しようと企んでたんだね、
ふーーん、ほほう」


上条「な、なんだよ企むってのは……べ、別に隠してたわけじゃねーし、
それに漫才コンクールに出るって正式に決定したのは今日の話だし…」


禁書「で?とーまが短髪と一緒にそのマンザイコンクールに出て、
一体何のメリットがあるって言うの?」


上条「ふふん、よくぞ聞いてくれたなインデックス!!実はなあ、
この漫才コンクールに優勝した暁にはな、

○○スーパーのポイントカードのポイントが一生3倍増しになるんだよ!!
どーだ、すごいだろう!!」


禁書「すーぱー?ぽいんと??何それ、それっておいしいのとーま?」


上条「ああもう……どう説明したもんかなあ……」

157: 2010/09/04(土) 21:35:46.04 ID:Hjx0oHU0
上条「ええっとなインデックス……その、つまりスーパーの
ポイントが今までより沢山もらえるってことは、お前と無関係の話じゃなくてだな…

…そう!ようするに、毎日の夕ご飯にも関係してくる話なんだよ!!」


禁書「ええ、そーなの?それってつまり、とーま達が優勝したら
毎日の夕飯がもっと豪華になるってこと?」


上条「ま、まあ…毎日、ってのはいいすぎだけど…
ポイントがたまりやすくなる分、生活に余裕ができるはずだから…
多少はそうなるかなあ…」


禁書「小萌の家にいかなくても、すき焼きを食べれるようになる?」


上条「え?すきやき……??
う……う、うん、まあ…たまには………多分」


禁書「そっか…そうなんだ……!!!」



158: 2010/09/04(土) 21:48:45.33 ID:Hjx0oHU0
禁書「ようやく分かったよとーま!!つまりとーまは、毎日の夕ご飯
の為にマンザイコンクールに出場するということなんだね!!」


上条「い、いや、そのインデックス……別にそういうわけじゃ…」


禁書「そういうことなら、とーま!私もとーま達のこと応援するんだよ!!
大会当日は、皆で応援に行くんだから!!だから、絶対に優勝
してね、とーま!!」


上条「え?………あ、ああ……ありがとう……」


上条「(インデックスのやつ…
なんかちょっと勘違いしてるみたいだけど…とりあえず
納得してくれてるみたいだし……これでいいか……)」


上条「(……それはそうと御坂のヤツ……ちゃんと漫才の
勉強してんのかな……

いっちゃ悪いけど、アイツの漫才センスはダメダメだったし…
ちょっとやそっと勉強したくらいじゃ変わんねーだろうしなあ…


こりゃあ御坂の穴を埋めるために、俺がボケで相当頑張らないと…!!!)」

…………

159: 2010/09/04(土) 22:12:16.43 ID:Hjx0oHU0
次の日

とある公園


上条「え、ええっとその……御坂さん……もう一回初めから言って
くれませんか…?」


美琴「だからさあ…まず、こことここのボケは、ちょっと分かりにくい
と思うのよね……もうちょっと老若男女に分かるようなボケにした方が
いいわよ」


上条「そ、そうかな……上条さん的には結構、いいかなって思ったんですが…」


美琴「もうちょっとシンプルなボケにしたらどうかしらね、
……ほら、例えば私が『電撃使い』ってことをネタにして、
『御坂さん家は電気代タダでいいですね』みたいな?

マニアックなのはあんまり良くないわよ、一般受けする漫才を
作っていきましょうよ」


上条「は、はい…すいません……」

160: 2010/09/04(土) 22:19:17.35 ID:Hjx0oHU0
美琴「それと、アンタが作ってきたネタのここの部分なんだけど、
なんで急に私がここで『ビリビリダンス』とかしなきゃいけないわけ?」


上条「え、い、いや、その…」


美琴「だから、こーいうのはやっぱ良くないわよ。そりゃ、よく
歌ったり踊ったりする芸人もいるけど、やっぱり私はそういう
のに頼りたくないわけよ。

…いや、仮に私がそのビリビリダンスをして少しでも面白いなら
考えてもいいわよ?

けど、おもしろくないわよね、確実に?実際の所、アンタもそう思うでしょ?」


上条「は、はい、すいません御坂さん…
…ネタが思いつかないで苦し紛れに書きました……」


美琴「はあ……やっぱりね、どーせそんなこったろうと思ったわよ」

161: 2010/09/04(土) 22:34:15.84 ID:Hjx0oHU0
美琴「あ、あとさ!これは提案なんだけど、
ここの部分で、最初のパイロキネシストのネタを
天丼でもう一回ここで出すのはどうかしら?」


上条「て、天丼!?なんだよ天丼って!??
なんだよその専門用語っぽい言葉はぁ!?
全然聞いたことないんですけどっ!!!」


美琴「ああもう……アンタって全然勉強が
足りないわね…この程度の用語も分かんないなんて…
ちゃんと昨日、勉強した?」


上条「す、すいません御坂さん……ネタを書くのが
精一杯で………勉強不足でした…」

163: 2010/09/04(土) 23:02:11.42 ID:Hjx0oHU0
上条「……なんかすげーな御坂……一夜にしてここまで、漫才のこと
理解してくるなんて……」


美琴「な、なに言ってんのよアンタは……このくらいネットで一夜勉強したら
すぐじゃないの」


上条「そ、そうかな……さすがに一夜じゃ無理な気がするんですけど……」


上条「(あ……いや、そっか……そういえば御坂って俺なんかとは
頭の出来が全然違うんだった……

漫才のいろはを学ぶくらい、一夜で十分、ってことか……

いや…それにしたって一夜でここまで成長するなんて……)」

165: 2010/09/04(土) 23:04:29.75 ID:Hjx0oHU0
美琴「……やっぱ、漫才は正統派なのが一番よねえ、
ねえ、アンタもそう思うでしょ?」


上条「あ、ああそうだな…」


美琴「私たちもそういう正統派の漫才を目指したほうが
上手くいくと思うのよね…

例えばほら……『いといし・こいいし師匠』みたいな正統派の漫才が…」


上条「いといし・こいいし!!??なにそのすごい大御所!!?
そんな人の漫才、俺達の世代で知ってるやついねーだろ!!!
一夜でどこまで勉強してんだよお前はぁ!!!!」


美琴「はあ…?アンタねえ…『いといし・こいいし師匠』を馬鹿にしてんじゃ
ないわよ!!師匠達は兄弟でずっと頑張ってきて…!!」


上条「っていうか、師 匠ってなんだよ!!?
お前、一夜にして『いといし・こいいし』に弟子入りでもしたのかよ!!??」


美琴「馬鹿ね!!敬意を払って師匠、って言ってんのよ!!
アンタも呼び捨てにしないで名前の最後に師匠くらいつけなさいよ!!!」

166: 2010/09/04(土) 23:30:12.41 ID:Hjx0oHU0
上条「(…ま、まあ何にせよ、御坂がここまで成長するなんて
嬉しい誤算だぜ…!これは、マジで優勝も夢じゃねーかも…!!)」


上条「よし、それじゃ御坂!!今、お前が指摘した部分を踏まえてさ!
一回、二人で漫才を通してやってみようぜ!!」


美琴「ええ!!わかったわ!!」


………

ところが……

上条「…決まってるでしょ、一生懸命焚いてるんだよ

……炎を。皆でキャンプファイアーして楽しんでるんだよ」


美琴「なるほどねそのせいで今年の夏は暑いのね………
ってんなわけあるかいっっ!!!!」


上条「ぶべら!!!」バキィ!!!



167: 2010/09/04(土) 23:48:42.86 ID:Hjx0oHU0
上条「ストップ…スト――――ップ!!!…ちょ……御坂!!お前…

…なんでそんなに漫才のこと勉強して、ツッコミは相変わらずなんだよ!!
なんで昨日と一緒でツッコミは強いままなの!!??」


美琴「え……そ、そうかしら……?けど、ツッコミっていうのはやっぱり
強いほうが面白いわよ

……ほら、タウンダウンのまっちょんだって『ハマタのツッコミはめちゃくちゃ
痛い』って言ってたし…」


上条「そ、それはまっちょんのボケだろボケ!!実際のはまやんのツッコミは
そんなに痛くないんだよ!!そんくらいわかるだろ!!」


美琴「何よ!!そんなの分かんないじゃない!!あれは絶対
まっちょんの本音よ本音!!ホントにはまやんのツッコミは痛いんだから!!
やっぱりツッコミってのは強いほうがおもしろいのよ!!」


上条「って、なんでそこだけかたくななんだよ御坂!!
そんなに俺のこと全力でしばきたいのっ!!??」


……………

ツッコミは相変わらず強いものの
実は、上条の為に全力で漫才の勉強をしていた
御坂のおかげで、二人の漫才は急速に成長していった……

184: 2010/09/23(木) 22:41:43.09 ID:PFkzWj60
………そして、コンクール前日

とある公園

カミコト ネタ合わせ中…

……

美琴「………いい加減にしなさい!!やめさせてもらうわ!!」バシッ


上条・美琴「ども、ありがとうございましたー!!」


………

上条「………やったな、御坂……」


美琴「………ええ、とうとうやったわ…」


上条「とうとう、ネタが最後まで完璧に通ったぜ!!
ボケもツッコミのタイミングも完璧だった!!」


美琴「そうね…!!がんばった甲斐があったわ!!!」

185: 2010/09/23(木) 22:53:51.71 ID:PFkzWj60
上条「お互い初心者の状態からはじめて一週間…まさか
ここまで漫才のクオリティを高めることができるなんて…

こりゃあ、明日の本番が楽しみだな、御坂!!」


美琴「ええ!!……けどまあ、そうねえ…
…あえて、まだ注文をつけるなら…

アンタ、私がツッコむ度に微妙に顔ゆがめるの止めた方がいいわよ?
お客さんに不安をあたえちゃうでしょ?」


上条「それはお前のツッコミがいまだに痛いからだろうがあ!!
なんでお前、ツッコミの威力だけは最初から変わんねえんだよ!!
必氏で俺が、痛みを我慢してるのがわかんねーのかぁ!!」


美琴「え……そ、そうなの?ご、ごめん…
ま、まあ、それはアンタが
あとちょっとだけ、我慢すればいい話だし、別にいいわよね?」


上条「って、えええええーーーーーーー!!!!
御坂さんの中で自分がツッコミの威力をおさえるとかいう発想はないんですかぁぁ!!??

初めて漫才した時から言ってんのに、どんだけ頑ななのおおおっ!!!??」



188: 2010/09/23(木) 23:08:04.88 ID:PFkzWj60
美琴「けど、まあいいじゃない?アンタが言ったように
漫才のクオリティはこの一週間で格段に進歩したし、
これなら優勝だって夢じゃないわよ、きっと」


上条「ああ!確かにな!!…

…それにしても、あんなにお笑いのこと分かってなかった
御坂がここまで漫才に詳しくなるなんて……やっぱお前すげーよ御坂!!
流石は常盤台中学のエースだな!!」


美琴「な、なにいってんのよアンタは/////!!ふ、ふん、べ、別に
漫才なんて、ちょろっと勉強すれば誰だってこれくらいなれるんだから///」


上条「いやいや、そんなことないって!!お前がいなきゃ、ここまでの
漫才を作りだすことはできなかったし…ホント、お前には感謝してるんだぜ御坂!!」


美琴「な、べ、別に私は…////////」


上条「そんな謙遜するなって!!お前を漫才の相方に選んでよかったよ、御坂!!
ベストパートナーだよな俺たちって(漫才の)!!!」


御坂「んな……////////!!!!!!」


191: 2010/09/23(木) 23:18:32.16 ID:PFkzWj60
美琴「…………//////」


上条「って、あれ…?み、御坂さん……??」


美琴「(べ、ベストパートナー…ベストパートナー……)」


美琴「(べ、ベストパートナーって、どういうこと?つ、つつつつまり
それって、私が一番ってこと???え、えええええそ、そんな

まさか……こ、コイツがこんなこと言うなんて……!!!!
たかだか漫才で、私どこまでコイツと急接近してるわけ……!!?

だだだ、だって、ベストパートナーっていったら、もう、将来
けけけけkkkk結婚とか……って、わ、私何考えてんのよ…!!!
こ、コイツはあくまで漫才のベストパートナーってことで……

って……あ、や、やばい、な、なんか頭がぼーーっっとしてきた……)」


美琴「……//////////」


上条「お、おい御坂…どうしたんださっきから黙りこんで
……んで、なんかすっげー顔真っ赤になってるけど……」


美琴「」パリッ…パリッ……


上条「え……」

192: 2010/09/23(木) 23:42:33.09 ID:PFkzWj60
美琴「」バリバリバリバリィィ!!!


上条「どあああああ!!!ちょ、み、御坂!!おい!!!」


美琴「ふぇ……///な、なになに……?どーしたのよ…/////」バリバリバリ……!!


上条「どーしたじゃねーーだろ!!!さっきからお前、なんか
漏電してるぞ!!!は、はやく止めろって!!あぶね―だろうが!!」


美琴「え……ろ、漏電……?
あはは…なーにいってんのよ、アンタは…////
漏電だなんてそんなわけないじゃない…////」バリバリバリバリ……!!!!!


上条「いや、してるだろぉぉぉぉ!!!さっきからずっとおお!!!!
し、しかもなんかどんどんひどくなってろぞ!!

い、いいからさっさと止めろって!!!ホント、危ないから……!!!」

193: 2010/09/23(木) 23:46:13.48 ID:PFkzWj60
美琴「えへへ……もう…なによそれ……///つまんないボケかましちゃって…///
あ、ひょっとしてツッコみ待ちなわけ………?
んもう、しょうがないわね……/////

それじゃ、いくわよ……//////」


上条「い、いや、ちょ……み、御坂さん!!!ボケとかじゃなくて
じ、実際の氏活問題の話をしてるんであって……!!!!!!」


美琴「なんでやねーーん」


上条「なんでやねんじゃねーだろうがああああああああああああ
どうあああああああああああああああああああああ!!!!!」



バリバリバリバリバリバリいイイイイイイ!!!!!!!!!!!!!


…………………

194: 2010/09/24(金) 00:08:24.96 ID:MopYK9k0
………
その日の夜

常盤台中学寮内


美琴「…………」


黒子「…えさま、お姉さま!!」


美琴「…え?あ、ああ、何よ、どうしたの黒子?」


黒子「ですからお姉さま、お風呂が空きましたのよ、ってさっきから
何度も申しあげておりますのに…
…寮の消灯時間も迫ってきておりますし、早く入ってくださいな」


美琴「え、あ、ああ…うん、わかった…けど、もうちょっと待って
…後でちゃんと入るから…」


美琴「…………////」ぼー…


黒子「…………」


黒子「(お姉さま……今日、帰ってからずっとあんな調子で
すわ……ずっと頬を赤らめてぼーーっとして……
一体、今日なにがあったんですの…?)」

195: 2010/09/24(金) 00:22:04.34 ID:MopYK9k0
黒子「(おそらく今日の放課後もまた、お姉さまは上条さんと漫才の練習してらしたはず…
もしや、その時になにかあったんですの……!!??

きーーーーー!!あ、あの腐れ毒虫があああ!!!またしてもお姉さまを
たぶらかしおってええええええ!!!
やはり、二人きりで漫才の練習など、黒子は不安でしょうがないですわあああ!!!)」


黒子「(け、けどまあ、その不安も明日までですわ……明日の漫才コンクールが
終わりさえすれば、上条さんと二人きりで会うこともなくなるはず…!!

いつものお姉さまに戻ってくれるはずですの…!!!
ワタクシのお姉さまが戻ってきてくれますわ!!)」


美琴「………////」ぼー…


黒子「さあさお姉さま!早くお風呂に……」


美琴「…………漫才師、かあ…」


どんがらがっしゃーーーーーーん!!!!!!!!!

196: 2010/09/24(金) 00:30:47.80 ID:MopYK9k0
黒子「」ガクガクガクガク…


美琴「ちょ……も、もうどうしたのよ黒子…そんな盛大にずっこけて…
部屋がめちゃくちゃじゃない……」


黒子「おね、おね、お姉さま……い、今、な、なん、なんておっしゃったんですの…??」


美琴「え?あ、ああ、や、やだ、違うわよ!!勘違いしないで、ただ私は
将来アイツとコンビを組んで漫才師になるのも悪くないなって…」


黒子「違くねえええぇぇぇーーーー!!!!!
それええええええええ!!!!!黒子の不安それえええええええ!!!!!
不安的中ですのおおおおおお!!!!!」

どんがらがっしやあああああーーーーーん!!!!


美琴「ああもう……ホント騒がしいわねアンタは…」



198: 2010/09/24(金) 01:03:42.43 ID:MopYK9k0
黒子「はあはあ…い、いいですことお姉さま…!
分からないのでしたら、何度でも申し上げますけど…
お姉さまはこの学園都市に7人しかいないレベル5、
御坂美琴お嬢様ですのよ?

そのお姉さまが殿方とま、漫才などと……!!
な、なにをわけのわからないことを…!!」


美琴「あの……黒子…わ、わけのわからない、ってそんな…」


黒子「とにかくお姉さま!!上条さんと漫才師になるなんて
こと、冗談でも二度と口にしないでおくなまし!!

……さ、黒子のお願い、お姉さまなら聞いてくれますわよね?

………ね?」


美琴「……い、いや、私だって、別に漫才師とか興味ないのよ?
ないけど、あ、あ、アイツがな、なんか私のこと
べべべ、ベストパートナーとか言うから…///////

あ、あああアイツがそこまで言うなら、別に漫才師になってもいいかなって……
そ、それに、私もアイツのこと、べべ、べベストパートナーだって思っ////////」


黒子「うぎゃああああーーーーー!!!!おね、お姉さまがあああーー!!
ベストパートナーとかうわあああああわああぁぁーーー!!!
頬を赤らめてぎゃあああああーーーーーーーー!!!!!」


どんがらがっしゃしゃしゃしゃああああああぱりぱりぱりーーーーーんn!!!


美琴「はあ……また……」

199: 2010/09/24(金) 01:19:18.33 ID:MopYK9k0
美琴「あのねえ黒子……確かにアンタのた打ち回り様、面白いって前言った
かもしれないけど、さすがにもう完全にあきてきちゃったんだけど…

ほら、アンタもいい加減、次のボケを考えないと…」


黒子「ボケじゃねえええええええぇぇーー!!!
ボケじゃないですのよお姉さまあぁぁぁーーー!!!!!
黒子は、黒子はお姉さまの将来を案じての
リアクションなんですのよおおおおお!!!!!」ビクビクビクーーーン!!ビックビック…!!

美琴「だからさ……そんな痙攣の擬音語をちょっと前よりグレードアップしたからって
全然面白くないのよ黒子……流石の私も、もうツッコむ気力もないわ…」


黒子「お姉さまああああーーー!!!す、好きで痙攣してるわけじゃないですのよ!!!
おね、おねえ、おねええざばwwくvgんそslgfhj」ビグビグビグビク――ン!!

バンッ!!!!(ドアが開く音)

寮監「やかましいいいいいいいーーーーーーー!!!!!!!!!」ボギイィィィ!


黒子「へぶううううぅぅぅぅーーーーーー!!!!」


美琴「あーあ………」


……………


210: 2010/10/02(土) 21:20:49.56 ID:iTO5Q5I0
………

そして……漫才コンクール当日


○○スーパー前

美琴「…ここが、漫才コンクールの会場…?ずいぶんしょぼいところなのねえ…」


上条「ま、まあ、しょうがねえじゃねえか御坂、所詮はスーパーマーケットの
イベントなんだからさあ」


美琴「ふーん、まあ別にいいけどさ。
…それにしても、他の参加者はどこにいるのかしらね。
さっきから私たちしか見当たらないけど」


上条「多分、受付の方にいるんだろ?俺達もはやく
受付すませにいこうぜ」


美琴「ええ、わかったわ」

211: 2010/10/02(土) 21:29:42.30 ID:iTO5Q5I0

…………

漫才コンクール受付

上条「…………」


美琴「…………」


上条「え、えっとそのう……よく意味が分からなかったので
もう一回言ってくれませんか…??」


受付「そ、そのですから……漫才の参加者は『カミコト』の
お二人だけで……他にはいないんです…」


美琴「え、えっとその……それはつまり……え?……え?」


受付嬢「カミコト一組だけなんです…参加者は…」


上条・美琴「………え??」


…………

212: 2010/10/02(土) 21:38:37.09 ID:iTO5Q5I0
…………

漫才参加者控室


美琴「はあ……」


上条「ま、まあそんなに落ち込むなよ御坂…漫才さえすれば、優勝だなんて
こんなにおいしい話ねーじゃねーか、な?」


美琴「何いってんのよアンタは…そんなんで優勝したって嬉しくも
なんともないじゃないのよ……あーあ、せっかくあんなに頑張って
練習したってのに……」


上条「そりゃ確かにそうだけどさあ……け、けど御坂!せっかく
頑張ってきたんだからさ!今日来てくれるお客さんの為にも
一生懸命やってみようぜ!」


美琴「今日来てくれるお客さんねえ…って、こんなまともに
参加者も集まらないようなイベントにお客さんなんか来るの
かしら……」


上条「う、うーーん、まあ、確かにそれはそうだけどさあ…」


コンコン(ドアをノックする音)


?「失礼しまーーす」


美琴「ん?」

214: 2010/10/02(土) 21:49:17.99 ID:iTO5Q5I0
初春「御坂さん!」


佐天「調子はどうですかー!?」


美琴「って、初春さんに佐天さん!??どうしたの、一体!??」


佐天「どうしたの、って応援ですよ応援!!御坂さんを
応援しに来たにきまってるじゃないですか!」


初春「最初は御坂さんが漫才だなんてびっくりしましたけど…
楽しみにしてますよ、御坂さんの漫才」


美琴「え…?二人は私が漫才するなんて話、なんで知ってるの?
誰に聞いたのよ??」


初春「白井さんが教えてくれたんですよ、ね、白井さん?」


黒子「…………」


美琴「って、あ、あれ?黒子も来てくれたんだ!?」

215: 2010/10/02(土) 22:05:46.97 ID:iTO5Q5I0
佐天「私達だけじゃないですよ、白井さん、常盤台の他の
生徒の人にも沢山、今日のこと宣伝して回ってたんですって」


美琴「そ、そうなの…?黒子アンタ、私が漫才するのを
あんなに反対してたくせに…」


黒子「……ま、まあ、たしかにお姉さまが上条さんと
漫才だなんて今でも反対ですけど……

せっかくのお姉さまの晴れ舞台にお客さんがいない
なんてこと、黒子には耐えられないですわ…」


美琴「黒子……」


黒子「で、ですけどお姉さま!!応援するのは
今回限りですのよ!!お姉さまが漫才だなんて、
黒子は金輪際許さないんですの!!」


美琴「わ、わかったわよもう……ありがとね、黒子」


初春「……ってことで御坂さん、今日は沢山お客さんが
来るとおもいますけど頑張ってくださいね!!」


佐天「楽しみにしてますから!!」


…………

216: 2010/10/02(土) 22:15:29.22 ID:iTO5Q5I0
上条「……どうやら、白井のおかげでたくさん集まりそうだな、お客さん」


美琴「そうみたいね!こりゃ確かにアンタの言うとおり、
頑張らないといけないみたいね…!」


上条「ああ…!!それじゃさっそく最後のネタ合わせを…」


コンコン(ドアをノックする音)


上条「…んん?今度は誰だ??」

217: 2010/10/02(土) 22:42:25.69 ID:WYAWV420
禁書「とーま!!がんばってる!??」


上条「って、あれ、インデックス!?なんでこんなところに!!??」


禁書「なんでって、マンザイをするとーまと短髪を応援しに来たに
決まってるんだよ!これからの夕食のメニュー、
期待してるんだからね、とーま!!」


上条「そ、そうなんだ、ありがとな、インデックス!」


禁書「短髪もがんばってね、応援してるんだから!」


美琴「え、ええ…」


美琴「(……そ、そりゃまあ当然、この子はコイツの応援に来るわよね…
けど、いいんだもん…今回、コイツは私のことをベストパートナーに
選んでくれたんだから…)」


上条「…ところでインデックス、お前一人でここまで来たのか??」


禁書「んもー、何言ってるんだよとーま!前にもいったでしょ、
皆で応援に来るって!!…皆ー!入って来ていいよー!!」

ぞろぞろ……


美琴「え」

218: 2010/10/02(土) 23:03:54.90 ID:WYAWV420
小萌「上条ちゃんがんばってますかー!?」


姫神「ほんとにやるのね漫才。楽しみにしてるわ」


吹寄「まったく…ホントに漫才コンクールなんかに出場するなんて…
けど、やるからには全力でがんばりなさいよね、上条当麻」


神裂「まさかこの学園都市で日本の伝統芸能、漫才を見ることが
できるなんて…」


御坂妹「お姉さまとの漫才、とても楽しみにしています、とミサカは
自分の今の心中を正直に吐露してみます」

…………

ぞろぞろぞろ………


上条「み、みんな!……って、インデックス、こんなに連れてきたのかよ!!」


禁書「だってこれからの夕食の為に。と―ま達には、
なんとしても優勝してほしかったんだもん!」


美琴「」

220: 2010/10/02(土) 23:25:38.58 ID:WYAWV420
わいわいがやがや……


オリアナ「漫才だなんて……お姉さん、興奮しちゃうわ」


レッサ―「マンザイってなんのことかよく分かりませんけど、
せいぜい頑張ってくださいね」


上条「お、おう……ってか、わざわざよく来たなお前ら…」


五和「あ、あの…上条さんお久しぶりです……///」


上条「い、五和まで……たかだかスーパー主催の漫才コンクールなのに…」


五和「え、えっと…あ、あの……わたし…すっごく応援してますから…
最初、上条さんが漫才をするなんてちょっと意外でしたけど…
そういうユーモアセンスがあるところ、なんか、すごく素敵かな、って…///」


上条「え、そ、そうかな…///」


五和「と、とにかく頑張ってくださいね、上条さん!!あ、相方の人も!!
応援してますから!!」


上条「お、おお!!ありがとう!」


禁書「それじゃとーま!私たちは会場の席で待ってるから!
ちゃんと優勝するんだよとーま!!」


上条「ああ!!絶対優勝してみせるからな!(……って、参加者は
俺達だけだから、絶対優勝するんだけど…)」


…………

224: 2010/10/02(土) 23:51:08.09 ID:WYAWV420
…………

上条「いやー、それにしてもこんなに俺達の漫才を
見に来てくれる人がいるなんてな!こりゃ御坂、
気合いいれていかないと…」


美琴「……ふーん、なるほどねえ……ふーん」


上条「え……あ、あの、御坂さん…?」


美琴「さっきの会話聞いてピンと来たわ…要するにアンタ…
…知り合いの女の子たんまり呼んで漫才して、

ユーモアセンスあるところアピールして、イイ格好したかった、
ってわけなんだーふーん、ほほう」


上条「え…?あの……御坂さん…??それ、どういう…」


美琴「そのために私を漫才の相方に……なるほどねえ…」イライラ…


上条「んな…な、なにいってんだお前は!?
漫才でいい格好とか…そんなわけーねーだろうが!」


美琴「……ふーん、まあいいわ…
心配しなくても気合いは入ってるから心配しないでいいわよ…
気合いだけは、しっかり入ってるから…!!」ビキッ!ビキッ!


上条「あ、あのー御坂さん…な、なんか急に、機嫌悪くなってない…??」


美琴「別に…なってないわよ全然…?なにそれボケ?ツッコんで欲しいわけ??」


上条「いいいいいや、べ、別に…」


上条「(……な、なんか急に雲行きが怪しくなってきたんですけど…
大丈夫かな、御坂…)」



………

250: 2010/10/30(土) 20:50:58.30 ID:hoZD.Xw0

……………


そしてとうとうコンクール開催



司会者「…みなさん、本日は○○スーパー主催の漫才コンクールに
お越しいただき、まことにありがとうございます。
それでは、さっそく最初(で最後)のコンビに登場してもらいましょう!

『カミコト』のお二人です!!!」


舞台裏

上条「お、おい!とうとう呼ばれたみたいだぜ!!
行こう御坂!!」


美琴「ええ……言われなくても分かってるわよ」


上条「(なんか……まだ機嫌悪い気がする……大丈夫かな…)」


司会者「カミコトさん…?出番ですよー、早く舞台に出てきてください」


上条「は、はい!!」


美琴「………」


252: 2010/10/30(土) 21:02:15.86 ID:hoZD.Xw0
………

客席では…

黒子「…なかなか舞台に出てこないですわねお姉さま達、
さっきから司会者が呼んでいるというのに…」


初春「って、あ、白井さん!!出てきたみたいですよ!!」


佐天「ホントだ!!いよいよ本番開始ってわけね!!」


(舞台に出てくる上条と御坂)


禁書「あ、とーま達でてきた!!がんばれー、とーま!!」

五和「が……がんばってくださーい///!!」



美琴「…………」


上条「(……えーい、もうなるようになれ!!!)」

253: 2010/10/30(土) 21:08:14.32 ID:hoZD.Xw0
上条「か…上条当麻でーす!!」


美琴「御坂美琴でーす!!」


二人「「ふたりあわせて、カミコトでーす!」」


上条「いやー、それにしても学園都市の夏は暑いねえ」


美琴「そーねー、特に今年の夏は特に暑いわよねえ」


上条「この暑さは絶対、裏で能力者が一枚かんでますよね」


美琴「ええ!って、アンタそれどーいうことよ」

…………


上条「(あれ…御坂のヤツ……機嫌が悪くてどうなる事かと思ったけど…

全然普通じゃねーか……)」



上条「(良かった…どうやら俺の取り越し苦労だったみたいだな…!!
よし、いける!!


これならみんなに最高の漫才を披露できるぜ!!)」






254: 2010/10/30(土) 21:13:38.16 ID:hoZD.Xw0
……………

上条「……きっとパイロキネシストの仕業ですよ、きっと毎晩、
パイロキネシストの集会みたいなのがあって、がんばってるんだよ」


美琴「…頑張る、って何をよ」


上条「決まってるでしょ、一生懸命焚いてるんだよ

……炎を。皆でキャンプファイアーして楽しんでるんだよ」


上条「(よし、まずは手始めに軽いボケからだ!!頼むぜ御坂!
上手くツッコんでくれよ!!)」



美琴「へえ…なるほどねぇ、そのせいで今年の夏は暑いのね……



……って、そんなわけないでしょうがああああーーーーーーーーーー!!!!!!!」


バリバリバリバリバリいイイイイイイ!!!!!!!!!


上条「どわあああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!」

255: 2010/10/30(土) 21:23:08.15 ID:hoZD.Xw0

…………

ざわざわ…ざわざわ…

パリ…パリ…

美琴「………」

上条「………ちょ……御……ちょ……え、えええ…??」


美琴「……ちょろっと、何倒れこんでんのよアンタは。はやく
漫才続けないさいよ…」パリ…パリ…


上条「続けなさいよ、じゃねーだろうがあああああーーー!!!!
何!!!てめーは急に漫才中に人に電撃あびせてんだああ!!!
一体どーいう…」


美琴「はあ?何言ってんのよアンタは…
だから、漫才でしょ漫才?
ただの漫才中のツッコミでしょうが…!!!

本番中に漫才止めてんじゃないわよ、お客さんに失礼でしょ??

ほら、早く次行きなさいよ次…」


上条「え、えええええーーつ、ツッコみって……
ちょ……えええええーーーー!!!!」

256: 2010/10/30(土) 21:37:25.29 ID:hoZD.Xw0
上条「つ、ツッコミって……み、御坂!!
どーーーーー考えたっておかしいだろぉ!!
いくらツッコミが強いっていっても度がすぎるだろ度があ!!!」


美琴「はああ!なに言ってんのよアンタは!!前にも言ったでしょ!!
ツッコミは強い方が面白いに決まってるってさあ!!!

タウンダウンのまっちょんだって
『ハマタのツッコミはめちゃくちゃ痛い』って言ってたんだから!!
プロの言葉に習ってやってんのよ私はあ!!」


上条「って、はまやんが電撃を出すかああぁぁぁぁぁーーーーーー!!!!」


ぎゃーぎゃー…


佐天「……あれ…?な、なんか様子がおかしくないですか、御坂さん…?
急に能力使い始めたりして…ねえ、白井さ」


黒子「ナイスですのよお姉さま!!そのまま横にいる類人猿を
ぶっとばしてくださいまし!!!」


佐天「え、えええーー!!!!し、白井さん!??」


初春「しゅ…趣旨が変わってますう…」

259: 2010/10/30(土) 21:44:09.64 ID:hoZD.Xw0
美琴「ホラ…いいから早く次ボケなさいよ次…
なんだっけ、ほら…

つぎは『御坂さんは電撃使いだから、家の電気代が
かからなくていいですね』のくだりでしょ?

おもいっっっっきりツッコんであげるから、
はやくボケなさいよ早くさあ…!!」パリ…パリ…

ゴゴゴゴゴゴ……


上条「あ、あああああの御坂さん……その…

(やばい……なんだかよく分かんないけど…御坂のヤツ目が座ってる…
ここまま行くと……本気でやばいかも……!!)」

260: 2010/10/30(土) 21:56:26.62 ID:hoZD.Xw0
客席では…

禁書「……さっきの、なんかとーまが短髪に攻撃されたとしか
思えなかったけど、きっとこれも漫才の一環ってやつなんだね!!

よーし、それだったら!がんばれーーーとーーま!!!!
短髪なんかに負けちゃだめなんだよーー!!!」


五和「そ、そうですよ!!!相手の不意打ちを防いだ上条さん
とっても素敵でした!!頑張ってくださーーーい!!!」


バリバリバリバリバリィィィ!!!!!


上条「だあああ!!!って、俺、今別にボケてなかっただろうがああ!!!
なんでツッコむんだよ!!!」


美琴「う、うううるさいわね!!今のは攻撃よ攻撃!!!
今のは普通になんかむかついたから攻撃したのよ!!!」


上条「なんでお前、漫才中に人を攻撃するんだあああ!!!
ってか、ツッコミと区別が全然つかねーーんだけどおぉぉ!!!!」

262: 2010/10/30(土) 22:22:20.81 ID:hoZD.Xw0
御坂「あーもう、アンタは!!いつまでお客さん待たせんのよ!!
もう台本通りでなくていいからボケなさいよ、
どんなささいなボケでも私が確実にツッコんであげるからさあ…!!」


上条「できるかアホぉぉーー!!!っていうか、もうお前
俺のことシバきたいだけじゃねーか!!!
も、も、もう!!!

『やめさしてもらうわ』!!!!」

(舞台から逃げる上条)

美琴「あ!!ちょ、ちょっと待ちなさいよアンタはぁ!!!」

263: 2010/10/30(土) 22:37:50.25 ID:hoZD.Xw0
(上条を追う美琴)

美琴「ちょっとぉぉーーー!!!!待ちなさいよぉぉぉーーー!!!
漫才中に舞台から逃げだす、って何考えてんのよアンタはああああーーー!!!!


上条「だからもう、『やめさせてもらうわ』っていっただろ!!!
もう締めたの!!あれで漫才終わったんだよぉ!!!」


美琴「って、アンタまだ一つしかボケてなかったでしょうがあああ!!!
あれで漫才終わりだなんてなめてんじゃないわよぉぉ!!!!」


上条「お、おまえこそ!!!本番中にツッコみで電撃出すなんて
漫才なめてるとしか思えないねぇ!!!

…お前が師匠と仰ぐ『いといし・こいいし』が聞いたら
なんて言うだろーな!!!」

美琴「何言ってんのよ!!師匠達なら、そんくらい全然
オッケー、とか言うにきまってんでしょうが!!!

むしろ、いといし師匠がこいいしの奴も時々それくらいするし、
とか裏エピソード語りだしたりとかするかもしれないでしょうがあ!!」


上条「こいいしが電撃を出すかああぁぁぁーーーー!!!!!」

264: 2010/10/30(土) 22:45:20.34 ID:hoZD.Xw0
美琴「とにかく待ちなさい!!待てって……
いってんでしょうがあああ!!!!!」

バリバリバリバリィィィ!!!!


上条「どわあああああ!!!って、ちょ…御坂!!!
いいかげん人を電撃で攻撃すんのはやめろって!!!
マジでし、氏ぬ……氏ぬから!!!」


美琴「はああ!!何言ってんのよアンタはあ!!今のは
攻撃じゃないわよツッコミよツッコミィ!!

舞台から突然逃げるというアンタのしょーもないボケに対して
私が全力でツッコミを」


上条「もうどっちでもいいからやめろおおおおぉぉぉーーーーー!!!!!」

………………

265: 2010/10/30(土) 23:09:58.42 ID:QvP8o2.0
…………

それから数日後…

下校中

上条「はあ……」


上条「こないだは御坂のせいでひどい目にあったぜ…
結局、優勝商品も途中棄権とみなされて
もらえなかったし……はあ……不幸だ……

って、んん…??」


美琴「………」
(公園の自販機前で待つ御坂)


上条「げえ…御坂……」

266: 2010/10/30(土) 23:20:10.65 ID:QvP8o2.0
上条「…………」

(無言で立ち去ろうとする上条)


美琴「え、あ、ちょ、ちょっと待ちなさいよ!!」

上条「……一体なんのようだよ御坂……まさかお前、まだ俺にツッコミ
足りねえっ、とかいいだすんじゃないだろうな…」


美琴「あ、あはは……ご、ごめん、やっぱこないだのこと
まだ怒ってんだよね…?」


上条「当然だろ!?公衆の面前であんなことしやがって!!
しかも確実だった優勝も逃しちまうし!!どーしてくれんだよ!!」


美琴「う、うん、こないだはホントにごめん…けど、ほら
今日はお詫びをかねて、こんなものを持ってきたのよ!!」


上条「…んん?お詫び…??なんだよ?」


美琴「ほら、このチラシ見てよ!!」


上条「チラシ…?一体なんの……んん?」

267: 2010/10/30(土) 23:36:42.81 ID:QvP8o2.0
上条「……『★ABD漫才コンクール出場者募集のお知らせ★
……将来漫才師を目指す若きホープの出場待ってます!!
優勝者には漫才師としてデビューする権利与えます
応募条件は………』」


上条「…………」


上条「………あのー、御坂さん……これは……」


美琴「なに、ってABD漫才コンクール出場者募集のお知らせのビラよ」


上条「それくらいわかるわ!!!だから、これを俺に見せて
どーいうつもりなんだって聞いてるんだよ!!」

268: 2010/10/30(土) 23:38:06.45 ID:QvP8o2.0
美琴「だーかーら!!こないだ、私のせいに漫才だめにしちゃったじゃない?
だから、かわりにこの大会にでて漫才を披露しよう、っていう…!!」


上条「披露しねーーよ!!!!これプロになる人が
出る大会じゃねーかああ!!!こんな大会出れるわけねーだろ!!」


美琴「何言ってんのよアンタは!!これくらいじゃないと力試しに
ならないでしょうが!!いいから、さっさと応募用紙に…」


上条「っていうかダメダメダメ!!上条さんはもう、お前との
漫才にこりごりしてんの!!どんな大会でももう、出場とかしねーの!!」


美琴「は、はあ!!な、なに言ってんのよアンタは!!
それじゃいつ、どこで私とアンタの漫才を披露するっていうのよ!!」


上条「だから!!解散だ解散!!!!コンビ解散なの!!
もう漫才はしねーの!!!」


美琴「ちょ、え、えええええーーーーーーー!!!」

269: 2010/10/30(土) 23:48:15.48 ID:QvP8o2.0
美琴「ちょ、な、ななんでそんなこと言うのよ、アンタは!
やだやだ!!絶対やだ!!私やだからね!!」


上条「子供みたいにだだこねても無駄なの!!
もう上条さんと御坂はたった今、お笑いの方向性の
違いから解散したんだから、もう漫才はしないんです!」


美琴「お笑いの方向性って……そ、そりゃ確かに
アンタのあの糞つまらないボケの方向性に合う
人間なんてこの世に存在しないと思うけど…

け、けど、そういうことじゃなくて、解散とかやだ!!
とにかく」


上条「なにさりげなく人のボケのセンスこけおろしてんだお前はあ!!
やっぱ解散だ解散!!!絶対解散する!!!!」


美琴「あ、ちょ、ちょっとまちなさいよぉ!」

270: 2010/10/30(土) 23:56:13.19 ID:QvP8o2.0
上条「とにかく!!そんなに漫才したいなら、白井でも
なんでも誘ってやればいいだろ!?
何でそこまでして俺にこだわるんだよ!!」


美琴「な、なんでって……だ、だって私とアンタは
べ…ベストパートナーで……」ごにょごにょ…


上条「なんだよ…?聞えねーんだけど??」


美琴「あ、あーーもう!!うるっさいわね!!
とにかく!!なんかアンタが一番ツッコミ甲斐
があるんだから、しょうがないでしょ!!
はい!これでコンビ復活!!!」


上条「何勝手に復活させてんだ!!
っていうか、ツッコミ甲斐とかお前が言うとこえーーよ御坂!!!!
命がいくつあっても足らんわ!!!」

271: 2010/10/31(日) 00:12:42.16 ID:XvzZ2v60
上条「っていうかお前、そこまで俺との漫才にこだわり
があるんだったら、自分のツッコミを改める気はあるんだろーな!?」


美琴「は、はあ!?あらためるってなんでよ!?」


上条「とーぜんだろうが!!お前のあの殺人的なツッコミは
上条さんのお笑いの方向性にぜんっぜん合わないの!!

っていうか、こないだの漫才はお前のツッコミのせいでダメに
なったようなものなんだから!!
当然これから一緒にやって行きたいんなら改めてもらわないと……!!」


美琴「…そ、それはまあ……アンタの言うことはもっともだし……
あの日のことも申し訳ないとおもってるんだけど……

け、けどやっぱり…ツッコミって…『タウンダウン』のはまヤンのも痛いって、
まっちょんが言ってたし…

…そ、それに仮に電撃がでても、アンタなら右手で防げるから
あ、別になんとかなるかな、って…」


上条「ええええええええーーーーーーー!!!!!!!!!
今後に及んで改める気ゼロなのぉぉぉーーーーー!!!

御坂さんの中でどこまで自分のツッコミに
確固たるこだわりができてんのおおおーーーー!!??

っていうかお前全然反省してねーだろうがあああーーーーーーー!!!!!!」

272: 2010/10/31(日) 00:22:30.10 ID:XvzZ2v60
上条「あーーーもう駄目!!!とにかくお前とは絶対解散!!
解散したの!!もう上条さんはもう二度とお前と漫才なんてしないの!!!」


美琴「あ、ちょ、ちょっとーー何処行くのよ、待ちなさいよ!
もう、なんで解散そんなこと言うのよ、なんでよ、なんで…

…って、あ!なんでやねん!」


上条「だからもうやらない、っていってるだろうがああ!!!!」



書いてると一生漫才しそうなので

おしまい

275: 2010/10/31(日) 00:39:57.22 ID:XvzZ2v60
今まで読んでくれたひとありがとう!!
短編で3カ月くらいかかって申し訳ない…


まだスレが全然埋まっていないので、そのうち
あたらしいSSを投下するかもしれません。

276: 2010/10/31(日) 00:40:45.99 ID:8FifRhso
乙!

楽しみに待ってる!!

294: 2010/11/07(日) 17:17:19.18 ID:BgI152o0
>>293

>>1のVIP時代のSSの題名は前スレの
美琴「私のことビリビリいってりゃいいのよ!」にのってたから転載するわ

ドラクエ
ゾーマ「マ…マヒャデドス…ですか…??」
キラーマシンA「キラーマシンといいます。特技は2回攻撃です」
バラモス(高1)「おい、トロル。パン買ってこいよwww」

とある
美琴「漫画家になろっかな…」黒子「は?」
佐天「…超能力ショー…??」
黒子「お姉さまなんてもう知らないですわ!」美琴「こっちこそ!」
一方通行「おい……おい!!」打ち止め「………」
美琴「ら…らぶらぶレールガン…?」
美琴「ツンツンしすぎなのかな…」
垣根帝督「御坂美琴っていったか……覚えといてやる……!!!」

多分検索かければ、どっかのまとめサイトにひっかかると思う

製作で投下したやつは、多分、
前スレの美琴「私のことビリビリいってりゃいいのよ!」
と、このスレだけだと思うけど、よくわからんわ

引用元: 上条「頼む!俺と漫才をしてくれぇ!!」