428: ◆I2ss/4dt7o 2013/07/06(土) 17:11:55.56 ID:/V1Sb39TO



モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」シリーズです


前回はコチラ




 ある日の公園。

そこでは子供達が元気にサッカーをしていた。

それを、座りながらボーッと見てる野球帽をかぶった一人の子供がいた。

名前は結城晴。本来ならああ言う場に混ざりたいのだが、ずっと≪施設≫にいた為、混ざり方がわからないのだ。

彼女は≪OZ計画≫での実験体で、脱走者の一人である。

晴「…………楽しそうだな」

言葉とは裏腹になんか無関心そうに彼らを見ていた。







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それは、なんでもないようなとある日のこと。


その日、とある遺跡から謎の石が発掘されました。
 
時を同じくしてはるか昔に封印された邪悪なる意思が解放されてしまいました。

 
それと同じ日に、宇宙から地球を侵略すべく異星人がやってきました。
地球を守るべくやってきた宇宙の平和を守る異星人もやってきました。

異世界から選ばれし戦士を求める使者がやってきました。
悪のカリスマが世界征服をたくらみました。
突然超能力に目覚めた人々が現れました。
未来から過去を変えるためにやってきた戦士がいました。
他にも隕石が降ってきたり、先祖から伝えられてきた業を目覚めさせた人がいたり。

それから、それから――
たくさんのヒーローと侵略者と、それに巻き込まれる人が現れました。

その日から、ヒーローと侵略者と、正義の味方と悪者と。
戦ったり、戦わなかったり、協力したり、足を引っ張ったり。

ヒーローと侵略者がたくさんいる世界が普通になりました。



「アイドルマスターシンデレラガールズ」を元ネタにしたシェアワールドです。

・ざっくり言えば『超能力使えたり人間じゃなかったりしたら』の参加型スレ。
・一発ネタからシリアス長編までご自由にどうぞ。


・アイドルが宇宙人や人外の設定の場合もありますが、それは作者次第。





シリーズはここからご覧ください
モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」シリーズ一覧
    




429: 2013/07/06(土) 17:13:12.10 ID:/V1Sb39TO
??「見てるだけで楽しいの?」

晴「?」プクゥー

ガムを膨らませながら、後ろにいる人物を見る。

まるでモデルのような綺麗な女性がいた。

晴「……アンタ誰?」

楓「私は高垣楓。あなたがずっとサッカーしてるの見てるから気になっちゃったの」

晴「ふーん……」プクゥー

楓「一緒に混ざらないの?」

晴「アンタには関係ないだろ?」

楓「そうね。私には関係ないわね」

そう言いながら、チョコンと晴の隣で体育座りをした。

430: 2013/07/06(土) 17:14:14.67 ID:/V1Sb39TO
晴「………なんで隣にくるんだよ?」

楓「それは私の勝手だから、かってー事は言わないで」

晴「……そうかよ」

楓「(スルーされた……)」(´・ω・`)

晴「(訳わかんねえ奴…)」チラッ

渾身のダジャレを言ったのに、スルーされてションボリしてる女性とその隣でガムを膨らませながらチラ見してる子供。

なんかシュールである。

431: 2013/07/06(土) 17:16:29.59 ID:/V1Sb39TO
晴「……アンタはなんでオレなんかに話しかけてくるんだ?」

少しの静寂のあと、晴は話題を切り出してみた。

もしかしたら、自分や友達の追っ手ではないか?

そんな疑心暗鬼から聞いたのだ。

楓「うーん……。なんか気になったから」

晴「……お人好しだな。アンタ」プクゥー

そんなこんな緩い空気が流れていき、軽く口を開いてはそれに答え、再び沈黙が流れ、また軽く口を開けばそれに答えの繰り返しをしていた。

たまに、楓が「風がふいて、風邪ひきそう」とか「滑り台で滑りたい」とか「鳥のお通りだ」とかダジャレを言っていたのは割合である。

そんなこんなで、いつの間にか日は落ちてきて、サッカーをしていた子供達もいつもの間にか家へと帰って行った。

432: 2013/07/06(土) 17:17:50.86 ID:/V1Sb39TO

楓「あなたは帰らないの?お家の人は心配しないの?」

何処か心配そうに彼女は聞いた。

当然である。公園にはこの二人以外誰もいなく、さっきまでいた子供達は帰ったのにこの子だけ一人残っているのだから。

だが、晴は無関心そうにしていた。

晴「オレは帰る家ねえし…。それに家族はオレを捨てたしな」プクゥー

楓「!?」

晴の言葉に楓は唖然とした。こんな子供を親が捨てた?

しかも家がないって……

またしばらく無言が続いた。何も言えない。

433: 2013/07/06(土) 17:18:36.93 ID:/V1Sb39TO
晴「それに、オレがちょっと目を離した隙に≪友達≫も何処かいっちゃったしな。……まあ、そのうち見つけてくれると思うし、オレは気長に待つだけさ」

その沈黙を破るかのように、晴は素っ気なく答えた。

---だから、オレの事は気にするな、

そう言ってるようにも聞こえた。

……というか、≪友達≫はどっか行ったといってるが、実際は晴がフラってサッカーしてる子供達の所へいって先にはぐれてしまったのである。つまり先に迷子になったのは晴。
まあ、そこは一旦置いておこう。

434: 2013/07/06(土) 17:21:24.07 ID:/V1Sb39TO

そして、意を決したように、楓は切り出した。

楓「なら、私の家に来ますか?」

晴「………はっ?」パンッ

その言葉に思わず、膨らませたガムを割ってしまう。
何言ってるんだコイツ?って顔で彼女を見ていた。

楓「住む所ないのよね?なら、友達が見つかるまで泊まってきなさい?」

晴「……なんでオレがアンタの所いかなきゃならないんだよ?」

楓「ダメ?」(´・ω・`)

怪訝そうな顔で楓を見る晴だったが、なんだか道に捨てられた子犬のような感じで見つめる彼女に根負けしたのか、軽く息をはいた。

晴「………わかったよ。アンタ面白いから友達がくるまでいてやるよ」

楓「決まりね。じゃあ、行きましょうか。……えっと」

どこか嬉しそうにしながら、この子の名前を言おうと思ったが、そういえば自分は名前を聞いてなかった事に気づき困っていた。

晴「……オレは結城晴だ」

楓を「晴くんね。じゃあ、行きましょう」

そう言いながら、晴に手を差し出した。

それに、晴は少し悩みながらも右手でそれを握り、ついて行くのであった。

435: 2013/07/06(土) 17:22:10.01 ID:/V1Sb39TO
余談だが、お風呂に入るまで楓は晴を男の子だと思っていたのは別の話である。


終わり

436: 2013/07/06(土) 17:24:19.01 ID:/V1Sb39TO

結城晴(12)

職業・元実験体
属性・OZ≪ティン≫適合者
能力・左腕強化、電撃、傷の自己修復。

何処かぶっきらぼうなOZ適合者。

性格は男の子っぽく、なかなか感情を表にださない。

普段は普通の人間だが、≪ティン≫を発動すると、左腕が一回り大きくなり、青っぽい色のオノのような異形の腕へと変化。それは金属でできている。

この状態を第一段階と呼び、彼女の場合は、左腕があった部分に≪OZ≫を移植したことにより、この姿である。
そして、この姿の時はオノのような腕の周りに電撃が付加されており、全力で地面に振り落とすと雷が落ちたような威力だ。

第二段階になると、まるで全身が金属でできたロボットのような異形の巨人の姿になるが、この姿にはならないようにしている。

彼女は産まれた時から左腕が欠損しており、異星の技術を取り入れた人工的な能力者を創り上げ、兵士として軍事利用する計画の為に、売られた犠牲者だった。
OZ計画の実験体の最年少だが、4人の中で実験体になってた時期が1番長い。
だから、ほとんど施設の中で慣れてしまっていた。
だけど、一緒にいた3人達と外に出たいから脱走した。

現在、他の三人が見つかるまで楓さんのお世話になってる。

437: 2013/07/06(土) 17:27:01.45 ID:/V1Sb39TO
以上です。

あわわ……口調が難しいよ……

なんか変な所ありましたらお願いします。

晴ちゃんカワイイよ晴ちゃん

438: 2013/07/06(土) 17:28:29.61 ID:ZpDWto4Bo
楓さんもしかしてショタコン...?

439: 2013/07/06(土) 18:07:03.66 ID:iyNoMflGo
大人勢は残念な風潮

440: 2013/07/06(土) 18:15:42.36 ID:WWv5iVO20
おつ
晴ちんを見てカワイイ男の子だと思ってしまうのも無理からぬことである

ちょっと思いついたのでメアリーで予約で




【次回に続く・・・】



: モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part3