1: 2011/09/29(木) 23:06:37.37 ID:Fs558s+AO
即興
2日ぐらいですぐ終わる
※死神は野郎
2日ぐらいですぐ終わる
※死神は野郎
2: 2011/09/29(木) 23:10:28.75 ID:Fs558s+AO
死神「こんにちは」
男「……? こんにちは」
死神「いきなりだけど、君は氏にます」
男「いきなりすぎるなオイ」
男「……? こんにちは」
死神「いきなりだけど、君は氏にます」
男「いきなりすぎるなオイ」
3: 2011/09/29(木) 23:14:37.07 ID:Fs558s+AO
死神「驚かないんだね」
男「驚いたよ、まずお前の存在感のなさに」
死神「そりゃあ僕は死神だから。なくて当然」
男「死神?」
死神「うん、死神」
男「死神ってアレか、鎌持つやつか」
死神「見る?」
男「見るったって、どこにあるんだよ」
死神「君の心の奥にそれはあるんだよ」
男「気持ち悪いなお前」
死神「自覚してる。慣れないものはするもんじゃないね」
男「驚いたよ、まずお前の存在感のなさに」
死神「そりゃあ僕は死神だから。なくて当然」
男「死神?」
死神「うん、死神」
男「死神ってアレか、鎌持つやつか」
死神「見る?」
男「見るったって、どこにあるんだよ」
死神「君の心の奥にそれはあるんだよ」
男「気持ち悪いなお前」
死神「自覚してる。慣れないものはするもんじゃないね」
4: 2011/09/29(木) 23:17:55.70 ID:Fs558s+AO
男「……おい」
死神「どうかした?」
男「いつの間にそんなでかい鎌持ってたんだよ」
死神「今さっき取り出したから持っているんだ」
男「取り出しただぁ?」
死神「鎌を意識しながら空間に手を伸ばすと気づいたら手に持ってる」
男「便利だな」
死神「まあね」
死神「どうかした?」
男「いつの間にそんなでかい鎌持ってたんだよ」
死神「今さっき取り出したから持っているんだ」
男「取り出しただぁ?」
死神「鎌を意識しながら空間に手を伸ばすと気づいたら手に持ってる」
男「便利だな」
死神「まあね」
5: 2011/09/29(木) 23:21:06.93 ID:Fs558s+AO
男「でだ、死神」
死神「うん?」
男「俺が氏ぬ云々は本当か?」
死神「本当だよ。僕が嘘をつくような顔をしているかい?」
男「自信を持って言える。うん!」
死神「酷い!」
男「娘か息子、どちらを助けるか聞かれたら沈黙しそうな顔してる!」
死神「正解だよそれ!」
死神「うん?」
男「俺が氏ぬ云々は本当か?」
死神「本当だよ。僕が嘘をつくような顔をしているかい?」
男「自信を持って言える。うん!」
死神「酷い!」
男「娘か息子、どちらを助けるか聞かれたら沈黙しそうな顔してる!」
死神「正解だよそれ!」
6: 2011/09/29(木) 23:24:26.14 ID:Fs558s+AO
男「どうして話が脱線するんだろう」
死神「余計なことお互いに言ってるからじゃない?」
男「お前が原因だな」
死神「君の方こそ」
男「…本題に戻るぞ。つまりお前は今から俺の命を取るんだな?」
死神「ああ、今ではないんだ」
男「は?」
死神「君の命はあと三日だよ」
死神「余計なことお互いに言ってるからじゃない?」
男「お前が原因だな」
死神「君の方こそ」
男「…本題に戻るぞ。つまりお前は今から俺の命を取るんだな?」
死神「ああ、今ではないんだ」
男「は?」
死神「君の命はあと三日だよ」
7: 2011/09/29(木) 23:27:41.41 ID:Fs558s+AO
男「三日?」
死神「まあまあいい長さだろう?」
男「いや良く分からないけど…俺、三日も生きれるの?」
死神「はい?」
男「あと三日も生きれるんだなって」
死神「ちょっと何言ってるか分からないです」
男「いや、薄々近いうちに氏ぬなぁとは思ってた」
死神「だから工口本とか片付けていたんだね、納得」
男「勝手に憶測建てて勝手に納得するなよ」
死神「まあまあいい長さだろう?」
男「いや良く分からないけど…俺、三日も生きれるの?」
死神「はい?」
男「あと三日も生きれるんだなって」
死神「ちょっと何言ってるか分からないです」
男「いや、薄々近いうちに氏ぬなぁとは思ってた」
死神「だから工口本とか片付けていたんだね、納得」
男「勝手に憶測建てて勝手に納得するなよ」
8: 2011/09/29(木) 23:30:50.41 ID:Fs558s+AO
死神「生に執着がないんだね、君は」
男「執着あるなしの問題じゃない」
死神「じゃあどういう問題?」
男「少し前から未来のビジョンが描けないんだ」
死神「ビジョン」
男「あるだろ? 二十歳になったらこうしてるとか、三十路になったらああしてるとか」
死神「ふぅん」
男「聞いておきながらまるで興味なさそうだな」
男「執着あるなしの問題じゃない」
死神「じゃあどういう問題?」
男「少し前から未来のビジョンが描けないんだ」
死神「ビジョン」
男「あるだろ? 二十歳になったらこうしてるとか、三十路になったらああしてるとか」
死神「ふぅん」
男「聞いておきながらまるで興味なさそうだな」
9: 2011/09/29(木) 23:37:55.85 ID:Fs558s+AO
死神「だって僕にはもう未来はないもの。将来のビジョンとか無いし」
男「未来がない?」
死神「氏んでるもん、僕。肉体は土の下」
男「氏んで、えっ? 本当に死神なのか?」
死神「酷いやこの人! ずっと僕が死神だとして話が進んでると思ってたのに!」
男「もしかしたらイタい厨二患者が話しかけて来てるのかもとか考えてた」
死神「さっきまでの会話は?」
男「半信半疑」
男「未来がない?」
死神「氏んでるもん、僕。肉体は土の下」
男「氏んで、えっ? 本当に死神なのか?」
死神「酷いやこの人! ずっと僕が死神だとして話が進んでると思ってたのに!」
男「もしかしたらイタい厨二患者が話しかけて来てるのかもとか考えてた」
死神「さっきまでの会話は?」
男「半信半疑」
10: 2011/09/29(木) 23:40:12.82 ID:Fs558s+AO
死神「しばらく人間信じられねぇ! この裏切り者!」
男「鎌振り回すな! あぶねーだろうが馬鹿!」
死神「パートナーがいれば! パートナーがいれば!」
男「誰だよそのパートナー! いいから落ち着けよ!」
死神「うん」
男「だからっていきなり落ち着くな!」
死神「人間って不思議で不条理」
男「その言葉そっくりそのまま返してやるよ!」
男「鎌振り回すな! あぶねーだろうが馬鹿!」
死神「パートナーがいれば! パートナーがいれば!」
男「誰だよそのパートナー! いいから落ち着けよ!」
死神「うん」
男「だからっていきなり落ち着くな!」
死神「人間って不思議で不条理」
男「その言葉そっくりそのまま返してやるよ!」
11: 2011/09/29(木) 23:43:53.88 ID:Fs558s+AO
死神「死神って信じられないならほら、手を握ってごらんよ」
男「ん。……あれ?」
死神「掴めないだろ?」
男「あ、ああ」
死神「ちなみに女の子のハートもキャッチできないんだ」
男「知るか」
死神「しようとしたことないから仕方ないよね」
男「なんなんだよお前もう」
死神「死神」
男「知ってるわ!」
男「ん。……あれ?」
死神「掴めないだろ?」
男「あ、ああ」
死神「ちなみに女の子のハートもキャッチできないんだ」
男「知るか」
死神「しようとしたことないから仕方ないよね」
男「なんなんだよお前もう」
死神「死神」
男「知ってるわ!」
12: 2011/09/29(木) 23:49:24.95 ID:Fs558s+AO
死神「まあ、ぶっちゃけ君が自分の余命聞いても驚かないの知ってた」
男「…なんでたよ」
死神「直感だよ。何年か続けていれば分かるようになるんだ」
男「へぇ」
死神「で、僕が君に余命を教えた理由。聞きたい?」
男「聞いてもらいたいんだよな?」
死神「そうだけど」
男「もうちょっと言い訳言うぐらいはしろよ…」
男「…なんでたよ」
死神「直感だよ。何年か続けていれば分かるようになるんだ」
男「へぇ」
死神「で、僕が君に余命を教えた理由。聞きたい?」
男「聞いてもらいたいんだよな?」
死神「そうだけど」
男「もうちょっと言い訳言うぐらいはしろよ…」
13: 2011/09/29(木) 23:53:38.19 ID:Fs558s+AO
死神「君、未練あるだろ」
男「のれん?」
死神「布じゃないよ未練だよ」
男「未練たって……俺そんなのないから」
死神「嘘つき。あるくせに」
男「っ」
死神「飛び出した家に住み続けているであろう両親」
死神「それから別れた彼女」
死神「それから、ああ、友達にも一目会いたいんじゃないか?」
男「―――」
死神「まだ未練がないと言い張るの?」
男「のれん?」
死神「布じゃないよ未練だよ」
男「未練たって……俺そんなのないから」
死神「嘘つき。あるくせに」
男「っ」
死神「飛び出した家に住み続けているであろう両親」
死神「それから別れた彼女」
死神「それから、ああ、友達にも一目会いたいんじゃないか?」
男「―――」
死神「まだ未練がないと言い張るの?」
14: 2011/09/29(木) 23:57:46.27 ID:Fs558s+AO
男「うっせぇよ……!」
死神「……」
男「人の問題ごとに首突っ込んでほじくり返して、それの何が楽しいんだ!?」
死神「問題って、やっぱり気にしていたんじゃないか」
男「うるせぇっ! お前に何が分かる!」
死神「君の細かい事情なんか分からないよ」
男「じゃあなんでそんなこといいやがる!」
死神「未練を残して欲しくないから」
死神「……」
男「人の問題ごとに首突っ込んでほじくり返して、それの何が楽しいんだ!?」
死神「問題って、やっぱり気にしていたんじゃないか」
男「うるせぇっ! お前に何が分かる!」
死神「君の細かい事情なんか分からないよ」
男「じゃあなんでそんなこといいやがる!」
死神「未練を残して欲しくないから」
15: 2011/09/30(金) 00:02:28.93 ID:zKPz3a6AO
男「どうなるんだよ、未練残すと」
死神「大きな未練を抱えた魂は死神になる」
男「え?」
死神「僕も未練を残した」
死神「君には死神になって欲しくない」
死神「だから声をかけた」
死神「怒らせてごめんね。でも、こうでもしないと君は動かない」
死神「このままだと氏んで後悔する」
男「後悔――」
死神「君の心の奥底ですっと引っかかっているんじゃないのかな?」
死神「大きな未練を抱えた魂は死神になる」
男「え?」
死神「僕も未練を残した」
死神「君には死神になって欲しくない」
死神「だから声をかけた」
死神「怒らせてごめんね。でも、こうでもしないと君は動かない」
死神「このままだと氏んで後悔する」
男「後悔――」
死神「君の心の奥底ですっと引っかかっているんじゃないのかな?」
16: 2011/09/30(金) 00:05:21.08 ID:zKPz3a6AO
死神「今更何かポカしようが――あと三日だよ?」
男「そう、だな」
死神「やってみるだけやってみなよ。その為に僕は姿を現したんだ」
男「……」
死神「選べ。死神か、清算か」
男「………」
男「そう、だな」
死神「やってみるだけやってみなよ。その為に僕は姿を現したんだ」
男「……」
死神「選べ。死神か、清算か」
男「………」
17: 2011/09/30(金) 00:08:30.63 ID:zKPz3a6AO
男「…会ってちょっとしかたってない奴にタメ語で話しかけて」
男「死神だなんだイタいこと言って」
男「わざと人を怒らせて命令して……」
男「誰がお前と同じ死神になるかよ!」
男「清算してやらぁ! 今すぐにだ!」
死神「…良かった。伝わってくれたんだね」
男「ああ」
死神「計画通り」
男「その黒い顔やめろ」
男「死神だなんだイタいこと言って」
男「わざと人を怒らせて命令して……」
男「誰がお前と同じ死神になるかよ!」
男「清算してやらぁ! 今すぐにだ!」
死神「…良かった。伝わってくれたんだね」
男「ああ」
死神「計画通り」
男「その黒い顔やめろ」
18: 2011/09/30(金) 00:11:47.38 ID:zKPz3a6AO
---
死神「で、どこに車で向かってるの?」
男「まず何ちゃっかり乗ってるんだよ」
死神「いいじゃん。それに車内なら僕と話しても漏れないから」
男「なんか不都合が?」
死神「霊感持たない人だと僕の姿見えないんだよ」
男「見えない?」
死神「声も聞こえない」
男「聞こえない?」
死神「だから、外から見ると独り言みたいだよ」
男「先に言えやぁああああ!!」
死神「安全運転!安全運転!」
死神「で、どこに車で向かってるの?」
男「まず何ちゃっかり乗ってるんだよ」
死神「いいじゃん。それに車内なら僕と話しても漏れないから」
男「なんか不都合が?」
死神「霊感持たない人だと僕の姿見えないんだよ」
男「見えない?」
死神「声も聞こえない」
男「聞こえない?」
死神「だから、外から見ると独り言みたいだよ」
男「先に言えやぁああああ!!」
死神「安全運転!安全運転!」
19: 2011/09/30(金) 00:16:01.18 ID:zKPz3a6AO
男「『晩年あの人見えない何かと対話してたのよー』とか噂になるな!」
死神「人の噂も七十五日。気づいたら無くなってるよ」
男「俺余命三日! こっちが亡くなっとるがな!」
死神「ははは、君は楽しいね」
男「俺は楽しくない! 絶対噂たつ!」
死神「人の噂も七十五日。気づいたら無くなってるよ」
男「俺余命三日! こっちが亡くなっとるがな!」
死神「ははは、君は楽しいね」
男「俺は楽しくない! 絶対噂たつ!」
20: 2011/09/30(金) 00:20:56.71 ID:zKPz3a6AO
死神「………」
男「…………」
死神「で、どこに向かっているの?(二回目)」
男「実家だ」
死神「ふぅん、まず実家からか」
男「一番厄介で――一番気になってるしな」
死神「ほほう。ショートケーキのいちごは最初に食べる派だね?」
男「頼むから真面目に聞いてくれよ」
死神「ごめん。ついテンションがあがったから」
男「テンション上がるのが…お前も……」
男「…………」
死神「で、どこに向かっているの?(二回目)」
男「実家だ」
死神「ふぅん、まず実家からか」
男「一番厄介で――一番気になってるしな」
死神「ほほう。ショートケーキのいちごは最初に食べる派だね?」
男「頼むから真面目に聞いてくれよ」
死神「ごめん。ついテンションがあがったから」
男「テンション上がるのが…お前も……」
21: 2011/09/30(金) 08:54:21.01 ID:zKPz3a6AO
死神「遠いね。あと田んぼの風景が増えてきた」
男「片道二時間だからな。農家なんだよ俺んち」
死神「二時間か。時間配分とか考えているの?」
男「そうだな…。なあ、俺は何時に氏ぬんだ?」
死神「えーと」
男「………」
死神「………」
男「……?」
死神「それは僕にも分からないかな!」
男「おい!」
死神「直に分かるよ」
男「まさかの丸投げしやがった」
男「片道二時間だからな。農家なんだよ俺んち」
死神「二時間か。時間配分とか考えているの?」
男「そうだな…。なあ、俺は何時に氏ぬんだ?」
死神「えーと」
男「………」
死神「………」
男「……?」
死神「それは僕にも分からないかな!」
男「おい!」
死神「直に分かるよ」
男「まさかの丸投げしやがった」
22: 2011/09/30(金) 09:01:09.85 ID:zKPz3a6AO
死神「いつもパートナーが指令書預かってて…手元にないんだ」
男「そのパートナーさんのほうが良かったな、個人的に」
死神「無口無表情無愛想の無揃いですが」
男「やだなそれ」
死神「本当はパートナーも来るはずだったんだけどね…ちょっと用事入って」
男「用事? まさか、大きな事故が起こるから事前に集まってるとか」
死神「そんなことじゃないよ」
男「じゃあなんだよ」
男「そのパートナーさんのほうが良かったな、個人的に」
死神「無口無表情無愛想の無揃いですが」
男「やだなそれ」
死神「本当はパートナーも来るはずだったんだけどね…ちょっと用事入って」
男「用事? まさか、大きな事故が起こるから事前に集まってるとか」
死神「そんなことじゃないよ」
男「じゃあなんだよ」
23: 2011/09/30(金) 09:05:38.02 ID:zKPz3a6AO
死神「報告書書いてる」
男「報告書?」
死神「あの子、また物壊しちゃったから」
死神「あとは上司の雑用に駆り出されてるのかな?」
男「物壊すって…ドジっ子さんなのか?」
死神「無口無表情無愛想だよ? どんなギャップだよ」
男「ギャップありすぎるな」
死神「回収する時に邪魔が入ってね。払ってたら色々と鎌で切断してた」
男「怖ぇ!」
男「報告書?」
死神「あの子、また物壊しちゃったから」
死神「あとは上司の雑用に駆り出されてるのかな?」
男「物壊すって…ドジっ子さんなのか?」
死神「無口無表情無愛想だよ? どんなギャップだよ」
男「ギャップありすぎるな」
死神「回収する時に邪魔が入ってね。払ってたら色々と鎌で切断してた」
男「怖ぇ!」
24: 2011/09/30(金) 09:08:07.85 ID:zKPz3a6AO
死神「不穏なんだ。最近ずっとさ」
男「大変なんだな」
死神「別に。人と話すのが疲れる」
男「俺もお前相手にすると疲れるよ」
死神「ありがとう」
男「褒めてないからな? どう考えても褒めてないぞ?」
死神「ブレがあるんだよ。生きてる人と僕らの認識に」
男「……」
男「大変なんだな」
死神「別に。人と話すのが疲れる」
男「俺もお前相手にすると疲れるよ」
死神「ありがとう」
男「褒めてないからな? どう考えても褒めてないぞ?」
死神「ブレがあるんだよ。生きてる人と僕らの認識に」
男「……」
25: 2011/09/30(金) 09:17:12.88 ID:zKPz3a6AO
死神「『どうして氏にたくないんだろう』と思ってしまう」
男「氏ぬのが嫌だからだろうが。それじゃ駄目なのか」
死神「分かってはいるけど理解ができない」
男「難儀だな」
死神「本当に。怒りを買われることもしばしば」
男「受け流しそうだけどな、お前の場合」
死神「………」
男「? どうした、怒ったか?」
死神「………正解っ! 一千万!」
男「みのさんかよ! まどろっこしいわ!」
死神「売られた喧嘩は転売する主義で」
男「転売するな」
男「氏ぬのが嫌だからだろうが。それじゃ駄目なのか」
死神「分かってはいるけど理解ができない」
男「難儀だな」
死神「本当に。怒りを買われることもしばしば」
男「受け流しそうだけどな、お前の場合」
死神「………」
男「? どうした、怒ったか?」
死神「………正解っ! 一千万!」
男「みのさんかよ! まどろっこしいわ!」
死神「売られた喧嘩は転売する主義で」
男「転売するな」
26: 2011/09/30(金) 09:39:52.45 ID:zKPz3a6AO
死神「転売してそれを遠くから見るのが楽しい」
男「最低だな」
死神「まあ、売られた直後にパートナーが一蹴するからそんなことないけど」
男「パートナーさん強ぇー」
死神「強いよパートナーは」
男「…そうだ。お前、名前は?」
死神「名前?」
男「いつまでも『お前』じゃ嫌だろ」
死神「そうかな」
男「そうだよ。名乗りたくないならいいが」
死神「名乗る名乗らない以前に名前忘れちゃったから」
男「忘れた?」
死神「生前の記憶もね。好きなように呼んでいいよ」
男「最低だな」
死神「まあ、売られた直後にパートナーが一蹴するからそんなことないけど」
男「パートナーさん強ぇー」
死神「強いよパートナーは」
男「…そうだ。お前、名前は?」
死神「名前?」
男「いつまでも『お前』じゃ嫌だろ」
死神「そうかな」
男「そうだよ。名乗りたくないならいいが」
死神「名乗る名乗らない以前に名前忘れちゃったから」
男「忘れた?」
死神「生前の記憶もね。好きなように呼んでいいよ」
27: 2011/09/30(金) 09:45:25.65 ID:zKPz3a6AO
男「好きなようにって…名前無くて支障はないのか?」
死神「ないかな。今のところは」
男「仮名とかはないのかよ」
死神「あー、短期間だけあるね。学校潜入した時に」
男「潜入って…まあ、そちらさんの事に首突っ込まないが」
死神「神無月。神無月大地」
男「神無月…死神だから神を入れたんだな」
死神「言われればそうだね。大地は適当だろうね」
男「神のいない月の大地って…」
死神「深い意味はないんじゃないかな。上司はそういい人だから」
死神「ないかな。今のところは」
男「仮名とかはないのかよ」
死神「あー、短期間だけあるね。学校潜入した時に」
男「潜入って…まあ、そちらさんの事に首突っ込まないが」
死神「神無月。神無月大地」
男「神無月…死神だから神を入れたんだな」
死神「言われればそうだね。大地は適当だろうね」
男「神のいない月の大地って…」
死神「深い意味はないんじゃないかな。上司はそういい人だから」
28: 2011/09/30(金) 09:56:35.54 ID:zKPz3a6AO
男「じゃあ神無月な」
死神「カンちゃんって呼んでね!」
男「誰が呼ぶか! お断りだ!」
死神「じゃあ君はアイちゃんね!」
男「ヤッターマン出動よ! って言わせんなバーカ!」
死神「ノリいいね」
男「うるせーよ馬鹿」
死神「バカウケっておいしいのかな」
男「知らねえよ会話統一しろよ」
死神「それは無理なお願いだ」
男「ああああ殴りてええええ!!」
死神「安全運転!安全運転!」
死神「カンちゃんって呼んでね!」
男「誰が呼ぶか! お断りだ!」
死神「じゃあ君はアイちゃんね!」
男「ヤッターマン出動よ! って言わせんなバーカ!」
死神「ノリいいね」
男「うるせーよ馬鹿」
死神「バカウケっておいしいのかな」
男「知らねえよ会話統一しろよ」
死神「それは無理なお願いだ」
男「ああああ殴りてええええ!!」
死神「安全運転!安全運転!」
29: 2011/09/30(金) 10:57:20.66 ID:zKPz3a6AO
死神「ここが君の家?」
男「違う。パーキングエリアだ」
死神「ぱーきんぐえりあ?」
男「…休憩所だよ。知らないのか?」
死神「あの地区から出るのは稀だし、車使わないからね」
男「じゃあ普段の移動手段はなんだよ」
死神「徒歩」
男「疲れるだろ…」
死神「疲れる肉体がないから問題ナッシング」
男「ああそうかい。ほら、出るなら出ろ」
30: 2011/09/30(金) 11:13:55.51 ID:zKPz3a6AO
男「トイレ行くから」
死神「ついていこうか?」
男「やめてくれ」
死神「遠慮せずに」
男「やめて」
幼女「ママー、なんかあの人誰かと話してるー」
ママ「しっ、見てはいけません」
男「………」
死神「おやおや」
男「泣きたい」
死神「泣いちゃえ泣いちゃえ」
男「他人事すぎるだろ!」
31: 2011/09/30(金) 11:22:16.61 ID:zKPz3a6AO
男「ふう」
死神「さっぱりしたみたいだね。今は賢者モード?」
男「んなわけないだろ」ペシ
死神「あいたっ」
男「…さわれた…だと?」
死神「君がトイレに行ってる間に上と連絡してね」
死神「一定期間、物体として存在できるようにして貰ったんだ」
男「…便利だな」
死神「上司はけっこう緩いんだ。勤務時間中に寝るし」
男「いくらなんでも緩すぎるだろ」
死神「他人に甘く自分に優しい人だから」
男「マジかよ」
32: 2011/09/30(金) 11:31:27.21 ID:zKPz3a6AO
男「中も寄ってくか」
死神「うわぁ、お店がたくさんだ」
男「こういうところは初めてか」
死神「うん」
男「実家にいくなら土産でも買ってこうか…何がいいと思う?」
死神「このジンギスカンキャラメルってやつ」
男「ご当地ものじゃねえし自爆臭がするから普通の饅頭でいいな」
死神「あう。しかし土産なんて、マメな人だね」
男「…最後だしな」
死神「最後でもさ。僕ならフラッと行くだけだと思う」
男「小学校の頃は思いやりのある子って評価されたことあんだよ」
死神「二十歳中ごろの大人が何を言ってるのやら」
男「うるさい」
死神「うわぁ、お店がたくさんだ」
男「こういうところは初めてか」
死神「うん」
男「実家にいくなら土産でも買ってこうか…何がいいと思う?」
死神「このジンギスカンキャラメルってやつ」
男「ご当地ものじゃねえし自爆臭がするから普通の饅頭でいいな」
死神「あう。しかし土産なんて、マメな人だね」
男「…最後だしな」
死神「最後でもさ。僕ならフラッと行くだけだと思う」
男「小学校の頃は思いやりのある子って評価されたことあんだよ」
死神「二十歳中ごろの大人が何を言ってるのやら」
男「うるさい」
33: 2011/09/30(金) 11:43:01.54 ID:zKPz3a6AO
死神「そして再び車内」
男「ほれ」
死神「パン?」
男「食えないならいいが、暇だろ」
死神「食べれるよ。ありがとう」
男「どうも」
34: 2011/09/30(金) 14:45:14.24 ID:zKPz3a6AO
男「………」
死神「………」
男「………」
死神「………」
男「……着いた」
死神「そう、行ってらっしゃい」
男「神無月は?」
死神「今は物体化から見えてしまうよ」
男「いいじゃねーか、別に」
死神「なんて説明する? 息子かい?」
男「さては人と話したくないだけだな」
死神「うん、その通り」
35: 2011/09/30(金) 14:48:43.17 ID:zKPz3a6AO
死神「真っ直ぐ家に行ったか…」
死神「ふぃー」
死神「ここまで会話するなんで久しぶりだよ」
死神「あの子は今頃何してんのかなぁ」
死神「上司の部屋を容赦なく片付けていたりして」
36: 2011/09/30(金) 18:01:12.58 ID:zKPz3a6AO
――――
男「ただいま」
死神「ジャスト四時間。いいの?」
男「時間がないからな。――話すこともないし」
死神「家族なのに?」
男「家族だからだ」
死神「よく分からない」
男「分からなくていい」
死神「吹っ切れた感じがするね」
男「ついでに親父の血管も切れていたがな」
死神「ははは」
男「笑うな」
死神「あはははは! あははははははっ!! やっべ苦し!!」
男「大笑いするなよ!」
男「ただいま」
死神「ジャスト四時間。いいの?」
男「時間がないからな。――話すこともないし」
死神「家族なのに?」
男「家族だからだ」
死神「よく分からない」
男「分からなくていい」
死神「吹っ切れた感じがするね」
男「ついでに親父の血管も切れていたがな」
死神「ははは」
男「笑うな」
死神「あはははは! あははははははっ!! やっべ苦し!!」
男「大笑いするなよ!」
38: 2011/09/30(金) 20:29:52.18 ID:zKPz3a6AO
死神「次の予定は?」
男「帰って会社仲間と飲む」
死神「言われて気づいた。会社どうしたの?」
男「休みだよ。今さらの夏休み」
死神「季節的には秋休みだよね」
男「ただあれって夏休み短縮されるらしいぜ」
死神「知らなかった」
男「でも良かったよ休みで。大きなイベント事も終わった後だし」
死神「じゃなかったらこんなことできないもんね」
男「休みの初っぱなから氏にます言われたときは一瞬どうしようかと思ったが」
死神「なんとも言えない」
男「帰って会社仲間と飲む」
死神「言われて気づいた。会社どうしたの?」
男「休みだよ。今さらの夏休み」
死神「季節的には秋休みだよね」
男「ただあれって夏休み短縮されるらしいぜ」
死神「知らなかった」
男「でも良かったよ休みで。大きなイベント事も終わった後だし」
死神「じゃなかったらこんなことできないもんね」
男「休みの初っぱなから氏にます言われたときは一瞬どうしようかと思ったが」
死神「なんとも言えない」
39: 2011/09/30(金) 20:34:29.00 ID:zKPz3a6AO
男「先のばしにしていたからな、ずっと。いい機会だ」
死神「両親と何話したの?」
男「秘密だ」
死神「早く童O卒業しなさいって?」
男「し、してるわ!! 何いってんだよお前!!」
死神「早く童t」
男「二度も言うなああああああ!!」
死神「安全運転!安全運転!」
死神「両親と何話したの?」
男「秘密だ」
死神「早く童O卒業しなさいって?」
男「し、してるわ!! 何いってんだよお前!!」
死神「早く童t」
男「二度も言うなああああああ!!」
死神「安全運転!安全運転!」
40: 2011/09/30(金) 20:39:00.18 ID:zKPz3a6AO
死神「ふー…交通事故で氏ぬつもりかい?」
男「誰のせいだ誰の」
死神「だいぶ両親怪しんだんじゃない?」
男「まだ続けるか……ああ。どうしたんだって」
死神「なんて言ったの?」
男「『今までの礼を言いに来たんだよ。ありがとうな』って」
死神「ぶっ」
男「何故笑う!」
死神「立派な氏亡フラグじゃん、あ、やばい笑いが」
男「あながち嘘ではないけどな! 笑うほどじゃないだろ!」
41: 2011/09/30(金) 20:44:56.47 ID:zKPz3a6AO
死神「落ち着いた。四日後には虫の知らせだったとか言われてるよ」
男「ったく……神無月はどうなんだよ?」
死神「何が?」
男「両親と仲は良いのか……っと」
死神「……」
男「悪い、そんなつもりじゃなかった。生きて…ないんだな」
死神「気にしてないし、両親に殺された類いではないよ」
男「……そうか」
死神「そもそも覚えてなんか、いないから」
男「ったく……神無月はどうなんだよ?」
死神「何が?」
男「両親と仲は良いのか……っと」
死神「……」
男「悪い、そんなつもりじゃなかった。生きて…ないんだな」
死神「気にしてないし、両親に殺された類いではないよ」
男「……そうか」
死神「そもそも覚えてなんか、いないから」
42: 2011/09/30(金) 21:56:05.38 ID:zKPz3a6AO
男「記憶は戻るのか?」
死神「死神をしていれば、いつかはね」
男「記憶が給料みたいなもんか」
死神「なら僕はすでに死神じゃないはずだよ」
男「……何年それやってんだ?」
死神「二十年ぐらい」
男「そんな長くか!?」
死神「記憶が戻らないんだもん。戻る早さはまちまちなんだよね」
死神「死神をしているのは生前を思い出すきっかけ作り、と考えてる」
男「大変だな、神無月も」
死神「生きている君らに比べればそうでもないさ」
死神「死神をしていれば、いつかはね」
男「記憶が給料みたいなもんか」
死神「なら僕はすでに死神じゃないはずだよ」
男「……何年それやってんだ?」
死神「二十年ぐらい」
男「そんな長くか!?」
死神「記憶が戻らないんだもん。戻る早さはまちまちなんだよね」
死神「死神をしているのは生前を思い出すきっかけ作り、と考えてる」
男「大変だな、神無月も」
死神「生きている君らに比べればそうでもないさ」
43: 2011/09/30(金) 22:17:58.34 ID:zKPz3a6AO
男「達観してるな」
死神「肉体年齢も合わせると君よりは生きてるからね。や、氏んでるか?」
男「どっちだっていい」
死神「そうだね。言葉遊びとか好きだけど苦手だ」
男「さ、帰って来たぞ」
死神「酒を飲むにはいい時間だ」
男「お前はまた車で待機か?」
死神「んーん。仕事があるから一旦君から離れる」
男「仕事って…他の用事もあるのになんで俺に引っ付いてたんだよ」
死神「今日は今からの一件だけだったから」
男「要するに暇だったんだな?」
死神「肉体年齢も合わせると君よりは生きてるからね。や、氏んでるか?」
男「どっちだっていい」
死神「そうだね。言葉遊びとか好きだけど苦手だ」
男「さ、帰って来たぞ」
死神「酒を飲むにはいい時間だ」
男「お前はまた車で待機か?」
死神「んーん。仕事があるから一旦君から離れる」
男「仕事って…他の用事もあるのになんで俺に引っ付いてたんだよ」
死神「今日は今からの一件だけだったから」
男「要するに暇だったんだな?」
44: 2011/09/30(金) 22:22:56.66 ID:zKPz3a6AO
死神「暇つぶしに死神候補を減らせるなら楽なもんだよ」
男「あ……」
死神「50パーは暇つぶしだったけど」
男「謝れ! 悪いこと言ったなぁと後悔しかけた俺に謝れ!」
死神「早とちりした君が悪いんじゃないか!」
男「逆ギレかよこの野郎!」
死神「早とちりと塵取りって似てるよね!」
男「あ、そうだな…って感心しかけたじゃねえか!」
死神「素直に感心しててよ!」
男「ああああ、話が進まねえなあオイ!」
男「あ……」
死神「50パーは暇つぶしだったけど」
男「謝れ! 悪いこと言ったなぁと後悔しかけた俺に謝れ!」
死神「早とちりした君が悪いんじゃないか!」
男「逆ギレかよこの野郎!」
死神「早とちりと塵取りって似てるよね!」
男「あ、そうだな…って感心しかけたじゃねえか!」
死神「素直に感心しててよ!」
男「ああああ、話が進まねえなあオイ!」
47: 2011/10/01(土) 07:43:29.70 ID:mdRxoJGAO
男「友人と会うべく俺は行くが」
死神「用事が終わったらまた会おうね」
男「マジで暇つぶしだな…集合場所とかは」
死神「僕のほうから君を見つけるよ」
男「一昔前の恋愛映画の宣伝みたいだな」
死神「氏期が近い人を僕らは察知できるんだ」
男「ああそうかい」
死神「時間を大事にしなよ。じゃ」
男「……言われずともだ、バカ」
死神「用事が終わったらまた会おうね」
男「マジで暇つぶしだな…集合場所とかは」
死神「僕のほうから君を見つけるよ」
男「一昔前の恋愛映画の宣伝みたいだな」
死神「氏期が近い人を僕らは察知できるんだ」
男「ああそうかい」
死神「時間を大事にしなよ。じゃ」
男「……言われずともだ、バカ」
48: 2011/10/01(土) 08:24:42.26 ID:mdRxoJGAO
死神「こんばんは」
死神「僕? 僕は…直に分かるよ」
死神「へぇ、ぬいぐるみ貰ったんだ」
死神「可愛いね。一人が寂しくないように、か」
死神「えっ? 胸が痛んできた?」
死神「ナースコール押さなきゃ……いいの?」
死神「氏んじゃうよ?」
死神「……そっか」
死神「一応、押すよ。間に合わなくてもさ」
死神「おやすみなさい、いい夢を」
死神「……僕は天使じゃないよ」
死神「僕? 僕は…直に分かるよ」
死神「へぇ、ぬいぐるみ貰ったんだ」
死神「可愛いね。一人が寂しくないように、か」
死神「えっ? 胸が痛んできた?」
死神「ナースコール押さなきゃ……いいの?」
死神「氏んじゃうよ?」
死神「……そっか」
死神「一応、押すよ。間に合わなくてもさ」
死神「おやすみなさい、いい夢を」
死神「……僕は天使じゃないよ」
49: 2011/10/01(土) 08:55:04.06 ID:mdRxoJGAO
男「よ、久しぶり」
男「ああ? 何か変? 気のせいだろ」
男「そんなことより飲もうぜ」
男「心配すんな、今日はおごりだ。俺の」
男「だからといってそれかよ! 遠慮ねえやつらだな!」
男「いいよもう、俺だって飲みまくるからな!」
男「ああ? 何か変? 気のせいだろ」
男「そんなことより飲もうぜ」
男「心配すんな、今日はおごりだ。俺の」
男「だからといってそれかよ! 遠慮ねえやつらだな!」
男「いいよもう、俺だって飲みまくるからな!」
50: 2011/10/01(土) 09:04:45.71 ID:mdRxoJGAO
男「あーあーこんなに酔っちまって……」
男「全く、お前らは……。これからが心配だよ…」
男「おう。また……飲みに、行こうな」
男「タクシー呼んだから乗れ」
男「ああ、奥さんによろしく」
男「……」
男「……」
死神「終わった?」
男「うわあ?!」
死神「壁をすり抜けたぐらいで大げさな」
男「そりゃ驚くわ! その、物体化はどうした!」
死神「解除したよ?」
男「はぁぁぁ…ついてこねえわ、やっぱ」
男「全く、お前らは……。これからが心配だよ…」
男「おう。また……飲みに、行こうな」
男「タクシー呼んだから乗れ」
男「ああ、奥さんによろしく」
男「……」
男「……」
死神「終わった?」
男「うわあ?!」
死神「壁をすり抜けたぐらいで大げさな」
男「そりゃ驚くわ! その、物体化はどうした!」
死神「解除したよ?」
男「はぁぁぁ…ついてこねえわ、やっぱ」
51: 2011/10/01(土) 09:50:00.26 ID:mdRxoJGAO
>>50訂正
×男「はあ…ついてこねえわ、やっぱ」
○男「はあ…ついてけねぇわ、やっぱ」
×男「はあ…ついてこねえわ、やっぱ」
○男「はあ…ついてけねぇわ、やっぱ」
52: 2011/10/01(土) 14:19:15.88 ID:mdRxoJGAO
男「あとはもう、明日だな」
死神「夜中じゃ起きてる人いないもんね」
男「流石に明後日氏ぬといえども他人の睡眠は妨害できないからな…」
死神「まあね」
男「それに非常識だ」
死神「非常識か」
男「死神には常識はないのか?」
死神「それなりにはあるよ?」
男「本当かよ」
死神「………多分?」
死神「夜中じゃ起きてる人いないもんね」
男「流石に明後日氏ぬといえども他人の睡眠は妨害できないからな…」
死神「まあね」
男「それに非常識だ」
死神「非常識か」
男「死神には常識はないのか?」
死神「それなりにはあるよ?」
男「本当かよ」
死神「………多分?」
53: 2011/10/01(土) 17:02:28.21 ID:mdRxoJGAO
男「多分って。まあなんか神無月らしいがな」
死神「一日で僕が分かってたまるかい」
男「大雑把で無責任なのは分かったが」
死神「うぅ」
男「どーだ、ぐうの音もでないだろ」
死神「ぐう」
男「出たよ! ぐうの音出ちゃったよ!」
死神「ざまぁ」
男「てめぇ物体化しやがれ! 殴る!」
死神「一日で僕が分かってたまるかい」
男「大雑把で無責任なのは分かったが」
死神「うぅ」
男「どーだ、ぐうの音もでないだろ」
死神「ぐう」
男「出たよ! ぐうの音出ちゃったよ!」
死神「ざまぁ」
男「てめぇ物体化しやがれ! 殴る!」
54: 2011/10/01(土) 22:25:29.20 ID:mdRxoJGAO
男「家についた」
死神「いたって普通のアパートだね」
男「一人暮らしの男にはいいぐらいだろう?」
死神「うん」
男「あー疲れた…寝る」
死神「おやすみ。僕も帰らなきゃ」
男「お前は寝ないのか?」
死神「僕らに睡眠はいらないよ」
男「辛くないか?」
死神「何が?」
死神「いたって普通のアパートだね」
男「一人暮らしの男にはいいぐらいだろう?」
死神「うん」
男「あー疲れた…寝る」
死神「おやすみ。僕も帰らなきゃ」
男「お前は寝ないのか?」
死神「僕らに睡眠はいらないよ」
男「辛くないか?」
死神「何が?」
55: 2011/10/01(土) 22:31:12.18 ID:mdRxoJGAO
男「寝なきゃ一昨日昨日今日明後日、ずっと続いたままじゃねえか」
死神「そうだね」
男「日の区切りができないじゃないだろ」
死神「そういわれればそうかもね。でも辛いとは思わないよ?」
男「…やっぱりお前のこと理解できなかったみたいだな」
死神「ほらみろ」
男「ドヤ顔するな」
死神「そうだね」
男「日の区切りができないじゃないだろ」
死神「そういわれればそうかもね。でも辛いとは思わないよ?」
男「…やっぱりお前のこと理解できなかったみたいだな」
死神「ほらみろ」
男「ドヤ顔するな」
56: 2011/10/01(土) 22:49:08.34 ID:mdRxoJGAO
―――
死神「やあ」
少女死神「……」
死神「報告書終わったの?」
少女死神「まだ」
死神「そうかい…壊しすぎたんだよ、君」
少女死神「やりすぎた」
死神「やりすぎたのレベルだろうか」
少女死神「言うことが」
死神「ん?」
少女死神「無理をしないこと」
死神「…注意というか気遣いなんて君らしくもない」
死神「あ、斬らないで下さい」
57: 2011/10/01(土) 22:53:04.76 ID:mdRxoJGAO
少女死神「……彼に」
死神「……」
少女死神「彼に感情移入のしすぎは良くない」
死神「うん、分かってる」
少女死神「それで壊れた死神を私は知っている」
死神「君は…僕を心配してくれているんだね」
少女死神「それが何か問題でも」
死神「…そこは恥ずかしがって赤面するとこじゃないかなぁ」
死神「あ、いえ、何もないです」
―――
死神「……」
少女死神「彼に感情移入のしすぎは良くない」
死神「うん、分かってる」
少女死神「それで壊れた死神を私は知っている」
死神「君は…僕を心配してくれているんだね」
少女死神「それが何か問題でも」
死神「…そこは恥ずかしがって赤面するとこじゃないかなぁ」
死神「あ、いえ、何もないです」
―――
60: 2011/10/03(月) 00:05:12.13 ID:v7ZXZ1eAO
男「あーちくしょう……」
死神「何まだゴロゴロしてんだい。やることあるんじゃないの?」
男「今してるんだよ」
死神「わけがわからないよ」
男「決心の時間が欲しいんだ」
死神「なんの決心?」
男「…元カノに会う決心だ」
死神「ふーん」
男「興味ぜんっぜんないなあ!」
死神「じゃあ興味持とうか? 根掘り葉掘り聞くよ?」
男「あ、やっぱ興味持たんでいい」
死神「何まだゴロゴロしてんだい。やることあるんじゃないの?」
男「今してるんだよ」
死神「わけがわからないよ」
男「決心の時間が欲しいんだ」
死神「なんの決心?」
男「…元カノに会う決心だ」
死神「ふーん」
男「興味ぜんっぜんないなあ!」
死神「じゃあ興味持とうか? 根掘り葉掘り聞くよ?」
男「あ、やっぱ興味持たんでいい」
61: 2011/10/03(月) 00:41:21.19 ID:v7ZXZ1eAO
死神「でもさ、元カノ会ってくれんのかな?」
男「今からメールする」
死神「行動おっそ」
男「うっせ」
男「今からメールする」
死神「行動おっそ」
男「うっせ」
64: 2011/10/03(月) 22:50:10.63 ID:v7ZXZ1eAO
男「なんて送ろうか…」
死神「『会おうよチュッチュ!!』とかいいんじゃない?」
男「物体化しろ。ぶっ飛ばす」
死神「冗談だよ」
男「『半日俺にくれ』でいいか。そーしんっ」
死神「うわぁ」
男「…いいじゃねーかよ。たまにはカッコつけても」
死神「そうですね」
男「本心から思ってないな、絶対に」
死神「『会おうよチュッチュ!!』とかいいんじゃない?」
男「物体化しろ。ぶっ飛ばす」
死神「冗談だよ」
男「『半日俺にくれ』でいいか。そーしんっ」
死神「うわぁ」
男「…いいじゃねーかよ。たまにはカッコつけても」
死神「そうですね」
男「本心から思ってないな、絶対に」
65: 2011/10/03(月) 23:21:35.44 ID:v7ZXZ1eAO
死神「返ってくる確率は?」
男「50%」
死神「わぁーお。自信家だね」
男「そんなんじゃねえよ。相手が断れないタイプなんだ」
死神「万が一断る可能性もいれてそれな訳か」
男「ああ」
死神「元カノさんの特徴?を利用したわけか」
男「うっせっせ」
男「50%」
死神「わぁーお。自信家だね」
男「そんなんじゃねえよ。相手が断れないタイプなんだ」
死神「万が一断る可能性もいれてそれな訳か」
男「ああ」
死神「元カノさんの特徴?を利用したわけか」
男「うっせっせ」
66: 2011/10/04(火) 00:03:16.87 ID:kmpVju7AO
男「あ」
死神「お」
男「……返ってきた」
死神「なんて?」
男「『いいよ』だと」
死神「良かったじゃんか。会いに行くんだろ?」
男「ああ、昼からだ。…いいか、神無月」
死神「ん?」
男「俺のすることには一切口出ししないでくれ」
死神「そもそも氏者は生者に干渉はできないよ」
死神「君は君で好きなようにやればいい。僕は言われずとも口出ししない」
男「サンキュ。…これは俺の戦いだからな」
死神「厨二病?」
男「……自覚してるよくそっ!」
死神「お」
男「……返ってきた」
死神「なんて?」
男「『いいよ』だと」
死神「良かったじゃんか。会いに行くんだろ?」
男「ああ、昼からだ。…いいか、神無月」
死神「ん?」
男「俺のすることには一切口出ししないでくれ」
死神「そもそも氏者は生者に干渉はできないよ」
死神「君は君で好きなようにやればいい。僕は言われずとも口出ししない」
男「サンキュ。…これは俺の戦いだからな」
死神「厨二病?」
男「……自覚してるよくそっ!」
67: 2011/10/04(火) 00:10:57.34 ID:kmpVju7AO
死神「二十歳過ぎの厨二病って痛々しい通り越して悲しいよね?」
男「カッコつけただけじゃん! たまにはいいじゃん!」
男「カッコつけただけじゃん! たまにはいいじゃん!」
68: 2011/10/04(火) 01:46:29.60 ID:kmpVju7AO
死神「そしてお昼、駅前にて待ち合わせ中!」
男「誰に向かって話しているんだ」
死神「ディスプレイの向こうだよ」
男「はぁ? ってか早く来ちまったな。あと三十分もある」
死神「いいんじゃない? 遅刻なんかしたら印象最悪だよ」
男「もう最悪だから今さら下がってもなんとも」
死神「どんな酷い別れかたしたんだよ、君」
男「自然消滅だよ」
男「誰に向かって話しているんだ」
死神「ディスプレイの向こうだよ」
男「はぁ? ってか早く来ちまったな。あと三十分もある」
死神「いいんじゃない? 遅刻なんかしたら印象最悪だよ」
男「もう最悪だから今さら下がってもなんとも」
死神「どんな酷い別れかたしたんだよ、君」
男「自然消滅だよ」
69: 2011/10/04(火) 01:58:32.96 ID:kmpVju7AO
死神「自然消滅?」
男「ああ。お互いに忙しくなって、そのままさよならバイバイ」
死神「おれはーこいつとっ旅に出る!ピーカチュー!」
男「物体化しろ」
死神「いちいち申請するの面倒なんだけど」
男「はぁぁ……。ま、『さよなら』のメールで関係は切れたよ」
死神「まだ未練があるんだ。彼女に」
男「ある…んだろうな」
男「ああ。お互いに忙しくなって、そのままさよならバイバイ」
死神「おれはーこいつとっ旅に出る!ピーカチュー!」
男「物体化しろ」
死神「いちいち申請するの面倒なんだけど」
男「はぁぁ……。ま、『さよなら』のメールで関係は切れたよ」
死神「まだ未練があるんだ。彼女に」
男「ある…んだろうな」
70: 2011/10/05(水) 12:47:36.83 ID:abi4d1/AO
男「あるからこそ会いたいと思うのかもな…」
男「どんな事を言われるのか、分からないし」
男「言葉によっちゃ俺を傷つけるかもしれないって思うし」
男「だけど俺は彼女に会いたい」
男「はは…やっぱり会いたいんじゃねーか、俺」
死神「………」
男「……なんだよ」
死神「真面目すぎてなんとも言えなくなっちゃって…」
男「やめろその目! 恥ずかしくなってきたじゃねえか!」
男「どんな事を言われるのか、分からないし」
男「言葉によっちゃ俺を傷つけるかもしれないって思うし」
男「だけど俺は彼女に会いたい」
男「はは…やっぱり会いたいんじゃねーか、俺」
死神「………」
男「……なんだよ」
死神「真面目すぎてなんとも言えなくなっちゃって…」
男「やめろその目! 恥ずかしくなってきたじゃねえか!」
75: 2011/10/05(水) 13:53:57.49 ID:abi4d1/AO
男「……ああそろそろ時間だな」
死神「遠くで見守ってるよ」
男「えー。そばにいてくれよ」
死神「このヘタレが。一対一で話し合いなさい」
男「おい誰がヘタレだ」
死神「あっ、ちょっと待って。誰かこっちに来たよ」
男「え? ああ本当だ。誰だ――、んなっ!?」
死神「?」
死神「遠くで見守ってるよ」
男「えー。そばにいてくれよ」
死神「このヘタレが。一対一で話し合いなさい」
男「おい誰がヘタレだ」
死神「あっ、ちょっと待って。誰かこっちに来たよ」
男「え? ああ本当だ。誰だ――、んなっ!?」
死神「?」
76: 2011/10/05(水) 13:55:33.28 ID:abi4d1/AO
女「ごめんね、待った? 半年ぶり~」
男「お、おう…久しぶりだな」
女「どっか座るとこないかな? 疲れちゃった」
男「そうだな…そこ入るか…」
死神「?」
男「お、おう…久しぶりだな」
女「どっか座るとこないかな? 疲れちゃった」
男「そうだな…そこ入るか…」
死神「?」
77: 2011/10/05(水) 13:59:27.37 ID:abi4d1/AO
死神「そして二時間後」
女「じゃあね…、バイバイ」
男「ああ。さよなら、だな」
男「………」
死神「どうしたの?」
男「アイツ…体重が十五キロも増えたらしい」
死神「じゃあもっとスマートだったんだね? あの人」
男「そうだよ。デートがなくなってから週一でケーキバイキング行ってりゃあそうなるな…」
死神「うわぁ、すごくショック受けてる」
男「吹っ切れたよ、色んな意味で」
死神「お疲れさまです」
女「じゃあね…、バイバイ」
男「ああ。さよなら、だな」
男「………」
死神「どうしたの?」
男「アイツ…体重が十五キロも増えたらしい」
死神「じゃあもっとスマートだったんだね? あの人」
男「そうだよ。デートがなくなってから週一でケーキバイキング行ってりゃあそうなるな…」
死神「うわぁ、すごくショック受けてる」
男「吹っ切れたよ、色んな意味で」
死神「お疲れさまです」
78: 2011/10/05(水) 14:02:15.60 ID:abi4d1/AO
男「半年で人って変わるのな。ジャンボパフェ二個も食うとは思わんだ」
死神「半年前は?」
男「昼飯はソイジョイ一本で満腹」
死神「どっちも体に悪そうな気がする。劇的に変わったね」
男「匠もびっくりの劇的ビフォーアフターだよ」
死神「時間は人を変えるね」
男「綺麗に纏めやがったな」
死神「半年前は?」
男「昼飯はソイジョイ一本で満腹」
死神「どっちも体に悪そうな気がする。劇的に変わったね」
男「匠もびっくりの劇的ビフォーアフターだよ」
死神「時間は人を変えるね」
男「綺麗に纏めやがったな」
79: 2011/10/05(水) 14:07:02.08 ID:abi4d1/AO
死神「あとの予定は?」
男「まだ時間あるし…今からなら間に合うかな」
死神「何が?」
男「ずっと見たかったのがあるんだよ」
死神「それを見に行くんだ?」
男「そうだ。いつか見よういつか見ようって後回しにしてたから」
死神「どこ?」
男「後で。今俺すげー怪しまれてるから」
男「まだ時間あるし…今からなら間に合うかな」
死神「何が?」
男「ずっと見たかったのがあるんだよ」
死神「それを見に行くんだ?」
男「そうだ。いつか見よういつか見ようって後回しにしてたから」
死神「どこ?」
男「後で。今俺すげー怪しまれてるから」
80: 2011/10/05(水) 14:08:58.03 ID:abi4d1/AO
死神「遠くからひそひそ言われてるね。さすが人気者!」
男「誰のせいだ誰の!」
死神「僕だ!」
男「分かってるなら言うな! あといちいちツッコませんな!」
死神「ならツッコまなければいいじゃないか」
男「ツッコまずにはいられない性格なんだよ」
男「誰のせいだ誰の!」
死神「僕だ!」
男「分かってるなら言うな! あといちいちツッコませんな!」
死神「ならツッコまなければいいじゃないか」
男「ツッコまずにはいられない性格なんだよ」
81: 2011/10/05(水) 14:17:24.23 ID:abi4d1/AO
死神「それからしばらくして、車内」
男「誰に向かって言ってるんだか…」
死神「ところでどうも遠くに行くみたいだけど、高速道路使わないの?」
男「人生なんて焦るもんじゃないぜ」
死神「悟ったような口きいちゃって」
男「つく頃に夜になってた方が都合がいいんだよ」
死神「ふぅん?」
男「誰に向かって言ってるんだか…」
死神「ところでどうも遠くに行くみたいだけど、高速道路使わないの?」
男「人生なんて焦るもんじゃないぜ」
死神「悟ったような口きいちゃって」
男「つく頃に夜になってた方が都合がいいんだよ」
死神「ふぅん?」
82: 2011/10/05(水) 17:11:49.18 ID:abi4d1/AO
男「……」
死神「……」
男「お前の他にも死神はいるんだっけか」
死神「いるよ、たくさん」
男「友達とかはいないのか?」
死神「いないね。僕とパートナーに話しかける人さえあんまいないし」
男「どんだけだよ。何やったんだか」
死神「心当たりがありすぎてなんとも」
男「あるのかよ」
死神「……」
男「お前の他にも死神はいるんだっけか」
死神「いるよ、たくさん」
男「友達とかはいないのか?」
死神「いないね。僕とパートナーに話しかける人さえあんまいないし」
男「どんだけだよ。何やったんだか」
死神「心当たりがありすぎてなんとも」
男「あるのかよ」
83: 2011/10/05(水) 17:23:02.81 ID:abi4d1/AO
死神「一番の理由はパートナーといることかな」
男「そんなに変な奴なのか? たしかクールだとか」
死神「クールすぎて馴れ合わないから。それにドライ」
男「取っつきにくいんだな」
死神「そ。僕もなんか性格がアレらしいし」
男「あー、確かに神無月と付き合うとかなり疲れるな」
死神「おぅふ」
男「そんなに変な奴なのか? たしかクールだとか」
死神「クールすぎて馴れ合わないから。それにドライ」
男「取っつきにくいんだな」
死神「そ。僕もなんか性格がアレらしいし」
男「あー、確かに神無月と付き合うとかなり疲れるな」
死神「おぅふ」
84: 2011/10/05(水) 17:28:45.81 ID:abi4d1/AO
男「何処も人間関係は大変なんだな」
死神「大変じゃなかったらどんなにいいか」
男「感情がなくならないかぎり無理だな」
死神「だとしたら今よりずっとつまらない世界になるね」
男「あっちがたてばこっちがたたずか。うまくいかないもんだな」
死神「だからみんな理想郷を夢見るんじゃないか」
男「そうだな」
死神「びっくりするほどユートピア!」
男「…それ言いたかっただけだろ」
死神「大変じゃなかったらどんなにいいか」
男「感情がなくならないかぎり無理だな」
死神「だとしたら今よりずっとつまらない世界になるね」
男「あっちがたてばこっちがたたずか。うまくいかないもんだな」
死神「だからみんな理想郷を夢見るんじゃないか」
男「そうだな」
死神「びっくりするほどユートピア!」
男「…それ言いたかっただけだろ」
85: 2011/10/05(水) 19:18:06.98 ID:abi4d1/AO
男「ついた」
死神「すっかり暗いね」
男「冬だからな。それに暗くなるの狙ってたわけだし。ほら降りろ」
死神「わぁ、大きな塔だ」
男「なんだ、知らないのか? 東京タワー」
死神「うん。すかいつりーは一時期有名になったから知ってるけども」
男「スカイツリーね。あっちのほうがここより高いし、新しいからな」
死神「ならなんでそっちいかないんだい?」
男「簡単だ。ここに来たかったからだよ」
死神「人間ってわけがわからないよ、本当に」
死神「すっかり暗いね」
男「冬だからな。それに暗くなるの狙ってたわけだし。ほら降りろ」
死神「わぁ、大きな塔だ」
男「なんだ、知らないのか? 東京タワー」
死神「うん。すかいつりーは一時期有名になったから知ってるけども」
男「スカイツリーね。あっちのほうがここより高いし、新しいからな」
死神「ならなんでそっちいかないんだい?」
男「簡単だ。ここに来たかったからだよ」
死神「人間ってわけがわからないよ、本当に」
86: 2011/10/05(水) 19:26:35.42 ID:abi4d1/AO
死神「暗いと東京タワーって光るんだね」
男「あれはただのライトアップだ」
死神「全く、みんな外来語が好きだな。日本の未来はどうなることやら、ぷんぷん」
男「清いほどに棒読みだな。それにぷんぷんって気持ち悪いからやめろ」
死神「ぷんすかぷんぷん!」
男「もういい、頭が痛くなってきた…。行くぞ」
死神「あれ? タワーの中入れるの?」
男「入れるよ」
死神「へぇ。世界を見る目って大事なんだね」
男「神無月が世間知らずなだけだ」
男「あれはただのライトアップだ」
死神「全く、みんな外来語が好きだな。日本の未来はどうなることやら、ぷんぷん」
男「清いほどに棒読みだな。それにぷんぷんって気持ち悪いからやめろ」
死神「ぷんすかぷんぷん!」
男「もういい、頭が痛くなってきた…。行くぞ」
死神「あれ? タワーの中入れるの?」
男「入れるよ」
死神「へぇ。世界を見る目って大事なんだね」
男「神無月が世間知らずなだけだ」
87: 2011/10/05(水) 19:31:25.48 ID:abi4d1/AO
死神「で、エレベーターに乗るんだ」
男「……」
死神「お、エレベーター知ってるんだって顔したね? このぐらいなら知ってるさ」
男「……」
死神「こんな密室で喋るのは恥ずかしいんだね。あと気持ち悪そうな顔しないでよ」
死神「僕は今幽霊みたいなもんだから誰かの体にのめり込んでいるこの状態は仕方ないことなんだ」
男「……」
死神「基本的に僕はお喋りだよ? 口パクで何を…う、ざ、い? 酷いなぁ」
男「……」
死神「お、エレベーター知ってるんだって顔したね? このぐらいなら知ってるさ」
男「……」
死神「こんな密室で喋るのは恥ずかしいんだね。あと気持ち悪そうな顔しないでよ」
死神「僕は今幽霊みたいなもんだから誰かの体にのめり込んでいるこの状態は仕方ないことなんだ」
男「……」
死神「基本的に僕はお喋りだよ? 口パクで何を…う、ざ、い? 酷いなぁ」
88: 2011/10/05(水) 19:34:20.06 ID:abi4d1/AO
死神「あ、ついた。ここ展望台では一番高いところなんだ」
男「……」
死神「いやー、カップルいっぱいだね。うらやましい限りだ」
男「……はぁ。相手が無言なのに良く喋るな」
死神「パートナーで慣れたんだ」
男「パートナーさん無口なんだっけか…。かわいそうなやつ…」
死神「言わないでくれよ…」
男「……」
死神「いやー、カップルいっぱいだね。うらやましい限りだ」
男「……はぁ。相手が無言なのに良く喋るな」
死神「パートナーで慣れたんだ」
男「パートナーさん無口なんだっけか…。かわいそうなやつ…」
死神「言わないでくれよ…」
89: 2011/10/05(水) 19:45:54.01 ID:abi4d1/AO
死神「それで、何を見に来たの?」
男「夜景だよ」
死神「夜景? 町の明かりの事だよね」
男「一度ここで夜景を見たかったんだ。高いところからみる夜景は綺麗だからな」
死神「そうなんだ? ただ光ってるようにしか感じないけどなぁ」
男「美的感覚ねーなー」
死神「そいつぁすまねぇ」
男「ま、個人にもよるよな。こういうのは」
男「夜景だよ」
死神「夜景? 町の明かりの事だよね」
男「一度ここで夜景を見たかったんだ。高いところからみる夜景は綺麗だからな」
死神「そうなんだ? ただ光ってるようにしか感じないけどなぁ」
男「美的感覚ねーなー」
死神「そいつぁすまねぇ」
男「ま、個人にもよるよな。こういうのは」
90: 2011/10/05(水) 20:37:13.12 ID:abi4d1/AO
男「……」
死神「……」
男「……」
死神「……」
男「一時間もいたのか」
死神「そうみたいだね」
男「かなり怪しいやつだったろうな」
死神「帰って次の日にはさっぱり忘れられてるさ」
男「悲しいな。誰かに忘れられるのは」
死神「中には氏ぬより忘れられることが怖いひとがいるぐらいだしね」
男「俺はどっちもどっちだな」
死神「……」
男「……」
死神「……」
男「一時間もいたのか」
死神「そうみたいだね」
男「かなり怪しいやつだったろうな」
死神「帰って次の日にはさっぱり忘れられてるさ」
男「悲しいな。誰かに忘れられるのは」
死神「中には氏ぬより忘れられることが怖いひとがいるぐらいだしね」
男「俺はどっちもどっちだな」
91: 2011/10/05(水) 20:42:13.20 ID:abi4d1/AO
死神「歴史に残れるような人っていいよね」
男「それは思う。いつまでも生誕何年とか祝われてさ」
死神「作家に多いね」
男「俺は普通に暮らしてたからな。絶対そういうのはない」
死神「本人達だってそうして欲しかったとは限らないよ」
男「そうだけどな。…帰るか」
死神「もういいの?」
男「しっかり頭に焼き付けたから」
男「それは思う。いつまでも生誕何年とか祝われてさ」
死神「作家に多いね」
男「俺は普通に暮らしてたからな。絶対そういうのはない」
死神「本人達だってそうして欲しかったとは限らないよ」
男「そうだけどな。…帰るか」
死神「もういいの?」
男「しっかり頭に焼き付けたから」
92: 2011/10/05(水) 20:46:34.00 ID:abi4d1/AO
死神「地上から見る夜景と上から見る夜景は違うんだね」
男「そりゃあな」
死神「……」
男「……」
死神「……」
男「明日か」
死神「こわい?」
男「怖い。痛い氏に方だったらやだ」
死神「みんな言うよ。早く氏なせてくれって」
男「それで? 神無月はどうするんだ?」
死神「主にパートナーがするんだけどね。言われればすぐ楽にするよ」
男「優しいんだな」
死神「別にそんなんじゃない。言われたことをしただけ。僕もパートナーも」
男「そりゃあな」
死神「……」
男「……」
死神「……」
男「明日か」
死神「こわい?」
男「怖い。痛い氏に方だったらやだ」
死神「みんな言うよ。早く氏なせてくれって」
男「それで? 神無月はどうするんだ?」
死神「主にパートナーがするんだけどね。言われればすぐ楽にするよ」
男「優しいんだな」
死神「別にそんなんじゃない。言われたことをしただけ。僕もパートナーも」
93: 2011/10/05(水) 20:56:35.30 ID:abi4d1/AO
男「でも言われなきゃ両親との関係はこじれたままだった」
男「友人に会えなかった。元カノに未練を残したままで終わっていた」
男「言っただろ? 薄々氏ぬのは気がついていたんだ」
男「むしろありがたい」
死神「すっきりした顔して。こっちが嫉妬したくなるぐらいだ」
男「嫉妬すんのか」
死神「一応感情はあるからね」
男「友人に会えなかった。元カノに未練を残したままで終わっていた」
男「言っただろ? 薄々氏ぬのは気がついていたんだ」
男「むしろありがたい」
死神「すっきりした顔して。こっちが嫉妬したくなるぐらいだ」
男「嫉妬すんのか」
死神「一応感情はあるからね」
94: 2011/10/05(水) 21:03:40.11 ID:abi4d1/AO
男「疲れないか。目の前で人が氏ぬのを見るのは」
死神「慣れた。氏ぬ寸前に罵倒されるのも、慣れた」
男「そういうものなのか?」
死神「そういうものなんだ」
男「生きることを諦めてるな」
死神「氏んでるし」
男「そうだったな」
死神「忘れっぽいなあもう、ははは」
男「やめろ、おでこにデコピンすんな」
死神「慣れた。氏ぬ寸前に罵倒されるのも、慣れた」
男「そういうものなのか?」
死神「そういうものなんだ」
男「生きることを諦めてるな」
死神「氏んでるし」
男「そうだったな」
死神「忘れっぽいなあもう、ははは」
男「やめろ、おでこにデコピンすんな」
95: 2011/10/05(水) 21:06:03.85 ID:abi4d1/AO
男「やっと家だ…座り疲れた」
死神「最後ぐらいホテル泊まるかと思ったけど」
男「最後だからだよ」
死神「そういうもんか」
男「寝る。また明日な」
死神「おやすみ。また明日」
死神「最後ぐらいホテル泊まるかと思ったけど」
男「最後だからだよ」
死神「そういうもんか」
男「寝る。また明日な」
死神「おやすみ。また明日」
100: 2011/10/05(水) 21:47:28.67 ID:abi4d1/AO
―――
死神「あれ」
少女死神「……」
死神「どうしたの? 僕と離れるのがそんなに嫌だった?」
少女死神「……」
死神「調子乗りましたすみません。だから鎌をしまいましょう」
少女死神「あなたが」
死神「僕が?」
少女死神「彼の氏を回避させようとしてる気がして」
死神「……」
少女死神「私は止めない。だけど」
死神「……」
少女死神「私たち死神は、既に決められた氏を変えられない」
少女死神「覚えている?」
死神「…あの女の子のことだよね」
少女死神「そう。なにも変えられず、そして新たな死神を生み出してしまった」
死神「あれ」
少女死神「……」
死神「どうしたの? 僕と離れるのがそんなに嫌だった?」
少女死神「……」
死神「調子乗りましたすみません。だから鎌をしまいましょう」
少女死神「あなたが」
死神「僕が?」
少女死神「彼の氏を回避させようとしてる気がして」
死神「……」
少女死神「私は止めない。だけど」
死神「……」
少女死神「私たち死神は、既に決められた氏を変えられない」
少女死神「覚えている?」
死神「…あの女の子のことだよね」
少女死神「そう。なにも変えられず、そして新たな死神を生み出してしまった」
101: 2011/10/05(水) 22:00:06.26 ID:abi4d1/AO
少女死神「今回あなたは、彼を死神にさせまいとした」
少女死神「恐らくは上手くいく。これは変えられた」
少女死神「だけども、今度は来るべき氏をなんとかしようとしてる風に見える」
死神「……僕を買いかぶりすぎだよ、君は」
死神「変えられないと知ったばかりの事実に再チャレンジするほど僕は情熱がない」
少女死神「そう。でも一応言っておく」
少女死神「何をしてもいい。ただ覚悟だけは忘れないで」
死神「……」
少女死神「恐らくは上手くいく。これは変えられた」
少女死神「だけども、今度は来るべき氏をなんとかしようとしてる風に見える」
死神「……僕を買いかぶりすぎだよ、君は」
死神「変えられないと知ったばかりの事実に再チャレンジするほど僕は情熱がない」
少女死神「そう。でも一応言っておく」
少女死神「何をしてもいい。ただ覚悟だけは忘れないで」
死神「……」
102: 2011/10/05(水) 22:02:58.69 ID:abi4d1/AO
死神「……最近の君はよく喋るね」
少女死神「そう」
死神「それだけ僕が好き…すみませんでした」
少女死神「……」
死神「君の言いたいことは分かった。覚悟は、しておくよ」
少女死神「じゃあ、私は戻る」
死神「まだ報告書?」
少女死神「上司がまたトラブルを」
死神「あの人は……」
―――
少女死神「そう」
死神「それだけ僕が好き…すみませんでした」
少女死神「……」
死神「君の言いたいことは分かった。覚悟は、しておくよ」
少女死神「じゃあ、私は戻る」
死神「まだ報告書?」
少女死神「上司がまたトラブルを」
死神「あの人は……」
―――
103: 2011/10/05(水) 22:09:36.82 ID:abi4d1/AO
男「朝だ」
死神「おはよう」
男「お願いだから枕元に立つの止めてくんね?」
死神「こうすると目覚めがいいって聞いたんだ」
男「それどこ情報?」
死神「みのもんたって人がさっき言ってた」
男「みのさんはそんなこと言わない。あとリモコン触れたのか」
死神「意識すれば短時間は触れたりするよ」
男「初めて知った」
死神「初めて言った」
死神「おはよう」
男「お願いだから枕元に立つの止めてくんね?」
死神「こうすると目覚めがいいって聞いたんだ」
男「それどこ情報?」
死神「みのもんたって人がさっき言ってた」
男「みのさんはそんなこと言わない。あとリモコン触れたのか」
死神「意識すれば短時間は触れたりするよ」
男「初めて知った」
死神「初めて言った」
104: 2011/10/05(水) 22:14:24.24 ID:abi4d1/AO
男「今日は…何すんかな」
死神「……」
男「ぼーっとしてよう」
死神「そうだね。きっと、何もしなければ何も起こらない」
男「? なんだよお前。俺に氏んでほしくないのか」
死神「氏んでほしいとは言った覚えないけど」
男「言葉の綾だ」
死神「そっか。…まだ氏ぬような年齢じゃないのに、と思ってさ」
男「なんか若くして氏んだ有名人のファンみたいなこと言うな」
死神「例えが細かすぎる」
死神「……」
男「ぼーっとしてよう」
死神「そうだね。きっと、何もしなければ何も起こらない」
男「? なんだよお前。俺に氏んでほしくないのか」
死神「氏んでほしいとは言った覚えないけど」
男「言葉の綾だ」
死神「そっか。…まだ氏ぬような年齢じゃないのに、と思ってさ」
男「なんか若くして氏んだ有名人のファンみたいなこと言うな」
死神「例えが細かすぎる」
105: 2011/10/05(水) 22:18:46.14 ID:abi4d1/AO
男「お前が決めた氏なら腹はたつが…神様とやらが決めたんなら仕方ないだろ」
死神「さりげなく酷いこと言わなかった?」
男「気のせいだろ」
死神「絶対気のせいじゃない…」
男「神無月は見たことあるのか? 神様とやらを」
死神「ううん、見たことない。多分僕の上司もないだろうし」
男「本当はいなかったりしてな」
死神「考えるのは自由だよ」
死神「さりげなく酷いこと言わなかった?」
男「気のせいだろ」
死神「絶対気のせいじゃない…」
男「神無月は見たことあるのか? 神様とやらを」
死神「ううん、見たことない。多分僕の上司もないだろうし」
男「本当はいなかったりしてな」
死神「考えるのは自由だよ」
106: 2011/10/05(水) 22:22:19.05 ID:abi4d1/AO
男「こんなにゆっくり過ごした数日は久々かもしれない」
死神「仕事大変なの?」
男「デスクワークだから肉体疲労はないけど、神経は使う」
死神「集中とかで?」
男「そう。目も疲れるし、給料なかったらやりたくない」
死神「そりゃやんないでしょ。給料のためにやってるんだし」
男「まあな。あー、でも仲間がいるし、会社自体に不満はないな」
死神「仕事大変なの?」
男「デスクワークだから肉体疲労はないけど、神経は使う」
死神「集中とかで?」
男「そう。目も疲れるし、給料なかったらやりたくない」
死神「そりゃやんないでしょ。給料のためにやってるんだし」
男「まあな。あー、でも仲間がいるし、会社自体に不満はないな」
107: 2011/10/05(水) 22:27:16.04 ID:abi4d1/AO
死神「仲間は大切だよね」
男「神無月、お前が言うとかなり白々しいぞ」
死神「バレた?」
男「わざと白々しく言ってたのかこいつは」
死神「僕も生きてた頃は仲間いたのかなぁ」
男「そんな性格じゃなければいただろ」
死神「なんか酷い。この性格は死神になってから作り出したものだからね」
男「性格なんて作り出せんのかよ…至難のわざだろ」
死神「というか、記憶が白紙そのものだったから。一から作り直した感じ」
男「神無月、お前が言うとかなり白々しいぞ」
死神「バレた?」
男「わざと白々しく言ってたのかこいつは」
死神「僕も生きてた頃は仲間いたのかなぁ」
男「そんな性格じゃなければいただろ」
死神「なんか酷い。この性格は死神になってから作り出したものだからね」
男「性格なんて作り出せんのかよ…至難のわざだろ」
死神「というか、記憶が白紙そのものだったから。一から作り直した感じ」
108: 2011/10/05(水) 22:33:49.30 ID:abi4d1/AO
男「生前の記憶ないんだったけか」
死神「うん」
男「性格なんて周りの影響で養われるもんだろ。誰の影響だよ……」
死神「上司とパートナー」
男「マジで見てみたいな、その二人」
死神「『なんであんな二人の影響受けたんだよ…』って聞くよ」
男「間違えたんだな、影響受ける相手。そうとしか言えない」
死神「うん」
男「性格なんて周りの影響で養われるもんだろ。誰の影響だよ……」
死神「上司とパートナー」
男「マジで見てみたいな、その二人」
死神「『なんであんな二人の影響受けたんだよ…』って聞くよ」
男「間違えたんだな、影響受ける相手。そうとしか言えない」
109: 2011/10/05(水) 22:39:30.97 ID:abi4d1/AO
男「あ、そうだ。よいしょ」
死神「いきなり押し入れあけてどうしたの?」
男「アルバム探し」
死神「写真が収まってるの?」
男「そうだ。うわ、埃かぶってら」
死神「お? なんか君に似た男の子が写っている」
男「俺だ」
死神「君だったのか」
男「また騙されたな」
死神「暇をもて余した」
男「神々の遊び」
死神「……」
男「……」
死神「次行こう」
男「そうするか」
死神「いきなり押し入れあけてどうしたの?」
男「アルバム探し」
死神「写真が収まってるの?」
男「そうだ。うわ、埃かぶってら」
死神「お? なんか君に似た男の子が写っている」
男「俺だ」
死神「君だったのか」
男「また騙されたな」
死神「暇をもて余した」
男「神々の遊び」
死神「……」
男「……」
死神「次行こう」
男「そうするか」
110: 2011/10/05(水) 22:44:10.37 ID:abi4d1/AO
死神「家飛び出したくせになんでこんなもの持ってんの?」
男「適当にひっつかんだものがこれだった」
死神「適当すぎる」
男「当時の俺も同じこと感じた」
死神「幸せそうだね」
男「この頃はな。高校の頃の写真なんか反抗期こじらせてほとんどない」
死神「こじらせるとろくなもんにならないね」
男「厨二病しかり風邪しかりな」
男「適当にひっつかんだものがこれだった」
死神「適当すぎる」
男「当時の俺も同じこと感じた」
死神「幸せそうだね」
男「この頃はな。高校の頃の写真なんか反抗期こじらせてほとんどない」
死神「こじらせるとろくなもんにならないね」
男「厨二病しかり風邪しかりな」
111: 2011/10/05(水) 22:48:46.01 ID:abi4d1/AO
男「アルバム見てたらかなり時間かかってた」
死神「アルバムって時間ドロボーなんだ」
男「昔の漫画もな。あとは何するべきか」
死神「テレビでも見ていればいいじゃん」
男「今の時間はドロドロしたドラマばっかだからやだ」
死神「じゃあ寝ろ」
男「寝れない」
死神「僕が子守唄歌ってあげるよ」
男「だか断る!」
死神「アルバムって時間ドロボーなんだ」
男「昔の漫画もな。あとは何するべきか」
死神「テレビでも見ていればいいじゃん」
男「今の時間はドロドロしたドラマばっかだからやだ」
死神「じゃあ寝ろ」
男「寝れない」
死神「僕が子守唄歌ってあげるよ」
男「だか断る!」
112: 2011/10/05(水) 22:54:24.55 ID:abi4d1/AO
死神「結局何してるの?」
男「部屋掃除」
死神「もう使えなくなるかもしれないのに?」
男「もう使えなくなるかもしれないからだ」
死神「本当に君らは何考えてるか分かんないよ」
男「ふとした拍子に分かるときがくるさ。よし、綺麗」
死神「綺麗になったね。小麦粉ばらまいていい?」
男「言いわけないだろ!」
男「部屋掃除」
死神「もう使えなくなるかもしれないのに?」
男「もう使えなくなるかもしれないからだ」
死神「本当に君らは何考えてるか分かんないよ」
男「ふとした拍子に分かるときがくるさ。よし、綺麗」
死神「綺麗になったね。小麦粉ばらまいていい?」
男「言いわけないだろ!」
113: 2011/10/05(水) 22:59:44.91 ID:abi4d1/AO
キャアアアアア!!
男「!」
死神「なんだろ? 悲鳴?」
男「通り魔か? 不審者か?」
死神「窓から落ちないでよ?」
男「そんな間抜けなことはしないから安心しろ。――火事だ!」
死神「ちょ、出掛けるの?」
男「アパートの近くだし、怪我人がいないか気になるからな!」
死神「待って……行っちゃった」
死神「……くそっ、よりによって火だなんて」
男「!」
死神「なんだろ? 悲鳴?」
男「通り魔か? 不審者か?」
死神「窓から落ちないでよ?」
男「そんな間抜けなことはしないから安心しろ。――火事だ!」
死神「ちょ、出掛けるの?」
男「アパートの近くだし、怪我人がいないか気になるからな!」
死神「待って……行っちゃった」
死神「……くそっ、よりによって火だなんて」
115: 2011/10/05(水) 23:06:18.97 ID:abi4d1/AO
男「一軒家の一階が既に焼けてら…」
死神「……っ」
男「どうした、頭が痛いのか?」
死神「ううん、大丈夫。何でもない」
男「そうか? ……だれか消防車は呼んだだろうか」
死神「そうみたいだね。あと救急車も」
男「ならあとは邪魔にならないようにするか。……ん? あの人、なんか叫んで…」
母親「子供が! 子供がまだ中にいるんです!」
死神「!」
男「なっ!」
死神「……っ」
男「どうした、頭が痛いのか?」
死神「ううん、大丈夫。何でもない」
男「そうか? ……だれか消防車は呼んだだろうか」
死神「そうみたいだね。あと救急車も」
男「ならあとは邪魔にならないようにするか。……ん? あの人、なんか叫んで…」
母親「子供が! 子供がまだ中にいるんです!」
死神「!」
男「なっ!」
116: 2011/10/05(水) 23:10:49.99 ID:abi4d1/AO
男「どうやら子供は二階みたいだな。窓から手が覗いてる」
死神「まって、早まらないで。今から物体化する申請出すから」
男「いい、俺が行く。一酸化炭素中毒が心配だ」
死神「これで氏ぬかもしれないのにか!?」
男「子供を見捨ててのうのうと見てろと!?」
死神「何故他人の命を優先するんだよ! 大切なのは自分の命だろう!」
男「助けられたはずの命を見捨てて生きるなら氏んだ方がマシだ!」
死神「まって、早まらないで。今から物体化する申請出すから」
男「いい、俺が行く。一酸化炭素中毒が心配だ」
死神「これで氏ぬかもしれないのにか!?」
男「子供を見捨ててのうのうと見てろと!?」
死神「何故他人の命を優先するんだよ! 大切なのは自分の命だろう!」
男「助けられたはずの命を見捨てて生きるなら氏んだ方がマシだ!」
117: 2011/10/05(水) 23:12:22.18 ID:abi4d1/AO
死神「ちょっと待て! ……行っちゃった……」
死神「水ぐらい被ればいいのにっ…」
死神「だから人間って分からないんだよ……!」
死神「水ぐらい被ればいいのにっ…」
死神「だから人間って分からないんだよ……!」
118: 2011/10/05(水) 23:16:35.67 ID:abi4d1/AO
男「ごほっ……あっちぃ」
男「体を濡らしてからくれば良かったな」
男「どこだ子供は……」
子供「あついよぉ……」
男「いた……よしよし、もう大丈夫だ。他には?」
子供「いない……」
男「じゃあ出よう。おいで、抱っこするから」
子供「うん……」
死神「そのまま後ろに避けろ!」
男「っ! ――燃えた木材が…」
死神「危ないなぁ、もう」
男「来たんじゃねーかよ…神無月」
死神「悪いね」
男「体を濡らしてからくれば良かったな」
男「どこだ子供は……」
子供「あついよぉ……」
男「いた……よしよし、もう大丈夫だ。他には?」
子供「いない……」
男「じゃあ出よう。おいで、抱っこするから」
子供「うん……」
死神「そのまま後ろに避けろ!」
男「っ! ――燃えた木材が…」
死神「危ないなぁ、もう」
男「来たんじゃねーかよ…神無月」
死神「悪いね」
119: 2011/10/05(水) 23:20:13.39 ID:abi4d1/AO
男「このまま帰ればミッションクリアだ」
死神「気を付けないと」
男「分かってる。しっかり掴まれよな」
子供「うん」
男「煙で前が見えねぇ…」
死神「左に大きく燃えたところがあるよ」
男「サンキュ」
死神「もう少しで出口だ」
男「そうみたいだな。…すごい臭いだ」
死神「――! 上から、木が降ってくる!」
男「ちくしょう、悪い許せ!」
子供「わっ!?」
死神「気を付けないと」
男「分かってる。しっかり掴まれよな」
子供「うん」
男「煙で前が見えねぇ…」
死神「左に大きく燃えたところがあるよ」
男「サンキュ」
死神「もう少しで出口だ」
男「そうみたいだな。…すごい臭いだ」
死神「――! 上から、木が降ってくる!」
男「ちくしょう、悪い許せ!」
子供「わっ!?」
120: 2011/10/05(水) 23:24:17.14 ID:abi4d1/AO
死神「……」
男「……」
死神「……馬鹿だ」
男「知ってた」
死神「子供を突き飛ばすなんてしないで、自分ごと走り抜けば良かったのに」
男「煙吸って動けなくなってきてたし、とっさに突き飛ばしちまったんだよ」
男「それに、ここの倒れた家具にぶつかってただろうしな」
死神「結果的に君は落ちてきた天井の下敷きになったわけだけど」
男「そうだな」
男「……」
死神「……馬鹿だ」
男「知ってた」
死神「子供を突き飛ばすなんてしないで、自分ごと走り抜けば良かったのに」
男「煙吸って動けなくなってきてたし、とっさに突き飛ばしちまったんだよ」
男「それに、ここの倒れた家具にぶつかってただろうしな」
死神「結果的に君は落ちてきた天井の下敷きになったわけだけど」
男「そうだな」
121: 2011/10/05(水) 23:29:23.62 ID:abi4d1/AO
死神「さっきから天井をどかそうとしたんだ」
男「そうみたいだな」
死神「でも掴めなかった」
男「そうみたいだな」
死神「他の…君に関係ないものは触れられるのに」
男「……」
死神「僕は、君の氏を、回避できなかった」
男「俺は氏ぬ運命なんだろうが。決まっていた物事がきっちり起こっただけだろ」
死神「そうだけども。ごめんね、無力で」
男「そうみたいだな」
死神「でも掴めなかった」
男「そうみたいだな」
死神「他の…君に関係ないものは触れられるのに」
男「……」
死神「僕は、君の氏を、回避できなかった」
男「俺は氏ぬ運命なんだろうが。決まっていた物事がきっちり起こっただけだろ」
死神「そうだけども。ごめんね、無力で」
122: 2011/10/05(水) 23:32:57.56 ID:abi4d1/AO
男「決まりの悪そうな顔すんなよ。似合わないぞ」
死神「酷い」
男「やりたいことやれたし、俺は満足だよ」
死神「そっか……。ねぇ、あのさ。僕、最近記憶が戻り始めててね」
男「そうなのか。で?」
死神「どうも火に巻かれて氏んだっぽいんだ。お揃いだね」
男「そんなお揃いはやだな。ぐぁっ……!」
死神「足に火が…どうする? もう、」
男「もうちょっと、もうちょっと待ってくれ」
死神「酷い」
男「やりたいことやれたし、俺は満足だよ」
死神「そっか……。ねぇ、あのさ。僕、最近記憶が戻り始めててね」
男「そうなのか。で?」
死神「どうも火に巻かれて氏んだっぽいんだ。お揃いだね」
男「そんなお揃いはやだな。ぐぁっ……!」
死神「足に火が…どうする? もう、」
男「もうちょっと、もうちょっと待ってくれ」
123: 2011/10/05(水) 23:36:06.99 ID:abi4d1/AO
死神「……」
男「聞いてくれよ、最期の言葉」
死神「聞くよ」
男「氏にたく、ない。生きたい」
死神「うん」
男「もっと、遠くまで、行きたかった」
死神「うん」
男「なんて、次から、次へ、言葉が出てくるがな…」
死神「……」
男「今からでも、もしかしたら、叶えられる願いがあるんだ」
死神「なに?」
男「聞いてくれよ、最期の言葉」
死神「聞くよ」
男「氏にたく、ない。生きたい」
死神「うん」
男「もっと、遠くまで、行きたかった」
死神「うん」
男「なんて、次から、次へ、言葉が出てくるがな…」
死神「……」
男「今からでも、もしかしたら、叶えられる願いがあるんだ」
死神「なに?」
124: 2011/10/05(水) 23:36:45.86 ID:abi4d1/AO
男「笑顔になってくれないか、神無月」
125: 2011/10/05(水) 23:40:09.18 ID:abi4d1/AO
死神「悲しい顔してる?」
男「いや、むしろ、無表情、そのものだ」
死神「うわぁ……。自分の事ながらうわぁだよ」
男「なんか、笑ってる、顔、みたことなくて、な」
死神「大笑いした時あるじゃん」
男「あれは、なんつーか、乾いた笑いだよ……」
男「こう、人間らしい笑顔になれ」
死神「どうやって?」
男「よし、じゃあ、俺を真似しろ」
男「いや、むしろ、無表情、そのものだ」
死神「うわぁ……。自分の事ながらうわぁだよ」
男「なんか、笑ってる、顔、みたことなくて、な」
死神「大笑いした時あるじゃん」
男「あれは、なんつーか、乾いた笑いだよ……」
男「こう、人間らしい笑顔になれ」
死神「どうやって?」
男「よし、じゃあ、俺を真似しろ」
126: 2011/10/05(水) 23:43:41.61 ID:abi4d1/AO
死神「……こう?」
男「もっとこうだ」
死神「ぐ……こうか」
男「まあ、及第点かな」
死神「難しいよ。笑顔」
男「自然に出せるようになれればいいな」
死神「頑張るよ」
男「……ぐあっ……。悪い、神無月。終わらせてくれないか」
死神「分かった」
男「……楽しかったな、この三日間」
死神「僕もだ」
男「マジかよ」
死神「マジだよ」
男「じゃあ締め括りに、笑ってくれないか。さっきみたく」
死神「ん」
男「もっとこうだ」
死神「ぐ……こうか」
男「まあ、及第点かな」
死神「難しいよ。笑顔」
男「自然に出せるようになれればいいな」
死神「頑張るよ」
男「……ぐあっ……。悪い、神無月。終わらせてくれないか」
死神「分かった」
男「……楽しかったな、この三日間」
死神「僕もだ」
男「マジかよ」
死神「マジだよ」
男「じゃあ締め括りに、笑ってくれないか。さっきみたく」
死神「ん」
127: 2011/10/05(水) 23:51:51.89 ID:abi4d1/AO
男「綺麗な曲線描いてるよな、その鎌」
死神「そう? ありがとう」
男「おやすみ」
死神「おやすみ」
死神「そう? ありがとう」
男「おやすみ」
死神「おやすみ」
128: 2011/10/05(水) 23:58:04.90 ID:abi4d1/AO
死神「………」
死神「………」
死神「………」
少女死神「………」
死神「うわ!?」
少女死神「………」
死神「…いつからいたの?」
少女死神「今」
死神「ビビるなぁ…」
少女死神「いつまで、彼の肉体を見るつもり」
死神「なんとなくだよ」
少女死神「……」
死神「よし。魂を届けに行こうか」
少女死神「ええ」
死神「………」
死神「………」
少女死神「………」
死神「うわ!?」
少女死神「………」
死神「…いつからいたの?」
少女死神「今」
死神「ビビるなぁ…」
少女死神「いつまで、彼の肉体を見るつもり」
死神「なんとなくだよ」
少女死神「……」
死神「よし。魂を届けに行こうか」
少女死神「ええ」
129: 2011/10/06(木) 00:05:26.84 ID:ks8/04mAO
警察「二人の男性がいたと、救助された子供が言っているようで」
警察「しかし母親や他の野次馬が見たのは一人だけだといいます」
消防士「遺体は一体だけでしたよ。…誰なんでしょうね?」
警察「分からないです。他に、何か気になることはありますか?」
消防士「気になるのは…かろうじて残ってた顔が微かに笑顔を浮かべてたことですかね」
消防士「熱くて辛かったはずなのに、どうしてって――――」
130: 2011/10/06(木) 00:09:39.96 ID:ks8/04mAO
終わりです
即興なので分からないことや重複していたとかあったと思います
質問があればどうぞです
ありがとうございました
ちなみに「死神に鎮魂歌を」の番外みたいなものです
内容はクドいです
即興なので分からないことや重複していたとかあったと思います
質問があればどうぞです
ありがとうございました
ちなみに「死神に鎮魂歌を」の番外みたいなものです
内容はクドいです
131: 2011/10/06(木) 00:16:35.99 ID:xkK9o4OL0
>>1乙!!
女の子萌えがほとんどなかったけどスンナリ読めた!良作!
女の子萌えがほとんどなかったけどスンナリ読めた!良作!
132: 2011/10/06(木) 00:24:49.20 ID:rSlpGyOSo
乙です。
死神の方も読んでるよ!
死神の方も読んでるよ!
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