220: ◆f1paZe0QfUJl 2018/12/28(金) 23:29:51.01 ID:r9Z1spJyo




前回はこちら


 【風呂が壊れた話】


漣「はい、というわけでお風呂の給湯機能がお亡くなりになりましたの巻き」

提督「給湯機能というのは、大浴場のかね?」

漣「はいな。それはもう完璧に、見てもらった妖精さんが『どうしてこんなになるまで放っておいたです?』って工具を投げるレベルで」

提督「昨日までなんの異常もなく動いていたはずなのだが……」

漣「年末になって壊れる機械ってけっこー多いですよねー。暖房器具とか命に係わるものに限って……」

提督「工廠の妖精君たちが匙を投げるものとなると、さすがに私もにもどうにもできんな……」

漣「あ、一応明日には必要なパーツ用意してくれるそーなので、そこは心配ご無用なのですよー」

提督「そ、そうなのか。では、今日は艦娘用宿舎の浴場で――――」


球磨「クククマーーーーー!! 提督、大変だクマーッ、宿舎の風呂が爆発四散しちゃったクマー!!」

提督「まるで意味が分からんぞ!?」

漣「ほんっと便利ですね決闘者語録……」

球磨「お湯が出てこなくて給湯機をボーンとやったら煙が出て、ゲホッゲフン」

提督「」

漣「どう考えてもその『ボーン』が原因でしょーが……」

球磨「ちゃ、ちゃんと手加減したクマ!」

球磨「(ハイキック入れたのは黙っておくクマー)」(;´・ω・)

提督「こ、これで大浴場と宿舎の両方、風呂が使えなくなったのだな」

漣「どうします? 妖精さんも大浴場の修理で手一杯っぽいですし」

提督「爆発四散したものは私もさすがにな……」

漣「爆発ぐらいまでなら直しそうですけどねご主人様」

提督「む? うむ」

漣「即答かよ」

提督「それはともかく、みんな今日の入浴をどうすればいいのか。鳳翔君と間宮君の店は居住スペース併設なので、そこで入浴させてもらえるよう頼むか……」

漣「……ご主人様、居住区の一軒家住みでしたよねー」

提督「……………………まさかとは、思うが」

漣「――――ウヒヒッ! みんなー、今日はご主人様のお家でお風呂お泊りですよー! 先着10名、んーと……抽選4名!!」

提督「」



※このお話は、個性的な艦娘たちと提督の鎮守府での日常をたんたんと描くだけのものです。
過度な期待はしないでください。

鎮守府での四方山話シリーズ



221: 2018/12/28(金) 23:30:25.84 ID:r9Z1spJyo

《鎮守府》提督宅


大和「よっし、よしっ、よしっっ!!!!」ガッツガッツガッツポーズ

多摩「よかったニャ」

大和「ハイ! 大和、抽選とかくじ引きで当たりを引いたことあまりなくてっ、提督の家でお泊り権をゲットできるなんて本当に、本当に……!」

多摩「……よかったニャ、本当に」ホロリ




文月「お風呂きもちよかった~!」

弥生「お風呂、いただきました……」

提督「頭はちゃんと乾かさないといけない……」ワッシャワシャ

文月「ふわー!」

弥生「わぷ…」


大和「……いいなぁ」ジー

多摩「どうしたニャ?」

大和「あ、あのぅ、提督?」

提督「な、なんだね?」

大和「大和……見ての通り、髪が長くて。もしよろしければ、そのぅ……髪を拭くの、て、手伝っていただいたり……なんて、なんてー」

提督「…………わ、私が髪に触ってもいいのなら、構わないが」

大和「~~~~~~~~よっっっし!!」

提督「」ビクッ


文月「あ~、文月も手伝うよぉ~」

弥生「ふ、文月ちゃん…」

多摩「野暮なことしたら馬に蹴られるニャ」

文月「ほぇ?」



【それから1週間、大和のキラは維持された模様】

234: 2019/01/28(月) 01:13:21.08 ID:jD4RU43Po
《艦娘たちとコミュニケーション》伊勢編

(提督伊勢、沖釣り中・・・)


伊勢「思えば遠くに来たもんだねえ」

提督「む……? そ、そうだな、沖まで船で運んでもらったからな」

伊勢「あはは、そういう意味での遠くじゃなくてさ。私が鎮守府に着任してから結構経つけど、とうとう改二まで実装されちゃったなー、ってね?」

提督「離島棲鬼との戦いが終わってから改二改装の実装が増えたからな」

伊勢「まさか武蔵や長門の改二実装が来るとはねー。まあ、大人しくなったと見せかけて深海棲艦も新種や強化体が出たりで油断できないし、仕方ないよね」

提督「いまだに改二が来ないと漣君が文句を言ってくるのだが……」

伊勢「あー……非常事態だったとはいえ、中途半端に改1.5状態にしちゃったのもあるかも」

提督「よ、妖精君たちがやったことなので、私に不満をぶつけられても困るのだが」

伊勢「まあまあ、その辺も提督の甲斐性ってことで。とりあえず晩ご飯用の魚を釣って帰ってご機嫌とらないとね!」

提督「ああ!」


《この後、無茶苦茶釣果を稼いだ》

235: 2019/01/28(月) 01:14:17.86 ID:jD4RU43Po
《艦娘たちとコミュニケーション》川内編

《鎮守府近郊》


川内「やっほー、提督お待たせ~!」

提督「う、うむ。……川内君、大きな声を出すのはやめてもらえないだろうか」

川内「ああ~、ゴメンゴメン。休みに鎮守府の外出るの久しぶりでさ、つい!」

提督「そ、その久しぶりの休みに何故、私と行動を共に……」

川内「いいじゃん、いいじゃん。たまには提督と二人で映画でも見ようかなーって」

提督「映画か……。なにを見るのかね?」

川内「えっとねー、『よる』っていう小説原作のホラー。この間、那珂が映画出るって言ってたでしょ? 実はその出演してるのがそれらしくて」

提督「那珂君が出ているのか……それは、ありがたい」

川内「提督、観てみたいって言ってたもんね! あ、でも那珂には内緒だかんね、恥ずかしがるし」

提督「う、うむ」

川内「ああ、あと神通にもね」

提督「うむ? うむ」

川内「(一応誘ったんだけど、怖いのは無理って断られたんだよねー)」

川内「ホラーっていっても那珂が出てるような奴だし、そこまで怖くないと思うんだけどね」

提督「そ、そうなのだろうか?」

川内「ヘーキヘーキ! さあ映画の前にポップコーンと飲み物とパンフ買っておかないと! 提督、ポップコーンはなに味? あっ、カレー味だって、これにしない!?」

提督「い、いや、私はキャラメルがいいのだが……」




川内「――――――――うひぃ!?」←ガチビビリ

提督「ヒイィ……」←ビビらされた


《なお映画は普通に怖かった模様》

241: 2019/03/07(木) 23:52:47.40 ID:QDntaxSPo
【艦娘たちとコミュニケーション】
《再来のS》


12/24(25)マルマルヒトマル
《鎮守府》提督宅

提督「――――?」

提督「(玄関の鍵が開く音がした……気がする)」

キシ……キシ……

提督「(足音……妖精君たちのものではない。床の軋み具合からみて駆逐艦の艦娘が二人)」

提督「…………来たか、今年も」


文月サンタクロース(以下文月S)「ふぉ~ふぉ~ふぉ~」

弥生サンタクロース(以下弥生S)「ふ、文月ちゃん…しー…」

文月クロース「おっと~……ゴメンね弥生ちゃん~」

弥生クロース「司令官…起きて、ないよね?」


提督「ぐぅむ」狸寝入りジュツ

弥生クロース「……だいじょうぶそう、です」

文月クロース「よかった~」

弥生クロース「靴下をセットして……」

特大靴下<自作自演である

提督「(靴下まで用意しているのか……)」

文月クロース「プレゼントだよ~、司令官~」ギュウギュウ

特大靴下<もう食べられないよぅ……


文月クロース「司令官~、メリークリスマスぅ~」

弥生クロース「いつも…ありがとうございます。サンタからのお礼…です」


<えへへ~、これでプレゼントお~しまい。みんなよろこんでくれるかなぁ?
<喜んでくれると…嬉しい。
<ふわぁぁ…氏ぬほど眠いよぉ……
<弥生も…まぶたが、重く……



提督「……ぶ、無事に部屋まで戻れるのだろうか」ハラハラ

提督「ひとまず文月君たちの行動は予想の通り、か。みんな上手くやってくれただろうか」


川内「(緊急! 緊急! 文月と弥生が戻ってきたって見張りの多摩から合図が!)」

那珂「(みんなー、撤収するよー!)」

大井「(ったく、なんで私までこんなこと……)」

北上「(まあまあ、そんなこと言ってるけど大井っちもプレゼント選ぶのガチだったじゃん)」

木曾「(素直じゃねえなー、大井)」

大井「(うるっさいわね……)」

比叡「(ひえぇぇっ!?)」

金剛「(比叡! 静かにしなきゃバレちゃうネー!)」

伊勢「(お説教はあとあと。部屋到着まであと一分だよ!)」

青葉「(みなさん、ハリハリハリーですよー!)」

瑞鳳「(縄梯子の回収、忘れちゃダメだからね?)」

衣笠「(それは衣笠さんにお任せ!)」

242: 2019/03/07(木) 23:56:14.85 ID:QDntaxSPo

(艦娘たち撤収中・・・)


文月クロース「文月ぃ……もう…ムリ~」モグリモグリ

弥生クロース「お布団…あたたかい…です」ヌクヌク




12/25 マルナナマルマル


文月「ふあぁ~……弥生ちゃんおはよぉ~」

弥生「文月ちゃんも…おはようございます」

文月「お顔あらお~……んぅ?」

弥生「部屋の中に箱が…たくさん」

文月「カードだ~。『サンタさんへお返しのプレゼント♪』だって」

弥生「昨日のうちに…。ぜんぜん気づかなかった」

文月「中になにが入ってるのかな~?」ワクワク

弥生「開けて…いいの?」ソワソワ

文月「いっせーのーでで開けよ~!」

弥生「う…ん!」

文月弥生「「いっせーのーで!」」



《なお提督へのプレゼントは工廠妖精試作のD・ゲイザーとパッドのセットだった模様》

245: 2019/03/08(金) 00:37:56.66 ID:Un7o7lkSo
《艦娘たちとコミュニケーション》
謹賀新年編
1/1

《鎮守府》食堂

『提督(司令官 司令 ご主人様 クソ提督etc)あけましておめでとうございまーす!!』

提督「あ、ああ、みんな……明けましておめでとう。去年に引き続き、ど、どうか今年もよろしくお願いしたい」

漣「ささっ、ご主人様ー、堅苦しい挨拶はそこらでおしまいにして、お節にお雑煮、あとカレーでパーッとやりませう!」

曙「なんで正月早々カレー作ってんのよ」

漣「『お節もいいけどやっぱりカレーもね!』ってよく言うっしょ」

曙「それはお節に飽きたらって意味でしょーが!」

朧「大丈夫、漣のカレーはお節にも合う」

潮「い、一緒に食べるのはどうかなーって思う、かな?」


大和「ウフフ、さあ提督、景気づけにどうぞ一杯」

提督「む……い、いただこう」

大和「みんなで作ったお節、たくさん召し上がってくださいね」

大和「もしよろしければ後で大和のことも召し上がってくれても――」

提督「く、駆逐艦の子たちにお年玉を配りにいかねば」ソソクサ

大和「あぁ~ん♪」


満潮「……最近の大和さん、司令官の反応が渋くても喜ぶようになってない?」

満潮ケータイ「ちょっと意地悪なところもス・テ・キ……とのことです」

満潮「さすが大戦艦、打たれ強いわね……」

金剛「一緒にしないで欲しいデース」

伊勢「アハハ」


<ヒャッハーお小遣いキタコレー!
<一番に並んでんじゃないわよ初期艦!

246: 2019/03/08(金) 01:10:35.60 ID:Un7o7lkSo
【艦娘たちがコミュニケーション】

《艦娘用宿舎》談話室

(球磨型のんべんだらり中・・・)


大井「じー…………」

木曾「ん、な、なんだよ大井」

大井「いえ、別に。ただ知らない間に女の子らしさがこれっぽっちも感じられなくなったなー、と」

木曾「おいおい、いきなりご挨拶だな。これでも歴とした女なんだぜ?」

大井「一人称オレで~だぜとか言ってる時点で……。ねえ、北上さん?」

北上「んあー? あー、うん、そだねー……あ、猛者石出た」カチャコカチャコ

球磨(褞袍でみかん)「そーなんだクマ、木曾があまりにも女の子っぽくなくてお姉ちゃん心配なんだクマー。もっと女子力磨くクマ」

木曾「球磨姉に女子力って言われてもなあ……ん、なんだよ多摩姉? 写真?」

多摩「コレ、こないだのバレンタインの時の球磨ニャ」

【黒の水玉ワンピにカーディガンを羽織ってリボン巻いた熊のヌイグルミ風チョコを抱くバレンタイン球磨】

木曾「ブフッ、じょ、女子力たっけぇ……!」プルプル

大井「どれどれ……うっわ」ドン引き

多摩「女子力というより乙女ヂカラに溢れてるニャ」

北上「あはは、あざとーい」

球磨「な、なんでそんな写真持ってるクマー!?」

多摩「青……通りすがりの写真愛好家に譲ってもらったニャ」

球磨「ヴォ~~~~~~ッ!!?」


 くまの アームハンマー!
 しかし くまの
 こうげきは はずれた!


多摩「氏んだらどうするニャ」

球磨「ソコニナオレ……オマエラミンナ記憶失ウマデブン殴ル」

木曾「ちょ、球磨姉落ち着けって!」

多摩「やべーニャ、からかいすぎたニャ」

大井「ちょっと私たち関係ないじゃない!」

北上「うん、まあ、こんなこともあるよねー」瞑目


 くまの あばれる!
 きそたちは めのまえが まっくらになった!

247: 2019/03/08(金) 01:14:49.45 ID:Un7o7lkSo
【艦娘たちがコミュニケーション】

《鎮守府》弓道場


(空母勢、お弁当遣い中・・・)

<瑞鳳の卵焼き……いりゅ?
<いりゅー!
<アハハハハ!


瑞鳳「はーい、瑞鳳特製の卵焼きお裾分け~」

大鳳「お稽古で汗を流した後のご飯、美味しいですものね!」

祥鳳「みんなでお弁当を持ち寄ってなんて、軍学校時代を思い出すわ」


瑞鶴「……軍学校時代で思い出したんですけど」

加賀「なにかしら五航戦?」

赤城「艦載機のバランスについて?」

瑞鶴「いやいや、なんでお弁当食べながら艦載機の配分考えなきゃいけないんですか」

赤城「え」
瑞鳳「え」

瑞鶴「……」チラリ

加賀「……」首フリフリ
祥鳳「……」首フリフリ

瑞鶴「ンッ、ンンッ! 艦戦艦攻艦爆の配分は置いといて、軍学校時代から赤城さんって髪長くて綺麗だったなーって」

瑞鳳「あー、わかるー! お肌もすごくきめ細やかで、ちょっと憧れの先輩って感じだったよね」

祥鳳「私たちの学年だと本当にその通りだったわね」

大鳳「私が軍学校に入った頃だと、赤城さんと加賀さんは偉大な先輩って扱いでしたよ!」

赤城「軍学校を卒業したはいいけど、私は本部で冷や飯食いみたいな状態になってましたけど。いえ、毎日温かい食事を出してもらっていましたけど。働かずに食べるご飯も美味しいって、あの時初めて知ったわ……」(遠い目

祥鳳「ア、アハハ」

瑞鳳「それは提督が悪いよね~」

瑞鶴「偉大な先輩……ねえ」マジマジ

加賀「頭に来ました」

瑞鶴「ギエエェッ!? ギ、ギブギブ、ヘッドロックはやめて……!」

加賀「なら聞くけど、一航戦は?」メキミキミキ…ッ

瑞鶴「イダダダダダッイな先輩ですぅ~!!」

加賀「わかればいいのよ」

瑞鶴「うぅ……」

加賀「それで、赤城さんの髪が長くて綺麗だったからなんなのかしら?」

瑞鶴「いや……お昼ご飯のお喋りついでに髪の手入れとか使ってるお化粧教えてほしいなー、って話ですよ。ね、ねえ私、頭大丈夫? なんかぐにってない?」

大鳳「だ、大丈夫ですよ……タブン」

瑞鳳「ヘーキヘーキ、肉体の形は魂の形で決定されるから」

祥鳳「よ、妖精さんに修復材分けてもらってきますね!」

瑞鶴「えぇ……」

248: 2019/03/08(金) 01:18:51.29 ID:Un7o7lkSo

《瑞鶴、無為転変中・・・》


瑞鶴「えっと、なんだったっけ……そうだ、赤城さんの髪の手入れ方法と使ってる化粧品だ」

赤城「髪のお手入れと言われても……特にこれといったことは。大浴場に備え付けのシャンプーとリンスを使うぐらいかしら」

瑞鶴「じゃ、じゃあ、お化粧とか」

赤城「お化粧……いえ、知らない子ですね」

瑞鶴「マジか……」

赤城「あっ、でもお風呂上がりに実家から送ってもらってるヘチマ水とかでケアはしてるんですよ、ちゃんと」ドヤァ

瑞鶴以下空母勢「」

加賀「……赤城さん、今度一緒に百貨店に行きましょう」

赤城「構いませんけど、どうしたんですか急に?」

加賀「あと、最低限のお化粧も覚えてもらいますから」

瑞鶴「加賀さん、お手伝いします……」

赤城「??」

瑞鳳「いろんな意味でずるいよね、赤城さんって」

祥鳳「ええ、そうね」

大鳳「純天然素材、かあ……」(遠い目





《鎮守府》執務室


赤城「お、おはようございます、提督! 本日の秘書艦、慢心せず勤めさせていただきますね」

提督「ああ、よろしく頼む……む?」

赤城「ぴっ、な、なんでしょうか?」

提督「……い、いや、うむ、なんでもない。気にしないでくれ」

赤城「は、はい」

提督「(赤城君が化粧をしているようだが……これは触れてもいい話題なのか、それともセクハラか)」

赤城「(て、提督、こっちをチラチラ見てる。お化粧してるのバレてます、よね?)」



赤城「うぅ……恨みますよ加賀さん、瑞鶴……」

249: 2019/03/08(金) 01:22:35.17 ID:Un7o7lkSo
【艦娘たちとコミュニケーション】北方棲姫編

《大本営》


<knock…knock…


元帥「入りたまえ」

グラーフ・ツェッペリン(以下グラーフ)「すまない元帥、邪魔をする」

元帥「今度は君か……」

グラーフ「む?」

元帥「いや、こちらの話だ。なにか用かね」

グラーフ「いや、少し……万が一ということもあるので、な」キョロキョロ

グラーフ「どうやらここではなかったようだな……失礼する」

元帥「…………」


<knock…knock…


ローマ「ゴメンなさいね、元帥。こちらにほっぽ……北方棲姫は来なかったかしら?」

元帥「……ふむ、姿は見えないが」

ローマ「そう、そうよね。悪かったわね、仕事の邪魔をしちゃって」

元帥「たのむから君たちも仕事をしてくれないか」

ローマ「着任先が決まったら、ね」



元帥「まったく……」

???「ローマ、モウイッタ?」

元帥「ああ、退室したよ」

北方棲姫(以下ほっぽ)「グラーフモローマモ、ホッポミツケラレナカッタ! ホッポノオンギョウ・ジツ、スゴイ!」

元帥「(子供相手のかくれんぼで元帥の足元をのぞき込む奴はおらんだろうな、常識的に考えて)」

元帥「適当なところで見つかってやるのだよ」

ほっぽ「ワカッテル! ヤリスギルトグラーフトローマ、ケンペイサンニナキツイチャウ!」

元帥「過保護なんだよなあ……」

霧島「すっかり母性本能に目覚めてしまいましたからね。あ、元帥、お茶をお持ちしました」

元帥「ああ、ありがとう」

霧島「はい、ほっぽちゃんにはリンゴジュースを。野菜おせんべいもあります」

ほっぽ「ホプゥ、霧島キガキク! デキルヒト!」

霧島「それほどでも……あります!」キラーン

ほっぽ「メガネヒカッタ!? モウイッカイ! モウイッカイヤッテ!?」

霧島「お任せあれ!」キラーン

ほっぽ「ホポオオォォ~!」キラキラ

元帥「霧島君もだったか……」ズズズ…

霧島「あら? 元帥だってほっぽちゃんを匿ってたじゃないですか」

元帥「『姿は見えない』と言っただけだよ。実際、執務室の下にいたのでな、姿は見えなかった」



《1時間後、元帥の執務室に半狂乱のグラーフとローマが駆け込んできてかくれんぼは終了した》

250: 2019/03/09(土) 01:10:10.77 ID:PxRuHTHSO
乙乙
話があったかくて安心する
ママローマとグラーフ着任してもいいのよ

251: 2019/03/10(日) 19:22:10.36 ID:XgATdC1E0
パパの鎮守府にママ二人を連れて着任するほっぽの図しか見えない
よし!提督の胃腸も欠片ほどは丈夫になったし、娘の母親がたくさん増えても問題ないな!


次回はこちら



引用元: 終:鎮守府の四方山話