1: 2010/11/15(月) 23:36:01.53 ID:CW+F671u0
一期からはじめようか

3: 2010/11/15(月) 23:41:58.32 ID:CW+F671u0
唯「あ~、暇だなぁ・・・やることねぇわ」

和「暇そうね、唯。そんなに暇なら部活やればいいのに」

唯「けっ、所詮部活もただの遊びだろ。暇をもてあそぶくらいしかできねぇよ」

和「こうやってニートができあがっていくのよね」

唯「はあ!?部活してねぇだけでニートだと!?ざけんな!」

和「・・・・・・・」
けいおん! 1巻 (まんがタイムKRコミックス)

5: 2010/11/15(月) 23:47:41.76 ID:CW+F671u0
唯「とは言ったものの、めちゃくちゃ暇だわ。なんか面白えことねぇかな・・・」

唯「中学の頃やってた軽音部も全然楽しくなかった。まあ私は上手かったけど。」

唯「ん?これは・・・?」

軽音部ギター募集中!!

6: 2010/11/15(月) 23:52:25.54 ID:CW+F671u0
唯「けっ、誰がやるかってんだ」

「軽音部やりませんかー!」

「ギターできる人なら誰でも大歓迎です!」

律「そこの君、軽音部に入りませんか?」

唯「はぁ?軽音部?」

7: 2010/11/15(月) 23:58:01.03 ID:CW+F671u0
律「今廃部の危機なんです、入っていただけませんか?」

唯「私はもうギターなんてやめたんだよ。軽音部なんて入れるか」

律「あっ・・・・・」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

律「って言うことがあったんだ・・・」

澪「じゃあその人はギターができるのか?」

律「ああ、確かに言っていた。せっかくのカモをここで逃すわけにはいかん!」

紬「でもその人は入ってくれないんでしょ?」

律「でもきっと音楽は好きなはずなんだ。何か手はないか・・・・」

8: 2010/11/16(火) 00:06:34.54 ID:kU8vvunI0
次の日!

律「唯さん!」

唯「ああん?昨日のお前・・・どうして私の名前を知ってるんだ」

律「他のクラスの人から聞きました、お願いします!軽音部に入って頂けませんか?」

唯「昨日も言ったように、私は入らない。ギターももう捨てたんだよ。」

律「じ、じゃあ私達の演奏だけでも聴いていってくれ!!」

演奏か・・・どうせ酷いものだろうけど、暇だ。どうする?

1聴く 2聴かない

>>10
頼む


10: 2010/11/16(火) 00:09:12.64 ID:++yz1flPP
1

12: 2010/11/16(火) 00:12:31.48 ID:kU8vvunI0
唯「どうせ酷いものだろうと思うけど、聴いていってやるよ。」

律「ありがとうございます!!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

律「唯さんを連れてきたぜ!」

唯「まっ、はいらねぇけどよ」

紬「演奏だけでも聴いていってね♪」

唯「ああ、分かった分かった。」

澪(怖そうな人だなぁ・・・)

14: 2010/11/16(火) 00:20:41.60 ID:kU8vvunI0
律「じゃあ行くぞ!! 12!!」

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

唯「!!」

私は思った。ドラムは走ってるし、リズムもバラバラ。でも、なんだか凄く楽しそうだった。

きっと私も入ったら楽しいだろうなぁ・・・と

ジャーン

律「えへへ・・・どうだった?」

唯「下手だな!!!」

律(ばっさりだー・・・)

唯「でも・・・なんだかてめぇら楽しそうだったな・・・仕方ねぇ、暇だし入ってやるよ。」

律「ば、バンザーーイ!!!!」

唯「でも勘違いするなよ。面白くなかったらやめるからな」

紬「でもとりあえず廃部の危機はなくなったわね」

澪「そ、そうだな・・・(なんかすごい人が入ってきちゃったな・・・)

15: 2010/11/16(火) 00:24:03.56 ID:kU8vvunI0
律「でも平沢さん、ギターは捨てたんじゃ・・・」

唯「んなわけねぇだろ。どうせ捨てるなら売ってるさ。」

紬「とりあえず明日から練習できそうね」

澪「ああ、とりあえず今日は帰るか。」

17: 2010/11/16(火) 00:28:12.50 ID:kU8vvunI0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

和「えっ、唯軽音部に入ったの!?」

唯「ああ、あまりにも暇だったんでな、あっちからも入って欲しいってな」

和「そ、そう・・・(軽音部の人、可哀想ね)

唯「だから今日ギター持ってきたんだ、ほら」

和「そのギターはある意味黒歴史ね・・・」

18: 2010/11/16(火) 00:31:27.86 ID:kU8vvunI0
唯「じゃあ行って来るわ、和。」

和「はい、行ってらっしゃい。」

唯「あー、部活入ったからこれからは暇がなくなるな。」

唯「まあ今更やめるなんていえねぇしな」

唯「せいぜい、頑張るか・・・」

22: 2010/11/16(火) 00:38:26.17 ID:kU8vvunI0
律「あっ、平沢さん、来たな。」

唯「唯でいいよ。馴れ馴れしい。」

律「じゃあ改めて唯、ギターは持ってきた?」

唯「ああ、これだ。」

ジャーン!!

律「えええええええええええええ」

澪「これ変型ギターじゃないか・・・こんな高いギター使ってるのか!?」

唯「これ、店員を脅したから8万くらいで買えたぞ」

澪「・・・・・・・・」

24: 2010/11/16(火) 00:43:16.92 ID:kU8vvunI0
唯「ま、そう言う訳だ。じゃあ練・・・」

律「お茶にするか!」

紬「は~い、用意はできてるわよ」

律「お、サンキュー!」

澪「私も・・・食べようかな・・・」

ブチッ

唯「てめぇら軽音部だろーが!!!何お茶なんかしてんだよ!!練習するぞ!!」

澪「ひいいっ!!!」

律「・・・じゃあ唯はいらないのか?」

唯「え・・・そ、それは・・・もったいないから頂いてやるよ」

25: 2010/11/16(火) 00:47:45.97 ID:kU8vvunI0
紬「はい、マドレーヌよ」

唯「ふむ、美味しそうだな・・・食ってみるか」

パクッ

唯「ってうめえ!!なんだこの味は!!この紅茶もたまんねーよ!!」

紬「あらあら、大げさに」

唯「いやガチでうめえって!こんなうめぇお菓子初めて食った!」

紬「そ、そんなに・・・ありがとう//」

唯「あー練習なんてどーでも良くなってきた」

律「おい」

28: 2010/11/16(火) 00:53:21.26 ID:kU8vvunI0
そして・・・

唯「さあ、そろそろ練習するか・・・」

律「そうだな。ところで唯、どこまで弾けるの?」

唯「しらねぇよんなもん」

澪「じ、じゃあここのコード弾いてみて・・・」

唯「この楽譜どうやって読むんだ」

澪律紬「」

30: 2010/11/16(火) 00:57:04.40 ID:kU8vvunI0
紬「も、もしかして唯ちゃん初心者?」

唯「私中学の頃適当に弾いてたから」

回想シーン

女1「平沢さんここの楽譜はこうよむんだよ」

女2「あ、ここのコードはこう・・・」

唯「ああああああああうっせーー!!自由に弾かせろ!!!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

唯「という訳だ」

律澪紬「」

36: 2010/11/16(火) 01:05:58.33 ID:kU8vvunI0
律「じ、じゃあこれから教えなきゃな、あはは・・・で、でも怒るなよ?

唯「ふん、私はそんな手荒な真似はしねぇよ」

澪(不安だ・・・・)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

唯「コード・・・コード・・・」

和「あっ、唯・・・」

唯「おっ、和、よう!!」バッ

和「・・・何それ新しい挨拶?」

唯「にしても音楽も難しいもんだな・・・ところでこんな遅くまで何してたんだ?」

和「私は図書館で期末テストの勉強をしてたわ」

唯「ふうん、そうか・・・・・・・」

唯「って明日期末テストだと!!!!???」ビシッ

和「・・・・それもコード?」

37: 2010/11/16(火) 01:13:53.36 ID:kU8vvunI0
次の日!

律「あ、唯、よっ・・・」

唯「あ・・・律か・・・何だ・・・」どよ~ん

律「ってどうした・・・唯?とりあえず部室行こう」

唯「ん、ああ・・・・」

部室!

澪「ど、どうした・・・?魂が抜けたそうな顔だぞ・・・」

唯「そ、そうか・・・?」

紬「怖いわよ唯ちゃん・・・」

39: 2010/11/16(火) 01:20:11.80 ID:kU8vvunI0
律「・・・で、何があったんだ・・・唯」

唯「そ、それがな・・・テストで赤点取って追試になったんだ・・・」

律「ええええええ!!」

澪「ゆ、唯、それは本当か・・・?」

唯「ああ・・・もう最悪だな・・・」

律「で、でも今回は以外と難しかったしさ、なっ!」

紬「そ、そうよ!勉強が足りなかっただけよ!」

唯「勉強は全然してなかったけどよ・・・」

律紬「」

40: 2010/11/16(火) 01:25:53.88 ID:kU8vvunI0
唯「じゃあ律はどうだったんだよ・・・」

律「ん?私か?私はこの通り!!」バッ

唯「・・・・・・・・」

律「ふっふっふ!」

澪「・・・テスト前に勉強教えてって言ったのは誰かな?」

律「な、バラすなよ澪!」

唯「それでこそ律だ!」

律「いい顔しやがって!!」

44: 2010/11/16(火) 01:34:34.76 ID:kU8vvunI0
という訳でみんな私の家で勉強会を開くことになりました。

澪「唯、私たち家にきてよかったのか?」

唯「いいのいいの、今家妹しかいないし」

律「唯の妹・・・」

回想

妹「おいお前!」

唯「なんだよ」

妹「私のマンガしらねぇか!!?」

唯「知るかよ」

妹「チッ」

唯「ああん?何舌打ちしてんだぁ?」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

澪「ひいいいぃ!」

律「全然大丈夫じゃねぇよ・・・」

86: 2010/11/16(火) 02:26:58.10 ID:GVo7K3LmO
唯「帰ったぞー」

憂「お帰りお姉ちゃん!!!あれ?どちら様?」

唯「あぁ、軽音部の奴ら」

澪律紬「おじゃましまーす」

憂「いらっしゃいませ。いつも姉がお世話になってます」

律(妹は普通みたいだな)

澪(よかった)

90: 2010/11/16(火) 02:35:07.69 ID:GVo7K3LmO
憂「お姉ちゃん今日は学校どうだった?楽しかった?授業辛くなかった?お弁当美味しかった?ねぇねぇ」

唯「一度に一気にきくなって言ってんだろうるせぇな。普通だよ」

紬「あらー仲よしな姉妹ね!」

唯「そんなんじゃねーよ。とりあえずみんなあがってくれ。憂、勉強すんだから邪魔すんなよ」

憂「え?勉強?どうして?なんでお姉ちゃんがする必要あるの?わざわざ学校から私と遊ぶために帰ってきてくれたのになんで勉強するの?」

92: 2010/11/16(火) 02:43:43.84 ID:GVo7K3LmO
律(…やっぱり)

澪(普通ではないな…)

唯「なんでなんでうるせぇよ!!赤点とったから追試あんだよ!!中学までは憂に聞いてたけど高校じゃそうはいかねぇだろ!」

憂「…………そう、だね。うん、そうだよね、私中学生だもんね、そうだよね、同級生にきいたほうがいいよね、そうだよね、」

唯「そうだよ。わかったらお客さんにスリッパだしてお前はおかしとお茶の用意しろ」

憂「あ…すいませんスリッパも出さずに…じゃあ私おかしとお茶用意するからあとで持って行くね…」

律「あ、おかまいなくー」

澪「お、おい!唯、いいのか?」

93: 2010/11/16(火) 02:50:09.11 ID:GVo7K3LmO
唯「いんだよ。わりぃな少し妹変なんだ」

律(確かに変だが…)

澪(おまえが言うなとは…)

紬(言えないわね…)

律澪紬「はぁ…」

唯「?なに三人してため息ついてんだよはやくあがれよ」

律「それもそうだな…んじゃおじゃましまーす!!って痛い!!!」

澪「どうしたんだ律」

95: 2010/11/16(火) 02:59:20.98 ID:GVo7K3LmO
律「なんかスリッパの中に鋭利なものが…ってこれ画鋲じゃないか!!」

澪「なんで画鋲が…私のスリッパには…あった…」

律「ってことはもしや…」

紬「私にもあったわ…」

唯「あ!またかよ…。おい憂!」

憂「なにお姉ちゃん!」

唯「また画鋲散らかして掃除しなかったな!前に和きたときもそうだったけど危ないから掃除はきっちりしろよ!」

憂「あぁごめんなさい皆さん。気をつけますね。お怪我ないですか?」ニコニコ

紬(この笑顔は確信犯ね)

律(妹の方がいろいろ問題のような気が…てか前もって)

澪(もう帰りたい…)

96: 2010/11/16(火) 03:07:54.28 ID:GVo7K3LmO
唯の部屋

澪「まぁ気を取り直して勉強しようか」

紬「唯ちゃんは数学のどの部分がわからないの?」

唯「具体的に言うとなにがわからないのかわからない。わかる事は問題みたら眠くなるってだけだ」

律「つまり全然できないって事だな!」

唯「あ?」

律「いやすいません」

澪「じゃ、じゃあ最初っからやろうか」



ツマリアレハコレデアレガコレニナルトコウナッテアアナルカラ


律(暇だな)

97: 2010/11/16(火) 03:17:35.01 ID:GVo7K3LmO
律(なんかみんなマジメにやってるしなー本来なら私はここでイタズラするキャラなんだけど唯怖いし。てかおかしとお茶まだかなー)

唯「んーわからん!あ、てか律!暇ならおかしとお茶はやくもってこいって言ってきて」

律「え!?ワタクシガデスカ?」

唯「他にだれいんだよ。澪もムギも勉強教えてんのに」

澪(あんなあとだから1人じゃ行きにくいだろうが…)

紬(ここで私もなんて言ったら唯ちゃん怒っちゃうから…)

澪(がんばれ律!!)

紬(がんばってりっちゃん!!)

律「りょ…了解しました!!」(覚えてろよ2人とも)

99: 2010/11/16(火) 03:29:47.28 ID:GVo7K3LmO
律(まぁ、見にいくだけだし、大変そうなら手伝えばいんだ!そうだよ!私ならできる!がんばれ私!よしっ!だいたい相手中学生だぞ?変な威圧感あったけど…)


キッチン

律「えぇーと、うい…ちゃん?」

憂「はい、どうしたんですか」
律「あ、そのお茶まだかなぁーなんて…ね?いやそのほら、なんだったら手伝おうかなぁと」

憂「ほんとですか?ありがとうございます!」

律(あれ?意外な反応。)

憂「人数分用意するのに手間取っちゃって…普段しないので」

律「そうだよね!あ、そういや自己紹介まだだったか私は…」
憂「たいなかりつ…」ボソッ

律「え?」

憂「田井中律さん、ですよね?」ニコニコ

101: 2010/11/16(火) 03:40:42.77 ID:GVo7K3LmO
律(今一瞬寒気が…)

律「な、なんだ知ってたのか。唯から聞いたの?」

憂「えぇお姉ちゃんからたまに聞いてました。いっつもカチューシャつけて恥ずかしげもなくデコだして部長のくせになにもしないのが特徴と。」

律「あたた、痛いとこついてくるなぁ唯のやつ!でもやる時はやるんだぜ!」

憂「そうですよね、特にテスト勉強の時は澪さんに泣きついて一夜漬けでなんとかしたりしてやるときはやってますよね」

律「そうそう!ってなんか情けないな話だな!」アハハ

律(あれ?なんか違和感あるぞ?)

憂「お茶の用意出来たので持って行きましょうか」

律「あぁ、そうだね」

律(まぁいっか)

102: 2010/11/16(火) 03:49:31.60 ID:GVo7K3LmO
唯の部屋

律「もってきたぞー」

憂「すいません遅くなって!」

唯「ったくおせぇんだよ憂よぉ!三十分待たせるとかどんだけつかえねんだよ。しかも律に手伝わせやがって。客だぞ一応」

律(一応って…)

律「いや別にいいって!どうせ暇だったし!」

憂「ほんとごめんなさい、ごめんなさい」

唯「手伝ってもらってありがとうございますだろうが!!」

憂「手伝ってもらってありがとうございます。」

律「いやそんないいってだから!そんな事よりお茶飲もうぜ!ほらおかしもあるし!な?な?」

紬「あ、私もケーキ持ってきたからよかったら食べて?ほら憂ちゃんも…」

103: 2010/11/16(火) 04:00:25.71 ID:GVo7K3LmO
憂「いえ…じゃましちゃうと悪いし晩御飯つくらないとなので私戻ります。勉強おねがいしますね」

唯「憂!今夜はカレー食いたい」

憂「カレー…だね、わかった。それじゃ」バタン

澪「お、おい!妹さんにきつく当たりすぎじゃないのか?」

唯「そう?私間違ったこといってないのに?」

澪「だけど…」

唯「まぁいいじゃん、とりあえずケーキ食べよケーキ。頭使ったら糖分とらなきゃ」

紬「召し上がれ。」ウフフ

104: 2010/11/16(火) 04:11:56.72 ID:GVo7K3LmO
数時間後

紬「とりあえずこんなものかしらね?」

澪「そうだな、とりあえず追試をギリギリパスできるぐらいにはなったかな」

律「いやぁ疲れた…」

唯「おまえはマンガ読んでただけだろうが」

律「普段読まないジャンルのマンガだからさぁー。しかし大尊かっこいいな」

唯「これだからにわかは…鬼塚の漢わからないとか笑わせんじゃねぇよ。」

律「えっ!鬼塚ってまたでんの?」

澪「まったく、なにしにきたんだか…」クスッ

紬「ウフフ」

唯「あそうだ…まぁあれだ、そのなんつーか…ありがとう…な…でもまぁこれで追試パス出来なかったらおまえらのせいだからな!!!」

律澪紬(!!!!!)

紬(あの唯ちゃんが…)

律(素直じゃないけど…)

澪(感謝を述べた!)

106: 2010/11/16(火) 04:19:46.08 ID:GVo7K3LmO
玄関

唯「じゃあ気をつけてな!」

律「またロクデナシぶるーす読みにくるぜ!」

澪「一応今日の部分自分で復習しとけよ!」

紬「それじゃあ、お疲れさま」

帰り道
紬「じゃあ私駅行くからまた明日ね!お疲れさま」

律「お疲れ!」

澪「気をつけて!」

律「いやぁそれにしても強烈な妹だったな。あの姉にしてこの妹ありって感じで」

澪「タイプは全然違うけどな…それにしても唯のやつもっと優しく出来ないのかな」

108: 2010/11/16(火) 04:26:09.60 ID:kU8vvunI0
澪「じゃあ私達帰るから。追試頑張れよ!」

唯「ああ。夜遅くまでつき合いご苦労。じゃあな。

律「じゃあなー!」

バタン

憂「・・・お姉ちゃん」

唯「なんだよ」

憂「本当に勉強してたの?」

唯「あたりまえだろ、こんなこといちいち言わせんな。」

憂「嘘じゃないの?」

唯「はあ?」

憂「お姉ちゃんがまともに勉強するなんてありえない。きっとみんなを巻き添えにしたんでしょ。」

唯「ざけんな!!私はちゃんと勉強したんだよ!!お前なんか頼りにしてねぇよ」

憂「ははは、嘘にきまってるよ。きっと勉強したくないからそんなこと言えるんだ。」

唯「うるせえ!!!もういい!!てめぇなんかもう口もきかねぇよ!!」バタン!!

憂「・・・・・・・・・」

111: 2010/11/16(火) 04:40:06.18 ID:kU8vvunI0
次の日!

澪「・・・唯どうなったのかな・・・」

紬「でもあれだけ頑張ってたんだからきっと大丈夫よ~」

律「だといいんだが・・・」

ガチャッ

律「あっ、唯!どうだったんだ?」

唯「・・・まさかこんなことになるなんて・・・」

澪「え、また追試になったのか!?」


112: 2010/11/16(火) 04:41:36.12 ID:kU8vvunI0
唯「100点とっちまった・・・・」

律「えええええええええええええええ」

澪「極端だな!!」

紬「でもよかったぁ~」

澪「ま、まあこれで一段落だな」

唯「よし、じゃあ練習するぞ!・・・って・・・・」

律「ん?どうした唯?」

唯「・・・忘れちまった・・・」

澪律「おいっ!!」

115: 2010/11/16(火) 04:59:01.39 ID:GVo7K3LmO
律「姉妹関係はそれぞれの家庭で変わるだろ。それより勉強どうだったんだ?」

澪「ミス一夜漬けの律より覚えはやくて教えやすかったかな?律も見習って一夜漬け卒業しろよ」

律「なんだとー!憂ちゃんは一夜漬けでもやるときはやって偉いっていってたぞ!」

澪「それお世辞じゃないのか?」クスクス

律「そうかもな!」

澪「そうだよ!アハハハ!」

律「ハッハッハッ……アッ!!……」

118: 2010/11/16(火) 05:00:50.45 ID:GVo7K3LmO
澪「あれ?どうした律」

律「な、なぁ…この話したのっていつだっけ?」

澪「なに言ってんだよ今日じゃないか…………あ!…」

律「なら…なら、なんで、どうして今日唯に話したのを憂ちゃんが知ってんだ?」

澪「放課後は私たちがいたから話す機会はなかった……ってことは…私達が」

律「見られて…た……?」

タッタッタッタ

誰かが走り去るのを澪と律は同時に聞いた
あの誰かが憂だったのかはわからない。
しかし、もし憂だったらどこかで憂に見られてたのを認めることになる。
だから2人は「学校で唯がメールを送ったんだ」とお互いを納得させた
真相はわからない

事実としてあるのは、後日唯が追試をパスしたってことだ

122: 2010/11/16(火) 05:19:36.42 ID:GVo7K3LmO
澪「合宿をしないか?」

唯「は?」

律「合宿?」

紬「いいと思う!賛成!」

唯「なんでいきなり乗り気なんだムギは!!そして澪!いきなりすぎる!」

澪「えっとこれ、なんだけど」

律「カセットテープか。なんのやつなんだ?」

澪「我が軽音楽部の何代か前の先輩が残したテープだ。」

唯「へー…ってだからなんでこれが合宿につなかんだよ!」

123: 2010/11/16(火) 05:28:47.61 ID:GVo7K3LmO
澪「いや、私たちの目的って一応学園祭のステージで演奏することでしょ?」

唯「学園祭?聞いてねぇぞ」

律「ははぁん、なるほどな!先輩方の演奏聞いて少し焦ったわけだ」

唯「いや、だから」

澪「だってまだ私たち一曲もオリジナルないし、演奏も未熟だから…だから合宿しないか?今夏休みだし!!」

唯「おーい」

紬「そうね!じゃあ善は急げよ!うちの別荘でいいかしら?」

唯「………」

律(ふふ、あの内気な澪がここまで積極的になるなんてな…)
律「なら私も賛成!どうせなら過去の先輩越えるような演奏しようぜ!」

125: 2010/11/16(火) 05:38:48.86 ID:GVo7K3LmO
澪「その前にオリジナル作らないとな!」アハハ

紬「スタジオ完備の別荘とれたわ!」キラキラ

律「よーし今年の夏は叩いて叩いて叩きまくるかぁ!!」

唯「」

澪「じゃあ、いつにする?お盆は…外した方がいいよな」

律「まぁそうだな、家の方でなんかしらあるだろうし」

紬「ちなみに別荘はいつでも大丈夫よ」

唯「わかったわかった、3対1で私の負け、それは認めよう。合宿?いいさいいさ、別荘だし金かかんないしな。最近妙にしつこい憂も気にしなくてすむ」

126: 2010/11/16(火) 05:48:16.56 ID:GVo7K3LmO
唯「しかしちょっとまてぇぇええええ!!!!!」

澪「ど、どうしたんだよ唯!」

唯「やっと話聞く体勢になったな!学園祭で演奏ってどういうことだよ!」

律澪紬(?)

唯「3人揃って?浮かべんなよ!!私は学園祭で演奏するって聞いていないし嫌だぞ!昔から学園祭に限らず学校行事は学校サボれる口実だったんだから高校もサボる!」

律「ちょっと待て、じゃあなにしに軽音楽部入ってんだよ?」

唯「暇だったし、ギター持ってたし、お菓子美味しいし、おまえらに頼まれたし、お菓子美味しいし」

127: 2010/11/16(火) 05:52:43.37 ID:GVo7K3LmO
紬(忘れてた。唯ちゃんって私のお菓子に釣られた子でもあったんだ)

律(あぁーそういや入部の時大して話しなかったな)

澪(あの時は怖いイメージしかなかった…)

唯「だいたい!演奏ってことはステージにたつんだろ!みんなの前に!」

澪(ウッ!そうなん…だよな…)

唯「だったら、まずこのギターはないだろ!!」

律「そこかよ!!!」

128: 2010/11/16(火) 06:02:45.83 ID:GVo7K3LmO
唯「なんだよ、大してひけないのにネック2つとかアホ丸出しじゃねぇか!」

紬「唯ちゃん…自覚はあったのね」

唯「あ?」

紬「(初めてのあ?だわ)すいません。」

律「つまり、ギターさえなんとかなればいいのか?」

唯「まずそもそも学園祭は出ない。」

澪「じゃあ、唯が練習しても意味ないか。律、ムギ、3人で行こう」

唯「え?」

律「まぁそうなっちゃうな」

唯「もしもし?」

紬「仕方ないわね、本人次第の面もあるし、無理強いはさせたくないわ。」

律「じゃあ合宿の予定だけ決めちゃうか、唯はそこらへんでギター弾いててくれ。アンプ繋ぐなよ、うるさいから」

129: 2010/11/16(火) 06:15:29.05 ID:GVo7K3LmO
唯(なんかこうもあっさりひかれるとな。中学時代は別に出てもよかったけど憂がいちいちうるさかったから出なかっただけで、出たくないわけじゃないし。よ、よーし)

唯「で、でもよぉ、やっぱりバンドにギターいないと盛り上がらなくないか?」

律「いんじゃないか?斬新で」

澪「そうだよな」

紬「そうね、新しい感じのバンドになっておもしろいかも」

唯「……」

律(うまく誘い込めたな)

澪(完全な偶然だけどな)

紬(後は仕上げね)

律「ま、まぁけど唯がきたいなら来るか?合宿」

唯「え?あ、えと…はい。っていやその違ういやちがくない!」

澪「はい、決定!」

紬「ウフフ、楽しみねぇ」

131: 2010/11/16(火) 06:33:20.23 ID:GVo7K3LmO
唯「ったく、仕方ないな。合宿いってやるか…。でもその前に」

澪「その前に?」

唯「ギター買い替える。」



とゆうわけでギターショップ行き持っていたギター売ったら5万で売れ今回は脅しでなく権力でレスポールを5万で手に入れた。


唯「やっぱり持つべきものはともだ…つ、使える奴と金だな」

紬「フフフ、無理しなくていいのに」

律「そうだぞー友達って言えばいいじゃないか」

澪「そうそう、素直になれよ!」

唯「あ?」

澪「ヒィッ!すいません。って、これでみんな唯のあ?もらったことになるな」クスクス

132: 2010/11/16(火) 06:40:19.84 ID:GVo7K3LmO
紬「今日で私と澪ちゃん2人もらったもんね」ウフフ

律「私が一番もらってるけどな」エッヘン

唯「そんだけ私を怒らせてるってことだよな…」

澪「全く律はしょうがないな」

律「なんだとー」

唯律澪紬「アハハハハハハ」


別れ道

唯「次は合宿でだな。」

紬「そうね、それじゃまたその日に」

澪「帰り道気をつけて!」

律「唯!遅れるなよ!」

唯「おまえこそ澪に頼るなよ。」

133: 2010/11/16(火) 06:52:38.95 ID:GVo7K3LmO
帰り道

唯「友達…ねぇ」

唯(考えたことなかったな。私があんな風に友達としゃべってるなんて。あの日以来で、もう忘れたと思ってたのに)

?「唯!!」

唯「あ!和ちゃん!」

和「え?ゆ、唯!あなた…」

唯「へ?あ、あ、あれ?なんだこれ?なんかおかしいかな?おかしいよな?」ハァハァハァハァ

和「唯落ちついて、唯!」

憂「お姉ちゃん?それに…のど…か…さん…なにをしてるんですか?」

和「憂、救急車呼んで、はやく!」

憂「なぜ今さらあなたに命令されないとなんですか?お姉ちゃんは私が守るんです。だから大丈夫です。家まで運べば薬もあるし私がいる。あなたは…邪魔です」

和「………そう?ならせめて家まで」

憂「大丈夫ですから、担げますから、触らないで!」

134: 2010/11/16(火) 07:04:48.97 ID:GVo7K3LmO
唯「んーここは?」

憂「家だよお姉ちゃん。」

唯「家?あれ?なんでだ?確か和と会った気がするんだけど」
憂「そんなはずないよ、今日は夏休みなのに部活に行って合宿の話してお姉ちゃんも参加することにしてギター売りに行って新しいギターかってエスポワールって名前つけたんでしょ?その帰り熱中症で倒れたんだよ」

唯「なんで知ってんだ?」

憂「さっき紬さんから聞いた」

唯「ムギから?」

憂「うん紬さんから」

唯「そっか…悪いな、迷惑かけて。私もう寝るよ。」

憂「オヤスミお姉ちゃん。夜中にお腹すいた時ように夜食つくっとくね」

147: 2010/11/16(火) 15:47:24.53 ID:GVo7K3LmO
唯の部屋

唯「ムギから…か。家と正反対の駅に向かったムギにどうやって聞くんだよ」

唯(また倒れたみたいだな。よくわからん。とりあえず今日は寝よう。来週には合宿…もあるしな)

憂の部屋

憂「やっぱり…やりすぎなのかな?お姉ちゃんの周り付きまとうなんて」

憂(でもまた昔みたいになったら…やっぱりお姉ちゃんは守らないと)

148: 2010/11/16(火) 15:54:09.23 ID:GVo7K3LmO
そして合宿当日

律「みんな元気だったかぁ!!」

唯「律ほどじゃないけどな」

澪「律は本当に夏好きだからな」

紬「ウフフ、みんな元気そうでよかったわ!それじゃ行きましょうか」

律「そういえばどこに行くんだ?別荘っていうぐらいだから山?海?できれば海がいいな!」

澪「遊びに行くわけじゃないんだぞ!全く」

唯「と、言いつつ水着しっかりもってきてんだな澪」

澪「いやこれはその…」

紬「きっとみんなの期待裏切らない程度だと思うけど…あんまり期待しないでね」

149: 2010/11/16(火) 16:01:52.09 ID:GVo7K3LmO
別荘

唯「こ…こなの…か?」

紬「そうなの…実は急だったからスタジオ付きの別荘はここぐらいしかなかったみたいで」

澪「ここぐらい?それがここ?急で?」

紬「ごめんなさい!期待…裏切っちゃった?」

律「いい意味でな!すっげぇ別荘じゃん!期待以上だよ!」

澪(律のやつ、全くビビるそぶりがない)

唯(ある意味すごい大物だな)

150: 2010/11/16(火) 16:08:42.46 ID:GVo7K3LmO
律「とりあえず荷物置いたら海いこうぜ」

澪「いやまずこういう所きたら掃除とかじゃないのか?」

紬「大丈夫よ。先に使用人の人達がやってくれてるし」

唯(使用人…憂みたいなのが何人もいるのか。そういや憂ここまでは来てないよな?)

紬「唯ちゃん?どうかした?」
唯「いや別に…なら荷物置いて海行くか!」

律「それ私のセリフだぁ!」

紬「賛成!」

澪「夜は練習しっかりやるからな!!」

152: 2010/11/16(火) 16:50:39.34 ID:GVo7K3LmO
唯「あぁー疲れた…」

紬「こんなに楽しく海で遊んだのはじめてだわ!」

律「まだまだいっぱい遊び方あるんだぜぇ」

澪「また明日だな。夜は練習練習!私歌詞書いてきたんだ」

律「え?澪が歌詞を?」

唯「ずいぶんとやる気だな。」

紬「じゃあ後でそれ見せてね、曲も作らなきゃ」

澪「うん、そうしようか」

律(澪の歌詞…か…)

153: 2010/11/16(火) 16:56:54.29 ID:GVo7K3LmO
別荘内のスタジオ

唯「うおぉぉ……」

澪「もはや驚かなくなった自分が怖い…」

律「すっごいなこのスタジオ!鏡もあるし!あ、新しいスネアだ!はやくやろうぜみんな!」

唯「そうだな、とりあえずやるか」

紬「じゃあさっそくだけど澪ちゃんが書いてきてくれた歌詞みせてもらっていいかしら?」

澪「あ、そうだな。ちょっと恥ずかしいけど…はい」

唯「大丈夫自分の作った詞が恥ずかしくないやつなんていねぇよ」ハハハ

律(澪の歌詞…)

唯紬「どれどれ…」

154: 2010/11/16(火) 17:04:18.83 ID:GVo7K3LmO
唯紬「……………」

澪「あれ?どうした2人とも」

律(やっぱり初めてはそうなるよな)

唯「なんだろう、こう、驚くぐらい背中が痒い」

紬「み、澪ちゃんらしさがでてると思う…わ」

澪「そうだろ!結構考えたんだ!」

唯(考えてこれって、すごいお花畑だったんだな澪の頭は)

澪「まぁこれは唯に歌ってもらうものだけど…」

唯「へ?ちょっと待て、私が歌うのかよ」

澪「だってギターだろ?だいたいバンドはギターが歌うって決まってるものなんだ」

唯「知るかんなもん!ベースもギターも大して変わらないんだから作詞した澪歌うのが当たり前だろ!!」

155: 2010/11/16(火) 17:11:38.44 ID:GVo7K3LmO
澪「こんな恥ずかしく歌詞歌えるわけないじゃないか。」

唯(さらりと言いにくい事を本人が言いやがった!)

紬(自覚はあったのね)

律「ま、まぁ仕方ないとりあえず唯ボーカルでいくか」

唯「なにが仕方ないだ!流すな!絶対やだ!」

澪「仕方ないだろ?律と紬はドラムとキーボード忙しいし、私も歌いながらはちょっとな…」

紬「そうね、仕方ないわね。」

律澪紬(多数決に持って行けば…!)

唯「わ、わかったよ、3対1なら仕方ない。その変わりギターは楽なのにしろよ!」

156: 2010/11/16(火) 17:16:15.05 ID:GVo7K3LmO
そうしてボーカルは唯に公平?な多数決で決まり、昼間は遊んで夜は練習の毎日を一週間続け、合宿は終わった。


新学期

部室

唯「おーっす!」

律「おう唯!おっす!合宿以来だな」

澪「2学期はいよいよ文化祭もあるし、部活ますます頑張ろうな!」

紬「その事なんだけど…」

157: 2010/11/16(火) 17:22:03.46 ID:GVo7K3LmO
唯「なんだムギ、その事って」

律「なにかあるのか?」

紬「実はさっき生徒会によばれたんだけど、どうやら顧問のいない部活は文化祭でれないみたいなの…」

澪「なんだって!?」

律「あぁーなんか前にいわれた気がする。顧問のいない部活は部活としては認められないって」

唯「……おい律、なんでそんな大事なこと言わなかった」

律「忘れてました…」
澪ゴチン!

唯「全く…」

唯(あれ?だけどチャンスじゃね?あの歌詞を合法的に歌わなくてすむわけだし。)

158: 2010/11/16(火) 17:29:03.00 ID:GVo7K3LmO
紬「それでね、そういう事だから山中先生に顧問お願いしたの」

さわ子「顧問の山中さわ子です。よろしくね」

律「えぇぇぇ!」

澪「さすがムギだな!!でも山中先生、いんですか?」

さわ子「合宿までして頑張ったのに出れないじゃ可哀想じゃない?だから快く引き受けさてもらうわ」

律澪「ありがとうございまーす。」

唯(チッいらんことを)

さわ子(フフ、どうやらあの写真は見られてないようね。あの封印されし過去をばれる前に処分しないと)

159: 2010/11/16(火) 17:38:12.06 ID:GVo7K3LmO
律「それにしてもだいぶ高校時代の写真と印象ちがうんですね」

さわ子「ぁえ?」

澪「だからあれはメイクだって言っただろ?ね、先生」

さわ子「な、なんの話をしているのかなぁ………」

唯「これの事だよ。ほらこの写真。これ先生だろ?」

さわ子「イヤァァァァァァァア」

紬「軽音部のOGが顧問なんて素敵だわ!」

さわ子(ック!まさかバレていたとは…でも大丈夫よさわ子、まだごまかせる)

さわ子「い、いやぁね、たまたま軽音部の友達とふざけてとっただけの写真よ…」

唯「でもこのカセットの声先生だろ?」

律「あぁ言われてみたら」

紬「よく気づいたわね唯ちゃん」

澪「あの声がさわ子先生…」

160: 2010/11/16(火) 17:48:57.36 ID:GVo7K3LmO
さわ子「ふっふっふっ……」

唯律澪紬「?」

さわ子「あーはっはっはっひゃひゃひゃばれてんなら仕方ないわね。そうよ!私はこの軽音部の偉大な先輩よ!デスデビルのボーカルギターよ!」

唯(な、なんか)

紬(壊れた?とゆうより仮面が外れた?)

律(こっちが本物か)

澪(初対面の唯より怖い…)

さわ子「だいたいねぇ、あんたたち部活として認められてないくせに勝手に部室に私物持ち込むなっての!」

紬「すいません…」

さわ子「それに平沢さん!その口の聞き方なによ!もっと敬う気持ち持ちなさい!」

唯「は、はい」

さわ子「部長も聞いた話だと書類は締め切りぎりぎりだし、字汚いし!もっとしっかりなさい!」

律「ご!ごめんなさい!」

さわ子「全くもう!大変な部の顧問引き受けちゃったわ」

澪(あれ?私は?)

161: 2010/11/16(火) 17:56:03.55 ID:GVo7K3LmO
さわ子「それで、文化祭ではなにをするつもりなの?コピー?オリジナル?」

律「一応オリジナルを一曲だけ…」

さわ子「一曲だけ?んーまぁいいか。それじゃあ、歌詞を見せて」

澪「こ、これです」

さわ子「どれどれ…」

律(初めて澪の歌詞見る人は…)

唯(背中が…)

さわ子「う、うん…えっとその…か、可愛らしい曲ね!!私の時と全然ジャンルちがうけど。絶妙に背中痒くなるぐらい可愛らしいと思う」

173: 2010/11/16(火) 23:42:07.09 ID:GVo7K3LmO
唯(やっぱり背中痒くなったか)

紬(でしょうね)

さわ子「それでこれは誰が歌うの?やっぱり澪ちゃんかしら?」

澪「先生、こんな恥ずかしく歌詞歌いたくありませんよ!歌うのは唯です」

さわ子(恥ずかしいっていってよかったの?)

さわ子「って唯ちゃんが歌うの?この歌詞を?」

唯(いきなりちゃんづけかよ!)

唯「ま、まぁそうなりました、多数決で」

175: 2010/11/16(火) 23:48:06.40 ID:GVo7K3LmO
さわ子(ふーん…それはそれでおもしろいのかもね。この歌詞歌えば唯ちゃんの印象変わって軽音部以外の人と仲良くなれるかもしれないし)

さわ子「そう、それじゃさっそく演奏聞かせてくれる?」

紬「はーい」

律「そういや人に聞かせんの初めてだな」

澪「なんか緊張するな…!」

唯「あぁ歌うのかぁ、ついに歌うのか…」

律「いくぞー1、2、3」

唯「キミヲミテルトイツモハートドキドキ…」

176: 2010/11/16(火) 23:51:44.31 ID:GVo7K3LmO
ジャアーン

律「ふぅ!なかなかよかったんじゃないか?」

澪「あぁなかなかだ」

唯「私、歌詞間違えなかったぞ!」

紬「先生、どうでした?」

さわ子「ダメね」

澪「そんな!」

律「どこがダメだったんだよさわちゃん!」

唯「わかった歌詞だな!やっぱり歌詞だな!歌詞だ」

紬「なにがダメなんですか?」

177: 2010/11/17(水) 00:00:03.83 ID:GVo7K3LmO
さわ子「りっちゃんのさわちゃん発言はスルーするとして…曲自体は悪くないわ。むしろ初めてとは思えない曲が出来てるわ。ムギちゃん、いい作曲よ」

紬「ウフフ、ありがとうございます」

律「それじゃ演奏?」

さわ子「確かにりっちゃんのドラムがたまに走るけどそれを澪ちゃんのベースがカバーしてる。現時点じゃ文句ないわ」

澪「よかった!」

唯「じゃあダメな理由なんなんだよ!やっぱり歌詞か?」

さわ子「理由は唯ちゃんよ」

唯「………私?」

178: 2010/11/17(水) 00:06:39.56 ID:lGf6uq8bO
さわ子「えぇ唯ちゃん、あなたよ。あなたの歌声に魂がこもってないのよ!なによあの棒読み!」

唯「魂って…」

律「あぁ言われてみると…」

紬「棒読みって言われてみるとそうかもね」

澪「せっかくいい歌詞書いたのに」

唯(あれ?なにこの私が悪い感じ)

さわ子「いい唯ちゃん、『歌』っていうのは伝えたい気持ちを詞にしてメロディーにのせて聞く人の心に届けるの!それが『歌』。今の唯ちゃんではなにも伝わらないわ!」

181: 2010/11/17(水) 00:17:13.09 ID:lGf6uq8bO
唯「そう言われてもさ先生…自分が書いたわけじゃないし、私なら君をみててドキドキするならさっさと伝えるし、別にふわふわする時間なんてないよ。まず神様信じてないし」

澪(バッサリだぁー)

紬(男より男らしいかも)

律(確かにこの中なら1番澪の感性わかんないかもな)

唯「だから魂こめろって言われても…」

さわ子「そういうことじゃないよ!歌詞をよく読み、想像して、伝えたい事を自分なりに感じとることから始めるのよ!」

唯「は、はい!」

さわ子「と、言うわけでこれから唯ちゃんは1週間特別練習をします」

唯「はい!ってえぇ?」

182: 2010/11/17(水) 00:23:19.72 ID:lGf6uq8bO
さわ子「まずはこの澪ちゃんが書いた歌詞からなにかを読みとることからよ!付いてきなさい!」

唯「あぁもう!わかりました!」

紬「行っちゃったわね」

律「まぁ先生なんだし、変なようにはしないだろ」

澪「そんなに変な歌詞…かな?」

律「えぇっと…澪らしさは出てたと思うけどな」

紬「ちょっと唯ちゃんには難しかったのよ!きっと」

澪「そ、そうだよな!仕方ないなーゆいはーハハハー」

律紬「ハハハー」


そして1週間

183: 2010/11/17(水) 00:37:34.44 ID:lGf6uq8bO
紬「今日はショートケーキよぉ」

律「いただきまーす!」

澪「今日で1週間だな」パクパク

律「あぁーそうだなぁ」パクパク

紬「大丈夫かしらね…あ、お茶おかわり大丈夫?」

律「まぁーさわちゃんも先生だし、大丈夫だろ!多分」

澪「多分って…まぁ心配してもしょうがないんだけどな」

紬「案ずるより生むがよしって言うじゃない。大丈夫よきっと」

184: 2010/11/17(水) 00:49:57.88 ID:lGf6uq8bO
バタン!

さわ子「待たせたわね!!」

唯「待たせたな!!」

律「おぉーお帰り」

澪「どうだった?」

紬「今日はショートケーキよぉ」

さわ子「あ、あれ?」

唯「なんか…軽いな…こう、待ってたよ唯ーとかなんかあるだろ」

律「と言ってもなぁ、毎日学校で会うし。」

澪「一旦部室に集まってその後2人がどこかいく1週間だったし」

紬「それで、特訓はどうだったの?」

185: 2010/11/17(水) 01:04:02.69 ID:lGf6uq8bO
さわ子「まぁそれは聞いてみてからのお楽しみよ」

唯「それじゃさっそく…」

ジャカジャカジャン!ジャカジャカジャン!

唯「君を見てるといつもハートドキドキ!!」

律「す、すごい!」

澪「いつもの唯じゃないみたいだ!」

紬「唯ちゃん…」ウットリ

唯「ふわふわたぁいむ!!」

ジャジャ、ジャジャ、ジャーン

さわ子「ふふふ、どうよ?」

律「すごいぞ唯!」

澪「あぁ、こんなに心に響くなんてな!」

紬「唯ちゃん…素敵だわ…」

187: 2010/11/17(水) 01:19:26.54 ID:lGf6uq8bO
さわ子「元々ね、唯ちゃんの容姿とこの可愛らしい歌詞は見事にマッチしてたのよ」

紬「確かにそうですね!」

さわ子「だから後は唯ちゃんの歌い方次第だったのよ。それがハマれば、この恥ずかしい歌詞も不思議といい曲になるわけよ。」

澪「なんか褒められてけなされた気が…」

律「ま、まぁこれで学園祭は大丈夫そうだな!」

唯「まぁ私にかかればこんなもんだよ!はっはっは」

ガチャ!

律「ん?」

188: 2010/11/17(水) 01:30:19.94 ID:lGf6uq8bO
和「おじゃまするわよ」

唯「あれ?和じゃん」

さわ子「それじゃ私はこれで、みんな、頑張ってね」

律(ボロ出す前に逃げたな)

澪「唯の友達か?」

唯「そういえば初めてだっけ?こいつ私のとも…」

和「こんにちは、唯からいつも話聞いてるわ。真鍋和です」

律「私は何回か部長会議であってるな」

紬「私も前呼ばれた時に少し話したわね。」

唯「それで今日はどうしたんだ?」

190: 2010/11/17(水) 01:50:02.56 ID:lGf6uq8bO
和「学園祭のステージ使用申請書、でてないのを伝えにきたのよ」

澪「律…」

唯「またおまえは…」

律「ご、ごめんなさい!」

紬「あらあら。あ、和ちゃんケーキ食べていかない?余ってるから」

和「そう?それじゃ、すこしご馳走になろうかしら」

唯「そういや私も食べてないぞ!ムギ、お茶」

和(唯、楽しそうにやってるのね…なんか安心しちゃったわ。)

191: 2010/11/17(水) 01:59:55.59 ID:lGf6uq8bO
和「さてと、ご馳走さま。そろそろ生徒会に戻らないと。律、ちゃんと申請書出してね」

紬「またいつでも来てね」

和「でもお邪魔じゃない?」

唯「いいんだよ、友達なんだし!むしろ毎日来てよ!」

律「そうそう…って、え?」

澪「唯なんかキャラ違うぞ?」ハハ

紬「それも特訓?」ウフフ

律「ハハハ…あれ?どうした唯、顔色悪いぞ」

唯「え?そんなことねぇ、ないよ。どこもわるく…」

和「唯!!!」

紬「和ちゃん?」

193: 2010/11/17(水) 02:10:20.31 ID:lGf6uq8bO
和「唯!しっかりして、唯!」

唯「しっかりしてるよ…うるせぇ…頭痛い…」



澪「え?え?行っちゃった……」

律「な、なにがどうなってんだ……?」

紬「……?」

唯の自宅

憂「お姉ちゃん…」

和「やっぱり、治ってはなかったみたいね…」

唯「はぁはぁ…」

憂「まぁ、とにかく後は大丈夫ですので…和さんは帰って…ください」

194: 2010/11/17(水) 02:23:05.11 ID:lGf6uq8bO
和「…憂!いい加減にして!あなた1人でどうこうなる問題じゃないのよ!」

憂「今さら…今さら友達面ですか?お姉ちゃんがこうなった原因、忘れたんですか?」

和「あれは、あれは誤解だって…」

憂「とにかく今日は帰ってください。ここまで送ってもらってありがとうございました」

和「ちょ、ちょっと憂…」

バタンッ!

196: 2010/11/17(水) 02:47:24.46 ID:lGf6uq8bO
憂「お姉ちゃんには…やっぱり、私がいないとなんだよね」

憂「大丈夫、私がいるから。私が近くにいるから」

憂「私が、私が、」



翌日

澪「唯、来ないな…」

律「学校休んだみたいだぞ…大丈夫かな?」

紬「そうね…昨日あんなことあったし」

澪「突然だったからな…」

紬「和ちゃんはなにかしらの事情知ってそうね…」

律「……よし和に聞きにいこう」

澪「え?で、でも」

律「ボーカルとギターいなきゃ練習になんないだろ?それに、唯がいなきゃ軽音部は軽音部じゃない!」

紬「そうね、行きましょう!!」

199: 2010/11/17(水) 03:03:10.80 ID:lGf6uq8bO
生徒会室

和「教えられないわ」

律「なんでだよ和!」

澪「同じ軽音部の仲間、それ以上に友達として唯が心配なんだ」

紬「お願い和ちゃん!」

和「…悪いけど、これは唯自身の問題なのよ…私が教えてもなんの解決にならないのよ」

律「そんなの聞かなきゃわかんないだろ!!」

和「……唯の問題を聞いたらあなたたちはきっとどうにかしようとするでしょ?」

澪「私たちにできることなら!」

和「でもね、それが負担になっちゃう時もあるのよ…」

紬(負担?)

和「とにかく今日は帰って、きっと明日にはくるわよ」

201: 2010/11/17(水) 03:11:16.63 ID:lGf6uq8bO
部室

律「なんだよ和のやつ!」

澪「そういうなって、よっぽど重い事情があるんだろ…」

律「それでも、友達なら助けたいって思うだろ」

澪「当たり前だ!でもどうしようもない時だってあるんだよ!」

紬「やめましょう!私たちが言い争っても解決しないわ…」

律「………ごめんな澪」

澪「こっちこそ…ごめん」

律澪紬「……………」

204: 2010/11/17(水) 03:18:40.86 ID:lGf6uq8bO
さわ子「練習がんばってるー?ってなんだティータイム中…ってわけでもなさそうね。唯ちゃんは?」

澪「唯は今日学校休んでるみたいで…」

さわ子「あらそんなの、あんな風に見えて意外と繊細な子だからね。すぐ体調も崩さないか心配だわ」

律「繊細?誰が?」

さわ子「誰がって唯ちゃんがよ」

紬「先生、どんな風に繊細なんですか?」

さわ子「あら、私よりあなたたちの方が知ってるでしょうに」

律「いいから教えてよ!」

205: 2010/11/17(水) 03:26:31.47 ID:lGf6uq8bO
さわ子「そうねぇ、唯ちゃん私と2人で練習してる時だと些細な事ですぐ私に気を使ったり、澪ちゃんの歌詞を読むときは一語一語しっかりと想像しながら読んでたわね」

澪「あの唯が?私の歌詞を?」

さわ子「もしかしたらあなたたち、唯ちゃんに私が歌い方教えたと思ってるかもしれないけど、実際特別な事は教えてないのよ。」

律「え?そうなの?」

さわ子「ムギちゃん、あなた、私が初めてこの部室きた時どう思った?」

紬「素敵な先生だと」

さわ子「そうじゃなくて…その…本性を見せた時よ」

紬「えっと、仮面が外れたみたいだなって」

207: 2010/11/17(水) 03:41:12.11 ID:lGf6uq8bO
さわ子「そう、仮面。端からみてるとどうも唯ちゃんって仮面かぶってるようにしか見えなかったのよね…」

澪「え?そ、そうですか?」

さわ子「と言っても普通気づかないと思うわ。凄く厚い仮面だから」

律「そ、それで?」

さわ子「だから仮面を外せる環境に置こうと思ったの。まぁ外したら後は問題なく唯ちゃん自らが進めて完成したのがあなたたちが見た演奏よ。
まぁ演奏終わったらまた仮面つけちゃったけどね」


紬「でも、ちょっといいですか?仮面外す環境がどうして先生と2人になった時なんですか?」

さわ子「わたしじゃなくてもいいけど、唯ちゃんが下の立場にたてる環境。甘えられる立場。あくまで他人に、ね」

224: 2010/11/17(水) 17:18:14.85 ID:lGf6uq8bO
律「他人に?」

さわ子「んーまぁ詳しいことはまた今度ね」

澪「それにしてもさすが先生ですね!すぐそこに気づけるなんて!」

さわ子「そりゃだてに先生やってないわよ!」ホホホ

律「まぁ仮面被ってた人だからな~」ハハハ

さわ子「りっちゃん…?」ゴゴゴ

律「す、すいません」

紬「ま、まぁとにかくこれで昨日のことはわかったわね…」

225: 2010/11/17(水) 17:30:43.26 ID:lGf6uq8bO
律「それで、私たちはどうすればいいんだ?」

澪「仮面か…それじゃあ私たちにみせてた唯は本当の唯じゃなかったのかな…」

紬「澪ちゃん…」

さわ子「そんなことないわよ」
澪「え?」

さわ子「昨日わたしが帰った後なにがあったか知らないけど、少なくともあなた達が見てた唯ちゃんは間違いなく唯ちゃんよ。本当も嘘もないわ」

律「で、でも…」

さわ子「私が唯ちゃんの仮面に気づいたのはあなた達と一緒にいた唯ちゃんをみたからよ」

紬「私たちと?」

227: 2010/11/17(水) 17:40:08.65 ID:lGf6uq8bO
さわ子「それにあなたたちも少しずつ変わってる唯ちゃんに気づくときあったんじゃない?」

律「そう言われると…」

澪「初めてあった時とは印象違う…今は怖くない…」

紬「感謝の言葉も言ってくれたし…わたしたちのこと友達だって…」

さわ子「でしょう?あなたたちがいなかったら唯ちゃんはずっと仮面つけていただろうし、澪ちゃんが抱いてたような怖い印象だけの子だったのよ。」

さわ子「あなた達が少しずつ、唯ちゃんの仮面を薄くしていったのよ」

律「さわちゃん、仮面外した唯はどうだった?」

さわ子「もちろん……かなり可愛かったわよ!!」

澪「見てみたい…な」

紬「そうね…今の唯ちゃんも可愛いけど…もっと可愛い唯ちゃんも見てみたいわね」ウフフ

228: 2010/11/17(水) 17:46:48.22 ID:lGf6uq8bO
律「…いこう!」

紬「いくって?」

澪「唯の家…だろ?」

律「もちろん!部長の私に欠席つげずに休むなんて認められないしな!」

澪「ハハッ!律らしいな」

紬「そうね、行きましょう!」

澪「学園祭の練習もしないとだしな!」

律「じゃあいくぞー!」



さわ子「行っちゃった…今日はティータイムはなしね」

さわ子(頑張りなさい、唯ちゃんが仮面外せるかはあなたたち次第よ)

229: 2010/11/17(水) 17:59:55.27 ID:lGf6uq8bO
さわ子「さてと…これでよかったかしら?」

和「はい…ありがとうございました先生」

さわ子「でもいいの?軽音部にいいとこ全部もっていかせて」

和「いいんです…私が唯と一緒にいても負担になるだけですから…」

さわ子「そう……ならいいわ、ここからはただの独り言よ。聞かなくていいわ」

和「え?」

さわ子「ある子はね、昔からずっと人に甘えて生きてきたの…人よりも少しゆっくりだったから、周りが手助けしてくれたから。でもある日事件があったの」

和「先生、それって唯のことですよね?知ってますよ」

さわ子「いいえ、ある子よ。事件が起きて、仮面を被らなきゃならなくなった。そうしないと友達を失ってしまうから」

230: 2010/11/17(水) 18:06:36.83 ID:lGf6uq8bO
和「だから…それが今の唯だって…!」

さわ子「でもそれはその子の勘違いだったのよね」

和「え?」

さわ子「友達なんて失う心配しなくてよかったのよ。だって仮面つけてようが素のままでいようが、友達は友達だもの。そうでしょう?」

和「先生…」

さわ子「それで、その子の友達はどうするの?」

和「……伝えてきます!ゆ…、いいえ、ある子の友達として、伝えてきます。」

さわ子「ふふ、それじゃ行ってきなさい」

和「はい!」

231: 2010/11/17(水) 18:15:32.73 ID:lGf6uq8bO
さわ子(柄にもなく先生しちゃったわね…あ、私先生だったわ)

さわ子「ふふ、今年の学園祭ライブ、楽しみね…。どんな衣装作ろうかしら」



唯の家

律「あれ?和?」

和「あなたたちなにしてるのここで?」

紬「その…やっぱり和ちゃんになに言われても、私たちは唯ちゃんにできることがあればするのよ」

和「わかってるわよ。」

澪「わかってる?」

和「私も昔そうだった。だけどそれが唯にとっての負担になるんだと思ったの。だからそれからは、なるべく関わらず、負担にならないようにしてきた」

律「和…」

和「でも、それは違うってあなたたち見て気づいたの。だって、友達は友達なのよね」

233: 2010/11/17(水) 18:23:57.14 ID:lGf6uq8bO
紬「そうよね。」

和「それで?なんで家の前にいるの?」

澪「それが、憂ちゃんが家にあげてくれないんだ…」

律「負担になる人となんてお姉ちゃんを喋らすわけにはいかない…とか言って」

和「大丈夫よ」

紬「大丈夫って?」

和「憂も、私たちと変わらない。ただ常に一緒にいるぶん、私たちよりなんとかしなきゃって思っちゃうのよ。」

律「まぁ…妹だしな」

澪「じゃあ、憂ちゃんともう一度…」

紬「私たちの事伝えましょう」

234: 2010/11/17(水) 18:29:53.97 ID:lGf6uq8bO
唯の部屋

唯「別に今日は休まなくてよかったんだぞ?元気だし、軽音部に行かないとだし」

憂「ダメだよお姉ちゃん…お姉ちゃんが部活してたら…また昔みたいに…」

唯「大丈夫だって言ってるだろ!!もう昔とは環境も違うし、私も違う、あんな事にはならない!」

憂「でも…!」

ピンポーン

唯「また誰かきたのか?」

憂「きっとまた新聞の勧誘だよ…断ってくるね。下おりちゃダメだよ?」

唯「わかったよ」

唯(わかりやすいんだよ憂…)

235: 2010/11/17(水) 18:40:47.61 ID:lGf6uq8bO
唯(きっと、いや絶対来てるのは軽音部のあいつらだ。ったく1日休んだぐらいでわざわざくんなよな…なんというか…お節介というか…いい、友達…とい、うか…)

唯「あ、あれ?なんだこれ?なにこれ?私は唯、平沢、唯?なのか?え?」


玄関

憂「だから何回も言いますけど帰ってください!」

澪「悪いけど帰れない!」

紬「憂ちゃんに私たちの話を聞いてほしいの」

憂「大丈夫です!お姉ちゃんは私が守りますから、軽音部も辞めさせます!」

和「それは昔みたいになるのが嫌だから?」

憂「えぇ、和さんならわかるでしょ?お姉ちゃんが昔みたいになったら…」

和「それは私たちの間違いだったのよ!」

律「それに悪いけど憂ちゃん、軽音部辞めさすなら辞めさすで、唯から直接退部願い聞かないと辞めさせられないんだ。もちろん辞めさせる気はないけどね」

237: 2010/11/17(水) 18:47:20.26 ID:lGf6uq8bO
律「部長として、絶対に辞めささない。学園祭当日にギターとボーカルいないと困るからな!」

澪「律…!」

紬「さすが部長!」

憂「そんなの知りませんとにかく帰って……」

和「……!ゆ、唯!」

憂「え?」

唯「み、みんなぁそんな玄関で話さないで、部屋にあがってよ…」

憂「お姉ちゃん!下降りないでって…」

唯「大丈夫だよ憂。もう大丈夫だから、みんなの話一緒に聞こう?」

憂「お姉ちゃん…」

238: 2010/11/17(水) 18:52:55.87 ID:lGf6uq8bO
唯の部屋

紬「おじゃまします」

律「さて、まずは………なにから話すんだ?」

澪「おい!」

唯「あはは、りっちゃんらしいね…」

律(りっちゃん…!)

澪(なんか違和感あるけど…)

紬(可愛い…)

和「まずは、昔あった事について3人に話すわね」

憂「和さん!」

唯「大丈夫だよ憂、みんなにしっておいてもらいたいの」

憂「お姉ちゃん…わかったよ…」

239: 2010/11/17(水) 19:01:35.21 ID:lGf6uq8bO
和「幼稚園から私と唯はずっと一緒だったの」

紬「幼なじみって事ね」

律「私と澪と一緒だな」

和「昔から唯ってね、人よりワンテンポ遅かったの。だから私がよく手助けしていたの」

澪(律に助けてもらった私みたいだな)

和「でもね、小学生高学年の時から唯は変わったの。あなた達が最初見たみたいに誰にでも高圧的で、なんでも1人でやろうとするようになったの」

憂「私のせいなんです…」

唯「そんなんじゃないよ憂!」

憂「私のせいなんです、私がお姉ちゃんよりも少しできたから、お母さんやお父さんは私を誉めていっつもお姉ちゃんは怒られてた。だから…」

240: 2010/11/17(水) 19:09:02.20 ID:lGf6uq8bO
和「それとね、唯…4年生の時クラスの男子から軽いいじめにあってたの」

紬「いじめ?」

和「いつも私が一緒にいたから、和がいないとなんもできないんだろって。」

律「なんだよそれ!」

和「それでも唯は笑ってたわ」

唯「よくわかんなかったから笑うことしか出来なかったんだよね」

澪「唯…」

憂「でも、ある日お姉ちゃんは言ったんです『和ちゃんに迷惑かけられない!和ちゃんと一緒にいたいから、私強くなる!』って」

241: 2010/11/17(水) 19:25:26.01 ID:lGf6uq8bO
憂「その日以来お姉ちゃんは変わったんです。だから私は、和さんの存在がお姉ちゃんの負担になってるんだと思って、なら私がお姉ちゃんを守らないとって決めたんです」

唯「それは違うよ憂。負担になんかなってないよ。私ね、見ちゃったんだ。和ちゃんがクラスの男子にいじめられてるとこ。」

和「私が?」

唯「うん、『なんでおまえ唯とばかり一緒にいんだよ!』って言われてるとこ」

和「そ、それは…」

唯「だからね、私はともかく、和ちゃんがいじめられるのは嫌だから、私変わろうって思ったんだ。」

246: 2010/11/17(水) 19:46:18.57 ID:lGf6uq8bO
和「そんなことないわ…だって唯と一緒にいたのは私の意志よ?私がそうしたいから、唯と一緒にいたのよ。誰かになにか言われたって迷惑になるわけないじゃない」

唯「和ちゃん…」

紬(仮面つけたのは唯ちゃんの優しさ故だったのね…)

和「変わってからはイジメもなくなったわ。だって、唯に近づく人がいなくなっちゃったんだもの。」

唯「でも和ちゃんは近くにいてくれたんだよね」

憂「両親は最初少し困っていたけど、前よりも成長した部分もあったからその内馴れていったんです。……私も」

247: 2010/11/17(水) 19:55:08.64 ID:lGf6uq8bO
唯「でも、無理してた部分があったんだよね。そこに和ちゃんは気づいてたの」

和「だから中学生になった時、唯の部屋で話をしたの。環境も変わったし、無理しなくてもいい、唯は唯だからって」

唯「そしたらね、なんかわかんなくなっちゃって…私は私だけど私じゃないみたいな。」

憂「そうしたらお姉ちゃん倒れちゃって…やっぱり和さんは負担にしかならないんだってあらためて思ったんです。」

和「正直私もショックだった。友達として唯の近くにいれないとも思った…」

澪「だから一線ひくようになったのか…」

律「なんか悲しいな…」

248: 2010/11/17(水) 20:05:45.85 ID:lGf6uq8bO
唯「そこからは和ちゃんとあんまり関わらなくなって、私はあの私でずっと過ごしたの」

憂「多少やりすぎだと思ってたんですけど、お姉ちゃんがお姉ちゃんでいてくれるならいい。そう思ってお姉ちゃんの周りをたまに付きまとうようになったんです。」

律「やっぱりテストの時みられてたのか」

憂「やりすぎだとは思ってたんですけど…本当にごめんなさい」

澪「いいっていいって!まぁ律てたら心配になるかも知れないけどな」

律「なんだとー!澪だってなぁー!!」

紬「フフ、どっちも素敵な可愛い女の子よ」

律「そ、そう言われると…」

澪「なんか照れるな」

250: 2010/11/17(水) 20:12:56.01 ID:lGf6uq8bO
憂「お姉ちゃんの周り見てると…変わっているお姉ちゃんに気づいたんです」

和「私もよ憂」

憂「どんどん戻ってるというか…昔みたいに、優しいお姉ちゃんに」

和「誰にでも優しく、素直な唯にね」

唯「そうなっていったのも、軽音部みんなのおかげなんだよ?」

律「え?」

澪「私たちの?」

紬「どういうこと?」

251: 2010/11/17(水) 20:22:01.67 ID:lGf6uq8bO
唯「うん、軽音部はいった時は最初みんな怖がってたでしょ?」

澪「正直言うと少し…いやほんの少しだぞ!」

唯「いいよ無理しなくて。そりゃそうだもん。最初は怖いよ。だから…今みたいに…こんな風になるなんて思わなかったんだ」

紬「唯ちゃん…」

律「唯…」

唯「怖がられて…打ち解けられなかったら辞めようって…ギターも持ってただけでひけないし…無理して勉強しても1人じゃできないし…そんな私を…みんなは友達として見てくれた。無理してる私を認めてくれた。」
和「私も驚いたわ。部室いった時に笑顔の唯が、昔のような笑顔で笑ってる唯がいたんだもの」

252: 2010/11/17(水) 20:28:22.55 ID:lGf6uq8bO
律「当たり前だろ!!ま、まぁ確かに最初はビビってたけど、優しい部分もあったし」

澪「周りの意見もしっかり聞けるし、普通の怖い人とは少し違ってたし」

紬「私が出すお茶にあんな笑顔で美味しい!って言ってくれるのに、悪い人のわけないわ」

唯「み、みんな…」

和「唯、いい部に入ったのね」

唯「和ちゃん…」

憂「よかった、本当によかったね!お姉ちゃん!」

唯「う、憂ー」

253: 2010/11/17(水) 20:34:41.42 ID:lGf6uq8bO
紬「これで解決…かしらね…」

唯「で、でも…!」

律「ん?まだなにかあるのか?」

唯「その…今の私を…認めてくれるの…?」

澪「なにがだ?」

唯「だから、昨日とは違うんだよ?そんな私を認めてくれるのかなって」

律「はぁ?なに言い出すかと思えば…」

澪「認めるもなにも、唯は唯だろ?」

紬「優しさのあまり仮面を被っちゃう優しい唯ちゃんよ。」

唯「え?むぎちゃん、私仮面なんて被ってないよ?」

律「例えだよ例え!」

澪「やっぱり唯は唯だな!」

254: 2010/11/17(水) 20:37:49.22 ID:lGf6uq8bO
憂「和さん…今までごめんなさい。」

和「いいえ、唯から逃げていた部分があるのは確かだわ。それにほら…」

憂「え?」

和「唯が今あんな笑顔でいれるならなんでもよくなっちゃうわ。」

憂「そう…ですね!!」



そして学園祭当日

255: 2010/11/17(水) 20:42:11.73 ID:lGf6uq8bO
学園祭当日、部室


澪「あぁー緊張する……」

律「仕方ないな澪は」

紬「お茶はいりましたよー」

唯「わーい!今日のケーキなに?」



律「そういえば最近さわちゃんみないな」パクパク

唯「なんか凄い衣装作ってるんじゃない?」

澪「制服でいいのに…あぁーますます緊張が…」

紬「大丈夫?澪ちゃん?」

バタン!!

258: 2010/11/17(水) 20:51:12.50 ID:lGf6uq8bO
さわ子「待たせたわね!!」

唯「あ、さわちゃん」

律「当日なのにどこ行ってたんだよ!顧問のくせに!」

紬「先生、お茶はいってますよ」

さわ子「相変わらずの歓迎ね…いいわ、とにかくこれを見なさい!」ババーン

唯「うわ!眩しい!」

律「衣装出来たのか?」

さわ子「そうよ、寝ずに3日3晩かけて作り終えたわ。なかなかの自信作よ。大変だったわ、何回か失敗して……って話しを聞きなさい!」

唯「すごく可愛い!すごいね!さわちゃん」キラキラ

律「すごいよさわちゃん!やっぱり顧問だけあるな!」キラキラ

紬「素敵です先生!!」キラキラ

澪「これなら…恥ずかしさも減るかも」キラキラ

260: 2010/11/17(水) 20:58:41.73 ID:lGf6uq8bO
唯律澪紬「ありがとうございます!先生」

さわ子(これよ…!これが聞きたくて衣装作りしたのよ…!もっと言って!!!)

ガチャ

和「お邪魔するわよ」

唯「あ、和ちゃん!みてみてこれ可愛いでしょ?」

和「えぇ、凄くかわいいわね。」

澪「どうしたんだ和?」

和「みんな、そろそろ移動して。後30分後よ」

律「もうそんな時間か!」

澪「一気に緊張が…」

紬「大丈夫よ!いきましょう!」

唯「じゃあ後でね和ちゃん!さわちゃん!」

261: 2010/11/17(水) 21:03:03.89 ID:lGf6uq8bO
和「全く…慌ただしいですね」クスッ

さわ子「軽音部らしさよ」フフ



ステージ

律「準備大丈夫かぁ?唯?」

唯「大丈夫だよ!むぎちゃんは?」

紬「どんとこいです!澪ちゃん大丈夫?」

澪「多少震えるけど…大丈夫だ!」

和「次は、軽音楽部による演奏です」

263: 2010/11/17(水) 21:12:20.82 ID:lGf6uq8bO
パチパチパチパチ

唯「こんにちわ!軽音部です!」

パチパチパチ

唯「その、いきなりなんですけど私は高校に入るまで私自身を見失ってました」

律(え?ゆ、唯)

ザワザワザワ

唯「無理して…無理して、そしたらどんどん自分がわからなくなって、でもこの軽音部のみんなはそんな私を受け止めてくれました!!」

シーン

唯「無理しなくていいんだ…私は私なんだって思えたら、なんか前よりも毎日が楽しいです!」

唯「だから、素のままの私自身を精一杯、澪ちゃんが書いてくれた歌詞にのせて歌おうと思います!聞いてください!『ふわふわ時間』」

律「1、2!!」

ジャカジャカジャンジャカジャカジャン…


ワァァァァァ

265: 2010/11/17(水) 21:17:40.40 ID:lGf6uq8bO
後日

律「みんなお疲れー!!」

唯「おつかれー!!」

澪「疲れたけど…楽しかったよな!」

紬「うん!演奏は完璧だったし、唯ちゃんのMCも素敵だったわ」

律「いきなり始めた時はびっくりしたけどな」

唯「えへへーごめんね。ただどうしても言いたかったんだ。私の今の気持ちを」

澪「まぁ、あれで緊張とけたんだけどな」

紬「私もよ澪ちゃん」

律「なんだ2人もだったのか。私もだ。ありがとうな、唯」

267: 2010/11/17(水) 21:24:45.49 ID:lGf6uq8bO
唯「そんなにほめないでよぉ…照れちゃうじゃん」

律「ハハハ…そういえばさ唯、前から聞きたかったんだけど、高校入った時の唯ってどうしたんだ?」

澪「お、おい律!」

律「だって気にならないか?」

唯「………」

紬「ゆ、唯ちゃん?」

唯「………」

律「あ、ごめん唯!変なこと聞いて!ごめんな!」

澪「唯…」

唯「本当に仕方ない奴だな律は」

律「へ?」

唯「……こんな感じだっけ?」

270: 2010/11/17(水) 21:40:23.87 ID:lGf6uq8bO
澪「なんだ!びっくりさせるなよ」

唯「えへへーごめんね。なんか前の私がどんな私だったかよくわからないんだよね」

紬「唯ちゃんは唯ちゃんよ。」

律「そうだぞー唯」

澪「おまえがやらせたんだろ!」ゴチン

律「アイター!」

アハハハハハハ

272: 2010/11/17(水) 21:44:59.39 ID:lGf6uq8bO
唯(今こうして笑ってる私、素直に笑えなかった私。無理してない私、無理してた私。でも、それが全部私なんだよね。)

唯(ねぇ?あの頃の私?そんなに無理しなくていいんだよ。すぐに素敵な友達に私は会えるんだから)

唯「りっちゃん!」

律「ん?」

唯「みおちゃん!」

澪「どうした?」

唯「むぎちゃん!」

紬「はーい!」

唯「みんな…大好きだよ!!」


―――完―――

276: 2010/11/17(水) 21:49:35.93 ID:lGf6uq8bO
これでお終いです。

SS書くの初めてだったし、しかものっとりなので読みづらく、また話が合わないかも知れなかったけど最後まで読んでくれた方ありがとうございました。

保守もありがとうございました。次は自分でスレたてて最初から書いてみたいと思います。

277: 2010/11/17(水) 21:54:23.67 ID:SXtndQ0nO
おつ

: 唯「はぁ?軽音部?」