841: ◆f1paZe0QfUJl  2017/11/21(火) 00:45:36.35 ID:koPAOHhUo




前回はこちら


 0900艦隊演習


<これから艦隊演習を開始しまーす


提督「と、とうとう始まったな」

他所「初っ端からド派手なのが来たな」

メガネ「なんだかんだで僕たち、それなりの戦力持ってるからねー。なかなか見応えがあるよ」

オネエ「みんなの艦が並んでるとさすがに迫力あるわ~。あっ、忘れないように写真撮っておかなくちゃ!」


《運営本部》放送席

青葉「えー、テステス……ただいまマイクのテスト中……」

青葉『はい! とうとう始まりました観艦式第1の競技・四鎮守府合同大演習! 実況は四方山鎮守府所属、重巡洋艦の艦娘・青葉が担当いたします!』


提督「……どうして青葉君は運営側にいるのだろうか」

漣「あー、盛り上げに喋りの上手い人が欲しいって、元帥様の秘書艦の方が」


青葉『解説は大本営所属、栄えある元帥様の秘書艦を務めておられる戦艦艦娘の霧島さんでっす!』

霧島『どうも』

青葉『いやー、しかし壮観ですねー』

霧島『四鎮守府の精鋭28隻が一堂に会しているのですから当然ですね』
青葉『新しく提案された遊撃艦隊7隻編成による大規模演習。どこも気合はいってますねー』

霧島『競技の中でも一番の華ですからね』



漣「あー、テステス。みなさーん、聞こえますかー?」

<はーい!
<感度良好、問題なしです

漣「年に一度のお祭り。お客様もわんさかいることですし、恥ずかしくないよう精一杯頑張りまっしょい!」

<オー!!



龍田「うふふ~、他の鎮守府の人たち、みんな気合十分って感じね~」

天龍「ったりめーだろ、どこが一番強いか決まるみてーなもんなんだからな!」

日向「いつぞやの雪辱をはらす機会がついに訪れたか」

扶桑「大和さんの主砲に薙ぎ払われたのは、とても不幸だったわ」

山城「大丈夫です姉様、いまの私たちには改二があります。それに……」
龍田「カッコカリの指輪だってあるものね~」

天龍「ンンッ、そ、そーだな……」テレテレ

日向「バラ撒きすぎでありがたみが少し薄れたが、それでも絆の証みたいなもの。存分に見せてやるさ」

菊月「(先月、給金を使い果たしたと泣いていたのはこれが原因だったのか)」



※このお話は、個性的な艦娘たちと提督の鎮守府での日常をたんたんと描くだけのものです。
過度な期待はしないでください。

鎮守府での四方山話シリーズ



842: 2017/11/21(火) 00:46:05.92 ID:koPAOHhUo
名取「うう~、人書いて飲む……人書いて飲む……」

電「はわわ、名取さんお水飲みますか!?」

暁「フ、フン、暁たちがいるんだからへいちゃらよ!」

ヴェールヌイ「その通りさ。名取さんはいつも通りやってほしい」

島風「はやく艦艇レースと水上競争になんないかなー! 島風が一番はやいってこと教えてあげるのに~!」

天津風「島風、アンタ昨日からそれしか言ってないわよ……」

時津風「棒倒し~、棒倒し~! 立ちふさがる奴ぶっ殺せ~」

名取「そ、そんな怖い歌ダメですぅ~!?」



秋津洲「う、うぅ~、お腹痛くなってきたかも……」

武蔵「大丈夫か? 薬を飲んで少し休んでるといい」

利根「そうじゃな! 秋津洲の出番はまだじゃからな、ドーンと構えておれ!」

筑摩「砲撃競争、空母の部がんばってくださいね」

秋津洲「うん! 二式大艇ちゃんと一緒だから、泥船に乗ったつもりで任せてほしいかも!」

秋雲「うーん、ダメっ子のテンプレみたいな子だねえ、秋津洲って。いやあ、美味しいわ」

初風「一応これお仕事なんだから、秋雲もマジメにやんなさいよ?」

秋雲「へいへい、わかってますって~」



青葉『おっと? どうやらすべての艦隊の準備が整ったようですねー』

霧島『このプログラムは合同演習ということで、どの鎮守府にも150ポイントが加算されますが……一般の見学者もたくさんいますし、普段の訓練の成果を思う存分、見せつけていただきたいです』

青葉『昨日までの仲間も今日だけは敵。遠慮呵責なく思う存分やっちゃってください!』


漣「ほほう?」

龍田「うふふ、なんだか張り切りたくなっちゃった~」

名取「み、みなさんガンバリましょう……!」

武蔵「総員、この武蔵に続け!!」




青葉『審判団より合同演習開始の合図が行われます。みなさま、大迫力の艦隊戦をお楽しみください!!』

<パチパチパチパチ!!

審判団『艦隊演習開始ィ!!』


【なお砲撃戦後、横付け敵艦乗り込みからのガチ白兵戦が行われ、提督ズが武力介入する事態に陥った模様】

843: 2017/11/21(火) 00:46:34.79 ID:koPAOHhUo
1000艦艇砲撃競争

青葉『……え、え~、初っ端からとても過激…激しい手に汗握る戦いが繰り広げられました』

霧島『どこも入渠者続出で救護室が大忙しですね』

青葉『しかししかしご安心を! 私たち艦娘には高速修復剤という強い味方がありますので!』

霧島『艤装も非殺傷設定にしてありますので、軽い打ち身程度です。今回みたいなお祭りでもない限り、バカみたいな根性論全開でぶっ倒れるまで訓練したり演習したりはありませんので、その辺り誤解の無きよう』

青葉『ではここで一旦、救護室の艦娘さんたちの様子を。一戦交えて和気藹々としたところを見せちゃいますよー』



漣「う、うくく……さすが大和型、武蔵さん……いい拳を持ってました、ガクッ」

武蔵「フッ、大和に聞いていた通り……駆逐艦とは思えない重い一撃だったよ」

Iowa「ゴフッ……まだ体の芯にダメージが……これがハーフのみが持つという特別な大和撫子power」

金剛「大和撫子をコミックの戦闘民族と誤解してるネー。すぐに妖精さんが修復剤持ってきてくれるから安静にしてるデース」

天龍「う、ぐぐ……痛ぇ……痛ぇよぉ~!」

球磨「すまんクマ、うっかり思い切りぶん殴っちゃったクマ……」

多摩「フシュルルル……ジャオォォォォォォォッ!!」

龍田「アッハハハハ~? ちょっとヤリ足りなかったし~、妖怪退治しちゃおうかしら~♪」

木曾「し、鎮まれ! お前ら静まりたまえー!」


菊月「ヒッグ、うぇ……文月がぶったぁ、ウアアァァァァァン!!」

文月「ゴメンね~……文月やっぱり悪い子だよね、ゴメンね……ゴメン……」ブツブツブツブツ

弥生「あ、あの……文月ちゃん、菊月ちゃんも…おち…落ち着いて……」オロオロ

妖精A「おらー、次の艦娘さん来るでーす!」

妖精B「バケツぶっかけプレイだヒャッハー!!」

妖精C「すげえ勢いで用意した資材が溶けて……イヒヒヒヒッ、この戦場の空気、最高だぜー!」



青葉『……えー、以上、和気藹々とした救護室の様子でした』

霧島『非常に打ち解けて和やかなムードでしたね』

<嘘だッッッ!!
<地獄絵図じゃねーか!?
<クソ、こんな会場にいられるか! 俺は家に帰らせてもらう!


青葉「…………」

霧島「…………」

青葉『好評のようなので次、行ってみましょー♪』

霧島『ハァイ! マイクチェック、1……2……』

844: 2017/11/21(火) 00:47:06.96 ID:koPAOHhUo

青葉『砲撃競争のルールを説明いたします。出場艦娘は各鎮守府2隻、決められた範囲から沖に設置された標的艦を轟沈させる、それだけ!』

霧島『標的の位置が遠ければ遠いほどポイントが高くなるので、やはりどの鎮守府も戦艦空母メインを選出しているようです』


武蔵「すまない、遅れた」

大和「武蔵……漣さんの相手をしたばかりなのに大丈夫なんですか?


武蔵「おいおい、敵の心配とは余裕だな? ……少しばかりダメージは残っているが、なに問題ないさ」

大和「そう、なら大和も遠慮なくやらせてもらうわ」

長門「盛り上がっているところ悪いが、このビッグ7のことも忘れないでもらえるか?」

大和「フフ、相手にとって不足なしです!」



加賀「……よろしく」ギロリ

秋津洲「か、かかってこいやかもー!」ガクブル

二式大艇<無理ゲー

龍鳳「(一航戦の方が出てくるなんて……怖いですよ~)」

葛城「なんだ瑞鶴先輩は出ないんだ、ちぇー」

天城「拗ねないの、きっと午後の部は勝負できるから」



サラトガ「Japan Task Force……サラも出たかったですね」

オネエ「ゴメンねー、サラちゃん。せっかくのお祭りだから、秋津洲ちゃんもいろいろ参加させてあげたくて」

オネエ「代わりに今度、玖珂ちゃんに頼んで赤城ちゃんや加賀ちゃんたちと演習できるようお願いしたげるから! これ、この通~り」

サラトガ「大丈夫、サラ気にしてないですから。でも演習はお願いしますね。約束、OK?」

オネエ「オーケーオーケー♪」

845: 2017/11/21(火) 00:47:58.55 ID:koPAOHhUo

青葉『先ほどの演習の熱も冷めやらぬまま、次の競技に向けて入念なウォームアップ中の様子!』

霧島『井戸端鎮守府以外は戦艦・空母、あるいは
水母の編成でいくようですね。的の数は限られていますし、できるだけ広範囲をカバーしてポイントを稼ぎたいところです』

青葉『おや? そろそろ準備が整ったようです。それでは参加される艦娘のみなさんは乗艦お願いしまっす!!』

審判団<砲撃競争開始ィ!!



大和「さあ、いくわよ! 日の本最強の力を目に焼き付けなさい……!!」

艦妖精「最初から飛ばしていくです~」

大和<メイドのミヤゲ!!


青葉『おおっと、四方山鎮守府の大和選手! 桜色の燐光に包まれだした~!!』

霧島『ほほう、カッコカリモードですか……』

青葉『ご存じなのですか、解説の霧島さん!?』

霧島『はい、あれは艦とのリンク限界を超えた艦娘にのみ見られる発光現象です。妖精さんたちの手による艤装から精製されるエネルギーの余剰分が艦娘や艦そのものを強化し、普段の何倍にも近い力を発揮できる特別な状態です』

青葉『なるほど、怒らないスーパーモードみたいなものですね!』

霧島『強力な艦ほど効果が大きいという点から言うと、オーガノイドシステムですね。もちろんアニメの方です……ですよね、妖精さん?』

妖精A「ピッピ~プピポ~♪」ソッポ

妖精B「モチロンサー!」目逸らし

妖精C「ちょっと言いがかりはやめていただけますか? 失礼じゃないですか名誉毀損で訴えますよだいたいなんの証拠があって(ry」フジコフジコ

青霧島「「」」



《不知火》<グォッ

不知火「ぬい!?」ビクッ

陽炎「ん? どったの不知火?」

不知火「陽炎、い、いま《不知火》が鳴きました」

陽炎「なに言ってんのアンタ、そんなことあるわけないじゃん」

不知火「ですが……???」(・ω・U;)



青葉『え、え~……カ、カッコカリモード発動中の大和さん! 凄まじい速度で遠方の的艦を轟沈させております!』

霧島『め、命中精度、素晴らしいですね! 大和型の特徴でもある強大な主砲を使いこなしています』



大和「(武蔵も長門さんも強敵。でも負けません、だって大和には提督との絆を証明するこの力があるんだから!)」キラキラ

武蔵『…………なあ、大和』

大和「あら、急に通信してくるなんてどうしたの? もしかして降参ですか?」

武蔵『いや、なに失念しているようだから教えてやろうと思ってな』

大和「? なんだかわかりませんが、もう一隻いただき――!?」

846: 2017/11/21(火) 00:49:09.20 ID:koPAOHhUo

青葉『おおっと~!? 大和さんが狙った的艦が直前で轟沈! いったいなにが起きたのでしょーか、解説の霧島さん!』

霧島『どうやら放談鎮守府の武蔵さんが、大和さんの狙いを先読みして砲撃したようですね』


大和「くっ、ならコッチ――!!」

武蔵『悪いがそれもいただきだ』


青葉『またしても大和さんの狙った艦が沈められた~!! 放談鎮守府の武蔵さん、大和さんを上回る砲撃速度と精度で次々に的艦を落としていきます!!』

霧島『与太鎮守府の長門さんも武蔵さんとほぼ互角の速度で的を沈めていますね。当人の心持ちはともかう、同じカッコカリモードでも証の有無で能力に差は出ますからね』



加賀「――――っ!!」


秋津洲『二式代艇ちゃん! 遠くの的は諦めて近場のを全部沈めちゃえばいいかも!』

二式大艇<光太しーぽん最高!!


葛城『一航戦、破れたりィ!!』

天城『よ、よかった、練度たくさん上げておいて……!』

龍鳳『ありがとう精鋭さんたち! 四方山鎮守府に恨みはないけど、提督さんにはちょっとだけ言いたいことがあるんですよね……』



霧島『……これは四方山鎮守府、思った以上に苦しい戦いになりそうです』

青葉『ふぅむ、四方山鎮守府所属なので贔屓目な発言になるのは理解していますが、証のあるなしで優劣が決まるというのは――――』

霧島『……逆を言わせていただきますと、なら負けた側は気持ちが弱かったのかという話になってしまいますからね。例え形式上でもそうしたものの有る無しは大事なファクターと言えます』

青葉『……うぐぅ』





1100艦艇レース


島風『アハハハ! 遅い遅いー!』

名取『絶対に、負けないんだからァーーーーー!!』


天龍『ヘヘッ、微妙な順位だが……演習の借りは返せたみてーだな!』


神通「く、っ……そん、な……!!」




矢矧『お願いだから曳航させるのはやめてくれないかしら!?』

阿賀野『ゼヒ……ゼヒー……矢矧~、お腹すいちゃった~』

847: 2017/11/21(火) 00:52:00.97 ID:koPAOHhUo




大和「……うぇ~~~~~ん、提督ぅ……大和、大和負けてしまいました~!」ヒシッ

提督「う、う……うむ、大和君は十分頑張ってくれた……。あ、相手の練度やリンクレベルの上限解除具合が高すぎただけだよ……」ナデナデ

大和「でもでも~……」



神通「提督の期待にお答えすることができませんでした……」ショボリ

川内「神通は十分頑張ったって!」

那珂「そうだよ~! 神通ちゃんっていうか《神通》の機関部が焼け尽く寸前だったんだよね!? むしろ頑張りすぎだと那珂ちゃん思うナ☆」



加賀「さすがに気分が沈滞します……」

赤城「相手も一筋縄ではいきませんね」


瑞鶴「(さすがにこれ、弄って笑うのはなしだよね?)」

瑞鳳「(やれるもんならいぇってみればいいと思うよ?)」

祥鳳「(あ、私たちはなにも聞きませんでしたから)」



翔鶴<例えボッチでもメゲずに頑張るのよ、瑞鶴……!

瑞鶴「(翔鶴姉? 頭の中に直接に……!!)」

895: 2017/12/26(火) 18:44:53.33 ID:hVfJgiauo
【E4語】

《四方山鎮守府》喫茶「間宮」


満潮(改二)「ズズ…………ハァ」

提督「その、お疲れ様」

満潮「ありがと。まさか特殊任務に抜擢されるなんて思いもしなかったわ」

提督「海域最深部の深海棲艦に、かつての西村艦隊編成による特攻が確認されたからな」

満潮「だからって、私じゃなくても満潮はいたでしょうに」

提督「む? う、うむ、そうだな。私も驚いたよ」

満潮「……の割に作戦参加が決まった途端、嬉々として《満潮》の改二改装したわよね」

提督「そ、そんなことはないぞ?」

提督ケータイ『絶対に必要だからと、大本営に改二改修の要望を繰り返していたからな』

提督「うぬ!?」

満潮「ありがたい話ねー。あ、間宮さん、間宮アイスおかわりー」

提督「すまない、私も同じものを」

<ハーイ!

896: 2017/12/26(火) 18:46:01.95 ID:hVfJgiauo


提督「ズズ……」

満潮「ズズ……ハァ~、それにしても大変な戦いだったわ」

提督「うむ、かつて体験したことのない高難度海域だった」

満潮「毎回大規模作戦の度に言ってる気もするけど、今回ばかりは本気でダメかと」

提督「夜戦の連続、厄介なPT小鬼群、敵の連合艦隊……ちょっとした悪夢だったな」

満潮「西村だけじゃなくて再現志摩艦隊とかも出撃してたんだから、最深部で合流してくれればよかったのに」

提督「各方面から難関をくぐり抜けた艦隊が合流し、かつて志半ばで尽きた海域を突破する……というのは夢を見すぎだろうか」

満潮「つーか私たち現代生まれの現代っ子よ? いくら特攻だからって、まんま昔の編成再現しなくてもよくない?」

提督「その辺り、妖精君たちでもどうしようもないらしいからな……」

満潮「史実を乗り越えるのに史実に囚われすぎてるって感じはするけど、まあいいわ。私たち勝ったんだもの」

提督「ああ、すばらしい勝利だった」

満潮「与太鎮守府から扶桑さん、山城さんも参加してたけど、気合の入り様がすごかったわ。まさにこう、薙ぎ払うって感じで戦艦棲姫をこう……ズバーンとね」

提督「海を割らんばかりの砲撃は圧巻だったな」

満潮「小鬼狙って盛大に水柱立てるのはやめてほしかったけど。せっかくの艤装が海水でベタベタになったし。あとコッチもアッチも叫びすぎ、耳が痛かったわ」

提督「大きな声を出し過ぎて喉を痛めたらしいな。作戦後、病院に連れていったと他所提督が言っていた」

満潮「久しぶりに会ったけど、相変わらず時雨は天才だったわ。あの土壇場で敵旗艦に魚雷カットイン決めるなんてね」

提督「も、最上君や満潮君の援護があったからこそ繋がった一撃だよ」

満潮「そう? ならいいんだけど。すみませーん、伊良湖最中くださーい」

提督「で、では私は間宮パフェを。あとお茶のおかわりも」

<はいー、ただいま~

満潮「ズズズ……」

提督「ズズズ……」

満督「「はあ、お茶がおいしい(うまいな)」」

提督ケータイ『……平和だ』



《与太鎮守府》執務室

山城「……不幸だわ」

他所提督「なんだよ急に」

山城「精魂振り絞って頑張ったのに声がうるさかったとか、ちゃんと敵を狙えとか、私と扶桑姉様の活躍をダイジェストで語られて終わった気がするんです……」

他所提督「寝ろ」

山城「き、昨日寝かせてくれなかったのは誰なんですか。うう、不幸だわ」

他所提督「だから寝ろっ」

897: 2017/12/26(火) 18:47:18.10 ID:hVfJgiauo
【艦娘たちとコミュニケーション】多摩改二編

《多摩が改二になりました》


多摩(改二)「ほうほう、ふむふむ」

提督「ど、どうかな艤装の調子は」

多摩「……悪くニャイ」

提督「そ、そうか、そうれはよかった!」

妖精A「がんばった甲斐があるってもんですー」

妖精B「いたるところに我々の趣み……艦娘さんを思った親切設計」

妖精C「軽巡にしかできない強みを持たせてみました」

多摩「ニャンと」

提督「艤装に自由度を持たせたことで、これまで軽巡には積めなかった大発や瑞雲系偵察機が搭載可能になった。必ず役に立つと確信している!」

多摩「…………ニャア」

提督「ぬ? どうした、なにやら浮かない顔だが……き、気に入らなかったのだろうか」

多摩「そうじゃないニャ。多摩、これから提督に好き放題いじくり回されちゃうんだニャ、って」ヨヨヨ…

提督「」

妖精A「言い方ァ!」

妖精B「でも神通さんの時点でやりたい放題です?」

妖精C「ならなんも問題ねーです」

多摩「とりあえず、改修おつかれニャ。多摩と一緒にゆっくり休むニャン……ニャ~」ゴロゴロ

898: 2017/12/26(火) 18:47:46.63 ID:hVfJgiauo
《多摩が改二になりました》姉妹編


木曾「しっかし、多摩姉が改二かー。どんな感じなんだろな、ワクワクするぜ!」

球磨「フーン、どーせ球磨はロートルだクマ。いつまで経っても改止まりだクマ~」

木曾「(その改止まりがなんで演習で戦艦吹き飛ばすんだよ、怖ぇーよイロイロ)」

多摩改二「帰ったニャー」

木曾「お、おお、多摩……姉?」

多摩改二「どしたニャ? 急にネコがタンゴ踊り出したよーな顔して」キャルーン

木曾「い、いや、どしたニャって言われても……なあ?」

球磨「球磨もそこそこビックリしてるクマー。急にめかしこんでどうしたクマ?」

多摩「ニャるほど、それでか」

多摩「改二改修受ける前、大井に捕まったんだニャ。別にいいって言ったのに、『せっかく改二になるんだから、身だしなみぐらいしっかりしてください!』って」

多摩「そんで髪整えて、軽く化粧された結果がこれニャ」

木曾「それでそんだけ化けるって、女コエー」

球磨「球磨、自分の胸に手を当ててから喋るクマ」

多摩「まあ、多摩もちょっと変わったかもしれないけど、アレだニャ」

球磨木曾「?」

多摩「ドラマに出た吹雪の特殊メイクっぷりに比べたら――――」

木曾「やめろ多摩姉! 世界の修正喰らって台詞と出番がなくなっちまうぞ!?」

多摩「や、むしろない方が――――」

球磨「そこまでクマー!!」

899: 2017/12/26(火) 18:53:24.46 ID:hVfJgiauo
【バトルフリートガールズ大運動会】

1145《昼食》


青葉『さて興奮さめやらぬまま迎えたインターバル。みんな大好きお昼ご飯の時間です!』

霧島『補給は大事。とある一航戦の空腹目録にも記されていますね』

青葉『なにかあるとたくさん食べる扱いの一航戦の赤い方ですが、実は青い方もどっこいどっこいなんですよね』

霧島『というか基本空母はたくさん食べるものです』

青葉『青葉のところの司令官は小食気味なので、空母の方の健啖ぶりを少し見習ってほしいぐらいです、ハイ』

霧島『ここでお手紙を一つ。ペンネーム:ウサッギーさんから「顔色悪いので普段からちゃんと食べるべし」。らしいですよ? 聞いていますか鋼太郎兄様……コホン、玖珂司令!』


提督「……ウサッギーさんというのは」

漣「さー、漣わかんにゃい~」

ウサギ<割り切れよ、でないと氏ぬぞ?

金剛「ちゃんと食べない提督が悪いネー」

蒼龍「そうですよー、文月ちゃんたちが心配しちゃいますよ!」

神通「あ、あの、提督、お昼の用意ができたのでお呼びに参りました」

大和「鳳翔さんの特製お弁当! 大和も楽しみです!」

提督「う、うむ、わかった行こう」

大和「デザートに間宮さんのお菓子もあるそうですよ」

提督「お楽しみはこれからか!」クワッ

漣「本当にご主人様は甘味の好きなお方……」

金剛「甘いもの食べ過ぎて病気にならないよう、ちゃんと体調管理しないとデース」

大和「あ、提督のお食事でしたらここ半年分ほど大和が記録していますよ。ちゃんと間食やお夜食のデータも……よければ見ます?」

メモ<とっても分厚いのォ!!

「「「ええ……」」」

大和「あれ?」

提督「(最近の大和君は落ち着いた感じがするな)」

900: 2017/12/26(火) 18:53:53.13 ID:hVfJgiauo

文月「ねえねえ司令官~、菊月ちゃんたちとお弁当食べる約束したのぉ」

弥生「お弁当……持って行っていい、ですか?」

北方棲姫「ホッポモ! ホッポモオイデッテ!!」フンフン

提督「そ、そうか、あまりはしゃいで周りに迷惑かけないようにな」

<ハーイ!



文月「お待たせ~」

弥生「お弁当……もって来ました」

北方棲姫「オシボリアルヨ!」

菊月「来たか」

山風「…………」コソコソ

文月「……だぁれ?」

菊月「さっきここに来る途中、放談の司令官に混ぜてやってくれと頼まれたんだ……おい」

山風「や、山風……です」

北方棲姫「ホッポダヨ! エヘヘ、イッショニゴ飯タノシイネ!」

山風「……あの、あまり、構ってくれなくていい」

北方棲姫「ホポォッ!?」ガーン

菊月「頼まれて連れてきたけど、ずっとこんな調子だ」

文月「ほわぁ、ウチに来たばっかりの時の弥生ちゃんみたいだね~」

弥生「え……」ガガーン

山風「…………」

弥生「……な、なに?」

山風「あなたも……ボッチ?」

弥生「ち、ちがう」ブンブン!!

菊月「……蛙の子は蛙って奴か?」

文月「蛙さん~ゲコゲコ♪」

北方棲姫「ゲーコゲコ♪」

猫艦載機<元気ダネエ、イイコトアッタ?




(藪の中)
他所「とりあえず大丈夫そうか?」

オネエ「たぶんね。助かるわ~、ほら、ウチって山風ちゃんと同い年ぐらいの子が少なくて」

オネエ「頼りになるお姉ちゃんはいっぱいいるんだけどね~」

他所「あー、まあその辺はウチもだけどな。……玖珂んとこの子らはしっかりしてるよなあ」

オネエ「本当よね~。ちゃんと躾も行き届いてるし、よっぽどお母さん役がしっかりしてるんでしょうね」

他所「…………」

オネエ「…………」

他所「誰がそのお母さん役か、ってのは聞かねえ方がいいんだろうけどな」

オネエ「さてさて、その辺は玖珂ちゃんの甲斐性次第だけど……ま、どっかのバカみたいにカッコカリしすぎなければ大丈夫よ」

他所「うぐぅ……」

901: 2017/12/26(火) 19:20:13.78 ID:hVfJgiauo
1300応援合戦
《運営本部》放送席


青葉『はい、美味しいご飯を食べてみんな元気いっぱい!』

霧島『私たちは仕出しのお弁当をいただきましたが、さすが大本営。いいもの食べてますね』

青葉『午後からは皆様お待ちかね! 生身の、ナーマーミーの艦娘たちによる嬉し恥ずかしバトルの始まりでございます!!』

<シャメイマルシャメイマル…

霧島『ちなみに盗撮等行う罪袋な方は会場警備を任されている憲兵団にしまっちゃおうねされます、その辺よ~くご承知おきを』

<ハーイ…

青葉『ご安心ください! 大本営より後日、今大会の様子を余すことなく舐めるように撮影したDVDとブルレィッの発売が予定されています!』

<うおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!



漣「うあー、一気にやる気が減少したのですよー」

曙「ブルマ姿で言っても説得力ないわよ」

漣「どうですかご主人様~、美少女の生ブルマ! 萌えるっしょ!?」

提督「も、もうすぐ競技が始まるから艤装に着替えてきたまえ」

漣「へーい」

朧「提督、ぶれないね」

潮「そ、そうだね」

漣「もうちょいデレほしいわー……」

曙「やめてよ、ブルマでデレる提督とか」

902: 2017/12/26(火) 19:21:35.07 ID:hVfJgiauo

青葉『嬉し恥ずかしバトルの始まりと言いましたね? だがあれは嘘です』

霧島『しかし、ある意味で各鎮守府の本気具合がうかがえる勝負を皆様にご覧に入れたいと思います』

青葉『見目麗しい艦娘たちに応援されれば、日々の生活に疲れた司令官たちも元気になること間違いなし! ではお願いしまーす!!』

霧島『ちなみに元帥をはじめとする貴賓席の方々による審査点が鎮守府のポイントに加算されますので、』


《与太鎮守府》

チアガール龍田「そ~れ、ガンバレ♪ ガンバレ~」

チアガール扶桑「ガ、ガンバレ……うぅ、恥ずかしい、ガンバレー……」

チアガール山城「なんっで私と姉様がこんなこと……不幸だわ……」

チアガール天龍「殺せヨォ、いっそ殺せヨォ!!」

チアガール陸奥「はいはい、駄々こねないで応援がんばる!」




谷風「あんれ、日向さんたちは出ないの?」

日向「いや、さすがにあの格好はな……」

長門「土下座で勘弁してもらった」

嵐「大戦艦とはいったい」

903: 2017/12/26(火) 19:22:04.51 ID:hVfJgiauo
《井戸端鎮守府》

メガネ提督「よーしよーし、次は僕たちの出番だ! フフフ、この瞬間をどれだけ待ち望んでいたか! 可愛い……くぁわいい駆逐艦たちがオヘソをチラチラさせてポンポン振り回す姿をこの目と撮影機材が焼けつけるまで――――!!」

憲兵A「退場」

メガネ「な、なんで、どうして!? 僕にいったいなんの落ち度が……!!」




電「はわわ、司令官が連れていかれちゃったのです!?」

ヴェールヌイ「しょうがない」

暁「レディの活躍を見ないなんて罰金よ!」

天津風「むしろ連れていかれてよかったんじゃないかしら……」

島風「みんなおっそーい! はやく応援しようよー!」

時津風「みんなガンバー♪」

雪風「ガンバー♪」



《放談鎮守府》


山風「む、無理……むぅり~……!!」

初風「あ、コラ! 待ちなさいよ!!」

秋雲「う~ぁ~……原稿……終わんない……。氏ぬ、もう無理……」

武蔵「……秋津洲、頼んだ」

秋津洲「に、二式大艇ちゃんと秋津洲のスペシャルな応援でみんな笑顔にしてみせるかもー!」

二式大艇<目に焼き付けよ、我らが生き様!!


《四方山鎮守府》


漣「どこも気合の入った応援ですねー」

提督「う、うちはどうなっているのかね」

漣「フッフッフ、細工は流々仕上げを御覧じろって奴ですよー」

提督「???」



桃太郎文月「やーやーわれこそは~」

犬不知火「勝利は司令に持ち帰ります!」

猿ホッポ「柿ブツケルゾー!」

柿ネコ艦載機<コンナ応援、艦娘大破サセナガラダッテ僕ニハデキル

雉弥生「ホッポちゃん、それはメッ…です」


鬼雷「じゃーん! 怖くなったわ!」

鬼陽炎「恥ずかしいわね、この格好」

敷波「格好っていうか着ぐるみじゃんか」

綾波「――――」鬼神の眼光

吹雪「綾波さんがスゴイ目してる!?」




漣「どうどう? いい感じっしょ♪」

提督「…………」

提督ケータイ『任せたまえ、最高画質で映像動画の両方保存しておこう』

904: 2017/12/26(火) 19:23:37.84 ID:hVfJgiauo
今回はここまで
年内にもう一度更新予定とついでに予告


自由と勇気、そしてあくなき探求心を持つ少年がいた。
海のさざなみは、どもまでも続く水平線に向かって流れていく
その光景を、かつて少年だった提督は見つめていた
次回、鎮守府の四方山話最終回
『提督の決断‐人と、海と、妖精と…』


次回はこちら



引用元: 鎮守府の四方山話