1: 2013/04/08(月) 21:59:47.90 ID:x2ZmSuDH0
あかね「あれ、電話だ」

あおい『もしもし、あかねちゃん?』

あかね「どうしたのあおいちゃん」

あおい『あ……ううん、特に用事があるってわけじゃなくて』

あかね「そうなの?」

あおい『うん、あかねちゃんの声が聞きたくなって』

あかね「ふーん、そうなんだ」

あおい『ごめんね、急に電話して』

あかね「ううん、いいよ……そういう時ってあるよね」

あおい『あかねちゃんも?』

あかね「うん」
ゆるゆり: 22【イラスト特典付】 (百合姫コミックス)

5: 2013/04/08(月) 22:04:45.47 ID:x2ZmSuDH0
あおい『あかねちゃん何してたの?』

あかね「えっとねー、バイトの途中だよ」

あおい『ええ!? ごめんね、邪魔したよね?』

あかね「ううん、あおいちゃんと話してると息抜きになるから」

あおい『そう?』

あかね「うん!」

あおい『なら……よかった』

あかね「えへへー」

6: 2013/04/08(月) 22:10:44.54 ID:x2ZmSuDH0
あおい『こうやって、一緒にいられなくてもお話出来るだけで嬉しい』

あかね「私もー」

あかね「えへへー、あおいちゃんの声を聞くと元気が出るよ!」

あおい『本当に?』

あかね「うん! でもね、やっぱり電話じゃなくて直接お話しした方がもっと元気になれるよ!」

あおい『あかねちゃん……ねえ、今度はいつバイトお休みかな?』

あかね「次の休み? うーん、次の土曜日かな?」

あおい『土曜……折角のお休みだし、遊びに行かない?』

あかね「いいね、それ! 学校もないし、きっと沢山遊べるよ!」

あおい『うんっ……あ、時間大丈夫あかねちゃん?』

あかね「え? わあ! 大変だーごめんあおいちゃん、切るね!」

あおい『う、うん』

8: 2013/04/08(月) 22:15:58.57 ID:x2ZmSuDH0
あかね「あー、大変だった」

もも「もー、お姉ちゃんちゃんと仕事しないとダメでしょ?」

あかね「あー、うん……あおいちゃんから電話かかってきてね」

もも「あおいちゃんから?」

あかね「うん、ちょっとだけのつもりだったんだけど盛り上がっちゃって」

もも「もう、お姉ちゃんは……でも、仕方ないかもね」

あかね「もも?」

もも「あおいちゃんとお話してたんでしょ? だったら時間だって忘れちゃうよね、お姉ちゃんは」

あかね「えー、そうかなー」

もも「そうだよ、気付いてないの?」

あかね「気付くって……そんなにかなー?」

もも「そうだよー、もうお姉ちゃんったら」

9: 2013/04/08(月) 22:20:42.63 ID:x2ZmSuDH0
あかね「確かにあおいちゃんは一番の友達だし、夢中でお話ししちゃうよね」

もも「思い返してみた?」

あかね「うん、あおいちゃんと一緒にいると時間がすごく短いなって」

あかね「逆かな? あおいちゃんがいないと時間が長く感じるんだ」

あかね「だって、今もあおいちゃんと遊ぶ土曜日が待ち遠しいんだもん」

もも「土曜日にあおいちゃんと遊ぶの!?」

あかね「そうだよ、電話で約束したんだ」

もも「ふーん、私も……」

あかね「ん? どうしたの、もも?」

もも「なんでもないよ、土曜日は楽しんで来てねお姉ちゃん」

あかね「うん、もちろん!」

10: 2013/04/08(月) 22:25:30.55 ID:x2ZmSuDH0
もも「お姉ちゃんおはよう」

あかね「おはよーもも」

もも「今日も新聞配達お疲れ様、ご飯食べて学校行こう」

あかね「うん、あおいちゃんも待ってるしね」

淫獣「うむ、みんな仲良くが一番じゃな」

もも「みんなじゃなくて、特定の誰かともっと仲良くなりたいみたいだけど」

淫獣「ん? どういうことじゃ?」

もも「秘密でーす」

あかね「えー、私も気になるよー」

もも「お姉ちゃんは自分で気付きましょう」

あかね「??」

13: 2013/04/08(月) 22:30:47.93 ID:x2ZmSuDH0
あおい「あかねちゃんおはよう」

あかね「あおいちゃん! 待った?」

あおい「ううん、私も今来た所」

あかね「そっか、よかった」

もも「あはは、デートみたい」

あかね「でえ?」

あおい「あ、ももちゃんもおはよう」

もも「おはよう、あおいちゃん」

あかね「じゃあみんなで学校に行こっか」

あおい「うん」

15: 2013/04/08(月) 22:35:23.90 ID:x2ZmSuDH0
もも「土曜日に二人で遊びに行くんでしょ?」

あかね「そうだよー」

あおい「ももちゃんも一緒に――」

もも「ダメだよあおいちゃん、ちゃんとしないと」

あおい「え?」

あかね「どういう事?」

もも「……じゃなくて、私は用事があるからいけませーん」

あおい「そうなんだ、残念」

もも「もう、あおいちゃん残念がる所じゃないでしょ、そうだお弁当はどうするの?」

もも「私が作ろうか? それともやっぱり、あおいちゃんが作ったほうがいいかな?」

あおい「ええ!?」

あかね「あおいちゃんお弁当作ってくれるの!? 楽しみだなー!」

もも「あおいちゃん頑張って! 私応援してるから!」

17: 2013/04/08(月) 22:41:16.74 ID:x2ZmSuDH0
あおい「応援ってなんのことだろう……?」

わかば「どうしたのあおいちゃん、呆として」

あおい「え? う、ううんなんでもないよ」

ひまわり「授業中も上の空だった」

あおい「あ……」

わかば「ひまわりちゃんもそうだったでしょ?」

ひまわり「私は半分寝てただけ」

わかば「もっと悪いでしょ! ちゃんと授業受けないと」

ひまわり「いい……あとでわかばにノート見せてもらうから」

わかば「え! そ、そう? なら……仕方ないわね!」

ひまわり「まあまあ」

あおい「えええ!?」

18: 2013/04/08(月) 22:47:13.22 ID:x2ZmSuDH0
あかね「お昼だー!」

わかば「屋上に行きましょう」

ひまわり「うん」

あおい「みんな待って」

あかね「あおいちゃんはやくはやくー」

あおい「ふふ、おまたせ」

あかね「今日のご飯はなにかなー、楽しみー」

ひまわり「よいしょっと……」

わかば「ひまわりちゃん、私が持ってあげようか?」

ひまわり「大丈夫、ママが作ってくれたお弁当だから、自分で持つ」

わかば「……そう」

ひまわり「で、でも……一緒に持つくらいなら、許してあげる」

わかば「あ……ええ!」

19: 2013/04/08(月) 22:51:42.55 ID:x2ZmSuDH0
あかね「今日ももものお弁当は美味しいなー、パクパクパクー!」

あおい「ももちゃんのお弁当、美味しいよね……やっぱり私――」

わかば「わぁ! ひまわりちゃんのお弁当今日も豪華ね!」

ひまわり「ま、まあまあ」

わかば「まあまあじゃないわ、すっごく美味しそうだし!」

ひまわり「ま、ママにみんな美味しいって言ってくれたって言ったら、その、もっと張り切っちゃって」

ひまわり「そんなに作らなくていいって言っても、嬉しいからって言って聞いてもらえなくて、だからこんななっちゃって」

わかば「いいお母さんじゃない!」

ひまわり「まあまあ///」

あおい(嬉しい……?)

あかね「わあ! また私達も食べていいでしょ?」

ひまわり「う、うん……食べて」

あかね「わあい! 嬉しいなー、パクパクパクー!」

あおい(あかねちゃんも私のお弁当食べたら嬉しくなってくれるのかな?)

20: 2013/04/08(月) 22:56:18.03 ID:x2ZmSuDH0
あかね「そういえばあおいちゃん、さっき何て言おうとしてたの?」

あおい「ええ!? えっと……」

あかね「あおいちゃん?」

あおい「えっとね、土曜日……お弁当作っていくから楽しみにしててね!」

あかね「うん! 楽しみにしてるよ!」

あおい(い、言っちゃった……どうしよう、美味しいの作れるかな……)

あおい(でも、あかねちゃんの笑顔がもっと見たいから……頑張ろう!)

あかね「あおいちゃん? どうしたの、食べないの?」

あおい「ご、ごめんね大丈夫だよ」

あかね「んー、食欲無いのかな……だったら食べさせてあげるよ!」

あかね「あおいちゃんあーん」

あおい「えええ!? だ、大丈夫だよ食べられるから!」

あかね「そう? そっかー」

あおい「あ……」

21: 2013/04/08(月) 23:01:52.04 ID:x2ZmSuDH0
もも「ふふふふ……」

女子「どうしたの、一色さん?」

もも「ううん、なんでもないよ」

女子「そうかなあ?」

もも「本当だって」

女子「ん? あれって……一色さんのお姉さん?」

もも「うん、自慢のお姉ちゃんたち」

女子「たち?」

もも「お姉ちゃんは鈍すぎて骨が折れるけど、あおいちゃんなら大丈夫」

もも「きっかけがあれば、すぐにでも……ね?」

女子「何の話……?」

もも「自覚の話」

24: 2013/04/08(月) 23:05:50.71 ID:x2ZmSuDH0
あおい「もうすぐ土曜日かあ……」

もも「何かお悩みのようですね」

あおい「ももちゃん!?」

もも「お姉ちゃんにお弁当を作りたいけど、美味しく作れるか不安って所?」

あおい「ど、どうして……」

もも「お姉ちゃんとあおいちゃんのこと、見てるからね」

あおい「ももちゃん……」

もも「不安だけど、お姉ちゃんに喜んで欲しい……そうだよね」

あおい「うん」

もも「だったら私がお手伝いします!」

あおい「ももちゃんが?」

もも「私はお姉ちゃんの味の好みを知り尽くしてるからね」

もも「美味しい手料理でお姉ちゃんのハートをガッチリ掴んじゃおう! おー!」

あおい「お、おー……?」

25: 2013/04/08(月) 23:12:28.63 ID:x2ZmSuDH0
もも「あおいちゃんは料理どれくらい出来るの?」

あおい「たぶん人並みくらいには」

もも「うん、ならお姉ちゃんよりは出来るね」

あおい「あかねちゃんより……」

もも「お姉ちゃんのこと、あおいちゃんに任せられるよ」

もも「あおいちゃん、お姉ちゃんの好きなもの、わかるよね」

あおい「マヨネーズ?」

もも「うん、このマヨネーズを隠し味に使います」

あおい「ええ!? そんなに入れるの?」

もも「ただし!」

あおい「う、うん」

もも「彩りが良くないので使う料理はちゃんと考えましょう」

あおい「だ、だよね……これ酷いことになってるもん」

27: 2013/04/08(月) 23:16:38.09 ID:x2ZmSuDH0
もも「いい塩梅を見つけるのに苦労したんだあ」

あおい「大変そうだね……」

もも「でも、ここに分量を書いた紙があります、あおいちゃんに進呈!」

あおい「いいの?」

もも「うん、あおいちゃんに貰って欲しいの」

あおい「ありがとう、ももちゃん」

もも「それからもう一つ、お姉ちゃんはあーんが大好きだから」

あおい「あ、あーん!?」

もも「するのも好きだし、してもらうのも好き、だからあおいちゃん……頑張って!」

あおい「えええ!?」

28: 2013/04/08(月) 23:20:35.03 ID:x2ZmSuDH0
あかね「お休みだー、土曜日だー!」

もも「んん……どうしたの、お姉ちゃんこんなに朝早く……」

あかね「ご、ごめんもも起こしちゃった?」

もも「うーん……まだ陽も昇ってないよー……」

あかね「楽しみすぎて目が覚めちゃったんだ」

もも「ふああ……楽しみって……あっ、そうか今日はあおいちゃんと」

あかね「そうだよ、遊びに行くんだ」

もも「デートする日だ!」

あかね「へ? でー……と?」

もも「あ……」

あかね「でーとって、なんだっけ?」

もも「き、気にしなくていいよ……あおいちゃんとのデート楽しんできてね」

あかね「う、うん……?」

29: 2013/04/08(月) 23:26:35.43 ID:x2ZmSuDH0
あかね「待ち合わせ場所にとうちゃーく!」

あかね「ちょっと早く来すぎたかなあ、あおいちゃんまだ来てないや」

あかね「まだかなー、あおいちゃんまだかなー」

あかね「えへへー、何しようかな、楽しみだなー」

あかね「えっと、でーと……だっけ?」

あおい「え?」

あかね「あっ、あおいちゃん!」

あおい「で、ででデート!?」

あかね「今日はいっぱい遊ぼうね、あおいちゃん!」

あおい(デート、これってデートなんだ……あかねちゃんはそのつもりで)

あかね「えへへー」

あおい(あかねちゃん嬉しそう……そんなに私との、で、デートを楽しみにしてくれてたんだ)

あおい(だったら私は……私は)

あおい「いっぱい楽しもうね、あかねちゃん」

31: 2013/04/08(月) 23:31:26.13 ID:x2ZmSuDH0
あかね「どこ行こっか?」

あおい「うーん、そうだね……」

あかね「あおいちゃんとだったらどこでもいいよ?」

あおい「折角だから、デートらしいことした方がいいよね……」

あかね「デートらしいこと?」

あおい「う、うん」

あかね「って何?」

あおい「え? 私もしたこと無いからよくわからないよ……」

あかね「したことないの?」

あおい「うん……デートなんてあかねちゃんが初めてだよ」

あかね「そっかー、私が初めてなんだ、なんだか嬉しいかも」

あおい「あ……/// うん、私も初めてのデートがあかねちゃんで嬉しい///」

あかね「嬉しいどうしだねえ、わわわわーい!」

32: 2013/04/08(月) 23:37:35.50 ID:x2ZmSuDH0
あおい「あれ? 紙が落ちてる」

あかね「どうしたの、あおいちゃん?」

あおい「なにか書いて……」

あかね「しょっぴんぐ?」

あおい「って書いてるね」

あかね「ふーん、じゃあそれをしてみようよ」

あおい「そうだね、デートらしいと思うし」

あかね「あ、デートらしいんだ」


もも「ふふふふ……二人は世話が焼けるなあ」

35: 2013/04/08(月) 23:41:39.81 ID:x2ZmSuDH0
あかね「ショッピング街って広いよね」

あおい「うん、見て回るだけでも一日が終わっちゃいそう」

あかね「ここって全部あおいちゃんのお家のなんでしょ?」

あおい「そうだけど、だからどうっていうわけでも無いけどね」

あかね「だよね、あおいちゃんはあおいちゃんだもん!」

あおい「あかねちゃん……」

あかね「どうしたの?」

あおい「うん、ちょっと嬉しくて」

あかね「私、何かしたかな?」

あおい「あかねちゃんのそういう所が嬉しいんだよ」

あかね「??」

36: 2013/04/08(月) 23:46:22.65 ID:x2ZmSuDH0
わかば「あれ? あかねちゃんあおいちゃん、何してるの?」

あかね「わかばちゃん、ひまわりちゃん!」

ひまわり「まあまあ」

あおい「私たちはね」

あかね「デートしてるんだよ!」

ひまわり「えっ……で、デート?」

わかば「いつの間に、そんな関係に……」

あかね「?」

37: 2013/04/08(月) 23:48:53.74 ID:x2ZmSuDH0
あおい「あ、えと……わかばちゃんとひまわりちゃんはどうして?」

わかば「え、私たちは……私達もデートよ!」

ひまわり「違うでしょ」

わかば「あ……やっぱりだめ?」

ひまわり「……別に、いいけど」

わかば「本当に!?」

ひまわり「まあまあ」

わかば「ひまわりちゃん……!」

ひまわり「腕とか組んだ方がいい?」

わかば「お願いします」

ひまわり「じゃあ私達もデートの続きしてくるから」

あおい「あ、うん」

あかね「……」

39: 2013/04/08(月) 23:53:22.48 ID:x2ZmSuDH0
ひまわり「……」スッ

わかば「……ぁ」

ひまわり「……///」

わかば「ひまわりちゃん」クイッ

ひまわり「……まあまあ///」

もも「ナイスですお二人とも!」

わかば「わぁ!?」

ひまわり「もも……」

もも「お姉ちゃんたちにナイスアシスト、ありがとうございました!」

わかば「あかねちゃんたちに感謝したいのは私の方なんだけど」

ひまわり「というか何してるの?」

もも「ふふふふ、秘密です」

ひまわり「なんであかねたちの後をつけてるの?」

もも「……つけてなんかないですよ、変なこと言うなあ」

40: 2013/04/08(月) 23:57:25.86 ID:x2ZmSuDH0
あかね「ねえあおいちゃん」

あおい「何?」

あかね「デートってなんなのかな?」

あおい「え?」

あかね「もしかして、私の思ってることと違ったり……」

あおい「……」

あかね「ねえ、あおいちゃん!」

あおい「あのね、あかねちゃん」

あかね「……」

あおい「デートって言うのはね……好きな人と出かけることを言うんだよ」

あかね「好きな人……?」

あおい「うん……」

あかね「……なあんだ、だったら間違ってなかったよ、私あおいちゃんのこと大好きだもん」

あおい「違うよ……あかねちゃん……」

41: 2013/04/09(火) 00:01:40.17 ID:H94MCo0G0
あかね「お腹空いてきちゃた」

あおい「お、お弁当、ちゃんと作ってきたよ」

あかね「わわわわーい!」

あおい「公園で食べようか」

あかね「そうしよう!」

あおい「あかねちゃんのために腕によりをかけて作ったんだ」

あかね「ほんと!? 嬉しいなあ!」

あおい「美味しく出来てるといいけど……」

あかね「あおいちゃんが作ってくれたんだもん、美味しいに決まってるよ!」

あおい「お口に合うといいな……」

あかね「いただきまーす!」

43: 2013/04/09(火) 00:06:03.23 ID:H94MCo0G0
あかね「もぐもぐもぐー」

あおい「どう、かな?」

あかね「美味しいよ、あおいちゃん!」

あおい「はぁ、よかったあ……」

あかね「私の好みの味だあ、あおいちゃん天才だね!」

あおい「そ、そんなこと……あいたっ!」

あかね「え、何どうしたの?」

あおい「何か飛んできて……紙だ」

あかね「なんて書いてあるの?」

あおい「あ!」

あかね「どうしたの、あおいちゃん?」

あおい「あかねちゃん、食べさせてあげるね」

44: 2013/04/09(火) 00:10:27.50 ID:H94MCo0G0
あかね「急にどうしたの!?」

あおい「ダメだった?」

あかね「だめじゃない、むしろすっごく嬉しいけど」

あおい「あーん」

あかね「あーん……もぐもぐ」

あおい「美味しい?」

あかね「すっごく……おいしい、ってそうじゃなくてその紙なんて書いてたの?」

あおい「ひ、秘密だよ」

あかね「ええっ、気になるよー、見せてっ」

あおい「ちょ、ちょっと、あかねちゃっ!」

あかね「わっわわっ!」ドサッ

46: 2013/04/09(火) 00:15:28.39 ID:H94MCo0G0
あおい「い、たた……」

あかね「うぅ……ご、ごめんねあおいちゃん」

あおい「あ……」

あおい(近い……キス、しちゃいそうなくらい……)

あかね「あ……紙が……」

あかね「『”好き”にしていいよ』?」

あおい「……///」

あかね「あおいちゃん……」

あおい「いいよ……あかねちゃんの好きにして///」

あかね「好きにしていいの?」

あおい「うん……」

あかね「じゃあ……」

47: 2013/04/09(火) 00:20:33.46 ID:H94MCo0G0
あかね「起きてご飯の続きしようか」

あおい「え……」

あかね「はい、服払ってあげるね」

あおい「あ、うん……ありがとう」

あおい(違う、違うよあかねちゃん!)

あかね「さっきはあおいちゃんにあーんしてもらったから、今度は私がしてあげるね」

あおい「それは嬉しいけど、あのねあかねちゃん」

あかね「あおいちゃんあーん」

あおい「あーん」

あかね「美味しい?」

あおい「うん、あかねちゃんにしてもらって、ずっとずっと美味しいよ」

あかね「えへへー」

50: 2013/04/09(火) 00:26:57.40 ID:H94MCo0G0
あかね「いたっ!」

あかね「また紙が飛んできた……」

あおい「また?」

あかね「前見て……って書きなぐられてる」

あおい「前?」

あかね「見てって言われても別に」

あおい「あっ!」

あかね「男の人と女の人だ、私達みたいにお昼ごはん食べに来たのかな?」

あおい「たぶんね」

あかね「あっちも食べさせ合ってるね、私達と同じだ!」

あおい「同じなの? 同じで、いいの?」

あかね「違うの?」

52: 2013/04/09(火) 00:29:37.37 ID:H94MCo0G0
あおい「あの二人はきっと、カップルだよ」

あかね「カップル?」

あおい「交際しているってこと、付き合っているの」

あかね「付き合って……ええ!?」

あおい「それは知ってるんだね……」

あかね「う、うん……」

あおい「ねえあかねちゃん、それでも同じで……いいの?」

あかね「あおい……ちゃん」

あおい「あかねちゃん」

あかね「嫌じゃないよ……うん、あおいちゃんとなら嫌じゃない」

あかね「あおいちゃんのこと、付き合うの好きでも嫌じゃないよ!」

53: 2013/04/09(火) 00:35:07.54 ID:H94MCo0G0
あかね「あおいちゃんにこうやって言われて、気付くことが出来た」

あおい「あかねちゃん……嬉しい」

あかね「え、えへへ///」

あおい「これで正真正銘デート、だね」

あかね「デートって、そういうことなの!?」

あおい「うん、そうだよ……好きな人と遊びに行くことをデートって言うの」

あかね「付き合うの好きな人と……そっかあ」

あおい「これで、ちゃんとデート出来るね」

あかね「あおいちゃん……ドキドキするね?」

あおい「私は、あかねちゃんにデートって言われた時からずっとドキドキしっぱなしだったよ」

あかね「ええー、ずるいよあおいちゃん、こんな幸せなこと一人占めしてたなんて」

あおい「ふふ、でもこれからは一緒にできるでしょ?」

あかね「うん……あおいちゃん、好きだよ」

あおい「私も好きだよ、あかねちゃん」

55: 2013/04/09(火) 00:38:42.67 ID:H94MCo0G0
もも「ふふふふ、あおいお姉ちゃんって呼ぶ練習しないと」

おしまい

56: 2013/04/09(火) 00:41:31.76 ID:VvfsZqUJ0
おっつ

引用元: あかね「あおいちゃん……ドキドキするね?」