750: ◆6osdZ663So 2013/07/09(火) 00:33:17.68 ID:yWVE2ceNo



モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」シリーズです


前回はコチラ




 桃華「まったく面白くありませんわ。」


今日も今日とてお嬢様の我が侭がはじまる。


桃華「私がちょっと散歩に出てる間に、なんなんですの、あの街は」

桃華「”憤怒の街”なんて呼ばれてるそうですわね。」

桃華「十中八九、悪魔の仕業でしょうけれど」

桃華「憤怒の大罪を司る、あのしみったれは魔界から出てこないでしょうに」


彼女に小言が多いのはいつものこと


桃華「いずれにしても櫻井財閥が失墜してる間に、」

桃華「他の悪魔の勢力が盛んに動き始めて・・・・・・。」

桃華「その上、破壊活動を行ってるだなんてありえませんわ!」

桃華「世界はいずれわたくしのもの!わたくしの世界を、わたくしの目の届いてない所で」

桃華「勝手に壊すなんて許せるはずがありませんのよ!」

桃華「これだから『憤怒』と言うのは嫌いですわ!」


いつもと違うのは


桃華「聞いてますの!紗南ちゃま!!」

紗南「うん、聞いてる、聞いてるよ。」


聞き手となる相手だった。







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それは、なんでもないようなとある日のこと。


その日、とある遺跡から謎の石が発掘されました。
 
時を同じくしてはるか昔に封印された邪悪なる意思が解放されてしまいました。

 
それと同じ日に、宇宙から地球を侵略すべく異星人がやってきました。
地球を守るべくやってきた宇宙の平和を守る異星人もやってきました。

異世界から選ばれし戦士を求める使者がやってきました。
悪のカリスマが世界征服をたくらみました。
突然超能力に目覚めた人々が現れました。
未来から過去を変えるためにやってきた戦士がいました。
他にも隕石が降ってきたり、先祖から伝えられてきた業を目覚めさせた人がいたり。

それから、それから――
たくさんのヒーローと侵略者と、それに巻き込まれる人が現れました。

その日から、ヒーローと侵略者と、正義の味方と悪者と。
戦ったり、戦わなかったり、協力したり、足を引っ張ったり。

ヒーローと侵略者がたくさんいる世界が普通になりました。



「アイドルマスターシンデレラガールズ」を元ネタにしたシェアワールドです。

・ざっくり言えば『超能力使えたり人間じゃなかったりしたら』の参加型スレ。
・一発ネタからシリアス長編までご自由にどうぞ。


・アイドルが宇宙人や人外の設定の場合もありますが、それは作者次第。





シリーズはここからご覧ください
モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」シリーズ一覧
    




751: 2013/07/09(火) 00:34:45.64 ID:yWVE2ceNo
いつも聞き手となってるサクライPは現在、各地を飛び回ってるため忙しく、

今回、かの『強欲』の悪魔は財閥が飼ってる能力者、三好紗南を侍らせていた。


紗南「て言うかさ」

紗南「お嬢様の中の悪魔、なんで戻ってきてるのさ。」

桃華「あら、ダメですの?」

紗南「アレだけ盛大に氏亡フラグと分離フラグ立ててたくせに。」

桃華「あの時とは事情が変わりましたのよ。」

桃華「わたくし、あの後はGDFにでも直接乗り込んで占拠しようとか思ってましたのよ。」

桃華「ほら、封印された例の爆弾あるでしょう?」

桃華「わたくしの能力ならアレの所有権を主張できますから」

桃華「わたくしに逆らったらぶっ放しますわよ~、と、言った感じで世界を脅そう。」

桃華「とか考えてたのですけれど。」

紗南「うわぁ、今日ぶっちゃけるな、この人・・・・・・。」

752: 2013/07/09(火) 00:35:51.46 ID:yWVE2ceNo
紗南「だいたい何のためにそんな。」

桃華「財閥のため、わたくしの夢のため、ひいては櫻井桃華のためですわ。」

桃華「わたくし、櫻井桃華とは一つ約束をしてますのよ。」

紗南「あれ、お嬢様と悪魔は契約してたの?」

桃華「してませんわよ。まどろっこしいだけですもの。」

桃華「それとも契約ではない、約束を悪魔が守ったらいけませんの?」

紗南「意外だなぁって。」

桃華「まあ、人をジャイアニズムの塊みたいに言いますのね。」

紗南「自覚あるんだ。」


桃華「わたくし、櫻井桃華のことは、すごく気に入ってますの。」

桃華「熱心な願いの一つくらい叶えてあげたいではありませんの。」

紗南「悪魔でもそんな風に考えたりするんだね。」

753: 2013/07/09(火) 00:37:26.50 ID:yWVE2ceNo
桃華「『お父様との時間が欲しい』と言うのがわたくしの願いでしたけれど。」

桃華「わたくしの判断ミスで、それが逆に困難になりましたのよ。」

紗南「サクライさん、今もあっちこっち走り回ってるもんね。」

桃華「その事には少し責任を感じてましたもの。」

紗南「へえ、まあそれはいい話だけどさ。」

紗南「それがどうしてGDF占拠に繋がるのかわからないんだけど。」

桃華「GDFに拘っていたわけではありませんけれど、」

桃華「わたくしは『人を惑わす悪魔』の存在を世界にアピールしたかったのですわ。」

桃華「今の財閥を立て直すには信頼の回復が必要ですもの。」

754: 2013/07/09(火) 00:38:56.78 ID:yWVE2ceNo
桃華「『実はサクライは悪魔に娘を人質に取られていて、』」

桃華「『すべては娘の為に、悪魔に従ってやったことでした。』」

桃華「『サクライは本当は悪い人では無かったんです。』」

桃華「素敵なシナリオでしょう?」

紗南「3行目以外事実じゃん。」

桃華「世間は誰もそんな風には思ってませんわよ。」

桃華「Pちゃまは悪人で、櫻井財閥はブラック企業だなんて思われてますわ。」

紗南「その通りじゃん。」

桃華「まあ、そんなPちゃまや財閥に対する悪評を、」

桃華「操っていた悪魔にだけ向けさせるためのシナリオとして、GDF占拠ですわ。」

桃華「実際に悪魔に一つの組織が支配される光景を見せれば、」

桃華「人々は人を惑わす悪魔の存在を信じますでしょう?」

桃華「似たような事があったのだと、財閥の罪も悪魔に擦り付けることができますわ。」

桃華「そして最後に人類の守護者としてのサクライによって悪魔が討たれればハッピーエンドですのよ♪」

紗南「えっ」

桃華「なんですの?」

紗南「それ、お嬢様の中の人氏ぬじゃん。」

桃華「一度くらいの氏は、些末なことですわね。」

紗南「悪魔って残機制なの?」

桃華「それとは違いますけれど。かなり時間がかかって面倒で、手順を踏む必要はありますが、」

桃華「再び地上に舞い戻るのも不可能ではないと言う事ですわ。」

紗南「まあ、中の人の強欲さなら気合いで戻ってきそうだよね。」

桃華「ウフ、重要なのは最後に、すべてがわたくしの物になる事ですのよ。」

桃華「そのためにはここで櫻井財閥が零落れる訳には行きませんの。」

755: 2013/07/09(火) 00:40:06.92 ID:yWVE2ceNo
紗南「・・・・・・そこまでの覚悟があって、なんで今更それやめてここに居るのさ?」

桃華「決まってますわよ。わたくしが氏なずに財閥の信頼を回復する目処があるからではありませんの。」

桃華「今は、わざわざ、わたくしがやらなくても、人類の敵におあつらえ向きなのが居ますもの♪」

紗南「・・・・・・まさかと思うけどさ。」


桃華「わたくし達と財閥も協力しますわよ。あの不快な街を落すのに。」


紗南「マジですか・・・・・・・。」

桃華「結局は人を惑わす悪魔の存在を暴くのと、サクライの協力で人類の敵を討つことができればいいんですわよ。」

桃華「あとは少しばかり話を整えて、世界に発信すれば表の世界の財閥の信頼は元通りですわ♪」

桃華「まあ少々やっかいなのを敵に回しそうですけれど。」

桃華「それはヒーロー達が倒してくれますわよね♪」

756: 2013/07/09(火) 00:41:22.11 ID:yWVE2ceNo
紗南「いいの?悪魔に喧嘩売っちゃって、仲魔なんだよね?」

桃華「わたくしたちに仲間とかありませんわよ。」

桃華「都合がよければ仲間で、都合が悪ければ敵。わかりやすい繋がりですわ。」

桃華「そして何より、あの手合いはわたくしの好みではありませんし。」

桃華「わたくしにとって重要な拠点たる財閥の信頼回復に利用できるなら、せいぜい使わさせて貰うだけですのよ♪」


紗南「でも、どうするの?サクライさんは今忙しいみたいだし、」

紗南「財閥の能力者もほとんど出払ってるし。」


桃華「紗南ちゃま、何を他人事みたいに言ってますの・・・・・・。」

紗南「えっ。」

桃華「紗南ちゃまは財閥の、ひいてはわたくしの犬でしょう?ほら、頑張りなさいな。」

紗南「えぇぇえええっ!ちょっと待って!アタシ非戦闘員だし!!」

紗南「あんなの相手したりするの絶対無理ゲーだって!」


指差す方向は憤怒のカースの群れ。

彼女達はすぐ隣の街まで来ていた。

757: 2013/07/09(火) 00:42:33.43 ID:yWVE2ceNo
桃華「誰も紗南ちゃまの戦闘力に期待してませんわよ。」

桃華「ベルフェちゃまから引き継いだ情報獲得能力、頼りにしてますわよ。」

紗南「このクエストはキャンセルできませんか・・・・・・。」

桃華「ダメですわ♪」


桃華「大丈夫ですわよ、紗南ちゃまが前線に出向いても。」

桃華「その場に居るヒーロー達が守ってくれますし、」

桃華「わたくしも死神ちゃまや他の悪魔にバレない程度にサポートしてさしあげますから。」

桃華「命を落すことはない・・・・・・とは言い切りませんけど、犬氏することはありませんわ♪」

紗南「結局氏ぬかもしれないんじゃん!!」

桃華「あら、じゃあ今ココで氏にますの?せっかく仲良くなれましたのに、残念ですわ」

紗南「・・・・・・くそぅ、命の所有権さえ握られて無ければなあ。」

桃華「ウフ、面白い情報が手に入ったら連絡お願いしますわね。」

紗南「鬼!悪魔!ちひろ!!」


かくして三好紗南は憤怒の町に向かうことになる。


桃華「さて、前に言ったことを撤回する様で悪いですけれど」

桃華「わたくし一度手に入れた物を手放すのはやはり我慢できませんのよ。」

桃華「櫻井桃華、また長い付き合いに・・・・・・いえ短いのかもしれませんけれど。」

桃華「とにかく、わたくしの『強欲』な衝動に付き合ってもらいますわよ。」

758: 2013/07/09(火) 00:43:31.78 ID:yWVE2ceNo
――

桃華が紗南を送り出してから、

しばらくするとトボトボと三好紗南が戻ってきた。


桃華「何かありましたの?」

紗南「あの、街の中だとアタシのゲーム機使えないみたいなんだけど。」

桃華「・・・・・・。」

759: 2013/07/09(火) 00:45:09.01 ID:yWVE2ceNo
『情報獲得』

三好紗南の目覚めた能力。
内容はベルフェゴールの情報獲得とほぼ一緒。
彼女が一度「見た」対象の情報全てを携帯ゲーム機に映し出すことができる。
「見た」対象が人物ならば、個人的プロフィールはもちろん、
その人物が今抱いている感情や、さらには現在地までも把握が可能。

ただし、三好紗南は能力に目覚めたばかりであるため
ベルフェゴールのそれより劣化しており、
あまり詳細なプロフィールまでは閲覧できず、情報阻害系のプロテクトも突破できない。
また無限に情報を収集できたベルフェゴールと違い、獲得した情報の保存には専用の保存領域を必要とする。
そのため莫大な情報量を全て保存しておくこともできない。

この能力があるため、櫻井桃華は自分の正体を彼女に隠さず、
代わりに『命の所有権』と財閥の病院に居る両親を人質に、彼女を支配下に置いている。


『命の所有権』

『強欲』の悪魔、マンモンの能力の一部。
一度支配下に置いた生命の息の根を好きなときに止めることができる。
ただしマンモンより弱い相手にしか通用しない。


『物の所有権』

『強欲』の悪魔、マンモンの能力の一部。
一度支配下に置いた物体が、
「自身、あるいは自身に属する者」以外に支配されるのを防ぐプロテクト能力。
これを三好紗南のゲーム機に使用し、憤怒の街内部での動作を保障するものとした。

760: 2013/07/09(火) 00:46:18.59 ID:yWVE2ceNo
おしまい
氏亡フラグ立てっぱなしで回収するタイミングも無いからちゃま復帰したの

761: 2013/07/09(火) 00:49:13.41 ID:/S5CsUgM0
乙です
狩りすぎて自重していたら氏亡フラグが消えたでござるの巻
突入できちゃったかー

ちゃまの能力結構すごいなぁ…
最近ちゃま見るとどうやって倒そうかばかり考えてしまうクズの私を何とかしてくれ…

762: 2013/07/09(火) 00:49:23.02 ID:HIK7YqQ6O
乙ー

ちゃまwwwwメタ発言しちゃダメwwそして、最後しまらないwwww

それにしても紗南ちゃん情報収集能力使えるようになったのか

という事はベルフェゴールの怠惰の証は別の奴なのかな?

763: 2013/07/09(火) 00:56:51.61 ID:HSD7YYRQ0
桃華ちゃま、ルナール社のサイボーグ忍者トルーパーみたいな使い捨ての雑兵を差し向けていいのよ(チラッ
電子部品の不調で突入不可かもしれんけど




【次回に続く・・・】



: モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part3