65: 2011/08/14(日) 17:59:50.56 ID:5uaKA8n00
「ただいまー、って言ったって、返事のこない寂しさよーっと」ガラッ

「クカー」

「……え?」

「ムニャ」

「なにこれ」

「ム?」

「誰だお前は!」
くまみこ 20 (MFコミックス フラッパーシリーズ)

66: 2011/08/14(日) 18:05:06.39 ID:5uaKA8n00
「アァン?」

「人の家に勝手に入って、そ、そんな薄着でぇ!」

「大きな声を出すな。寝起きの頭に響くだろう」

「しかもフサフサの尻尾まで生やして! ……シッポ?」

「やかましいのぅ」

「え? シッポ? 本物?」

「おぬしはコレが紛い物に見えるのか。 医者に行く事を勧めるぞ」

68: 2011/08/14(日) 18:09:13.67 ID:5uaKA8n00
「マジで何者だ」

「空腹で迷いこんだ哀れな狐じゃ」

「いや、どっから見ても人間じゃないか」

「ほう。 おぬし、尾の生えた知人がおるのか」

「……いない」

「ならばそういう事だ」

「アルェー?」

69: 2011/08/14(日) 18:12:27.31 ID:5uaKA8n00
狐「……おぬし」

男「な、なんだよ」

狐「わしの言葉を聞いておったか?」

男「聞いてたよ。 お前は狐なんだろ?」

狐「ただの狐ではない!」

男「そりゃ、尻尾以外人間そっくりなんて普通じゃ……」

狐「『空腹』の狐じゃ」

男「……」

72: 2011/08/14(日) 18:17:22.29 ID:5uaKA8n00
狐「その手にある袋には食料が入っておるのだろう?」

男「入っちゃいるが、こりゃ俺の分だ。余分はない」

狐「目の前にこんなかわいい哀れな狐がおるのだぞ!」

男「知るか! 勝手に上がりこんで図々しい事いうな!」

狐「空腹じゃ空腹じゃ空腹じゃあー!!」

男「俺よりやかましいじゃないか! いやなら出て行けばいいだろ!」

73: 2011/08/14(日) 18:20:52.27 ID:5uaKA8n00
狐「もう一歩も歩けん! 後生じゃあ!」

男「知・る・か。 ったく。 騒いだおかげで俺も腹へってきた」

狐「食事にするのか!?」

男「そんなに目を輝かせてもダメだ」

狐「な、なんと冷たい男じゃ! おぬし人間か!?」

男「お前には言われたくないよ……」

74: 2011/08/14(日) 18:23:50.52 ID:5uaKA8n00
男「とりあえずカップ麺でいいか。 やかんやかんっと」

狐「空腹じゃぁ」

男「買ってきたモンを冷蔵庫へっと」

狐「空腹ー」

男(うるさいなー)

男「あ」

75: 2011/08/14(日) 18:35:39.32 ID:5uaKA8n00
狐「うぅ、わしはこのままのたれ氏んでしまうのか」

男「……」

狐「かくなる上は、あの男の身包?いで質屋へ……」

男「そんないい服着てないよ」

狐「ええい、役に立たん男じゃ! ……そ、それはまさか!」

男「あ、やっぱこれなんだ」

狐「稲荷揚げではないか!」

78: 2011/08/14(日) 18:39:42.91 ID:5uaKA8n00
男「油揚げって方が一般的だと思うけど」

狐「そ、それをどうするのじゃ。 どうするのじゃ?」

男「皿に油揚げだけあったって俺は食べたくないよ」

狐「つ、つまり?」

男「……ほれ、やるよ」

狐「おぬし……」

79: 2011/08/14(日) 18:42:37.84 ID:5uaKA8n00
男「こんなところで氏なれても困るしな。 出て行ってくれそうにもないし」

狐「おぬしはなんといい男だ! この家に忍び込んでよかった!」

男「調子いいなぁ。 ってかやっぱり忍びこんだのか」

狐「おぉ! 少々味が濃いがやはり稲荷は美味だのぉ!」ハフハフ

男「……お湯沸いたかなっと」

狐「おかわりじゃ!」

男(やっぱり図々しいなぁ)

82: 2011/08/14(日) 18:47:58.96 ID:5uaKA8n00
狐「ふぅ。満足満足」

男(結局、買ってきたの全部食いやがった)

狐「おぬしは何故目の前のソレを食さんのだ」

男「ちょっと待たないの食えないんだよコレは」

狐「面倒な食事よのう」

男「油揚げだって手間かかってるだろうに。 って狐に言ってもしょうがないか」

83: 2011/08/14(日) 18:52:03.92 ID:5uaKA8n00
狐「くぁ…ふぅ。 腹も膨れたし、わしは寝るぞ」

男「出て行くんじゃないのか!?」

狐「食事の後は昼寝に決まっておろう」

男「お前の私生活なんて知るか! ここは俺の部屋だぞ! おい!」

狐「スピー」

男「ノビタかこいつは」

85: 2011/08/14(日) 19:03:55.14 ID:5uaKA8n00
男「アチチ」ズルー

狐「スー、スー」

男(それにしても改めてなんなんだこいつ。 どう見ても人間じゃないか。 コスプレってやつか?)

男(ありうるな。 秋葉原とかだと過激な格好の女子がいるって聞くし)

男(こいつもシャツと、し、下着だけだしな)ズズッ

男(尻尾だってどうせ作り物だろう)

狐「ムニャ」シッポフリフリ

男「……」ゴクリ

87: 2011/08/14(日) 19:17:52.53 ID:5uaKA8n00
男「ちょっと触るだけだ。 これが本物か確かめるだけで、や、やましい心なんてない」ソー

狐「スー」

男「別に尻を触るとかじゃないんだ。 ただの作り物の尻尾だ」プルプル

狐「アハーン」

男「……南無三!」ギュッ

狐「!!?!?!?」

男「ほ、本もn」

狐「ほわわあぁぁぁ!!!」

89: 2011/08/14(日) 19:30:13.88 ID:5uaKA8n00
男「おおぉ」サワサワ

狐「おぬし、なにをぉぉ」

男「いや、ちょっと気になって。 マジで本物なんだなこれ」サワサワ

狐「ば、馬鹿者! 早く、早くその手をはなせぇ」

男「油揚げのお礼くらいいいじゃないか。 しかしすげぇいい手触りだな」サワサワサワサワ

狐「は、はなせっ! 尻尾はダメなのだぁっ~」ビクンビクン

男「え? お、おい!」サワサワサワサワサワサワサワサワ

90: 2011/08/14(日) 19:39:09.40 ID:5uaKA8n00
狐「……ウ、ン」

男「あ、起きた」

狐「む」

男「大丈夫か? 軽く痙攣っぽく見えたんだが」

狐「……おぬしのせいじゃ」

男「あ、やっぱり?」

狐「いきなり尾をつかむなぞ、無礼以外のなにものでもないわ!」

男「悪かったよ。 まさかあんな事になるなんて思わなかった」

94: 2011/08/14(日) 19:43:11.52 ID:5uaKA8n00
狐「こんな屈辱は生まれて初めてじゃ」

男「だから悪かったって」

狐「誠意が感じられん」

男「どないせぇっちゅうんじゃい」

狐「しばらくわしを泊めるのじゃ」

男「……はぁ?」

狐「3食稲荷付きじゃ」

男「はぁぁ!??」

95: 2011/08/14(日) 19:47:16.86 ID:5uaKA8n00
狐「イヤとは言わせん」

男「嫌だ」

狐「ならばところかまわず叫ぶぞ? いいのか?」

男「叫ぶってなんだよ」

狐「『この男はオナゴの大事なトコロを鷲掴みにし失神させたのじゃ!』とな」

男「いくらでも泊まっていくがいいさ!」

狐「当然じゃ。 ……ゥ」ブルッ

男「ん?」

97: 2011/08/14(日) 19:51:39.97 ID:5uaKA8n00
狐「時におぬし。 つかぬ事を尋ねるが」

男「なんだよ」

狐「か、厠はどこじゃ?」

男「カワヤってなんだ?」

狐「えぇい! 学の無い男じゃ! トト、トイレの事じゃぁ!」

男「あぁ、トイレか。 部屋をでて左に……」

狐「左じゃな!?」ダッシュ

男「そんな切羽詰ってたんかい」

98: 2011/08/14(日) 19:58:06.08 ID:5uaKA8n00
男「食って寝てトイレって。 完璧ニートじゃないか。 あれがしばらく家にいるのか」ハァ

狐「なんじゃこりゃぁー!!」

男「……今度はなんだ」

狐「おいおぬし! アレのどこが厠なんじゃ!」

男「あ? 突き当たりの扉だぞ? 間違ってないか?」

狐「馬鹿にするでない! 厠とはこう、ワラジのような陶器であろう!」

男「ワラジ……? あぁ、そりゃ和式のヤツだな」

狐「和式じゃと?」

99: 2011/08/14(日) 20:03:46.82 ID:5uaKA8n00
男「うちのは洋式だよ。 てか今時どこも洋式じゃないか?」

狐「あれが厠だというのか」

男「そうだよ。 別にどっちでもいいだろう?」

狐「あ、アレに跨るのか!?」モジモジ

男「いや、腰掛けるんだよ。 フタを上げて後ろ向きに座るんだ」

狐「フタを上げて腰掛けるんじゃな!?」ダッシュ

男「せわしないなぁ」

101: 2011/08/14(日) 20:10:04.89 ID:5uaKA8n00
ガチャ、バタン

狐「コレがフタか。 上げてっと」パカッ

狐「なるほど、これに腰掛けるのか。き、緊張するな」ドキドキ

コンコン

狐「!?」ビクッ

男「おーい。 できたかー?」

狐「馬鹿者! いきなり戸を叩くでない! あ、あ、」ジョワー

105: 2011/08/14(日) 20:21:35.55 ID:5uaKA8n00
男(そんな怒らんでもいいだろう。 ん?)

男「なんだ? 足元が濡れて」

狐「ウッ、ウゥッ」

男「おいどうした!? 水漏れか!?」ドンドン

狐「おぬしのせいじゃ! おぬしのせいじゃぁ!」

男「とりあえず鍵をあけろ!」ガチャ

男「うわ! 開いてる!?」

110: 2011/08/14(日) 20:29:23.99 ID:5uaKA8n00
狐「グス、グス」

男「えーっと」

男(便器の前で一人泣きじゃくる自称狐少女。 その股間から流れる水が足元で水溜りとなって……)

男「……もしかして、漏らした?」

狐「おぬしのせいじゃ! おぬしが叩く戸の音に驚いて……。 おぬしのせいじゃぁ! ウワーン」

男「わ、悪い。 とにかくこのままじゃ色々アレだ。 隣、風呂だから」

狐「グス」トボトボピチャピチャ

男(あ~あ~被害が拡大していく)

113: 2011/08/14(日) 20:41:59.92 ID:5uaKA8n00
男「脱いだのは近くの籠にでも放り込んでくれ!」

狐「……」

男「あ、湯沸かし器の電源入れなきゃ」バタバタ

男「バケツと雑巾……。あ、脱衣所だ」

男「おーい。 入るぞー?」コンコン

シーン

男「……」|ω・)ソー

男「あ、もう風呂場に行ったか。 ゲッ」

116: 2011/08/14(日) 20:46:59.70 ID:5uaKA8n00
男(脱ぎたてのしょんべんパンツ……。 一緒に置いたからシャツにも……)

男「こいつらもあとで洗濯しなきゃか」

男「とりあえずトイレの水溜りを何とかするか」ハァ

狐「……」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

119: 2011/08/14(日) 20:55:57.38 ID:5uaKA8n00
男「雑巾がけも終わったし、脱ぎ捨てたパンツやらは洗濯機の中に投げた」

男「……先が思いやられるなぁ」

狐「……おい」

男「お、出たか。 掃除はやっといたから感謝するように。 ってぅおい!」

狐「……」

男「おま! なんで裸!? あ、服洗濯したからか! にしたってせめて隠すとかしろ! ってお前体拭かずに来たな!? 床がびしょびしょじゃないか!」

狐「……」

男「風呂場の横のバスタオル使っていいから体拭け! 着替え持ってくるから!」バタバタ

121: 2011/08/14(日) 21:02:55.75 ID:5uaKA8n00
男「とりあえず学生の時の服でいいだろ」ゴソゴソ

男(それにしてもさっきはヤバかった。 いきなりすっぽんぽん見ちまった。 独り身の男にはキツイ)

男「……綺麗だったな」ポソッ

男「って何言ってるんだ俺はあぁーーー!!!」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

124: 2011/08/14(日) 21:05:03.06 ID:5uaKA8n00
男「着替え、ここに置いておくぞ?」

狐「……」

男(そういえばさっきから無口だなあいつ)

狐「……」ガラッ

男「へ?」

狐「……」

男「おま! だから隠せって言っただろ!?」

狐「……てくれ」

127: 2011/08/14(日) 21:09:29.42 ID:5uaKA8n00
男「え?」

狐「拭いてくれ」

男「ぅえっ?」

狐「体、拭いた事、ないのだ。 上手くできんのだ。 特に尾が……」

男「う、ぐっ」ゴクリ

狐「……」ジー

男(別に変な意味じゃない。 頼まれたからやるだけだ。 それ以外はない!)

男「……分かった」

130: 2011/08/14(日) 21:14:28.26 ID:5uaKA8n00
男「……」ゴシゴシ

男(やばいやばい! これ絶対やばい! さっきはよく見れなかったけど、こんな近くで! すげー綺麗だ!)

狐「……ン」

男「あ、力入れすぎたか!?」

狐「……そうではない」

男「そ、そうか」

狐(……いい気持ちじゃ)

男(すべすべだよぉ。 真っ白だよぉ)

133: 2011/08/14(日) 21:21:27.07 ID:5uaKA8n00
男「髪と尻尾はドライヤーだな」

狐「どらいやぁ?」

男「温風で乾かすんだよ」ブオー

狐「ヒャッ」

男「ちょっとの間、我慢してくれ」ワシャワシャ

狐「……」ポー

男「こんなモンかな。 次は尻尾……あ」

狐「?」

135: 2011/08/14(日) 21:24:29.88 ID:5uaKA8n00
男「尻尾、触っちゃマズイんだっけ。 どうしよ」

狐「……かまわぬ」

男「え?」

狐「少しくらいなら、我慢できる……」

男「そ、そうか。 じゃぁ」サワ

狐「っ!」ビクッ

男「大丈夫か!?」

狐「気に、するでない」ハァ

139: 2011/08/14(日) 21:28:46.11 ID:5uaKA8n00
男「なるべく早く終わらせるから」サワサワ

狐「ゥッ」ビクンビクン

男(なんかすげぇいけない事してる気分だ)サワサワ

狐「ひぅ」プルプル

男(まっぱ少女の体拭いてる時点で今更か)サワサワ

狐「ま、まだなのかぁ?」フルフル

男「あ、悪い! もう終わりにする”」

狐「……っ」ハァハァ

142: 2011/08/14(日) 21:35:17.28 ID:5uaKA8n00
男「じゃ、これ。 着替えな」

狐「うむ」( ノ゚_゚)ノ

男「うっ」サッ

狐「ん?」

男(思わず胸の2つのピンクを見てしまった。 正面はマズイ)

男「俺は部屋にいるから」スタスタ

狐(……少々大きいな)

150: 2011/08/14(日) 21:49:50.94 ID:5uaKA8n00
男(体の拭き方も教えないとだな。 あ、服も買わなきゃか。 って女の服を買うのか!?)

狐「おいおぬし」

男「よし。 今度はちゃんと着てるな」

男(なぜか下半身はトランクスだけだが)

狐「この、腰のがゆるくてずり落ちてしまうんじゃ。 落ち着かんから脱いでもよいか?」

男「いいわけあるかー! この洗濯ばさみででもつまんでろ!」

狐「面倒じゃのう」

男(ぶかぶかのシャツ1枚の少女が家にいるなんて耐えられるか!)

154: 2011/08/14(日) 21:59:53.48 ID:5uaKA8n00
男「なんだかんだでいい時間だな。 今日は疲れたし、風呂入って寝ちまうか」

狐「わしも疲れた。 なんだかいい気分じゃし、もう寝るとしよう」

男(こいつ寝てばっかだな)

男「あ、布団敷くか? 一応来客用のがあるけど」

狐「ほほう。 準備がいいのう。 是非用意してくれ」

男「別におまえの為に買ってあるワケじゃねぇよ。 んじゃちゃぶ台どけてっと」ヨイショ

狐「くぁ…ふぅ」

男「お前も手伝え!」

156: 2011/08/14(日) 22:09:24.53 ID:5uaKA8n00
男「ふぅ」ザパーン

男(どうなってるんだ今日は。 尻尾生えた少女って。 流石に今更夢って事はないだろうが)

男(幻覚でも見てるんだろうか。 やばい病気だったりして)

男「……ないない。 あの手触りは紛れも無く現実だ」

男(昔話じゃあるまいし。 ま、恩返しさせるような事した記憶もないが)ウトウト

男(……)ブクブク

男「ぶはっ!!!」

男(やばかった。 こりゃマジで疲れてるな。 とっとと寝よう)ザバァ

158: 2011/08/14(日) 22:15:47.75 ID:5uaKA8n00
狐「スピー」

男「なんてカッコで寝てやがんだこいつは……!」

男(タオルケット抱えて横向きって! 尻が! 尻が!)

男「寝る! 俺は寝るぞ! もうなんも見てないから!」バフ

男(やっぱ明日追い出そう! これじゃ身がもたん!)ウトウト

男「スカー」

狐「スピー」

162: 2011/08/14(日) 22:30:14.35 ID:5uaKA8n00
男(……なんか妙に暑い)ムニャ

男(ってあれ!? 右半身が動かせん! まさか、金縛りっていやつか!?)

男(くっ。 暑いのも右半身だ! なんかに拘束されてる感じだぞ! マジかよ!)

男(あ、首は動く。 くそ、どうなって……)

狐「スピー」

男(お ま え か)

165: 2011/08/14(日) 22:35:52.49 ID:5uaKA8n00
男(こいつ、なんで俺にくっついて! うわ! やわらかい!)

男(あ、しかもこの俺の手の位置は! まずいだろ流石に!)

男(あああ! よく見ると寝顔とかすげぇ可愛いじゃねぇか!)

男(今すぐ引っぺがして! あ、でも起こしちまうか!?)

男(この寝顔見て起こせるヤツがいるか? いや、いない!)

男(居たとしたらそいつはとんでもねぇ外道だ!)

狐「ンー、ムニャ」ギュ

男(ああぁあぁぁあぁああ!!!! 煩悩退散煩悩退散煩悩退散!!!)

167: 2011/08/14(日) 22:41:27.44 ID:5uaKA8n00
男「っは!?」

男「……朝か」

男(くそ、なんか中途半端に目が覚めたせいかすげぇダルい)

男「あれ? あいつは……」

男(ちゃんと二人分の布団が敷いてあるままだ。 昨日のアレは夢じゃないだろう)

男「帰った……。のか?」

170: 2011/08/14(日) 22:56:08.61 ID:5uaKA8n00
男(何がっかりしてんだ俺は。 元々追い出すつもりだったじゃねぇか)

男「とりあえず布団片付けるか……」ヨイショ

ジャー、ガチャ、バタンッ

男「あん?」

狐「お、目覚めたか」

男「お、おま、」

狐「なんじゃ。 間抜けな面しおって」

男「お前!」

173: 2011/08/14(日) 22:59:26.95 ID:5uaKA8n00
狐「朝っぱらから騒ぐでない。 相変わらず騒々しい男じゃのぉ」

男「なんでいるんだよ!」

狐「なんじゃ。 しばらく泊まると昨日言ったではないか」

男「やっぱアレはマジだったのか」

狐「ふっふっふ。 それより聞いて驚け」

男「なんだよ。 まだなんかあるのか?」

狐「なんと! わしもヨウシキの厠が使えるぞ!」

男「……はぁ?」

176: 2011/08/14(日) 23:05:27.75 ID:5uaKA8n00
狐「昨日のは過去一番の失態じゃった。 あれからわしは頭の中でなんどもあの厠を使う想像をしてたのじゃ」

男(えらく無口だったのはそういう事か?)

狐「そして! たった今、わしは想像どおりに厠で用を足してきたわい! どうじゃ!」

男「いや、どうだって言われても……」

狐「褒めてもいいのじゃぞ?」

男「出来るのが普通なんだが」

狐「……褒めてもいいのじゃぞ?」

男「……」

178: 2011/08/14(日) 23:10:30.32 ID:5uaKA8n00
狐「……褒めてm」

男「はいはいエライエライ。 ったく。 まぁ毎回床汚されても困r、ってあああ!!」

狐「だからやかましいと言っておろう」

男「目覚ましが粉々じゃねぇか! なんだよこれ!」

狐「あぁ、それか。 おぬし程ではないが、そやつも朝からやかましかったからな。 わしが黙らせた」

男「そういう物なんだよコレは! やべぇ! 今何時なんだ!? 腕時計!」

狐「ところで朝餉はまだかのぅ」

179: 2011/08/14(日) 23:15:02.56 ID:5uaKA8n00
男「げぇ! ギリギリじゃねぇか! くそ! 朝飯は適当に買って食うか!?」

狐「おい、朝餉は……」

男「そんな時間あるか! 目覚まし壊した罰だ! 俺が帰るまで飯抜き!」

狐「な、なんじゃと!? いつ帰るつもりなんじゃ!?」

男「夜だろ! 大人しくしてろよ!」

狐「なんたる理不尽! せっかくおぬしが気持ちよく寝ていたから、ハッ!」

男「……見てたの?」

181: 2011/08/14(日) 23:18:37.30 ID:5uaKA8n00
狐「い、いや……」

男「俺の寝顔、見てたのか?」

狐「う、あー、あれだ。 おぬしも黙っていればなかなかの男前、だな。 うむ」

男「おま! 顔紅くして、そ、そんな事言うな!」

狐「おぬしこそ!」

男「ば! 紅くなんてなってねぇよ!」

狐「わしだってなっておらん!」

182: 2011/08/14(日) 23:21:34.50 ID:5uaKA8n00
男「あー! もう! 行くからな!」

狐「こら! 待たんか! まずいう事があろう!」

男「なんだよ! 飯なら帰りに油揚げ買ってきてやるって!」

狐「そうではない! 外出する時は!?」

男「あ? あー。 ……あ!」

狐「……」

184: 2011/08/14(日) 23:26:39.48 ID:5uaKA8n00
男「う、コホン」

狐「……」

男「い、いってきます……」

狐「! うむ。 気をつけて、行ってくるがよい」ニコ

男(うっ)ドキッ

男(ダメだ。 俺絶対顔紅い)

狐(顔が火照って仕方ないわい)


おしまい?

186: 2011/08/14(日) 23:28:13.15 ID:VG9lLYo/O
物足りないが乙

188: 2011/08/14(日) 23:30:21.19 ID:gPco5n270
乙もふもふ

引用元: 狐娘「は、はなせっ!尻尾はだめなのだぁっ~」ビクビク