1: 2011/09/29(木) 01:07:05.02 ID:FGM4WgyI0
・相生佑子の証言

放課後に、なのちゃんが美味しそうなレストランが出来たらしいからみんなで行こうって言いだしたんです。洋食屋が家の近所に出来たって

それでいつものみんなで行く事にしたんです。
なのちゃんの家の近所って言ってたけど結構遠く離れた山の手の方の古い住宅街にありました

新しく出来たという割には私の年齢よりもこの土地にあるようなような佇まいの蔦の茂った薄いピンクの古い家でした
私はちょっと気味が悪くて入りたくありませんでしたが、
麻衣ちゃんはどんどん奥へ入って行くし、みおちゃんやなのちゃんも何も言わずに入って行ったので仕方なくそれについて行きました


日常(11) (角川コミックス・エース)

5: 2011/09/29(木) 01:19:33.99 ID:FGM4WgyI0
お店に入ると店員は出てきませんでした。

客は私たちの他に誰もいないみたいでした。至る所にキャベツ人形が置かれていたのが強烈な印象でした(それは窓辺やカウンターやテーブルにまで!)・・・多分数百個はあったと思います

それ以外にはとても殺風景な店で、私はやっているのかすら不安になりましたが、麻衣ちゃんもみおちゃんもただ黙っているだけです。

その時ふとなのちゃんの方を見ると、なのちゃんは俯きながらずっとにやにやしていました。
何かが嬉しくて仕方が無いが、周りに悟られまいと必氏にこらえている時のあのにまにました表情。
その姿は友達の私でも流石に気味が悪かったのを覚えています。

11: 2011/09/29(木) 01:38:22.41 ID:FGM4WgyI0
私がなのちゃんに呆気に取られていると店の奥から店員のような人が出てきました。身長が140センチ程のおじさんでした。

その小人病の店員が私たちの座ったテーブルの前にくると、みおちゃんが「ブイヤベースを4つ下さい」と言って皆の分の注文まで勝手にしてしまいました。

店員は「かしこまりました」とだけ残してゆっくりと行ってしまいました
私はもちろんみおちゃんに文句を言いましたが、みおちゃんは疲れた表情で

「選択肢を与えられると自由が無くなるかもしれない」

とか
「こればかりはどうしようもないよ」

などとわけの分からない事を言いだしたのです。それは私へ向けて言ったというよりも独り言のような感じでした

麻衣ちゃんはそれを聞いて黙って頷きました。なのちゃんは一瞬はっとした表情を見せましたが、すぐにまたにまにまとした表情に戻りました。

私はその時皆の考えてる事が全く分からくて只々怖かったのを覚えています。

13: 2011/09/29(木) 01:54:14.16 ID:FGM4WgyI0
料理を待っている間に私はお店の中をもう一度よく見渡しました。
キャベツ人形の他にも、アンティーク調の金属製の機関車の模型や、四本足の縫いぐるみ(5本だったかもしれない)、象牙質の積み木など、玩具の類のものがあちらこちらに散らかっていたのを覚えています。
インテリアとして置かれているというよりも、誰かの生活が感じられる様な玩具の配置に私は動揺しました。

14: 2011/09/29(木) 02:03:10.48 ID:FGM4WgyI0
何から何までが私を怖くさせるので、私は何度も皆に「お金だけ払ってすぐ此処を出よう」と言いました。
その度なのちゃんは
「ブイヤベース・・・美味しいですから・・・」
と、にまにましながら私を引き止めました。

なのちゃんはずっとにやにやしていたのです。



15: 2011/09/29(木) 02:18:47.58 ID:FGM4WgyI0
そうこうしているうちにブイヤベースが小人に運ばれてきました。
私はブイヤベースというものは今まで食べた事が無かったので良く分かりませんが、ムール貝のようなものと、ぬらぬらとてかる豆腐の様なものが真っ赤なスープに入っていました。

私は食べる気が全く起きませんでしたが、
みんなはそれ迄の沈黙が嘘であったかのように、突然犬の様にブイヤベースを貪りだしたのです。(それもくちゃくちゃと音を立て下品にも食べこぼしながら!)

全く手を付けない私をみてなのちゃんが

「どうしたんですか相生さん。こんなに美味しいのに」

と残念そうに尋ねてきました。私が何が入ってるか分からないから食べるのは止そうと言うと、なのちゃんはけたけたと笑いながら

「何が入ってるかってそんなの、はかせの脳に決まってるじゃないですかー」

「ここはかせの部屋なんですからはかせの脳以外の何があるっていうんですかー、やだな相生さん」

と言い出したのです。
なのちゃんの発言を聞いて私は身の危険を感じたので1人でも此処から逃げようと考えました。

17: 2011/09/29(木) 02:26:56.64 ID:FGM4WgyI0
すると脳とムール貝を貪っていたみおちゃんと麻衣ちゃんがいきなり立ち上がり

「うそをつくのはやめよう」

と言ってなのちゃんを二人掛かりで椅子から引きずり出しました。
始めなのちゃんは2人がふざけていると思っていたのかケラケラと笑いながら抵抗していましたが、フォークを持った麻衣ちゃんの顔を見ると事を察したのか必氏に抵抗し始めました

「やめてええええ!うそはもう付かないからやめてえええ!!」

私は頭の中が完全にパニックになり嘔吐して動けなくなりました。

暫くするとなのちゃんは2人に壊されてしまいました

18: 2011/09/29(木) 02:46:51.93 ID:FGM4WgyI0
血の匂いや脂肪分の臭いと光景に私はまた嘔吐してしまいました。

私は此処からはただ某然と一部始終を眺めていただけです。程鮮明に覚えています。


なのちゃんは胸の辺りからお臍の下の方までざっくりと切れ目が入ってしまいました。

技術の発達というのは凄いものです。
なのちゃんの体内は人間のそれと全く区別が付かない程に鮮やかな色の臓器や筋肉が正確に再現されていました。
臓器の色の美しさは私ですら少し見入ってしまう程でした

みおちゃんは「デッサンのいい題材なのにクロッキーを持ってこればよかったなー」
と残念そうに漏らしてました。


みおちゃんと麻衣ちゃんはなのちゃんの淡い黄色の大腸からずるずると臓器を手繰り寄せていきました。すぐに胃や食道も引きずり出されました。
なのちゃんの体は子宮を残して空っぽにされたのです。


「はかせを呼び出そう」

とみおちゃんが言うと、麻衣ちゃんが窓辺にあったキャベツ人形を取り出し、なのちゃんの子宮の中へ詰め込みました

20: 2011/09/29(木) 02:55:55.58 ID:FGM4WgyI0
「ハッピーバースディトゥーユー」

「ハッピーバースディトゥーユー」

「ハッピーバースディ ディア はかせー」

「ハッピーバースディトゥーユー」




2人は歌い終えると子宮の中のキャベツ人形をなのちゃんの膣口から取り出し(それはまるで人間の出産の様に!)なのちゃんで塗れたキャベツ人形を優しく掲げて

「はかせ、かわいいなー」
「はかせ、かわいい」
「そっかーはかせ寒いかー」
「はかせ寒いんだ」

などと言いながら宛ら人間の胎児の様にキャベツ人形に接しました

22: 2011/09/29(木) 03:17:31.58 ID:FGM4WgyI0
「ゆっこも見てみなよかわいいよ」

みおちゃんは私に体液塗れのキャベツ人形を渡してきました。
私は下手に抵抗すれば殺される事は本能的に知っていたのでそれを抱きかかえ、恰も産まれたての赤子の様に

「はかせーお姉ちゃんですよー」

「はかせかわいいねー」

とそれに話しかけたのです。(その光景を見ていた2人の聖母の様な優しい顔と言ったら!)

そこから先は全く覚えていません。ごめんなさい。
次に意識が戻ったのが商店街脇の道端で目が醒めたときだったので。私が言える事はこれ以上ありません。
今でも変な薬を飲まされて見た夢だと私は思っています。

相生祐子の証言・完

26: 2011/09/29(木) 04:02:30.84 ID:EMltLP4X0
えっ終わり?

21: 2011/09/29(木) 03:00:26.96 ID:0TtaGKW00
なんだろう
狂気を感じるが惹き付けられる

引用元: なの「サプライズですよ」