1: 2011/10/12(水) 00:51:54.93 ID:tS2UoI110
橘「さてと、家に帰るとするか…ん?」

カチ…コチ…カチ…

橘(靴箱に時計が入ってる…?)

橘「誰だよこんな悪戯するのは…」ヒョイ

橘「…」

橘「何だか重いな…?」
アマガミ ~すなおのそのあと~ アマガミ ~すなおのそのあと~ (マジキューコミックス)
2: 2011/10/12(水) 00:57:08.15 ID:tS2UoI110
カサッ

橘「何だろう、紙切れも一緒に入ってるぞ…?」カサカサ

――禁止事項――

・水
・衝撃
・高温

橘「…?」

橘「何だよこれ…」

3: 2011/10/12(水) 01:00:42.81 ID:tS2UoI110
七咲「先輩」

橘「おっ、七咲。丁度いいところに」

七咲「こんな所で座り込んで、一体どうしたんです?」

橘「いや、これが僕の靴箱に入ってたんだよ」スッ

カチ…コチ…

七咲「時計…ですね」ヒョイ

七咲「しかも、随分と重い…」

4: 2011/10/12(水) 01:04:51.79 ID:tS2UoI110
橘「あとこれも一緒に靴箱に入ってたんだ」スッ

七咲「え…っと、禁止事項?」

橘「うん。誰かの悪戯にしては、何と言うかさ」

七咲「気持ち悪い、ですね」

七咲「…」ジー

橘「七咲?」

七咲「この禁止事項って、時計の取り扱いに
関する事なんですよね…?」

橘「多分そうだろうね」

七咲「…試しに衝撃を与えてみましょうか?」

6: 2011/10/12(水) 01:07:05.36 ID:tS2UoI110
橘「えっ?」

橘「禁止されてる事をしたら壊れちゃうんじゃない?」

七咲「とは言いましても、手掛かりはこの紙切れだけですし…」

橘「うーん」

橘「…」

橘「よし、試しにわざと落としてみようか?」

七咲「はい」

7: 2011/10/12(水) 01:09:32.48 ID:tS2UoI110
カチ…コチ…

橘「えいっ」ポイ

ガチャン!!

橘「…」

橘「…?」ヒョイ

カチ…コチ…

橘「特に壊れてないな」

七咲「いたっ!?」

橘「えっ?」

11: 2011/10/12(水) 01:12:44.27 ID:tS2UoI110
七咲「あいた!いたたたたっ!?」バタッ

橘「な、七咲!?どうしたんだ!?」

七咲「つったっ」ジタバタ

橘「えっ、何!?」ワタワタ

七咲「みっ、右足が…!うぐっ…」ジタバタ

七咲「右足つってます!!」ジタバタ

橘「そんな!いきなり!?」

13: 2011/10/12(水) 01:17:37.86 ID:q8rekkEkO
七咲「せ、先輩、すみませんが、ちょっと!」ジタバタ

七咲「右足っ!さすってもらってっ!いいですかァ!?」ジタバタ

橘「よ、よし、分かった」

スッ

七咲「いったっ!痛いです先輩っ!!何するんですか!?」ジタバタ

橘「い、いや七咲がさすれって言うから…」

七咲「言ってないですよ!!」ジタバタ

橘「い、いや確かに言ったよ…?」

七咲「言いましたァ!?」

橘「う、うん」

七咲「じゃあ言ってますね私はァ!いたたたっ!!」ジタバタ

14: 2011/10/12(水) 01:21:24.18 ID:tS2UoI110
サスサス…

七咲「はぁ、はぁ…!」

橘「ど、どう?落ち着いた…?」

七咲「え、ええ何とか…」ハァ

七咲「…」

七咲「す、すみません先輩。私、取り乱してしまって」

橘「い、いや、七咲が大丈夫ならいいんだ…けど」

七咲「けど?」

橘「突然だったよね、足がつったのって…」

七咲「ええ…あり得ないタイミングでした…」

16: 2011/10/12(水) 01:24:41.95 ID:tS2UoI110
橘「…」

橘「まさかとは思うんだけど」

七咲「はい」

橘「あの時計を落とした瞬間に足がつった様に感じたんだ…」

七咲「時計をですか…?言われてみれば確かに…」

橘「…」ヒョイッ

カチ…コチ…

橘「えいっ」ポイ

ガチャン!!

七咲「うっあっ!?」ズキン

17: 2011/10/12(水) 01:31:03.85 ID:tS2UoI110
七咲「あだだだだだっ!!ほっ!本当!だぁっ!!!」ジタバタ

橘「や、やっぱりそうだ…」ワナワナ

七咲「はあっ!いっ痛いっ!」ジタバタ

ヒョイ

橘「こ、この時計は…」

七咲「せっ、先輩っ!がっ!!」ジタバタ

橘「呪いの時計だ!!」ワナワナ

七咲「足っ!足さすって下さいいいい!!」ジタバタ

橘「な、七咲!ちょっと静かにしてくれよ…!」

七咲「うえっ!?先輩何を言ってっ!いってぇっ!」ジタバタ

橘(禁止事項を破るとこちら側に呪いがくる…)

橘(早くこの時計を何とかしなくちゃ…!)

七咲「さすれえええええ!!!」ジタバタ

19: 2011/10/12(水) 01:35:36.95 ID:tS2UoI110
七咲「はぁっ…はぁっ…!」

橘「だ、大丈夫か七咲?」

七咲「」ギロリ

橘「あ、あの」

ガスッ!

橘「いたっ!脛を蹴るなよ七咲…!」

七咲「先輩のいじわる!」

橘「ご、ごめん…」

七咲「…」

橘「…」

橘「ど、どうしよっか…この時計…?」

七咲「…」

七咲「…どうしましょう…?」

21: 2011/10/12(水) 01:39:11.96 ID:tS2UoI110
橘「あっ!」

七咲「どうしました?」

橘「見える?ここ…時計の裏側…」

七咲「あ…テープで頑丈にとめられてますね」

橘「きっと一度分解されてるんだよ、この時計…」

七咲「ええ…」

橘「…あ」

橘「開けてみよっか…?」

22: 2011/10/12(水) 01:43:36.34 ID:tS2UoI110
七咲「ちょ、ちょっと待って下さい!」

橘「えっ?」

七咲「大丈夫なんでしょうか…?」

橘「何が?」

七咲「変に分解しようとすると、
また妙な事が起こるかもしれませんよ…?」

橘「あ、七咲さっき足つってるから…」

七咲「…」

橘「びびってるんだな?」

七咲「なっ…びびってませんよ?」

橘「じゃあ何でそこまで慎重になるんだ?」

橘「禁止事項にも触れていないんだ、大丈夫なはずだろ?」

七咲「…」

24: 2011/10/12(水) 01:46:41.59 ID:tS2UoI110
橘「よし、じゃあ開けるぞ!」

七咲「は、はい…」ビクビク

バリバリバリ…

七咲「」ビクビク

パカッ

橘「開いたぞ!」

七咲(…)ビクビク

七咲(良かった、何ともないや…)ホッ

七咲「な、中はどうなってるんです?」

25: 2011/10/12(水) 01:52:08.29 ID:tS2UoI110
橘「何か凄い配線の数だよ…」

七咲「えっと…」ジー

七咲「赤、青、黄、緑、白、黒の6種類の配線がありますね」

橘「それと、また紙切れ…」カサッ

橘「今度は2枚入ってるぞ…?」ヒョイ

橘「…ってうわ!」ビクッ

七咲「な、何ですか!?」ビクッ

橘「こ、これ…」スッ

七咲「…!」

七咲(わ、私のフルネームがびっしり書かれてる…!)ブルブル

26: 2011/10/12(水) 01:56:49.63 ID:tS2UoI110
橘「そ、それがさっきの呪いの源なんじゃないか…?」

七咲「そ、そうみたいですね…」

橘「どうするんだ、それ…?」

七咲「わ、私の親戚に寺生まれのTさんという方が
いますから、その人にきちんと処分してもらいます…」

橘「そ、そっか…」

七咲「で、もう一枚の紙切れは…?」

橘「えっと、読むぞ…」

七咲「は、はい」

28: 2011/10/12(水) 02:00:27.38 ID:tS2UoI110
橘「制限時間は30分」

七咲「…それから?」

橘「…以上だよ」

七咲「えっ?それだけですか?」

橘「うん」

七咲「制限時間…何の制限時間でしょうか?」

橘「例えば爆発までの時間とか…」

30: 2011/10/12(水) 02:04:44.31 ID:tS2UoI110
七咲「ええっ!?」

橘「じ、冗談だよ…はは…」

七咲「先輩、こんな時に冗談言ってる場合じゃ…」

カチ…コチ…

七咲「…!?」

橘「どうした七咲?」

七咲「こ、ここ…配線の奥…」スッ

橘「どれどれ…?」ヒョイ

橘「あ、時計の中にデジタルの時計が…」

橘「いや、時計というか…これは…」

七咲「カウントダウンタイマー…ですよね…」ドキドキ

31: 2011/10/12(水) 02:11:06.10 ID:tS2UoI110
橘「ま、まさか…!?これ本当に…!?」ワナワナ

七咲「き、きっとそうですよ先輩…!」ドキドキ

七咲「これは…時限爆弾です!」

橘「うわあああ!ダッ」

ガシィ!!

橘「!?」

七咲「どっどど何処に行くんですか先輩!?」ガクガク

橘「決まってるだろ!逃げるんだよ!!」グイグイ

七咲「わ、私を差し置いて逃げようとするなんて
ほっ、本当に最低なせせっ先輩ですね!!」ガクガク

橘「じゃあ七咲も一緒に逃げようよ!」

七咲「む、無理です!」ガクガク

橘「何で…」ハッ

橘「お約束か!」

33: 2011/10/12(水) 02:17:41.10 ID:tS2UoI110
橘(どうしよう、七咲を置いて逃げるなんて出来ないよ!)

七咲「せ…先輩…」ガクガク

橘「どうした七咲!?」

七咲「な、中のデジタル時計の時間は…?」ガクガク

橘「え、えっと」ヒョイ

橘「あと15分…だよ…」ワナワナ

七咲「せ、先輩…」ガクガク

橘「今度はどうした七咲?」ワナワナ

七咲「その…お、おしっ…こ…///」ガクガク

橘(くそっ!前門の虎後門の狼だよ!)ワナワナ

35: 2011/10/12(水) 02:23:50.08 ID:tS2UoI110
橘「…いや、待てよ?」ワナワナ

橘「ド、ドラマとかで見た話だけど…」ワナワナ

橘「この6種類の配線のうち…」ワナワナ

橘「どれかを切れば爆弾って止まるんじゃないか…?」ワナワナ

七咲「そ、そんな確証も無しに切るつもりですか!?」ガクガク

橘「し、仕方無いよ…。でも…き、切る配線を間違えたら…」ワナワナ

七咲「や、止めて下さい先輩!無謀過ぎます!」ガクガク

橘「しかしそうでもしなけりゃ助からないよ!」ワナワナ

橘「失禁しながら爆氏してもいいのか七咲!?」ワナワナ

七咲「切る配線を間違えても失禁しながら爆氏するじゃないですか!」ガクガク

37: 2011/10/12(水) 02:30:29.68 ID:tS2UoI110
橘(あと13分をきった…もう迷ってる時間は無いぞ…!)ワナワナ

ガサゴソ

橘「ハサミハサミ…あった!」

橘「い、行くぞ…!」ブルブル

七咲「な…何色から切るんですか…?」ガクガク

橘「赤」ブルブル

七咲「危険色じゃないですか、止めて下さい!」ガクガク

橘「じゃあ黒で…」ブルブル

七咲「ストップです先輩!喪服っぽいイメージですよ黒って!」ガクガク

橘「じゃ、じゃあ白を切るぞ!」ブルブル

七咲「氏装束が脳裏を過りましたよ先輩!」ガクガク

橘「ちょっと黙ってよ!」ブルブル

38: 2011/10/12(水) 02:35:22.83 ID:tS2UoI110
橘「青だ…まず青を切るよ…!」

橘「えいっ!」

パチン!

七咲「…」ガクガク

橘「…」ブルブル

橘「だ…大丈夫だったか…。でも…」ブルブル

カチ…コチ…

橘「駄目だ止まらないよ!」ブルブル

七咲「だから私は赤か白か黒にしろとあれほど…!」ガクガク

橘「しーこいこい、しーこいこい」ブルブル

七咲「うあっ何それおしOこが出そうになる!止めて下さい先輩!!」ガクガク

40: 2011/10/12(水) 02:39:30.42 ID:tS2UoI110
橘(あと11分…すぐ次を切らないと…!)ブルブル

橘「次は…よし…緑だ…!」ブルブル

七咲「みっ緑は目に優しいので賛せ」ガクガク

橘「しーこいこい、しーこいこい」ブルブル

七咲「さっ、賛成したんだからいいじゃないですか!
もうそれ止めて下さいって!!」ガクガク

橘「き…切るぞ…?」ブルブル

パチン!

41: 2011/10/12(水) 02:46:06.66 ID:tS2UoI110
橘「ああっ!?」ブルブル

七咲「ど、どうしたんですか先輩!?」

橘「じ…10分あった制限時間が…残り5分に…」ブルブル

七咲「そ、そんな!?」ガクガク

七咲「先輩!みっ、水色を切りましょう!」ガクガク

橘「み、水色なんて…」ハッ

橘「水色…みずいろ…」ブルブル

七咲「恋はみずいろ、ってね…ふ、ふふっ」ガクガク

橘「無駄なキャラソンの宣伝時間のせいで
失禁しながら爆氏したいのか七咲!」ブルブル

43: 2011/10/12(水) 02:51:30.95 ID:tS2UoI110
橘「しっ、白だ!白を切るぞ!」ブルブル

七咲「…」ガクガク

パチン!

橘「…!」ブルブル

カチ…コチ…

橘「だ、駄目だ!これも違う!!」ブルブル

七咲「…」ガクガク

橘「…七咲?」ブルブル

七咲「出そう…」ガクガク

橘「な、何だって!?」ブルブル

45: 2011/10/12(水) 02:57:48.93 ID:tS2UoI110
橘「げ、限界なのか七咲!?」ブルブル

七咲「」コクリガクガク

橘(駄目だ、七咲をトイレまでおぶって行ってる間に
校舎ごと吹き飛んでしまうかもしれない…!)ブルブル

橘「こうなったら!」キョロキョロ

橘「あった、七咲の鞄!」ガサッ

タタタッ

橘「はいっ七咲!」ドサッ

七咲「せ、先輩…まさか…?」ガクガク


大好きな先輩の目である、見紛う筈も無い。

橘の目は間違いなく、「鞄の中にしろ」と七咲に伝えていた。

47: 2011/10/12(水) 03:06:56.26 ID:tS2UoI110
橘(さあ、早く爆弾を止めないと!)タタッ
七咲(鞄の中…でもお漏らしするよりは余程良い…はず!)ガクガク

七咲(先輩の好意を無下には出来ない…!
決めた、パンツを脱いでこの中に出そう!)ヌギヌギ

橘「残り時間は…!?」ヒョイ

カチ…コチ…

橘「うわああっ!2分をきってる!!」ブルブル

七咲(の…残り時間は2分もないんだ…。
多分私達は助からない…)ズルッ

七咲(氏ぬならせめて…せめて先輩のもとへ…)ズルッ

48: 2011/10/12(水) 03:11:44.08 ID:tS2UoI110
橘「ど、どれだ…?どれを切る…!?」ブルブル

橘「駄目だ駄目だ!頭の中が真っ白で
もう何も考えられないよ!」ブルブル

ズルッ…

七咲「せ、先輩…」ガクガク

橘「な、七咲!?ここまで這って来たのか…!」

七咲「ど、どうせ氏ぬなら…」ガクガク

七咲「先輩の…側で…」ガクガク

橘「七咲…」ブルブル

七咲「先輩…」ガクガク

カチ…コチ…

49: 2011/10/12(水) 03:16:27.34 ID:tS2UoI110
橘「きっとこれが最後のチャンスだ…」ブルブル

橘「だから七咲が決めてくれ…」ブルブル

橘「七咲、何色を切る…?」ブルブル


想いあう二人には言葉など要らなかった。

チョロチョロ…

七咲は股間から流れ出る液体を以てして、
愛する橘に最後に切る運命の配線の色を伝えた。



橘「黄色だな、七咲!」ブルブル

パチン!!

51: 2011/10/12(水) 03:21:13.57 ID:tS2UoI110
カチ…







橘「…と」

七咲「…と」チョロチョロ

橘&七咲「止まったあああああ!!!」

橘「やったぞ七咲!僕達は生き残ったんだ!!」

七咲「私っ!私っ…ううっ…!」チョロチョロ

橘「な、泣くなよ七咲…!僕まで泣いちゃいそうだよ…!」ウルウル

橘&七咲「わああああああん!」

52: 2011/10/12(水) 03:27:42.41 ID:tS2UoI110
美也「じゃじゃーん!ドッキリ大成功なのだー!」ヒョコッ

七咲「み…美也ちゃん…っ!?」ウルウル

橘「うぐっ…み、美也…か…?」ウルウル

橘「よ…良かった…僕は…美也も…助けられたんだ…うぐっ」ウルウル

美也「にぃにー」

橘「な、なんだ美也…?」

美也「ドッキリだよ?」

橘「…?」

美也「にぃにの靴箱に爆弾型のおもちゃ入れたの、みゃーだよ?」

橘「えっ」

七咲「えっ」

54: 2011/10/12(水) 03:34:02.32 ID:tS2UoI110
美也「ほ、本当ならもっと盛り上がるはずなんだけどね…」

美也「…」チラッ

七咲「な、なに…?」

美也「あ、逢ちゃん、その」

七咲「あっ…」

美也「お漏らしするほど怖がらせて…」

七咲「いや…っ」

美也「そのうえノーパンで偽物の爆弾処理をさせて、
本当にごめんなさい…なのだ…」ペコリ

七咲「笑ってよ!笑い飛ばしてよ美也ちゃあああん!!!」



おしまい

60: 2011/10/12(水) 04:07:35.35 ID:tS2UoI110
水曜に書く約束したから書くよ>美也×純一SSの続き

ただ俺はやらしいのを書きたいのにラブリーや七咲が邪魔するんだ…

: 七咲「これは…時限爆弾です!」