138: ◆m9tEpcJqyE  2015/01/18(日) 15:08:48.30 ID:XVjSobOao




前回はこちら



【少し昔の出来事】


漣「は? 最近、ご主人様がいかがわしい場所に入り浸ってる?」

神通「は、はっきりとその現場を見たわけじゃないけど……お仕事が終わった後、人目を避けて街へ出かけるのを何度も見たって、川内姉さんが……」

漣「ふぅむ、お仕事終わったら鳳翔さんのお店か、家に寝に帰るかの二択のご主人様が」

神通「それに……使用目的の不明な資材の消費があるんです」

漣「ウ、ウチのご主人様に限ってそんなことあるはずが――」(資材確認アプリ起動

漣「……majiだよ」(愕然

神通「提督のこと、信じてます……けど、せめて何に資材を使ってるのかだけでも知らないと……」(涙目

漣「です、ね」




夜(提督、執務終了・・・)

提督「……………………」(コソコソ



漣「(動き出しましたねー)」

神通「(お、追いかけましょう、漣さん)」(スススッ

漣「(ほいさっさ~)」(シュタタッ


《鎮守府近郊》繁華街

提督「…………」(コソコソ



神通「(か、歓楽街……お、女の人とお酒を飲んだりするお店がたくさん)」(蒼白

漣「(これは……まさかの『黒』なんですかねー)」

神通「(そ、んな……)」(カタカタ

漣「(ま、まあ、まだ確定したわけじゃないから、もすこし見守りましょう)」

神通「(――――はい)」(ジィ…

漣「(あ、神通さんの目が真剣(マジ)になってる……)」

漣「(……あや、目的の場所に着いたみたいですね)」



提督「…………」(コンコン

女性店員「――いらっしゃい。今日も来てくださったんですね!」

提督「う、うむ」

女性店員「さ、入ってください。とびっきりの商品、仕入れたんですよ♪」(グイグイ

提督「あ、あまり引っ張らないでくれないか……」

<バタンッ



漣「―――――」(ハイライトOFF

神通「………」(ハイライトOFF


※このお話は、個性的な艦娘たちと提督の鎮守府での日常をたんたんと描くだけのものです。
過度な期待はしないでください。

鎮守府での四方山話シリーズ




139: 2015/01/18(日) 15:11:00.17 ID:XVjSobOao
漣「……神通さん、もし、ご主人様が中でナニをしてた場合は」(チラ

神通「……ハイ」(コクリ

漣「(漣の知らないとこでコソコソしてると思ったら、ご主人様ぇ……)」

神通「(提督……どうして、私に相談してくださらなかったんですか……。提督のお願いだったら、私は何でも……)」

漣「駆逐艦『漣』…出る!」(ドンッ!

神通「『神通』…行きます!!」(ダッ!



<ドーモ=ご主人様……俳句を読め!!
<提督、酷いです…
<ぬおっ! 漣君、神通君も……な、何故ここに!?



《鎮守府》食堂

那珂「……で、結局のとこ真相は何だったの?」(ココア飲み飲み

漣「えっと~、それはその~」(目逸らし

神通「あ、穴場のパーツショップで、私たちの装備に使えそうな部品を購入されてて……」(俯き

漣「資材の減りについては、夜な夜な、工廠の妖精さんたちと一緒に電探やら艦載機、偵察機の開発をされてたようでー……」(テーブル突っ伏し

那珂「……提督のことになるとさぁ、漣ちゃんも神通ちゃんも判断力落ちるよねー」(ケラケラ

漣「うくく、なんもいえねぇ~…」(真っ赤

神通「だ、だって……」(モジモジ

那珂「アハハ♪」

那珂「(……那珂ちゃん、ホントは知ってたからちょっと罪悪感)」

那珂「(でも、提督もガッカリしてるだろうなー。この間、新しい海域の攻略に進めたお礼がしたい、って張り切ってたし~)」(目逸らし



《鎮守府》工廠

提督「バレてしまった以上、仕方がない。おおっぴらに開発させてもらうとしよう」

妖精A「ひゃあ、もう我慢できねえ開発だ!」

妖精B「油も鋼材もボーキも使いたい放題です」

妖精C「浪費しないとすぐに保有上限まで貯まってしまうからね、仕方ないです」

提督「よし、まずは漣君たち駆逐艦のための電探、その次は神通君たちに渡す偵察機、それが終わったら艦載機の開発だ……まだ空母はいないがな!」(キラキラ

妖精A「作りたいだけですね、わかります」

提督「そ、備えあれば憂いなしだ」

妖精B「ちなみに、空母の着任予定は?」

提督「……よ、予定は未定である」(目逸らし

妖精C「やれやれです」(肩竦め


《この後、無茶苦茶装備を開発した》

152: 2015/01/18(日) 19:45:10.45 ID:M1fAuiqqO
【少し昔の出来事】赤城編

《鎮守府》執務室

提督「…………と、というわけで、赤城君、我が鎮守府は君を歓迎する」

赤城「……あ、ありがとうございます」(ひきつり笑い

赤城「(そも、ここに着任を命じられたの四ヶ月も前……なんですけど)」(じと…

提督「え、えー……では、まず鎮守府内を案内したいと思うのだが……さ、漣君、後は任せた」(そそくさ

漣「はい、ストップ。ちゃんとご主人様も同行してくださーい」(ガシッ

提督「は、離してくれたまえ……。まだ仕事が残っているのだ、それに、わた、私が一緒に案内しても意味は……」

漣「却下です♪」

提督「ぬ、ぬうぅ……」

赤城「(……私、やっぱり歓迎されてないのかしら)」

漣「ゴメンなさいね、赤城さん。ウチのご主人様、ちょーっとシャイな人でしてー」

漣「初期艦の漣とー、あと神通さん……ウチの軽巡最古参の人ですけど、そーいった人でないと恥ずかしがっちゃってー……♪」(グギギギ…!!

提督「ぬ……ぐ……後生だから、執務室に戻ら……せてっ……!」(グググ…!!

漣「相っ変わらず…とんでもない馬力してますね……! じゃ、じゃあ赤城さん、まずは漣たちの装備を作ってる工廠から見学します?」

赤城「は、はあ……では、それでお願いします」

赤城「(シャイというより、これはもう人間嫌いのレベルじゃないかしら……)」

赤城「(正規空母も私が初めてという話ですし……これはまともに戦力として扱ってもらえそうにないわね)」(一航戦的思考

赤城「(先に着任している軽空母の艦娘もいるし、九六式艦戦や九九式艦爆が貰えればいい方……)」

赤城「(一航戦としての役目、果たせそうにないわね……)」(唇噛み

提督「やめ…もう戻……た、助けて神通君……!」(キリキリ…

漣「アレレー、どーしてそこで神通さんの名前が出るんですかねー? これじゃ、漣が悪者みたいじゃないですかー、ねえ?」(ピキピキ…


(艦娘+提督移動中・・・)

153: 2015/01/18(日) 19:46:12.15 ID:M1fAuiqqO
《鎮守府》工廠

提督「ひゅー……ぜひー……」(赤疲労

漣「あ、そーだ、妖精さんたちから、整備するから使いたい艦載機選んでくださいってお願いされてたのでー、適当にチョイスよろです」(工廠扉ガラー

赤城「適当に、ですか」(ムッ…

赤城「(ある程度覚悟はしてましたけど、きっと使い古された艦載機ばかりなんでしょう…………ね?)」



烈風・・・たくさん
流星改・・いっぱい
彗星一二型甲・・ずらり
彩雲・・・みつしり

赤城「」

妖精A「待ちに待った空母の艦娘さんです」

妖精B「在庫処分セール中なので、好きなもの選んでください」

妖精C「カラーリングの変更もオッケーです」

赤城「在庫……処分?」(チラ

漣「あー、ここにあるの全部、ご主人様と妖精さんが半分趣味でこさえちゃったものなのでー」

漣「装備を持たせる艦娘の追加はしないのに、隙を見せたらす~ぐに開発に走っちゃうので困ってるんですよー、ね?」(ジ口リ

提督「……よ、よかれと思って」

赤城「ほ、本当にどれを選んでもいいのですか?」(チラッ

提督「い、いずれ別に謝罪の品は用意する……だから今は、そ、それでどうか手打ちにしてくれたまえ……この通りだ」(深々

赤城「」

漣「あー、まあ慣れたらある程度、普通に話してくれますのでー。全然悪い人ではないので、長い目で見てあげてくださいな♪」

赤城「ハ、ハイ……」

赤城「(もしかして、私……すごい提督の部下になったんじゃ……)」(じー

提督「(あ、ああ、すごく見られている……アレはきっと、『早く震電改とJU87C改を用意しろ、この無能提督』という非難の視線だ……そうだ、きっとそうに違いない)」(目泳ぎ

漣「(あー、こりゃまた2、3日引きこもるパターンですねー)」


《この3週間後、提督と妖精たちは震電改とJU87C改を開発に成功した》

170: 2015/01/19(月) 00:37:02.94 ID:YGUUP6KZO
【少し昔の出来事】

《鎮守府》艦娘用宿舎
(神通の部屋)

那珂「今日も1日、お疲れ様~♪」

川内「ぶー、夜戦したかったなー、夜戦!」

神通「今日は水雷戦隊の訓練たくさんして、みんな疲れてるし……や、夜間訓練は来週、提督と一緒にするからその時……」

川内「えー、いーじゃん、やーせーんー!!」(ジタバタ

神通「せ、川内姉さん」(アタフタ

那珂「もー、夜になると元気になるんだから、川内ちゃんはー」

那珂「ほらほら、夜戦は無理だけどー、那珂ちゃんイイモノ持ってきたから! これ飲んでお喋りしよーよ♪」

缶チューハイ<おあがりよ!

川内「ちぇー、しょーがない、お酒で我慢するかー」

神通「わ、私、お酒は……」

那珂「大丈夫だよー、神通ちゃん用にアルコール度数のすっごく低いの探してきたから」

那珂「でないと神通ちゃん、すぐに寝ちゃうもんねー」

神通「う……ゴメンね、那珂ちゃん」

那珂「いいって、いいってー」

那珂「(少しでも強いの飲ませると、神通ちゃんすぐに脱いじゃうし……)」(糸目

川内「(神通、お酒入ると悪い意味でキャラ変わるしなー)」(糸目

那珂「とりあえずー、カンパーイ♪」

神通川内「「カンパーイ」」


(川内型、酒宴中・・・)


神通「…………ふぅ」(トロ…ン

那珂「……大丈夫、神通ちゃん?」

川内「ホント、お酒に弱いなー」

神通「ンッ……らいじょうぶ、よ?」(ユラユラ

那珂「アハハ、あんまり大丈夫そうじゃなーいー♪」

川内「こりゃ、もうちょっとしたら寝ちゃうね」(ケラケラ

神通「ウー……」

那珂「……あー、そういえば那珂ちゃん、神通ちゃんに聞きたいことあったんだー」(ニマァ

川内「お、なになに?」

那珂「エッヘッヘ……ねえねえ、神通ちゃん」

神通「んぅ……なんですか?」(クピクピ

那珂「うんとさ、えっとさ、この際だからズバッと聞いちゃうけどー……神通ちゃんって提督のこと好き?」

神通「………………え?」(ポンッ!

171: 2015/01/19(月) 00:38:11.84 ID:YGUUP6KZO
川内「わっ、神通が真っ赤になった」

那珂「ありゃー、もしかしてって思ったけどやっぱりー」

神通「え……な、なんでわかったの……じゃなくて、きゅ、急にどうして?」(キョドキョド

那珂「んー、だってさー、ここ最近の神通ちゃん、すぐに提督の話するしー……あとあと、一緒に歩いてる時に提督見つけたら目で追いかけてるしー」

川内「あー、それ私も思った。海域の攻略終わった後、提督に誉めてもらったー、って自慢してくるもんね」

神通「ぁ……ゥ……」(カァァ…

那珂「神通ちゃんってココに着任してどのくらいだっけ?」

川内「えっと、私たちより四ヶ月近く前に着任してるから…………んー、七、八ヶ月?」

神通「…………」(コクリ

那珂「でもー、着任したばっかりの時、提督のこと、ちょっと怖そうな人です、ってお手紙に書いてたよねー」

神通「そ、それは……まだその頃は、提督とちゃんとお喋りしたことなくて……」

神通「提督……私の目も見てくれないし、話しかけても途中でどこかへ行かれるし……きっと疎まれてるんだろうな、って」

那珂「あー……」

川内「さすがコミュ障……神通相手でもそんな感じだったか」

那珂「今だと、数少ないまともに(?)会話できる艦娘だけどねー、神通ちゃん」

神通「で、でも、まだ漣さんみたいに秘書艦として提督のことサポートできないの……後ろから急に話しかけたら気絶されるし、お、お昼ご飯、一緒に食べたりしたこともないし……」(ショボリ

那珂「たいしたことないようで、とんでもない内容の話してる……」

川内「……そういや私、まだ今月、提督と話してないな」

那珂「ま、まあ、提督のコミュ障は脇に置いといてー…………そんな提督のことを、神通ちゃんはどーして好きになったのでしょーか!?」

神通「ふぇ……」

川内「あ、私も聞きたーい♪」

神通「せ、川内姉さんまで……」

那珂「まだまだ夜はこれからだよ~♪ 神通ちゃんと提督の馴れ初め、ズババーンと教えちゃって!」

川内「ヒューヒュー!」

神通「な、馴れ初めって、私、まだ提督とそんな関係じゃ……」(モジモジ

那珂「細かいことはいーから、ささ、話して話して♪」

神通「う、うぅ……」

神通「それじゃあ…………い、一番最初は提督に間宮さんに連れて行ってもらった時のこと、話しますね……?」

<…………それでね、間宮さんに連れて行ってくれたのは、着任したばかりの艦娘と打ち解けたいからだって教えてもらって……

<……私の判断ミスで作戦に失敗したのに、提督はそのこと全然、怒ってなくて……むしろ、君たちが無事でよかったって……

<足を怪我して、部屋で安静にしてた時、お見舞いに来てくださって……それでね、リンゴを剥いてくれて、それがねウサギさんでとても可愛かったんです

<…………話し相手になってくださって、その時、少し恥ずかしそうに笑いかけてくれて、私それを見てドキドキして……

<あの……那珂ちゃん、川内姉さんも私の話、ちゃんと聞いてくれてますか……?

<…………そこから、だんだん提督のこと目で追うようになって、お話してると体が火照ってきちゃうようになって、それで、それでね……

那珂「(あ、これ夜が明けるまで語り尽くすパターンだ……)」

川内「クカー……スピー……」(爆睡

神通「ほんの少しだけ、提督も私に話しかけてくれるようになって嬉しかったの……」(ニコニコテレテレ

那珂「(……でもま、神通ちゃん楽しそうだしいいや)」(妹の鏡


《この後、夜明けまで提督の話を聞き続けた》

180: 2015/01/19(月) 08:23:17.67 ID:plzIFTs6O
【少し昔の出来事】

《鎮守府》執務室

漣「ご主人様~? ご主人様~、どーこーでーすーかー?」

<シーーーーーン…

漣「……ったく、まーたですか」

漣「場所は工廠でしょうねー、たぶん。この間の海域攻略作戦失敗してから一月近く、ずっと入り浸ってますし」

漣「(新しく立ち上げた鎮守府の初期艦に推薦されて見事、選ばれた時はktkr!だったけど……蓋を開けてみれば、人の目もロクに見れないコミュ障さんのお世話)」

漣「(近くにいたら、気分悪くなって医務室へー……長時間話をしたら胃薬をー……っとに、困ったちゃんですよ、まったく!)」(プンスカ

漣「……まー、最近は度重なるショック療法のお陰か、それもだいぶマシになってきましたがー」

漣「お仕事自体は、秘書艦なんて必要ないんじゃね、ってくらいキッチリこなしてくれるし、ブラック鎮守府? なにそれ美味しいのってくらい、お休みも休憩もくれるいい人なのですが、もうちょっと……ねえ?」

漣「ぼのぼのみたいな気難しい系の知り合いもいるけど、ここまでコミュ力、酷くはなかった」(ウンウン

漣「つーか、攻略作戦失敗したの、別に装備のせいじゃないし。どう考えても、漣しか艦娘がいないからだし!」

漣「そろそろ、装備作ってる暇あるなら大本営に行って艦娘の一人でも貰ってきてくださいとガツーンと言ってやらにゃー」(腕捲り


《鎮守府》工廠

提督「…………」(アーダコーダ

妖精ズ「…………」(ソーダソーダ

漣「ほら、いた。ちょっと、ご主人様ァ!? 漣、少し物申したいことあるんですけど…………」


提督「お、おお、漣君! ちょうどいいところに!」

漣「は、はい?」(ビクッ

提督「聞いてくれ、妖精君たちのお陰で、先日から取り組んでいた君の船……駆逐艦『漣』に積む新型機関が完成したのだ……!」

妖精A「イイエー、コレハワレワレダケデナク、提督サンガイタカラコソ」

妖精B「提督サンノ熱意ノ勝利」

妖精C「アタラシイモノノ見方、タイヘンオモシロカッタデス」

提督「いや、これは他でもない妖精君たちの尽力あってこそできた代物だ。見てくれたまえ、漣君!」

設計図<ジャンジャジャーン!


漣「は、はあ……?」(チンプンカンプン

提督「いいかね、君たち特型駆逐艦は型番こそ綾波型だが、コンセプトの大本は1等駆逐艦の吹雪クラスにあることは知っているはずだ」

提督「吹雪クラスの特徴とは、従来型より1.6倍も大きいこと、また船首楼を艦橋構造物の後方まで延長したことによる波への抵抗性、艦隊用駆逐艦の定番武装となっているる五〇口径の12.7センチ砲、二回の一斉射撃可能な魚雷発射管、14ノット四五〇〇海里の長い航続力……(以下略」

提督「…………であるからして、総排水量2099トン(小数点切り捨て)の内、機関が占める割合803トンを、性能を向上させつつ20%削減したことで、追加装甲や妖精君印のフィールド発生装置の巨大化をだね……」

漣「え、ええっと???」(クラクラ

提督「む、も、もしやわかりにくかったか?」

漣「わ、わかりにくかったといいますかー……ご主人様があまりに饒舌だったので、ちょっと面食らっちゃいまして……」

提督「…………コホン」

提督「す、す、すまない、新型機関が完成して、これでより安全に漣君が戦えると思って、つい」

漣「あー…………ここのとこずっっと工廠に入り浸ってたのって、もしかしてー」

提督「う、うむ、大破や……ご、轟沈の可能性を少しでも減らしたくて、妖精君たちにお願いして艦の性能アップを……」

漣「(ここで艦娘増やせばいいだけじゃネーノ、ってぶっちゃけるのは反則なんでしょうねえ)」(呆れ

提督「さ、漣く……」<ググゥ……キュグルルル……

漣「」

181: 2015/01/19(月) 08:23:49.16 ID:plzIFTs6O
提督「…………ス、スマナイ」

妖精A「スゴイ腹ノ音」

妖精B「オナカガペコチャンデス?」

妖精C「昨日カラノマズクワズ、シカタナイネ」

漣「プッ、クク……アハハ、なにそれ、アハッ、ハハハハッ!」

提督「む、ぬ、ぬう……」(照れ

漣「ヒヒ……ヒーッ、おっかしいなー、もう。海域の攻略に失敗したから艦の性能アップさせるとか……そこはフツー、艦娘増やすとかでしょーに。ご主人様ってホント、コミュしょ……ブフォww」

提督「い……一般的にはその考え方もなきにしもあらず、だな」(目逸らし

漣「才能の無駄遣いと言いますか……提督、仕事してくださいと言いますか……」(プルプル

漣「はあー……ホンット、世話の焼ける人ですね、ご主人様?」(ニッコリ

提督「さ、漣君には本当に、め、迷惑をかけていると……」(土下座スタンバイ

漣「そーいうとこが世話焼ける、ってんです。ほら、立ってください、ズボン汚れちゃったじゃないですか」(払い払い

提督「すまない……すまない……」(ショボリ

漣「お腹空いてるんですよね? 漣がご飯作ってあげますから、ちょっと休憩にしましょ♪」

提督「あ、いや、私は買い置きのシュークリームを食べるので……。この新型機関の設計図を大本営に送る手続きもしなければならんし……」

漣「前から思ってますけど、ご主人様、甘いもの食べ過ぎです。1日三食五十品目ぅ! ハイ、漣に続いて!」

提督「い、1日三食……五十品目」

<声が小さいっ、も一回!
<ぬ、ぬう……




《鎮守府》食堂

漣「で、ホントのとこ艦娘の追加っていつ頃になるので?」

提督「……ち、鎮守府正面海域を攻略できたら?」

漣「約束ですよ? 破ったら毎日三食、漣の前の席座らせてご飯食べさせますからね?」

提督「ヒィッ!? わ、わかった、約束する、必ず艦娘の追加要員を申請するから、それだけは……!」(ガクブル

漣「(これはこれで少し複雑だな……)」(糸目


<戦力補強するなら、やっぱり戦艦ですかね? それとも重巡? あ、空母ってのもありですねー
<軽巡にしよう(キッパリ
<何故に?
<……軽巡洋艦が好きなのだ、水雷戦隊旗艦として戦う姿、縦長のフォルム、そして、こう……船首の曲線がだね…(キラキラ
<ハイハイ、後で聞きますからご飯食べてくださいなー(苦笑い
<む、りょ、了解した

193: 2015/01/21(水) 01:57:22.87 ID:yaxxZk7No
【少し昔、そして今】

漣「……とまあ、こんな感じだったかな」

漣「やー、今にして思えばあの辺りからですかねえ、ちゃんとご主人様のこと知ろうと頑張り始めたの」(しみじみ

神通「わ、私、一晩中、提督のお話してたんですね……」(真っ赤

那珂「神通ちゃん、明け方になって電源切れたみたいに寝ちゃったから♪」

赤城「(提督を待ち続けた四ヶ月……アレは、本当に、辛かった)」(遠い目


提督母「…………っ、う…!」(口押さえ

大和「だ、大丈夫ですか、お義母様!? どこか具合が……!?」(オロオロ

提督母「クスン……人が側にいるだけで頭痛に苛まれるようになってたあの子が……こんなに……ま、前向きにコミュニケーションを取ってたなんて……」(感涙

金剛「前……向き……?」

青葉「(なるようになってた……ですか。これは何やら、よからぬ原因があったと見えます)」

提督母「ウフフ、あの子のコミュ障が改善されていく様子を聞けて、お母さん本当に嬉しいわ~」

提督母「それじゃ~、次は誰が思い出話してくれるのかしら~?」

北上「ほーい、そんじゃお次は私と大井っちの番だねー」

大井「な、何で私もなんですか!?」

北上「え? だって、あのクソったれな兵器モドキを持たされそうになった私らを助けた後、やむにやまれず、血ヘド吐きそうな顔で渋々、私の鎮守府に来るかね、って提督が誘ってくれた時の話をするから」

大井「べ、別にわざわざ、人に聞かせるような話じゃないですよぉ♪」

大井「だからお願い考え直して北上さん」(ズズイッ

北上「大井っちー、顔近いってば~♪」


文月「それでねぇ、文月たちの学校でね、みんなに悪いことして人をね、司令官と司令官のお友達がね、ほわぁ! とぉ! ってやっつけてくれたのぉ♪」(身ぶり手振り

弥生「わ…ぁ♪」(拍手

不知火「文月さん、そ、それで続きは!?」(ドキワク

陽炎「子供に混じって目ぇ輝かせてんじゃないわよ……」

川内「あー、数少ない提督がマジ切れした奴か」

那珂「人って本気で殴られたら縦に回転するんだよねー……」

川内「神通が泣きながら腕にすがり付いて、やっと殴るのやめて……怖かったなぁ」



曙「フ、フン、なによ、思い出話の一つや二つ、私だって……」

瑞鳳「懐かしいなぁ。初めて工廠に連れてってもらった時、提督と妖精さんたちと一緒に艦載機の改造して……楽しかった~」


<クマクマニャーニャー
<ざわ…ざわ…

提督母「――――ねえ~、みんな~」


一同『??』(ピタッ

提督母「あの子のこと……よろしくね~?」

194: 2015/01/21(水) 01:57:50.73 ID:yaxxZk7No
漣「……お任せあれ!」

曙「しょ、しょうがないわね……!」

朧「やれるだけやってみる」

潮「が、頑張ります!」

神通「――はい!!」

那珂「提督にはまだまだプロデュースしてもらわなきゃだしね~♪」

川内「夜戦なら任せておいて!!」

金剛「Don't worry.提督のこと、大船に乗せたつもりで任せてネー♪」

大和「必ず提督と一緒に幸せになります、お義母様!」

蒼龍「こういうの、ちょっとむず痒いなぁ♪」

球磨「提督だって、球磨たちのこと頼りにしてるクマー!」

多摩「ニャン♪」

木曾「おうともさ!」

不知火「ご安心ください、司令はこの不知ひ……し、不知火が必ずお守りします!」

陽炎「本当にしまんないわねー、アンタって」

文月「司令官いじめる奴は、文月がやっつけちゃうよぉ」

弥生「弥生も…頑張ります」

雷「雷に任せて! 司令官のこと、ちゃーんと支えちゃうんだから!」

大井「……チッ、言われなくてもやるわよ」

北上「素直じゃないなー、大井っちはー」

大井「……北上さんには言われたくないわ」

瑞鳳「こーやって期待されるのって嬉しいよね」

祥鳳「なんだかんだで、みんな助け合ってここまで来たものね」

赤城「ええ、一航戦の誇りに懸けて!」

加賀「そうね」

瑞鶴「五航戦のことも忘れないでくださいよ!?」

瑞鳳「最近は偵察任務ばっかだけど、瑞鳳たちもね!」

祥鳳「それも立派な役目の一つだから……全力を尽くすわ」

大鳳「あの、私もいますよー?」(オズオズ

吹雪「わ、私たちもー!!」

満潮「拾ってもらった恩ぐらいは返すわ」

敷波「艦娘の恩返し、ってか?」

綾波「ふふ、そういうのもいいかもしれませんね。何か記念になるプレゼントとか……」

青葉「じゃあじゃあ、欲求不満気味の司令官のために青葉、以前司令官を虜にしたマル秘写真集の新作を――!」

衣笠「それはやめなさいって! ガチで解体(物理)されるわよ!?」

熊野「ハ、ハレンチですわ!!」

那智「う、ううむ、彼も男だ、大目に見てやるしかあるまい。こっちは見られて減るものでもなし、こんな体でいいなら力になろう」

伊勢「やだ、この人、漢らしい……」


提督母「ウフフ~……あの子が提督になるって言い出した時は反対したけど、ちゃんと提督できてるみたいで安心したわ~♪」

195: 2015/01/21(水) 01:58:39.94 ID:yaxxZk7No
(縁側)

提督「何の話をしてるのかわからんが、手洗いから戻ったら広間が盛り上がりすぎていた、戻るのが怖い」(チョコン…

家令「坊ちゃま、甘酒をお持ちしましたぞ」

提督「あ、ああ、すまない」(ズズ…

家令「……よい子たちですな」

提督「……そう、だな」(ズズズ…

家令「――――そ、それで坊ちゃま? どの方が坊ちゃまのご本命なのでしょうか……?」(手モミモミ

提督「ブハッ」

提督「ほ、本命と言われても……」

家令「坊ちゃま、爺にだけ、どうか老い先短い爺にだけこっそりとお教えくださいー!!」

提督「ぬ、ぬう……」


《この後、無茶苦茶、各艦娘への好感度を根掘り葉掘り聞かれた》

210: 2015/01/22(木) 00:23:39.85 ID:RiTtVxybO
【それはちょっと先の話】

提督「……それでは、短い間でしたがお世話になりました」

提督母「んもぅ、自分のお家なのにどうしてそんなに他人行儀なのかしら~」

提督「む……申し訳ありません、つい癖で」

家令「坊ちゃま……坊ちゃまぁぁ……また、またのお越しをぉ…ォイオイオイ……!!」

お手伝いA「ほ、ほら、泣き止んでください」

お手伝いB「そんなに泣いたら、坊ちゃまが戻りづらくなって倒れてしまいますよ?」

お手伝いC「さ、体に毒ですからそろそろ中に戻りましょ、ね?」

家令「ズビッ……ぼっぢゃまぁぁぁ……」

提督母「本当にもう帰っちゃうのね~。お爺ちゃんがあんなだし、もう何日か泊まっていけばいいのに~」

提督「い、いくら大本営から休みを頂いているとはいえ、あまり何日も鎮守府を空けるわけにはいきませんので……」

提督母「しょうがないわね~……じゃあ、代わりに~……」(ギュッ

文月「ほわぁ!?」

弥生「きゃ…」

提督母「んふふ~、文月ちゃんと弥生ちゃんは置いてってもらうわね~?」(ダキ~

文月「し、司令官たすけてえ~」(ジタバタ

弥生「置いて…いかれるの嫌……」(アタフタ

提督「む、むう、あまり意地の悪いことをしないでいただきたい……」(回収

文月「う~……えへへ」(ギュ~

弥生「……♪」(ダキ~

提督「…………っ、ぐ」(蒼白

提督母「ウフフ、文月ちゃん、弥生ちゃんまた来てね~」(フリフリ

文月「うん!」(バイバイ!

弥生「お邪魔…しました」(ペコリ


<ご主人様~、お父さんのバスが到着しましたよー

提督「わ、わかった、すぐに向かう」

提督母「あ~、そうそう、忘れてたわ~。ハイ、これ」(紙袋ズイッ

提督「む……?」

提督母「お・み・や・げ♪ 帰りの電車で開けてちょうだい~」

提督「こ、心得ました」

提督母「来年は~、留袖も用意しておくから~」(コソ…

提督「ぬぐ……」(チラッ


???「……??」(キョトン

提督「」(カァァ…

提督母「期待してるわ♪」(ウインク

提督「も、もう行きます……」(スタスタ

<あや? ご主人様、顔赤いですけどどうかしました?
<な、何でもない(シュウシュウ…
<で、でも、体から湯気も……
<そっとしておいてくれたまえ……

提督母「ウフフ、本当に楽し~み~♪」(ルンタッタ

211: 2015/01/22(木) 00:25:01.68 ID:RiTtVxybO
(提督一行移動中・・・)


(駅)

提督父「それじゃ、みんなまた来てくれたまえ」

艦娘一同『ハイ、お世話になりました!』

提督父「帰りの道中、気をつけて」

提督父「……お前も、あまり艦娘の子たちに迷惑かけんようにな」

提督「は……ぜ、善処いたします」

提督父「ん、ではまたな」

<ブロロロロ・・・

提督「…………」

提督「で、ではみんな、鎮守府に帰るとしようか」

<はい!
<了解!
<はーい


(帰路)電車の中

<楽しかったー、また来たいね
<うん! 今度は温泉巡りとかしたいね
<あ、でも私、雪合戦は二度としたくないかも
<お、同じくー


提督「…………」(ガサゴソ

漣「ご主人様、なんですかソレ?」

提督「母が土産だと……電車の中で開けろという話だが、一体……」(ゴソッ


秘湯の温泉宿男女ペア宿泊券(二泊三日)<よっ!


漣「あ」

提督「(……くっ、忘れたフリをしていたのに誤魔化せなかったか!)」

提督「……? まだ何か……」(ゴソッ


ケッコンカッコカリ指輪&書類一式<僕で契約して夫婦になりなよ!


提督「」

母メモ付箋『大切にしてくれる子に渡してあげてね~♪』

212: 2015/01/22(木) 00:26:00.44 ID:RiTtVxybO
提督「…………」(おそるおそる

漣「……」(じー

神通「あ…あの……その……あの……」(モジモジ

金剛「……」(チラ…チラ…

大和「……♪」(満面の笑み

蒼龍「あ、あはは……」(頬カキカキ

提督「(ぐう……)」(顔背け

提督「……ぬ?」

赤城「(ケッコンカッコカリ……あの指輪があれば、今以上に提督のお役に……? いえ、しかし仮とはいえケッコン……単純な戦力増強のためではなく、やはり提督を幸せにできる相応しい相手でないと……)」(モヤモヤ

大井「チッ、ウザいからこっち見てんじゃないわよ……」(プイッ

曙「(べ、別に欲しくなんてないんだから……! あんな指輪、欲しく、なんて)」(ソワソワチラチラ


<温泉旅行にケッコンカッコカリ指輪って、それもうカッコカリじゃなくてガチだよね(ヒソヒソ
<あの提督が誘ってくれるんだしね、私はたぶんオッケーしちゃうなぁ(コソコソ
<大人の階段のぼるしかないよね(ウンウン
<まあ、提督ならちゃんと責任とってくれるだろうし、ね……(チラチラ


じーっ(何かを期待する数人の熱い視線

じじーー(躊躇いがちに顔色を窺う数名の視線

じじじぃーーー(何か起こるかもと見守るたくさんの視線



艦娘一同『………………』(シーーーン

提督「(き……気まずい……)」(キリキリキリキリ

213: 2015/01/22(木) 00:33:00.11 ID:RiTtVxybO
実家ネタ、これにて終了。雪合戦は心残りですが、楽しませていただきました




次回はこちら



引用元: 【艦これ】提督と艦むすの鎮守府での四方山話6【ネタ募集】