197: ◆f1paZe0QfUJl  2016/04/04(月) 12:35:37.95 ID:SsmdbBIio




前回はこちら


 【やよ文さん】

《鎮守府》工廠


機械<ちくしょう……完全体に……完全体にさえなれば……!

妖精A「どうしたもんでしょうか」

妖精B「まさか、積みすぎて崩れた機械が崩れて暴走を始めるとは」

妖精C「提督さん呼んできますか?」

妖精A「しかし、いまから呼びに行っても――――」




文月「妖精さん~、こんにちは~♪」

弥生「間宮さんにクッキー、もらいました。いっしょに食べ…ましょう」

妖精A「!?」

妖精B「な、なんてバッドタイミング!」

妖精C「避けろフミヤヨ!!」


機械<ちくしょう……ちくしょおぉぉぉぉ!!


妖精ABC「「「あ」」」

文月「い?」

弥生「う?」


KABooooooM!!


「ほわぁぁーーーー!?」

「にゃあ……!!」



※このお話は、個性的な艦娘たちと提督の鎮守府での日常をたんたんと描くだけのものです。
過度な期待はしないでください。

鎮守府での四方山話シリーズ




198: 2016/04/04(月) 12:36:05.90 ID:SsmdbBIio



妖精A「ゲホッ、ゴホ!」

妖精B「ぶ、無事ですかっ、文月さん、弥生さん!」

妖精C「ヤベエよ、ヤベエよ……あの子たち巻き込んだと提督さんが知ったら……!」

妖精A「そ、それについては後で考えるです! いまは文月さんたちの救出を……!?」

文月?「ケホッ、ケホ! もぉ~、急になに~?」

弥生?「ビックリした……」

妖精A「」

妖精B「目の前に突然現れた二人の少女に俺は息を呑んだ。街ですれ違えば思わず立ち止まって目で追ってしまうぐらいに、どちらもすごい美少女だった。片方は栗毛色の髪をサイドテールにした、お日様のような明るい雰囲気を持った少女で、制服を押し上げて主張する豊かな胸部は男の目を惹き付けてやまないだろう。片やもう一方の少女は例えるなら月。胸の大きさこそサイドテールの少女に劣るが、彼女が可愛い系ならこちらは可憐。どこか潤んで見える切れ長の瞳と儚げな雰囲気は触れてはいけない神聖ささえ感じさせた。一体なにが起きたんだ? あまりの出来事に俺はパニックを起こしそうだった。最近のラノベやゲームじゃあるまいし、いきなり絶世の美少女が二人、部屋に現れるだなんて。『おおおおお落ち着け、こんな時は素数を数えて冷静になるんだ! 1……2……』」

妖精C「 や め ろ 」

妖精A「あの、どちら様ですー? 文月さんと弥生さんはどこに……」

文月?「文月はここにいるよ?」

弥生?「弥生も……」

妖精A「……タイム!」

妖精B「これはアレですか、機械が爆発した時、なんやかやして不思議なことが起こった的な?」(ヒソヒソ

妖精C「かなり前に提督さんが子供化したのと逆パターン?」

妖精A「にしては言動が……。おそらくですが……」

文月さん「ん~?」

弥生さん「この反応…妖精さん、またなにか…した?」

妖精A「そそそそんなことないですー?」(目逸らし

妖精B「妖精、嘘つかない」

妖精C「信じてください、この曇りなき瞳」

文月「あ、あはは……したんだねぇ」

弥生「もう…」

199: 2016/04/04(月) 12:38:38.80 ID:SsmdbBIio


ダダダダッ…!!


提督「妖精君たち、爆発音が聞こえたがなにが起きた!? ふ、文月君たちがおやつの差し入れに来たはずだが、二人は無事か!!」

文月さん「あ、司令官……あれ、でも」

弥生さん「……ちょっと昔の司令官?」

提督「な、何者かね、君たちは……どうやってここに」

文月さん「ねぇねぇ、弥生ちゃん……これって」

弥生さん「う…ん、妖精さんたちの反応もだし、たぶん……」

提督(真剣モード)「なにをコソコソと話している、場合によっては……」

文月さん「えっとね、落ち着いて聞いてほしいんだけど……」

弥生さん「司令官…私たちのこと、わかります…か?」

提督「……?」

文月(大人)「私、たぶん未来の文月だよぉ」

弥生(大人)「弥生…も、です」

提督「なん……だと……」

文月(大)「えっと、信じてもらえないなら証明するよ?」

弥生(大)「文月と弥生のこと…なんでも質問してください」


(大人文月弥生、証明中・・・)


提督「……にわかには信じがたいが、ほ、本当に文月君と弥生君なのだな」

提督「(何年何月何日のプレゼントから入浴を断ったことまで覚えているのには、正直寒気を覚えたが)」

文月さん「私たちもビックリ。ね、弥生ちゃん」

弥生さん「昔の司令官に会うなら、もう少しおめかし…しておけばよかった」

文月さん「う、そうだねぇ……」

提督「しかし、未来の君たちがここにいるのはいいとして、本来いるはずの文月君たちははいったいどこへ……」

文月さん「う~ん、たぶんだけど、あっちとこっちで入れ替わってるんじゃないかなぁ」

弥生さん「可能な限り矛盾を小さくするため…かな」

提督「……だが、矛盾そのものがなくなったわけではないだろう」

文月さん「うん~。だから、時間が経ったら、また子供の文月たちと入れ替わると思うよ」

弥生さん「どれくらいかかるかは…わからないけど」

提督「まったく、妖精君の起こすトラブルは毎回、こちらの理解を越えてくるな」

妖精ABC「「「いやぁ、それほどでも~」」」

提督「ほ、褒めてないよ」

文月さん「あはは~」

弥生さん「フフ…司令官、やっぱり変わらない…ですね」

提督「む……と、とにかく、君たちのことをみんなに説明した方がいい、のだろうな」

文月さん「ほぁ~、昔のみんなに会うの、ちょっとドキドキするね~」

弥生さん「ん…」(コクコク

226: 2016/04/07(木) 23:27:41.12 ID:GyX+ZBQ6o
【やよ文さん2】

《提督、艦娘に説明中・・・》


提督「……というわけで、ひとまず、文月君と弥生君の心配はしなくても大丈夫とのことだ」

文月さん「たぶん、あっちのみんなが面倒見ててくれるよぉ♪」

弥生さん「だから…安心してください」

漣「なるほど、なるほどー……まるで意味がわからんぞ」

神通「ま、前に提督が小さい頃に戻られたことがあるから、私は信じます」

漣「別に漣も疑ってるわけじゃないのですがー……」(チラリ

文月さん「なにぃ、漣さん?」(ボィン

弥生さん「弥生…なにか変、ですか?」(タワワァ

漣「……」(ペタァ

神通「う、うぅ……」(プニョン

金剛「ムー、二人とも私よりもちょっぴりbigサイズですネー」

大和「ギ、ギリギリ勝ってます……大和は勝ってますから……!」

蒼龍「(胸部装甲が)大きくなったねぇ」(しみじみ

曙「……ま、負ける、文月ちゃんたちに?」

朧「平気、まだ朧たちにも育つチャンスはある……たぶん」

潮「(お、朧ちゃんは最近、すごく育ったんじゃないかなー)」

木曾「にしても、あのちびっこがこんなに育つとはなー」

球磨「二人とも立派に育ってくれて、球磨は鼻が高いクマー」

多摩「駆逐艦艦娘は多摩たち軽巡が育てた」

文月さん「もぉ、木曾さんってば! 文月たちだって、いつまでも子供じゃないよ~」

弥生さん「みなさんに…尊敬できる人たちに負けない艦娘になりたかったから」

北上「おほー、言うじゃないの、このこの~」

大井「まあ……向上心のある子は嫌いじゃないわ」

那珂「那珂ちゃんは好きだよ~、たくさん努力する子♪」

川内「うんうん、私たちのことたくさん見習って、じゃんじゃん夜戦しようね!」

文月さん「あ、ゴメンなさい、川内さんはちょっと……」

弥生さん「弥生は…神通さんと多摩さんを尊敬してる…から」

文月さん「文月は那珂ちゃんさんと球磨さん~! あ、でも木曾さんも北上さんも大井さんもすっごく好きだよ♪」

川内「なんでさー!?」

那珂「なんでだろうねー」(哀れみ

227: 2016/04/07(木) 23:28:17.03 ID:GyX+ZBQ6o
青葉「ハイ、ハイハイハイ! 文月さん、弥生さん、質問よろしいですか!?」

衣笠「ちょっと、青葉」

文月さん「(やっぱり来たね)」

弥生さん「(想定の範囲内…です)」

文月さん「え~っと、なんでしょうか、青葉さん」

青葉「いくつもお聞きしたいことがあるのですが、ぶっちゃけ時代改変とか怖いので、どの辺まで聞いていいのでしょうか!」

文月さん「あ、意外……」

弥生さん「ちゃんとそういうこと…考えてくれるんですね」

青葉「ふ、文月ちゃんたちまで青葉のこと、パパラッチかなにかだと思ってたんですか?」

那智「違うのか?」

熊野「その通りでしょう?」

青葉「ひどい! これでも本気で危ないネタはもしもの時のために取ってあるのにっ」

文月さん「それがダメなんじゃないかなぁ」

弥生さん「ん…」(コクコク

文月さん「えっと……大きな事件とか、いつなにが起こるかなんかは話せないし、基本曖昧に答えるけど、いい?」

弥生さん「あと、あまり恥ずかしいのも…ダメです」

青葉「なるほど、なるほどー、やはり未来のことを詳しく話すのは危ないんですね」

青葉「では、少し待ってください。青葉、みんなの質問をまとめますから!」

文月さん「にゃ?」

弥生さん「みん…な?」

青葉「ハイ!! みなさん、集合~! いまから紙を配りますから、そこに文月さんたちに聞きたいこと書いてくださーい♪」

瑞鳳「うーん、急に書けって言われても困っちゃうな~」

祥鳳「無難なところにしておこうかしら……」

雷「暁がレディになれてるか聞いてみるわ!」

満潮「『超解!上司と部下の会話術』の続刊、出てるかしら?」

瑞鶴「んー、なんにしよっかなー」

加賀「瑞鶴が一人前になれるか聞いてあげるわ」

瑞鶴「ムカ……じゃあ、私は加賀さんの腕が衰えるってこと聞いてあげますよ」

加賀「は?」

瑞鶴「あ?」


キーキーッ! ポカッ、ベシ!!


赤城「(私の改二設計図も描いてもらえるか聞いても大丈夫かしら?)」(ドキドキ



<ワイワイガヤガヤ…クマクマニャーキソー!

文月さん「にゃはは、みんなノリノリだ~」

弥生さん「ちょっと…大変かも」

文月さん「で、でもでも、司令官がいるから平気だよぉ」

弥生さん「そう…だね」(チラッ

提督「(そっとメモ用紙を手渡す)」

青葉「(無言で親指を立てる)」

文月さん「」

弥生さん「」

240: 2016/04/08(金) 21:27:06.16 ID:dAiO0nNjo
青葉「ではお待たせしました! ずずいっとお答えください!!」

文月さん「テンション高いなぁ」

弥生さん「その辺は…変わらないね」

青葉「成長してないみたいでちょっと嫌ですが……。まず、お二人の名前と年齢は?」

文月さん「ふ、文月……17歳です」

弥生さん「弥生…歳は文月ちゃんと同じ、です」

青葉「ほお、女子高生! いいですね~、じゃあ趣味は? お休みの日はどんなことをして過ごしてるんでしょうか!」

文月「え? え? 部屋で本読んだり、おと…司令官と工廠で艤装のチェックしたり」

弥生「弥生も…同じ」

青葉「(『おと』……なるほど、なるほど)ぐへへ、では次は~」

文月「(な、なんかこれ恥ずかしいよぉ~!?)」

弥生「(これは…ちょっと)」

熊野「いい加減にしろくださいまし」(ドンッ

青葉「おっふ!!」

青葉「な、なにするんですか、熊野さん!?」

熊野「いかがわしいビデオのインタビュー風に質問してるからでしょう」

青葉「だ、だからって寸勁叩き込むのはなしですよぅ!」

熊野「(体をひねって衝撃を逸らしてるくせに……このタヌキ)」

提督「…………」(ジー

青葉「こ、これ以上ふざけたら司令官まで出てきそうなので、そろそろまじめにやります! では次の質問は――――」

250: 2016/04/09(土) 02:35:45.79 ID:OVV5JP0So
>二人とも、まだ艦娘を続けているんですか?


文月さん「……うん! 深海棲艦と戦ってるかどうかは内緒だけどね」

弥生さん「とても…やりがいのあるお仕事です」

青葉「深海棲艦のいるいない関係なしに、国の防衛に関わりそうですしねー」

青葉「では次の質問は――――」


>司令官を異性として見れますか?


文月さん「へ!? え、あの、これって、い、いまの司令官を……だよね?」(チラッ

弥生さん「司令官…を?」(チラッ

提督「な、なんだね」

文月さん「し、司令官は司令官だよぉ……」(ボッ

弥生さん「一番…尊敬してる人…です」(ポッ

青葉「あ……(察し」

那珂「(文月ちゃんと弥生ちゃんの男の人の理想が高いことはわかったよ……)」

提督「しゃ、社交辞令とはいえ、一番に名を挙げられるのは喜ばしいな」

251: 2016/04/09(土) 02:36:15.55 ID:OVV5JP0So
青葉「はい、司令官の戯言は置いといて、次――――!」


>他の駆逐艦達はどうなってる?(胸囲的な意味で)


文月さん「みんな、それぞれの部署でお仕事頑張ってる……んじゃないかな!」

弥生さん「みんな…とっても優秀で、みんなに慕われている……かもしれません」

文月さん「胸囲的な意味では……うん」

弥生さん「個人差があるから…諦めないで」

曙「」(ガクーッ

朧「まだ諦める時ではない」

青葉「やはり成長には個人差があるようですねー。絶望せず頑張ってください!!」

青葉「それでは次の質問――――!!」


>提督はコミュ障?


文月さん「……」(目逸らし

弥生さん「え、と……信頼してる人とは…ちゃんと話せるようになるんじゃない、かな」

青葉「ふむふむ、いまと大差ないレベルですね。ある意味、安心しました!」

提督「喜んでいいのだろうか、それは……」

漣「信頼してる人が増えてるといいんですけどねー」

神通「私も……信頼してもらえてるんでしょうか……」

金剛「安心するネー! 最低、いまいるメンバーは信頼されてマース!」

文月さん「(その通りなんだけど……)」

弥生さん「(いまいるメンバーからほとんど変わりないのは…どうしようもないです)」

青葉「ではでは最後の質問です! これはY鎮守府のK・Kさんからの質問です!!」

文月さん「K・Kさん……」

弥生さん「それっ…て」

提督「……」(スッ

文月さん「(目を逸らした)」

弥生さん「(バレバレ…です)」

青葉「K・Kさんが誰なのか興味はそそられますが、今回は置いておくとしましょう。彼の質問はこれです――――!!」

文月さん「(彼って言っちゃった!)」

弥生さん「(やっぱり…)」

252: 2016/04/09(土) 02:37:08.75 ID:OVV5JP0So


>私は間違っていたのだろうか。私のせいでみんな苦労していないだろうか?


青葉「……えと、コレは」

文月さん「……もしかして、北方棲姫ちゃんのこと?」

提督「…………」(目逸らし

弥生さん「北方棲姫ちゃんは……」

文月さん「……ここのみんなが一緒なんだよ? 北方棲姫ちゃんの問題なんて、たいした問題じゃないよ、たぶん」

弥生さん「司令官にはみんながついています。だから、安心して…いいと思います」

提督「――――そうか」

文月さん「あ、でも北方棲姫ちゃんを甘やかしすぎるのはダメだからね!!」

提督「そ、そうか、善処しよう」

文月さん「いつもそういうこと言うけど、司令官ってば――――!!」

弥生さん「ふ、文月ちゃん!」

文月さん「!! スー、ハー……ほ、北方棲姫ちゃんはあれじゃないかな、ちゃ、ちゃんと保護観察の期間を終えて、適正のあった船と一緒に鎮守府に配属される可能性が高いんじゃないかなぁって……!」

青葉「う~む、どうやら司令官は自重した方がいいのかもしれませんねー」

提督「そんな…バカな」

漣「いやいや、ご主人様は親バカになるタイプですよ」

神通「提督は……優しい人、ですから」

提督「む、むう……」

文月さん「フーンだっ」(プンスカ

弥生さん「あ、あまり気にしないでください。文月ちゃんが拗ねるの…いつものこと、だから」

提督「(い、いつもこのようなやり取りをしているのか?)」

253: 2016/04/09(土) 02:38:41.16 ID:OVV5JP0So



ピカァァァァァ・・・


文月さん「あ、あれ?」

弥生さん「あ、体が光ってる……?」

提督「これは……文月君と弥生君が元に戻るのか?」

文月さん「うん、思ってたより早かったみたい」

弥生さん「もしかしたら、未来のことについてお話したからかもです。少し、残念」

提督「……そう、か」

文月さん「えへへ、大丈夫だよぉ、司令官」

弥生さん「私たちとは、また会えます。司令官が、いまの気持ちを忘れずに前に進んでくれるなら」

提督「……なら、未来を変えてしまわないよう頑張らないとな」(ナデナデ

文月さん「ふわ、や、やめてよぉ、文月もう子供じゃないよ」

弥生さん「え、えへへ」



ボムンッ!!



文月「ほわぁ?」

弥生「あ…れ?」

提督「……おかえり、文月君、弥生君」

文月「うん~、ただいまぁ、司令官」

弥生「少し、不思議な体験をしていました」

提督「そうなのか」

文月「うん~。ねえねえ、司令官~」

弥生「聞いて…ください」

提督「?」

文月「えっとね~、えっとね~、おヒゲの生えた司令官がね、赤ちゃん抱っこさせてくれたんだよぉ♪」

弥生「とっても…可愛かったです」

提督「!?」


ざわ!!!!

青葉「ふっ、文月ちゃん、弥生ちゃん、その話詳しく!!」


【この後、無茶苦茶未来の話を根掘り葉掘り聞き出そうとしたが全員の記憶が抹消された】

275: 2016/04/11(月) 14:25:39.57 ID:c9qBmaGQo
【厳選なる抽選の結果・・・】


《鎮守府》執務室


提督「…………」(カリカリカリカリ

漣「ごっ主人様~、お手紙です! 請求書?」

提督「い、いや、身に覚えはないが……どれ」


ショキショキ・・・


提督「……」


『【大本営】より
 《母港拡張計画先行登録》にお申込みいただき、厚く御礼申し上げます。

 抽選の結果、先行運用枠に【当選】されましたので、ここにお知らせいたします。

 現在準備中の母港拡張計画の計画書を、準備が整い次第お届けするようにいたします。

 同拡張に伴う補充要員は、大本営より電報にてお知らせする予定です。』


提督「あ、悪質な悪戯のようだな」(カタカタ

漣「……そういえば、ちょっと前に大本営から『おい、母港拡張しねえか?』って突っつかれてましたねー」

提督「ちゃ、ちゃんと断ったぞ?」

漣「権力ってやつです」

提督「ぐ、ぐう…!!」(ギリィッ

漣「本気で苦悶しないでください。また胃痛で倒れますよ……」

提督「大丈夫だ、あ、新しい胃薬をお医者様に頂いたからな」(ザラザラ

漣「まず、薬に頼らない生き方をできないのでしょうか」

提督「う、うぅ、増員は嫌だ……増員は嫌だ……増員は――――」

漣「……まあ、それができないからご主人様なんですよねー」(苦笑

276: 2016/04/11(月) 14:26:40.47 ID:c9qBmaGQo
【ほっぽが来た】

バァンンッ!!!!


北方棲姫「パパァーーーー!!」

提督「ぬわーーっっ!!」

漣「ほわーーーー!?」

北方棲姫「ホポ…?」

提督「ほ、北方棲姫? なぜ北方棲姫がここに……逃げたのか? 自力で脱走を?」

北方棲姫「? 違ウヨ、今日ノホッポハ郵便屋サン! オ手紙持ッテキマシタ!」


>【外泊許可証】


北方棲姫「元帥オジチャンガ、コレ持ッテイケッテ! 重要ナ任務ダカラ、ホッポチャント警戒シタヨ」(フンス

提督「ひ、一人でか?」

憲兵A「ドーモ」

憲兵B「提督サン」

憲兵C「憲兵デス」

あきつ丸「と、突然の訪問、申し訳ありませんであります。なにぶん、自分たちも急な命令で連絡できず……」

北方棲姫「オ泊マリ! パパノ鎮守府ニオ泊マリ!」(フンスフンス

提督「」

漣「」

291: 2016/04/12(火) 01:33:46.31 ID:36SK3PO5o
《鎮守府》食堂


ざわざわ……


提督「え……えー……そういったわけで、三日ほど、ここで面倒を見ることになった」

大井「見ることになったって、いきなりすぎるでしょ」

北上「だねー。なんか理由あんの?」

提督「こ、この子が持たされた外泊許可証と一緒に、元帥からの手紙があった」


『深海棲艦ということで警戒されたり、露骨に避けられることも多々あったが、
 一部将校や艦娘たちの協力もあり、大本営の人々に受け入れられつつある。
 先日も冷や飯食いの海外艦連中と一緒に行事の設営手伝いをしてもらったのだが、
 あれのお陰で家族持ちの提督連中の印象が大幅にプラスされたらしい。
 なので、ご褒美として計画していた外泊許可を出せるようになった。
 三日と短い期間だが、『家族水入らずの団欒』を楽しんでくれたまえ』


大和「家族水入らず……ですか」

北方棲姫「エヘヘ、パパ、パパ~」(ベターッ

提督「い、いまみんなに説明をしているので、抱きつくのはやめてくれないだろうか……」

大和「家族というのはお父さんと子供、それにお母さんが揃ってこそ、ですよね」(ボソ


どよっ……!!


漣「!」

神通「!!」

金剛「!?」

蒼龍「お母さんかー……」


ヒソヒソ……お母さん……水入らずだって……ヒソヒソ


提督「――――!?」(ゾックゥ

北方棲姫「ホポ? ドウシタノ、パパ?」

提督「い、いや、なんでもないよ」(ナデナデ

北方棲姫「~♪」(ギューッ




文月「――――」(ジィ…

弥生「(ふ、文月ちゃんの目が…怖いです)」

292: 2016/04/12(火) 02:03:46.57 ID:MKlk/qp5o
これは娘の座を賭けた戦いと母の座を賭けた戦いが起こる(確信)

293: 2016/04/12(火) 03:19:15.99 ID:hWO7pTnz0
家族持ちの提督たちは白い目で見られていたのね・・・
んでもって文月ちゃんは嫉妬しているのかな?


次回はこちら



引用元: 【艦これ】提督と艦むすの鎮守府での四方山話11