1: 2011/10/20(木) 20:47:23.86 ID:4w2XMQGS0


        --------------

鈴羽「いい? 自分自身との接触は絶対避けて」

鈴羽「深刻なタイムパラドックスが発生する可能性があるから」

        --------------


α岡部「貴様の顔、どこかで見たような………」

岡部(くっ、しくじった。まさかα世界線の俺に遭遇してしまうとは)

岡部(このまま俺が未来から来た岡部倫太郎だとバレたら、マズいことになる)

岡部(それならいっそ……)

α岡部「………!! 貴様まさか、俺と同じ顔を…」

岡部「あ、会いたかったよ、兄さん!!」

α岡部「!?」

2: 2011/10/20(木) 20:51:25.67 ID:4w2XMQGS0


岡部「ずっと探してたんだ、生き別れになった双子の兄さんを……」

α岡部「……………」

岡部(くっ…苦しいが、これしか思いつかん。ここはこれで何とか…)

α岡部「………フフフフフ」

α岡部「フーッハッハッハッハ」

岡部「!?」

α岡部「残念だったな」

α岡部「俺に双子の弟など存在しないことは、あらゆる方向から検証済みだ!!」

岡部(しまったあああああああ)

岡部(「俺には訳あって生き別れになった兄弟がいる」とか考えて調べてた痛い時期があったんだったあああああ)

岡部(昔の俺のバカあああああああ!!)


4: 2011/10/20(木) 20:54:01.80 ID:4w2XMQGS0


α岡部「苦しい言い訳だったな」

岡部(どうする、他に何か方法は……)

岡部(このまま俺が未来の岡部倫太郎だとバレたら、この世界は………)

α岡部「だが、隠しているようだが残念。貴様の正体は既に割れている!!」

岡部「!?」

α岡部「さては貴様………」

α岡部「俺になりすました機関のスパイだなっ!!!」ビシイッ

岡部「!!」



5: 2011/10/20(木) 20:58:10.25 ID:4w2XMQGS0


岡部「……………フーッハッハッハッハ。よく気づいたな!!」

岡部「そう、俺は機関の任務により世界中の科学者を観察し洗脳する男……」

岡部「青龍院凶我だっ!!」バッ

岡部(ナイスフォロー、俺!!!)

α岡部「………えっ?」

α岡部「や、やはりそうだったのか」

α岡部「だが、この鳳凰院凶真の首を狙うとは、貴様も選択を誤ったな!!」

α岡部(どうしよう、機関とか単なる俺の中二設定なのに)ダラダラ



7: 2011/10/20(木) 21:03:11.56 ID:4w2XMQGS0


α岡部(本当に機関はいたのか!? いや、しかし………)スッ

α岡部『……俺だ。どうやら遂に俺の存在が奴らに割れたらしい』

岡部(!!)

岡部(チャンスだ、例の電話が始まった!!)ソローリ

岡部(時間が無いんだ、今のうちに行かなければ)ダッ

α岡部『……………ああ、分かってる。無茶はしないさ』

α岡部『エル・プサイ・コングルゥ』スッ

α岡部「さあ、それでは貴様の目的を聞こうか!!」バッ

α岡部「………あれ?」



8: 2011/10/20(木) 21:05:42.66 ID:4w2XMQGS0


岡部「ハァ、ハァ……」タッタッ

岡部(くそっ、だいぶ時間を食ったな)

岡部(タイムパラドックスが起きないか不安だが、俺が相手なら多分あの設定で大丈夫だろう)

岡部(多分、自分に変装した単なる中二病患者くらいにしか思わないはずだ)

岡部(もう、なるべく余計な接触はしないように…)


「あっ、オカリーン」


岡部「!!」

まゆり「トゥットゥルー、まゆしぃでーす」

岡部「ちくしょう」



9: 2011/10/20(木) 21:09:54.73 ID:4w2XMQGS0


岡部(くそっ、事態がどんどん悪い方向に……)

まゆり「ねえねえオカリン、見て見て、メタルうーぱだよ!!」バッ

まゆり「さっき偶然100円拾ってね、雷ネットのガチャガチャしたらこれが当たったんだ」ニコニコ

岡部「!!」

岡部(忘れていた、そうだ、早くメタルうーぱとやらを処分しなければ第三次世界大戦が!!)

まゆり「えっへへー、かわいいでしょ、オカ…」

岡部「まゆり、ちょっと貸せ!!」バッ

まゆり「あっ、まゆしぃのメタルうーぱ…」

岡部「フンッ!!」バキイッ

まゆり「!?」



12: 2011/10/20(木) 21:15:59.48 ID:4w2XMQGS0


岡部「…………よし、確かにメタルうーぱは破壊した」グッ

まゆり「」ジワッ

まゆり「まゆしぃの、まゆしぃのメタルうーぱがぁ……」グスッ

岡部「悪いなまゆり、俺は忙しいので失礼する」ダッ

まゆり「オカリン、どうして………」

まゆり「うわああああああああん」ポロポロ


「…………まゆりぃぃぃぃぃ!!」ダッダッ


まゆり「…………!!」

まゆり「オカリン!?」

まゆり「え? だって、オカリンはさっきあっちに………」

α岡部「ばかもーん! そいつがルパンだ! 追えー!!」

まゆり「!?」



16: 2011/10/20(木) 21:22:25.60 ID:4w2XMQGS0


まゆり「…………そうなんだ」ビキビキビキ

まゆり「じゃあ、あのオカリンはまゆしぃのメタルうーぱを壊しただけなんだ」メキメキメキメキ

まゆり「……………許さない」ゴオォォォ

α岡部「!?」

α岡部「まゆり………?」


まゆり「」カッ

まっちょしい「許さない…………絶対にだ!!」バッ


α岡部「………って、うわあああああああああああ!?」

α岡部(まゆりが、突然ムキムキマッチョメンに!?)

まっちょ「……ちょっと行ってくるよ、オカリン」シュバッ

α岡部「!?」

α岡部「消えた、だと…………?」


21: 2011/10/20(木) 21:29:17.38 ID:4w2XMQGS0


岡部(よし、ここまでは俺に会ったこと以外は順調だ)

岡部(あとは紅莉栖に……)ザッ


「あの…………」


岡部(来た!!)バッ

紅莉栖「ねえ、あなたさっき…」

岡部「俺は、お前を ――― 」

紅莉栖「え?」


「」シュバッ


紅莉栖(…………?)

紅莉栖(あれは何? 何かすごいスピードで近づいて……?)ソワソワ



22: 2011/10/20(木) 21:33:43.66 ID:4w2XMQGS0


岡部「俺は、お前を…」


「トゥッ……」バッ


紅莉栖(跳んだっ!?)ドキドキ


まっちょ「トゥルーーー♪」バキイッ


岡部「助けごうふああああああっ!?」ズザアアァァァァ


紅莉栖「き、決まったァァァァァァ!!!」

紅莉栖「なんて……なんて華麗な回し跳び蹴りだッ!!!」グッ

紅莉栖「……………はっ!?」



24: 2011/10/20(木) 21:37:38.18 ID:4w2XMQGS0


岡部「」ピクピク

まっちょ「………」

まゆり「」フッ

まゆり「反省した? オカリン?」

岡部「」ピクピク

紅莉栖「ちょっ、何やってるんですかあなたは!?」

紅莉栖(ってよりも今、変身したよねこの子!?)

まゆり「えーっとね、このオカリンはまゆしぃのメタルうーぱを壊したのです」

まゆり「なので、その悪ーい右腕をちょっと壊してあげようと思ったのです」エッヘヘー

紅莉栖「」



26: 2011/10/20(木) 21:40:07.25 ID:4w2XMQGS0


岡部(何なんだあのまゆりは………)

岡部(バタフライ効果……いや、もしやこれがタイムパラドックスの影響なのか!?)

岡部(ひょっとして、俺はもう取り返しのつかないことをしているのではないのか……?)


岡部(…………いや、だが今の俺はこんなところで寝ている場合ではない)

岡部(俺はこいつを………紅莉栖を助けるんだ!!)グッ

岡部「くっ………」ヨロヨロ

紅莉栖「!!」



31: 2011/10/20(木) 21:44:48.69 ID:4w2XMQGS0


紅莉栖「だ、大丈夫ですか!? 今保健室に連れて…」

岡部「だ、大丈夫だ」フラフラ

岡部「お前は……俺が助ける!!」バッ

岡部「がほあっ!?」ビチャビチャ

岡部「」ドサッ

紅莉栖「!?」

岡部「」ピクピク

紅莉栖「いや、どう見ても私よりあなたの方が助けが必要じゃない!!」

まゆり「大変だねえ、オカリン」ニコニコ

紅莉栖「ちょっとそこのあなた、和んでないで救急車呼んで!!」



33: 2011/10/20(木) 21:46:44.60 ID:4w2XMQGS0


β岡部「おい、まゆりいいいい!!」

紅莉栖「!?」

まゆり「あっ、オカリーン!!」

β岡部(………良かった、やはりさっきのマッチョは幻覚か)ホッ

岡部「」ドクドク

β岡部「……って、うわあああああああああああ!?」

β岡部「俺が氏んでるうううううううううう!?」



35: 2011/10/20(木) 21:50:24.99 ID:4w2XMQGS0


紅莉栖「一体どういうこと!? だって、あなたは今ここで倒れて……」

β岡部「!!」

β岡部「なっ……貴様はまさか、牧瀬紅莉栖!?」

β岡部(ダルの言ってた天才少女が何故ここに?)

紅莉栖「!! どうしてそれを?」

β岡部「………待てよ、貴様がそいつと一緒にいるということは」

β岡部「まさか、貴様も機関の手先だったのか!?」

β岡部『……俺だ、機関は遂に例の天才少女までも洗脳したようだ』スッ

紅莉栖「!? 何を言って………?」



38: 2011/10/20(木) 21:54:04.54 ID:4w2XMQGS0


岡部(くそっ、どんどん話がこじれていく……ここは!!)グッ

岡部「っ………」ヨロヨロ

岡部「………フーッハッハッハッハ、どうやら貴様らは知ってしまったようだな」フラフラ

紅莉栖「!?」

岡部「だが、ここで見たことは忘れることだな」

岡部「これ以上この俺、鳳凰………ゲフンゲフン、青龍院凶我に関われば、貴様も機関に狙われることになるぞ?」

紅莉栖「機関?」

紅莉栖(………いや待って、二人の全く同じ顔の人間の存在……まさか!!)

紅莉栖「まさか、人間のクローンを作り出す組織が存在するとでもいうの!?」

岡部「!?」



40: 2011/10/20(木) 21:58:54.84 ID:4w2XMQGS0


β岡部「何だと………じゃあまさか、貴様は俺のクローンなのか!?」

岡部「いや、そういう訳では………」

岡部(ああ、どんどん話の方向が……)

β岡部『………ああ、俺だ。どうやら奴らは俺の存在を特定しただけじゃない』スッ

β岡部『俺の潜在能力を察知し、極秘裏に俺の細胞情報を盗み出し、クローンを作成したようだ』

紅莉栖「……………?」

β岡部『どうやらもう、引き返せないところまで来てしまったらしい』

β岡部『だから、俺が帰らなかったらその時は…』

「」パシッ

紅莉栖「さっきから何の電話をしてるんですか?」スッ

β岡部「!?」



43: 2011/10/20(木) 22:02:56.67 ID:4w2XMQGS0


β岡部「か、返せ!!」

紅莉栖「……あれっ、電源が切れてる?」

紅莉栖「誰にかけていたんですか?」スッ

β岡部「…………貴様に教える義理は無い」

紅莉栖「……独り言ですね、わかります」

β岡部「えっ?」

紅莉栖「…………はっ!?」

β岡部「貴様、まさか………ねら…」

紅莉栖「違うわ! 2chとかやったことないし!!」

岡部(………相変わらずだな、紅莉栖よ)



46: 2011/10/20(木) 22:06:57.71 ID:4w2XMQGS0


紅莉栖「……とにかく!! とりあえず病院に行きましょう。今、救急車を呼びますから」

岡部「!? ………待て、必要ない」

紅莉栖「えっ?」

岡部「俺はそんなことをしている場合ではないんだ」

岡部(早く紅莉栖を助ける下準備を済ませなければ……)

β岡部「………そうだな、そんな陰謀を知った以上、貴様を黙って帰すわけにはいかない!!」スッ

岡部「!?」

β岡部「フーッハッハッハ、ここで俺に会ったが運の尽き」

β岡部「さあ、貴様の知っていることを全て話せ、さもなくば………」バッ

岡部(いや、空気読めよ俺!!)



48: 2011/10/20(木) 22:12:19.19 ID:4w2XMQGS0


岡部(どうする、このままでは紅莉栖が殺される時間に……)

岡部(だが、今回の世界線はもう滅茶苦茶だ。ここからシュタインズゲートなどにたどり着けるのか?)

岡部(しかし、もうタイムマシンは使えない、これが最後のチャンスなんだ)

岡部(くそっ、何か策は…………)

「オカリンおじさん!?」

岡部「!?」

岡部「鈴羽?」

鈴羽「すごいケガだよ! 一体どうし…………!?」

β岡部「くっ、また真打ちか。どうやら機関も本腰を上げてきたようだな!!」バッ

まゆり「まゆしぃなのでーす」

紅莉栖「また何か変なのが増えた……」

鈴羽「」

岡部「………すまん鈴羽、見つかった」



50: 2011/10/20(木) 22:18:55.48 ID:4w2XMQGS0

鈴羽「……………もう終わりだ」

岡部「え?」

鈴羽「もう、この計画はお終いだ」

鈴羽「こんな人生は無意味だった」

岡部「おい、鈴…」

鈴羽「失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した…」

岡部「!?」

岡部「……いや待て、まだ終わっていない!!」

鈴羽「…………?」

岡部「そうだ、メタルうーぱも壊したし、紅莉栖もまだ生きている」

岡部「そうだ、別に失敗してなどいないんだ」

岡部「むしろ、紅莉栖の氏を演出させることはフェイク」

岡部「タイムパラドックスにより世界を騙すことこそが、シュタインズゲートへの唯一の道なのではないか!?」

鈴羽「!!」

51: 2011/10/20(木) 22:23:19.44 ID:4w2XMQGS0


紅莉栖「………あの、私の氏を演出って、どういうことですか?」

岡部「おい、よく聞くんだ」ガシッ

紅莉栖「えっ?」

岡部「俺はタイムマシンで未来からやって来た」

岡部「お前を救うためにな!!」

紅莉栖「」

岡部「いいか、お前はこれから殺されて…」

紅莉栖「あ、あの…………」

岡部「何だ?」

紅莉栖「す、すみません。私これから用事があるので、失礼します」スッ



54: 2011/10/20(木) 22:26:40.11 ID:4w2XMQGS0


岡部「!?」

岡部「何故だ、俺はこれから…」ガシッ

紅莉栖「!! 放してください、人を呼びますよ?」グッ

紅莉栖(何この人、もしかして………ストーカー!?)

紅莉栖(それに、さっき頃すとか言ってたし)

紅莉栖(これはヤバい、逃げないと……)

岡部「おい、待ってくれ、このままではお前が……」

紅莉栖「っ………いいかげんにしてください!!」バッ

岡部「おい、待てよ紅莉…」

まゆり「」ガシッ

岡部「………まゆり?」



57: 2011/10/20(木) 22:33:20.05 ID:4w2XMQGS0


紅莉栖(チャンス!!)ダッ

岡部「待て!! おい、まゆり、放せ!!!」

まゆり「………まゆしぃは悲しいのです」

岡部「………え?」

まゆり「たとえ偽物と分かってても、オカリンがこんなことする姿は見たくないのです」ザワッ

岡部「!?」

まゆり「だから、まゆしぃはもう少しお仕置きをしてあげたいと思います」ゴゴゴゴゴゴゴゴ

β岡部「おいまゆり、一体何を…………」


まゆり「トゥッ……………」グッ


まっちょしい「トゥルーーーーー!!!!!」ドオオオオオオオオオオォォォン


岡部・β岡部「うわあああああああああああああああああ!?」



60: 2011/10/20(木) 22:38:22.65 ID:4w2XMQGS0


紅莉栖「………………………」スタスタ

紅莉栖(………どうしてだろう?)

紅莉栖(あの人たちと話してると、何か懐かしくて、温かいような……)

紅莉栖(今日初めて会ったばかりのはずなのに、まるでずっと一緒に過ごしてきたかのような……)

紅莉栖(この気持ちは一体……?)



62: 2011/10/20(木) 22:46:57.79 ID:4w2XMQGS0

鈴羽「ハァ、ハァ…………」


   ガゴッッ


鈴羽「くっ!!」チャキッ

  パァン
       パァン

まっちょ「」ヒュン ヒュン

まっちょ「邪魔しないでほしいのです」グッ

鈴羽「!!」バッ


  ドゴオオオオオオオオオォォォ


鈴羽(なっ……コンクリの壁を、素手で!?)

鈴羽「っ…………オカリンおじさん、今のうちに逃げて!!」


岡部(…………どうしてこうなった)


63: 2011/10/20(木) 22:50:27.42 ID:4w2XMQGS0


岡部(紅莉栖を助けに来たはずが、とんでもないバトル展開に………)

岡部(これもタイムパラドックスの影響なのか!?)

岡部(いくら中二病の俺でも、この展開は………)

岡部(いや、だがここは行くしかない!!)

岡部「すまん鈴羽、まゆりは任せた。俺は先に行く!!」ダッ

「」バッ

岡部「!!」

β岡部「フッ、残念だったな」

β岡部「この鳳凰院凶真の魔眼から逃げられるとでも思ったか!!」スッ

岡部(イヤ、随分とノリノリだな、この頃の俺!)

岡部(こんな時に新しい中二設定とかもういいから!!)

岡部(…………いや、待てよ)

岡部(……まさか、これは!!)



64: 2011/10/20(木) 22:53:59.18 ID:4w2XMQGS0


β岡部「さあ、話してもらおうか、貴様らの組織の陰謀をなあっ!!」ダッ

岡部「………くっ、俺は戦いたくなんてないのにいいいいいい!!」ダッ


β岡部「うおおおおおおおおおおおおお!!」グッ

岡部「はあああああああああああああ!!」ダッ


紅莉栖「やめて、私のために争わないでええええええええ!!」バッ


岡部「!?」


       ドゴオッ



67: 2011/10/20(木) 22:56:08.81 ID:4w2XMQGS0


岡部(……………その時まで俺は気づいてなかったんだ)


岡部(いや、その時やっと気づいたんだ)


岡部(俺がこの時間の俺に会ったとき、既に世界は狂い始めてしまっていた)


岡部(二つの世界軸の中二病患者が巡り合った時)


岡部(俺はもう、たどり着いていたんだ)


岡部(全ての妄想が現実へと変わる世界線)


岡部(混沌の狭間(シュタインズゲート)に!!!)


69: 2011/10/20(木) 23:01:27.25 ID:4w2XMQGS0


紅莉栖「………………?」

紅莉栖「私は一体?」


β岡部「バカな、この俺の魔眼が打ち消されるなど…………」ヨロッ

岡部「お前と俺では中二病の年期が違う」

岡部「出直して来い。…………終わりだ、『エターナル・フォースブラスト!!!』」バッ


β岡部「ぐああああああああああああ!?」ガガガガガガ

β岡部「今の俺にはまだそんな恥ずかしいセリフは吐けないいいいいいいいい」ガクッ

β岡部「無念っ」ドサッ


73: 2011/10/20(木) 23:04:40.29 ID:4w2XMQGS0


岡部「フン、他愛ない」

紅莉栖「あなたは…………?」

岡部「ああ、俺は……」

紅莉栖「………ううん、言わなくてもわかってるよ」

紅莉栖「岡部は、ずっと私を護ってくれたんだもんね」

岡部「!?」

岡部「紅莉栖、まさかお前、リーディングシュタイナーが………」


76: 2011/10/20(木) 23:08:26.28 ID:4w2XMQGS0

紅莉栖「だから、後は私に任せて」

紅莉栖「もう、私はこんな争いは見たくないから」

紅莉栖「だから、私の『天使の祝福』で、皆を正気に戻すよ」


    パアアアアアアァァァ


まっちょ「………えっ?」

まゆり「」フッ

鈴羽「はっ!? 私は、たどり着いたんだ、皆の望むシュタインズ・ゲートに!!」キラキラ

β岡部「俺は一体、今まで何を……………」

紅莉栖「これで、全部元通りね」

岡部「……そうか、やっと見つけたよ」

岡部「紅莉栖……やはりお前は、この世界に舞い降りた女神 ――――――――― 」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

岡部「……………という夢を見たんだ」ガバッ


80: 2011/10/20(木) 23:11:39.07 ID:4w2XMQGS0


鈴羽「!! ……良かった、オカリンおじさん、目を覚ましたんだ!!」

まゆり「もう、オカリン、なかなか起きないからまゆしぃは心配したんだよ?」

岡部「まゆり!!」

岡部(良かった、マッチョじゃない!!!)

岡部「ああ………全部夢、だったんだよな?」

岡部「でも本当に………本当に、夢で良かった」ホッ

鈴羽「うん、気持ちはわかるよ…………」



83: 2011/10/20(木) 23:17:27.58 ID:4w2XMQGS0

鈴羽「………でもね」チラッ

「ところがどっこい」

岡部「!?」

β岡部「夢じゃありません……」

岡部「……………え!?」

岡部「だって………だってまゆりは!!」バッ

まゆり「……えっへへー☆」


まゆり「」ボンッ

まっちょしい「現実です」スッ


岡部「」


まっちょ「これが現実…………現実です!!」


岡部「」グニャアァァ

85: 2011/10/20(木) 23:22:35.24 ID:4w2XMQGS0


岡部「は、はは………」

岡部「はははははは。そうだ、全部無駄だったんだ」

鈴羽「!?」

岡部「どれだけもがいたって、結局俺の望む世界になんてたどり着けないんだ」

鈴羽「オカリンおじさん!?」

鈴羽(このままじゃマズい、精神が崩壊し始めている!?)

岡部「分かってた……分かってたんだ。こうなるって、予想してたんだ」ハハハ

まっちょ「…………………」

岡部「もう、疲れたよ……ずっと休んでないんだ、だから、もういいよ」

岡部「俺は、………………!!?」

岡部(殺気!?)バッ

まっちょ「オカリン!!」グオアッァッ


  バシイッボギョアアアアアゴシャアアアアァァ


87: 2011/10/20(木) 23:24:36.25 ID:4w2XMQGS0


岡部「……………!!!??」

岡部(俺のいた空間がまゆりに叩かれて木端微塵に!?)

まっちょ「オカリンは、途中で諦める人じゃないよ……」

まっちょ「まゆしぃは知ってるもん。オカリンは絶対に最後まで諦めたりしないって!!」

岡部「いや、お前のせいで今、自分の命を諦めそうになったのだが……」

鈴羽「そうだよ、オカリンおじさんは絶対こんなところで諦めちゃいけない」

鈴羽「オカリンおじさんなら、きっと牧瀬紅莉栖を助けられるよ!!」

岡部「牧瀬紅莉………!!?」

岡部「しまったあああああああ、忘れてたああああああああ!!!」

鈴羽「!?」ビクッ


89: 2011/10/20(木) 23:27:16.02 ID:4w2XMQGS0


岡部(俺としたことが、まゆり豹変のインパクトが強すぎてこんなに大事なことを忘れるとは……)

岡部「すまん紅莉栖ううううう、今行くぞおおおおおおおおおお!!!」ダッ

まっちょ「!!」

まっちょ「ダメだよ、もうオカリンにそんな変態行為をさせる訳には……」グッ

鈴羽「」バッ

まっちょ「!?」

鈴羽「ここは行かせないよ!!」

まっちょ「あのさ、あまりまゆしぃを怒らせないでくれるかな?」ゴゴゴゴゴ

鈴羽(来るっ!?)


   ズガアアアアアアァァァァァッッッ


91: 2011/10/20(木) 23:29:29.46 ID:4w2XMQGS0


岡部「ハァハァ…………」ダッダッ

岡部(くそっ、随分と時間を食ってしまった)

岡部(間に合うか? ………いや、絶対に間に合わせるんだ!!)

岡部「お前は、俺が…」


「お前に私の気持ちがわかるか!!」バッ


岡部「!!」

岡部(しまった、もう始まっている!?)

岡部(躊躇している暇などない、急がなければ!!)ダッ


92: 2011/10/20(木) 23:32:24.44 ID:4w2XMQGS0


中鉢「お前は何故そんなにも優秀なのだ!!」グググググ

紅莉栖「やめ……て………パパ…………」ガクガク

中鉢「お前さえ……お前さえいなければ!!!」ググググググ

岡部「やめろ!!」

中鉢「!!」

中鉢「だ、誰だお前は!?」バッ

岡部「!!」

岡部(そうか、このドクター中鉢はこの時間の俺に会っていないんだ………)

中鉢「」アタフタ

岡部(ならば別に俺に敵意は持っていないはず……それなら!!)


93: 2011/10/20(木) 23:36:49.39 ID:4w2XMQGS0


岡部「貴様、ここで一体何をしている!?」バッ

中鉢(しまった、見られた!?)

中鉢(ダメだ、もしこんなことがフライデーに載ったら………私の人生は、おしまいだ!!)

中鉢「違う、違うんだ」ヨロッ

中鉢(逃げろ、逃げるんだ……)

中鉢「私は何も………何もしていないんだあああああああああああ!!」ダッ


紅莉栖「はぁっはあっ………」ガクッ

岡部「紅莉栖!!」バッ

紅莉栖「あ、あなたはさっきの………」ケホッ

岡部「ああ、無事で良かったよ。紅莉栖………」ホッ


94: 2011/10/20(木) 23:38:19.97 ID:4w2XMQGS0


岡部(………………)

岡部(あれ?)

岡部(何か違くないか?)

紅莉栖「あの、本当にありがとうございました」

紅莉栖「すみません、さっきは失礼な事をしてしまって………」

岡部(確か俺は、ここで紅莉栖の氏を演出しなきゃいけないはずで……)

岡部(そうしないと、たとえここで紅莉栖が助かっても紅莉栖は世界線の収束で……)


96: 2011/10/20(木) 23:41:04.50 ID:4w2XMQGS0


紅莉栖「………あれ、どうしたんですか?」

紅莉栖「何か………目が怖いですよ?」ブルッ

岡部「………すまん、紅莉栖」ニコッ

紅莉栖「…………?」

岡部「少し……………」バッ


岡部「眠っていてくれないか?」バチバチ


紅莉栖(スタンガン!?)

紅莉栖「」バッ

岡部「!?」

岡部「どうしたんだ?」

紅莉栖「ち、近寄らないで!!」ガクガク

岡部「だ、大丈夫だ紅莉栖、すぐに終わるから」ニコニコ


98: 2011/10/20(木) 23:46:26.62 ID:4w2XMQGS0


紅莉栖(何これ………何これ何これ何これ!?)

紅莉栖(私はここで殺されて、例の組織の実験材料にされるの!?)

紅莉栖(それとももしかして、これがストーカーの無理心中ってやつなの!?)

岡部「もう少しで戻れるから、俺たちがずっと一緒に過ごせる幸せな日々に………」ハァハァ

紅莉栖「やめて、お願い…………」ジワッ

岡部「紅莉栖うううううううううううううううう!!!!」ダッ

紅莉栖「いやああああああああああああああああ!!!」バッ


       バチバチバチイッ


102: 2011/10/20(木) 23:51:56.79 ID:4w2XMQGS0


紅莉栖「…………………」

紅莉栖「…………え?」チラッ


中鉢「がっ………………」フラッ

中鉢「」ドサッ


岡部「!!?」

紅莉栖「パパッ!?」バッ

紅莉栖(嘘………まさか、私を庇って!?)

岡部(どういうことだ、何故ドクター中鉢が!?)


103: 2011/10/20(木) 23:53:42.19 ID:4w2XMQGS0


紅莉栖「パパ、しっかりして!!」

中鉢「…………紅莉、栖?」ガクガク

紅莉栖「どうして、どうして私を助けたりしたの?」

中鉢(くそっ、置き忘れた論文を取りに戻っただけなのに、どうしてこんなことに……)

中鉢「私はただ、ただお前の…………」ガクガク

中鉢(論文を奪い返しに………)

紅莉栖「…………そうだよね、私の身を案じてくれたんだよね」

中鉢「!?」


106: 2011/10/20(木) 23:57:06.86 ID:4w2XMQGS0


紅莉栖「今だって、こうやって助けに来てくれたんだもん」

中鉢(何を勝手に勘違いしている!?)

紅莉栖「ごめんなさい、私、パパのこと誤解してた」

中鉢(そんなことはいいから、早く救急車を呼べ、救急車を!!)

紅莉栖「パパは最後には、私を助けに来てくれた。私を見捨てたりしなかった」

中鉢(ダメだ、意識が遠のく………)

中鉢(ダメだ、意識が遠のく………)


108: 2011/10/21(金) 00:00:51.30 ID:p5AsyrUx0


中鉢「わ、私は………」ガクガク

紅莉栖「本当に………ありがとう、パパっ!!!」ギュッ

中鉢(!?)

中鉢(やめろ、そんなに締め付けるな…………)

中鉢「うっ!?」ドクン

中鉢「」ドサッ

紅莉栖「………パパ?」

中鉢「」シーン

紅莉栖「パパあああああああああああああああ!!!!!!」


110: 2011/10/21(金) 00:04:39.33 ID:p5AsyrUx0


中鉢「」

紅莉栖「………何でよ」グスッ

紅莉栖「せっかく、せっかく分かり合えたのに」ギリ

紅莉栖「……………許さない」

岡部「!?」

岡部「いや待て、ドクター中鉢は気絶しているだけで……」

岡部(しかも止めを刺したのは間違いなくお前だ、紅莉栖!!)

紅莉栖「返してよ………」

紅莉栖「パパを………返してよおおおおおおおおおおおおお!!!」ダッ

岡部「!?」


    バチイイイイイィィッ


111: 2011/10/21(金) 00:06:16.80 ID:p5AsyrUx0


岡部「」ハァハァ

紅莉栖「」ピクピク

岡部(反射的にやってしまった………)

岡部(…………しかし、どういうことだ?)

岡部(まさか、今までドクター中鉢が紅莉栖を頃してきたのは)

岡部(俺が………会見の邪魔をしたからなのか?)

岡部(そんなことって………)

岡部「…………いや、今はそんなことを考えてる場合じゃない」

岡部「早く紅莉栖に血糊を…」

岡部「!?」

岡部「サイリウムセーバーの血糊が、固まっている…………?」


114: 2011/10/21(金) 00:08:37.55 ID:p5AsyrUx0


岡部「くそっ、どうして確認しておかなかったんだ!!」

岡部「落ち着け、落ち着いて方法を考えるんだ」

岡部「…………そうだ、ドクター中鉢がナイフを持っているはずだ」

岡部(乱暴な手段だが、こうなったら本物の血を使うしかない)

岡部(急いで探さなければ………)

中鉢「」ガサゴソ

岡部「…………無い」

岡部(それに、周囲に刃物のようなものは何も……)

岡部「……………ハハハハハハハハハハ」

岡部「結局ダメなのか、俺は助けられなかったのか」

岡部「もう、俺は……………」


「…………オカリン!?」


116: 2011/10/21(金) 00:11:37.50 ID:p5AsyrUx0


中鉢「」

紅莉栖「」

まっちょ「オカリン、これは…………」ポタポタ

岡部+スタンガン「まゆり!?」

岡部(…………血だらけだというのに、まゆりに傷は無い)

岡部(ということはあの血は鈴羽のもので、おそらく鈴羽はもう………)

岡部(なんだ、もう本当に終わりなんじゃないか)

岡部(こんな世界まで二回もやってきて、何の意味もなかった)

まっちょ「………違うよね、いくらなんでもオカリンはそんなことする人じゃないよね?」

岡部(まゆり………それは俺がお前に言ってやりたい)


119: 2011/10/21(金) 00:13:51.00 ID:p5AsyrUx0


岡部「俺は…………」

まっちょ「オカリン………」

岡部「…………いや、待てよ!?」


       --------------------------

 「その場所は、俺たちが紅莉栖を助けたいと願ったからこそ到達できた場所なんだ」

 「今までのことを”なかったこと”にしてはいけない」

 「すべて、意味があったことなんだよ」

       --------------------------


岡部「………………!!」

岡部(そうか…………)

岡部(無駄なんかじゃなかったんだ)

岡部(まゆりがマッチョになったことにも、意味はあったんだ!!!)


123: 2011/10/21(金) 00:16:52.90 ID:p5AsyrUx0

岡部「………フーッハッハッハッハ、そうだ、俺がこの二人を殺った」

まっちょ「!?」

岡部「だったらどうする?」

岡部「お前は…」

   ゴッ

岡部「げほあ…!?」

まっちょ「……………それ以上オカリンの顔で、声で喋らないでほしいのです」スッ

岡部「………っぷ」グッ

岡部(ダメだ、貴重な血液を床に落としては………)フラフラ

岡部(よし、ここだ!!)

岡部「げほおおおおおおあっ」ドボボボボボボボ

紅莉栖「」ビチャビチャ

まっちょ「!?」

岡部(くそっ、まだ足りない………)ハァハァ

125: 2011/10/21(金) 00:19:03.19 ID:p5AsyrUx0


岡部「……ふん、どうした? メタルうーぱを壊されて頭に来たのか?」ガクガク

岡部「俺が気まぐれに壊して楽しんだ、あのガラクタのために…」


   バキイッ


岡部「めぽっ!?」ウッ

岡部「おぼぼぼぼぼぼぼぼぼ」ドドドドドド

紅莉栖「」ビチャビチャ

まっちょ「………まゆしぃを失望させるのもいいかげんにしてほしいのです」スッ


129: 2011/10/21(金) 00:22:00.25 ID:p5AsyrUx0


まっちょ「今ならまだ戻れるよ? だから、自首しよう?」

まっちょ「まゆしぃも本当はオカリンを許してあげたいのです」

岡部(あ、あと一息………何か、何か……)ガクガクガクガク

まっちょ「だから、オカリン…!!」

岡部「!!……ああ、それと」ガタガタ

岡部「昨日お前が楽しみにしてたジューシーから揚げナンバーワンを食ったのは俺なん…」ガタガタガタガタ


スーパーまっちょしぃ「氏ね」ドウン


  グッシャアアアアアァァァァァァァ


「あああああああああああああああああああああああああ」


132: 2011/10/21(金) 00:24:41.54 ID:p5AsyrUx0


岡部(………ああ、これでいいんだ)

岡部(これだけやれば、俺は紅莉栖が氏んでいると錯覚するだろう)

岡部(俺は世界を騙せる)

岡部(きっと、シュタインズゲートにたどり着けるんだ)

岡部(これで俺は、安心して…………)


まっちょ「………さてと」フッ

紅莉栖「」ガシッ

中鉢「」ガシッ

まっちょ「二人を早く病院に連れて行くのです」ザッ


岡部「!?」

岡部(そん……な…………)ガクッ


133: 2011/10/21(金) 00:26:51.93 ID:p5AsyrUx0


   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「」カツカツ


β岡部「何か叫び声が聞こえたが、一体何なんだ?」カツカツ

β岡部「ここらへんからだな…………」スッ

β岡部「…………え?」スッ


岡部「」ドクドク


β岡部「うわああああああああああっ!?」

β岡部「俺が、氏んでいるううううううっっ!?」


136: 2011/10/21(金) 00:29:17.81 ID:p5AsyrUx0


β岡部(ダルに……ダルにメールするんだ)

β岡部『ラジカンで、俺が刺されたみたいだ。大丈夫かな………』ピッ


       グニョオオオオオォォォォォン


β岡部「!?」



    そしてこのメールはSERNのエシュロンにとらえられ


  ここから岡部による岡部救出のための長い長い旅が始まった……



              -完-


139: 2011/10/21(金) 00:32:32.87 ID:p5AsyrUx0

これで一応終わりにしときます。こういう感じのss書くの初めてで、途中から正直自分でも何書いてんのか
わかんなくなったんですが、最後まで見てくれた方ありがとうございました、そしてお疲れ様でした。

141: 2011/10/21(金) 00:32:42.76 ID:Ld5t/5IO0

訳が分からないよ

143: 2011/10/21(金) 00:34:00.57 ID:MQWRPFpn0

145: 2011/10/21(金) 00:37:36.48 ID:n0Oo8oCK0
乙・プサイ・コングルゥ

引用元: α岡部「誰だ貴様は!?」岡部(しまった!!)