1: ◆5O/A9uxXpSAG 2012/07/19(木) 18:58:00.53 ID:vtoEpENDO
宮藤「サーニャちゃんが猫になった!?」【前編】
宮藤「サーニャちゃんが猫になった!?」【後編】
ウルスラ「サーニャさん以外も動物になりました」エイラ「キャウ!」【前編】
ウルスラ「サーニャさん以外も動物になりました」エイラ「キャウ!」【後編】
の次スレです。初見の方は長いですがご一読くださいな
番外編も同一世界観で進行しています
宮藤芳佳「円卓の鬼神」
宮藤芳佳「ラーググリーズの亡霊」
宮藤芳佳「つかいま!」
ハイデマリー「私が幽霊と呼ばれてた頃、他のあだ名は『メリーさん』」
本編は今日中には投下しますのでお待ちください
では第八話改編をお楽しみに
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1342691880
5: 2012/07/19(木) 21:09:48.97 ID:XCT2KQe0o
~5月22日、基地近海上空~
リーネ「じゃあ三回勝負で!」
ペリーヌ「よろしくてよ!さ~あ宮藤さん、可愛がってあげますわ!」
宮藤「ええと、お願いします!」
リーネ「よーい、ドン!」
兼定『(『紫電改』か……こいつにゃ少佐の癖がついちまってんだろうが機種転換だけならなんとかな)』
6: 2012/07/19(木) 21:10:33.65 ID:XCT2KQe0o
~ハンガー、一刻前~
もっさん「そうか、宮藤にはストライカーが無いんだったな」
宮藤「はい……」
ゲルト「なら今日は私のを使うと良い」
宮藤「え!?」
エーリカ「何言ってんのさ~!」
エーリカ「宮藤は『零式』しか履いたことないんだから出力が違いすぎるよ!」
ゲルト「む……そういえばお前も壊したんだったな?」
エーリカ「うえっ!?やだよ私は!」
7: 2012/07/19(木) 21:11:24.64 ID:XCT2KQe0o
エーリカ「『フラックウルフ』は捻り込み性能が高いし、出力の桁が違うのも解るよ?」
エーリカ「でも、トゥルーデの『身体強化』でその分のGを無効化してるんだから私や宮藤には無理なの!」
ゲルト「ぐぬぬ……はっ!ウルスラはどうなんだ!?」
エーリカ「ウルスラは『フリーガーシュレック』でバランス保ってるでしょ!それ以外は『トランスストライカー』使ってるし!」
エーリカ「『気流操作』な私には『メッサーシャルフ』のスマートボディの方が似合うんだよ~」
ゲルト「この幼児体型が……///」
ミーナ「はいはい、そこまで!そこまで!」
8: 2012/07/19(木) 21:12:58.53 ID:XCT2KQe0o
ミーナ「エーリカには『K―4』をすぐブリタニアから送ってもらえるわ」
エーリカ「やったね!」
ミーナ「問題は宮藤さんにのストライカーなんだけれど」
宮藤「はい……」
ミーナ「今、『零式』ですぐ取り寄せることの出来る余剰ユニットが欧州にはないの……」
ミーナ「それで関係各所に聞いたら、次期の大規模反抗作戦に参加する扶桑艦隊が『紫電改』を持ってきてくれていたみたい」
もっさん「ほう、それは運がいい」
宮藤「坂本さんのストライカーですよね?」
もっさん「そうだ。なら私のを使って機種転換をするか!」
ミーナ「明日か明後日には艦隊が到着するからそれで良いわよ」
宮藤「き、機種転換……?」
9: 2012/07/19(木) 21:13:55.57 ID:XCT2KQe0o
~基地近海上空、現在~
ペリーヌ「少佐のユニットを履いたからといって貴女が強くなった訳ではないことを教えて差し上げますわ!」
宮藤「っ!」クイッ
兼定『(このユニット、あんまり無駄な慣性の膨らみがないな……)』
ペリーヌ「逃げ回っていては……終わりませんわよ!」ズガガ
宮藤「ひゃあ!?……でも!」フワッ
兼定『(上手い……ストライカーのトルク比を利用し、垂直上昇から左旋回気味に敵機後方へ捻り込む……)』
宮藤「えーい!」ズガガガ
ペリーヌ「いきなりそれですの!?」ピシ
リーネ「Hit!芳佳ちゃん凄い!」
宮藤「やったね!」
10: 2012/07/19(木) 21:14:36.77 ID:XCT2KQe0o
兼定『(『左捻り込み』か……上昇で失った速度を捻り込みで下降するから一気に取り戻せる)』
兼定『(それに敵機は逆に追従で上昇しちまってるから減速してヘロヘロ……)』
兼定『(考えた奴が武術に長けてなきゃこんな巴技……ん?)』
ペリーヌ「逃がしませんわ!」
宮藤「くうぅ、まだまだこれから……あれ?」ポスッ
ペリーヌ「頂きですわぁ!」ズガ
宮藤「へぶっ!?」パシィン
リーネ「Hit!あと一発です!」
兼定『(今の……)』
11: 2012/07/19(木) 21:15:59.48 ID:XCT2KQe0o
宮藤「でもあと一発……あと一発ですよ!」
ペリーヌ「なら当ててごらんなさいな!」
宮藤「っ!はあっ!」
兼定『(もう一回、いけるか……?)』
ペリーヌ「太陽を背負っ……でも!」ズガガ
宮藤「くっ……これでぇえええええええええ!」ギュン
――ポスン
12: 2012/07/19(木) 21:16:37.03 ID:XCT2KQe0o
宮藤「へ?」ベチベチベチ
リーネ「Hit!ペリーヌさんの勝ちです!」
ペリーヌ「ふっ……やりましたわ!」
宮藤「やっ!ちょっ……うわああああああああああああああああああ!!?」ヒュルルル
リーネ「芳佳ちゃん!?」
ペリーヌ「貴女!少佐のストライカーを壊したら承知しませんわよー!?」
兼定『(……やっぱりか)』
13: 2012/07/19(木) 21:17:43.62 ID:XCT2KQe0o
~医務室~
アレッシア「……うーん、特に異常はないし」
宮藤「はい……」
ミーナ「『紫電改』は?」
ウルスラ「外装の異常発熱以外は特に何も……扶桑のストライカーは構造が優秀ですからね」
アレッシア「でも宮藤さんの固有魔法的には身体に異常が起きる可能性は無いわ」
宮藤「うぅ……」
ミーナ「困ったわね。いきなりストールするなんて危険だわ」
14: 2012/07/19(木) 21:18:25.75 ID:XCT2KQe0o
~基地近海上空~
ルッキーニ「ふっふふーん!」クル
もっさん「ふむ……」
シャーリー「異常は有ったのか~?」
もっさん「いや、特にはない。……やはり」
シャーリー「何なんだ?」
もっさん「相性かもしれん……私もコイツとはあまり馴染まん」
シャーリー「あ~ルッキーニと『Me262』みたいなもんか」
もっさん「だろうな。私は『烈風斬』を撃つ度、コイツに駄々をこねられる」
シャーリー「うっへぇ……存外楽じゃないね。やっぱ」
ルッキーニ「ハイGバレロー!」グルン
15: 2012/07/19(木) 21:19:46.08 ID:XCT2KQe0o
~夜、三人の部屋~
宮藤「……」
宮藤「……」ゴソ
ペリーヌ「くー……」
宮藤「……」スッ
――カチャ……ン
リーネ「……っ……ぅ?」
16: 2012/07/19(木) 21:20:33.95 ID:XCT2KQe0o
~ハンガー~
宮藤「……よいしょっと」
「誰ダー?こんな夜遅くに?」
宮藤「うわっ!?」
サーニャ「芳佳ちゃん?」
エイラ「ミヤフジィ?お前箒なんか持っ……ぶっ!」ククク
宮藤「何で笑うんですか!?」
エイラ「いやっ……宮藤、ごめっ……思い出し笑いダ!」ヒー
サーニャ「エイラ……酷い」
ニパ「ヒュン」クシュン
菅野「ガウ」
伯爵「ん~幾ら白夜でも寝るにはまだ早いよ~?」
17: 2012/07/19(木) 21:21:17.80 ID:XCT2KQe0o
エイラ「ユニットが身体に合わないネェ?」
サーニャ「うーん……」
宮藤「みんなに聞いても解らないって……」
エイラ「私は『ブルーステル』も『メルス』も特に困らなかっタナ~」
サーニャ「私もこれしか……みんな機種転換はたまにしかしないし、しても型式内とか」
宮藤「だから箒で飛んでもう少し魔法力の扱いを上手くしようかなと思ったんです」
エイラ「箒でカ……まあ上手くなったら箒でサーフィン出来るしナ」
宮藤「えっ?」
エイラ「出来る出来る」
アウロラ「ぶあっくしょい!」
フェンリル「……グルルル」ベチョ
アウロラ「あ、済まん」
18: 2012/07/19(木) 21:21:57.66 ID:XCT2KQe0o
サーニャ「それじゃあ頑張ってね。芳佳ちゃん」プロロロ
エイラ「ん~……」ピッ
つWHEEL OF FORTUNE
エイラ「やっぱり正位置。大丈夫ダ」
宮藤「これの意味は?」
エイラ「コイツは運命の出逢い、いいことがある、チャンス、転換期カナ」
エイラ「大丈夫サ。ゆっくり待ちナ~」プロロ
宮藤「いい方に当たりませんよ……エイラさんの占い」
19: 2012/07/19(木) 21:22:57.77 ID:XCT2KQe0o
宮藤「気を取り直して……」グッ
「……芳佳ちゃん」
宮藤「ふえっ!?」
――バサッ
宮藤「あ……」
リーネ「うわ……脅かしてごめんね!ごめん!」
宮藤「いいけど、あわわわ……」
リーネ「直すの手伝う!」
20: 2012/07/19(木) 21:23:23.71 ID:XCT2KQe0o
リーネ「芳佳ちゃん……」
宮藤「あはは……なんだろう?今日はみんなにバレちゃうや」
リーネ「そんなに無理しなくても……」
宮藤「でも、ね。私は――」
宮藤「――私はもっと高く飛びたいんだ。この穹を」
宮藤「私にできることが……それだけならなおさら」
リーネ「……芳佳ちゃん」
21: 2012/07/19(木) 21:24:06.01 ID:XCT2KQe0o
ミーナ「……貴方は知っているんでしょう?この理由を」
兼定「……ああ」
ミーナ「実体化してるって事は教えてくれるのかしら?」
兼定「俺のせいだ……恐らくは」
ミーナ「えっ?」
兼定「……」
22: 2012/07/19(木) 21:29:21.19 ID:XCT2KQe0o
~5月23日、昼~
<<緊急連絡!扶桑艦隊の旗艦『大和』医務室にて事故発生!>>
<<現在の海域はこの基地の30km南、すぐ近くよ!>>
<<リーネさん、宮藤さんはハンガーへ!>>
23: 2012/07/19(木) 21:30:12.35 ID:XCT2KQe0o
リーネ「ミーナ中佐!」
ミーナ「ええ、待っていたわ!」
宮藤「怪我をした人の数はどれくらいですか?」
ミーナ「十数名って所ね。命に関わる程では無いらしいけれど医務室が使えないから……」
宮藤「私、行きます!」
リーネ「私も!」
ミーナ「そのつもりよ、だからリーネさんを呼んだの。でも宮藤さんはストライカーの受領もして欲しいからこれを使いましょう!」
つトランスストライカー
24: 2012/07/19(木) 21:30:56.66 ID:XCT2KQe0o
~アドリア海上、扶桑艦隊~
<<杉田艦長、501のウィッチです!>>
<<おお、やはり迅速だな!>>
<<……っと、あちらから通信でハンガーの更衣室を使わせてくれと>>
<<勿論!(……着艦は一機?宮藤さんは居ないのか?)>>
25: 2012/07/19(木) 21:32:02.59 ID:XCT2KQe0o
~戦艦『大和』、ハンガー内更衣室~
リーネ「ええと……『Trans』!」
ポフン♪
宮藤「よいしょ!さあ早く着替えなきゃ!」
リーネ「私、ストライカーを格納してくるね」
宮藤「うん、じゃあ医務室で!」
26: 2012/07/19(木) 21:33:14.90 ID:XCT2KQe0o
~医務室~
宮藤「はい!重症の方から一気にやっちゃいますね!」
下士官「お願いします……」
宮藤「いきますよー!」ポワワワワワ
士官「……っ」
宮藤「内臓損傷も軽そうですね。このあとはゆっくり休んでください」
宮藤「次の人はどこですか?」
27: 2012/07/19(木) 21:33:45.40 ID:XCT2KQe0o
リーネ「芳佳ちゃん」
宮藤「あ、リーネちゃん!もう終わったよ!」
下士官「どうもありがとうございました!ネウロイではなくガス爆発で氏者が出ては……」
宮藤「いえ、私にできることを精一杯やっただけですっ!」
下士官「ご謙遜なさらず……!」
整備兵「宮藤さん、確かストライカーの受領が予定されていませんでしたか?」
宮藤「あ、はい!」
リーネ「そうです。取りに行こっか!」
宮藤「うん!」
28: 2012/07/19(木) 21:34:25.07 ID:XCT2KQe0o
杉田「ふむ、治療は完了したか」
杉田(……宮藤さんはどこに居たんだ?)
樽宮「どうします?前回のお礼は『扶桑海の巴御前』の扶桑人形でしたが」
杉田「はっはっは!そうだな……昨年の『赤城』の介錯に今回の『大和』となれば「艦長!緊急通信!」
通信兵「『秋月』、『千歳』の両艦が前方にネウロイを捕捉!……超大型です!」
樽宮「何!?この海域はネウロイに遭遇した艦船が唯一いない場所だぞ!」
杉田「くっ……この『大和』を狙って来たのか?」
29: 2012/07/19(木) 21:35:35.39 ID:XCT2KQe0o
「……」
<<奴はまるで……十字架じゃないか!?>>
<<竹トンボに見えますが……>>
<<――防空戦闘開始!>>
<<奴を『大和』へ近付けるな!!!>>
30: 2012/07/19(木) 21:36:04.40 ID:XCT2KQe0o
リーネ「芳佳ちゃん、行こう!ミーナ中佐たちが来るまで凌がなきゃ!」プロロロ
宮藤「うん!」
――ガスン……
宮藤「え……?」
宮藤「やだ……ちょっと嘘だよね?」
リーネ「……煙が」
宮藤「ふ、吹かしただけだよ?」
――……
31: 2012/07/19(木) 21:36:56.80 ID:XCT2KQe0o
宮藤「う、動いて!『紫電改』!!!」
リーネ「……」
宮藤「なんで!なんでこんなときに!?」
リーネ「芳佳ちゃん――」
リーネ「――私、行くね」
宮藤「ま、待ってよリーネちゃん……」
宮藤「待って……」
リーネ「……」
「置いていかないでぇえええええええええええええええええ……!!!」
32: 2012/07/19(木) 21:38:03.38 ID:XCT2KQe0o
(――ごめんね……芳佳ちゃん。本当は一緒に飛びたいんだよ)
(でも貴女はこの艦隊を護れなかった方が悲しむでしょ?)
(なら私は貴女の代わりにこの艦隊を護って見せる)
(――私に勇気をくれる貴女の代わりに!!!)
33: 2012/07/19(木) 21:38:40.93 ID:XCT2KQe0o
<<こちら『大和』、リネットさん!>>
<<はい!杉田艦長、芳佳ちゃんはまだちょっと出れません!>>
<<それにあと少しでミーナ中佐たちが到着するはずです!>>
<<私が囮になりますから早く撤退を!>>
<<何!?それでは……>>
<<大丈夫です!私だって501のウィッチですからっ!>>
<<……了解した>>
34: 2012/07/19(木) 21:39:27.18 ID:XCT2KQe0o
樽宮「……艦長」
杉田「私はこの判断を恥ず……」
杉田「『大和』とウィッチ一人の命……秤にかけねばならん」
樽宮「心中お察しします……」
35: 2012/07/19(木) 21:40:05.69 ID:XCT2KQe0o
~同刻、基地近海上空~
ミーナ「くっ!?」
オブニル「!!!……!」
シャーリー「コイツら……何処に隠れてやがった!?」
もっさん「押されているな……」
ゲルト「間違いない――」
グラーバク「……!」
ゲルト「――奴らはエースだ!」
36: 2012/07/19(木) 21:40:53.58 ID:XCT2KQe0o
~アドリア海上空~
リーネ「……やっと引き離したかな」
十字架「……」ゴゴゴ
リーネ「あの長い砲身……その中にコアがあるはず!なら――」
リーネ「――正面から狙い撃つ!」
十字架「!!!」
リーネ「射線よし――」
37: 2012/07/19(木) 21:42:07.88 ID:XCT2KQe0o
「――ったれぇえええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!」
――ッッ!
38: 2012/07/19(木) 21:43:03.99 ID:XCT2KQe0o
「……っ?」
「あ……」
(そっか……あっちの弾も加速して撃ち出してるんだ)
(私の弾と拮抗すれば大きさでこっちが負ける……)
39: 2012/07/19(木) 21:44:31.48 ID:XCT2KQe0o
――芳佳ちゃん
「――!!!」
――私はここまでみたい
――あんなこといって
――ごめんね
40: 2012/07/19(木) 21:46:21.13 ID:XCT2KQe0o
――ズダアァン……
41: 2012/07/19(木) 21:46:56.88 ID:XCT2KQe0o
~戦艦『大和』、ハンガー~
兼定(……)
宮藤「なんで……なんでっ……」
兼定(……芳佳)
宮藤「私はみんなを護りたいだけなのに」
兼定「くぅん……」ペロ
宮藤「兼定っ……どうしよう……?」
42: 2012/07/19(木) 21:47:31.52 ID:XCT2KQe0o
宮藤「私の想いは間違っているの?」
兼定(……いいや)
宮藤「じゃあ私は何で飛べないの……?」
兼定(っ……それはな)
宮藤「――お父さん……私、護りたいのに飛べないの!」
43: 2012/07/19(木) 21:48:17.10 ID:XCT2KQe0o
「――約束したのにっ!!!」
――ッッ
(爆発っ……リーネ……)
――カシャン
44: 2012/07/19(木) 21:49:08.59 ID:XCT2KQe0o
「――……えっ?」
(……芳佳?)
「お父さん?……お父さん!」
(……っ、まさか)
「お父さん……私っ……私は!」
「――護るために飛びたいっ!!!」
45: 2012/07/19(木) 21:49:37.27 ID:XCT2KQe0o
<<艦長……リネットさんが被弾した模様>>
<<聞いていれば解る……>>
<<……っ>>
<<誰だ?あれは……宮藤さん!?>>
<<なんだと!>>
46: 2012/07/19(木) 21:50:31.86 ID:XCT2KQe0o
「宮藤芳佳です!行きます!」
<<待て、宮藤さん!そのユニット……『震電』はまだ!>>
「――発進っ!!!」
――キュウウウン!!!
――キィイイイイイイイン!!!!!
<<艦長……宮藤さんは>>
<<大丈夫だ……あのユニットは彼女の――>>
47: 2012/07/19(木) 21:52:51.54 ID:XCT2KQe0o
――ガキィイイイイイイイイイイイイイイン……!!!
48: 2012/07/19(木) 21:54:34.97 ID:XCT2KQe0o
リーネ「……っ?」
宮藤「リーネちゃん、大丈夫?」
リーネ「芳佳ちゃん……なんで?」
宮藤「新しいストライカーのお陰だよ!」
リーネ「そっか……っ」
宮藤「リーネちゃん……」
「……よくも――」
「……」
「――よくもリーネちゃんをッッ!!!」
――はあああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁ!!!
49: 2012/07/19(木) 21:55:24.46 ID:XCT2KQe0o
――噴き出す蒼い光
――彼女を包んでいく
(あれ……芳佳ちゃ……んの耳ってあ……んな……感じだったっけ……?)
――それは彼女の姿を本来在るべきものへ変質させる
――彼女が願った想いを遂げられる姿へ
50: 2012/07/19(木) 21:57:03.90 ID:XCT2KQe0o
――……ふん、遂にこの日が来ちまったか
――いつか俺から力を貸さなくても使える日が来ると思ってた
――でも一瞬だったな
――そう、本当の俺は狼さ
――お前に惚れたから
――お前の想いをどんなに無茶でも受け止めてやれる
――さあ来い
――解き放てぇえええええええええええええええええええええええええぇぇぇぇぇ!!!!!
51: 2012/07/19(木) 21:58:30.49 ID:XCT2KQe0o
――二人は叫びをその蒼き穹に木霊させ
――まっすぐに穹の墓標を目指す
「――!!!」
――最愛の人を墜とした凶弾
――それが彼女へも放たれる
52: 2012/07/19(木) 21:59:57.82 ID:XCT2KQe0o
「っ!!!」
――極大を超える魔法の盾
――それは悪意を幾重にも纏う凶弾を
――衝突する度、穹から消し去っていく
53: 2012/07/19(木) 22:01:20.73 ID:XCT2KQe0o
――そうだ……お前はあの時、俺のせいで魔法力を溜め込みすぎちまった
――それにお前の固有魔法が身体を順応させ、魔法力の最大値と最低放出値があり得ないことになった
――だから放出することにストライカーが耐えられなかったんだろう
――でも今は違う……この『震電』、きっとお前のためのストライカーだ
――魔法力の放出をウィッチに全て任せ、自身はそれだけ喰らう
――これが意味すること
――それは
54: 2012/07/19(木) 22:03:00.71 ID:XCT2KQe0o
――絶え間なく怪異の放つ凶弾はもう飽和していた
――しかし彼女の盾は全てを魔法力へと変換し
――彼女の履く箒はその全てに応え、加速していく
――穹が裂ける
――そして彼女の盾は
55: 2012/07/19(木) 22:08:35.30 ID:XCT2KQe0o
っああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ――
――穹を覆い尽くし
56: 2012/07/19(木) 22:09:51.88 ID:XCT2KQe0o
「――!???????
――怪異の全てを呑み込んだ
57: 2012/07/19(木) 22:10:47.13 ID:XCT2KQe0o
「はぁっ……はぁっ」
『(……まさかここまでとは)』
「っ……ふぅっ」
『(俺の力をものにし、あのネウロイを喰らった……)』
『(……そろそろ俺もちゃんと正体を明かさなきゃな)』
「っ……」
「――芳佳ちゃああああああああああああああああああああああああああああん!!!」
58: 2012/07/19(木) 22:12:34.78 ID:XCT2KQe0o
「リーネちゃん……良かったぁ」
「芳佳ちゃん!今のなんだったの!?」
「判らない……けど」
「リーネちゃんにまた逢えて――良かった!」
「っ!」
「よしかちゃん……さっきはごめんね」
「え?」
「わ……わたし……よしかち……ちゃんのこと……まもり……たくて」
「リーネちゃん……」
「でも……けっきょく……まも……まもられてる……」
「――大丈夫だよ」
59: 2012/07/19(木) 22:14:22.40 ID:XCT2KQe0o
「――私はリーネちゃんが好き」
「わたしも……」
「――なら護りたくなるのは当然なんだよ」
「だから今は私がリーネちゃんにお返ししたの」
「ひぐっ……」
「――いつまでも……リーネちゃんが大好き!」
「うん……わたしもだよ」
「――私も芳佳ちゃんがずっと大好き!」
~Fin~
67: 2012/07/23(月) 23:49:19.14 ID:0Aurk68DO
~5月24日、ハンガー~
ウルスラ「設計上のシステムですか……これは」
もっさん「やはり特殊なのか?」
ウルスラ「『震電』は『ジェットストライカー』のように魔導直結放出システムを使っています」
ウルスラ「魔導還流システムはエーテルを呪符により可視化の出来るプロペラ化して回転させる際」
ウルスラ「魔導回転機構の動力に魔法力の一部を再利用するので、ロスが少ないんです」
ウルスラ「ですが魔導直結放出システムはウィッチの魔法力を還流させずに全て出力へ変換します」
ウルスラ「まあ『ジェットストライカー』は魔導噴流機構で更に大量に噴射しますが……」
68: 2012/07/23(月) 23:50:13.97 ID:0Aurk68DO
もっさん「『震電』は何か違うのか?」
ウルスラ「一言でいうとハイブリッド型なんです。直結放出と回転機構の」
ウルスラ「これだとプロペラ化していたエーテルを瞬間的に放射状変換して、加速や推力偏向に利用できるんですよ……興味深い」
もっさん「ブースターのようなものだな」
ウルスラ「……今も宮藤さんがやっていますが本来なら魔法力の消費が莫大なものなんですけどね」
もっさん「宮藤博士がそれを……一体貴方はどこまで?」
69: 2012/07/23(月) 23:51:32.11 ID:0Aurk68DO
~基地近海上空~
ペリーヌ「くっ!私が容易く追われるですって!?」
宮藤「このままなら……あっ?」ギュン
ペリーヌ「オーバーシュート!さあこれで仕切り直しですわ!」ガガガ
宮藤「――……っ!」ヒュンクル
ペリーヌ「今のは!?」
宮藤「隙有りです!」
ペリーヌ「きゃあああ!?」パチン
70: 2012/07/23(月) 23:52:28.61 ID:0Aurk68DO
シャーリー「うっわ……水平飛行から垂直跳びしたぜ?」
ゲルト「急反転し、ヘッドオン……紙飛行機のマニューバか」
ルッキーニ「ん~いい眺めだツンツン眼鏡?」
シャーリー「止めてくれ~タコは止めてくれ~……」
ゲルト「イカだ。あれは」
71: 2012/07/23(月) 23:53:14.43 ID:0Aurk68DO
ペリーヌ「……これが性能差ですの?」ドロ
ルッキーニ「べっとべと~」
宮藤「ふうっ……」
ゲルト「む、では次はリーネか」
リーネ「私ドッグファイトは……流石に」
ペリーヌ「狙撃でも無理ですわ……」
72: 2012/07/23(月) 23:54:06.42 ID:0Aurk68DO
シャーリー「なら私とお前でどうだ?バルクホルン」
ゲルト「何ぃ?……いいだろう///」
宮藤「え゛……あの」
ゲルト「『震電』の性能限界とやらを見せてもらおうか///」
シャーリー「その姿勢変更の加速!私の記録のヒントになるはずだからな~!」
宮藤「ルッキーニちゃん!助けてっ!?」
ルッキーニ「……ムリダナ」
<<みんな~!一旦降りてきて~!>>
73: 2012/07/23(月) 23:54:56.05 ID:0Aurk68DO
シャーリー「何でだ~?ハルトマン中尉」
ゲルト「エーリカ!下手な理由ならあとでどやすぞ!?」
<<ブリタニアからの輸送機来んの~!そこじゃ邪魔でしょ~!>>
<<それに私のストライカーも来るからさ~!>>
宮藤「あっ……私、殺られる!?」
<<宮藤ぃ……覚悟しなよ~?>>
ゲルト「なら良い。一旦帰投し、昼にしよう///」ガシ
シャーリー「しっかたねぇなあ!宮藤ぃ、行くぞ!」ガシ
宮藤「今日は厄日だぁああああああああああああああ……」
74: 2012/07/23(月) 23:55:42.74 ID:0Aurk68DO
~食後、ハンガー~
エーリカ「まだかなまだかな!?」ウズウズ
ゲルト「ブリタニアからストライカーを持ってくるんだ。そんなに急かすな」
エーリカ「でも~!」
宮藤「二対一かぁ……リーネちゃん。私、何でこんなことに?」
リーネ「ミーナ中佐は芳佳ちゃんの元から大きかった魔法力が更に成長したから少佐のでは飛べても」
リーネ「未調整のストライカーじゃ出力周りが耐えられなかったって言ってたよ?」
宮藤「それで杉田艦長がおみやげにこれくれたんだ~……もしかして性能テスト押し付けられたような」
75: 2012/07/23(月) 23:56:55.78 ID:0Aurk68DO
兼定(……中佐、助かったぜ)
グレニス(隠し事は良くないよ?)
エーリヒ(話しちまえよ。めんどくせー)
兼定(うーん……タイミングがよ~?だってアイツ、もし力に過信し過ぎたらヤバイぜ)
ゲルハルト(ふん、『不氏身のエースは戦場に長く居すぎた奴の過信』だそうだ)
エーリヒ(……エーリカとかトゥルーデにあたらねぇエイラや少佐かぁ?)
グレニス(大丈夫!みんな一緒ならケガしないもん!)
76: 2012/07/23(月) 23:57:28.41 ID:0Aurk68DO
<<ハンガーに居るみんな、聴こえるかしら?>>
シャーリー「なんだってんだ?」
<<実は輸送機がエンジントラブルらしくて近くの空軍基地に着陸したの>>
エーリカ「そぉんなぁあああああああああああああああああああああ!!?」
<<いつ直るかもわからないし、すぐに来られるように今日の昼の訓練は中止よ。半日非番で良いわ>>
宮藤「いぃっやったああああああああああ!!!」
77: 2012/07/23(月) 23:58:04.82 ID:0Aurk68DO
エーリカ「酷いよぉ宮藤~……私のストライカーと最後には自分だけじゃなく仲間も護れるようになる模擬戦のどっちが大切なのさ~……」
宮藤「え!?いや……模擬戦強調しすぎじゃないです?」
シャーリー「非番かぁ!」
ルッキーニ「お昼寝しよーシャーリー!」
シャーリー「ん~マーリンの調子見たいからさ~。この前から左がまた咳き込むんだ」
ゲルト「うぅ……私との模擬戦は嫌か……」
ゲルハルト『(……はぁ)』
78: 2012/07/23(月) 23:58:55.60 ID:0Aurk68DO
~アドリア海上空~
<<ふっ……まさかこんな好都合にエンジントラブルが起きるとは>>
<<それにやはり後押ししてくれるコイツは天使だね?>>
つMe262A―1a
<<おほん>>
<<えー501基地?501基地?>>
79: 2012/07/24(火) 00:00:06.78 ID:dfy1eWoDO
<<こちら501、そちらは?>>
<<とある天使と宅配業者さ……商売道具を持ってきてあげたよ>>
<<っ……?なら物品詳細はなんだ?>>
<<『悪魔の靴』。お代は本人に戦果で払ってもらおうかな>>
<<……名前と階級を>>
<<――アドルフィーネ・ガランド……カールスラント空軍少将!>>
<<え……なっ!?>>
80: 2012/07/24(火) 00:00:52.78 ID:dfy1eWoDO
~ハンガー~
シャーリー「みたっことな~い♪」
キィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ……
<<誰か居るか!?>>
シャーリー「光の~世界へ~♪」
キィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ……
<<おーい!?>>
81: 2012/07/24(火) 00:01:34.37 ID:dfy1eWoDO
ゲルト「宮藤ぃ……ほら、もう行くぞエーリカ」グス
エーリカ(やだ……ここで待ってるの~!)ガシ
ルッキーニ(あたしにしがみつかないでよ~)
シャーリー「かーそーくしって……あん?」ピタ
キィイイイイイイイイイイイイィ……ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!
エーリカ(この音は!?)
82: 2012/07/24(火) 00:02:32.02 ID:dfy1eWoDO
ガランド「ふぅ……」スタッ
ゲルト「ガ……ガッ……ガランド将軍!?」
シャーリー「やっべ!『ジェットストライカー』乗りこなせんのかよ!?」
ガランド「やあ!久しぶりに初めましてだね!」チラ
エーリカ(あー!私のストライカー!!!)フリフリ
ルッキーニ(良かったねー!)
ガランド(目標確認……)ニヤ
83: 2012/07/24(火) 00:03:37.28 ID:dfy1eWoDO
ウルスラ「この音……ああっ!先行改造型一号機ですね!」
ガランド「おお、久しぶりだねフラウ!」
ウルスラ「えっ?姉様は」
エーリカ「あう!」
ガランド「ん?コイツはお前の使い魔のダックスフントだろう?」
エーリカ(またこの反応かい!?)
84: 2012/07/24(火) 00:04:19.14 ID:dfy1eWoDO
~隊長室~
ミーナ「ええと……では?」
ガランド「ガリアに空軍基地を作る予定が立ってね!それの下見に行くはずだったんだけど」ナデ
ガランド「乗った機体がフラウのストライカーも載せてたんだ」フサ
ガランド「そんで最近連絡ないし……様子見にね~?」モシャ
エーリカ(あーそこ良い!そこ!)フリフリ
ガランド「ほれほれ」フハフハ
85: 2012/07/24(火) 00:04:58.93 ID:dfy1eWoDO
ミーナ「それではあの誤送した封筒は……」
ガランド「なんのことだい?」
ミーナ「いえ、このレポートの代わりに全く関係ないものを誤送してしまったので……あれは焼却処分に」
つウルスラのレポート
ガランド「うん、わかったよ」ニコ
ガランド(罪悪感は置いてきた……この幸せには不必要さ)
86: 2012/07/24(火) 00:05:33.34 ID:dfy1eWoDO
もっさん「しかしあの『ジェットストライカー』を使わなくても。……エクスウィッチでは?」
ガランド「おっと……少佐、君は忘れたのかい?」
ガランド「――『私たちが視ようと思えばそれは視える』」
ガランド「扶桑か。懐かしいなぁ~泣き虫な君を「謝りますから止めていただけますか!?」
ミーリカ((なにそれkwsk!?))
ガランド「あはは、悪かったよ!まあ私は貯金箱タイプなウィッチだからね~」
ミーナ「えっ?」
87: 2012/07/24(火) 00:06:30.68 ID:dfy1eWoDO
ガランド「確かにエクスウィッチと言えばそうなんだけど、私の体質は魔法力の減衰より回復が遅くなるんだよ」
ガランド「つまり一度本気で飛んだら1、2週間休まなきゃ今は元に戻らない訳さ」
ミーナ「そ、そうだったんですか」
もっさん(羨ましい……そっか、クソババアもこんな感じなのか)ハア
エーリカ(でも『ジェットストライカー』はさ~?)
ウルスラ「私からご説明しましょう!」
88: 2012/07/24(火) 00:10:41.29 ID:dfy1eWoDO
ウルスラ「あの『ジェットストライカー』は元は『V4』型でして」
ウルスラ「私はパーツ作成に携わっただけなんですが制式採用型の原型になったんです」
ガランド「トゥルーデの壊した奴は性能限界を測るためウルスラが極限チューンした『V1』で、私のは大人しくした『A―1a』という訳さ」
ミーナ「なら暴走もせずに?」
ガランド「もちろん。あれほどスピードも機動も良くないんだがまあ通常ストライカーより100km/h違うからね」
もっさん「なるほど。確かに今はそんなウルスラが居て助かることしか無いからな」
89: 2012/07/24(火) 00:11:53.90 ID:dfy1eWoDO
ガランド「そうだ!ウルスラ、君で思い出したよ!」
ウルスラ「なんですか?」
ガランド「君は『統合整備計画』と『狩扶理ジェット推進兵器開発計画』に参加していたね?」
ウルスラ「ええ、今も資料は1ヶ月遅れぐらいで」
ガランド「あれで『Me262』を扶桑の技術で製作し直すのが一つと、リベリオンの機体を流用して作るのが二つ有ったろう?」
ウルスラ「はい、『橘花』に『セイバー』と『シューティングスター』ですね」
90: 2012/07/24(火) 00:12:32.37 ID:dfy1eWoDO
ガランド「あれが遂に目処が着いたんだよ。……いや、これ関係無いかな?」
ウルスラ「へ?」
ガランド「ついでに言うと対空支援および戦略対地支援ジェット戦闘機『シュヴァルベ』も完成してテストパイロットと一緒にロマーニャへ来てるんだ」
ウルスラ「研究畑が違うので知らされてませんでしたね……素晴らしい」
ガランド「それに……中佐と少佐に伝えておくけど、フリードリヒ皇帝がある勅書を出したとこぼしてね」
ミーナ「皇帝が?」
ガランド「うん、なんでも失踪していたあるパイロットたちが見つかったとか」
ガランド「皇帝のお気に入りといえばここか『円卓騎士団』と決まってる」
ガランド「前後状況を整理すると……ま、あとはお楽しみさ。共闘したらその時は上手くやってくれ」
もっさん「皇帝が探す……前に聞いたアレか?」
エーリカ(誰だろ?)
91: 2012/07/24(火) 00:14:05.90 ID:dfy1eWoDO
もっさん「資料はどうです?」
ガランド「ふーん、やっぱり動物化っていいことずくめじゃないか」ペラ
エーリカ「あう♪」
ミーナ「いい加減エーリカは将軍から離れなさい」
ガランド「別にいいよ~可愛いし~。なぁ?」ナデナデ
エーリカ「くぅ~ん///」フリフリ
ウルスラ(ガランド将軍……貴女はトレーナーですか?)
92: 2012/07/24(火) 00:14:45.32 ID:dfy1eWoDO
もっさん「……やっぱりとは」
ガランド「ああ、502のラル少佐からもこんなのが来ててね」
つ封筒
ミーナ「拝見しても?」
ガランド「うん」
ミーナ「っ……はぁ」
ガランド「君もラルも苦労してたみたいだね……」
つイタチとブルドッグとウサギとペルシャ猫のフォト
93: 2012/07/24(火) 00:15:41.21 ID:dfy1eWoDO
ウルスラ「それじゃあ魔方陣をあちらにも送りましょう。それと……」
ガランド「この設計図はとても有用だね。『トランスストライカー』、私からちょっと技術省に回そうか」
ウルスラ「お願いします」
ミーナ「将軍、これからのご予定は?」
ガランド「ん~あの輸送機夜には直るって言ってたし、出発明日だからちょっと暇なんだ」
ガランド「うん、基地内でも見て回りたいかな」
94: 2012/07/24(火) 00:16:13.72 ID:dfy1eWoDO
エーリカ「あう?あう!」ピョン
ガランド「お、案内してくれるの?じゃあ中佐……」
ミーナ「ええ、どうぞ!隊員たちともご自由に」
ガランド「こりゃ済まない。じゃあとでね」ガチャ
ウルスラ「では私も」
バタン
もっさん「……やはり敵わんな」
ミーナ「状況把握能力が凄いのよね~ガランド将軍は昔から」
95: 2012/07/24(火) 00:17:02.71 ID:dfy1eWoDO
~廊下~
エーリカ「あ……う」バタ
ウルスラ「バテたんですね」
ガランド「仕方無いなぁ。小型犬だし」ヒョイ
エーリカ「くぅん///」
ガランド「抱っこは特別だぞー」
ガランド(フラウあったけー、それに柔らかいしな~)
パタン
96: 2012/07/24(火) 00:18:00.82 ID:dfy1eWoDO
エイラ「クフゥウン!……キャウ?」
サーニャ「にゃあ……?」
ウルスラ「ああ、エイラさんとサーニャさん。こちらガランド将軍です」
ガランド(おおう……これはこれはぬいぐるみチックな)
エーリカ「あう!」
サーニャ「にゃ~ご」
エイラ「クゥウー……」
ガランド(可愛いなぁ。やっぱり眺めるか撫でるのが一番だよ……おっと!?そうだ!)
ガランド「ほら、二人も抱っこするからこっちおいで!」
97: 2012/07/24(火) 00:18:50.54 ID:dfy1eWoDO
~レクリエーションルーム~
ガランド「ここはなんだ~い♪」
エイラ「クフゥウ///」プニ
エーリカ「あう……」
サーニャ「……///」
ガランド(なんだろうこのケダマモノたちの可愛さ)
ウルスラ「入ってみますか?」
ガランド「うん」
98: 2012/07/24(火) 00:19:42.67 ID:dfy1eWoDO
ガチャ
宮藤「あれ?ウルスラさんと貴女は……」
リーネ「あっ、ガランド将軍ですか!?」
宮藤「え……あの!?」
ガランド「やあ、リネット曹長に宮藤軍曹。初めまして!」
エーリカ「あう」
宮藤(何で三人とも抱っこされ……はっ!?)
エイラ「ハッハッ///」フリフリ
ガランド「実はフラウのストライカー届けに来たついでで視察に来てね~」プルン
宮藤(おっぱ……いや何あれ凄いパーフェクツ……)
99: 2012/07/24(火) 00:20:29.00 ID:dfy1eWoDO
リーネ「そうだったんですか」
ガランド「うん。それよりもリーネちゃん!」ズイ
リーネ「は、はい?」
ガランド「私が結成しようと有志を募っている『ガランド・サーカス』に参加してみないか?」
リーネ「ええっ!?」
ウルスラ「『ジェットストライカー』によるカールスラント奪還部隊……『JV44』ですよね」
ガランド「ああ、トゥルーデも一緒に引き抜きたいんだ。このロマーニャを解放できたらね」
リーネ「でも……」
100: 2012/07/24(火) 00:21:17.55 ID:dfy1eWoDO
ガランド「君なら『BK5』による後方支援でトップエースになれるはずだよ」
リーネ「……」
ガランド「……やっぱり嫌だよね」
リーネ「えっ?そんな!」
ガランド「ガリア復興支援の記事は私も読んだよ。だから断られると解ってた」
ガランド「君の思う通りで良いさ。ただその場所と人を護れる力さえ残してくれてれば」
リーネ「将軍……頑張ります、私」
ガランド「うん。ところで宮藤さんどこいった?」
サーニャ「Zz……」
ウルスラ「先程風のような速さで出ていきましたが」
101: 2012/07/24(火) 00:22:05.53 ID:dfy1eWoDO
エイラ「キャン?」
エーリカ「あうぅ~」
ガランド「おっとサーニャちゃんが寝てしまったか。なら置いていこうな」
エイラ「キューゥン」
ガランド「ああ、面倒見ておいてくれ。ありがとう」
ウルスラ「次はハンガーにでも行きますか」
リーネ「じゃあ私はお夕飯の準備を」
ガランド「あ、私の分は大丈夫。魔眼が有っても夜間飛行はキツいからもうすぐ帰るんだ」
リーネ「残念ですけど……わかりました」
102: 2012/07/24(火) 00:22:45.59 ID:dfy1eWoDO
~ハンガー~
ルッキーニ(で、なんで芳佳が『Trans』してるのさ~?)
宮藤(だってガランド将軍のおっOいに触るには抱っこして貰わなきゃ!)
ルッキーニ(……リーネが聞いてなくて良かったね)
宮藤(へ?なんでリーネちゃん?)
ルッキーニ(あたししーらない!)
宮藤(待ってってば!ルッキーニちゃん!)
103: 2012/07/24(火) 00:23:18.00 ID:dfy1eWoDO
ルッキーニ「にゃにゃ~……ふにゅ?」
ウルスラ「あ、宮藤さんとルッキーニさんですね」
ガランド「おお?これまた二人とも珍しくて可愛い……」ポヨン
ルッキーニ(えッッ!?なんか良く見たら凄いクオリティ高いよッッ!)
宮藤(でしょッッ!?)
エーリカ(あー……エイラだけじゃなくてあんたらもかい)
104: 2012/07/24(火) 00:23:46.60 ID:dfy1eWoDO
ガランド「うん♪抱き心地チェックといこうか~!」
エーウル((なんか安心できるなぁ。どっかの中佐と大尉は暴走するし……))
ガランド「おお!私の使い魔と毛並みが似てるね~いい子いい子」ナデナデ
ルッキーニ「にゃあ~ん///」プニプニ
宮藤「わ、わん!」
ガランド「ん?そら~……やっぱり扶桑犬はこの短毛の感じがいいねぇ~♪」コショコショ
宮藤「く~ん///」モミ
エーウル((地味に二人の趣味も達成してる……))
105: 2012/07/24(火) 00:24:34.54 ID:dfy1eWoDO
ガランド「あ……時間だね」チラ
ルッキーニ「ふにゃあ~///」トロン
宮藤「あうぅ~///」トロン
エーリカ(ガランド将軍……)
ガランド「ふふっ……久しぶりに楽しかったよ。フラウ」
エーリカ(私も!)
ガランド「それとウルスラ、ミーナたちに挨拶しておいてくれるかい?」
ウルスラ「はい、もちろんです」
ガランド「あんまり多い見送りは嫌いなんでさ……あ、それとストライカーのコンテナにお菓子入れといたからみんなで食べてくれ」
ガランド「じゃあ、またね!」
106: 2012/07/24(火) 00:25:09.50 ID:dfy1eWoDO
――……夕焼けの中を飛ぶなんていつ以来かな
――切なさと次の日への希望を抱いてるのが夕陽だっけ
――このロマーニャの空はロンドンと違ってずっと綺麗だ
――そうさ……本当なら幾らエースでも戦わせたくなんかない
――この力が偶然、対抗しうるだけなんだ
――……
――またね……か
――誰にも本当の明日や未来は見えないから……
――あの娘たちに魔女の加護のありますように
~Fin~
154: 2012/08/06(月) 23:22:57.90 ID:97q1pabDO
~5月25日、とある港~
シャーリー「あれま、敵さんより早く着いちまったか~」
ルッキーニ「だね~」
<<こちら坂本、そこが市街への玄関に当たるからな。守衛は任せたぞ>>
<<攻撃隊、ここから囲い込むわよ!>>
<<了解!!!>>
155: 2012/08/06(月) 23:23:56.87 ID:97q1pabDO
シャーリー「ま、リーネとペリーヌこっちに居るし大丈夫だな!」
リーネ「でも私たちがキーパーな訳ですし……」
ルッキーニ「どーせ少佐がすぱーんで終わりだよ!」
ペリーヌ「はぁ……貴女たちは気楽ですわね……」
シャーリー「そっかぁ?そこまで……ん」
156: 2012/08/06(月) 23:24:45.45 ID:97q1pabDO
シャーリー「あのでっけーアーチ橋ってなんか凄いな」
ルッキーニ「『王様橋』のこと?」
リーネ「王様って……ロマーニャの王室が関係あるの?」
ルッキーニ「うん、マリアとかじゃなくてだいぶ昔らしいんだけど」
ルッキーニ「橋の無いときは片側の港が火事になったら逃げ場もないし、全部燃えちゃうんだったんだって」
ルッキーニ「で、その王様が気が付いて造ることにしたんだけど……」
ペリーヌ「どうかしたんですの?」
157: 2012/08/06(月) 23:25:43.09 ID:97q1pabDO
ルッキーニ「造る時に港の人たちを働かせなきゃいけなくて、反対されたの」
シャーリー「まー幾ら給金出たって魚なり品物捌いた方が儲けられるわな」
ルッキーニ「反対されながら結局完成したんだけどそれからしぃ~~~ばらく避難用には使われなかったんだ」
ルッキーニ「だからバカにした意味で『王様橋』」
ペリーヌ「……」
ルッキーニ「でもクルミヤ?戦争でネウロイが出たとき、片側の港が襲われたのにあんまり被害が出なかったのはこの橋のお陰だって!」
ルッキーニ「昔の『赤ズボン隊』はこの橋の上で陸型ネウロイと決戦したって話も残るぐらいだもん!」
シャーリー「そっから敬意を込めて『王様橋』か?泣けるね~」
リーネ「王様って大局感のある人だったんですね」
158: 2012/08/06(月) 23:31:13.85 ID:97q1pabDO
ミーナ「あと少し……」
もっさん「空中要塞が何だ!これで終わりにしてやるッッ!!!」
百手巨人「!?」
「――烈」
「風……――」
「――……ざぁあああああああああああああああああああああああああッッ」
159: 2012/08/06(月) 23:32:55.33 ID:97q1pabDO
百手巨人「!!?!?」ズシャアアアッ
百手巨人「――……!
ズゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ……
ゲルト「……いつぞやよりはリスクもなく倒せたな」
エーリカ「いや……終わってなかったわ」
――キラッ
160: 2012/08/06(月) 23:37:08.63 ID:97q1pabDO
リーネ「あれ?何か……」
シャーリー「……ヤバイ」ピコピコ
<<こちら宮藤ですっ!沈み際に空中要塞が大量のロケットを撃ちました!>>
<<コアがそのどれかにあるはずです!撃ち墜としてください!>>
一同「了解!!!」
161: 2012/08/06(月) 23:38:55.43 ID:97q1pabDO
ニンバス「!」
ルッキーニ「クレー射的ならまっけないよー!」ダダッ
リーネ「数が……!あっ!?」ズキュン
ニンバス「
グバァアアアアアア……
シャーリー「くっそ!誘爆しながらこっち来やがる!」ガキン
ペリーヌ「……はっ!?」チラ
ドローン「……」コソ
162: 2012/08/06(月) 23:41:07.11 ID:97q1pabDO
ルッキーニ「このままだったら街に当たるよ!?」ダダダ
シャーリー「ちくしょー!!!片っ端から墜ちやがれぇええええええええええ!!!」ズダダダ
ニンバス「!
ニンバ
グバァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア――……
リーネ「誘爆……きゃっ!」カキン
163: 2012/08/06(月) 23:48:39.48 ID:97q1pabDO
ドローン「……」
ペリーヌ「――逃がしませんわっ!!!」ガシ
ドローン「!?」グイ
ペリーヌ「はぁあああ……っ!」ジジッ
ペリーヌ「――『ラ・ランス・デュ・トネール』!!!」
ドローン「!!!?
ズシャアアアアアア――
164: 2012/08/06(月) 23:51:25.79 ID:97q1pabDO
シャーリー「あぁん!?」
ニンバス「!?」パラ
ニンバス「
リーネ「あっ……ペリーヌさん!」
ルッキーニ「見てたよー!すっごーい!」
ペリーヌ「はぁ……はぁ……」
シャーリー「お前……ネウロイ掴んで槍ぶっ刺したのか!?」
<<良くやった!私の撃ち漏らしを……済まない!>>
165: 2012/08/06(月) 23:53:58.04 ID:97q1pabDO
~夜、三人の部屋~
ペリーヌ「……」
ペリーヌ(橋……ガリアに足りないのはあの場所だけでは)
ペリーヌ「……っ」
ペリーヌ(王様は反対されてでも人の役に立った……)
166: 2012/08/06(月) 23:54:40.49 ID:97q1pabDO
ペリーヌ(なら今の私はどうなんですの……?)
ペリーヌ(誰にも反対されない……私に出来ること)
ペリーヌ「……」
つレイピア
ペリーヌ(……私に残された唯一の繋がり)
ペリーヌ(もしこれを手放せば私は……?)
ペリーヌ(血の絆……それだけを信じられる自信なんて私には……――)
167: 2012/08/06(月) 23:57:52.38 ID:97q1pabDO
ペリーヌ「お父様……っ」
ペリーヌ「あ……?」ツー
ペリーヌ「ざ、ざまありませんわね……」ゴシ
ペリーヌ(こんなとこ下手な人に見られたら!)
宮藤「ペリーヌさんっ!」ガチャ
ペリーヌ「うひゃあぁあああ!!?」
168: 2012/08/06(月) 23:58:29.50 ID:97q1pabDO
宮藤「あ、ごめんなさい!びっくりさせて」
ペリーヌ「貴女!執事でも無いならノックぐらいなさいな!?」
宮藤「ノック?執事?」
ペリーヌ「はぁ……何言っても無駄ですわね」
宮藤「でもここ三人の部屋だし……」
ペリーヌ「ぐぬぬ……」
169: 2012/08/07(火) 00:00:05.40 ID:2YqKBUkDO
ペリーヌ「で?何のお話かしら?」
宮藤「ええっと!ミーナ中佐に明日は海で演習をしますって伝えるよう言われて!」
ペリーヌ「へぇ……」
宮藤「『Trans』してやるみたいなのでそれもよろしくと!」
ペリーヌ「まあ、戦闘中に振り落とされたら必要になりますわね」
宮藤「じゃあまたあとで!シャーリーさんとウルスラさんが私の『震電』解体しそうなんですよ!」
バタン
ペリーヌ「はぁ……あの娘に掻き乱されてばかりですわ」
170: 2012/08/07(火) 00:01:22.71 ID:2YqKBUkDO
~次の日、アンフィテアトルム前海岸~
エイラ(夏だー!)
エーリカ(海だー!)
ルッキーニ(ロマーニャだー!)
エイハルッ(((にゃっははははははははぁ!!!)))
ゲルト(一応訓練だぞ!リベリアン、お前もなんとか……)
シャーリー(うりゃあああああああああああああああああ来やがれビックウェーブッッ!!!)バシャバシャ
ゲルト(……ウサギってあんな泳げたんだな)
171: 2012/08/07(火) 00:02:08.35 ID:2YqKBUkDO
もっさん(ミーナ、アドリア海にサメは居ないよな?)
ミーナ(え、居るわよ。熊が森にいるみたいに)
もっさん(シャーリーが『稲葉の白ウサギ』になってしまう気がするんだが……)
サーニャ(なら私が探知しておくので大丈夫です)
ミーナ(ええ、お願いするわ。溺れる人も出ないように)
ミーナ(……一応ビーチには来ないって聞いているし、ロマーニャはサメ漁もするから大丈夫よ)
もっさん(ほー?ロマーニャもサメを食べるのか)
172: 2012/08/07(火) 00:02:46.77 ID:2YqKBUkDO
ウルスラ「はぁ……暑いですね」
宮藤「わん!」
ウルスラ「大丈夫ですよ。水が欲しくなったら言ってくださいね……もしかして早速ですか?」
ペリーヌ「にゃ……」
リーネ「にゃあ?にゃ!?」
ペリーヌ「……ん゛にゃ?」
シャーリー「きゅー!!?」
――ザッパアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!!
173: 2012/08/07(火) 00:05:47.17 ID:2YqKBUkDO
シャーリー(くっそー!なんだよ今のは!?)
ゲルト(さっき波を自分で呼んでいたろうが)
ペリーヌ(ずぶ濡れですわ……そして砂まみれですわ……)ペタン
エーリカ(たっのしそー!行くよルッキーニ!)バチャバチャ
ルッキーニ(おー!)ジャポーン
174: 2012/08/07(火) 00:08:06.59 ID:2YqKBUkDO
ミーナ(取りあえずは奥のブイが身体の大きい人用よ。終わったらまた好きに過ごしていいわ)
もっさん(往復200mか。一気に行くぞ!)
ゲルト(準備運動はしたからな……少佐、勝負といこうじゃないか!)
もっさん(うむ、扶桑海軍の実力見せてやろう!)
ミーナ(あら?私も参加しようかしら)
175: 2012/08/07(火) 00:10:06.26 ID:2YqKBUkDO
ペリーヌ(はぁ……)パチャパチャ
宮藤(なかなか進まないよぉ……)チャプチャプ
リーネ(え?そうかな~)スイスイ
ペリ宮((な゛っ……!?))
ペリーヌ(おそらく……あの増槽が浮き輪代わりになってますわ)コソ
宮藤(お風呂でも浮いてましたよね……)コソ
シャーリー(あと少しじゃあああああああああああああああああああ)キィイイイン
ルッキーニ(あれ、シャーリー……200まで来たの!?)
ペリ宮((っ……もっとすごいの居た))
176: 2012/08/07(火) 00:10:59.91 ID:2YqKBUkDO
エイラ(ふぅ……なかなかだったな)
エーリカ(いや~こういう時ダックスフントの本能は役に立つね)
エーリヒ『(お褒めに預かり光栄ですよっと)』
ウルスラ「姉様、エイラさんお帰りなさい」ナデナデ
エイラ(おう!サーニャは大丈夫か?)
サーニャ(くぅ……Zzz)
エーリカ(職務放棄して寝てるわー)
177: 2012/08/07(火) 00:12:43.03 ID:2YqKBUkDO
ミーナ(着いたわよ~!あら、美緒は?)
シャーリー(後ろだよ、中佐……筋肉バカは沈んだみたいだ)プカ
もっさん(クッソ!何が違うと言うんだ!?)
シャーリー(……水掻きだろうな)
クラヴァ『(ふっ……ワイルド種を舐めてもらっては困る)』
もっさん(ならば帰りでもう一度勝負だ!)
ミーナ(あら?いいわよ~!)
178: 2012/08/07(火) 00:15:15.48 ID:2YqKBUkDO
シャーリー(はぁ……海ってやっぱ良いな。落ち着く)プカ
グレニス『(いっつありとるさまーばけーしょん)』
シャーリー(……ふー)
……ジャン
シャーリー(寝みぃ)
……ジャージャン
シャーリー(ふにゅ……)
……ジャージャン
シャーリー(……Zz)
……ジャージャンジャージャンジャージャンジャージャンジャンジャンジャン
――バジャアアアアアン!!!
179: 2012/08/07(火) 00:15:56.27 ID:2YqKBUkDO
シャーリー(今のは!?)
……スィー
シャーリー(冗談だろ!?なんか……ちょっ……)
スィー……チラッ
シャーリー(背ビレ!?)
――バジャアアアアアン!
シャーリー(さ……さささサメだぁああああああああああああああ!!?)
180: 2012/08/07(火) 00:17:36.10 ID:2YqKBUkDO
サメ?(チッ……ハズシタカ)
サメ?(ショウドウブツナンテイツブリダ?)
サメ?(ニガサネェ)
シャグレ『(あうあうあうあうあうあうあうあうあうあうあうあう……!!?)』
サメ?(――オレサマオマエマルカジリィ!!!)
バジャアアアアアン!!!――
――ガブッ!
181: 2012/08/07(火) 00:19:27.03 ID:2YqKBUkDO
サメ?(ナッ……!?)ビチビチ
シャーリー(……ふぇっ?)
ゲルト(――貴様……よくも私の妹に手を出そうなどと考えたな?)ガリ
サメ?(グ……ハナセハナセハナセ!)
ゲルト(貴様など……このまま噛み砕いてやる!!!)ギリギリ
サメ?(アガガガガッ!?)
――グチャアッ……
182: 2012/08/07(火) 00:20:14.28 ID:2YqKBUkDO
ゲルト(ふん……他愛もないな。肉食魚など)
シャーリー(さ……かな?サメじゃ……ないの?)
ゲルト(どう見ても違うだろう……ただこの大きさだとお前くらいなら餌になるな)
バラクーダ「」プカ
シャーリー(ひぐっ……うわぁあああああああああああああああん……)
ゲルト(泣くな!)
シャーリー(怖かったんだもん!うわぁあああああああん……!)
ゲルト(いつものお前はどうした!いい加減にしろ!)
シャーリー(うわぁあああああああん!堅物が怒ったー!!!)
ゲルト(泣きながら生意気を言うか!?)
シャーリー(ひぐっ……ひぐっ……)
183: 2012/08/07(火) 00:21:30.76 ID:2YqKBUkDO
ゲルト(……仕方無いな)フイ
シャーリー(んぅ……?)
ゲルト(尻尾に掴まれ。曳航してやる)フリ
シャーリー(うん)ダキッ
ゲルト(いいか、行くぞ?)
シャーリー(うんっ)
ゲルト(……)
ゲルト(……今日はよく寝れそうだ///)
184: 2012/08/07(火) 00:22:38.40 ID:2YqKBUkDO
ミーナ(はぁ……疲れた……)
もっさん(はっはっは!体力戦なら負けんぞっ!)
ペリーヌ(坂本少佐、流石ですわっ!)
リーネ(すごいね……二倍泳いでるんだよ……)
宮藤(うん……?)プニ
リーネ(やだ!芳佳ちゃん///)
宮藤(この感触……そっか!?)
リーネ(もう///……どうしたの?)
宮藤(な、なんでもないよ!)
宮藤(――複乳っておっOいいっぱいじゃん!!!)キラン
185: 2012/08/07(火) 00:23:51.77 ID:2YqKBUkDO
宮藤(つっつまりミーナ中佐と坂本さんも……!!!)
リーネ(あれ?芳佳ちゃーん?)
宮藤(はぁはぁ///)コソ
ミーナ(ならあとは自由で)
もっさん(わかった!……この身体で『烈風斬』を撃てるのか気になるな)タタッ
ミーナ(無理はしないでね。何かあったら呼ぶから)クルッ
宮藤(ぐぇうっ!?)ブニ
ミーナ(あら、ごめんなさい!)
宮藤(大丈夫です……届かなかった……)
リーネ(芳佳ちゃん。私、貴女がわからない……)
186: 2012/08/07(火) 00:26:14.30 ID:2YqKBUkDO
~海中~
ルッキーニ「♪」
キラン
ルッキーニ「?」
ルッキーニ「!?」
つ古い宝箱
ルッキーニ「♪」ガグ
187: 2012/08/07(火) 00:28:07.86 ID:2YqKBUkDO
~浜辺~
エイラ「……z」
サーニャ「Zz……z」
ウルスラ「ふぁ……」ナデナデ
リーネ「にゃあ!」パシャ
宮藤「わぅん!」ジャバッ
ペリーヌ「ぎにゃあん!?」ベチョ
宮藤「わん……わん?」
ペリーヌ「に ゃ あ ! ?」ビリビリ
宮藤「きゃいん!?わん!」ペコペコ
188: 2012/08/07(火) 00:29:46.29 ID:2YqKBUkDO
ルッキーニ「にゃあ!にゃーあ!」ガシャン
つ壊れた錠前
ペリーヌ「にゃ?」
ルッキーニ「にゃにゃ~!にゃあ!」
ペリーヌ「ふにゃあ!?」
リーネ「にゃあ……」
ペリーヌ「にゃ!にゃー!!!」ジャボン
宮藤「……わん?」
189: 2012/08/07(火) 00:31:09.43 ID:2YqKBUkDO
~海中~
ペリーヌ(宝箱ですって!?……なんというタイミング)
ペリーヌ(見つからなくても構いませんけれど有るならそれは!)
つ錠前の外れた宝箱
ペリーヌ(これですわね……えーと)ガリ
ペリーヌ(くっ!重すぎますわ……!)グッ
――ガシャン、ゴボッコポコポ
ペリーヌ(あっ!?蓋が……中にも宝箱?)
ペリーヌ(息も限界ですし、これなら!)ハム
190: 2012/08/07(火) 00:34:49.11 ID:2YqKBUkDO
ペリーヌ(ぷはぁあっ!)バシャン
宮藤(ほんとに見つけたんですか!?)
ルッキーニ(それ中身~?)
ペリーヌ(ええ……ふぅ)
リーネ(宝箱の中に宝箱ですか。あれ?)カチャン
つ色のついた立方体
一同(……ナニコレ?)
191: 2012/08/07(火) 00:35:32.09 ID:2YqKBUkDO
ルッキーニ(えーこれが宝物ー!?)
宮藤(なんですかね、これ)
ペリーヌ(何か規則性が有りそうですけれど……)
リーネ(うーん……)ツン
……コロ
リーネ「にゃあ///」コロコロ
ペリーヌ(あっ!?宮藤さん、止めてくださいまし!)
宮藤(えっ?)
リーネ「にゃあー……にゃあ!」
192: 2012/08/07(火) 00:36:50.93 ID:2YqKBUkDO
ペリーヌ(私たちは本能で単純作業を楽しいと思うと続けてしまうんですの!)
宮藤(じゃ……じゃあ?)
ペリーヌ(貴女がこの前、毛糸玉でやったことは拷問ですわ!!!)
宮藤(……ごめんなさい。本当にごめんなさい)
ペリーヌ(悪いと思ってるならアレを止めなさい!)
ルッキーニ「うにゃー!」
リーネ「にゃー!」
宮藤(了解です!)
193: 2012/08/07(火) 00:38:57.50 ID:2YqKBUkDO
宮藤(リーネちゃん助けに来たよっ!!!)
リーネ(芳佳ちゃん!止めて~っ!!!)
宮藤(うん……そこだあああああああああああ!!!)
リーネ「――ふしゃあ!!!」
宮藤「きゃいん!?」
リーネ(ご、ごめんね!?反射で……)
宮藤(どうしようどうしよう!?)
ルッキーニ「うにゃー!」ゲシ
――ヒュルルルルルル……
194: 2012/08/07(火) 00:39:45.97 ID:2YqKBUkDO
……ポテンポテン
ウルスラ「ん……」
ウルスラ「パズルですか?興味深い」カチャカチャ
エイラ(ウルスラ、たぶん……右横、左、縦じゃないか)ピキン
ウルスラ「六面揃えるんですよね」
エイラ(次が二列目回転、三列目横スライド……)ピキン
ウルスラ「はい」
宮藤(ウルスラさーん!)タタタ
195: 2012/08/07(火) 00:40:50.70 ID:2YqKBUkDO
ウルスラ「よいしょ……完成ですね!」ポン
エイラ(出来たな!ターッチ!)ポン
宮藤(ごめんなさい……色々有ってですね?)
エイラ(見ろ宮藤!先読みでパズル解けたぞ!)
ウルスラ「どうぞ」
宮藤(あ、ほんと……うわ!?)カシャン
エイラ(いっ、オマエ壊すんじゃねーよ!)
ウルスラ「これは……!」
つ小さなメモ紙
196: 2012/08/07(火) 00:42:16.89 ID:2YqKBUkDO
ウルスラ「地図でしょうか?恐らく……あの岩場の裏ですね」
宮藤(宝の地図だ!)
エイラ(はぁ?)
宮藤(ルッキーニちゃんとペリーヌさんが海の底から宝箱見つけてきたんです!)
エイラ(ふーん……)
ウルスラ「危なくはないと思いますが行くならみんなでお願いしますね?」
エイラ(ウルスラもこう言ってるし、行ってこいよ。私たちここに居るからさ)
宮藤(はい!わかりましたっ!)
197: 2012/08/07(火) 00:50:36.89 ID:2YqKBUkDO
~ウィッチのダンジョン、1F~
ペリーヌ「さあ!皆さん行きますわよ!」
ヨシカ「おー!」
フランカ「レッツラゴー!」
リーネ「!?」
ペリーヌ「驚くなんてどうかしましたの?リーネさん」
リーネ「え、いや……なんでもないです」
リーネ(今、『Trans』したままで人間の言葉喋ってるよね?それに……)
つステータスバー
リーネ(なにこれ)
198: 2012/08/07(火) 00:51:25.65 ID:2YqKBUkDO
【ステータスバー】
ペリーヌ
HP192
MP563
Lv16
リーネ
HP353
MP382
Lv15
フランカ
HP365
MP412
Lv13
リーネ(ここまでは良いの……ここまではまだ)
ヨシカ
HP213
MP∞
Lv15
リーネ「……えっ?」
カネサダ『(あーこんなとこもバグってんのかー)』
199: 2012/08/07(火) 00:54:12.14 ID:2YqKBUkDO
フランカ「で、どーすんの?」
ペリーヌ「地図によると更にこの遺跡の地図が有るらしいですわ」
ヨシカ「探すんですね!」
ペリーヌ「ええ、たぶんこの左角……突き当たりかしら」
フランカ「行ってくるー!」ダダッ
リーネ「あ、待ってルッキーニちゃん!」スタタ
200: 2012/08/07(火) 00:55:35.21 ID:2YqKBUkDO
ペリーヌ「忙しないですわねー」
ヨシカ「あれ?」
……キィキィ
ペリーヌ「何かしら?」
ダダダダダダッ
フランカ「ぎにゃああああああああああああああああああああ!!?」
リーネ「に、に、逃げてぇええええええええええええええええええ!!!」
ヨシカ「うわっ!?」
ペリーヌ「なんですの!」
テテテ、テロテロテロテロテロ
201: 2012/08/07(火) 00:56:55.44 ID:2YqKBUkDO
こうもり?たちが あらわれた!
こうもり?たちは ふいをうってこうげきしてきた!
こうもり?Aの こうげき!
リーネ「きゃあ!?」
リーネに 35 のダメージ!
こうもり?Bの こうげき!
フランカ「へぶっ!」
フランカに 49 のダメージ!
202: 2012/08/07(火) 00:57:49.06 ID:2YqKBUkDO
こうもり?Cは まばゆいひかりを はなった
ペリーヌは めを つぶった
リーネは めを つぶった
フランカは めを つぶった
ヨシカ「わっ!」
ヨシカの めは くらんだ!
203: 2012/08/07(火) 00:58:25.98 ID:2YqKBUkDO
ヨシカ「うう……目がチカチカするよ……」マヌーサ
リーネ「ルッキーニちゃん大丈夫!?噛まれたら病気になっちゃう!」
フランカ「ほんと!?」
ペリーヌ「突き飛ばされただけですわ。それにこの前、狂犬病注射は致しましたし」
ペリーヌ「さて……反撃させてもらうとしましょうか?」ビリビリ
こうもり?A「クキキキキ……!?」
204: 2012/08/07(火) 00:59:08.37 ID:2YqKBUkDO
ペリーヌ「喰らいなさい!『トネール』!!!」
ペリーヌは ライデ〇ンを はなった!
こうもり?Aに 250 のダメージ!
こうもり?Aを たおした!
こうもり?Bに 291 のダメージ!
こうもり?Bは たおれた
こうもり?Cに 283 のダメージ!
こうもり?Cを たおした!
こうもり?たちを やっつけた!
テロレレレレン♪
205: 2012/08/07(火) 01:00:19.13 ID:2YqKBUkDO
ペリーヌ「ふん!私にかかればこんな小動物一捻りですわ!」ゲシ
こうもり?C「」パラパラッ
リーネ「ペリーヌさん、凄いです!」
フランカ「スッゴーイ!!!」
ヨシカ「えと……あの、見えませんでした……」
ペリーヌ「で、地図は有ったんですの?」
フランカ「うん、くわえてきたよ!」
206: 2012/08/07(火) 01:01:37.23 ID:2YqKBUkDO
ペリーヌ「ふーむ、B2Fまで有るんですのね?」
リーネ「結構入り組んでますよ」
フランカ「だいじょぶー!要するに壁伝いで着くんでしょ~」
ヨシカ「そうだ。また襲われる前に体力を回復しようよ!」
ヨシカは ベ〇マズンを となえた!
リーネの キズが かいふくした!
ペリーヌの キズが かいふくした!
フランカの キズが かいふくした!
ヨシカの キズが かいふくした!
207: 2012/08/07(火) 01:02:25.10 ID:2YqKBUkDO
ヨシカ「はい、おしま~い」
ペリーヌ「貴女、最近広範囲魔法使えるようになったんですのね……」
【ステータスバー】
ペリーヌ
HP594
MP447
Lv16
リーネ
HP612
MP382
Lv15
フランカ
HP764
MP412
Lv13
リーネ(……)
ヨシカ
HP473
MP∞
Lv15
リーネ「……やっぱり」
ティナ『(リーネちゃん、気にしたら負けだよ……)』
208: 2012/08/07(火) 01:03:19.06 ID:2YqKBUkDO
こうもり?B(ふむ、氏んだフリは成功したか)
こうもり?B(奴等は宝を……フン)
こうもり?B(……心配有るまい)
こうもり?B(『魔神様』がいらっしゃる……!)
209: 2012/08/07(火) 01:04:57.95 ID:2YqKBUkDO
~ウィッチのダンジョン、B1F~
リーネ「なんだかおかしな場所ですね?」
ペリーヌ「だだっ広い空間にしては存在感が……」
ルッキーニ「うじゅ?これなに~ペリーヌ」
つ何かの欠片
ペリーヌ「これは……欠片?」
ヨシカ「これもじゃないですー?」
つ何かの大きな欠片
210: 2012/08/07(火) 01:08:28.17 ID:2YqKBUkDO
リーネ「くっつけてみましょうか」
つなんだか物足りない物体
ペリーヌ「……カギ?」
ヨシカ「あそこに挿すんじゃないですか!」
つ古ぼけた鍵穴
ルッキーニ「よいしょ……うにゃあ」カチャカチャ
ルッキーニ「あれ?回らないよ」
ペリーヌ「やっぱりまだ欠片が足りないんですわ」
フランカ「そーでもないかも!そこの壁の欠片頂戴!」
ヨシカ「これで何するの?」
つ砕けた壁の欠片
211: 2012/08/07(火) 01:09:50.54 ID:2YqKBUkDO
フランカ「まず~爪でちょっと削るでしょ?」カリカリ
フランカ「次にこれをカギへくっつけて~」
フランカ「溶接!固有魔法!」コオオン
ペリーヌ「あら、なかなか本格的」
フランカ「で~これを鍵穴に~」カチ
フランカ「入んない……ここ削って」
リーネ「ルッキーニちゃんのカギ開けってそうやってたんだ」
つインスタントキー
フランカ「針金ならもっと楽だよー。……おりゃ!」ガチャカチャン
――ズゴゴゴゴゴゴゴ
212: 2012/08/07(火) 01:10:46.15 ID:2YqKBUkDO
ヨシカ「おおう!?」
ペリーヌ「ルッキーニさん、流石ですわ!」
フランカ「誉めて誉めて~!」
リーネ「ルッキーニちゃん凄い!」
ペリーヌ「さて……宝物は有るか解りませんけど、最深部ね!」
ヨシカ「……」ゴクリ
213: 2012/08/07(火) 01:12:34.36 ID:2YqKBUkDO
~ウィッチのダンジョン、B2F~
フランカ「大広間だぁ!」
ヨシカ「ここが一番奥だけど……」
ペリーヌ「何かめぼしいものは無いのかしら?」
リーネ「あ!ペリーヌさん、あれ!」
ペリーヌ「なんですの?……はっ!?」
つ頭に杯のついた鉄の魔神像
214: 2012/08/07(火) 01:15:04.15 ID:2YqKBUkDO
ヨシカ「これがお宝ですか!甲冑みたいです!」
フランカ「かっこいー!」
ペリーヌ「古代ロマーニャの……売れますわ!」
フランカ「でもなんか足りないよ~?」
リーネ「頭に違和感があるけど」
ヨシカ「それはめるのかな?」
つ赤い卵形の水晶体
215: 2012/08/07(火) 01:15:43.23 ID:2YqKBUkDO
ペリーヌ「まあ!セットだとしたらなんて高価な芸術品ですのかしら!」
リーネ(なんで売るのが前提に……あ、そっかペリーヌさん……)
ヨシカ「うんしょ、ルッキーニちゃん!はめて!」
フランカ「任せて~!やっぱ掛け声はこうだよ!」
「――パ 〇 ル ダ ー ・ オ ン ! ! !」
シャキィイイイイン!
ド ゥ ン
216: 2012/08/07(火) 01:16:20.77 ID:2YqKBUkDO
ペリーヌ「目が光ってますわ!?」
魔神像「」ンビビビ
フランカ「え!や!芳佳、逃げるよ!」
ヨシカ「む、無理だって!後ろ見てよ!」
ガシャアアアン!
リーネ「閉じ込められたの!?」
魔神像「」ヌッ
テロテロテロテロテテテ……
217: 2012/08/07(火) 01:17:00.70 ID:2YqKBUkDO
あんちされていた まじんぞうが うごきだした!
魔神像「」シャキィイイン
ペリーヌ「これは……まさかゴーレムですの?」
魔神像「」ダゼェーット
ヨシカ「どうにかして止めなきゃ!」
リーネ「じゃあ私たちは後衛でペリーヌさんとルッキーニちゃんが前衛を!」
フランカ「了解っ!うじゅじゅー!」
218: 2012/08/07(火) 01:18:28.44 ID:2YqKBUkDO
フランカは ム〇ンサルトを はなった!
魔神像「?」ピシ
フランカ「ひにゃあ!?」
まじんぞうに 1 のダメージ!
リーネ「え、ええいっ!」
リーネは ギガスロ〇を はなった!
魔神像「?」コチン
まじんぞうに 4 のダメージ!
219: 2012/08/07(火) 03:15:06.69 ID:2YqKBUkDO
ペリーヌ「な……喰らいなさいな!『トネール』!」
ペリーヌは ギ〇ディンを はなった!
魔神像「?」ビリ
まじんぞうに 30 のダメージ!
魔神像「!」ブレストッ
ヨシカ「危ない!?みんな!」
ヨシカの ひっさつわざ!
パ ラ デ 〇 ン ガ ー ド ! ! !
ヨシカは てきのまえに たちふさがっている!
220: 2012/08/07(火) 03:15:53.58 ID:2YqKBUkDO
魔神像「!!!」ファイアアアァ
まじんぞうは もえさかる かえんを はいた!
しかし ヨシカは からだをはって フランカを まもった!
ヨシカは パラディンガードに まもられた!
しかし ヨシカは からだをはって リーネを まもった!
ヨシカは パラディンガードに まもられた!
しかし ヨシカは からだをはって ペリーヌを まもった!
ヨシカは パラディンガードに まもられた!
ヨシカは パラディンガードに まもられた!
221: 2012/08/07(火) 03:16:35.15 ID:2YqKBUkDO
魔神像「!」ロケッツパンチ
まじんぞうの こうげき!
ヨシカは からだをはって ペリーヌを まもった!
ヨシカは パラディンガードに まもられた!
ヨシカ「ふぅ……みんな大丈夫!?」
フラリネペリ「「「……」」」コクコク
ペリーヌ(とてもありがたいですけれど全くの無傷って貴女それ……)
リーネ(芳佳ちゃん、ダメだよ。公式チートは)
フランカ(シャーリー、ドロドロデロデロしそう……)
222: 2012/08/07(火) 03:17:06.71 ID:2YqKBUkDO
~100ターン経過~
リーネ「はぁ……はぁ……いっけぇえええええええええええええ!!!」
リーネは ギガスロ〇を はなった!
かいしんの いちげき!
魔神像「!?」スクランダー!?
まじんぞうに 45 のダメージ!
フランカ「おお!羽折れたよ!」
ペリーヌ「宮藤さん!」
ヨシカ「はいっ!とっても久しぶりな付加魔法を使います!」
223: 2012/08/07(火) 03:17:54.73 ID:2YqKBUkDO
ヨシカは マホイズ〇を となえた!
ペリーヌの MPが かいふくした!
ペリーヌの こうげきりょくが ばいになった!
フランカの MPが かいふくした!
フランカ「先にいっくよー!ペリーヌ!」
フランカの マダ〇テは ミナダ〇テに なった!
ぼうそうした まりょくが だいばくはつをおこす!
魔神像「!!!?」マジンゴー!?
まじんぞうに 3000 のダメージ!
224: 2012/08/07(火) 03:18:36.73 ID:2YqKBUkDO
ペリーヌ「――私の夢……ガリア復興のために!」
ペリーヌは じごくから いかずちを よびよせた!
ペリーヌ「――こんなとこでっ!」
ペリーヌは ギガスラ〇シュを はなった!
ペリーヌ「――負けるもんですかああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
ペリーヌの ギガスラ〇シュと ジゴスパ〇クは ジゴスラッシ〇になった!
魔神像「――!
ズバシャアアアアアアアアアアアアアアァ――……
225: 2012/08/07(火) 03:19:21.30 ID:2YqKBUkDO
ヨシカ「……みんな、生きてる?」
フランカ「うにゃぁ」
リーネ「これ……壊れたんだね」
魔神像「」
ヨシカ「頭が弱点だったんだ……」
フランカ「壊れちゃったし、もうダメかな」
リーネ「……ペリーヌさん」
226: 2012/08/07(火) 03:20:10.33 ID:2YqKBUkDO
~玉座裏、地下庭園~
ポワポワ――ポワ――
ペリーヌ「……これが宝」
ペリーヌ「地下で薬草を育てるために敷き詰めた……とても強い光を放つヒカリゴケ」
ペリーヌ「魔方陣の結界による環境維持で季節を無視できる」
ペリーヌ「基地の地下の施設を発展させたものですわね」
227: 2012/08/07(火) 03:21:27.43 ID:2YqKBUkDO
ペリーヌ「……」
ペリーヌ「誰かへ役立てようとするのも……どんなに想っても元は私利ですわ」
ペリーヌ「Unsang――そんな私は讃えられない」
ペリーヌ「貴族の責務、貴族の責務ってやっぱり奢りよね……はははっ……」
ペリーヌ「くっ……」
――ソッ
ペリーヌ「……?」
228: 2012/08/07(火) 03:22:11.37 ID:2YqKBUkDO
ミオ「ペリーヌ、そう気を……落とすな」
ペリーヌ「坂本少佐……?」
ミオ「お前だけに出来ることはちっぽけ……だ。私も同じように」
ミオ「でもな」
ミオ「集った人々の……その合わさった力は誰にも計り知れない」
ペリーヌ「……」
ミオ「そうやって自らを省みられるお前が私にはいつも羨ましく……見えるんだ。それはきっと誰にも」
ミオ「自分の影響力……は自分で気が付かん。だから――」
――ギュ
ペリーヌ「っ……」
ミオ「……z」
~Fin~
233: 2012/08/07(火) 22:46:20.44 ID:2YqKBUkDO
~浜辺~
ミーナ「じゃあ四人は洞窟へ?」
ウルスラ「そうですね。宝探しだとか」
エーリカ(なんで誘ってくんなかったのさ!?)
ウルスラ「姉様は穴掘ってたじゃないですか」
ゲルト(だが行って事故を起こしてからでは遅いな。私たちも行くぞ)
もっさん(ミーナ……『烈風斬』は撃てるんだがコントロールが定まらん……)トボトボ
ミーナ「調度よく戻ってきたわね」
234: 2012/08/07(火) 22:47:20.65 ID:2YqKBUkDO
エーリカ(じゃあ行こうよ!行こっ!)ビョンピョン
ミーナ「良いわよ。ウルスラさん、近くまで案内してね」
ウルスラ「はい」
もっさん(何がどうした?)
エイラ(Zzz)
サーニャ(Zz……)
シャーリー(gu……)
ゲルト(……まあ置いていっても良かろう)
235: 2012/08/07(火) 22:48:25.86 ID:2YqKBUkDO
~ウィッチのダンジョン、1F~
ミーナ「えーと……」キュイン
ミーナは イン〇スを 使った
ミオ「どうだ?」
しかし ふしぎなちからで かきけされた
ミーナ「この遺跡、私の魔法が乱反射するわね。ちょっと無理かしら」
エーリカ「あーあの本に試験場が云々書いてあったかも」
エーリカ「たぶんだけど魔法で施設が壊れないようにじゃないかな?」
ミオ「なら私が」カチャ
ミオは タ〇のめを つかった
しかし ふしぎなちからで かきけされた
ミオ「……無理だ」
ゲルト「仕方ない。匂いで追うぞ」
ゲルトは とうぞく?のはなを つかった
ゲルト「くんくん、これは宮藤っ///……こっちだ!」ダダッ
236: 2012/08/07(火) 22:49:41.45 ID:2YqKBUkDO
~ウィッチのダンジョン、B1F~
ウルスラ「扉……閉まってますね?」
ミーナ「鍵か何かを挿し込むのかしら」
もっさん「……これだな」
つ使われなかった小さな欠片
ゲルト「っ?……ならば四人は閉じ込められているのか!?」
エーリカ「だろうねー……」
237: 2012/08/07(火) 22:50:20.81 ID:2YqKBUkDO
ゲルト「くっ……うぉおおおおおおおおおおおおおおおお!?」グギギ
ミーナ「ちょっとトゥルーデ!無理しないで!」
ゲルト「ぐぎ……任せろっ!人間の時より固有魔法は強いんだぁっ!」ズズ
ウルスラ「開いてますけど……」
エーリカ「なーんか怖いなー」
ミオ「何かとはなんだ?」
エーリカ「だってさーちゃんと謎解きしなかったらこういうのは絶対……」
238: 2012/08/07(火) 22:51:30.93 ID:2YqKBUkDO
ゲルト「――ぬおりゃあああああああああああああああああああああああ!!!」
カチャン……カパッ♪
ミオゲル「「なっ!?」」
ウルスラ「……」
エーリカ「ね、言ったでしょ?」
ミーナ「はぁ……」
ヒュルルルル……パタン
239: 2012/08/07(火) 22:53:17.01 ID:2YqKBUkDO
~ウィッチのダンジョン、B?F~
……ドサドサッ
ゲルト「ぐぬっ!?」ドテ
ミーナ「あん///いったあい……」ドシャア
ミオ「はっ」スタ
ゲルト「……くそっトラップか」
エーリカ「避けてー!トゥルーデー!」
ウルスラ「済みません、大尉……」
ゲルト「なっ!?」
ズシャドサドテン
240: 2012/08/07(火) 22:55:49.89 ID:2YqKBUkDO
ミーナ「どうしましょう……私たちも閉じ込められたわ」サスサス
エーリカ「何やってんのさ!ほんとに!」ガウ
ウルスラ「……何も言えませんね」ジト
ゲルト「うぅ……///」
ゲルト(天使の妹の太ももやわらけっ)
ミーナ「トゥルーデ、独 断 専 行 に 次 は な い わ よ ?」
ゲルト「」コクッ
ミオ「とりあえず通路を進もうか……」
241: 2012/08/07(火) 22:56:31.22 ID:2YqKBUkDO
ウルスラ「ところで皆さんは何故言葉が?」
エーリカ「たぶん遺跡の魔法だよ!古代の力舐めたらあかん!」
ミオ「もう馴れた」
エーリカ「それよりこの通路どこまで行くのさ……」
ゲルト「明らかに落ちすぎたな」
エーリカ「……盗賊避けみたいな罠だし、出られないかも」
ミーナ「盗賊避けといえば番人の怪物が居たりなんかするのはお約束よね」
ウルスラ「あー神話のスフィンクス的な」
ゲルト「ギリシアとエジプトじゃないかそれ、ここはロマーニャだ」
ミオ「……何のことやら解らん」
242: 2012/08/07(火) 22:57:22.65 ID:2YqKBUkDO
エーリカ「はぁ……疲れた」ペタン
ウルスラ「だっこしてあげますね」
エーリカ「うん!あんがと!」フリフリ
ゲルト「貴様は本当にカールスラント軍人か!」
エーリカ「なにさ!ただ引きずりまわすだけが散歩じゃないんだよ!」
ゲルト「ぬっ!?」
ゲルハルト『(……)』
243: 2012/08/07(火) 22:58:17.32 ID:2YqKBUkDO
ミオ「それにしても長い」
ゲルト「ふん」
ミーナ「実はお宝はこっちに有ったりなんかして……ね?」
エーリカ「ミーナ、当たりだわ」
つ飾り棚と壺
ミーナ「まあ!」
ウルスラ「おお」
244: 2012/08/07(火) 22:59:00.19 ID:2YqKBUkDO
ミーナ「なにかしらこれ!」
ゲルト「判らんがとりあえず下ろしてみよう」
ミーナ「ちょっと待ってね……ん~!」ノビ
ミオ「背伸びするのは良いが落とすなよ?」
ミーナ「だ、だいじょ……きゃあ!?」グラ
バ キ ッ
エーリカ「棚が!」
ドヴァッ♪
245: 2012/08/08(水) 00:42:52.09 ID:GMB8+YDDO
ミーナ「うぅ……べちょべちょ……」ポタポタ
ミオ「だから言ったろうに……」ペロペロ
ゲルト「なんだ?この匂いはワインか?」ペロ
ウルスラ「……姉様」
エーリカ「なあに?」
ウルスラ「このラテン語のラベル読めますか?」
エーリカ「どれどれ……『マンドーラゴラ』?」
ウルスラ「『マンドラゴラ』ですね。カールスラント語なら『アルラオネ』」
エーリカ「なにそれ?」
ウルスラ「……ええと」チラ
246: 2012/08/08(水) 00:43:37.48 ID:GMB8+YDDO
ミオ「なぁ……ミーナぁ」トロン
ミーナ「どうしたの?美緒ぉ」
ミオ「こう……お前の首筋って……そそる///」
ミーナ「貴女の背中もよ……///」
ミオ「あぁ、修行が足りんな……ダメだ」
ミーナ「いいじゃないの///」ダキッ
ミオ「ミーナ///」ペロ
247: 2012/08/08(水) 00:45:03.25 ID:GMB8+YDDO
ミーナ「ひっ……やぁっ///」
ミオ「がう……」ジュル
ミーナ「あっ!」ビク
ミオ「フフ、艶やかだな」
ミーナ「いつもより大胆よ?///」
ミオ「お前が相手だから――かな?」
ミーナ「美緒///」
248: 2012/08/08(水) 00:52:22.65 ID:GMB8+YDDO
ミオ「んっ///」
ミーナ「耳の後ろを、ね。ほらっ」サワ
ミオ「くぅん///」ペロ
ミーナ「く、首筋はやぁ///」フニ
ミオ「ふぅっ!?尾の付け根……うぅ///」ブルッ
249: 2012/08/08(水) 00:52:58.20 ID:GMB8+YDDO
エーリカ「……こっち系なんだ」
ウルスラ「まあ放っておけば大丈夫ですよ」
エーリカ「アンタよく冷静で居られるね?」
ウルスラ「スオムスは寒かったですから」
エーリカ「意味深だー!」
ウルスラ「楽しかったのはいい思い出になりましたよ?」
エーリカ「なんかごめんね……ごめん」
ウルスラ「?」
250: 2012/08/08(水) 00:53:42.79 ID:GMB8+YDDO
エーリカ「……ところで気がついてる?」
ウルスラ「……はい」
エーリカ「後ろの盛ってる狂犬どうしようか」
ウルスラ「私はノーサンキューですよ」
エーリカ「私だってあんなの要らないよ」
ゲルト「フーフーッ///ハッハッハッ///」
251: 2012/08/08(水) 00:55:07.25 ID:GMB8+YDDO
エーリカ「逃げる?」
ウルスラ「あれ、習性で逃げたら追って来ますよ」
エーリカ「……組み伏せられたくないなぁ」
ウルスラ「……あ」ゾク
ガバッ!
252: 2012/08/08(水) 00:55:47.49 ID:GMB8+YDDO
ゲルト「フラウ、ウルスラ。済まんな」
エーリカ「いや、あの、避けてくんないかな?」
ウルスラ「……姉様に同じです。突き飛ばされたのは許しますから」
ゲルト「ああ、そんなことより……――」
ゲルト「――お姉ちゃんと交尾しよう!///」
253: 2012/08/08(水) 00:57:03.86 ID:GMB8+YDDO
エーリカ「ウルスラ、チャカ持ってない?」
ウルスラ「残念ながら」
エーリカ「なら正当防衛で『ゼロ距離シュトゥルム』の発動許可は?」
ウルスラ「ネガティブ。姉様も私も組み敷かれていては生氏に関わります」
ゲルト「……聴こえてなかったか?」
ゲルト「――二人とも!お姉ちゃんと交尾しよう!///」
254: 2012/08/08(水) 00:58:17.42 ID:GMB8+YDDO
エーリカ「このまま変態にヤられる確率……」
ウルスラ「ほぼ100かと」
エーリカ「……」
ウルスラ「……」
ゲルト「何も言わないのは早く来てくれってことか!そうなんだな!?///」
ゲルト「し、しかしちょっと迷わせろ!これだから双子は楽しいわけなんだ!///」
ウルスラ「……姉様ぁ」
ゲルト「でもやっぱり一気に……ぐへへ!///」
エーリカ「お前なんかトゥルーデじゃない!」ガルル
255: 2012/08/08(水) 01:04:43.69 ID:GMB8+YDDO
ゲルト「何を言う?私は正真正銘ゲルトルート・バルクホルンさ!」
ゲルト「お前たち二人のお姉ちゃんのなぁ?あはははっ!」
エーリカ「違うってんでしょがぁ!!!」ガブ
ゲルト「フフッ、愛撫にしちゃ歯が立っているぞ?落ち着け落ち着け」ペロン
エーリカ「うぇ……止めろ!」
ゲルト「ゆっくりほぐしてやる……ほぉら」
256: 2012/08/08(水) 01:07:57.15 ID:GMB8+YDDO
エーリカ「氏ね……氏んじゃえ!」ジタバタ
ゲルト「ふひゃひゃ……心地いいなぁ?ウルスラ///」ジュルル
ウルスラ「ひぅっ……!?」
エーリカ「コイツ!?私の大事な妹に汚いよだれ垂らすな!」
ゲルト「なんだ、おねだりか?ふっ///」ベロ
エーリカ「う゛っ……この……――」
エーリカ「――シスターファッカアアアアアアアア!!!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ――
257: 2012/08/08(水) 01:08:38.17 ID:GMB8+YDDO
ガシャン!ズドドドドドドズドドドドドドドドド……┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛ッ!
エーリカ「何!なんの音!?」
ウルスラ「た、たぶん上の階で爆発か何かが……くぅ」
ゲルト「水着を破るぞ///……ウルスr
ゴ チ ン
ゲルト「がっ……ゲファッ!?」バタ
エーリカ「う、上の天井が落ちてきた!?」
ウルスラ「て、天井は元から上ですよ!逃げましょう!」
258: 2012/08/08(水) 01:09:23.13 ID:GMB8+YDDO
ミオ「ミーナぁ///」
ミーナ「ひゃん///」
ミーナ「わ、わたし……獣な美緒に壊されちゃう///」
ミオ「綺麗だ……ミーナ///」
ド ガ ッ
ミーナ「はうっ……?」バタ
ミオ「ふぐぅ!?」バタ
ゲルト「」
ズシュズシャズシャ
259: 2012/08/08(水) 01:12:18.40 ID:GMB8+YDDO
ガシャ……
ミオ「……うぐ、わらひは何を?」
ミオ「ひっく、足元がふらつ……くな」
ミオ「……この匂いは……誰だったか」
ミオ「うぅ……ひっく」フラ
260: 2012/08/08(水) 01:13:36.21 ID:GMB8+YDDO
~地下庭園~
ペリーヌ「……」
ペリーヌ「誰かへ役立てようとするのも……どんなに想っても元は私利ですわ」
ミオ(ペリーヌ……寂しそうな……)
ペリーヌ「Unsang――そんな私は讃えられない」
ペリーヌ「貴族の責務、貴族の責務ってやっぱり奢りよね……はははっ……」
ペリーヌ「くっ……」
――ソッ
ペリーヌ「……?」
261: 2012/08/08(水) 01:14:28.97 ID:GMB8+YDDO
ミオ「ペリーヌ、そう気を……落とすな」
ペリーヌ「坂本少佐……?」
ミオ「お前だけに出来ることはちっぽけ……だ。私も同じように」
ミオ「でもな」
ミオ「集った人々の……その合わさった力は誰にも計り知れない」
ペリーヌ「……」
ミオ「そうやって自らを省みられるお前が私にはいつも羨ましく……見えるんだ。それはきっと誰にも」
ミオ(私は何を……頭いてぇ)
ミオ「自分の影響力……は自分で気が付かん。だから――」
――ギュ
ペリーヌ「っ……」
ミオ(あぁ、やっと眠れる……柔らかいな)
ミオ「……z」
262: 2012/08/08(水) 01:15:43.96 ID:GMB8+YDDO
~次の日~
エイラ「まさか起き抜けに夜まで土砂解体やらされるなんて損しタゾ」
シャーリー「んで結局昨日は何が?」
ミーナ「……さぁ?///」
ゲルト「判らんがなんだか身体がむずむずして///」
もっさん「き、奇遇だな///」
ミーナ「こう……なんかボーッとしちゃうの///」
263: 2012/08/08(水) 01:18:07.29 ID:GMB8+YDDO
エーリカ「記憶ないんかい……未遂だったけど」
ウルスラ「妄想だけで止めて欲しいものですね」
エーリカ「下手に思い出させたくないしな~」
ウルスラ「人は忘れてしまった方がいいこともあります」
つ壺
エーリカ「ウーシュ!?それポイしなさい!」
ウルスラ「……もちろんです」
~続く~
267: 2012/08/08(水) 23:12:51.38 ID:GMB8+YDDO
~5月27日、深夜のアドリア海上空~
サーニャ「あっ……」
エイラ「どうしたサーニャ?まさか『Trans』しそうなのカ!?」
サーニャ「違うの……今日って確かラジオの日じゃないかしら?」
エイラ「……そうダ。でも中佐が上の空だったシ」
サーニャ「この前、エイラの時はお休みにしたから良いけれど……」
エイラ「うん……どうしヨ?ファンが待ってるナ」
268: 2012/08/08(水) 23:13:48.26 ID:GMB8+YDDO
サーニャ「今から帰れば一時間遅れだけど出来るよ」
エイラ「夜間哨戒すっぽかすのは……いや、公式放送もマズイ。どーすっカ?」
サーニャ「う~ん」
エイラ「よし……こうなっタラ!ドロー!」ピッ
つTHE HERMIT
エイラ「正位置はよく考えろ……カ」
サーニャ「あれ?二枚重なってるわ」
つTHE MAGICIAN
エイラ「発見、出逢い、工夫?……閃いタゾ!」
サーニャ「えっ?」
269: 2012/08/08(水) 23:15:49.39 ID:GMB8+YDDO
~5月28日、0100~
<<G―o―o―o―o―o―d morning !!! ロマーニャ !!!>>
<<このラジオ番組はさっき臨時で休みになった『スターライトストリーム』の代わりに放送されてるんダゾ!>>
<<ってことで寝墜ちしてるみんなにおはよう!>>
<<そして先読みで待っててくれてた人には私からお礼を言っちゃうんダナ!……先読みは私くらイ?>>
<<お、何で遅れたかッテー?>>
270: 2012/08/08(水) 23:17:05.65 ID:GMB8+YDDO
<<実は一昨日って水難訓練だったんだケド、この部屋の窓開けっぱなしデサ?>>
<<どっからともなく鳥が入ってきて巣を作ってたんダナ~。『ピーピヨヨ』>>
<<それに気が付いたバルクホルン大尉、『ふん、追い払ってくれる!』だッテ>>
<<『ピー!?』、捕まりたくない鳥さん、氏に物狂いで逃げる逃ゲル!>>
<<大尉、『貴様ぁあああああああああああああ!!!』>>
<<そこら辺のものを引っ付かんで投げつけタ!でもびっくり動転して鳥さんは窓じゃなく、入り口へ!>>
<<しかし今回、運が悪いのは鳥さんじゃなくてナント坂本少佐!>>
<<右側から来たものに一瞬眼帯で反応が遅れたんで間合いがおかしかッタ!『烈風丸』は手からすっぽ抜けテェ~>>
<<なんとなんと私の後ろの配線機を直撃!刺さったの顔の横で大尉は涙目!>>
<<それを見ていたシャーリーとハルトマンに爆笑されて大尉は今も落ち込んでるトサ!>>
271: 2012/08/08(水) 23:17:41.49 ID:GMB8+YDDO
<<というのは全部冗談で、機器の不定期保守点検と夜間哨戒が重なったカラ>>
<<休みだったのを私が勝手にテストがてらやってるんダナ>>
<<まあこれもファンサービス!『ブロロロロ』……私は扇風機じゃないゾー?>>
<<さ~あて、そろそろサーニャファンから私が殺されそうカモ>>
<<実はサーニャ、夜間哨戒で疲れて寝ちまったから今日はオヤスミ!『Zzz』……>>
<<……や、止めるんダナ!VT信管のロケットを空域に飽和させンナー!!!>>
<<でもでも~ゲストは呼んであるんダ~!>>
272: 2012/08/08(水) 23:18:16.69 ID:GMB8+YDDO
<<にゃあ~>>
<<なんと最近何故か基地に住み着いてたオラーシャンブルーの女の子ダゾ!>>
<<可愛いナ~やっぱり>>
<<ふにゃあ///>>
<<ということでエイラと猫ちゃんのグッドモーニングロマーニャ、始まるゾー!>>
<<にゃあ!>>
<<んじゃまずはあっちじゃ流せないリクエストにお応えして~この曲!>>
273: 2012/08/08(水) 23:18:58.99 ID:GMB8+YDDO
エイラ「ふぅ……乗り切れそうダナ」
サーニャ(うん!私が寝ていれば公式には夜間哨戒をしていたことになるし)
サーニャ(この状態なら基地に居てもネウロイが来るかは判るから、ミーナ中佐に怒られないもの)
エイラ「そう考えたら案外、『Trans』ってサスペンスのトリックに使えそうだよナ」
サーニャ(そうね、面白そう。……そろそろ曲が終わるわ、エイラ)
エイラ「オウ。じゃあまたテキトーに合わせてくれたら大丈夫ダゾ」
274: 2012/08/08(水) 23:19:50.92 ID:GMB8+YDDO
<<ん~……スオムス帰りたくなったナ。私、502にサーニャと転属するヨ>>
<<そう考えた私はサーニャを連れて列車に乗っタ!『ガタコンガタコン』>>
<<でも追っ手のシャーリーや宮藤が私たちへ迫る!『ズダダダダッ!ズキューン……!』>>
<<ってアクション物の映画をウルスラに撮ってもらおうかなッテ!>>
<<にゃあ>>
<<お、サー……猫ちゃんは緊迫アクションオッケー?>>
<<にゃー……なぉぅ>>
<<あんまり乗り気じゃないカー>>
<<そんじゃコーナーやってくゾ>>
275: 2012/08/08(水) 23:23:15.20 ID:GMB8+YDDO
<<『何より彼より彼女より~オタより!』のコーナー!>>
<<最近身近で『オウ!タブー!?』って思ったことを聞くコーナーなんダゾ!>>
<<……まあ最初どころか今作ったからオタよりなんて有るわけ無<<ふにゃ!>>
<<流石、サーニャ!……ダメだ、私なんで猫ちゃんにサーニャって言っちまうンダロ?>>
<<にゃー>>
<<つーことで楽だからこの娘は今日だけサーニャ、ダカンナ!みんなもサーニャだって思えヨ!>>
<<にゃあ~にゃあ!>>
276: 2012/08/08(水) 23:24:09.07 ID:GMB8+YDDO
<<で、サーニャが選んでくれたのは~?ブリタニアのウェールズにお住まいなディトリッヒさん>>
<<『お二人ともこんにちは!いつも楽しくスターライトストリームを聴かせてもらってます!』……番組違ってごめんナ~>>
<<『この前、ブリタニアに移住した頃のカルチャーショックを思い出したので書きます』>>
<<おおう!なんかサーニャが選んだのぴったりじゃないカ?>>
<<にゃあ///>>
<<『新しい職場での同僚にホームパーティに誘われたんですがそこで楽しく食事をしていた最中です』>>
<<まさかメシマz……なんでも無いゾ>>
277: 2012/08/08(水) 23:25:16.23 ID:GMB8+YDDO
<<『なんと父親が10歳の息子のグラスへワインを注ぎ入れます』>>
<<『そしてワインを味わう一連の動作を流れるようにこなす息子』>>
<<『私は凍りつきました……』>>
<<私も凍りついタゾ……10歳に酒飲ますのカヨ>>
<<確かカールスラントが16でスオムス、オラーシャは18ダナ?>>
<<にゃあ>>
<<サ~ニャ~!かわいいお返事偉いゾ!>>
<<『あまりにもびっくりして父親に私は尋ねました』>>
<<『このくらいの子供にワインを飲ませて大丈夫なのか?』>>
278: 2012/08/08(水) 23:26:08.43 ID:GMB8+YDDO
<<『父親は大丈夫と少し赤ら顔で答えました』>>
<<『なんでもブリタニアの法律では公共の場だと16から、家庭なら5歳で飲酒できるそうです』>>
<<『それを聴いて少し納得しました』>>
<<『カールスラント人もビールを若い頃から楽しみますが、ブリタニアはその需要に応えるようにパブが多く存在します』>>
<<『これはブリタニアの民族性の表れだと思いました』>>
<<……マジかよ>>
<<にゃ……>>
<<もしかしてリーネがたまに黒いのは酔っ払ってっからカ?>>
<<とりあえずリーネに今度ちゃんと訊いてみるゾ>>
<<こんな感じでタブーだったり、そうじゃなかったりすることを募集するからナ~>>
279: 2012/08/08(水) 23:26:38.53 ID:GMB8+YDDO
<<ほいじゃリクエストその2にお応えして流しちゃうゾ>>
<<サーニャ、どれがいい?>>
<<ん~……にゃあ!>>
<<これカ?>>
<<ではサーニャチョイスをどうぞナンダナ!>>
280: 2012/08/08(水) 23:27:23.11 ID:GMB8+YDDO
http://www.youtube.com/watch?v=ESOVaIYrnvU&sns=em
エイラ「シャーリーが酒飲んでても違和感無いけど法律引っ掛かッテ」
エイラ「リーネが酒飲んだら合法ってなんかナァ」
サーニャ(お国柄って複雑ね)
エイラ「そういやウルスラは17だし、『サルミアッキシロップ』持っててもおかしくないのカ」
サーニャ(年齢……あ!)
エイラ「ドシター?」ナデナデ
サーニャ(……この前ちゃんと聞いたらハイデマリーさんってエイラと同い年なの)
サーニャ(しかも誕生日的にはあっちがほんの少し「はぁ!?あのビビりおっOい眼鏡がカ!?」
281: 2012/08/08(水) 23:28:15.47 ID:GMB8+YDDO
<<最近、カールスラントAAのAAMとAAA喰らうと10機居ても9機墜ちるってネウロイのAAがなったらしいゾ>>
<<エイラとサーニャのグッドモーニングロマーニャ!>>
<<さて、気を取り直して後半は……唄のコー<<Zzz>>
<<あからさまに寝るナヨ~……相づち打ってくれりゃそれでいいからナ>>
<<……にゃ>>
<<はい、じゃあ行くゾー>>
282: 2012/08/08(水) 23:28:51.08 ID:GMB8+YDDO
<<にゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃ>>
<<ここはロマー<<にゃ>>
<<にゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃ>>
<<にゃーあ<<レプリカント>>
<<にゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃ>>
<<みゃああ<<クワガタ>>
<<にゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃ>>
<<悪いこと考えて<<にゃあにゃあ>>
<<にゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃ>>
<<可愛いお前はサー<<にゃ!>>
283: 2012/08/08(水) 23:29:23.02 ID:GMB8+YDDO
<<ふにゃあ……>>
<<ほんとに眠くなってきたのカ~>>
<<うん、もう時間ダナ。聴いてる人は今回の受信調査とリクエストや感想くれたら嬉しいゾ>>
<<私がサーニャと楽しく読むからナ>>
<<じゃあ、Have a nice day !>>
<<にゃあ~>>
284: 2012/08/08(水) 23:30:08.78 ID:GMB8+YDDO
~地中海上空、輸送機内~
マルセイユ「暇潰しになった」カチ
マルセイユ「ふっ、どーせマミは今回の録音し損ねて泣き喚くだろうな~」
マルセイユ「……」
マルセイユ「――……待っていろよ、ハルトマン」キリッ
マルセイユ「お前の価値を私が食ってやる」
マルセイユ「砂塵にまみれ……たこの紅い月……に誓……って……うぐっ!?」
「うがぁああああああああああああああああああああああああああ――……
~続く~
289: 2012/08/18(土) 22:45:51.92 ID:rirG+B6DO
~5月28日、バルクホルンとエーリカの部屋~
ゲルト「起きるぅろぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
エーリカ「くぅ……ん……?」
ゲルト「エーリカ!!!今日はとにかく早く起きろぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
エーリカ「あぅ~……」
ウルスラ「姉様、ミーナ中佐が呼んでますよ。結構深刻そうです……」
エーリカ「あう!?」
290: 2012/08/18(土) 22:47:09.69 ID:rirG+B6DO
~滑走路~
ミーナ「な、なんですって!?」
機長「確かに乗せてたはずなんですがね……」
ミーナ「そんなバカなこと有るわk……あっ」
機長「現場はそのままにしてあるのでどうぞ調べてみてください」
ミーナ「……ええ」
291: 2012/08/18(土) 22:48:14.80 ID:rirG+B6DO
リーネ「何かあったみたい……」
宮藤「中佐、いきなり朝から忙しそうだもんね」
作業員「ああ、済みませんが隊員の方に配って頂けますか?」
つレターボックス
宮藤「どうもありがとうございます!」
作業員「いえ、こちらの不手際から本来は一昨日の便の荷物なので」
リーネ「それでもありがたいです!一番上は……ペリーヌさん宛の?」パカ
ペリーヌ「ん、何か呼びまして~?」
292: 2012/08/18(土) 22:50:22.41 ID:rirG+B6DO
~基地裏手の森~
シャーリー「めんどくせー」
ルッキーニ「うにゃぁ……」
シャーリー「流石にフケたらダメだよな~」
ルッキーニ「にゃにゃにゃ、にゃー」
シャーリー「はぁ……昼飯まだかよ」
ルッキーニ「……?」
ルッキーニ「――にゃあ……!」ニヤ
293: 2012/08/18(土) 22:51:10.83 ID:rirG+B6DO
ワシ?「……」フゥ
ワシ?「……Zzz」
ルッキーニ「……」スタタタッ
シャーリー「お?まさかあれ狙ってんのか?」
ワシ?「Zzz」
ルッキーニ「――フシャアアアアアアァ!!!」ガブッ
ワシ?「クェエウ!?」バタバタ
294: 2012/08/18(土) 22:52:38.65 ID:rirG+B6DO
ルッキーニ「ふごふごがうぅにゃー」クルクルスタン
シャーリー「おー!夜のローストイーグル!」
ルッキーニ「なぁーお!」
シャーリー「偉い偉い!大好きだ!」ナデナデ
ルッキーニ「う~にゃおん///」
ワシ?「……クゥ?」
295: 2012/08/18(土) 22:53:53.42 ID:rirG+B6DO
ワシ?「キャアゥオオオ!!!」バサッ
ルッキーニ「にゃあ?……にゃあ!?」
ワシ?「キュケルルルッ!」
シャーリー「うっせーんだよ!捕まっとけ肉!」ベシィ
ワシ?「グゥ!?ルルル……!」
ルッキーニ「ふぅ……うにゃ……」オロオロ
シャーリー「ナイフもらってこねぇとな~♪」
296: 2012/08/18(土) 22:55:18.27 ID:rirG+B6DO
~機内~
ミーナ「衣服とラジオ……あとは特に」パサ
ミーナ「うっ!?」
ミーナ「……これ」
つ薄黄色な羽毛
ミーナ「またなの……」
297: 2012/08/18(土) 22:55:59.41 ID:rirG+B6DO
~キッチン~
シャーリー「宮藤ぃ!」プラン
宮藤「シャーリーさん……その鳥は?」
ワシ?「クェエ!クェエア!!!」
シャーリー「夜はローストチキンにしようと思ってさ!」
宮藤「そうなんですか。〆るの付き合います?」
シャーリー「大丈夫だ。まあディナーがちょっと豪華になるんじゃねーかな!」
ルッキーニ「にゃあ……にゃあ!」
シャーリー「おおっと、ルッキーニ~独り占めは良くないぜ?」
ルッキーニ「にゃにゃあ!にゃー!」ブンブン
298: 2012/08/18(土) 22:57:37.25 ID:rirG+B6DO
ルッキーニ「ん!にゃあ!」
ウルスラ「宮藤さ……きゃっ!?」
ワシ?「き、キシェエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!!」
ゲルト「くっ!なんだこの鳥は!?」
シャーリー「夜の肉だよ~!一昨日の礼だ、お前も食うだろ?」
ワシ?「クキャアアア!!!」
ゲルト「ふむ、ならばさっさと捌いてしまえ。ありがたく頂こう!」
ウルスラ「や、やめっ!」
ワシ?「キシャエウウ!!!」ツンツン
299: 2012/08/18(土) 22:59:24.52 ID:rirG+B6DO
エーリカ(お肉ー!お肉どこー!!!)トテトテ
ルッキーニ(どうしようどうしよう!?)
ワシ?(私が判らないのかハルトマアアァアアアアアアン!?)ガシ
ウルスラ「誰かっ!止めてっ!」
シャーリー「さっきからウルスラになにやってんだテメェ!」ゲシ
ゲルト「先に羽をもがれたいか!」グキ
ワシ?(ぐふぅあぁああああ!?)
エーリカ(カオスだ……)
300: 2012/08/18(土) 23:00:16.92 ID:rirG+B6DO
ミーナ「貴女たち!黄色な羽色のアドラーを見なかっ……」
ゲルト「エーリカ!まだ調理していないから食えんぞ!」
エーリカ「あわぅ!」ダダダ
ワシ?「グギッグフッ」ズザザ
ルッキーニ「にゃああ!」
シャーリー「待てコラ二人とも!なんだってお前らそのイーグルが気になんだよ!?」
ウルスラ「うぅ……」
宮藤「治癒魔法っ!」
もっさん「おお、ミーナ!大尉が市中引き回しになってるぞ!?」
ミーナ「――……さあ何人生き残るかしらね」ゴゴゴ
301: 2012/08/18(土) 23:03:29.36 ID:rirG+B6DO
ミーナ「訳は解ったけどちゃんと私に確認してよ……」
ルッキーニ(あたし止めたもん!)ジン
エーリカ(うん、頑張った)ヒリ
シャーリー「あててて」ドクドク
ゲルト「お前のとばっちりだ!」ダラダラ
宮藤「じゃあこのワシさんがマル……なんだっけ?」
リーネ「マルセイユ大尉だよ、芳佳ちゃん」
マルセイユ(いかにも!この私が『アフリカの星』、ハンn(はいはい)
エーリカ(とにかくアンタは『Trans』しなさい)
302: 2012/08/18(土) 23:06:13.62 ID:rirG+B6DO
もっさん「いや、済まなかったな。ほら謝れ」
ルッキーニ「捕まえてごめんなしゃい」
マルセイユ「別にお前は助けてくれようとしてたからな。気にはしてない」
シャーリー「食べようとしてサーセン」
マルセイユ「大尉、次なんかやったらこの前の脱走罪込みでお前を食ってやるぞ」
グレニス『(ふぇえ……)』
303: 2012/08/18(土) 23:08:58.63 ID:rirG+B6DO
ゲルト「……」
マルセイユ「……謝れよ」
ゲルト「私はエーリカを止めただけだが」
マルセイユ「同罪じゃないか?食べようとしてたの忘れてないぞ!」
ゲルト「ただの食材かと思っただけだ」
マルセイユ「シスコン堅物の癖に」
ゲルト「ふっ……久々にキレちまったよ」
マルセイユ「沸点低いなぁオイ」
ゲルト「鳥頭が私に勝てるのか?」
マルセイユ「やったろうじゃん」
304: 2012/08/18(土) 23:11:27.89 ID:rirG+B6DO
ゲルマル「「――ハルトマアアァアアアアアアン!!!」」
エーリカ「ひっ!?な、何さトゥルー「勝ったああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
マルセイユ「そ、そんな!ハンナの方が呼びやすいだろう!?」
ゲルト「見苦しいぞ?マルセイユ大尉――」
ゲルト「――この勝負……貴様が最初にエーリカとウルスラを見間違えた時点で決着していた!!!」
マルセイユ「何っ!?なら彼女はハルトマンの……」
ウルスラ「双子の妹です……」ウル
エーリカ「むしろ謝んのはハンナだよ……ウルスラ突っつき回してさ?」ナデナデ
マルセイユ「済まなかった。本当に済まなかった」サッ
ミーナ「あの大尉がな、流れるように謝っ……た!?」
305: 2012/08/18(土) 23:12:40.47 ID:rirG+B6DO
ミーナ「仕切り直しね。実は今回やっと連合軍戦力が全面対決の準備を完了したの」
ミーナ「こちらへは昨日の深夜に全容が明かされたのだけど前哨戦を明後日行いたいらしくて」
ペリーヌ「内容は?」
ミーナ「こちらが戦略的放棄をしていたマルタ島――そのグランド・ハーバーへ寄生中のネウロイの撃破よ」
もっさん「各島民の避難や初期における艦隊立て直しに使ったんだが、撤退と同時に押さえられたと聞く」
もっさん「未確認だが『大和』への奇襲及び陽動はこの寄生ネウロイから出撃したようだ」
宮藤「あれが……」
もっさん「つまりお前の墜とした奴は『大和』の接近を感知してから造られたらしい」
シャーリー「すっげ~!そんな早いって事は工場みたいに突貫フル稼働してんのか!」
306: 2012/08/18(土) 23:16:20.09 ID:rirG+B6DO
ミーナ「ええ。こんなものを残したままではヴェネツィアになんて総攻撃できない」
ミーナ「だから今回の作戦が決定したの、少佐?」
もっさん「ああ。さて、作戦内容説明と行こうか」
もっさん「今作戦は全軍の足並みを揃えることを主体に構築されている」
もっさん「まず第一段階で艦隊が陽動を行い、手前へ出来る限り戦力を引き出す」
もっさん「第二段階は火線をくぐり抜け、艦隊上空に到達したものを私たちが叩く」
もっさん「肝となる第三段階……これをハルトマンとマルセイユ大尉が担当する訳だ」
ゲルト「何……?」
307: 2012/08/18(土) 23:16:53.27 ID:rirG+B6DO
ゲルト「ちょっと待て。つまりコイツはそのために呼ばれたのか?」
マルセイユ「悪いか?ハルトマンとは士官学校からの仲だぞ」
ゲルト「そういう問題ではないッッ!」
ゲルト「お前は約四年組んでいなかったろうに!わざわざそんな奴とロッテを組ませられるか!」
マルセイユ「一日あれば調整など効くさ。私もエースならハルトマンもエースだろう」
エーリカ「……一日もやんの~」
ゲルト「ミーナ!」
ミーナ「上の決定よ。作戦内容は貴女がフラウの僚機でも良かったのだけど」
308: 2012/08/18(土) 23:17:54.83 ID:rirG+B6DO
もっさん「むぅ。いきなりマルセイユ大尉が私たちと集団戦闘する場合と、だ」
もっさん「普段通りバルクホルンがする場合では慣熟度など全く比べられんだろう?」
ゲルト「……」
もっさん「力の有るエース三人の内、誰かを残して双方安定するパターンがこれだ」
ミーナ「みんなにも聞いてほしいけれど……今回の相手はそれだけ重要なのよ」
ミーナ「ウィッチと艦隊の損失を抑え、いかに攻略するか」
ミーナ「地中海へ前哨戦を更に陽動とした補給作戦も始まっているの。突破できないじゃ済まないわ」
ミーナ「二人が仕留めるその時まで凌がなければ……だからいつも以上に強い意思で飛んでちょうだい!」
一同「了解!!!」
309: 2012/08/18(土) 23:23:25.56 ID:rirG+B6DO
~昼下がりのハンガー~
エイラ「ほい、じゃあ『Trans』講習始めんゾ。講師はウルスラ」
ウルスラ「どうも」
マルセイユ「……やっぱり似すぎだ」
エーリカ「私たちを見分ける手段なんて無いに等しいからね~?」
マルセイユ「悔しい……絶対帰るまでに見分けてやる!」
ウルスラ「ではマルセイユ大尉の経緯を聴いた上でお話ししたいと思います。夜に『Trans』しましたよね?」
マルセイユ「ああ、あれはだな……」
310: 2012/08/18(土) 23:25:46.19 ID:rirG+B6DO
~早朝~
マルセイユ(な、なんだったんだ……)
マルセイユ(……服が脱げてる)モゾ
スルスル……
マルセイユ(掴めん……そんな!?手がないだと!)バサ
マルセイユ(これではハルトマンと一緒に……翼?)バサバサ
マルセイユ(一応飛べそうだが……)
311: 2012/08/18(土) 23:27:40.11 ID:rirG+B6DO
マルセイユ(……ん?)キラ
つガラスに映った黄色な鷲
マルセイユ(お……おお、かっこいい!)
マルセイユ(どれもっとよく?)
ガツゥン!
マルセイユ(いてっ!視力のせいでガラスを見分けられんのか)
マルセイユ(それに距離感がおかしいような)キョロ
312: 2012/08/18(土) 23:30:25.90 ID:rirG+B6DO
マルセイユ(……尾羽)フイフイ
マルセイユ(翼と鉤爪に嘴か)バサ
マルセイユ(まさか私が鷲に?)
マルセイユ(落ち着け。夢だ夢……いや、さっき痛かったような)
マルセイユ(……どうすんだよ)シュン
313: 2012/08/18(土) 23:32:35.64 ID:rirG+B6DO
マルセイユ(まずこのままあっちについたら……)
『……ふん。迷い鳥はさっさと居なくなれ』
『邪魔だと言っているんだ!解らんか!』ズキュン
『あら?鷲さん何でこんなところに……野生へお帰りなさいな』
『帰れないの~?なら飼うしかないかしら』
『ねー!食べちゃダメ?』
『大丈夫!外で丸焼きだから!』ジュルリ
マルセイユ(地味に最後が怖い……)
314: 2012/08/18(土) 23:33:28.28 ID:rirG+B6DO
マルセイユ(……待てよ。つまりは私が私だと真っ先にハルトマンかミーナへ伝えれば!)
マルセイユ(よし、早い方がいいな!どうする?)キョロ
マルセイユ(あれを使うか!)
つストライカー発進装置コンパネ
マルセイユ(おろ……どのボタンだった?)スタ
マルセイユ(えーと、OASだよな)ツン
ガシャ……
マルセイユ(押しっぱなしで開くんだっけ?とにかく出られるだけでいい!)カチカチカチカチカチ
ガシャーン、ギュイン!
マルセイユ(今だ!)バッ
315: 2012/08/18(土) 23:34:38.37 ID:rirG+B6DO
マルセイユ(翼をすぼめて……くっ)スポッ
マルセイユ(出られっ?うわああああああああああああああああああああああああああ!?)ゴゴゴ
つ迫る垂直尾翼
マルセイユ(氏ぬ氏ぬ氏ぬ氏ぬ氏ぬ氏ぬ氏ぬ氏ぬ氏ぬ氏ぬ氏ぬ氏ぬ!!?)バサバサ
マルセイユ(回避ーっ!)クルッ
ブワッ!!!
マルセイユ(乱気流っ!のわああああああああああああああああああああああああああぁ!?)ヒュルルル
316: 2012/08/18(土) 23:36:20.89 ID:rirG+B6DO
マルセイユ(し、氏ぬ……なんか色々と氏ぬ)
マルセイユ(……ふぅ)スイー
マルセイユ(風に乗ると楽に進む)
マルセイユ(――ストライカーよりも自然に、遠く高い空を、か)
マルセイユ(綺麗だな……アドリア海)
マルセイユ(……で、ここどこだ?)
317: 2012/08/18(土) 23:37:35.93 ID:rirG+B6DO
マルセイユ(……っ)キョロ
マルセイユ(確か私は下降したから)
マルセイユ(見つけた!)キラン
マルセイユ(翼端灯……あとはあれさえ見失わなければ)
マルセイユ(でも私の速度だといつになったら着く?)
マルセイユ(……)
318: 2012/08/18(土) 23:41:27.37 ID:rirG+B6DO
マルセイユ「それで疲れて木の上に止まったら……食われかけた訳だ」
ウルスラ「それはそれは」
エーリカ「うーん、何で自分を証明出来るもの持たないのさ?」
マルセイユ「なっ……」ギク
エイラ「思い付かなかったノカ」
エーリカ「やーい!鳥頭ー!」
マルセイユ「……今考えると私仕様のこの拳銃とかゴーグルが有ったな」
つM1934とゴーグル
319: 2012/08/18(土) 23:42:13.51 ID:rirG+B6DO
エーリカ「うっわ黄金銃とか……無いわー」
マルセイユ「えっ」
エーリカ「無いわー捨てちゃいなよ。趣味悪っ!」
マルセイユ「」
ペリーヌ「是非捨てるなら『ガリア復興財団』へご寄付を。そしてこの書類にサインも戴きたく」
つガリア復興財団軍属寄金用紙『私は(中略)給料全額を寄付します!』
マルセイユ「うん……ってするかー!!!」ビリィ
ペリーヌ「ダメでしたわね、ハルトマン中尉」
エーリカ「惜しかったよ~」
320: 2012/08/18(土) 23:43:15.19 ID:rirG+B6DO
ウルスラ「では、大尉は原因を理解して?」
マルセイユ「……解らん」
エーリカ「直前の行動思い出してみなよ。うん」
マルセイユ「……ラジオ聴いたあと、こっちも月は紅いんだなって」
エイラ「お、ラジオって私のカ?」
マルセイユ「ああ、なかなかよかった!」
マルセイユ「うちの隊の扶桑人がファンでな。私は偶然ラジオを弄ったらぴったり」
エイラ「アフリカにもファンが居たのカ~ちょっと意外ダ」
マルセイユ「そういや、空気の読める子猫ちゃんは?」
エイラ「あれは『Trans』してたサーニャなんダゾ!」
ペリーヌ「あら?貴女たち昨日は哨戒じ「あとで説明すっカラ」
321: 2012/08/18(土) 23:45:45.18 ID:rirG+B6DO
ウルスラ「こっちも月が紅いとは?」
マルセイユ「話を戻すがアフリカでは、『月が紅いのはどっかで誰かが悪巧みしてる』と言うらしい」
マルセイユ「ま、そこまでじゃないがこちらは砂塵で月が紅くなり易いんだ……」
マルセイユ「つまり月が関係あるのか?」
エーリカ「今は鳥頭じゃないんだね。残念……」
ペリーヌ「本当に……」
マルセイユ「バカじゃないからな!?お前たち私で遊ぶの止めろ!」
エイラ「ラジオをリアルタイムで聴く奴に悪い人間は居ないってトントが言ってタゾ!」
ウルスラ「話が進みませんね……落ち着きましょうか?」
322: 2012/08/18(土) 23:47:15.07 ID:rirG+B6DO
~一時間後~
ウルスラ「――つまり少なくとも、ネウロイ由来の瘴気には光を変質させ、魔法力暴走を引き起こす因子または粒子があることがわかっています」パタン
エーリカ「んぉ……終わったぁ……」
エイラ「解りやすいけど長すぎるのがたまにキズだヨナ」
ペリーヌ「いつの間にか一授業分の学問でしたのね……疲れましたわ」
ウルスラ「ネウロイの研究は前線でしか出来ませんから。……どこかの可変決戦兵器も大元は研究中の突飛な思想ですよ」
マルセイユ「……要はロマーニャの新型ネウロイに終始翻弄されてるって訳だな」
ウルスラ「あちらは実験を繰り返しています。進化と言っていいかは甚だ疑問ですがこちらを超えるために……」
323: 2012/08/18(土) 23:51:41.37 ID:rirG+B6DO
ウルスラ「では魔方陣の説明を」
マルセイユ「さっきも使ったが……動物になるのにメリットはあるのか?」
エーリカ「疲労回復、魔法力増強、固有魔法強化に魅力倍増かな!」
エイラ「全く同意ダナ。特に最後///」
ペリーヌ「ハルトマン中尉にしては正論ですわ。特に最後///」
マルセイユ「そうなのか?しかしなんだかんだ大変だったろう?」
ウルスラ「一言じゃ済まないぐらいに……まあ相手は人間なのが救いですよ」
マルセイユ「へぇ。固有魔法の強化は?」
エイラ「ん~例えばサーニャなら魔導針の距離が広がるから、昨日は基地でラジオに出れたってことダナ」
324: 2012/08/18(土) 23:52:33.49 ID:rirG+B6DO
サーニャ「にゃ?」トコトコ
マルセイユ「ん、この子猫ちゃんは?」
エイラ「おお!サーニャ、まだ寝てて良いんダゾ?」
サーニャ「にゃあぁ~」
エイラ「そうカ。お腹減ったカ~」ナデナデ
ウルスラ「どうです?マルセイユ大尉に動物へなる方も見せては」
エイラ「いいケド、ナ?」チラ
エーリカ「付き合えってかい」
ペリーヌ「最初の三人ですから……はぁ」
325: 2012/08/18(土) 23:53:06.61 ID:rirG+B6DO
つプログレスペット
エイラ「はぁああ――シンクロチップ、スロットイ〇!」カシャアン
テ口リン♪
エーリカ「クロォス!」
Stand By !
ペリーヌ「フュージョ〇ォーンッ!!!」
カッ――
326: 2012/08/18(土) 23:53:50.00 ID:rirG+B6DO
ポフン♪
エイラ「キャウ!」
エーリカ「あう!」
ペリーヌ「にゃあ!」
マルセイユ「素晴らしい……実に前衛的だ!」
ウルスラ「基本はこのノリですから」
マルセイユ「え、じゃあ私もあれやって良いのか?」ワクワク
ウルスラ「もちろん。止めはしませんよ」
マルセイユ「なるほど!」ニヤ
327: 2012/08/18(土) 23:54:32.50 ID:rirG+B6DO
つリンクペットエクシード
マルセイユ「はぁああああああああああああ!!!獣化チップ、スロッ〇イィイイイイイイン!!!」
ピキィン!
マルセイユ「――ビィイイイストアウトォオオオオ!!!」
カッ――
ポフン♪
328: 2012/08/18(土) 23:55:37.71 ID:rirG+B6DO
マルセイユ(こんな感じか!)バサッ
エーリカ(そうだけどアンタ、ほんと似合うね)
マルセイユ(そうか?なら私の勝ちだハルトマン!)バサバサ
エーリカ(止めてくんないかな……羽痛い)ザラッ
ペリーヌ(……なんか騒ぎ方がしつけ損なったインコみたいですわ)ボソ
サーニャ(本当?)
エイラ(うん!中佐がアドリブ助かったってのとそこのマルセイユ大尉はラジオ褒めてくれたぞ)
サーニャ(良かった~)
ウルスラ「ワシは怖いです……」ジリ
329: 2012/08/18(土) 23:56:15.85 ID:rirG+B6DO
ウルスラ「と、まあこんな感じですよ。『トランスストライカー』なんていうのも有りますが今は大尉に必要ないでしょう」
マルセイユ「クェ」
エーリカ「あう」
ウルスラ「姉様、私が後片付けをやっておきますから基地内の案内でもして差し上げたらどうです?」
エーリカ「あぅう?」
マルセイユ「キュケゥ!」バシ
エーリカ「ぐるぅ……」
マルセイユ「――クケェ!」ガシッ
ビュン!
エーリカ「きゃわん!?あわうううううううぅ……」
ウルスラ「あぁ!?姉様が拐われて!」
330: 2012/08/18(土) 23:59:21.61 ID:rirG+B6DO
~廊下~
エーリカ(ちょっと!何で私を獲物にするのさ?)
マルセイユ(ふん、お前は歩くのが遅すぎるからだ!)
エーリカ(あー!ダックスバカにしないでよ!)
マルセイユ(はんっ!聴力と嗅覚以外はワシが勝っているからな!)
エーリカ(そんなの……あっ?)
エーリカ(ピカンと来たわ!)ピカン
331: 2012/08/19(日) 00:00:00.36 ID:tcP2aKADO
エーリカ(ふーん、ほんとかなぁ~?)
マルセイユ(なんだ?)
エーリカ(次の曲がり角左折、突き当たりも左折したらすぐの部屋に入って)
マルセイユ(いいだろう)
エーリカ(気を付けて~ガラス戸あるから)
マルセイユ(うぐっ、了解だ)
332: 2012/08/19(日) 00:00:36.30 ID:tcP2aKADO
~露天風呂~
エーリカ(ふぅ)チャプ
マルセイユ(なんだ気が利くじゃないか!アフリカでは血と水が同価値でな?)バシャ
エーリカ(へぇ~)
マルセイユ(良いな!でかい風呂!)バシャ
エーリカ(じゃあこっちにいる間満喫していきなよ。ほら、こっちこっち!)チャプチャプ
マルセイユ(泳ぎなら負け……なっ!?)ズシ
333: 2012/08/19(日) 00:01:15.84 ID:tcP2aKADO
エーリカ(ど~したの~?ハンナ、バタフライが得意だったっけ~?)パチャパチャ
マルセイユ(羽毛が水を吸って重くなっている!?謀ったなハルトマン!)ザパン
エーリカ(鳥頭がいけないんだよ~?私は特になにもしてないし)
マルセイユ(ぐっ!しずっ……沈む沈む沈む~!?)ブクブク
エーリカ(おー仕方ない。この猟犬ちゃんが回収したげよう!)
マルセイユ(ぐぼっ!ちょっ!へぇえうええるぷぼっ!!?)ガボッ
334: 2012/08/19(日) 00:07:36.70 ID:tcP2aKADO
マルセイユ(次は絶対『Trans』したままで風呂に入らん……)ベシャア
エーリカ(少しは反省した?)
マルセイユ(んぐ……いや、お前との決着をつけるまでは諦めんよ!)
エーリカ(いい加減にして……ねぇ……?)
マルセイユ(ある歌手は言った――『熱いハートをぶつける、それが歌だ』と!)
マルセイユ(そしてあるレスラーもまたこう言った――『屁のツッパリは要らんですよ』と!)
マルセイユ(つまり(ぶるぶる~!なんか言った?)ブルブル
マルセイユ(……いや、頼むから真面目に聴いてくんね?)ベチャア
マルセイユ(なんか私がバカみたい……クソッ)
335: 2012/08/19(日) 00:10:28.09 ID:tcP2aKADO
~夜、バルクホルンとエーリカの部屋~
エーリヒ(一日騒がしかったなぁ)
エーリカ「べーたで……べたべたぁ……ふ……にゅう」Zzz
エーリヒ(……)チラ
ゲルト「あぅ……くりすぅ……///」ギュ
ゲルハルト(ん?何故実体化させ……ぐあっ!?)
ゲルハルト(待てっ!命に関……わる……っ)ガク
エーリヒ(……水飲んでこよ)
336: 2012/08/19(日) 00:11:18.19 ID:tcP2aKADO
~基地内キオスク~
エーリヒ(涼しいな。お、あれは……)ペロ
エーリヒ(よう、ライアーの爺さん。夜風は老体に堪えるぜ?)
ワシ(あら……私はアクィラよ。わんちゃん)
エーリヒ(っ!?済まん……見分けがつかんかった)
アクィラ(それは仕方ないわ。私のお父さんだから、彼は)
エーリヒ(そっか。ん、俺はエーリヒ)
アクィラ(よろしくね)
337: 2012/08/19(日) 00:12:12.61 ID:tcP2aKADO
アクィラ(ごめんなさい。ティナったら)
エーリヒ(いいや、変わってないから安心したさ)
アクィラ(あ、士官学校時代を知っているのね)
エーリヒ(もちろんだ。お前の父さんが一番年上だったから、みんなの親父代わりしてたな)
アクィラ(……そっか)
338: 2012/08/19(日) 00:13:00.84 ID:tcP2aKADO
エーリヒ(……ライアーは氏んだのか)
アクィラ(ええ、私は呼ばれたの)
アクィラ(『面倒見てやれ』、ですって)
アクィラ(一番近くだったのに看取れなかったから……ちょっと、ね)
エーリヒ(……爺さんらしいな)
アクィラ(え……?)
339: 2012/08/19(日) 00:13:39.35 ID:tcP2aKADO
エーリヒ(言ったろ?親父代わりだったって)
エーリヒ(ハンナの事も娘みたいに思ってたんだ)
アクィラ(……)
エーリヒ(なんか色々問題起こすのを陰日向に支えることが生き甲斐とか老後の趣味とか)
エーリヒ(だからさ、お前も娘ならアイツも娘。今は仲良く出来てる……んだよな?)
アクィラ(ええ)
エーリヒ(なら遺言通りだ。それで大丈夫じゃんか)
アクィラ(……)
340: 2012/08/19(日) 00:14:10.18 ID:tcP2aKADO
エーリヒ(さて、寝る。明日はいきなり朝飯からうっさそうだからな)
アクィラ(流石にティナのこと把握してるわね)
エーリヒ(少なくとも三日過ごしゃあ忘れない)
アクィラ(ごめんなさいね。本当に)
エーリヒ(気にすんな)
341: 2012/08/19(日) 00:15:01.16 ID:tcP2aKADO
エーリヒ(……あ、そうだ。忘れてたぜ)
アクィラ(え?)
エーリヒ(お前の兄弟か姉妹で最後に生まれた一羽をずっと爺さんは気にしてた)
エーリヒ(『無茶してないか、穹は自分のものか』って)
アクィラ(……っ)
エーリヒ(伝えといてくれな。俺はワシの連絡網って知らんからさ)
アクィラ(ええ、伝えて……おくわ)
エーリヒ(今度こそ寝るぜ。絶対中佐に捕まんなよ、アクィラ)
アクィラ(……おやすみ、エーリヒ)
342: 2012/08/19(日) 00:17:32.06 ID:tcP2aKADO
~5月29日、朝食後~
もっさん「ではマルセイユ、ハルトマン組対バルクホルン以下501組で模擬戦を行う」
ウルスラ「ミーナ中佐と坂本少佐、私は観測とバックアップをしますので」
ミーナ「下限1640フィート、10分で良いかしら?固有魔法は怪我をしない程度ね」
マルセイユ「問題ないな。私の固有魔法でもペイント弾なら氏なんさ」
エーリカ「誰かへ撃たないよ~。回避には使うけど」
ペリーヌ「どうせ使ってもシールドで防がれますわ……」
宮藤「1650……えっと550m?」
もっさん「多く見積もればそんなもんだ。全機が制限高度を超えてから10秒で交戦開始!良いな!」
343: 2012/08/19(日) 00:19:43.80 ID:tcP2aKADO
~アドリア海上空~
<<空域への侵入確認、カウント8>>
エーリカ「ハンナ、たぶんダブルの『シュヴァルム』で来るよ」
マルセイユ「良いさ。追い回して編隊から弾かれた奴を殺れば」
<<5……>>
エーリカ「何それ?集中されたら私は助けらんないよ」
マルセイユ「ふん、全部私だけでも墜とせるからな」
エーリカ「まぁた……自由にやんの?」
マルセイユ「ああ、撃墜数勝負といくぞ!」
エーリカ「ヤダヤダ……」
<<1……インゲージッ!>>
344: 2012/08/19(日) 00:20:34.99 ID:tcP2aKADO
マルセイユ「はぁっ!」ギュン
エーリカ「ま、墜とされんのは嫌だね」ギュン
ゲルト「リベリアン、そっちでエーリカを抑えろ!」
<<りょーかい!ルッキーニ!>>
<<はいさ!ばびゅーん!>>
ゲルト「アイツは私たちで潰す!」
ペリーヌ「宮藤さん、後ろの射線には入らないで」
宮藤「もちろんです」
345: 2012/08/19(日) 00:22:39.04 ID:tcP2aKADO
マルセイユ「ほう……新型ストライカーか?だが甘い!」ズガッ
宮藤「わっ!?」カキン
ペリーヌ「これが狙撃……でも恐るるに足りませんわ!」ズダダ
ゲルト「あと半分だ!追い込め!」ガガガ
マルセイユ「なんだ……半分?」
346: 2012/08/19(日) 00:23:12.27 ID:tcP2aKADO
エーリカ「シャーリィイイイイ!」タタタ
シャーリー「な!?狙いはルッキーニかよ~!」ニヤ
ルッキーニ「うにゃあ!……にひっ」ニヤ
エーリカ「はっ!?――『シュトゥルム』!!!」
ヒュルルルルル……
パシャン!パシャン!パシャン!
347: 2012/08/19(日) 00:26:10.45 ID:tcP2aKADO
ズキューン!
マルセイユ「んなっ!?」ヒュン
<<惜しい!次弾装填!>>
<<サーニャはあと2、4のセットで発射、リーネはもうコンマ1秒遅くシロ>>
<<了解よ、エイラ>>
エーリカ「やるじゃん……けど『シュトゥルム』にVT信管は相性悪いよ?」
シャーリー「そこは私たちが!」
ルッキーニ「なんとかしちゃう~!」
348: 2012/08/19(日) 00:26:46.99 ID:tcP2aKADO
マルセイユ「見切り損ねた……かっ!」
ペリーヌ「『トネール』!」ビシィ
マルセイユ「くっ!」ピシン
ゲルト「とどめだ!」ガガガガガ
宮藤「えぇええい!」タタタタタタ
ズキューン!
マルセイユ「――だが負けん!」
バ ン ッ !
349: 2012/08/19(日) 00:27:29.47 ID:tcP2aKADO
エイラ「ん?リーネ、急回避!」ピキン
リーネ「はい!」
エイラ「え……弾道が風向無視……ヤバイ!?」
リーネ「きゃあああ!?」ペシ
サーニャ「リーネさん!」
エイラ「予知より動いタ……魔法かクソッ!」
350: 2012/08/19(日) 00:30:38.74 ID:tcP2aKADO
エーリカ「更に貰ったあ!!!」ダダダ
エイラ「読めてんダヨ!」ズガガ
エーリカ「おりゃ」ヒョイ
シャーリー「クソッ!二人の火線で近づけん!」
ルッキーニ「不味いよ!サーニャ逃げて!」
サーニャ「っく!」
エイラ「サーニャアアアアアアアアアア!?」
エーリカ「サーニャん、アウト!」チャキ
サーニャ「降参です……」
シャーリー「流石だ……撃たれんためにわざとサーニャの前へ回り込みやがった!」
351: 2012/08/19(日) 00:31:18.31 ID:tcP2aKADO
マルセイユ「――隙有りだ!」
バ ン ッ ! バ ン ッ !
宮藤「うわっ……私じゃない!?」
ペリーヌ「きゃあっ!?」バチィ
<<エイラ、回り込み返……どわっ!>>
<<あ、シャーリー!?>>
<<よそ見しちゃダメだね!>>
<<ひぎにゃああああああん!?>>
ゲルト「クソがっ!!!」ガガガ
352: 2012/08/19(日) 00:31:58.19 ID:tcP2aKADO
マルセイユ「シスコンごときに持ち直されるかよっ!」クルッ
フッ――
宮藤「影?エイラさん!」
エイラ「ハルトマンは上ダ!太陽に撃ちまクレ!!!」
宮藤「はぃあっ!?」ズシャズシャ
エーリカ「遅い!立ち止まるからっ!!!」
エイラ「大尉!」
ゲルト「ターゲットを取り替えるぞ!奴はお前に任せる!」
エイラ「おっけ!サーニャの仇は頼ム!」
353: 2012/08/19(日) 00:33:05.81 ID:tcP2aKADO
エーリカ「ハンナ、さっきの横取りってんだよ?」
マルセイユ「お前も新型を横取りしたの見逃すからチャラにしろ」
エーリカ「へいへい……さてあとは」
マルセイユ「コイツらか」
ゲルト「エイラ、抜かるな!」ジャキン
つレヌスメタルMk108×2
エイラ「どっちが上か決めてやんヨ!」チャキ
354: 2012/08/19(日) 00:33:46.53 ID:tcP2aKADO
ズ ダ ン !
エーリカ「ひいっ!?」
ゲルト「火力が欲しかったからな!しかしお前に撃つとは思わなんだ!」ズダン
エーリカ「でもそれほんとのペイント!?」
ゲルト「当たってみれば判るっ!!!」ズダズダン
エーリカ(エイラとでも決着つくか微妙なのに……っ)
エーリカ(一番……マニューバへついてくるトゥルーデにこられちゃ堪ったもんじゃないよ!)
ゲルト「まだ誰もこのカノンの弾を見切っていない……エーリカ、お前にそれが出来るか!」
355: 2012/08/19(日) 00:34:32.45 ID:tcP2aKADO
マルセイユ(さっきからコイツの弾は……まるで私?)
エイラ「不思議カ?私は未来予知のウィッチだからナ……そら!」
ズ ガ ッ !
マルセイユ「くっ!」グイ
バ ン ッ !
エイラ「どう避けても私に向かって来るンダ。なら……」ヒュン
マルセイユ「首ふりだけでアレを?あり得ん!」
エイラ「ただ弾が最終軌道修正した時に最小限の予知で避けるダケサ!」
356: 2012/08/19(日) 00:35:51.94 ID:tcP2aKADO
エイラ「それに今日の私は一味違う――」
バ チ ィ ン !
マルセイユ「ぐぬっ……弾を弾で撃墜するなど!?」
エイラ「さあ……大尉――証明の時間だ」
エイラ「――この地上最強の固有魔法を使って、どちらがより強いのか答え合わせをしようじゃないか!」
マルセイユ「ハルトマンの前に肩慣らし……――良いだろう!!!」
エイラ「――ふふん、サーニャにかっこ<<ピーッ!終わりです>>
マルセイユ「な……っ」
エイラ「えええええええええええええええええええええぇ!!?」
<<続きは昼からでもやると良い。全機帰投!>>
357: 2012/08/19(日) 00:38:37.55 ID:tcP2aKADO
<<二人も終わりよ~>>
エーリカ「やったあ~終わったあ!」ピタ
ゲルト「コンバット中にいきなり止まるなぁあああああああああああああああ!!?」
エーリカ「お?」
ぷにん♪
エーリカ「ぐえっ……にしし」クスクス
ゲルト「はははハルトマンおま……ちょっいやあのえっとあれなんでうそマジで!!?///」ダキッ
エーリカ「あ~んやだ~トゥルーデなんで離してくんないの~?」
ゲルト「そ、そそそういうわけでは……じょうけけん反射だ!?///」ガシ
358: 2012/08/19(日) 00:39:58.69 ID:tcP2aKADO
マルセイユ「……」チャキ
エイラ「大尉!?ムカつくの解るケド!」
マルセイユ「私のアプローチは全て無視する癖にっ……」
マルセイユ「そんなシスコンと戯れてないで私と戦えええええええぇ!!!」
バ ン ッ !
<<あっ!ヤバイ!>>
<<ハルトマン、や、止めっ///そこはっ……ほがぁ!!?>>
<<……気絶しちゃって重いんだけど>>
<<マ ル セ イ ユ 大 尉 ?>>
359: 2012/08/19(日) 00:40:36.92 ID:tcP2aKADO
~隊長室~
ミーナ「確かにね、ここ最近トゥルーデのデレデレには私も手を焼いているわ」
ミーナ「だって実害出そうになる度、誰かに止められているんですもの」
ミーナ「それでもよ?それでもよ?」
ミーナ「射撃の名手な貴女が固有魔法まで使ってヘッドショットは無いでしょう?」
マルセイユ「ハルトマンを狙ったが……結果的にアイツは離さなかったんだ。確かに撃った私が全て悪い」
ミーナ「よろしい……って言ってあげたいけど」
ミーナ「訓練外で銃器発砲、故意によるフレンドリーファイア、度重なるハルトマン中尉への挑発行為」
ミーナ「これ以上重なると私でも庇いきれないわ。解るわよ、ね?」
マルセイユ「……ああ」
360: 2012/08/19(日) 00:41:27.58 ID:tcP2aKADO
~営倉~
エーリカ「今回はペリーヌの一人勝ちか……配当何倍だろ」
マルセイユ「何の話だ?」
エーリカ「いんや、関係ない関係ない」
マルセイユ「……そうか」
エーリカ「あ~も~エーリヒ!」
エーリヒ(なんだ?)フッ
エーリカ「ちょっとお菓子持ってきてよ!おつかい!」
エーリヒ(どーやってだ……)
エーリカ「ほれ、そこそこ!」
つ何かの配管を外した穴
エーリヒ(えー……仕方ねぇなぁ)トボトボ
361: 2012/08/19(日) 00:42:17.44 ID:tcP2aKADO
~外~
エーリヒ(……まさか捕まるとは)
三郎(済まん。正面にクラヴァッテが居る付き合いでな)ガシ
エーリヒ(断罪っすか)
三郎(いや、しない代わりに二人へ伝えておけ。『ムリダナ』と)
エーリヒ(サーセン)
三郎(はっはっは。暇になったらまた来い)
362: 2012/08/19(日) 00:43:03.54 ID:tcP2aKADO
~営倉~
マルセイユ「帰ってき……ん?」
エーリヒ「(・×・)」
エーリカ「えーそんなー」
エーリヒ(仕方ねーだろー)
エーリカ「もちっと出来る子だと思ってたのにー」
エーリヒ(もちっと物わかり良いと思ってたのにー)
リカリヒ「(……はぁ)」
マルセイユ「お前ら幸せだな……」
363: 2012/08/19(日) 00:44:05.34 ID:tcP2aKADO
~三人の部屋~
エイラ「一体何がどーなってんダヨー……」シクシク
ペリーヌ「貴女も堂々巡りが好きですわね」
エイラ「サーニャが……サーニャが大尉を気になるとか言うから私頑張ろうとしたのにィ……」グス
ペリーヌ「まあ、私は確かにマルセイユ大尉を撃墜すればとは言いましたけれども」
エイラ「昼からなんも出来なくなっタシ……ツンツン眼鏡に金巻き上げられるシ」
ペリーヌ「まあ人聞きの悪い!正当な配当な上に貴女たち二人は賭けなかったじゃ有りませんの!」
エイラ「……うぅ」
364: 2012/08/19(日) 00:46:22.41 ID:tcP2aKADO
ペリーヌ「で、当のサーニャさんは何を?」
エイラ「サウナ行ったあと寝ちまっタヨ」
ペリーヌ「それこそ寝顔でも眺めた方が良いことを思い付くんではなくって?」
エイラ「いや……こう……自制心ガ」ガクガク
ペリーヌ「ヘタレというかなんと言うか……解らないでもないような」
エイラ「はぁ……ん、これナンダ?」
つビン
ペリーヌ「これはこの前遺跡で見つけたヒカリゴケですわよ」
エイラ「綺麗だけどそんだけジャネーノ?」
ペリーヌ「――甘いですわね!」
365: 2012/08/19(日) 00:46:55.29 ID:tcP2aKADO
ペリーヌ「ウルスラさんによるとこれは自己増殖能力の非常に高い苔らしくて」
ペリーヌ「環境維持魔方陣の転写も簡単なものでしたわ」
エイラ「え?は?」
ペリーヌ「つまり!ガリアの荒れ果てた土地を救うためにとても有用なものですの!」
ペリーヌ「暗室と魔方陣さえ作れば温室栽培と同じ!いえ、更に早く作物を育てられるんですわ!」ビシィ
ペリーヌ「……エイラさん?」
エイラ「それもだけど……ペリーヌ、お前頑張ってンナ」カサ
つ昨日の手紙
ペリーヌ「いっ!?ちょっと貴女ぁ!!!」
エイラ「うん、なんか勇気デタ!サーニャと寝てクルヨ!」
ペリーヌ「待ちなさい!貴女ねぇえええええええええええええええ!!?」
366: 2012/08/19(日) 00:47:40.72 ID:tcP2aKADO
~医務室~
ゲルト「……」ムクッ
ゲルト「アレッシア先生?居ないのか?」
ゲルト「なんだ……何故私は寝ていた?」
ゲルト「う~む」
ゲルト「身体には問題ない様だし……」
ゲルト「……っ?この……残った……感触は一体……?」ギュ
ゲルト「天使の抱き心地だ……///」
367: 2012/08/19(日) 00:48:26.46 ID:tcP2aKADO
~廊下~
ゲルト「う~む」ギュ
ゲルト「違う……違う」
もっさん「おお、バルクホルン!大丈夫か?」
ゲルト「ああ、少佐。……う~む」
もっさん「どうした?」
ゲルト「いや、何だか腕に感触がな」
もっさん「?」
ゲルト「大丈夫だ。うん」トコトコ
もっさん「アイツ……今度こそ本当におかしくなったか?」
368: 2012/08/19(日) 00:49:09.00 ID:tcP2aKADO
ゲルト「お」
兼定(うっわ。シスコンの鬼神……)
ゲルト「貴様は宮藤の。だが、今それはどうでもいい」グイ
兼定(んあ?なっ///)プニ
ゲルト「……いや、これではない」ギュ
ゲルト「済まなかった。宮藤によろしくな」
兼定「……」スタ
兼定「くぅん///」
369: 2012/08/19(日) 00:49:44.63 ID:tcP2aKADO
ゲルト「なんだ……いや確かにこう……」
ピエール(ゲルトルート嬢?)
オンブラ(うーわ思い悩んでるぜ~?)
ゲルト「む、ちょっと試してみるか……」ヒョイ
オンブラ(うわぅ!)
ピエール(なんと!)
ゲルト「オンブラは近いか……?うん、ありがとうな」ギュ
ピエール(流石に他人の執事へ手をお出しには……でも何が違うんでしょう?)
オンブラ(わかんね)
370: 2012/08/19(日) 00:50:22.51 ID:tcP2aKADO
ゲルト「少し大きめの……骨格のしっかりした……毛玉っぽいもの」
グレニス「ふにゅ?」
ゲルト「おお!」
グレニス「!?」ビク
ゲルト「だ、大丈夫だ……ちょっと抱っこさせてくれ」ヒョイ
グレニス「……」ジタバタ
ゲルト「っ、確か一旦ひっくり返して」クル
グレニス「む~……」ピタ
ゲルト「よ、っと……惜しいな。だが、少しは禁断症状が治まったか」ギュ
グレニス「///」
371: 2012/08/19(日) 00:51:00.23 ID:tcP2aKADO
~ハンガー~
ゲルト「ウルスラ?」
ウルスラ「ああ、済みません大尉。今『Mk108』はクリーニ……」クルッ
ぷにん♪
ゲルト「はっ!?」ダキッ
ウルスラ「はぶっ……ぐる゛じ……」
ゲルト「―― 見 つ け た ア ッ ッ ! ! !」
ゲルト「しかし……私はウルスラを抱き締めたことなど……?」グッ
ウルスラ「そ……れ……ぇ……さま……」ガク
ゲルト「なっ!ウルスラ!?ウルスラぁああああああああああああああ!!!」
372: 2012/08/19(日) 00:53:29.84 ID:tcP2aKADO
ゲルト「ど、どうすれば!?」
ウルスラ「」ダラン
ゲルト「人工呼吸だ!人工呼吸人工呼吸……はっ!?」
ゲルト(キス?合法?口づけ?何のときにする……?)
ゲルト「 結 婚 か !! !」
ゲルト「いや待て……」
ゲルト(クリスと?フラウと?宮藤と……)
ゲルト「クソオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!?」
373: 2012/08/19(日) 00:54:08.92 ID:tcP2aKADO
ゲルハルト(……)ペチペチ
ウルスラ「う……眼鏡の縁に天使の羽が見えました」
ゲルハルト(済まない……もう私が氏んで償いたい)ズリズリ
ウルスラ「そこまで謝らなくても……」
ゲルハルト(ウルスラ、トゥルーデをなんとかしてくれ!脳の手術でもなんでも構わない!)
ウルスラ「『ロボトミー手術』と言う外科的なのが確かに有りますが……」
ゲルハルト(頼む!)
ウルスラ「まだ……まだ大丈夫です。きっと」
ゲルハルト(もう彼女が罪を犯すのを見ていたくないんだ!)
ウルスラ「……」
ウルスラ「……解りました。では」
374: 2012/08/19(日) 00:54:51.89 ID:tcP2aKADO
ウルスラ「大尉」
ゲルト「ウルスラ!大丈夫か!?」
ウルスラ「よく聴いてくださいね?」
ゲルト「あ、ああ」
ウルスラ「大 っ 嫌 い ! ! !」
ウルスラ「アンタがなに考えてるのか知らないけど私や姉様にしたことが許されると思うの!?ねぇ!!!」
ウルスラ「何が妹好きだよ!?度が過ぎりゃあただの変態だよ?変態だよ?ああん?」
ウルスラ「アンタほんとにカールスラント軍人なの!?怖いんだけど!存在がもう犯罪だよ!」
ウルスラ「ほんとに……気 持 ち 悪 い ! ! !」
375: 2012/08/19(日) 00:55:23.07 ID:tcP2aKADO
ウルスラ「ふぅ……あれ?」
ゲルト「」
ゲルハルト(たぶん大っ嫌いのニヒトリーヒェン言い切る前に気絶していたな……)
ウルスラ「まあ、それだけメンタルが弱ければとりあえず一週間は持つかと」
ゲルハルト(……ところでお前は本当に?)
ウルスラ「忘れてませんか?私は双子ですよ」
ウルスラ「これくらいのお芝居出来なければ入れ替わりなんて、ね♪」
ゲルハルト(救われたよ。ありがとう)
376: 2012/08/19(日) 00:58:09.32 ID:tcP2aKADO
~5月30日、早朝~
ドテン、ゴトン、ドカ
エーリカ(痛たぁ……)
エーリカ(エーリヒに頼んで悪かったわ。ごみんね~)
エーリヒ『(やっと解ったか……)』
エーリカ(よし、準備万端!ダーッシュ!)
ドスン
エーリカ(ふげぅ!?)
377: 2012/08/19(日) 00:58:42.02 ID:tcP2aKADO
ゲルハルト(済まんな。フラウ)
エーリカ(誰だっけ?)
ゲルハルト(……トゥルーデの使い魔だ)
エーリカ(あーそーいや!いつもお疲れ!)
ゲルハルト(いや、本当にいつもトゥルーデが済まない……)ズリ
エーリカ(だからそこまでしなくても……)
378: 2012/08/19(日) 00:59:44.77 ID:tcP2aKADO
ゲルハルト(お前の欲しかったのはコレだろう?)
つオレオ
エーリカ(うっわ、ありがとう!ごめんねほんと)
ゲルハルト(……)
エーリカ(どしたのさ?)
ゲルハルト(なんというか、頼みがある)
エーリカ(良いよ!もちろんヤバイの以外は聴いてあげる!)
379: 2012/08/19(日) 01:04:53.39 ID:tcP2aKADO
ゲルハルト(……マルセイユのサインをもらってくれないか?)
つブロマイド
エーリカ(うわ、ギリギリライン来たわぁ……)
ゲルハルト(昨日トゥルーデはウルスラに怒鳴られたあと意識不明でな)
エーリカ(はぁ!?)
ゲルハルト(まあ今は起きて運動しているが一部の記憶が無いらしく)
ゲルハルト(直談判に行くと言ったのを忘れて居たんだ)
エーリカ(つまりクリスのお願いでしょ?)
ゲルハルト(ああ、ロマーニャに来る2ヶ月前頼まれ……いや、済まん)
380: 2012/08/19(日) 01:06:18.39 ID:tcP2aKADO
エーリカ(仕方ないなぁ。トゥルーデは)
ゲルハルト(やって……くれるか?)
エーリカ(なんとかしてみるよ!でも交換条件!)
ゲルハルト(私に出来るならなんなりと)
エーリカ(そ れ は ね ー ♪)
381: 2012/08/19(日) 01:07:45.48 ID:tcP2aKADO
~営倉~
マルセイユ(ハルトマン、お前はなかなかチャレンジャーだな)
エーリカ(ほぉお?)アグ
マルセイユ(普通転がして持ってこないか?)
エーリカ(色々あるのー!ここ押したら開くんだ)パカ
マルセイユ(貰うぞ)ヒョイ
エーリカ(ちょっとー!)
382: 2012/08/19(日) 01:12:09.83 ID:tcP2aKADO
マルセイユ(ふっふふ。お前の菓子を私が食ってやる!)
エーリカ(なんでさ!将軍のお菓子だよー!)
マルセイユ(あの日までにお前に食い逃げされた菓子を取り戻す!)ツンツン
エーリカ(悪かったけどね?時効じゃないかい?)
マルセイユ(あの時浮いた金があれば……私は……オレオじゃなくて酒をー!!!)
エーリカ(あるよ?ワイン)
マルセイユ(マジかよ)
383: 2012/08/19(日) 01:13:47.98 ID:tcP2aKADO
マルセイユ(解った。ならば……ワインと引き換えに書いてくれよう)
エーリカ(んとね、『クリスちゃんへ』って)
マルセイユ(ああ、確かペンは)ゴソゴソ
エーリカ(その状態で本当に書けるのー?)
マルセイユ(――不可能はない!)キリッ
エーリカ(お風(止めんか!泳げは一応するんだ!)
マルセイユ(っと……押さえてろ)
エーリカ(おっけー!)
384: 2012/08/19(日) 01:14:24.36 ID:tcP2aKADO
マルセイユ(なかなか良い出来だな!さて、乾かす)パタパタ
エーリカ(自画自さーん……)
マルセイユ(ところでこの娘は誰かの知り合いか?)
エーリカ(うん、えっとね~……ブリタニアでリハビリ中な娘なんだよね)
マルセイユ(ふーん、お前にしては気配りが効くな)
エーリカ(そお?)
マルセイユ(よし、乾いたか。……ん?)
エーリカ(どしたの……うげっ!?)
385: 2012/08/19(日) 01:14:57.48 ID:tcP2aKADO
つ裏
マルセイユ(『P.S.お姉ちゃんの部下の人ってすごい人多いよね!』)
エーリカ(オウマイゴッドー……)
マルセイユ(まあ、百歩譲って奴の妹に書いてやるのは良い)
マルセイユ(そんでもってお前のワインと菓子の礼としても許す)
マルセイユ(だがコイツをアイツの手柄にするのだけは私のプライドが許さん!)ポイ
マルセイユ(――『エ ア ス ラ ッ 〇 ュ』!)
サ ク ッ !
386: 2012/08/19(日) 01:16:13.11 ID:tcP2aKADO
∩羽で留められたブロマイド
エーリカ(羽は端っこ刺さったけど天井じゃ取れないじゃん!?)ピョン
マルセイユ(私しか取れんな)
エーリカ(騙したのは悪かったさ……でもハンナだってトゥルーデに迷惑かけまくったよね!)
マルセイユ(うぐ……しかし誰かに頼もうと言う根性が気に入らん!直接来い!直接!)
エーリカ(だから理由あってさ?)
マルセイユ(シスコンな癖に!度が過ぎれば変態だろうが!)
エーリカ(――ハンナ……認識改めてよ!)
387: 2012/08/19(日) 01:17:00.77 ID:tcP2aKADO
エーリカ(確かにあのシスコンゴリラはもう半分、いやほとんどレイピストだし!)
エーリカ(同時に二人ヤろうともしたけど!!)
エーリカ(なんか妹関係なく自分より年下がストライクゾーンにもなったり!!!)
マルセイユ(え、いや、そこまで私言ってない……)
エーリカ(でもね!!!!)
エーリカ(自分の出来ることしようって頑張った反動なの!!!!!)
エーリカ(――だからトゥルーデをバカにすんなぁ!!!!!!)
388: 2012/08/19(日) 01:17:33.47 ID:tcP2aKADO
マルセイユ(……)ポカン
エーリカ(ぜえ……ぜえ)
マルセイユ(……っと!)ハッ
マルセイユ(い、良いだろう!そこまで言うなら決着をつけよう!)
エーリカ(空戦すれば良いんでしょ!その話乗った!)
マルセイユ(だが目先を終わらせてからだ!手抜きすんなよ!)
エーリカ(しないよーだ!)
389: 2012/08/19(日) 01:20:30.71 ID:tcP2aKADO
~ハンガー~
ウルスラ「ならお貸ししますが……」
ミーナ「大丈夫、任せて!」
ウルスラ「では説明を。シールド展開時に魔法力安定を図りました」
ウルスラ「リーネさんが損傷させてしまったところを一昨日の資材で改修したわけです」
ミーナ「つまり私に使えるわよね」ワクワク
ウルスラ「もちろん。……ところで何故いきなり?」
390: 2012/08/19(日) 01:21:18.54 ID:tcP2aKADO
ミーナ「戦況的に貴女がシュレックとMGを両方持つことがありそうでしょ?」
ミーナ「貴女以外でも『トランスストライカー』の使える人を確保しておきたいの」
ウルスラ「つまり『K―4』を使う姉様やエイラさんにも?」
ミーナ「数日中にはね」
ゲルト「戦力補完か。まあ当然だな」キリッ
ミーナ「あら、トゥルーデ?」
ゲルト「ウルスラ、メンテナンスの成果は上々だ。感謝する」キリッ
ゲルト「あと急がねば朝食に遅れる。行くぞ」キリッ
ミーナ「あれは……何が起きているの?」
ウルスラ「……まさか」
391: 2012/08/19(日) 01:29:39.49 ID:tcP2aKADO
~マルタ島沿岸、1016~
<<――こちら連合軍総司令部>>
<<これより『オペレーション・マルス』前哨戦――>>
<<――『オペレーション・ワルキューレ』を発動する!>>
<<参加する全軍の協調による前方怪異構造物体の撃破をもち、この作戦は成功とされる>>
<<全将兵の奮戦を期待する!>>
392: 2012/08/19(日) 01:30:12.77 ID:tcP2aKADO
<<こちら『天城』管制>>
<<全ウイッチの出撃許可……下りた!501部隊、上空待機を開始せよ!>>
ゲルト「よし、行くぞ」キリッ
シャーリー「おーおー、気丈に振る舞っちゃってー?」
ルッキーニ「中尉居なくて寂しくないのー?」
ゲルト「ふっ――アイツはアイツの仕事がある。それだけだ」キリッ
エイペリ「「!?」」
ゲルハルト(本当にトゥルーデ……か?)
ウルスラ(やり過ぎました……?)
もっさん「はっはっは!いつになく頼もしいな!」
393: 2012/08/19(日) 01:30:43.26 ID:tcP2aKADO
<<『ビスマルク』、『プリンス・オブ・ウェールズ』、『フレッチャー級』各艦……>>
<<及びヴェネツィア海軍、こちらの『高雄』、『秋月』以下全艦>>
<<砲戦準備完了!杉田艦長、あとは本艦だけです!>>
<<うむ!一週間前の借りを……数十倍にして返してくれる!!!>>
<<各艦から通信、『本艦がこの戦闘の口火を切られたし』>>
<<見せつけようではないか――扶桑の虎の子の咆哮を!>>
<<――『大和』全艦>>
<<――砲撃始めぇええええええええええええええええええええぇい!!!>>
394: 2012/08/19(日) 01:31:20.24 ID:tcP2aKADO
<<凄まじい……しかし、国の威信はこちらもかかっているのでね>>
<<改修された我が艦らに敵はない!!!>>
<<『ビスマルク』、これよりドームを穿つ!!!>>
<<『プリンス・オブ・ウェールズ』、最後のブランチを振る舞ってやろう!!!>>
<<放てぇええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!>>
395: 2012/08/19(日) 01:31:58.29 ID:tcP2aKADO
――ッ
宮藤「う……わ」
シャーリー「地形が変わるぜ!ありゃあ」
ミーナ「凄いわ……あれが46インチ」
もっさん「はっはっは!どうだ、扶桑とてブリタニア後に機動艦隊をそのままにはせん!」
ペリーヌ「すぁっすがですわぁ~!」
ゲルト「……サーニャ、敵を確認しろ」キリッ
サーニャ「はい……!?」
エイラ「はっ?みんな、構工口!」キィン
ゲルト「やはりか――だが読めている!」キリッ
396: 2012/08/19(日) 01:33:32.42 ID:tcP2aKADO
リーネ「高速!でも視える!」ズキュン
R―101U「……!」ズシャ
シャーリー「野郎!一発じゃ墜ちねぇ!?」
ミーナ「逃がしちゃダメよ!弾幕の向こうへ押し返して!」
R―102U「!!?
もっさん「格闘戦に特化しているな……ふん!」シャキィン
ペリーヌ「宮藤さん!一気に囲むの!」
宮藤「はいっ!ルッキーニちゃん!」
R―103U「
ルッキーニ「はいさ~!……気を付けて!強くなってるよ!」
397: 2012/08/19(日) 01:34:08.05 ID:tcP2aKADO
ゲルト「――さあ来い!貴様らは私が血祭りに挙げてくれる!!!」キリッ
F/A―32C「!……!!!」
XFA―36A「!!!」
ウルスラ「大尉!?データが無いのはダメですっ!」
ゲルト「ウルスラ――心配無用だ!」キリッ
ズダン!ズダダン!ズダン!
F/A―32C「!…
XFA―36A「
ウルスラ「今のは……」
ゲルト「なにも驚く事はない――『Mk108』特有のモーメントを利用した速射だ!」キリッ
ウルスラ「……速射用の改造なんてしてませんよ」
YR―99「……!……!?
ルッキーニ「まだ来るよ!」
シャーリー「一応弾幕で墜ちてはいるんだよな……クソ!」
398: 2012/08/19(日) 01:36:06.70 ID:tcP2aKADO
<<中佐!特大を捕捉……弾幕を抜けます!>>
<<シャーリー、コイツは受け持つからアッチを頼むヨ!>>
シャーリー「んじゃ任した!……来たか!」
ミーナ「最後の要塞ならこれくらいは覚悟してたわ」
スフィルナ「……」
クラリアス「……」
リーネ「大きな……気球船みたい」
宮藤「直掩機も居ます!」
ジオペリア「!!!」ピシュン
セピア「!!!」ビビビ
ゲルト「よろしい……――この穹から駆逐してくれる!!!」キリッ
399: 2012/08/19(日) 01:38:00.54 ID:tcP2aKADO
~『伊400』艦内~
エーリカ「第三段階は海面浮上から速攻で垂直上昇、内部への奇襲……」
マルセイユ「聞いた話だが……この方法を考案するために少なからず被害が出ている」
エーリカ「……負けらんないね」
マルセイユ「ああ、譲れん」
<<みんな!大型は艤装が終わってないわ!>>
<<ちょっ!?いきなりなんですの!>>
<<それならいくぜぇ!!!――ハイスピードマルチレイヤーライトニングシールドクラッシャアアアアァァァ!!!>>
<<またこれぇえええええええええええええええ!!?>>
<<向かってくる!?いやっ!>>
<<リーネちゃんは殺らせないッッ!!!>>
400: 2012/08/19(日) 01:38:47.46 ID:tcP2aKADO
<<烈ッッ……>>
<<風ッッ!!!>>
<<――ずぁあああああああああああああああああああああああああああん!!!>>
<<私に無謀に掛かって来るからだ――フハハハハハッ!!!>>
<<どうしましょう……大尉を早くなんとかしないと>>
<<サーニャ~>>
<<エイラ、弾幕の向こうに敵はもう居ないわ……っ?>>
<<ドシタ~?>>
<<無線が混線してただけよ>>
<<その言い方、なんか聴こえたみたいダナ~>>
<<ザザッ……ば……ザザザッ……な『……』で……リをつ……ぞ>>
401: 2012/08/19(日) 01:42:42.68 ID:tcP2aKADO
~ドーム内部~
<<こちら航空管制、発進を許可する!>>
<<外の障害はすでに排除が完了!コアも目視出来ているだろう!>>
<<健闘を祈る!>>
エーリカ「――『カラヤ・アイン』!」
マルセイユ「――『ゲルブ・フィアツェーン』!」
「「テイク・オフッッ!!!」」
402: 2012/08/19(日) 01:43:39.18 ID:tcP2aKADO
エーリカ「よくみてハンナ!コアが逃げそうだよ!」
リトルマザー「……」ソワ
UAV’S「!!!」
マルセイユ「問題ないっ!」パンパン
エーリカ「さっすが!」ズダダダ
マルセイユ「ふっ!そっちもそれでこそだ!」ズガガ
リトルマザー「……!?」フワ
エーリカ「まあね!にっしし……引っ越しのお荷物泥棒しちゃうよ!!!」ズガガガ
マルセイユ「真珠は素肌にくっつけてろ!!!」ズガッ
リトルマザー「!!!」カッ
403: 2012/08/19(日) 01:45:16.60 ID:tcP2aKADO
ピ シ ュ ン !
ピ シ ュ ン ! !
ピ シ ュ ン ! ! !
リトルマザー「!!!」ビビビ
―― カ ッ !
マルセイユ「なっ……考えたな!ビームの檻か!」
ジ ジ ジ ジ
エーリカ「密室トラップで誘き出したエース二人を確実に地獄送り……嵌められたね!」
バ リ バ リ バ リ
マルセイユ「だがな――」
エーリカ「そんなトラップで――」
「「――型に ハ マ る 私たちなんかじゃないんだよ!!!」」
404: 2012/08/19(日) 01:46:38.92 ID:tcP2aKADO
エーリカ「見せてあげるよ!ハンナ!」ヒュン
マルセイユ「ああ!私もお前に見せてやる!」ゴゴゴ
エーリカ「別れてから五年くらい!」
マルセイユ「培った成果って奴をな!」
エーリカ「――『シュトゥルム』フルスロットル!!!」
マルセイユ「――『アドラー・マニューバ』!!!」
405: 2012/08/19(日) 01:47:36.15 ID:tcP2aKADO
リトルマザー「!!!」
マルセイユ「――母国を離れて!!!」
エーリカ「――過ごしてきた時間の分だけ!!!」
マルセイユ「――飛んだこの穹を!!!」
エーリカ「――漆黒と真紅に染められて!!!」
マルセイユ「――あの日から奪われた『ソラノカケラ』を!!!」
「「――今ここで取り戻す!!!」」
リトルマザー「――!!!」
406: 2012/08/19(日) 01:49:04.58 ID:tcP2aKADO
――砕け散れッッ
――この穹に
――還りやがれぇえええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!
407: 2012/08/19(日) 01:50:54.45 ID:tcP2aKADO
――ボフッ
――ガシャン……ガシャ
エーリカ「崩れてく……終わった」
マルセイユ「ふっ……お前にマザーは取られんかったしな」
エーリカ「えー同時だよ?今の」
マルセイユ「……決着をつけるか」
エーリカ「仕方ないよね」
マルセイユ「互いに手の内は晒した」
エーリカ「隠し玉なんて通用しない」
マルセイユ「正々堂々……」
エーリカ「最後までっ!」
408: 2012/08/19(日) 01:51:45.42 ID:tcP2aKADO
「ははっ!さあ――いくぞハルトマン!!!」
「良いよ!おいでよ――ハンナ!!!」
二人は隣り合った体制から背を向け、同じ平面を一直線に散開する
<<何年振りだ?お前と殺り合うのは!>>
<<初めてじゃないの?ハンナに本気出したことなんて無いからッ!>>
<<言ってくれる!だがお喋りはここまでだぞ!>>
<<冗長なのはそっちだよ!じゃあ決着まで暫し……無線はさよならだ!>>
<<ふん、永遠に成らなきゃ良いがな!>>
409: 2012/08/19(日) 01:52:20.36 ID:tcP2aKADO
「っ!」
『悪魔』は向き直ると手に持つ機関銃のトリガーに指を掛ける
今、強いられているのはこのエースを撃墜すること
自分の持てる全てで彼女の全てに応え、いなし、打ち砕く事だ
相手がその気なのだ
応えずには居られない
410: 2012/08/19(日) 01:53:04.65 ID:tcP2aKADO
「っく!はあ!」
『星』も同じくその場で切り返し、銃を構え直す
長年望んだ一戦
明らかに自分はこの状況を招いてしまった落ち度が多分に有るだろう
その事への覚悟はこの闘いを最初に望んだ時には用意していた
でも今は忘れよう
今はただ眼前の彼女へ自分の力を見せつけるだけなのだから
411: 2012/08/19(日) 01:53:36.49 ID:tcP2aKADO
「「――っ!」」
接近する二人に流れる静寂を重低音が切り裂く
図った様な瞬間に放たれる火線
互いの未来位置へと予測して鋭利な鉛を撃ち込んでいく
今、この穹に於いて真に命を賭けた決闘が始まった
412: 2012/08/19(日) 01:54:22.93 ID:tcP2aKADO
413: 2012/08/19(日) 01:56:24.62 ID:tcP2aKADO
「はぁ、ふぅっ」
『星』の放つ魔法力の籠った弾丸はただの軌道を描かない
その名を示すとすれば――『偏差射撃』
未来の『先読み』、空域の『三次元空間把握』、弾丸への強化である『魔弾』
全てが均整を保って混在した存在であり、最強の固有魔法の一角を成す
しかし――
414: 2012/08/19(日) 01:56:55.00 ID:tcP2aKADO
「アレを躱す……いや、受け流しているのか?」
絶対的被弾位置へと撃ち込まれている筈の弾丸が『悪魔』と交錯しては穹に消える
その理由は『悪魔』の持ちうる魔法
『気流操作』は自分の思うがままに風を集め、放ち、纏い、味方にするのだ
それは穹の魔女が友とする不変の存在
太陽、月、雲、雨、水面、大地――
――そして絶えることの無い風
穹を翔る為に最も不可欠な要素から彼女は愛されていた事がこの結果を産み出していた
415: 2012/08/19(日) 01:57:35.20 ID:tcP2aKADO
「へへっ……反撃かな」
後ろ向きに翻り、銃口から焔を迸らせる
その火線もまた気流を纏って『星』を切り裂かんと滑っていく
「おっと」
正確な射撃は彼女の体勢を崩す為には十分過ぎた
一瞬怯ませる事がそれからの優位さや戦術を潰す事へ繋がるのだから
416: 2012/08/19(日) 01:58:20.18 ID:tcP2aKADO
「うりゃっ!」
身体を反らし、出力を垂直にしながらロールする
上空へと機位を移した『悪魔』はその体勢から下方への螺旋機動を行う
「流石だな。だが太陽を背負おうが私には効かん!」
鉛の矢の群れが『悪魔』へ向かって放たれていく
417: 2012/08/19(日) 01:59:12.47 ID:tcP2aKADO
「っ!」
固有魔法の弾丸は『星』の視覚を無視してイメージの空間へとバラ撒かれる
堪らず横へと逸れた彼女に追撃を――
「喰らえッ!」
――その瞬間だった
「『シュトゥルム』!」
419: 2012/08/19(日) 02:02:26.17 ID:tcP2aKADO
「残念でした!終わりだよ!」
『悪魔』は気流を操り、一瞬の無風空間を作った
その中で脚の機械箒を水中のばた足の様に荒々しく、一方ではバレエの様に繊細に動かし
――『星』の放つ火線の上へ乗り上げた
「これなら!」
「クソ!」
銃口のズレに機敏な反応を見せられ、弾倉の残弾がみるみる減少する
420: 2012/08/19(日) 02:03:53.49 ID:tcP2aKADO
「こっちの番だぁああああ!」
その火線へ向かうという危険な戦法から、照準も無しにただ真っ直ぐ標的へトリガーを全開で引き絞る
「ちっ!」
後方へ身体を起こしたままの旋回を行っていたが為に、わき腹や頭の横をその鋭利な風のナイフが掠めていく
「ダメかな!」
出しうる最高速で『悪魔』が『星』の背後へ回ると
「視えてるぞ!」
しかし先程とは違い、『星』から『悪魔』への捕捉は完璧だった
421: 2012/08/19(日) 02:04:54.85 ID:tcP2aKADO
トリガーを引きながら機械箒への魔法送出力を調整しての高速ターン
「ぐうっ!」
機関銃の火線と火線がぶつかり合い、魔法力由来の蒼き火花と雷が飛ぶ
そしてこの美しき光景に疾駆する黒の双影が輪郭を持たせていく
「やるしかないか……アイツもビックリするだろう!」
「そろそろ終わりにしなきゃ弾が、ね。もう一回だ!」
422: 2012/08/19(日) 02:05:25.81 ID:tcP2aKADO
二つの影は互いに意図を隠して翻る
「ハンナ!!!」
「ハルトマン!!!」
しかしもう向かい合って既にやることは理解していた
同一直線上での正面攻撃――ヘッドオン
423: 2012/08/19(日) 02:06:12.88 ID:tcP2aKADO
――二人は鏡の様な存在だ
――向かい合って初めて本当の自分に気が付く
――しかし似ては居るが正反対だ
――そう、『悪魔』と『星』は同じ暗黒の世界でしか生きられない
――されど『悪魔』は闇の中を自由に蠢き、『星』はただ何も出来ず地上を見つめるのみ
――互いに憧れ、憎み……愛する
――それはまるで彼女たちが穹を己の命を賭す舞台に選び、別れたのと同じだ
424: 2012/08/19(日) 02:08:04.38 ID:tcP2aKADO
――巡り逢うべくして出逢った二人を分かっていた時間
――その歩む道が再び交差する
――時がゆっくりと流れゆく
――その道は遠回りだったのかもしれない
――ただ一瞬の同調を求めて
――今
「「うおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉ!!!」」
425: 2012/08/19(日) 02:08:51.94 ID:tcP2aKADO
――静寂が訪れた
――二人は一瞬で入れ違った後、互いに銃口を向け合い静止する
「ハルトマン、その腰の手を離せ」
「やだね。ハンナこそ上着から手ぇ抜いたら?」
426: 2012/08/19(日) 02:11:03.32 ID:tcP2aKADO
「お前が抜いたら私はMGの引き金から手を離そう」
「ふーん、無駄撃ちしまくったただのぼっこで何が出来るのかな?」
「ふふふっ……お前の拳銃、さっきの小型で撃ち尽くしただろうが?」
「「……」」
427: 2012/08/19(日) 02:12:09.22 ID:tcP2aKADO
「そんなに言うなら撃ってみろ。私の『魔弾』が貴様の頭を撃ち抜く前に、な?」
「別に良いよ?私、固有魔法で弾の位置を致命傷から少し逸らせば宮藤に治して貰えるもん」
「逆にハンナはヤバイんじゃないの?MGじゃ助からないよ」
「私を誰だと思っている?『アフリカの星』にそんなへなちょこ弾が当たるか!」
「んじゃ、3、2、1……――」
「ぐっ!」
428: 2012/08/19(日) 02:12:56.62 ID:tcP2aKADO
――カ チ ン
429: 2012/08/19(日) 02:14:17.63 ID:tcP2aKADO
「あら?ハンナ、拳銃ってハッタリだったの」
「ハルトマン……お前のMGもか」
「いやあ~さっきのすれ違いしてた時にいきなり気流の爆発音したでしょ」
「弾切れを隠したのか」
「そのあとハンナの弾切れに気が付いたんだけど」
「むしろハンナの拳銃はあと一発くらい有るんじゃないかって」
「無いさ。突入時に背後へ一撃見舞ったあと、側面へ撃ち切ったからな」
「それに元から誤射防止に一発は空砲なんだ」
「そっかぁ~」
430: 2012/08/19(日) 02:15:18.10 ID:tcP2aKADO
「「ま、また引き分けだよな!あっはっは!」」
――ゴゴ……ゴ
「あ、あれ?無線入れて……な、ないよね?」
「大気が怯えている?そ、そんな……」
「「……」」
「ハルトマン、先に撃ったのお、お前だよな?」
「な、何言っちゃってくれてるのかな?ハンナがトゥルーデ撃ったのがさ、最初じゃん?」
――ゴゴゴゴゴゴ……!
431: 2012/08/19(日) 02:19:35.39 ID:tcP2aKADO
「じゃんけんでさ。き、決めない?」
「む、無線を先にどっちが入れるかか?」
「あ、でも良いや。ハンナ、私より先に何でもしたいんだもんね?」
「い、いや……この場合の敗けは入れた方だろう」
――ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ! ! !
「「それじゃどうすんのsガッ――
~THE END~
432: 2012/08/19(日) 02:20:43.55 ID:tcP2aKADO
エーリカ(起きたらなんか『Trans』してる……どうしようね~)
マルセイユ(私に聞くな)
エーリカ(そういやよく考えたらワシかぁ……だから鳥頭の如く何回も何回も……)
マルセイユ(いい加減にしろよきっさま!)
エーリカ(ちなみにさっき誰かがシャーリーとトゥルーデを無理やり『Trans』させつつ、『フリーガーハマー』で殴り飛ばしてきたらしいよ)
マルセイユ(なんて奴だ!私たちをやった奴は懲らしめてやる!)
433: 2012/08/19(日) 02:22:13.61 ID:tcP2aKADO
ミーナ「こほん」ゴゴゴ
エーマル「「!」」ビクゥ
ミーナ「――さて、貴女たちに発言権はないわ」ゴゴゴ
ミーナ「今すぐマフラーと羽毛布団に成りたく無かったら、私に処分を任せるか銃殺刑か誠意のある態度で選びなさい?」ゴゴゴ
マルセイユ(発言禁止で一体どうすれば……)
エーリカ(『アレ』をやるしかないね……)
マルセイユ(何か策が?)
エーリカ(仕方無いんだ。ハンナは私がやった結果を見てから決めて)
434: 2012/08/19(日) 02:24:11.16 ID:tcP2aKADO
エーリカ「あう!」
ミーナ「どちらにするの? フ ラ ウ ?」ゴゴゴッ
エーリカ「きゃいん!」ビクッ
エーリカ(うっ!)
エーリカ「きゃううぅん~……」パタ
エーリカ(殺られた~……からの)
エーリカ「くぅ~ん///」クルッフリフリ
エーリカ(服従のポーズ!)
435: 2012/08/19(日) 02:25:12.58 ID:tcP2aKADO
ミーナ「あら!良いの?フラウ」キラキラ
エーリカ(う、うん……)
マルセイユ(……)ゴクリ
ミーナ「じゃあ!いっただっきまーす!」
エーリカ(地獄で逢おうぜ……)
マルセイユ(ハ、ハルトマァアアアアアアン!!?)
436: 2012/08/19(日) 02:28:24.86 ID:tcP2aKADO
キャキャキャイーン!?
サーニャ「……」
エイラ「……中佐」
ゲルト(不問にするためだから良かろう。しかし……)キリッ
ピギャアアアアアア!?
シャーリー(……あの決闘の間中ずっと艦隊は何も言って来なかったな。まぁビスマルクとか扶桑艦隊はこっちの味方だけど)ブル
ゲルト(少し気になるが私たちに関係の無いことだ)キリッ
エイラ「作戦成功で良しにして忘れヨウ。この犬と鳥の叫びも……一緒に」
ギャアアアアアアン!?
437: 2012/08/19(日) 02:29:09.79 ID:tcP2aKADO
~次の日、滑走路~
マルセイユ「じゃあな、ハルトマン……」ゲソ
エーリカ「うん……」ゲソ
マルセイユ「あと……ち、中佐、これ渡しといてくれ」
つサイン付きブロマイド
ミーナ「あら?自分で渡したら?」ニコ
438: 2012/08/19(日) 02:31:33.27 ID:tcP2aKADO
マルセイユ「うぐ……プ、プライドの問題でだな。私からh「渡 さ な い の ?」ニコ
マルセイユ「ひっ!?……ハルトマン、頼む!」
エーリカ「……うん。で、こっちからは私とウルスラがこれを」
つワイン&『Trans!』マット説明書付き
マルセイユ「ありがた……いな、うん。妹にももう一回謝っといてくれ」
ミーナ「自 分 で「勘弁してください!ごめんなさい!!!」
ミーナ「謝られてもなんのことか解らないわ~?」ニコ
マルセイユ「……お世話になりました」
ミーナ「またいつでもどーぞ!」ニコ
~Fin……?~
527: 2012/09/03(月) 00:18:40.70 ID:rz1avvzXo
~504基地~
ルチアナ「え~皆さん、こんにちは。ルチアナ・マッツェイです」
ルチアナ「ここはローマ守衛の任務中な504、『アルダーウィッチーズ』」
ルチアナ「……のはずだったんですが」チラ
フェル「ひゃあん」
マルチナ「わん?」
528: 2012/09/03(月) 00:19:45.63 ID:rz1avvzXo
フェル「くぎるるる!?」プチン
マルチナ「がう!」
ルチアナ「……はい、止めましょうね」プラン
フェル「ひゅあぁん!」ジタバタ
マルチナ「がうー!」バタバタ
ルチアナ「……はぁ」
ルチアナ「なんでこんなことになっちゃったんだろ」
529: 2012/09/03(月) 00:20:12.22 ID:rz1avvzXo
~おととい~
フェデリカ「って訳で私、パティのお見舞いにブリタニアまで行くわ!」
ドミニカ「いきなり唐突だ」
マルチナ「良いなー!僕も行きたい~!」
フェル「ダメよ!私たち居なかったらヤバイでしょ!」
ルチアナ「フェル隊長……珍しくまともなこと言いましたね」
フェル「あっら、失礼ね!」
フェデリカ「あはは、寂しいのはわかるけど三日で帰ってくるから!」
530: 2012/09/03(月) 00:22:54.56 ID:rz1avvzXo
フェデリカ「それでちょっと真剣な話なんだけどねー」
フェデリカ「私だけじゃなく、竹井も基地を留守にするのよ」
ジェーン「会議への出席ですよね」
醇子「ええ、守衛任務には付き物だから」
フェデリカ「そーそー。対外交渉任せたらなんとかなるから隊長代理で!」
マルチナ「本人目の前にしてなんとかなるって責任全部投げ!」キラキラ
フェル「そこに痺れる憧れる~!」キラキラ
ルチアナ「ああはなって欲しくないような」
531: 2012/09/03(月) 00:29:22.87 ID:rz1avvzXo
アンジー「戦闘配置は?私とドミニカ大尉は体調的に……」
フェデリカ「貴女はリハビリ含めて輸送機の護衛に私と来るの。飛ぶのガリアまでの短距離だから~」
アンジー「えっ」
マルチナ「ずっこい~」
アンジー「仕方ないだろう……」
フェデリカ「そして大将は管制やりなさい」
ドミニカ「リハビリなら二人とも行った方が良くな……っ」チラ
ジェーン「うぅ……」ウルウル
フェデリカ「ねー?」
532: 2012/09/03(月) 00:29:49.72 ID:rz1avvzXo
フェデリカ「カールスラント国境配達の天姫と錦も二、三日で帰ってくるし!」
フェデリカ「三人とジェーンが居れば三日くらい問題ないわ!」
マルチナ「おー!」
フェル「やったろうじゃないのー!」
ルチアナ「501への増援要請は?」
フェデリカ「どんどんしちゃって良いわよ~!まあ今は問題ないって連絡してあるけどねー」
醇子「あっ、いつか501にもこの前の挨拶に行かなきゃ」チラ
フェル「いっ!」ギク
マルチナ「うっ!」ギク
ルチアナ「えっ……ってあの、ごめんなさい」
533: 2012/09/03(月) 00:36:02.31 ID:rz1avvzXo
~夜、レクリエーションルーム~
ドミニカ「ちっ」
フェル「ええっ!私なんかした!?」
ドミニカ「済まん、アルコール分が足りなくて」
フェル「あ~……」
マルチナ「ジェーンと一緒にパブでも行けば~?」
フェル「そうよ~熱く盛り上がって来たら~?」
ドミニカ「くっ……いや、持ち堪えてみせるさ」
534: 2012/09/03(月) 00:36:28.95 ID:rz1avvzXo
ジェーン「そうです!確かに酔った大将は好きですけどシラフな大将はもっと好きです!」
ジェーン「そんでもって抗いながら暴走しちゃう大将も……///」
ドミニカ「――C’moooooooon!」ガタッ
ジェーン「きゃああ///」
フェル「ま~あた手の早いこと早いこと。ありゃベッド行きかしら」
マルチナ「ねー」
535: 2012/09/03(月) 00:40:43.45 ID:rz1avvzXo
ルチアナ「二人とも」トコトコ
フェル「なにかしら?」
ルチアナ「いい加減寝ましょうよ。明日は早いですし」
マルチナ「えー」
フェル「今は私たちに与えられた自由時間じゃな~い!」
ルチアナ「はぁ……そう言っていつもここで寝ちゃうの誰ですか?」
ルチアナ「実はその髪型はここでの寝癖なんじゃないかって去年みんなで大騒ぎしたの忘れましたか?」
フェル「お、オーケーオーケー。寝ましょう!」
マルチナ「えー」
536: 2012/09/03(月) 00:42:21.52 ID:rz1avvzXo
~マルチナの部屋~
マルチナ「なんだよー寝れるわけ無いじゃんかー」
「はぁあっ……ん……」
「ふふっ……」
マルチナ「……いや、ほんと僕、今月の部屋割りのくじ運悪かった」
「おっと」
「ひゃっ!?ふぁああああああああああああああああああああああん///」
マルチナ「だー!///」
537: 2012/09/03(月) 00:43:06.70 ID:rz1avvzXo
ガラン!
マルチナ「すーはーすーはー」
マルチナ「ダメだ。うん、窓際で寝よう!」
マルチナ「きっとアンジーとか早く寝る人は気になんないんだよね!もうっ!」
マルチナ「はぁあ~」
マルチナ「ん……お月さま真っ赤だ……」
マルチナ「……」
マルチナ「Zzz」
538: 2012/09/03(月) 00:44:45.48 ID:rz1avvzXo
~朝、レクリエーションルーム~
ルチアナ「……」
ボロニーズ?「……」
フェル「よーしよしよしよしよしよし!」ナデナデ
ボロニーズ?「がう!がう!」ピョン
フェル「おおーう!」
ジェーン「可愛いなぁ」
539: 2012/09/03(月) 00:45:16.65 ID:rz1avvzXo
ドミニカ「……なんだコイツは」
ルチアナ「マルチナの部屋に居たんですけど」
ジェーン「えっ?」
ボロニーズ?「わん!がう!」
フェル「ん~?それで」
ボロニーズ?「がう!わんわん!」
フェル「あら、ほんと!?」
ボロニーズ?「くぅーん」
フェル「大変だったわねー……」ナデナデ
540: 2012/09/03(月) 00:46:18.98 ID:rz1avvzXo
ジェーン「フェル中尉、犬語が解るんですか?」
フェル「へ?なにそれ?」
ドミニカ「相づち打てば良いってもんじゃないぞ……」
ボロニーズ?「がるるるるる……」
フェル「だって仲良くしたいじゃなーい!」
ルチアナ「隊長……この子はマルチナの部屋に居たわけですよ?」
フェル「それってつまり迷い込んだ野良犬でしょ?」
ボロニーズ?「がう!?」キッ
ルチアナ「良いよ、マルチナ。噛みついて」
541: 2012/09/03(月) 00:47:38.12 ID:rz1avvzXo
ドミニカ「あれはマルチナだ。確かに」
フェル「どーいうことよー!?」
マルチナ「ぐるがぁああう!」
ジェーン「じゃあなんでわんちゃんに?」
ルチアナ「昨日は寝るのぐずってたけど……」
ドミニカ「ん~……ダメだ。血中アルコールが足りないから考えつかん」
ルチアナ「とりあえずフェデリカ少佐に連絡します」
542: 2012/09/03(月) 00:48:03.55 ID:rz1avvzXo
~管制室~
<<あっははは!面白い冗談ね!>>
ルチアナ「至って真面目ですが」
<<むー、そんなこと言わなくても良くなーい?>>
ルチアナ「別に隊長を怒ってるわけじゃないんですよ」
<<で、状況をちゃんと話して?>>
543: 2012/09/03(月) 00:51:54.15 ID:rz1avvzXo
<<つまりーティナは寝ないで夜更かししてたらわんこになってたの?>>
ルチアナ「お、恐らく」
<<あの子……動物もどきだったのかしら>>
<<いや、まさかポリジューs「隊長、今ブリタニアだからってそれ以上は不味いです」
<<ケチ!私だってプライズ・ノートン基地でお酒ご馳走になってるばっかじゃないのよ!>>
ルチアナ「……」ガチャ
544: 2012/09/03(月) 00:53:09.49 ID:rz1avvzXo
フェデリカ「あーもー!切られちゃった……」
アンジー「ふざけすぎで飲みすぎです」
フェデリカ「貴女もそう言うの……?」グス
アンジー「泣き落としは効きません」
フェデリカ「リベリオン軍のブリタニア支店よ、ここ!お誘いに乗らない方がフィゴーナじゃないわ!」キリッ
アンジー「かっこよくしてもダメです」
545: 2012/09/03(月) 00:53:36.05 ID:rz1avvzXo
ルチアナ「……」
フェル「あー……まー……ねぇ?」
マルチナ「わぅー」シュン
ルチアナ「どうしよう……」
ドミニカ「一応連絡はしたんだ。あとは竹井か配達組が帰ってくるのを待てばいい」
ジェーン「治す方も東洋の神秘な扶桑が居れば!」
フェル「そーよ!むしろマルチナを弄って過ごすべきだわ!」
マルチナ「わん!?」ダッ
546: 2012/09/03(月) 00:57:47.22 ID:rz1avvzXo
ドミニカ「お、逃げたぞ」
マルチナ「がう!」フン
フェル「あーっ!今アンタなんか失礼なこと言ったでしょ!」
マルチナ「わぅう!」スタタ
フェル「逃がさな……はぐっ!?」
ガ ッ !
マルチナ「ふふん!」タタッ
フェル「マルチナァアアアアアアアアアアア!!?」ダクダク
547: 2012/09/03(月) 00:58:28.68 ID:rz1avvzXo
~廊下~
マルチナ「ふっふーん!」
フェル「この黄色毛玉がぁああああああああああああああああ」
マルチナ「うーっ!」トン
フェル「きゃっ!?」ガシャン
つ る ん ☆
ドミニカ「どんがらがっしゃーん」
548: 2012/09/03(月) 00:59:10.30 ID:rz1avvzXo
フェル「ぐぬぬぬ……まだよ!まだだわ!」
マルチナ「ふー……ふー……」ハッハッ
フェル「疲れたみたいね?」
フェル「さ~あもう観念しなさい!大人しく私の飼い犬になるのよー!!!」ダッ
マルチナ「わん」ピョン
フェル「右?」
マルチナ「わん!」ピョン
フェル「読めたわ!次も右ね!」クルッ
マルチナ「わぅ!?」
ご ち ー ん♪
フェル「っ……つ~!?」ジーン
549: 2012/09/03(月) 01:05:02.98 ID:rz1avvzXo
ジェーン「お昼ですよー?」
マルチナ「くぅん!」
フェル「あ、はーい!……一時休戦よ!」
マルチナ「わん!」
フェル「昼こそアンタを撫で回してやるんだから!」
マルチナ「ふっうーん?」
550: 2012/09/03(月) 01:05:39.54 ID:rz1avvzXo
~レクリエーションルーム~
フェル「うっぷ……食べ過ぎたわね」
マルチナ「けぷ」
マルチナ「わぁあう」
フェル「良いわ……昼寝しなきゃやってらんないもの」ゴロン
マルチナ「……」ジッ
フェル「大丈夫よ。ほら」ポンポン
マルチナ「……」
551: 2012/09/03(月) 01:06:06.94 ID:rz1avvzXo
ルチアナ「あら?二人とも……」
フェル「くかー」
マルチナ「ぐー」
ルチアナ「結局は仲良いんだから」
ルチアナ「……」
ルチアナ「そうだ」ポン
つメジャー
552: 2012/09/03(月) 01:06:33.03 ID:rz1avvzXo
フェル「んー……ん?」グニ
マルチナ「ふぎゃう!?」
フェル「あ、ごっめーん」
マルチナ「がう!がうがうー!!!」カプ
フェル「きゃあ!ちょっと噛まないで!」
マルチナ「がう!」
フェル「今度は私が追われるのー!?」ダダッ
553: 2012/09/03(月) 01:07:15.82 ID:rz1avvzXo
フェル「やーめーてー!?」
マルチナ「がうがう!」
フェル「悪かったわよ!朝から確かに酷いことしたわ!」
フェル「でもマルチナのこと気にしてたから!」
フェル「心配だったの!」
マルチナ「ぅ……」
フェル「悪気なんて無かったのよ……」
フェル「ね、だから……」
フェル「お い で ★」ニヤ
マルチナ「きゃいん!?」スタタタ
554: 2012/09/03(月) 01:07:44.22 ID:rz1avvzXo
フェル「なんで今の流れで逃げるのよ~!」
マルチナ「ががるぅ~!」
フェル「感動的に抱き締めあって仲直りでいいじゃない!」
マルチナ「う!?」キキッ
フェル「あら~壁際ね~?降参したら~?」
マルチナ「……!」チラ
マルチナ「がるぅ!」ドンッ
フェル「壁に体当たり?あっ!?」
ガ ン ッ
ク ル ッ ポ ー
555: 2012/09/03(月) 01:09:30.42 ID:rz1avvzXo
フェル「ぐ……アンタ人間のと……きより強いわ……ね」ガク
マルチナ「ふー」ペタン
ジェーン「K.O.……ですか?」
ドミニカ「机、バケツ、柱……最後は壁掛け時計だからな。T.K.O.だ」
ルチアナ「おいで、マルチナ」
マルチナ「くぅん」ピョン
ルチアナ「きっと早く治るから、ね」
マルチナ「わん」
556: 2012/09/03(月) 01:10:03.75 ID:rz1avvzXo
ドミニカ「これだとネウロイに来られれば三人しか居ないことになるな……」
ルチアナ「……」
ドミニカ「ふーむ……良いや。ジェーン、パブ行くぞ!」
ジェーン「はいっ!」
ルチアナ「……一体今の思考回路は?」
ドミニカ「酒、飲む、私、戦える」
ルチアナ「……了解です。いってらっしゃい」
557: 2012/09/03(月) 01:25:19.30 ID:rz1avvzXo
マルチナ「わん!」
ルチアナ「あ、隊長……部屋に寝かしとこうか」
フェル「……」ピクピク
マルチナ「うぅ~」ベー
ルチアナ「こーら。隊長と遊んで楽しかった?」
マルチナ「くぅん!」
ルチアナ「そっか。たまには変わってて面白いもんね」
558: 2012/09/03(月) 01:25:46.45 ID:rz1avvzXo
~深夜、フェルの部屋~
フェル「……」
フェル「も、モンテスキュー!?」ガバッ
フェル「はぁ……はぁ……スッゴい夢見た」
フェル「ええと、ここ私の部屋」
フェル「してやられたわ……それに……」グー
フェル「お腹減った。ルチアナなら残してくれてるわよね!」
561: 2012/09/06(木) 00:42:59.48 ID:z8t5MslTo
フェル「ろんり~ちゃーぷりーん♪」
フェル「はむはむ」
フェル「今気がついたけど二日続けて月紅いの?」
フェル「なんなのかしら……」
フェル「はむはむ」
フェル「ふぁ……ねむ」
フェル「ごちそうさま~……」
562: 2012/09/06(木) 00:44:00.85 ID:z8t5MslTo
~またまた次の日、ルチアナの部屋~
ルチアナ「こんな感じかな」
ルチアナ「ふぅ、完成して良かった」
マルチナ「Zzz」
ルチアナ「結局、独りにしておけなくて一緒に寝たけど」
ルチアナ「やっぱりこの娘はこの娘だよね」ナデナデ
563: 2012/09/06(木) 00:44:42.39 ID:z8t5MslTo
マルチナ「……?」
ルチアナ「あ、起こしちゃった……。けど良いや」
マルチナ「わん」
ルチアナ「おはよう」
ルチアナ「あのねティナ」
マルチナ「ふ~んぅ」
ルチアナ「犬になってても……貴女は貴女だから」スッ
マルチナ「う?……くぅん///」ウル
つ赤ズボン隊ジャケット犬ver.
マルチナ「くぅん!」クルクル
ルチアナ「うん、ぴったr「ふっひゃああああああああああああああん!!?」
マルチナ「わんっ!?」ビクゥ
564: 2012/09/06(木) 00:45:40.35 ID:z8t5MslTo
ルチアナ「……」
マーモット?「……」
マルチナ「……」
ルチアナ「えーと、原因はなんでしょうね?隊長」
フェル「ひゃう……」
マルチナ「わぁん」
フェル「……うぅ」
ルチアナ「はぁ……なんかもう……」
565: 2012/09/06(木) 00:46:17.29 ID:z8t5MslTo
マルチナ(ムードぶち壊し)
フェル(いやー、ね。ご飯食べて寝たらこんなんなって)
マルチナ(深夜は太るよー)
フェル(動いたから大丈夫よ!……たぶん)
マルチナ(でもフェル隊長までか……ところで今はビーバー?)
フェル(あっら貴女、マーモットよ!)
マルチナ(そっかぁ)
フェル(マーモット可愛いじゃない!マーモット!)
マルチナ(えー!やっぱりボロニーズだよー!)
566: 2012/09/06(木) 00:46:47.46 ID:z8t5MslTo
フェル(ってよく見たらなんかジャケット着てるけどナニソレ!?)
マルチナ(ルチアナが作ってくれたんだ~!)
フェル(ズルいわ!とてつもなくズルい!)
マルチナ(いいでしょー!)
フェル(ぐぬぬぬ)
ルチアナ「二人の仕草って変わりませんね。フェル隊長も要りますか?」
フェル(ほんと!?)
ルチアナ「生地余ってますし、いいですよ」
フェル(いぃっやったあ!)
567: 2012/09/06(木) 00:47:17.86 ID:z8t5MslTo
ルチアナ「まず採寸してですね~」グル
フェル(あら、あの二人は?)
マルチナ(飲みに行っちゃったよ)
フェル(え゛……それってアンタつまり)
マルチナ(あ……ここの守り……ルチアナ一人だ……)
フェル(ど、どどどーすんの!?)
マルチナ(知らないよ!僕に聞かないで!)
ルチアナ「隊長、動くと首絞まりますよ?」
フェル「ふぎゅ!?」
568: 2012/09/06(木) 00:47:45.19 ID:z8t5MslTo
ルチアナ「♪」
フェル(どーすんの)
マルチナ(うーん)
フェル(私、思うのよ……これ移ってない?)
マルチナ(へ?)
フェル(なーんかアンタを追っかけ回したり寝てたらなったのよねー)
マルチナ(そんなこと言ったら、夜一緒に寝てたルチアナには移って無いじゃん!)
フェル(うっ……こ、個人差よ個人差!)
マルチナ(えー!医学部ならちゃんと調査してよー!)
569: 2012/09/06(木) 00:48:17.38 ID:z8t5MslTo
フェル(良いわよ!やったろうじゃない!)
フェル(どれどれ)サワ
マルチナ(ひゃ!?何処触ってんのさ!)
フェル(ん、お腹を……あれ?)プルン
マルチナ(犬はお腹におっOいあるの~!!!)
フェル(そっかぁ)
マルチナ(そっかじゃないよー!自分もでしょ!?)
570: 2012/09/06(木) 00:48:52.93 ID:z8t5MslTo
フェル(でもやっぱりアンタ毛並み良いわ~)フワフワ
マルチナ(褒めてもダメー!)
フェル(もー!いいーじゃない!)
マルチナ(流石の僕も怒ったよ!がるるる!)ガブ
フェル(またぁ!?)
ルチアナ「ん?どうしたの?」
マルチナ「がるるるっ!」ダダダ
フェル「ひゃああん!?」ダダダ
ルチアナ「……行っちゃった?」
571: 2012/09/06(木) 00:52:43.55 ID:z8t5MslTo
~ハンガー~
フェル(来ないでー!)
マルチナ(待たないよ!……案外隊長走るの早くない?)
フェル(マーモットはすばしっこいのよ~!)
マルチナ(なにそれー!ずんぐりむっくりなのに~!)
フェル(牙で負けてるからこれくらいは……いっ!?)キキッ
マルチナ(止まんないで!?)
ドテンゴチャドサドサッ
572: 2012/09/06(木) 00:53:29.04 ID:z8t5MslTo
「ん?誰か居るか?」
「あ」
「オイルの空き缶タワーが崩れたんだな。……ロマーニャの芸術は解らん」
「いえ、そうではなく。少佐、これ足じゃないです?」
「……」
573: 2012/09/06(木) 00:54:05.59 ID:z8t5MslTo
ガラガラガラッ
フェル(ううっ……氏ぬかと思った)
マルチナ(痛たぁ……)
エーリカ?「やっぱり」
マルチナ(お、ハルトマン中尉?)
フェル(この人眼鏡かけてたかしら?)
もっさん「ふぅ……ウルスラ、居たか?」ドサドサ
フェル(あら少(ちょっと待って!)
574: 2012/09/06(木) 00:54:38.28 ID:z8t5MslTo
マルチナ(今、ルチアナ独りってバレたらヤバくない?)
フェル(……正直)
マルチナ(それにフェデリカ隊長とかドミジェンとか居ないのどう説明すんのさ!?)
フェル(まさか……責任問題に発展するの?)
マルチナ(隊の……解散……)
フェルチナ((……))
フェル(なら!)ニヤ
マルチナ(?)
576: 2012/09/06(木) 17:19:14.36 ID:z8t5MslTo
ウルスラ「少佐、この子たちは」
もっさん「む、『赤「ひゃあぅん!」ブンブン
もっさん「……違うのか?」
マルチナ「があうー!」ブンブン
もっさん「……」
もっさん(ならお前はなぜそのジャケットを着こなしている?)
577: 2012/09/06(木) 17:21:55.59 ID:z8t5MslTo
マルチナ「あおおん。わん」
もっさん「『僕たちはマルチナちゃんとフェルフェルさんの使い魔だワン』」
フェル「ふぅひぃあん」
もっさん「『遊びでちょっとお痛が過ぎてしまったのー☆』」
マルチナ「わんわん!きゅーん///」スリスリ
フェル「ひゅあぁ~ん///」スリスリ
578: 2012/09/06(木) 17:22:30.25 ID:z8t5MslTo
もっさん「『さっきは助けてくれてありがとう!お礼にもっふもふにしてあげる!』」
ウルスラ「あっ!?この状態で接触はダメなんですよ!」
フェル「ひゅう~?」
もっさん「おほん……隠さなくていい。お前たちだろう?」
マルチナ「……」ギク
フェル「……」ギク
579: 2012/09/06(木) 17:22:56.27 ID:z8t5MslTo
マルチナ(無理だって!使い魔のフリなんてさ!)
フェル(いや……案外上手く……ダメだったわね。ごめん)
もっさん「エイラたちを見ていたらなんとなく訳せるようになったな!はっはっは!」
マルチナ(へ?少佐今なんて?)
もっさん「安心しろ、何も私たちは内部視察へ赴いた訳じゃないんだ。演技までさせてすまん」
フェルチナ((ならわざわざ訳さないでよ恥ずかしいいいいいいいいイイイイイイイイイイイイ!!!?))
580: 2012/09/06(木) 17:23:23.39 ID:z8t5MslTo
~応接間~
ルチアナ「坂本少佐に……そちらはハルトマン中尉?」
ウルスラ「ええ、ウルスラ・ハルトマンです。妹の」
もっさん「内々に済まそうと思って501も色々やったんだが、既に四人発症してな」
ルチアナ「病気……ですよね。これ」
マルチナ(ほらー!最初僕らを判った時点でそうだと思ったんだ!)
フェル(でもあの501が四人退場ってヤバくない?)
マルチナ(支援なんて頼めないね)
フェル(はぁ……ツイてないわぁ)
581: 2012/09/06(木) 17:24:32.21 ID:z8t5MslTo
もっさん「うちは最初、夜間哨戒でエイラがダウンし」
もっさん「原因がわからず次の日にはハルトマンとペリーヌ」
もっさん「今はシャーリーにまで伝染してな」
ウルスラ「こちらの様子はどうなのか確認しようと立ち寄ったのですが」
ルチアナ「これ移るんだ……わざわざ済みません」
ウルスラ「いえ、ではまずお二人の経過をお聞きしたいです」
582: 2012/09/06(木) 17:24:59.22 ID:z8t5MslTo
ルチアナ「……えーっとですね」
フェル(結局アンタが私に移してんじゃない!?)スク
もっさん「大丈夫だ。うちもだから気にするな」
マルチナ(付きまとってきたのはそっちだよ!)
ルチアナ「簡潔にするとマルチナが夜更かししててなったあと、隊長が過剰接触してました」
ウルスラ「そうですか。欧州出身という以外は特に基地の位置など地域性の関連は無いんですね」
583: 2012/09/06(木) 17:25:25.60 ID:z8t5MslTo
ルチアナ「無いんじゃないでしょうか」
ルチアナ「運悪く竹井大尉がまだ戦略会議に出頭していてこうなってしまったんですけど」
マルチナ(眼はダメだって!ちょっと!)
ルチアナ「隊長……こっちはフェデリカ少佐の事ですが501に任せている以上ウチはどうなっていても大丈夫だと言って」
フェル(じゃあ先に抓んのやめなさい!)
ルチアナ「……隠していたというかなんというか済みません」
もっさん「やはり国柄、能天気だな……なら何人戦力が残っている?」
ルチアナ「竹井大尉が帰ってくれば私と錦少尉に天姫少尉……あとはジェーン大尉ですね」
584: 2012/09/06(木) 17:25:53.08 ID:z8t5MslTo
もっさん「醇子が居ればなんとかはなるな。では心配しなくて済みそうだ」
ウルスラ「なら現段階での情報を提供して貰えますか?動物化への対処法についてもある程度こちらからお教え出来るので」
ルチアナ「はい、喜んで。……隊長とマルチナはもうそれぐらいにしたら?」
マルチナ(脱出!反撃だこんにゃろー!)ガブ
フェル(だから噛むのは反則よー!)バシッ
585: 2012/09/06(木) 17:26:18.96 ID:z8t5MslTo
~ハンガー~
もっさん「まあ本人たちへ害は無い。……戦力低下は痛すぎるが」
もっさん「醇子に帰ってきたら、連絡するよう言ってくれ」
ルチアナ「はい」
ウルスラ「早急に解決できるように私も努力しますので」
マルチナ「うぅーん」ペコ
フェル「ひゅーん」ペコ
もっさん「『お願いし(そこまではいらないわよ!?)
もっさん「はっはっは。じゃあまたな」
ブロロロロロロ……
586: 2012/09/06(木) 17:26:47.39 ID:z8t5MslTo
ルチアナ「そうだ」パサ
フェル「?」
つ赤ズボン隊ジャケットマーモットver.
フェル「ひゅうるるん///」
ルチアナ「よかった。何かと証明になりそうだから」
マルチナ「わおん!」
フェル「ひゅうう」
ルチアナ「おそろいおそろい♪」
587: 2012/09/06(木) 17:27:34.34 ID:z8t5MslTo
――キキキキキキキィイイイイイイイイイイイイ……ドガッシャアアアアアアアアン!!!
フェル(ああっ!少佐が作ってった『空き缶大和1/120』が!?)
ドミニカ「く……カーアクションは苦手なんだがな」ガラガラ
ルチアナ「どうしたんですか!?」
ドミニカ「実は「あわわわうぅん!!?」
ドミニカ「……」
588: 2012/09/06(木) 17:28:10.72 ID:z8t5MslTo
~朝、パブのフロア~
ドミニカ「ふにゃ?よし、血が燃えてるな」キリッ
看板娘「ドミニカさん、ジェーンさん倒れちゃったから上に運んどいたけど」
ドミニカ「おお、気が利くじゃん」
看板娘「奥さん倒れてんのに飲みまくってたのはいただけないわねー」
ドミニカ「そこに寝かしておいても良かったのに」
看板娘「いきなり盛られても、さぁ」
ドミニカ「……様子見てくる」
589: 2012/09/06(木) 17:28:36.35 ID:z8t5MslTo
~二階~
ドミニカ「ジェーン?」
ドミニカ「?」
つしっぽ
ドミニカ「見えてるぞ~可愛いやつめ」
「うぅ……」
ドミニカ「ああ~済まんかったな。吐きそうか?」
590: 2012/09/06(木) 17:29:17.67 ID:z8t5MslTo
「あうぅ……」
ドミニカ「ほれほれ。シーツ被ってちゃ判らないだろうが」バサッ
「きゃいん!?」
ドミニカ「え」
ダルメシアン?「ふぅ~ん……」
ドミニカ「わお」
591: 2012/09/06(木) 17:29:53.59 ID:z8t5MslTo
ドミニカ「なんだお前、私が犬嫌いとでも思ったのか」
ジェーン「うぅうん」
ドミニカ「違う?」
ジェーン「あうぅん~……」モジモジ
ドミニカ「あのな、ジェーン」
ドミニカ「――愛してる」
592: 2012/09/06(木) 17:30:24.35 ID:z8t5MslTo
~フロア~
看板娘「いやー飲みすぎの範疇超えてるわ」
看板娘「お得意さんだけど中毒にならないのかしら」
看板娘「……」
看板娘「『ウィッチに不可能は無い』……なぁーんて」キリッ
店員「……お、おう」
看板娘「うわあああああああああああああ!?」
看板娘「ら、ラリーさん!?何でこんなとこに!!?」
店員「うちのグータラ店長が注文届けに行けって」
看板娘「そっかぁ」
593: 2012/09/06(木) 17:30:50.51 ID:z8t5MslTo
店員「んでよ、アン。お前のパパン知らんか?」
看板娘「奥にいるわ」
店員「はい、どうも」
看板娘「秘密よ」
店員「ああ」
店員「……っとそうだ、さっきジープが急発進してたけどアレ何だよ?」
看板娘「えっ?」
594: 2012/09/06(木) 17:31:16.93 ID:z8t5MslTo
~レクリエーションルーム~
ドミニカ「大事にならんよう機密保持で窓から飛んでな?」
ルチアナ「食い逃げですか」
ドミニカ「飲み逃げが正しい。まあツケにしてくれてるだろ」
ジェーン(私を抱えてジャンプですよ?かっこいいのなんの///)
マルチナ(おかしーなー)
ジェーン(へ?)
595: 2012/09/06(木) 17:31:43.81 ID:z8t5MslTo
フェル(妹ハルトマン中尉の話だと16~17歳のウィッチが変身してるらしいのよ)
ジェーン(私、18になってから一ヶ月ちょっとしか経ってませんけど)
フェル(個人差かしら)
ルチアナ(また個人差ー?)
フェル(便利なk「大変なんだあああああ!!!」バタン
フェル「ぐえっ……きゅー」グニュ
596: 2012/09/06(木) 17:32:12.13 ID:z8t5MslTo
ルチアナ「錦少尉?お帰りなさい」
錦「こ、これ!?」
狐?「きゃるううぅ……」フラフラ
ドミニカ「天姫か」
錦「何でそんな落ちついてん……げ」
ジェーン「あううぅん!?」ユサユサ
マルチナ「わんわん!?」
フェル「――……ひゅん」ガク
597: 2012/09/06(木) 17:32:37.30 ID:z8t5MslTo
錦「夜間哨戒がてら一気に飛ぼうって話になって」グイ
錦「なんかこんなんなったから天姫のストライカーやらなにやら独りで運んでさ」モシャ
錦「軽くね。うん、泣いたね」ハム
錦「おまけに行きがけ掃除してったハンガーがオイル塗れだよ?」
ドミニカ「あれ、やったの私」モグ
錦「え~……嘘だ」
ドミニカ「済まぬ」
598: 2012/09/06(木) 17:33:07.77 ID:z8t5MslTo
天姫(えーとなんかこう……『ウッ、クルシッ』って)
フェル(それは動脈硬化ね。貴女氏ぬわよ!)
天姫(そんなぁ)
フェル(適度な休暇が必要じゃないかしら。届け出しとくから)
ジェーン(ごもっともなこと言ってますけど)
マルチナ(嘘だね。まあやっぱり寝てるうちになっちゃってた方が楽なんだ~)
599: 2012/09/06(木) 17:33:35.07 ID:z8t5MslTo
ルチアナ「はい、お待ちどうさま」
つペスカトーレ
マルチナ「あおん!」
フェル「ひゅううゅ♪」
ルチアナ「ちょっとあれなんだけどね。二人一皿でお願いします」
天姫「にゃむ」
ジェーン「はふう」
600: 2012/09/06(木) 17:34:10.48 ID:z8t5MslTo
マルチナ(ねぇ……隊長)
フェル(むにゅ、ん?)ビヨン
マルチナ(なんか、迷惑かけたよ)
フェル(ほぉ、んむかしら?)プニュ
マルチナ(だってさ。僕に近づかなきゃさ)
フェル(……アンタ、いい子よね)
601: 2012/09/06(木) 17:34:39.28 ID:z8t5MslTo
フェル(いっつも私に付き合ってふざけて)
フェル(私はアンタと居て飽きたことなんてない)
フェル(戦闘だって前も後ろも斜めでも……格闘の氏角は全部任せられんの)
フェル(だから私ね、『赤ズボン』の隊長やれてる今がほんとに楽しいのは)
フェル(それはルチアナが居てね……ティナ――アンタが居るからなのよ)
602: 2012/09/06(木) 17:35:18.06 ID:z8t5MslTo
マルチナ(隊長ぉ……)グス
フェル(まあ?ちょっとルチアナ~しょっぱくし過ぎじゃないの!)ハム
マルチナ(んく、へへっ)ハム
フェル(んむ~)ハムハム
マルチナ(はうはう)ハムハム
チ ュ ッ ♪
フェル(///)
マルチナ(///)
ルチアナ(仲直り出来て良かったね)
~Fin~
603: 2012/09/06(木) 17:35:52.42 ID:z8t5MslTo
~ガリア、深夜の輸送機内~
フェデリカ「どーしよこれ」
パティ「ニャア」
アンジー「ぶるるぅ」
フェデリカ「馬とネコって……帰ったら、竹井に怒られるわね……逃げ延びなきゃ」
フェデリカ「今、目の前には何故か図ったかのようにある『ストレーガ』」
アンジー(それ私のじゃ「……はっ!?ティンときたわ!!!」ティン
フェデリカ「そうよ、そうだわ!『せくしー団』の普及がてら502とか506へ視察に行けば良いのよ!」
フェデリカ「いつから私が飛べないと錯覚していたああああああああああ!!!!」シャキシィイイイン
フェデリカ「ってことで二人とも竹井によろしくね!ウォンチュウ!」ブロッロロ
パティ(……はぁ、なんでこんなんなるの?)
アンジー(命と仕事は比べられないんだろう)
~続く?~
604: 2012/09/06(木) 17:37:06.26 ID:z8t5MslTo
すみませんでした
二度の寝落ちにぶつ切り……月曜は書いてたら切なくなったので、ちょっと心の洗濯してました
わんわん物語は擬人化でも最高峰だと思います。あと秘密結社せくしー団はフミ先生のツイッターから
次回は日常編に戻りますね
最後を目指して
ルッキーニ「感染性突発的魔法力暴走による動物化現象」シャーリー「きゅ?」【後編】
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