1: 2013/05/14(火) 22:44:35.60 ID:urVX54xw0
芳佳「かゆい…」ポリポリポリ

美緒「お、奇遇だな宮藤。私も数日前からかゆくてたまらん!」ハッハッハ

芳佳「……じゃないですよ」ボソ

美緒「ん?なんだ?」

芳佳「奇遇だな、じゃないですよ!!もう!!」ポリポリ

美緒「??ど、どうしたんだ急に…」



2: 2013/05/14(火) 22:48:04.09 ID:urVX54xw0
芳佳「どうした、じゃないですよ!」ポリポリ

芳佳「こうなったのも坂本さんのせいなんですからね!!」ポリポリ

美緒「な、何を言う!?なぜ私のせいに…」

芳佳「坂本さんのストライカーユニット使ってからなんですよ!こうなったの!!」ポリポリ

美緒「わ、私の?」

芳佳「これは水虫です!!み、ず、む、し!!!よくも感染させましたね!!」ポリポリ

3: 2013/05/14(火) 22:51:46.04 ID:urVX54xw0
美緒「み、水虫ぃ!?そ、そんなバカな…」

芳佳「バカも糞もありませんよ!これでも実家は診療所なんですから、見れば分かります!!」ポリポリ

美緒「し、しかしだな。かゆくなったのはほんの数日前からで…」

シャーリー「お、どーした2人とも…ずいぶんと賑やかじゃないか」

芳佳「シャーリーさん!!酷いんです!!坂本さんが私に水虫を…」ポリポリ

美緒「おいおい!私はまだ認めていないぞ!」

シャーリー「あー??」

4: 2013/05/14(火) 22:55:06.87 ID:urVX54xw0
……

シャーリー「なるほど、事情はわかった。」

芳佳「うう…」ボリボリ

美緒「な、泣きたいのはこっちだ…」

シャーリー「とりあえず一つ聞くが…それ、治癒魔法で治らんのか?」

美緒「!そ、そういえばそうだな…どうなんだ?」

芳佳「無理なんです…集中…できなくて…かゆくて…うまくいかなくて…かゆい…」ボリボリ

美緒「そ、そうだったか…」

シャーリー「んー、難儀なこった」

美緒「他人事だと思ってるな…」

シャーリー「そんなことないよー」

6: 2013/05/14(火) 22:58:54.40 ID:urVX54xw0
芳佳「最近はネウロイが来たばかりだからしばらくは大丈夫でしょうけど…」ボリボリ

芳佳「もし、出撃することになったら、絶対墜落しちゃう…」ボリボリ

シャーリー「んー、まいったな…」

芳佳「食事も…まともに作れないから、みんなに迷惑を…」

シャーリー「よし、早急に問題解決にとりかかろう。緊急事態だ。」

美緒「こいつ……」

シャーリー「まずはその問題のストライカーユニットを見てみようか。」

8: 2013/05/14(火) 23:04:04.98 ID:urVX54xw0
……

芳佳「たしか、これですよね…」ボリボリ

美緒「ああ、そうだ。どうだ?」

シャーリー「んー…ぱっと見、パーツ交換やら、性能面でのメンテはしっかりされてるみたいね」

美緒「当然だ」

シャーリー「どれ中は…」ゴソ

美緒「どうだ?」

シャーリー「…」

美緒「…」

芳佳「…」ボリボリ

美緒「…?」







シャーリー「」オ゛ボオ゛ォ゛ェ゛ェ゛エ゛エ゛エ゛エ゛

9: 2013/05/14(火) 23:07:24.24 ID:urVX54xw0
美緒「…」

芳佳「ヒッ…」

シャーリー「エ゛ッ…エ゛ッ……」ビチャビチャ

芳佳「だ、大丈夫ですか!!?」

美緒「な、なに、なに、なにが……」

シャーリー「グゥゥゥゥ……」

芳佳「服のボタンはずしますね!!楽な姿勢になってください!!……」

美緒「え、え、………え?え、え……」

11: 2013/05/14(火) 23:09:44.60 ID:urVX54xw0
芳佳「落ちつきましたか…?」

シャーリー「す、すまん…だいぶ楽になったよ…ありがとうな…」

芳佳「いえ…魔法も使えれば、もっといいんですが…」

シャーリー「いや、……十分だ、……十分…」

美緒「」

芳佳「さ、坂本さん……」

美緒「」

14: 2013/05/14(火) 23:14:24.86 ID:urVX54xw0
芳佳「い、一体、何があったんですか……」

シャーリー「とりあえず……ストライカーの臭いを直接嗅ぐな……絶対だ……」

芳佳「は、はいっ」

シャーリー「……臭いが鼻から入ってだな…脳を思い切りシェイクされたような…そんな感覚だ……」

芳佳「ええ…」

シャーリー「不用意に手も突っ込んでしまったが……ベットリだった…」

芳佳「それは私が履いた時にも感じましたね……じめっとしてて、ペットリと脚に張り付くような…」

美緒「」

美緒「」

15: 2013/05/14(火) 23:17:44.83 ID:urVX54xw0
ペリーヌ「ちょっと…何事ですの……ヒィ!!なんですのこの吐瀉物は!!?」

芳佳「ペリーヌさん……」

ペリーヌ「……とりあえず、片付けますわよ…うう…」

シャーリー「すまん…」

……

ペリーヌ「そう、でしたの…そんなことが…」

芳佳「坂本さんも、さすがにショックが大きすぎたらしくて…」

美緒「」

ペリーヌ「少佐…!!」

16: 2013/05/14(火) 23:21:42.94 ID:urVX54xw0
ペリーヌ「しっかりしてください!少佐!!少佐らしくありませんわ!!」

美緒「ペリーヌ…」

ペリーヌ「さっきのは…そう!!予想外のことが、突然起こってしまった故の惨事だったのですわ!」

シャーリー「ど、どういうことだ…」

ペリーヌ「もう私は少佐のストライカーユニットの臭いを嗅ぐ…どいう心の準備ができています!」

ペリーヌ「心して嗅げば…元は少佐のおみ足の臭いですもの!!」ダッ

シャーリー「やめろおお……氏にたいのかあああ……」

芳佳「ペリーヌさん!!!」

リーネ(み、みんな酷い……)コソ…

美緒「」

17: 2013/05/14(火) 23:23:28.31 ID:urVX54xw0
ペリーヌ「」クンクンクンクンクン!!!!

シャーリー「あ゛あ゛っ!!!!」

芳佳「……ペリーヌさん……」

美緒「ペ、ペリーヌ……」

リーネ(……)ゴクリ

ペリーヌ「……」

18: 2013/05/14(火) 23:27:19.95 ID:urVX54xw0
ペリーヌ「……」

美緒「ど、どうした…?」

ペリーヌ「……」ユラリ…

芳佳「だ、大丈夫ですか……?」

ペリーヌ「私は……ペリーヌ・クロステルマンは……坂本美緒少佐のことを……」

リーネ(頑張れ…)

ペリーヌ「お慕い……申し上げております故……この程度…わけなヴォ゛ェ゛ェ゛ェ゛ェ゛エ゛エ゛エ゛エ゛エ゛エ゛エ゛エ゛」ビチャビチャビチャ

芳佳「」

シャーリー「」

美緒「」

リーネ(ああ……)

19: 2013/05/14(火) 23:30:47.78 ID:urVX54xw0
ペリーヌ「エグッ……エグッ……」

芳佳「仕方ないんです……仕方ないんですよ……」

シャーリー「頑張ったよ……」

ペリーヌ「少佐に……申し訳が……」グスグス

リーネ(貴族の身体の拒否反応は、少佐への愛をも越えてしまったのね……)

美緒「」

21: 2013/05/14(火) 23:35:55.12 ID:urVX54xw0
シャーリー「とりあえず……これ以上犠牲者を増やさないためにも、これは隔離しておこう……」

ペリーヌ「……!!宮藤さん!!あなた……」

芳佳「え、なんですか……」バリバリ

ペリーヌ「掻きすぎて血が……!!」

芳佳「え、ああ、き、気づきませんでした、えへへ…」バリバリ

ペリーヌ「と、とにかく掻くのを今すぐやめなさい!!」ガシッ

芳佳「え、あ、ちょっ…かゆいんですよー、ペリーヌさん、かゆい……」ダラ…

ペリーヌ「とりあえず、止血しないと…」

リーネ「あのー…これを…」

ペリーヌ「!…ありがと、気が利くんですのね」

芳佳「あの、かゆいんです…かゆいー…かゆいかゆい」ジタジタ…

24: 2013/05/14(火) 23:39:50.23 ID:urVX54xw0
ペリーヌ「あ、暴れないでくださいまし…」

芳佳「あ、かゆ、かゆい…うーー……」ジタジタ

リーネ(芳佳ちゃんまで壊れてきてしまった…)

ペリーヌ「ふう、とりあえず包帯を巻きましたわ…止血もできるし掻くのも防げる、一石二鳥ですわね」

リーネ「芳佳ちゃん、かゆいと思うけど、辛抱して…掻くと後でもっと酷くなるよ…」

芳佳「う、う、う、う、」

リーネ(頑張れ……)

美緒「責任をとらねばな……責任…せきにん…」

25: 2013/05/14(火) 23:43:46.16 ID:urVX54xw0
ペリーヌ「少佐!!いつまで呆けておりますの!!!そんなの……私の好きな少佐ではありませんわ!!!!」

美緒「……」

リーネ「少佐…今すぐ解決できるわけではないでしょう……でも、解決に向けた行動は、今すぐできますよ」

美緒「そう、だな……私たちが、やらねば……な」

ペリーヌ「その意気ですわ、少佐」

シャーリー「おーい、封い……隔離してきたぞ」

28: 2013/05/14(火) 23:49:36.72 ID:urVX54xw0
リーネ「とりあえず、感染者の2人は治療に専念しましょう」

ペリーヌ「ええ、宮藤さんの治癒魔法が使えない今、早急に治療を始めませんと…」

シャーリー「次の出撃までにはどうにか快方に向かえばいいんだが…」

リーネ「下手に民間療法には頼らないようにしましょう。薬で、しっかり治しましょう」

美緒「すまないな…私たちは、他の者に感染しないよう、細心の注意を払おう。」

芳佳「かかない…かかない…かかない…かかない…」ブツブツ

31: 2013/05/14(火) 23:54:54.62 ID:urVX54xw0
――夜――

エーリカ「んー…美味しかったけど、やっぱりなーんか物足りないようなー…」

バルクホルン「わがままを言うんじゃない、宮藤は今闘病中なんだから」

エーリカ「ちぇっ…私だって…」ボソ

リーネ「少佐、芳佳ちゃん、お風呂に入りましょう」

美緒「ああ、わかった」

芳佳「ごめんね…迷惑かけちゃって……」

ペリーヌ「迷惑だなんて、誰も思っていませんわ!」

エイラ「オ、『デレ』カ?」ヒューヒュー

ペリーヌ「う、うるさいですわ!!」キー!

リーネ「じゃあ、いきましょう」

34: 2013/05/14(火) 23:59:23.19 ID:urVX54xw0
美緒「バスマットは自分たち専用の物を使い始めたぞ」

ペリーヌ「他の方にも一緒のバスマットは使わないよう注意してありますわ」

リーネ「スリッパやバスマットは、しっかり乾燥した、清潔な物を使用しましょう」

芳佳「それと、こまめな洗濯だね…あと、お部屋のお掃除も…」

ペリーヌ「ホコリに白癬菌が潜んでいる可能性がありますからね」

美緒「私はまだ軽症だから自分で洗うぞ。宮藤を頼む」

リーネ「はい。芳佳ちゃん、行くよ」

35: 2013/05/15(水) 00:03:06.67 ID:RD0qa2H/0
美緒「それにしても感染者が少ないうちに対策できたのは不幸中の幸いだな」

芳佳「みんなには…こんな辛い思いしてほしくないですからね…」

リーネ「芳佳ちゃん、ぬるま湯に足を浸すよ」チャプ

芳佳「ッ!!!」ビクッ

ペリーヌ「…頑張ってくださいまし…」

リーネ「なるべく優しく洗うけど、どうしても我慢できなかったら言ってね」

芳佳「うん……」

…………

36: 2013/05/15(水) 00:08:29.74 ID:RD0qa2H/0
美緒「さすがだな、宮藤!一度も音をあげなかったじゃないか!」

芳佳「リーネちゃんが洗うのが上手だっただけです……」

リーネ「そ、そうかな…えへへ」

ペリーヌ「さ、次は乾燥させましょう。どうぞ。」ガタ

美緒「おお、扇風機か」

リーネ「はい、この台に足を乗せて……」

ペリーヌ「私は医務室から薬を持ってきますわ」

37: 2013/05/15(水) 00:12:37.88 ID:RD0qa2H/0
美緒「んー、効いてる……気がするぞ!ハッハッハ」ヌリヌリ

リーネ「かゆい時だけ塗って、かゆくなくなったら塗らない、だと、いつまでも治りませんから気をつけましょう」

ペリーヌ「白癬菌って、長生きなんですのね……」

芳佳「この靴下なら、風通しいいかな?」

美緒「おお、いいんじゃないか」



…………

40: 2013/05/15(水) 00:19:06.26 ID:RD0qa2H/0
…………

美緒「出撃ーー!!」


芳佳「よかった、坂本さん、間に合って……」

サーニャ「もうすぐ治るよ…最後まで頑張って…」

芳佳「うん!ありがとう!!」



…………

ペリーヌ「坂本少佐!!今日も素敵でしたわ!!」

美緒「そうか!!しかしまだまだ本調子ではないからな!!ハッハッハ!!訓練訓練!!」

エイラ「ンー…………ン?」ムズ

サーニャ「……?エイラ、どうしたの?」

エイラ「ナンカ、足ガ…」ムズムズ

芳佳「え」

シャーリー「ま、まさか?」

美緒「そ、そんな馬鹿な……」

41: 2013/05/15(水) 00:22:45.68 ID:RD0qa2H/0
エイラ「カユインダナーーーー!!!!」ムズムズ

芳佳「も、もしかして感染しちゃった!?」

リーネ「そんな…対策は完璧だったはずなのに…」

エーリカ「ま、何事にも「絶対」なんてないしねー」

サーニャ「かいちゃだめだよ…かいちゃだめ……」

エイラ「カユカユカユカユ」ムズムズ

42: 2013/05/15(水) 00:25:08.79 ID:RD0qa2H/0
――夜――


エーリカ「ふー……さて、寝るか!!」

コンコン

エーリカ「ん?だれー?」

ミーナ「…私よ」

エーリカ「もう寝るところだったんだけどなー、なに?緊急?」

ミーナ「あなたね?犯人は…」

エーリカ「」

ミーナ「宮藤さんはほぼ回復していた…そして感染対策はばっちりだった…」

46: 2013/05/15(水) 00:28:10.22 ID:RD0qa2H/0
ミーナ「それなのに新たな感染者…」

エーリカ「」

ミーナ「この部屋……ずいぶんとホコリがたまっているようね?」

ミーナ「最後にストライカーユニットをメンテしたのはいつ?」

ミーナ「そして……そのチューブは……なにかしら?歯磨き粉だなんて言わないわよね?」

エーリカ「」

ミーナ「水虫の薬が、少しずつ減っていたのよ……怪しいと思って、見てみればコレ……」

47: 2013/05/15(水) 00:30:16.05 ID:RD0qa2H/0
ミーナ「……何か言うことは」

エーリカ「ごめんなさい」ドゲザ

ミーナ「赦しません(ニッコリ」



…………



美緒「ぬう……」

芳佳「坂本さん?なにしてるんですか?」

49: 2013/05/15(水) 00:32:42.37 ID:RD0qa2H/0
美緒「宮藤か…」

芳佳「…って、ええ!?何してるんですか!刀を足にあてて…!!」

美緒「切ってる…」

芳佳「ええ!?」

美緒「魚の目切ってる…」

芳佳「ええ……」

リーネ「魚の目も薬で治しましょうね、少佐…」




50: 2013/05/15(水) 00:35:37.27 ID:RD0qa2H/0
おまけ


ルッキーニ「ねーシャーリー、ゲボ吐いたの?」

シャーリー「ぐぬぬ…」

ルッキーニ「でも水虫の犯人は別にいたんでしょー?なんでー?」

シャーリー「……」

ペリーヌ「極度の油足、なんでしょうか……」

シャーリー「それに関してはいっそ病気のせいだったらよかったのにな…」

ルッキーニ「ねーゲボ吐くほど臭いの?ねーねー」

ペリーヌ「…少佐の前ではタブーですわね…」




51: 2013/05/15(水) 00:40:32.40 ID:RD0qa2H/0
ペリーヌとリーネちゃんが好き
今回は聖人すぎた

実家に帰ったら親が水虫になってた。感染らなかった。よかった。


引用元: 芳佳「あ、足がかゆい…」ポリポリ