165: 2012/04/11(水) 03:45:16.29 ID:h4mkI1Mb0

166: 2012/04/11(水) 03:52:12.17 ID:h4mkI1Mb0
~自宅~


カチャカチャ


バルクホルン「う~~ん・・・今度はどこで働こう」



先日男との乱闘事件でネットカフェを首になったバルクホルンは早くも次の職場を探していた。



(アルバイトをやるのだから、当然お金は欲しい。だが、本当にそれでいいのか?)



(もっと人を笑顔にしたり、役に立てる仕事はないだろうか・・)




167: 2012/04/11(水) 03:55:53.96 ID:h4mkI1Mb0

バルクホルン「なに!?時給1200円だと!!・・なんだパチンコか。私はこういう騒がしいところは好かん、
時給は魅力的だが別のところにしよう」


ガチャ


「ただいま~」


バルクホルン「!!(おっ、クリスが帰ってきたようだな)」

168: 2012/04/11(水) 04:01:01.21 ID:h4mkI1Mb0
バルクホルン「おかえりクリス」


クリス「ただいまお姉ちゃん」


女の子1「こんにちわ、はじめまして」


女の子2「おじゃまします、お姉さん」


バルクホルン「お、お姉さん//」


クリス「お姉ちゃん、友達連れてきちゃったけど大丈夫だった?」


バルクホルン「も、もちろんだ!さぁ二人ともあがってくれ」


女の子1「わ~、クリスちゃんの家だ~」


女の子2「うわ~、大きいね」


クリス「そんなことないよ//」


キャッキャッ






169: 2012/04/11(水) 04:08:00.63 ID:h4mkI1Mb0
バルクホルン(クリスが友達を連れてきたぞ)


(クリスの姉として私はどうふるまうべきなんだ?」


(これは重要だぞ。私の行動によってクリスとあの子たちの今後の友好関係にも影響しかねない・・!!)



(落ち着くんだ、ゲルトルート・バルクホルン。そしてよく考えろ)



(・・・・・・そうだ!!)



「すまない、私はちょっと家をあけるぞ」



クリス「お姉ちゃん、どこかにおでかけ?」



バルクホルン「まぁな、私以外の者が来ても絶対にドアを開けてはダメだぞ!!いいなクリス?」


クリス「う、うん・・・」


バルクホルン「よし、じゃあいってくるぞ」なでなで


クリス「あ」



バタン

170: 2012/04/11(水) 04:12:27.17 ID:h4mkI1Mb0
~コンビニ~


ウィーン


店員「らっしゃあせえwwwwww」


バルクホルン「」



店員「あ!バルクホルンさんじゃないですかwwwwwwおひさしぶりですwwwwww」



バルクホルン「」



店員「・・・ww(無視かよ)

171: 2012/04/11(水) 04:14:46.56 ID:h4mkI1Mb0
バルクホルン「これと、お!最近はこんなものもあるのか」ガサゴソ


「フフフこんなものかな」


(待ってろクリス、お姉ちゃんはお菓子とジュースを買って帰るからな)



(これであの子たちも喜んでくれるといいのだが)

172: 2012/04/11(水) 04:21:43.00 ID:h4mkI1Mb0

店員「いらっしゃいませwwwwww」


ピ♪

ピ♪

ピ♪


店員(ピザポテト)


バルクホルン「・・・・・のむ」


店員(チョコレート菓子のファミリーパックに2Lのジュース、パーティーでもやるのかなww)


バルクホルン「おい!!聞いているのか!?」


店員「え?wwww」


バルクホルン「コロッケを4つ頼むと言ってるだろ!!」


店員「はいwwwwすぐにwwwwwwww(バルクホルンさんうちのコロッケ好きだな)」





173: 2012/04/11(水) 04:26:02.70 ID:h4mkI1Mb0

女1「あ~、もう飽きた~~」


クリス「女1ちゃん、今始めたばっかじゃん」


女1「だってよく分かんないだもん」ブーブー


クリス「もうちょっとがんばろうよ~」


ガチャ


バルクホルン「ただいま」

174: 2012/04/11(水) 04:34:16.98 ID:h4mkI1Mb0

クリス「おかえりお姉ちゃん」


バルクホルン「おっ!3人で宿題か?偉いじゃないか」


女1「いや~、それほどでも~」


女2「変わり身はや!!」


バルクホルン「そんな宿題をがんばってる3人に差し入れだ」ドン


女1「うわ!!お菓子がいっぱい」


女2「あ~、これ懐かしい」


ワイワイ


クリス「お姉ちゃん、これを買いに行ってたの?」


バルクホルン「あぁ、せっかくお前の友達が遊びにきたんだ。これくらいしなきゃ私の気がおさまらん。
さぁ、遠慮せずに食べてくれ」


クリス「お姉ちゃん、ありがとう」


女1&女2「あざーす!!」





175: 2012/04/11(水) 04:46:41.35 ID:h4mkI1Mb0

バルクホルン「ところで何を勉強していたんだ?」ペラペラ



「英語か、なになに?To不定詞の用法か」


クリス「うん、先生がここは重要だからテストに出すぞって」


女の子1「実はここ分からないんですけど、お姉さん分かったりします?」


バルクホルン「う~ん・・・」


女の子2「お姉さんでも分からないなら仕方ないね、明日先生に聞きにいこっか」


バルクホルン「いや、ちょっと待て、もう一度見せてくれないか」


「ふむふむ」


女の子1「どうですかお姉さん?」


女の子2「お姉さんがんばってください」


バルクホルン「う~ん、やっぱり無理だ」

176: 2012/04/11(水) 04:57:01.70 ID:h4mkI1Mb0
女の子1「そうですか」シュン


バルクホルン「だが二人が『教えて、お姉ちゃん!!』って言ってくれたら分かる気がするな」


女の子2「はい?」


バルクホルン「いや、別に無理にとは言ってないぞ、ただ私はここで分からないままにしとくのは非常に
もったいない気がするんだがな~」


女の子1&女の子に「教えて、お姉ちゃん!!」


バルクホルン「よし、じゃあいくぞ。To不定詞には大きく分けて名詞的用法と形容詞的用法、さらに副詞的用法がある。
それぞれ和訳すると ~すること、~ため、~のなどと訳すが、訳し方から用法を特定するのはあまりおススメしない。
ポイントはTo不定詞が何にかかってくるくるかを見極めるのが重要だ。この問題でいうとー」




177: 2012/04/11(水) 05:15:09.50 ID:h4mkI1Mb0
ーーーーー
ーーーーー


クリス「お姉ちゃんさっきはすごかったね。女1ちゃんも女2ちゃんも
お姉ちゃんが教えた後練習問題スラスラ解けてたよ」


バルクホルン「なに、私は基礎を少し私の言葉に置き換えて説明しただけだ。たいしたことではない」


クリス「でもやっぱすごいよ!!そうだ、お姉ちゃん家庭教師とかやってみたら?」


バルクホルン「家庭教師?だが、私の最終学歴はストライク学園高等学校だ。高卒の私など、とってくれるところなんかないさ」


クリス「別に家庭教師になる人がみんな大学生や大学を卒業した人ばかりじゃないみたいよ。それにお姉ちゃん
高3の時に医学部受験を勧められたほどだし、絶対にいけると思うけど」


バルクホルン「そうだな~、家庭教師か。うん、案外いいかもしれんな」


クリス「でも、さっきみたいなことはやめてほしいな・・」


バルクホルン「ん?なんのことだ」


クリス「私以外の人にお姉ちゃんをお姉ちゃんって呼んでほしくない//」


バルクホルン「クリス・・すまない、私は立派な家庭教師になるぞ」ギュ


クリス「うん、がんばってね。お姉ちゃん」



こうして、ゲルトルート・バルクホルンは次の仕事は家庭教師にすると決めた

179: 2012/04/11(水) 22:33:07.90 ID:h4mkI1Mb0

バルクホルン「ふぅ・・・(やはり家庭教師は現役○○大生、○○大卒という看板が必要なようだ)」


(高卒の私が先生になるなどはじめから無理だったのだろうか)ドヨーン



「気分転換にちょっと外に出てみるか」


ガチャ

180: 2012/04/11(水) 22:43:20.23 ID:h4mkI1Mb0

バルクホルン(桜もだいぶ散ってしまったなぁ)ツカツカ



(最近はいろいろ忙しくてゆっくりと四季を感じる暇などなかったが・・・)



(桜は散ってもまたきれいに咲くことができるは私はどうだ?)



(連戦連敗じゃないか)




通行人「なぁーなぁー、今日ゲーセン行こうぜ!!wwwwww」


通行人2「え~、金ねぇよwwwwww」



バルクホルン「・・・・・・」


(うっ・・私はこの先ちゃんとやっていけるのか?正直不安で仕方がない)トボトボ


「ん?」

181: 2012/04/11(水) 22:50:06.75 ID:h4mkI1Mb0
~コンビニ~


店員A「ありゃしたwwwwww(バルクホルンさんまたコロッケ買ってったwwwwww)」


ウィーン



バルクホルン「下を向いちゃだめだな。うん、うまい!」ホカホカ



(いっそクリスと一緒にコロッケ屋なんかはじめてみるか?フフフ、それはそれで楽しそうだな)


(だが、飲食店でも開業して3~4年以内に75%以上が廃業しているらしいからな・・・現実は厳しい)



182: 2012/04/11(水) 23:15:38.39 ID:h4mkI1Mb0


???「トゥルーデ?」


バルクホルン「!?」クルッ


ミーナ「やっぱりトゥルーデじゃない。久しぶりね」


バルクホルン「おぉミーナ!!久しぶりだな~」


ミーナ「ストライク学園を卒業して以来ね、2年ぶりかしら」


バルクホルン「そうだな、あれからもう2年も経つのか」


ミーナ「フフフ、卒業してからもあなたのことはずっと気になっていたのよ」


バルクホルン「私もだ。学園の時は仲良くしてもらってたからな」


ミーナ「ところでトゥルーデ、あなたは今何をしているのかしら?」


バルクホルン「あっ・・・」





184: 2012/04/12(木) 00:00:15.97 ID:uj5Rqnjy0

バルクホルン「えっと・・・そのだな。今日はいい天気だなミーナ、ハハハ」



ミーナ「そうかしら?すごく雲がかかってるけど」



バルクホルン「そうだ!ミーナ、昨日の巨人×阪神は見たか?」



ミーナ「あなた、野球に興味ないみたいなこと言ってたけど見るようになったの?」



バルクホルン「まぁな、その・・ほら!上司が野球好きでwwwwww」



ミーナ「トゥルーデ、無理しなくていいのよ。ちなみに昨日は大雨で野球中継なんてやってなかったわ」



バルクホルン「あっ・・・」シュン


185: 2012/04/12(木) 00:14:42.49 ID:uj5Rqnjy0


ミーナ「さっきも暗い顔して歩いてたけど、何か悩み事でもあるの?」



バルクホルン「いや・・・ミーナには関係のないことだ」


ミーナ「何を言っているの!?私とあなたと仲じゃない!困ったことがあるなら相談してよトゥルーデ」グスッ


バルクホルン「実は、仕事を探してるんだがなかなかうまくいかなくて」


ミーナ「仕事を?」


バルクホルン「あぁ、知っての通り私はいろいろあって進学はしなかった。
だが、それから働くわけでもなくただ家で日々を食いつぶすような生活を送っていたんだが、
先日ついにクリスからも愛想を尽かされかけてな・・なんとか働いてみてるんだがどれもうまくいかなくて」



ミーナ「そうだったの、ごめんなさいねトゥルーデ。あなたも辛かったでしょ?」



バルクホルン「うっ・・・グス・・・私はこの先が不安で仕方がないんだ。ミーナ、だすけてくれ」ポロポロ



ミーナ「分かったわ。私が絶対になんとかしてあげるから、もう泣いちゃだめ。妹のクリスちゃんも
いるんだからあなたがしっかりしなきゃいけないの、いいわねトゥルーデ?」ギュッ


バルクホルン「わがった・・グスっ」









186: 2012/04/12(木) 00:39:14.31 ID:uj5Rqnjy0
~自室~


バルクホルン(ミーナはあぁ言ってくれたが、これは私の問題だ。私自身も明日からまた就職活動だな)


ひと~り~じゃなき~そうな~♪ひろいそら~でも~♪



「おっと、電話か?ミーナ!!」


ピ♪


バルクホルン「私だ」


ミーナ「トゥルーデ、こんな時間にごめんなさいね」



バルクホルン「いや、問題ないぞ。何かあったか?」



ミーナ「実は私がバイトをしている塾の塾長にあなたのことを話したところやる気があるなら一度面接をしたいって言ってるの」



バルクホルン「な、本当か!?」パァ



ミーナ「えぇ、都合の悪い日にちや時間帯はあるかしら?」



バルクホルン「そんなのない、私はいっつ・・いつでもいいぞ!!」


ミーナ「フフフ、分かったわ。それじゃあまた明日塾長と会うから、詳しいことが決まったらまた連絡するわね」



バルクホルン「あぁ!よろしく頼む!!」



ミーナ「それじゃあおやすみなさい、トゥルーデ」



バルクホルン「待ってくれ!!」



ミーナ「あら?まだ何か?」



バルクホルン「ミーナ、ありがとう」



ミーナ「どういたしまして、もしこの先私が困ったことがあったらあなたも助けてくれるかしら?」


バルクホルン「もちろんだ!!絶対助ける、約束するぞ」


ミーナ「それじゃあお互いさまってことね、おやすみなさいトゥルーデ」


バルクホルン「ミーナ、本当にありがとう。おやすみ」


ピ♪

187: 2012/04/12(木) 00:58:57.77 ID:uj5Rqnjy0
~某塾~


ガチャ


バルクホルン「失礼します」


塾長「ん?君は」



バルクホルン「お初にお目にかかる。私はゲルトルート・バルクホルンというものだ。
友人の紹介でここで働くために面接をしにきたんだが」



塾長「おぉ~、君がバルクホルン君か。私はこの扶桑進学塾塾長の塾長というものです。よろしく」



バルクホルン「こちらこそ」



塾長「ミーナ君から聞いてるよ、なんでもあのストライク学園で常に10番以内だったんだってね。
優秀だね~」


バルクホルン「いや、そんなことは//」


塾長「う~ん、でも聞いたところによると大学生でもないみたいだから
学力を測るためにテストをしたいんだけど」


バルクホルン「はい」


塾長「じゃあ去年のセンター試験と、カールスラント大学の2次試験でも
やってもらおうと思ってるんだけど大丈夫?」


バルクホルン「塾長、私はどんな問題でも受けてたつぞ!!」


塾長「すごい自信だね・・じゃあ時間もかかることだしあっちの別室でやろうか」


188: 2012/04/12(木) 01:06:28.04 ID:uj5Rqnjy0
~~~~~
~~~~~


塾長(さ~て、ミーナ君はかなり褒めてたみたいだけどどうかね。うちの救世主となってくれればいいんだけど)


ガチャ


バルクホルン「」


塾長「バルクホルン君、どうかしました?」



バルクホルン「一応すべて解けたぞ」



塾長「え?まだ時間かなりあるけど、大丈夫?」


バルクホルン「えっと、これでも久しぶりだったから私の中では遅いと思ったのだが」



塾長「まぁ・・・わかったよ。採点するから答案用紙をちょうだい」



バルクホルン「あぁ、これだ」



塾長「じゃあ悪いけど、採点が終わるまで適当に待っててもらえるかな」



バルクホルン「了解した」




189: 2012/04/12(木) 01:38:28.49 ID:uj5Rqnjy0

バルクホルン(ここも教室か。生徒の数はどれくらいいるのだろうか)キョロキョロ


(もし採用されたら、ここで授業をすることになるんだな)


「『さぁみんな、ここは重要だからな。よ~~く聞いておくんだぞ』なんてな//」



塾長「バルクホルンく~~ん」



バルクホルン「!!今いくぞ」

191: 2012/04/12(木) 01:45:58.32 ID:uj5Rqnjy0

塾長「採点終わったよ」


バルクホルン「塾長、私は・・・その」


塾長「いや~うん、そうだね~うん」


バルクホルン「・・・・・・」


塾長「すばらしい、合格だ!!」


バルクホルン「よかった・・」


塾長「いや~、全教科9割越えとは恐れいったよ。これなら全教科教えることができるね」



バルクホルン「私は塾長が行けと言えばすぐに教壇に立つ準備はできている。どの教科でもドンドン任せてくれ」



塾長「心強いね~、期待しているよ」





192: 2012/04/12(木) 02:10:09.75 ID:uj5Rqnjy0
バルクホルン「やった!!採用だ。これで私も念願の先生になれるんだ」



(これもミーナのおかげだ。あいつにも吉報を届けてやろう)



ピピピ♪



prrrrrrrrrrr♪


ガチャ



バルクホルン「ミーナか!?」



ミーナ「やったのね」



バルクホルン「あぁ、テストを受けて合格をもらうことができたよ。来週から早速授業を受け持つことになりそうだ」




ミーナ「よかったじゃない、おめでとうトゥルーデ」




バルクホルン「ありがとう。ミーナ、本当にありがとう。私は・・・お前がいながったら・・グスッ」




ミーナ「トゥルーデ?あなたまた泣いてるの?wwダメじゃない、もう泣かないって約束したでしょ」




バルクホルン「だって・・・・嬉しくて」ポロポロ




ミーナ「はいはい、分かったわ。泣き虫なところは変わってないわね」



バルクホルン「ぐっ・・・グス、それでお前にお礼がしたい。週末はどちらか空いてるか?」



ミーナ「そんなのいいわよ」


バルクホルン「いや、やらせてくれ。少しでも何かお礼がしたいんだ」


ミーナ「そうかしら?土曜の夜なら空いてるけど」


バルクホルン「土曜だな。よし分かった。じゃあ土曜の夜になったら私の家に来てくれ」


ミーナ「ちょっとトゥルーデ」


ピ・・・


ミーナ「あ・・もう、強引なんだから」

193: 2012/04/12(木) 02:15:59.58 ID:uj5Rqnjy0
土曜の夜


~バルクホルン家~


クリス「それじゃあお姉ちゃん就職を祝って~かんぱ~~い♪」


バルクホルン「乾杯!!」


ミーナ(あれ?私へのお礼じゃなかったのかしら?)


バルクホルン「どうしたミーナ、さぁ飲め、食え!!wwwwwwクリスの料理は最高だぞ」


ミーナ「えぇ、いただくわ」



こうして、親友ミーナの助けもあってトゥルーデお姉ちゃんは無事新しい職を見つけた。

198: 2012/04/14(土) 22:09:22.42 ID:pcIX5Xbi0
~塾~


キィー、

パタン


バルクホルン「こんにちわ」


塾長「やぁ、バルクホルン君、今日から正式にうちで働いてもらうよ」


バルクホルン「あぁ、私もがんばる。よろしくだ、塾長」


塾長「うんうん。それで君には個人指導をお願いしたいんだ」


バルクホルン「個人指導?先生と生徒が1対1で勉強していくっていうアレか?」


塾長「そそ、担当してもらう生徒はまずはこの二人を考えているんだけど」


ノ資料





199: 2012/04/14(土) 22:17:56.13 ID:pcIX5Xbi0

ペラペラ


バルクホルン「ほぉ、二人とも女の子か」


塾長「うん。どうも学生さんは自分たちと近い年齢の先生を好むんだよ。
若い先生より優秀で指導経験も多い先生でも学生さんが何かあの先生嫌ってなったら
もう授業にならないんだよね」


バルクホルン「そういうものなか」


塾長「うん、特に女の学生さんは女性の教師を好むんだ。
ちなみにその二人は医学部志望なんだけど・・いける?」


バルクホルン「もちろんだ。むしろそれくらいじゃないとな」ウンウン



200: 2012/04/14(土) 22:22:45.34 ID:pcIX5Xbi0

塾長「今日ははじめてってこともあるからミーナ君の授業を見学してって。
君の教えることになる子も1人ミーナ君の授業にいるから、どんな子かチェックするといいよ」


バルクホルン「あぁ、分かった。教室はどこになる?」


塾長「202だね、3回の階段を上がってすぐの教室だよ」


バルクホルン「了解した。それでは行ってくるぞ」

201: 2012/04/14(土) 22:29:25.88 ID:pcIX5Xbi0

ミーナ「は~いみなさ~ん、今日は後ろのお姉さんが授業を見学しに来てるけど、いつもと変わらず
集中してくださいね」


生徒「はーい」


バルクホルン(このクラスは医学部や難関大学を目指している進学クラスだったな。
みんないい面構えをしている)


ミーナ「あ、ちなみにあのお姉さんもとってもできる人だから分からないことがあったら
質問しちゃってもいいわよ」


バルクホルン(ミーナ!いきなり何を言い出すんだ//)


生徒1(新しい先生かな~)


生徒2(何大学なんだろ?)


生徒3(でもいきなり質問はできないよねww)


生徒4(・・・)ジー


ザワザワ


バルクホルン(うぅ・・・生徒たちが私を見ている。でもこんなことで恥ずかしがってては授業なんかできない。
もっと先生らしく堂々としないとな)


202: 2012/04/14(土) 22:40:53.03 ID:pcIX5Xbi0

ミーナ「じゃあ始めるわね、テキストの24ページを開いて」


バルクホルン(さて、私が教える子は・・・)ペラ


生徒4「」


バルクホルン(あの子か、名前はー 宮藤芳佳)


宮藤「」カキカキ


バルクホルン(志望校は京阪医科大学か。確かここは扶桑の3大医学校だったはず・・)


ミーナ「いいですか~、みなさんが受験する大学ではこういう問題が解けるかどうかで差がつきます。
今は難しいと思うかもしれませんががんばってついてきてくださいね」


バルクホルン(この前の模試の判定は~・・E判定か。まぁ、まだ一年あるんだ。そこまで気にすることじゃない)



203: 2012/04/14(土) 22:47:11.83 ID:pcIX5Xbi0

パタン


ミーナ「はいみなさん、今日の授業はこれでおしまいです、お疲れさまでした」


生徒「ありがとうございました」


バルクホルン(さすがミーナ、完璧な授業だったな)


バルクホルン「ミーナ、お疲れ」


ミーナ「ありがとう、私の授業はどうだった?」


バルクホルン「あぁ、素晴らしかったぞ!お前の授業を受けていればまず間違いないだろうな」


宮藤「先生、さようなら」ぺこり


ミーナ「はい宮藤さん、さようなら」


204: 2012/04/14(土) 22:57:38.34 ID:pcIX5Xbi0


バルクホルン「ミーナ、あの子はどんな子なんだ?塾長からあの子を指導するように言われているんだ」


ミーナ「聞いているわ。宮藤さんは2年生の秋から見てるんだけどとっても素直でがんばりやさんで
とってもいい子よ」



バルクホルン「おぉ、そうか」


ミーナ「ただ、成績がなかなか上がってこないのよね」



バルクホルン「そうみたいだな。資料で見せてもらったが志望校もかなりの難関のようだからなんとかしないと」


ミーナ「そうね、私の全体授業+あなたの個人指導でなんとか成績をあげようとしてるみたい」


バルクホルン「なるほどな」


ミーナ「トゥルーデ、宮藤さんのためにも二人でがんばりましょうね」


バルクホルン「もちろんだ!あいつが必氏なのはよーく分かった。私が絶対に成績を上げてやる」



205: 2012/04/14(土) 23:02:12.01 ID:pcIX5Xbi0
~事務室~


ミーナ「塾長、授業が終わりました」


塾長「ミーナ先生、お疲れ様。また頼むよ。バルクホルン君は明日からね、明日は宮藤さんを教えてもらうから」


バルクホルン「あぁ、了解した。塾長、また明日だ」


塾長「はい二人ともおつかれ~」

206: 2012/04/14(土) 23:12:15.82 ID:pcIX5Xbi0
~自宅~


バルクホルン「ただいま」



クリス「おかえり、お姉ちゃん。塾どうだった?」



バルクホルン「今日はミーナの授業を見学しただけだ。本番は明日からだな」



クリス「そっか~、どう、緊張してる?」


バルクホルン「緊張?わ・・わわ、私が勉強をおおお教えるのにき、緊張するはずがないだろ?」


クリス「めっちゃ緊張してるじゃん」クスクス


バルクホルン「うぅ・・・勉強を教えること自体はできると思うんだが、コミュニケーション
の面で少し不安があるな」


クリス「そうだね~、とりあえず第一印象は大事だと思うよ」


バルクホルン「第一印象か、しかし私は一発ギャグなどは持ち合わせておらんぞ」


クリス「いや普通でいいんだよ。生徒さんもお姉ちゃんのことはじめてで緊張していると思うから
お姉ちゃんからあいさつとかして、最初はかるく趣味とかもまじえた自己紹介でもすればいいんじゃない?」


バルクホルン「なるほどな、お前はよくものごとが見えているな。さすが私の妹だ」


クリス「そ、そんなことないよ//」

207: 2012/04/14(土) 23:16:01.78 ID:pcIX5Xbi0
~塾~


バルクホルン「・・・」ソワソワ


ミーナ「あらあら、そんなにソワソワして大丈夫?」


バルクホルン「あぁ・・・」


ミーナ「あと30分は来ないわよ」


バルクホルン「あぁ・・・」


ミーナ(この子・・大丈夫かしら?)

208: 2012/04/14(土) 23:18:17.84 ID:pcIX5Xbi0

生徒「宿題やってきた?」


生徒「あぁ~、やってねwwww」


ザワザワ


トゥルーデ「生徒たちが集まってきたな。宮藤もそろそろか?」



209: 2012/04/14(土) 23:21:20.42 ID:pcIX5Xbi0

宮藤「こんにちわぁ」


塾長「こんにちわ、宮藤さん、ちょっと待ってね」



「バルクホルンせんせ~~い」



バルクホルン「は、はい!!(来たか!?)」


タッタッタ



ミーナ「がんばってね、トゥルーデ」

210: 2012/04/14(土) 23:25:58.98 ID:pcIX5Xbi0


バルクホルン「塾長、よ・・呼んだか?」


塾長「バルクホルン君、この子が宮藤さん」


バルクホルン「あ、はい。よ、よよよろしく」


宮藤「はぁ~~」キラキラ


バルクホルン「あはは(うぅ・・・めっちゃ見てる)」


塾長「宮藤さん、今日からはバルクホルン先生が個人指導してくれるからね」


宮藤「はい、よろしくお願いします!!」ぺこり


バルクホルン「あ、あぁ。私にまかせておけ!!」ドン






211: 2012/04/14(土) 23:37:47.08 ID:pcIX5Xbi0
~個別指導ブース~


バルクホルン(まずはクリスの言ってた通り、自分から自己紹介をして少しでも宮藤との距離を縮めないとな)


宮藤「」ニコニコ


バルクホルン「宮藤芳佳ちゃんだったね」


宮藤「はい!宮藤でも芳佳でも先生の好きなように呼んでください」


バルクホルン「あぁ、分かった。私はゲルトルート・バルクホルンだ。趣味はカメラを使って写真を撮ったりしている。
他には漫画も少々好んで読んでいるぞ。好きな食べ物は芋だ。よろしく」


宮藤「はい、ミーナ先生もバルクホルン先生のことをすごい人だと言っていました。そんな人から
勉強を教えてもらうことができて、私すごいラッキーだなぁ」


バルクホルン「そ、そんなことはない//芳佳も少し自己紹介のようなものをしてくれると助かる」


宮藤「はい、私はー」








212: 2012/04/14(土) 23:43:38.76 ID:pcIX5Xbi0

バルクホルン(ふぅ・・・1日目終了。あっという間だった)

宮藤(はい!宮藤でも芳佳でも先生の好きなように呼んでください)
(ミーナ先生もバルクホルン先生のことをすごい人だと言っていました。そんな人から
勉強を教えてもらうことができて、私すごいラッキーだなぁ)


バルクホルン(フフフ、ミーナの言うとおりとてもいい子だったな。これなら問題なくやっていけそうだ)


(もう一人妹ができたみたいだなww)ニヤニヤ



213: 2012/04/14(土) 23:49:43.37 ID:pcIX5Xbi0

(明日は別の子だったな)


(資料はっと・・・)パラパラ


(エーリカ・ハルトマン。ストライク学園高等学校。お、私の後輩か
これは話のネタになりそうだな)


(志望校は京東大学医学部!?すごいな・・扶桑の中の最高学府じゃないか。模試の成績もA判定だと!?)


(こんなすごい子を私が指導していいものだろうか)


(だが塾長から任された以上やるしかないな。がんばろう!!)


(ん?)

214: 2012/04/14(土) 23:52:54.26 ID:pcIX5Xbi0
~コンビニ~


店員A「ありゃしたwwwwww(コロッケ全部買い占めていきやがったwwwwwwどんだけ好きやねんwwww)」


ウィーン


バルクホルン(フフフ、新味が出ていたとわな。帰ってクリスと食べよう♪)


トゥルーデお姉ちゃん塾講師1日目終了

215: 2012/04/15(日) 00:01:01.17 ID:+itsJ4EH0
~塾~

バルクホルン「来たぞ、塾長」


塾長「やぁ、こんにちわバルクホルン君」


「今日はハルトマンさんの方だね」


バルクホルン「あぁ、資料を見た限りすごい子じゃないか」


塾長「そうなんだよ。うちの塾から医学部合格を果たした人はいないからね。
彼女には是非合格してうちの塾の評判を上げてもらいたいもんだよ」


ミーナ「・・・」


バルクホルン「よしk・・宮藤とハルトマン、両方合格するといいんだが」


塾長「ゴホン、それが君の仕事だよwwww」


バルクホルン「ハハ、もっともだなwwww」

216: 2012/04/15(日) 00:14:30.69 ID:+itsJ4EH0

ミーナ「トゥルーデ、ちょっと」


バルクホルン「ん?」


~塾長から見えないところ~


バルクホルン「どうしたミーナ?」


ミーナ「今日あなたが受け持つ子のことなんだけど」


バルクホルン「ハルトマンか?」


ミーナ「えぇ、実はエーリカはつい最近まで私の授業を受けていたのよ」


バルクホルン「なんだって!?」


ミーナ「それでね、あなたも資料で見たでしょうけど成績はうちの塾でもトップクラス。
むしろ塾に来る必要があるのかってレベルよね」


バルクホルン「あぁ。宮藤と違って現状維持で十分合格できるレベルだからな」


ミーナ「そうなのよ。成績に関しては言うことないんだけど、少し素行に問題があってね。
授業中にも周りを気にせずお菓子を食べたり、居眠りをして周りの子から苦情が来てたのよ」


バルクホルン「なるほど、それで個人指導になったというわけか」


ミーナ「えぇ。形としたら塾長が塾の名前を売るために彼女を引きとめたって形になるかしらね」


バルクホルン「なんだかおかしな話だな」


ミーナ「ごめんなさいね、授業前に不安になるようなこと言って」


バルクホルン「いや、むしろ言ってくれて助かった。そういう生徒なら私もしかるべき対応をするさ」


ミーナ「フフ、頼もしいわね」


塾長「バルクホルン先生!!」


バルクホルン「来たようだな」



217: 2012/04/15(日) 00:19:53.11 ID:+itsJ4EH0

バルクホルン「はじめまして、エーリカ・ハルトマンさん」ニコ


エーリカ「この人だれ」ボへ~


塾長「今日からハルトマンさんを指導してくれるバルクホルン先生だよ」


バルクホルン「ゲルトルート・バルクホルンだ。よろしく」


エーリカ「ふ~ん、よろしく」

218: 2012/04/15(日) 00:32:03.00 ID:+itsJ4EH0
~個別ブース~


バルクホルン(昨日はクリスの勧めてくれた自己紹介で第一印象を上げちゃおう作戦が大成功
だったからな。きっとハルトマン相手でもうまくいくハズだ)


「改めまして、私はゲルトルート・バルクホルンだ。趣味はカメラで写真をとったりしている。
お?よく見たらなかなかかわいいじゃないか、今度私の被写体になってくれないか?(フフン、こういう
冗談も絡めれば効果抜群だろう)


エーリカ「はぁ?」


バルクホルン「あははwwなんてな(くっ・・・失敗か)」


「他には漫画も好きだぞ」


エーリカ「そんなのどうでもいいよ~」



バルクホルン「そうか・・すまなかった。(こいつ・・どうでもいいだと!?)ちなみに好きな食べ物は芋だ」


エーリカ「あ!私も芋好きだよ~」


バルクホルン「お~そうだったか!(自分の好きなもには食いつくのか)」




219: 2012/04/15(日) 00:37:09.52 ID:+itsJ4EH0

バルクホルン(終わった。ミーナの言うとおりハルトマンはなかなかクセのあるやつだな)


(しかし勉強は資料の通りかなりできる子だった。授業はどうやって進めていこうか)


(う~ん、試行錯誤しながらあいつに合う指導をするとしよう。今日はとりあえずコロッケを買って帰ろう)



トゥルーデお姉ちゃんの塾講師2日目終了

220: 2012/04/15(日) 01:08:20.21 ID:+itsJ4EH0

宮藤「バルクホルン先生、今日もよろしくお願いします」


バルクホルン「よく来たな、じゃあ今日は少し今後のことについて私と話合おう」


宮藤「はい」


バルクホルン「まず志望校は京阪医科大学だったな。芳佳は医者を目指しているのか?」


宮藤「はい、家が診療所でおばあちゃんやお母さんが昔から患者さんを治してあげているのを見て、
私も立派なお医者さんになりたいなーって思ったんです」


バルクホルン「ほ~、それは立派じゃないか」


宮藤「ありがとうございます・・でも私、頭悪いから全然ダメで、学校でもこの塾の進学クラスの
中でも落ちこぼれで・・」


バルクホルン「・・・」


宮藤「最近思うんですよね。私なんかが本当に医者になれるのかな~、もしなれても
みんなを助けることができるのかな~って、エヘへ・・」シュン

バルクホルン「芳佳、私はお前と出会ってまだ間もないが、お前ががんばってるのを知っている。
確かに自分よりできるやつが周りにいると不安になるのも分かる。だけど、お前はこれからドンドン
成績を上げて今自分よりできるやつを追い越していかなきゃならないんだぞ?そんな弱気でどうする」


宮藤「でも・・がんばってもがんばっても点数が上がらないし、それなのに周りのみんなはできてるし・・・
私なんかが医者になるのはやっぱり無理なんじゃないかって・・・」グス


バルクホルン「馬鹿者!!」


宮藤「!!」ビク


バルクホルン「今の発言は許せんな。芳香、お前はさっきから「私なんか」って自分を自分で否定している。
それがどういうことか分かるか?」


宮藤「うっ・・・」


バルクホルン「お前は自分自身を自分を認めてないんだ。それだけじゃない、お前に期待しているおばあさんや
お母さんの気持ちも考えず、無理だと決めつけているんだぞ」


宮藤「うわぁ~~ん」ポロポロ


バルクホルン「お前は一人じゃない。私がいる、ミーナがいる。
余計なことは考えずに私たちについてこい。後は私たちが面倒を見る。成績をあげてやる。お前を絶対に合格させてやる!!」


宮藤「ごめんなさい・・私・・」


バルクホルン「それでも不安になったら私に言え、いいな?」


宮藤「はい」



221: 2012/04/15(日) 01:14:08.35 ID:+itsJ4EH0
~授業終了~


バルクホルン(う~ん、あの後授業をやったがちゃんと基礎はできている。あいつがなかなか伸びないのは自分で壁を
作ってしまっているのが原因だな。まずは自分はできると思わせるところからはじめないとな)


ミーナ「トゥルーデ、大丈夫?なんだか宮藤さん泣いてたみたいだけど」


バルクホルン「あぁ、今日は心の授業をやったまでだ。心配しなくていい」


ミーナ「そう、お疲れ様」


バルクホルン「お前もな、気をつけて帰るんだぞ」


パタン


ミーナ「・・・(心の授業か)」

222: 2012/04/15(日) 01:18:56.25 ID:+itsJ4EH0

エーリカ「せんせ~~い、来たよー」


バルクホルン「よく来たな、さぁ座れ」


エーリカ「あ!のどかわいたからジュース買ってくるね」ピュー


バルクホルン「おい待て!」


「まったく、あいつは・・」


エーリカ「あ、先生」


バルクホルン「む、早いなハルトマン」


エーリカ「財布忘れたから150円かして」



バルクホルン「はぁ!?」

223: 2012/04/15(日) 01:20:17.71 ID:+itsJ4EH0

チャリン


エーリカ「へへへ、サンキュー♪」


バルクホルン「はぁ・・・(先が思いやられるな)」

224: 2012/04/15(日) 01:34:15.78 ID:+itsJ4EH0

エーリカ「」ゴクゴク


「はぁ~~おいしい、生き返った~~!!」


バルクホルン「それはよかったな。金はちゃんと返すんだぞ」


エーリカ「わかってるって~」


バルクホルン「じゃあ、今日はまず私と軽く面談をしよう」



エーリカ「面談?あー志望校とか」


バルクホルン「そうだ。第一志望は京東大学医学部だったな。お前も医者を目指しているのか?」


エーリカ「も?」


バルクホルン「あぁすまない、私の生徒で他にも医者を目指しているやつがいるんだ」



エーリカ「ふ~ん、私もだね。将来は医者になるって決めてる」


バルクホルン「ほ~、それはいつからだ?」


どこまでい~けるだろ♪ガタンゴトン♪ゆ~~れるバスへ、ダ~~ンケシェン♪


エーリカ「あ、メールだ」スチャ


バルクホルン「な!?」


エーリカ「あ、これいい、注文っと!これは絶対だね」

ピ♪
ピ♪


バルクホルン「おいハルトマン、何をしている」


エーリカ「お菓子を注文してるんだ。登録したサイトから新商品が出るたびにメールで送られてくるんだよね」


バルクホルン「きっさま~、今は授業中だぞ!!やめんか!携帯をしまわんかぁ!!」



225: 2012/04/15(日) 01:40:44.55 ID:+itsJ4EH0
~授業終了~

バルクホルン「はぁ」


ミーナ「苦労してるみたいね」


バルクホルン「あぁ、あいつは講師をなんだと思っているんだまったく」


塾長「まぁまぁ、あの子はちょっと変わってるけど、うちのホープだからね。
大事に扱ってよ」


バルクホルン「善処はする(ハルトマンはまず受験生としての自覚を持たせることからはじめるべきだな)」



226: 2012/04/15(日) 01:47:25.81 ID:+itsJ4EH0

宮藤「こんにちわー」


バルクホルン「こんにちわ、宿題はやってきたか?」


宮藤「はい、ちゃんと時間をはかってやりました」


バルクホルン「お、えらいじゃないか」なでなで


宮藤「あ//」


バルクホルン「どうだ?手応えは」


宮藤「は、はい。半分くらいは・・合っててほしいです」


バルクホルン「おいおい、半分でどうする」

227: 2012/04/15(日) 01:53:02.91 ID:+itsJ4EH0

~~~~
(採点中)
~~~~


バルクホルン(7割か、この問題のレベルで言うと決して悪くないが医学部を受けることを考えると
9割は欲しかったな)


宮藤「」カキカキ


バルクホルン「宮藤、ちょっといいか?」


宮藤「はい、どうでしたか?」


バルクホルン「73点だ」


宮藤「う~ん、微妙ですね」


バルクホルン「そうだな。正直これじゃ厳しい、さっそく間違えたところを解説していく。準備はいいか?」


宮藤「はい!!」



228: 2012/04/15(日) 01:57:47.86 ID:+itsJ4EH0

~~~~
~~~~

バルクホルン「つまりここは正弦定理を使う。途中計算はこうだ。分かるか?」


宮藤「はい、私も正弦定理を使うのかなって思ったんですけど、途中でよく分からなくなっちゃって」


バルクホルン「ふむ、じゃあ類似の問題をコピーしてくるからちょっと待っててくれ」


宮藤「はい、すみません」



パタン

229: 2012/04/15(日) 02:01:17.90 ID:+itsJ4EH0

(コピー中)


ビー、パサッ


バルクホルン(知識や解法を頭でインプットは出来てるものの、それをアウトプットすることができないみたいだな)


(数学はアウトプットがかなり重要だ。問題を解きまくって、解法を頭にたたきこんでもらうしかない)


ビー、ファサ


バルクホルン(こんなものかな)



230: 2012/04/15(日) 02:04:23.18 ID:+itsJ4EH0


ガチャ


バルクホルン「待たせたな、じゃあこれを解いてもらう」ドン


宮藤「え・・こんなにですか?」オロオロ


バルクホルン「ん?なんだ不満か?」


宮藤「いえ!私がんばります!!」


バルクホルン「うん、途中で分からなくなったら言ってくれ。ヒントくらいはくれてやる」


宮藤「はい」

231: 2012/04/15(日) 02:07:34.33 ID:+itsJ4EH0


ピピピピ♪


バルクホルン「そこまでだ芳佳」


宮藤「はぁ~~・・・」グッタリ


バルクホルン「フフ、がんばったな。これをやろう」


ノのど飴


宮藤「わぁ~、ありがとうございます!」


バルクホルン「採点をするから少し待っててくれ」

232: 2012/04/15(日) 02:17:15.86 ID:+itsJ4EH0

バルクホルン(正解)


(正解)


(お、これも正解)


(・・・!!)


バルクホルン「おい芳佳」



宮藤「はい」



バルクホルン「おめでとう!!満点だ」ニッコリ


宮藤「ほ、ほんとうですか!?」パァ


バルクホルン「すごいじゃないか、実を言うとそれは全て国立の2次試験の問題だ」


宮藤「やったー!!最後の問題は難しくてあきらめかけてたけど、なんとか正解できてよかったです」


バルクホルン「フフン、その問題は京阪医科大学の問題だぞ」


宮藤「えぇーっ!?」









233: 2012/04/15(日) 02:33:04.46 ID:+itsJ4EH0
~授業終了~


バルクホルン「~♪」


ミーナ「あら、上機嫌ね。何かあったのトゥルーデ?」


バルクホルン「いや、たいしたことではない」


イチ、ニー、サン、ハイ!!デンデンデデデ、デデデデ!!レツゴー♪


バルクホルン「お、メールか」カチャ


「なになに・・・」


ミーナ「誰からだったの?」


バルクホルン「・・・・・」ニヤニヤ


ミーナ「」ヒョイ


バルクホルン「あ!おいミーナ」


ミーナ「え~と」


RE:芳佳

件名 今日はありがとうございました!!

先生、今日も授業ありがとうございました。
先生が持ってきたプリントで満点をとることができて本当にうれしかったです。
私でもできるんだなってすごく自信になりました。
私またがんばります。
次の授業もよろしくお願いします。


ミーナ「あら、宮藤さんじゃない」


バルクホルン「人のケータイを勝手に見るんじゃない!!」


ミーナ「うまくいってるみたいね。よかったわ」ニコニコ


バルクホルン「あぁ//」

「だ、だがまだ始まったばかりだ。これからもビシビシいくつもりだぞ」


ミーナ「フフフ、ほどほどにしてあげなさい」



234: 2012/04/15(日) 02:41:14.87 ID:+itsJ4EH0

エーリカ「ヤッホ~」


バルクホルン「よし、来たな。じゃあ問題集の56ページを開け」


エーリカ「ちょっと待ってよ~、来ていきなり授業ってのはないんじゃない?普通学校はどうなんだとか
世間話のひとつやふたつしてからっしょ」


バルクホルン「まったくお前はここに何をしに来てるんだ」


エーリカ「まぁまぁ、そう言わずに」


バルクホルン「あ、そうだった!ハルトマン150円を返せ」


エーリカ「ゲ・・覚えてたか」


バルクホルン「当たり前だ」


エーリカ「え~、今思い出したんじゃないの?」チャリン


バルクホルン「確かに受け取ったぞ。じゃあ問題集を出せ」



235: 2012/04/15(日) 02:45:16.46 ID:+itsJ4EH0

エーリカ「はいはい、出しますよ~」ガサゴソ


「あれ?」ガサガサ


バルクホルン「どうした?早くしろ」


エーリカ「おかしいな~、ちゃんと入れたと思ったんだけど」


バルクホルン「忘れたのか?」


エーリカ「うん。そうみたいwwww」


バルクホルン「はぁ・・分かった。コピーしてくるからそこでちょっと待ってろ」


エーリカ「はーい」

236: 2012/04/15(日) 02:51:56.37 ID:+itsJ4EH0

ガチャ


バルクホルン「じゃあ今日はこれで勉強するからな・・ってお前は何一人で優雅にお菓子を食べているぅ!!」


エーリカ「ん?先生も食べる」パクパク


バルクホルン「いらん!しまえ!!手をあらえぇ!!!」


エーリカ「もぉ~、うるさいなぁ」


バルクホルン「きさま、それでも受験生か!?」


エーリカ「え?そだけど」


バルクホルン「だったらもっとピシっとせんか!緊張感を持たんか!!集中せんかぁ!!!」


エーリカ「先生ってさ」


バルクホルン「む、何だ?」


エーリカ「彼氏とかいんの?」


バルクホルン「な//・・はるとまああぁあん!!」



237: 2012/04/15(日) 02:55:40.18 ID:+itsJ4EH0
~授業終了~


バルクホルン「・・・」


(ダメだ、ハルトマンが相手だとまったく授業にならん)


(これは苦情もくるわけだ。とにかく早くなんとかしないとな)

238: 2012/04/15(日) 03:04:47.66 ID:+itsJ4EH0

キィー、ガチャ


バルクホルン「ただいま」


クリス「おかえり、お姉ちゃん」


バルクホルン「あぁ」


クリス「お姉ちゃん大丈夫?すごい疲れてるみたいだけど」


バルクホルン「今日の生徒はなかなか手ごわくてな。一筋縄ではいかんのだ」ドンヨリ


クリス「う~ん、困ったね」


バルクホルン「全くだ。あいつは何をしに塾に来ているんだまったく」


クリス「wwwwww」クスクス


バルクホルン「な、なぜ笑う!」


クリス「お姉ちゃん、怒ってるけどいい顔してるな~って思って」


バルクホルン「そうか?//」


クリス「うん、なんていうかすごいイキイキしてると思うよ。いろいろ大変だと思うけどがんばってね」


バルクホルン「あぁ、私もこのまま引き下がるつもりはない。絶対にハルトマンのやつを
受験生らしくしてみせる!!」グッ





243: 2012/04/16(月) 05:16:27.31 ID:S2bMbs8s0

ーーーー
(1か月後)
ーーーー

バルクホルン「ここの答えは上から順に3、3、2だ。どうだ、合っていたか?」


宮藤「はい!!ここは自信ありました」


バルクホルン「そうか、いいぞ芳佳。やはり英語は安定しているな」


宮藤「へへへ♪//」


バルクホルン(よしよし、芳佳も最近は自分に自信を持って勉強に臨めているみたいな。今後の伸びに期待しよう)


「おっと、もうこんな時間か。芳佳お疲れ様、今日はこれで上がろう」


宮藤「あの・・バルクホルン先生」


バルクホルン「なんだ?質問か」



244: 2012/04/16(月) 05:23:21.70 ID:S2bMbs8s0

宮藤「いえ、これを渡したくて」


バルクホルン「ん?これは」


宮藤「クッキーです。いつもお世話になってるので受け取ってください」

ノ(クッキー)


バルクホルン「ありがたくいただこう(きれいにラッピングされてる・・・こういう手作りの気持ちがこもったプレゼントは嬉しいものだな)」ジーン


「芳佳、ありがとう。大事に食べさせてもらうからな」


宮藤「はい」ニコ












245: 2012/04/16(月) 05:30:19.30 ID:S2bMbs8s0
~事務室~

バルクホルン(少し腹が減ったな。芳佳のクッキーをいただくか)ガサゴソ


(ほぉ、チョコチップがついている。手がこんでるな)サクッ


「うまい!!なんだこれは・・口に入れた瞬間小麦の味がパーっと広がっていく。甘すぎないし、上品な味だな」パクパク


ミーナ「お疲れ様トゥルーデ」



バルクホルン「おぢゅがれ、ヴィーナ」モグモグ


ミーナ「あらあら、そんなに口いっぱいに何をほおばっているの?」クスクス


バルクホルン「」ゴクン


「クッキーだ。芳佳の手作りなんだぞ」


ミーナ「あらほんと?すごいじゃない」



246: 2012/04/16(月) 05:35:01.70 ID:S2bMbs8s0
バルクホルン「ミーナもひとつどうだ?」


ミーナ「それじゃあいただこうかしら」サク


「まぁおいしい」


バルクホルン「だろ?」ドヤ


ミーナ「フフフ、なんであなたが得意げなのよwwwwそれにしても、随分なつかれてるわね」


バルクホルン「そうだな。まったくかわいいやつだ」ニコニコ


ミーナ「勉強の方はどう?」


バルクホルン「いたって順調だぞ。こっちが教えたことを素直に吸収してくれるし、一度間違えた問題は
絶対に間違えないからな。教えがいがあるよ」


ミーナ「そう、今度の模試が楽しみね」


バルクホルン「そうだな」

247: 2012/04/16(月) 05:45:40.76 ID:S2bMbs8s0
~翌日~


エーリカ「先生、アニョハセヨ~」


バルクホルン「韓国語か?どうした急に」



エーリカ「どうした急に?じゃないよ~、そこは先生もアニョハセヨって返すところでしょ」



バルクホルン「あぁそうだったか、すまない」


エーリカ「先生ってほんと真面目っていうか堅いよねwwww」


バルクホルン「真面目で何が悪い!!それよりお前宿題はやってきたか?」


エーリカ「やってきたよ。ほい」ポン


バルクホルン「お、おぅ・・・(ハルトマンが宿題をやってきただと!?明日は嵐でも来るんじゃないか)


「じゃあ採点するからこれでも食べて待っててくれ」


ノ(源氏パイ)



エーリカ「わぁ、先生ありがとう!!糖分補給~♪」パク


「おいひぃ~♪」


バルクホルン「フフ」

248: 2012/04/16(月) 05:51:43.85 ID:S2bMbs8s0

バルクホルン「さすがだな、満点だ」


エーリカ「当然じゃん」ドヤ


バルクホルン「だがところどころ途中計算が抜けているな。この答案だと減点されるぞ」


エーリカ「大丈夫大丈夫、本番じゃちゃんと書くから」


バルクホルン「お前なぁ、そういうところが本番でも出て、その減点が響いて他の受験生に負けたらどうする!?」


エーリカ「あ、ちょっとトイレ~」ピュー


バルクホルン「おい待て!まだ話の途中だぞ」

249: 2012/04/16(月) 05:53:28.20 ID:S2bMbs8s0

バルクホルン「じゃあ今日はこれで終了だ」


エーリカ「ふぃ~、つかれた~」グッタリ


バルクホルン「来週は模試があるみたいだな。しっかりやれよ」


エーリカ「ほーい。じゃあね先生」


バルクホルン「あぁ、気を付けて帰るんだぞ」

250: 2012/04/16(月) 06:00:50.22 ID:S2bMbs8s0
(模試の結果発表後)


宮藤「こんにちわー」


バルクホルン「おぉ芳佳、模試はどうだった?」


宮藤「こんな感じでした」パサ


ノ模試


バルクホルン「どれどれ」


(京阪医科大学D判定か。以前よりも上がっているが細かいところはどうだ)キョロキョロ


(やはりまだ数学が苦手みたいだな。他の理系科目はそこそこできているのに・・・)


宮藤「前よりは点数上がりましよ」


バルクホルン「そうだな。着実に力はついてきているな。うん」


宮藤「よかったです」ニコ



251: 2012/04/16(月) 06:03:34.36 ID:S2bMbs8s0
バルクホルン「だが芳佳、お前は本当にブレないな」


宮藤「ブレない?」


バルクホルン「あぁ、毎回得意なところはしっかりと得点し、苦手なところは依然としてできない」


宮藤「あはは、なんかすみません」


バルクホルン「いや、分かりやすくていい。こういうタイプの方がこっちも対策したすいからな。
引き続き数学を重点的にがんばろうな」


宮藤「はい、よろしくお願いします!!」

252: 2012/04/16(月) 06:08:20.61 ID:S2bMbs8s0
~翌日~

エーリカ「グオォ~~、ゾンビだぞ~~」


バルクホルン「なんだそれは?ハルトマン恥ずかしいからやめとけ」


エーリカ「え~、先生ノリ悪いよ~~」


生徒1「なにアレwwwwww」


生徒2「ゾンビだってwwwwww」


バルクホルン「ほら、下級生にも笑われているぞ」


エーリカ「ちぇっ」



253: 2012/04/16(月) 06:14:19.57 ID:S2bMbs8s0

バルクホルン「ハルトマン、模試を見せてくれ」


エーリカ「あいよ」ポン

ノ(模試)


バルクホルン「さぁ、どうかな」


(京東大学医学部A判定・・全教科9割越え、満点の教科もいくつかある・・総合順位全国17位・・なんだこいつは)


エーリカ「ニシシ、どうよ先生?」


バルクホルン「あぁ、これはすごい。正直驚いた」



エーリカ「~♪」

254: 2012/04/16(月) 06:22:41.45 ID:S2bMbs8s0

バルクホルン(なんでこんなズボラでめちゃくちゃなやつが・・・芳佳は猛勉強をして必氏にがんばっているというのに)


「おいハルトマン、お前は家ではどんな勉強をしているんだ?」


エーリカ「家で?勉強してないよ」



バルクホルン「なにぃ!?」



エーリカ「家にいる時はほぼ寝てるからね」



バルクホルン「あぁそうか、学校や図書館で勉強してるんだな」


エーリカ「なんであんな面倒なところにずっといなきゃならないのさ、なんとなく授業聞いてるだけだよ」


バルクホルン「そうか・・(勉強を真面目にやってきた私としてはこういう天才タイプは許せないのだがな)」



255: 2012/04/16(月) 06:29:56.64 ID:S2bMbs8s0

バルクホルン「なぁハルトマン、こんなことを言うのもなんだがお前はここにこなくてもいいんじゃないのか?」


エーリカ「えぇ、それはどういう意味さ?」


バルクホルン「言葉通りだ。認めたくないがお前は天才だ。勉強なら私よりできる。
わざわざお金を払って私に教えてもらう必要なんてないだろ」


エーリカ「まぁ、そうだね」クスクス


バルクホルン「グッ・・・」


エーリカ「でもさ、私にとっては無意味じゃないんだよ。だからここに来てる」


バルクホルン「ん?よくわからないんだが」


エーリカ「まぁ頭の堅い先生じゃわかんないよねwwwwww」


バルクホルン「な!・・はるとまあぁあああん!!」

256: 2012/04/16(月) 06:52:37.76 ID:S2bMbs8s0

~事務室~


ガチャ


バルクホルン「塾長、授業は終了したぞ」


塾長「お疲れ様先生、あーちょっといいかな」


バルクホルン「あぁ、どうした?」


塾長「さっき宮藤さんとハルトマンさんの模試の結果を見せてもらったよ」


バルクホルン「うむ」


塾長「二人とも順調だね」


バルクホルン「そうだな、宮藤は今メキメキと力を伸ばしている。今回の模試には現れなかったが、
次には絶対に結果に出ると思うぞ」


塾長「うんうん」


バルクホルン「ハルトマンは・・あぁ~・・」


塾長「はははwwwwまぁ彼女はねwwwwww現状維持でも十分だもんね」



バルクホルン「成績以外で目につくとこはいっぱいあるがな、とにかく二人とも問題ない。引き続き私に任せてくれ」


塾長「分かったよ。お願いしまね先生」


バルクホルン「了解した」



全てうまくいっている。トゥルーデお姉ちゃんの頭の中には既に
今後の方針や指導についてのシュミレーションがなされており、今後も
すべてうまくいくと思っていた。
だがしかし・・・

262: 2012/04/21(土) 18:23:36.77 ID:iwHjHAWm0

エーリカ「ねぇ先生」


バルクホルン「なんだハルトマン」


エーリカ「先生もうちの学校通ってたんだよね」



バルクホルン「そうだぞ。それがどうかしたか?」



エーリカ「じゃあトレバー・マロニーって知ってる?」


バルクホルン「あぁ、あいつか。私が在学していた時もあまりいい噂は聞かなかったな」



エーリカ「あ、やっぱり知ってた!?ちょっと聞いてよ~、あいつ超うざいんだよ。
提出物を出せってうるさいから出したのに、今度は字が汚いって文句つけてきやがるの。
ひどくない?」


バルクホルン「う~ん、まぁどっちもどっちだな」


エーリカ「えぇ、そこはこっちの味方しようよ」


バルクホルン「フフ、現実はそう甘くないんだ」

263: 2012/04/21(土) 18:34:37.30 ID:iwHjHAWm0
~別の日~


バルクホルン「じゃあハルトマン、この1文を助動詞に注意しながら和訳してくれ」



エーリカ「オッケイ!こんなの簡単だよ。彼女の妹はー」


prrrrrr♪



バルクホルン「!!」


「すまない、私のケータイだ。マナーモードにするのを忘れたみたいだ」



エーリカ「いいよ、誰だったの、もしかして彼氏?wwww」



バルクホルン「ば、バカ//妹からだ!!」


エーリカ「へぇ、先生にも妹いるんだ。私も双子の妹がいるんだ」


バルクホルン「ほぉ、お前の妹はどこを受験するんだ?」



エーリカ「私と同じ大学の工学部だよ。研究者になりたいんだって」


バルクホルン「そうか、姉妹そろって優秀なんだな」

264: 2012/04/21(土) 18:41:56.28 ID:iwHjHAWm0

エーリカ「まぁね!先生の妹はどんな子なの?先生に似て超真面目で頑固なの?wwww」



バルクホルン「クリスをバカにするな!!クリスは私よりかわいくて料理ができて、姉思いで
優しくて友達を大切にして、品があって努力家でかわいいんだ!!」ギュー


エーリカ「分かった分かった、悪かったよ。ぐるしぃ~」ジタバタ


バルクホルン「おっと、すまない。私としたことが少し熱くなってしまった」



エーリカ「先生ってめっちゃ姉バカだね」



バルクホルン「姉バカで何が悪い//」


エーリカ「いや、先生の妹がうらやましいなって思っただけだよ」



バルクホルン「なに?それはどういう意味だ」


エーリカ「ふぅ~、勉強したらお腹空いた。先生おつかれ~~」



バルクホルン「あ、あぁ。宿題はちゃんとやってくるんだぞー」

265: 2012/04/21(土) 18:54:05.99 ID:iwHjHAWm0
~事務室~


ミーナ「お疲れ様、トゥルーデ。エーリカはどう?」


バルクホルン「あぁ。相変わらず授業の半分以上は雑談になってるな」



ミーナ「フフ、でもさすがね」



バルクホルン「何がだ?」


ミーナ「あの子の表情よ。私が授業を受けもっていた時は
あんなに明るい顔を見せてくれたことはなかったわ。あなたとの何気ない会話が
あの子にとっては楽しい時間なのね」



バルクホルン「ふむ、だが塾に来る目的としてそれはいかがなものか」



ミーナ「いいじゃない。成績でしっかり結果も出してるんだし、文句を言う人なんて
誰もいないわよ」


バルクホルン「・・・そんなものか」

266: 2012/04/21(土) 19:00:56.11 ID:iwHjHAWm0

エーリカ「先生、しつも~ん」


バルクホルン「お前が質問なんて珍しいな。どれだ?」


エーリカ「えっとね、先生って同性愛とかどう思う?」


バルクホルン「ブーッ!!・・・」


「お、お前はいきなり何を言い出すんだ//」


エーリカ「いいじゃん、それでどうなの?」


バルクホルン「そ、そうだな。う~ん・・・まぁ、その二人がお互い愛し合っていて幸せなら
いいんじゃないか?//」


エーリカ「ふ~ん、そっか」ニヤニヤ


バルクホルン「おいハルトマン!くだらないこと言ってないで手を動かせ!!」



エーリカ「くだらないって何さ、最近社会問題にもなってきてるし関心も高まってきてるんだよ」

267: 2012/04/21(土) 19:13:47.44 ID:iwHjHAWm0

バルクホルン「つまり、この時点で2と3が残っているが、3はこの部分と合致していないため
消去され、答えは2となる。どうだ合っていたか?」


エーリカ「こんなの間違える人いないよ」


バルクホルン「よし、じゃあ今日は終わりだ。お疲れ」



エーリカ「ねー先生、今週の日曜空いてる?」


バルクホルン「日曜?ちょっと待ってくれ」パラパラ(スケジュール帳をめくる)


「そうだな、特に予定はないが」



エーリカ「じゃあさ、駅前にオープンしたクレープ屋さん行ってみようよ。
おいしいって評判なんだって」



バルクホルン「クレープか、いいな。久しぶりに私も食べてみたいぞ」


エーリカ「よし!じゃあ決まりだね。日曜の午前10時に駅前ね」


バルクホルン「分かった。今週の日曜日だな。予定は空けておくぞ」


エーリカ「エヘへ♪じゃあ約束だからね~、バイバイ」フリフリ


バルクホルン「あぁ」フリフリ

(まったく、あいつは受験生だっていうのに気楽なものだな)

268: 2012/04/21(土) 19:23:11.60 ID:iwHjHAWm0
~土曜夜~


クリス「へぇ~、それで明日教え子の人と一緒に行ってくるんだ、いいなー」


バルクホルン「安心しろ、クレープはテイクアウトできるからな。お前の分もちゃんと買ってきてやる」


クリス「本当!?お姉ちゃん大好き♪」


バルクホルン「お、おいクリス//」


クリス「じゃあ私味はー」


ひとーりーじゃー泣きーそおなー♪


バルクホルン「お」


クリス「電話だよお姉ちゃん」


バルクホルン「あぁ、誰からだ(せっかくいいところだったのに)」



269: 2012/04/21(土) 19:41:00.94 ID:iwHjHAWm0

(塾長)


バルクホルン「な、塾長だと!?」


ピ♪


「もしもし、私だ」


塾長「あーもしもし、バルクホルン先生?ごめんね、ごはん時に」



「それは問題ないが、どうした塾長」



塾長「いや~、実はね。明日の授業なんだけどミーナ先生がどうしても外せない用事
ができたらしくてさ、突然なんだけど君にお願いできないかなと思って」


バルクホルン「明日ですか?」


塾長「うん、他に先生はいるんだけど明日の授業は特進クラスだからね。君ぐらいしのレベル
じゃないと心もとないんだよ」


バルクホルン「すみません、私も明日はちょっと・・・」


塾長「そっか、どうしようかな・・・ミーナ先生には困ったもんだよ、
週3で契約してたのに最近は週2になってきてるし、今回もやむを得ない事情とは言えこういうことされるとね。
そろそろ新しい人と入れ替えようかな」


バルクホルン「え」


塾長「あ、ごめんね。グチちゃって、気にしないで。それじゃ」


バルクホルン「ちょっと待ってくれ!」


塾長「ん?」


バルクホルン(すまないハルトマン。私は・・・恩人のミーナを見捨てることはできない)

「明日の授業は私が入ろう」


塾長「ホント!?助かるな~、さすがバルクホルン先生、頼りになるよ」


バルクホルン「・・・」


塾長「それじゃあ明日よろしくね」


ガチャ


バルクホルン「



270: 2012/04/21(土) 19:44:55.52 ID:iwHjHAWm0

クリス「・・・」


バルクホルン「すまないクリス、クレープは無しになった」


クリス「いや、私は大丈夫だから。うん、気にしないで」


バルクホルン「ふぅ~」シュン


クリス「お姉ちゃん・・・」

271: 2012/04/21(土) 19:49:18.57 ID:iwHjHAWm0


バルクホルン(気が重いがハルトマンに断りの連絡を入れないとな)

ポチ

ピピピ♪


ハルトマン

RE:明日の件なんだが


すまん。急なんだが明日どうしても外せない用事が入ってしまった。

クレープはまた今度日を改めてにしてくれ。

本当にすまない。


バルクホルン(送信っと・・・)

272: 2012/04/21(土) 19:56:13.80 ID:iwHjHAWm0

~~~♪


バルクホルン(ハルトマンからの返信か)


(許してくれただろうか)


スチャ


ポチポチ


FROM ハルトマン

RE:明日の件なんだが


え~~、予定開けとくって言ったのにぃ!!

でも急用なら仕方ないよね・・・

了解です。その代り今度行くときはゴージャスプリンセスクレープ先生のおごりだからね♪


バルクホルン(よかった。分かってくれたみたいだ)ホッ

ポチポチ


(了解、また今度なっと)ポチポチ

274: 2012/04/22(日) 20:00:53.58 ID:CPt0PWaA0
~日曜日~


バルクホルン(今日はミーナの代わりに特進クラスの授業だったな)


(宮藤やハルトマンのように個人指導じゃないからみんなの様子をよく見て授業を進めていこう)


「クリス、それじゃあ私は仕事に行ってくる」


クリス「あ、お姉ちゃんちょっと待って!」



バルクホルン「ん、どうした?」



クリス「へへへ、お弁当を作ったから持っていって」


バルクホルン「な、私はコンビニのパンで大丈夫だ」



クリス「ダメダメ、今日は特進クラスの授業なんでしょ?しっかり食べなきゃ」



バルクホルン「ありがとうクリス、私はなんて幸せものなんだ」ジーン


クリス「もぉ、おおげさだよ//」



275: 2012/04/22(日) 20:08:16.96 ID:CPt0PWaA0
~塾~


バルクホルン(あの子たちと顔を合わせるのはミーナの授業を見学した時以来だな。私のことを覚えてくれているだろうか)


ガラーッ


バルクホルン「おはよう、みんな」



生徒「おはようございま~す」


宮藤「あれ、バルクホルン先生どうしたんですか?」


バルクホルン「おはよう宮藤、実はミーナ先生が急用で来れなくなってしかったから、
今日は私がその代役として授業にすることになった」


宮藤「そうなんですか」


バルクホルン「あぁ、そういうことだからみんなも今日は一日よろしく頼むぞ」


生徒「よろしくお願いしまーす」


バルクホルン「分からないことがあったらドンドン質問してくれ」


生徒「はーい」



276: 2012/04/22(日) 20:15:45.11 ID:CPt0PWaA0

バルクホルン「それじゃあ午前の部はこれで終了する。各自昼食をとるなり好きにしてくれ」


生徒「はーい」


バルクホルン「午後の部は13:00ちょうどから始める。遅刻するなよ」


宮藤「先生はお昼ご飯どうするんですか?」


バルクホルン「私は弁当を持参しているから、それを食べるぞ」


宮藤「じゃあ、ここで一緒に食べましょうよ!」


バルクホルン「しかし、休憩まで私と一緒にいたらお前たちも気が休まらんだろう」


宮藤「全然大丈夫ですよ、ね、みんな?」


生徒A「うんうん!オッケイだよ」


生徒B「ミーナ先生からいろいろ聞いてるしね」


バルクホルン「そうか、じゃあ相席させてもらうぞ」ニコ


生徒(笑顔かわいい//)



277: 2012/04/22(日) 20:22:52.85 ID:CPt0PWaA0


宮藤「わ~、先生のお弁当おいしそうですね」


バルクホルン「そ、そうか?」


生徒A「すごーい、先生の手作りなんですか?」


バルクホルン「いや、これは妹が私のために作ってくれたんだ」


生徒B「えぇ!?なんてうらやましい」


生徒A「うわ~、出たよ口リコン。Bきも」


生徒B「ちがう!俺は姉のために弁当を作る健気な妹さんがすばらしいなって思っただけだ」


生徒A「あっそwwwwww」


生徒B「おい!」


宮藤「ちょっと二人とも、喧嘩はダメですよ」


バルクホルン「ハハハwwwwww」


生徒(やっぱ笑うとかわいい//)

278: 2012/04/22(日) 20:27:59.36 ID:CPt0PWaA0

バルクホルン「それじゃあ午後の部もこれで終了する。みんな、今日は一日お疲れ様」


生徒A「先生、またうちらの授業に来ないの?」


バルクホルン「私はあくまで代役だからな」


生徒A「そっかー、ちょっと残念」


バルクホルン「でもこの塾の職員であることは間違いない。もし、見かけたら気軽に声をかけてくれ」


生徒「はーい」


バルクホルン「がんばるんだぞ、私はお前たちのことを応援しているからな」


生徒「ありがとうございましたー」

281: 2012/04/22(日) 20:34:21.07 ID:CPt0PWaA0
~帰り道~


バルクホルン(ふぅ~~、何とかやりきったが・・・)


(私は今日みたいな集団の授業は初めてだったからな。ちゃんとできていただろうか)


宮藤「せんせ~い!!」フリフリ


バルクホルン「ん?おぉ宮藤」


宮藤「お疲れ様です、先生大人気でしたね!」


バルクホルン「そうか?//もの珍しかっただけだろ」


宮藤「そんなことありません。Aちゃんもまた来てほしいって言ってたじゃないですか」


バルクホルン「うむ、あいつは元気があっていいやつだったな。お前とも仲がよさそうだったな」


宮藤「はい、でも実は仲良くなったのは最近なんですよ」

283: 2012/04/22(日) 20:46:35.97 ID:CPt0PWaA0

バルクホルン「そうなのか?」


宮藤「はい、私はAちゃんたちみたいに頭がよくないから、特進クラスではついていくので精一杯だったんですけど、
バルクホルン先生に教えてもらってから少しずつみんなに追いついてきたみたいで、それで勇気を出して話かけてみたら
仲良くなれたんです!!」


バルクホルン「そうか、それはよかったじゃないか!」


宮藤「これも先生のおかげです。本当にありがとうございました」


バルクホルン「いや、私は自分の仕事を遂行したまででだな//」ポリポリ


宮藤「でも、先生じゃなかったら私ここまでできるようになってないと思います。だから、やっぱり先生のおかげです」


バルクホルン「宮藤・・・(なんてかわいいやつなんだ)」ドキュン


(ん?夏の新メニュー、バクドナルドか)



「宮藤、この後ちょっと時間あるか?」


宮藤「この後ですか?はい、大丈夫ですけど」



バルクホルン「それじゃああれを食べに行かないか?おごるぞ」


宮藤「え、いいんですか!?」


バルクホルン「あぁ、お前は本当によくがんばってるからな」

284: 2012/04/22(日) 20:50:32.57 ID:CPt0PWaA0
~店内~


店員「お待たせしました」


宮藤「先生、来ました、来ましたよ!」


バルクホルン「落ち着け宮藤」


宮藤「でも私、こういうお店あんまり来たことないから」


店員「ごゆっくりどうぞ」ニコ


バルクホルン「ありがとう」

285: 2012/04/22(日) 20:59:32.38 ID:CPt0PWaA0


バルクホルン「それでクリスのやつは一人で見れもしないのに呪いのビデオなんて借りてくるんだぞ。
まったく、困ったものだ」


宮藤「あははははwwww、でもその気持ち少し分かります。一人じゃ無理だけど誰かと一緒だったら
大丈夫なんですよね」


バルクホルン「あんな気色の悪いものを無理に見せられる私の身にもなってみろ、あれは拷問だな」


宮藤「そこは姉として付き合ってあげましょうよ、クリスちゃんはきっと先生のことをものすごく頼りにしてるんだと思います」


バルクホルン「そうだな、まぁ、あれくらないなら//」


ウィーン


「いらっしゃいませ~」

286: 2012/04/22(日) 21:03:18.50 ID:CPt0PWaA0

宮藤「それでお母さんったら浮気だーって」


バルクホルン「ハハハwwwwそんなことがあったかwwww」


「先生、何やってんの?」


バルクホルン「ん?」クル


エーリカ「・・・」


バルクホルン「あっ・・・」

287: 2012/04/22(日) 21:19:44.69 ID:CPt0PWaA0
バルクホルン「やぁ、ハルトマン」


エーリカ「急用って言ったのに・・」


バルクホルン「あぁ、そうなんだ。昨日突然」


エーリカ「そっか・・・どうしても外せないよ用事って言うから何だと
思ったら、他の子とデートしてたんだね」


バルクホルン「おいハルトマン!違うんだ」

288: 2012/04/22(日) 21:20:31.71 ID:CPt0PWaA0
宮藤「あ・・・」


エーリカ「随分楽しそうだったね、私と授業をする時は怒ってばっかなのに」


バルクホルン「ハルトマン、誤解なんだ。実はだな」ぽん



エーリカ「さわるなぁ!!」ガバ


バルクホルン「うわっ、おい!」

289: 2012/04/22(日) 21:20:59.22 ID:CPt0PWaA0
宮藤「あの、先生は悪くないんです。先生は私のことを思って」


エーリカ「うるさい、だまれ!お前の話なんてどうでもいいんだ」



バルクホルン「落ち着いてくれハルトマン、私の話を聞いてくれないか?」ゆさゆさ



エーリカ「うっ・・楽しみにいてたのに・・・先生とクレープ食べに行きたかったのに・・」ポロポロ


バルクホルン「ハルトマン・・・」



エーリカ「先生の・・うそつき」ダッ



バルクホルン「おい待て!!」

298: 2012/04/24(火) 00:41:56.22 ID:DfE4yKBw0
バルクホルン「うぅ・・・どうしてこんなことに」


宮藤「ごめんなさい、私のせいだ・・」


「私が調子に乗って、先生にご飯おごってもらったりしたから・・・うわぁ~~ん」ぽろぽろ


バルクホルン「泣くな宮藤、ちょっとした誤解が生じただけだからな、
ちゃんと話せばあいつも分かってくれる。大丈夫だからな」サスサス



宮藤「はい・・」グス

299: 2012/04/24(火) 00:42:24.51 ID:DfE4yKBw0
~後日~


バルクホルン(う~ん、ハルトマンのやつ遅いな。もう授業開始時刻から20分も過ぎて
いるというのに・・・)



エーリカ(先生の・・嘘つき)



バルクホルン(まだあのことを根に持っているのだろうか)


パカ


(メールを何通か送ってみたが、返信はなし・・)



バルクホルン「はぁ~・・・」


結局この日ハルトマンが塾に姿を見せることはなかった。


300: 2012/04/24(火) 00:43:04.85 ID:DfE4yKBw0
~さらに後日~


塾長「2回連続で欠席とはね~~、何か連絡とか入ってた?」


バルクホルン「いや、何通もメールを送ってはいるのだが、全く返信が来ないんだ」


塾長「そっか、分かったよ。じゃあ今日はもう遅いし、明日ハルトマンさんの家に電話してみるよ」


バルクホルン「お願いします」

301: 2012/04/24(火) 00:48:07.43 ID:DfE4yKBw0
~夜道~

バルクホルン(ハルトマンめ、いくらなんでも授業を2回連続で欠席なんてあんまりじゃないか)


(だけど、今回のことは私の不注意で起こったことでもあるからな、しっかり反省しないと・・・)


エーリカ(エヘへ♪じゃあ約束だからね~、バイバイ)


バルクホルン(うぅ・・・もし、これでもう2度とハルトマンが来ないなんてことはないよな)


(そんなことは断じて許さないぞ!!・・・あいつと話がしたい)トボトボ



305: 2012/04/25(水) 19:24:05.34 ID:cT6+zupS0
バルクホルン「ん?」


エーリカ「」


バルクホルン(いた!ハルトマンめ塾にも来ないでこんな時間に何をしている!?これはお説教が必要だな)


(ちょっと待て、誰か来たぞ)

306: 2012/04/25(水) 19:25:15.76 ID:cT6+zupS0
???「悪い、待たせちゃったかな?」


エーリカ「ううん、私も今来たとこだよ」ニコ


バルクホルン(親しげに何か話ているようだが、あいつはハルトマンの友達か?えらくチャラそうなやつだな)



???「それじゃあ行こうか」ガシ


バルクホルン(あいつ!ハルトマンの肩を抱いたぞ!!あんな破廉恥なこと、許さないぞ)サッ

307: 2012/04/25(水) 19:25:40.18 ID:cT6+zupS0
エーリカ「うん!今日はどこ連れてってくれるの?」



マルセイユ「フフン、それは着いてからのお楽しみさ♪悪いがもうちょっと待ってくれ、タクシーがすぐ来るはずだから」



エーリカ「え?タクシーなんか呼んでお金大丈夫なの!?」


マルセイユ「ハルトマンとデートができるんだ。これくらい安いもんさ」」


エーリカ「へへ、ありがと」

308: 2012/04/25(水) 19:26:08.37 ID:cT6+zupS0

マルセイユ「今日は夜通し遊ぶからな、ちゃんと昼寝はしてきたか?」


エーリカ「うん!学校も塾もサボっていっぱい寝てきたよ」


マルセイユ「ハハ、そりゃあいい」


バルクホルン「おい、お前たち」


エーリカ「あっ、先生・・・」


マルセイユ「ハルトマン、お前の知り合いか?」


エーリカ「うん、塾の先生だよ」


マルセイユ「ほぉ」

309: 2012/04/25(水) 19:26:39.35 ID:cT6+zupS0
バルクホルン「ハルトマン、お前は塾をさぼってこんなところで何してるんだ?」


エーリカ「先生には・・・関係ないし」


バルクホルン「関係ないだと?私はお前の講師だぞ」


エーリカ「もう塾なんかやめる」


バルクホルン「何をバカなこと言っている!!」


エーリカ「!!」ビク



バルクホルン「悪いがそこのお前、こいつは私の教え子で
今は大事な時期なんだ。受験が終わるまでこいつにちょっかいを出すのはやめてくれ。


マルセイユ「それはできないね」

310: 2012/04/25(水) 19:27:09.95 ID:cT6+zupS0
バルクホルン「何だと!?」


マルセイユ「ハルトマンは私の彼女なんだ、それをお前にとやかく言われる筋合いはない」


バルクホルン「さっきも言ったが今は受験を控えている大事な時期なんだ!!
恋人ならどうしてそれを応援してやれない」


マルセイユ「応援してるさ。だからこうやってデートして気を紛らわしてやってるだろ?」


バルクホルン「今はそんなことやってる場合じゃないんだ。それにハルトマンは未成年だぞ。
見たところお前もだな。こんな時間に外を出歩くなんておかしいぞ」


マルセイユ「こんな時間って、まだ11時じゃないか。これくらい普通だろ」



バルクホルン「えぇい、このわからずやめ!!もういい、とにかくハルトマンは連れて帰らせてもらうぞ。
ほら、いくぞハルトマン」グイ


エーリカ「いーやーだー」ズルズル


マルセイユ「おいやめろ!ハルトマンが嫌がってるだろ」ドン


バルクホルン「うっ!!」バタン


エーリカ「あっ・・・先生、大丈夫?」

311: 2012/04/25(水) 19:27:39.51 ID:cT6+zupS0
キキィ


シャーリー「うい~~っす、リべリオンタクシーだけどハンナ・マルセイユさんっている?」


マルセイユ「あぁ、私だ。ほら、タクシーが来たぞ。乗るんだハルトマン」


エーリカ「う、うん・・・」


パタン


バルクホルン「待て・・目を覚ますんだハルトマン!!お前はそんなやつと一緒にいるべきじゃない」


エーリカ「・・・」


シャーリー「なんか取り込み中みたいだけど大丈夫だった?」


マルセイユ「あぁ、問題ない。クラブAFURIKAまでだ、出してくれ」


シャーリー「了解」

312: 2012/04/25(水) 19:28:07.57 ID:cT6+zupS0
バルクホルン(くそっ・・・あんなやつに大事なハルトマンを取られてたまるか)


「タクシー、こっちだ!」


ブウウゥン、キキィ


もっさん「はっはっは、坂本タクシーだ。どちらまで?」


バルクホルン「あのタクシーを追ってくれ」


もっさん「なに?お前はストーカーか?」


バルクホルン「いいから出せぇ!!」


もっさん「ちょっとした冗談じゃないか、そんなに怒らんでもよかろう」


ブウウゥーン

313: 2012/04/25(水) 19:28:56.01 ID:cT6+zupS0
マルセイユ「後ろのタクシー、私たちを追ってきてるな」


エーリカ「え?」


マルセイユ「おそらくお前の先生だ。まったく、しつこいやつだよ」


エーリカ(先生・・・)


マルセイユ「おい、もっとスピードを上げれないのか?」


シャーリー「はい?あぁ~、お急ぎですか?」


マルセイユ「あぁ、後ろのタクシーを振り切ってくれ。そしたら運賃は2倍払おう」


シャーリー「本当か!?よーし、じゃあ飛ばすからな!シートベルトはちゃんと閉めておいてくれよ」


ギュイイーン!!!!


エーリカ「うわぁ」


シャーリー「ほら、どいたどいたぁ!リべリオンタクシーのお通りだ」

314: 2012/04/25(水) 19:29:35.95 ID:cT6+zupS0
もっさん「む、スピードを上げたな。さすがに気づかれたか」


バルクホルン「頼むぞ、あなたが頼りなんだ」


もっさん「あぁ、だがここは最近よく警備がはってるからな。捕まらなければいいが」


ギュイイーン!!!

315: 2012/04/25(水) 19:29:59.43 ID:cT6+zupS0
シャーリー「お、向こうもスピード出してきたな。おもしれーwwwwww」


マルセイユ「随分余裕だな、言い忘れたが追いつかれた場合運賃は払わないからな」


シャーリー「マジかよ!お客さんそりゃないって~、うちはこれで生活してるんすよ」


マルセイユ「ならしっかりやってもらおう、プロなら結果で勝負だ」


シャーリー「もぉ~、お客さんにはかなわないな~。そんじゃちょっと抜け道使いますね」

316: 2012/04/25(水) 19:30:34.40 ID:cT6+zupS0
バルクホルン(進路を変更した?あいつ、ハルトマンをどこへ連れていく気だ」


もっさん「まずいな」


バルクホルン「どうした?」


もっさん「覆面パトカーだ、やはりはっていたらしい」


ウ~~~


竹井「そこのタクシー、止まりなさい。スピード違反です」


もっさん「ちっ、やはり来たか」


キキィ


バルクホルン「おい!前のタクシーは左の路地に入ったぞ」


もっさん「すまん、私も捕まりたくないのでな。ここは逃げさせてもらう」


ブウウゥーン


バルクホルン「な、何だとぉ!?」


竹井「こら、そこのタクシー、おとなしく言うことを聞きなさい」


バルクホルン(くっ・・・、もう少しだったのに)シュン


もっさん「どうした?そんな暗い顔をして、警察とのカーチェイスを
特等席で楽しめるんだぞ。せっかくなんだから楽しんだらどうだ?はっはっは!!wwwwww」


バルクホルン「バカかお前は!?」


317: 2012/04/25(水) 19:31:03.03 ID:cT6+zupS0
キキィ


シャーリー「ふぅ~、お客さん着きましたよ。追ってもないし、約束通り運賃は倍払ってもらうよ」


マルセイユ「あぁ、ご苦労だったな」パサ

ノ(諭吉さん)


シャーリー「まいど、そんじゃ5800円のお返しだね。ちょっと待ってね」ガサゴソ


マルセイユ「お釣りはいらない」


シャーリー「えぇっ!!い、いいんすか!?」


マルセイユ「あぁ。それで何かうまいものでも食ってくれ」


シャーリー「でも、こんなに・・・」


マルセイユ「いいって言ってるだろ。私は万札以外持ち歩かない主義なんでね」キラン


シャーリー「はぁ・・・じゃあ、ありがたくもらっときまーす!!そんじゃ、楽しんできてくださいね」


ブウゥーン


マルセイユ「まったく、騒がしいやつだ」

318: 2012/04/25(水) 19:31:25.30 ID:cT6+zupS0
マルセイユ「ハルトマン、今日はこのクラブで遊ぶぞ。ここは私のお気に入りなんだ」


エーリカ「うん・・・」


マルセイユ「どうした、酔ったのか?」


エーリカ「いや、そういうわけじゃないんだけど」


マルセイユ「まだあいつのことを気にしているのか?」


エーリカ「・・・」


マルセイユ「ハルトマン、気持ちは分かるが今は私と遊んでるんだ。私だけを見てくれないか?」ギュ


エーリカ「あっ//」


マルセイユ「な、ハルトマン」


エーリカ「うん」

319: 2012/04/25(水) 19:31:58.59 ID:cT6+zupS0
~翌日~


バルクホルン「何だって!?ハルトマンが帰ってないだと」


塾長「うん、でも親御さんはエーリカに全て任せてあるからってあんまり心配してないんだよね、放任主義ってっていうのかねぇ」


バルクホルン「・・・」

~回想~


エーリカ(でもさ、私にとっては無意味じゃないんだよ。だからここに来てる)

ミーナ(あの子の表情よ。私が授業を受けもっていた時は
あんなに明るい顔を見せてくれたことはなかったわ。あなたとの何気ない会話が
あの子にとっては楽しい時間なのね)

エーリカ(先生の・・うそつき)

320: 2012/04/25(水) 19:32:30.24 ID:cT6+zupS0
バルクホルン(ハルトマン、お前はずっとさみしかったんだな)


(それなのに私は・・・)


(何をやってるんだ!!あいつの一番近くにいたはずなのに、ハルトマンのことをなんにも分かってないじゃないか)ダン


塾長「一応、帰ったらこっちに連絡するように頼んでおいたけど、心配だねぇ」


バルクホルン「塾長、すまないがしばらく休暇をもらうぞ」


塾長「え?しばらくって」


バルクホルン「ハルトマンを連れ戻すまでだ!!」

(引き受けたぞ、私はこれからお前の本当の専属講師になってやる。待っててくれ、ハルトマン)


ガチャ


塾長「ちょっと、バルクホルン先生!!」

321: 2012/04/25(水) 19:32:58.16 ID:cT6+zupS0
その後、トゥルーデお姉ちゃんは数日に渡って街に、学校に、公園に、様々なところを探し続けたが、ハルトマンを見つけることはできなかった。


クリス「お姉ちゃん、最近すごく忙しそうだけど何やってるの?」


バルクホルン「お前には関係ない。早く学校に行かないと遅刻するぞ」


クリス「毎日いつ休んでるの?今日も仕事なの?」


バルクホルン「どくんだクリス、お前は余計なことは気にせず学業にいそしめばいいんだ」


クリス「どかないよ!今日は仕事休んで、お願い、お姉ちゃん」


バルクホルン「それはできない。私は行かなければいけないんだ」


クリス「ダメだって」ギュー


バルクホルン「離せ!」ドン


クリス「きゃあ」


バルクホルン「す、すまないクリス、立てるか?」


クリス「うっ・・・もうお姉ちゃんなんか知らない!勝手にすれば」ダッ


バルクホルン「あっ・・・」


バタン

322: 2012/04/25(水) 19:33:24.37 ID:cT6+zupS0
~街~


バルクホルン「ダメだ。見つからない」


「ハルトマン、お前は一体どこにいるんだ?」


ドン!!


バルクホルン「ぐぁっ」


男A「ってーな、どこ見て歩いてんだよバカヤロ!!」


バルクホルン「す、すまない。私が不注意だった」


男A「気ぃつけろ」


男B「ハハハ、かわいそーに」


男A「いいんだよあんなやつ」


バルクホルン「・・・」


(うぅ・・・何もかもうまくいかない。この前までは、順調だったのに)


(私が浮かれて宮藤を飯なんかに誘うから)


(バカだな・・・私は)ぽろぽろ

323: 2012/04/25(水) 19:34:00.57 ID:cT6+zupS0
バルクホルン「ハルトマァン、わだしが悪かった」


「だからお願いだ、お願いだから出てきてぐれぇ」ぼろぼろ



子ども「ママ、あの人泣いてるのよ」


母「見ちゃいけません」


324: 2012/04/25(水) 19:34:36.98 ID:cT6+zupS0
バルクホルン「ぐふぅ・・・うっう」ぽろぽろ


???「どうして泣いているの?」


バルクホルン「?」クル


ノ(ハンカチ)


サーニャ「これ、使って」

330: 2012/05/22(火) 00:48:09.25 ID:YFRFDwPa0
~某事務所~

エイラ「う~ん、なんとなく探偵事務所始めてみたけど、全然仕事がないんダナ。これじゃサーニャを養っていけないじゃないカ」


「そう言えばサーニャのやつどこへ行ったんだ?買い物にしては遅い気が・・・」


「まさか誘拐か!?これは大変だゾ、待ってろサーニャ!!今すぐ行くからナ」


ガチャ


エイラ「!?」

331: 2012/05/22(火) 00:56:17.78 ID:YFRFDwPa0

サーニャ「ただいま」


エイラ「おお、サ~ニャア・・どこ行ってたんだ!?遅いから心配してたんだゾ」


サーニャ「ごめんねエイラ、でも私は大丈夫よ」


バルクホルン「・・・」


エイラ「ん?何だお前?」


バルクホルン「うぅ・・・」


エイラ「おい、何か言えヨ」ジト


バルクホルン「うっ・・ぐす」ポロポロ


エイラ「お、おいおい、何で泣くんだヨぉ!?」


サーニャ「エイラ、ダメじゃない。困っている人には優しくするものよ」


エイラ「わ、分かったヨ。話を聞くから泣きやめよナ」

332: 2012/05/22(火) 01:07:08.25 ID:YFRFDwPa0

~~~~
~~~~


エイラ「つまり教え子がずっと行方不明で途方に暮れていたわけか」


バルクホルン「あぁ、さっきは取り乱してしまってすまなかった・・」


サーニャ「エイラ、何とかならない?」


エイラ「う~ん、そうダナー。私のタロット占い式調査を使えば見つかるかもしれないナ」


バルクホルン「ほ、本当か!?」パァ


エイラ「あぁ、もちろんだ。私に任せておけ」エッヘン


バルクホルン「ありがとう、ありがとう。どうか、よろしく頼む」ぺこ


エイラ「その代わり、見つけたら報酬は払ってもらうからナ」


バルクホルン「え?」


サーニャ「エイラ!これは人助けよ。お金を取るなんてあんまりだわ」


エイラ「わ、わかったよ~、今回はサーニャに免じて特別ウルトラ大サービスでタダにしてやル」


バルクホルン「すまない、恩に着るぞ」


サーニャ「困っている人を見捨てることなんてできないから」ポン


エイラ「・・・(なんか納得いかないんダナ)」

333: 2012/05/22(火) 01:39:45.81 ID:YFRFDwPa0

エイラ「これが探しているやつの写真カ」


バルクホルン「そうだ。名前はエーリカ・ハルトマン。小さくて子供っぽいが18歳で来年受験を控えている」


エイラ「ふ~ん」



エイラ「それで他に特徴は?」



バルクホルン「お菓子と寝ることが大好きみたいだ」


エイラ「なんだソレ、本当に子どもっぽいな。そいつが行きそうなところは・・・一通り捜したと」


バルクホルン「あぁ、何日も足を棒にして捜し回ったが・・・見つからなくて」グス


サーニャ「大丈夫?お茶入れたから飲んで」


バルクホルン「ありがとう」ズズー


エイラ「う~ん、困ったな。最後に見たのはいつダ?」


バルクホルン「1週間ほど前だ。塾に来ないでデートの待ち合わせをしていたところにちょうど出くわして、追いかけたんだが逃げられてしまった」



エイラ「デート?つまり相手方もいたっていうことカ?」


バルクホルン「あぁ、長身でピンクの髪をしていた。一見大人っぽかったが、まだ学生だと思う」


サーニャ「長身でピンクの髪・・」


エイラ「どうしたサーニャ?」


サーニャ「もしかしてその人かなりチャラそうな人でしたか?」


バルクホルン「その通りだ。夜だというのにサングラスをかけていた。スター気取りかまったく」


サーニャ「やっぱり、私その人知ってるわ。この前街を歩いていと『やぁ子猫ちゃん、私とお茶しないかい?』って声を
かけられたわ」


エイラ「な、そいつ、サーニャをナンパしてやがったのカ!?許せないんダナ」


サーニャ「ねぇエイラ」


エイラ「ん?あぁ、分かってる。そのナンパ野郎を見つければ、ハルトマンもセットで見つかる可能性が高いってことダナ。サーニャ、そいつはどこでナンパしてきたんだ?」


サーニャ「ロマーニャ通りの横須賀筋商店街よ」


エイラ「そこだ!!」





334: 2012/05/22(火) 01:50:29.77 ID:YFRFDwPa0

バルクホルン「二人とも、ありがとう。礼は後日改めてさせてもらう」ダッ


エイラ「おい待てヨ、タロット占い式調査はここからが本番で」


ガチャ


エイラ「コラ、ちゃんと聞いてけよナー!!」


サーニャ「行っちゃったわね、無事見つかるといいけど」


エイラ「」ペラ


「運命の輪・・正位置は一時的な幸運、逆位置は誤算、不運。これはちょっとマズイかもナ」

335: 2012/05/22(火) 02:06:34.69 ID:YFRFDwPa0


バルクホルン「はぁ・・・はぁ・・(ここは盲点だった。そう言えばミーナからもここは開発が進んでいて
若者に人気なスポットになりつつあると聞いていたんだったな)」


ルチアナ(やっぱりここを歩いている人はセンスがいい人が多いな、見ているだけでファッションの勉強になりますね)キョロキョロ


バルクホルン「ん?」


ルチアナ(あ!目が合っちゃった。あの人は・・ちょっと地味かな)クスクス


バルクホルン(む、人のことをチラチラ見て笑うなんて、失礼なやつだ)


「フン」スタスタ


ルチアナ(あっ・・怒っちゃった。あの人には悪いことしちゃったな)


トントン


ルチアナ(ひぃっ!?肩をたたかれた)クル


マルセイユ「あっはっはwwwwそんなに驚かなくてもいいじゃないか」


ルチアナ「な、何ですか!?あなたは・・誰ですか!?」


マルセイユ「私はマルセイユ、街を歩いていると君に目を奪われてしまってね」


ルチアナ「は、はぁ・・・」


マルセイユ「そこで、少しお茶でも飲みながら話さないかい?」キラン


ルチアナ「」ドキーン


「この人、かっこいいかも//」


マルセイユ「さぁ、行こうか」スッ


ルチアナ「はい//」



336: 2012/05/22(火) 02:31:22.05 ID:YFRFDwPa0
~喫茶店~


マルセイユ「誘っておいて言うのもなんだが、迷惑じゃなかったか?」


ルチアナ「い、いえ//」


マルセイユ「そうか、それなら私も勇気を出して声をかけてよかったよ(フフン、ちょろいな。
この子はもう完全に私にゾッコンみたいだ。ナンパされたことなかったのか?)


ルチアナ「あの、えと・・//」


マルセイユ「おいおい、そんなに固くなることないだろう。そうだ、何か注文しよう。好きなのを頼むといい」スッ


加東「はい、今お伺いします(出たわねマルセイユ・・最近見てないと思ったら)」


マルセイユ「モカフラペチーノを頼む、君は何にする?」


ルチアナ「え、えと・・ごめんなさい。ちょっと待ってもらっていいですか?ごめんなさい」


マルセイユ「あぁ、ゆっくり選ぶといい」


加東(かっこつけちゃって、それに注文は決まってから呼んでよね)


ルチアナ「どれがいーかな~」


加東「いいわねマルセイユ、また女遊び?」コソ


マルセイユ「ん?」


ルチアナ「迷うな~」キョロキョロ


加東「かわいそうに、こんな純粋そうな子まで」


マルセイユ「放っておいてくれ、お前には関係ない」


加東「関係ないか・・・元恋人同士でも?」


マルセイユ「う・・・」


ルチアナ「あ、すみません、メロンクリームソーダをお願いします」


加東「メロンクリームソーダですね、かしこまりました」ニコ


「少々お待ちくださいませ」スタスタ


ルチアナ「あの人と何か話てたみたいですけど、お知り合いですか?」


マルセイユ「いや、ちょっと顔なじみなだけさ。それより名前を聞いてなかったね」


ルチアナ「私はー

337: 2012/05/22(火) 02:42:28.81 ID:YFRFDwPa0

カランカラン


「ありがとうございましたー!!」


マルセイユ「さぁ、これからどうしよっか?」


ルチアナ「すみません、私はそろそろ帰らなくちゃ」


マルセイユ「そうか、残念だな」


ルチアナ「すみません」


マルセイユ「いや、謝ることなんてない。また会えるよな?」グイ


ルチアナ「は、はい//こんな私でよければまた」


マルセイユ「フフ、それじゃあなルチアナ、気を付けて帰れよ」


ルチアナ「はい、それではまた」トロ~ン


マルセイユ(完全におちたな。やろうと思えばすぐに部屋につれこむこともできたわけだが、まぁ今日はいい。
楽しみは次にとっておこう)


(さて、私も帰るか)


トントン


(ん?ルチアn)クル


バルクホルン「やっと見つけたぞこのナンパ魔め!!」

341: 2012/05/23(水) 04:46:35.07 ID:imAdgkv20
>>339 バルクホルン「ありがとう、正直あんな形で終わらせてしまって待っていてくれているとは思っていなかったぞ」

>>340 マルセイユ「もちろんどっちも本編だ!私は世界一だからな」ドヤ

342: 2012/05/23(水) 04:48:22.47 ID:imAdgkv20
マルセイユ「や、やぁ(やばいな・・・やっぱりこの辺をウロウロするのはマズかったか)」


バルクホルン「マルセイユ、覚悟しろ」


マルセイユ「!?」


「どうして、私の名前を!?」


バルクホルン「お前をここらへんじゃ有名みたいじゃないか。
1人で歩いている女の子に当たりかまわず声をかけ巧みに口説き落とすナンパ魔だってな」


マルセイユ「な、私はそんなことしていない(ちっ、そこまでバレていたとは)」



バルクホルン「しらばっくれても無駄だぞ!私はお前を許さないぞ」



マルセイユ「・・・(なんとか逃げなくては)」


バルクホルン「さぁ、お前も年貢の納め時だ」ワナワナ

343: 2012/05/23(水) 04:48:49.25 ID:imAdgkv20
マルセイユ「ま、待て!違うんだ。あ、えっと・・み、見ろ!!金環日食だ」ビシ


バルクホルン「なんだって!?」


マルセイユ(よし!今のうちに)ソロ~リ


バルクホルン「どこにも見えないじゃないか」キョロキョロ


マルセイユ「」ダッ


バルクホルン「お、おい待てぇっ!!」


マルセイユ「やなこった」シュタタタ

344: 2012/05/23(水) 04:49:47.33 ID:imAdgkv20
バルクホルン「・・・」ニヤ


「バカめ、お前が小細工をして逃げ出すことなど計算済みだ」


ピピ


「商店街からドンドン離れていくな。フン、予想外の出来事であいつもビビったか」


「エイラが貸してくれた探知機、これがあればあいつがどこにいるかなんて一目瞭然だ」

345: 2012/05/23(水) 04:50:23.51 ID:imAdgkv20
~喫茶店~


エイラ「バルクホルンのやつ、見事に逃げられたんダナ」


サーニャ「作戦通りね」


エイラ「あぁ。最初に肩をたたいてマルセイユにさりげなく探知機をつける。
そして適当にスキを与えてわざと逃がす。あとは逃げ切れたと思って油断しているところに
突撃ダ」


サーニャ「でも、なんでわざと逃がす必要があったの?」


エイラ「それわナ、相手はあの手この手で乙女を手玉に取るやつなんだゾ。
バルクホルンが正攻法でハルトマンを出せって言ったところで、うまくはぐらかされて
逃げられるのがオチなんダナ」


サーニャ「なるほど」


エイラ「どうだサーニャ?惚れ直したカ?ナハハハ」


サーニャ「うん、素敵よエイラ//」


エイラ「お~そうかそうか!!ついにサーニャも私に//」


加東「お客様、そろそろ閉店ですのでお会計をお願いしてよろしいでしょうか?」


エイラ「ん?あぁ、ちょっと待ってロ」ゴソゴソ


「あれ?」ゴソゴソ


「何でだ!?確かに持ってきたハズなのに」


サーニャ「エイラ・・・」


エイラ「さ、財布がないんダナ!?!?」


「お、お~~いバルクホルン!!ちょっと助けてくれェ」


サーニャ「やっぱり、かっこ悪い・・・」

346: 2012/05/23(水) 04:51:01.74 ID:imAdgkv20
マルセイユ「ふぅ、危なかった。しばらくあの近辺には出歩けないな」


ガチャ


マルセイユ「ただいま」


エーリカ「おかえり、ハンナ」ニコ


マルセイユ「起きていたのか」


エーリカ「うん、30秒くらい前にね、ふぁ~あ」


マルセイユ「アハハ、お前はちょっと寝すぎだ」


エーリカ「今日もどこか行ってたの?」


マルセイユ「あぁ、ちょっとな(まさか、他の女の子と遊んでたなんて言えないな)」


「ほらハルトマン、お前が好きなお菓子をいっぱい買って来たぞ。一緒に食べよう」


エーリカ「わ~~い、ハンナ大好きー♪」


347: 2012/05/23(水) 04:51:36.14 ID:imAdgkv20
バルクホルン(エイラめ・・頼りになると思っていたのに、財布を忘れたから
代金を払ってくれだと?やれやれ)


ピピ


(よし、もう少しだな。待ってろハルトマン。今助けに行くからな)

348: 2012/05/23(水) 04:54:10.95 ID:imAdgkv20
テレビ「右ひじ左ひじ交互に見て~♪」


エーリカ「アハハ、おもしろ~いww」


マルセイユ「なんだこいつは?」


エーリカ「最近流行ってるんだよ、CMとかにも出てるし」


マルセイユ「ほぉ、しかし見るからに一発屋で終わりそうだな」


prrrr♪


(ん?ルチアナからメール)

ーーーーーーーーーーーーーー

from ルチアナ


件名 こんばんわ


マルセイユさん、こんばんわ。

今日はいきなり声をかけられて少しビックリしたけど、とても楽しい時間を過ごせました☆★

家に帰ってからもなんか心がポカポカします。とても幸せな気分です。

また近いうちに会いたいです・・・おやすみなさい。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

349: 2012/05/23(水) 04:54:57.87 ID:imAdgkv20
マルセイユ(かわいいやつめ、次会った時はよ~くかわいがってやらないとな)ニヤニヤ


エーリカ「な~に見てんの?」ギュッ


マルセイユ「お!?い、いや何でもないぞ、ハハハ(危なかった・・・)」サッ



エーリカ「なんで隠すのさ?」


マルセイユ「それは・・えっと、お前が突然割って入ってきたからビックリしたんだ」


エーリカ「・・・」ジー


マルセイユ「・・・」


テレビ「ワイルドだろ~~?わははははwwwwww」


マルセイユ「つ、つまらないこと気にするな、ほら!!テレビおもしろいぞ」


エーリカ「ハンナ、私たち付き合ってるんだよね?隠し事やめてよ」


マルセイユ「私は何も隠してなんかいない!」」


エーリカ「じゃあなんでそんなにムキになるの?いつものハンナはもっとクールだよ」


マルセイユ「それはお前が変な言いがかりをつけてくるからじゃないか」


エーリカ「だってハンナ、絶対何か私に隠してるもん」


マルセイユ「だから何も隠してないって言ってるだろ!!」


エーリカ「!?」ビク


マルセイユ「あっ・・・すまんハルトマン。大きな声を出してしまった」


エーリカ「もういいよ・・・うっ、グス・・・・ハンナのバカ!!」ダッ


マルセイユ「おい、どこ行くんだ?」


ガチャ

350: 2012/05/23(水) 04:55:22.30 ID:imAdgkv20
マルセイユ「やれやれ」


カチャン、シュボ(たばこに火を点ける)


マルセイユ「・・・(やっぱり私は本気の恋愛は向いてないのかもな」


prrrrr♪


(ん?ライーサか)





マルセイユ「久しぶりだな、どうした?」


ライーサ「実は今近くまで来てるんだけど、会いたいなって思って」


マルセイユ「あぁ、いいぞ。私の部屋まで来てくれ」


ライーサ「分かったわ、すぐ行くわね」



351: 2012/05/23(水) 04:57:20.55 ID:imAdgkv20
ガチャ


ライーサ「ごめんね、急に」


マルセイユ「かまわないさ、上がってくれ」


ライーサ「久しぶりね、元気してた?」


ギュッ


ライーサ「ちょ、ちょっとティナ?」


マルセイユ「・・・」


ライーサ「あなた・・何かあったの?」


マルセイユ「頼む、しばらくこのままでいさせてくれ」


ライーサ「もう、仕方ないわね」ナデナデ

353: 2012/05/24(木) 04:32:36.45 ID:yU6VkuxP0

ライーサ「どう?少しは落ち着いた?」


マルセイユ「あぁ、すまないなライーサ。こうやって弱い私をさらけ出せるのはお前だけだよ」


ライーサ「ティナ・・・」


マルセイユ「」チュッ


ライーサ「あっ//そんな、卑怯だわ」


マルセイユ「いいだろ?今日は少し激しいと思うが我慢してくれ」


ライーサ「もう、好きにしていいわ//」


ガバッ(ベッドイン)

354: 2012/05/24(木) 04:40:12.97 ID:yU6VkuxP0


バルクホルン(やっと着いたぞ、それにしてもあいつはこんないいマンションに住んでいるのか?
セキュリティが厳重で侵入するのに苦労したぞ)


ツカツカ


ピピ


~501号室前~


バルクホルン(ここだな、さぁ追いつめたぞ)


「あっ・・・ティナ・・だめぇ//」


バルクホルン「ん?中から何か聞こえてくるぞ」ピタ


「あっ・・いい・・・・すごく・・気持ちぃ//」



バルクホルン「これは・・・」


(ハルトマンが襲われてるいる!!)



355: 2012/05/24(木) 04:46:56.55 ID:yU6VkuxP0

マルセイユ「どうだ?気持ちいいかライーサ」


ライーサ「うん・・すごく、いい//」


マルセイユ「そうだろう、なんたって私は世界一だからな」キリッ


ドンドン!!


「おい、ここを開けろー!!」




356: 2012/05/24(木) 04:47:25.02 ID:yU6VkuxP0
ライーサ「ちょっと、何よこんな時に・・・」



「マルセイユ~~、そこにいるのは分かってるんだ!!早く開けろ!!そしてハルトマンを返せ~!!!」ドンドン



マルセイユ(あいつめ・・・こんなところまで)


ドンドン!!


ライーサ「すごい怒ってるみたいだけど、あなたの知り合いじゃないの?」


マルセイユ「ちっ」





357: 2012/05/24(木) 04:53:21.86 ID:yU6VkuxP0

マルセイユ(どうする?確かに振り切ったはずなのに私の家までつきとめられた。
ここで居留守を使ったところで、あいつはまた私を追ってくるだろう)


ライーサ(ティナの表情が険しい・・・は!!)


(もしかして、さっき私に泣きついてきたのもあれが原因かもしれない)


ドンドン!!


「早く開けんかー!!」


ライーサ「ティナ、私が行くわ」スタ


マルセイユ(あ・・・)

358: 2012/05/24(木) 05:04:54.69 ID:yU6VkuxP0

ガチャ


バルクホルン(開いた、ついに観念したか)


ライーサ「どちら様ですか?」キッ


バルクホルン(あれ?マルセイユじゃない・・だが髪があいつと同じピンク色だな。妹か?)


「私はゲルトルート・バルクホルン、ここに小柄で金髪な女の子がいるハズだ。会わせてくれ」


ライーサ「小柄で金髪な女の子?そんな子はいないわ」


バルクホルン「それならマルセイユを出してくれ、話がある」


ライーサ「あ、あなたはティナとどういう関係なんですか?」


バルクホルン「大人の事情でお前に話すのは控えておく。さぁ、早くマルセイユを出せ」



359: 2012/05/24(木) 05:10:48.50 ID:yU6VkuxP0

ライーサ「お断りします!!」


キィー、ガチャ(ドアを閉めようとする)


バルクホルン「おっと、そうはさせんぞ」ガシ


ライーサ「くぅ~~」グイ~


バルクホルン「こんの~」グイ~


ライーサ「あなたホントなんなんですか?迷惑です、帰ってください」グググ


バルクホルン「大事な教え子を取り戻すまでは帰るわけにはいかないね」グググ


マルセイユ「もういい、開けてやれライーサ」

360: 2012/05/24(木) 05:15:42.23 ID:yU6VkuxP0

ライーサ「え?でも・・・」


マルセイユ「いいんだ。ありがとうライーサ、私を守ってくれようとしたんだな」


ライーサ「ティナ・・・」


ガチャ


マルセイユ「参った、お手上げだよ」


バルクホルン「フン、私の勝ちのようだな。中へ入らせてもらうぞ」

361: 2012/05/24(木) 06:18:33.52 ID:yU6VkuxP0
~部屋の中~


マルセイユ「先に言っておくが、ここにハルトマンはいないぞ」


バルクホルン「なら電話かメールで呼び出せ、恋人であるお前が連絡すればあいつは応じるはずだからな」


マルセイユ「それも無理だと思うぞ」


バルクホルン「どういうことだ?」



362: 2012/05/24(木) 06:28:42.51 ID:yU6VkuxP0

マルセイユ「・・・」


バルクホルン「おい、黙ってないで答えろ!!」ガシ


ライーサ「ちょっと」


マルセイユ「さっき喧嘩をしたんだ」


バルクホルン「喧嘩だと?またどうしてそんなことになった?」


マルセイユ「・・・」


バルクホルン「フン、まただんまりか。まぁ大体想像はつくぞ。
どうせ、お前がハルトマンと一緒にいるのにも関わらず、他の女にちょっかいを出していたんだろ?」


マルセイユ「・・・・・」


バルクホルン「おい、図星なのか?違うのなら何か言い返してみろマルセイユ」



マルセイユ「くっ・・・」


バルクホルン「はっ、あきれたな。この前はハルトマンは自分の恋人だから口出しするなとか
言っておいてこのザマか。あまりにもひどすぎるぞ」



363: 2012/05/24(木) 06:51:23.59 ID:yU6VkuxP0

ライーサ「もうそれくらいでいいじゃないですか」


バルクホルン「部外者は黙っててもらおうか」


ライーサ「私は部外者なんかじゃない!!」


バルクホルン「では聞くが、お前はこいつの何なんだ?」


ライーサ「私は・・・ティナの」


バルクホルン「まぁどうでもいい。ひとつ教えといてやる。お前は知らないかもしれないが
こいつはとんでもないやつだぞ」


「自分の目に止まった子には本気で好きでなくても片っ端から声をかけ、その気にさせる。
自身にに恋人がいてもおかまいなしでだ。まったくどういう神経をしているんだろうな?」


ライーサ「やめて」


バルクホルン「しかしそのモデルのようなルックスと、甘い言葉で女はドンドンとりこになり、やがて完全に落ちるわけだ。
だけどこいつは特定の一人の女性を本当に愛していないため、どんなに注意してもどこかにほころびが出て結果的に相手の
女の方から愛想を尽かされる。哀れなものだ」


マルセイユ「・・・」





バルクホルン「

364: 2012/05/24(木) 06:55:34.64 ID:yU6VkuxP0

バルクホルン「マルセイユについて調査をしていて分かったが、こいつが周りから
なんて言われているか知っているか?バカマル出しn」


パァン!!


「痛っ」


ライーサ「やめてって言ってるじゃない!!」

365: 2012/05/24(木) 07:02:15.07 ID:yU6VkuxP0

バルクホルン「目を覚ましたらどうだ?お前も恋人かなにか知らんが
絶対にあと何人か女がいるぞ、お前はその一人として、こいつがちょっと
さみしくなった時に都合よく呼び出して暇を埋め合わせる便利な存在に過ぎないんだぞ」


ライーサ「分かってる・・そんなこと」


バルクホルン「じゃあどうしてそこまでこんなやつに固執するんだ?」


ライーサ「私だってティナが私以外の女の子と仲良くしているのを知ってショックを受けたわ。
私だけを見てほしいと思っていろいろやったけどそれでも無理だった。だからそれが耐え切れなくて
少しの間距離をおいたわ」

366: 2012/05/24(木) 07:07:07.57 ID:yU6VkuxP0

ライーサ「でも分かったの・・やっぱり私は、それでもティナのことが好きなんだって!!」


マルセイユ「!!」


ライーサ「私の前でいつもかっこいいティナ、浮気をごまかそうとするティナ、全部好きなの・・愛してるわティナ」


マルセイユ「くっ・・・ライーサ」



367: 2012/05/24(木) 07:15:53.34 ID:yU6VkuxP0



バルクホルン「・・・」


prrrrr♪


バルクホルン「もしもし、私だ」


「うん・・え?・・・そうか、分かった。すぐに向かう」





バルクホルン「ハルトマンが見つかった。帰らせてもらう」


スタスタ


マルセイユ「!!」


「おい待て!」


バルクホルン「何だ?この浮気魔」


マルセイユ「ぐっ・・・お前はハルトマンをたぶらかした私に何もしないのか!?」



368: 2012/05/24(木) 07:22:47.94 ID:yU6VkuxP0

バルクホルン「殴ってでもほしかったのか?あいにくだが、お前のようなやつには
触れたくもない。それじゃあな」


マルセイユ「・・・」


バルクホルン「おっと、言い忘れていた。今後二度とハルトマンに手を出すな。
もし懲りずにまた手を出すようなことがあればお前はもう終わりだ。私が全力で
お前を社会的に抹頃してやる」ギラ


マルセイユ「」ゾク


バルクホルン「分かったか?」


マルセイユ「あぁ、約束するよ」

369: 2012/05/24(木) 07:29:22.39 ID:yU6VkuxP0

バルクホルン「あともうひとつ、もうナンパや浮気のような品のないマネはやめろ。
お前はどうしてそんなことをするんだ?お前の側には既にこんなにもお前のことを
思っている素晴らしい女性がいるじゃないか」


ライーサ「・・・」ギュッ


バルクホルン「そんな女性を裏切って、傷つけるようなことをしちゃ・・・ダメじゃないか」


マルセイユ「うっ・・・私が、私がバカだった。本当に私はなんてことを・・・」ポロポロ





370: 2012/05/24(木) 07:36:11.87 ID:yU6VkuxP0

バルクホルン「泣いてもお前がやってきたことは決して許されないぞ」


マルセイユ「うわあぁぁ~~ん」ボロボロ


バルクホルン「そんなに後悔するのなら初めからやるんじゃないこのバカ者」


ライーサ「ティナ、大丈夫だから私はずっと側にいるから」ナデナデ


バルクホルン「・・・」


ガチャ

371: 2012/05/24(木) 07:38:08.44 ID:yU6VkuxP0

バタン


バルクホルン(マルセイユ、その子を大事にしろ。もう絶対に泣かすんじゃないぞ)


「・・・・・・」


(さて、ハルトマンの元へ急がねばな)


タッタッタ

373: 2012/05/24(木) 16:44:36.06 ID:yU6VkuxP0

~1週間後~


エーリカ「いや~、もう夏も終わるね~~、夏の終わりってなんでこうも切ないのかな」


バルクホルン「感傷にひたってないで手を動かせハルトマン」


エーリカ「はいはい」サラサラ


バルクホルン「・・・」


「ハルトマン、授業が終わったらちょっと付き合え」


エーリカ「え?何かするの?」



バルクホルン「その・・なんだ、この前言っていたクレープを食べにいかないか?//」



エーリカ「・・・」



バルクホルン「別に、嫌なら断ってもいいんだぞ」



「エヘへ、先生だ~~い好き」ギュッ



バルクホルン「お、おい!!急に抱きつくとだな//」




374: 2012/05/24(木) 16:52:50.57 ID:yU6VkuxP0

マルセイユ「ふぅ、まさかあんなに混むとわ・・・おかげでろくに買い物もできなかった」


ライーサ「そりゃ休日だもの、仕方ないわ」クスクス


マルセイユ「今日は疲れたな、もう休むか」


ライーサ「ダメよ、毎日するって約束でしょ?」ズイ


マルセイユ「あれは、その場のノリっていうか・・さすがに毎日は私の体がもたん」


ライーサ「大丈夫よ、あなたはただ寝てるだけでいいわ」ガバァ



マルセイユ「あっ・・ライーサ//]




375: 2012/05/24(木) 17:06:57.78 ID:yU6VkuxP0

バルクホルン「アルバイト?」全シリーズ 完


クリス「実はもうひとつ、1はお姉ちゃんがガールズバーに入って、ナンバー1のマルセイユさんに
いじめられたり、お客さんにセクハラされながらもがんばる話を書こうと思っていたらしいよ」


バルクホルン「ほぉ、それはどうして実現しなかったんだ?正直ガールズバーなんてあまりやりたいとは思わないが」


クリス「んとね、1はマルセイユさんが大好きで我慢できなくなって無理やり家庭教師編に登場させちゃったらしいよ」


バルクホルン「あきれた・・・あんなチャラチャラしたやつのどこがいいんだが」


マルセイユ「何だと?やるかバルクホルン」


宮藤「あの、私途中から消えましたよね?」


ルチアナ「それを言うなら私もです、あんな役あんまりですよ・・・」


エイラ「サーニャと私をもっと出せー!!」



379: 2012/05/24(木) 19:15:44.52 ID:sVXDeihOo
おつぺりーぬ

引用元: バルクホルン「アルバイト?」