589: ◆lbKlS0ZYdV.M 2013/06/21(金) 00:31:55.94 ID:BaQ38HMEo


モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」シリーズです

前回はコチラ




ガチャ…

聖「……ただいま」

礼子「おかえりなさい、聖」

礼子「…あら、ペロも一緒だったのね」

礼子「よしよし」ナデナデ…

黒猫(雪美)「…なー」スリスリ…

聖「ただいま……お母さん…」

礼子「新しい学校はどうだったかしら?」

礼子「上手くやっていけそう?」

聖「…はい、お友達も出来ました」

礼子「そう。ふふっ、それは良かったわ」

礼子「お夕飯、もう少しで出来るからお部屋でpの相手をして待っててもらえるかしら?」

聖「…はい」









それは、なんでもないようなとある日のこと。


その日、とある遺跡から謎の石が発掘されました。
 
時を同じくしてはるか昔に封印された邪悪なる意思が解放されてしまいました。

 
それと同じ日に、宇宙から地球を侵略すべく異星人がやってきました。
地球を守るべくやってきた宇宙の平和を守る異星人もやってきました。

異世界から選ばれし戦士を求める使者がやってきました。
悪のカリスマが世界征服をたくらみました。
突然超能力に目覚めた人々が現れました。
未来から過去を変えるためにやってきた戦士がいました。
他にも隕石が降ってきたり、先祖から伝えられてきた業を目覚めさせた人がいたり。

それから、それから――
たくさんのヒーローと侵略者と、それに巻き込まれる人が現れました。

その日から、ヒーローと侵略者と、正義の味方と悪者と。
戦ったり、戦わなかったり、協力したり、足を引っ張ったり。

ヒーローと侵略者がたくさんいる世界が普通になりました。



「アイドルマスターシンデレラガールズ」を元ネタにしたシェアワールドです。

・ざっくり言えば『超能力使えたり人間じゃなかったりしたら』の参加型スレ。
・一発ネタからシリアス長編までご自由にどうぞ。


・アイドルが宇宙人や人外の設定の場合もありますが、それは作者次第。





シリーズはここからご覧ください
モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」シリーズ一覧
    




590: 2013/06/21(金) 00:32:50.46 ID:BaQ38HMEo
ガラッ…

聖「……」

黒猫(雪美)「……」

シュン…!

雪美「……礼子は優しい」

聖「……」

聖「…記憶、書き換えたから」

聖「私と雪美は……昔から礼子さんとは…家族だって」

雪美「……」

雪美「……偽物の家族……」

雪美「でも……礼子は……優しい……」

聖「……うん」

591: 2013/06/21(金) 00:33:33.61 ID:BaQ38HMEo
p「だー、あー」

聖「……」

雪美「…赤ちゃん、カワイイ……」

聖「うん……」

p「……」

p「ふぇ…くずっ…」

雪美「……?」

雪美「どうか……したの……?」

聖「…おねむ、かな」

p「ぐずっ…ぐずっ…」

聖「……」

聖「―― ―――♪」

p&雪美「…!」ピクッ…

592: 2013/06/21(金) 00:34:32.93 ID:BaQ38HMEo
聖「――― ―――♪」

p「……」

p「…むにゃ」

p「……すぅすぅ」

雪美「……」

雪美「…んっ」ゴシゴシ…

聖「……」

聖「…雪美まで、眠たくなっちゃった?」

雪美「……聖の……子守唄……」

雪美「…安心……する……」

シュン…!

黒猫(雪美)「……すぅすぅ」

聖「……」ぽんぽん…

593: 2013/06/21(金) 00:35:07.78 ID:BaQ38HMEo
聖「……」チラッ…

聖「(…今夜は星が綺麗)」

聖「 (こんなにも星は綺麗なのに…)」

聖「(この地球では…絶え間無く混乱状態が続いている…)」

聖「(だからこそ…ヒカルには…)」

聖「(この世界を平和に導く…光となって…)」

ガラッ…

礼子「聖、お夕飯出来たわよ」

礼子「…って、あら?pとペロはおねむなの?」

聖「今、眠ったところです…」

礼子「そう…なら起こしちゃかわいそうね」

礼子「先に二人で食べちゃいましょうか」

聖「……はい」

594: 2013/06/21(金) 00:35:47.86 ID:BaQ38HMEo
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

聖「……」モグモグ…

礼子「どう?美味しい?」

聖「……」モグ…ゴクン…

聖「とっても…美味しいです…」

礼子「なら良かったわ」

礼子「美しさを作るのはまず食事から…」

礼子「聖、あなたはこれから私みたいにどんどん綺麗になっていくわ」

聖「…よく、わかりません」

礼子「私みたいに素敵な旦那様を見つけなさいってことよ」

聖「……」

聖「(礼子さんの作った地球食を食べると…礼子さんみたいな見た目になるってことなのかな……)」

聖「(地球は素敵な…星だけど…)」

聖「(地球人の性質というものは……まだよくわからないな……)」

595: 2013/06/21(金) 00:36:36.65 ID:BaQ38HMEo
聖「ところで…お父さんは……?」

礼子「うん。今日もあの人は遅くなるみたいねぇ」

礼子「まぁ、転勤して間もないもの」

礼子「しばらくしたらきっと落ち着くわ」

聖「そう…ですか…」

聖「(彼女の元々の家族構成は夫と子が一人ずつ…)」

聖「(しかし夫は多忙なのか子が生まれてからも家を空けがち…)」

聖「……大変じゃ、ありませんか…?」

礼子「……」

礼子「そんな風に思ったりしないわ」

礼子「私は夫もpもペロも…」

礼子「そしてあなたも愛していますもの」

聖「……」

聖「(やっぱり…地球人のこと…まだよくわからないな……)」

596: 2013/06/21(金) 00:38:41.98 ID:BaQ38HMEo
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

p「すぅすぅ…」

礼子「たくさんお昼寝したのに、夜もちゃんと寝付いてくれて助かるわ」

聖「…かわいい」

礼子「あら、あなただって可愛いわよ」

礼子「今も、昔もね」ナデナデ…

聖「……」

聖「(昔の私…)」

聖「(書き換えた彼女の記憶の中に…)」

聖「(昔の私はどう映っているのだろう……)」

礼子「それじゃあ、聖。おやすみ…」ちゅっ…

聖「…ん」

聖「…はい、おやすみなさい……」

礼子「…♪」フリフリ…

ガラッ…

聖「……」

597: 2013/06/21(金) 00:39:48.06 ID:BaQ38HMEo
黒猫(雪美)「…すぅすぅ」

聖「……」ナデナデ…

聖「(星が綺麗で…静かな夜…)」

聖「(少し、お空のお散歩…しようかな…)」

聖「……んっ」パァァァァッ…


―――柔らかな光が私の身体を包み込み


聖「……」バサッ…!


―――背に白き翼を与えてくれる


聖「……」パタパタ…

聖「……」


―――ちょっと、お気に入り


聖「(それじゃあ…行こうかな…)」スッ…

598: 2013/06/21(金) 00:40:39.43 ID:BaQ38HMEo
聖「……」パタパタ…


―――夜は好き

―――世界が静けさで包まれたみたいで

―――こんなにも、静かで素敵な夜なのに


「アーッハッハッハッハ!!」キーン…!


聖「…!」


レイナ「静かな夜はぐっすり眠りたい?」

レイナ「ぐっすり眠れなかったら次の日は寝不足で大変なことになっちゃうってことかしら!」

レイナ「つまり、次の日に皆が寝不足でフラフラしているところをこのレイナサマが畳みかければ…」

レイナ「世界征服なんて楽勝ってことよねッ!!」

レイナ「このレイナサマのスペシャル拡声器で夜な夜な叫び続けて…」

レイナ「この一帯の奴らを寝不足に仕立て上げてあげるわ!!」

レイナ「(まぁ、アタシも次の日寝不足になるわけなんだけど…)」


聖「……」


―――どうして、それを壊す者が現れてしまうのかな

599: 2013/06/21(金) 00:41:25.62 ID:BaQ38HMEo
レイナ「けど、夜なら誰もアタシの邪魔は出来ない!」

レイナ「何故ならあのバカは夜はいくらうるさくても快眠だろうしね!」

レイナ「アーハッハッハ!これ以上に無い完璧な作戦ねッ!!」

聖「……どうして、そんなことをするの…?」パタパタ…

レイナ「はぁ?そんなの決まってるじゃないっ!!」

レイナ「この世界を征服するために…」

聖「……」パタパタ…

レイナ「……」

レイナ「…は!?」

レイナ「(こ、コイツ…今日、転校してきた望月…!?)」

聖「……世界征服」

聖「大きな…夢……」

聖「けれど…あなたのやり方は周りを不幸にする……」

聖「見過ごすわけには…いかない……」

600: 2013/06/21(金) 00:42:28.17 ID:BaQ38HMEo
レイナ「……」

レイナ「(ちょっ!?なんでコイツ、羽なんて生やしてんのよ!?)」

レイナ「(それにこのレイナサマに意見をしてくるなんてっ…)」

レイナ「…!」

レイナ「…そうか!」

レイナ「アンタもブライト・ヒカルの仲間ってことね!?」

レイナ「(通りで意気投合してると思ったわッ!!)」

聖「…仲間とは違う…かな……」


―――少なくとも、光は私のことを…まだ何も知らないから……


レイナ「アイツの仲間だっていうんなら、遠慮は無用よねッ!!」

レイナ「このスペシャル拡声器で張り上げた声を至近距離で聴いて耳を痛くしちゃいなさい!!」

聖「…!」

レイナ「行くわよ…!!あ―――」

レイナ「…!?」

レイナ「(…こ、声が出ない…!?)」パクパク…

聖「……」

601: 2013/06/21(金) 00:42:57.71 ID:BaQ38HMEo
聖「声が出せないって…辛いでしょう?」

レイナ「(…あ、アンタ…なにを…!?)」パクパク…

聖「けれど、あなたは人々から静けさを奪おうとした…」

聖「これは、その報い……」

レイナ「(ど、どうなってんのよ、これぇ…!?)」パクパク…

聖「朝には…治ると思うから……」

聖「これに懲りたら…静けさを奪うのは…もうやめて…」パタパタ…

レイナ「(あっ!?ちょ、待ちなさいよッ!?)」パクパク…

レイナ「(…望月聖)」

レイナ「(アイツ、かなりヤバい奴なんじゃないの…!?)」

602: 2013/06/21(金) 00:47:05.75 ID:BaQ38HMEo
望月礼子(旧姓 高橋礼子)(31)



職業:主婦
属性:妖艶
能力:美容に気を使った料理作り

望月聖と佐城雪美が寄生している一家の妻。
本来は夫と幼い息子の三人暮らしであったが、一家共々聖に記憶を操作され、聖や雪美のことを実の家族のように扱っている。

美意識が強く「オンナは30からが本番」だと語っている。
しかし夫は仕事が忙しく最近ご無沙汰らしい。


p(1)

職業:赤ん坊
属性:赤ん坊
能力:ぐずる

望月家の一人息子。
よくぐずる。
豆知識だが赤ん坊が眠たくなるとぐずりだすのは「俺、もうすぐ氏ぬんじゃね?」と思ってしまうからである。

聖の子守唄を聴くと生きる希望が湧いてくるのか、よく眠る。


望月聖(人間の姿では13歳程度)



職業:地球では中学生
属性:聖なる乙女
能力:全貌は明らかにされてない

光と麗奈の中学校に転校してきた謎の少女。
光に力を与えた張本人だが、その真意は果たして…?

今回の一件で記憶操作、翼を生やす、声を奪う、という能力が明らかにされた。


佐城雪美(人間の姿では10歳程度)

職業:黒猫
属性:猫
能力:変化

聖の相棒ともいえる存在だがその関係性は不明。
聖と同じく望月家に寄生しているが「佐城」という名字はどこから来ているのだろうか?

望月家で人間の娘では無く、ペロという名の飼い猫として暮らしているのは猫の姿の方が楽だかららしい。

603: 2013/06/21(金) 00:47:56.68 ID:BaQ38HMEo
おわりです
礼子さんの年齢だったら、ギリひじりんは娘でもおかしくないだろうと思って書いた
反省はしている




【次回に続く・・・】



引用元: モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」