1: 2011/09/05(月) 17:08:47.61 ID:OauPZbeAO
~~♪
女「お、電話。…あれ、非通知?」ピッ
女「はい、もしもし」
??「わ…たザザ……ゃんザー…」
女「はい? えっと、すいません、もう一度お願いします」
??「…ザザザもし…し……ザァァりさん……」
女(電波が悪いのかな? )
「もしもし」
女(え、音がいきなりクリアに―――)
「わたし、メリーさん」
「呪ってやる。絶対に逃がさないんだから」
女「お、電話。…あれ、非通知?」ピッ
女「はい、もしもし」
??「わ…たザザ……ゃんザー…」
女「はい? えっと、すいません、もう一度お願いします」
??「…ザザザもし…し……ザァァりさん……」
女(電波が悪いのかな? )
「もしもし」
女(え、音がいきなりクリアに―――)
「わたし、メリーさん」
「呪ってやる。絶対に逃がさないんだから」
2: 2011/09/05(月) 17:14:31.23 ID:OauPZbeAO
-翌日、学校-
友「で、昨日は一睡もできなかったと」
女「だって! 怖いじゃない!」
友「携帯にかけてくるメリーさんとか、時代も変わってるね」
女「ああもう! 自分にはかかってこなかったからって暢気だなぁ!」
友「暢気なのはまあ仕方ない。それがわたしだから」
女「確かあなたの知り合いお坊さんなんでしょ…紹介してよ」
友「それが、お祓い専門じゃないんだよなぁ…」
女「そんなっ」
友「で、昨日は一睡もできなかったと」
女「だって! 怖いじゃない!」
友「携帯にかけてくるメリーさんとか、時代も変わってるね」
女「ああもう! 自分にはかかってこなかったからって暢気だなぁ!」
友「暢気なのはまあ仕方ない。それがわたしだから」
女「確かあなたの知り合いお坊さんなんでしょ…紹介してよ」
友「それが、お祓い専門じゃないんだよなぁ…」
女「そんなっ」
3: 2011/09/05(月) 17:20:07.94 ID:OauPZbeAO
女「じゃあ私はこのままメリーさんに家宅侵入を許すしかないの?」
友「まずかけてきたのがメリーさんなのかって話から始まるけど」
女「…あー、そうだね。ちょっと早とちりだったのかも」
友「イタ電の可能性あるし。まあ多分メリーさんなんだろうけどね」
女「あなたは今何が言いたかったの!?」
友「ねぇ、この町の噂知ってる?」
女「噂? さあ…生まれも育ちもここだけど聞いたことない…」
友「まずかけてきたのがメリーさんなのかって話から始まるけど」
女「…あー、そうだね。ちょっと早とちりだったのかも」
友「イタ電の可能性あるし。まあ多分メリーさんなんだろうけどね」
女「あなたは今何が言いたかったの!?」
友「ねぇ、この町の噂知ってる?」
女「噂? さあ…生まれも育ちもここだけど聞いたことない…」
4: 2011/09/05(月) 17:24:18.23 ID:OauPZbeAO
友「呪われた橋。とにかく、理由なく飛び込む人が多い。車も何度か突っ込んだ」
女「………」
友「首なしライダー。これは無害かな。夜に道を走り回ってるだけだから」
女「無害かなぁ」
友「最近落雷で倒れたけど首吊りの松…と、まあ色んな噂があるのさ」
女「……それで?」
友「そしてこの学校にも町の噂に負けず劣らず、噂がある」
女「それって」
友「そう、七不思議のことだよ」
女「………」
友「首なしライダー。これは無害かな。夜に道を走り回ってるだけだから」
女「無害かなぁ」
友「最近落雷で倒れたけど首吊りの松…と、まあ色んな噂があるのさ」
女「……それで?」
友「そしてこの学校にも町の噂に負けず劣らず、噂がある」
女「それって」
友「そう、七不思議のことだよ」
5: 2011/09/05(月) 17:29:58.77 ID:OauPZbeAO
女「七不思議は知ってる。先輩からよく聞いたから」
友「わたしもだ。もはや後輩を怖がらせる伝統だよな」
女「まず『真夜中のショパン』」
友「文字通り、真夜中に音楽室で誰かがショパンを弾いている」
女「次に『十三階段』」
友「男子生徒があるはずのない十三段目で自頃した。十三段目を踏むと呪われる」
女「『体育館のバスケットボール』」
友人「放課後の体育館に人がいないはずなのに、ボールをつく音が聴こえる」
女「『トイレの花子さん』」
友人「言わずもがな」
友「わたしもだ。もはや後輩を怖がらせる伝統だよな」
女「まず『真夜中のショパン』」
友「文字通り、真夜中に音楽室で誰かがショパンを弾いている」
女「次に『十三階段』」
友「男子生徒があるはずのない十三段目で自頃した。十三段目を踏むと呪われる」
女「『体育館のバスケットボール』」
友人「放課後の体育館に人がいないはずなのに、ボールをつく音が聴こえる」
女「『トイレの花子さん』」
友人「言わずもがな」
6: 2011/09/05(月) 17:36:46.83 ID:OauPZbeAO
女「『足を引っ張られるプール』」
友「泳いでいると足を引っ張られ、溺れる。水泳部は全然気にしてないけど」
女「『窓にへばりつく幽霊』」
友「窓を開けたものをそのまま落とす」
女「あとは――『魔へ誘う鏡』」
友「踊り場の鏡だな。今はもう壊されたからないけれども」
女「これで全部だよね」
友「いいや、もうひとつあるんだよ。それがね」
女「八不思議じゃん」
友「鏡が壊されたからひとつ減ったとしたら?」
女「……なるほど。あれ? つまり噂が増えたってこと?」
友「そうなるね」
友「泳いでいると足を引っ張られ、溺れる。水泳部は全然気にしてないけど」
女「『窓にへばりつく幽霊』」
友「窓を開けたものをそのまま落とす」
女「あとは――『魔へ誘う鏡』」
友「踊り場の鏡だな。今はもう壊されたからないけれども」
女「これで全部だよね」
友「いいや、もうひとつあるんだよ。それがね」
女「八不思議じゃん」
友「鏡が壊されたからひとつ減ったとしたら?」
女「……なるほど。あれ? つまり噂が増えたってこと?」
友「そうなるね」
7: 2011/09/05(月) 17:40:54.51 ID:OauPZbeAO
友「七不思議は七つあるからこそ七不思議なんだ」
女「ひとつ欠けたら七不思議じゃなくなる…」
友「その通り。――ってわたしもよく知らないから偉そうにできないけど」
女「どんな噂なの?」
友「聞いたことあるんじゃないかな。『さ迷う少女』」
女「あ、ちらっと聞いたけど……詳細不明でつまらないからって流された」
友「むしろ詳細不明なのが怖い気がするんだけどな」
女「まあね」
女「ひとつ欠けたら七不思議じゃなくなる…」
友「その通り。――ってわたしもよく知らないから偉そうにできないけど」
女「どんな噂なの?」
友「聞いたことあるんじゃないかな。『さ迷う少女』」
女「あ、ちらっと聞いたけど……詳細不明でつまらないからって流された」
友「むしろ詳細不明なのが怖い気がするんだけどな」
女「まあね」
8: 2011/09/05(月) 17:44:51.09 ID:OauPZbeAO
女「それで、七不思議とメリーさんに何の関係が?」
友「その『さ迷う少女』に助けを求めてみたらどうだって話だ」
女「は?」
友「目には目を、歯には歯を、噂には噂を」
友「人間を辞めてから日が浅いだろうし、有害な噂も今のところはない」
友「――もしかしたら、なにか相談にのってくれるんじゃないか?」
女「確証は?」
友「ない」
女「きっぱり言い切るなおんどりゃあ」
友「その『さ迷う少女』に助けを求めてみたらどうだって話だ」
女「は?」
友「目には目を、歯には歯を、噂には噂を」
友「人間を辞めてから日が浅いだろうし、有害な噂も今のところはない」
友「――もしかしたら、なにか相談にのってくれるんじゃないか?」
女「確証は?」
友「ない」
女「きっぱり言い切るなおんどりゃあ」
9: 2011/09/05(月) 17:52:53.06 ID:OauPZbeAO
友「試してみる価値はある」
女「そうはいうけど」
~~♪
女「!」ビク
友「!」
女「ま、マナーモードにしたはずなのに…」
友「…どうする?」
女「出てみるしか、ないじゃない……」ピッ
「もしもし、わたしメリーさん」
「今、あなた学校でしょう?」
ブチッ
女「メリーさんにストーカーされてる……! ひが、被害届被害届」
友「被害届書いてどうすんだ……しかし、これはヤバいな…」
女「そうはいうけど」
~~♪
女「!」ビク
友「!」
女「ま、マナーモードにしたはずなのに…」
友「…どうする?」
女「出てみるしか、ないじゃない……」ピッ
「もしもし、わたしメリーさん」
「今、あなた学校でしょう?」
ブチッ
女「メリーさんにストーカーされてる……! ひが、被害届被害届」
友「被害届書いてどうすんだ……しかし、これはヤバいな…」
12: 2011/09/05(月) 18:35:09.24 ID:OauPZbeAO
女「なんなの!? 逃げられないって言いたかったのかな!?」
友「だろうとしか考えられない…」
女「呪われる前に心労になりそうだよちくしょう」
友「……何かメリーさんにやってしまったとか、心当たりは?」
女「そもそもメリーさんってどんな人か見たことないよ…」
友「そうか……。うーん、相場じゃあメリーさんはフランス人形だけど」
女「フランス人形を持ってたことも捨てたこともない」
友「行き詰まったな」
友「だろうとしか考えられない…」
女「呪われる前に心労になりそうだよちくしょう」
友「……何かメリーさんにやってしまったとか、心当たりは?」
女「そもそもメリーさんってどんな人か見たことないよ…」
友「そうか……。うーん、相場じゃあメリーさんはフランス人形だけど」
女「フランス人形を持ってたことも捨てたこともない」
友「行き詰まったな」
14: 2011/09/05(月) 18:49:38.16 ID:OauPZbeAO
女「『そもそもメリーさんはフランス人形なのか?』だよね」
友「おっ?」
女「相場じゃメリーさん=フランス人形だけど、違う可能性もある」
友「続けて」
女「私は『メリーさん』という名前の何かになにかをしたんじゃないかな」
友「ナニかを?」
女「殴るよ?」
友「ごめんね」
女「だから、絶対にフランス人形ってことはないんじゃないかなって」
友「なるなる、固定概念を捨てようって話か」
女「そう」
友「で、『メリーさん』と名前がついたやつで何かないか?」
女「…………」
友「おっ?」
女「相場じゃメリーさん=フランス人形だけど、違う可能性もある」
友「続けて」
女「私は『メリーさん』という名前の何かになにかをしたんじゃないかな」
友「ナニかを?」
女「殴るよ?」
友「ごめんね」
女「だから、絶対にフランス人形ってことはないんじゃないかなって」
友「なるなる、固定概念を捨てようって話か」
女「そう」
友「で、『メリーさん』と名前がついたやつで何かないか?」
女「…………」
16: 2011/09/05(月) 18:53:55.80 ID:OauPZbeAO
友「………」
女「………」
友「ないんだな?」
女「……うん」
友「昔飼ってた猫の名前とかは」
女「カルー、シュー、ポワーのこと? メリーなんて付けてないよ」
友「いつか言おうと思ってたが、名前のセンスないよなあんた」
女「だまらっしゃい!」
友「子供の名前は旦那に付けてもらいなよ」
女「まず旦那貰えるのかな私は」
友「あー……うん、ごめん」
女「謝らないでよ」
女「………」
友「ないんだな?」
女「……うん」
友「昔飼ってた猫の名前とかは」
女「カルー、シュー、ポワーのこと? メリーなんて付けてないよ」
友「いつか言おうと思ってたが、名前のセンスないよなあんた」
女「だまらっしゃい!」
友「子供の名前は旦那に付けてもらいなよ」
女「まず旦那貰えるのかな私は」
友「あー……うん、ごめん」
女「謝らないでよ」
17: 2011/09/05(月) 19:07:54.28 ID:OauPZbeAO
友「さて、話はだいぶ逸れたけど」
女「逸れすぎだよね脱線事故起こしたよね」
友「放課後、『さ迷う少女』に会ってきてみたら?」
女「……放課後に、会う」
友「用事とかあるのなら明日でもいいけど、呪いの程度がわからないから早めがいいかも」
女「ううん…どうしよ…。うぐぐぐぐ」
友「…何をそんなに悩んでいるのやら」
女「プリキュアの再放送が四時半から始まるんだけど…」
友「あ?」
女「ろ、録画ですよね当たり前ですよね」
女「逸れすぎだよね脱線事故起こしたよね」
友「放課後、『さ迷う少女』に会ってきてみたら?」
女「……放課後に、会う」
友「用事とかあるのなら明日でもいいけど、呪いの程度がわからないから早めがいいかも」
女「ううん…どうしよ…。うぐぐぐぐ」
友「…何をそんなに悩んでいるのやら」
女「プリキュアの再放送が四時半から始まるんだけど…」
友「あ?」
女「ろ、録画ですよね当たり前ですよね」
18: 2011/09/05(月) 19:11:53.74 ID:OauPZbeAO
友「プリキュアと命、どっちが大切なんだ」
女「私にそれを選ばせるなんて! 鬼! 悪魔!」
友「殴るぞ」
女「ごめんね」
友「プリキュアはいつでも見れるが、命は一つっきりだ。優先すべきは命だろう」
女「反省してます…」
友「うむ。反省してまーすと言ったら殴ってた」
女「私の幼なじみがこんなに怖いわけがない」
友「さて……。鬼よりも悪魔よりも恐ろしい担任が来たぞ」
女「じゃ、また後でね」
女「私にそれを選ばせるなんて! 鬼! 悪魔!」
友「殴るぞ」
女「ごめんね」
友「プリキュアはいつでも見れるが、命は一つっきりだ。優先すべきは命だろう」
女「反省してます…」
友「うむ。反省してまーすと言ったら殴ってた」
女「私の幼なじみがこんなに怖いわけがない」
友「さて……。鬼よりも悪魔よりも恐ろしい担任が来たぞ」
女「じゃ、また後でね」
19: 2011/09/05(月) 19:21:56.98 ID:OauPZbeAO
-授業中-
教師「――と、まあここでジョンは言うわけです」
女「」ボー
教師「訳を神無月さん、どうぞ」
女子「僕はシェリーのすべてを手に入れたい」
教師「そうですね。こいつ将来絶対デートDVしますね」
女「」ウトウト
教師「みなさん間違えても携帯の中身をチェックする彼氏は持ってはいけませんよ」
女(携帯……)ウトウト
女(非通知だからかけ直せないもんなぁ……)ウトウト
女(メリー…って、なんなんだろ……)スヤ
教師「――と、まあここでジョンは言うわけです」
女「」ボー
教師「訳を神無月さん、どうぞ」
女子「僕はシェリーのすべてを手に入れたい」
教師「そうですね。こいつ将来絶対デートDVしますね」
女「」ウトウト
教師「みなさん間違えても携帯の中身をチェックする彼氏は持ってはいけませんよ」
女(携帯……)ウトウト
女(非通知だからかけ直せないもんなぁ……)ウトウト
女(メリー…って、なんなんだろ……)スヤ
20: 2011/09/05(月) 19:27:53.72 ID:OauPZbeAO
-休み時間-
友「起きなさい」ペシ
女「はにゃ?」
友「寝不足とはいえ、よりによって苦手教科で寝ちゃダメだろうに」
女「睡魔が呼んでるの。テラよ、我のもとへ」
友「ダメだこいつ完全に寝ぼけてら」
女「てらと寝ぼけてらってかけたつもり?」
友「速やかに再び睡眠へ誘ってやろうか」
女「ごめんね。だからその振り上げた拳やめて」
友「あーあーああーどーうしようーこの高く振り上げたこーぶーしー」
女「起きるから起きたから」
友「起きなさい」ペシ
女「はにゃ?」
友「寝不足とはいえ、よりによって苦手教科で寝ちゃダメだろうに」
女「睡魔が呼んでるの。テラよ、我のもとへ」
友「ダメだこいつ完全に寝ぼけてら」
女「てらと寝ぼけてらってかけたつもり?」
友「速やかに再び睡眠へ誘ってやろうか」
女「ごめんね。だからその振り上げた拳やめて」
友「あーあーああーどーうしようーこの高く振り上げたこーぶーしー」
女「起きるから起きたから」
21: 2011/09/05(月) 19:36:27.47 ID:OauPZbeAO
-聞き込み-
眼鏡「え? 『さ迷う少女』について?」
女「うん。なんか知らない? そんな噂」
眼鏡「そういえば図書室の先生が詳しかったはず」
友「司書さんが?」
眼鏡「なんでも怪談マニアらしくて。私も何回か取っ捕まって聞かされた」ブルブル
女「お疲れさまです……」
友「災難だったな……」
眼鏡「でもどうしてその噂のことを聞いてきたの?」
女「ちょっち気になってさ。気になる部分があると寝られないの」
友「嘘つけ」
眼鏡「え? 『さ迷う少女』について?」
女「うん。なんか知らない? そんな噂」
眼鏡「そういえば図書室の先生が詳しかったはず」
友「司書さんが?」
眼鏡「なんでも怪談マニアらしくて。私も何回か取っ捕まって聞かされた」ブルブル
女「お疲れさまです……」
友「災難だったな……」
眼鏡「でもどうしてその噂のことを聞いてきたの?」
女「ちょっち気になってさ。気になる部分があると寝られないの」
友「嘘つけ」
22: 2011/09/05(月) 19:44:47.17 ID:OauPZbeAO
眼鏡「『さ迷う少女』と言えば七不思議、七不思議と言えば『魔へ誘う鏡』」
友「なんだその三段論法」
眼鏡「あの鏡を壊した女の子が『さ迷う少女』なんかじゃないかって噂があるよ」
女「そうなの?」
眼鏡「定かじゃないけどね。ただ鏡が割れた同時期に失踪事件が起きたとか」
女「…失踪事件かぁ。事件の匂いがプンプンしますな」
友「失踪“事件”ってついでるだろうが」
眼鏡「すぐに解決したそうだけどね」
女「良かった、見つかったんだね」
眼鏡「遺体がね」
女「………」
友「………」
友「なんだその三段論法」
眼鏡「あの鏡を壊した女の子が『さ迷う少女』なんかじゃないかって噂があるよ」
女「そうなの?」
眼鏡「定かじゃないけどね。ただ鏡が割れた同時期に失踪事件が起きたとか」
女「…失踪事件かぁ。事件の匂いがプンプンしますな」
友「失踪“事件”ってついでるだろうが」
眼鏡「すぐに解決したそうだけどね」
女「良かった、見つかったんだね」
眼鏡「遺体がね」
女「………」
友「………」
23: 2011/09/05(月) 19:47:57.30 ID:OauPZbeAO
眼鏡「犯人は分からず仕舞い。氏因も不明」
女「うわぁぁぁ…」
友「……」
眼鏡「さっきも言ったように鏡が割れた同時期だったから呪われたとか噂がたったみたい」
友「偶然の一致もあり得ると」
眼鏡「そうかもね。詳しくは司書さんに聞いて」
女「うん、ありがとう。参考になったよ」
眼鏡「どういたしまして」
女「うわぁぁぁ…」
友「……」
眼鏡「さっきも言ったように鏡が割れた同時期だったから呪われたとか噂がたったみたい」
友「偶然の一致もあり得ると」
眼鏡「そうかもね。詳しくは司書さんに聞いて」
女「うん、ありがとう。参考になったよ」
眼鏡「どういたしまして」
24: 2011/09/05(月) 19:54:37.32 ID:OauPZbeAO
女「呪われてんじゃないのこの学校」
友「セキュリティも嫌にしっかりしているしな。色々ありそうだ」
女「ああ、昔テ口リストに侵入されたりしたかららしいよ」
友「……冗談だろ?」
女「分かんない。これ続きがあってね、一般人が乱入してテ口リスト達を制圧したとか」
友「……人間って、いつの時代も憧れるんだな。そういう話に」
女「そうだねぇ」
友「図書室行こうか」
女「うん」
友「セキュリティも嫌にしっかりしているしな。色々ありそうだ」
女「ああ、昔テ口リストに侵入されたりしたかららしいよ」
友「……冗談だろ?」
女「分かんない。これ続きがあってね、一般人が乱入してテ口リスト達を制圧したとか」
友「……人間って、いつの時代も憧れるんだな。そういう話に」
女「そうだねぇ」
友「図書室行こうか」
女「うん」
25: 2011/09/05(月) 20:01:24.09 ID:OauPZbeAO
-図書室-
女「すみませーん」
司書「zzz」
女「起きて下さい。昼休みですよ」
友「生徒が勝手に本借りる手続きしてますよ。いいんですか」
女「よだれ垂れてるし」
司書「zzz」
友「校長に密告しますよ」
女「密告言ったら密告言わなくない?」
友「日本語って難しいな」
司書「zzz」
女「七不思議についてお訊きしたいのですが」
司書「ほほう?」
友「起きたよ」
女「すみませーん」
司書「zzz」
女「起きて下さい。昼休みですよ」
友「生徒が勝手に本借りる手続きしてますよ。いいんですか」
女「よだれ垂れてるし」
司書「zzz」
友「校長に密告しますよ」
女「密告言ったら密告言わなくない?」
友「日本語って難しいな」
司書「zzz」
女「七不思議についてお訊きしたいのですが」
司書「ほほう?」
友「起きたよ」
26: 2011/09/05(月) 20:06:37.06 ID:OauPZbeAO
司書「七不思議ね。まず『真夜中の
女「その下りはもう知ってますので」
司書「あ、そうすか…」
友「知りたいのは『さ迷う少女』についてです」
司書「『さ迷う少女』、ね」
女「はい。彼女と接触するとどうなるんでしょう」
司書「どうにもならないね」
女「即答ですか」
司書「自信を持って言えるね。彼女は人に危害を与えたりしない」
友「……。ただそこにいるだけなんですか?」
司書「じゃないかな。暇つぶしに部活見てるとかね」
女「へぇ……」
女「その下りはもう知ってますので」
司書「あ、そうすか…」
友「知りたいのは『さ迷う少女』についてです」
司書「『さ迷う少女』、ね」
女「はい。彼女と接触するとどうなるんでしょう」
司書「どうにもならないね」
女「即答ですか」
司書「自信を持って言えるね。彼女は人に危害を与えたりしない」
友「……。ただそこにいるだけなんですか?」
司書「じゃないかな。暇つぶしに部活見てるとかね」
女「へぇ……」
27: 2011/09/05(月) 20:13:50.57 ID:OauPZbeAO
友「彼女は、見えないんですよね?」
司書「見える人には見えるんじゃないかな?」
女「Tさんが最強ってことですね!」
司書「話をブッ飛ばさないでくれないかな」
友「いつもこうなんでお気になさらずに」
司書「うい」
友「花子さんみたく呼び出す方法はないんですか?」
司書「……名前を呼べば一発ね」
女「名前」
司書「佐藤ゆかり。――ま、呼び出すにはそれなりの用事がないとダメね」
友「はい。ありがとうございました」
女「ありがとうございます」
司書「そゆことで寝ます」
女「おいまて」
司書「見える人には見えるんじゃないかな?」
女「Tさんが最強ってことですね!」
司書「話をブッ飛ばさないでくれないかな」
友「いつもこうなんでお気になさらずに」
司書「うい」
友「花子さんみたく呼び出す方法はないんですか?」
司書「……名前を呼べば一発ね」
女「名前」
司書「佐藤ゆかり。――ま、呼び出すにはそれなりの用事がないとダメね」
友「はい。ありがとうございました」
女「ありがとうございます」
司書「そゆことで寝ます」
女「おいまて」
29: 2011/09/05(月) 20:26:03.93 ID:OauPZbeAO
女「放課後、さっそく会ってみるよ」
友「そうか」
女「もちろん来るよね?」
友「すまない、弓道部の試合が近くてな。帰りならいっしょに帰れる」
女「…………」
友「どうした?」
女「わ、私と弓道、どっちが大切なのよ!」
友「どちらも大切に決まっているだろう」
女「惚れた」
友「やめてくれ、わたしはそういう趣味じゃない」
眼鏡「百合薔薇なんでもイケるよ! さあ!」
友「どっから沸いて来やがった」
友「そうか」
女「もちろん来るよね?」
友「すまない、弓道部の試合が近くてな。帰りならいっしょに帰れる」
女「…………」
友「どうした?」
女「わ、私と弓道、どっちが大切なのよ!」
友「どちらも大切に決まっているだろう」
女「惚れた」
友「やめてくれ、わたしはそういう趣味じゃない」
眼鏡「百合薔薇なんでもイケるよ! さあ!」
友「どっから沸いて来やがった」
30: 2011/09/05(月) 20:30:29.59 ID:OauPZbeAO
-放課後-
女「本当に行っちゃうの?」
友「なんだその彼氏を見送る彼女みたいなのは」
女「一人じゃ心細いよぅ」
友「大丈夫、あんたならやれる」
女「ヤバくなったら電話するからすぐ来て」
友「分かった」
女「…じゃあ、クラスで呼び出してみる」
友「そうだ。一つ忠告」
女「ん?」
友「引き受けると言われたなら対価をきっちり確認しときな。身体なんていわれたら本末転倒だ」
女「か、身体で払えと」
友「肉体だよ肉体」
女「本当に行っちゃうの?」
友「なんだその彼氏を見送る彼女みたいなのは」
女「一人じゃ心細いよぅ」
友「大丈夫、あんたならやれる」
女「ヤバくなったら電話するからすぐ来て」
友「分かった」
女「…じゃあ、クラスで呼び出してみる」
友「そうだ。一つ忠告」
女「ん?」
友「引き受けると言われたなら対価をきっちり確認しときな。身体なんていわれたら本末転倒だ」
女「か、身体で払えと」
友「肉体だよ肉体」
31: 2011/09/05(月) 20:32:09.71 ID:OauPZbeAO
女「うん、分かった」
友「一応わたしのお守り」
女「ありがとう」
友「じゃあまた後でな」
女「昇降口でね」
スタスタ
女「………」
女「ここでやらなきゃ女が廃る!」
トテトテ
友「一応わたしのお守り」
女「ありがとう」
友「じゃあまた後でな」
女「昇降口でね」
スタスタ
女「………」
女「ここでやらなきゃ女が廃る!」
トテトテ
32: 2011/09/05(月) 20:35:13.68 ID:OauPZbeAO
-教室-
カラカラ
女(……あれっ?)
女子「」ボンヤリ
女(見かけない子だなぁ。他のクラスの子?)
女(窓の外見てるし…なんかちょっと声かけづらい)
女(仮にかけたとしてガンつけられたら漏らす自信がある)
女(……こっちみるまで待っていようか。私って、ほんとヘタレ)
カラカラ
女(……あれっ?)
女子「」ボンヤリ
女(見かけない子だなぁ。他のクラスの子?)
女(窓の外見てるし…なんかちょっと声かけづらい)
女(仮にかけたとしてガンつけられたら漏らす自信がある)
女(……こっちみるまで待っていようか。私って、ほんとヘタレ)
33: 2011/09/05(月) 20:40:11.97 ID:OauPZbeAO
女子「」ジィッ
女(窓の外ってそんな面白いものかなぁ)
女(それにしても、綺麗な横顔。まつ毛長い羨ましい)
~~♪
女「!」ガタン
女子「……」
女(窓を見たまま? こちらには気づいてる…って廊下でよう)
女「……っ、はい」ピッ
「もしもし、わたしメリーさん」
女「ひっ……」
スッ
女子「借りるね」
女「えっ――?」
女(いつの間に背後を取られた? じゃなくて、音もなく来た…)
女(もしかして)
女(窓の外ってそんな面白いものかなぁ)
女(それにしても、綺麗な横顔。まつ毛長い羨ましい)
~~♪
女「!」ガタン
女子「……」
女(窓を見たまま? こちらには気づいてる…って廊下でよう)
女「……っ、はい」ピッ
「もしもし、わたしメリーさん」
女「ひっ……」
スッ
女子「借りるね」
女「えっ――?」
女(いつの間に背後を取られた? じゃなくて、音もなく来た…)
女(もしかして)
34: 2011/09/05(月) 20:48:17.35 ID:OauPZbeAO
女子「もしもし、メリーさん?」
「 」
女子「何があったか分からないけどさっさとこの町から出て」
「 」
女子「あの人があなたが来てからイライラし通しなの」
「」
女子「あ。切れちゃった」
女「えっと」
女子「ごめんね。はい」
女「ありがとうございます…あなたは?」
女子「知ってるんじゃないの? 今日何回も話題に出た気がしたけど」
女「じゃあ、あなたが」
女子「ご指名ありがとうございます。七不思議の一つ、新人の『さ迷う少女』です」ニコ
「 」
女子「何があったか分からないけどさっさとこの町から出て」
「 」
女子「あの人があなたが来てからイライラし通しなの」
「」
女子「あ。切れちゃった」
女「えっと」
女子「ごめんね。はい」
女「ありがとうございます…あなたは?」
女子「知ってるんじゃないの? 今日何回も話題に出た気がしたけど」
女「じゃあ、あなたが」
女子「ご指名ありがとうございます。七不思議の一つ、新人の『さ迷う少女』です」ニコ
36: 2011/09/05(月) 21:01:47.75 ID:OauPZbeAO
女「……お、おう」
女子「?」
女「私の名前は秋川ちあきですか?」
女子「いや疑問符でいわれても」
女「あなたが…その七不思議の…」
女子「そう。ゆーちゃんって呼んでね」ニコ
女「幽霊だけに?」
女子「ゆかりだけに、だよ?」
女「はい」
女子「それで――あなたはどうして自分を呼んだのかな?」
女「それは、さっきのこのメリーさんの事で色々と」
女子「…自分にはちょっと勝てそうにない相手かな」
女「えっ」
女子「?」
女「私の名前は秋川ちあきですか?」
女子「いや疑問符でいわれても」
女「あなたが…その七不思議の…」
女子「そう。ゆーちゃんって呼んでね」ニコ
女「幽霊だけに?」
女子「ゆかりだけに、だよ?」
女「はい」
女子「それで――あなたはどうして自分を呼んだのかな?」
女「それは、さっきのこのメリーさんの事で色々と」
女子「…自分にはちょっと勝てそうにない相手かな」
女「えっ」
37: 2011/09/05(月) 21:07:10.89 ID:OauPZbeAO
女子「新入りだからなんていうかな、力は弱いんだ」
女「力とかあるんですね…」
女子「そうだ、あの人にも聞いてみよう。付いてきて」トコトコ
女「は、はい」
女(足で歩いてる……)
女子「そうそう、タメ口でいいよ。ちーちゃん」
女「え? はい、じゃなくてうん」
女(ちーちゃん…私かぁ)
女子「久しぶりにこういうお話できたかも」ニコ
女「いつもは何をしているの?」
女子「グラウンドで体育みてたり、休みの席に座って授業受けたりかな」
女「へぇ……」
女「力とかあるんですね…」
女子「そうだ、あの人にも聞いてみよう。付いてきて」トコトコ
女「は、はい」
女(足で歩いてる……)
女子「そうそう、タメ口でいいよ。ちーちゃん」
女「え? はい、じゃなくてうん」
女(ちーちゃん…私かぁ)
女子「久しぶりにこういうお話できたかも」ニコ
女「いつもは何をしているの?」
女子「グラウンドで体育みてたり、休みの席に座って授業受けたりかな」
女「へぇ……」
38: 2011/09/05(月) 21:11:49.93 ID:OauPZbeAO
女子「しかし大変だね。メリーさんに目をつけられるなんて」
女「そんなに?」
女子「怨念とかこもった人形に取りつくんだよ。だから呪いも強い」
女「人形、かぁ」
女(やっぱり身に覚えないよね)
女子「あとメリーさんがあの人のテリトリーうろちょろしてると迷惑なの」
女「ねぇ、あの人って」
女子「ここにいるよ」ギィ
女「……トイレ?」
女「そんなに?」
女子「怨念とかこもった人形に取りつくんだよ。だから呪いも強い」
女「人形、かぁ」
女(やっぱり身に覚えないよね)
女子「あとメリーさんがあの人のテリトリーうろちょろしてると迷惑なの」
女「ねぇ、あの人って」
女子「ここにいるよ」ギィ
女「……トイレ?」
39: 2011/09/05(月) 21:17:23.80 ID:OauPZbeAO
-トイレ-
女子「はーなこさん」
女(やっぱり)
女子「はーーなこさんっ」
シーン
女子「はァァァァな子さァァァァァァン!!」
花子「うるさいわどちくしょうめオラァ!!」ザバァン
女「ぎゃああああ!?」
花子「……え? なにどしたのその子」
女子「例のメリーさんの標的にされてしまったんだって」
女「は、はい…あのなので、メリーさん対策についてお訊きしたいなって」
花子「それより、なにそんなにビクビクしてるの?」
女子「便器から半身出してればそういう反応じゃないかな」
女子「はーなこさん」
女(やっぱり)
女子「はーーなこさんっ」
シーン
女子「はァァァァな子さァァァァァァン!!」
花子「うるさいわどちくしょうめオラァ!!」ザバァン
女「ぎゃああああ!?」
花子「……え? なにどしたのその子」
女子「例のメリーさんの標的にされてしまったんだって」
女「は、はい…あのなので、メリーさん対策についてお訊きしたいなって」
花子「それより、なにそんなにビクビクしてるの?」
女子「便器から半身出してればそういう反応じゃないかな」
40: 2011/09/05(月) 21:18:17.87 ID:OauPZbeAO
>>35
お、おう
すまんもう終わらせてた
お、おう
すまんもう終わらせてた
42: 2011/09/05(月) 21:29:31.91 ID:OauPZbeAO
女「かくかくしかじか」
花子「ふぅん…」
女「有言実行で私、呪われてしまうんでしょうか」
花子「呪い殺されるね」
女「oh...」
女子「出来るだけ阻止したいよね」
花子「うん。何よりあいつムカつくし」
女「そうなんすか……」
花子「話は分かった。じゃあ契約しましょ」
女「契約?」
花子「はい、小指小指」
女「小指?」スッ
花子「ゆーびぎーりげーんまん」
――対価を
――身体で払えと
女(やっべぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!対価を聞かなかったぁぁぁぁ!!)
花子「ふぅん…」
女「有言実行で私、呪われてしまうんでしょうか」
花子「呪い殺されるね」
女「oh...」
女子「出来るだけ阻止したいよね」
花子「うん。何よりあいつムカつくし」
女「そうなんすか……」
花子「話は分かった。じゃあ契約しましょ」
女「契約?」
花子「はい、小指小指」
女「小指?」スッ
花子「ゆーびぎーりげーんまん」
――対価を
――身体で払えと
女(やっべぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!対価を聞かなかったぁぁぁぁ!!)
43: 2011/09/05(月) 21:35:10.85 ID:OauPZbeAO
花子「指きった!」
女「サヨナラマイボディ」
花子「明日お菓子持ってきてね!」
女「ソウグッバイハーピネース」
女子「ちーちゃん?」
女「はっ」
花子「だから、明日お菓子持ってきてね!」
女「お、おかし?」
花子「甘いのが食べたいの」
女子「じ、じゃあ自分は洋楽アーティストの歌聴かせて下さい!」
女(あれ、拍子抜け)
花子「あとメリーから電話きたら教えて。代わりに出るから」
女「家帰っちゃうけども…」
花子「誰だと思ってるの? 花子さんだよ?」
女「なんという理由」
女「サヨナラマイボディ」
花子「明日お菓子持ってきてね!」
女「ソウグッバイハーピネース」
女子「ちーちゃん?」
女「はっ」
花子「だから、明日お菓子持ってきてね!」
女「お、おかし?」
花子「甘いのが食べたいの」
女子「じ、じゃあ自分は洋楽アーティストの歌聴かせて下さい!」
女(あれ、拍子抜け)
花子「あとメリーから電話きたら教えて。代わりに出るから」
女「家帰っちゃうけども…」
花子「誰だと思ってるの? 花子さんだよ?」
女「なんという理由」
46: 2011/09/05(月) 21:52:55.58 ID:OauPZbeAO
-昇降口-
友「すまない、遅れ……どうした? 小指なんかみつめて」
女「お帰りなさい。…いや、なんかね不思議な気分…」
友「会えたのか? 『さ迷う少女』には」
女「うん。あとすごいゲストキャラにもあったんだよ」
友「ゲストキャラ?」
女「そう、ゲストキャラ。花子さん」
友「えっ」
女「ねえ帰りにTSUTAYA寄ろう」
友「花子さんって…いいけど」
女「なんかお勧めの洋楽教えてよ。私あんまり分からなくて」
友「なんなんだ一体」
友「すまない、遅れ……どうした? 小指なんかみつめて」
女「お帰りなさい。…いや、なんかね不思議な気分…」
友「会えたのか? 『さ迷う少女』には」
女「うん。あとすごいゲストキャラにもあったんだよ」
友「ゲストキャラ?」
女「そう、ゲストキャラ。花子さん」
友「えっ」
女「ねえ帰りにTSUTAYA寄ろう」
友「花子さんって…いいけど」
女「なんかお勧めの洋楽教えてよ。私あんまり分からなくて」
友「なんなんだ一体」
47: 2011/09/05(月) 21:59:31.61 ID:OauPZbeAO
-自室-
女「指きりの時、確かに触れたんだよね…そういう力もあるのかな」
女「また明日会いにいってこれ渡さなきゃ」
女「帰宅部って気楽だなぁー、はははは…はぁ」
ヴーヴー
女「!」
女「ま、また非通知」ガタガタ
女「――――!」ピッ
友『大丈夫か、様子は』
女「………」
友『? どうしたんだ?』
女「ばっ、バカァァァァァァァァァ!!」
友『叫ぶなァァァァ!!!!』
女「なんで非通知なの驚くでしょ常識的に考えて!!」
友『ついうっかり非通知にしちゃったテヘペロ☆じゃだめか?』
女「また叫ぶよ?」
友『ごめんね』
女「指きりの時、確かに触れたんだよね…そういう力もあるのかな」
女「また明日会いにいってこれ渡さなきゃ」
女「帰宅部って気楽だなぁー、はははは…はぁ」
ヴーヴー
女「!」
女「ま、また非通知」ガタガタ
女「――――!」ピッ
友『大丈夫か、様子は』
女「………」
友『? どうしたんだ?』
女「ばっ、バカァァァァァァァァァ!!」
友『叫ぶなァァァァ!!!!』
女「なんで非通知なの驚くでしょ常識的に考えて!!」
友『ついうっかり非通知にしちゃったテヘペロ☆じゃだめか?』
女「また叫ぶよ?」
友『ごめんね』
48: 2011/09/05(月) 22:04:52.94 ID:OauPZbeAO
友『変わりないならいいんだが』
女「うん…いつも悪いねぇ、いつも。ごほごほ」
友『どこのおばあさんだ。じゃあ夜遅いし切るよ』
女「うんおやすみ」
友『おやすみ』プツ
女「………はぁぁぁ。びっくりした」
女「トイレ行こ…チビりそうになった」ペタペタ
ガチャ
花子「ちゃお」
ガチャン
女「………」
ガチャ
花子「なになにどうしたの?」
ガチャン
女「…………」
ガチャ
花子「ドア壊れちゃうんじゃないの?」
女「何故ここにいる」
女「うん…いつも悪いねぇ、いつも。ごほごほ」
友『どこのおばあさんだ。じゃあ夜遅いし切るよ』
女「うんおやすみ」
友『おやすみ』プツ
女「………はぁぁぁ。びっくりした」
女「トイレ行こ…チビりそうになった」ペタペタ
ガチャ
花子「ちゃお」
ガチャン
女「………」
ガチャ
花子「なになにどうしたの?」
ガチャン
女「…………」
ガチャ
花子「ドア壊れちゃうんじゃないの?」
女「何故ここにいる」
49: 2011/09/05(月) 22:10:10.22 ID:OauPZbeAO
花子「花子さんだよ? 不可能も可能にするんだからね」
女「さすが良く知られた七不思議」
花子「トイレさえあればどこにだっていけるんだ」
女「詳しく考えないことにするね」
花子「あのメリーがなんかしてないか気になって来た訳で」
女「今のところ大丈夫です」
花子「ならいいんだけど」ザパァ
女「あ…あれ、濡れてない」
花子「花子さんだもの」
女「花子さんつえー」
女「さすが良く知られた七不思議」
花子「トイレさえあればどこにだっていけるんだ」
女「詳しく考えないことにするね」
花子「あのメリーがなんかしてないか気になって来た訳で」
女「今のところ大丈夫です」
花子「ならいいんだけど」ザパァ
女「あ…あれ、濡れてない」
花子「花子さんだもの」
女「花子さんつえー」
51: 2011/09/05(月) 22:15:17.43 ID:OauPZbeAO
花子「親は? いないの?」
女「お父さんは夜勤で、お母さんは飲み会」
花子「じゃあ今は一人なんだ」
女「はい」
花子「一人なのに、二階から物置が」
女「え」
花子「風呂に入ってるとき、脱衣場に誰かがいる」
女「え」
花子「ぱさりと突然落ちるプリント」
女「」
花子「夜、ぐっすり眠れるといいね」
女「嫌みだよそれは!」
花子「だって花子さんだもの」
女「花子さんだからって許されません! やめて怖いから!」
花子「目の前に七不思議いるのに何いってんだこの子」
女「お父さんは夜勤で、お母さんは飲み会」
花子「じゃあ今は一人なんだ」
女「はい」
花子「一人なのに、二階から物置が」
女「え」
花子「風呂に入ってるとき、脱衣場に誰かがいる」
女「え」
花子「ぱさりと突然落ちるプリント」
女「」
花子「夜、ぐっすり眠れるといいね」
女「嫌みだよそれは!」
花子「だって花子さんだもの」
女「花子さんだからって許されません! やめて怖いから!」
花子「目の前に七不思議いるのに何いってんだこの子」
53: 2011/09/05(月) 22:19:23.74 ID:OauPZbeAO
しまったミスった物音だ
だ、だって花子さんだから
だ、だって花子さんだから
55: 2011/09/05(月) 22:25:12.96 ID:OauPZbeAO
花子「あ、お菓子!」
女「もう夜だからダメです」
花子「太らないから平気だよ」
女「食べれるくせに太らない……だと……?」
花子「最中好きなんだ」
女「あ、趣味合う」
~~♪
女「っ! 今度は音楽が…」ピッ
「もしもし、わたしメリーさん」
女「あなたは…あなたは何ですか!」
「メリーさんはメリーさんよ?」
花子「貸して、ともみ」
女「いや私ともみって名前じゃないんすけど」ハイ
花子「もしもし、花子さんだけど。そう。さっさと消えてくれないかしら。不愉快なんだけども、あなたの存在が。ええ、これは宣戦布告。花子さんは負けない。ガタガタ震えてなこの低級霊が」ピッ
女「もう夜だからダメです」
花子「太らないから平気だよ」
女「食べれるくせに太らない……だと……?」
花子「最中好きなんだ」
女「あ、趣味合う」
~~♪
女「っ! 今度は音楽が…」ピッ
「もしもし、わたしメリーさん」
女「あなたは…あなたは何ですか!」
「メリーさんはメリーさんよ?」
花子「貸して、ともみ」
女「いや私ともみって名前じゃないんすけど」ハイ
花子「もしもし、花子さんだけど。そう。さっさと消えてくれないかしら。不愉快なんだけども、あなたの存在が。ええ、これは宣戦布告。花子さんは負けない。ガタガタ震えてなこの低級霊が」ピッ
57: 2011/09/05(月) 22:30:06.47 ID:OauPZbeAO
花子「はい」
女「………」
花子「どうしたの?」
女「余計怒らせてどうすんねん!? 今からひょいって頃しに来られたらどっするん?!」
花子「倒すだけだよ?」
女「おーおー、最中食べながら強いこと言うねこの少女」
花子「大丈夫、憑依してるものでここまで来るには明日までかかる」
女「あぁ、そう……」
花子「でもここまでくると両親が危ない。嫌でしょ?」
女「それはもちろん」
花子「だから明日、学校に呼び出す。ボッコボッコにしてやんよ」
女「なにこの子怖い」
女「………」
花子「どうしたの?」
女「余計怒らせてどうすんねん!? 今からひょいって頃しに来られたらどっするん?!」
花子「倒すだけだよ?」
女「おーおー、最中食べながら強いこと言うねこの少女」
花子「大丈夫、憑依してるものでここまで来るには明日までかかる」
女「あぁ、そう……」
花子「でもここまでくると両親が危ない。嫌でしょ?」
女「それはもちろん」
花子「だから明日、学校に呼び出す。ボッコボッコにしてやんよ」
女「なにこの子怖い」
58: 2011/09/05(月) 22:40:04.78 ID:OauPZbeAO
-学校、踊り場-
女子「………」
少年「君の一日はワンパターン化してるね」
女子「そうかな」
少年「朝、登校する生徒に混じって歩く。授業時は見学したり参加してみたり」
少年「放課後は部活に顔を覗かせて、夜はずっと鏡の跡…壁を見ている」
女子「そこまで把握し散るとかストーカーだー!?」
少年「断じて違う! 人間観察ならぬ幽霊観察だから!」
女子「なんなら花子さんのストーカーすれば良いじゃない!」
少年「無理無理! だって花子さんだもの!」
女子「………」
少年「君の一日はワンパターン化してるね」
女子「そうかな」
少年「朝、登校する生徒に混じって歩く。授業時は見学したり参加してみたり」
少年「放課後は部活に顔を覗かせて、夜はずっと鏡の跡…壁を見ている」
女子「そこまで把握し散るとかストーカーだー!?」
少年「断じて違う! 人間観察ならぬ幽霊観察だから!」
女子「なんなら花子さんのストーカーすれば良いじゃない!」
少年「無理無理! だって花子さんだもの!」
59: 2011/09/05(月) 22:46:34.05 ID:OauPZbeAO
女子「窓の子とかは観察しないの?」
少年「窓の子神出鬼没だから。あとすぐ居なくなるし」
女子「あなたも大概だけどね…」
少年「見えない人の前でぷらぷら首吊ってても虚しいじゃないか」
女子「なるほど」
少年「さて、花子さんはどこに行ったのやら」
女子「打倒メリーさんの旅に出掛けるとか言ってたような」
少年「学校から出れる人はいいね」
女子「……本当に」
♪
少年「もうこんな時間か。ピアノでも聴きに行こうか」
女子「うん」
少年「窓の子神出鬼没だから。あとすぐ居なくなるし」
女子「あなたも大概だけどね…」
少年「見えない人の前でぷらぷら首吊ってても虚しいじゃないか」
女子「なるほど」
少年「さて、花子さんはどこに行ったのやら」
女子「打倒メリーさんの旅に出掛けるとか言ってたような」
少年「学校から出れる人はいいね」
女子「……本当に」
♪
少年「もうこんな時間か。ピアノでも聴きに行こうか」
女子「うん」
61: 2011/09/05(月) 22:55:07.52 ID:OauPZbeAO
-自宅-
アブナカッタワネ
花子「深夜アニメって面白いんだね」
女「うん、深夜アニメを鑑賞する七不思議ってどうなの」
花子「学校は常に新しいのに、何時までも昔を引きずるのは都市伝説ぐらいだよ」
女「……へぇ」
女(そう言われればそうかも)
ティロ・フィナーレ!
花子「なにこの技! カッコいい!」
アブナカッタワネ
花子「深夜アニメって面白いんだね」
女「うん、深夜アニメを鑑賞する七不思議ってどうなの」
花子「学校は常に新しいのに、何時までも昔を引きずるのは都市伝説ぐらいだよ」
女「……へぇ」
女(そう言われればそうかも)
ティロ・フィナーレ!
花子「なにこの技! カッコいい!」
62: 2011/09/05(月) 23:05:08.02 ID:OauPZbeAO
母「ただっまー」ガチャ
女「お母さんが帰ってきた」
母「おう、我が愛しき娘よ」
女「ちょっ! お酒臭いよ! 何杯呑んできたの!」
母「うへへーちょーきもちいいー」
女「ああもう早く着替えて寝なさい! 寝ろ!」
母「ねぇしってるーSS速報は三ヶ月放置するとだめなんだよー」
女「はい水! 水飲んで!」
バタバタ
花子「……」
花子「この時代に生まれたかったな」
花子「てぃろ・ふぃなーれ」ビシ
女「お母さんが帰ってきた」
母「おう、我が愛しき娘よ」
女「ちょっ! お酒臭いよ! 何杯呑んできたの!」
母「うへへーちょーきもちいいー」
女「ああもう早く着替えて寝なさい! 寝ろ!」
母「ねぇしってるーSS速報は三ヶ月放置するとだめなんだよー」
女「はい水! 水飲んで!」
バタバタ
花子「……」
花子「この時代に生まれたかったな」
花子「てぃろ・ふぃなーれ」ビシ
66: 2011/09/05(月) 23:18:32.62 ID:OauPZbeAO
女「お母さんを寝かしつけてきた」
花子「お疲れさま」
女「私ももう寝なきゃ…」フワァ
花子「おやすみからおはようまで見守ってるね」
女「やめて」
花子「じっと顔を凝視しながら」
女「やめて」
花子「おやすみ」
女「おやすみ」カシャンカシャン
花子「……」ボウ
女(わずかに光ってる……)
花子「お疲れさま」
女「私ももう寝なきゃ…」フワァ
花子「おやすみからおはようまで見守ってるね」
女「やめて」
花子「じっと顔を凝視しながら」
女「やめて」
花子「おやすみ」
女「おやすみ」カシャンカシャン
花子「……」ボウ
女(わずかに光ってる……)
67: 2011/09/05(月) 23:21:36.85 ID:OauPZbeAO
-路地-
ズルリ ズルリ
「あいつが、いたなんて」
ズルリ ズルリ
「まあいい。こんどこそあとかたもなく――」
ズルリ ズルリ
「きゃは、きゃはははは、きゃはははははははっ!!」
ズルリ ズルリ
ズルリ ズルリ
「あいつが、いたなんて」
ズルリ ズルリ
「まあいい。こんどこそあとかたもなく――」
ズルリ ズルリ
「きゃは、きゃはははは、きゃはははははははっ!!」
ズルリ ズルリ
68: 2011/09/05(月) 23:26:50.89 ID:OauPZbeAO
-翌日-
ワイワイ
女「」ポケー
友「おはよう。なんか眠そうだな」
女「あ、おはよ」
友「酷く疲れたって感じだが」
女「うん…(起きたら花子さんが目の前にいたり花子さんがトイレにいたりで)ちょっと疲れた」
友「無理するなよ。二時間目体育だけど平気か」
女「野球でしょ? 大丈夫大丈夫、外野で突っ立ってる」
友「サボる気マックスだ」
女「だって私、バッドを持てば空振り三振王だもの」
友「ノーコメントで」
ワイワイ
女「」ポケー
友「おはよう。なんか眠そうだな」
女「あ、おはよ」
友「酷く疲れたって感じだが」
女「うん…(起きたら花子さんが目の前にいたり花子さんがトイレにいたりで)ちょっと疲れた」
友「無理するなよ。二時間目体育だけど平気か」
女「野球でしょ? 大丈夫大丈夫、外野で突っ立ってる」
友「サボる気マックスだ」
女「だって私、バッドを持てば空振り三振王だもの」
友「ノーコメントで」
74: 2011/09/06(火) 16:51:15.02 ID:2aNDwR6AO
女「そうだ、今日は放課後部活ないよね?」
友「ある。昨日言った通り大会が近いからな」
女「うぼぁー」
友「そもそも運動部は毎日のように部活があるんだ」
女「帰宅部だって毎日活動だよ!」
友「帰宅は毎日行わざるを得ない行為じゃないか!」
女「また一人で七不思議に会いに行けと!? まだちょっと怖いんだよ!」
友「昨日何もなかったなら、下手にこれ以上人増やして刺激しないほうがいい」
友「また部活が終わったら昇降口で待っている。それでいいだろう?」
友「ある。昨日言った通り大会が近いからな」
女「うぼぁー」
友「そもそも運動部は毎日のように部活があるんだ」
女「帰宅部だって毎日活動だよ!」
友「帰宅は毎日行わざるを得ない行為じゃないか!」
女「また一人で七不思議に会いに行けと!? まだちょっと怖いんだよ!」
友「昨日何もなかったなら、下手にこれ以上人増やして刺激しないほうがいい」
友「また部活が終わったら昇降口で待っている。それでいいだろう?」
75: 2011/09/06(火) 16:56:14.23 ID:2aNDwR6AO
女「薄情者ー!」
友「薄情者で結構。ただ、わたしもちゃんとあんたのこと心配してるんだからな」
女「きゅんっ」
眼鏡「ときめき入りましたーっ! ここから禁断の百合ルートへ!」
友「だからどこから沸いてきた」
女「大声で言わないでね。すごい勢いで周りに誤解されてる」
眼鏡「タイトルで言うなら『私とあなたと桃色生活』!」
女「全然話聞いてないや」
友「放っておこう」
友「薄情者で結構。ただ、わたしもちゃんとあんたのこと心配してるんだからな」
女「きゅんっ」
眼鏡「ときめき入りましたーっ! ここから禁断の百合ルートへ!」
友「だからどこから沸いてきた」
女「大声で言わないでね。すごい勢いで周りに誤解されてる」
眼鏡「タイトルで言うなら『私とあなたと桃色生活』!」
女「全然話聞いてないや」
友「放っておこう」
76: 2011/09/06(火) 17:04:05.33 ID:2aNDwR6AO
-トイレ-
女子「じゃあ……メリーさんを学校におびき寄せるということ?」
花子「そっ。自宅は昨日見てきたけど、下手すれば他人まで危害がかかる」
バスケットボール「」ダムダム
少年「賛成だって」
女子「自分もおびき寄せることには賛成するけど、その方法は?」
花子「あの子に学校に居てもらえれば自動的にこっち来るでしょ」
女子「アバウトだなぁ」
花子「花子さんに任せなさい」
女子「じゃあ……メリーさんを学校におびき寄せるということ?」
花子「そっ。自宅は昨日見てきたけど、下手すれば他人まで危害がかかる」
バスケットボール「」ダムダム
少年「賛成だって」
女子「自分もおびき寄せることには賛成するけど、その方法は?」
花子「あの子に学校に居てもらえれば自動的にこっち来るでしょ」
女子「アバウトだなぁ」
花子「花子さんに任せなさい」
77: 2011/09/06(火) 17:13:24.80 ID:2aNDwR6AO
花子「それに――仮に彼女の自宅を舞台として、あなたたち来れる?」
バスケットボール「」ダムダム
少年「ああ…花子さん以外の七不思議は自由に出入りできないからね」
花子「特にゆかり。あなた、学校から出られないんだから」
女子「……はい」
花子「あのメリーから身を守るって約束したからにはちゃんとやらないとね」
女子「守りきらないとお菓子持ってきてくれないからね」
花子「や、やだなぁ。花子さんがお菓子目当てであの子助けようとしてるみたいじゃん」
女子「えっ、てっきりそうかと…ノリで洋楽を頼んだ自分も自分だけど」
花子「あっはっはっ」
少年「図星か」
バスケットボール「」ダムダム
少年「ああ…花子さん以外の七不思議は自由に出入りできないからね」
花子「特にゆかり。あなた、学校から出られないんだから」
女子「……はい」
花子「あのメリーから身を守るって約束したからにはちゃんとやらないとね」
女子「守りきらないとお菓子持ってきてくれないからね」
花子「や、やだなぁ。花子さんがお菓子目当てであの子助けようとしてるみたいじゃん」
女子「えっ、てっきりそうかと…ノリで洋楽を頼んだ自分も自分だけど」
花子「あっはっはっ」
少年「図星か」
78: 2011/09/06(火) 17:21:18.41 ID:2aNDwR6AO
花子「まあともあれ――あいつは今夜中に事を起こす」
バスケットボール「」ダムダム
少年「根拠は?」
花子「ない。花子さんの勘」
少年「花子さんすげー」
花子「今回どんな呪いを持ち込むか分からないけど――油断は禁物」
女子「そんなに……」
バスケットボール「」ダムダム
ギギィ
生徒「そしたらさー、いちごがこういうの。『なん……だと……』って」
生徒2「そりゃ『テストに出ないと言ったな…あれは嘘だ』なんていわれたら」
生徒「あれ? なんでバスケットボールがあるんだろ」
生徒2「あとで体育だしもってこーよ」
女子「女子トイレに男子が入るって知ったら彼女達どんな顔するだろう」
少年「見えなくて良かったよ、本当に」
バスケットボール「」ダムダム
少年「根拠は?」
花子「ない。花子さんの勘」
少年「花子さんすげー」
花子「今回どんな呪いを持ち込むか分からないけど――油断は禁物」
女子「そんなに……」
バスケットボール「」ダムダム
ギギィ
生徒「そしたらさー、いちごがこういうの。『なん……だと……』って」
生徒2「そりゃ『テストに出ないと言ったな…あれは嘘だ』なんていわれたら」
生徒「あれ? なんでバスケットボールがあるんだろ」
生徒2「あとで体育だしもってこーよ」
女子「女子トイレに男子が入るって知ったら彼女達どんな顔するだろう」
少年「見えなくて良かったよ、本当に」
79: 2011/09/06(火) 20:23:07.79 ID:2aNDwR6AO
-放課後-
女「気づいたら放課後だよ!」
友「時間の流れは早いな」
女「さてと…私は七不思議さんたちに会いに行きますよっと」
友「頑張れよ、何かを」
女「ありがとう、頑張るよ。何かを」
ガラッ ピシャン
~~♪
女(……一人になったとたんに!)
女「…はい、もしもし」ピッ
「もしもし、わたしメリーさん」
「今、大型スーパーの前」
女「気づいたら放課後だよ!」
友「時間の流れは早いな」
女「さてと…私は七不思議さんたちに会いに行きますよっと」
友「頑張れよ、何かを」
女「ありがとう、頑張るよ。何かを」
ガラッ ピシャン
~~♪
女(……一人になったとたんに!)
女「…はい、もしもし」ピッ
「もしもし、わたしメリーさん」
「今、大型スーパーの前」
80: 2011/09/06(火) 20:26:47.06 ID:2aNDwR6AO
女「ちょっと、それって」
プープープー
女(やばいやばいやばい、動きはじめた……!)ガタガタ
女「噂通りなら背中に女の子がいて……殺されちゃう!」
女子「どうしたの?」
女「ぎょえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
プープープー
女(やばいやばいやばい、動きはじめた……!)ガタガタ
女「噂通りなら背中に女の子がいて……殺されちゃう!」
女子「どうしたの?」
女「ぎょえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
81: 2011/09/06(火) 20:32:02.24 ID:2aNDwR6AO
-トイレ-
花子「ふぅーん…いよいよ動き始めたみたいね」モグモグ
女「大型スーパーはまだ車で50分ぐらいのとこなんだけど…やばいよ近いよ」ガタガタ
女子「今は四時…だいたい二時間で来るのかな」
女「そんな氏刑宣告いらないよ!」
花子「夜なら都合がいいけどね。幽霊たちの絶好の時間帯だから」モグモグ
女子「最中食べながら言われても」
花子「今日は家に帰れないと思った方がいいかも」
女「えっ」
花子「メリーはあなたを狙っているんだよ? あなたがいなくてどうするの」
花子「ふぅーん…いよいよ動き始めたみたいね」モグモグ
女「大型スーパーはまだ車で50分ぐらいのとこなんだけど…やばいよ近いよ」ガタガタ
女子「今は四時…だいたい二時間で来るのかな」
女「そんな氏刑宣告いらないよ!」
花子「夜なら都合がいいけどね。幽霊たちの絶好の時間帯だから」モグモグ
女子「最中食べながら言われても」
花子「今日は家に帰れないと思った方がいいかも」
女「えっ」
花子「メリーはあなたを狙っているんだよ? あなたがいなくてどうするの」
82: 2011/09/06(火) 20:35:59.48 ID:2aNDwR6AO
女「じゃあ夜の学校に残れと!?」
花子「うん」
女「メリーさんもそうだけどセキュリティシステムも怖いよ! 動いたらどうすんの!」
花子「花子さんがついてるから大丈夫」
女「その自信はどこからわいてくるのか聞きたい」
女子「まあまあ、自分たちがいるし。生きてないけど」
花子「そうだよ。誰もいないよかマシでしょ。生きてないけど」
女「自虐ネタはどうかと思います」
花子「うん」
女「メリーさんもそうだけどセキュリティシステムも怖いよ! 動いたらどうすんの!」
花子「花子さんがついてるから大丈夫」
女「その自信はどこからわいてくるのか聞きたい」
女子「まあまあ、自分たちがいるし。生きてないけど」
花子「そうだよ。誰もいないよかマシでしょ。生きてないけど」
女「自虐ネタはどうかと思います」
83: 2011/09/06(火) 20:40:57.34 ID:2aNDwR6AO
女「あ、そうだ。洋楽をiPodに入れてきた」ハイ
女子「すごい! 小型音楽再生機なんて触ったことないからときめいた!」
女「テンション高いなぁ、大丈夫かなぁ」
~~♪
女「!」ピッ
「もしもし、わたしメリーさん」
「今、自動車販売店の近くにいるの」
プープープー
女「か、確実に近くなってる……」
花子「逆方向いけばいいのに。つまらないやつ」チッ
女「あなたはメリーさんに何をもとめてるんです?」
女子「すごい! 小型音楽再生機なんて触ったことないからときめいた!」
女「テンション高いなぁ、大丈夫かなぁ」
~~♪
女「!」ピッ
「もしもし、わたしメリーさん」
「今、自動車販売店の近くにいるの」
プープープー
女「か、確実に近くなってる……」
花子「逆方向いけばいいのに。つまらないやつ」チッ
女「あなたはメリーさんに何をもとめてるんです?」
84: 2011/09/06(火) 21:06:52.83 ID:2aNDwR6AO
-図書室-
青年「先生」
司書「え? ああ、いつも一人の加藤くんじゃない」
青年「いや一応僕友達いますからね。やめて下さいねそういうのお願いだから」
司書「新キャラなんか出したらみんなついてこれないのに…何考えてんだか」
青年「何を言ってるのかさっぱり分からないんですけど」
司書「大人の事情だから気にしないで。で、何のよう?」
青年「図書室で司書であるあなたに声をかけたということは一つしかないでしょう」
司書「オトナの保健授業を受けたいのかな?」
青年「帰れ」
青年「先生」
司書「え? ああ、いつも一人の加藤くんじゃない」
青年「いや一応僕友達いますからね。やめて下さいねそういうのお願いだから」
司書「新キャラなんか出したらみんなついてこれないのに…何考えてんだか」
青年「何を言ってるのかさっぱり分からないんですけど」
司書「大人の事情だから気にしないで。で、何のよう?」
青年「図書室で司書であるあなたに声をかけたということは一つしかないでしょう」
司書「オトナの保健授業を受けたいのかな?」
青年「帰れ」
85: 2011/09/06(火) 21:14:23.99 ID:2aNDwR6AO
司書「なによもう、食い付いてくるかと思ったのに」
青年「誰が食いつきますか。何が保健授業ですかここは図書室です」
司書「こまけぇこたぁいいんだよ」
青年「大まかに見ても全然違うでしょう」
司書「『先生…僕の本棚が倒れそうです…!』とか言って襲ってくるかと」
青年「どんなセリフですか。あの謎生物の言葉を借りるならばわけがわからないよ」
司書「それがどうだい、これだから童Oは」
青年「おっと越えてはいけないラインを越えてしまったようだ」
青年「誰が食いつきますか。何が保健授業ですかここは図書室です」
司書「こまけぇこたぁいいんだよ」
青年「大まかに見ても全然違うでしょう」
司書「『先生…僕の本棚が倒れそうです…!』とか言って襲ってくるかと」
青年「どんなセリフですか。あの謎生物の言葉を借りるならばわけがわからないよ」
司書「それがどうだい、これだから童Oは」
青年「おっと越えてはいけないラインを越えてしまったようだ」
86: 2011/09/06(火) 21:48:12.51 ID:2aNDwR6AO
司書「戯言もここまでにしてと。何借りるの?」
青年「これです」
司書「【友達の作り方バイブル】…泣いた」
青年「……いや、片手に収まる位しかいないんすよ」
司書「まあ頑張りなさい。うん」カキカキ
青年「はぁ」
司書「はい、二週間貸出し。…二週間で出来るかな?」
青年「だまらっしゃい。あ、それと聞きたいことがあるんですが」
司書「スリーサイズ?」
青年「違いますよ……『魔へ誘う鏡』のことです」
青年「これです」
司書「【友達の作り方バイブル】…泣いた」
青年「……いや、片手に収まる位しかいないんすよ」
司書「まあ頑張りなさい。うん」カキカキ
青年「はぁ」
司書「はい、二週間貸出し。…二週間で出来るかな?」
青年「だまらっしゃい。あ、それと聞きたいことがあるんですが」
司書「スリーサイズ?」
青年「違いますよ……『魔へ誘う鏡』のことです」
87: 2011/09/06(火) 21:58:33.88 ID:2aNDwR6AO
司書「………」
青年「昔、それがかち割られて以来そこは壁しかありませんでした」
青年「でも去年、あそこに全身鏡を置く話が出ましたよね。出ただけですが」
司書「最近風紀が乱れてるから、自分でもチェックできる鏡を設置するってやつね」
青年「はい。でも、あなたは強く反対したと聞きました」
司書「乱れてる生徒はお化粧以外鏡なんか見ないじゃん……」
青年「そして先生は、ここの卒業生です。赴任してきたときそう紹介されてました」
司書「よく覚えられるね。欲しいよその記憶力」
青年「先生……あなた、鏡を割られた事となにか関連があるんじゃありませんか?」
司書「……まったく、探偵になれるよ、キミ」
青年「ただの興味本意ですよ」
司書「サブキャラにしてはでしゃばってるなぁ」
青年「だ、誰がサブキャラです?」
司書「丁度誰もいないし……暇つぶしに聞いていく?」
青年「昔、それがかち割られて以来そこは壁しかありませんでした」
青年「でも去年、あそこに全身鏡を置く話が出ましたよね。出ただけですが」
司書「最近風紀が乱れてるから、自分でもチェックできる鏡を設置するってやつね」
青年「はい。でも、あなたは強く反対したと聞きました」
司書「乱れてる生徒はお化粧以外鏡なんか見ないじゃん……」
青年「そして先生は、ここの卒業生です。赴任してきたときそう紹介されてました」
司書「よく覚えられるね。欲しいよその記憶力」
青年「先生……あなた、鏡を割られた事となにか関連があるんじゃありませんか?」
司書「……まったく、探偵になれるよ、キミ」
青年「ただの興味本意ですよ」
司書「サブキャラにしてはでしゃばってるなぁ」
青年「だ、誰がサブキャラです?」
司書「丁度誰もいないし……暇つぶしに聞いていく?」
88: 2011/09/06(火) 22:22:30.58 ID:2aNDwR6AO
-教室-
プープープー
女「だいぶ、近づいて来たんだけれど……」ビクビク
女子「どこから電話かけてきているのかな」
花子「考えちゃダメじゃないかって思う」
女「やばい、追い詰められる感が加速して飛ぶ!」
花子「最近の日本語って難しくなってきているみたいだね」
女子「いやぁ、最近の子から見てもわけがわからないかと」
花子「このあと見回りの教師の目を掻い潜らないといけないんだよね」
女子「教卓の中って案外見られないからそこに隠れていればいいよ」
女「かくれんぼだ…一人かくれんぼじゃねーか…」
プープープー
女「だいぶ、近づいて来たんだけれど……」ビクビク
女子「どこから電話かけてきているのかな」
花子「考えちゃダメじゃないかって思う」
女「やばい、追い詰められる感が加速して飛ぶ!」
花子「最近の日本語って難しくなってきているみたいだね」
女子「いやぁ、最近の子から見てもわけがわからないかと」
花子「このあと見回りの教師の目を掻い潜らないといけないんだよね」
女子「教卓の中って案外見られないからそこに隠れていればいいよ」
女「かくれんぼだ…一人かくれんぼじゃねーか…」
93: 2011/09/06(火) 23:55:10.92 ID:2aNDwR6AO
ぐふっ…手強かったぜ…待たせたな……!
青年の時系列とかは全然考えてないです
もしかしたら彼の姉あたりがタイムリープ能力でも身に付けたんじゃないかな!
青年の時系列とかは全然考えてないです
もしかしたら彼の姉あたりがタイムリープ能力でも身に付けたんじゃないかな!
94: 2011/09/06(火) 23:59:14.12 ID:2aNDwR6AO
~~♪
「もしもし、わたしメリーさん」
「今、コンビニのそばにいるの」
~~♪
「もしもし、わたしメリーさん」
「今、郵便局のそばにいるの」
~~♪
「もしもし、わたしメリーさん」
「今、探偵事務所のそばにいるの」
~~♪
「もしもし、わたしメリーさん」
「今、リサイクルショップのそばにいるの」
~~♪
「もしもし、わたしメリーさん」
「今、本屋のそばににいるの」
「もしもし、わたしメリーさん」
「今、コンビニのそばにいるの」
~~♪
「もしもし、わたしメリーさん」
「今、郵便局のそばにいるの」
~~♪
「もしもし、わたしメリーさん」
「今、探偵事務所のそばにいるの」
~~♪
「もしもし、わたしメリーさん」
「今、リサイクルショップのそばにいるの」
~~♪
「もしもし、わたしメリーさん」
「今、本屋のそばににいるの」
95: 2011/09/07(水) 00:04:12.17 ID:JJYcQz0AO
女「うわぁぁぁぁ! 来てます来てます!!」ガクブル
女子「なかなかマメなんだ、メリーさん」
花子「感心するところか分からないけど、習性みたいなものじゃない?」
女「どうしてそこまで落ち着いてられるの!? 相手はメリーさんだよ!?」
花子「話かけてる相手は七不思議の一つ、『トイレの花子さん』だけど?」
女子「同類みたいなものだし」
女「話が! 話が疎通しあわない!」
『これから校内を巡回します。生徒は速やかに帰りなさい』
花子「あ、隠れて」
女子「なかなかマメなんだ、メリーさん」
花子「感心するところか分からないけど、習性みたいなものじゃない?」
女「どうしてそこまで落ち着いてられるの!? 相手はメリーさんだよ!?」
花子「話かけてる相手は七不思議の一つ、『トイレの花子さん』だけど?」
女子「同類みたいなものだし」
女「話が! 話が疎通しあわない!」
『これから校内を巡回します。生徒は速やかに帰りなさい』
花子「あ、隠れて」
96: 2011/09/07(水) 00:09:53.24 ID:JJYcQz0AO
女「教卓…なんか狭いなぁ」
花子「わがまま言わない」
女(先帰っててってメールはして……)ポチポチ
女(お守り返すの忘れてた。明日返さなきゃ)
女(お、早い。返信だ)
女(待っていようか? …ダメダメ、巻き込んじゃうかもだし)
女(詳しくはまた明日はなす、と。明日…来るかな…)ポチポチ
教師「誰かいるのか?」
女「」ビク
教師「何か気配を感じたんだが…」
女(何でだよ! なんなんだよあの教師!)
教師「いるのか?」
女「」ドキドキ
花子「わがまま言わない」
女(先帰っててってメールはして……)ポチポチ
女(お守り返すの忘れてた。明日返さなきゃ)
女(お、早い。返信だ)
女(待っていようか? …ダメダメ、巻き込んじゃうかもだし)
女(詳しくはまた明日はなす、と。明日…来るかな…)ポチポチ
教師「誰かいるのか?」
女「」ビク
教師「何か気配を感じたんだが…」
女(何でだよ! なんなんだよあの教師!)
教師「いるのか?」
女「」ドキドキ
97: 2011/09/07(水) 00:15:38.89 ID:JJYcQz0AO
女子「せーんせっ」
教師「お?」クルリ
女子「……」
教師「……」
女子「」ニコ
教師「誰かに呼ばれた? …まあいいか。次行こう」コツコツ
女子「……聴こえるけど見えはしないか…」
女(危なかったー危なかったーイエス!)ドッキドキ
女(うう、電気も全て消されていい感じに暗いよ怖いよ)
花子「いいよ、出てきて」
女「間一髪というか……」ノソノソ
~~♪
女「うぉ」ビク
「もしもし、わたしメリーさん」
「今、タバコ屋のそばよ」
プープープー
教師「お?」クルリ
女子「……」
教師「……」
女子「」ニコ
教師「誰かに呼ばれた? …まあいいか。次行こう」コツコツ
女子「……聴こえるけど見えはしないか…」
女(危なかったー危なかったーイエス!)ドッキドキ
女(うう、電気も全て消されていい感じに暗いよ怖いよ)
花子「いいよ、出てきて」
女「間一髪というか……」ノソノソ
~~♪
女「うぉ」ビク
「もしもし、わたしメリーさん」
「今、タバコ屋のそばよ」
プープープー
98: 2011/09/07(水) 00:26:38.82 ID:JJYcQz0AO
女子「なんて?」
女「あと二十分ぐらいかなぁ、着くの…」
女子「その時には六時半ぐらいになるのかな」
花子「よしよし、学校に近づいてるみたいでなにより」
女「ううう…」
女子「ほら、いざとなったら皆で助けてあげるから」ナデナデ
女「うん……」
女(あれ? 私撫でられてる?)
花子「ここじゃ狭いし、体育館に移動しよう」
女「体育館!? 無理無理、暗い体育館とか怖いじゃない!」
花子「魔法の呪文教えてあげる。“もうなにも怖くない”」
女子「それ氏亡フラグにきこえるんだけど!」
女「あと二十分ぐらいかなぁ、着くの…」
女子「その時には六時半ぐらいになるのかな」
花子「よしよし、学校に近づいてるみたいでなにより」
女「ううう…」
女子「ほら、いざとなったら皆で助けてあげるから」ナデナデ
女「うん……」
女(あれ? 私撫でられてる?)
花子「ここじゃ狭いし、体育館に移動しよう」
女「体育館!? 無理無理、暗い体育館とか怖いじゃない!」
花子「魔法の呪文教えてあげる。“もうなにも怖くない”」
女子「それ氏亡フラグにきこえるんだけど!」
99: 2011/09/07(水) 00:30:55.91 ID:JJYcQz0AO
-体育館-
女「来ちゃったよ体育館…うう、薄気味悪いかも」
バスケットボール「」ダムダム
女「」
女子「七不思議の一つ、『体育館のバスケットボール』だよ」
バスケットボール「」ダムダム
女「」
女子「ほらほらそんなに暴れちゃだめだよ。同じようなので、『真夜中のショパン』も――」
花子「ゆかり」
女子「え?」
花子「魂抜けかけているんだけど、その子」
女「」
女子「うわぁぁぁ、びっくりしちゃったのか! 起きて起きて」
女「来ちゃったよ体育館…うう、薄気味悪いかも」
バスケットボール「」ダムダム
女「」
女子「七不思議の一つ、『体育館のバスケットボール』だよ」
バスケットボール「」ダムダム
女「」
女子「ほらほらそんなに暴れちゃだめだよ。同じようなので、『真夜中のショパン』も――」
花子「ゆかり」
女子「え?」
花子「魂抜けかけているんだけど、その子」
女「」
女子「うわぁぁぁ、びっくりしちゃったのか! 起きて起きて」
101: 2011/09/07(水) 00:35:28.03 ID:JJYcQz0AO
女「はっ…綺麗なお花畑が見えた……」
花子「どこまで行ってきたのかすごく興味ある」
バスケットボール「」ダムダム
女子「おや。心配してる」
女「分かるんだ…」
女子「それなりにね。花子さんも分かるんだよね」
花子「いや、花子さんは分かんないや。ノリで内容を理解してた感じ」
バスケットボール「」ダムダム!?
女子「てっきり分かりきってるかと思ってたのに、そんな事実が」
女「どういうことなの…」
花子「どこまで行ってきたのかすごく興味ある」
バスケットボール「」ダムダム
女子「おや。心配してる」
女「分かるんだ…」
女子「それなりにね。花子さんも分かるんだよね」
花子「いや、花子さんは分かんないや。ノリで内容を理解してた感じ」
バスケットボール「」ダムダム!?
女子「てっきり分かりきってるかと思ってたのに、そんな事実が」
女「どういうことなの…」
102: 2011/09/07(水) 00:42:34.22 ID:JJYcQz0AO
~~♪
「もしもし、わたしメリーさん」
「今、文房具屋の近くよ」
プープープー
女「……もう、すぐそこだよ」
花子「そう……メリーの存在めちゃくちゃ感じてきた。ああイライラする」
女子「落ち着いて落ち着いて」
バスケットボール「」ダムダム
女子「そうだね。なんだか、もやもやしたものを感じるよ」
女(ボールも感じるもんなのか)
花子「………ははっ。メリーめ、面白いモン用意してくれたみたい」
女「え? ――うわ、いつの間に!?」
ポフン コツリ ポト カチャカチャ
花子「怨念のこもった物を部下にして、先に寄越しやがった……!」
「もしもし、わたしメリーさん」
「今、文房具屋の近くよ」
プープープー
女「……もう、すぐそこだよ」
花子「そう……メリーの存在めちゃくちゃ感じてきた。ああイライラする」
女子「落ち着いて落ち着いて」
バスケットボール「」ダムダム
女子「そうだね。なんだか、もやもやしたものを感じるよ」
女(ボールも感じるもんなのか)
花子「………ははっ。メリーめ、面白いモン用意してくれたみたい」
女「え? ――うわ、いつの間に!?」
ポフン コツリ ポト カチャカチャ
花子「怨念のこもった物を部下にして、先に寄越しやがった……!」
103: 2011/09/07(水) 00:46:47.56 ID:JJYcQz0AO
女「人形にぬいぐるみにシャーペンに…ああもうとにかくたくさん」
花子「おおかた捨てられたか忘れ去られたやつかも。…何個あるのやら」
女子「取り囲まれた……」ギリ
バスケットボール「」ダムダムダムダム
女「潰しにかかった!?」
花子「一応、怨念だけをね。でも本気でやらないとこっちが潰される」
女「シビアな世界……」
~~♪
女「はい!」ピッ
「もしもし、わたしメリーさん」
「今、正面玄関の前」
女「とうとうこっちに…………!」
花子「おおかた捨てられたか忘れ去られたやつかも。…何個あるのやら」
女子「取り囲まれた……」ギリ
バスケットボール「」ダムダムダムダム
女「潰しにかかった!?」
花子「一応、怨念だけをね。でも本気でやらないとこっちが潰される」
女「シビアな世界……」
~~♪
女「はい!」ピッ
「もしもし、わたしメリーさん」
「今、正面玄関の前」
女「とうとうこっちに…………!」
104: 2011/09/07(水) 00:52:32.57 ID:JJYcQz0AO
花子「まったく、キリがない」キックキック
女子「いったいこれだけの数をどこから――」
~~♪
「もしもし、わたしメリーさん」
「今、事務室を通りすぎたの」
女「もうそこにいる…」
花子「でしょう、ね! イライラが加速してフルエンジンだもの!」キック
女子「日本語って、難しい!」ツブシ
バスケットボール「」ダムダム
~~♪
「もしもし、わたしメリーさん」
「今、渡り廊下にいるの」
女「う、あ……」ガタガタ
女子「気を確かに! 精神なんて壊れたら、相手の思うつぼだからね!」
女「う、うん」ガタガタ
女子「いったいこれだけの数をどこから――」
~~♪
「もしもし、わたしメリーさん」
「今、事務室を通りすぎたの」
女「もうそこにいる…」
花子「でしょう、ね! イライラが加速してフルエンジンだもの!」キック
女子「日本語って、難しい!」ツブシ
バスケットボール「」ダムダム
~~♪
「もしもし、わたしメリーさん」
「今、渡り廊下にいるの」
女「う、あ……」ガタガタ
女子「気を確かに! 精神なんて壊れたら、相手の思うつぼだからね!」
女「う、うん」ガタガタ
106: 2011/09/07(水) 00:58:32.13 ID:JJYcQz0AO
~~♪
「もしもし、わたしメリーさん」
「今、体育館入り口にいるわ」
花子「ご丁寧にドアを開けてくるなんてことはしないから注意ね」ツブシ
女「うん……」ガタガタ
バスケットボール「」ダムダム
女子「大丈夫かって――。大丈夫じゃなさそうだね…」
女「だ、大丈夫、大丈夫……」ガタガタ
女(お守りが効きますように)ガタガタ
女子「ぐっ…なにこれ、どす黒いのが漂ってるような…」
花子「ゆかり、彼女の背中に立って!」
女子「背中? 分かった、今すぐ――」
~~♪
女「ひぅっ」ビクッ
「もしもし、わたしメリーさん」
「今、体育館入り口にいるわ」
花子「ご丁寧にドアを開けてくるなんてことはしないから注意ね」ツブシ
女「うん……」ガタガタ
バスケットボール「」ダムダム
女子「大丈夫かって――。大丈夫じゃなさそうだね…」
女「だ、大丈夫、大丈夫……」ガタガタ
女(お守りが効きますように)ガタガタ
女子「ぐっ…なにこれ、どす黒いのが漂ってるような…」
花子「ゆかり、彼女の背中に立って!」
女子「背中? 分かった、今すぐ――」
~~♪
女「ひぅっ」ビクッ
107: 2011/09/07(水) 00:59:06.41 ID:JJYcQz0AO
「もしもし、わたしメリーさん」
「今、」
「あなたの後ろにいるわ」
108: 2011/09/07(水) 01:03:17.33 ID:JJYcQz0AO
女「あ、は、……」
花子「メリー!!」
メリー「呪ってやる」
女(後ろ、に、いる……?)
メリー「呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる」
メリー「呪ってやる。ずっと待ちわびてたんだから」
花子「メリー!!」
メリー「呪ってやる」
女(後ろ、に、いる……?)
メリー「呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる。呪ってやる」
メリー「呪ってやる。ずっと待ちわびてたんだから」
109: 2011/09/07(水) 01:08:53.40 ID:JJYcQz0AO
花子「うっざいのよっ……!! この陰湿女が!」ブン
メリー「黙っておかっぱ女。人間の味方なんかして、バッカみたい」フイッ
花子「元々人間だからね…。人形、いいえただの怨霊には分かんないでしょうよ」
メリー「とりあえず立ち塞がらないで。どいて。邪魔。その人間を呪い[ピーーー]から」
女「待ってよ! 私が何かしたの!? 何かしたなら謝――」
メリー「忘れたの?」
女「っ」
メリー「わすれたのね? あたしのことをわすれたんだ」
女子「下がって…これは、もうやばいとしか…」
メリー「黙っておかっぱ女。人間の味方なんかして、バッカみたい」フイッ
花子「元々人間だからね…。人形、いいえただの怨霊には分かんないでしょうよ」
メリー「とりあえず立ち塞がらないで。どいて。邪魔。その人間を呪い[ピーーー]から」
女「待ってよ! 私が何かしたの!? 何かしたなら謝――」
メリー「忘れたの?」
女「っ」
メリー「わすれたのね? あたしのことをわすれたんだ」
女子「下がって…これは、もうやばいとしか…」
110: 2011/09/07(水) 01:12:55.40 ID:JJYcQz0AO
メリー「わすれちゃうよね。そうだよね。たったいっかいしかあってないもん」
メリー「やさしいことばなんかかけてきたいなんかさせてさ」
メリー「まえのもちぬしもむかついたけど、あんたはもっとむかつく」
メリー「むかつく。もやもやする。けしちゃえ。そう、けしちゃう」
女(フランス人形――)
女(優しい言葉?――)
女(一回だけの――)
メリー「やさしいことばなんかかけてきたいなんかさせてさ」
メリー「まえのもちぬしもむかついたけど、あんたはもっとむかつく」
メリー「むかつく。もやもやする。けしちゃえ。そう、けしちゃう」
女(フランス人形――)
女(優しい言葉?――)
女(一回だけの――)
111: 2011/09/07(水) 01:17:37.65 ID:JJYcQz0AO
------
ザァァァァァ
女『あれ? お人形が捨てられてる』
女『可愛そうに…濡れないところに置いとくね』
女『綺麗なお人形さんだね。なのに、誰が捨てたんだろう』
女『ごめんね、持って帰れないんだ…部屋の容量ギリギリで』
女『バイバイ』
-------
112: 2011/09/07(水) 01:21:44.45 ID:JJYcQz0AO
------
ザァァァァァ
――アメ、カァ。ヌレチャウヨ…
女『あれ? お人形が捨てられてる』
――ダレ?
女『可愛そうに…濡れないところに置いとくね』
――…ヤサシイ
女『綺麗なお人形さんだね。なのに、誰が捨てたんだろう』
――モシカシテ、ヒロッテクレルノ?
女『ごめんね、持って帰れないんだ…部屋の容量ギリギリで』
――エ……
女『バイバイ』
――アナタハイイネ……カエレルバショガアッテ…
――ヒロッテクレナイノナラ、ナンデヤサシクシタノ?
――チュウトハンパニキタイナンカサセテ…
-------
113: 2011/09/07(水) 01:30:05.90 ID:JJYcQz0AO
女(え…あれ? 呪い殺されるようなことした?)
花子「それなら放っておけば良かったんだけどね。優しくされたから期待したんでしょ?」
メリー「………」
花子「図星ね。どうせ、自分を捨てた持ち主への恨みも上乗せしてるんじゃない?」
女(それが私一人に向いてると)
メリー「…にんげんがにくい」
花子「そう」
女子「へえ」
メリー「わかる? ひとり、あめのなか、おきざりにされて」
メリー「しんせつにしてくれたひとがいて、でもたすけてくれなくて」
メリー「どれだけかなしかしかったか」
花子「それなら放っておけば良かったんだけどね。優しくされたから期待したんでしょ?」
メリー「………」
花子「図星ね。どうせ、自分を捨てた持ち主への恨みも上乗せしてるんじゃない?」
女(それが私一人に向いてると)
メリー「…にんげんがにくい」
花子「そう」
女子「へえ」
メリー「わかる? ひとり、あめのなか、おきざりにされて」
メリー「しんせつにしてくれたひとがいて、でもたすけてくれなくて」
メリー「どれだけかなしかしかったか」
114: 2011/09/07(水) 01:37:09.53 ID:JJYcQz0AO
花子「エゴにまみれてるね、メリー」
花子「良かったじゃん人間じゃなくて。そんな男いっぱいいるよ」
メリー「だまれ」
メリー「『可愛そう』なんて、なんでいった」
女「それは…雨の中濡れてたから…」
メリー「どうしてあわれむことばをかけた」
女「……」
女子「ただの逆恨み…でも、もう何もかも恨めしいんだね…」
メリー「おまえだけは…おまえだけは…」
花子「逃げなさい。何いってももう聞かないよこの馬鹿」
シュバッ
女「!」
バスケットボール「」ドン
女「きゃっ…」ズサァ
花子「良かったじゃん人間じゃなくて。そんな男いっぱいいるよ」
メリー「だまれ」
メリー「『可愛そう』なんて、なんでいった」
女「それは…雨の中濡れてたから…」
メリー「どうしてあわれむことばをかけた」
女「……」
女子「ただの逆恨み…でも、もう何もかも恨めしいんだね…」
メリー「おまえだけは…おまえだけは…」
花子「逃げなさい。何いってももう聞かないよこの馬鹿」
シュバッ
女「!」
バスケットボール「」ドン
女「きゃっ…」ズサァ
115: 2011/09/07(水) 01:47:40.62 ID:JJYcQz0AO
バスケットボール「」ダムダム?
女「あ、ありがとう…」
女子「危なかった。今なんだか恨み倍セール実施中だから当たったら即氏だったよ」
女「理不尽な…迂闊に言葉かけたからいけなかったの?」
女子「みたいだね。いつどこで恨まれるかわかったもんじゃないよ全く…」
女(そっか……)
女子「さ、早くここから離れよう。あとは花子さんが」
女「待って。――謝らなくちゃ」
女子「え? ちょっと、刺激なんかしたらドンだから! めちゃくちゃ危なすぎるよ!」
女「あ、ありがとう…」
女子「危なかった。今なんだか恨み倍セール実施中だから当たったら即氏だったよ」
女「理不尽な…迂闊に言葉かけたからいけなかったの?」
女子「みたいだね。いつどこで恨まれるかわかったもんじゃないよ全く…」
女(そっか……)
女子「さ、早くここから離れよう。あとは花子さんが」
女「待って。――謝らなくちゃ」
女子「え? ちょっと、刺激なんかしたらドンだから! めちゃくちゃ危なすぎるよ!」
116: 2011/09/07(水) 01:57:57.87 ID:JJYcQz0AO
女「ごめんね」
女「迂闊に動いて、あなたに辛い思いさせて」
女「本当に、ごめんなさい」
花子(馬鹿ッ……こいつは人間みたいな感情持ってないんだから!)
花子(恨みでしか、憎しみでしか存在できないんだよ!?)
メリー「……そう」
メリー「それでゆるされるとか、おもった?」
女「ぎ、逆効果……」
花子「ほんと、強情なめんどくさい奴……」
シュンッ
女子「あぶなっ」グイ
女「うわっ…わっ…わぁ…床が焦げた…」
花子「手加減は一切なしで行くよ、メリー。あんたウザくて嫌いだから」
メリー「どうかん。うざくてめざわりだからきえればいいのに」
女「迂闊に動いて、あなたに辛い思いさせて」
女「本当に、ごめんなさい」
花子(馬鹿ッ……こいつは人間みたいな感情持ってないんだから!)
花子(恨みでしか、憎しみでしか存在できないんだよ!?)
メリー「……そう」
メリー「それでゆるされるとか、おもった?」
女「ぎ、逆効果……」
花子「ほんと、強情なめんどくさい奴……」
シュンッ
女子「あぶなっ」グイ
女「うわっ…わっ…わぁ…床が焦げた…」
花子「手加減は一切なしで行くよ、メリー。あんたウザくて嫌いだから」
メリー「どうかん。うざくてめざわりだからきえればいいのに」
117: 2011/09/07(水) 01:59:01.69 ID:JJYcQz0AO
寝ます
明日には終わるかな
>>105
うふふふふ
明日には終わるかな
>>105
うふふふふ
121: 2011/09/07(水) 13:33:49.03 ID:JJYcQz0AO
女「なんかメリーさんビーム出してなかった!?」
女子「あれは怨念みたいなやつじゃないかな…」
女「あり得なすぎでしょ!」
女子「自分たちに常識なんて通用しないよ。氏んでいるのに存在している時点で」
女「ここでまさかのそのセリフ!」
女子「とにかく、変氏体で朝を迎えたくないなら今はこの状況をなんとか――」ビシッ
女「シャーペンが、浮いてしかも刺しにかかってきた!?」
女子「みんな人間に恨みがあるからこういう手に出るのも当たり前っちゃ当たり前かな…」
女「うわあああ、持ち主ども恨んでやるんだから!」
女子「あれは怨念みたいなやつじゃないかな…」
女「あり得なすぎでしょ!」
女子「自分たちに常識なんて通用しないよ。氏んでいるのに存在している時点で」
女「ここでまさかのそのセリフ!」
女子「とにかく、変氏体で朝を迎えたくないなら今はこの状況をなんとか――」ビシッ
女「シャーペンが、浮いてしかも刺しにかかってきた!?」
女子「みんな人間に恨みがあるからこういう手に出るのも当たり前っちゃ当たり前かな…」
女「うわあああ、持ち主ども恨んでやるんだから!」
122: 2011/09/07(水) 13:39:44.21 ID:JJYcQz0AO
女子「自分はいわば低級霊だから、あんまり期待はしないで」バシッ
バスケットボール「」ダムダム
女「う、うん」
ガシッ
女「? 足に何か……」
ぬいぐるみ「ア…イチャ…」ギチギチギチ
女「―――ひぃっ」
ぬいぐるみ「ヒドイヨヒドイヨ、アイチャン、ヒドイヨ」
女「私はあいちゃんじゃないよ! あ、足の血管が止まりそうだから離して!」
ぬいぐるみ「アイチャンアイチャンアイチャン…」ギチギチ
女「こ、このっ」ポカポカ
バスケットボール「」ダムダム
女「う、うん」
ガシッ
女「? 足に何か……」
ぬいぐるみ「ア…イチャ…」ギチギチギチ
女「―――ひぃっ」
ぬいぐるみ「ヒドイヨヒドイヨ、アイチャン、ヒドイヨ」
女「私はあいちゃんじゃないよ! あ、足の血管が止まりそうだから離して!」
ぬいぐるみ「アイチャンアイチャンアイチャン…」ギチギチ
女「こ、このっ」ポカポカ
123: 2011/09/07(水) 13:50:00.75 ID:JJYcQz0AO
女子「すっごい力でしがみついちゃってる…」グググ
女「そして足先の感覚がなくなってきてるよっ!」ポカポカ
女子「うんとこしょ、どっこいしょ」グググ
女「カブか! いたたた足、足が根本から千切れちゃう!」
女子「クマの分際で生意気な…!」グググ
女「ええい、お守りでも食らえ――!」バシ
ぬいぐるみ「アウ」パッ
女「嘘、お守り効いた!? 借りといて良かった」
女子「除霊は出来ないみたいだけど離れさせることは出来るみたいだね」
女「よーし、もう怖くない! あ、やっぱり怖いのでこっち来ないで下さい」
女「そして足先の感覚がなくなってきてるよっ!」ポカポカ
女子「うんとこしょ、どっこいしょ」グググ
女「カブか! いたたた足、足が根本から千切れちゃう!」
女子「クマの分際で生意気な…!」グググ
女「ええい、お守りでも食らえ――!」バシ
ぬいぐるみ「アウ」パッ
女「嘘、お守り効いた!? 借りといて良かった」
女子「除霊は出来ないみたいだけど離れさせることは出来るみたいだね」
女「よーし、もう怖くない! あ、やっぱり怖いのでこっち来ないで下さい」
124: 2011/09/07(水) 14:08:57.56 ID:JJYcQz0AO
-図書室-
司書「……この本はここでっと…」
司書「もうこんな時間か…まだ整理終わらないし」
カラカラカラ
司書「……?」
司書「ドアが開いてる…のに、誰もいない?」
バサッ
司書(本が―――)
ススス
司書「…ちゃんと手続きしないと本は持ち出せないんだけどね」
司書「ついてこいってこと?」
ピタ
司書「当たりってことね。待ってて、少し準備するから」
少年「出来るだけ早くお願いします」
司書「はいよ……え?」
司書「……この本はここでっと…」
司書「もうこんな時間か…まだ整理終わらないし」
カラカラカラ
司書「……?」
司書「ドアが開いてる…のに、誰もいない?」
バサッ
司書(本が―――)
ススス
司書「…ちゃんと手続きしないと本は持ち出せないんだけどね」
司書「ついてこいってこと?」
ピタ
司書「当たりってことね。待ってて、少し準備するから」
少年「出来るだけ早くお願いします」
司書「はいよ……え?」
125: 2011/09/07(水) 17:14:47.26 ID:JJYcQz0AO
-体育館-
女「本格的に暗くなってきたから周りが良く見えない…」
女子「じゃあどこから何が飛んでくるのか指示するから、」
女「ごめん、教えてもらっても器用に避けられないと思うの!」
女子「こうなったらお守り振り回していれば大丈夫かもしれない」
女「深呼吸して…ヨッシャ! そぉぉぉぉい」ブンブン
パシン
女「当たった!」
女子「おぅ……自分にもあたるとダメージあるんだ…」
女「まさかの味方にあてちゃったよ! しっかりして!」
バスケットボール「」ダムダム
女「離れないで!」
女「本格的に暗くなってきたから周りが良く見えない…」
女子「じゃあどこから何が飛んでくるのか指示するから、」
女「ごめん、教えてもらっても器用に避けられないと思うの!」
女子「こうなったらお守り振り回していれば大丈夫かもしれない」
女「深呼吸して…ヨッシャ! そぉぉぉぉい」ブンブン
パシン
女「当たった!」
女子「おぅ……自分にもあたるとダメージあるんだ…」
女「まさかの味方にあてちゃったよ! しっかりして!」
バスケットボール「」ダムダム
女「離れないで!」
126: 2011/09/07(水) 17:20:44.92 ID:JJYcQz0AO
メリー「あっちはずいぶんと苦戦しているようだけど?」
花子「メリーの人格に戻ったか……悪かったね、人海戦術は苦手なの」
メリー「そろそろ終わらせない? あなたの顔見てると吐き気する」
花子「よく言うわこの人形め。恨みでしか存在できないくせに」
メリー「ふん――そうそう、最後にいいたいのだけれど」
花子「?」
メリー「あたしが獲物を放置しておくとおもう?」シュン
花子「! 最初からさらさら戦う気はなかったってことか――!」
花子「メリーの人格に戻ったか……悪かったね、人海戦術は苦手なの」
メリー「そろそろ終わらせない? あなたの顔見てると吐き気する」
花子「よく言うわこの人形め。恨みでしか存在できないくせに」
メリー「ふん――そうそう、最後にいいたいのだけれど」
花子「?」
メリー「あたしが獲物を放置しておくとおもう?」シュン
花子「! 最初からさらさら戦う気はなかったってことか――!」
127: 2011/09/07(水) 17:27:14.27 ID:JJYcQz0AO
女子「あっ――、後ろ!」
女「後ろ?」ブン
ジュウウッ
女「へ?」
メリー「ちぇ…そんなのにガードされたなんて」フヨフヨ
女「おま、お守りが焦げてる!?」
メリー「効き目は今ので焼け焦げたってとこかな。今度は――っ!」ブンッ ベシャア
花子「べらべら喋らないでくれない? つかそれ氏亡フラグだから」
女「メリーさん投げ飛ばしちゃった…」
花子「どうやったらあいつを消せるのかさっぱり…顔面殴ったらイケるかな?」
女「それ女の子の発言としてダメだと思うんだけど」
女「後ろ?」ブン
ジュウウッ
女「へ?」
メリー「ちぇ…そんなのにガードされたなんて」フヨフヨ
女「おま、お守りが焦げてる!?」
メリー「効き目は今ので焼け焦げたってとこかな。今度は――っ!」ブンッ ベシャア
花子「べらべら喋らないでくれない? つかそれ氏亡フラグだから」
女「メリーさん投げ飛ばしちゃった…」
花子「どうやったらあいつを消せるのかさっぱり…顔面殴ったらイケるかな?」
女「それ女の子の発言としてダメだと思うんだけど」
128: 2011/09/07(水) 18:06:28.18 ID:JJYcQz0AO
※状況説明として、「後ろ?」と言いながらお守りを後ろに振り回した感じです
そしてまたお腹が痛いです。不摂生が祟ったか。
しかも中耳炎だった耳が聞こえづらくなってちょっと不便
休憩してきます
そしてまたお腹が痛いです。不摂生が祟ったか。
しかも中耳炎だった耳が聞こえづらくなってちょっと不便
休憩してきます
129: 2011/09/07(水) 18:58:21.53 ID:JJYcQz0AO
ポテッ
メリー(片腕と胴体に若干の破損あり。…ま、痛覚がないからどうってことないか)
「のろってやる。あいつらみんな、のろってやる」
メリー(はいはい、まずはあの人間をなんとかしてからね)
メリー(単体じゃどうってことない。少し運は良いみたいだけどね)
「くる」
メリー「!?」
バキ メキメキメキ
メリー「なっ!?」
花子「どうよ、顔面に食らう下駄は。もしや作戦でも練ってた?
メリー「…きゃ、は、は! あたしの端正な顔を踏み潰すとか自分の顔にコンプレックスでもあるの?」
メリー(片腕と胴体に若干の破損あり。…ま、痛覚がないからどうってことないか)
「のろってやる。あいつらみんな、のろってやる」
メリー(はいはい、まずはあの人間をなんとかしてからね)
メリー(単体じゃどうってことない。少し運は良いみたいだけどね)
「くる」
メリー「!?」
バキ メキメキメキ
メリー「なっ!?」
花子「どうよ、顔面に食らう下駄は。もしや作戦でも練ってた?
メリー「…きゃ、は、は! あたしの端正な顔を踏み潰すとか自分の顔にコンプレックスでもあるの?」
130: 2011/09/07(水) 19:03:49.60 ID:JJYcQz0AO
花子「失礼な。生きてるときはそれはそれはモテたんだよ?」メキメキ
メリー「きゃははは、はははは! みぃーんな盲目なんじゃないの?」
花子「うふふ、かもね。じゃあね、メリー」
グシャア
女「うっわぁ……人形を蹴り潰した…」
女子「よほど嫌いな相手だったんだね…」
バスケットボール「」ダムダム
女子「え? まだ終わってない?」
女「終わってないって?」
カタカタカタ
花子(人形の口が……)
ガァッ シュッ
花子(今何かが飛び出た……まさか、まだ!)
メリー「きゃははは、はははは! みぃーんな盲目なんじゃないの?」
花子「うふふ、かもね。じゃあね、メリー」
グシャア
女「うっわぁ……人形を蹴り潰した…」
女子「よほど嫌いな相手だったんだね…」
バスケットボール「」ダムダム
女子「え? まだ終わってない?」
女「終わってないって?」
カタカタカタ
花子(人形の口が……)
ガァッ シュッ
花子(今何かが飛び出た……まさか、まだ!)
131: 2011/09/07(水) 19:10:39.84 ID:JJYcQz0AO
女子「! 人形を壊して終わりじゃなかったの!?」
女「人形から中身が飛び出てきた……」
女子(嘘でしょ、襲いかかってくる範囲が広すぎる!)
女「え、あれ? なに、どうなるの?」
女子(自分がなんとかしないと――もうこれ以上噂を増やしたくない…!)
「これでおーわりっ」
バタァン
花子「!」
女「!?」
女子「!?」
司書「メリーさん!!」
女「人形から中身が飛び出てきた……」
女子(嘘でしょ、襲いかかってくる範囲が広すぎる!)
女「え、あれ? なに、どうなるの?」
女子(自分がなんとかしないと――もうこれ以上噂を増やしたくない…!)
「これでおーわりっ」
バタァン
花子「!」
女「!?」
女子「!?」
司書「メリーさん!!」
132: 2011/09/07(水) 19:22:02.08 ID:JJYcQz0AO
女「司書さん!?」
司書「……」スッ
女(手鏡……? いや、割れた鏡みたいな…)
女子「目を閉じて、あれを見てはいけない」
女「え」
ズォォォォォォォ!!
「すいこまれっ…なんで、なんなのよあれは……!」
花子「いやいやいや、流石に、まさかねぇ」
「あああああぁぁぁぁァァァァァァァァァァァァァァ……」
ズルリ
花子「あっけな……」
女子「………」
女「………?」
司書「よっし、なんか手応え感じたね。成功ってことかな?」
女「…司書さん、なんでここに?」
司書「……」スッ
女(手鏡……? いや、割れた鏡みたいな…)
女子「目を閉じて、あれを見てはいけない」
女「え」
ズォォォォォォォ!!
「すいこまれっ…なんで、なんなのよあれは……!」
花子「いやいやいや、流石に、まさかねぇ」
「あああああぁぁぁぁァァァァァァァァァァァァァァ……」
ズルリ
花子「あっけな……」
女子「………」
女「………?」
司書「よっし、なんか手応え感じたね。成功ってことかな?」
女「…司書さん、なんでここに?」
133: 2011/09/07(水) 19:28:51.77 ID:JJYcQz0AO
司書「あんまり理由はないかな。ただ、呼ばれてさ」
女「呼ばれた?」
少年「初めまして。『十三怪談』だよ」ヒョコ
花子「どうりで見かけないと思ったら」
女「あなたが呼んだの?」
少年「まあね。声は少しだけ伝わるようだったし」
司書「……あなた見える体質っぽいね」
女「司書さん、見えないんですか?」
司書「うん、端から見ると体育館でぬいぐるみとかを散らかして独り言を言ってる痛い子だよ」
女「………」
花子「ま、ドンマイ」
女「うう」グス
女「呼ばれた?」
少年「初めまして。『十三怪談』だよ」ヒョコ
花子「どうりで見かけないと思ったら」
女「あなたが呼んだの?」
少年「まあね。声は少しだけ伝わるようだったし」
司書「……あなた見える体質っぽいね」
女「司書さん、見えないんですか?」
司書「うん、端から見ると体育館でぬいぐるみとかを散らかして独り言を言ってる痛い子だよ」
女「………」
花子「ま、ドンマイ」
女「うう」グス
134: 2011/09/07(水) 19:35:43.45 ID:JJYcQz0AO
女「その鏡って、なんですか? 」
司書「……図書室に行きましょう。お茶出すよ」
女「は、はい。あ、これらを何とかしないと」
女(そういえばぱったり動かなくなった)
司書「明日誰か片付けてくれるよ」
女「人任せだなぁ」
トコトコ
女子「……」
花子「行かないの?」
女子「彼女には自分が見えてないみたいだから、行っても…」
花子「強制はしないけど。無駄じゃないとは思うよ」
女子「そうかなぁ」
花子「そうよ。…甘いの食べたい」
女子「…相変わらずでなにより」
バスケットボール「」ダムダム
司書「……図書室に行きましょう。お茶出すよ」
女「は、はい。あ、これらを何とかしないと」
女(そういえばぱったり動かなくなった)
司書「明日誰か片付けてくれるよ」
女「人任せだなぁ」
トコトコ
女子「……」
花子「行かないの?」
女子「彼女には自分が見えてないみたいだから、行っても…」
花子「強制はしないけど。無駄じゃないとは思うよ」
女子「そうかなぁ」
花子「そうよ。…甘いの食べたい」
女子「…相変わらずでなにより」
バスケットボール「」ダムダム
135: 2011/09/07(水) 19:58:05.79 ID:JJYcQz0AO
-図書室-
司書「粗茶ですが」
女「すごい抹茶だ」
司書「茶道部からパクってきました」
女「………」
司書「こ、こほん。それでこの鏡のことだよね」
女「はい」
司書「間違えても覗き込んじゃダメだからね。――何から話そうかな」ズズ
女子「お邪魔しまーす」
女「ぅお」
女子「自分がいるのは内緒だよ」シー
女「?」コク
司書「初めから話そうか。これはね、『魔へ誘う鏡』なんだ」
女「ブーーーーー!?」
司書「ちょっと、本にかかったらどうすんの!」
女「それどころの話じゃありません! それ、ええっ!?」
司書「粗茶ですが」
女「すごい抹茶だ」
司書「茶道部からパクってきました」
女「………」
司書「こ、こほん。それでこの鏡のことだよね」
女「はい」
司書「間違えても覗き込んじゃダメだからね。――何から話そうかな」ズズ
女子「お邪魔しまーす」
女「ぅお」
女子「自分がいるのは内緒だよ」シー
女「?」コク
司書「初めから話そうか。これはね、『魔へ誘う鏡』なんだ」
女「ブーーーーー!?」
司書「ちょっと、本にかかったらどうすんの!」
女「それどころの話じゃありません! それ、ええっ!?」
137: 2011/09/07(水) 20:49:49.48 ID:JJYcQz0AO
女「なんで司書さんがそれをもっているんですか!?」
司書「ここの卒業生だもん」
女「えええええっ!? 初耳ですよ!」
司書(…加藤くんが異常なだけか)
女「でも卒業生でも持っている理由にはなりませんよ?」
司書「そうね。ヒントあげる。私があなたぐらいの時にこの鏡が割れたの」
女「……つまり」
司書「そう、そのつまり」
女「犯人は司書さんの代にいたってことですね!?」
司書「……っあー、おっしいなー…ちょっと難しかったのかな…」
司書「ここの卒業生だもん」
女「えええええっ!? 初耳ですよ!」
司書(…加藤くんが異常なだけか)
女「でも卒業生でも持っている理由にはなりませんよ?」
司書「そうね。ヒントあげる。私があなたぐらいの時にこの鏡が割れたの」
女「……つまり」
司書「そう、そのつまり」
女「犯人は司書さんの代にいたってことですね!?」
司書「……っあー、おっしいなー…ちょっと難しかったのかな…」
138: 2011/09/07(水) 20:56:19.34 ID:JJYcQz0AO
司書「……ふぅ。まあいつまでも引っ張る話題じゃないし、答えいうね」
女「」ゴクリ
司書「『魔へ誘う鏡』を割ったのは、私」
女子「………」
女「………へっ?」
司書「つじつまが合うでしょ?」
女「合いますけど…どうして割ったんですか?」
司書「数年に一度、鏡は人を誘っていた。だから私はその被害を食い止めようと無謀な作戦に出た」
女「…本当に、鏡の向こうに連れ去られることがあったんですか?」
司書「今となっては分からないね。ただ、当時の私はそれを疑いもしなかった」
女「」ゴクリ
司書「『魔へ誘う鏡』を割ったのは、私」
女子「………」
女「………へっ?」
司書「つじつまが合うでしょ?」
女「合いますけど…どうして割ったんですか?」
司書「数年に一度、鏡は人を誘っていた。だから私はその被害を食い止めようと無謀な作戦に出た」
女「…本当に、鏡の向こうに連れ去られることがあったんですか?」
司書「今となっては分からないね。ただ、当時の私はそれを疑いもしなかった」
139: 2011/09/07(水) 21:00:42.61 ID:JJYcQz0AO
司書「放課後。私は勝手に金属バッドを持ち出して、粉々に割った」
女子「うわぁ…アクティブ」
司書「これ以上の被害が出ない様にってね。なんとなく、これだけは残したけど」カラリ
司書「でもそれでは終わらなかった」
女「………」
司書「七不思議がひとつ減ったわけだ。当然、七不思議じゃない」
女「はい」
司書「何を思ったか――“この学校”が、新しい七番目を求めだしたんだよ」
女「新しい、七番目?」
女子「うわぁ…アクティブ」
司書「これ以上の被害が出ない様にってね。なんとなく、これだけは残したけど」カラリ
司書「でもそれでは終わらなかった」
女「………」
司書「七不思議がひとつ減ったわけだ。当然、七不思議じゃない」
女「はい」
司書「何を思ったか――“この学校”が、新しい七番目を求めだしたんだよ」
女「新しい、七番目?」
140: 2011/09/07(水) 21:08:13.64 ID:JJYcQz0AO
司書「それから、私の学校生活で頻繁に事故が起こるようになった」
司書「階段から滑ったり、窓が割れて落ちかけたり」
司書「刺されたり撃たれたりしてた同級生の子に比べたらそれほどではなかったけどね」
女(なんだその同級生)
女「……さながら“呪い”みたいに、毎日事故が起きた」
女「………」
女子「………」
司書「学校は私を七不思議にしようとしてたみたい。壊した張本人だし、ね」
女「でも、七番目は司書じゃない…」
司書「身代わりよ…私の友人が、私の身代わりになってしまったの」
女「……!」
司書「階段から滑ったり、窓が割れて落ちかけたり」
司書「刺されたり撃たれたりしてた同級生の子に比べたらそれほどではなかったけどね」
女(なんだその同級生)
女「……さながら“呪い”みたいに、毎日事故が起きた」
女「………」
女子「………」
司書「学校は私を七不思議にしようとしてたみたい。壊した張本人だし、ね」
女「でも、七番目は司書じゃない…」
司書「身代わりよ…私の友人が、私の身代わりになってしまったの」
女「……!」
141: 2011/09/07(水) 21:12:01.39 ID:JJYcQz0AO
司書「それから、私の学校生活で頻繁に事故が起こるようになった」
司書「階段から滑ったり、窓が割れて落ちかけたり」
司書「刺されたり撃たれたりしてた同級生の子に比べたらそれほどではなかったけどね」
女(なんだその同級生)
司書「……さながら“呪い”みたいに、毎日事故が起きた」
女「………」
女子「………」
司書「学校は私を七不思議にしようとしてたみたい。壊した張本人だし、ね」
女「でも、七番目は司書さんじゃない…」
司書「身代わりよ…私の友人が、私の身代わりになってしまったの」
女「……!」
司書「階段から滑ったり、窓が割れて落ちかけたり」
司書「刺されたり撃たれたりしてた同級生の子に比べたらそれほどではなかったけどね」
女(なんだその同級生)
司書「……さながら“呪い”みたいに、毎日事故が起きた」
女「………」
女子「………」
司書「学校は私を七不思議にしようとしてたみたい。壊した張本人だし、ね」
女「でも、七番目は司書さんじゃない…」
司書「身代わりよ…私の友人が、私の身代わりになってしまったの」
女「……!」
142: 2011/09/07(水) 21:21:42.27 ID:JJYcQz0AO
司書「友人は私に成り代わったの」
司書「髪を切り、スカートを短くして、私に似せた」
司書「おかしいなって思ったことを覚えているよ」
司書「あの日髪飾りを借りたがったのもそれだったかも知れない」
司書「そしてその日……友人は、失踪した」
女「…遺体で発見されたんですよね?」
司書「そう。氏因は不明。犯人も不明。学校の呪いかって思ってた。いえ、今も思う」
女「………」
司書「…翌朝、私の下駄箱にブレスレットが入っていた」
司書「髪を切り、スカートを短くして、私に似せた」
司書「おかしいなって思ったことを覚えているよ」
司書「あの日髪飾りを借りたがったのもそれだったかも知れない」
司書「そしてその日……友人は、失踪した」
女「…遺体で発見されたんですよね?」
司書「そう。氏因は不明。犯人も不明。学校の呪いかって思ってた。いえ、今も思う」
女「………」
司書「…翌朝、私の下駄箱にブレスレットが入っていた」
143: 2011/09/07(水) 21:28:21.78 ID:JJYcQz0AO
女「ブレスレット?」
女子「桜色の可愛いブレスレットだったっけ」
司書「彼女が一番好んでつけてた桜色のブレスレットだった」
女「……」
司書「その時、気づいたの」
司書「『まるで自分の氏を知っていたかのようではないか?』」
司書「『もしかしたら、彼女は身代わりになったんじゃないだろうか?』」
司書「……馬鹿じゃないのってね。なんで私ごときの為に命を捨てたのか…」
女「司書さん……」
司書「卒業して、風の便りで新しい七不思議について聞いた」
女子「桜色の可愛いブレスレットだったっけ」
司書「彼女が一番好んでつけてた桜色のブレスレットだった」
女「……」
司書「その時、気づいたの」
司書「『まるで自分の氏を知っていたかのようではないか?』」
司書「『もしかしたら、彼女は身代わりになったんじゃないだろうか?』」
司書「……馬鹿じゃないのってね。なんで私ごときの為に命を捨てたのか…」
女「司書さん……」
司書「卒業して、風の便りで新しい七不思議について聞いた」
144: 2011/09/07(水) 21:34:51.80 ID:JJYcQz0AO
司書「『さ迷う少女』。学校をずっと、さ迷い続ける幽霊がいる」
女「まさか、それで確かめるために学校の先生になろうって?」
司書「鋭い。勉強は得意じゃないから、司書になったの」
女「司書も十分大変な筈ですが」
司書「ま、意思の力よ。……ただね、私、一つミスしてたの」
女「ミス?」
女子「ミス?」
司書「……幽霊見えない体質なのよ……」
女「…………………」
女子「………そうだよ…この子はそうなんだよ…」
女「まさか、それで確かめるために学校の先生になろうって?」
司書「鋭い。勉強は得意じゃないから、司書になったの」
女「司書も十分大変な筈ですが」
司書「ま、意思の力よ。……ただね、私、一つミスしてたの」
女「ミス?」
女子「ミス?」
司書「……幽霊見えない体質なのよ……」
女「…………………」
女子「………そうだよ…この子はそうなんだよ…」
146: 2011/09/07(水) 21:39:32.64 ID:JJYcQz0AO
司書「だから霊力ある子いないかなって思ったらいたのよ」
女「私か」
司書「お前だったのか」
女「暇を持て余した」
二人「「神々の遊び」」
女子「…次、進めよう」
女「うん…司書さんは、霊力ある子と会えたら何をしたかったんですか?」
司書「まず、理由を聞きたい」
女「理由」
司書「そして、謝りたいの。私のせいで…って」
女「どうする?」ヒソ
女子「……いるの、やっぱり黙っててくれない?」
女「……ん」
女「私か」
司書「お前だったのか」
女「暇を持て余した」
二人「「神々の遊び」」
女子「…次、進めよう」
女「うん…司書さんは、霊力ある子と会えたら何をしたかったんですか?」
司書「まず、理由を聞きたい」
女「理由」
司書「そして、謝りたいの。私のせいで…って」
女「どうする?」ヒソ
女子「……いるの、やっぱり黙っててくれない?」
女「……ん」
147: 2011/09/07(水) 21:45:47.68 ID:JJYcQz0AO
司書「ねぇ、そこにゆーちゃんはいるの?」
女「…いません」
女子「……」
司書「そう……年かな、涙が出てきちゃった」クス
女「……」
女子「…大切な友達だった。それだけなんだけどね」ポツリ
女子「クラスで孤立してた自分に手を差し伸べて笑ってくれて」
女子「もういつ氏んでもいいやって思ってる陰気臭い自分に付き合ってくれて」
女子「見える体質だったから、いつも得体のしれないものに追いかけられるようになって」
女子「大怪我をするりっちゃんを見てられなくて」
女「…いません」
女子「……」
司書「そう……年かな、涙が出てきちゃった」クス
女「……」
女子「…大切な友達だった。それだけなんだけどね」ポツリ
女子「クラスで孤立してた自分に手を差し伸べて笑ってくれて」
女子「もういつ氏んでもいいやって思ってる陰気臭い自分に付き合ってくれて」
女子「見える体質だったから、いつも得体のしれないものに追いかけられるようになって」
女子「大怪我をするりっちゃんを見てられなくて」
148: 2011/09/07(水) 21:53:48.77 ID:JJYcQz0AO
女子「助けてくれたのが嬉しくて、でも何も出来ないから、呪いを代わりに受けることにしたの」
女「……」
女子「自分の命なんてどうでも良かったから――結果的に彼女を苦しませてしまったけど」
女子「…あは、まさか学校の敷地から一切出れなくなるなんて思いもしなかった」
女「……」
女子「一つだけ、聞いてくれないかな」
女「ん?」
女子「ブレスレット、大事にしてるかって」
女「うん―――司書さん」
司書「うん?」
女「そのブレスレットって、今も大事にしてるんですか?」
司書「もちろんよ。ほら」スッ
女「おお…」
女子「…少女趣味なブレスレットなのに、いい大人がはっずかし」クス
司書「あ、今笑ったでしょ!」
女「い、いや私は」
司書「今なんか笑い声聞こえたもん! いいじゃん少女趣味でも!」
女「いやあの私は笑ってなくて―――」
女「……」
女子「自分の命なんてどうでも良かったから――結果的に彼女を苦しませてしまったけど」
女子「…あは、まさか学校の敷地から一切出れなくなるなんて思いもしなかった」
女「……」
女子「一つだけ、聞いてくれないかな」
女「ん?」
女子「ブレスレット、大事にしてるかって」
女「うん―――司書さん」
司書「うん?」
女「そのブレスレットって、今も大事にしてるんですか?」
司書「もちろんよ。ほら」スッ
女「おお…」
女子「…少女趣味なブレスレットなのに、いい大人がはっずかし」クス
司書「あ、今笑ったでしょ!」
女「い、いや私は」
司書「今なんか笑い声聞こえたもん! いいじゃん少女趣味でも!」
女「いやあの私は笑ってなくて―――」
149: 2011/09/07(水) 21:59:28.91 ID:JJYcQz0AO
-廊下-
ギャーギャー
花子「……そんなわけで、めでたしめでたし?」
少年「おかしいよね、なんで幽霊見えないって気づかないんだろうね」
花子「うん……ちょっと話聞いてびっくりしたよそのくだり」
少年「普通気づかないもなんだろうか」
花子「天然にも程があるわ」
少年「でさ、花子さん」
花子「ん?」
少年「その人形は一体……」
花子「まだメリーが潜んでるみたいだから、あとでゆっくりボコボコにする」ニコ
少年「鬼や、この子鬼や!」
ギャーギャー
花子「……そんなわけで、めでたしめでたし?」
少年「おかしいよね、なんで幽霊見えないって気づかないんだろうね」
花子「うん……ちょっと話聞いてびっくりしたよそのくだり」
少年「普通気づかないもなんだろうか」
花子「天然にも程があるわ」
少年「でさ、花子さん」
花子「ん?」
少年「その人形は一体……」
花子「まだメリーが潜んでるみたいだから、あとでゆっくりボコボコにする」ニコ
少年「鬼や、この子鬼や!」
150: 2011/09/07(水) 22:03:17.11 ID:JJYcQz0AO
-翌日-
友「お守りが……」
女「本当にごめんなさい! でも助かった!」
友「無事ならいいけど。で、話してくれる? 昨日あったこと」
女「うん、もちろん。何から話そうか?」
眼鏡「もちろん二人の出会いから!」
友「関わらなきゃ良かったかな、この子」
女「同感」
友「お守りが……」
女「本当にごめんなさい! でも助かった!」
友「無事ならいいけど。で、話してくれる? 昨日あったこと」
女「うん、もちろん。何から話そうか?」
眼鏡「もちろん二人の出会いから!」
友「関わらなきゃ良かったかな、この子」
女「同感」
151: 2011/09/07(水) 22:08:31.38 ID:JJYcQz0AO
青年友「【友達の作り方バイブル】…痛々しいぞお前」
青年「う、うるさいな! ちょっとやばいかなって思ってはいるんだよ!」
委員長「大丈夫! わ、私がいるから!」
委員長友「鼻血垂れてる……」フキフキ
同級生「あっちは百合、こっちは友達作り…青春トークとは程遠いな」
同級生2「そんなことよりぺったんこ胸の良さについて語ろうぜ」
青年「お前は黙っててくれ」
青年友「あー、まず新学期の第一印象からだと。遅かったな」
青年「そんな!?」
青年「う、うるさいな! ちょっとやばいかなって思ってはいるんだよ!」
委員長「大丈夫! わ、私がいるから!」
委員長友「鼻血垂れてる……」フキフキ
同級生「あっちは百合、こっちは友達作り…青春トークとは程遠いな」
同級生2「そんなことよりぺったんこ胸の良さについて語ろうぜ」
青年「お前は黙っててくれ」
青年友「あー、まず新学期の第一印象からだと。遅かったな」
青年「そんな!?」
152: 2011/09/07(水) 22:10:51.09 ID:JJYcQz0AO
-体育館-
体育教師「なんだあ、こりゃ…ぬいぐるみが散乱してる…」
生徒「あ! ずっと探してたシャーペン!」
生徒2「ママが勝手に捨てたぬいぐるみがなんでここに?」
体育教師「あ、おい誰だバスケットボール出しっぱなし。片付けろ」
生徒3「知りませーん」
体育教師「なんだあ、こりゃ…ぬいぐるみが散乱してる…」
生徒「あ! ずっと探してたシャーペン!」
生徒2「ママが勝手に捨てたぬいぐるみがなんでここに?」
体育教師「あ、おい誰だバスケットボール出しっぱなし。片付けろ」
生徒3「知りませーん」
153: 2011/09/07(水) 22:15:20.36 ID:JJYcQz0AO
「ねぇ、あなた」
男「へ? 俺っすか?」
「そう。ねぇ、私きれいかしら?」
―― To be continue ?
156: 2011/09/07(水) 22:18:34.24 ID:JJYcQz0AO
これで女「メリーさんから電話が来た…」は終了です。
グダグダしすぎワロタ。
次回作の書き溜めが一向に進まないのでイライラして書いた。反省はしていない。
花子さんが最中好きなのは丁度最中が食べたかったからです。
質問があれば。
グダグダしすぎワロタ。
次回作の書き溜めが一向に進まないのでイライラして書いた。反省はしていない。
花子さんが最中好きなのは丁度最中が食べたかったからです。
質問があれば。
157: 2011/09/07(水) 22:26:10.98 ID:JJYcQz0AO
そうだ、今まで書いたもの一覧
気になったら調べてみて下さい
・終わったもの
女「ねぇ、ちょっと」
僕「探偵ごっこ」
青年「僕と体育館とテ口リストと」
青年「僕と美術室と失踪事件」
あと黒歴史のものが一つ
・現行
女「ねぇ、ちょっと」その2
こんなに書いてて上達しないとかね…
では、ありがとうございました
気になったら調べてみて下さい
・終わったもの
女「ねぇ、ちょっと」
僕「探偵ごっこ」
青年「僕と体育館とテ口リストと」
青年「僕と美術室と失踪事件」
あと黒歴史のものが一つ
・現行
女「ねぇ、ちょっと」その2
こんなに書いてて上達しないとかね…
では、ありがとうございました
158: 2011/09/07(水) 22:27:25.68 ID:UhP/ny0IO
お疲れ様
引用元: 女「メリーさんから電話が来た…」
コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります