1: 2012/08/06(月) 13:50:41.50 ID:9Ar//8dW0
P「駆け出しだった頃の俺は、とにかくやる気に満ちあふれていた」
P「これはイケる!と思った相手を見かけたら、とにかく声を掛けていたんだが……」
龍崎薫「せんせぇ、ちゃんと見ててくれた?」(9)
市原仁奈「P、頭なでなでしてほしいのです…」(9)
福山舞「プロデューサー♪……えへへ、呼んでみただけですよ~」(10)
メアリー・コクラン「ねぇ、お仕事の後は……ダーリンって呼んでもいい?」(11)
佐城雪美「……いつも…一緒…離れないで……」(10)
佐々木千枝「プロデューサーさん、ぎゅーってしてもいいですか?」(10)
櫻井桃華「Pちゃま! ご褒美を考えてくださいまし、ね?」(12)
P「正直、やり過ぎたかもしれない」
P「これはイケる!と思った相手を見かけたら、とにかく声を掛けていたんだが……」
龍崎薫「せんせぇ、ちゃんと見ててくれた?」(9)
市原仁奈「P、頭なでなでしてほしいのです…」(9)
福山舞「プロデューサー♪……えへへ、呼んでみただけですよ~」(10)
メアリー・コクラン「ねぇ、お仕事の後は……ダーリンって呼んでもいい?」(11)
佐城雪美「……いつも…一緒…離れないで……」(10)
佐々木千枝「プロデューサーさん、ぎゅーってしてもいいですか?」(10)
櫻井桃華「Pちゃま! ご褒美を考えてくださいまし、ね?」(12)
P「正直、やり過ぎたかもしれない」
7: 2012/08/06(月) 13:57:00.41 ID:9Ar//8dW0
薫「おっはよーう! せんせぇ、今日もお仕事がんばろーっ」
P「おう、おはよう……うん、今日は随分と早起きしたんだな。いつもより1時間は早いんじゃないか?」
薫「うん! 今日はね、近くの公園でラジオ体操があったの!」
P「ほー……それでか、薫は偉いなぁ」
薫「えへへ……」
P「おう、おはよう……うん、今日は随分と早起きしたんだな。いつもより1時間は早いんじゃないか?」
薫「うん! 今日はね、近くの公園でラジオ体操があったの!」
P「ほー……それでか、薫は偉いなぁ」
薫「えへへ……」
10: 2012/08/06(月) 14:02:26.40 ID:9Ar//8dW0
P「懐かしいなぁ、ラジオ体操とか」
薫「せんせぇは、いかないの?」
P「大人になると、あまりそういうの行く機会は無くなっちゃうからなー」
薫「そうなんだー……」
P「ま、子供の頃もあまりそういうのは行かなかったんだが……扇風機つけて、家でゴロゴロしてることの方が多かったかな」
薫「へー……」
P「それに比べると、やっぱり薫は偉いなぁ。夏休みに入ったばっかりなのにしっかりしてて」ナデナデ
薫「えへへ……」
薫「せんせぇは、いかないの?」
P「大人になると、あまりそういうの行く機会は無くなっちゃうからなー」
薫「そうなんだー……」
P「ま、子供の頃もあまりそういうのは行かなかったんだが……扇風機つけて、家でゴロゴロしてることの方が多かったかな」
薫「へー……」
P「それに比べると、やっぱり薫は偉いなぁ。夏休みに入ったばっかりなのにしっかりしてて」ナデナデ
薫「えへへ……」
13: 2012/08/06(月) 14:07:56.32 ID:9Ar//8dW0
薫「ねね! やっぱりせんせぇもいっしょに行こうよ! 早寝早起きは、健康にいいって学校で言ってたもん!」
P「俺もか? うーん……」
薫「そしたらかおるね、せんせぇにお弁当つくってあげるよ?」
薫「おにぎりでも、サンドイッチでも、せんせぇの好きなものなんでもいれちゃうの!」
薫「ラジオ体操が終わったら、いっしょに食べよ?」
P「おーう……それはありがたいなぁ」
薫「でしょ、でしょ!」
P「俺もか? うーん……」
薫「そしたらかおるね、せんせぇにお弁当つくってあげるよ?」
薫「おにぎりでも、サンドイッチでも、せんせぇの好きなものなんでもいれちゃうの!」
薫「ラジオ体操が終わったら、いっしょに食べよ?」
P「おーう……それはありがたいなぁ」
薫「でしょ、でしょ!」
17: 2012/08/06(月) 14:19:28.57 ID:9Ar//8dW0
P「そうだな、今週は厳しいけど……うん、来週なら、いっしょに行けるかな」
薫「ホント!?」
P「うん、本当。薫のお弁当、楽しみにしてるよ」
薫「やったぁ! えへへ……みんなにせんせぇのこと、自慢するねっ」
P「はは、程ほどにしてくれよ」
薫(朝早起きしてお弁当……なんだか、お嫁さんみたい!)
P(最近の子はしっかりしてるなぁ)
薫(いつかは……本当のお嫁さんに、なれたらいいな!)
P(でも、この子も10年後にはどうなってるのかなー)
薫(えへへ……)
P(この子には、ずっと変わらないでいて欲しいな)
薫(せんせぇ、まっててね!)
薫「ホント!?」
P「うん、本当。薫のお弁当、楽しみにしてるよ」
薫「やったぁ! えへへ……みんなにせんせぇのこと、自慢するねっ」
P「はは、程ほどにしてくれよ」
薫(朝早起きしてお弁当……なんだか、お嫁さんみたい!)
P(最近の子はしっかりしてるなぁ)
薫(いつかは……本当のお嫁さんに、なれたらいいな!)
P(でも、この子も10年後にはどうなってるのかなー)
薫(えへへ……)
P(この子には、ずっと変わらないでいて欲しいな)
薫(せんせぇ、まっててね!)
20: 2012/08/06(月) 14:28:57.27 ID:9Ar//8dW0
P「それじゃ、今日はお仕事が終わったら、新しく駅前に出来たケーキ屋さんに行こうか」
薫「え! いいのっ!?」
P「ああ、頑張ってる薫へのご褒美だ」
薫「やったぁ! せんせぇ、だいすき!」 ギュッ
P「こらこら」
・
・・
・・・
P(さて、薫と約束したし……)
P(今週は、今まで以上に仕事を張り切ってやるか……)
P「えーっと……これは……うん、あの子向けの仕事かな……」
「…………」
薫「え! いいのっ!?」
P「ああ、頑張ってる薫へのご褒美だ」
薫「やったぁ! せんせぇ、だいすき!」 ギュッ
P「こらこら」
・
・・
・・・
P(さて、薫と約束したし……)
P(今週は、今まで以上に仕事を張り切ってやるか……)
P「えーっと……これは……うん、あの子向けの仕事かな……」
「…………」
22: 2012/08/06(月) 14:35:53.72 ID:9Ar//8dW0
P「ここをこうすれば……スケジュール的には……」
「…………」
P「このオーディションは……あの子とあの子に受けさせてみると……」
「…………」
P「で、ここは……雪美がいいかな……?」
「…………」
P「……雪美?」
「……気付い…てた……?」
「…………」
P「このオーディションは……あの子とあの子に受けさせてみると……」
「…………」
P「で、ここは……雪美がいいかな……?」
「…………」
P「……雪美?」
「……気付い…てた……?」
25: 2012/08/06(月) 14:43:18.23 ID:9Ar//8dW0
P「ああ、さっきからそこで隠れてるのはわかってたけど……」
雪美「そう……なの……?」
P「雪美が、自分から出てくるのを待ってたんだけど……」
雪美「……いじわる……」
P「え?」
雪美「私……待ってた……ずっと……」
雪美「あなたが……気付いて……見てくれるまで……」
雪美「でも……あなた……無視……してた……」
雪美「……いじわる……」
P「え、ええ?」
雪美「………」
P「そ、その……」
雪美「……」
P「……」
雪美「そう……なの……?」
P「雪美が、自分から出てくるのを待ってたんだけど……」
雪美「……いじわる……」
P「え?」
雪美「私……待ってた……ずっと……」
雪美「あなたが……気付いて……見てくれるまで……」
雪美「でも……あなた……無視……してた……」
雪美「……いじわる……」
P「え、ええ?」
雪美「………」
P「そ、その……」
雪美「……」
P「……」
28: 2012/08/06(月) 14:50:57.69 ID:9Ar//8dW0
雪美「私……信じてた……待ってた……」
雪美「でも……あなたは……」
P「……ごめん。けど、雪美に――」
雪美「……」ブルッ
P「……雪美?」
雪美「……くしゅんっ」
P「……」
雪美「……」
P「……クーラー、寒いか?」
雪美「……」コクッ
雪美「でも……あなたは……」
P「……ごめん。けど、雪美に――」
雪美「……」ブルッ
P「……雪美?」
雪美「……くしゅんっ」
P「……」
雪美「……」
P「……クーラー、寒いか?」
雪美「……」コクッ
30: 2012/08/06(月) 14:59:53.22 ID:9Ar//8dW0
P(確かに……この温度設定でその格好はつらそうだ)
P(しかも、それを我慢して、俺のことを待ってたんだよな)
P「……ごめん。それじゃ、ちょっと温度上げるから……」
雪美「……いい」グイッ
P「え?」
雪美「ここが……いい……」ボフッ
P「ゆ、雪美?」
雪美「あなたの……膝の上……」
雪美「……ここが……いい……」
P「……けど、せま苦しくはないか?」
雪美「……」フルフル
P(しかも、それを我慢して、俺のことを待ってたんだよな)
P「……ごめん。それじゃ、ちょっと温度上げるから……」
雪美「……いい」グイッ
P「え?」
雪美「ここが……いい……」ボフッ
P「ゆ、雪美?」
雪美「あなたの……膝の上……」
雪美「……ここが……いい……」
P「……けど、せま苦しくはないか?」
雪美「……」フルフル
31: 2012/08/06(月) 15:04:13.81 ID:9Ar//8dW0
雪美「ここが……気持ちいい……ほかの……何よりも……」
雪美「あなたといっしょ……繋がってる……」
雪美「感じられる……あなたを……一番……」
雪美「だから……ここが……いい……」
雪美「いじわるも……許して……あげる……」
P「……」
雪美「あなたといっしょ……繋がってる……」
雪美「感じられる……あなたを……一番……」
雪美「だから……ここが……いい……」
雪美「いじわるも……許して……あげる……」
P「……」
37: 2012/08/06(月) 15:15:21.71 ID:9Ar//8dW0
雪美「……覚えておいて……」
雪美「あなた……特別……だから……」
雪美「私の……一番……だから……」
P「お、おう……」
雪美「……」 ギュッ
――お仕事終了後
P「はぁ……雪美も、俺のことになると、よく喋るようになるんだよなぁ」
P「可愛いんだけど……もうちょっと、普段から自分から会話できるようにならないかなぁ」
P「メアリーとなら、結構話せてるみたいだけど……他の子とは、あまり喋れてないみたいだし」
P「本人は、『私の望みは……あなただけが……知っていれば……いい……』だし」
P「うーん……ん?」
雪美「あなた……特別……だから……」
雪美「私の……一番……だから……」
P「お、おう……」
雪美「……」 ギュッ
――お仕事終了後
P「はぁ……雪美も、俺のことになると、よく喋るようになるんだよなぁ」
P「可愛いんだけど……もうちょっと、普段から自分から会話できるようにならないかなぁ」
P「メアリーとなら、結構話せてるみたいだけど……他の子とは、あまり喋れてないみたいだし」
P「本人は、『私の望みは……あなただけが……知っていれば……いい……』だし」
P「うーん……ん?」
40: 2012/08/06(月) 15:25:00.38 ID:9Ar//8dW0
P(なんだ……?)
P(俺のアパートの前に、黒塗りの……リムジン……だっけ?)
P(住宅街に……なんか凄い場違いな感じが……あ、ドアが開いて……)
P(お、黒服サングラスの兄ちゃんが二人……なんか映画みたいだな)
P(ん? そのままこっちに……?)
「お待ちしておりました」ガシッ
P「え?」
「ささ、早くお乗り下さい」ガシッ
P「え、え?」
「それでは参りましょう、あの方がお待ちです」
P「ええーっ!?」
P(俺のアパートの前に、黒塗りの……リムジン……だっけ?)
P(住宅街に……なんか凄い場違いな感じが……あ、ドアが開いて……)
P(お、黒服サングラスの兄ちゃんが二人……なんか映画みたいだな)
P(ん? そのままこっちに……?)
「お待ちしておりました」ガシッ
P「え?」
「ささ、早くお乗り下さい」ガシッ
P「え、え?」
「それでは参りましょう、あの方がお待ちです」
P「ええーっ!?」
44: 2012/08/06(月) 15:38:41.25 ID:9Ar//8dW0
――どこぞのお屋敷
桃華「ウフ♪ どうです? 我が家のローズヒップティーのお味は?」
P「あ、ああ……お、美味しい……かな?」
P(よ、よくわからない……)
桃華「もう、折角最高級品が手に入ったからお招きしましたのに……Pちゃま、もう少し落ち着いてくださいまし」
P「い、いや……それでもあんな招待の仕方は……」
桃華「思い立ったら吉日、というでしょう? それに、明日はわたくしと一緒のお仕事」
桃華「アナタがここに泊まって頂ければ、いっしょにお仕事に行くこともできますし……一石二鳥、ですわ♪」
P「は、はぁ……」
P(……金持ちって、すげぇ)
桃華「ウフ♪ どうです? 我が家のローズヒップティーのお味は?」
P「あ、ああ……お、美味しい……かな?」
P(よ、よくわからない……)
桃華「もう、折角最高級品が手に入ったからお招きしましたのに……Pちゃま、もう少し落ち着いてくださいまし」
P「い、いや……それでもあんな招待の仕方は……」
桃華「思い立ったら吉日、というでしょう? それに、明日はわたくしと一緒のお仕事」
桃華「アナタがここに泊まって頂ければ、いっしょにお仕事に行くこともできますし……一石二鳥、ですわ♪」
P「は、はぁ……」
P(……金持ちって、すげぇ)
45: 2012/08/06(月) 15:46:43.23 ID:9Ar//8dW0
桃華「そういうわけでPちゃま……今日は、わたくしのお家をじっくりとご堪能なさってくださいね♪」
P「で、でも……着替えとか、そういうのが」
桃華「ウフ、抜かりはありませんわ。既にこちらで用意してありますもの」
P「わお」
桃華「ささ、お茶のおかわりと……デザートをどうぞ♪」
P「あ、ありがとう……」
P(まぁ……好意は確かに、ありがたいんだが……)
桃華「~♪」
P(……回りのものが、高級品だらけで落ち着かない……!)
P「で、でも……着替えとか、そういうのが」
桃華「ウフ、抜かりはありませんわ。既にこちらで用意してありますもの」
P「わお」
桃華「ささ、お茶のおかわりと……デザートをどうぞ♪」
P「あ、ありがとう……」
P(まぁ……好意は確かに、ありがたいんだが……)
桃華「~♪」
P(……回りのものが、高級品だらけで落ち着かない……!)
47: 2012/08/06(月) 15:55:14.46 ID:9Ar//8dW0
P(今座ってる椅子、置いてある食器、薔薇の刺繍がしてるテーブルクロス……)
P(このティーカップ一つにしたって、もの凄く高そうな雰囲気……!)
P「傷を付けないように、気を付けて使わないと……」
P「もし壊したら、一体俺の給料の何ヶ月分が……」ゴクリ
桃華「……あら」
桃華「そんな、つまらないことを気にしていらっしゃるの?」
P「え?」
桃華「Pちゃまは、そんなことは全然気にしなくていいのよ?」
P「……どういうこと?」
P(このティーカップ一つにしたって、もの凄く高そうな雰囲気……!)
P「傷を付けないように、気を付けて使わないと……」
P「もし壊したら、一体俺の給料の何ヶ月分が……」ゴクリ
桃華「……あら」
桃華「そんな、つまらないことを気にしていらっしゃるの?」
P「え?」
桃華「Pちゃまは、そんなことは全然気にしなくていいのよ?」
P「……どういうこと?」
53: 2012/08/06(月) 16:09:13.63 ID:9Ar//8dW0
桃華「お気づきになられませんでしたのね」
P「何を?」
桃華「そのカップの側面に、あなたの名前が彫られていることに」
P「え!?……あ……ほ、ほんとだ」
桃華「ウフ……そのカップだけではありませんわ」
P「……ん?」
桃華「このフォークも」
桃華「このテーブルも」
桃華「このお皿も」
桃華「この椅子も」
桃華「頭上のシャンデリアも」
桃華「これも」
桃華「これも、これも」
桃華「これも、これも、これも、これも」
桃華「これも、これも、これも、これも、これも、これも、これも……」
P「何を?」
桃華「そのカップの側面に、あなたの名前が彫られていることに」
P「え!?……あ……ほ、ほんとだ」
桃華「ウフ……そのカップだけではありませんわ」
P「……ん?」
桃華「このフォークも」
桃華「このテーブルも」
桃華「このお皿も」
桃華「この椅子も」
桃華「頭上のシャンデリアも」
桃華「これも」
桃華「これも、これも」
桃華「これも、これも、これも、これも」
桃華「これも、これも、これも、これも、これも、これも、これも……」
58: 2012/08/06(月) 16:17:23.48 ID:9Ar//8dW0
桃華「門から入って、玄関の扉から、廊下の絨毯まで……」
桃華「このお屋敷にあるものは、全部」
桃華「みーんな、Pちゃまのものですわよ?」
P「な、んな……」
桃華「ウフフ……ですから、Pちゃまが一々そんなくだらないことを気にする必要はありませんの♪」
桃華「まさに自分の家の如く、ごゆるりとお過ごしくださいまし♪」
P「あ、ああ……」
桃華(ウフフ……そして……わ・た・く・し・も……♪)
桃華「このお屋敷にあるものは、全部」
桃華「みーんな、Pちゃまのものですわよ?」
P「な、んな……」
桃華「ウフフ……ですから、Pちゃまが一々そんなくだらないことを気にする必要はありませんの♪」
桃華「まさに自分の家の如く、ごゆるりとお過ごしくださいまし♪」
P「あ、ああ……」
桃華(ウフフ……そして……わ・た・く・し・も……♪)
66: 2012/08/06(月) 16:32:50.55 ID:9Ar//8dW0
――そして、翌日
P(昨晩の緊張のせいかよく眠れず、俺がつまらないミスをしてしまい、危うく仕事を失敗しそうになった)
P(桃華のフォローのおかげで、どうにかなったが……)
P「ごめん、桃華……俺のせいで、もう少しでダメになるところだった」
桃華「お気になさらないでくださいな。誰にだって間違いはありますもの」
P「ああ、ありがとう……桃華がしっかりしてて助かったよ。これからは、今まで以上に気を引き締めていく」
桃華「フフ……凜々しいこと」
P「あんなミスを何回もするわけにはいかないしな」
桃華「わたくしは、アナタのお役に立てて嬉しかったですわ♪……それに、Pちゃまはお仕事で失敗したりしても、将来の心配をする必要はありませんのよ」
桃華「わたくしがいますもの」
P「え?」
桃華「どういう意味かは……ウフフ♪」
P「……」
P(昨晩の緊張のせいかよく眠れず、俺がつまらないミスをしてしまい、危うく仕事を失敗しそうになった)
P(桃華のフォローのおかげで、どうにかなったが……)
P「ごめん、桃華……俺のせいで、もう少しでダメになるところだった」
桃華「お気になさらないでくださいな。誰にだって間違いはありますもの」
P「ああ、ありがとう……桃華がしっかりしてて助かったよ。これからは、今まで以上に気を引き締めていく」
桃華「フフ……凜々しいこと」
P「あんなミスを何回もするわけにはいかないしな」
桃華「わたくしは、アナタのお役に立てて嬉しかったですわ♪……それに、Pちゃまはお仕事で失敗したりしても、将来の心配をする必要はありませんのよ」
桃華「わたくしがいますもの」
P「え?」
桃華「どういう意味かは……ウフフ♪」
P「……」
70: 2012/08/06(月) 16:49:04.89 ID:9Ar//8dW0
P(……桃華は、頼りになるなぁ……うん)
P(……凄まじい勢いで何かが近付いてきているような気がするが、きっと気のせいだろう)
P「ふぅ……」
「お疲れのようですね、プロデューサーさん」
P「ええまぁ、仕事は上手くいっているんですけどね」
「気疲れですか……あ、これ手作りのエナジードリンクなんですけど……一口どうです?」
P「はは、ありがとうございます。けど、まだまだ自前の気力でがんばれますよ」
「無理だけはしないでくださいね」
P「お気持ちだけでも受け取っておきますね」
P「ルキトレさん」
P(……凄まじい勢いで何かが近付いてきているような気がするが、きっと気のせいだろう)
P「ふぅ……」
「お疲れのようですね、プロデューサーさん」
P「ええまぁ、仕事は上手くいっているんですけどね」
「気疲れですか……あ、これ手作りのエナジードリンクなんですけど……一口どうです?」
P「はは、ありがとうございます。けど、まだまだ自前の気力でがんばれますよ」
「無理だけはしないでくださいね」
P「お気持ちだけでも受け取っておきますね」
P「ルキトレさん」
73: 2012/08/06(月) 16:59:39.89 ID:9Ar//8dW0
P(彼女は、新人トレーナーさん)
P(アイドルたちのレッスンを手伝ってくれているありがたい人だ)
P(彼女には3人の姉たちがいて、姉妹で俺たちの手助けをしてくれている)
ルキトレ「……? どうかしました?」
P「いえ、何でも無いです。ちょっと考え事を」
ルキトレ「そうですか。ボーっとしちゃうなら、このドリンクなんかがおすすめですけど……」
ルキトレ「姉さんのスペシャルドリンクをまねて作ってみたんです」
P「いえ、遠慮しときます」
ルキトレ「そうですか……」
P(ショボンとしてるルキトレさんも可愛いなぁ)
P(アイドルたちのレッスンを手伝ってくれているありがたい人だ)
P(彼女には3人の姉たちがいて、姉妹で俺たちの手助けをしてくれている)
ルキトレ「……? どうかしました?」
P「いえ、何でも無いです。ちょっと考え事を」
ルキトレ「そうですか。ボーっとしちゃうなら、このドリンクなんかがおすすめですけど……」
ルキトレ「姉さんのスペシャルドリンクをまねて作ってみたんです」
P「いえ、遠慮しときます」
ルキトレ「そうですか……」
P(ショボンとしてるルキトレさんも可愛いなぁ)
77: 2012/08/06(月) 17:08:45.00 ID:9Ar//8dW0
P(姉妹揃って美人さんだし、やっぱりみんな彼氏とかいるのかな――)
「プーロデューサーさん♪」
P「とっ!?」
ルキトレ「え?」
「えへへ、だーれだ?」
P「そ、の声は……」
ルキトレ「もう、今は大事な話をしてる最中なのに……」
「プーロデューサーさん♪」
P「とっ!?」
ルキトレ「え?」
「えへへ、だーれだ?」
P「そ、の声は……」
ルキトレ「もう、今は大事な話をしてる最中なのに……」
79: 2012/08/06(月) 17:14:27.03 ID:9Ar//8dW0
ルキトレ「お仕事の邪魔しちゃめっですよ?」
P「そうだぞ、舞」
舞「えへ、ごめんなさい……でも、この格好を見て貰いたかったから……」
ルキトレ「あれ、そういえばその格好は……」
P「ひな祭りの時の、か?」
舞「はい! 衣装を整理してたら出てきちゃって、どうせだから着てみないかって♪」
P「ほー」
P「そうだぞ、舞」
舞「えへ、ごめんなさい……でも、この格好を見て貰いたかったから……」
ルキトレ「あれ、そういえばその格好は……」
P「ひな祭りの時の、か?」
舞「はい! 衣装を整理してたら出てきちゃって、どうせだから着てみないかって♪」
P「ほー」
83: 2012/08/06(月) 17:24:02.27 ID:9Ar//8dW0
P「やっぱり、よく似合ってると思うよ。うん」
ルキトレ「おひな様みたいですねぇ」
舞「えへへ、ありがとうございます♪……もうしばらく、この衣装を着ることも無くなっちゃいそうですけど……」
P「そうだなぁ……これからの季節だと、その衣装はなぁ」
ルキトレ「そうですねぇ……よく似合ってるだけに勿体ないような……ってあれ?」
P「? どうしました?」
ルキトレ「確か……お雛様……というか、ひな祭りのものって、それ以外の時に出してると……」
ルキトレ「お嫁さんに行けなくなっちゃう、とか……ありませんでしたっけ?」
舞「……え?」
ルキトレ「おひな様みたいですねぇ」
舞「えへへ、ありがとうございます♪……もうしばらく、この衣装を着ることも無くなっちゃいそうですけど……」
P「そうだなぁ……これからの季節だと、その衣装はなぁ」
ルキトレ「そうですねぇ……よく似合ってるだけに勿体ないような……ってあれ?」
P「? どうしました?」
ルキトレ「確か……お雛様……というか、ひな祭りのものって、それ以外の時に出してると……」
ルキトレ「お嫁さんに行けなくなっちゃう、とか……ありませんでしたっけ?」
舞「……え?」
86: 2012/08/06(月) 17:30:30.48 ID:9Ar//8dW0
P「ん? それって、おひな様を片付け忘れると……っていう話では?」
ルキトレ「あれ? そうでしたっけ。ごめんね、舞ちゃん、安心して――」
舞「そ、そんな……」
舞「私、お嫁さんに行けなくなっちゃうんですかぁ……?」ポロポロ
P「」
ルキトレ「」
舞「……」グスッ
ルキトレ「あれ? そうでしたっけ。ごめんね、舞ちゃん、安心して――」
舞「そ、そんな……」
舞「私、お嫁さんに行けなくなっちゃうんですかぁ……?」ポロポロ
P「」
ルキトレ「」
舞「……」グスッ
87: 2012/08/06(月) 17:36:14.89 ID:9Ar//8dW0
舞「せっかく、可愛い衣装を着て、おめかししてるのに――」
ルキトレ「い、いや、だから舞ちゃん! それはきっとお人形さんの話で、衣装とかは多分関係ないからっ」
P「そ、そうだぞ! それに舞は可愛いから嫁のもらい手だってたくさんあるぞきっと!」
舞「で、でもぉ……」
P「大丈夫だって! いざとなったら俺が嫁に貰ってやるからっ」
舞「! ほ、本当ですか……?」
P「だから、安心して……な?」
舞「……はい!」
ルキトレ(…………あれ?)
ルキトレ「い、いや、だから舞ちゃん! それはきっとお人形さんの話で、衣装とかは多分関係ないからっ」
P「そ、そうだぞ! それに舞は可愛いから嫁のもらい手だってたくさんあるぞきっと!」
舞「で、でもぉ……」
P「大丈夫だって! いざとなったら俺が嫁に貰ってやるからっ」
舞「! ほ、本当ですか……?」
P「だから、安心して……な?」
舞「……はい!」
ルキトレ(…………あれ?)
90: 2012/08/06(月) 17:43:34.27 ID:9Ar//8dW0
・・・・・
P「ふぅ……」
ルキトレ「あの、プロデューサーさん?」
P「はい?」
ルキトレ「良かったんですか? あんなこと言っちゃって」
P「はは、問題ないですよ。舞ならそれこそ引く手数多でしょうし」
P「それに、10年も経てば、もうこのことなんて忘れてるでしょうから」
ルキトレ「はぁ……」
P「それじゃ、今日もよろしくお願いしますね」
ルキトレ(うーん……そうかなぁ…)
P「ふぅ……」
ルキトレ「あの、プロデューサーさん?」
P「はい?」
ルキトレ「良かったんですか? あんなこと言っちゃって」
P「はは、問題ないですよ。舞ならそれこそ引く手数多でしょうし」
P「それに、10年も経てば、もうこのことなんて忘れてるでしょうから」
ルキトレ「はぁ……」
P「それじゃ、今日もよろしくお願いしますね」
ルキトレ(うーん……そうかなぁ…)
93: 2012/08/06(月) 17:58:38.59 ID:9Ar//8dW0
――そして、二週間後
千枝「わぁ! プロデューサーさん、とっても上手です! でも、千枝はアイドルなのに遊んでも大丈夫ですか?」
P「ああ、今日は一応、次のイベント会場の下見ってことで来てるから。チケットも社長から貰ったし」
千枝「そうなんですか!……でも、私だけ来て、不公平じゃないかな?」
P「千枝はずっと頑張ってきてるからな。ちょっとくらい楽しんだってバチは当たらないさ」
P「それに、今日に千枝がこの遊園地のことをしっかり覚えれば、次に他のみんなを案内したりできるだろ?」
千枝「な、なるほど……そうですね! それじゃ、他のみんなの分までしっかり楽しんじゃいます♪」
P「おう、その意気だ」
千枝「わぁ! プロデューサーさん、とっても上手です! でも、千枝はアイドルなのに遊んでも大丈夫ですか?」
P「ああ、今日は一応、次のイベント会場の下見ってことで来てるから。チケットも社長から貰ったし」
千枝「そうなんですか!……でも、私だけ来て、不公平じゃないかな?」
P「千枝はずっと頑張ってきてるからな。ちょっとくらい楽しんだってバチは当たらないさ」
P「それに、今日に千枝がこの遊園地のことをしっかり覚えれば、次に他のみんなを案内したりできるだろ?」
千枝「な、なるほど……そうですね! それじゃ、他のみんなの分までしっかり楽しんじゃいます♪」
P「おう、その意気だ」
97: 2012/08/06(月) 18:06:43.46 ID:9Ar//8dW0
千枝「えへへ……こういうボート、初めて乗るけど、とっても楽しいです♪」
P「千枝もやってみるか?」
千枝「え!? や、やってみたいけど……無理ですよぉ」
P「そんなことないって。ほら、こっちおいで」
千枝「は、はい……」
P「ほら、ここに座って、オール握って」
千枝「こう、ですか?」
P「そうそう。それじゃ、行くぞ。危なくないように、俺が後ろから押さえておくから」スッ
千枝「ひゃ、ひゃい!?」
千枝(プ、プロデューサーさんの、手が、手が……!?)
P「千枝もやってみるか?」
千枝「え!? や、やってみたいけど……無理ですよぉ」
P「そんなことないって。ほら、こっちおいで」
千枝「は、はい……」
P「ほら、ここに座って、オール握って」
千枝「こう、ですか?」
P「そうそう。それじゃ、行くぞ。危なくないように、俺が後ろから押さえておくから」スッ
千枝「ひゃ、ひゃい!?」
千枝(プ、プロデューサーさんの、手が、手が……!?)
100: 2012/08/06(月) 18:21:08.52 ID:9Ar//8dW0
千枝(ぷ、プロデューサーさんが、こんなに近く……!)
千枝(プロデューサーさんの手、結構大きいんだ……あと、たくましい……?)
P「ほら、しっかり握って。ここは、こうやって動かして」
千枝「は、はい…」
千枝(けど、ちょっと、暑い……)
P「ホレいっちにー、いっちにー」
千枝「いっちにー、いっちにー……」
千枝(でも、楽しいし……)
P「お、上手いなー。グングン進んでいくぞー」
千枝「はい! いっちゃいます!」
千枝(……もう、思いっきり甘えちゃおっ)
千枝(プロデューサーさんの手、結構大きいんだ……あと、たくましい……?)
P「ほら、しっかり握って。ここは、こうやって動かして」
千枝「は、はい…」
千枝(けど、ちょっと、暑い……)
P「ホレいっちにー、いっちにー」
千枝「いっちにー、いっちにー……」
千枝(でも、楽しいし……)
P「お、上手いなー。グングン進んでいくぞー」
千枝「はい! いっちゃいます!」
千枝(……もう、思いっきり甘えちゃおっ)
104: 2012/08/06(月) 18:28:53.14 ID:9Ar//8dW0
・・・・・
千枝(……結局)
千枝「はぁ、はぁ……」
P「大丈夫か? はい、水分」
千枝「ありがとうございます……」ゴクゴク
千枝(夢中になって、それどころじゃなくなっちゃった……)
千枝「千枝たち、どういう関係に見えたのかな……」ボソッ
P「ん? ああ……そうだなぁ」
千枝「あっ、いえ、な、なんでもn」
P「ちょっと、年の離れた兄弟とか……もしかしたら、親子とかに見えるかもしれないな」
千枝「……」
千枝「……そう、ですか」 ガクッ
P「?」
千枝(……結局)
千枝「はぁ、はぁ……」
P「大丈夫か? はい、水分」
千枝「ありがとうございます……」ゴクゴク
千枝(夢中になって、それどころじゃなくなっちゃった……)
千枝「千枝たち、どういう関係に見えたのかな……」ボソッ
P「ん? ああ……そうだなぁ」
千枝「あっ、いえ、な、なんでもn」
P「ちょっと、年の離れた兄弟とか……もしかしたら、親子とかに見えるかもしれないな」
千枝「……」
千枝「……そう、ですか」 ガクッ
P「?」
107: 2012/08/06(月) 18:37:48.17 ID:9Ar//8dW0
P「大丈夫か? 具合が悪いなら、向こうの休憩所にでも――」
千枝「いえ、大丈夫ですから! 次の乗り物行きましょう!」グイッ
P「あ、ああ……けど、無理は絶対に――」
千枝「大丈夫です! ほら、次はあのメリーゴーランドとかどうでしょう!」
P「うーむ……?」
千枝「いえ、大丈夫ですから! 次の乗り物行きましょう!」グイッ
P「あ、ああ……けど、無理は絶対に――」
千枝「大丈夫です! ほら、次はあのメリーゴーランドとかどうでしょう!」
P「うーむ……?」
113: 2012/08/06(月) 18:52:00.35 ID:9Ar//8dW0
千枝「ジェットコースターは……」
P「身長的に無理だろう」
・・・・・
千枝「このお化け屋敷、すっごく怖かったです……」
P「ああ……」
P(チープな仕掛けだったが、その度に千枝がしがみついてくるから中々進めなかったな)
・・・・・
千枝「ヒーローショー、面白かったですね」
P「思わぬハプニングがあってな」
P(千枝よりちょっと年上くらいの女の子が、ステージに飛び乗っ取った)
・・・・・
千枝「この恋人パフェっていうの、食べてみたくないですか?」
P「ん? ああ、一つのスプーンで食べ合いっこをするのか……でも、流石に俺らだと無理じゃないか?」
千枝「そう、ですか……」
・・・・・
P「身長的に無理だろう」
・・・・・
千枝「このお化け屋敷、すっごく怖かったです……」
P「ああ……」
P(チープな仕掛けだったが、その度に千枝がしがみついてくるから中々進めなかったな)
・・・・・
千枝「ヒーローショー、面白かったですね」
P「思わぬハプニングがあってな」
P(千枝よりちょっと年上くらいの女の子が、ステージに飛び乗っ取った)
・・・・・
千枝「この恋人パフェっていうの、食べてみたくないですか?」
P「ん? ああ、一つのスプーンで食べ合いっこをするのか……でも、流石に俺らだと無理じゃないか?」
千枝「そう、ですか……」
・・・・・
119: 2012/08/06(月) 19:16:13.44 ID:9Ar//8dW0
・・・・・
千枝「うわぁ、とってもキレイな景色……」
P「ここの遊園地のベストスポットは、この観覧車から眺める夜景なんだそうな」
千枝「なるほど……それで、あんなに並んでたんですね」
P「うん、俺たちはパスを持ってたから結構早めに乗れたけど」
千枝「備えあれば憂い無し、ですね♪」
P「今日は千枝が楽しめるように、色々準備しておいたからね。普段は厳しいレッスンとか、大変なお仕事とかをやらせちゃってるから」
P「いくらかは駄目なところもあって申し訳ないけど……」
千枝「ううん、いいんです。私こそ、プロデューサーさんにワガママばっかり言っちゃって……」
P「あれぐらいなら、気にすることもないさ。それに子供のわがままをどうにかしてあげるのが大人の役割だから」
千枝「大人の、ですか……」
P「ああ」
千枝「……大人、かぁ……」
P「千枝……?」
千枝「うわぁ、とってもキレイな景色……」
P「ここの遊園地のベストスポットは、この観覧車から眺める夜景なんだそうな」
千枝「なるほど……それで、あんなに並んでたんですね」
P「うん、俺たちはパスを持ってたから結構早めに乗れたけど」
千枝「備えあれば憂い無し、ですね♪」
P「今日は千枝が楽しめるように、色々準備しておいたからね。普段は厳しいレッスンとか、大変なお仕事とかをやらせちゃってるから」
P「いくらかは駄目なところもあって申し訳ないけど……」
千枝「ううん、いいんです。私こそ、プロデューサーさんにワガママばっかり言っちゃって……」
P「あれぐらいなら、気にすることもないさ。それに子供のわがままをどうにかしてあげるのが大人の役割だから」
千枝「大人の、ですか……」
P「ああ」
千枝「……大人、かぁ……」
P「千枝……?」
124: 2012/08/06(月) 19:22:47.17 ID:9Ar//8dW0
千枝「……早く大人になりたいなって、思うんです」
P「……千枝?」
千枝「だって、千枝がもう少し、大人だったら」
千枝「ジェットコースターだって一緒に乗れたし、恋人パフェだって、一緒に食べられたし……」
千枝「あのボート……だって、もっと、違った関係に……」
P「千枝、それは……」
千枝「プロデューサーさんは、大人だから、お仕事で千枝と一緒にいてくれるのかもしれないけど」
千枝「千枝は、お仕事じゃない時も、プロデューサーさんと、一緒にいたいな……」
P「……」
P「……千枝?」
千枝「だって、千枝がもう少し、大人だったら」
千枝「ジェットコースターだって一緒に乗れたし、恋人パフェだって、一緒に食べられたし……」
千枝「あのボート……だって、もっと、違った関係に……」
P「千枝、それは……」
千枝「プロデューサーさんは、大人だから、お仕事で千枝と一緒にいてくれるのかもしれないけど」
千枝「千枝は、お仕事じゃない時も、プロデューサーさんと、一緒にいたいな……」
P「……」
128: 2012/08/06(月) 19:28:47.01 ID:9Ar//8dW0
千枝「……ごめんなさい、やっぱり、ワガママばっかりで」
千枝「こんなワガママな千枝は、プロデューサーさんは嫌いですか……?」
P「……そんなこと、ないよ。ありえない」
千枝「……それじゃあ、もう一つだけ……ワガママ、いいですか?」
P「ああ……どんな?」
千枝「……思い出が、ほしいです」
千枝「千枝が大人になっても、ずっと覚えていられる」
千枝「そんな、思い出がほしいです」
千枝「そうすればきっと、これからもがんばれるから――」
・・・・・・
千枝「こんなワガママな千枝は、プロデューサーさんは嫌いですか……?」
P「……そんなこと、ないよ。ありえない」
千枝「……それじゃあ、もう一つだけ……ワガママ、いいですか?」
P「ああ……どんな?」
千枝「……思い出が、ほしいです」
千枝「千枝が大人になっても、ずっと覚えていられる」
千枝「そんな、思い出がほしいです」
千枝「そうすればきっと、これからもがんばれるから――」
・・・・・・
132: 2012/08/06(月) 19:37:02.56 ID:9Ar//8dW0
千枝「プロデューサーさん、今夜はありがとうございました」
千枝「この思い出……千枝は、ずっと覚えているから」
千枝「大人になっても、ずっと」
千枝「でも……」
千枝「プロデューサーさんは、今夜のことは、覚えていなくても……忘れちゃっても……いいです……」
千枝「千枝が、大人になったら……思い出させて、あげるから……」
千枝「それまでは、ずっと……胸の中に……」
・・・・・
P「……」
P「……色々と、濃い一日だった」
P「うん……うん……」
千枝「この思い出……千枝は、ずっと覚えているから」
千枝「大人になっても、ずっと」
千枝「でも……」
千枝「プロデューサーさんは、今夜のことは、覚えていなくても……忘れちゃっても……いいです……」
千枝「千枝が、大人になったら……思い出させて、あげるから……」
千枝「それまでは、ずっと……胸の中に……」
・・・・・
P「……」
P「……色々と、濃い一日だった」
P「うん……うん……」
137: 2012/08/06(月) 19:52:53.68 ID:9Ar//8dW0
P「悪い悪い、ちょっと昨日の疲れが残ってな」
メアリー「昨日……? 昨日って確か……あ!」
メアリー「そうそう、さっきチヒロに聞いたわ! たしかチエとデートしてきたんでしょ!」
P「え、いや、デートっていうか……」
メアリー「とぼけたって無駄なんだから! チエのあの顔を見れば誰だってわかるワ!」
P「ぬ、ぬう……ちひろさんには黙っておいてくれ、と頼んだのに……」
メアリー「アナタの為にスタミナドリンクを買ったら教えてくれたのよっ!」
P「あ、あの人は……」
メアリー「昨日……? 昨日って確か……あ!」
メアリー「そうそう、さっきチヒロに聞いたわ! たしかチエとデートしてきたんでしょ!」
P「え、いや、デートっていうか……」
メアリー「とぼけたって無駄なんだから! チエのあの顔を見れば誰だってわかるワ!」
P「ぬ、ぬう……ちひろさんには黙っておいてくれ、と頼んだのに……」
メアリー「アナタの為にスタミナドリンクを買ったら教えてくれたのよっ!」
P「あ、あの人は……」
139: 2012/08/06(月) 20:02:34.72 ID:9Ar//8dW0
メアリー「しかも、何かあったみたいね……?」
P「い、いや……やましいこてゃ、なかったよ、うん」
メアリー「……『目が泳ぐ』っていうのよね、こういうの、確か」
P「うっ……!」
メアリー「フーン?……まぁ、特別に今回は許してあげるケド……次に浮気したら、許さないんだからっ!」
P「う、浮気って……」
メアリー「? なにか間違ってるかしら?」
P「いや、そもそも俺たちは……」
メアリー「エ? 何か間違ってる? パパやママだって、知ってるコトヨ?」
P「え?」
P「い、いや……やましいこてゃ、なかったよ、うん」
メアリー「……『目が泳ぐ』っていうのよね、こういうの、確か」
P「うっ……!」
メアリー「フーン?……まぁ、特別に今回は許してあげるケド……次に浮気したら、許さないんだからっ!」
P「う、浮気って……」
メアリー「? なにか間違ってるかしら?」
P「いや、そもそも俺たちは……」
メアリー「エ? 何か間違ってる? パパやママだって、知ってるコトヨ?」
P「え?」
144: 2012/08/06(月) 20:12:45.92 ID:9Ar//8dW0
メアリー「この前送ったエアメールに、Pのこともしっかり書いておいたの! アタシのダーリン♪って写真もつけて」
メアリー「そしたらパパやママも、Pのことをすっかり気に入ったみたい」
メアリー「それで今度のバケーションに、ココに来るみたいよ?」
P「なん…だと……?」
メアリー「新しいファミリーの顔をちゃんと見ておきたいってママも言っていたワ」
メアリー「もしかしたら、ホームの都合で来られなくなっちゃうかもしれないけど……」
メアリー「そしたら、こっちから向こうへ行けばいいわよね……よろしくね、ダーリン♪」
P「」
メアリー「そしたらパパやママも、Pのことをすっかり気に入ったみたい」
メアリー「それで今度のバケーションに、ココに来るみたいよ?」
P「なん…だと……?」
メアリー「新しいファミリーの顔をちゃんと見ておきたいってママも言っていたワ」
メアリー「もしかしたら、ホームの都合で来られなくなっちゃうかもしれないけど……」
メアリー「そしたら、こっちから向こうへ行けばいいわよね……よろしくね、ダーリン♪」
P「」
149: 2012/08/06(月) 20:24:10.65 ID:9Ar//8dW0
P(正直、メアリーの言ってくる『ダーリン♪』はアメリカンジョークの一種かと思ってた)
P(親しい仲だとハグやキスが挨拶代わりに使われてるって言うし……)
P(というか、最初はメアリーも『じょ、ジョークよ!』とか言ってたし)
P(まさか、家族公認とは……いや、待てよ)
P(……そもそも、この一連の流れ事自体がジョークの可能性もある)
P(そうだ、向こうのドッキリは結構本格的とかいうし……)
P(……それなら大丈夫だ、まだ慌てなくてもいい)
P「……とりあえず、今はできる仕事を……」
P「……ん?」
P(親しい仲だとハグやキスが挨拶代わりに使われてるって言うし……)
P(というか、最初はメアリーも『じょ、ジョークよ!』とか言ってたし)
P(まさか、家族公認とは……いや、待てよ)
P(……そもそも、この一連の流れ事自体がジョークの可能性もある)
P(そうだ、向こうのドッキリは結構本格的とかいうし……)
P(……それなら大丈夫だ、まだ慌てなくてもいい)
P「……とりあえず、今はできる仕事を……」
P「……ん?」
152: 2012/08/06(月) 20:28:21.61 ID:9Ar//8dW0
P(俺のデスクの下に、誰かがいる……?)
P(椅子が出しっぱなしだし、あの服の……?)
P(いや、あれは……あの陰は……)
P「……かくれんぼでもやってるのか? 仁奈」
「……!」ビクッ
P「……仁奈?」
「……」
P(椅子が出しっぱなしだし、あの服の……?)
P(いや、あれは……あの陰は……)
P「……かくれんぼでもやってるのか? 仁奈」
「……!」ビクッ
P「……仁奈?」
「……」
158: 2012/08/06(月) 20:35:00.92 ID:9Ar//8dW0
P「……とりあえず、机の下か出てきてくれないか?」
仁奈「……」
P「……仁奈、なにかあったのか?」
仁奈「……」
P「もしかして、誰かから怒られて隠れてる?」
仁奈「……」フルフル
P「なにか怖い物でもみた?」
仁奈「……」フルフル
P「うーん……それじゃあ、もしかして、怒ってるとか?」
仁奈「……」
仁奈「……」コクッ
P「そうか……」
仁奈「……」
P「……仁奈、なにかあったのか?」
仁奈「……」
P「もしかして、誰かから怒られて隠れてる?」
仁奈「……」フルフル
P「なにか怖い物でもみた?」
仁奈「……」フルフル
P「うーん……それじゃあ、もしかして、怒ってるとか?」
仁奈「……」
仁奈「……」コクッ
P「そうか……」
163: 2012/08/06(月) 20:40:24.64 ID:9Ar//8dW0
P「……それで、ストライキと?」
仁奈「……」コクッ
P「……理由だけでも、教えてくれないか?」
仁奈「……」
P「駄目か……?」
仁奈「……」
P「そうか……とりあえず、せめて机の下から出てはくれないか?」
仁奈「……」
P「……駄目か」
P「しょーがないなー……せっかくドラゴンよりも強いキグルミを持ってきたのに」
仁奈「……!?」ピクッ
仁奈「……」コクッ
P「……理由だけでも、教えてくれないか?」
仁奈「……」
P「駄目か……?」
仁奈「……」
P「そうか……とりあえず、せめて机の下から出てはくれないか?」
仁奈「……」
P「……駄目か」
P「しょーがないなー……せっかくドラゴンよりも強いキグルミを持ってきたのに」
仁奈「……!?」ピクッ
165: 2012/08/06(月) 20:44:49.04 ID:9Ar//8dW0
P「ウサギより可愛くて」
仁奈「……」
P「ヒツジよりモフモフで」
仁奈「……!」ピクッ
P「ドラゴンより強くて」
仁奈「……!!」ピクッ ピクッ
P「オオカミよりワイルドな、そんなキグルミなんだけd」
仁奈「……!!」 ガタンッ
P「……今、頭、打った?」
仁奈「うぅ~……」コクッ
仁奈「……」
P「ヒツジよりモフモフで」
仁奈「……!」ピクッ
P「ドラゴンより強くて」
仁奈「……!!」ピクッ ピクッ
P「オオカミよりワイルドな、そんなキグルミなんだけd」
仁奈「……!!」 ガタンッ
P「……今、頭、打った?」
仁奈「うぅ~……」コクッ
167: 2012/08/06(月) 20:50:42.76 ID:9Ar//8dW0
P「大丈夫?」
仁奈「……痛い、です」サスリサスリ
P「とりあえず、机の下から出てきてくれないか? ケガがあったら大変だ」
仁奈「……しょーがねー、です」
P「おー、よしよし」ナデナデ
仁奈「ううー……」
P「特に大きなケガは無し、と……ちょっとだけ痛いのガマンすれば、すぐ治るから」
仁奈「はい……」
P「ガマン、できる?」
仁奈「バカにするなです……でも、もうちょっとだけ、なでなでしやがれです……」
P「はいはい」ナデナデ
仁奈「……痛い、です」サスリサスリ
P「とりあえず、机の下から出てきてくれないか? ケガがあったら大変だ」
仁奈「……しょーがねー、です」
P「おー、よしよし」ナデナデ
仁奈「ううー……」
P「特に大きなケガは無し、と……ちょっとだけ痛いのガマンすれば、すぐ治るから」
仁奈「はい……」
P「ガマン、できる?」
仁奈「バカにするなです……でも、もうちょっとだけ、なでなでしやがれです……」
P「はいはい」ナデナデ
171: 2012/08/06(月) 20:59:11.82 ID:9Ar//8dW0
P「痛いの、治った?」
仁奈「……はい」
P「それで、どうしてあんなことしてたの?」
仁奈「……Pが」
P「ん?」
仁奈「Pが悪いですよ、仁奈を寂しくさせるから……」
P(……確かに、そういえば最近、仁奈に全然構ってやれなかった気がする)
P「……そう、か。ごめんな」
仁奈「……おねーちゃんたちは、仁奈と遊んでくれるけど」
仁奈「Pは、お仕事ばっかで、仁奈と遊んでくれねーです」
仁奈「仁奈のパパと同じです……お仕事ばっかで、仁奈を寂しくさせやがるです……」
P「仁奈……」
仁奈「……はい」
P「それで、どうしてあんなことしてたの?」
仁奈「……Pが」
P「ん?」
仁奈「Pが悪いですよ、仁奈を寂しくさせるから……」
P(……確かに、そういえば最近、仁奈に全然構ってやれなかった気がする)
P「……そう、か。ごめんな」
仁奈「……おねーちゃんたちは、仁奈と遊んでくれるけど」
仁奈「Pは、お仕事ばっかで、仁奈と遊んでくれねーです」
仁奈「仁奈のパパと同じです……お仕事ばっかで、仁奈を寂しくさせやがるです……」
P「仁奈……」
173: 2012/08/06(月) 21:04:45.59 ID:9Ar//8dW0
仁奈「そしたら、メアリーおねーちゃんが」
『労働環境に不満があるならストライキよ! もしくは裁判にしちゃいなさい!! パパはいつもそうやってきたワ!!』
『オシリの毛までむしりとってやるくらいのつもりでいきなさい!! やったもん勝ちよ!』
仁奈「……って、言いやがったですよ」
P「……あ、あの子は……」
仁奈「……だから、P」
仁奈「もっと、もっと、仁奈と遊びやがれ、です」ギュッ
仁奈「もっともっと、なでなでしてくだせー……」
『労働環境に不満があるならストライキよ! もしくは裁判にしちゃいなさい!! パパはいつもそうやってきたワ!!』
『オシリの毛までむしりとってやるくらいのつもりでいきなさい!! やったもん勝ちよ!』
仁奈「……って、言いやがったですよ」
P「……あ、あの子は……」
仁奈「……だから、P」
仁奈「もっと、もっと、仁奈と遊びやがれ、です」ギュッ
仁奈「もっともっと、なでなでしてくだせー……」
176: 2012/08/06(月) 21:13:19.78 ID:9Ar//8dW0
P(そっか、最近色々あったとはいえ、全然仁奈に構ってやれなかったもんな……)
P(寂しくさせたりしないって、最初に言ったのに)
P「……仁奈」ヒョイッ
仁奈「う?」
P「今度のオフ、一緒に動物園に行かないか?」
仁奈「……え?」
P「この前に仕事で行ったところとは違う、もっと大きなところだ」
仁奈「たくさん動物さんが見れるです?」
P「ああ、それにたくさんの動物さんたちと遊べる」
仁奈「たくさんモフモフできるです?」
P「ああ、仁奈がやりたいことを、やろう。ホテルもとって、泊まりがけで、色んなところへ行こう」
仁奈「P……!」 パァ
P「ごめんな、仁奈。今までおざなりにして」
P(寂しくさせたりしないって、最初に言ったのに)
P「……仁奈」ヒョイッ
仁奈「う?」
P「今度のオフ、一緒に動物園に行かないか?」
仁奈「……え?」
P「この前に仕事で行ったところとは違う、もっと大きなところだ」
仁奈「たくさん動物さんが見れるです?」
P「ああ、それにたくさんの動物さんたちと遊べる」
仁奈「たくさんモフモフできるです?」
P「ああ、仁奈がやりたいことを、やろう。ホテルもとって、泊まりがけで、色んなところへ行こう」
仁奈「P……!」 パァ
P「ごめんな、仁奈。今までおざなりにして」
179: 2012/08/06(月) 21:21:51.51 ID:9Ar//8dW0
仁奈「……しょーがねーから許してあげます! でもこれから、いーっぱい遊んでもらいますからねっ!」
P「ああ! 動物園で気に入った動物がいたら、そのキグルミを作って貰おう!」
仁奈「ホントですか? 選び放題ですか?」
P「そう、仁奈が欲しいと思ったキグルミ全部だ! よりどりみどりだよ」
仁奈「……それは楽しみですね! クビを洗って待ってるです!」
P「……いや、それは、色々と間違ってるよ」
仁奈「……あ、キグルミといえば、P ドラゴンより強いキグルミはどこに――」
P「あ、ごめん。仕事の電話が入った。ちょっと向こう行ってくる」ガチャ
仁奈「……」
仁奈「……大人はウソツキ、です」
仁奈「……でも、今回だけは――」
P「ああ! 動物園で気に入った動物がいたら、そのキグルミを作って貰おう!」
仁奈「ホントですか? 選び放題ですか?」
P「そう、仁奈が欲しいと思ったキグルミ全部だ! よりどりみどりだよ」
仁奈「……それは楽しみですね! クビを洗って待ってるです!」
P「……いや、それは、色々と間違ってるよ」
仁奈「……あ、キグルミといえば、P ドラゴンより強いキグルミはどこに――」
P「あ、ごめん。仕事の電話が入った。ちょっと向こう行ってくる」ガチャ
仁奈「……」
仁奈「……大人はウソツキ、です」
仁奈「……でも、今回だけは――」
182: 2012/08/06(月) 21:30:37.66 ID:9Ar//8dW0
・・・・
P(……俺と彼女たちの日常は、基本的にこんな感じだ)
P(平均年齢が10歳くらいという事務所だが)
P(俺は口リコンではないので、特に問題はなく日々を過ごしている)
P(たまに過剰なスキンシップとも思われることしたかもしれないが、法律的には問題ないと思う。うん)
P(みんな年も近いし、仲良くやっている)
P(やっている、と思ったんだが――)
P「……ある日、扉越しに」
P「聞いてはいけないことを、聞いてしまった」
P(……俺と彼女たちの日常は、基本的にこんな感じだ)
P(平均年齢が10歳くらいという事務所だが)
P(俺は口リコンではないので、特に問題はなく日々を過ごしている)
P(たまに過剰なスキンシップとも思われることしたかもしれないが、法律的には問題ないと思う。うん)
P(みんな年も近いし、仲良くやっている)
P(やっている、と思ったんだが――)
P「……ある日、扉越しに」
P「聞いてはいけないことを、聞いてしまった」
186: 2012/08/06(月) 21:38:08.42 ID:9Ar//8dW0
P(それは8月、夏真っ盛りの午後)
P(ちょうど俺が営業から帰ってきた時、部屋にみんなが集まっていた時のこと)
P(俺が扉のドアノブに手をかけた時に、それは起こった)
メアリー「……いい加減、ハッキリさせるべきじゃない?」
桃華「あら、何を?」
メアリー「わかっているでしょう?……私たちと、Pの関係を、ヨ」
千枝「……」
舞「……」
雪美「……」
薫「……」
仁奈「……?」
P(……なん…だと……?)
P(ちょうど俺が営業から帰ってきた時、部屋にみんなが集まっていた時のこと)
P(俺が扉のドアノブに手をかけた時に、それは起こった)
メアリー「……いい加減、ハッキリさせるべきじゃない?」
桃華「あら、何を?」
メアリー「わかっているでしょう?……私たちと、Pの関係を、ヨ」
千枝「……」
舞「……」
雪美「……」
薫「……」
仁奈「……?」
P(……なん…だと……?)
192: 2012/08/06(月) 21:51:43.98 ID:9Ar//8dW0
メアリー「アタシのダーリンは誰にだって優しいから、勘違いしちゃうかもしれないけど」
メアリー「Pは、アタシのフィアンセなの。将来にはアタシといっしょにサンフランシスコで暮らす、ファミリーなのよ」
メアリー「そんなワケだから、あまりPに色目を使わないでくれる? 特にそこのオ・ジョ・ウ・サ・マ」
桃華「……フフ、何を言い出すかと思えば」
桃華「ちゃんちゃらおかしい、ですわね」
メアリー「なんですって……?」
仁奈「フィアンセってなんです?」
薫「んー……よくわかんないけど、家族ってことなのかなぁ?」
雪美「……」
P(……え、ええ?)
メアリー「Pは、アタシのフィアンセなの。将来にはアタシといっしょにサンフランシスコで暮らす、ファミリーなのよ」
メアリー「そんなワケだから、あまりPに色目を使わないでくれる? 特にそこのオ・ジョ・ウ・サ・マ」
桃華「……フフ、何を言い出すかと思えば」
桃華「ちゃんちゃらおかしい、ですわね」
メアリー「なんですって……?」
仁奈「フィアンセってなんです?」
薫「んー……よくわかんないけど、家族ってことなのかなぁ?」
雪美「……」
P(……え、ええ?)
197: 2012/08/06(月) 22:01:09.98 ID:9Ar//8dW0
桃華「アナタ……今、将来はサンフランシスコに暮らす、とおっしゃいましたね?」
メアリー「ええ……それが、何よ」
桃華「フフ……愚かですわね。故郷を離れる辛さ、というのは、あなたが一番知っていることでしょうに」
桃華「あなたはそれをPちゃまに強いる、と。そうおっしゃりますの?」
メアリー「う……け、けど……Pならわかってくれるワ!」
桃華「それがバカだと言ってるんですのよっ!!」
メアリー「な、なによ……!!」
仁奈「け、ケンカです……?」 オロオロ
薫「と、止めなきゃダメなのかな……?」 オロオロ
雪美「……」
メアリー「ええ……それが、何よ」
桃華「フフ……愚かですわね。故郷を離れる辛さ、というのは、あなたが一番知っていることでしょうに」
桃華「あなたはそれをPちゃまに強いる、と。そうおっしゃりますの?」
メアリー「う……け、けど……Pならわかってくれるワ!」
桃華「それがバカだと言ってるんですのよっ!!」
メアリー「な、なによ……!!」
仁奈「け、ケンカです……?」 オロオロ
薫「と、止めなきゃダメなのかな……?」 オロオロ
雪美「……」
200: 2012/08/06(月) 22:10:31.62 ID:9Ar//8dW0
桃華「あなたのそれは、ただ一方的に言っているだけですわっ!」
桃華「自分のスケジュールを一方的に押しつける愛なんて、もはや愛とは呼べませんことよっ!」
桃華「まさに言語両断! ちゃんちゃらおかしいとしか、言いようがありませんことよっ!」
メアリー「ク……で、でもアナタだって……アナタだって、そうじゃないの!」
桃華「ふふ……そこが、アナタとわたくしの、大きな違い……ですわ」
メアリー「な、なんですって……?」
仁奈「ごんごりょーだんってなんです?」
薫「ん? うーん……」
雪美「言語……道断……?」
桃華「自分のスケジュールを一方的に押しつける愛なんて、もはや愛とは呼べませんことよっ!」
桃華「まさに言語両断! ちゃんちゃらおかしいとしか、言いようがありませんことよっ!」
メアリー「ク……で、でもアナタだって……アナタだって、そうじゃないの!」
桃華「ふふ……そこが、アナタとわたくしの、大きな違い……ですわ」
メアリー「な、なんですって……?」
仁奈「ごんごりょーだんってなんです?」
薫「ん? うーん……」
雪美「言語……道断……?」
207: 2012/08/06(月) 22:24:35.24 ID:9Ar//8dW0
桃華「わたくしなら、Pちゃまの望むことなら何だってしてあげられる……」
桃華「ウフフ……あのお家だけとは言わず……望むなら、世界中にだって」
桃華「サンフランシスコに住みたいと望むなら、そこに。日本に帰りたいというなら、一日以内に」
桃華「持てる限り、全ての力を使って。わたくしは、Pちゃまの手助けをいたしますわ」
桃華「さぁ、メアリー……アナタに、そのようなことができて?」
メアリー「く……!」
桃華「フフ……出来るわけがありませんね。そんな不確かな将来しか用意できない、アナタに……!」
メアリー「う、うう……!」
舞「ねえ、二人とも……その辺にしておいたら?」
千枝「そうだよ……それに、もうすぐプロデューサーさんも帰って来ちゃうかもしれないし」
桃華「ウフフ……あのお家だけとは言わず……望むなら、世界中にだって」
桃華「サンフランシスコに住みたいと望むなら、そこに。日本に帰りたいというなら、一日以内に」
桃華「持てる限り、全ての力を使って。わたくしは、Pちゃまの手助けをいたしますわ」
桃華「さぁ、メアリー……アナタに、そのようなことができて?」
メアリー「く……!」
桃華「フフ……出来るわけがありませんね。そんな不確かな将来しか用意できない、アナタに……!」
メアリー「う、うう……!」
舞「ねえ、二人とも……その辺にしておいたら?」
千枝「そうだよ……それに、もうすぐプロデューサーさんも帰って来ちゃうかもしれないし」
210: 2012/08/06(月) 22:36:19.36 ID:9Ar//8dW0
メアリー「フン……!」
桃華「アラ……お二人とも、随分と余裕をお持ちのようで?」
舞「うーん……そんなことは、ないと思うけど」
千枝「だって、ここで千枝たちが言い争っても……」
舞「最後に決めるのは、プロデューサーさんだよ?」
メアリー「だから、ダーリンはアタシを選んでくれるに決まって――」
千枝「それが、おかしいと思うな」
舞「だって……桃華もメアリーも、そう思ってるからケンカしちゃってるわけでしょ?」
千枝「このまま言い争っててもキリが無いし……プロデューサーさんがこんなところ見たら、悲しんじゃうよ」
桃華「……ふむ」
仁奈「ええと、なにがどうなって……?」
薫「わかんない……」
雪美「……」
桃華「アラ……お二人とも、随分と余裕をお持ちのようで?」
舞「うーん……そんなことは、ないと思うけど」
千枝「だって、ここで千枝たちが言い争っても……」
舞「最後に決めるのは、プロデューサーさんだよ?」
メアリー「だから、ダーリンはアタシを選んでくれるに決まって――」
千枝「それが、おかしいと思うな」
舞「だって……桃華もメアリーも、そう思ってるからケンカしちゃってるわけでしょ?」
千枝「このまま言い争っててもキリが無いし……プロデューサーさんがこんなところ見たら、悲しんじゃうよ」
桃華「……ふむ」
仁奈「ええと、なにがどうなって……?」
薫「わかんない……」
雪美「……」
215: 2012/08/06(月) 22:46:58.69 ID:9Ar//8dW0
桃華「……なるほど。たしかに、そうですわね」
桃華「本来ならば、言い争うまでもなく……結果はわかりきっていることですが……」
舞「ね? だから、待とうよ。プロデューサーが、誰を選んでくれるのか」
千枝「ケンカして、お仕事がダメになっちゃったら、千枝たちだけじゃなくて、プロデューサーさんにまで迷惑がかかっちゃうし……」
桃華「しょうがないですわね……ならば、今回はここでお開きと致しましょう」
桃華「よろしい、ですわね?」
メアリー「ふ、フンだ!……今回は、ここまでにしておいてあげる!」
仁奈「……一見落着、です?」
薫「なの、かなぁ……?」
雪美「……」
P(……)
桃華「本来ならば、言い争うまでもなく……結果はわかりきっていることですが……」
舞「ね? だから、待とうよ。プロデューサーが、誰を選んでくれるのか」
千枝「ケンカして、お仕事がダメになっちゃったら、千枝たちだけじゃなくて、プロデューサーさんにまで迷惑がかかっちゃうし……」
桃華「しょうがないですわね……ならば、今回はここでお開きと致しましょう」
桃華「よろしい、ですわね?」
メアリー「ふ、フンだ!……今回は、ここまでにしておいてあげる!」
仁奈「……一見落着、です?」
薫「なの、かなぁ……?」
雪美「……」
P(……)
217: 2012/08/06(月) 22:51:13.70 ID:9Ar//8dW0
舞(プロデューサーが、私をお嫁さんにしてくれるって、言ったから……)
舞(だから、私は、待ち続けるの……)
舞(お内裏様とお雛様みたいに、二人で並べるその日まで……♪)
千枝(千枝には、思い出があるから……)
千枝(他のみんなにはない、千枝と、プロデューサーさんとだけの、大事な思い出……)
千枝(千枝は、まだまだ子供だけど……)
千枝(大人になった……その日には……)
千枝「早く、大人になりたいなぁ……」
雪美「……」
舞(だから、私は、待ち続けるの……)
舞(お内裏様とお雛様みたいに、二人で並べるその日まで……♪)
千枝(千枝には、思い出があるから……)
千枝(他のみんなにはない、千枝と、プロデューサーさんとだけの、大事な思い出……)
千枝(千枝は、まだまだ子供だけど……)
千枝(大人になった……その日には……)
千枝「早く、大人になりたいなぁ……」
雪美「……」
221: 2012/08/06(月) 22:57:27.58 ID:9Ar//8dW0
雪美(思い出……約束……)
雪美(確かに……大事……二つとも……)
雪美(だけど……二つとも……形には……のこらない……)
雪美(私と……P…魂……繋がってる……離れてても…通じてる……ずっと……)
雪美(刻まれてる……ちゃんと……感じてる……あなたの、こと……)
雪美(……今も、きっと……)
雪美(すぐ、側に……)
P(……もう、入っても、いいかな……?)
雪美(確かに……大事……二つとも……)
雪美(だけど……二つとも……形には……のこらない……)
雪美(私と……P…魂……繋がってる……離れてても…通じてる……ずっと……)
雪美(刻まれてる……ちゃんと……感じてる……あなたの、こと……)
雪美(……今も、きっと……)
雪美(すぐ、側に……)
P(……もう、入っても、いいかな……?)
232: 2012/08/06(月) 23:16:32.32 ID:9Ar//8dW0
千枝「おかえりなさい、プロデューサーさん♪」
桃華「あら、Pちゃま。ちょうどお茶をいれたところですわよ」
メアリー「遅いワ! 営業ならもっとスマートにしてきなさいよ!」
舞「まあまあ、落ち着いて」
薫「えへへ……せんせぇ、みんな、いいこにしてまってたよっ」
仁奈「なでなでしてくだせーっ」
P「あ、ああ……よしよし」
雪美「P……」
P「ん?」
雪美「信じてる……から……」
雪美「あなたの……こと……」
P「……」
P「……お、おう」
桃華「あら、Pちゃま。ちょうどお茶をいれたところですわよ」
メアリー「遅いワ! 営業ならもっとスマートにしてきなさいよ!」
舞「まあまあ、落ち着いて」
薫「えへへ……せんせぇ、みんな、いいこにしてまってたよっ」
仁奈「なでなでしてくだせーっ」
P「あ、ああ……よしよし」
雪美「P……」
P「ん?」
雪美「信じてる……から……」
雪美「あなたの……こと……」
P「……」
P「……お、おう」
238: 2012/08/06(月) 23:28:04.75 ID:9Ar//8dW0
・・・・・
P(……ということが、あった)
P(いや、薄々気が付いてはいたが……)
P(まさか、あそこまで、とは……)
P(……しかし、俺はプロデューサー……)
P(最低でも、彼女たちが引退するまでは、手を出せない……)
P(だが、彼女達の気持ちの強さを知った今……)
P(彼女たちを、プロデュースできるのか? 今までと同じように)
P「うーん……」
「なにか悩みごとですか? プロデューサーさん?」
P「……え?」
P(……ということが、あった)
P(いや、薄々気が付いてはいたが……)
P(まさか、あそこまで、とは……)
P(……しかし、俺はプロデューサー……)
P(最低でも、彼女たちが引退するまでは、手を出せない……)
P(だが、彼女達の気持ちの強さを知った今……)
P(彼女たちを、プロデュースできるのか? 今までと同じように)
P「うーん……」
「なにか悩みごとですか? プロデューサーさん?」
P「……え?」
242: 2012/08/06(月) 23:38:10.38 ID:9Ar//8dW0
ルキトレ「さっきから、声をかけようか迷ってたんですけど……」
ルキトレ「凄く、怖い顔をしていたので……」
P「ルキトレ、さん」
ルキトレ「悩みごとなら、相談に乗りますよ?」
ルキトレ「私だって、あなたのパートナーですからっ」
P(そうか……彼女も、恋愛の経験はありそうだし……)
P(うちのアイドルたちや、社長や、ちひろさんへの相談が出来なくても……)
P(もしかしたら、彼女なら……)
P(彼女なら、強い助けになってくれるかも……!)
P「……少し、話を聞いてもらっても、いいですか?」
ルキトレ「ハイ! 喜んでっ」
ルキトレ「凄く、怖い顔をしていたので……」
P「ルキトレ、さん」
ルキトレ「悩みごとなら、相談に乗りますよ?」
ルキトレ「私だって、あなたのパートナーですからっ」
P(そうか……彼女も、恋愛の経験はありそうだし……)
P(うちのアイドルたちや、社長や、ちひろさんへの相談が出来なくても……)
P(もしかしたら、彼女なら……)
P(彼女なら、強い助けになってくれるかも……!)
P「……少し、話を聞いてもらっても、いいですか?」
ルキトレ「ハイ! 喜んでっ」
255: 2012/08/06(月) 23:49:09.64 ID:9Ar//8dW0
・・・・・
P「……ということが、あったんですよ」
ルキトレ「は、はぁ……」
P「俺が彼女たちに手を出すのは論外ですし……」
P「だからと言って、断るにも……彼女たちは、まだ幼いですし……」
P「下手な言い方ではみんなを傷つけてしまいますし……」
P「ルキトレさん、なにかいい方法はありませんか?」
ルキトレ「う、うーん……」
ルキトレ(……と、言うか)
ルキトレ(想像してたのと、全然違うんですけどー!?)
P「……ということが、あったんですよ」
ルキトレ「は、はぁ……」
P「俺が彼女たちに手を出すのは論外ですし……」
P「だからと言って、断るにも……彼女たちは、まだ幼いですし……」
P「下手な言い方ではみんなを傷つけてしまいますし……」
P「ルキトレさん、なにかいい方法はありませんか?」
ルキトレ「う、うーん……」
ルキトレ(……と、言うか)
ルキトレ(想像してたのと、全然違うんですけどー!?)
269: 2012/08/06(月) 23:59:12.30 ID:9Ar//8dW0
ルキトレ(もっとこう、ダンスが上手くいかないだとか……)
ルキトレ(オーディションに落ちただとか……)
ルキトレ(営業に失敗したとか……)
ルキトレ(最近、調子がでないだとか……)
ルキトレ(そういったスランプならアドバイス出来るけど……)
P「年下との恋愛にはどうも疎くて……」
P「ルキトレさんなら、そういうの経験あるのでは……と」
ルキトレ(私だってありませんよそんなのーっ!)
ルキトレ(うう……人の気も知らないで……)
ルキトレ(オーディションに落ちただとか……)
ルキトレ(営業に失敗したとか……)
ルキトレ(最近、調子がでないだとか……)
ルキトレ(そういったスランプならアドバイス出来るけど……)
P「年下との恋愛にはどうも疎くて……」
P「ルキトレさんなら、そういうの経験あるのでは……と」
ルキトレ(私だってありませんよそんなのーっ!)
ルキトレ(うう……人の気も知らないで……)
278: 2012/08/07(火) 00:07:53.03 ID:Wqg1r2x40
ルキトレ(あ、でも……もしかしたら……)
ルキトレ(一つだけ、いい案が……このピンチをチャンスに変える、妙手が……!)
ルキトレ「もしかしたら……あるかも、しれません」
P「本当ですか!?」
ルキトレ「ええ、発想の逆転ですよ」
P「逆転……ですか?」
ルキトレ「ハイ!」
ルキトレ(一つだけ、いい案が……このピンチをチャンスに変える、妙手が……!)
ルキトレ「もしかしたら……あるかも、しれません」
P「本当ですか!?」
ルキトレ「ええ、発想の逆転ですよ」
P「逆転……ですか?」
ルキトレ「ハイ!」
281: 2012/08/07(火) 00:18:02.11 ID:Wqg1r2x40
P「と、いいますと……?」
ルキトレ「プロデューサーさん……あなたは、彼女たちの告白をどうやって断るかを考えていましたね?」
ルキトレ「けれど、それが間違いなんです」
P「つまり……?」
ルキトレ「あなたが断るのではなく……彼女たちに諦めて貰えばいいんですよっ!!」
P「な、なんと……!」
P「し、しかし……彼女たちの想いは、並大抵のものではありませんし……」
P「諦めさせるにしても、どうすれば……」
ルキトレ「恋人、です」
P「はい?」
ルキトレ「恋人を、つくるんです……!」
P「な、なんと……!?」
ルキトレ「プロデューサーさん……あなたは、彼女たちの告白をどうやって断るかを考えていましたね?」
ルキトレ「けれど、それが間違いなんです」
P「つまり……?」
ルキトレ「あなたが断るのではなく……彼女たちに諦めて貰えばいいんですよっ!!」
P「な、なんと……!」
P「し、しかし……彼女たちの想いは、並大抵のものではありませんし……」
P「諦めさせるにしても、どうすれば……」
ルキトレ「恋人、です」
P「はい?」
ルキトレ「恋人を、つくるんです……!」
P「な、なんと……!?」
284: 2012/08/07(火) 00:25:58.42 ID:Wqg1r2x40
ルキトレ「考えてみれば、最初からあなたに恋人がいれば、彼女たちもここまでアプローチを仕掛けてくることは無かった筈です」
ルキトレ「なおで、ここであなたの恋人が登場すれば、彼女たちも自ずと諦めるはず……」
ルキトレ「この方法でも、あの子たちを傷つけてしまうかもしれませんが……」
ルキトレ「あなたの口から直接断られるよりは、傷も浅いかと想います」
ルキトレ「女の子たちの心は繊細だけど、とっても強いですから……はやく立ち直ってくれるでしょう」
P「まあ、確かに……しかし、恋人をつくると言っても、この仕事だとそんな時間もありませんし……」
ルキトレ「ふふふっ……ご心配無く、ですよ」
P「え?」
ルキトレ「なおで、ここであなたの恋人が登場すれば、彼女たちも自ずと諦めるはず……」
ルキトレ「この方法でも、あの子たちを傷つけてしまうかもしれませんが……」
ルキトレ「あなたの口から直接断られるよりは、傷も浅いかと想います」
ルキトレ「女の子たちの心は繊細だけど、とっても強いですから……はやく立ち直ってくれるでしょう」
P「まあ、確かに……しかし、恋人をつくると言っても、この仕事だとそんな時間もありませんし……」
ルキトレ「ふふふっ……ご心配無く、ですよ」
P「え?」
288: 2012/08/07(火) 00:31:02.51 ID:Wqg1r2x40
ルキトレ「そ、そんなあなたに……ぴったりな人が、います」
P「本当ですか! それはどこに!?」
ルキトレ「ふ、ふふ……」
P「……」ゴクリ
ルキトレ「……ぇです」
P「え?」
ルキトレ「――あなたの、目の前です……!」
P「……え?」
ギュ
P「本当ですか! それはどこに!?」
ルキトレ「ふ、ふふ……」
P「……」ゴクリ
ルキトレ「……ぇです」
P「え?」
ルキトレ「――あなたの、目の前です……!」
P「……え?」
ギュ
291: 2012/08/07(火) 00:36:55.55 ID:Wqg1r2x40
ルキトレ「こ、こんな時だけど……!」
ルキトレ「こんな時にしか、言えないけど……!」
ルキトレ「プロデューサーさん……!」
ルキトレ「好きです……! あなたのことが……!」
ルキトレ「私と…付き合ってください……!」
ルキトレ「私を……あなたの、恋人にしてください……!!」
P「ル、ルキトレ、さん……!?」
ルキトレ「こんな時にしか、言えないけど……!」
ルキトレ「プロデューサーさん……!」
ルキトレ「好きです……! あなたのことが……!」
ルキトレ「私と…付き合ってください……!」
ルキトレ「私を……あなたの、恋人にしてください……!!」
P「ル、ルキトレ、さん……!?」
302: 2012/08/07(火) 00:46:18.58 ID:Wqg1r2x40
ルキトレ「……ふふ、なーんて。どうです? ドキドキしました?」
P「は、はぁ……なんだ、冗談、ですか」
ルキトレ「ふふ……でも、私が恋人役を、やりますよ」
P「……いいんですか?」
ルキトレ「ええ、勿論。喜んで……彼女たちが、あなたを諦めるまでは」
ルキトレ「……あなたが望むなら、諦めた後も、ですけど」
P「はは……それは是非ともお願いしたいですね」
ルキトレ「では、明日から……」
P「ええ、お願いします」
P(ルキトレさん、すっごい演技うまいんだな……)
ルキトレ(そう、今はこのぐらいのポジションで……)
ルキトレ(さっきのリアクションを見る限り、今の私が本気で告白しても、断られてしまう可能性が高い……!)
P「は、はぁ……なんだ、冗談、ですか」
ルキトレ「ふふ……でも、私が恋人役を、やりますよ」
P「……いいんですか?」
ルキトレ「ええ、勿論。喜んで……彼女たちが、あなたを諦めるまでは」
ルキトレ「……あなたが望むなら、諦めた後も、ですけど」
P「はは……それは是非ともお願いしたいですね」
ルキトレ「では、明日から……」
P「ええ、お願いします」
P(ルキトレさん、すっごい演技うまいんだな……)
ルキトレ(そう、今はこのぐらいのポジションで……)
ルキトレ(さっきのリアクションを見る限り、今の私が本気で告白しても、断られてしまう可能性が高い……!)
307: 2012/08/07(火) 00:52:23.50 ID:Wqg1r2x40
ルキトレ(だから今は……このくらいの位置で……)
ルキトレ(彼女たちが諦めたら……)
ルキトレ(その時は、本当の恋人に……!)
ルキトレ(ふふ……きっと、彼女たちはすぐには諦められない)
ルキトレ(だから、私にもアプローチのチャンスはある……! 仮だけど恋人という名目があるから、彼女たちよりも深くアプローチできる……!)
ルキトレ(そのうち……プロデューサーさんのお家にお邪魔とかしちゃったりして♪)
ルキトレ(キャー! キャー!!)
ルキトレ(……ふぅ)
ルキトレ(取らぬ狸の皮算用は、このくらいにしておいて……)
ルキトレ「……でも、私が、プロデューサーさんの恋人になれるなんて……ふふっ」
「……ほう?」
ルキトレ(彼女たちが諦めたら……)
ルキトレ(その時は、本当の恋人に……!)
ルキトレ(ふふ……きっと、彼女たちはすぐには諦められない)
ルキトレ(だから、私にもアプローチのチャンスはある……! 仮だけど恋人という名目があるから、彼女たちよりも深くアプローチできる……!)
ルキトレ(そのうち……プロデューサーさんのお家にお邪魔とかしちゃったりして♪)
ルキトレ(キャー! キャー!!)
ルキトレ(……ふぅ)
ルキトレ(取らぬ狸の皮算用は、このくらいにしておいて……)
ルキトレ「……でも、私が、プロデューサーさんの恋人になれるなんて……ふふっ」
「……ほう?」
318: 2012/08/07(火) 01:02:39.51 ID:Wqg1r2x40
ルキトレ「……え?」
マスタートレーナー「その話……」
ベテラントレーナー「詳しく……」
トレーナー「聞かせてもらおうかしら……?」
ルキトレ「そ、そんな――!?」
マスタートレーナー「その話……」
ベテラントレーナー「詳しく……」
トレーナー「聞かせてもらおうかしら……?」
ルキトレ「そ、そんな――!?」
319: 2012/08/07(火) 01:04:11.47 ID:Wqg1r2x40
年上の姉たちに年下のアイドルたち!
恋のライバルはまだまだたくさん強豪ばかり!!
果たして彼女は、数多くのライバルたちを打ち破ることができるのか!?
そして、担当アイドルという名の猛獣たちの前に立つ、Pの運命は……!?
彼女の勇気が、Pを救うと信じて……!
「私の恋は、まだまだこれからだ!」
「何を言っている!」
「ひゃん!?」
おしまい
恋のライバルはまだまだたくさん強豪ばかり!!
果たして彼女は、数多くのライバルたちを打ち破ることができるのか!?
そして、担当アイドルという名の猛獣たちの前に立つ、Pの運命は……!?
彼女の勇気が、Pを救うと信じて……!
「私の恋は、まだまだこれからだ!」
「何を言っている!」
「ひゃん!?」
おしまい
374: 2012/08/07(火) 08:04:09.18 ID:Wqg1r2x40
・・・・・
ルキトレ(な、なんで……どうしてこんなことにぃ~……)
マストレ「ふむ、なるほど……? つまりは」
ベテトレ「アイドルたちの、プロデューサーへの想いを断ち切るために……」
トレーナー「あなたが彼の恋人役になると、そういうことなのね」
ルキトレ「は、はい……」
マストレ「……うむ。やはりそれなら、尚更お前に任せるわけにはいかないな」
ルキトレ「な、なんでですかっ!」
ルキトレ(な、なんで……どうしてこんなことにぃ~……)
マストレ「ふむ、なるほど……? つまりは」
ベテトレ「アイドルたちの、プロデューサーへの想いを断ち切るために……」
トレーナー「あなたが彼の恋人役になると、そういうことなのね」
ルキトレ「は、はい……」
マストレ「……うむ。やはりそれなら、尚更お前に任せるわけにはいかないな」
ルキトレ「な、なんでですかっ!」
377: 2012/08/07(火) 08:16:03.32 ID:Wqg1r2x40
マストレ「ふん、言うまでも無いと思うが……お前が仮の恋人役などを演じても、すぐにボロが出るに決まっている」
ルキトレ「だ、大丈夫ですよっ 私、頑張りますからっ」
ベテトレ「だとしても……お前にプロデューサーを守ることなんて、出来そうにないじゃないか」
ルキトレ「で、出来ますっ 頑張れば、何だって出来ますともっ」
トレーナー「私たちも、彼女たちのレッスンを担当したことがあるからわかるけれど……あなたに、彼女たちを止められるの?」
ルキトレ「で、出来るもん……っ!」
マストレ「ふぅ……やれやれ……やっぱりルキトレはまだまだ未熟だな……」
ベテラン「そうね、任していられないわ……」
トレーナー「そうね、やっぱり……ここは……」
「「「私が、恋人役を買って出ましょう!」」」
ルキトレ(……あれ?)
ルキトレ「だ、大丈夫ですよっ 私、頑張りますからっ」
ベテトレ「だとしても……お前にプロデューサーを守ることなんて、出来そうにないじゃないか」
ルキトレ「で、出来ますっ 頑張れば、何だって出来ますともっ」
トレーナー「私たちも、彼女たちのレッスンを担当したことがあるからわかるけれど……あなたに、彼女たちを止められるの?」
ルキトレ「で、出来るもん……っ!」
マストレ「ふぅ……やれやれ……やっぱりルキトレはまだまだ未熟だな……」
ベテラン「そうね、任していられないわ……」
トレーナー「そうね、やっぱり……ここは……」
「「「私が、恋人役を買って出ましょう!」」」
ルキトレ(……あれ?)
383: 2012/08/07(火) 08:40:48.03 ID:Wqg1r2x40
マストレ「プロデューサー殿と彼女たちには、私が直々にスペシャルテクニックで仕込みを入れている……つまり、彼らのことなら私が一番理解している!」
ベテトレ「それを言うなら、私の方が理解しているわ……このスペシャルプランさえあれば、完璧だ!」
トレーナー「だけど……私が一番、Pさんと親しいと思います! レッスンの頻度は私が一番高いし……それに、こんこ前は……デ、デート……だって……」
「「「ぐぬぬぬぬ……」」」
マストレ「とにかく私がやるっ! 姉には従え! 年長者だぞっ」
ベテトレ「そんな横暴が聞けるか! 第一、もうすぐ三十路で恋愛経験0な姉さんに恋人役なんて務まるか!」
トレーナー「そんなこと言ったら姉さんだってそうじゃないですか! ここはやっぱりPさんと一番年の近い私がっ」
「「「うぐぐぐぐ……!!」」」
ベテトレ「それを言うなら、私の方が理解しているわ……このスペシャルプランさえあれば、完璧だ!」
トレーナー「だけど……私が一番、Pさんと親しいと思います! レッスンの頻度は私が一番高いし……それに、こんこ前は……デ、デート……だって……」
「「「ぐぬぬぬぬ……」」」
マストレ「とにかく私がやるっ! 姉には従え! 年長者だぞっ」
ベテトレ「そんな横暴が聞けるか! 第一、もうすぐ三十路で恋愛経験0な姉さんに恋人役なんて務まるか!」
トレーナー「そんなこと言ったら姉さんだってそうじゃないですか! ここはやっぱりPさんと一番年の近い私がっ」
「「「うぐぐぐぐ……!!」」」
386: 2012/08/07(火) 09:01:04.18 ID:Wqg1r2x40
マストレ「ふう……埒が明かないな。こうなったら……」
ベテトレ「ええ、いつも道理……プロデューサーの恋人の座をかけてっ!」
トレーナー「実戦トレーニングで、勝負っ!」
・・・・・
ピンポーン ガチャ
P「はーい、ただいま……って、どうしたんですか? ルキトレさん」
ルキトレ「えへへ……晩ご飯、まだでしょう? たくさん余っていたので、持ってきちゃいました♪」
P「お、おお……わざわざ、ありがとうございます。すみません、家が近いわけでも無いのに……」
ルキトレ「いえいえ、お気になさらず……恋人同士、ですから♪ あと、もっと砕けた口調でお願いしますね」
P「はは、そうですね……ありがとう、ルキトレ」
ルキトレ「えへへ……」
P(恋人同士って……改めて言われると、照れるなぁ)
ルキトレ(姉さんたちが脳筋で助かった……)
ベテトレ「ええ、いつも道理……プロデューサーの恋人の座をかけてっ!」
トレーナー「実戦トレーニングで、勝負っ!」
・・・・・
ピンポーン ガチャ
P「はーい、ただいま……って、どうしたんですか? ルキトレさん」
ルキトレ「えへへ……晩ご飯、まだでしょう? たくさん余っていたので、持ってきちゃいました♪」
P「お、おお……わざわざ、ありがとうございます。すみません、家が近いわけでも無いのに……」
ルキトレ「いえいえ、お気になさらず……恋人同士、ですから♪ あと、もっと砕けた口調でお願いしますね」
P「はは、そうですね……ありがとう、ルキトレ」
ルキトレ「えへへ……」
P(恋人同士って……改めて言われると、照れるなぁ)
ルキトレ(姉さんたちが脳筋で助かった……)
388: 2012/08/07(火) 09:13:55.85 ID:Wqg1r2x40
P「折角だから、上がっていったら? こんな暑い中、ですし」
ルキトレ「それじゃ、遠慮せず……お邪魔しますねっ」
P「ささ、どうぞどうぞ……」
ルキトレ「男の人の家に上がるのは初めてなので……なんだか、ドキドキします♪」
P「そんなに大した物はないけどね」
ルキトレ(ふ、ふふ……)
P(……それにしても)
ルキトレ(ここからが、ほんとうの勝負……!)
P(夕飯を持ってきたにしては、随分大きな荷物だなぁ)
ルキトレ(今晩中に、ケリをつける……!)グッ
P(……気合い、入ってるなぁ)
ルキトレ「それじゃ、遠慮せず……お邪魔しますねっ」
P「ささ、どうぞどうぞ……」
ルキトレ「男の人の家に上がるのは初めてなので……なんだか、ドキドキします♪」
P「そんなに大した物はないけどね」
ルキトレ(ふ、ふふ……)
P(……それにしても)
ルキトレ(ここからが、ほんとうの勝負……!)
P(夕飯を持ってきたにしては、随分大きな荷物だなぁ)
ルキトレ(今晩中に、ケリをつける……!)グッ
P(……気合い、入ってるなぁ)
391: 2012/08/07(火) 09:27:41.66 ID:Wqg1r2x40
・・・・・
P「……ふぅ。ごちそうさまでした」
ルキトレ「はい、お粗末様でした♪ やっぱり夏は、ほどよく辛いものがいいですね」
P「そうですね。ピリっとちょうどいい刺激で、汗もかいちゃいました」
ルキトレ「ふふ……夏バテの対策にもなりますからね。それと、口調が戻ってますよ?」
P「おっと……ごめんごめん、まだ慣れなくて」
ルキトレ「もう……そんなんじゃ、あの子たちにすぐバレちゃいますよ? そしたらもっとアプローチが激しくなるかも」
P「おお……それは確かに……気を付けないと、な」
ルキトレ(まぁ……)
ルキトレ(今から私は、それ以上のアプローチをするんですけどね……!)
P「……ふぅ。ごちそうさまでした」
ルキトレ「はい、お粗末様でした♪ やっぱり夏は、ほどよく辛いものがいいですね」
P「そうですね。ピリっとちょうどいい刺激で、汗もかいちゃいました」
ルキトレ「ふふ……夏バテの対策にもなりますからね。それと、口調が戻ってますよ?」
P「おっと……ごめんごめん、まだ慣れなくて」
ルキトレ「もう……そんなんじゃ、あの子たちにすぐバレちゃいますよ? そしたらもっとアプローチが激しくなるかも」
P「おお……それは確かに……気を付けないと、な」
ルキトレ(まぁ……)
ルキトレ(今から私は、それ以上のアプローチをするんですけどね……!)
394: 2012/08/07(火) 09:42:03.47 ID:Wqg1r2x40
ルキトレ「あはは……私も大分汗かいちゃいました……シャワーをお借りしてもいいですか?」
P「ええ……ああ、構わないけど。着替えは?」
ルキトレ「ふふ……こんなこともあろうかと、着替えも持参済みです♪」
P「な、なんと……。シャワーは、そこの廊下の左側だけど、わからないことがあったら呼んでね」
ルキトレ「はい! それじゃいってきまーす!」
ガチャ バタン
P「ふぅ……気合い、入ってるなぁ」
P「なんか、本物の恋人みたいだ」
ルキトレ(さぁ……ここからが、勝負の分かれ目……!)
P「ええ……ああ、構わないけど。着替えは?」
ルキトレ「ふふ……こんなこともあろうかと、着替えも持参済みです♪」
P「な、なんと……。シャワーは、そこの廊下の左側だけど、わからないことがあったら呼んでね」
ルキトレ「はい! それじゃいってきまーす!」
ガチャ バタン
P「ふぅ……気合い、入ってるなぁ」
P「なんか、本物の恋人みたいだ」
ルキトレ(さぁ……ここからが、勝負の分かれ目……!)
396: 2012/08/07(火) 09:56:25.50 ID:Wqg1r2x40
シャー シャー シャー ザー ザー
P(……ルキトレさんが、すぐそこで、シャワーを……)ゴクリ
P(……いかんいかん、俺は一体なにを考えているんだ……)
P(……しかし、暑いな……汗が……)
P(……汗、ルキトレさんの……)
P(ルキトレさん……っいかん、いかん!)
P(……なんか、おかしいな……)
P(頭の中が、ルキトレさんでいっぱい――)
ガチャ
「ふー、ただいまあがりましたー」
P「あ、おかえ――いっ!?」
P(……ルキトレさんが、すぐそこで、シャワーを……)ゴクリ
P(……いかんいかん、俺は一体なにを考えているんだ……)
P(……しかし、暑いな……汗が……)
P(……汗、ルキトレさんの……)
P(ルキトレさん……っいかん、いかん!)
P(……なんか、おかしいな……)
P(頭の中が、ルキトレさんでいっぱい――)
ガチャ
「ふー、ただいまあがりましたー」
P「あ、おかえ――いっ!?」
400: 2012/08/07(火) 10:09:15.46 ID:Wqg1r2x40
P「る、るるるるルキトレさん!? な、なななんでバ、ババスタオル一枚……!?」
ルキトレ「えへへ……着替え持ってきてたけど、洗面所まで持ってくの、忘れちゃいました」
P「い、いいや、それなら、早く、荷物をとってください!」
ルキトレ「はい、そうしま……っ、足が、コンセントに引っかかって――!」グラ
ハラリ
P「」
ルキトレ「えへへ……着替え持ってきてたけど、洗面所まで持ってくの、忘れちゃいました」
P「い、いいや、それなら、早く、荷物をとってください!」
ルキトレ「はい、そうしま……っ、足が、コンセントに引っかかって――!」グラ
ハラリ
P「」
405: 2012/08/07(火) 10:22:30.20 ID:Wqg1r2x40
ルキトレ「あ、あの……」
P「」
ルキトレ「そ、そんなに見ないで……」
P「」
ルキトレ「あ、あの……そんなに見られると、は、恥ずかし……」
P「……ルキトレ、さん」
ルキトレ「は、はい……?」
P「……ルキトレさぁんっ!!」ガッ
ルキトレ「ひゃい!?」
P「」
ルキトレ「そ、そんなに見ないで……」
P「」
ルキトレ「あ、あの……そんなに見られると、は、恥ずかし……」
P「……ルキトレ、さん」
ルキトレ「は、はい……?」
P「……ルキトレさぁんっ!!」ガッ
ルキトレ「ひゃい!?」
407: 2012/08/07(火) 10:32:20.89 ID:Wqg1r2x40
P「もうガマンできねえっす! こ、このままー」
ルキトレ「あ、あの……」
ルキトレ「……P、さん……」キュッ
P「……はい?」
ルキトレ「や、やるなら……こ、これを……あ、あと……」
ルキトレ「や、優しく……」
ルキトレ「優しく……お願い、します……」
ルキトレ「……私、初めて、だから……」
ルキトレ「精一杯、頑張るけど……」
ルキトレ「私、初めてだから――」
P「」
P「」
・・・・・
P「」
ルキトレ「あ、あの……」
ルキトレ「……P、さん……」キュッ
P「……はい?」
ルキトレ「や、やるなら……こ、これを……あ、あと……」
ルキトレ「や、優しく……」
ルキトレ「優しく……お願い、します……」
ルキトレ「……私、初めて、だから……」
ルキトレ「精一杯、頑張るけど……」
ルキトレ「私、初めてだから――」
P「」
P「」
・・・・・
P「」
408: 2012/08/07(火) 10:43:21.50 ID:Wqg1r2x40
P「」
ルキトレ「ふ、ふふふ……」
ルキトレ(完・全・勝・利!!)
ルキトレ(ふふふ……しかし、姉さん特性精力剤は、さすがの効き目……!)
ルキトレ(本当は、もっとじっくりやっていく予定だったけど……姉さんたちが……)
ルキトレ(これで、名実共に私がプロデューサーさんの恋人……!!)
ルキトレ(後は、あの子たちだけど……年齢的にも、既成事実的にも、私の方が圧倒的に有利……!)
ルキトレ(それにまだまだ子供だし、時間が経てばまた新しい恋を見つける筈……!)
ルキトレ(やった……! 勝ったんだ……! 私、勝ったんだ……!!)
ルキトレ「……あ、姉さんたちに写メ送っちゃお」 カシャッ
P「」
ルキトレ「ふ、ふふふ……」
ルキトレ(完・全・勝・利!!)
ルキトレ(ふふふ……しかし、姉さん特性精力剤は、さすがの効き目……!)
ルキトレ(本当は、もっとじっくりやっていく予定だったけど……姉さんたちが……)
ルキトレ(これで、名実共に私がプロデューサーさんの恋人……!!)
ルキトレ(後は、あの子たちだけど……年齢的にも、既成事実的にも、私の方が圧倒的に有利……!)
ルキトレ(それにまだまだ子供だし、時間が経てばまた新しい恋を見つける筈……!)
ルキトレ(やった……! 勝ったんだ……! 私、勝ったんだ……!!)
ルキトレ「……あ、姉さんたちに写メ送っちゃお」 カシャッ
P「」
415: 2012/08/07(火) 11:02:51.42 ID:Wqg1r2x40
――翌日
ルキトレ「ふふ……こうやって手を組んで歩いていると……恋人になれたんだなぁって、実感できますね♪」
P「は、ははは……そ、そうですね……」
P(アイドルに手を出さないと決めた矢先に、一夜の過ちを犯してしまうとは……)
ルキトレ「ふふふ……ほら、もっとくっついて♪」
P「あ、ああ……」
P(可愛いけど……こんな彼女がいて、嬉しいけど……)
ルキトレ「うふふ……♪」
P(……女性って、怖い……)
「……あら? そのお方は……?」
ルキトレ「ふふ……こうやって手を組んで歩いていると……恋人になれたんだなぁって、実感できますね♪」
P「は、ははは……そ、そうですね……」
P(アイドルに手を出さないと決めた矢先に、一夜の過ちを犯してしまうとは……)
ルキトレ「ふふふ……ほら、もっとくっついて♪」
P「あ、ああ……」
P(可愛いけど……こんな彼女がいて、嬉しいけど……)
ルキトレ「うふふ……♪」
P(……女性って、怖い……)
「……あら? そのお方は……?」
422: 2012/08/07(火) 11:12:52.08 ID:Wqg1r2x40
メアリー「ハロー、ダーリン♪……で、アナタの隣で図々しい顔をしてるオンナは何よ?」
桃華「ええ……理解できませんわ。いつもお世話になってはいますけれど……そこまでベタベタする必要はないんじゃなくて?」
P「あ、ああ……それがだな」
ルキトレ「え、ええ……そうですね……」
メアリー「? 何よ、ハッキリしないわね」
P「そ、その……じ、実は俺たち……」
ルキトレ「付き合ってるんです♪」
桃華「……は?」
桃華「……は?」
桃華「ええ……理解できませんわ。いつもお世話になってはいますけれど……そこまでベタベタする必要はないんじゃなくて?」
P「あ、ああ……それがだな」
ルキトレ「え、ええ……そうですね……」
メアリー「? 何よ、ハッキリしないわね」
P「そ、その……じ、実は俺たち……」
ルキトレ「付き合ってるんです♪」
桃華「……は?」
桃華「……は?」
427: 2012/08/07(火) 11:18:59.89 ID:Wqg1r2x40
メアリー「つ、付き合う……あ、ああ、そう。ショッピングね。ショッピングに付き合ってるってコトね……まったくニホンゴはややこしいワ」
桃華「あ、ああ……なるほど……そ、そういうことですのね……全く、Pちゃまも、紛らわしいことを――」
P「い、いや……そういう、ことじゃなくて……」
ルキトレ「恋人同士、ことです。ね、ダーリン♪」
P「は、ははは……」
メアリー「……は?」
メアリー「……は?」
桃華「あ、ああ……なるほど……そ、そういうことですのね……全く、Pちゃまも、紛らわしいことを――」
P「い、いや……そういう、ことじゃなくて……」
ルキトレ「恋人同士、ことです。ね、ダーリン♪」
P「は、ははは……」
メアリー「……は?」
メアリー「……は?」
430: 2012/08/07(火) 11:31:03.10 ID:Wqg1r2x40
メアリー「う、うそよ……そんなの、ウソよ……! 信じないわっ! そんなコト……!」
メアリー「第一、Pは言ってくれたじゃない……! 『お前が素敵なレディになったら一緒にサンフランシスコで暮らしてやる』って……!」
P(い、いや……初耳、なんだが……)
メアリー「う、ウソツキ……! Pのウワキモノ……!」
メアリー「こうなったら、訴えてやるんだから……!! パパに頼んで裁判にしてやるんだから……!!!」
メアリー「慰謝料もたくさんとって、オシリの毛までムシリとってやるんだからーっ!!!」 ダダダダダダダダダッ………
P「お、おいメアリー!?」
ルキトレ「すっごい勢いで走って行っちゃいましたねぇ……」
桃華「ん、ん……コホン」
メアリー「第一、Pは言ってくれたじゃない……! 『お前が素敵なレディになったら一緒にサンフランシスコで暮らしてやる』って……!」
P(い、いや……初耳、なんだが……)
メアリー「う、ウソツキ……! Pのウワキモノ……!」
メアリー「こうなったら、訴えてやるんだから……!! パパに頼んで裁判にしてやるんだから……!!!」
メアリー「慰謝料もたくさんとって、オシリの毛までムシリとってやるんだからーっ!!!」 ダダダダダダダダダッ………
P「お、おいメアリー!?」
ルキトレ「すっごい勢いで走って行っちゃいましたねぇ……」
桃華「ん、ん……コホン」
433: 2012/08/07(火) 11:39:49.54 ID:Wqg1r2x40
桃華「Pちゃま? 少しお伺いしたいことがあるのですが」
P「あ、ああ……」
桃華「お付き合いしていらっしゃる、とおっしゃいましたが……それは本当ですか?」
ルキトレ「疑っているんですか? ホントですよ! 二人はとっても深い仲なんですからっ」
P「お、おう……そうだ」
桃華「そう……ふぅん」
ルキトレ「……」ドキドキ
P「……」ダラダラ
P「あ、ああ……」
桃華「お付き合いしていらっしゃる、とおっしゃいましたが……それは本当ですか?」
ルキトレ「疑っているんですか? ホントですよ! 二人はとっても深い仲なんですからっ」
P「お、おう……そうだ」
桃華「そう……ふぅん」
ルキトレ「……」ドキドキ
P「……」ダラダラ
436: 2012/08/07(火) 11:51:08.64 ID:Wqg1r2x40
桃華「……わたくしは、いついかなる時もPちゃまの味方ですわ」
桃華「アナタが、本当にその方を心の底から愛していらっしゃるなら、わたくしも最大限の手助けを致しましょう……」
桃華「しかし、もし……もし、少しでもその心に偽りがあるのなら……」
桃華「……わたくし、容赦はしませんことよ?」
P「……」
ルキトレ「……」
桃華「ウフフ……わたくし、こう見えてしつこいオンナ、ですの♪」
桃華「アナタが、本当にその方を心の底から愛していらっしゃるなら、わたくしも最大限の手助けを致しましょう……」
桃華「しかし、もし……もし、少しでもその心に偽りがあるのなら……」
桃華「……わたくし、容赦はしませんことよ?」
P「……」
ルキトレ「……」
桃華「ウフフ……わたくし、こう見えてしつこいオンナ、ですの♪」
441: 2012/08/07(火) 11:57:05.12 ID:Wqg1r2x40
桃華「それでは、Pちゃま……申し訳ありませんが、今日のお仕事はキャンセルしてくださいまし」 クルッ
P「あ、ああ……体調が悪いのか?」
桃華「ええ……とっても……今は誰の顔も見たくありませんの……」
P「……桃華? もしかして、泣いて――」
桃華「見ないでくださいまし……わたくしの、無様な姿など。とにかく……わたくしはもう、帰りますわ」
P「……桃華」
ルキトレ「そっとしておきましょう、少なくとも……今は」
P「あ、ああ……体調が悪いのか?」
桃華「ええ……とっても……今は誰の顔も見たくありませんの……」
P「……桃華? もしかして、泣いて――」
桃華「見ないでくださいまし……わたくしの、無様な姿など。とにかく……わたくしはもう、帰りますわ」
P「……桃華」
ルキトレ「そっとしておきましょう、少なくとも……今は」
445: 2012/08/07(火) 12:02:47.41 ID:Wqg1r2x40
・・・・・
P「……次は」
ルキトレ「ええ……」
「…………」
P「……」
ルキトレ「……」
P「……出ておいで」
P「……雪美」
雪美「……」
P「……次は」
ルキトレ「ええ……」
「…………」
P「……」
ルキトレ「……」
P「……出ておいで」
P「……雪美」
雪美「……」
448: 2012/08/07(火) 12:09:37.13 ID:Wqg1r2x40
雪美「…………」
P「その、雪美、話は聞いていたと思うけど……」
雪美「しゃがんで……」
P「え?」
雪美「……しゃがんで……P……」
P「お、おう……」
雪美「ネクタイ……とって……」
P「ああ……」
雪美「ボタン……開けて……?」
P「あ、ああ……」
雪美「……」 ツ…ツツ……
P「雪美、いったい、何を――?」
プツッ
P「その、雪美、話は聞いていたと思うけど……」
雪美「しゃがんで……」
P「え?」
雪美「……しゃがんで……P……」
P「お、おう……」
雪美「ネクタイ……とって……」
P「ああ……」
雪美「ボタン……開けて……?」
P「あ、ああ……」
雪美「……」 ツ…ツツ……
P「雪美、いったい、何を――?」
プツッ
451: 2012/08/07(火) 12:20:13.78 ID:Wqg1r2x40
P「痛っ!?」
ルキトレ「雪美ちゃん!? 何をしてるの!?」
雪美「痛い?……でも……私の…ここ……もっと……痛い……」
雪美「ココロ……張り裂けそう……消えてしましたい……今すぐ……」
P「ゆ、雪美……?」
雪美「……けど……」
プツッ
P「っ!」
ルキトレ「雪美ちゃん!? また――」
雪美「これで……刻まれた……」
雪美「あなたの胸……私の……証……」
雪美「思い出の、爪痕……」
ルキトレ「雪美ちゃん!? 何をしてるの!?」
雪美「痛い?……でも……私の…ここ……もっと……痛い……」
雪美「ココロ……張り裂けそう……消えてしましたい……今すぐ……」
P「ゆ、雪美……?」
雪美「……けど……」
プツッ
P「っ!」
ルキトレ「雪美ちゃん!? また――」
雪美「これで……刻まれた……」
雪美「あなたの胸……私の……証……」
雪美「思い出の、爪痕……」
457: 2012/08/07(火) 12:32:20.24 ID:Wqg1r2x40
雪美「二人だけに……通じる……お互いに……刻まれた……」 プツッ
雪美「私の爪に……あなたの血……あなたの胸に……私の……爪痕……」 プツッ
雪美「これで……耐えられる……待って……いられる……」 プツッ
雪美「思い出して……この傷を……見て……」 プツッ
雪美「忘れないで……私の……こと……」 プツッ
雪美「待ってる……から……ずっと……待ってる……」 プツッ
雪美「だから……感じて……」 プツッ
雪美「離れていても……私のこと……」 プツッ
・・・・・
P「……つつ…」
ルキトレ「大丈夫ですか? 今、消毒して絆創膏を貼りますね」
P「はい……ありがとうござます……」
P(……なんだろう……)
P(……この傷は、一生消えない気がする……)
雪美「私の爪に……あなたの血……あなたの胸に……私の……爪痕……」 プツッ
雪美「これで……耐えられる……待って……いられる……」 プツッ
雪美「思い出して……この傷を……見て……」 プツッ
雪美「忘れないで……私の……こと……」 プツッ
雪美「待ってる……から……ずっと……待ってる……」 プツッ
雪美「だから……感じて……」 プツッ
雪美「離れていても……私のこと……」 プツッ
・・・・・
P「……つつ…」
ルキトレ「大丈夫ですか? 今、消毒して絆創膏を貼りますね」
P「はい……ありがとうござます……」
P(……なんだろう……)
P(……この傷は、一生消えない気がする……)
465: 2012/08/07(火) 12:48:20.99 ID:Wqg1r2x40
P「つつ……」
ルキトレ「大丈夫ですか?」
P「ええ、まぁ……それじゃ、次いきましょう」
ルキトレ「では、次は……」
「あれ……? プロデューサーさん、ケガしちゃったですか!?」
ルキトレ「あ……」
P「……」
「だ、大丈夫ですか? 痛くないですか!?」
P「……千枝」
ルキトレ「大丈夫ですか?」
P「ええ、まぁ……それじゃ、次いきましょう」
ルキトレ「では、次は……」
「あれ……? プロデューサーさん、ケガしちゃったですか!?」
ルキトレ「あ……」
P「……」
「だ、大丈夫ですか? 痛くないですか!?」
P「……千枝」
472: 2012/08/07(火) 13:14:03.63 ID:Wqg1r2x40
P「大丈夫だよ。ルキトレさんが治してくれたからね」
千枝「でも……血のあとが、出てます…」
P「これくらい、どうってことないさ。すぐに治るよ」
千枝「けど、痛そうです……」
P「大丈夫だって。な?」ナデナデ
千枝「……はい」
ルキトレ「プロデューサーさん、そろそろ……」
P「ああ、そうですね。千枝……話さないといけない、大事な話があるんだ」
千枝「大事な話……ですか?」
千枝「でも……血のあとが、出てます…」
P「これくらい、どうってことないさ。すぐに治るよ」
千枝「けど、痛そうです……」
P「大丈夫だって。な?」ナデナデ
千枝「……はい」
ルキトレ「プロデューサーさん、そろそろ……」
P「ああ、そうですね。千枝……話さないといけない、大事な話があるんだ」
千枝「大事な話……ですか?」
474: 2012/08/07(火) 13:23:07.10 ID:Wqg1r2x40
P「ああ、実は、俺とルキトレさんは……その、恋人同士、なんだ……」
千枝「……え?」
ルキトレ「今まで、黙っててごめんね?」
P「ああ、ごめん……だから、千枝の想いには答えられない」
千枝「……そう、なんですか……」
P「ごめん……」
千枝「……そう、なんですか……」
千枝「………」
P(あれ? これ……)
ルキトレ(普通に直接断っちゃってるような気が……?)
千枝「……え?」
ルキトレ「今まで、黙っててごめんね?」
P「ああ、ごめん……だから、千枝の想いには答えられない」
千枝「……そう、なんですか……」
P「ごめん……」
千枝「……そう、なんですか……」
千枝「………」
P(あれ? これ……)
ルキトレ(普通に直接断っちゃってるような気が……?)
478: 2012/08/07(火) 13:34:19.12 ID:Wqg1r2x40
千枝「……ううん、いいんです」
P「千枝?」
千枝「……だって、千枝はまだ……子供、だから……」
千枝「大人のルキトレさんには、勝てないですよね……えへへ……」
千枝「……だから、いいんです」
千枝「これ以上のワガママなんて、プロデューサーさんには、言えませんから……っ」
P「千枝……!」
P「千枝?」
千枝「……だって、千枝はまだ……子供、だから……」
千枝「大人のルキトレさんには、勝てないですよね……えへへ……」
千枝「……だから、いいんです」
千枝「これ以上のワガママなんて、プロデューサーさんには、言えませんから……っ」
P「千枝……!」
480: 2012/08/07(火) 13:47:13.04 ID:Wqg1r2x40
千枝「それに、千枝は、思い出をもらったから……」
千枝「大事な、大事な思い出……」
千枝「だから、千枝が大人になるまで……千枝は、平気なの……」
千枝「大人に……なるまで……」
ルキトレ「千枝、ちゃん……」
千枝「えへへ……涙が、止まらないや」
千枝「千枝……悪い子、ですね。これ以上、プロデューサーさんに、ワガママ言えないのに」
千枝「ごめんなさい……千枝、もう帰ります……」
千枝「迷惑、かけちゃうから……」 タッタッタッッタ……
P「千枝……」
ルキトレ(いい子、だなぁ……)
千枝(千枝が、大人に、なったら……その時は……待ってて下さい……プロデューサー……さん……)
千枝「大事な、大事な思い出……」
千枝「だから、千枝が大人になるまで……千枝は、平気なの……」
千枝「大人に……なるまで……」
ルキトレ「千枝、ちゃん……」
千枝「えへへ……涙が、止まらないや」
千枝「千枝……悪い子、ですね。これ以上、プロデューサーさんに、ワガママ言えないのに」
千枝「ごめんなさい……千枝、もう帰ります……」
千枝「迷惑、かけちゃうから……」 タッタッタッッタ……
P「千枝……」
ルキトレ(いい子、だなぁ……)
千枝(千枝が、大人に、なったら……その時は……待ってて下さい……プロデューサー……さん……)
486: 2012/08/07(火) 14:05:25.90 ID:Wqg1r2x40
P「なんか、スゴイ罪悪感が……」
ルキトレ「ええ……そうですね……けど……」
ルキトレ(……なんかまだ、嫌な予感が)
――舞の場合
舞「そうなんだ……プロデューサー、うそつきさんですね」
舞「私のこと、お嫁さんにしてくれるって……言ったのに……」
舞「もういいです! 顔も見たくありません!」
舞「……ごめんなさい、ウソ……です。やっぱり、顔は見せて下さい……」
舞「……諦めません、から」
舞「私も、みんなも……絶対に、諦めませんから……!」
舞「ルキトレさんなんかに、負けないもん……!!」
ルキトレ「ええ……そうですね……けど……」
ルキトレ(……なんかまだ、嫌な予感が)
――舞の場合
舞「そうなんだ……プロデューサー、うそつきさんですね」
舞「私のこと、お嫁さんにしてくれるって……言ったのに……」
舞「もういいです! 顔も見たくありません!」
舞「……ごめんなさい、ウソ……です。やっぱり、顔は見せて下さい……」
舞「……諦めません、から」
舞「私も、みんなも……絶対に、諦めませんから……!」
舞「ルキトレさんなんかに、負けないもん……!!」
491: 2012/08/07(火) 14:14:42.34 ID:Wqg1r2x40
P「……たしか、この案の元って、彼女たちに自分から諦めてもらうことだと思ってたんですけど……」
ルキトレ「はい……」
P「なんか、諦めるどころか……ますます激しくなってるような……?」
ルキトレ「……気のせいです、次いきましょう!」
P「ぬう……」
――仁奈の場合
仁奈「ほえ? Pとルキトレが、ですか?」
仁奈「……仁奈は、よくわからねーですけど……」
仁奈「……二人とも、仁奈を寂しくさせるですか?」
仁奈「……」
仁奈「そうですか……なら、問題ねーです!」
仁奈「ふっふっふ……ちょーどいいです! この新しいキグルミで、仁奈と遊んでくだせー!!」
ルキトレ「はい……」
P「なんか、諦めるどころか……ますます激しくなってるような……?」
ルキトレ「……気のせいです、次いきましょう!」
P「ぬう……」
――仁奈の場合
仁奈「ほえ? Pとルキトレが、ですか?」
仁奈「……仁奈は、よくわからねーですけど……」
仁奈「……二人とも、仁奈を寂しくさせるですか?」
仁奈「……」
仁奈「そうですか……なら、問題ねーです!」
仁奈「ふっふっふ……ちょーどいいです! この新しいキグルミで、仁奈と遊んでくだせー!!」
498: 2012/08/07(火) 14:32:29.35 ID:Wqg1r2x40
ルキトレ「ほ、ほら! 効果ありました! 大丈夫ですよ、この作戦!」
P「いや、というか……仁奈は元々、そういうのじゃないような……?」
ルキトレ「気にしちゃだめです! こういうのは思い込みが肝心ですから!!」
P「いや、それ意味な――」
――薫の場合
薫「……え? せんせぇとルキトレさん、おつきあいしてるの?」
薫「ふたりは、ラブラブなの……?」
薫「……そうなんだ……」
薫「……かおる、わかんない」
薫「どーしたらいいのか、わかんない」
薫「かおる、せんせぇも、ルキトレさんも、だいすきだから……」
薫「せんせぇは頼りになるし、ルキトレさんはやさしいから……」
薫「むぅー……」
薫「わーかーんーなーいーっ!」
P「いや、というか……仁奈は元々、そういうのじゃないような……?」
ルキトレ「気にしちゃだめです! こういうのは思い込みが肝心ですから!!」
P「いや、それ意味な――」
――薫の場合
薫「……え? せんせぇとルキトレさん、おつきあいしてるの?」
薫「ふたりは、ラブラブなの……?」
薫「……そうなんだ……」
薫「……かおる、わかんない」
薫「どーしたらいいのか、わかんない」
薫「かおる、せんせぇも、ルキトレさんも、だいすきだから……」
薫「せんせぇは頼りになるし、ルキトレさんはやさしいから……」
薫「むぅー……」
薫「わーかーんーなーいーっ!」
503: 2012/08/07(火) 14:45:43.49 ID:Wqg1r2x40
・・・・・・
P「薫は……」
ルキトレ「どっちにでも転びうる感じですね、今の状態だと……」
P「うーん……やっぱりこの作戦、あんまり効果なかったんじゃ……」
ルキトレ「不安になってちゃ何も始まりませんよ! 大丈夫、私があなたを守りますから!」
ルキトレ「それに、桃華ちゃんも協力してくれますし……ね?」
P「ルキトレさん……そうですね。ありがとうございます!」
ルキトレ「ふふ……いっしょにがんばりましょう?」
P「はい!」
P(……感覚的には守られてるというより狙われてる、の方が正しいような気もする……)
ルキトレ(負けるものですか……! ここまで来たら退くに退けません!)
P「薫は……」
ルキトレ「どっちにでも転びうる感じですね、今の状態だと……」
P「うーん……やっぱりこの作戦、あんまり効果なかったんじゃ……」
ルキトレ「不安になってちゃ何も始まりませんよ! 大丈夫、私があなたを守りますから!」
ルキトレ「それに、桃華ちゃんも協力してくれますし……ね?」
P「ルキトレさん……そうですね。ありがとうございます!」
ルキトレ「ふふ……いっしょにがんばりましょう?」
P「はい!」
P(……感覚的には守られてるというより狙われてる、の方が正しいような気もする……)
ルキトレ(負けるものですか……! ここまで来たら退くに退けません!)
507: 2012/08/07(火) 14:59:33.86 ID:Wqg1r2x40
ルキトレ(そう、考えを変えてみれば……!)
ルキトレ(これは、諦めさせるためのものではなく……勝利宣言ではなく……!)
ルキトレ(私からの、あの子たちに対する宣戦布告……!)
ルキトレ(私が絶対的なアドバンテージを持っているっていうアピール!)
ルキトレ(つまり……私の闘いは、まだまだこれからだ……!)
ルキトレ「ふっふっふ……勝ちます! 絶対に、勝ちます!!」
ルキトレ「姉さん達にも、アイドルたちにも、絶対に負けません……!!」
ルキトレ「…………」
ルキトレ「……と、意気込んでみはたいいものの」
ルキトレ「正直言うと、色々と、不安です」
ルキトレ「……そう、あれは、私と桃華ちゃんが、二人でショッピングに行った時のことでした――」
ルキトレ(これは、諦めさせるためのものではなく……勝利宣言ではなく……!)
ルキトレ(私からの、あの子たちに対する宣戦布告……!)
ルキトレ(私が絶対的なアドバンテージを持っているっていうアピール!)
ルキトレ(つまり……私の闘いは、まだまだこれからだ……!)
ルキトレ「ふっふっふ……勝ちます! 絶対に、勝ちます!!」
ルキトレ「姉さん達にも、アイドルたちにも、絶対に負けません……!!」
ルキトレ「…………」
ルキトレ「……と、意気込んでみはたいいものの」
ルキトレ「正直言うと、色々と、不安です」
ルキトレ「……そう、あれは、私と桃華ちゃんが、二人でショッピングに行った時のことでした――」
514: 2012/08/07(火) 15:16:07.56 ID:Wqg1r2x40
ルキトレ「本当にいいの? 桃華ちゃん、こんな高いお洋服を私に……」
桃華「構いませんわ。Pちゃまの横に並び立つのであれば、それに相応しき格好でなくては」
桃華「少なくとも……寝間着がジャージだなんて、Pちゃまが許しても、この私が許しませんわっ!!」
ルキトレ「あ、あはは……」
桃華「全くもう……」
ルキトレ「ごめん、これからは気を付け――ってあっ!?」
ドシャアッ
桃華「……無様、ですわね。そんなところで転ぶなんて。それでもトレーナーですの?」
ルキトレ「あはは……ごめんね。だけど、買ったお洋服は大丈夫だと思うから――」
ガシャンッ!!!
桃華「構いませんわ。Pちゃまの横に並び立つのであれば、それに相応しき格好でなくては」
桃華「少なくとも……寝間着がジャージだなんて、Pちゃまが許しても、この私が許しませんわっ!!」
ルキトレ「あ、あはは……」
桃華「全くもう……」
ルキトレ「ごめん、これからは気を付け――ってあっ!?」
ドシャアッ
桃華「……無様、ですわね。そんなところで転ぶなんて。それでもトレーナーですの?」
ルキトレ「あはは……ごめんね。だけど、買ったお洋服は大丈夫だと思うから――」
ガシャンッ!!!
520: 2012/08/07(火) 15:27:02.59 ID:Wqg1r2x40
ルキトレ「え、あれ……?」
ルキトレ(……今落ちてきたのは……植木鉢?)
桃華「まぁ、危ないところでしたわね……お怪我は?」
ルキトレ「え、ええ……大丈夫、みたい。破片も……うん、飛んできた土でちょっと足が汚れちゃったけど……」
桃華「まったく、上の階の人たちは何をしているのかしら……」
ルキトレ(……と、いうか)
ルキトレ(今、転ばなかったら……あそこ、私が立っていたような……)
ルキトレ(……)
ルキトレ(……今落ちてきたのは……植木鉢?)
桃華「まぁ、危ないところでしたわね……お怪我は?」
ルキトレ「え、ええ……大丈夫、みたい。破片も……うん、飛んできた土でちょっと足が汚れちゃったけど……」
桃華「まったく、上の階の人たちは何をしているのかしら……」
ルキトレ(……と、いうか)
ルキトレ(今、転ばなかったら……あそこ、私が立っていたような……)
ルキトレ(……)
527: 2012/08/07(火) 15:36:39.24 ID:Wqg1r2x40
ルキトレ(……こんな、感じで)
ルキトレ(洗濯したばかりの、トレーナーウェアに赤い染みがついてたり)
ルキトレ(靴紐がいつの間に切れてたり)
ルキトレ(プロデューサーさんから預かっていた洗濯物が何故かカバンの中から消えてたり)
ルキトレ(サイクリング中に自転車のフレームにヒビが入ったり)
ルキトレ(薫ちゃんから貰ったおにぎりに長い黒髪が入ってたり)
ルキトレ(不幸な出来事が連続で起こるようになって……)
ルキトレ(しかも、そのたびにどこかで見たような黒猫が視界の隅を横切って……)
ルキトレ(うーん……?)
ルキトレ(洗濯したばかりの、トレーナーウェアに赤い染みがついてたり)
ルキトレ(靴紐がいつの間に切れてたり)
ルキトレ(プロデューサーさんから預かっていた洗濯物が何故かカバンの中から消えてたり)
ルキトレ(サイクリング中に自転車のフレームにヒビが入ったり)
ルキトレ(薫ちゃんから貰ったおにぎりに長い黒髪が入ってたり)
ルキトレ(不幸な出来事が連続で起こるようになって……)
ルキトレ(しかも、そのたびにどこかで見たような黒猫が視界の隅を横切って……)
ルキトレ(うーん……?)
536: 2012/08/07(火) 15:47:45.23 ID:Wqg1r2x40
ルキトレ(はぁ……最近、眠れないな……)
ルキトレ(自分の体調管理も出来ないトレーナーなんて、ダメですよね……)
ルキトレ(とりあえず、今日は早く帰ろう)
ルキトレ(そして、プロデューサーさんにたくさん甘えちゃおー……っと)
ルキトレ(……あれ、エレベーター……二つとも、止まってる?)
ルキトレ(しょうがないなー……じゃあ、こっちの階段から――)
ドンッ
ルキトレ「……え?」
ルキトレ(自分の体調管理も出来ないトレーナーなんて、ダメですよね……)
ルキトレ(とりあえず、今日は早く帰ろう)
ルキトレ(そして、プロデューサーさんにたくさん甘えちゃおー……っと)
ルキトレ(……あれ、エレベーター……二つとも、止まってる?)
ルキトレ(しょうがないなー……じゃあ、こっちの階段から――)
ドンッ
ルキトレ「……え?」
542: 2012/08/07(火) 15:59:41.88 ID:Wqg1r2x40
ルキトレ(私、今、押され―?)
ルキトレ(いやそれより、はやく体勢を――)
ルキトレ(だ、だめ……! 疲れてて、上手く体が動かな――)
ルキトレ(い、いけない……!)
ルキトレ(このままじゃ――!!)
グシャッ
「…………」
ルキトレ(いやそれより、はやく体勢を――)
ルキトレ(だ、だめ……! 疲れてて、上手く体が動かな――)
ルキトレ(い、いけない……!)
ルキトレ(このままじゃ――!!)
グシャッ
「…………」
553: 2012/08/07(火) 16:07:50.71 ID:Wqg1r2x40
ルキトレ「ぁ……か、はっ……ぅ、うう……!」
ルキトレ(痛い、凄くいたい、体中が痛い――)
ルキトレ「……た、た……っく……ふっ」
ルキトレ(助け、呼ばなきゃ……ケータイ、出さなきゃ……!)
ルキトレ「……あ、ぁ……か、…」
ルキトレ(だめ、手が、上手く動かな――)
「…………」
ルキトレ(……階段の上、誰か、いる――?)
「…………」
ルキトレ(た、たすけ――)
ルキトレ(痛い、凄くいたい、体中が痛い――)
ルキトレ「……た、た……っく……ふっ」
ルキトレ(助け、呼ばなきゃ……ケータイ、出さなきゃ……!)
ルキトレ「……あ、ぁ……か、…」
ルキトレ(だめ、手が、上手く動かな――)
「…………」
ルキトレ(……階段の上、誰か、いる――?)
「…………」
ルキトレ(た、たすけ――)
558: 2012/08/07(火) 16:20:23.79 ID:Wqg1r2x40
「……」
ルキトレ(……あ、れ? 手に、カメラ、持って――?)
「……」パシャッ
ルキトレ(……う、そ……)
「……」
ルキトレ(……行っちゃ……、った……)
ルキトレ(……痛い、痛い……)
ルキトレ(……痛い、よう……)
ルキトレ(……バツ、なのかな……)
ルキトレ(ズルイ手でプロデューサーと結ばれちゃった、バツなのかな――)
ルキトレ「……っ」
ルキトレ(……もう、痛いところしかないや……)
ルキトレ(……眠ろう、そうすれば、きっと……)
ルキトレ(……痛いのも、無くなるよね――)
ルキトレ(……あ、れ? 手に、カメラ、持って――?)
「……」パシャッ
ルキトレ(……う、そ……)
「……」
ルキトレ(……行っちゃ……、った……)
ルキトレ(……痛い、痛い……)
ルキトレ(……痛い、よう……)
ルキトレ(……バツ、なのかな……)
ルキトレ(ズルイ手でプロデューサーと結ばれちゃった、バツなのかな――)
ルキトレ「……っ」
ルキトレ(……もう、痛いところしかないや……)
ルキトレ(……眠ろう、そうすれば、きっと……)
ルキトレ(……痛いのも、無くなるよね――)
565: 2012/08/07(火) 16:33:21.90 ID:Wqg1r2x40
ルキトレ(…………でも、最後に……)
ルキトレ(……たくさん、甘えたかったな……)
ルキトレ(……ズルイ、手は、使っちゃった、けど……)
ルキトレ(……でも、やっぱり、負けたくなかったんだ、もん……)
ルキトレ(だって、私も、あなたのことが――)
ルキトレ「大好き、だから――」
……。
…………。
………………。
…………………。
……………………。
………………………。
……………………………。
…………。
ルキトレ(……たくさん、甘えたかったな……)
ルキトレ(……ズルイ、手は、使っちゃった、けど……)
ルキトレ(……でも、やっぱり、負けたくなかったんだ、もん……)
ルキトレ(だって、私も、あなたのことが――)
ルキトレ「大好き、だから――」
……。
…………。
………………。
…………………。
……………………。
………………………。
……………………………。
…………。
568: 2012/08/07(火) 16:34:58.62 ID:Wqg1r2x40
「――ルキトレさん!」
573: 2012/08/07(火) 16:44:11.18 ID:Wqg1r2x40
・・・・・・
・・・・
・・・
・
(…………?)
(……あれ……私……?)
ルキトレ「……あれ?」
ルキトレ「…………ここ、は?」
「良かった、もう目が覚めないかと……」
ルキトレ「……プロ、デューサーさん?」
P「良かった、本当に良かった……俺が見つけた時は、本当に酷い状態でしたから……」
ルキトレ「え、あ、……わ、たし……?」
ルキトレ「こ、ここは……?」
P「病院ですよ、事務所の向かいの」
ルキトレ「は、はぁ……」
・・・・
・・・
・
(…………?)
(……あれ……私……?)
ルキトレ「……あれ?」
ルキトレ「…………ここ、は?」
「良かった、もう目が覚めないかと……」
ルキトレ「……プロ、デューサーさん?」
P「良かった、本当に良かった……俺が見つけた時は、本当に酷い状態でしたから……」
ルキトレ「え、あ、……わ、たし……?」
ルキトレ「こ、ここは……?」
P「病院ですよ、事務所の向かいの」
ルキトレ「は、はぁ……」
577: 2012/08/07(火) 16:55:42.71 ID:Wqg1r2x40
P「階段の下で、すごい状態で倒れていましたから……」
ルキトレ「そんなに、ですか……」
P「ええ……けど、どうにか助かったみたいです」
ルキトレ「そっか、助かったんだ……っ!」
P「ああ、まだ安静にしていてください! 医者の話だと、まだ暫く激しい運動は出来ないみたいなので……」
ルキトレ「そう、なん、ですか……」
P「ええ……けど、リハビリをすれば仕事にも復帰できるそうです」
ルキトレ「そうですか……」
P「ええ……本当に、助かって良かった」
ルキトレ(……)
ルキトレ「……プロデューサーさん、一つ、いいですか?」
P「はい?」
ルキトレ「私、謝らないといけないことがあります……プロデューサーさんに」
P「はぁ……?」
ルキトレ「そんなに、ですか……」
P「ええ……けど、どうにか助かったみたいです」
ルキトレ「そっか、助かったんだ……っ!」
P「ああ、まだ安静にしていてください! 医者の話だと、まだ暫く激しい運動は出来ないみたいなので……」
ルキトレ「そう、なん、ですか……」
P「ええ……けど、リハビリをすれば仕事にも復帰できるそうです」
ルキトレ「そうですか……」
P「ええ……本当に、助かって良かった」
ルキトレ(……)
ルキトレ「……プロデューサーさん、一つ、いいですか?」
P「はい?」
ルキトレ「私、謝らないといけないことがあります……プロデューサーさんに」
P「はぁ……?」
582: 2012/08/07(火) 17:05:11.21 ID:Wqg1r2x40
ルキトレ「あなたと私が恋人になったあの時」
ルキトレ「私……仕込んでたんです。あなたに、私を襲わせるようにって」
ルキトレ「だから……あの時のあなたに、責任なんて、全然なくて」
ルキトレ「私と、本当の恋人になる必要なんて、なかったんです」
P「…………」
ルキトレ「……ごめんなさい、こんな時にこんな話を」
ルキトレ「……だけど今回、私がこんな目にあったのは」
ルキトレ「きっと、それが関係してると思うんです」
P「……ふむ?」
ルキトレ「私……仕込んでたんです。あなたに、私を襲わせるようにって」
ルキトレ「だから……あの時のあなたに、責任なんて、全然なくて」
ルキトレ「私と、本当の恋人になる必要なんて、なかったんです」
P「…………」
ルキトレ「……ごめんなさい、こんな時にこんな話を」
ルキトレ「……だけど今回、私がこんな目にあったのは」
ルキトレ「きっと、それが関係してると思うんです」
P「……ふむ?」
586: 2012/08/07(火) 17:11:21.67 ID:Wqg1r2x40
ルキトレ「実は、今回だけじゃなくて……前から、色々とおかしなことが起きてて」
P「おかしな、ことですか?」
ルキトレ「はい。私とあなたの仲を羨んだ誰かの仕業だと思います」
P「……むーん?」
ルキトレ「冗談みたいだけど、絶対そうですよ。人の嫉妬って、怖いですから」
P「しかし、一体誰が……」
ルキトレ「わかりません、けどうちの事務所の人たちではないと思います」
P「そりゃあ、そうでしょうね。あの子たちはあんなに幼いし、トレーナーさんたちはあなたの身内だし」
ルキトレ「はい……」
P「おかしな、ことですか?」
ルキトレ「はい。私とあなたの仲を羨んだ誰かの仕業だと思います」
P「……むーん?」
ルキトレ「冗談みたいだけど、絶対そうですよ。人の嫉妬って、怖いですから」
P「しかし、一体誰が……」
ルキトレ「わかりません、けどうちの事務所の人たちではないと思います」
P「そりゃあ、そうでしょうね。あの子たちはあんなに幼いし、トレーナーさんたちはあなたの身内だし」
ルキトレ「はい……」
591: 2012/08/07(火) 17:16:39.90 ID:Wqg1r2x40
ルキトレ「あ、でも……薫ちゃんから貰ったおにぎりに長い髪の毛が入ってたことがあったから、この事務所の関係者ではあるのかな?」
P「しかし、それだけではなんとも……たまたまお米に紛れちゃうこととかありますし」
ルキトレ「そうなんですよねぇ……」
P「ううむ……」
ルキトレ「……とにかく、そういうことですから」
ルキトレ「私は、プロデューサーさんに謝らなければなりません」
P「しかし、それだけではなんとも……たまたまお米に紛れちゃうこととかありますし」
ルキトレ「そうなんですよねぇ……」
P「ううむ……」
ルキトレ「……とにかく、そういうことですから」
ルキトレ「私は、プロデューサーさんに謝らなければなりません」
599: 2012/08/07(火) 17:28:18.19 ID:Wqg1r2x40
ルキトレ「……今回は、私だけだったけど」
ルキトレ「もしかしたら、いつかは、ふとした拍子にプロデューサーさんも巻き込まれてしまうかもしれません」
P「……」
ルキトレ「……今度は、どうなるかはわかりません。二人とも、命が危なくなるかも」
ルキトレ「……だから、私と」
ルキトレ「……」
ルキトレ「……別れましょう、プロデューサー」
P「…………」
ルキトレ「……ごめんなさい、プロデューサー」
ルキトレ「私の都合で、さんざん振り回しておきながら……」
ルキトレ「ごめんなさい、全然お役に立てなくて……」
P「……なんだ。そんなこと、ですか」
ルキトレ「……え?」
ルキトレ「もしかしたら、いつかは、ふとした拍子にプロデューサーさんも巻き込まれてしまうかもしれません」
P「……」
ルキトレ「……今度は、どうなるかはわかりません。二人とも、命が危なくなるかも」
ルキトレ「……だから、私と」
ルキトレ「……」
ルキトレ「……別れましょう、プロデューサー」
P「…………」
ルキトレ「……ごめんなさい、プロデューサー」
ルキトレ「私の都合で、さんざん振り回しておきながら……」
ルキトレ「ごめんなさい、全然お役に立てなくて……」
P「……なんだ。そんなこと、ですか」
ルキトレ「……え?」
601: 2012/08/07(火) 17:39:20.50 ID:Wqg1r2x40
P「薄々、気付いてはいたんですよ。あの時の俺は明らかに不自然でしたし」
ルキトレ「プロデューサー、さん……?」
P「それに、確かに振り回されてはいましたが……あれはあれで、中々楽しかったですよ」
P「事務所でも基本的に誰かに振り回されてますから、俺。それも年下相手に」
P「というか、ルキトレさんがあんなことをやらなくても……絶対、いつかは似たようなことを、誰かにやられていたような気がしますし」
ルキトレ「……」
ルキトレ(……た、たしかに……)
P「だから、いいんです。むしろ、役得といいますか」
P「俺もルキトレさんのこと、結構好きですから」
ルキトレ「Pさん……」
ルキトレ「プロデューサー、さん……?」
P「それに、確かに振り回されてはいましたが……あれはあれで、中々楽しかったですよ」
P「事務所でも基本的に誰かに振り回されてますから、俺。それも年下相手に」
P「というか、ルキトレさんがあんなことをやらなくても……絶対、いつかは似たようなことを、誰かにやられていたような気がしますし」
ルキトレ「……」
ルキトレ(……た、たしかに……)
P「だから、いいんです。むしろ、役得といいますか」
P「俺もルキトレさんのこと、結構好きですから」
ルキトレ「Pさん……」
605: 2012/08/07(火) 17:47:49.61 ID:Wqg1r2x40
P「それに、別れたところで、そのおかしなことが終わるとも限りませんし」
P「むしろ、俺と離れたことでさらに激しくなるかもしれません」
P「そうなったら、今度は本当に氏んでしまうかもしれません」
P「なんだかんだ言って、俺はあなたに守ってもらってました。アイドルたちから」
P「だから、今度は俺があなたを守りますよ」
ルキトレ「……」
ルキトレ「……えへへ」
ルキトレ「だから、大好きです。プロデューサーさん――」
「「「話は聞かせて貰ったぞ!!」」」
P・ルキトレ「!?」
P「むしろ、俺と離れたことでさらに激しくなるかもしれません」
P「そうなったら、今度は本当に氏んでしまうかもしれません」
P「なんだかんだ言って、俺はあなたに守ってもらってました。アイドルたちから」
P「だから、今度は俺があなたを守りますよ」
ルキトレ「……」
ルキトレ「……えへへ」
ルキトレ「だから、大好きです。プロデューサーさん――」
「「「話は聞かせて貰ったぞ!!」」」
P・ルキトレ「!?」
613: 2012/08/07(火) 18:01:16.51 ID:Wqg1r2x40
マストレ「任せろ! お前が入院している間はプロデューサー殿は私が守ろう!」
ルキトレ「ね、姉さん!?」
ベテトレ「ああ、ならば私は、今までのデータを元に、犯人を突き止めよう!」
ルキトレ「そんな……!」
トレーナー「私は、あなたの入院中のリハビリに付き合うわ。一日でも早く退院できるようにね」
ルキトレ「ね、姉さんたち……!!」
P「いいんですか? あなたたちにも、危険が及ぶかもしれないのに……」
マストレ「ふ、甘く見られたものだな」
ベテトレ「いくらか憎いところはあるとは言え、可愛い妹と、プロデューサーの危機だというのに」
トレーナー「放っておけるわけがないでしょう?」
ルキトレ「姉さん……流石です……!」
ルキトレ「ね、姉さん!?」
ベテトレ「ああ、ならば私は、今までのデータを元に、犯人を突き止めよう!」
ルキトレ「そんな……!」
トレーナー「私は、あなたの入院中のリハビリに付き合うわ。一日でも早く退院できるようにね」
ルキトレ「ね、姉さんたち……!!」
P「いいんですか? あなたたちにも、危険が及ぶかもしれないのに……」
マストレ「ふ、甘く見られたものだな」
ベテトレ「いくらか憎いところはあるとは言え、可愛い妹と、プロデューサーの危機だというのに」
トレーナー「放っておけるわけがないでしょう?」
ルキトレ「姉さん……流石です……!」
618: 2012/08/07(火) 18:17:49.41 ID:Wqg1r2x40
マストレ「……というわけで、だ。お前は安心して入院していてくれ」
ベテトレ「なにかあったらすぐ連絡する」
トレーナー「入院中は私があなたを守るから」
ルキトレ「姉さんたち……!」
ルキトレ(私が、あんなことをしたのに、この人たちは……!!)
P「すみません、それでは……よろしくお願いします」
マストレ「ああ! 任せておけっ!」
――翌日
ルキトレ(ベテトレ姉さんは何かあったらすぐ連絡するって言ってたけど……そうすぐには……って、今メールが着た)
ルキトレ(ええと、題名が……緊急連絡! しかも写真付き……!!)
ルキトレ(何かの証拠をつかんだのかもしれない、すぐに開いて……!!)
ルキトレ(……こ、これは……!!)
ベテトレ「なにかあったらすぐ連絡する」
トレーナー「入院中は私があなたを守るから」
ルキトレ「姉さんたち……!」
ルキトレ(私が、あんなことをしたのに、この人たちは……!!)
P「すみません、それでは……よろしくお願いします」
マストレ「ああ! 任せておけっ!」
――翌日
ルキトレ(ベテトレ姉さんは何かあったらすぐ連絡するって言ってたけど……そうすぐには……って、今メールが着た)
ルキトレ(ええと、題名が……緊急連絡! しかも写真付き……!!)
ルキトレ(何かの証拠をつかんだのかもしれない、すぐに開いて……!!)
ルキトレ(……こ、これは……!!)
623: 2012/08/07(火) 18:36:09.66 ID:Wqg1r2x40
ルキトレ(マストレ姉さんが、寝てるプロデューサーさんのほっぺにチューしてる……)
ルキトレ(ベテトレ姉さんが、警護という名目でベタベタとプロデューサーさんにひっついてる……)
ルキトレ(他にも護身術を教えるとか言って必要以上に体を押しつけてたり……)
ルキトレ(調査とか言ってカバンの中を漁ってたり……)
ルキトレ(膝枕してたり………!!)
ヴィー ヴィー ヴィー
ルキトレ(……あ、もう一通のメール)
ルキトレ(…………)
ルキトレ(『すまん、送るやつ間違えた』)
ルキトレ(……)
ルキトレ「うがーっ!!!」
トレーナー「ど、どうしたの!?」
ルキトレ(ベテトレ姉さんが、警護という名目でベタベタとプロデューサーさんにひっついてる……)
ルキトレ(他にも護身術を教えるとか言って必要以上に体を押しつけてたり……)
ルキトレ(調査とか言ってカバンの中を漁ってたり……)
ルキトレ(膝枕してたり………!!)
ヴィー ヴィー ヴィー
ルキトレ(……あ、もう一通のメール)
ルキトレ(…………)
ルキトレ(『すまん、送るやつ間違えた』)
ルキトレ(……)
ルキトレ「うがーっ!!!」
トレーナー「ど、どうしたの!?」
628: 2012/08/07(火) 18:49:51.08 ID:Wqg1r2x40
――一週間後
ルキトレ(……あれから、プロデューサーさんの周りでおかしなことは無いみたい)
ルキトレ(私も、姉さんがすぐ側にいてくれてるから、今のところ狙われてはいない)
ルキトレ(ベテトレ姉さんの調べたデータによると、犯人は単独ではなく複数いることが濃厚らしい)
ルキトレ(まぁ確かに、あれだけのことを一人でやるのは難しそうだけど…)
ルキトレ「……あれは、どうやったんだろうなぁ」
トレーナー「ん?何を?」
ルキトレ「気がついたら私のカバンから、プロデューサーさんから預かった洗濯物が消えていたことがあって」
ルキトレ「カバンはロッカーの中に閉まってあって、触られた痕跡も無かったのに……不思議だなって思うんです」
トレーナー「あー、ごめんなさい……」
ルキトレ「?」
トレーナー「それ」
トレーナー「やったの私」
ルキトレ「……は?」
ルキトレ(……あれから、プロデューサーさんの周りでおかしなことは無いみたい)
ルキトレ(私も、姉さんがすぐ側にいてくれてるから、今のところ狙われてはいない)
ルキトレ(ベテトレ姉さんの調べたデータによると、犯人は単独ではなく複数いることが濃厚らしい)
ルキトレ(まぁ確かに、あれだけのことを一人でやるのは難しそうだけど…)
ルキトレ「……あれは、どうやったんだろうなぁ」
トレーナー「ん?何を?」
ルキトレ「気がついたら私のカバンから、プロデューサーさんから預かった洗濯物が消えていたことがあって」
ルキトレ「カバンはロッカーの中に閉まってあって、触られた痕跡も無かったのに……不思議だなって思うんです」
トレーナー「あー、ごめんなさい……」
ルキトレ「?」
トレーナー「それ」
トレーナー「やったの私」
ルキトレ「……は?」
634: 2012/08/07(火) 19:08:38.16 ID:Wqg1r2x40
トレーナー「あなたのカバンが少し開いてるところを見ちゃって、そしたら珍しく男物の服が入ってるのが見えて」
トレーナー「これはまさか?って思って手に取ってみたら、やっぱりあの人の匂いがして……」
トレーナー「そしたら、つい……使っちゃった♪」
ルキトレ「……うわぁ」
トレーナー「だ、だって! しょうがないじゃない! あなただって同じ状況だったら同じことをしたはずよ!」
ルキトレ「え、ええー……? いやいやいや……そ、それで……その服は、今どこにあるんです?」
トレーナー「使いすぎて匂いがわからなくなっちゃったから……余った布と合わせてエプロンに……」
ルキトレ「……」
ルキトレ(……私、大丈夫だろうか。この人がボディガードで)
トレーナー「これはまさか?って思って手に取ってみたら、やっぱりあの人の匂いがして……」
トレーナー「そしたら、つい……使っちゃった♪」
ルキトレ「……うわぁ」
トレーナー「だ、だって! しょうがないじゃない! あなただって同じ状況だったら同じことをしたはずよ!」
ルキトレ「え、ええー……? いやいやいや……そ、それで……その服は、今どこにあるんです?」
トレーナー「使いすぎて匂いがわからなくなっちゃったから……余った布と合わせてエプロンに……」
ルキトレ「……」
ルキトレ(……私、大丈夫だろうか。この人がボディガードで)
641: 2012/08/07(火) 19:24:26.44 ID:Wqg1r2x40
トレーナー「ね、ねぇ、この話、あの人には……」
ルキトレ「ええ、ナイショにしておきますよ……というか言えません、こんな話」
トレーナー「そう……良かったぁ……」 ホッ
ルキトレ(……というか私、ストレスが原因の一つで氏にかけたんだけど……)
ルキトレ(そうすると、凄い間接的にだけど、この人が原因で氏にかけたことになるんじゃ……?)
ルキトレ(……)
ルキトレ(……いや、でも……私も結構、酷いことしてましたし……)
ルキトレ「……お互い様、なのかなぁ?」
トレーナー「?」
ルキトレ「ええ、ナイショにしておきますよ……というか言えません、こんな話」
トレーナー「そう……良かったぁ……」 ホッ
ルキトレ(……というか私、ストレスが原因の一つで氏にかけたんだけど……)
ルキトレ(そうすると、凄い間接的にだけど、この人が原因で氏にかけたことになるんじゃ……?)
ルキトレ(……)
ルキトレ(……いや、でも……私も結構、酷いことしてましたし……)
ルキトレ「……お互い様、なのかなぁ?」
トレーナー「?」
644: 2012/08/07(火) 19:34:50.85 ID:Wqg1r2x40
――そして、一ヶ月くらい後
千枝「大丈夫ですか? 酷い怪我だって、聞きましたけど……」
舞「無理はしないでくださいね……?」
ルキトレ「ええ、ありがとう。今は大丈夫よ。最近はそこそこ動けるようになったの」
薫「はやくよくなって、いっしょにレスンしてねっ!」
仁奈「そして仁奈と遊んでくだせーっ!」
ルキトレ「ふふ、ありがとう……頑張るわね」
桃華「そんなヤワな体でPちゃまと共に歩んでいけますの? 退院したらうちのお屋敷でフル特訓コース、ですわ!」
ルキトレ「あはは……お手柔らかにね」
雪美「………」
ルキトレ(……そう)
ルキトレ(……今日は、アイドルの子たちが、見舞いに来てくれているんです)
千枝「大丈夫ですか? 酷い怪我だって、聞きましたけど……」
舞「無理はしないでくださいね……?」
ルキトレ「ええ、ありがとう。今は大丈夫よ。最近はそこそこ動けるようになったの」
薫「はやくよくなって、いっしょにレスンしてねっ!」
仁奈「そして仁奈と遊んでくだせーっ!」
ルキトレ「ふふ、ありがとう……頑張るわね」
桃華「そんなヤワな体でPちゃまと共に歩んでいけますの? 退院したらうちのお屋敷でフル特訓コース、ですわ!」
ルキトレ「あはは……お手柔らかにね」
雪美「………」
ルキトレ(……そう)
ルキトレ(……今日は、アイドルの子たちが、見舞いに来てくれているんです)
648: 2012/08/07(火) 19:49:19.56 ID:Wqg1r2x40
桃華「ああ、そういえば……アナタの代わりにきているトレーナーの方々だけれど……」
メアリー「あの二人、私のダーリンにベッタベッタし過ぎなのよ! 仮にも恋人を名乗るならどうにかしなさいよ、アナタ!」
桃華「ええ、このままでは取られてしまうのではなくって? アナタにそれが見過ごせるの?」
ルキトレ「あはは……だけど、大丈夫だよ」
ルキトレ「あの人は、言ってくれたから。私を守るって……だから、浮気なんか、しないと思うな」
桃華「……ふぅん」
千枝「……大人の余裕、ですか?」
ルキトレ「大人のっていうか……約束、したからかな」
舞「約束……ですか」
メアリー「ふん、せいぜいほざいていなさい! アナタが入院している間に、Pはワタシがメロメロにしちゃうんだから!」
雪美「…………」
メアリー「あの二人、私のダーリンにベッタベッタし過ぎなのよ! 仮にも恋人を名乗るならどうにかしなさいよ、アナタ!」
桃華「ええ、このままでは取られてしまうのではなくって? アナタにそれが見過ごせるの?」
ルキトレ「あはは……だけど、大丈夫だよ」
ルキトレ「あの人は、言ってくれたから。私を守るって……だから、浮気なんか、しないと思うな」
桃華「……ふぅん」
千枝「……大人の余裕、ですか?」
ルキトレ「大人のっていうか……約束、したからかな」
舞「約束……ですか」
メアリー「ふん、せいぜいほざいていなさい! アナタが入院している間に、Pはワタシがメロメロにしちゃうんだから!」
雪美「…………」
652: 2012/08/07(火) 20:03:00.77 ID:Wqg1r2x40
桃華「そう。それだけのことが言えるのなら、これ以上のお見舞いは不要ですわね」
メアリー「ワタシたちはお仕事に行くわ、Pを取られるのがイヤならさっさと退院することねっ」
千枝「ごめんなさい、慌ただしくって」
ルキトレ「ううん、いいの。短い時間の中でも来てくれて、ありがとうね」
舞「早く、良くなってくださいね。これ、鶴を折ってみたんです」
仁奈「Pに頼んで鶴のキグルミを作ってもらったですよ! 元気になったらいっしょに着るです!」
薫「退院したら、パーティーひらこっ! かおる、がんばってお料理するね!」
ルキトレ「ありがとう、早く復帰できるように努力するね」
雪美「……」
ルキトレ「……雪美ちゃん?」
メアリー「ワタシたちはお仕事に行くわ、Pを取られるのがイヤならさっさと退院することねっ」
千枝「ごめんなさい、慌ただしくって」
ルキトレ「ううん、いいの。短い時間の中でも来てくれて、ありがとうね」
舞「早く、良くなってくださいね。これ、鶴を折ってみたんです」
仁奈「Pに頼んで鶴のキグルミを作ってもらったですよ! 元気になったらいっしょに着るです!」
薫「退院したら、パーティーひらこっ! かおる、がんばってお料理するね!」
ルキトレ「ありがとう、早く復帰できるように努力するね」
雪美「……」
ルキトレ「……雪美ちゃん?」
655: 2012/08/07(火) 20:07:53.87 ID:Wqg1r2x40
雪美「……これ……あげる……」
雪美「……食べて……」
ルキトレ「これは……果物の盛り合わせ……ありがとう、雪美ちゃん」
雪美「あなたのため……じゃない……」
雪美「……Pの…ため……」
雪美「きっと……Pが……喜んでくれる……から……」
雪美「だから……食べて……」
ルキトレ「あ、はは……でも、ありがとう」
雪美「…………」
雪美「……バイバイ……」
雪美「……食べて……」
ルキトレ「これは……果物の盛り合わせ……ありがとう、雪美ちゃん」
雪美「あなたのため……じゃない……」
雪美「……Pの…ため……」
雪美「きっと……Pが……喜んでくれる……から……」
雪美「だから……食べて……」
ルキトレ「あ、はは……でも、ありがとう」
雪美「…………」
雪美「……バイバイ……」
665: 2012/08/07(火) 20:16:50.13 ID:Wqg1r2x40
ルキトレ(……そして、みんなは帰って行った)
トレーナー「~♪」
ルキトレ(……今は、姉さんが雪美ちゃんの持ってきてくれた果物の皮を剥いて――)
トレーナー「~♪……痛っ!?」
ルキトレ「どうしたんです姉さん!?」
トレーナー「いや、この皮のところに、とげが刺さってて……」
ルキトレ「棘……?」
トレーナー「ええ、ちょうど見えにくいところにあったから気付かなかったみたい」
ルキトレ「そっか……それで、雪美ちゃんも気付かなかったんですね」
トレーナー「ええ………ちょっと私、とげを抜いてもらってくるわね」
ルキトレ(……しかし)
ルキトレ(……果物に、とげ……?)
トレーナー「~♪」
ルキトレ(……今は、姉さんが雪美ちゃんの持ってきてくれた果物の皮を剥いて――)
トレーナー「~♪……痛っ!?」
ルキトレ「どうしたんです姉さん!?」
トレーナー「いや、この皮のところに、とげが刺さってて……」
ルキトレ「棘……?」
トレーナー「ええ、ちょうど見えにくいところにあったから気付かなかったみたい」
ルキトレ「そっか……それで、雪美ちゃんも気付かなかったんですね」
トレーナー「ええ………ちょっと私、とげを抜いてもらってくるわね」
ルキトレ(……しかし)
ルキトレ(……果物に、とげ……?)
670: 2012/08/07(火) 20:26:23.20 ID:Wqg1r2x40
ルキトレ(……もしかして)
ルキトレ(……やっぱり……コレは見えにくいところが傷んでるし)
ルキトレ(コレは……うわ、生きた虫がそのまま入ってる。しかも、コレは皮ごと食べられるやつだから、もしかしたら気付かずに食べてしまったかもしれない……)
ルキトレ(一通り調べたけれど……どれも、一癖二癖あるものだった)
ルキトレ「……そう、か」
ルキトレ(姉さんたちのガードが堅いから……)
ルキトレ(雪美ちゃんの差し入れに、こっそりと罠を仕掛けたのね……!)
ルキトレ(彼女たちの善意に、なんてことを……!)
ルキトレ(……やっぱり……コレは見えにくいところが傷んでるし)
ルキトレ(コレは……うわ、生きた虫がそのまま入ってる。しかも、コレは皮ごと食べられるやつだから、もしかしたら気付かずに食べてしまったかもしれない……)
ルキトレ(一通り調べたけれど……どれも、一癖二癖あるものだった)
ルキトレ「……そう、か」
ルキトレ(姉さんたちのガードが堅いから……)
ルキトレ(雪美ちゃんの差し入れに、こっそりと罠を仕掛けたのね……!)
ルキトレ(彼女たちの善意に、なんてことを……!)
677: 2012/08/07(火) 20:34:08.81 ID:Wqg1r2x40
ルキトレ(……この果物は、捨てるしかないなぁ……勿体ないけど……)
ルキトレ(はぁ……折角のお見舞いの品が……)
ルキトレ「舞ちゃんたちが折ってくれた千羽鶴でも見て、気を取り直そうかな……」
ルキトレ「……大きさはマチマチだけど、よくできてるなぁ」
ルキトレ「この一番大きいのが、一番よく出来てるかな?」
ルキトレ「……ん? 翼のこのあたり、なにか光って――」
スパッ
ルキトレ「……っ!?」
ルキトレ(はぁ……折角のお見舞いの品が……)
ルキトレ「舞ちゃんたちが折ってくれた千羽鶴でも見て、気を取り直そうかな……」
ルキトレ「……大きさはマチマチだけど、よくできてるなぁ」
ルキトレ「この一番大きいのが、一番よく出来てるかな?」
ルキトレ「……ん? 翼のこのあたり、なにか光って――」
スパッ
ルキトレ「……っ!?」
682: 2012/08/07(火) 20:39:51.34 ID:Wqg1r2x40
ルキトレ(……これは、カミソリの刃……!?)
ルキトレ(……こんなこと、するなんて……)
ルキトレ(……けど、これでわかった……)
ルキトレ(犯人は、犯人グループは、うちのメンバーの予定を熟知した人物……!)
ルキトレ(つまり、事務所の中でもかなり近い立場にいる大人……!)
ルキトレ「……いや、でも、なんか違うような……?」
ルキトレ(……こんなこと、するなんて……)
ルキトレ(……けど、これでわかった……)
ルキトレ(犯人は、犯人グループは、うちのメンバーの予定を熟知した人物……!)
ルキトレ(つまり、事務所の中でもかなり近い立場にいる大人……!)
ルキトレ「……いや、でも、なんか違うような……?」
690: 2012/08/07(火) 20:48:07.83 ID:Wqg1r2x40
――そして。
ルキトレ(……結局、入院している間には、犯人の正体は掴めなかった)
ルキトレ(ちひろさん辺りが怪しいような気もしたけれど、姉さんの調べた情報と合わせてみると、どうしても矛盾が出ちゃう)
ルキトレ(……けど、多分)
ルキトレ(今度こそ)
ルキトレ(掴めて、見えそうな気がしてきました……!)
――私は、退院して。
――仕事に、復帰した。
ルキトレ(……結局、入院している間には、犯人の正体は掴めなかった)
ルキトレ(ちひろさん辺りが怪しいような気もしたけれど、姉さんの調べた情報と合わせてみると、どうしても矛盾が出ちゃう)
ルキトレ(……けど、多分)
ルキトレ(今度こそ)
ルキトレ(掴めて、見えそうな気がしてきました……!)
――私は、退院して。
――仕事に、復帰した。
693: 2012/08/07(火) 20:54:01.57 ID:Wqg1r2x40
P「ルキトレさん、体は大丈夫ですか?」
ルキトレ「ええ、バッチリです。むしろ入院前よりエネルギーが余ってるくらいです」
P「けど、無理はしないでくださいね。また、あんなことがあったら……」
ルキトレ「ふふ、大丈夫です!……それに、Pさんが守ってくれるんでしょう?」
P「……そうですね。あなたを絶対に守って見せます、この身に代えても」
ルキトレ「ふふ……頼もしいですね♪」
「…………」
ルキトレ「ええ、バッチリです。むしろ入院前よりエネルギーが余ってるくらいです」
P「けど、無理はしないでくださいね。また、あんなことがあったら……」
ルキトレ「ふふ、大丈夫です!……それに、Pさんが守ってくれるんでしょう?」
P「……そうですね。あなたを絶対に守って見せます、この身に代えても」
ルキトレ「ふふ……頼もしいですね♪」
「…………」
695: 2012/08/07(火) 20:58:31.21 ID:Wqg1r2x40
ルキトレ(……そして、仕事に復帰して)
ルキトレ(Pさんと一緒に、仕事をして)
ルキトレ(……相変わらず、嫌がらせを受けてはいるけれど)
ルキトレ「……その数は、大分、減ってきました」
ルキトレ「そして、私は、やっと、確信しました」
ルキトレ「一連の行動の、犯人を」
ルキトレ(Pさんと一緒に、仕事をして)
ルキトレ(……相変わらず、嫌がらせを受けてはいるけれど)
ルキトレ「……その数は、大分、減ってきました」
ルキトレ「そして、私は、やっと、確信しました」
ルキトレ「一連の行動の、犯人を」
698: 2012/08/07(火) 21:02:46.55 ID:Wqg1r2x40
ルキトレ「……簡単な、話だったんです」
ルキトレ「ちょっとだけ」
ルキトレ「……というか、最初から、わかりきっていたようなものでした」
ルキトレ「……だって」
ルキトレ「私が、度々、目にしていた黒猫は……」
ルキトレ「ペロちゃん、だったんですから」
ルキトレ「ちょっとだけ」
ルキトレ「……というか、最初から、わかりきっていたようなものでした」
ルキトレ「……だって」
ルキトレ「私が、度々、目にしていた黒猫は……」
ルキトレ「ペロちゃん、だったんですから」
707: 2012/08/07(火) 21:12:20.79 ID:Wqg1r2x40
ルキトレ「今まで気付かなかった……というか、あえて気付かないようにしていた、というべきでしょうか」
ルキトレ「だって、あの子たちがこんなことをするなんて、考えたくもなかったから……」
ルキトレ「けど……それは、最初から間違っていたんです」
ルキトレ「桃華ちゃんは言いました……『その心に偽りがあるなら、容赦はしない』って」
ルキトレ「そうです。つまり彼女たちは……」
ルキトレ「最初から気付いていたんです、私とPさんの関係に」
ルキトレ「だって、あの子たちがこんなことをするなんて、考えたくもなかったから……」
ルキトレ「けど……それは、最初から間違っていたんです」
ルキトレ「桃華ちゃんは言いました……『その心に偽りがあるなら、容赦はしない』って」
ルキトレ「そうです。つまり彼女たちは……」
ルキトレ「最初から気付いていたんです、私とPさんの関係に」
712: 2012/08/07(火) 21:21:26.01 ID:Wqg1r2x40
ルキトレ「私は気付いていなかったんです……女の子の、カンの良さに」
ルキトレ「Pさんが無理をしていたことなんて……あの子たちにはすぐにわかっちゃったんでしょうね。きっと」
ルキトレ「だからあの子たちは私からPさんを取り返そうとして……そして、私を入院させた」
ルキトレ「偽りの関係なら、引き離せば、すぐに消えてしまうから」
ルキトレ「そう考えての行動だったんでしょう」
ルキトレ「だけど……」
ルキトレ「Pさんが無理をしていたことなんて……あの子たちにはすぐにわかっちゃったんでしょうね。きっと」
ルキトレ「だからあの子たちは私からPさんを取り返そうとして……そして、私を入院させた」
ルキトレ「偽りの関係なら、引き離せば、すぐに消えてしまうから」
ルキトレ「そう考えての行動だったんでしょう」
ルキトレ「だけど……」
718: 2012/08/07(火) 21:32:31.76 ID:Wqg1r2x40
ルキトレ「あの病室で、私を守ってくれるって……言ってくれたから……」
ルキトレ「その約束で、私とPさんは、本物の恋人になれたから」
ルキトレ「あのお見舞いの日に、何かが変わったって、感じ取ったんでしょう」
ルキトレ「そして、仕事に復帰した私とPさんを見て」
ルキトレ「私とPさんが、本当の恋人になったってわかったんです」
「…………」
ルキトレ「まぁ……納得がいかない子も、いるみたいですけど」
ルキトレ「その約束で、私とPさんは、本物の恋人になれたから」
ルキトレ「あのお見舞いの日に、何かが変わったって、感じ取ったんでしょう」
ルキトレ「そして、仕事に復帰した私とPさんを見て」
ルキトレ「私とPさんが、本当の恋人になったってわかったんです」
「…………」
ルキトレ「まぁ……納得がいかない子も、いるみたいですけど」
720: 2012/08/07(火) 21:43:28.22 ID:Wqg1r2x40
ルキトレ「とにかく、私への直接的な嫌がらせは大分減りました」
ルキトレ「たまにペロちゃんの姿を見ることもありますが、命に関わるようなものは無くなりました」
ルキトレ「……ちなみに、階段の上から私の写真を撮ったのも、雪美ちゃんだと思います」
ルキトレ「あの頃の雪美ちゃんは、『写真……いい……なんでも……形に……』と言って、カメラを持ち歩いていましたから」
ルキトレ「……まぁ、とにかく」
ルキトレ「私とPさんの関係は、あの子たちに認められました」
ルキトレ「……認められたん、ですけど……」
ルキトレ「たまにペロちゃんの姿を見ることもありますが、命に関わるようなものは無くなりました」
ルキトレ「……ちなみに、階段の上から私の写真を撮ったのも、雪美ちゃんだと思います」
ルキトレ「あの頃の雪美ちゃんは、『写真……いい……なんでも……形に……』と言って、カメラを持ち歩いていましたから」
ルキトレ「……まぁ、とにかく」
ルキトレ「私とPさんの関係は、あの子たちに認められました」
ルキトレ「……認められたん、ですけど……」
725: 2012/08/07(火) 21:56:06.40 ID:Wqg1r2x40
桃華「Pちゃま、今夜も私のお家に来てくださる? とっておきのおもてなしを致しますわ♪」
メアリー「フフフ……そうは行かないわよ。今夜はワタシのファミリーと顔合わせをしてもらうんだから……テレビ電話ってスゴイわよね、ダーリン♪」
千枝「プロデューサーさん、千枝ね……また……行きたいな。二人っきりで、あの遊園地に」
舞「プロデューサー、この紙にサインしてください♪ 私をお嫁さんにしてくれるんでしょ?」
雪美「……一緒……ずっと……いつも……離れない……」
P「そ、そんな……いっぺんに来られても……」
ルキトレ「……何故、か」
ルキトレ「あの子たちのアプローチは、更に、激しく……」
メアリー「フフフ……そうは行かないわよ。今夜はワタシのファミリーと顔合わせをしてもらうんだから……テレビ電話ってスゴイわよね、ダーリン♪」
千枝「プロデューサーさん、千枝ね……また……行きたいな。二人っきりで、あの遊園地に」
舞「プロデューサー、この紙にサインしてください♪ 私をお嫁さんにしてくれるんでしょ?」
雪美「……一緒……ずっと……いつも……離れない……」
P「そ、そんな……いっぺんに来られても……」
ルキトレ「……何故、か」
ルキトレ「あの子たちのアプローチは、更に、激しく……」
737: 2012/08/07(火) 22:22:14.58 ID:Wqg1r2x40
桃華「ウフフ……わたくしたち、気付きましたの……。愛とは、与えて、共に育むものだと……。つまり、拒絶さえされなければ、わたくしにもまだまだ機会があると!」
桃華「フフ……それに、よく考えてみれば……Pちゃまのような男性に、たった一人の女性では不足するに決まっていますわ。ならば、その穴を埋めることこそがわたくしの役目!」
メアリー「どんな時もネバーギブアップ! そう教えてくれたのはトレーナーでしょ?」
メアリー「必ず、ダーリンをメロメロにしてサンフランシスコまで引っ張ってくんだからっ!」
千枝「千枝は、思い出を深めたい……」
千枝「形にはならないけど……どんな宝物にも負けない、思い出……」
舞「ルキトレさんとの約束を守るなら、私との約束も守るべきだと思うな♪」
舞「でも、プロデューサーはうそつきさんだから、こうやって目に見える形にしないと♪」
雪美「理由なんて……いらない……」
雪美「繋がってる……魂……運命で……」
P「は、ははは、は……」
ルキトレ「モテモテですねぇ……今更、ですけど」
桃華「フフ……それに、よく考えてみれば……Pちゃまのような男性に、たった一人の女性では不足するに決まっていますわ。ならば、その穴を埋めることこそがわたくしの役目!」
メアリー「どんな時もネバーギブアップ! そう教えてくれたのはトレーナーでしょ?」
メアリー「必ず、ダーリンをメロメロにしてサンフランシスコまで引っ張ってくんだからっ!」
千枝「千枝は、思い出を深めたい……」
千枝「形にはならないけど……どんな宝物にも負けない、思い出……」
舞「ルキトレさんとの約束を守るなら、私との約束も守るべきだと思うな♪」
舞「でも、プロデューサーはうそつきさんだから、こうやって目に見える形にしないと♪」
雪美「理由なんて……いらない……」
雪美「繋がってる……魂……運命で……」
P「は、ははは、は……」
ルキトレ「モテモテですねぇ……今更、ですけど」
740: 2012/08/07(火) 22:34:38.23 ID:Wqg1r2x40
P「はぁ……」
ルキトレ「今日もお疲れさまです。どうぞ、手作りのスタミナドリンクです!」
P「ありがとうございます、いただきます……ふぅ」
ルキトレ「あの子たちも、毎日よくやりますねぇ」
P「ええ、凄い精神力です……これだと告白を断っても、また自分を磨いて出直してきそうで」
ルキトレ「喜ばしいことやら悲しいことやら……」
P「年齢やアイドルであることを盾にしたら、引退するまでそのことを覚えていそうで……」
ルキトレ「ああ、そうなったら……」
………。
…………。
……………。
ルキトレ「今日もお疲れさまです。どうぞ、手作りのスタミナドリンクです!」
P「ありがとうございます、いただきます……ふぅ」
ルキトレ「あの子たちも、毎日よくやりますねぇ」
P「ええ、凄い精神力です……これだと告白を断っても、また自分を磨いて出直してきそうで」
ルキトレ「喜ばしいことやら悲しいことやら……」
P「年齢やアイドルであることを盾にしたら、引退するまでそのことを覚えていそうで……」
ルキトレ「ああ、そうなったら……」
………。
…………。
……………。
748: 2012/08/07(火) 22:50:02.41 ID:Wqg1r2x40
櫻井桃華「フフフ……Pさま、今夜は寝かしませんことよ……?」(32)
メアリー・コクラン「ねぇ……アタシのカラダ……ここまで成長したのよ? レディの秘密……ダーリンだけには教えてア・ゲ・ル♪」(31)
佐々木千枝「プロデューサーさん、私は……いえ千枝は、今まで、ある思い出を支えにして……ここまで、やってきました。それを今……思い出させて、あげます」(30)
福山舞「式場はどこにします? 私的には和式がいいなって思うけど……海外のところも、憧れますよね♪」(30)
佐城雪美「絡まる指……絡まる足……もうあなたを……渡さない……誰にも……永遠に……」 (30)
………。
…………。
……………。
ルキトレ「みたいな、ことに……?」
P「oh……」
メアリー・コクラン「ねぇ……アタシのカラダ……ここまで成長したのよ? レディの秘密……ダーリンだけには教えてア・ゲ・ル♪」(31)
佐々木千枝「プロデューサーさん、私は……いえ千枝は、今まで、ある思い出を支えにして……ここまで、やってきました。それを今……思い出させて、あげます」(30)
福山舞「式場はどこにします? 私的には和式がいいなって思うけど……海外のところも、憧れますよね♪」(30)
佐城雪美「絡まる指……絡まる足……もうあなたを……渡さない……誰にも……永遠に……」 (30)
………。
…………。
……………。
ルキトレ「みたいな、ことに……?」
P「oh……」
749: 2012/08/07(火) 22:51:29.47 ID:ePkKhRMC0
でもそのころにはルキトレもBBAだよな
750: 2012/08/07(火) 22:52:43.04 ID:5rfq4anJ0
oh……これはあり
759: 2012/08/07(火) 23:08:24.90 ID:Wqg1r2x40
P「い、いったい……どうしたら……」
ルキトレ「……」
ルキトレ「……ねぇ、プロデューサーさん」
P「はい……?」
チュッ
P「……!」
ルキトレ「ん……む……。忘れてません? あなたと私が恋人になった、最初の経緯」
ルキトレ「……」
ルキトレ「……ねぇ、プロデューサーさん」
P「はい……?」
チュッ
P「……!」
ルキトレ「ん……む……。忘れてません? あなたと私が恋人になった、最初の経緯」
764: 2012/08/07(火) 23:18:40.21 ID:Wqg1r2x40
ルキトレ「あの子たちが、あなたを諦めるまで……」
ルキトレ「諦めても、あなたが望む限り、ずっと……私が、あなたの恋人になりますって」
P「ルキトレ、さん……」
ルキトレ「ふふ……もしかしたら、その頃には私はオバサンを通り越して、おばあちゃんになっちゃうかもしれませんけど……」
ルキトレ「けど……そしたら、あなたに責任を取って貰いますけどね♪」
P「ルキトレさん……!」
ルキトレ「諦めても、あなたが望む限り、ずっと……私が、あなたの恋人になりますって」
P「ルキトレ、さん……」
ルキトレ「ふふ……もしかしたら、その頃には私はオバサンを通り越して、おばあちゃんになっちゃうかもしれませんけど……」
ルキトレ「けど……そしたら、あなたに責任を取って貰いますけどね♪」
P「ルキトレさん……!」
772: 2012/08/07(火) 23:37:02.75 ID:Wqg1r2x40
P「ルキトレさぁーんっ!」 ガバッ!
ルキトレ「きゃ!? きょ、今日は、精力剤なんて使ってませんよー!?」
P「そんなの関係ねーっす! ルキトレさん可愛いっ!!」
ルキトレ「きゃー♪」
……。
…………。
……………。
ルキトレ(まだまだ、私たちの恋は、始まったばかり……だけど)
ルキトレ(まだまだ、時間はたくさんありますし……)
ルキトレ(一歩一歩、ゆっくりと進めていこうかなって……)
ルキトレ(アイドルたちにも、姉さんたちにも、負けないように…)
ルキトレ(少しずつ、経験値を稼いでいきましょう♪)
ルキトレ「きゃ!? きょ、今日は、精力剤なんて使ってませんよー!?」
P「そんなの関係ねーっす! ルキトレさん可愛いっ!!」
ルキトレ「きゃー♪」
……。
…………。
……………。
ルキトレ(まだまだ、私たちの恋は、始まったばかり……だけど)
ルキトレ(まだまだ、時間はたくさんありますし……)
ルキトレ(一歩一歩、ゆっくりと進めていこうかなって……)
ルキトレ(アイドルたちにも、姉さんたちにも、負けないように…)
ルキトレ(少しずつ、経験値を稼いでいきましょう♪)
779: 2012/08/07(火) 23:47:21.95 ID:Wqg1r2x40
ルキトレ「なんてったって、二人の夜は……」
P「まだまだ、始まったばかりですからねっ!」
ルキトレ「きゃーっ♪」
……尚、この夜のことが元となって、近い将来にまた一騒動巻き起こることになるが……
……それはまた、別のお話である……
おしまい
P「まだまだ、始まったばかりですからねっ!」
ルキトレ「きゃーっ♪」
……尚、この夜のことが元となって、近い将来にまた一騒動巻き起こることになるが……
……それはまた、別のお話である……
おしまい
781: 2012/08/07(火) 23:49:05.00 ID:LXk93sGG0
乙
トレーナーssだったけどおもろかった
トレーナーssだったけどおもろかった
コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります