385: 2011/10/27(木) 00:06:13.34 ID:BvaLQg+n0

マミ「お友達100人できるかな」【前編】

マミ「痛ッ……最後は全力の攻撃だったみたいね…ちょっと傷が深いかも……」

さくら「大丈夫デスカ?」

マミ「平気よ、これくらい魔法で……」

ゆま「てぇーい!マミ大丈夫?」パアァァ

マミ「えっ傷が…?ゆまちゃん、どうしてここに?」

ほむら「魔法少女としての経験を積ませるために私が指導していたのよ…ちなみに、さやかも同じように杏子に指導されてるわ」

ゆま「ゆまはキョーコに教えてもらいたかったのに……」

ほむら「近接武器同士の方が指導しやすいでしょう?」

ゆま「ゆまだって接近戦の方が得意なのに」ブツブツ

ほむら「それで、マミさんはどうしてここに?このあたりに魔女の反応があったのだけれど、魔女にやられたのかしら?」

さくら「イエ、コレはキリカさんの攻撃によるものデス」

マミ「さくらちゃん!」

ほむら「……どういうこと?どうして呉キリカと接触しているの?」

388: 2011/10/27(木) 00:12:46.57 ID:BvaLQg+n0
私達は事情を説明した

ほむら「なるほど……無駄なことをするのね」

マミ「暁美さんまで!呉さんだって悪い人じゃないはずなのよ……ただ、ちょっと道を間違えてるだけなの」

ほむら「とにかく、これで二人は危機感を覚えたはず……まずいわね、まどかの身に危険が迫ることになるかもしれないわ」

マミ「私の責任だもの……今から美国さんの家に行くわ。場所は暁美さんの資料に書いてあったところのはずね」

ゆま「そんな…無茶だよマミ!だって、二人とも悪い人なんでしょ!?危ないよぉ」

マミ「大丈夫、話せばきっと分かってくれるはずなの……彼女達の目的も、最終的には私と同じ、世界を救うことなんだもの」

ほむら「私達も行くわ。杏子とさやかにも連絡を取って、それから皆で――」

マミ「下手に大人数で行くと嫌われるわよ……私とさくらちゃんだけで十分」

ほむら「……ならせめて、外で待ってるから…危険があれば、迷わず呼んでちょうだい」

マミ「ありがとう……さ、行くわよさくらちゃん!」

さくら「合点承知の助でありンス!」

マミ「江戸っ子っぽいわよ」

389: 2011/10/27(木) 00:14:42.25 ID:BvaLQg+n0
マミ「ここね……」

随分と大きな屋敷だった
そして、その庭先で、彼女は優雅にお茶を嗜んでいた

織莉子「ようこそおいで下さいました」

マミ「あなたが、美国織莉子さんね?」

織莉子「そうです……あなた達が来ることは分かってましたわ」

マミ「初めまして、私は巴マミ。こちらが道明寺さくらさん…そして、それが未来を見る力、というやつなのね?」

織莉子「はぁ……キリカから聞いた通り、やっぱりあなた達は私達の邪魔をするのね」

マミ「邪魔とは失礼ね……私達の目的は同じところにあるのよ?世界を救う、ということはね」

織莉子「無理よ…ワルプルギスの夜、あの魔女は決して倒せない……そして、もし仮に倒せるとすれば、それは最悪の魔女となる彼女だけ……」

マミ「あなたの未来視、どこまでが確かだという自信があるのかしら?」

織莉子「あなた達が来るということは分かっていたと、最初に申しましたわ?確かだったでしょう?」

392: 2011/10/27(木) 00:17:37.30 ID:BvaLQg+n0
キリカ「おやぁ?こっれはこれはお早い再会だねぇ、邪魔者と邪魔者の友人さん?そんなに氏にたかったのかい?」

織莉子「キリカ、少し静かにしていなさい。客人のお話は途中なのよ?」

キリカ「うっ……織莉子もそうやって私を子ども扱いするんだね!ひどいよひどいよ!そんな織莉子が……私は大っ好きだよ!」

さくら「相変わらず素晴らしい愛の振りまき具合デスネ、中々興味深いデス」

マミ「美国さん、単刀直入に言わせてもらうわ……鹿目さんから手を引いて」

織莉子「それは無理な相談よ、もはや彼女を始末するしか道は残されていないの…あれを世に解き放ってはいけないのよ」

マミ「今まで私達は、鹿目さんを魔法少女にしないよう様々な手を打ってきたわ     そして、ワルプルギスの夜を私達の手で倒してしまえば、それでいいでしょう?」

織莉子「無理だと言っているのに……あれはあなた達5人の力をもってしても倒せるものではないのよ?」

マミ「5人?おかしなことを言うのね、あなた
   さっき呉さんに言った通り、この街には私、暁美さん、美樹さん、佐倉さん、ゆまちゃん……」

マミ「そして、呉キリカさんと美国織莉子さんの、全部で7人よ」

マミ「あなた達は戦闘に参加しないつもりなのかしら?」

394: 2011/10/27(木) 00:20:33.92 ID:BvaLQg+n0
織莉子「………なるほど、言われてみればそうね。盲点だったわ」

マミ「なら、私たち全員で戦闘に挑めば勝てる確率は上がると思わない?」

織莉子「それはきっと無理よ……その場に私達がいる未来が見えないということは、私達はもうきっとこの世にいないのね」

マミ「それは……魔女になってしまうということかしら?」

織莉子「……それは分からないわ…でも、見えないということは、いないということに間違いないのよ」

キリカ「そんなぁ!織莉子が氏んじゃったら私も氏ぬよ!腐って果てちゃうよ!」

マミ「……どうしてそんなに簡単に未来を諦められるの」

織莉子「諦めてなんかいないわ……鹿目まどかは、必ず排除してみせる…例え私達がどうなろうと」

織莉子「それが私の生きる理由なのだから」

マミ「ふぅ……どうしても鹿目さんを頃すというのなら、私にも考えがあるわ」

キリカ「やれやれ…ようやく君と殺り合えるんだね?」

マミ「美国さん、私と…私達とお友達になりましょう?」

395: 2011/10/27(木) 00:23:53.77 ID:BvaLQg+n0
オリキリ「…………はい?」

さくら「マミさん、私最近思うのデスガ、そんな風に見境なく友達を迫るのは何と言いマスカ……
    いたいけな少女を狙う不審者みたいで不気味デスヨ?」

マミ「なっ、何言ってるの!?お友達に誘うくらい普通でしょ!?」

さくら「いえ、デスカラ誰かれ構わずというのがデスネ……」

織莉子「あなた……ひょっとしてどこか悪いんじゃないかしら?頭とか」

マミ「大きなお世話よ!」

織莉子「仮にも私達は敵のはずなのに、しかも魔法少女同士でなんて……どうすればそういう発想になるのか甚だ疑問だわ」

キリカ「織莉子、やっぱりこいつらやっちゃっていいよね?私は相手にするのが疲れるよ……」

マミ「あなたにだけは言われたくないわ……それに、まだ落とし物を見つけてあげたお礼、貰ってないわよ?」

さくら「自分で言い出しマスカ……ナントいうか、必氏デスネ」

マミ「それは言わないで!」

織莉子「落とし物…?キリカ、どういうことかしら?」

キリカ「えっ!?いや、その、それはだね、織莉子、なんというか、あの、えっとね……」

397: 2011/10/27(木) 00:27:50.19 ID:BvaLQg+n0
織莉子「酷い人ね、私が差し上げたプレゼントを落として、あまつさえ私達の邪魔をする人に見つけてもらったなんて」

キリカ「織莉子ぉ~、そんなこと言わないでよぉ~…うぅぅぅうぅ……そっか……だったら邪魔者を消してしまえばいいんだね!」シュパアァ ヘンシーン

マミ「なんでそうなるのかしら」

織莉子「そうね、鹿目まどかのついでに消してしまいましょうか」シュパアァ ヘンシーン

マミ「交渉決裂ね……ところで二人とも、ソウルジェムが傷つくと私達も痛みを受けることは知ってたかしら?」

織莉子「なんとなくね……さあ、あなたも変身しないの?」

織莉子「――っ!?な、何!?あなた一体どういうつもりなの!?」

マミ「あら、私が何をしようとしたのか分かっちゃったのかしら」ポイッ

キリカ「なんだい?あっさり氏んでくれるってことかい?ソウルジェムを手放すなんて」

さくら「よろしいのデスカ、アレを放り投げてしまって」

マミ「こうでもしないと私が敵意を持ってないことも戦う気がないことも、分かってもらえないでしょう?」

398: 2011/10/27(木) 00:30:35.19 ID:BvaLQg+n0
さくら「残念ながら、アノ距離デスと私の静止も間に合うか分かりマセンので、
    最悪地球は終末を迎えるというコトにナリマスがあしからず」

マミ「それも仕方ないわね……ここで二人とお友達になれずにワルプルギスの夜と戦っても、きっと勝てないわ」

マミ「そのままもし未来に帰ることができたとしても、私は後悔したまま生きていくことになるでしょうね
   多分、チャンスを生かせなかったことに絶望するわね」

さくら「まあ、私も努力はシマスが……」

キリカ「よく分かんないけど、壊すよ?バラよ?いいよね?いいんだよね!?」

織莉子「キリカ!!」

キリカ「っ!?」ビクッ

織莉子「ちょっと待ちなさい…………あなたは、一体何がしたいの?」

マミ「巴…巴マミよ」

織莉子「……巴さん、質問に答えてくださる?」

マミ「少なくとも、これで私があなた達の味方になりたいということは伝わったかしら?
   しまったわね、せっかくだからお茶菓子でも持ってくればよかったわ」

さくら「マミさん、ソレだと打算的に思われマセンカ?」

マミ「そ、そんなつもりじゃないのよ…?ただ、一緒にお茶できたらなってだけで……」

400: 2011/10/27(木) 00:32:59.81 ID:BvaLQg+n0
マミ「それに!二人のことをもっと知りたいなって思ったの!ほら、私ったら友達になりたいって言っておきながら、全然知らないんだもの」

織莉子「あら、でも私達の名前や目的は知っていたわよね?」

マミ「あれは例外よ!お友達になるのには、あんまり必要ないものだし……」

キリカ「私は君のことを知りたいだなんて思ってないけどね」

マミ「そうね……それはどうすればいいかまた考えましょうか」

キリカ「ここで壊れる人が何を言ってるんだい……?」

織莉子「…………あなたは、私のお父様がどんな人だったか知らないの?」

マミ「美国さんのお父さん?……知ってるけど、それがどうかしたかしら?」

織莉子「!……」

マミ「私は、今のあなた達と話してみたいの……それじゃ駄目かしら?」

405: 2011/10/27(木) 00:45:47.28 ID:BvaLQg+n0
織莉子「……ふぅ~………キリカ」

キリカ「おぅ……やっちゃっていいの?」

織莉子「返してあげましょう」

キリカ「なっ!?織莉子ぉ~、いいの?」

織莉子「少しこの人に興味が湧いたわ、今日のところは引き上げてもらいましょう」

キリカ「チッ……どうぞ、邪魔者」ポイッ

マミ「ありがとう……明日また来るわね」

さくら「学校はドウスルおつもりで?」

マミ「一日くらい休んだって変わらないわ……勉強に関してはね」

織莉子「ホントあなた変わってるわね……あっ、私もあのお店のチーズケーキ好きなの」

マミ「あら、また未来を見たのね?私がケーキを買ってくるっていう」

さくら「ただの催促ともとれマスガ」

408: 2011/10/27(木) 00:49:46.78 ID:BvaLQg+n0
マミ「さてと、今日はそろそろお暇しましょうか……帰りましょうさくらちゃん」

さくら「せっかくデスノデ、次は織莉子さんの愛を聞かせてもらいマショウ」

織莉子「さようなら」フリフリ

キリカ「いいーーーーっだ!!」


ほむら「大丈夫だったの?」

マミ「明日会う約束を取り付けたわ」

ゆま「マミすごっ!」

マミ「私達のことは気にしないで……少し、ほんの少しだけど、心を開いてくれそうだから」

ほむら「……分かったわ、彼女達のことは任せたわ。頼んだわよ、道明寺さくら」

さくら「善処しマショウ」

さくら「ちなみに、キリカさんの親愛度はいかほどなのデス?」

マミ「んー、2割といったところね……まあ、私の親愛度もそんなに高くはないけれど」

さくら「時間がかかりそうですね」

マミ「ワルプルギスの夜が来るまでに、なんとかなるといいのだけれど……」

411: 2011/10/27(木) 00:51:17.30 ID:BvaLQg+n0
さくら「マミさんはグループセットは使わないのデスカ?」

マミ「あっ……忘れてたわ」

さくら「ヤレヤレ、宝の持ち腐れトハせっかくの機能が泣いてしまいマス…正常に動作シテいるカ確認したいのデスガ」

マミ「明日ちゃんとやるわよ……そういえば、さっきのあれ嘘なんでしょ?」

さくら「アレ、とは?」

マミ「制止できるかどうか分からないっていうやつ……暁美さんに聞いてたけど、時間を止めれば余裕だったんじゃないの?」

さくら「……ナルホド、ソノ手がありマシタカ」ポン

マミ「あれ!?忘れてた…の?てっきり私の覚悟を理解してもらうために手を貸してくれたのかと」

さくら「カ、勘違いしないでよネ!別にあんたのタメに言ったコトじゃナイんだからネ!!」

マミ「どこかで聞いたことあるような台詞ね」

翌日、私達は学校を休み、美国さんのご希望通りにチーズケーキを買って行った

413: 2011/10/27(木) 00:54:20.19 ID:BvaLQg+n0
キリカ「流石織莉子の言った通りだ、ほんとに来たよ」

マミ「巴マミよ、呉さん」

さくら「道明寺さくらデスヨ、キリカさん」

キリカ「うへぇ…織莉子以外のことを覚えるのは御免なんだけどなぁ」

織莉子「私は覚えてるわ。キリカも覚えてあげなさい」

キリカ「織莉子がそう言うんなら……」

マミ「ほら、『U&me』のチーズケーキよ?他にもいろいろ買ってきたし、みんなで食べましょうか」

織莉子「ありがとう……キリカ、お茶を淹れるから手伝って?」

キリカ「分かったよ理解したよ、織莉子」

マミ「あ、私にも手伝わせて?でもその前に……美国さんにセット!」カチッ

美国さんが紅茶を入れ呉さんがケーキを切り分け私がお皿などの準備

さくらちゃんはじっと座って今か今かと待っていた

マミ「こんなところね」

416: 2011/10/27(木) 00:57:14.05 ID:BvaLQg+n0
織莉子「キリカ、紅茶に砂糖は何個入れる?」

キリカ「3個!それからジャムも3杯!」

マミ「まるでシロップを飲んでるみたいね……」

さくら「私もそれでお願いシマス!私も甘いのは好きデスヨ!」

キリカ「邪魔者の……ああー、あれだ、道明寺も分かってるね!」

マミ「ふふっ……さ、食べましょうか」

それから私達は以外にも普通にお話をした
美国さんとは話が合うし、さくらちゃんと呉さんも何やら相性が良さそうだった

ただ、私と美国さんが話していると呉さんに嫉妬深い目線を送られることもしばしばだったので、なるべく皆で話すようにしていた

さくら「ところでマミさん、親愛度のほうはいかがデスカ?」

マミ「さくらちゃん、声が大きいってば……」

織莉子「何の話?」

マミ「ううん、なんでもないのよ」

マミ「二人がいるから後で確認しましょう……ここでそんな話してたら怪しまれるわ」ボソボソ

さくら「仕方ないデスネ。まだ説明はできておりマセンガ、一応正常動作しているようですカラ良しとしマショウ」

マミ「だから声が大きいってば!」

417: 2011/10/27(木) 00:57:49.01 ID:BvaLQg+n0
それからもしばらく他愛のない話をしていたが、ふと口火を切ったのはさくらちゃんだった

さくら「オ二人はドノようにお知り合いになられタのデスカ?」

織莉子「……あなた達には関係ないわ」

キリカ「出合いだの別れだのをいちいち気にしてたら世界は回りまわって夜を迎えちゃうよ」

マミ「……さくらちゃん、デリケートな問題みたいだからあんまり聞かない方がいいわよ」ヒソヒソ

さくら「ソレデハ、ちょっと話しヤスクしてみマショウカ」ポチッ

織莉子「あれはこの間のことなんだけどね~、一人街を歩いていたらね~」ホワー

キリカ「私が織莉子を見つけてさ~、いつかのお礼も兼ねて話しかけたらさ~」ホワー

マミ「さくらちゃんまた毒電波を使ってるの?あんまり感心できないわよ?」

さくら「デハ消しましょうか?チナミニ強制させてるワケではありマセンよ?あくまで話しヤスイ気持ちにしただけデスノデ」

織莉子「私はびっくりしちゃってね~」ホワー

キリカ「それを言うなら私も驚いたよ~」ホワー

マミ「……ごめんなさい二人とも、もう少し見てみたいわ……」

418: 2011/10/27(木) 00:58:47.29 ID:BvaLQg+n0
マミ「そう……そんなことがあったの」

キリカ「あんまり言いたくなかったんだけどね~、道明寺がどうしても聞きたいっていうから仕方なくね~」ホワー

織莉子「うふふふ、あんまり面白くなかったかしら~?」ホワー

さくら「イエ、大変興味深いオ話しデシタ」ポチッ

織莉子「……あら?私、どうしてあなた達にあんな話を……」

キリカ「うっがああぁぁぁあーー!!!!!不覚不覚ふっかっくだああぁあああーー!!なんで私ががががが!!!」ガシガシ

マミ「落ち着いて二人とも!私は全然気にしてないから!」

キリカ「とぉおおおもえええぇええ!!それは私達の愛が粉々プリングルス以下の存在って言いたいのかい!?」

マミ「そんなこと言ってないから!!」

織莉子「キリカ、静かにしてちょうだい?」

キリカ「ぅぅううう……」

420: 2011/10/27(木) 00:59:47.57 ID:BvaLQg+n0
マミ「いい話だったわよ。二人の愛の深さがとても伝わってきたもの」

キリカ「フンだ、どうせ君にはそんな相手もいないさびしんぼなんだろ?」

さくら「失礼ナ!マミさんは確かニ一人で下校しタリ一人で魔女と戦っタリ一人で大きいけーきを買って食べタリしてきましたガ、
    決してさびしんぼではありマセンヨ!」

マミ「さくらちゃんの方がよっぽど失礼よ!?それに、今はもうそんなことないもの!」

キリカ「ふぅーん……あっそ」

マミ「……興味0ね」

織莉子「あなたは本当に酔狂よね、私達の正体を知っていて何をしてきたのかも知っていて、それでもなお私達に踏み込んでくるなんて」

さくら「エエ、コレも不器用なマミさんなりの愛情表現なのデス。許してあげて下サイ」

マミ「それ星野さんの台詞でしょ!」

421: 2011/10/27(木) 01:01:05.54 ID:BvaLQg+n0
織莉子「私はたくさんの人を頃してしまったの……今さら無駄にはできないわ
    なんとしてもあの災厄を断つ、それが私の生きる理由だもの」

マミ「美国さん……何でも一人で背負わないで?重すぎるものを持っているなら、私も持つから
   そうすれば、少しは楽になるでしょ?」

マミ「あなた達のやってきたことは間違っていたかもしれない……でも、まだ間に合うと思うの
   私も一緒に背負ってあげるから…だから、一緒に手を取って戦ってほしいの」

織莉子「…………へぇ、あなたはキリカと同じことを言うのね」

マミ「へ?」

キリカ「パクったなこのパクリ野郎!!パックリ頭から割ってやろうかぁあん!?」

マミ「待ってよ、わけが分からないわ!」

織莉子「キリカも言ってたわよね?」

キリカ「えぇ?……そりゃ、似たような言ったけど」

423: 2011/10/27(木) 01:04:36.22 ID:BvaLQg+n0
織莉子「キリカはね」

『重すぎる荷物を持ってるようなものかな?なら、私が半分持ってあげよう』

『だから、一緒に行こう』

織莉子「って言ってくれたのよ」

さくら「キャー!情熱的な告白デスネ!!」ヒューヒュー

キリカ「やめてよ織莉子ぉ~こっ恥ずかしいってば!」

マミ「それって私の台詞も恥ずかしかったってこと…?」

さくら「マミさん今さらデスカ?」

マミ「そんなに頻繁に言ってないわよ!?」

マミ「……でも、二人で持つより三人で持った方が軽くなるわよね?」

その時、私達の間に緊張が走った

この気配は、恐らく魔女がすぐ近くに――

426: 2011/10/27(木) 01:11:53.53 ID:BvaLQg+n0
vs鎧の魔女

マミ「白昼堂々人の家に登場なんて、いい度胸してるじゃない」

キリカ「ああ、前からあるといいなって思ってたんだよね、この家にあると言いなってさ
    ブルジョワは家に鎧を置くのがしきたりなんでしょ?」

織莉子「初耳だわ……」

さくら「ヤレヤレ、オ茶の邪魔はしないで貰いたいデスネ」ズズー

キリカ「フン、こんな奴私一人で十分だよ」

織莉子「えぇ、任せるわ」

美国さんは変身もせず、座ったままお茶を嗜んでいた

呉さんはというと一人で特攻し、凄まじい速度で魔女を斬り裂いていた
やはり攻撃に関しては流石と言うべきである

織莉子「――!キリカ後ろよ!」

マミ「危ないっ!!」

私はとっさに銃撃で、呉さんに迫っていた後ろからの攻撃を防いだ

キリカ「余計なことはしなくていいんだよっ!!!!

魔女はそのまま粉々に砕け散った

428: 2011/10/27(木) 01:18:53.47 ID:BvaLQg+n0
マミ「!!織莉子さん!」

織莉子「!」

魔女の欠片が危うくテーブルにぶつかりそうになり、私はリボンで縛り上げて落下を食い止めた

キリカ「全く、私達の邪魔をするなんてとんだ間女だよ」

マミ「さくらちゃんも怪我はない?」

さくら「大丈夫デス、けーきも無事デスヨ」モシャモシャ

織莉子「……ねえ、今」

キリカ「やっほー!グリーフシードゲットしったよー織莉子!」

マミ「やったわね!……私はいいから、キリカが使って?」

キリカ「?元よりそのつもりだけど、何を血迷っているんだい君は?」

マミ「……そこまで言われるほどかしら?」

430: 2011/10/27(木) 01:24:13.67 ID:BvaLQg+n0
織莉子「……巴さん…今私のこと、なんて?」 ピピピ

マミ「今…?……あっ!」

そういえば、どさくさに紛れてつい名前を呼んでしまったのだった

マミ「ごめんなさい、二人とも名前で呼び合ってるからつい……それにほら、このほうがお友達っぽいかなって」

マミ(実際名前とかあだ名で呼んだら仲良くなれた、ってこともあったものね)

キリカ「うわぁ、グリーフシードが黒くなっちった」

さくら「ちょっとソレを見せてくれマセンカ?」

キリカ「構わないよ、ほれ」ポイッ

さくら「ナルホド……これ貰っても宜しいデスカ?是非研究したいのデスガ!」

マミ「さくらちゃん、それを放っておいたら魔女が孵化するわよ?危険だからやめた方がいいわ」

キリカ「???いいけど、研究だなんて素人にできるわけないじゃん」

432: 2011/10/27(木) 01:29:26.82 ID:BvaLQg+n0
さくら「ご心配には及びマセン、母船に送って管理シマスので」シュイン

キリカ「へぇ、道明寺は手品師だったの!?そいつは凄い、是非巴もワンツースリーで消してみてくれないかな?」

マミ「どういう意味よ!!……まあ、さくらちゃん達なら大丈夫そうだけど」

織莉子「――!あっ…これは、まさか…………いえ、でも何かが違う……何かしら……」

キリカ「お、織莉子…?」

織莉子「…………未来が見えたの…ワルプルギスの夜が消滅していく結末……」

マミ「!それは……誰が倒したの?」

織莉子「………8人の魔法少女よ」

マミ「8人?」

さくら「現在この街にいる魔法少女ト数が合わないノデハ?」

織莉子「でも、誰も魔女にはならなかった……それに、1人だけ私達と違って何かがおかしかった」

433: 2011/10/27(木) 01:30:54.28 ID:BvaLQg+n0
キリカ「それより織莉子!そんな未来今まで見たことなかったんじゃないのかい!?」

マミ「そうよ、織莉子……それってつまり、私達と一緒に戦ってくれるつもりになってくれたのね」

織莉子「……それが私の運命となってしまったのなら、私は受け入れるつもりよ」

マミ「ありがとう織莉子!」

キリカ「そ、そんなぁ~」

マミ「キリカ」

キリカ「……なんだよ巴」

マミ「お願い、私達と一緒に戦って」

織莉子「キリカ……私と一緒に来て」

キリカ「えぇ~!?……ん~、あ~、え~…………」 ピピピピ

キリカ「分かったよ、織莉子がどうしてもっていうんなら、私も協力するよ、うん」ポリポリ

436: 2011/10/27(木) 01:35:10.62 ID:BvaLQg+n0
マミ「キリカ!ありがとう…ほんとにありがとう!」

キリカ「言っとくけど!手を組むだけだぞ!べっつに友達なんてもんになるつもりはないからな!!!」

ピカッ

キリカ「そこんとこ間違えるなよっ!!」

マミ「……そうね、それでもいいわ」

マミ(私の気持ちを受け入れてくれただけで、今は十分よ)

さくら「やりましたネマミさん。詳しい説明抜きにグループセットを使いこなすとはオ見事デス!!」

マミ「詳しい説明…?」

さくら「夢のはーれむにまた一歩近づきマシタネ」

マミ「そんなもの目指してないわよ!」

キリカ「巴……流石の私もそれは引くよ」

マミ「あなたねぇ!」

438: 2011/10/27(木) 01:43:35.44 ID:BvaLQg+n0
マミ「とにかく、二人ともありがとう……今度魔法少女の顔合わせ会をやりましょう」

キリカ「はぁ!?なんで私がくだらない慣れ合いを――」

織莉子「参加しましょう」

キリカ「織莉子ぉ!?ほんとにどうしちゃったんだよぉ……なんで急に乗り気なのさ?」

織莉子「協力するというのなら当然の選択よ、あなたも楽しみましょう?」

キリカ「うへぇ……」

織莉子「ねえ、そろそろお昼だけれど…軽いものを用意するから食べて行かない?」

マミ「いいの?……なら、お言葉に甘えさせてもらうわ」

それから軽い昼食を取った後しばらく雑談し、私達は帰ることにした

マミ「今日はありがとう。また連絡するから……それじゃあ、またね」

さくら「お邪魔しマシタ」

織莉子「さようなら」フリフリ

キリカ「フンだ」

織莉子「…………それにしても、あれはどういうことだったのかしら……」

439: 2011/10/27(木) 01:45:24.57 ID:BvaLQg+n0
マミ「そうだわ、暁美さん達に連絡しとかないと……」

さくら「予定より早くオ友達になれましたネ。順調過ぎて気持ち悪いくらいデスヨ」

マミ「そこまで言わなくっても……」

マミ「ところで、グループセットの詳しい説明って一体何なの?」

さくら「ンー……ソレはまたオ使いにナラレた時にした方がよいかト」

マミ「それもそうね」

暁美さんが言ったように敵になることもなく、無事に友達になることができた

もう私がいた世界とは何もかもが違う

最後に織莉子が言った8人という言葉も気になるけれど、きっとワルプルギスの夜も倒せるだろうと思う

いえ、必ず倒して見せる

━現在友達23人━

442: 2011/10/27(木) 01:51:39.51 ID:BvaLQg+n0
ワルプルギスの夜襲来、そのちょっと前の休日

さくら「本日はワザワザ電車を乗り継いで、ドチラにお出掛けなのデスカ?」

マミ「もうすぐワルプルギスの夜が来るじゃない?そうなったらいろいろと忙しくなりそうだから、その前に会っておこうと思って」

さくら「ホゥ、一体誰なんデス?もしや未来の旦那様を迎えに…!?」キラキラ

マミ「なんの話よっ!?相生先生よ、相生先生!
   本当は未来に一度帰ったあの日から会ってみたいと思ってたんだけどね」

さくら「なーんだ同性かよ…チッ、つまんね」

マミ「さくらちゃんそんなに口悪かったかしら…?」

私達は一度相生先生に聞いたことがあった記憶を頼りに、時定駅で降りた
このあたりの高校に通っていたらしいのだが

マミ「とは言っても、そう簡単には見つからないわよ――あっ」

\アリガトーゴザイマシター/
ゆっこ「フッフッフー……今の私にかかれば大工コーヒーでの注文など、所詮明日の私への踏み台でしかないのだよ……」ブツブツ

さくら「どうかしマシタカ?」

マミ「……いえ、流石相生先生だわと思って」

444: 2011/10/27(木) 01:58:21.12 ID:BvaLQg+n0
マミ「運よく見つけたと言っても、なんて声かけるべきかしら……いきなり近づくのも不自然だし」

さくら「驚きデス、マミさんにもソノような気持ちがあったのデスネ。すとーきんぐ行為は堂々としておられマスガ」

マミ「さくらちゃん、最近辛辣すぎない?」

マミ「知り合いならともかく、完全初対面の人に話しかけるのって難しいわね……」

さくら「いつまでもウジウジしないノ!勇気を出して告白しに行くのヨ!」バシバシ

マミ「痛ッ…今度は何キャラなのよ……」

さくら「コノ国には当たっテ砕けろ、トイウ素晴らしい諺があるトカ?」

マミ「砕けたら駄目じゃない!」

ゆっこ「おっ、ヒカルちゃんだー!スラマッパギー!!」

さくら「ア~ア、ドウヤラお知り合いと出会ってしまったようデスヨ。これでますます声がかけ辛くなりマシタネ!」

マミ「しまったわ……どうすればいいかしら……」

446: 2011/10/27(木) 02:00:31.06 ID:BvaLQg+n0
ヒカル「あらあら…珍しいこともあるのね……ゆっこ、後ろの人を見てみて」

ゆっこ「えっ?なになに?後ろの人がどうかしたの?」

マミ「あれ、もしかして私のこと?」

「…………」

ゆっこ「ああーーーーっ!!!!それっ!それー!!」

マミ「?………あっ!?」

相生先生の左腕に巻かれていたもの

それは間違いなく、私の身につけているものと同じ、『カウンター』だった

マミ「どういうことなの…?私以外にも、未来から来た人がいたっていうの……」

448: 2011/10/27(木) 02:07:46.31 ID:BvaLQg+n0
ゆっこ「良かったー!私以外にも未来から来てた人がいたんだねー!
    私一人だったら今頃地球は滅んでたかもしれないもんね!!握手握手!」

マミ「はぁ……そうね!まあ、なんにしても、また会えてうれしいです、相生先生!」

ゆっこ「あれぇ?私まだ名乗ってないのに……私達、どこかで会ったことありましたっけ?」

マミ「えっ?だって、私達二人で小学校で先生を……」

ゆっこ「えぇ!?そりゃ、私も学校の先生やってましたけど、あなたみたいな人はいなかったような……」

ゆっこ「あっ、もしかして荒井先生!?壮絶なイメチェンでもしたとかですか!?」

マミ「いや、私の名前は巴マミですけど……相生裕子さん、よね?」

ゆっこ「い、え~す!そうだよねえ、荒井先生男の人だしねえ」

マミ「誰と間違えられたのよ」

ゆっこ「……でもでも、これってなんかおかしくないですか?だって、あなたも未来から来た『レポーター』なんですよね?」

マミ「レポーター?」

ヒカル「ゆっこ、レポーターじゃなくて『リピーター』よ」

ゆっこ「そうだっけそうだっけ?ついうっかり……」

449: 2011/10/27(木) 02:13:49.64 ID:BvaLQg+n0
マミ「ちょっと待って、状況を整理しないと何がどうなってるのかさっぱり分からないわ……」

マミ「とりあえず自己紹介をしましょう。私は巴マミ。
   今は15歳だけれど、元の世界では30歳、桜井小学校で教員をしているの」

マミ「そしてある日、宇宙人達に友達を作れという試験を与えられて、タイムスリップしてこの世界に来たの」

さくら「私がマミさんの監視役デス。コノ世界では道明寺さくらと名乗っておりますので、さくらちゃんとでも呼んで下サイ」

ゆっこ「私は相生裕子、同じく未来だと31歳で、えーっと、私の場合は高崎小学校で働いてて……
    あっ、麻衣ちゃんは中村小なんだけど…って知らないかな?」

ゆっこ「未来から来た理由は一緒って感じかなー……そうそう今は時定高校に通ってるの!
    なんかねー、元々小学生まで遡るらしかったんだけど、変な都合で高校生になっちゃったんだってさ
    高校生は大変なんだから、そこんとこ気を使って欲しいもんだよね」

マミ「そ、そうね……」アハハ

ヒカル「私はヒカル、笹山ヒカル。ゆっこの監視役よ……ヒカルちゃんって呼んでね」

マミ「んー、とりあえず、ここで話すのもなんだから、どこか落ち着けるところに移動しない?」

さくら「出タ!マミさんの必殺、お茶しながらの勧誘とーく!!」

マミ「出たとか言わないでよっ!」

ゆっこ「いいねいいねー!ほんじゃあまあ、また大工コーヒーに行っときますか!」

452: 2011/10/27(木) 02:19:09.44 ID:BvaLQg+n0
ゆっこ「ねえねえどうだった?私の華麗なる注文っぷりは?見惚れるほど鮮やかだったでしょ!?」

マミ「え、えぇ、まあ……」

ゆっこ「流石は私……もはや救世主としての勢いはとどまるところを知らないってことかな!!」

マミ(未来でも自慢されたことあったけれど、一体何がそんなに自慢だったのかしら…?)

ゆっこ「で、何話すの?」

マミ「それなんだけど…相生先生の時の首相って誰だった?」

ゆっこ「えぇー?誰だっけなー……うーーーん………んーーーーー……」

マミ「……あの、質問変えようか?」

ゆっこ「見くびらないで!仮初にも、私だって何時までも馬鹿だったわけじゃないんだからね!」

マミ「そこまで言ってないのだけれど……」

ゆっこ「そうそう思い出した!確かウロフチ首相だよ!」

マミ「うーん、そこからすでに私がいた世界と違うわね……
   私の世界だと、その人は既に暗殺されちゃってアラフサって人が首相になってるのよね」

ゆっこ「何それ怖っ!!」

453: 2011/10/27(木) 02:24:21.00 ID:BvaLQg+n0
マミ「さくらちゃん達がいつだったか言ってたわよね……この時間を中心に無数のパラレルワールドが広がっているって」

さくら「ハイ、幾つもございマス。無駄に増やさぬようにしておりマスし」

ヒカル「私達はパラレルワールドの存在を認識しているの」

マミ「つまり、私と相生先生の時間軸は全く違うってことね」

ゆっこ「?…ドユコト?」

店員「お待たせしましたー」コトッ

店員に運ばれてきたコーヒーで一息入れ、説明を再開する

マミ「とある事情で数多くのパラレルワールドが出来上ってしまった……
   戻ってきたこの世界は共通していても、未来は二人とも別々の世界」

マミ「だから、相生先生が来た未来では私と面識がなくっても何ら不思議じゃない
   ひょっとしたら、私が既にいなくなっている世界なのかもしれないわ……」

さくら「見て下サイ、持ってきた角砂糖デたわーを作りマシタ!」

ヒカル「凄いわ、何十段あるのかしら」

ゆっこ「おおー!さくらちゃんスゴイ!」

マミ「私の話聞いてるの…?」

455: 2011/10/27(木) 02:33:03.58 ID:BvaLQg+n0
ゆっこ「ようするにー、私らは別々の世界だから知らない者同士なのは当たり前、ってことでしょ?」ズズー

マミ「そうね…いわば私達は無関係だから、多分どちらかが試験に合格しても互いの世界に影響はないってことよね」

ゆっこ「ブーーッ!!!」

マミ「ちょっ、相生先生大丈夫ですか!?」

ゆっこ「ゲホッゲホッ…だ、大丈夫……ちょっとびっくりしただけだから……しまったー!謀られたー!」

マミ「誰に…?」

ゆっこ「そっかー、結局私が頑張るっきゃないってことかー」トホホ

マミ「まあ、難しい話はこれまでにしておきましょう。今日は相生先生に会いに来てよかったわ」

ゆっこ「私に?なんでまた?」

マミ「未来だと、私達は同僚ってだけじゃなくってお友達だったから……この時代の相生先生にも会ってみたかったの」

ゆっこ「ふーん、そうなんだぁ……」

457: 2011/10/27(木) 02:41:44.16 ID:BvaLQg+n0
ゆっこ「よぅし!じゃあ、マミちゃんにセット!」カチッ

マミ「へっ?」

ゆっこ「未来の私が仲良くなれたんなら、きっと今の世界でも仲良くなれると思うわけですよ!」

ゆっこ「私と友達になりましょう!」バッ

マミ「あ、相生先生…!」

ゆっこ「もう、やだなー!せっかくだからゆっこって呼んでよー!皆そう呼んでくれてるんだしさ!」

マミ「そうね……ちょっと恥ずかしいけど……じゃあ、ゆっこにセット!」カチッ

マミ「私とお友達になってください!」

カッ カッ

ゆっこ「おおー!やっぱり私達、相性が良かったってことですね!?」

マミ「良かったわ……本当に」

458: 2011/10/27(木) 02:42:55.53 ID:BvaLQg+n0
ゆっこ「そういえばさあ、マミちゃんは何人友達ができたの?」

マミ「私はえっと、あい…ゆっこも入れて24人ね」

ゆっこ「うっそぉ!?凄すぎる!!!私なんかまだ9人だよ~…マミちゃんはモッテモテなんだねー」

マミ「いや、別にそういうことは……」

さくら「そうデスネ、男性のオ友達は子供を入れても二人しかおりマセン」

マミ「さくらちゃん!」

ゆっこ「いえす勝った!あたしは三人だもんねー!!ピースピース」

さくら「大丈夫デスよマミさん、男っ気で負けても女っ気では勝っておりますカラ」

マミ「棘のある言い方しないでよ……」

ゆっこ「ちなみに、1人目はヒカルちゃんだったんだよねー?」

ヒカル「そうだったわね」

460: 2011/10/27(木) 02:49:17.18 ID:BvaLQg+n0
マミ「あら、偶然ね。私の1人目もさくらちゃんだったの……お互い優しい宇宙人でよかったわね」

ゆっこ「そうなんだよね~」

~~~~~~~~~~
ヒカル「それじゃあ試験頑張ってね…あと、私のことはヒカルちゃんって呼んでね」

ゆっこ「なるほど……よし、ヒカルちゃん!友達になろう!」カチッ ピカッ
~~~~~~~~~~

ゆっこ「一瞬だったね」

マミ「早すぎない!?どれだけ相性抜群だったのよ!?」

ゆっこ「マミちゃんもセットしてみれば?私もさくらちゃんにセットしてみるからさ!セット!」カチッ

マミ「そうねぇ……じゃあ、ヒカルさんにセット」カチッ

カウンターを見てみると、私からは4割、ヒカルさんからは1割未満といったところだ

ゆっこ「おおー、私がもうちょいさくらちゃんを好きになれば友達になれそう!」

マミ「んー……私は、もう少し時間が必要かな…?」

ヒカル「ヒカルちゃんって呼んでね」

461: 2011/10/27(木) 02:49:40.18 ID:BvaLQg+n0
ヒカル「面白いことをするのねマミちゃんは……初対面なのにセットするなんて、
    普通に考えたらありえないわ?あと、ヒカルちゃんって呼んでね」

マミ「確かに短絡的かもしれないけれど、でも、ゆっこと相性の良かったあなたとなら、私ともお友達になり易いかと思って」

ヒカル「理解しかねるわぁ…人の友達と簡単に友達になろうなんて、そんなにうまくいくものかしら?」

ゆっこ「大丈夫だって!マミちゃんならすぐに仲良くなれるよ!」

ヒカル「それから私のことはヒカルちゃんって呼んでね……
    ところでゆっこ、この後あなた用事があったんじゃないの?」

ゆっこ「しまったー!!みおちゃん達となのちゃん家で宿題する約束してるんだったー!」ガタッ

マミ「あら、お友達と約束してたのね……じゃあ、私達はもう帰ろうかしら?」

さくら「オヤ、もう宜しいのデスカ?ヒカルさんともまだお友達になれておりマセンガ」

ヒカル「ヒカルちゃんって呼んでね」

マミ「でも、邪魔するのも悪いじゃない?」

ゆっこ「いいじゃん、マミちゃんも一緒に来れば」

マミ「へっ?」

464: 2011/10/27(木) 03:00:22.23 ID:BvaLQg+n0
みお「遅いよゆっこ!何時だと思ってんの!?……っていうか、笹山先生!?そして後ろの二人誰!?」

麻衣「初めまして」

待ち合わせ場所にいたのは髪を縛った小柄な少女と、綺麗な黒い長髪の眼鏡をかけた少女だった

ゆっこ「みおちゃん麻衣ちゃん、スラマッパギー!って言っても、結局この挨拶とはララバイしちゃってるんだけどね」

みお「いや、そんなのどうでもいいから!後ろの二人誰なの!?」

ゆっこ「紹介するね、私と同じく未来から来た巴マミちゃんと道明寺さくらちゃん!」

マミ「えっ!?それ言っちゃっていいの?」

ゆっこ「いいのいいの!二人ともなんとなく信じてくれてるからさっ!」

みお「ゆっこまだそんな馬鹿なこと言ってたの?」

ゆっこ「あれっ!?信じてくれてたんじゃないの!?」

みお「いや、ゆっこがまた変なこと言いだしたと思って華麗にスルーしてたと思うんだけど……」

ゆっこ「えぇー……トホホー、とんだピ工口だよ……」

465: 2011/10/27(木) 03:01:57.32 ID:BvaLQg+n0
マミ「初めまして、巴マミです。あの、ゆっことはちょっとした知り合いという感じなので、そんなにお気になさらないでください」

みお「ああ、どうもどうも。私は長野原みおです」

麻衣「水上麻衣……よろしく」

さくら「ドウゾ宜しくお願いしマス」

ゆっこ「麻衣ちゃんは、さっきも言ってたように中村小で先生やるんだよ」

マミ「じゃあ、いつか一緒に働くこともあるかもしれないわね」

みお「ちょっとゆっこ、あんたこの人にまで変な遊び付き合わせないの」

ゆっこ「みおちゃんはすごいんだよー!なんせ未来の大漫画家なのですから!」

みお「ばっ、こんなとこで言わないでよ!」

マミ「長野原……ああ!ゆっこが何度か言ってた長野原大介さんね!」

みお「げげっ!?どうして私のペンネームまで…!?はぁー……ゆっこちょっとは自重してよねー、恥ずかしいんだから」

マミ「私も応援してますから、頑張ってください!ファンタジーって夢があっていいですよね!!」

みお「うわ~ゆっことおんなじこと言ってる……あんまり興味なかったけど、こりゃ本格的に取り組んでみようかな~……」

467: 2011/10/27(木) 03:02:46.75 ID:BvaLQg+n0
ゆっこ「んじゃぁ、早速なのちゃん家行こっか」

みお「え?みんなで行くの?」

ゆっこ「ん?そうだけど…?だいじょぶだいじょぶ、年下だけど、こう見えてマミちゃん勉強すごいから!なんせ将来は教師だもん」

みお「分かった分かった、ゆっこのそれはもういいから」

マミ「あの、軽い勉強なら教えられると思いますので……お邪魔してもいいですか?」

みお「……まあ、ゆっこの知り合いなら悪い人じゃないだろうし、笹山先生もいるなら私はいいけど…麻衣ちゃんもいい?」

麻衣「もーまんたい」

ゆっこ「よーし!それじゃあしゅっぱーっつ!」

━現在友達24人━

469: 2011/10/27(木) 03:06:50.13 ID:BvaLQg+n0
キリが一応良くなった?からすまないけど寝る
誤爆するほど朦朧としてる

さるさんなかったらサクサクいけるのにな……今多分三分の二くらい

おやすみ

485: 2011/10/27(木) 07:46:57.31 ID:BvaLQg+n0
保守ありがとう
ゆっくりになるかもしれんができるだけサクサク投下していきたい

マミさんは正義の味方可愛い

486: 2011/10/27(木) 07:48:16.57 ID:BvaLQg+n0
マミ「そういえば、ヒカルさんってもしかして教師なんですか?」

ヒカル「ええそうよ……彼女たちのクラスの副担任をしているわ。あとヒカルちゃんって呼んでね」

ゆっこ「結構生徒に人気なんだよー、授業もうまいしさー」

みお「うまいって…あんたいっつも寝てんじゃん」

ゆっこ「ふっふっふ、そういうのは感覚で分かるのだよ感覚で…どんとしんくふぃーるだよ」

みお「はいはい」

マミ「そうだわ、ここでグループセット使ってみようかしら」

さくら「いいデスネ。以前できなかった説明もできマスし」

マミ「長野原さんと水上さんに…セット!」カチッ カチッ

セットが終わると、カウンターに点滅している光が3つ並んだ

487: 2011/10/27(木) 07:49:36.69 ID:BvaLQg+n0
さくら「その点滅している光が、現在マミさんがせっとしている人数デス
    ソシテ新たに増えたぼたんを押すことでせっとした方々との各親愛度が表示されマス」

マミ「一人目がヒカルさんね……これが長野原さん、こっちが水上さんか……あれ?これ壊れてないわよね?」

さくら「ハイ、正常に動作しているようデスガ?」

マミ「水上さんからの親愛度が既に9割近いわ……長野原さんは3割程度なのに…
   そして相変わらずヒカルさんは1割だし……」

さくら「ヒュゥ~♪相変わらずモテマスネ~」

マミ「まだそれやってたのね……あら?まだボタンを押すと切り替わるわね」

さくら「それはセットされた方同士の親愛度になりマス。例えば今は1番と3番が点滅しておりますので、
    ヒカルちゃんと水上さんの親愛度を表示しております」

マミ「へぇー、ボタンを押すたびに切り替わっていくわね……でも、なんでこんな機能があるの?」

さくら「それは勿論、ソレらすべての組み合わせで友達を成立していただくためデス」

マミ「あぁ、それでこんな機能が…………」

488: 2011/10/27(木) 07:51:09.12 ID:BvaLQg+n0
マミ「ってえぇぇぇええええぇぇぇええ!?!?」

ゆっこ「うわぁおびっくりしたぁ!!!いきなりどったのマミちゃん?」

マミ「聞いてないわよそんなこと!」

さくら「今初めて申し上げマシタので……ぐるーぷせっとノ場合、全ての方々が友達にならないトかうんとされマセン」

さくら「めりっとが増え、試験の公正さヲ保つためニ考慮されたばらんす調整とでもオ考え下サイ」

マミ「宇宙人って……宇宙人ってどうして大事なことを後から後から言うのかしら……これで何度目なのよ!」

マミ「でも、織莉子やキリカにセットした時は!……あぁ、そっか、あの二人はとっくにお友達同士だったわね」

さくら「そういうことデスネ」

489: 2011/10/27(木) 07:51:52.85 ID:BvaLQg+n0
ゆっこ「マミちゃん大丈夫?なんかすごい落ち込んでるけど」

マミ「ゆっこ……ヒカルさんに、予めいろいろ聞いておいた方がいいわよ…後悔しないようにね」

ゆっこ「?よく分かんないけど、おぅ!任せとけ!」

さくら「マアマア、クヨクヨすんなよ!」バシバシ

マミ「さくらちゃん、今度いろいろと話し合いましょうか……」

みお「何やってんのみんな?もうすぐなのちゃん家着くよー?」

私達が着いたのは、大きな看板が屋根に乗せられていた平屋だった

マミ「東雲……研究所…?」

490: 2011/10/27(木) 07:52:57.37 ID:BvaLQg+n0
なの「はーい、いらっしゃい……ってあれ?笹山先生?それにえっと、初めましての人がいるみたいですけど」

はかせ「わぁーいゆっこだぁーー!あれぇ?この人たち誰?」

ゆっこが軽く事情を説明、とりあえず私達も部屋に入れて貰えることとなった
それにしても、いろいろと気になることがある

なの「すみません、散らかっちゃってて……私、お茶淹れてきますね」トテトテ

みお「私も手伝おうか?」

なの「ありがとうございます、助かります」

ゆっこ「宿題めんどくさー…高校時代の知識なんてもうほとんど忘れちゃったなー」

ヒカル「ゆっこってば未来から来たのに麻衣ちゃんに成績で負けてるのよね」

はかせ「ねえねえ、また鮫描いて鮫ー」

麻衣「いいよ」

マミ(誰も気にしてないわね……普通、なのかしら…あの背中のねじと白衣の少女って)

491: 2011/10/27(木) 07:54:24.63 ID:BvaLQg+n0
なの「お待たせしましたー、どうぞ……あ、自己紹介がまだでしたね?私は東雲なのっていいます」

マミ「巴マミです。今日はよろしくお願いしますね…こちらは道明寺さくらさん」

はかせ「はじめましてはかせです。なのを作りました」

マミ「えっ」

なの「ちょ!は、はかせ、なんで初対面の人に言うんですか!?」

はかせ「だって挨拶だから」

さくら「というコトは、ソノ背中のねじはろぼっとノ証なのデスカ!?」

なの「ちがっ!!これはそういうロボ的なものとかじゃなくてですね…?」

ゆっこ「まあまあ、細かいことはいいじゃん!気にしない気にしない!」

麻衣「これ見て落ち着いて」コトッ

さくら「コレハ…一体なんデスカ?」

麻衣「大威徳明王、手彫り」

さくら「オウ、最高にイカしてマスネ!!」

マミ「そう……なのかしら…?」

とりあえず、これ以上は交友関係を円滑に保つためにも詮索しないほうがよさそうだ

492: 2011/10/27(木) 07:55:58.31 ID:BvaLQg+n0

ゆっこ「マミちゃん暇があったらこっち手伝ってよー」

マミ「えぇ……分かったわ」

さくら「そういえばマミさん、他の方同士の親愛度はいかがデスカ?」

マミ「えっと……ヒカルさんから長野原さんへは1割未満、長野原さんからは8割ね。水上さんへは…10割!?
   水上さんからも10割で友達成立してるわ」

マミ「長野原さんと水上さんもお互いに友達成立してるみたい……
   ということは、二人の仲を取り持てちつつ、私の親愛度を上げればいいのね」

さくら「ソレにしても随分極端デスネ」

マミ「確かに……何か理由があるのかしら?」

なの「水上さん、ここの問題ってどうすれば……」

麻衣「どんとしんくふぃーる」

なの「えっ?それってどういう……あ、なるほどそういうことですね」スラスラ

はかせ「プププ、ヒカルじゃんけん弱すぎなんだけど」

ヒカル「この遊び……何が面白いのかしら」

494: 2011/10/27(木) 07:58:32.74 ID:BvaLQg+n0
マミ「……せっかくだから、東雲さんとはかせにもセットしておきましょうか」

さくら「大丈夫デスカ?ソレだけ友達を成立させルのは難しくなると思われマスガ……」

マミ「見たところ皆の仲はそんなに悪くないようだし、うまくいけば一気に増やせるわ」

マミ「まずは東雲さんにセット」カチッ

マミ「それからはかせにもセット……あら?セット!」カチッ カチカチッ

マミ「おかしいわね、はかせにセットできないわ……人数制限とかあるのかしら?」

さくら「それは恐らく、はかせのゴ家族がコノ中にいらっしゃるカラではないでショウカ」

マミ「家族?というと……東雲さんかしら」

495: 2011/10/27(木) 07:59:24.64 ID:BvaLQg+n0
さくら「この星では愛の種類は4つあるとされているそうデスネ」

さくら「男女間の愛工口ス、家族愛ストルゲ、友愛フィロス、無償の愛アガペー……」

さくら「我々の愛の価値観にはこの中のストルゲは含まれておりマセン
    近親者への愛は己の幸福というエゴと密接につながり過ぎる為、純粋な愛ではナイと我々は考えマス」

さくら「以上の価値観を以って我々はかうんたーの対象設定ヲ…3親等以内無効とさせて頂いておりマス
    それは対象者同志にも規定されるのデス」

さくら「ご理解のホド宜しくお願いしマス……」フカブカァ

マミ「なんでそこだけ地球ルールなのよ!」
   いえ、それよりも……またそんな大事なことをあなたって人は……」

さくら「そんなコトより、東雲さん関係の親愛度はいかがデスカ?」

マミ「そんなことよりって……はぁー…………今さら何を言っても意味ないわね」

496: 2011/10/27(木) 08:00:22.62 ID:BvaLQg+n0
マミ「私からは3割、東雲さんからも同じくらいね。長野原さんと水上さんとはどちらも友達成立してるみたい
   ヒカルさんから東雲さんへは1割程度で、東雲さんからは9割近く」

さくら「コレまたやはり顕著デスネ」

マミ「何か訳があるみたいね、特にヒカルさんには」

ゆっこ「ねえねえマミちゃんマミちゃん、この問題ってどうやるんだっけ?」

みお「ちょっとゆっこ、いくらなんでも年下の人に聞いたって分かるわけないでしょ」

マミ「ここはこれを使えば……」

みお「できるの!?しかも当ってる!?」

なの「巴さんすごいんですね!」

マミ「これくらいなら私でも出来そうですから、遠慮なく聞いてください」

みお「うーん、こりゃ本格的に未来から…?いやいやそんなわけ……
   でも、次描く漫画にファンタジー要素入れるんなら、参考にしてみようかな」ピピピピ

498: 2011/10/27(木) 08:02:40.88 ID:BvaLQg+n0
はかせ「ねぇなのー、まだー?」

なの「はかせ、もうちょっと待っててくださいね」

はかせ「むーー……つまんないー!ゆっこ遊ぼうよー!」

ゆっこ「うー、遊びたいのは山々なんだけど……」

マミ「じゃあはかせ、私と遊ぶ?」

はかせ「えぇー、じゃあはかせこっちの人のほうがいいんだけど」

さくら「私デスカ?ソレでは遊んであげマショウ!ヒカルさんもどうデス?」

ヒカル「もちろん遊んだげるわ……あなたもヒカルちゃんって呼んでね」

マミ「…………いいの、まずはこっちのみんなと友達になれればいいんだもの……」ズーン

それからさくらちゃんとヒカルさんがはかせと遊んでいる間に、私たちはみんなの宿題を終わらせた

ゆっこはどうやら本当に忘れてしまっているらしかったが、それもらしいというものだ

499: 2011/10/27(木) 08:04:14.38 ID:BvaLQg+n0
ゆっこ「よっしゃあ!はかせ遊ぶぞー!」イエーイ

はかせ「おおー!またカッコイイもの対決やろー!」

ゆっこ「よしきた!」

なの「そうだ、私ロールケーキ切ってきますね。お茶も淹れ直します」

マミ「なら、今度は私が手伝うわ」

なの「すいません、ありがとうございます」

二人で台所に向かって東雲さんがお茶を淹れ、私がケーキを切り分ける
普段の台所とは違う、少し狭いけれどどこか懐かしい空間だ

なの「うわぁ、巴さん上手ですね」

マミ「慣れてますから…この家には二人で暮らしてるんですか?」

なの「はい、あとは猫の阪本さんがいるんですけど、今日は出かけてるみたいですね」

マミ「そうなの?大変なのね……私も両親はいないんだけど、友達がいてくれるから寂しくないわ」

なの「はい……こんな私にも優しくしてくれて、皆最高の友達です!」

501: 2011/10/27(木) 08:07:02.25 ID:BvaLQg+n0
マミ「あっ」

なの「えっ…あっ!」

背中のねじがクルクルと回っていた
即座に東雲さんは後ろを隠したが、音がまだ聞こえている

なの「いや、そのー…これはあれです!アクセサリー的なものでですね…?」
   時々というか、ちょっと嬉しいことがあると回るというかなんというかですね、その……」

マミ「……うん、いいんじゃないかしら」

なの「えっ…?」

マミ「人それぞれ、いろんな個性があるって言うじゃない?ここだけの話、実は私人間じゃないの……」

なの「えっ!?」

マミ「なんてね……気にしなくていいんじゃないかしら?それより、早く持っていきましょう」

なの「…は、はい!そうですね!」クルクル ピピピピ

503: 2011/10/27(木) 08:11:21.21 ID:BvaLQg+n0
みお「笹山先生は漫画とか読まないんですか?」

ヒカル「そうねえ、趣味じゃないわね。それと、いつもヒカルちゃんって呼んでって言ってるでしょう?」

みお「いやぁ、流石に先生をちゃんづけには……」

さくら「私は漫画好きデスヨ…少女漫画とか鳥獣人物戯画とかいいデスネ」

みお「好きな漫画に日本最古の漫画を持ってくる!そこに痺れないし憧れもしないよ!!」

麻衣「さくらちゃんはよく分かってる」

マミ「お待たせ、ケーキとお茶が準備できたわ」

みお「ありがとうマミちゃん…あっごめん、ついゆっこみたいに……」

マミ「いいんですよ、その方が私も嬉しいですから……ところで、ヒカルさんは何かお好きなものはあるんですか?」

ヒカル「私の好きなもの?そーねー……甘い物が好きよ。それとこの星の自然、特に木々が好き」

さくら「イイデスネ、私も桜餅好きデスシ」

504: 2011/10/27(木) 08:13:03.14 ID:BvaLQg+n0
マミ(甘い物ねえ……自然が好きなら、どこかみんなで出掛ける?いえ、もうすぐ夕方だしそんな時間は……)

ゆっこ「はいはーい!!ここで私が物真似やりまーす!」スクッ

はかせ「いえーい!!」

ゆっこ「うぐっ……な…なんじゃこりゃーーーっ!!!……ぐはっ……氏にたくないぉ……」バタッ

はかせ「いえーい!」

みお「……あ、うん」

マミ(物真似……じゃ、ないわね)

ヒカル「プッ、アハハハアハハハハハ」

さくら「プフー、アハアハアハハハハアハ」

ゆっこ「おおーウケた!!やったよはかせー!」

さくら「な、なんで立ち上がったんデスカ…」ゲラゲラ

ヒカル「意味が分からないわ…」ヒーヒー

マミ「笑うポイントそこなの?」

506: 2011/10/27(木) 08:16:12.00 ID:BvaLQg+n0
ゆっこ「よっしゃあ、次はマミちゃんの番ね!はいどうぞ、一発ギャグを!!」 \ゲラゲラゲラ/

マミ「私!?私はなんにも芸とかできなくって……」 \ゲラゲラゲラゲラ/

みお「ちょっとゆっこ、マミちゃん嫌がってるよ」 \ゲラゲラゲラゲラ/

マミ「っていうか二人とも笑いすぎじゃない!?」

さくら「久々に壺に入りマシタ…プフー」

マミ(そっか…何かやってヒカルさんの好感度が上げることができれば……)

マミ「…オッケー分かったわ!それじゃあ……マジックを披露しますね
   東雲さん、大きめの段ボールとかないですか?」

なの「段ボールですか?ちょっと探してきますね」

持ってきてもらったのは人が一人すっぽり収まる程の、大きな段ボールだった

マミ「今からこれに入って……合図とともに衣装をチェンジして登場しますね」

みお「衣装をって……その衣装はどこにあるの?」

マミ「それも含めてのマジックです」

私は段ボールに入り、外から見えないようにしてもらう
後は魔法少女姿に変身をすれば着替え完了である

507: 2011/10/27(木) 08:21:20.77 ID:BvaLQg+n0
マミ「いくわよ~……3…2…1……ハイ!」キャルーン

ゆっこ「おおー!何それカッコいい!チョーカッコいい!!」

みお「いやいやいやいや、その衣装どっから出したの!?」

なの「巴さん、そんなこともできるんですね~!すごいです!」

麻衣「……」スッ

マミ「…電話?」

麻衣「……」スッ

マミ「……きつね?」

マミ(それより、ヒカルさんの反応はどうかしら?)チラッ

はかせ「ねーねーさっきのきつねのやつどうやるの?」

ヒカル「薬指中指を親指に合わせて小指と人差し指を伸ばすのよ」

はかせ「えー、難しくてよく分かんないんだけど……」

マミ「あなた達の血は何色なのよ!!!」

508: 2011/10/27(木) 08:24:39.60 ID:BvaLQg+n0
みお「でも凄かったよホント!そうですよね?笹山先生?」チラッ

なの「確かに素晴らしいです!ね?笹山先生?」チラチラッ

ヒカル「ごめんなさい、全くこれっぽっちも欠片も興味を引かれなかったわ」

みお「そこまで言わしめるほど!?」

麻衣「……ヒカルちゃん、本当?」

ヒカル「そりゃ、0って言ったら嘘になるかもしれないけど……」カー

なの「?…なんで赤くなってるんですか?」

マミ「はぁ……着替えてくるわね……」

マミ(……ヒカルさんとの親愛度はやっぱり変わってないわね…長野原さんと東雲さんはかなり上がってるんだけど)

ゆっこ「どんまいマミちゃん!たまたまヒカルちゃんのお眼鏡にかまわなかっただけだからさ!」

マミ「それを言うなら、かなわなかった、よ……ゆっこみたいに簡単に仲良くはなれないわね」

ゆっこ「なんでだろーねー?ヒカルちゃんいい人なのになー」

マミ(……そういえば……まだヒカルちゃんって呼んだことなかった…わ…………

マミ(あっ)

511: 2011/10/27(木) 08:34:55.91 ID:BvaLQg+n0
マミ「着替え完了よ」

みお「早っ!!10秒もかかってないよっ!そしてあの衣装はいずこへ!?」

マミ「ヒカルちゃん!私のマジックどうだった?」

ヒカル「そ、そーねー…まーまーだったんじゃないか、しら……」カー

みお「わーお意見がひっくり返っちゃったよ!一体どんな要因で手のひらを返しちゃったの!?」

マミ「ありがとうヒカルちゃん!やっぱり私達、お友達よね?」

ヒカル「えぇ、勿論」カー ピピピピピ

なの「なんで真っ赤なんですか…?」

麻衣「じょーじょーゆーじょー」

なの「えっ?」

マミ「二人とも、ちょっといいですか?」

みおなの「???」

515: 2011/10/27(木) 09:01:11.30 ID:BvaLQg+n0
マミ「私が思うに、ヒカルちゃん…笹山先生は、ヒカルちゃんって呼んで欲しいみたいなんです」ヒソヒソ

みお「あぁ、それで突然嬉しそうにしてたんだ」ヒソヒソ

マミ「だから二人も、是非ヒカルちゃんって呼んであげた方がいいと思うんです」ヒソヒソ

なの「な、なんか恥ずかしいですね……」ヒソヒソ

みお「なんで私達がそんなこと……」

マミ「お願いします!地球の命運がかかってるんです!」

みお「なんか突然でっかいもの背負わされちゃったよ!?……まあ宿題も手伝ってもらったし、それくらい別にいいけど」

なの「うぅ…やっぱり恥ずかしいですよぉ……」

マミ「お願い東雲さん…私達、もうお友達でしょ?」

なの「!…そうですね!友達のために私も一肌脱ぎます!」パアァ

マミ(うっ、な…なんて眩しい笑顔なの……それに比べて私ってば友達を利用しようとして……)ズキン

517: 2011/10/27(木) 09:08:49.01 ID:BvaLQg+n0
はかせ「ねーねーヒカルもカッコいいもの対決やろーよー?」

ヒカル「私は遠慮しておくわ」

みお「いやいや、私もひ、ヒカルちゃん…のカッコいいもの、見てみたいなー…なんっつって…?」

なの「そうですよ!せっかくだから、ひ、ひか…ヒカル…ちゃんにも、やって見て欲しいです!」

ヒカル「そ、そこまでみんなが言うんだったら……」カー

みおなの(わ……分かりやすー)

ゆっこ「ヒカルちゃんズルい!私達だってなのちゃんに名前で呼ばれたことないのに~!」

ヒカル「そうね……だったら私達の文化でも1つ教えてあげましょうか」

みお「文化…?」

518: 2011/10/27(木) 09:14:54.82 ID:BvaLQg+n0
さくら「エーいいんデスカー?」キャッキャ

ヒカル「アナタが反対なら言わないわよー」ウフフ

さくら「ヒカルちゃんがそういうナラー」キャッキャ

ヒカル「じゃあ言っちゃうわねー」ウフフ

マミ「あなた達仲良さそうで何よりね……」

ヒカル「はかせちゃん、何か固いものないかしら?」

はかせ「あーるよー!ちょっと作ってくるー」ドタドタ

マミ「作って…?」

はかせ「でーきたー!『カッチン鋼はかせバージョン手の平サイズ』です!」

マミ「はかせすごい!ってか早いわね!?」

519: 2011/10/27(木) 09:20:13.73 ID:BvaLQg+n0
ヒカル「そっちの4人は話半分に聞いててくれて構わないわ」

ゆっこ「あれ、私は真剣に聞いといた方がいい感じ?」

ヒカル「私達の全身のまわりおよそ数ミリには薄いまくがはられているの」

マミ「まく?」

ヒカル「ええ…こちらの言葉で『全てを拒絶する壁』と言うの。私達のテクノロジーの中で最も重要なものよ」

マミ「それで……さっき頼んだ固いものとなんの関係があるんですか?」

ヒカル「例えばよ……私はこのカッチン鋼を拒絶するわ」

そう言うとヒカルちゃんは思い切りそれを真上に放り投げた
勢いは止まらず天井も屋根も突き抜け、みるみる上空まで上がっていった

なの「て、天井がぁ!?!?」アセアセ

はかせ「ヒカルすごい!!」

そしてカッチン鋼はヒカルちゃんの頭に向かって落下してきた

マミ「ヒカルちゃん危なっ――」

バキィン

522: 2011/10/27(木) 09:24:14.51 ID:BvaLQg+n0
それはバラバラと頭上で砕けてしまった

ヒカル「御覧の通り……私達の体が頑丈なんじゃないの、私が許可するものだけがまくを通って私に触れることができるの」

ヒカル「皮肉なものよね…私達は全てを拒絶することによって、言葉のみで繋がる愛ある種族になったのよ」

マミ「……!」

私は一度暁美さんに聞いたことのある、さくらちゃんの凄さを思い出していた
時間を止め、凄まじいパワーを持ち、傷を一瞬で治すことができる

そして私達地球人では足元にも及ばないテクノロジーの数々……
何より、暴力のない彼女達は、私達が憧れる理想像の一つなのかもしれない

そう素直に思えるのだった

……が、いろいろと考えるよりも先に出てきた言葉は、実にシンプルだった

マミ「……すっ」

一同「すごーーーーーい!!!!」

523: 2011/10/27(木) 09:25:15.75 ID:BvaLQg+n0
ゆっこ「ヒカルちゃん凄いっ!めちゃくちゃ凄いじゃん!なんていうか…凄いねっ!」

みお「語彙力0かよ!いやいやそれよりも、さ…ヒカルちゃんもとんでもないマジック持ってたんだね!」

はかせ「今のもっかいやってもっかい!すごくかっこよかったよー!」

なの「確かに、今までに見たことない種類のマジックでしたね!あ、でも天井が……」

麻衣「奇跡も魔法もあったんだよ」

マミ「思わず感心しちゃったわ……本当、改めてあなた達ってすごい人たちよね」

さくら「良かったデスネヒカルさん、モテモテデスヨ」

ヒカル「あ……あり…………」

ヒカル「……アリガト」カー モジモジ

カッ

525: 2011/10/27(木) 09:36:19.00 ID:BvaLQg+n0
マミ「あっ!……やったわ、4人同時に友達成立……」

さくら「オオ!オメデトウゴザイマス!一時はどうなるコトかと思いマシタガ」

マミ「これはかなり疲れるわね……できればグループセットはもう使いたくないわ」

はかせ「ねーねー、今なんか光った?」

マミ「さあ、何かしらね?……はかせ、今度こそ私と遊ばない?」

はかせ「えぇーはかせはみんなでお絵かきしたいんだけど」

マミ「それでもいいわよ……その前に、今度こそはかせにセット!」カチッ

はかせ「何それー?なんの遊びー?」

マミ「知りたい?実はね……私は魔法少女なのよ」コショコショ

はかせ「何それ意味分かんないんだけど!」

マミ「はかせは知らないかもしれないけどね……魔法少女はカッコいいんだから!」

526: 2011/10/27(木) 09:36:52.75 ID:BvaLQg+n0
みお「魔法少女ね~…そのネタいいかも……」

麻衣「魔法少女は希望の存在」

マミ「えっ…?」

さくら「スイマセン、チョット私達は話すことがあるので少し失礼しマス」

ヒカル「あとはお若いもの同士でごゆっくり」

ゆっこ「そうなの?二人で内緒話なんてお熱いね~」ヒューヒュー

二人の宇宙人は立ち上がって部屋から出て行ってしまった
さて、皆で遊ぶとはいえ、何をして遊べばいいのだろうか

はかせ「みんなでお絵かきー!」

ゆっこ「おおー!」

━現在友達28人━

529: 2011/10/27(木) 09:48:44.76 ID:BvaLQg+n0
紙とペンを貸してもらって、みんなでお絵かきタイムが始まった
こういうゆったりとした時間が流れるのは随分久しぶりな気がする
たまには学校の授業に取り入れて見るのも楽しいかもしれない

はかせ「見て見てー!鮫です」

なの「ふふっ、上手ですよはかせ」

はかせ「えへへー、はかせはすごいのです」

はかせを見ていると、子供ができたらこんな感じなのかもしれないと思えてくる
どこか憎らしくも可愛らしい、一緒にいて楽しくなれる存在

もし私が結婚して子供を産んだら、どんな子供に成長するのだろうか……

ゆっこ「ねーねーみおちゃん、久しぶりに絵しりとりでもやらない?」

みお「別にいいけど、ゆっこと絵しりとりなんかしたことなんかあったっけ?」

ゆっこ「細かいことは気にしない気にしない!麻衣ちゃんもマミちゃんもやる?」

麻衣「弥勒菩薩彫ってるから」

マミ「んー…私ははかせ達と遊ぶつもりだから」

532: 2011/10/27(木) 09:52:16.96 ID:BvaLQg+n0
ゆっこ「ん?……あ、なるほどそうだったね。頑張ってねマミちゃん!よっしゃあ、私からいくよーみおちゃん!」

マミ「うん、ありがとう」

はかせと東雲さんに近付いてさりげなく会話を試みる

マミ「はかせは何描いてるの?」

はかせ「鮫ー」

なの「巴さん、ちょっとここお願いします。私、コップとか片付けてきますね」

マミ「ありがとう東雲さん」

はかせ「マミは何描けるの?」

マミ「私は……そうねえ、魔法少女のイラストなら……その、描いてた、こと…ある…から……」

自分で言って恥ずかしくなってきた
すでに処分してしまったあのノートには、そういうイラストもそこそこ描いてあったのだ

はかせ「何それ面白くなーい」

マミ「ぐっ…マジマジと言われると、中々辛いものがあるわね……」

536: 2011/10/27(木) 09:59:55.63 ID:BvaLQg+n0
マミ「じゃあ、私も鮫描いてみるわ」

はかせ「ホントに描けるのー?」

ざっと描いてみるとなかなかどうして、我ながら可愛く描けた気がする

マミ「どう?」

はかせ「ほわぁぁぁ、カッコいい!!」

マミ「カッコいい…?可愛いでしょ?」

はかせ「はかせはカッコいい鮫が好きだから、マミを許してあげます」

マミ「私何か許されないことしてたのかしら…?」

はかせ「ねーねーもっと描いてもっと!」

マミ「いいわよ」

はかせに喜んでもらえるのがなんだか妙に嬉しくなって、結局10枚くらい渾身の鮫を描いた

少し自分の趣味を織り交ぜすぎてしまったかもしれないが、
はかせが喜んでくれたので結果オーライと言うことにしておきたい

537: 2011/10/27(木) 10:02:22.12 ID:BvaLQg+n0
さくら「オヤオヤ、皆さん随分仲良くなったゴ様子で」

ヒカリ「楽しそうでなによりね」クスクス

ゆっこ「二人ともおっかえり~!」

マミ「あら、もうこんな時間……電車があるからそろそろ私達帰らないと」

みお「ほんとだ……ゆっこ、麻衣ちゃん、そろそろ私達も帰ろっか?」

はかせ「えぇー!?まだ帰っちゃやだー!」

なの「はかせ、わがまま言わないでください」

はかせ「うぅぅぅ……やーだやだー」バタバタ

なの「もう、駄々をこねないでくださいよ……」

ゆっこ「ほらほら泣かない泣かない、また今度遊びに来るからさ!今度は鮫カステラも買ってきてあげるよ」

はかせ「グスッ……だってぇ……」グズグズ

マミ「はかせ……」

539: 2011/10/27(木) 10:10:37.30 ID:BvaLQg+n0
マミ「ほら、私が描いてあげた最後の絵……これを見て」

はかせ「なんなの……ちょっとキラキラな鮫にしか見えないんだけど……」

マミ「今からおまじないをかけてあげる……はかせは、この絵を見るたびに少しだけ元気が出てくるの
   そういうおまじない」

マミ「ワン…ツー…スリー……ほら、元気が出てくるでしょ?だからもう泣かないで」

少しだけ、絵に魔法をかけた

はかせ「……うん、わかった」ゴシゴシ

マミ「また遊びに来るからね?」

はかせ「絶対だよ!約束だからね!!」

マミ「勿論!」

カッ

はかせ「あー、また光ったー!なんでなんでー?」

マミ「だから言ったでしょ?……私は、魔法少女なのよ」

はかせ「それ意味分かんないんだけど」

540: 2011/10/27(木) 10:15:40.85 ID:BvaLQg+n0
なの「今日は楽しかったです。また皆さんでいらしてください」

みお「じゃあまた、学校でね」

麻衣「バイバイ」

ゆっこ「まったねー」

さくら「オ邪魔しマシタ」

ヒカル「学校で会いましょう」

マミ「またね…!」

はかせ「ばいばーーーーーい!!!!」


みお「じゃあ私こっちだから」

麻衣「私は、こっち」

ゆっこ「私はマミちゃん達を送ってくるから、そんじゃまた明日ねー!」

542: 2011/10/27(木) 10:22:46.45 ID:BvaLQg+n0
ゆっこ「今日はありがとうマミちゃん、楽しかったよ!」

マミ「私もよ!本当に、会いに来てよかったわ…お互い頑張りましょう」

ゆっこ「おう!ガンガン友達増やしまくっちゃいますからねー!」

マミ「そういえば、さくらちゃんとは友達になれたの?」

ゆっこ「ナムサンッ!すっかり忘れてた!」

マミ「えー……」

ゆっこ「さくらちゃん、私たちもう友達だよね!?ね!?」

さくら「ンー、そう言われるとそうデスネ」

ピカッ

ゆっこ「やったー!ありがとうさくらちゃん!」

マミ「なんか……軽いわね」

543: 2011/10/27(木) 10:28:37.17 ID:BvaLQg+n0
ゆっこ「ま、何はともあれ……応援してるからね」

マミ「ありがとうゆっこ……必ず、生きてまた帰ってくるからね」

ゆっこ「何言ってんのもー、大地震が起きるわけでもあるまいしー!」

マミ「……そうね、また会いに来るわ。ヒカルちゃんも元気でね」

ヒカル「また会えるといいわね」

私達は握手を交わして別れた
新しくできた友達のためにも、絶対に次の戦いは負けられない

ふと、駅の裏側に嫌な気配を感じた

さくら「ドウカしましたか?」

マミ「ソウルジェムが反応してるわ……この町に魔法少女がいるのか分からないし、   電車が来るまで時間はあるから一応行っておきましょうか」

案の定魔女がいたので、退治することにする

vs委員長の魔女

マミ「大切なお友達ができたこの町に……勝手なことはさせないわよ!」

545: 2011/10/27(木) 10:38:21.95 ID:BvaLQg+n0
銃を構えた瞬間、大きな地響きが鳴り響き、後ろから巨大な影が現れた

マミ「なっ…魔女?いえ、でも、こっちにいるのが本体なんじゃ……」

しかし、どこかで見たことのある影だ……木製の牛に跨り木製の剣を持った木製の人
これはもしかして、

マミ「手彫りの……なんだったかしら?」

さくら「大威徳明王デスヨ」

麻衣「離れて」

マミ「その声は……水上さん!?」

さくら「コレは予想外の展開デスネ」

西洋の甲冑を身に纏い、手には錫杖を持っていた

麻衣「オン・シュチリ・キャラロハ・ウン・ケン・ソワカ」ペコリ

水上さんが手を合わせ何かを唱えてお辞儀をすると、木彫りの巨大な人形が剣を振り下ろした
その一撃で、あっという間に魔女は消え去ってしまい、巨大な人形も消えた

麻衣「大丈夫?」

マミ「私は大丈夫だけど……びっくりしたわ、あなたも魔法少女だったのね」

麻衣「みんなには、内緒」

546: 2011/10/27(木) 10:41:31.79 ID:BvaLQg+n0
マミ「最初から気付いてたの?」

麻衣「勿論…そっちも気付いてたと思ってた」

マミ「うっ…そうだったの……それで私に対する親愛度が高かったのね」

麻衣「無事で何より」

マミ「どうしてここに?」

麻衣「この町に魔法少女は私だけ……だから私が守る」

マミ「……そっか…水上さんは……今度来る、ワルプルギスの夜って知ってる?」

麻衣「知ってる」

マミ「一応聞くけど……私達と一緒に戦ってくれないかしら?あなたの戦力なら申し分ないのだけれど」

麻衣「……それは無理。私はこの町を守らないと駄目」

マミ「……そう言うと思ったわ。仕方ないわね」

548: 2011/10/27(木) 10:42:37.43 ID:BvaLQg+n0
マミ「この町にも少し被害があるかもしれないけれど、ここは任せたわ……必ず勝ってくるから」

麻衣「これあげる」

水上さんが渡してくれたのは、手彫りの像だった

麻衣「弥勒菩薩……役に立つ」

マミ「ありがとう……でも、どうやって使うの?」

麻衣「オン・マイタレイヤ・ソワカ…これを手を合わせて唱える、その後お辞儀…これで動く」

マミ「おんまれ…?ごめんなさい、もう一回言ってくれないかしら?」

さくら「大丈夫デスヨ、私が記憶しマシタ」

麻衣「頑張って」

マミ「えぇ……そうだわ!ひとつお願いしていいかしら?」

紙を取り出して私の住所と連絡先を書き記す

549: 2011/10/27(木) 10:45:06.05 ID:BvaLQg+n0
マミ「ワルプルギスの夜から3日以内に連絡してほしいの……実は、訳あって私の部屋に魔女がいて……
   もし私が氏んでたら暴れ出すだろうから、その前に……退治して欲しいの」

麻衣「……」スッ

マミ「オッケー…?」

麻衣「……」スッ

マミ「…お釈迦様?」

さくら「マミさんは氏なせマセンよ、大事な観察対象ですカラ」

マミ「……でも、流石に魔力を使い切ってしまったら、さくらちゃんにもどうしようもないわ」

麻衣「任せて」

マミ「えぇ、頼りにしてるわ……私達、もうお友達だものね」

私達は握手をして別れた
この町は、きっとずっと平和だろう……水上さんがいる限り、私の友達もずっと平和に過ごしてくれるはずだ

━現在友達29人━

552: 2011/10/27(木) 10:49:45.46 ID:BvaLQg+n0
時は 数日ほど前に遡る!!!

ほむら「まさか本当にあの二人と友達になるなんてね」

マミ「多分私達のことも信用してくれるはずよ」

ほむら「これで戦力は揃ったわね……あの二人がこちらについてくれるのなら、もう一度作戦を立て直さないと」

マミ「そこら辺は全部任せていいかしら?」

ほむら「平気よ、慣れてるから」

マミ「慣れてる、ね……頼りにしてるわよほむほむ」

ほむら「その名前で呼ばないで」

マミ「それから魔法少女顔合わせ会をやろうと思うんだけど、どうかしら?」

ほむら「顔合わせ?確かにその方が作戦もスムーズにいくとは思うけれど……危険じゃないかしら?」

マミ「危険?」

554: 2011/10/27(木) 11:00:50.41 ID:BvaLQg+n0
ほむら「杏子もさやかも、勿論私もだけど、あの二人にはいい印象がないもの
    喧嘩どころか頃し合いになるかもしれないわよ」

マミ「大丈夫だとは思うんだけど……そこは私が仲裁するしかないわね」

ほむら「平気なの?」

マミ「大人を舐めないでよ?」

ほむら「なら、もしものときはお願いね。それでなくても、あなたがいないと気まずい空気になるでしょうから」

マミ「それは私だけの問題じゃないわよ……とりあえず、場所はあなたの家でいいかしら?」

ほむら「え?……いえ、そうね…ワルプルギスの夜の資料もあることだし、少し狭いけれどうちにしましょう」

マミ「日付は明後日の放課後でどう?」

ほむら「私は問題ないわ。皆にもそう伝えておくから、あなたもあの二人に伝えておいてちょうだい」

マミ「えぇ、それでいいわ」

556: 2011/10/27(木) 11:07:56.33 ID:BvaLQg+n0
某日、魔法少女顔合わせの会

並びは暁美さんを中心に右サイドが鹿目さん、美樹さん、杏子、ゆまちゃん
左サイドに私、さくらちゃん、キリカ、織莉子である

そこは、振り子の音しか響かないほど静かで、気まずく重い空気がその場を支配していた

マミ「まずは自己紹介よね!といっても、大体皆分かってるかしら?」

さくら「ドウモドウモ、毎度お馴染み道明寺さくらと愉快な友達一号デス」

マミ「それって私のこと!?」

一同「…………」

マミ(沈黙が重いわ……鹿目さんはキリカと織莉子に睨まれてるし、それを三人が睨んでゆまちゃんが真ん中でオロオロしてるし)

さくら「マミさん、アレを使いマスカ?」

マミ「あれ?」

さくら「ナーニ、コノ装置を使えば一発デほんわかデスゼへっへっへ」

マミ「毒電波は禁止よ?」

559: 2011/10/27(木) 11:11:27.69 ID:BvaLQg+n0
マミ「ほらみんな!魔法少女同士、仲良くしましょう!ね?」

キリカ「二人違うのがいるよね」ボソッ

まどか「うっ…」ズキン

さくら「私もデスカ?」キョトン

織莉子「キリカ」

キリカ「チッ……ごめんよ織莉子」

さやか「ムッ…そっちじゃなくてまどかに謝んなさいよ!」

キリカ「なぁんで私がそんなことしなくちゃならないんだい?君に指図される覚えは欠片もないけどね」

さやか「なんだとぉ!?」

マミ「静かにしなさい!!!」バン

561: 2011/10/27(木) 11:18:58.45 ID:BvaLQg+n0
マミ「私達がいがみ合ったままで倒せるような敵ではないはずよ、ワルプルギスの夜は」

キリカ「でもさぁ、織莉子の未来視で勝てる未来が見えてたんならそれでいいんじゃないかなあ?」

織莉子「そうでもないわ……あの未来では魔法少女が8人いたし、それにさっき見えた未来では私達は負けていたわ」

さやか「なっ!?そんなの信じられれるか!」

織莉子「分かりやすく言えば……私達がこの場で仲睦まじくして心を一つに挑まなければ、勝つ未来が全く見えないということよ」

さやか「うっ……」

織莉子「あの時は協力してもいいのかもって思えていたのに……そこの人を見て少し考えがぐらついたわ」

まどか「あの、ご心配しなくても、私は魔法少女になるつもりは……」

織莉子「……そうは見えない…あなたはいざというとき自分を犠牲にする覚悟を持っている、そんな風に見えるもの」

ほむら「まどか、あなたを魔法少女には私がさせないから……美国織莉子、まどかはともかく、私の信念は揺らいでいないわ」

織莉子「そうね、あなたの方の覚悟はひしひしと伝わってくるわ……考えを改めるよう努力はするつもりよ」

563: 2011/10/27(木) 11:28:05.66 ID:BvaLQg+n0
杏子「うざったいねー、あんたのその偉そうな感じ……あたしら下に見てんのか?」

キリカ「フンッ、実際下なんでしょぉ?」

杏子「やんのか、おい……元々織莉子には借りがあるんだしな」

ゆま「キョーコ、仲良くしよーよ!ゆまは織莉子のこと嫌いじゃないよ!?」

キリカ「くくく、鬱憤晴らしにはちょうどいいよねぇ!?やるかい?」

さくら「イイゾーヤレヤレー!!」

マミ「二人ともそこまでよ!さくらちゃんも助長しないの!」

マミ「話が進まないから、少し静かにしていて……これから暁美さんにワルプルギスの夜についてと、それに対抗する作戦を決めてもらうわ
   暁美さんが、一番ワルプルギスの夜について詳しいものね?」

ほむら「そうね……ある程度の作戦は考えてきてあるから、みんなに聞いてもらうわ
    いいわね?」

織莉子「どうぞ。キリカも聞いてあげなさい」

キリカ「……分かってるよ」

565: 2011/10/27(木) 11:31:55.28 ID:BvaLQg+n0
暁美さんに話してもらったのは出現予測地、長い年月をかけて収集したワルプルギスの夜の情報
私達のポジションと攻撃方法など

そして、暁美さんの願いとその全てだった

ほむら「この作戦の要はとにかく攻撃を受けないこと……つまり、美国織莉子と呉キリカが重要になってくるわ
    あなた達二人が信頼してくれなければ、この計画は破綻する」

織莉子「あなたを……信用しろと?」

ほむら「私はあなた達を信じると決めたの……もう誰にも頼らない、誰も信じないと決めていたけれど、それも今日まで」

まどか「ほむらちゃん……」

ほむら「幾度となく繰り返してきた時間の中で、何度も挫けそうになった……
    でも、たった一つしかなかった道しるべが、今はこんなにある」

ほむら「なんとなく分かるの……この機を逃したら、私はもう絶望して過去には戻れない……これが、最後のチャンスだと思う」

ほむら「まどか、何度も繰り返した時の中で、何度もあなたが氏ぬところを見てきた……必ず、必ず今度こそ、あなたを救ってみせる
    いえ、今回はまどかだけじゃない……皆も一緒に…絶対に」

ほむら「だから…………」

ほむら「お願い!私を信じて欲しい!そして皆の力を貸して欲しいの!!!」

566: 2011/10/27(木) 11:35:23.59 ID:BvaLQg+n0
いつしか皆黙って聞いていた
暁美さんは顔を下げて、微かに肩を震わせているのが分かった
一番に口を開いたのは、美樹さんだった

さやか「分かった…ほむらがそこまで言うんなら、私もこの二人を信じるよ
    二人とも、いろいろ言ってごめんなさい……力を貸して下さい!」

ゆま「ゆ、ゆまからもお願いします!ゆまも、ほむらの力になりたいの!」ペコリ

杏子「………あたしはさ、ちょっと前にほむらが必氏になってる理由聞いてたんだよ…
   そしたらいろんな世界で、世話になったみたいだし……だから今回だけほむらに免じて、あたしもお前らを信じてやるよ」

キリカ「……織莉子、私は魔法少女になってからずっと、君のために生きてきたんだ
    彼らのためが、巡り巡って君のためにもなるんなら、私は彼らに協力するのもやぶさかではないよ……
    なんだか、そうすることで、私は本当に生まれ変われる気がするんだ」

織莉子「失礼しちゃうわね、まるで私を鬼か何かのように……
    私は自分の運命を受け入れたの、当然協力するに決まっているでしょう」

まどか「ほむらちゃんは、私のために全部今まで一人で、頑張ってくれてたんだよね……ほむらちゃんはあんまり顔には出さないけど、
    やっとみんなと友達になれて、すごく嬉しそうだった……だから私は、皆を信じるほむらちゃんを、信じるよ」

マミ「ありがとう暁美さん……これで、心置きなくワルプルギスと決着をつけられるわね」

ほむら「っ!!ありがとう……本当に、ありがとう……!」

567: 2011/10/27(木) 11:43:36.79 ID:BvaLQg+n0
さくら「……素晴らしいデス!!これほどまでに愛に溢れているトハ……不覚にも涙しマシタ」ホロリ

マミ「さくらちゃん、ありがとう。あなたのおかげでよ、あなたがきっかけを与えてくれたからここまで来れたのよ!」

さやか「それを言うならマミさんのおかげですよ~、マミさんがいなかったらホント空気悪くなるんですから」

織莉子「それもそうね、みんなと共通の友達はあなただけだもの」

ゆま「そんなことないよ!ゆまはもう皆の友達だよっ!」

マミ「ゆまちゃんの言う通り、私達はすでにお友達よ」

キリカ「友達か……あの頃の私とは違う私に、もうなれたのかな……」

まどか「ところでほむらちゃん、私は当日どうしてればいいのかな…?」

ほむら「どうって……避難に決まっているでしょう」

杏子「変なこと考えないで、あたしらに全部任せとけって」

まどか「そうだよね……分かった、頑張ってね!」

569: 2011/10/27(木) 11:49:14.16 ID:BvaLQg+n0
さやか「ところでさー、せっかくだからチーム名考えない?」

杏子「何言ってんださやか」

さやか「あたしらは言わば、志を一つにした魔法少女隊でしょ!?チーム名があったほうが燃えると思わない!?」

ゆま「ゆまも賛成!可愛い奴にしようね!」

ほむら「そういうのはマミさんが得意よね」

マミ「あなた分かってて私を指名してるわよね!?」

さくら「私もマミさんが適任かと思いマス。ほら、この間のら・よだそ――」

マミ「それ以上言ったら……撃つわよ?」スッ

ほむら「さっきまで感謝していた人間の台詞とは思えないわね」

さやか「魔法少女が7人……7人の魔法少女ねぇ……」

さくら「私達はかうんとサレテおりマセンね」

まどか「まあ、仕方ないと言えば仕方ないよね……少し寂しいけど」

570: 2011/10/27(木) 11:54:34.85 ID:BvaLQg+n0
さやか「マミさん何かないですか?」

マミ「えぇー、結局私なのね……まあでも、確かに華は必要よね」

キリカ「巴はなんだかんだ真剣に考えるんだね」

さくら「こういうのがオ好きなのデショウ」

マミ「そうねぇ、7人、7つ……プレアデス…はなんとなくやめた方がよさそうね……」ブツブツ

マミ「……アルコバレーノというのはどうかしら?『虹』という意味なんだけど、曇り空が晴れた時に現れる姿は
   さながら、絶望を打ち砕いて光を取り戻した私達みたいでいいんじゃないかしら?」

さやか「よぅし!じゃああたしらは、今からチーム『アルコバレーノ』に決定!」

織莉子「素敵だと思うわ」パチパチ

まどか「私もすごくかっこいいと思います!」

ほむら「色は全然合っていないけれどね」

さくら「マミさんは、きっとこれからもこういうモノに手を染めていくのでショウネ」

マミ「何その予言」

573: 2011/10/27(木) 12:01:10.16 ID:BvaLQg+n0
さやか「それじゃあチーム名も決まったところで、円陣でも組みますかぁ!!」

ゆま「ゆまもやるやる!」

キリカ「私は別に……」

織莉子「いいわね、やりましょうか」

キリカ「織莉子ぉ!?君はなんだかんだとノリノリだよね、さっきからさぁ!?…まぁ、君がやるってんならいいけどさ……」

まどか「私もやるよ…一緒に戦えはしないけど、せめて皆の無事を祈ってるから」

ほむら「なら私も」

さくら「マミさんマミさん、ここで円陣を組むことにドノヨウナ意味があるのでショウカ?いまいち理解しかねるのデスガ……」

マミ「まあなんていうか、意気込みみたいなものよ。友情の確認、みたいな感じかしら?」

さくら「オォ!それは楽しそうデスネ!わたくしも参加しマショウ!」

マミ「ほら、杏子も」

杏子「あたしはいいよ……」

ゆまさや「や る の !!!」

杏子「……分かった分かった」

574: 2011/10/27(木) 12:02:29.43 ID:BvaLQg+n0
さやか「マミさん、音頭お願いしますね」

マミ「そう?……コホン、じゃあちょっとだけ……」

マミ「ほむら、まどか、さやか、杏子、ゆま、キリカ、織莉子、そしてさくらちゃん」

マミ「皆大切な私の友達になってくれたわ……もう誰にも悲しい思いなんかさせない…させたくないの」

マミ「だからワルプルギスの夜に……」


マミ「絶対に勝つわよ!!」

一同「おおおおーーーーーー!!!!!!!」


その日は今まで生きてきた中で、最高に嬉しかった

私はもう一人ぼっちじゃない

こんなにもたくさんの仲間がいてくれる

もう、何も怖くない

576: 2011/10/27(木) 12:05:39.44 ID:BvaLQg+n0
ワルプルギスの夜襲来前日、マミの家

マミ「あらQB、久しぶりね」

QB「確かに久しぶりだね……結局まどかは契約の意思を固めてくれなかったよ」

マミ「鹿目さんのところに行っていたの?無駄だったはずよ、私達の団結はちょっとやそっとじゃもう崩れないわよ」

QB「やれやれ、彼女が契約してくれれば僕らのエネルギー回収ノルマも一気に楽になったんだけどな」

マミ「せっかくだから何か食べる?冷蔵庫に何かあったと思うけど」

QB「いや、別に世間話をしに来たわけじゃないからね。僕は遠慮しておくよ……それにしても、マミだけだよ」

マミ「何が?」

QB「こうやってまともに話ができる相手が、さ。前にも言ったけれど、みんな僕を見ただけで殺気立ってるからね……困ったものさ」

マミ「フフッ、なんだか懐かしいわね……昔は普通に会話で来てたはずなのに、
   今じゃお互いに利害関係が一致しているから一緒にいるだけだなんて……」

QB「僕にとっては、そう遠い昔のことでもないけどね。ほんの一カ月ほど前の話だ」

578: 2011/10/27(木) 12:09:02.96 ID:BvaLQg+n0
マミ「……ねえ、その頃のあなたは私のことをどう思っていたの?」

QB「その質問の意図が分かりかねるね……今と変わらないよ、所詮君達は宇宙のエネルギー問題を解決するための手駒にすぎない」

マミ「はっきり言ってくれるわね…私は、本当に信頼していたのに……」

QB「どう思っていようとそれは君達の勝手さ…僕らには全く関係のない話に変わりはないよ」

マミ「んー……お酒があれば呷りたい気分だわ」

QB「やけ酒かい?」

マミ「勝負の前に気分を高めたいだけよ……さてと、お風呂にでも入ってこようかしら」

QB「……ねえマミ」

マミ「なあに?そういえば、何か用事があってうちに来たの?」

QB「彼女達の試験はどんな感じだい?今、君の友人は何人なんだい?」

マミ「どうしたの急にそんなこと……今は29人だけれど、あなた達には関係ないでしょう?」

QB「それが少しばかりあるんだよ」ボソリ

マミ「?……まあいいわ……お風呂入ってくるわね」

580: 2011/10/27(木) 12:14:58.67 ID:BvaLQg+n0
お風呂の中で、私は考えていた

キュゥべえとは本当に長い付き合いだ

私がいた世界で、唯一変わらなかったのはキュゥべえだけ……
結局一から百まで、彼らはエネルギー回収のことしか考えていなかった

私はずっとキュゥべえを遠ざけていた
真実を告げられ、騙されたことに気付き、キュゥべえの何もかもが信じられなくなり、
グリーフシードの回収の時に顔を合わせる程度

しかし、この世界でその関係は少し変わった
鹿目さん達に手を出さないよう頼んだり、シャルちゃんの世話を頼んだり、魔法少女頃しのことを少しだけれど教えてもらったり

些細なことだけど

しかし、確実に変わったと思う


キュゥべえは、私のことをどう思っているのだろうか?

マミ「愛は計算の外にあるもの……か……」

チャプン

581: 2011/10/27(木) 12:18:21.18 ID:BvaLQg+n0
マミ「ふぅー、いいお湯だった……あら?さくらちゃん、勝手に部屋に入らないでよ」

さくら「失礼しマシタ…急ぎノ用事と言われたものですカラ」

マミ「言われた?ひょっとしてQBに?」

QB「少し相談に乗ってもらっただけだよ……マミには関係ないことさ」

さくら「オヤ、宜しいのデスカ?」

QB「道明寺さくら、君は中立な立場であるはずだろう?余計なことは言わない方がいいんじゃないかな?」

さくら「勿論私は言いマセンが……てっきりあなたは言うのかト思っておりマシタ」

マミ「もう、なんなの二人して内緒話だなんて……そんなに私に聞かれるとまずい話なの?」

さくら「少なくとも、私の立場カラは何も申すコトはできマセンので」

QB「さて、僕はそろそろお暇させて貰おうかな…せいぜいマミの健闘を祈っているよ」

マミ「……ちょっと待ってQB」

584: 2011/10/27(木) 12:24:20.03 ID:BvaLQg+n0
QB「……何か用かい?」

マミ「QBは……今でも私のことを何とも思ってないのよね?」

QB「あぁ」

マミ「本当に本当なの…?」

QB「……あぁ」

マミ「私は……少なくとも私は、キュゥべえに感謝しているわ」

QB「感謝…?てっきり僕は、利用されていることに気付いて嫌悪を抱いているのかと思ったよ」

マミ「それはもういいのよ……あなた達はそういう生き物だものね」

マミ「…………ねえ、キュゥべえの本心を聞かせてほしいの」

QB「何を言ってるんだい?それならさっきから――」

マミ「いいから聞かせて!!」

QB「僕の……本心だって…?」

マミ「あなたの本心…つまり……こういうことよ!」カチッ

586: 2011/10/27(木) 12:29:24.13 ID:BvaLQg+n0
QB「なっ…!何をしているんだいマミ!?それがどういうことを意味しているのか分かってるのかい!?」

さくら「ナント」

マミ「私は氏にたくないって常々思ってきたわ……一度ワルプルギスの夜に負けた時も生きたいと願ったし、
   未来でも最低限のグリーフシードは手に入れていた」

マミ「何より、私が魔法少女になったのは、生きたいと願ったから
   キュゥべえは云わば命の恩人だもの、あなたに感謝して生きていきたい……」

マミ「きっとこれが、私の本心」

QB「だからって僕にセットするのは正気とは思えないよ!君のせいで未来の地球は終わるかもしれないんだよ!!君の未来が!」

マミ「そうかしら?親愛度を確認してみるわね……」

私からの親愛度は10割近く、キュゥべえからの親愛度は――

589: 2011/10/27(木) 12:35:58.76 ID:BvaLQg+n0
マミ「私は、あなたのことをお友達だと思ってるわよ?」

QB「僕は…………僕は、マミのことなんか……なんとも思ってないよ……僕らに感情というものはないんだ」

マミ「……」

QB「一時の感情に流されて正常な判断を失う…君たち人類はいつだってそうだね、わけが分からないよ」

マミ「私はこれまで多くの人たちと係わってきたわ……その都度教えることもあったし、教えられることもあった
   何かしてあげることもあったし、されることもあった……キュゥべえも、他のみんなと同じよ」

マミ「あなたとも『ダール・イ・レゼベール』(ギブアンドテイク)の関係になりたいの
   私はこれからも、いろんな人とその関係を築いていきたいと思ってるわ」

さくら「ソレは……どういう意味なのデスカ?」

マミ「愛、よ」

さくら「愛…デスカ?」

マミ「お互いのためにできることをしてあげる……お友達として、当然じゃない?」

QB「それが……それが君達の愛だというのかい?」

591: 2011/10/27(木) 12:40:26.77 ID:BvaLQg+n0
QB「全く、君は僕が思っていたよりも頭が悪かったのかもしれないね」

マミ「ほっといてよ……」

QB「……借りなら…グリーフシードを回収してもらう際に返してもらってるじゃないか…………」

マミ「えっ…?」

QB「僕らはとっくに、その『ダール・イ・レゼベール』の関係だよ」

ピカッ

マミ「――っ!!キュゥべえ!!!」

QB「勘違いしないで欲しいな……僕のせいで君の未来が滅んでしまったら、それは僕の責任問題になるだろ?
  一瞬の気の迷いで成立するものらしいから、限界まで振り絞ったまでだよ」

マミ「……それでもいいわ…ありがとう、キュゥべえ」

さくら「ナルホド、コレが所謂つんでれというやつなのデスネ!」

QB「変な言い方は止してくれよ」

595: 2011/10/27(木) 12:44:40.02 ID:BvaLQg+n0
QB「くだらない茶番に付き合わされたものだよ……僕はこれで失敬するから、せいぜい明日は頑張ってくるといいさ」ピョイッ

マミ「あっ……もう行っちゃうなんて…ゆっくりしていけばよかったのに」

さくら「チナミニ、初期親愛度はどの程度だったのデス?」

マミ「私はほとんど最大限、キュゥべえは1割未満よ」

さくら「ホホゥ…私も彼らト何度か話をしてきマシタが、彼らはマルデろぼっとデシタヨ
    後先考えずにせっとするのは、私もドウカと思いマシタガ…結果おーらいデスネ」

マミ「本当に限界まで振り絞ったのね……人は誰でも悪霊になれる、ってことかしらね?」

さくら「感情のこんとろーるができるナラバ、気のこんとろーるも可能なのデショウネ」

マミ「何の話?」

さくら「デハ、私は少し用事ができましたノデ、これで失礼シマス」

マミ「ねえ、さくらちゃんは明日どうするの?」

さくら「私デスカ?」

596: 2011/10/27(木) 12:45:50.91 ID:BvaLQg+n0
さくら「勿論、危険が迫っているようデシタら助けには行きマスガ……いざとなったら私が魔女を倒しまショウカ?」

マミ「そうよね、さくらちゃん強かったわよね……お願い、していいのかしら?」

さくら「マア、依然申した通り、私は中立の立場ですノデ余計な手は出せマセンガ」

マミ「どっちなのよ」

さくら「地球人ノ問題は地球人が解決すべきことデスヨ」

マミ「言われなくても……さくらちゃんには頼らなくて済むように、頑張るわね」

さくら「………ソレデハ、私は部屋に戻りマスネ」

マミ「さくらちゃん」

さくら「ハイ、なんデショウ?」

マミ「必ず、生きて勝ってみせるから」

さくら「……期待していマス」

━現在友達30人━

597: 2011/10/27(木) 12:51:34.85 ID:BvaLQg+n0
保守ありがとう
キリがいいから飯にしてくる

ホントはマミさんが横に真っ二つにされながらも血の酒をQBに飲ませながら
愛を語ってもらう予定だったけど、冗長だと思って削った

すぐ戻ってくる

602: 2011/10/27(木) 13:26:53.13 ID:BvaLQg+n0
空は夜と勘違いしてしまいそうなほどに暗く、空気は湿って不気味な風が吹きつけている
やがて霧が出てきて、どこからともなく動物の鳴き声が鳴り響いてくる

さやか「さぁて、見滝原の平和は、あたしら『アルコバレーノ』が守っちゃいますからね!」シュパァァン



ゆま「ゆまも……ゆまもみんなの役に立つよ!」シュパァァン

杏子「いっちょやってやろうじゃん」シュパァァン



キリカ「なあ織莉子」

織莉子「なあにキリカ」シュパァァン

キリカ「今日はいい天気だよね」シュパァァン



マミ「必ず、運命を変えて見せる……」シュパァァン



ほむら「――来るっ!」シュパァァン


603: 2011/10/27(木) 13:29:04.39 ID:BvaLQg+n0
ワル夜「アハアハハハハキャハハハハハハハハハハハハハハハアアハハハハハハハ」

ワルプルギスの夜が、現れた

そう思った一瞬のうちに、ワルプルギスが爆炎に包まれた

その場に既に暁美さんはおらず、既に次の攻撃へと向かっている
迫撃砲が発射され、対艦ミサイルで廃工場まで飛ばされたワルプルギス

そして大爆発が起こり、炎と煙が湧きあがった

息もつかせぬほどの怒涛の攻撃だった

さやか「すっ、凄すぎる……あれでやられないなんて、ほんとにトンデモ級なんだね……」

ほむら「油断しないで」

織莉子「――!!皆、左右に散って!」

織莉子の声に反応してすぐにその場から飛び退く

その瞬間、黒い衝撃波が襲いかかってきた

604: 2011/10/27(木) 13:31:05.31 ID:BvaLQg+n0
~~~~~~~~~~
ほむら「一番初めは私が今までに準備してきた兵器を用いて攻撃するわ。巻き添えを食わないためにも、その間は皆手出し無用よ
    しかしその攻撃で倒せるとは思えない……ここからあなた達にも動いてもらうわ」

ほむら「まずは美国織莉子がワルプルギスの攻撃先を読んでさやか、杏子、呉キリカに指示を出して、近距離まで近づいてもらう」

織莉子「任せて」

ほむら「呉キリカが速度低下でサポート、さやかと杏子に攻撃をしてもらうわ」

キリカ「なんだいそりゃ?随分つまらないなぁ」

ほむら「隙ができればあなたも攻撃に参加していいわ。基本はヒットアンドアウェイでお願い、無理は禁物よ」

ほむら「使い魔たちは私とマミさんで排除するつもりよ。余裕があれば私達も攻撃するわ
    美国織莉子と千歳ゆまは私達の傍を離れないで」

ほむら「攻撃は美国織莉子と呉キリカの魔法で避けるてもらうわ……一発でも致命傷になりかねないから
    それでも傷付くことはあるでしょうから、その時は遠くから千歳ゆまが回復をお願い」

ゆま「分かった!」

杏子「それだと魔力が全然足りないんじゃねーのか?」

ほむら「心配しないで……私が今まで繰り返してきた中で余ったグリーフシードをストックしてあるから」
~~~~~~~~~~

605: 2011/10/27(木) 13:34:46.45 ID:BvaLQg+n0
織莉子「キリカは右から、二人は左から行って。後はテレパシーで指示を出すわ」

杏子「任せな!」

キリカ「くふはははっ、楽しいね織莉子!切り刻んでくるよおぉぉああははは!!!」

姿を見せたワルプルギスは、あれだけの攻撃を受けたにも拘わらずまるで無傷だった
分かっていたとはいえ、やはり最強の魔女ということか

三人は攻撃をかわしつつ、すぐにワルプルギスの近くに辿り着いた

キリカ「これで…どうだい!?」

キリカの魔法陣が展開され、ワルプルギスを取り囲んだ

さやか「なるほど、ほんとに相手の攻撃が遅く感じられる!おおりゃああああ!!」ズシャァ

杏子「ああ、避け放題じゃねーか!くらいやがれってんだあーー!」ザシュッ

キリカ「チッ、魔法を使いながらじゃ碌に攻撃できないや……私の分も残しとけよなぁ!!」

織莉子『キリカ後ろに使い魔が!』

キリカ「なっ!?」

バチューン

608: 2011/10/27(木) 13:38:14.45 ID:BvaLQg+n0
マミ「一発じゃ無理ね……なら、何発も撃ちこむまでよ!」ババンバンババン

ほむら「マミさん、魔力の消費には注意して」

さやか「ぐッ…!」ズバァ

杏子「さやか!?」

ゆま「ゆまに任せて!てぇーい!」パアァ

さやか『サンキューゆまちゃん、助かったよ!』

ゆま「ゆまも頑張るよ!」

ほむら「私達の周りにも使い魔が増えてきたわね」ババババババ

ゆま「こっちも任せて!えいやっ!」ポカッ

マミ「近付きましょう、暁美さん!ここからだと遠すぎるわ」

ほむら「そうね…皆、私に掴まって」

カチリ

609: 2011/10/27(木) 13:44:49.88 ID:BvaLQg+n0
織莉子「これは……へぇ、本当に時を止められるのね」

ほむら「手を離さないで、少し距離を縮めましょう」

マミ「ちょっと大きいの、くらいなさい!」ドシューン

カチリ

中型の砲台を作りワルプルギスに撃ち放つ…それでも傷を負ったようには見えない

キリカ「二人とも!ちょいっと魔法緩めるよ!」

キリカ「ひゃっはー!!!やっぱりこっちの方が、私の性に合ってるよねえぇぇ!?!?」ザザザザシュ

さやか「流石…キリカってば攻撃も申し分ないじゃん」

杏子「こいつは負けてらんねーな…まだまだいくぞ!」

ワル夜「キャハハアアハハハアッハハハハハハハ」

610: 2011/10/27(木) 13:49:51.50 ID:BvaLQg+n0
向かってくるビルの欠片を撃破し、使い魔を残らず掃射していく

ワル夜「アアハハハハアキャハハハアアハハハハ」

織莉子「うっ…くっ……」

ほむら「大丈夫?すぐにグリーフシードで魔力の回復を」ポイッ

織莉子「ありがとう、助かるわ」シュゥゥ

マミ「はぁ…はぁ……全く、ここまで強い相手だったかしら……」

いくら攻撃を続けても、その猛攻は止む気配を見せない

織莉子『――っ!まずいわ!!皆防御をして!!』

突如、ワルプルギスからドーム状の衝撃波が放たれた

軽く私達の距離まで届いたそれは、回避不可の強烈な一撃だった

全員がバラバラに飛ばされてしまった

611: 2011/10/27(木) 13:52:37.23 ID:BvaLQg+n0
マミ「うぐっ…まだこんな攻撃を残してたなんて……早くみんなと合流しないと…連携を崩されるのはまずいわ」

さくら「オオ、ちょうどイイところに吹っ飛んできましたネ」

マミ「さくらちゃん!?なんでこんなところに…QBも一緒に」

さくら「大切な観察対象に氏なれるワケにはいきませんカラ」

マミ「だったらもう少し早く来てほしかったかも……とにかくみんなを探さないと」

さくら「ソレナラバ、少しですが傷を治しマショウ」ポワワー

マミ「……ありがとうさくらちゃん。借り、作っちゃったわね」

さくら「オ気になさらズ、オ進み下サイ」

マミ「ありがとう!」タッタッタ


QB「あの大荷物は使わないのかい?」

さくら「……モウ少し様子を見てカラにしマショウ」

612: 2011/10/27(木) 13:53:56.33 ID:BvaLQg+n0
マミ「はぁはぁ…みんなどこなの?」

ほむら「マミさん!こっちです」

マミ「暁美さん、織莉子にゆまちゃんも!無事で良かったわ」

織莉子「キリカ達は別のところに飛ばされてしまったみたいね……でも、三人とも無事みたいだわ」

ワル夜「アッハハハハハキャハハハハッハハハハハッハアアア」

ほむら「もう一度連携を取らないと……」

ゆま「でも、あの攻撃をまた受けるのは辛いよ!」

織莉子「確かに、あそこまで広範囲で高威力だと防御が精一杯よ」

ほむら「だからといって他に作戦を考えてる時間はないわ……もう、これしか」

マミ「そうだ!」

ほむら「な…なんですかマミさん?」

マミ「水上さんから貰ったあれを使いましょう」

懐に入れてあった木彫りの弥勒菩薩像を取り出し、水上さんに言われた通りの動きを実行する

マミ「えっと確か……オン・マイタレイヤ・ソワカ」ペコリ

614: 2011/10/27(木) 13:59:14.63 ID:BvaLQg+n0
呪文のようなものを唱えるとみるみる弥勒菩薩像は巨大化していき、その頭身はワルプルギスと同じ高さにまでなった

一同「……」ポカーーン

マミ「えっと、それからどうすればいいのかしら……?」

指示を出す前に勝手に動き出してしまったそれは、ワルプルギスに向かって手刀を一撃を与えた

ワル夜「アッヒャハヒャハアハハハハハヒャヒャヒャ????」

その一撃はワルプルギスの小さな歯車を一つ破壊し、さらに大きい歯車にもヒビを入れるほどの強烈なものだった
ワルプルギスはそのまま地面に叩きつけられ、大量の瓦礫と水を巻き上げた

杏子「おい、一体何なんだあれは!?あたしらが攻撃してもビクともしなかったあいつに傷を負わせたぞ!」

さやか「杏子待ってってば……おっ、みんな生きてたんだね!よかったよかった!」

キリカ「どうしたんだい織莉子、口を開けて見上げてさ?」

マミ「よかった、三人とも無事だったのね!」

ほむら「マミさん、あれはいったい何なの?あなたいつの間にそんな力を…?」

マミ「いや、あれはなんていうか……私のお友達の力、かな?」

ここまで強力なものだとは思っていなかったけれど

615: 2011/10/27(木) 14:00:54.02 ID:BvaLQg+n0
弥勒菩薩像はさらさらと消えていってしまった
どうやら、一撃与えると消えてしまうものらしい

もっとも、その一撃は大抵の魔女に対して必殺級のようだが

マミ「今がチャンスよ!暁美さん、全員で一斉に攻撃すれば倒せるんじゃないかしら?」

ほむら「……そうね、私もまだ銃火器は残ってる。みんな、それでいい?」

さやか「早いとこ片付けちゃおう!」

キリカ「ひひ、ようやく全力全開でブツ切りにできるってわけだね!?だね!!」

ゆま「みんなその前に、傷を治してあげる!」ホワア

ほむら「行くわよ…みんなで手を繋いで!」

カチリ

ほむら「ここね…!」

カチリ

たどり着いた先には、ワルプルギスが地面に横たわっていた
じりじりと上昇しようとしている

マミ「皆……いくわよ!」

618: 2011/10/27(木) 14:08:34.82 ID:BvaLQg+n0
美樹さんとキリカが高速で切り刻み、杏子が召喚した巨大な槍で一突きにする

そして申し訳程度にゆまちゃんがフルスイング

織莉子の武器である水晶体が連続攻撃を加え、皆が避難した後間髪を与えず、
暁美さんの銃火器が炎を噴きワルプルギスを爆撃していく

マミ「これで……これで終わってっ!」

巨大な砲台を召喚し、魔力のほぼ全てを注ぎ込み最大の一発を撃ち放つ

マミ「ティロ・フィナーレ!!!」

狙い通りワルプルギスの頭に命中し、巨大なキノコ雲を上げた

さやか「はぁ……ぷはぁ…これで、どうだ!こんにゃろーー!」

杏子「チッ…魔力使いきっちまった……ほむら、グリーフシード分けてくれ」

ほむら「えぇ……!?いえ、まだよ……!」

ゆま「そんな、だってこれだけ攻撃したんだし……」

織莉子「――!まずいわ、早くここから離れて!」

素早く後退していく私達を追撃するように、黒い衝撃波が襲いかかってきた

その威力は今までとは比べ物にならず、魔力の残っていない私達は防ぐ手立てもなく、呆気なく吹き飛ばされてしまった

619: 2011/10/27(木) 14:14:12.62 ID:BvaLQg+n0
マミ「まだ、駄目だというの……これでも、届かないの…?」

キリカ「くっそ~…ぬかったかな~、結構痛いんだねーこれ」

ゆま「みん、な……ゆまが、今、治してあげ――」バタッ

杏子「無駄だよ…傷が治っても、魔力がほとんど残ってねーんだから」

ほむら「今グリーフシードを――っ!?」

マミ「暁美さん、足が!」

瓦礫に挟まれた足のせいで、暁美さんはまともに動ける様子ではなかった

ワル夜「フゥーハァハハハハハアアハハハハハハハハフアアハハッハハハハハハハハハ」

さやか「もしかして、絶体絶命ってやつ…?ははっ、やばいじゃんあたしら……」

織莉子「こんなはずは……こんなはずはなかったのに……私が見た未来は一体……」

マミ「まだよ……ここで終わらせるわけには…いかないの!!」

621: 2011/10/27(木) 14:18:13.97 ID:BvaLQg+n0
さくら「ハイすとっぷ!遺言はそこまでデスヨ」

マミ「さくらちゃん…!来てくれたの?」

さくら「改めましてマミさん、30人の友達成立オメデトウゴザイマス
    ソノ記念として、私からのぷれぜんとがゴザイマス」

マミ「何を、言ってるの?」

さくら「デデーン!ハイ、コチラ私達の技術と地球に存在する部品で作り上げた『愛の魔法少女誕生ましーん(仮)』でゴザイマス!」デデーン

さくらちゃんの横には、人が一人入れるほどの、まるで電話ボックスのような形をしたオレンジの箱があった

さくら「なんとデスネ、こちらのましーんは彼らの協力を得て遂に試験段階にまで完成したのでありマス!」

QB「やあ、どうやら状況は芳しくないようだね」バァン

マミ「QB…!?」

さくら「さて、ここで本題なのデスガ、マミさんに聞きたいことがありマス」


さくら「誰を魔法少女にしたいデスカ?」

624: 2011/10/27(木) 14:22:24.61 ID:BvaLQg+n0
マミ「どういう…こと?」

さくら「先程申した通り、コチラは『愛の魔法少女誕生ましーん(仮)』という名前ですカラ、誰かを魔法少女にすることができるのデス」

マミ「そんなこと、急に言われても……」

さくら「そう言うと思って既に連れてきておりマス。ハイ、ドーンと登場して下サイ!」


まどか「皆……来ちゃった……」ドーン


ほむら「まっ…まどか!?そんな、どうして……?」

さやか「まどか!?なんでここに!?」

マミ「さくらちゃん!鹿目さんを魔法少女にしちゃ駄目って、何度も言ってきたじゃない!」

さくら「ハァ~、ヤレヤレ……話を最後まで聞いて下サイ。コノ装置は多少彼らの力を借りた程度で、基本は私達の技術で作り上げマシタ
    彼らとの契約によって誕生スル魔法少女とは、根本が違うのデス」

さくら「マ、実際に使ってみせた方ガ早そうデスネ……さあマドカサン、このボックスに入って下サイ」

まどか「……ごめんね、私はやっぱり一緒に戦いたい」

625: 2011/10/27(木) 14:25:03.26 ID:BvaLQg+n0
ほむら「やめて……まどかぁーーー!!!」

杏子「まどか!あんたが戦う必要はないよ……あたしらが、何とかするから…さ」

まどか「杏子ちゃんも皆も、もうフラフラでしょ?……大丈夫だよ」

まどか「私は、さくらさんを信じて――」

さくら「早く入って下サイ」ドン バタン

マミ「最後まで言わせてあげてよ!」

さくら「中にアル受話器を手ニとって、あなたの願いを言って下サイ」

まどか「……私の願いは――」

中にいる鹿目さんの声は、なぜか外にまで聞こえていた

まどか「助けたい!!……私の友達を、助けたい!あの魔女から、皆を守りたい!!」

さくら「聞き届けマシタ……あなたの愛は、えんとろぴーを凌駕しマシタ!」

さくら「ココに、魔法少女鹿目マドカサンの誕生デス!」

628: 2011/10/27(木) 14:29:33.16 ID:BvaLQg+n0
ボックスの中が光に包まれ、電話のベルがあたり一面に鳴り響いた
数秒鳴った後、ガチャンと音を立てて光とともに消えてしまった

マミ「何が…起こったというの?」

ほむら「まどか……どうして……」

織莉子「やはり、あの時見た8人目の魔法少女は、彼女だったのね……
    あの時感じた違和感は、QBとの契約ではなかったから…?」

さやか「ちょっとみんな、それよりワルプルギスが…!」

ワルプルギスは、再び浮かび上がり、既に第二波の準備をしていた

先ほどの攻撃をもう一度喰らっては、今度こそ全滅だろう……

杏子「あーあ…ここまで、かな……」

マミ「まだ諦めては駄目よ……何か、手があるはずよ」

まどか「そうだよ杏子ちゃん」

ほむら「!まどかっ……やっぱり、あなたは!」

ボックスから出てきたのは、間違いなく魔法少女に変身した鹿目さんだった

630: 2011/10/27(木) 14:36:22.82 ID:BvaLQg+n0
マミ「鹿目さん……本当になってしまったのね、魔法少女に」

さくら「ドウゾ存分に戦ってみて下サイ。正直ココマデの愛をオ持ちとは思いませんデシタ」

QB「当然の結果さ。彼女の潜在能力は、既に星一つ消すのに十分なものにまで成長していた……
  そして君たちの技術が出てきたら、彼女は正真正銘の無敵だよ」

さくら「オォ、宇宙人もビックリ!」

まどか「いくよ…!」

圧倒的な力だった

一射目でワルプルギスの胸に風穴を開け、二射目で歯車を完全に破壊

三射目は頭を撃ち抜いた

まどか「これで……終わりだよっ!」

まどか「ディア・フレッチェ!!!!!!!」

ワル夜「アハハハヒャヒャヒャハハアアキャハハハアァァァァ……」

無数の矢がワルプルギスを貫き、身体はボロボロと崩れていく

不気味な笑い声はやがて消え、ワルプルギスの夜は、完全に消滅した

632: 2011/10/27(木) 14:45:06.23 ID:BvaLQg+n0
マミ「勝った……の…?」

さやか「勝った……勝ったんだ、あたしたち!」

キリカ「こいつは凄いや……思わず嫉妬しちゃうなぁ」

ゆま「う…んん……キョーコ!大丈夫!?」

杏子「起きたか……心配すんな、もう…終わっちまったよ」

ゆま「終わった…!?じゃあ、ひょっとしてここは……天国なの?」

杏子「アホか」ポカッ

ゆま「うぐっ…痛いよキョーコ……」

織莉子「8人の魔法少女によってワルプルギスの夜は倒された……問題はこの後ね」

しかし、結局私のいた未来と同じ……

鹿目さんは全ての魔力を使い切り、そして――

635: 2011/10/27(木) 14:50:51.24 ID:BvaLQg+n0
まどか「みんな大丈夫!?酷い怪我だよ、早く手当てしないと……あ、でもそれより魔力の回復を…!」

マミ「私達はまだ大丈夫みたい、だけど……それより鹿目さんは平気なの?」

まどか「えっ?平気ですけど」

マミ「……だって、魔力を使い切ったんじゃ……」

ほむら「…………結局、この時間軸でも駄目だった……もう、これだけやっても駄目なら……
    私のしてきたことは結局、無駄だったというの……?」

織莉子「……暁美さん、絶望するのはまだ早いんじゃないかしら」

まどか「ほむらちゃん!グリーフシードいっぱい持ってたよね!?早く皆に分けてあげないと
    ごめんねほむらちゃん、待ってて!後でこの瓦礫どけてあげるからね!!」

ほむら「何を言ってるのまどか……だって、あなたはもうすぐ魔女に…………えっ…?」

まどか「もう!どこにあるの!?あった、これだね!おーい皆、これで早く魔力を回復して!!」タッタッタ

ほむら「どういう、ことなの…?」

637: 2011/10/27(木) 14:55:41.78 ID:BvaLQg+n0
マミ「さくらちゃん、説明して頂戴」

さくら「……」ジーン

マミ「さくらちゃん!」

さくら「おっと、失礼シマシタ。マドカサンの宇宙を救わんばかりの愛に、つい心を撃たれておりマシテ」

マミ「どうして鹿目さんは魔力を使い切ったはずなのに魔女にならないの?」

さくら「勿論、愛の力デス」

マミ「説明になってないわよ」

638: 2011/10/27(木) 15:00:50.15 ID:BvaLQg+n0
QB「僕が代わりに説明してあげるよ。まどかはまだ魔力を使い切っていない
  彼女たちの作ったこの『愛の魔法少女誕生ましーん(仮)』はね、愛の力によって変身させるものなんだ」

QB「変身する少女の素質に加え、愛の力が大きければ大きいほどその力も凄まじいものになる」

QB「何よりこのマシーンの優れた所は、最も重要な条件である宇宙のエネルギー回収が何度でも可能なことなんだ」

マミ「何度でも、ですって?」

QB「僕らのテクノロジーでは第二次成長期の少女達の希望と絶望の相転移
  ソウルジェムがグリーフシードに変わる瞬間に最も効率よくエネルギーを生み出すことができた……」

QB「しかしそれだと一度限りだ。いくらこの星に何億という個体が生息しているとはいえ、それでは時間がかかる」

QB「ところが、彼女達の研究によって、人が誰かを思う愛のエネルギーそのものを、宇宙のエネルギーに変換することができるようになったのさ」

ほむら「愛のエネルギーを?」

640: 2011/10/27(木) 15:02:46.78 ID:BvaLQg+n0
QB「人が生まれてから氏ぬまでに生み出す感情エネルギー……特に、愛のエネルギーは生きている間常に生み出されていると言ってもいいだろう」

QB「その愛を他人に向けて最大限発揮した時、そのエネルギーは宇宙のエネルギーに変換される」

マミ「他人に向けてって……どういうこと?」

QB「この星の言葉で言うなら、誰かを愛する、ということさ」

マミ「それってもしかして」

さくら「ハイ、かうんたーと同じ仕組みデス」

QB「生きて誰かを愛し続けてさえいれば、何度でもエネルギーを手に入れられるわけだ
  誰かを愛すれば、それが宇宙のエネルギーになる」

QB「総合的に見れば僕らのシステムを上回るかもしれない
  魔力の問題などまだまだ不完全な面もあるけれど、新しいシステムが完成するかもしれないんだ」

642: 2011/10/27(木) 15:05:31.57 ID:BvaLQg+n0
さくら「要約すると、愛は無限に有限ということデス」

キリカ「おっ、流石道明寺は分かってるね」

QB「少々違う気もするけれど、そんなところさ」

マミ「魔力が尽きたらどうなるの?そこが一番大事なところでしょ?」

さくら「勿論氏にマスヨ」

マミ「そんな!……って、あら?魔女にはならないのかしら…?」

QB「ソウルジェムが魂の容れ物というのは変わらないけど、グリーフシードに変化することはなくなったのさ
  まあ、魔女とかその辺の問題が山積みだから、これはあくまで試験段階なんだよ」

ほむら「じゃあ、まどかは……まどかは、これからどうなるの……結局、あなた達のモルモットにされて…まどかを弄んで!」

さくら「ゴ心配なさらずとも、今回はあくまデ実験ですノデもうすぐ元に戻りマスヨ」

QB「……えっ?」

マミ「……戻るの?」

さくら「改良を加えなくてはなりませんカラ。未完成品を世に送り出すのは、技術者失格デスヨ」

マミ「あなた研究者の方じゃないの?」

645: 2011/10/27(木) 15:09:14.78 ID:BvaLQg+n0
QB「聞いてないよ道明寺さくら!」

さくら「ハイ、聞かれませんデシタので言っておりマセン」

QB「ぐぬぬ……」

さくら「もしや、ずっと魔法少女として扱うつもりだったのデスカ?」

QB「……やれやれ、僕としたことが詰めを甘ったようだね」

ほむら「本当に、戻るの…?魔法少女でなくなるの?」

さくら「強制的に戻しマス。その分のえんとろぴーは今後を考えれば些細なものデス」

さくら「今の状況は、言うなれバ『もしも鹿目まどかが魔法少女だったら』トイウ世界を作ったヨウナものデス」

ほむら「信じていいの…?」

さくら「ダイジョブダイジョブ、宇宙人嘘つかナイ」

マミ「……ほんとかしら」

648: 2011/10/27(木) 15:16:30.92 ID:BvaLQg+n0
まどか「よかった、みんな魔力が回復したんだね」

さやか「もう大丈夫だよ……まどかありがとう、おかげであたしら皆助かったよ」

まどか「これで私も、みんなの仲間…に……あれ、なんだか…力が……」バタッ

さやか「まどかっ!?しっかり、まどか!!…って、変身が解けた!?」

杏子「おい、しっかりしろよ!!」

マミ「大丈夫よ二人とも、落ち着いて……すぐに良くなると思うわ」

さやか「ほんとですか?」

マミ「えぇ…さくらちゃんの言ったとおりね」

さくら「オメデトウゴザイマスマミさん!これで所謂はっぴーえんどトイウやつではないデスカ?」

マミ「……ワルプルギスの夜は倒したし、鹿目さんは魔女にならないし、みんな無事に生きてる………のよね」

ほむら「……私、もうゴールしても……いいんですかね……?」ホロリ

さくら「オ疲れオ疲れ!君はよく頑張ったヨ」バシバシ

マミ「さくらちゃん、軽すぎよ」

649: 2011/10/27(木) 15:17:26.32 ID:BvaLQg+n0
杏子「お疲れさん」ポンポン

ゆま「やったねほむら!」

織莉子「これで、全て終わったのね」

キリカ「愛の大勝利ってやつかい」

さやか「やったじゃんほむらぁー!ついにあたしら勝ったんだよ!やったんだよっ!!!」ダキィ

ほむら「あ…ぅあ、ああぁっ……」ポロポロ

マミ「暁美さん……おめでとう」

ほむら「――っ!!!ありがどうござびばずっぅぅぅううぅぅぅぁああぁぅっ…ぅあんん…うあぁぁあぁぁぁぁぁんんん!!!」

マミ「これで……運命に打ち勝ったのね、私達は…!」

ゆま「見て見て!虹だよ!」


雲の切れ間から射した光に反応して、虹は一際強く輝いていた


まるで、私達の勝利を祝福しているかのように……

653: 2011/10/27(木) 15:23:09.24 ID:BvaLQg+n0
さくら「マミさん、コレで終わりかのように思っておいでデスガ、残り70人友達を作らなけれバ、人類絶滅デスヨ」

マミ「分かってるわよ!少しくらい感傷に浸る時間があったっていいじゃない!!」

さくら「ソウイエバ、マドカサンも遂に必殺技名を叫んでおりマシタガ、アレはゴ自分でオ考えになったのでしょうかネ?」

マミ「……さくらちゃん、何が言いたいのかしら?」

さくら「イエ、デスカラ、マミさんの入れ知恵ではないかト――」

マミ「さ…さあ、どうかしらね?とにかく、今はそっとしておいて頂戴!」

以前お泊りをした時に一緒に考えた技だった……とは、到底言いたくはない

鹿目さんが目を覚ましたら、いろいろと感謝の言葉を述べて、それから……

言わないようにしてもらわなければ


なんにしても、今はこのようやく訪れた平和をただ享受しておきたい

という気持ちだけだった

654: 2011/10/27(木) 15:32:51.33 ID:BvaLQg+n0
ワルプルギスの夜を撃破して二日後、織莉子とキリカはこの街から出て行くと言った

マミ「もう行っちゃうの?もう少し落ち着いてからでも……」

織莉子「この街には辛い思い出も多いもの……それに、私達は許されないことをしてしまったわ」

キリカ「まあ、ギリギリ両手に収まる範囲だけどさ……でも、そういうことじゃぁないんだよね」

織莉子「数の問題じゃないの……何ができるかまだ分からないけれど、私達はここじゃないどこかで罪を償うの……」

キリカ「私は織莉子についてくだけさ……それが私なんだよ」

マミ「そう……寂しくなるわね」

織莉子「元々接点のなかった私達よ?数日の付き合いが終わって、元の生活に戻るだけじゃない」

マミ「でも、お友達だもの……また、いつでも帰ってきてね?
   一緒に背負ってるのは二人だけじゃないって、しっかり覚えててね」

織莉子「ありがとう…皆には適当に伝えておいてね……キリカ、行きましょうか」

キリカ「じゃあね……恩人さん♪」

657: 2011/10/27(木) 15:39:13.65 ID:BvaLQg+n0
ワルプルギスの夜を撃破して二週間後、杏子とゆまちゃんが隣町に帰ると言った

杏子「魔法少女がおんなじ街に何人も要らないだろ?…あたしらはまた元のシマに帰るとするよ」

ゆま「キョーコ、島じゃなくて街だよ?」

さやか「ぷぷー、ゆまちゃん、シマっていうのは縄張りって意味なんだよ!」

ゆま「!?し、知ってるよそれくらい!」

さやか「えぇー、ほんとに知ってたのー?」ニヤニヤ

ゆま「うぅ~……」ウルット

杏子「ほら、もう行くぞ……じゃあな、世話になったよ」

ほむら「ありがとう杏子……また、いつでも遊びに来て頂戴」

まどか「私達待ってるからね」

マミ「元気でね」

杏子「なんだよ、照れくさいな……じゃ、帰るとするかな」

ゆま「さやかにはお土産買ってきてあげないもんねーだ!」ベー

さやか「そんなのいいからまた遊びに来てよね!」

658: 2011/10/27(木) 15:45:18.74 ID:BvaLQg+n0
ワルプルギスの夜を撃破して、もうすぐ1か月が経とうとしていた
街の復興は進み、少しずつ元の姿を取り戻しつつあった

美樹さんは少し志筑さんと一悶着あったらしく、しばらくギスギスしていたようだが、今ではすっかり元通りになった
二人とも普通に接しているようだが、上手く和解できたのかはまだ聞いていない

鹿目さんはもう魔法少女になれないと知って少し残念がっていたが、これでよかったのだという暁美さんの説得で納得してくれた
きっともう大丈夫だろう

佐倉さん達はあれから一度だけこっちに遊びに来たぐらいで、あまり連絡はとれていない
彼女達のことだから、きっとまだまだ逞しく生きていると思う

暁美さんは時間停止の魔法が使えなくなってしまったらしく、さらに銃火器に頼った戦い方をするようになった
性格は相変わらずだけど、クラスのみんなとも打ち解けてきたようで、ようやく実現した時間を目一杯楽しんでいるようだった

何より、よく笑うようになった

私はというと、一度失った幸せを噛み締めながら毎日を過ごしていた

暁美さんほどではないけれど、本当に楽しんでいたと思う

こんな日がいつまでも続くような、現像を抱いて……

661: 2011/10/27(木) 15:51:39.53 ID:BvaLQg+n0
ピンポーン

マミ「さくらちゃん、まだ起きてないのかしら?早くしないと遅刻するっていうのに」

ガチャ

マミ「あっ、おはようさくらちゃ……あなた誰!?」

扉の向こうにいたのは、同い年ぐらいの少女だった
おでこを出して髪を後ろで二つに縛っている

?「ふむ、久しぶりだな」

マミ「久しぶりって……どこかでお会いしたことありましたか?」

?「この姿では分からんか……これでどうだ?」

そして彼女は変身した……もとい、元に戻ったと言うべきか

マミ「あぁ、確か一度パラレルワールドの説明に来てくれた……シリウス議長さん…だったかしら?」

シリウス「うむ、名前を覚えて貰っているとは光栄だ。しかし、私のことはうっしーと呼んでくれて構わんぞ」ポッ

マミ「は、はぁ……それで、さくらちゃんはどこに?」

シリウス「実はその件で話があるのだ」

663: 2011/10/27(木) 15:53:29.61 ID:BvaLQg+n0
シリウス「突然だが、彼女は裁判にかけられた」

マミ「裁判!?そんな、さくらちゃん何かやったの?」

シリウス「それについてはまた後で説明する。君には、証人として裁判に参加してもらいたい」

マミ「証人ですって…?」

シリウス「さっそくだが、マンションの下にバイクを止めてある。それに乗って行くぞ」スタコラ

マミ「ちょ、ちょっと待ってよ!」サッサ

早足で立ち去ったシリウスさんの後を追いかけ下まで降りると、オレンジっぽい色をしたバイクが止めてあった

四角いライトにモノコックなボディと丸みのあるお尻部分
そして、車体前部には「P!」のマークのシールが貼られてある

シリウス「ベスパ180ss、イタリアンイ工口ーカラーだ」

マミ「そういえば、何かの映画で見たことあるような……」

シリウス「ちなみにマバセナンバーじゃ」

マミ「どこなのよそれ」

664: 2011/10/27(木) 15:56:22.96 ID:BvaLQg+n0
シリウス「さあ乗れ!ヘルメットは貸してやる」

マミ「乗れってそんな……あなたたち、宇宙人なんでしょう?裁判も宇宙船でやるのよね?」

シリウス「?当たり前であろう」

マミ「……これで行くの?半ヘルなんだけど……」

シリウス「ごちゃごちゃ言わずに早く乗らんか」

マミ「……大丈夫…よね」

ヘルメットを被り、シリウスさんの後ろに乗せて貰った

シリウス「しっかり掴まっておれ!!!」ブオオオオオオオオオオオオオオオン

マミ「きゃああぁぁぁああぁあぁあぁぁあ!!!!!!!」

エンジンは唸りを上げ、あり得ないスピードで発進した
公道に出てもスピードは一切緩まらず、むしろ上がり続けている

マミ「ちょっ、信号!前!!」

私の言葉一切を無視して交差点を突っ切っていく
キィキィと音と土埃を上げ右へ左へと走り、狭い道もお構いなしだ

666: 2011/10/27(木) 15:59:25.23 ID:BvaLQg+n0
マミ「どこまで行くのよ!?」

シリウス「どこか高そうなところじゃ」

マミ「へ!?」

向かった先は市役所だった
しかし、スピードを緩める気配は全くない

マミ「前ってば前!!今度こそぶつかるわよ!!!」

シリウス「心配無用!!!」

前輪を持ち上げウィリーのまま市役所の壁に突撃
そのままぐいぐいと壁を登っていく

そしてそのまま、私達は宙に放り出された……

わけではなく、まるで空に道があるかのようにさらに上昇を続けていた

やがて成層圏を突破した、そこは宇宙だった
そう、惑星や隕石やらが蠢く無限に広がる宇宙だったのだ

マミ「ってうちゅうううううううううううううううううううううううううううう!?!?!?」

マミ「普通に宇宙なんですけど!?あれ、でも息出来てる……ってそういう問題じゃないわよ!!」

シリウス「黙っとらんか、舌を噛むぞ」

668: 2011/10/27(木) 16:02:05.06 ID:BvaLQg+n0
どの辺まで来たのか分からないが、何やら惑星近くの母船らしきものに辿り着いた
船の扉が開かれ進入し、ようやく止まったかと思うと、ボウリングのピンの形をしたような宇宙人達がぞろぞろと並んで出迎えてくれた

マミ(……随分とシュールな映像よね、バイクで宇宙船だなんて
   それにしても、お尻が痛くなっちゃったわ)

シリウス「我々の母船にようこそ、地球の方!!長旅お疲れじゃったろう…さっそくじゃが、ついて参れ」

マミ「え、えぇ……分かったわ」

宇宙人1「よく来たぞ地球人!」

宇宙人2「君は魔法少女なんだってね!すごいな!」

宇宙人3「後でちょっと変身してみせてくれないか?」

宇宙人4「へぇ、君が本物の魔法少女なんだね」

\ワイワイ ガヤガヤ/

マミ「ど、どうもみなさん……初めまして、巴マミです」

マミ(何やら熱烈な歓迎を受けてしまっているわ……
   基本的には、ヒカルちゃんみたいに、思っていたよりもずっと人懐っこい人達なのね)

マミ(でも、さくらちゃんの姿が見えないわね?)キョロキョロ

670: 2011/10/27(木) 16:05:43.33 ID:BvaLQg+n0
彼らに案内された場所は、

マミ(ここって……魔女空間…!?)

今まで何度も見てきた魔女の空間にとてもよく似ていた
雰囲気は惑星や夜空などが用いられ、宇宙をモチーフに仕上げられているようだ

シリウス「どれ、皆の者も彼女が馴染みやすいように擬態してやれ。私も少し趣向を凝らしてみよう」シュゥゥゥゥン

マミ「擬態って……それもしかして、魔法少女?」

彼女(?)達は少女の姿に変身し、その格好は昔テレビで見たことあるようなものから
今もやってるのであろう魔女っ子たちのものまで、実に様々だった

ちなみに、シリウスさんはセーラー服っぽいものを着用していた

マミ(……なんていうか、この景色はどう見ても……コスプレ大会よね)

さくら「ドウモドウモマミさん!お手数をかけて申し訳アリマセン」

マミ「さくらちゃん!!無事だったのね!」

さくら「再会の記念にちゅーでもしマスカ!?」

マミ「馬鹿なこと言わないの」

マミ「……でも、元気そうでよかったわ」

674: 2011/10/27(木) 16:14:07.31 ID:BvaLQg+n0
シリウス「よーし、みんな席に付け。これより上映会を行う」

マミ「…上映会?裁判は?」

言われるがまま席に着くと、壇上にスクリーンが現れた



シリウス「これより、裁判を始める。被告人は前へ」



シリウス「まずは、告発人であるカシオ君製作の再現VTRを見て貰う」



カシオ「えっとぉ…それでは見てくださーい」

カシオと呼ばれた宇宙人は、ピンクのふりふりした衣装に身を包んでいた



マミ「これって、もしかして……」



マミ「アニメ…?」

676: 2011/10/27(木) 16:18:32.29 ID:BvaLQg+n0
オープニングから始まってどこなのか分からない提供会社の紹介
そして私達が繰り広げたワルプルギスの夜との戦いが、完全にアニメで再現されていた
たまによく分からないCMを流されつつも、1時間みっちり見せられた

そしてエンディングが流れ、私が瓦礫の上で黄昏ている場面で終わった

どこから見ていたのか再現は完璧で、私が喋ったことも一字一句間違わずに全て披露された
声まで私そのものである

それにしても、アニメ調になった自分の戦う姿や喋る姿をただひたすら見せられるというのは、
なんというか……

マミ(ものすごく恥ずかしいぃぃぃぃぃぃ!!!!)

マミ(何!!なんなの、この辱め!?なんでこんなもの見せられなきゃならないのよ!!!///)

カシオ「見ていただきましたぁ…それでは起訴状を読みまーーーす」

マミ(起訴状ですって?……ようやく裁判が始まるのね……)

カシオ「コホン……私、堪忍袋の緒が切れました!」

マミ「!?」ビクッ

679: 2011/10/27(木) 16:24:09.32 ID:BvaLQg+n0
カシオ「道明寺さんはぁ、中立な立場の監視役なハズなのにぃ、私達が開発している装置を勝手に持ち出してぇ、地球人に使わせましたぁ」

マミ「なんか、思ってたより軽いわ……」

マミ(それよりさくらちゃん、許可を貰わずに使ってくれたの…?)

カシオ「明らかにぃ監視役の域を超えててぇ、不公平でぇずるいと思いまーーーす」

シリウス「うむ、よろしい…証人、立って」

マミ「へぁ!?私?」ガタッ

シリウス「先のVTRの内容は真であるか?嘘を言ったら…月に変わって、お仕置きじゃ!」

マミ(!?ああ、その衣装って……)

マミ「えっと、それは……」

さくら「ハイ、全て事実デス」

シリウス「ムッ、証人に聞いておるのじゃ。被告人は黙っておれ」

さくら「オ言葉デスガしりうす議長、私は全ての罪を認めマス……証言は不要カト」

さくら「VTRを見て頂いた通り、私は議長ノ言葉を無視して、
    30人しか友達を成立していないにも拘らずアノ装置を与えマシタ」

680: 2011/10/27(木) 16:29:12.44 ID:BvaLQg+n0
マミ「あの!」

シリウス「何かな、証人」

マミ「あの、さくらちゃんが持ち出したあの装置って…そんなに大事なものなの?」

シリウス「それは勿論じゃ……そもそも、我々はまだ地球人を認められておらぬ
     にも拘らず、手を貸すとは不届き千万!」

シリウス「それでは決を取ろうと思う……道明寺さんがずるいと思う人~」

\ハーイ/ \ハーイ/ \ズルイズルーイ/ \テクマクマヤコン/

マミ(なんか、重要そうな事柄の割にはみんな軽いわね……これなら、罪も少しは軽くなりそうかしら)

シリウス「うむ、圧倒的多数で有罪決定じゃ。被告人は無に帰す」

マミ「…………え?あの、無に帰すって……それって頃すっていうこと!?」

宇宙人1「うん?違うちが――っと、その前に……コホン」

宇宙人1「パメルクラルク たからかに~!」

マミ「それ必要なの!?」

682: 2011/10/27(木) 16:35:36.17 ID:BvaLQg+n0
宇宙人1「我々はそんな野蛮なことはしないヨ。もっと人道的で世界の秩序を保つ効率的な罰なんダ
     『犯罪者がいなかったかも』、のぱられるわーるどに我々の世界が移行するんダ」

宇宙人1「その世界では、彼女はもともと存在しなかったことになるんだヨ」

宇宙人1「魔法少女にも似たようなことやってる人がいたみたいだけど、我々の技術の最たるはこうした可能性の可変であると――」

マミ「それって結局頃すっていうのと一緒じゃない!!!」

マミ「そんなの駄目よ!さくらちゃんは私達の命の恩人なのよ!!それなのにこの仕打ちはあんまりだわ!」

シリウス「少しうるさいな…フォマルハウト君、精神操作を」

フォマル「ハッ…少し、頭冷やそうか……」ピッ

シリウス「先程申したように、まだ他種族と認められていない地球人に、我々の技術を提供した罪は重い」

マミ「うふふふー、そうよねー、勝手にやっちゃったことだものねー」ホワー

シリウス「それに、彼女が消滅した世界では今とは可能性が全て書き換えられるのじゃぞ?
     そうなれば、そもそも君はテストに選ばれんじゃろう」

マミ「なるほどー、なら私は元の世界に戻れるのねー」ホワー

シリウス「ちと違うが…大体そんな所じゃ」

マミ「そうよねー、戻れるのよね…………」

686: 2011/10/27(木) 16:44:25.14 ID:BvaLQg+n0
マミ「それがなんだっていうのよ!!さくらちゃんが私達のためにってやってくれたことじゃない!!!
   テストだって続けるわ!」

マミ「装置の実験だかなんだか知らないけど、私達はそれでワルプルギスを倒せたの!!」

マミ「あの時さくらちゃんが鹿目さんを連れてきてくれなかったら、私達はもう氏んでいたかもしれないの……
   それが罪になるだなんて、こんなの絶対おかしいわ!!!」

\ナンダナンダー?/ \ヤバンジンガサワイデル/ \マハリクマハリタ/

シリウス「どうした?精神操作が解けたのか?」

フォマル「イエ…全力全開!なのですが、それを上回る感情の嵐でして……」

さくら「未開人の戯言デス。彼女のような矮小な生物が我々の心の内を知るワケがありマセン……
    これにて閉廷すべきデス」

マミ「どうしてそんなこと言うのよさくらちゃん!あなたは、私の命の恩人なのよ!!!
   まだ何にも恩返しできてないじゃない!それに、あなたの気持ちだって分かってるわよ!!!」

マミ「お友達だもの!!」

687: 2011/10/27(木) 16:49:24.47 ID:BvaLQg+n0
さくら「……」ホロリ

さくら「……」ビッ

さくら「全て私の一存で勝手にやったこと……彼女達のことなど全く考えておりませんデシタ」

マミ「さくらちゃん!」

シリウス「フーーーーーム……」

シリウス「マミ君は道明寺さんが君達のためにやったことだと言い張るのかな?」

マミ「当たり前じゃない!!!さくらちゃんは、私達のために無理にあの装置を持ってきてくれたのよ!」

シリウス「道明寺君はそんなことは考えておらず、無に帰することを受け入れるというのじゃな?」

さくら「左様デス」

シリウス「……面白い、お互いを思い合うその様は、まるで愛ではないか」

シリウス「だがしかし、やはり罪であることには変わりはない」

688: 2011/10/27(木) 16:53:06.28 ID:BvaLQg+n0
シリウス「そこで、君達に執行猶予をやろう!」

マミ「……執行猶予?」

シリウス「我々が道明寺君のいない世界に移行する準備、そして移行装置のスイッチを押して装置が発動するまでの期間
     合わせておよそ10000ピコタ程ある……地球人の時間に換算しておよそ1カ月と少しじゃ」

シリウス「その間に君一人の力で地球人の愛を証明して見せるのだ!
     そうなれば君は他種族と認められ、君の意見を聞くこともできるようになる」

マミ「裁判に、勝てるかもしれないってこと?」

シリウス「その可能性もある、ということじゃが……まあ、裁判を取り消してやろう」

マミ「だったら――」

シリウス「じゃが、君が1カ月で友達を成立させた数は30人じゃったな?残り70人、二倍以上の友達を君一人で成立させねばならんのじゃぞ」

マミ「それくらい、どうってことないわ」

シリウス「本当にそうかな……世界を変えるのは、思っている程容易ではないぞ」

マミ「それでも……少しでも可能性があるのなら、私はやるわ」

690: 2011/10/27(木) 16:55:43.74 ID:BvaLQg+n0
シリウス「そもそも、なぜそこまでして苦労を背負うのじゃ?君のテストはここで終了するのじゃぞ」

マミ「……」

シリウス「まあ、それはよい……とにかく」

シリウス「1カ月で残り70人を友達成立……出来なかったら道明寺君は消滅じゃ」

マミ「……やります!やらせてください!」

\ワーワー/ \ガンバレー/ \イイゾイイゾー/ \ヤバンジンガンバレー/ \ラミパスラミパスー/

マミ「あなた達どっちの味方なの!?さくらちゃんを有罪にしたのに……」

さくら「マミさん……」

マミ「さくらちゃん、何も言わないで……私なら大丈夫だから」

シリウス「それでは、マミ君に一つ言わせて貰う」

シリウス「愛は何よりも尊いのじゃ!!!」

シリウス「大事なことなのでもう一度言おう!」


シリウス「愛は何よりも尊いのじゃ!!!」

691: 2011/10/27(木) 16:57:24.81 ID:BvaLQg+n0
シリウス「一応30人達成のプレゼントは渡してやろう。上手く使うがよい……何か質問はあるかな?」

マミ「いえ、大丈夫です」

シリウス「よろしい!ならば早々に試験会場に返してやろう」

マミ「はい」

シリウス「本当によいのじゃな?」

マミ「勿論よ!」

\ヒューヒュー/ \ガンバレー/ \ティロ・フィナーレ/

マミ「あなた達本当にどっちの味方なのよ……っていうか、今誰か何か言った?」

マミ「さくらちゃん」

さくら「……」

マミ「ちょっと、あなたと地球を救ってくるわね」

マミ「いってきます」

693: 2011/10/27(木) 17:03:08.05 ID:BvaLQg+n0
マミの家

マミ「帰ってきたわね……もう夜みたいだけど」

マミ「これから一人で70人……やるしかないわね」

QB「やあ、おかえりマミ。随分遅かったみたいだけど、どこに行っていたんだい?」

マミ「QB、いつもシャルちゃんの世話ありがとね…シャルちゃんも元気にしてた?」

シャルロッテ「……」コクコク

QB「どうかしたのかい?突然そんなことを言うなんて珍しいじゃないか」

マミ「ちょっとね……今のうちに言っておこうかなって」

ピー ピー ピー ピー

マミ「あら?カウンターから音が……変ねえ、こんな肝心な時に壊れたのかしら……」

ピンポーン

マミ「もうっ、こんなときに……はぁい、今開けます」ガチャッ

さくら「どうもマミさん、しばらくぶりデスネ」ペカー

マミ「さくらちゃん!?どうしてここに?」

695: 2011/10/27(木) 17:10:53.78 ID:BvaLQg+n0
さくら「イエ、せっかくのぷれぜんとを渡しておりませんデシタので、ソノ説明に参りマシタ」

マミ「そうだったの……なんか、カッコよく分かれたのにすぐ会うっていうのも変な感じよね」クスッ

さくら「ここデ会ったが百年目デスネ」

マミ「使い方間違ってるわよ……そうだわ!さっきからカウンターから変な音がするの!壊れたんじゃないかしら」

さくら「マミさん、ひょっとして1ヶ月間誰にもセットしていなかったのでは?」

マミ「へ?……そういえば、ワルプルギスも倒して少しのんびりしようかなと思って、誰にも……」

さくら「1ヶ月間誰にもセットしなければ、試験続行の意思ナシと見て強制終了されマス」

マミ「そんな!そういう大事なことはもっと早、く…………」

マミ「言ってたわね……」

さくら「ハイ、一度申し上げておりマスヨ?ぶっちゃけ残り2分を切っておりマス」

マミ「大変!すぐに誰かにセットしないと…あぁ、でも、この辺に知り合いなんて……」

697: 2011/10/27(木) 17:18:46.25 ID:BvaLQg+n0
さくら「仕方ありマセンネ…マミさんに友達30人達成の記念の、我々カラのぷれぜんとを使いマショウ」ドサッ

そう言ってさくらちゃんが取り出したのは、四角い旧式のラジカセのような箱だった

メーターやスイッチ、音量ゲージなどが装飾されており、上にある大きめのボタンが特に目立つ

さくら「ハイッ、コチラが謎のましーんデス!ナントこちら地球の部品の寄せ集めでできておりマス!
    コチラのましーんカラこーどをスルスルと出しまして……」

マミ「さくらちゃん、自分で時間ないって言ったの覚えてないの?説明はいいから早く!」

さくら「急かさないで下サイ。マミさんのかうんたーにましーんカラのこーどをせっと!」

さくら「後は適当に電波を飛ばすものを……」キョロキョロ

マミ「電波を…?なら、携帯があったような……」ゴソゴソ

699: 2011/10/27(木) 17:22:29.91 ID:BvaLQg+n0
QB「大丈夫なのかいマミ?話はよく分からないけれど、なにやら大変そうな――」

さくら「オォ!ちょうどイイデスネ、コチラにましーんカラのこーどを取り付けましょう」カプッ

QB「痛たたたたッ!?ちょっ、僕の耳にワニ口クリップを噛ませないでくれるかな!?」

マミ「QB…あなた電波飛ばしてるの?」

QB「で、電波!?テレパシーなら飛ばしてるけどいいい痛いってばこれ!!」

さくら「他のものになさいマスカ?あと30秒デ試験は強制終了されマスガ……」

マミ「QB!我慢してて頂戴ね」

700: 2011/10/27(木) 17:25:49.39 ID:BvaLQg+n0
さくら「ソレデハすいっちおん!」ガッション

さくら「何が出るカナ!何が出るカナ!」ウィンウィンウィン

マミ「踊ってる場合じゃないでしょ!」

チーーーーンッ

さくら「ハイッ!こんなん出まシタ!かうんたーをご覧下サイ」

マミ「えっと……あら、もう誰かにセットされてるのね?」

さくら「オヤ、一人デシタカ……」

マミ「何?一人じゃ駄目なの?」

さくら「イエ、グループセットされるコトも可能なのデスガ……」

さくら「ツマリ、この辺でマミさんのコトを慕っている人は、オ一人しかいないトイウことデスネ…可哀相なマミさん」オイオイ

マミ「ひょっとして私、今……馬鹿にされてる…の?」

さくら「ドンマイ!生きていれバいいことありマスヨ!」グッ

マミ「大きなお世話よ!」

704: 2011/10/27(木) 17:29:33.78 ID:BvaLQg+n0
さくら「ソレヨリ、ソノ人の親愛度をご覧下サイ」

マミ「親愛度って……あっ、私への親愛度がMAXじゃない!凄いわ、これなら後は私の気持ち次第ってことね!」

さくら「よかったデスネ~」

マミ「それで、この人はいったい誰なの?」

さくら「ハイッ!と言う訳で今回のぷれぜんとはコチラ!マミさんへの『最高親愛度探索器(まし~ん)』デス!!
    緊急でしたので急遽私がせっとさせて頂きマシタ」

マミ「ありがとうさくらちゃん……それで、この人は誰なの?」

さくら「ソレデハ、私はコノ辺で」スクッ

マミ「聞いてる?」

さくら「ソレはコノ生き物の電波が届く範囲のどなたかになりマス」

マミ「QBの電波が……で、この人は誰?」

さくら「デハ、頑張って下サイ!お邪魔しマシター」ガチャッ

マミ「待ってってば!この人は誰なのよ!?」

さくら「……サァ、ソコまでは私も」バタン

706: 2011/10/27(木) 17:37:27.73 ID:BvaLQg+n0
マミ「ええええぇぇぇえええぇええぇぇぇえぇええええ!?!?!?」

マミ「無責任すぎるわよ!!!!さくらちゃん!?」ガチャッ

扉を開けると、もうそこにさくらちゃんの姿はなかった

マミ「嘘でしょ……しばらく会えないっていうのに、こんな状態でお別れなんて……」

QB「マミ…それより早くこのクリップ取ってくれないかな?」

マミ「あぁ、ごめんなさい……もうっ、どうすればいいのよ……」カプッ

QB「ふぅ~……全く、彼女にも困ったものだよ。仮にマミの携帯電話に繋いでいたらどうなっていたことか」

マミ「確かに……ねえQB、あなたの電波の届く範囲ってどれくらいなの?」

QB「そうだね……テレパシーが届く範囲のことなら、ざっと半径100メートルくらいにはなるんじゃないかな?」

マミ「広いわね」

QB「広いね」

マミ「…………とりあえず、着替えてから考えましょうか」

マミ「なんとしても、1カ月で友達を成立させないと」

708: 2011/10/27(木) 17:40:00.28 ID:BvaLQg+n0
マミ(結局誰だか分からなかったわ……近所付き合いは確かに良い方とは言えないけれど……)

マミ「はぁ…範囲が広すぎて全然特定できないわ」

ルー「おっすマミ、何をブツブツ言っておるんじゃ」

マミ「あ、委員長…別に、なんでもないのよ」

ルー「……随分顔色が悪いようじゃが…今日はやめておくか?」

マミ「平気よ……気分転換にむしろ走りたい気分よ」

ルー「そうか?なら、今日も張り切って走るかの」

マミ「えぇ、頑張りましょ」

マミ「…………ねえ委員長……変なこと聞いちゃうんだけど」

ルー「なんじゃ?」

マミ「委員長の周りとか、この近所で私のこと慕ってる人知らないかしら?」

ルー「本当に変なことを聞くな……まあ知っとるが」

709: 2011/10/27(木) 17:44:00.94 ID:BvaLQg+n0
マミ「そうよね、そう都合よく見つかったりなんか…………えっ」

マミ「嘘っ、いるの!?誰なのそれ!?」

ルー「おお落ち着け……ほら、英語の早乙女先生が」

マミ「早乙女先生?」

ルー「知らんのか?早乙女先生の住んでるマンション、確かマミとおんなじじゃぞ」

マミ「そうだったの?全然知らなかったわ……」

ルー「私もこないだ知ったんじゃが……」

~~~~~~~~~~
ルー「ふぅ~、ジョギングも終わったし帰るか」

早乙女「……うぅ……ヒック」グスン

ルー「あれは……早乙女先生?」

早乙女「田丸さんのばっきゃろー!あんたが結婚するときに口リコン野郎って電報打ってやるんだから覚悟しやがれってんだーー!!!」

ルー「……触れん方がいいな」

早乙女「そこにいるのは誰っ!?」

710: 2011/10/27(木) 17:46:34.17 ID:BvaLQg+n0
早乙女「あらぁ…ヒック……あらた確か……三年何組だかの…委員長の……オェー」

ルー「えぇ!?ちょっ、大丈夫か!?」

早乙女「うっぷ…………無理……もうおうち帰りたい」

ルー「そんなこと言われても………」

早乙女「うぅ~…連れて帰ってよぉ、委員長~」

ルー「いやあんた先生じゃろが……はぁ、家はどっちじゃ?」

早乙女「えっとぇ~、あっち」

ルー「……まあ、行けば分かるじゃろ」


早乙女「そうそうここなのよ~、ここ」

ルー「ここって…確かマミが住んでおるマンションじゃな」

早乙女「へぇ~そうなんらぁ……巴さんイイ人よね~」

714: 2011/10/27(木) 17:51:06.49 ID:BvaLQg+n0
早乙女「らって、私の授業が上手らとか言ってくれたし~、こうしたらろう?ってアドバイスしてくれたのよ~」ニヘヘ

早乙女「それに、何か話し合うんよねぇ~…あの子大人っぽいっていうかなんというや……」

ルー「そ、そうか……じゃあ、私はこれで」

早乙女「ありがとねぇ委員長~」フリフリ
~~~~~~~~~~

ルー「と、いうようなことがあってな」

マミ「そうだったの……そういえば、何回かお話しに行ったことあったわね」

マミ(話が合うっていうのは、つまり私の中身が同年代だからってことかしら…?)

ルー「まあ、何かしら好意を抱いておった感じじゃったな」

マミ「へえ~……ありがとう委員長、参考になったわ」

マミ(早乙女先生なら私もすぐ好きになれると思うし……大丈夫よね)

717: 2011/10/27(木) 18:01:34.27 ID:BvaLQg+n0
委員長に早乙女先生の部屋番号を聞き、帰宅後シャワーを浴びてから、

私はさっそく早乙女先生の部屋の呼び鈴を鳴らした

早乙女「あら、あなた確か……どうしてうちに?」

マミ「夜分遅くにすいません」

マミ「実は先程、メテ・ルーさんに早乙女先生が私と同じマンションに住んでいるという話を聞いて、
   是非早乙女先生とお話ししたいと思いまして、突然ではありますが訪問させて頂きました」ペコペコ

マミ「もしよろしければ、お部屋にお邪魔させて頂いても宜しいでしょうか?」フカブカァ

早乙女「さすが三年生…中々礼儀正しいわね……親御さんは大丈夫なの?」

マミ「ご心配には及びません。うちの両親はすでに他界しており一人暮らしですので大丈夫なんです」

早乙女「そ、そんな…!!どうぞ入って入って!一人暮らしだといろいろ大変だものね!
    ちょっと散らかってるけど、ゆっくりしていってね!」

マミ「ありがとうございます!」

718: 2011/10/27(木) 18:03:36.59 ID:BvaLQg+n0
早乙女「今お茶淹れるわね。緑茶しかないんだけど、大丈夫?」

マミ「ありがとうございます」

早乙女「でも大変よね、その年で一人暮らしなんて……」

マミ「そうですね……女の一人暮らしは特に――」

早乙女「そうなのよ!女の一人暮らしは大変なの!!」

早乙女「だからこそ、責任感があって頼りがいがあって優しくって魅力的で、私の料理に文句も言わなくってそれから――」

軽く2時間ほど、独身女性の苦労話や恋愛話について話し合っていた
途中早乙女先生が一人缶ビールを開けてしまい、素面の私はついていくのに精一杯の状態だったけれど

早乙女「彼ったらひどいのよ……私が作ったお弁当食べてくれなかったの!!」

マミ「それはひどいですね!早乙女先生のお弁当なら美味しいに違いないのに」

早乙女「うっ……そんなこと言ってくれるのはマミちゃんだけよ……
    ありがとうね、マミちゃん」カッ

マミ「あっ……よかった、これで31人目ね」

720: 2011/10/27(木) 18:06:34.09 ID:BvaLQg+n0
早乙女「よしっ!今日は徹夜で飲み明かしましょう!」

マミ「えっ?悪酔いしすぎですよ早乙女先生……それに私は今は未成年ですし」

早乙女「今はって……そうやって若さにかまけてられるのも今のうちなんだから!!」グスン

マミ「そういうことじゃないんですけど……それに、明日も学校なんですよ」

早乙女「うぐぅ~……仕方ないわね…私ももう寝ようかしら」

マミ「その方がいいですよ。それじゃあ、私はもう帰りますから、鍵はちゃんと閉めておいてくださいよ」

早乙女「だぁいじょうぶらって、私は先生なんだからね!」

マミ「お邪魔しました」

そのまま家に帰宅して軽くシャワーを浴びた私は、これからのことをいろいろ考えるつもりだったのだが、
一日の疲れがどっと出てしまい、結局眠りについてしまったのだった

明日からもどんどん友達を探しに行かなくては

マミ「お友達100人できるかな……」

━現在友達31人━

723: 2011/10/27(木) 18:12:42.18 ID:BvaLQg+n0
キリがいいのとバイトがあるので一旦区切り
多分書けるのは九時前くらいか

ごめん、あと50レス分くらいで終わるので勘弁してくだせー

753: 2011/10/27(木) 20:37:11.50 ID:BvaLQg+n0
ただいま、そして保守ありがとう
マミさん無双が始まる前にお詫びと訂正と言い訳をば……

>>569
×さくら「私もマミさんが適任かと思いマス。ほら、この間のら・よだそ――」

○さくら「私もマミさんが適任かと思いマス。ほら、この間のえる・ぷさい――」

元々マミさんには「ラ・ヨダゾウ・スティアーナ」と言ってもらうつもりだった
その名残が上
でも、あのマミさんにそんなネットの言葉を…と思いなおして、急遽鳳凰院凶真さんからお借りしてきた
全部直したつもりだったんだけどここでお詫びを…

あと少しお付き合いお願いします

754: 2011/10/27(木) 20:40:06.40 ID:BvaLQg+n0
翌日、学校に行く前にQBに事情を説明してから策を練ることにした

マミ「と言っても、他にお友達になれそうな人なんているかしら……変よね、お友達ってこんな風に作るものじゃないはずなのに」

QB「事情は分かったよ。けど、残念ながら僕が深く手を出せる案件じゃないようだね」

マミ「えぇ…気にしなくていいのよ、これは私の問題なんだもの」

マミ「とりあえず、この『最高親愛度探索器』をうまく使わなきゃならないわね……
   グループセットもできるみたいだけど、当面は一人ずつにしないと」

QB「なぜだい?グループセットのほうが効率がよさそうなのに」

マミ「ほら、例えば二人私を友達だと思ってくれている子がいたとしても、その二人が仲がいいかどうかは、また別の問題でしょ?」

QB「なるほどね、その二人の仲を取り持つ時間はあまりないというわけか」

マミ「でも、やっぱり一人ずつだと間に合わないと思うから、いつかは使うことにもなるでしょうけど……」

QB「それで、今日はどうするつもりなんだい?」

757: 2011/10/27(木) 20:41:39.56 ID:BvaLQg+n0
マミ「そうねぇ……QBの電波ってもう少し小さくすることできない?」

QB「電波ではないんだけど……テレパシーの相手を限定することは不可能ではないね」

マミ「本当なの?なら、私が頼んだ相手だけに電波を飛ばして貰えれば、何人かはすぐに成立できそうね」

マミ「お願い!今日は一緒に学校に来てくれる?」

QB「僕は別にかまやしないけど、そこの大きい物も持っていくのかい?」

マミ「……この際仕方ないわね」

普段の鞄とは別に、もう一つ手提げの鞄をぶら下げて学校に向かった

氷室「あれ、今日なんか大荷物が必要な授業あったっけ?」

マミ「うぅん、別になんでもないのよ?」

QB『それで、どの子に向けて電波を飛ばせばいいんだい?』

マミ『とりあえず全員揃うまで待ちましょう』

やがて全員が登校してきてホームルームが始まる
こっそりと鞄から例の機械を取り出してコードをそれぞれセット
QBには耳のリングにワニ口クリップを噛ませる

QB「助かるよ、これなら痛みを感じないね」

マミ(そういえば何のためについてるのかしら、このリング……)

758: 2011/10/27(木) 20:43:24.19 ID:BvaLQg+n0
先生「はいじゃあ、これでホームルームを終わります」

担任の先生が出て行ったのを確認して、QBに一人ずつ電波を飛ばしてもらう

ボタンを押して、私に対しての親愛度が高ければセットされ、
あまりなければセットはされないという、非常に便利な機能だった

マミ『まずは大森くんにお願い』

QB『了解』

QBが電波を飛ばしたらしきことを確認して、私は大きなボタンを押す

マミ『…………駄目みたいね。次は……』

天野「ねえねえマミちゃん、それいったい何なの?時代を先取りしすぎて逆に退行しちゃったみたいな機械は」

マミ「へ?えっと、その……ラジカセ…?かしら?」

倉橋「なんで疑問形なの」

760: 2011/10/27(木) 20:45:29.00 ID:BvaLQg+n0
QB『もういいかいマミ?次の子にいくよ』

マミ『えぇ』ガッション

カッ

みのっち「うお!?今の何スか!?」

マミ「…!!」スクッ

ラブやん「マミちゃん…?」

マミ「ありがとう馬剃さん!私達やっぱりお友達よね!!!」

馬剃「え?うんまあ、そうなるのかな……急にどうかしたの?」

マミ(イケるわ…!この調子なら、残りもきっと…!!)

ラブやん「オォ…何やらマミちゃんが悟りを開いた顔に……け、賢者…!?」

みのっち「この短時間でいったい何があったんスか」

761: 2011/10/27(木) 20:46:33.93 ID:BvaLQg+n0
マミ「はぁ~……」

放課後、私は意気消沈して帰宅していた

QB「そう落ち込むことはないだろう?むしろ仕方のないことさ
  マミは魔法少女なんだから、今までクラスの皆と積極的に関わることはしてこなかったじゃないか」

マミ「そうだけど……やっぱりへこむわ、あれから二人…全部で三人しかお友達になれなかったなんて……
   危うくソウルジェムが濁りきるとことだったわ」

マミ「でも諦めないわ……明日も頑張りましょう」

QB「明日もこの大荷物を持っていくつもりなのかい?」

マミ「勿論よ」

翌日

マミ「今日は駄目だったわね……」

翌々日

マミ「はぁ……まだ駄目ね……」

763: 2011/10/27(木) 20:48:37.96 ID:BvaLQg+n0
1週間後

マミ「なんとか一人とお友達になれたけど……時間がかかってしまったわね」

QB「別の方法を思案した方がいいんじゃないかな」

マミ「そんなこと言われても……」

まどか「あ、マミさん今帰りですか?ついでにQBも」

マミ「あら、鹿目さんに暁美さんじゃない」

ほむら「どうも」

マミ「美樹さんと志筑さんは一緒じゃないの?」

まどか「二人とも上条君と一緒に帰っちゃって……」

マミ「その三人って…大丈夫なのかしら……?」

ほむら「それよりどうかしたの?今にも魔女化しそうな顔してるけれど……
    道明寺さくらがいないことと、何か関係が?」

まどか「喧嘩でもしたんですか?」

マミ「……実は――」

764: 2011/10/27(木) 20:50:45.80 ID:BvaLQg+n0
マミ「――というわけなのよ」

まどか「そんな…さくらさんが……」

ほむら「……それで、今は何人なの?」

マミ「今日で35人……でも、これから先誰にセットしていけばいいのか……」

まどか「マミさん……」

マミ「それじゃあ暁美さん、今日もパトロールに行きましょうか…悩んでいてもしょうがないわよね」

ほむら「……言うことはそれだけですか?」

マミ「…?それだけって?」

パシィン

マミ「……あ、けみさん…?」

ほむら「……っ!どうしてなんですか!!」

パシィィン

ビンタをされた
突然のことで意味がさっぱり分からなかった

765: 2011/10/27(木) 20:51:39.04 ID:BvaLQg+n0
マミ「あけ――」

パシィン

マミ「あ――」

パシィン

マミ「ほむ――」

パシィィン

マミ「……」

ほむら「はぁはぁ……」

パシィィン

マミ(何も言ってないのに!?)

まどか「ほ、ほむらちゃん、落ち着いて……」

ほむら「はぁ…はぁ……どうして……どうしてもっと早く言ってくれないんですか!」

マミ「…!」

768: 2011/10/27(木) 20:55:58.34 ID:BvaLQg+n0
ほむら「私達友達じゃないんですか!?そうやって何でも一人で抱え込まないでください!!」

マミ「暁美さん……」

ほむら「何でも相談してください…何でも頼ってください……もうすぐ、マミさんとお別れかもしれないのに……
    友達なら……友達なら、何でも言ってくださいよ……」

まどか「マミさん…私もほむらちゃんとおんなじ気持ちです。私たちにできることがあったら、何でも言って下さい」

マミ「二人とも…あ、ありがとぅ…」グスッ

マミ「さっそくだけど、うちに来て一緒に考えてもらってもいいかしら?」

まどか「勿論です!」

ほむら「当たり前じゃない」

マミ「おかげで目が覚めたわ!うじうじしてても仕方ないものね……暁美さんのおかげよ」

ほむら「……どうも…あの、叩いたりしてごめんなさい」

マミ「いいのよ、気にしないで」ニコッ

769: 2011/10/27(木) 21:01:19.64 ID:BvaLQg+n0
マミの家

マミ「ゆっくりしていってね」

ほむら「お邪魔します」

まどか「お邪魔しまーす。あ、シャルちゃんだ!元気にしてたー?」

シャルロッテ「……」コクコク

マミ「お茶淹れるわね」


マミ「どうしましょうか……もう教室の中でお友達になれそうな人はあんまりいないのよね」

QB「テリトリーを広げるしかないね」

まどか「テリトリー?」

ほむら「そうね…例えば塾に行くのはどう?あなたなら誰かに教えることもできるでしょうし、きっかけは作りやすいと思うわ」

マミ「塾ね……金銭的にはきついけど、確かにいい案だわ」

まどか「それでも100人は遠いよね……」

772: 2011/10/27(木) 21:09:08.49 ID:BvaLQg+n0
まどか「そうだ!再来週クラス別球技大会がありましよね!
    クラス別だから、2年生と1年生の人たちとも仲良くなれる機会があるんじゃないですか!?」

マミ「いいわね!今から練習を重ねていけばなんとかなるかもしれないし」

ほむら「まあ、中学生でやる気に溢れているのは極僅かだと思いますけど」ファサッ

マミ「どこか冷めてる人多いものね、中学生って」

まどか「わ、私はちゃんとやるよ!ほむらちゃんだって、ほんとは楽しみにしてるよね?」

ほむら「えっ!?ま、まあ、それは……」ゴニョゴニョ

まどか「皆で一緒にやるの初めてだもんね!」ティヒヒ

ほむら「……///」カー

マミ「ふふっ…そういえばあなた達とは敵になるのよね?負けないわよ?」

まどか「こっちこそ負けませんよ!!」

それからいろいろと話をして二人は帰って行った
他にも部活動や生徒会など、三年生では少々手遅れかもしれないが、うまくいけば人数を増やせるはずである

マミ(なんとしても……さくらちゃんを助けないと)

━現在友達35人━

775: 2011/10/27(木) 21:17:00.83 ID:BvaLQg+n0
残り3日

ゆっこ「やっほーマミちゃん、スラマッティロ~!
    なんつって、ちょっと変えてみたんだけどウケたウケた!?なはははー!!」

マミ「………はぁ……」ズーン

ゆっこ「あ、あれ?もしかしてなんか元気ない?」

マミ「ごめんね相生先生、突然呼んじゃったりなんかして」

ゆっこ「ゆっこでいいってば~!……それより、なんかあったの?」

マミ「えぇ…実は――」


ゆっこ「あー、それでさくらちゃんいないんだね……しかしもう47人かぁ、早いねマミちゃん」

ヒカル「ゆっこはまだ21人だったかしら?」

ゆっこ「うー、そうだけどさ……」

マミ「結局、後3日で残り53人……でも、諦めないわよ」

マミ「私、今になって友達成立に重要なことが分かった気がするの」

ゆっこ「そ、その極意とは…?」ゴクリ

777: 2011/10/27(木) 21:22:38.00 ID:BvaLQg+n0
マミ「それは、私の自己開示」

ゆっこ「……あ~!あれね!うん、あれだあれ!分かる分かるよ、うんうん」

マミ「えぇ……つまり、私の心が本当の意味で開いてないと、誰とも友達にはなれないってことよね
   私はようやくそのことに気が付けたの……」

ゆっこ「うんうん、私の想像通りだよ……しかしその極意を持ってしても100人には届かない、と」

マミ「それは……そうなんだけど……」

ゆっこ「うーん……ヒカルちゃんみたいに、皆ともすぐ仲良くできればいいのにねー」

マミ「ヒカルちゃんみたいに…?」

ゆっこ「そんな人中々いないもんねー……どうしたもんだろね?ヒカルちゃん分身とかできないの?」

ヒカル「分かってて聞いてるのよね?」

マミ「…………そっか…ひょっとしたら……」

ゆっこ「?……マミちゃん、どうかした?」

778: 2011/10/27(木) 21:23:35.73 ID:BvaLQg+n0
マミ「ありがとうゆっこ!あなたのおかげよ!!」ガバァ

ゆっこ「へ!?わ、私なんかマミちゃんの心打つようなこと言ったっけ!?」

マミ「やっぱりあなた達に相談して良かったわ!……もう、これしかないの」

ゆっこ「???なんだかよく分かんないけど、頑張ってね!」

マミ「本当にありがとう……ごめんね、せっかくこんなところまで来てもらったのに、あんまり時間なくって」

ゆっこ「いいのいいの、困ってる友達のために駆けつけるのがなんて言うか…うーん……友達でしょ?」

マミ「……そうね」

ヒカル「それで、一体どんな作戦が浮かんだの?」

ゆっこ「あっ、それ私も聞きたい!どんなのなの?」

マミ「多分…うまくといくと思うんだけど……」

私は説明した
起氏回生となりうる、最後の手段を

ゆっこ「なるほど!なんかマミちゃんならうまくいく気がする!うん、絶対出来るよ!!」

マミ「これが、私に残された、たった一つの道しるべ……」

━現在友達47人━

780: 2011/10/27(木) 21:31:31.36 ID:BvaLQg+n0
残り1日

マミ「じゃあねシャルちゃん、QB、お留守番よろしく」

シャルロッテ「……」コクコク

QB「行ってくるといいよ」

私は家を出て学校には向かわず、隣町を目指して歩いた
その途中で、ちょっとした手紙をポストに投函しておいた

将来劇的な変貌を遂げるこの街並みを、今のうちにこの景色を目に焼き付けておこうと思い、私はゆっくりと歩き出した

そのうちに私は、古びた教会に辿り着いた

マミ「懐かしいわね……杏子に連れられて初めて来たのは何年前だったかしら」

この教会も、数年後には取り壊されてしまう
最前列の椅子に座って、ぼんやりと割れたステンドグラスを眺めていた

最後に、来ることができて良かった

杏子「あれ?マミなのか?」

ゆま「ほんとだ、マミだ!」

マミ「あ……杏子、ゆまちゃん」

会いたくないと思っていたのに出会ってしまった
会えばきっと辛くなるから……

781: 2011/10/27(木) 21:37:54.65 ID:BvaLQg+n0
杏子「珍しいじゃん、マミがこっち来るなんて」

マミ「うん、ちょっと久しぶりにね」

ゆま「あれ、でも今日平日だよ?」

マミ「ふふ、学校はいいのよ……昨日行ってきたから」

ゆま「???」

クラスの皆には、既に別れを済ませてきた
卒業式でもないのに涙ぐんだ私を見てみんな少し戸惑っていたが、それも仕方のないことだと思う

杏子「……どうかしたのか?なんか、言いたいことでもあるような…そんな感じだけど」

マミ「うん……本当は言わずにおくつもりだったんだけど……明日からの私にも、ちゃんと今まで通り接してほしいの
   どうなってるか分からないけど、きっと、私は私のはずだから」

ゆま「どういうこと?」

マミ「そのまんまよ……本当に、どうなってるのかしらね」

783: 2011/10/27(木) 21:41:40.54 ID:BvaLQg+n0
マミ「杏子、みんなと仲良くしなきゃだめよ?……なんて言わなくても、あなたならきっと大丈夫よね
   ゆまちゃんは、もっといろんな人と関わっていくといいわよ?いつか杏子離れできるようにね」

杏子「なんだよ急に……」

ゆま「うぐっ…分かってるよ!ゆまだって、いつまでも子供じゃないんだよ!」

マミ「そうね……いつかは皆、大人に…なるのかしらね」

杏子「ま、あたしら魔法少女がそこまで生きてられるかは分かんねーけどな」

マミ「大丈夫よ、私だってなれたんだもの」ボソリ

ゆま「え?」

マミ「何でもないわ……それじゃあ、私はそろそろ帰るわね」

杏子「もうかよ?何しに来たんだよ」

マミ「何かしらね……本当は二人に会いたかったのかもしれないわね」

杏子「はあ?」

マミ「二人とも……元気でね」

これ以上話していると泣いてしまいそうだった
私には最後の挨拶でも、二人にとっては何でもない一日の出来事になるのだろう

二人とは笑顔で別れたかった

785: 2011/10/27(木) 21:46:47.86 ID:BvaLQg+n0
残り1時間

まどか「マミさんおはようございます」

マミ「あっ……おはよう三人とも…ごめんね、今日は私学校行かないの」

さやか「制服なのにですか?サボりなんて優等生のすることじゃないですよ~?」

ほむら「マミさん……大丈夫なの?」

朝の通学時間、3人と偶然出くわしてしまった
制服を着ていたのは、これが着納めになると思ったからだ

マミ「えぇ……なんとかなりそうだから、心配しないでいいのよ」

ほむら「でも……」

その時、ちょうど背後からバイクの走ってくる音が聞こえた
見覚えのあるオレンジの車体が、私達の横に止まった

シリウス「ここにおったのか。審議の時間もある故もう出るが、準備はいいな?」

マミ「……少し、待ってもらえるかしら?」

シリウス「ふむ、少しなら構わん。済ませてくるがよい」

マミ「ありがとうございます」

786: 2011/10/27(木) 21:51:11.94 ID:BvaLQg+n0
私は心配そうな顔をしている3人に近づいた

マミ「ごめんね皆…私、ちょっとこれから世界を救ってくるわね」

さやか「世界って…マミさん、もしかしてどっか行っちゃうんじゃないですよね!?」

マミ「そんなことないわよ、明日からもちゃんといるわ」

マミ「……多分ね」ボソリ

まどか「でも…!」

マミ「大丈夫よ、ここからいなくなるわけじゃないんだから」

ほむら「……私、信じてますから……必ず、戻ってきてくださいね」

マミ「勿論よ……さあ、行きましょうかシリウスさん」

789: 2011/10/27(木) 22:01:46.75 ID:BvaLQg+n0
マミ(さようなら……皆、元気でね)

バイクは空を駆け抜け、やがて宇宙船へと入っていった
そして私は再び、魔女空間を模した場所へと案内されたのだった

マミ(さくらちゃん、久しぶりね……)

シリウス「さて、約束の時間まで残り15分となり再びマミ君を召還した…早速だが、友達成立した人数を教えてくれまいか」

マミ「……4…7人です……」

ざわっ…ざわっ…

さくら「……」

シリウス「……では、当初の予定通り被告人道明寺さくらを――」

マミ「待って下さい!!」

マミ「まだ少し時間があります……皆さんと話をさせてもらえませんか?」

シリウス「フム、構わんが……」

マミ「宇宙人の皆さん、この試験はある一つのことを証明すればよかったのですよね」

マミ「愛は何よりも尊いと」

791: 2011/10/27(木) 22:07:17.02 ID:BvaLQg+n0
マミ「地球人全員がそう思えるなら、きっとこんなテストはいらないのでしょう」

マミ「私は…テストを受ける前までの私は、心からそうは思っていませんでした
   愛が本当にあるのなら、誰も傷つくことはなかったのにと……」

マミ「でも、この世界に来てたくさんの人と触れ合って、再会していく内に、私は自分の中のある感情に気がつきました」

マミ「それはとても単純で本当に当たり前の感情なんです…誰の中にもあるはずだけれど、普段は忘れてしまっているだけ
   その気持ちがあれば、この先の私の人生全てに、約束することができます」

マミ「誰とでも本気で向き合います」

マミ「自分の定規だけで人を測りません」

マミ「愛しているが故に厳しくもします」

マミ「困っている人がいたら助けます」

マミ「助けられたら助けてあげます」

マミ「大きな障害も誰かと一緒に乗り越えていけます」

マミ「私はこの先、そうなろうと努め続けます」

792: 2011/10/27(木) 22:13:16.41 ID:BvaLQg+n0
マミ「私たちが生きているこの星は、そんなに酷い場所ではありません
   少なくとも、私はそう信じています」

マミ「気掛かりな魔法少女のことも、あなた達のおかげで希望を持つことができました」

マミ「私は、あなた達のことを信頼しています」

マミ「だから、少しでもいいから私を…私達を、私達の世界のことを信じて下さい!!」


シ・・・ー・・・ン・・・


シリウス「……残り10分を切った…話はそれで終わりかの?」

マミ「いいえシリウスさん、今のは私の自己開示よ」

シリウス「…?」

マミ「私はさっき言ったように、好意を持って信頼し、あなた達に私の本当の気持ちをさらけ出しました」

793: 2011/10/27(木) 22:14:57.49 ID:BvaLQg+n0
私は鞄の中から最高親愛度探索器を取り出してコードをそれぞれセットした

マミ「私はあなた達がとても優しい種族であることを知っています」

マミ「あなた達が、優しすぎてこの言葉を無視できないことも……」

さくら「マミさん…マサカ…!」

私は、機械のボタンを押した

マミ「私とお友達になってください!!!」


カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ

カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ カッ


ピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピ

ピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピ


ボ ン ッ

796: 2011/10/27(木) 22:18:01.43 ID:BvaLQg+n0
マミ「カウンターが…壊れたわ……」

もくりと煙を立ち上げたカウンターがそこにはあった

シリウス「……我々の想定以上の友達同時成立をしたためだ…貸したまえ、ログを見て何人成立したか確かめてみよう」

そう言って私の腕からカウンターが外され、隣にいたフォマルハウトと呼ばれた人に渡されていった

マミ(ありがとうゆっこ……あそこであなた達に会えてなかったら、きっと思いつかなかった方法だわ)

フォマル「議長、結果が出ました」

シリウス「うむ」

フォマルハウトさんが耳打ちをし、何人友達が成立したかがシリウスさんに伝えられた

シリウス「なるほど……」


シリウス「マミ君の友達成立した人数は――」

798: 2011/10/27(木) 22:25:09.86 ID:BvaLQg+n0
翌日

マミ「リボンよし…スカートよし……髪の毛セットよし」

マミ「うん、完璧ね」

マミ「じゃあねシャルロッテちゃん!チーズはここに置いておくから、食べ過ぎないようにね?」

シャルロッテ「……」フリフリ

マミ「QBもシャルロッテちゃんのことよろしくね?じゃあ行ってくるわね」

QB「ああ、行ってくるといいよ」

ガチャッ バタン

QB「……マミ、君はもう――」

802: 2011/10/27(木) 22:31:14.84 ID:BvaLQg+n0
マミ「……」ドキドキ

ほむら「おはようございます、マミさん」

マミ「あ…おはよう……えっと、暁美さんよね?」

ほむら「そうですけど……マミさん?」

マミ「あの、鹿目さんや…美樹さん、達は一緒じゃないの?」

ほむら「……二人はまだみたいですけど」

マミ「そっか……うん、よろしくね……ほ、ほむほむ///」カー

ほむら「その名前で呼ばないでください」

マミ「う、うん……ごめんなさいね」

ほむら「……マミさん…?」

803: 2011/10/27(木) 22:33:51.62 ID:BvaLQg+n0
まどか「おはようございます、マミさん」

さやか「おっはよーですマミさん」

仁美「おはようございます」

マミ「お、おはよう……鹿目さんに美樹さん、それから志筑さん」

さやか「もう、どうしたんですかマミさん?昨日はあんなこと言ってたから心配してたんですよ?」

まどか「マミさん…ですよね?」

マミ「も、勿論よ?当たり前じゃない」

まどか「よかった~」ホッ

仁美「おかしなまどかさんですわ」

ほむら『……マミさん、後で本当のことを話してもらえませんか?』

マミ「え!?あっ、そっか、あなたもだったわね……」

仁美「どうかしました?」

マミ「ううん、何でもないのよ……」

804: 2011/10/27(木) 22:37:20.69 ID:BvaLQg+n0
マミ『じゃあ、お昼休みでいいかしら?』

ほむら『えぇ、いいわよ』

さやか「どうしたの二人とも、急に見つめあって押し黙っちゃって?」

仁美「まさか…二人は実は、既にそのような関係になってしまったのですね!いけませんわ女の子同士なんて!」

マミ「女の子同士?……!!違うの!別に私たちそんなんじゃないから!」

まどか「マミさん、必氏になってるとますます怪しいですよ」ティヒヒ

ほむら「私もあなたとなんて嫌よ、マミさん」

マミ「そうよね!?ほら、ほむほむもそう言ってることだし――」

ほむら「その名前で呼ばないでってば!」

まどか「ほむほむ…?」

さやか「え…まさか、あだ名で呼び合う関係って……!?」

マミ「あ…ごめんなさい、他の人がいる時には呼ばないつもりだったんだけど」アセアセ

仁美「愛ですわね……」

ほむら「……巴マミ、後で話し合うことが増えたわ」

809: 2011/10/27(木) 22:41:36.92 ID:BvaLQg+n0
ラブやん「おっはよーマミちゃん」

みのっち「はよっス」

マミ「えぇっと……おはよう…ら…ラブやん…さんとみのっち…さん」カー

ラブやん「なぜに急に他人行儀に……昨日の風邪をこじらせちゃったのかしらね」

みのっち「いやいや、一昨日行ったアメリカンの後遺症じゃないっスか?」

マミ「あ、アメリカンは……また、行ってみようかなって思うから…また誘ってね」

ラブやん「今度は急にアグレッシブ?これは完全にアイトァー……ね」

みのっち「ホントにやられてしまったんスかね……」

ルー「よう三人とも」

マミ「あ、委員長……今夜もあそこで待ってるからね」

天野「なになに?二人で逢引でもしようっての?」

マミ「ちがっ、そういうんじゃないから……あ、天野さん」

倉橋「またマミの様子がおかしくなったの?」

氷室「みたいだね」

810: 2011/10/27(木) 22:44:03.51 ID:BvaLQg+n0
マミ(すごいわ……天野さん達とは元々友達だったけど、
   ラブやんさんやみのっちさん、それに委員長とも普通に話してる……)

マミ(なにより、魔法少女や後輩のお友達までいるなんて……)

マミ(あの人の言った通りだわ)

マミ(……私、本当にもう一人ぼっちじゃないんだ)

~~~~~~~~~~
シリウス「マミ君の友達成立した人数は……」

シリウス「99人だ!!!!」

マミ「そんな…!!」

シリウス「よって試験はここで中断!道明寺さくらは無に帰す!!!」

マミ「待って!まだ少し時間はあるはずよ!」

シリウス「ふむ、それもそうじゃの。まだ時間はあるわい」

マミ「えっ?」

812: 2011/10/27(木) 22:47:25.28 ID:BvaLQg+n0
シリウス「しかし困ったのー、ここにおる皆とはすでに友達になってしまったし、地球に戻るには時間が足りんしのー」

マミ「???」

シリウス「おお!そうじゃ、100人目にふさわしい友達候補がおる!なんという偶然じゃ
     道明寺さん、『彼女』の元にマミ君を連れていってはくれまいか」

さくら「分かりマシタ」

さくら「デハ参りましょうマミさん」スタスタ

マミ「え?ま、待ってよさくらちゃん!なんで急にそんなに優しくなったのよ…?」

シリウス「何故?地球人よ、宇宙の真理を教えてやろう」


シリウス「友達には優しくするものじゃ!!!」

━現在友達99人━

815: 2011/10/27(木) 22:53:15.08 ID:BvaLQg+n0
スタスタ

マミ「待ってってばさくらちゃん!速いわよ」

さくら「チョット準備がありますモノデ……あまり時間がないのデス」

マミ「準備?」

さくら「エエ、これからお会いする方とそのママでは問題がありマシテ……」

さくらちゃんが入ったスライド式の扉の向こうには、いつか見たSF映画に存在するような不思議な機械などが置かれていた

マミ「なんか…随分と胡散臭い部屋ね……あれ?」

目に入ったのは、透明なカプセルの様なものに浮かんでいる裸の人らしきもの

マミ「これって……私!?」

それは間違いなく、私だった

さくら「ハイ、チョットチクッと失礼しマス」ブスッ

マミ「――っ!?!?痛ッ!!!」

マミ「……あれ、頭が――」

私はそこで意識を失った

816: 2011/10/27(木) 22:54:27.68 ID:BvaLQg+n0
……テ…………キテ………

………オキテ…………!

?「起きて!起きてってば…!」

マミ「ん…あれ……私…?」

マミ(なんで私が私を起こしてるの……)

マミ「――!?元に戻ってるの!?」

私の体は、大人の時のそれになっていた

マミ「あれ、でも、あなたは一体……」

さくら「そちらもマミさんデスヨ。試験場所に存在するはずだったあの世界の、1週目のマミさんデス」

マミ1「あなたが、私の未来の姿なの?ひょっとして目は悪くなっちゃうのかしら?」

マミ「え、えぇ…まあ……」

さくら「やはり気になるのはソコなのデスネ」

817: 2011/10/27(木) 22:55:49.26 ID:BvaLQg+n0
さくら「少々取り乱しておりマシタガ、事情を説明すると、ワクワクすると言って納得してくれマシタ」

マミ1「だって、世界を救う英雄になれるんでしょ!?私、そういうのに憧れてたの!!」

マミ「あ、あぁ……そうだったわね」

マミ(我ながらこの頃は夢見がちというか…正義の味方に憧れてたのね……)

さくら「ソチラのマミさんと5分程オ話し下サイ。ソレで試験は終了となりマス」

マミ「終了って……私が100人目なのよね?話すだけでいいの?」

さくら「かうんたーは既に壊れてしまいマシタカラ……議長は100人目をさーびすして下さったのデス」

さくら「アナタが友達ダカラ」

さくら「マミさんの行動との矛盾を防ぐため係り合った人たちの最低限の知識は付加されておりマス
    ソレを踏まえた上で特別オ伝えしたいコトがあればオ話し下サイ」

さくら「チナミニ、周りの方々には私ニ関する記憶ナドガ修正されておりマス」

さくら「その後マミさんは試験場所に戻ることなく、元の世界に戻ることになりマス」

マミ「元の世界に……」

819: 2011/10/27(木) 22:59:44.36 ID:BvaLQg+n0
なんとなく、そんな気はしていた

もう私はあの場所に帰ることはできないのだ

念のために机の上に置いた私宛の手紙と、皆に送った感謝の手紙があるとはいえ、やはりとても心配していた

こんな形で、過去の私に助言ができることになるとは思ってもみなかったけれど

マミ「えっと……何から言おうかしら……」

マミ「とりあえず、私の机の上に手紙が置いてあるから、詳しくはそれを読むといいけど……そうだわ」

マミ「お肌と髪のお手入れはしっかりね!今から気をつけておけばきっと大丈夫よ!!」

マミ1「は、はぁ……」

マミ「コホン……それじゃあ、改めて……」

821: 2011/10/27(木) 23:02:38.91 ID:BvaLQg+n0
マミ「クラスのお友達の三人は、別にいいわね。もうお友達だったもの」

マミ「隣の席にラブやんとみのっちって子がいるでしょ?二人のことは苗字とかじゃなくってあだ名で呼んであげるといいわ」

マミ1「あ、あだ名で…?あの二人、ちょっとガサツそうなのに……」

マミ「そんなことないわ、二人ともいい人よ?確かにちょっと羽目を外しすぎる人たちだけど……一緒にアメリカンに連れて行ってもらうといいわ」

マミ1「アメリカンね……分かったわ」

マミ「それから、委員長のメテ・ルーさんとはいつも夜に一緒に走ってるの
   ダイエットのこと気にしてるみたいだから、あんまり言わないようにね?」

マミ「えっと、ゆっこのこととかもあるんだけど……時間がないから、後でしっかり手紙読んどいてね?」

マミ1「分かってるってば」

822: 2011/10/27(木) 23:03:39.13 ID:BvaLQg+n0
マミ「それから、魔法少女のお友達のことだけど……」

マミ1「そういえば魔法少女のお友達ができたのよね……って、ひょっとして佐倉さんもよね!?」

マミ「そうね、杏子ともまた仲良くなれたわよ。杏子、って呼んであげるといいわ」

マミ1「杏子……なんか、気恥ずかしいわね」

マミ「杏子と一緒にいる女の子は千歳ゆまちゃんっていうの
   たまにスカートめくられたりするけどきっとすぐ仲良くなれると思うから」

マミ1「そんな子と仲良く……できるのかしら?」

マミ「大丈夫よ、あなたは私なんだもの」

マミ1「そ、そうね……頑張るわ」

824: 2011/10/27(木) 23:07:42.97 ID:BvaLQg+n0
マミ「それから、2年生の美樹さんは私の家に遊びに来てもくれるし一緒に魔女退治もやってるの」

マミ「魔法少女じゃないんだけど、鹿目さんも一緒に遊びに来てくれるわ。健気で友達思いで、たまに…その……
   一緒に必殺技とか考えたりするんだけど、あんまりやり過ぎないようにね?絶対よ?」

マミ1「?えっと……善処するわ」

マミ「それから、織莉子とキリカは今はどこかに行ってしまったけれど……また会うことがあったら仲良くね?
   織莉子はともかく、キリカはちょっと大変かもしれないけど」

マミ1「そうみたいね……こんなに魔法少女の知り合いができてたなんて、なんだか夢みたいだわ」

マミ「後は暁美さんだけど……ちょっと頑固だったりクールで突っかかってくることもあるかもしれないけど、友達思いのいい子なのよ」

マミ「二人っきりになったらほむほむって呼んであげるといいわ。多分、呼ばないでって言うと思うけど、それも照れ隠しだから」

マミ1「ほむほむ……」

マミ「彼女は、多分……この世界で…いっ、一番の……おとも、だち…だと思う、から……」

マミ1「あ……泣いて…るの?」

826: 2011/10/27(木) 23:09:46.85 ID:BvaLQg+n0
マミ「み…皆、あなたの…大事なお友達だから……だから、もう、あなたは一人ぼっちじゃないのよ
   困ったことがあったらみんなに相談しなさい?きっと、力になってくれるから」

マミ1「はい……ありがとうございます」

マミ「ふふ、自分にお礼を言われるのって、なんだか変な気分ね」

マミ1「そうね……」

マミ「そういえば、魔法少女の真実……記憶はあるの?」

マミ1「……えぇ…正直、ショックだったわ」

マミ「そう……大丈夫よ……あなたがやってきたことは決して間違ってなんかいない
   それは私が保証済みよ?」

マミ1「私…生きてて……これからも生きてて、いいのよね?」

マミ「それが私の願いだったじゃない」

マミ「あなたは……人間なんだもの」

827: 2011/10/27(木) 23:10:19.67 ID:BvaLQg+n0

さくら「マミさん、そろそろ……」

マミ「えぇ……じゃあね、過去の私」

マミ「私は、帰るわ」

マミ1「頑張って下さいね、未来の私」

私は、自分自身と固い握手を交わした

~~~~~~~~~~

832: 2011/10/27(木) 23:15:50.38 ID:BvaLQg+n0
目を覚ますと、私は暗くなった小学校の屋上にいた

マミ「……戻って来たのね」

さくら「ソウデス。オ帰リナサイ」

マミ「ただいま……って、久しぶりに見たわねその姿」

さくら「モウ隠ス必要モナイカト思イマシテ」

さくらちゃんは、人間の姿をやめて、初めて会った時の姿に戻っていた

さくら「改メマシテ、友達100人成立オメデトウゴザイマス」

さくら「地球ノ各主要都市ニ配置サレタ我々ノ船モ撤退ヲ始メテオリマス
    地球ハアナタノ愛ニヨッテ救ワレマシタ!
    コレカラ地球ハチョット楽シイコトニナリマスヨ」

マミ「楽しいこと…?」

さくら「地球ハ『侵略』ノ対象ニハナリマセンデシタガ、『友達』トシテ認メラレマシタ

さくら「友好ガ始マルノデス」

さくら「第三次接近遭遇ト言うヤツデスネ。オ祭リ騒ギニナリマスヨ!!」

836: 2011/10/27(木) 23:23:40.52 ID:BvaLQg+n0
マミ「じゃあ、さくらちゃんも地球に?」

さくら「……ソレハ無理デショウ。私ハ侵略班ノ科学者ナノデ、マタ別ノ星ニ向カイマス」

マミ「そんな……じゃあ、もうお別れなの?」

さくら「マアマアクヨクヨスンナッテ、氏ヌワケジャネーシ!」バシバシ

マミ「最後まで軽いわよ……」

さくら「ソレカラ、魔法少女ノコトモ恐ラク我々ノ技術班ガドウニカシテクレルデショウ」

マミ「それって……あの機械が完成したら、インキュベーター達に騙される子が出なくなるってこと?」

さくら「何年掛カルカ分カリマセンガ、キット何トカシテミセマスヨ」

さくら「友達デスカラ」

その時宇宙船から光が伸び、さくらちゃんの体が浮き始めた

840: 2011/10/27(木) 23:27:38.65 ID:BvaLQg+n0
さくら「アナタハ沢山ノ愛ヲ知リ、チョット優シクナレタハズデス」

さくら「ソレラヲ大切ニシテ下サイ。友達ニ優シクシテ下サイ」

さくら「宇宙人カラノオ願イデス」

さくら「ソウソウ、私ヲ助ケル為ニ頑張ッテクレテ本当ニアリガトウ!私ハマミサンノコトガ大好キデシタ」

マミ「ついでみたいに言わないでよ!もっと!あなたと――!!!」

さくら「離レテイテモ友達デスヨ……アナタガ愛ニ包マレマスヨウニ」

さくら「える・ぷさい・こんぐるぅ」

マミ「それは言わないでよっ!!!」

巨大な光に包まれて宇宙船は消え、さくらちゃんも消えてしまった

私は茫然としたまま扉を開け、階段を下り校舎を歩いていった

842: 2011/10/27(木) 23:29:31.71 ID:BvaLQg+n0
もう、あの時代には戻れない

私はまた、この世界で生きて行くのだ

鹿目さんも美樹さんも杏子も暁美さんも、この世界にはいないのだ

ゆまちゃんや織莉子、キリカはどうだろう……分からない

志筑さんや鹿目さんの家族は、今何をしているのだろう

水上さんは、まだ生きているのだろうか

QBは今どこにいるのだろう

クラスの皆は、そういえば元気にしているのだろうか

マミ「……うっ………皆……」グスッ

相生「いた!巴先生大丈夫!?」

マミ「ぅあ…ゆっこ……ゆっこ!!!」

相生「ちょっ、巴先生?」

私は泣いた

声が枯れるまで、目が腫れるまで

全てを出し尽くすまで泣いた

849: 2011/10/27(木) 23:38:34.04 ID:BvaLQg+n0
児童1「巴先生さようなら~」

児童2「さようなら~」

マミ「はい、さようなら」

皆下校したことを確認して、私は職員室に入っていった

相生「お、巴先生お疲れ~」

マミ「お疲れゆっこ」

相生「ん~、やっぱむず痒いねー、そうやって呼ばれるのは……巴先生っぽくないし」

マミ「あら、私は私よ」

相生「どうだった?1カ月ぶりの我が学校は!?」

マミ「そうね……あれから警察の人に連れて行かれたりテレビの取材に応じたり、
   世界中から人が押し掛けてきて大変からね……もうクタクタよ」

相生「今じゃ世界を救った英雄だもんね!私も鼻が高いよ!」

マミ「宇宙人達が圧力をかけてくれたおかげで、大分落ち着いてきたわ」

853: 2011/10/27(木) 23:42:41.01 ID:BvaLQg+n0
マミ「それに、ゆっこもきっと別の世界では英雄になってるわよ」

相生「ん?ドユコト?」

マミ「あら、これはまだ言ってなかったかしらね?じゃあ、今度教えてあげるわ」

相生「えぇ~?何何?気になるじゃんか~」

マミ「ふふ…今度よ、今度」

窓を開けて空を眺める

空は徐々に暗くなってきており、星達がちらちらと目につく

あの優しい宇宙人達は、今もどこかの星を侵略しようとしているのだろうか

あんなに優しい人達なら、きっと侵略なんてできないでしょうに

彼らはそうやって、愛だけを振りまいているのかもしれない

マミ(暁美さんは、幸せに暮らしているのかしらね)

マミ(今でもずっと、それを祈ってるわよ)

━現在友達100人━

855: 2011/10/27(木) 23:44:35.62 ID:BvaLQg+n0
とある宇宙にて

千べえ「謎の飛行物体接近中!大変だこりゃあ!!」

青べえ「まずいでゴンス!早く誰か何とかするでゴンス!!」


さくら「ドウモドウモ、私ゴ存ジトハ思イマスガ宇宙人デス。実ハ魔法少女ノコトデ話ヲシニ来マシタ」

八べえ「なんだと?どういうことでい?」

さくら「シカシソノ前ニ、アナタ方ヲ他種族ト認メネバナリマセン」

さくら「ソコデ、友達ヲ100人作ッテモライマス」

八べえ「友達ぃ!?」

さくら「デキナケレバコノ星ヲ滅ボシマス!」

八べえ「さらっと何を言ってやがんでぃ!?」

858: 2011/10/27(木) 23:47:05.16 ID:BvaLQg+n0
さくら「マサカ、証明デキナイノデスカ?我々ノ技術ヲモッテスレバ、コノ星ノ制圧ナド容易イモノデス」

八べえ「しかし、あっしら感情のない種族だからよ……他の奴にしてくれよ?」

さくら「仕方アリマセンネ……れっつ滅ボシたいむ、トイキマスカ!」

八べえ「おいおい、勘弁してくれよぉ!?」

さくら「トイウノハ冗談デ、一応議長ト相談シニ行キマショウ」

八べえ「そいつぁ助かるよ……って、あっしも行くのかよ?」

さくら「ツベコベ言ウト滅ボシマスヨ?」

八べえ「チクショウ!!」

さくら「全ク、早ク技術面ノ協力ヲシテ頂カナイト困リマス」

八べえ「なんだってそんなこと……」

さくら「ソレハ勿論、」

さくら「友達ノタメニデス」

859: 2011/10/27(木) 23:50:10.11 ID:BvaLQg+n0
過去の時間軸にて

マミ「――というわけなの」

ほむら「そう……あなたは、巴マミであって、もう私達の知っている巴マミではないわけね」

マミ「そう言われるとそうなんだけど……」シュン

ほむら「……でも、私達が友達であることには変わりないわよね」ファサッ

マミ「暁美さん!」パアァ

ほむら「ふふ……ほむほむでいいわよ、どうせさやか達にからかわれてそう呼ばれるようになってしまったもの」

マミ「え、えっとじゃあ……ほむほむ」カァ

ほむら「どうしてあなたが赤くなるのよ…さっきは普通に呼んでたじゃない」

マミ「さっきは焦ってたし…それに、その、あんまりこういうの慣れてないから……」

ほむら「これからもよろしくね、マミさん」

マミ「……うん、よろしくね」

マミ「ほむほむ」


おしまい

871: 2011/10/27(木) 23:55:42.67 ID:BvaLQg+n0
というわけで「まどか×友達100人できるかな」おしまいです

マミさんはぼっちじゃない!から考えていたらこんなことに……
完全に俺の趣味で選んだ登場人物達です
田丸キャラ、日常組、ラブロマ夫妻などなど

保守してくれて本当にありがとう!

こうしてみるとかなりネタ仕込んだ気がする…
誰にも気づいてもらえてなさそうなのもあるけどwww

872: 2011/10/27(木) 23:55:52.59 ID:WhraeXqvP
乙乙!

引用元: マミ「お友達100人できるかな」