964: ◆cFFmUxF1p6 2013/07/12(金) 05:10:58.91 ID:e8xcNJ+Ao

965: 2013/07/12(金) 05:11:26.87 ID:e8xcNJ+Ao
~P宅~

モバP「あちーなー……何もする気が起きない」

モバP「何か負けた気がするが冷房つけるかな……」

ピンポーン

モバP「ったく暑くて動きたくねーのに……誰だ?」

モバP「はいはい、どちらさま……って」

ありす「こんにちはPさん」

モバP「ありすか? 突然きてどうしたんだ?」

モバP「それに……なんだそのでかいカバンは」

ありす「とりあえず上がっていいですか?」

モバP「ああ悪い」

966: 2013/07/12(金) 05:11:54.11 ID:e8xcNJ+Ao
ありす「あ……暑いですねPさんの部屋……」

モバP「だろ? もう嫌になるな」

ありす「エアコンあるのに点けないんですか?」

モバP「なんていうか……まだ点ける時期じゃないっていうか」

モバP「早々に点けるのは、この暑さに負けたようで……」

ありす「よ、よく解んないです」

モバP「とは言え、ありすが来てくれたんだから点けるか」

ありす「すみません」

モバP「一緒に我慢大会する必要ないしな、ていうか正直俺も点けたかった」

967: 2013/07/12(金) 05:12:21.50 ID:e8xcNJ+Ao
モバP「ほい、冷たいお茶」

ありす「ありがとうございます。ここまで来るのに、すごく汗かいちゃって喉からからです……」

モバP「んで、何しに来たんだ? いや、別に用もなく来てくれても一向に構わないんだが」

モバP「その大荷物……何だ?」

ありす「あ、はい実はですね」

ありす「私の両親が、丁度二人揃って夏休みみたいなので旅行に行くんです」

モバP「ありすは行かないのか?」

ありす「私はまだ学校がありますし、そんなに乗り気じゃありませんから」

モバP「え、でも一人じゃ何かと大変だろ?」

ありす「そもそも両親に、Pさんのお世話になればいいじゃないと言われたので」

ありす「私も願ったり叶ったりでしたから、特に何も言わず見送りました」

モバP「えーっと、つまり……」

ありす「不束者ですがしばらくの間、よろしくお願いします」

モバP「あー、そういうことね……」

968: 2013/07/12(金) 05:12:48.02 ID:e8xcNJ+Ao
モバP(どんだけ信頼されてるんだ俺。ありがたいことだけど)

ありす「駄目ですか……?」

モバP「まあ今まで泊まることは何度かあったしな」

モバP「でもなんでそんな大荷物なんだ?」

ありす「何日かはお世話になると思いますので」

モバP「えっ、長いな」

ありす「思いっきり羽を伸ばしてくる、ってはしゃいでました」

モバP「だからこんな大荷物なのか」

ありす「一日泊まるのと違うので……必要なものを色々と持ってきました」

ありす「家で使い慣れたもののほうがいいですから」

969: 2013/07/12(金) 05:13:16.80 ID:e8xcNJ+Ao
~数日後 事務所~

モバP「ありすー帰るぞー」

ありす「あ、はーい」


ちひろ「プロデューサーさん」

モバP「はい?」

ちひろ「最近、出社も退社もありすちゃんと一緒じゃないですか?」

モバP「はい、そうですけど?」

ちひろ「あ、いえね? 今更どんだけいちゃつこうが勝手ですけどね?」

ちひろ「もしかしてとか思っちゃうじゃないですか?」

モバP「えーっと何が言いたいんです?」

ちひろ「プロデューサーさんもしかして……ありすちゃんと一緒に暮らしてます?」

モバP「はい」

ちひろ「そうですよね、そんなこと……って、ええええっ!?」

970: 2013/07/12(金) 05:13:43.97 ID:e8xcNJ+Ao
モバP「うおっと……そんな急に大声出さないでくださいよ。びっくりします」

ちひろ「あ、すいません……じゃなくて」

ちひろ「え、まじですか? 同棲ですか? 犯罪ですか?」

モバP「いや、なんでそうなるんですか」

モバP「実は……かくかくしかじかで」

ちひろ「なるほど……そういう理由ですか」

ちひろ「親御さんがそんなこと許可するなんて、凄いですね」

モバP「まあそうですね……信用されてるってことだと思うのでありがたいですよ」

ちひろ「でも事情がそうってだけで同棲と変わらなくないですか?」

モバP「そう言われるとまあ……そうかもしれませんが」

ちひろ「問題は起こさないでくださいよ~?」

モバP「解ってますよ」

971: 2013/07/12(金) 05:14:11.28 ID:e8xcNJ+Ao
ありす「Pさん、ずっとお話してどうしたんですか?」

モバP「ああ、すまん。それじゃあ帰るか」

ちひろ「それにしても……ありすちゃんのご両親、どこまで寛容なんでしょうねぇ」

ちひろ「このままだとずーっと同棲しちゃいそうな勢いですよ」

ありす「…………」

モバP「いやーそれは流石に無いでしょう」

ちひろ「ですよねー、あはは」


ありす「……よし」

972: 2013/07/12(金) 05:14:39.27 ID:e8xcNJ+Ao
ありす「……あ、もしもしお母さん?」

ありす「うん、うん……こっちは大丈夫、Pさんも一緒だし何も問題ないよ」

ありす「そっちはどう? 楽しいんでる?」

ありす「そっか、良かった……それで実はちょっとお願いなんだけど……」

ありす「もうちょっと帰ってくるの遅く出来たり……しないかな?」

ありす「う……い、いいでしょ。だってPさんとずっと一緒だから」

ありす「お母さんも大事だってば……拗ねないでよ……」

ありす「え、お母さんとPさんどっちが大事かって?」

ありす「どっちか選ばなきゃだめ?」

ありす「うう~………………Pさん」

ありす「だ、だって……やっぱり好きな人が一番というか……

ありす「選べって言ったのはお母さんじゃない……」

ありす「え……? あ、うん……ありがとう」

ありす「そう言ってくれると嬉しいよ。せっかくだから楽しんできてね」

973: 2013/07/12(金) 05:15:16.74 ID:e8xcNJ+Ao
ありす「Pさん」

モバP「ん、なんだー?」

ありす「両親から連絡がありまして、帰るのが少し伸びるそうです」

モバP「そうなのか」

ありす「そんなわけで……もうしばらくお世話になります」

モバP「まあ俺としては色々としてくれて助かるから、むしろありがたいところだ」

ありす「えへへ……」

モバP「どうした?」

ありす「もうちょっと、Pさんの家でずっと一緒にいられると思うと嬉しくて」

974: 2013/07/12(金) 05:15:44.37 ID:e8xcNJ+Ao
~後日~

モバP「なあありす?」

ありす「はい?」

モバP「まだ両親は帰ってこないのか? もう結構経ったけど……」

ありす「……? もう帰ってきてますけど?」

モバP「ちょっとまて……じゃあなんで帰らないんだ?」

ありす「え、私たち同棲しているからじゃないですか」

モバP「えっ」

ありす「えっ」

975: 2013/07/12(金) 05:16:11.46 ID:e8xcNJ+Ao
モバP「なるほどつまり」

モバP「ちひろさんが言った『ずっと同棲出来そう』ってのを、実際出来るか試してみたと」

ありす「お母さんはいいって言ってくれましたよ?」

モバP「本当に?」

ありす「……流石に最近は帰ってきなさいって、ちょっと怒り気味かもしれません」

モバP「悪いことは言わないから帰りなさい」

ありす「はぁい……」

モバP「俺と一緒にいたいと思ってくれるのは嬉しいが、親も大切にしないとな」

ありす「ちょっとPさんとの生活で、舞い上がっちゃったかもしれません……」

モバP「まあきちんと謝れば許してくれるだろ。いいお母さんだったしな」

976: 2013/07/12(金) 05:16:38.73 ID:e8xcNJ+Ao




モバP「……なんてことがあったんですよ」

ちひろ「なんでそれを私に言うんですか? 私が悪いって言うんですか?」

モバP「そんなつもりじゃないですけど、まあ発端はちひろさんの一言ですし」

ちひろ「だからってそこまでするとは思いませんよ~」

モバP「いやぁ、俺もびっくりでしたね」

ちひろ「ところで、プロデューサーさん」

ちひろ「そこそこ長い期間同棲してたんですよね?」

モバP「結果的にそうなっちゃいましたね」

ちひろ「何か無かったんですか? ねえねえ、どうなんです?」

モバP「ありませんよ! ていうか問題起こすなって言ったのは貴方じゃないですか!」

ちひろ「それはそれですけど、個人的にはあったほうが面白かったかな~って」

977: 2013/07/12(金) 05:17:06.08 ID:e8xcNJ+Ao
ありす「PさんPさん」

モバP「おう、なんだありす?」

ありす「もうすぐ私、夏休みですけれど」

モバP「そういやそんな時期だな」

ありす「夏休みの間は、Pさんの家でお世話になりますね」

モバP「は……?」

ありす「あ、今度はちゃんと両親を説得してますから」

ありす「夏休みが終わるまで、よろしくお願いします」

モバP「いやいやいや」

978: 2013/07/12(金) 05:17:53.63 ID:e8xcNJ+Ao
モバP「なあありす、小学校の夏休みって結構長いよな?」

ありす「ですね」

モバP「その間ずっと俺の家にいるの?」

ありす「そのつもりですが……駄目ですか?」

モバP「いや親……は説得したんだっけ……えっとじゃあ……」

モバP「あれ、問題ないか?」

ありす「ですよねっ」

ちひろ「いやいやあるでしょう!」

ありす「それじゃあPさん、今日は帰りに買い物に付き合って下さい」

モバP「ん、何か買うのか?」

979: 2013/07/12(金) 05:18:21.59 ID:e8xcNJ+Ao
ありす「この前よりも長くお世話になりますから、必要な物を買い揃えたいと思います」

モバP「そうか、そんじゃ早速行くか」

モバP「というわけでちひろさん、お疲れ様でした」

ちひろ「え、あ、はい……」


モバP「何を買うんだ?」

ありす「それは……色々です。女の子なんですから、ちょっと秘密にしたいものもあるんですよ」

モバP「よく解らんが、まあ荷物持ちくらいなら手伝うぞ」

ありす「えへへ……よろしくお願いしますね」


ちひろ「……ちっひーしってるよ。これ事実婚っていうんでしょ」

ちひろ「……もう末永く爆発しちゃえばいいんですよ!」



第六十九話 完

980: 2013/07/12(金) 05:19:09.23 ID:e8xcNJ+Ao
こんな時間に更新
何事もなければ次で最後かと

981: 2013/07/12(金) 12:36:33.36 ID:2TgGuznm0
乙です。
いよいよ最終回か?
ありすちゃんとPだけじゃなく事務所の他のアイドルとP達も幸せになって欲しいですね。

引用元: モバP「ありすといちゃいちゃしたい」