ゆけむり大事件

ちなつ「あ、あの結衣先輩！私、なんだか汗かいちゃったんで温泉行ってきますね！」

結衣「ん、分かったよ。行っておいで」

ちなつ「はい！」

ﾊﾞﾀﾝ

結衣「行った？」

結衣「行ったよね？」

結衣「さて…」

結衣「…」ﾁﾗｯ

あかり「すぅーすぅー」
結衣「……ゴクリ」

結衣「…」ｺｿｺｿ

結衣「お、お邪魔しまーす」ｺﾞｿｺﾞｿ

結衣(あ、あかりの布団に入っちゃった…)ﾊｧﾊｧ

結衣(あかり…良い匂い…)ｽｩ

結衣(しばらくあかりの匂いを堪能しよう)ｽｩｰﾊｧｰ

結衣(……たまらん)

結衣（もっと踏み込むか？)

結衣（いや、あかりが起きたらマズい)

結衣（あかりなら許してくれるだろうが、そんなあかりの優しさにつけ込むような真似はしたくない…)

結衣（しかし、こんなチャンスめったに…)

結衣（どうする…)

結衣（…………)

結衣（やるか)

結衣（まずは、ほっぺを…)

結衣（優しく…そっと…)ﾂﾝﾂﾝ

結衣（可愛いなぁ…あかり)ﾂﾝﾂﾝ

結衣（…)ﾂﾝﾂﾝ

結衣（次は一気に大胆に…)

結衣（ちょっと抱きつくくらいなら…)

結衣（よいっしょ…)

あかり「んっ…」

結衣「！」ﾋﾞｸｯ

あかり「すぅーすぅー」zzz

結衣（……ちょっと心臓に悪いな…)

結衣（抱きつくのは諦めるか…)

結衣（なら次は……)

ﾊﾞﾀﾊﾞﾀﾊﾞﾀﾊﾞﾀ

結衣「！」

結衣（京子とちなつちゃんが帰ってきたのか!?)

結衣（とにかく脱出！)ｼｭﾊﾞｯ

ﾊﾞﾀﾝ

京子「おう、ただいま結衣！」

ちなつ「ただいまです結衣先輩！」

結衣「ああ、おかえり」

結衣（くっ…あんまりあかりに触れられなかったか…)

結衣（こんなチャンスはなかなかないのに…)

京子「結衣ー！やっとちなつちゃんがデレてくれたよ！」

ちなつ「ちょっと京子先輩！別にデレてません！」

ちなつ「結衣先輩にならいつでもデレますけど」

結衣「ははは…良かったじゃないか京子」

結衣（ならもっとゆっくり浸かっとけ！)

結衣（……プランBは確実に成功させなければ)

結衣「とにかくあかりはもう寝てるんだし、私達も寝よう」

京子「それもそうだねー」

京子「私はデレたちなつちゃんと一緒に寝よう！」

ちなつ「絶対やです！私、結衣先輩と一緒がいいです！」

結衣（どうする…ここでちなつちゃんと京子を一緒に寝かすことができれば必然的にあかりに近づくことができる…)

結衣（しかし、普段は京子を止めてるだけに京子を止めないのは不自然か…？)

結衣（いや…普段は？そうか…今はいつもとは違う日常)

結衣（だから、ちなつちゃんも京子について行ったのだろう)

結衣（なら私がいつもとは違うことをしても…)

結衣「はは、たまには京子と一緒に寝てもいいんじゃないか？ちなつちゃん」

ちなつ「結衣先輩までそんな！」

結衣「せっかく来たんだからさ」

京子「てなわけで、ちなつちゃんお持ち帰り～」

ちなつ「あ～ん結衣せんぱーい！」

結衣「ははは…」ﾋﾗﾋﾗ

結衣（よしよしよしよし！グッジョブ京子！)

結衣「なら私はあかりの隣で寝よう」

ちなつ「あかりちゃん結衣先輩に変なことしないでね！」

結衣「いや、もう寝てるから…」

京子「それじゃあ電気消すぞー」ﾊﾞﾁｯ

結衣（とにかくあの二人が寝るまで待とう)

京子「ちなつちゃーん」ﾎﾞｿﾎﾞｿ

ちなつ「ちょっと、結衣先輩寝てるんですからやめてください」ﾎﾞｿﾎﾞｿ

結衣（寝るのか…？あの二人…)

～十数分後～

ちなつ「すぅーすぅー」zzz

京子「ミラクルんだぁ～むにゃむにゃ」zzz

結衣（よし…行ける！)

結衣（寝ぼけた振りしてあかりに…)ﾄﾞﾝｯ

ちなつ「結衣せんぱ～い」zzz

結衣（な、ちなつちゃん！こんなタイミングで…)ﾄﾞﾝｯ

京子「ちなつちゃ～ん」zzz

結衣（京子まで！)

結衣（ま、待て落ち着け！素数でも数えて落ち着こう！)

結衣（2…3…5…7…11…13…)

結衣（よし)

結衣（むしろ、これは好機)

結衣（このどさくさを利用して…)

結衣（とうっ！)ｼｭﾊﾞｯ

あかり「んっ…」ﾄﾞﾝｯ

結衣（い、勢い余って抱きついてしまった…///)
結衣（あかりは…)ﾁﾗｯ

あかり「すぅーすぅー」zzz

結衣（よし寝てる)ﾌｩ

結衣（少しハプニングはあったがなんとかプランBに成功！)

結衣（しばらくあかりを堪能しよう)

結衣（すぅーはぁーすぅーはぁー)

結衣（あかり…可愛いよあかり…)

結衣（あか…)ﾄﾞﾝｯ

ﾑﾆｯ

ちなつ「ゆ～い～せんぱ～い」zzz

結衣（ちなつちゃん…もしかしたら起きてる？)

結衣（ん？さっきﾑﾆｯて…！)

あかり「んっ…」

結衣（わ、わ、私の手が…あかりのむ、む、胸に…///)

結衣（どうする…これ…どうする!?)ﾓﾐｯ

あかり「んっ！………はぁ……」zzz

結衣（あかり…ちっちゃいけど、良い形で…可愛い……///)

結衣（じゃなかった！)

結衣（とにかく手をどかそう)

結衣（………しかし、もうちょっとくらいなら…)

結衣（なにを私は馬鹿なことを…)ﾌﾙﾌﾙ

結衣（とにかくどかさなきゃ…)ﾄﾞﾝｯ

京子「ち～な～つちゃ～ん」zzz

結衣（またか…こいつも起きてるんじゃ…？)

結衣（って、あかりに横から思い切り抱きつく感じになってしまった///)

結衣（なんとかしないと…///)

ちなつ「結衣せんぱ～いむにゃむにゃ」ｽﾘｽﾘ

京子「ちなつちゃ～んむにゃむにゃ」ｽﾘｽﾘ

結衣（……このままでいっか)

結衣「あかりぃ…」ﾊｧﾊｧ

―――
――
―

結衣「すぅーすぅー」zzz

～朝～

ﾁｭﾝﾁｭﾝ

あかり「んっ…もう朝…って…」

あかり「なんだろうこれ…？」

あかり「結衣ちゃん、あかりのこと京子ちゃんと間違えちゃったのかな？」

あかり「とにかく起こさないように」ﾖｲｼｮ

あかり「気持ちいい朝だよ～」

あかり「お散歩にでも行こうかな～」

結衣（んっ…あかり…？)

結衣「あかり…どこかへ行くのか？」

あかり「あ、おはよう結衣ちゃん。お天気が良いからお散歩にでも行こうかなって」

あかり「みんな、まだ起きそうになかったし」

結衣「私も行くよ。あかり一人じゃ危なそうだし」

あかり「ありがとう結衣ちゃん」

結衣「それじゃあちょっと着替えるから外で待っててくれないか？」

あかり「え？うん…分かったよ」

結衣（昨日邪魔をしてくれたお礼に…)

ちなつ「ん～結衣先輩…結衣先輩ちゅっちゅ」zzz

結衣（京子と抱き合わせる形にしといてあげよう)ﾖｲｼｮ


ちなつ「結衣先輩～むにゃむにゃ」ﾀﾞｷｯ

京子「ちなつちゃ～んむにゃむにゃ」ﾀﾞｷｯ

結衣「…お幸せに」ｸｽｯ

結衣「あかり、お待たせ」

あかり「じゃあ行こうか！」

～外～

ﾃｸﾃｸ

結衣「あかりと二人で歩くのもいつぶりだろうな」

あかり「そういえば結衣ちゃんと二人で歩くことはめったになかったね」
あかり「小学校のころ京子ちゃんが風邪で休んだ時くらいかな？」

結衣「確かに、その時くらいだろうな」

あかり「結衣ちゃん達が中学校に上がるまでは三人でいたもんね！」

結衣「ああ、そうだな」

結衣（あかりと二人っきりになれた…)

結衣（このチャンス活かさないと！)

結衣「あ、あかり！」

あかり「なぁに？」

結衣「転ぶと…危ないから手を繋がないか？///」

あかり「やっぱり結衣ちゃんは優しいね！」

あかり「それじゃあ、お言葉に甘えて」ｷﾞｭｯ

結衣「あかりは抜けてるところがあるからなぁ///」

結衣（あかりと合法的に手を繋いでしまった)

結衣（あかりの手…温かい…)

～三十分後～

あかり「それじゃ、そろそろ戻ろう？」

結衣「あ、ああ…そうだな」

結衣（こんなに長い間あかりと一緒にいれたんだ…)

結衣（それで十分だ…)

～旅館～

ちなつ「二人でどこ行ってたんですか！」

あかり「お散歩だよぉ」

ちなつ「結衣先輩！あかりちゃんに変なことされませんでした!?」

結衣「ははは…さすがにないよ」

あかり「変なことって？」

結衣「あかりは知らなくていい」

結衣「京子はまだ寝てるのか？」

ちなつ「は、はい！そうみたいですね…はは」

結衣「ん？」

結衣（京子の頭にコブがある…ちなつちゃんにやられたのか…)

結衣（ゴメン…京子)

あかり「それじゃあ京子ちゃん起きるまでトランプでもしてよっか」

結衣「そうだな」

京子「おはよーみんなー！」

あかり「おはよう京子ちゃん」

ちなつ「おはようございます」

結衣「ああ、おはよう」

結衣（さすがに性格が変わるほど思い切り殴ってはないか…)

結衣「京子も起きたし朝ご飯食べに行こうか？」

ちなつ「賛成です！ちなつもうお腹ペコペコですぅ～」

あかり「京子ちゃん準備して」

京子「私まだ何もしてないのに～」

結衣「ほら行くぞ京子」
京子「は～い…」

～帰りの電車の中～

ｶﾞﾀﾝｺﾞﾄﾝ

あかり「京子ちゃんとちなつちゃん寝ちゃったね」ｸｽｯ

結衣「はしゃいでたからな」

結衣（帰りもあかりと二人きりだなんて…)

あかり「結衣ちゃん寂しくない？」

結衣「…何が？」

あかり「最近京子ちゃんがちなつちゃんにつきっきりで」

結衣「寂しくないって言えばウソになるかもしれない…」

結衣「で、でも、私にはあ、あかりがいるから…///」

あかり「結衣ちゃんにそんな風に思ってもらえるなんてあかりは幸せ者だなぁ…」

あかり「今度…結衣ちゃん家に泊まりに行っていいかな？」

結衣「！」

結衣「もちろんだよ！あかり」

あかり「楽しみだな結衣ちゃん家…」ﾌﾜｧ

あかり「あかりもなんだか眠くなってきちゃった…」ｳﾄｳﾄ

結衣「寝てもいいよあかり」

結衣（寝顔見れるし)

あかり「それじゃ、またお言葉に甘えて…」ﾄﾝｯ

結衣（あ、あかりが私の肩に寄りかかって…)

結衣（これは脈ありだな…)

結衣（さて、あかりが泊まりに来た時のプランでも立てておこう…)

終わり

ゴメン最後駆け足になった

結あかのリクエストがあったから書いてみたけど本当はちなあかのが好きなんだ

次に書くときは多分ちなあかになると思うからよろしく

乙ー