1: 2011/10/14(金) 01:08:04.53 ID:j6D/U2WO0

いつもこの時間が私……花子の時間。花子だけの時間。花子と、櫻子の、時間。

櫻子「くかー、くかー……」

花子「櫻子……今日も起きないよね」

花子「じゃあ、えっと、今日は何しよう……」



…………。

……。

花子「……だめだ、やっぱり花子がなにやっても起きないよ」

撫子「そうかお疲れ。やっぱりひま子じゃないとダメだな」
ゆるゆり: 22【イラスト特典付】 (百合姫コミックス)
2: 2011/10/14(金) 01:09:35.24 ID:j6D/U2WO0

花子「もう朝ごはん先に食べちゃうもんね!遅刻してもしらないんだから!」

撫子「いつものことだろう……ん?」

    向日葵「櫻子ー!朝ですわよー!」

撫子「あぁもうこんな時間か、ひま子も毎朝ご苦労なことだ……よいしょ、いまいくぞー!」テクテク

花子「……」モグモグ

花子(ひま姉ちゃんでしか起きないとか、やっぱり櫻子むかつく)

花子(……でも、花子じゃ起きないから、毎朝櫻子に内緒で櫻子と遊べるわけで……)

花子「……」

花子「……」ゴクン

花子「むかつく」

5: 2011/10/14(金) 01:12:33.37 ID:j6D/U2WO0

櫻子「うわぁぁ!もう!なんで誰も起こしてくれないのさー!!」ドタバタ

花子「……花子、起こしたもん」プイ

櫻子「……なんで花子は朝から機嫌が悪いんだ」

撫子「ダメな姉を持つと大変なんだよ」

櫻子「え?なに、ねーちゃん自分のこと?」

撫子「ふぅ」チョップ!!

櫻子「んがっ!? 無言でチョップとは朝からハードな……」

向日葵「はいはい、早く準備して学校に向かいますわよ」

櫻子「向日葵うるさい!」

向日葵「……置いてきますわよ」

花子「……行ってきます!」

6: 2011/10/14(金) 01:15:36.08 ID:j6D/U2WO0

花子「そんなこんなで」

花子「櫻子は花子が起こしに行っても起きない」

花子「むかつく」

花子「……けど」

花子「櫻子を起こしに行くのは花子の役目」

花子「……だから」

花子「起きないのはむかつくけど、起きないから」

花子「色々、できる」

8: 2011/10/14(金) 01:19:33.95 ID:j6D/U2WO0

――翌朝――

櫻子「うわあああぁぁぁ!!?な、なんでこんな時間ーー!?」ドタバタギャーギャー

撫子「今日はひま子来ないな……私は行ってくるからな」バタン

花子「……だから花子、起こしたもん」

櫻子「私が起きなかったら意味ないでしょー!?もうバカ!」

花子「……っ!?  バカは櫻子だ!もう知らない!!」ダッ

花子「ごちそーさま行ってきます!!」バタンッ!

櫻子「なんだあいつ……まぁいいや、私も早く着替えて行かなきゃ!」

9: 2011/10/14(金) 01:23:58.88 ID:j6D/U2WO0

花子「バカ……!バカバカ!」テクテクテクテク

花子「櫻子のバカ!櫻子のバカ!」テクテクテクテク

花子「ひま子お姉ちゃんも……」テクテ...ピタッ

花子「ひま子お姉ちゃん、も……」

10: 2011/10/14(金) 01:25:59.67 ID:j6D/U2WO0

花子(わかってる)

花子(ひま子お姉ちゃんは、悪くない)

花子(櫻子も、悪気があるわけじゃない)

花子(ふたりとも、なにも悪くない……)

花子「悪いのは……花子」

花子「勝手によこれんぼして、勝手にきげんわるくなって」

花子「……だって、かなわないもん」

12: 2011/10/14(金) 01:28:06.56 ID:j6D/U2WO0

花子(ひま子お姉ちゃんはずっと櫻子といっしょだ)

花子(お家は違うけど、隣同士だし、昔からいつもいっしょだ)

花子(櫻子の写真を見ても、花子と写っているよりも、ひま子お姉ちゃんの方が……)

花子「……」

花子「いっしょに暮らしてるのに、いっしょの時間は、ぜんぜん追いつけない」

13: 2011/10/14(金) 01:30:44.80 ID:j6D/U2WO0

花子(きっとそうだ)

花子(学校でも、いっしょの教室でずっといっしょ)

花子(きっと、これから先もそうなんだろう)

花子「……これじゃあ花子、かないっこないじゃん……」

15: 2011/10/14(金) 01:32:21.32 ID:j6D/U2WO0

花子(それに……)

花子「それに、性別も……」

花子(たぶん、きっとそう)

花子(女の子と女の子は、結婚できない)

花子(ひま子お姉ちゃんと、櫻子も、女の子同士って、壁がある)

花子「花子と櫻子は……姉妹だ」

花子「うれしいけど、……かなしい」

花子(撫子お姉ちゃんが言ってた。どんなに好きでも、男の子と女の子であっても)

花子(家族じゃ)

花子「結婚、できない……!」

花子「なんで櫻子は……っ!お姉ちゃんなの……!?」

18: 2011/10/14(金) 01:36:17.08 ID:j6D/U2WO0

――七森中学校1年2組教室――

櫻子「ふぅ、よっしゃ!ぎりぎりせーふ!!」ガラララッ

あかり「と、とっくに授業中だよ……」

ちなつ「反省の色もない……」

櫻子「てへぺろ♪」

19: 2011/10/14(金) 01:39:03.04 ID:j6D/U2WO0

櫻子「むむぅ、廊下に立たされるなんて、初めてだよ……」グター

あかり「お疲れさま櫻子ちゃん、初めての廊下立たされはどうだった?」

櫻子「まぁ初めてじゃないんだけどね」

あかり「ひどい!?」

櫻子「あかりちゃんは純真だなぁ……そういえば、向日葵の姿が見えないけど」

ちなつ「あれ?聞いてないの?先生が風邪だって言ってたよ」

櫻子「風邪かぁ……てっきりあかりちゃんごっこでもしてるのかと」

あかり「あかりごっこって何!?」

櫻子「……風邪、かぁ」

櫻子(だから今朝は来なかったんだな……まったく向日葵のやつめ)

櫻子(私を起こすのは向日葵の義務なんだから!体調管理くらいしとけ!!)

20: 2011/10/14(金) 01:43:28.92 ID:j6D/U2WO0

――放課後――

櫻子「やっと1日終わった……」

あかり「櫻子ちゃん、向日葵ちゃんが居ないだけで1日元気なかったよぉ……」

ちなつ「今日は生徒会あるの?」

櫻子「んー……いやー……向日葵のとこでも行ってみるよ」

あかり「そっかぁ」

ちなつ「じゃあ私達も後で時間があったらいってみるね!」

櫻子「おー……」ヒラヒラ

あかり「行っちゃった……最後まで元気なかったね」

23: 2011/10/14(金) 01:46:07.34 ID:j6D/U2WO0

櫻子「あぁ、なんかだっるー……」テトテト

櫻子「ん?あれは……」

櫻子「おーい、花子~~!」

花子「……あ、櫻子」

櫻子「帰りでバッタリとは珍しいな」

花子「ん」

櫻子「あ、そーだ、今から向日葵のとこお見舞い行くんだけど」

花子「お見舞い?」

櫻子「そーなんだよー、向日葵のやつ風邪引いたらしくってさー」

花子「そーなんだ……」

24: 2011/10/14(金) 01:50:29.54 ID:j6D/U2WO0

花子(だから朝……。花子も、お見舞い行こうかな……)

櫻子「まったく、私に何の連絡もよこさないとかひどい話だよ」プンプン

花子(そうだよね、ひま子お姉ちゃん、何も悪くないし……)

櫻子「毎朝私を起こすのは向日葵の義務なのにー!」

花子「……え?」

櫻子「ん?花子もそう思わないか?向日葵のやつ、毎朝の仕事をサボりやがって!」

花子「……っ!!」ムカムカ

花子「花子、さき帰ってる!!」ダダッ

櫻子「だから一緒に―――って、お?おぉぉ……?」

櫻子「一人で行っちゃうとは……お見舞いもそうだし、花子も薄情なやつだ」ヤレヤレ

26: 2011/10/14(金) 01:55:57.25 ID:j6D/U2WO0

花子(櫻子のバカ!)ダダッ

花子(ひま子のバカ!)ダッ...

花子(ひま子……ひま子お姉ちゃん、ずるい!)テクテク...

花子「いつも……いつも櫻子といっしょで!」グスッ

花子「櫻子も……櫻子の頭の中まで!ひま子お姉ちゃんが居て!!」

花子「花子は……どこにもいないじゃんか……」

27: 2011/10/14(金) 01:59:30.11 ID:j6D/U2WO0

櫻子「ただいまー」

撫子「お帰りゲス野郎」

櫻子「ゲスっ!?」

撫子「ひま子のお見舞いか?どうだった」

櫻子「なんでゲスなんだよ……んと」

櫻子「向日葵、まぁそこまでひどくないらしいよ。でも明日も休むってさ」

撫子「そうか……なんでこんな日に櫻子が食事当番なんだ……」ガクッ

29: 2011/10/14(金) 02:03:09.10 ID:j6D/U2WO0

櫻子「そこまでうなだれんなよ……」

撫子「あぁそれはそうと……」クイッ

櫻子「なに?居間?」


――――居間――――

花子「………………」ツーン

――――――――――――――


櫻子「なにあれ」ボソボソ

撫子「私が聞きたい」ボソボソ

31: 2011/10/14(金) 02:07:08.70 ID:j6D/U2WO0

櫻子「ソファーに体育座りなんかしちゃって……」

撫子「帰ってきてからずっとあんな感じなんだよ」

櫻子「さっきもいきなり帰るとか言って走り出したし……」

撫子「喧嘩でもしたのか」

櫻子「わからん……そういえば朝もいきなりあぁなってた」

撫子「ずっとそのままか……まぁ旨いもんでも食えば元気になるだろ」

櫻子「ハードル上げんなし……」

34: 2011/10/14(金) 02:10:25.58 ID:j6D/U2WO0

撫子「いただきまずい」

櫻子「うるせーし!?」

花子「……もぐもぐ、うわっ」

櫻子「!?」


…………。

……。


撫子「ごちそうさまずかった」

櫻子「ぐっ、うるせーけど、言い返せない……」

撫子「そんなものを完食した私えらい姉の鑑」

35: 2011/10/14(金) 02:13:20.04 ID:j6D/U2WO0

花子「……」スッ

撫子「花子?体調でも悪いのか?……胃薬ならあるぞ」

櫻子「そこまでじゃ……! ないと、思いたいけど……」

花子「…………おやすみ」ボソッ

バタン...

櫻子「……ありゃ」

撫子「櫻子のご飯じゃやっぱり無理だったか」

櫻子「ぐぬぬ……!」

37: 2011/10/14(金) 02:16:32.01 ID:j6D/U2WO0

――花子の部屋――

バタン...

花子「……ふぅ」

ボフッ

花子(お風呂入ってないけど……もう寝ちゃいたい)

花子「バカ」

花子「……バカ」

花子「…………花子の、バカ」

39: 2011/10/14(金) 02:19:15.65 ID:j6D/U2WO0

――居間――

撫子「花子、そのまま寝るのか」

櫻子「明日早起きして風呂入るんじゃん?」

撫子「だろうな……おい櫻子」

櫻子「なーに?ねーちゃん」

撫子「ひま子は風邪だからな」

櫻子「わかってるし」

撫子「……一人で起きるんだぞ」

櫻子「……余裕だよ!忘れてなんかないし!」

40: 2011/10/14(金) 02:22:19.11 ID:j6D/U2WO0

撫子(無理だろうな……はぁ、明日は私もこいつを起こすか)

櫻子「たぶん……いやきっと、できる、よね……?」ブツブツ

撫子「一人で起きられないとかバカの極みだな……花子でもできる」

櫻子「そんなこと!……それより花子どうしたんだろね」

撫子「さぁ……明日もこのままだったら櫻子お前謝っとけ」

櫻子「なんも悪いことしてねーし!?」

撫子「いや、十中八九お前だ」

櫻子「ぐぬぬ……まぁこのままじゃ気持ち悪いし、話してみるけど」

撫子「ちゃんと謝れよ」

櫻子「謝る前提!?」

撫子「土下座だぞ」

櫻子「そんなに!?」

43: 2011/10/14(金) 02:26:01.91 ID:j6D/U2WO0

――翌朝――

花子「……」パチッ

花子(朝、かぁ……)ムクリ

花子「んっ、んんん……!」ノビー

花子(だいぶ早く起きちゃった)

花子「ふぁ……お風呂、はいろ」

44: 2011/10/14(金) 02:30:46.38 ID:j6D/U2WO0

花子「シャワーだけでいいかな……」

シャアァァァァ

花子「んっ、きもちいっ……」

花子「シャンプーシャンプー……」

花子「……」ワシャワシャ

花子「……櫻子、今日起きれるのかな」

花子「……」シャァァアァァ...キュッ

花子「出たら、起こしにいこう……」

45: 2011/10/14(金) 02:33:51.90 ID:j6D/U2WO0

花子「……」ホコホコ

花子「まだ、ちょっと早いかな」

花子「櫻子~……起きてる……?」ガラッ

櫻子「むにゃむにゃ……すぴーすぴー」

花子「わけないか……」

花子(いつもよりも早いんだしね)

花子(起きないのはやっぱりちょっとむかつくけど)

花子(けど…………好機)

46: 2011/10/14(金) 02:35:30.60 ID:j6D/U2WO0

花子(今日は、櫻子と、何しよう……)

花子(二人だけの、時間……)

花子「……」

花子「ふぁぁ……」アクビー

花子(早起きしたからちょっと眠い……)

花子「……櫻子の、布団……」チラッ

花子「……」モンモン

花子「お、お邪魔します……」ガサゴソ

47: 2011/10/14(金) 02:37:47.29 ID:j6D/U2WO0

花子(あ、あったかい……)

花子「えへへ……」

花子「……」

花子(う、腕枕とかしても、バレないかな?)

花子(ん……しょ、っと)

花子「……」ドキドキ

花子(だいじょぶ、起きないみたい……)

花子「ふふ……!」

花子(櫻子……櫻子、お姉ちゃん……)

花子(さくら……こ……むにゃ……)

花子(…………すー……すー……)

49: 2011/10/14(金) 02:40:01.90 ID:j6D/U2WO0


…………。

……。


櫻子「ぐ、ぐぬぬ……!」

櫻子「うでが、うでが……!!」

櫻子「はぁはぁ……はっ!?」

櫻子「ゆ、夢か……」

櫻子(腕が無くなった夢を見てた……ん?)

櫻子「腕があがら…………え?」

花子「すー……すー……」

櫻子「ナニコレ」


50: 2011/10/14(金) 02:43:40.88 ID:j6D/U2WO0

櫻子「えー…………と?」

櫻子(朝起きたら?私の布団で?花子が寝てる?)

櫻子「しかも」

櫻子(なんで、私が花子に腕枕してんの?)

櫻子(え?え?入ってきた?部屋に?)

櫻子(あれ?起こしにきた?あれ、でも花子?機嫌わるいんじゃなかったの?)

櫻子(? ? ???)

花子「むにゃ……う~ん……?」

櫻子(!!)

櫻子(やっべ、やっべ!起きそう!!)

54: 2011/10/14(金) 02:46:51.39 ID:j6D/U2WO0

櫻子(えっと、えっと!とりあえず寝たフリしとこう!!)クカー

花子「むにゃ……ん……?あ、あれ!?」ガバッ

花子「ね、ねちゃった!?ねちゃってた……!」

花子「いけない、こんな……あ、でもまだ寝てる、よかった」

櫻子(起きてるし!さすがにこんな状況だったら起きるし!)クカー

花子「やっぱり櫻子だもんね……よいしょ……櫻子が櫻子でよかったよ」ホッ

櫻子(どういう意味だそれは……って私、別に寝たフリしなくても)ウスメ デ チラッ...

花子「……うぅ、今日は失敗しちゃった、次は気をつけないと……」トテトテ

櫻子(……)

花子「後でまた起こしにこようかな……」パタ...ン

櫻子(…………今日、『は』?つ、『次』……?)


55: 2011/10/14(金) 02:50:03.34 ID:j6D/U2WO0

櫻子「おはよ……」ポリポリ

撫子「お、起きたか……尻を掻くな尻を」

花子「おはよう櫻子」

櫻子「お、おはよう花子……」

花子「? まだ寝ぼけてるの?……牛乳牛乳ー」トテトテ

櫻子(花子……さっきのは、夢、じゃないよな……)

56: 2011/10/14(金) 02:52:32.80 ID:j6D/U2WO0

撫子「櫻子……」ボソッ

櫻子「……なにねーちゃん」ボソッ

撫子「花子、ちょっと機嫌よくなったな」ボソボソ

櫻子「……みたいだね」ボソボソ

撫子「……やっぱり櫻子だったな」ボソボソ

櫻子「? なんだそりゃ」ボソボソ

櫻子(あれは花子が勝手に入り込んでただけ、だよね……)

撫子「……」

櫻子(別に、あれで機嫌がよくなったとか、そんなんじゃないよね……)

57: 2011/10/14(金) 02:55:24.15 ID:j6D/U2WO0

花子「? お姉ちゃんたち、何やってるの?」

撫子「いや?なんにも?ただよく起きれたなって話してただけよ」

櫻子「んなっ!?私だっ―――むぎゅ!?」

撫子「お前はどうしてそうバレるような事を言う」ボソッ

櫻子「!」

櫻子「……え、えーと、私だってやるときはやるんだから!」

花子「ふーん……? まぁいいけど~」フンフーン

櫻子「鼻歌まじりとか……」

撫子「だいぶ機嫌いいな……」

58: 2011/10/14(金) 02:58:52.95 ID:j6D/U2WO0

   向日葵「櫻子~?起きてまして~……?」

撫子「あれ?」

櫻子「ん?向日葵?」

花子「……っ」ピクッ

花子(ひま子、お姉ちゃん……?)

櫻子「なんだあいつ、休むんじゃなかったのか……よいしょ」テクテク

   櫻子「いまいく~!」
   向日葵「あら櫻子が既に起きてるだなんて」
   櫻子「お前は素直におはようも言えないのか」
   向日葵「だってこんなの、生まれて初めてですもの……」
   櫻子「そんなことねーし!!」

花子「……」ムカムカ

撫子「は、花子さん……?」

59: 2011/10/14(金) 03:00:13.20 ID:j6D/U2WO0
ガラッ

櫻子「向日葵のやつめ……朝っぱらからむかつく」

向日葵「あなたがいつも起きないのがそもそもの原因でしょうに……」

櫻子「まぁいいや、もうちょいかかるからこっちで待ってて……ってあれ」

花子「……」ムッスリ

櫻子「ナンデ」

向日葵「おはようございます、撫子さんに花子……あら」

撫子「突然のことだった」

61: 2011/10/14(金) 03:03:03.12 ID:j6D/U2WO0

花子「……いってきます!」バタン!!

櫻子「お、おう、いってら~」

向日葵「櫻子……あなたまた何かしでかしましたの?」

櫻子「いや……わからん、ほんとわからん」

撫子「……どうだろ、櫻子かな」

向日葵「やっぱり……」

櫻子「私今朝なんもしてないよ!?」

64: 2011/10/14(金) 03:06:53.73 ID:j6D/U2WO0

花子「もうキライ!だいっきらい!」ダダッ

花子「櫻子なんか!きらいきらいきらい!」ダダダダ...

花子「はぁ……はぁ……」テクテク...

花子「……」

花子「櫻子なんか……嫌い…………」

花子「……じゃあ、」

花子「ないん、だから……」

花子「好きなん……っ……だからっ……!!」

花子「……」

花子「あとで、謝んなきゃ……」

67: 2011/10/14(金) 03:09:15.42 ID:j6D/U2WO0

櫻子(花子のやつ……)

櫻子(急に機嫌わるくなったかと思ったら)

櫻子(人の布団にもぐりこんで)

櫻子(なんでか機嫌よくなったと思ったら)

櫻子(またいきなり飛び出しちゃうし……)

櫻子「はぁ……わからん」

向日葵「教室につくなり机につっぷして……」

あかり「櫻子ちゃんが考え事なんて珍しいねぇ」

櫻子「あかりちゃんは……何も考えてなくていいね」

あかり「!?」

69: 2011/10/14(金) 03:12:21.42 ID:j6D/U2WO0

――放課後――

櫻子(ちょっと誰か相談してみるか……)

向日葵「櫻子ーいつまでもぼーっとしてるんじゃありませんわよー」

櫻子(杉浦先輩……池田先輩……)

向日葵「ほら、さっさと生徒会に行きますわよ」

櫻子(は、生徒会メンバーは、話すとき向日葵が邪魔だ……)ジロッ

向日葵「な、なんですの?」

70: 2011/10/14(金) 03:16:20.59 ID:j6D/U2WO0

櫻子(しょうがない……)

櫻子「向日葵、楓ちゃん借りるね」

向日葵「か、楓を?なにに?」

櫻子「あと私、今日は生徒会休むね」

向日葵「へ?な、なにかありまして?」

櫻子「それじゃ後は任せた!」ピュー

向日葵「あ!櫻子……まったくもう」

あかり「行っちゃった……」

ちなつ「向日葵ちゃん、病み上がりなのに大丈夫なの?」

72: 2011/10/14(金) 03:22:15.91 ID:j6D/U2WO0

――大室家前――

櫻子(ふぅ、さすが楓ちゃん、6歳児とは思えないアドバイスだ……)

櫻子(……花子、もう帰ってきてるよなぁ)

撫子「なんだ、櫻子も今帰りか」

櫻子「あ、ねーちゃん」

撫子「遅いな……またひま子のとこか?」

櫻子「えーと、うん」

撫子「……あれでもさっきスーパー寄ってくとかひま子とすれ違ったような」

櫻子「あーいや、ちょっと楓ちゃんに、ね……」ガチャッ

撫子「楓か……困ったときの楓頼みだもんな」

櫻子「そうそう、……ただいまー!」

73: 2011/10/14(金) 03:24:10.54 ID:j6D/U2WO0

花子「……」ムッスー

撫子「Oh...」

櫻子「Woo...」

花子「あ……」

櫻子「た、ただいま、花子」

花子「……」プイッ

櫻子「は、花子が反抗期だ……」ガーン

撫子「ひどく対象が限定的な、な」ボソ


76: 2011/10/14(金) 03:27:28.23 ID:j6D/U2WO0

…………。

……。

櫻子「ごちそさまー」

撫子「今日の肉じゃがは我ながらうまくいった」フフン

花子「おいしかった……ごちそうさま」スッ

櫻子「は、花子、もういくのか?」

花子「……」バタン

撫子「……櫻子、お前もっかい謝ってこい」

櫻子「わ、わたし!?」

撫子「ちゃんと土下座な」

櫻子「うぅ……明日でもいい?」

79: 2011/10/14(金) 03:30:07.33 ID:j6D/U2WO0

――花子の部屋――

バタン...

花子「……ふぅ」

ボフッ

花子(また、ダメな態度とっちゃった)

花子「花子の、バカ、バカバカ……」

80: 2011/10/14(金) 03:32:58.62 ID:j6D/U2WO0

――櫻子の部屋――

櫻子「なんなんだあいつ一体……」

櫻子「明日になったらまた機嫌よくなってるといいけど」

櫻子「あぁでもまた良くなったと見せかけて悪くなったりして……」

櫻子「……」

櫻子「考えるの疲れた」

櫻子「ちょっと休むかぁ……」ボフッ

81: 2011/10/14(金) 03:35:52.21 ID:j6D/U2WO0

――花子の部屋――

花子「……」

花子「……うぅぅ~……」バタバタ

花子(やっぱりこのままじゃダメだよね……)

花子「……よし」ムクリ

花子「ちゃんと、謝ってこよう……」

花子「……」

花子「なんて?」

花子「うぅぅぅ~~……!!」ジタバタ

84: 2011/10/14(金) 03:38:44.59 ID:j6D/U2WO0

――櫻子の部屋――

櫻子「ん~……むにゃ……」

  コンコン

櫻子「むにゃ……ん?」

  花子「櫻子……起きてる?」

櫻子(はな、こ……?むにゃ)

櫻子「おぉ~―――」ハッ

櫻子(ちょっと、このまま寝たフリつづけてみようかな)

櫻子(もしかしたら、朝の添い寝の真意を確かめられるかも……!)

87: 2011/10/14(金) 03:42:37.56 ID:j6D/U2WO0

ガチャ
花子「櫻、子……?」ソローリ

櫻子「くかーくかー」

花子「……寝てる」

櫻子(べ、別に起きるのがめんどくさいとかじゃないもん!)

花子「まだこんな時間なのに……」

櫻子(作戦だ作戦!)

花子「しかも布団もかけず腹まで出して、だらしない……」

櫻子(うるせー!)

90: 2011/10/14(金) 03:46:51.23 ID:j6D/U2WO0

花子「まったく……よいしょ」

櫻子(お?)

花子「風邪ひいちゃうんだから……ひま子お姉ちゃんみたいに」

櫻子(布団かけてくれるとか、意外と優しいじゃん……)

花子「ひま子……ひま子、お姉ちゃん、か……」

花子「はぁ……」

花子「変な態度とっちゃったこと、櫻子に謝ろうかと思ったけど」

櫻子(ん……?)

花子「寝てるんじゃしょうがないよね……」

櫻子(やっぱなんかあったのか?向日葵も関係するのか?)

92: 2011/10/14(金) 03:49:33.71 ID:j6D/U2WO0

花子「どうせ起きないだろうし……」

櫻子(ふーむ……?)

花子「起きない……起き……」

花子「……」

櫻子(なんか黙り込んだぞ)

花子「櫻子……起きないよね」

93: 2011/10/14(金) 03:52:19.88 ID:j6D/U2WO0

花子「……ちょっとドキドキする」

花子「夜になにかするのは、初めて……だけど」

花子「ひま子お姉ちゃんと、……櫻子がいけないんだからね」

櫻子(私と向日葵?なんの話?)

花子「えっと、えっと……花子、初めてだけど……」

花子(目をつぶってても、場所くらいなんとなくわかるよね)

花子「えいっ」







チュッ

99: 2011/10/14(金) 03:55:50.53 ID:j6D/U2WO0

花子「んっ……」

花子(キス……しちゃった……)

花子(目ぇつぶってたけど、ちゃんとで、き……)チラッ

櫻子「」パッチリ

花子「!!!?!?」

花子(櫻子、目!目ぇ、開いてっ!?)

101: 2011/10/14(金) 03:57:58.43 ID:j6D/U2WO0

花子「ごめ、ごめ……」プルプル

櫻子「え、えーと……」ポリポリ

花子「……っ!」ダッ

櫻子「あ、待って!」ガシッ

花子「きゃあっ!?」ツルーン

櫻子「……へ?」

103: 2011/10/14(金) 04:00:06.89 ID:j6D/U2WO0

ポフッ

櫻子「ったた……花子、だいじょぶ?」

花子「てて……へ、へいき……」

櫻子「そか、よかった」ギュッ

花子「~~~~~!!?」ボンッ

花子(さく、櫻子に、後ろから抱きかかえられて―――っ!?)

105: 2011/10/14(金) 04:02:51.82 ID:j6D/U2WO0

櫻子「え、えーと、花子さんや?」

花子「////」

櫻子「えーとえーと、うん、さ、さっきのことだけど……」

花子「!!  ……っ」ジタバタ

櫻子「わわ、暴れるでない!」

花子「~~~!!」ジタバタジタバタ

櫻子「だいじょぶ!だいじょぶだから!!」ギュッ

花子「あっ……!」カァァァ

櫻子「ちょ、ちょっとは落ち着いた……?」

花子「……////」コク

106: 2011/10/14(金) 04:06:10.64 ID:j6D/U2WO0

櫻子「えと……はは、起きてた、わけですよ」

花子「!! んー!んー!」ジタバタ

櫻子「だから暴れない!……まぁ、悪かったかも、と思うけど」

花子「ふー、ふーっ……!」

櫻子「その……さ、こういうこと、よくしてたの?」

花子「違う!そんなことない!キス、花子の、ファーストキスだもん!」

櫻子「そ、そんなものもらっちゃっても……」

花子「いいの!花子が、花子がしたかったんだから……!」

櫻子「そ、そっか、うん……」

110: 2011/10/14(金) 04:09:19.10 ID:j6D/U2WO0

櫻子「えーっと、それじゃ、その、キ、キス以外、は……?」

花子「!!  そ、それは……」

櫻子「……してたんだ?」

花子「ちが……!ごめ、んなっ……!」

櫻子「あはは……」

花子「お願いっ、きらわ、ないでぇ……っ!!」ブルブル

櫻子「花子……」

櫻子「大丈夫……だよ」ギュッ

111: 2011/10/14(金) 04:12:26.35 ID:j6D/U2WO0

花子「えっ……?」

櫻子「だぁいじょうぶ、花子のこと、嫌いになったりしないよ」

花子「……ほんと?」

櫻子「ほんとのほんと」ギュッ

花子「……うっ、うっ」グスグス

櫻子「花子は泣き虫だなぁ」

花子「うぅっ、さく、櫻子に……言われたくない」ズズッ

櫻子「はいはい。……落ち着くまでこうしててあげるからさ」ギュー...

花子「!  ……うん」グズ

112: 2011/10/14(金) 04:15:48.40 ID:j6D/U2WO0

櫻子「……どう?少しは落ち着いたかー?」

花子「……ん」

櫻子「よしよし……実はさ、朝も、起きてたんだ、あれ」

花子「…………え?」

櫻子「起きてたっつーか、起きたら花子に腕枕してたっつーか……」

花子「……!!」プルプル

花子「バカ!バカ!」ジタバタ

櫻子「わっ!だから暴れるな!」

花子「だって、だって……!」

114: 2011/10/14(金) 04:17:53.61 ID:j6D/U2WO0

櫻子「はーもうはいはい……」ギュッ

花子「!!」

櫻子「だいじょぶだぞー……で、私も、花子は機嫌悪いものだとばかり思ってたから」

花子「そんなこと……あったかも」

櫻子「だろー?……でもその後また怒ってたみたいだから」

櫻子「私、花子に嫌われたかなー、と」

花子「そ、そんなことない!!!!」

櫻子「おわっ!?急に振り向くな―――」


チュッ


花子「花子は、櫻子のこと、きらいなんかじゃない!だって!」

花子「だって、こんなにも!大好きなの!!」

櫻子「」

119: 2011/10/14(金) 04:23:36.70 ID:j6D/U2WO0

櫻子「……はっ」

櫻子「一瞬意識が飛びかけてた……」

花子「花子、花子!櫻子のことが、好きなの!」

花子「でもっ、ひま……ぐすっ、ひま子お姉ちゃんには、かなわなくて!」

花子「いつも、花子、朝、毎朝、櫻子のこと起こしてるのに!」

花子「花子が何やっても、全然、……んっ、全然おきなくて!」

花子「でもひま子お姉ちゃんが来ると、すぐに起きて!」

121: 2011/10/14(金) 04:26:43.90 ID:j6D/U2WO0

花子「だから、花子が、花子が何しても起きないから!」

花子「…………朝だけは……花子の時間だったの……」グスグス

花子「花子と、櫻子が、ふたりだけの時間だったの……ひっく」

花子「花子、こんなにも、櫻子のこと、好きなのに」

花子「櫻子とふたりっきりの時間、そこだけ、だから……」ウウッ

櫻子「花子……ごめん」

花子「ごめんだよっ!さくらっ、さくらこ、がぁっ……いけないんだから……!」

花子「ひま子お姉ちゃんがいけなくて、櫻子が、わるくて、」

花子「でも、花子が一番ダメなのっ……!!」

花子「ひっく……うわああぁぁぁああん……」

122: 2011/10/14(金) 04:28:39.85 ID:j6D/U2WO0



櫻子「…………」



櫻子「……」ギュッ!!

花子「!!」

櫻子「花子……」ギュ~~~...

花子「さく、らこ……?」




124: 2011/10/14(金) 04:33:46.93 ID:j6D/U2WO0




櫻子「私は花子のこと……好きだよ?」




花子「!!   ひっく、ひっく……」ボロボロ

櫻子「妹で、子どものくせに大人びてて」

櫻子「ちょっと生意気で、私よりもねーちゃんに懐いてて」

櫻子「おっOいを気にしてて、牛乳ばっかり飲んで」

花子「」ゴンッ

櫻子「いだっ!?顎に頭突きすんなし……」

千歳「今のは大室さんがあかんな~」

櫻子「つつ……そんなこんなで、すっごい可愛い、うちの妹」

花子「櫻子……」

櫻子「それが、花子だ」

128: 2011/10/14(金) 04:37:50.74 ID:j6D/U2WO0

花子「で、でも、それ……しかも、撫子お姉ちゃんにばかり懐いてなんか……」

櫻子「照れ隠し、だったり?」

花子「そんな!……あるかもだけど」

花子「だけど、その、櫻子の、好き、って……」

櫻子「……う~~ん、その、私、好きとか、よくわかんなくて……」

櫻子「花子のことが好き」

花子「えっ」

櫻子「ねーちゃんのことが好き」

花子「……」

櫻子「向日葵のことが好き」

花子「……っ」

櫻子「同じような、違うような……」

櫻子「わかんなくて」

130: 2011/10/14(金) 04:40:59.10 ID:j6D/U2WO0

櫻子「花子が私のこと好きっていうのも嬉しかったし」

櫻子「う~……なんていえばいいんだろ……!」ボリボリ

花子(そっか……櫻子、バカだから……)

櫻子「花子になんて言えばいいのかもよくわかんないけど」

花子(そうだよね、難しく考える必要なくて……)

櫻子「あぁぁあぁぁぁもう!難しいこと考えるのは私の役目じゃないのにぃぃ!」

花子「ふふっ……櫻子が、バカでよかった」

櫻子「!?」

132: 2011/10/14(金) 04:44:44.75 ID:j6D/U2WO0

花子「櫻子が……バカで、バカなところも好きで、バカだから好きで」

櫻子「ひどい」

花子「ううんちがうの!」

花子「櫻子がもうちょっと頭良かったら、きっとつぶれてた」

花子「花子、たぶん、そのくらいのことをした」

櫻子「花子……」

花子「でも、櫻子は、ちゃんとまえからうけとめてくれた」

133: 2011/10/14(金) 04:46:42.19 ID:j6D/U2WO0

花子「バカだから、答えも出ないけど」

櫻子「ひどい」

花子「それでも、一緒に考えて、くれてる」

花子「花子のこと、考えてくれてる」

花子「うれしい……」

櫻子「花子……その、」

花子「だから、返事とか、いいの」

櫻子「……花子?」

134: 2011/10/14(金) 04:51:17.16 ID:j6D/U2WO0

花子「櫻子……これからも、いっしょにいてくれる?」

櫻子「もちろん」

花子「ありがと……花子、それでいい」

花子「櫻子がいて、ひま子お姉ちゃんがいて」

花子「ふたりは仲良しで、ときどき花子もいて」

花子「撫子お姉ちゃんがいて、楓ちゃんがいて」

花子「みんな……いっしょにいるの」

花子「ずっと、かわらないの」

花子「ときどき焼き餅もやいちゃうけど」

花子「花子ねぇ、それだけでいいんだぁ……」

櫻子「そっか……」

136: 2011/10/14(金) 04:56:03.09 ID:j6D/U2WO0

花子「だから……ずっと、いっしょにいようね」

花子「櫻子、お姉ちゃん……っ」

櫻子「……っ」

櫻子(花子、かわいい………………キス、しても、いいのかな)

櫻子「花子……」クイッ

花子「え?あ……むりしなくて、いいよ……?」

櫻子「目、つむって……」

花子「……ん」

櫻子「ん、ん……」

花子(あ、櫻子お姉ちゃんから、され、ちゃ……)

137: 2011/10/14(金) 04:58:11.39 ID:j6D/U2WO0








ガラッ
撫子「仲直りしたところで私も混ぜろ」

櫻子「」
花子「」








139: 2011/10/14(金) 05:02:13.70 ID:j6D/U2WO0

撫子「花子ばかり羨ましい、私も櫻子にするぞ」チュッ

櫻子「」

花子「ああああぁぁぁぁ!!?な、なな、撫子お姉ちゃん!?」

撫子「ん?どうした櫻子、固まって」チュッチュ

櫻子「」

花子「ああ、ぁ……」ワナワナ

撫子「姉妹だし、同姓だし、それに昔よくしただろ?」チュ



撫子「それとも……こういうのがよかったのか?」ムッチュゥゥゥ



花子「~~~~~○&b$$<cdy△×%qdr!!?」

142: 2011/10/14(金) 05:05:10.07 ID:j6D/U2WO0

撫子「ふふ……ふふふ」ニュルニュル

花子「ず、ずず、ずるい!櫻子は花子のもの!花子のものなんだからー!!」グイグイ

櫻子「」

撫子「ふふふのふ……」レロレロ

花子「はーなーしーてー!!!」

撫子「はーい」パッ

花子「へ?」

撫子「じゃあ次は花子だな」ムチュッ

花子「―――ッ!!?」

撫子「ん……むっ、花子も、おいひぃ……」チロチロ

花子「!???!?!!!?  んんんんんん~~~~っ!!」ジタバタ

櫻子「」

145: 2011/10/14(金) 05:07:51.43 ID:j6D/U2WO0



――――部屋の外――――

楓「……。」

向日葵「さく、さくらこがぁっ……!」グスグス

千歳「三姉妹……ほんまええわぁ……」ダバー

楓「結果オーライなの!」

―――――――――――





149: 2011/10/14(金) 05:12:42.87 ID:j6D/U2WO0

花子「そんな感じでドタバタしてたら」

花子「部屋の外からも乱入してきてさらにドタバタした」

花子「……櫻子はずっとぼけーっとしてたみたい」


花子「これから先も」

花子「たぶん花子は櫻子の一番にはなれない」

花子「でも、大好きな櫻子と、大好きなひま子お姉ちゃんがいて」

花子「ふたりがふたりを大好きで」

花子「他にも大好きなひとが隣にいっぱいいて」

花子「ずっとずっといっしょにいられたら」

花子「花子はとっても幸せなの」


151: 2011/10/14(金) 05:13:56.34 ID:j6D/U2WO0









花子「櫻子お姉ちゃん、ずぅぅっと、いっしょだよっ!」

――完――

152: 2011/10/14(金) 05:14:14.86 ID:Z2HZ96y60
乙!

引用元: 花子「櫻子ー!起きろー!!」