歩夢「野外フェス？」

侑「うん、同好会に是非出てくれって……」

せつ菜「いいですね！！是非出ましょう！！」

しずく「他のアーティストさんのパフォーマンスを見るのも勉強になりますし、私も賛成です！」

璃奈「私も賛成。」

栞子「私たちのファンの方以外も大勢いる中でやるのは少し不安ですが……私もやってみたいです。」

エマ「侑ちゃん？」

侑「それが……小さいステージみたいで、出られるのは3人だけなんだ……。」

果林「いいんじゃない？私たちソロなんだし、前にも同じようなことあったじゃない。」

彼方「おぉ～、前に一人で出てる方は貫禄が違いますなあ～」

果林「もう、茶化さないでよ、彼方。それぞれ一人ずつ自分以外の誰かを選んで投票、とかどうかしら？」

エマ「わたしはそれでいいと思うな。」

彼方「じゃあ、決まりだねぇ～」

歩夢「じゃあ、いってきます。」

せつ菜「会場のみんなを私たちのファンにして帰ってきます！！」

愛「おぉ、せっつー気合入ってるね！」

ランジュ「いつも通りのパフォーマンスをすればきっと大丈夫よ！安心しなさい！」

璃奈「かすみちゃん、頑張ってね。」

しずく「かすみさん？」

かすみ「うん……なんだか今でもみんなに選ばれたっていうのが信じられなくて……本当に私で良かったのかなって……」

ミア「なんだい、子犬ちゃん。らしくないじゃないか。ボクはベストな三人だと思うな。」

かすみ「むっ、子犬ちゃんじゃないよ！！でも、ありがとう、ミア子！」

ミア「長野は果物が有名だって聞いたよ。お土産待ってるよ。」ﾌﾘﾌﾘ

栞子「りんごやぶどう、他には蕎麦も有名ですよね。」

璃奈「美味しそう。璃奈ちゃんボード『じゅるり』」

かすみ「もう、旅行に行くんじゃないんだからね！？でも、みんなありがとう！かすみん頑張ってくるね！」

かすみ「はぁ……はぁ……もうちょっと……」ﾌﾗﾌﾗ

かすみ「がんばらないと……」ﾌﾗｯ

歩夢「私ももう少し振り確認しとこう……」

ﾊﾞﾀｯ……

歩夢「か、かすみちゃん！？」

せつ菜「お待たせしました、飲み物買ってきましたよ～、って、ええっ！？かすみさん！？」

歩夢「ど、どうしようせつ菜ちゃん……！？私ずっとついてたのに……」ｵﾛｵﾛ

せつ菜「落ち着いて下さい、歩夢さん！私、氷とか取ってきます！かすみさん、よろしくお願いします！」

歩夢「かすみちゃん……」

かすみ「うぅ……」

かすみ「すぅ……すぅ……」

「もう、いつまで寝てるのよ、かすみちゃん。」

かすみ「すぅ……はっ！？かすみんどうして……！？」

果林「はぁ、やっと気付いたのね。無理しちゃダメじゃない。」

かすみ「そういえば……かすみん、練習中に……って果林先輩がどうしてここに……？」

果林「かすみちゃん、ずっと苦しそうだったじゃない。ファンを楽しませるためには、まず自分が楽しまないとダメなんじゃないの？スクールアイドル始めたばかりの頃、あなたたちを見て、そう教わったつもりだったけど？」

かすみ「えぇ、かすみんそんな苦しそうな顔を……」ｼｭﾝ

果林「ほらまた。みんながかすみちゃんを選んだのって、ダンスや歌が上手いからでは無いと思うの。」

かすみ「ええっ、そんな……」ｶﾞｰﾝ

果林「最後まで聞いて。いい、かすみちゃん。あなたが楽しそうにパフォーマンスする姿は観ている全員を一つにする力があるわ。そんなあなたなら、まだ私たちを知らない人も虜にできる。みんなそう思ったからかすみちゃんを選んだはずよ？」

かすみ「果林先輩……はい！かすみん、精一杯、今日のライブ楽しんできますね！」

果林「ふふっ、いつものかすみちゃんね。さて、お姉さん少し喋りすぎたわね。じゃあ、私は行くわ。」

かすみ「ええっ！？果林先輩、もう行っちゃうんですか！？」

果林「ええ、しっかりやりなさい。」

かすみ「すぅ……すぅ……果林せんぱい……出口はそっちじゃ……」

かすみ「か、果林先輩っ！！って、あれ？」ｷｮﾛｷｮﾛ

せつ菜「かすみさん！気が付きましたか？」

歩夢「かすみちゃん、大丈夫……？」

かすみ「なんだ、夢か……。あの……！歩夢先輩、せつ菜先輩！心配かけてごめんなさい。今日のライブ、来てくれたみんな、私たちのファンにしちゃいましょうね！」

歩夢「う、うん。でも、無理はしちゃだめだよ？」

せつ菜「そうですね！！三人で最高のステージにしましょう！！」

『あさま号東京行き、発車します。次は軽井沢に停まります。』

歩夢「ふぅ、時間ギリギリだったけどみんなのお土産買えてよかったね。色々あって迷っちゃったよ。」

せつ菜「こっちが同好会用で、こっちは生徒会の皆さんへのお土産です！」ﾍﾟｶｰ

歩夢「かすみちゃん、それは家族のみんなに？」

かすみ「えっ！？あ……はい、そんなところです。」ｱﾊﾊ

せつ菜「また、来られたらいいですね。」

かすみ「はい！今度はみんなで来ましょう！」

～翌日・部室～

エマ「お茶入ったよ～」

愛「このりんごのお菓子めっちゃ美味しいね！」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

璃奈「ずるい、私にも取って愛さん。」

せつ菜「栞子さん、これ、生徒会の皆さんで食べて下さい！」

栞子「ありがとうございます、せつ菜さん。みんな喜ぶと思います。」ﾍﾟｺﾘ

かすみ「あの、果林先輩。」

果林「どうしたの？かすみちゃん。」

かすみ「これ、果林先輩に……」

果林「……？？お菓子ならさっき貰ったわよ？？」

かすみ「そ、そうじゃなくて！！かすみんから、果林先輩にお土産です……。」

果林「あら、ありがとう？」

果林「かすみちゃんったら、私に個人的にお土産だなんてどうしちゃったのかしら。」

果林「ところで中身は……」ｺﾞｿｺﾞｿ

果林「そば……。渋いわね。」

果林「まあ、たまにはいいわね♪彼方に茹でて貰いましょう。」

以上です。入場待機が暑すぎて思いつきました。
炎天下で人が倒れたら迷わずに救急車を呼んでください。

乙
良かった