1: 2012/11/11(日) 23:19:45.03 ID:hR3GTT/Y0
戦場ヶ原「立ったら書くわよ」

3: 2012/11/11(日) 23:20:18.03 ID:hR3GTT/Y0
戦場ヶ原「とりあえず今回は原作の時間に合わせるわ。今日は11月11日土曜日、メタ発言をさせてもらうと囮物語と恋物語の間になるの」

羽川「戦場ヶ原さん戦場ヶ原さん。そういうのは会話の中でうまく説明したほうがいいと思うのだけれど・・・」

戦場ヶ原「いいのよ、面倒なことは済ませておくの」

羽川「面倒ならスレ立てしなければいいじゃない」

戦場ヶ原「さあ、短いけれど始めるわよ」

羽川「あ、無視だ・・・」
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5: 2012/11/11(日) 23:21:29.31 ID:hR3GTT/Y0
戦場ヶ原「ふふ、このために今日一日阿良々木君と連絡を取らずにいたのよ」

羽川「このためって・・・何のためよ」

戦場ヶ原「嫌がr・・・悪戯よ」

羽川「悪戯って漢字で書くと一気に悪そうに見えてくるよね」

戦場ヶ原「まあそうね。まあ私は徒に悪戯したくなっただけよ。イ・タ・ズ・ラ」

羽川「私にデレてどうするのよ」

戦場ヶ原「でも羽川さんは阿良々木君におめでとうと言ったのでしょう?だったらあの男は満足よ」

羽川「いや、言ってないよ?」

戦場ヶ原「え?」

7: 2012/11/11(日) 23:22:37.52 ID:hR3GTT/Y0
戦場ヶ原「ど、どうして?本当は阿良々木君のこと嫌いなの?今でも阿良々木君のこと、好きって言える?」

羽川「原作のいい台詞をそんなところで使わないの。そして勿論阿良々木君のことは今でも好きだよ。より好きになってる」

戦場ヶ原「それならなおさら・・・いや、私が言うのもおかしな話だけれど」

羽川「彼女であるあなたより先に祝うことに抵抗があったのよ。強いて言うならあなたのせい」

戦場ヶ原「流石に阿良々木君がかわいそうに思えてきたわ・・・てっきり可愛い女の子たちから祝われ放題かと」

羽川「それに対する嫉妬でこんなことしたの?」

戦場ヶ原「・・・とりあえず神原に連絡してみましょうか」

8: 2012/11/11(日) 23:23:53.50 ID:hR3GTT/Y0
神原『神原駿河だ。神原駿河、今日の夕食はペペロンチーノ』

戦場ヶ原「前に言われた時にはスルーしたけれど、ペペロンチーノはいやらしい言葉じゃないのよ」

神原『ん、戦場ヶ原先輩か。阿良々木先輩にも似たようなことを言われたなあ』

戦場ヶ原「あなたまだ携帯電話を使いこなせていないの?」

神原『ちゃんと通話はできているだろう?』

戦場ヶ原「まあそれはそうだけれど。それはともかく神原、あなた今日が阿良々木君の誕生日って知ってた?」

神原『勿論。と言うか戦場ヶ原先輩が前に嬉々として教えてきたことであろう』

戦場ヶ原「そういえばそうだったかしら。ということは祝ってあげたのね?」

神原『当然。全身全霊、否、全身全裸でもって祝ったぞ』

戦場ヶ原「あなた一体何をしたの?」

11: 2012/11/11(日) 23:26:11.07 ID:hR3GTT/Y0
戦場ヶ原「返答によっては流れなんて無視して嬉々としてあなたの家に危機をもたらすわよ」

神原『戦場ヶ原先輩が私の家に来てくれるのは素直に嬉しいな。しかし大したことはしていない』

戦場ヶ原「御託はいいから早く言いなさい」

神原『御託を並べなければ戦場ヶ原先輩のお宅訪問のコーナーが始まって私の家に来てくれるのだよな?』

戦場ヶ原「どれだけ家に来てほしいのよ。来てほしいのならまずは部屋を掃除なさい。そしてその前に話しなさい」

神原『自室において全裸で阿良々木先輩のことを夢想しながら阿良々木先輩の幸福を祈っていたのだ』

戦場ヶ原「はい?」

神原『ん?何かおかしなところがあったか?』

戦場ヶ原「おかしなところしかないわ」

神原『はて、どこがおかしかったのだろうか』

戦場ヶ原(まあ私と阿良々木君は卒業直後に冥福を祈られる可能性があるのだけれどね・・・)

12: 2012/11/11(日) 23:28:27.20 ID:hR3GTT/Y0
戦場ヶ原「神原、なぜそんなことを祈ったの?何か知っているの?何も知らないのよね?」

神原『いやだから阿良々木先輩の誕生日は知っているぞ』

戦場ヶ原「そうじゃなくて。なんで全裸で祈ったの?」

神原『尊敬する先輩の幸福を祈ることの何が不自然なのだ?』

戦場ヶ原「とりあえず全裸は不自然よね、あなたじゃなければ」

神原『いやいや、ちゃんとした意味があるのだぞ?まず「流石に服を着たい」と思うくらいまで全裸で待機する』

戦場ヶ原「それってあなた以外には到達できない地点じゃないの?」

14: 2012/11/11(日) 23:30:17.48 ID:hR3GTT/Y0
神原『ずばり《乞う、服》と《幸福》をかけているのだ!』

戦場ヶ原「は?」

神原『いや、だから《乞う、服》と《幸福》を』

戦場ヶ原「さようならおやすみなさいじゃあね失礼するわ」

神原『あ、ちょっ』

戦場ヶ原「あ、お祈りしたんだから阿良々木君には今日はおめでとう言わなくていいわよ」

神原『せ、戦場ヶ原先輩待っ

戦場ヶ原「神原も言ってないみたいだわ」

羽川「今思いっきり途中で切ったよね」

17: 2012/11/11(日) 23:33:39.77 ID:hR3GTT/Y0
戦場ヶ原「かけ直したほうがいいの?」

羽川「私に聞かれましても」

戦場ヶ原「しょうがないわね。もしもーし」

神原『ああ戦場ヶ原先輩! よかった、安心してくれ阿良々木先輩だけじゃない。たった今戦場ヶ原先輩のためにも全裸になっ

戦場ヶ原「電波が悪いようね。切れたわ」

羽川「いやいや」

18: 2012/11/11(日) 23:35:19.66 ID:hR3GTT/Y0
戦場ヶ原「これは本格的にマズイわね」

羽川「あ、また無視したね」

戦場ヶ原「もう打つ手がないわ」

羽川「一手しか用意してなかったんだ・・・」

戦場ヶ原「二手打ったじゃない」

羽川「むしろ千日手だったけど」

戦場ヶ原「何か他に手はあるかしら。猫の手も借りたい気分なのよ」

羽川「流石に誰もが思いつくネタだね」

戦場ヶ原「猫の手も刈りたい」

羽川「それは別の作品のネタバレになりかねないからやめて」

20: 2012/11/11(日) 23:39:39.37 ID:hR3GTT/Y0
戦場ヶ原「ああ、あの頃の作品はよかったわね。冒頭でネタばらしに、表紙でネタばらし」

羽川「確かに最近はやらなくなったのかな?」

戦場ヶ原「頃して解して並べて揃えて」

羽川「剥がして断じて転がして」

戦場ヶ原「いや、続けなくていいのよ羽川さん・・・」

羽川「そう?私、結構出夢との関係好きなんだけど」

戦場ヶ原「いや私もだけれど」

22: 2012/11/11(日) 23:42:04.74 ID:hR3GTT/Y0
羽川「その前に私にはあなたが何をしたいのかが分からないのだけれど。ひたすらにメタ発言がしたいわけでもないでしょ?」

戦場ヶ原「中二病でも恋がしたい」

羽川「本当にメタ発言したいだけ? 違うよね?」

戦場ヶ原「というか羽川さんに分からないことなんてあるの?」

羽川「なんでも知っているキャラならともかく、なんでも分かるキャラを押しつけられる筋合いはないよ」

戦場ヶ原「そう言われるとそうかもね」

羽川「まあ、阿良々木君を直接祝った人を探しているんだろうけど。でも何のために?」

戦場ヶ原「いや、阿良々木君があまりに不憫に思えて・・・」

羽川「あなたが真っ先に祝うべきでしょうに」

戦場ヶ原「・・・・・・ちょっとね、まだ早いのよ」

羽川「早い?」

戦場ヶ原「なんでもないわ」

25: 2012/11/11(日) 23:44:28.95 ID:hR3GTT/Y0
戦場ヶ原「しかし本当に困ったわ」

羽川「妹さん達に電話してみる?」

戦場ヶ原「でも迷惑じゃないかしら。今頃誕生日パーティーの真っ最中かも」

羽川「恋愛に関しては他人の迷惑なんて考えなくていいの。私みたいになるよ?」

戦場ヶ原「いや、あの、言葉が重すぎるのだけれど。蟹に重みを返してもらっていなかったら重みの差で多分私氏んでたわ」

羽川「重いは思い、だもんね」

戦場ヶ原「なんだか喋るたびに格の違いを突きつけられる気がする」

27: 2012/11/11(日) 23:45:34.03 ID:hR3GTT/Y0
羽川「で、今まであえてスルーしてきたんだけれども」

戦場ヶ原「何かしら」

羽川「どうして私はここに居るのかな?確か戦場ヶ原さんに呼ばれてきたんだけれど」

戦場ヶ原「分かっているんじゃない」

羽川「どうして私を呼んだのか、よ」

戦場ヶ原「あー、えっと」

羽川「えっと?」

戦場ヶ原「阿良々木君を取られちゃうかなって思ったから」

羽川「何その乙女っぽい台詞」

28: 2012/11/11(日) 23:46:42.12 ID:hR3GTT/Y0
羽川「まあ実際戦場ヶ原さんが変わったのは阿良々木君の手柄、いや戦場ヶ原さん自身の手柄でしょ」

戦場ヶ原「別にそこはどうでもいいのだけれど、問題は友達に対して人格矯正プログラムを施すということ自体にあるでしょう」

羽川「修正と言い換えてみる?」

戦場ヶ原「根本的には何も変わってないじゃない。というか羽川さんもそうやってごまかしたりするのね」

羽川「少し前の私にはできなかったことだろうけどね。猫とうまく向き合うにはストレスをこうやって受け流すことも必要かなって」

戦場ヶ原「それは、いえ、それもあなた自身の手柄よ。阿良々木君なんかの手柄じゃない」

羽川「阿良々木君なんかのって」

戦場ヶ原「間違えた。阿良々木君の手柄なんかじゃない」

羽川「少しの違いだけど印象がだいぶ違うね」

戦場ヶ原「人は勝手に助かるだけ、だったかしら」

29: 2012/11/11(日) 23:48:07.77 ID:hR3GTT/Y0
羽川「というか謝ってごまかしたね」

戦場ヶ原「・・・あまり言葉にしたくないこと、なのかもしれないわ」

羽川「まあ正直に言えば戦場ヶ原さんの考えはなんとなくの察しはついてるよ」

戦場ヶ原「やだ恥ずかしい・・・///」

羽川「私にはない発想かな。私が阿良々木君と付き合っていたとしても、誕生日も普通に接して普通に過ごして普通にバイバイしちゃうと思う」

戦場ヶ原「羽川さんが阿良々木君と付き合うという仮定自体が私には恐ろしい」

羽川「私は阿良々木君と付き合っているあなたが羨ましい」

戦場ヶ原「羨ましいって言葉にはどうして疚しいという言葉が含まれているのかしら」

羽川「含まれているんじゃなくて、裏に疚しさがあるていう解釈でどうかしら?」

戦場ヶ原「なるほど。流石羽川さんね、知識だけでなくそういう頭の回転も比べ物にならない」

30: 2012/11/11(日) 23:49:43.68 ID:hR3GTT/Y0
羽川「さて、そろそろいい時間なんじゃないの?」

戦場ヶ原「どうしよう、なんだか・・・」

羽川「緊張する?」

戦場ヶ原「いえ、そんな感じではないわ・・・」

羽川「じゃあどんな感じ?」

戦場ヶ原「なんだかとっても嬉しいなって」

羽川「それ言いたかっただけでしょ」

戦場ヶ原「むしろ私の声を担当する優秀な声優さんに言って欲しい」

31: 2012/11/11(日) 23:51:09.47 ID:hR3GTT/Y0
羽川「ほらいい加減にしないと私が先に

戦場ヶ原「え?今ほむらって言わなかった?」

羽川「言ってません。あー、電話かけちゃおっかなー長電話しちゃおっかなー」

戦場ヶ原「待って、待ってください羽川さん・・・いえ、羽川様。本当にそれだけはやめてちょうだい」

羽川「冗談だよ。ただ、おかげで私はおめでとう言いそびれることになるんだけど」

戦場ヶ原「それは本当に・・・」

羽川「ふふっ、だから冗談だって。ま、その代わり次にそういう計画立てるときには私に言ってよ。みんなも誘って大きなことしよ」

戦場ヶ原「次・・・、来年ってことね・・・」

羽川「うん、来年も再来年もそれからも。約束だよ?」

戦場ヶ原「・・・ええ、そうしましょう」

羽川「じゃあ、またね」

戦場ヶ原(神様の一件は、まあ羽川さんなら話してなくとも予想くらいはつくわよね・・・)

戦場ヶ原「来年の誕生日を、迎えられるように・・・」

戦場ヶ原「まあ、とにかく今は今日という日よね。さて、」

33: 2012/11/11(日) 23:52:27.22 ID:hR3GTT/Y0
戦場ヶ原「もしもし阿良々木君?私よ戦場ヶ

阿良々木『おっしゃあああああああああああああああああああ!ほら見ろ火憐ちゃん月火ちゃん。ついに誕生日祝いの電話が来たぜ!』

戦場ヶ原「」

阿良々木『あ、ごめん。で、どうしたんだ?』

戦場ヶ原「そんな期待たっぷりの声で言われてもね」

阿良々木『き、期待?ななな、何の話だよ?』

戦場ヶ原「今の会話筒抜けだったわよ」

阿良々木『ああ・・・そうなのか・・・』

戦場ヶ原「妹さん達といるみたいね」

阿良々木『ああ、変わるか?』

戦場ヶ原「いえ、私は阿良々木君と話したいの」

阿良々木『・・・・・・』

戦場ヶ原「悪いけど妹さんたちのいないところに移動してほしい」

阿良々木『・・・分かった』

36: 2012/11/11(日) 23:54:25.27 ID:hR3GTT/Y0
阿良々木『一人になったぜ。あー、影の中には忍がいるけどな』

戦場ヶ原「こよこよ、いえ、阿良々木君」

阿良々木『おう、聞こえてるよ』

戦場ヶ原「もしかして昨日の日付が変わる頃から待ってた?」

阿良々木『まあ、正直に言うとな。少なくとも神原や羽川からはメールでも来るんじゃないかと期待してた』

戦場ヶ原「二人とも忘れてたわけじゃないから大丈夫よ、安心して」

阿良々木『いや、むしろ勝手に僕が期待してただけだしな』

戦場ヶ原「期待して待機してたのね」

阿良々木『上手くない』

37: 2012/11/11(日) 23:56:59.11 ID:hR3GTT/Y0
戦場ヶ原「私も最初は電話をかけるつもりだったのだけれどね」

阿良々木『そりゃありがたいな』

戦場ヶ原「でもまあ、私たちっていつも普通とはちょっと違うじゃない?」

阿良々木『どういう意味だ?』

戦場ヶ原「阿良々木君的には初デートに保護者同伴は予想外だったんでしょう?」

阿良々木『自覚あったのかよ』

戦場ヶ原「で、次のデートで阿良々木君は私に廃墟案内をしてくれたじゃない?」

阿良々木『廃墟っていうか塾跡、いや廃墟か・・・』

戦場ヶ原「感覚ズレてるわよね」

阿良々木『ごめんなさい・・・』

戦場ヶ原「だから今回もズラしてみようかなって思ったの。イタズラしてみようかなって。一周して案外ありきたりかもしれないけど」

38: 2012/11/11(日) 23:58:17.21 ID:hR3GTT/Y0
戦場ヶ原「阿良々木君の誕生日の最後の瞬間は私にちょうだい。その代わりに私の人生の最後の瞬間はあなたにあげるわ」

阿良々木『最後の瞬間って・・・』

戦場ヶ原「勿論遠い未来の話だけれど」

阿良々木『・・・そうだな。数ヵ月後じゃなくて、もっと先だ』

戦場ヶ原「勘違いしないでね、こよこよ。私が一番言いたいのはこんなことじゃないわ」

阿良々木『ん、そうなのか? じゃあ、聞かせてもらっていいか?』

戦場ヶ原「ええ、阿良々木君」

40: 2012/11/12(月) 00:00:00.32 ID:0Ou4nLff0
戦場ヶ原「Happy birthday」

               完

42: 2012/11/12(月) 00:00:57.44 ID:0Ou4nLff0
ああっ、日付超えちゃった・・・

43: 2012/11/12(月) 00:01:23.29 ID:a5aR/sd30
乙ww

49: 2012/11/12(月) 00:06:35.65 ID:RjtqBzlE0
おつ

引用元: 戦場ヶ原「さて阿良々木君の誕生日も終わることだけれど」