1:◆6l0Hq6/z.w 2015/11/19(木) 20:38:52.18 ID:cCAvboIDO
青春とは暴走である、千葉県には房総半島があることからもその事が伺える。

多分暴走だとマッポがうるせえから暴走を房総に当て字にしたんじゃねえかな、とにかく!青春ってのは暴走!そこんとこ夜露氏苦!


静「なんだこの作文は」

八幡「俺の力作っス!」

静「なあ比企谷、不思議と国語の成績のいい君がだぞ?こんな馬鹿みたいな文章を書いてどうするんだ」

八幡「国語が分かるのと書けるのは違うと思うっス」

静「もういい、ついて来なさい」

八幡「なんスか?先生も暴走いくんスか?」


静「行かん!…まったく、そんなんでよく元ヤンを名乗っているな」


八幡「何言ってんスか、もう誰も半頃しにしたりしてないじゃないっスか」

静「普通はしないものなんだよ半頃しなんか!」

八幡「そうなんスか、へー」

静「いいから来なさい」

八幡「押忍!」

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 (ガガガ文庫)

4: 2015/11/19(木) 20:49:35.28 ID:cCAvboIDO
雪乃「…」

静「雪ノ下、コイツに優等生の何たるかを叩き込んでやってくれ」

八幡「夜露氏苦ぅ!」

雪乃「入るときはノックを」

静「すまんすまん、コイツを頼みたくてな」

八幡「押忍!」

雪乃「そのガラの悪い人は?」

八幡「あ゛?ガラの悪い人って俺のことか?お?」

雪乃「その通りよ」


八幡「姉ちゃん鋭でえじゃねえか、どうすれば優等生になれるか分からなくてよぉ」

静「それじゃ夜露氏苦ー」

雪乃「え?ちょっと先生」

八幡「姉ちゃん、確か雪ノ下とかいうすげえ優等生なんだよな?どうすりゃ優等生になれんだよ?」

雪乃「言葉遣いの時点で優等生じゃないわよあなた」

八幡「え、マジ?」

雪乃「色々と信じられない男ね…」

7: 2015/11/19(木) 20:56:50.54 ID:cCAvboIDO
八幡「仕方ねえじゃん、売られた喧嘩は買うだろ?片っ端から半頃しにするだろ?気付いたらこんなんなっちってよぉ」


雪乃「売られた喧嘩は買うですって…?」ピクッ


八幡「ったりめえだろそんなもんよぉ」

雪乃「見上げた男ね、名前は何というのかしら?」

八幡「おう!俺ぁ比企谷八幡つうからよ、夜露氏苦な!」

雪乃「こちらこそよろしくね、比企谷君」

9: 2015/11/19(木) 21:03:27.89 ID:cCAvboIDO
八幡「つうかよ、ここ何するとこなんだよ?リンチか?」


雪乃「私はあなたの言うところの優等生なのだけれど、そんな私が誰を痛めつけると思ったのかしら?」


八幡「湘南らへんから来たシャバ僧とかじゃねえの?」

雪乃「私は湘南の人に何の恨みがあるのよ…」

八幡「なんだ違うのか?なら分かんねえな」

11: 2015/11/19(木) 21:13:18.65 ID:cCAvboIDO
雪乃「当ててみて」

八幡「うーん…」

雪乃「ヒントをあげるわ、今こうしていることが部活動よ」

八幡「こうしてるだぁ?」

雪乃「そうよ」

八幡「分かった!これから人が集まって暴走すんだろ!?だからここは集会所じゃねえの!?」

雪乃「私は優等生よ!?」

八幡「おうそうだったな、優等生が集まって…」
雪乃「集まると言うのは語弊があるのだけれど、答えに近付いてきたわよ」

八幡「優等生が集まって暴走か?」

雪乃「暴走から離れなさい!」

15: 2015/11/19(木) 21:25:42.55 ID:cCAvboIDO
雪乃「部活名を教えるわ、奉仕部というの」

八幡「あん?奉仕部?」
雪乃「奉仕部よ」


八幡「誰のパシリするってんだよ?湘南のシャバ憎どもなら俺のパシリにしてやったことあるけどよ」


雪乃「パシリではないの、人々の抱える問題を解決に導いてあげるのが活動内容よ」

八幡「ケツ持ちか?」

雪乃「少し違うのだけれど、大体は合っているということにしておくわ」

八幡「それなら悩んでいる奴来ねえとダメだな!いっちょ何人か締め上げて聞き出してやんよ!」ボキボキ


雪乃「あなたが諸悪の根源になるわよ!?」

17: 2015/11/19(木) 21:34:12.22 ID:cCAvboIDO
八幡「んだよ、悩み聞いてやるってのに」

雪乃「待っていれば来るわ、締め上げてしまうとそれが悩みになってしまうじゃない」

八幡「そうなのか」

雪乃「そうなのよ」

八幡「優等生の先輩が言うなら聞くべ」

雪乃「止めなかったら絶対とんでもない事になっていたわね…」

19: 2015/11/19(木) 21:46:30.09 ID:cCAvboIDO
「あのー、奉仕部はここですか?」

八幡「あ゛!?てめえ何が悩みだコラァ!」

「ひぃっ!?」

雪乃「なぜ恫喝から入るのよ!」

八幡「悪りぃ、つい」

雪乃「ついでは済まない恫喝っぷりだったのだけれど」

結衣「あの…」


八幡「あ?悪りぃな姉ちゃん、驚かせちまってよ?いいからさっさと悩み置いて行けや」


雪乃「カツアゲに限りなく近いのだけれど…」


結衣「ヒッキーだよね?」


八幡「あ゛?ヒッキーだぁ?」

結衣「ほら、あたし同じクラスの!」

八幡「てめえら俺にビビって話し掛けて来ねえのに誰が誰だか分かんねえよ」

結衣「話しかけてみても『あ゛?』とか『あん?』とかしか言わないからじゃん!」

45: 2015/11/20(金) 18:50:32.57 ID:LaBZqIBDO
八幡「あ?そんなもん普通の反応だろうがよ」

結衣「フツーなワケないじゃん!ヒッキーかなり怖いからね!?」

雪乃「たしかに私も少し身構えたわ」

八幡「ま、マジかよ…」ヨロッ

雪乃「やっと自分が分かったようね」

結衣「結構話しやすいんだねヒッキー」

八幡「ナメた野郎共を半頃しにしなけりゃ安全に思われると思ったのによぉ…」


結衣「は、半頃し!?」

雪乃「あなたの怖がられないと思っているラインはおかしいと思うの」

46: 2015/11/20(金) 19:05:52.62 ID:LaBZqIBDO
八幡「つーかよ姉ちゃん、おめえ悩みあっから来たんだべ?」


結衣「あ、そうだった」

雪乃「話してちょうだい」

結衣「あのね?クッキーが焼けるようになりたいなーって…」

八幡「あ?クッキー?」
雪乃「作り方を教わりたいのね?」

結衣「うん…」

八幡「奉仕部ってのは料理も教えるのか?」

雪乃「と言うよりも個人によって悩みが違うのだから色々やるわ」

八幡「なるほどな」

結衣「どうすればいいかな?」

雪乃「家庭科室を借りてくるわ」

47: 2015/11/20(金) 19:35:59.50 ID:LaBZqIBDO
家庭科室

雪乃「まず分量を正確に計るの」

結衣「ふむふむ」

八幡「ほうほう」

雪乃「そして小麦粉をふるいに掛けて横から揺らすように優しく叩いて…」

結衣「うんうん」

八幡「おうおう」

残りの工程は仏恥義理だ!

雪乃「完成よ」

八幡「おお、我ながら完璧じゃねえか」

結衣「う…なんだこれ…」

雪乃「同じ作り方だったわよね?」

八幡「おう、実際俺のはうまそうだべ?」

結衣「あたし、才能ないのかな…」シュン

雪乃「才能のせいにしないの」

結衣「!」

八幡「才能がねえからってこんな最初から諦めちまったら何にもなんねえよ」

雪乃「このヤンキーの言うとおりよ、たかが一回や二回失敗しただけで才能のないせいにするのは間違いよ」


八幡「それによ」ボリボリ

結衣「ヒッキー!わざわざあたしのクッキー食べなくてもいいよ!」

八幡「確かにマズいけど野郎からすりゃ作ってもらえるだけで嬉しいべ?由比ヶ浜が誰に渡すか知んねえけどよ」ボリボリ


結衣「!」

雪乃「あなたモテなさそうだものね」クスッ

八幡「うっせえ!おめえも手伝えやコラ!」ボリボリ

結衣「ありがとう…ゆきのん、ヒッキー」

八幡「あん?」ボリボリ

雪乃「ゆきのん…?」

結衣「そうゆきのん、ダメ?」

八幡「俺はヒッキーかよ」ボリボリ

結衣「うん!」

48: 2015/11/20(金) 19:42:42.88 ID:LaBZqIBDO
解決後

八幡「あんにゃろう、ヒッキーなんてあだ名付けやがって…」ブツブツ


雪乃「私もゆきのん呼ばわりなのよね」


八幡「おめえのはまだ原型あんだろ?俺なんか引きこもり呼ばわりだべ」

雪乃「御愁傷様」クスッ

八幡「てめえ!」

奉仕部最初の活動は無事完了!次の依頼も喧嘩上等でいくんで夜露氏苦!

61: 2015/11/20(金) 22:56:56.59 ID:LaBZqIBDO
翌日

結衣「ヒッキーってヤンキーなんだよね?」

八幡「あ?元ヤンつってんだろ?」

雪乃「現役にしか見えないわよ」

八幡「優等生になんのも大変だなおい」

雪乃「優等生になる気はあるのね」

結衣「でね、そんなヤンキーのヒッキーに聞きたいんだけどさ」

八幡「んだよ?」

結衣「やっぱ悪さとかしてきたの?」

八幡「喧嘩しかしてねえよ」

雪乃「悪さと言えばそれも悪さに入るわよね」

八幡「あん?俺ぁ売られた喧嘩を買うだけで、手前えから喧嘩を売った事なんざねえよ」

結衣「そうなの?」

雪乃「余罪はないのかしら?」

八幡「万引きもしねえしカツアゲもしねえよ、カツアゲする奴は狩るけどよ。単車だって俺が稼いだ金で買ったもんだべ」

結衣「ヒッキーの噂でカツアゲされたとか聞かなかったけどホントだったんだ」

雪乃「していたら停学ないし退学ですものね」

62: 2015/11/20(金) 23:07:35.03 ID:LaBZqIBDO
八幡「初めは俺だって普通のガキだったんだけどよ、中学生になりたての時に先輩にいきなりボコボコにされてよ」

結衣「う、うん…」

雪乃「…」

八幡「その次の日にやられっぱなしなのは腹立つからきっちりお礼参りしてよ」


結衣「ヤンキーマンガまんまだね」

雪乃「…」

八幡「その先輩ブチのめしたお礼参りの相手を返り討ちにしてやってよ、ひたすら似たようなこと繰り返してたらこんなんなっちまった」

結衣「…」

雪乃「なまじ暴力に長けているとそんな事になるのね」

63: 2015/11/20(金) 23:20:29.38 ID:LaBZqIBDO
八幡「中学のあの時にやられてなきゃ、まっとうに学生してたんじゃねえかって思うぜ?正直喧嘩なんか嫌いなんだよ俺ぁ」


結衣「そうだったんだ」

雪乃「強いのね」


八幡「喧嘩が強いから偉いわけじゃねえ、おめえらみてえな真面目に生きてる優等生が偉れえんだ、だから俺もおめえらみてえな優等生になりてえんだ」


雪乃「喧嘩の強さの話ではないわ、あなたは自分を守る為にしか暴力を振るわないのよね?それは正当防衛だと思うの、それ以外に無闇に人を傷つけないとは思わなかったわ」

85: 2015/11/23(月) 00:18:30.47 ID:4Clp0kyDO
結衣「ホントは優しいのになんでそんなんしてたの?」

八幡「それに関しちゃ必要だったからよ」

結衣「必要?ガラの悪さが?」

八幡「人ってなぁ結局見てくれと口の効き方で判断しちまうっつうこったな」

雪乃「抑止力ね」

八幡「まさにその通りでよぉ、いくら喧嘩が強くても七三分けのメガネ野郎でヤワそうな物腰だったらナメられちまぁわな、で、ナメられちまえば余計に喧嘩の機会が増えるってぇワケよ」

結衣「なるほど」

雪乃「だから染まるしかなかったと」

八幡「おう、実際オールバックにしてだらしねえように制服着崩したら半分ぐれぇは喧嘩相手が減ってよ」


結衣「なんかなぁ…」

雪乃「分かりやすいわね」

八幡「数が半分になろうが楽じゃなかったけどよ、見てくれでビビらねえ気合いの入った野郎は強ええからよ、サンピンにしか通用しねえのよコレが」

結衣「減るだけマシなんだろうね」

雪乃「ヤンキーの世界も大変なのね」

88: 2015/11/23(月) 00:26:04.35 ID:4Clp0kyDO
八幡「毎日机に向かって勉強してる優等生よりはしんどくねえだろ」

結衣「どうなんだろ」

雪乃「お互い大変なんでしょうね」

八幡「俺らみてえのは評価されていいもんじゃねえよ、しんどいにしても意味のあるしんどい事のが絶対ぇいいに決まってんだろ」

89: 2015/11/23(月) 00:31:37.03 ID:4Clp0kyDO
雪乃「あなたはヤンキーとして通用してしまっただけで、必ず優等生に戻れる人間だと思うわ」

結衣「きっとガラが悪いのも直せるよ」

八幡「おめえら…」

雪乃「口は悪いけど、地頭は良いのだし、時間を掛ければ問題ないわ」

結衣「あたしたちも手伝うからさ、頑張ろうね!」

八幡「ありがとよ…」

96: 2015/11/23(月) 21:39:29.05 ID:4Clp0kyDO
続きブッ込んでくんで夜露氏苦!

97: 2015/11/23(月) 21:40:20.96 ID:4Clp0kyDO
翌日 奉仕部前

雪乃「…」ヒソヒソ

結衣「…」ヒソヒソ

八幡「なにしてんだおめえら」

雪乃「!?」

結衣「?!」

八幡「驚くこたねえだろうがよ」

雪乃「ぶ、部室に不審者がいるのよ」

結衣「ほら、あそこ」

八幡「不審者だあ?」ピキッ
!?

???「…」

八幡「テメェ血祭りにしてやらぁコラァ!」ドガン!

???「ひぃぃっ!?」ビクッ!

八幡「テメェ俺の部室で幅利かせるなんざ良い度胸…って、あ?おめえたしか…」

材木座「すみません!すみません!幅が広いのは太ってるからですううう!」

八幡「おう雪ノ下由比ヶ浜!コイツは俺と顔見知りだぞ、不審者じゃねえわ」

雪乃「そうだったの…」
結衣「ヤンキー仲間?」

98: 2015/11/23(月) 21:50:34.49 ID:4Clp0kyDO
八幡「ちげえよ、コイツがカツアゲされてたのを助けてやった事があってよ」

材木座「あの時のご恩は一生忘れません!」

八幡「いいからさっさと忘れろやあんなもん」


雪乃「随分と慕われてるのね」

結衣「助けられた…」

八幡「んで、たまに体育の授業で一緒になる事があってよ、顔見知りなワケよ」

雪乃「ごめんなさい、不審者と間違えてしまったわ」

材木座「あ、いえいえお気になさらず」

結衣「ていうか平塚先生から奉仕部の事を聞いてきたんだよね?」

100: 2015/11/23(月) 21:54:53.91 ID:4Clp0kyDO
八幡「お、材木座も悩みあんのか?中免取りてえのか?教習所紹介すんぞ、一万くれえ安くなっぞ」

雪乃「非行の一歩を踏み出させるようにしか見えないのだけれど」

結衣「バイクの免許…」

材木座「あ、違うんです実はですね…」

102: 2015/11/23(月) 22:02:14.54 ID:4Clp0kyDO
八幡「物書きになりてえのか」

材木座「そうなんです」

雪乃「依頼はそれでいいのね?」

結衣「でも、何をしたらいいの?」

八幡「そりゃ材木座の書いたもんを読んで感想言やぁいいんじゃねえか?」

雪乃「そうなるわね」

結衣「あたしの苦手な奴だなぁ…」

材木座「一応持ってきたんですけど」ドサッ

八幡「多いな!」

雪乃「やる気は十分のようね」

結衣「これを読むんだ…」

111: 2015/11/24(火) 20:14:25.34 ID:7C/Qz/dDO
続きブッ込むんで夜露氏苦!

114: 2015/11/24(火) 20:49:55.11 ID:7C/Qz/dDO
小一時間経過

結衣「…」zzzz

!?

八幡「なんつうか、言いにくいけどな?」

雪乃「つまらないわね」
材木座「ごふっ!」

八幡「よくそんなにハッキリとえぐれるなおめえ!?」

雪乃「ファンタジーが題材で、主人公が日本のヤンキーなのはいいわ」

材木座「あ、そこはいいんだ…」

八幡「材木座よぉ、全身鎧姿で長物持った奴相手をステゴロのヤンキーがワンパンでノすのは無理があるべ?」

雪乃「この喧嘩のプロの話を聞きながら書くべきだったわね」

材木座「いやぁ、八幡ならやりそうだったからつい…」

八幡「できるわきゃねえだろ!こういう全身に防具付けた野郎は締め落とすんだよ」

雪乃「当たり前のように言っているけれど色々おかしいわね」

材木座「ふむふむ、締め技…っと」メモメモ

八幡「頸動脈を縦に締めんだ、血流を止めてやんだよ。大体十秒しねえ内に落ちるからよ」

雪乃「それは柔道の技術なのだけれど…」

八幡「あ?格闘技のテクなら一回見りゃできるべ」

雪乃(天才じゃない…)

材木座「あ、でも鎧だから首も守られてますよ」
八幡「あー、そんなら関節をブチ折りゃOKよ」


材木座「関節技ですね!」

八幡「おうよ、立てなきゃ勝ちだべ?」

雪乃(どんな人間を相手にしていたらこんな結論に至るのかしら…)

材木座「いやぁ勉強になるなぁ!」

八幡「照れるなぁおい」

115: 2015/11/24(火) 20:57:49.98 ID:7C/Qz/dDO
材木座「次は格闘技を勉強しながら書こうと思います!」

八幡「おう、待ってるからまた持って来いや」

材木座「ありがとうございました!失礼します!」

雪乃「…あら?いつの間にか格闘技がメインになっていないかしら?」

八幡「あ」

結衣「…はっ!寝てた!?」パチクリ

八幡「面白いもん書けりゃ何でもいいんじゃねえか?」

雪乃「読むなら面白い方がいいわね」

結衣「あれ?さっきの人は?」

八幡・雪乃「帰った(ぞ・わよ)」

結衣「あちゃー…」

119: 2015/11/24(火) 21:31:51.63 ID:7C/Qz/dDO
解決後 職員室

八幡「押忍!失礼します!」

静「おお比企谷、どうした?」

八幡「雪ノ下の代わりに部室の鍵返しに来ました」

静「確かに受け取った」
八幡「優等生への道のりは遠いっスね」


静「君ならやれない事もないさ」


八幡「あいつら、俺みてえな奴にも優しいんスよ」

静「君は意外と自己評価が低いな」


八幡「そうなんスかね?」

静「君は自分の為に暴力を振るわないだろう?」
八幡「いや、自分を守るために喧嘩するんス」

静「それは正当防衛と言うんだ、でなければ君は停学か退学は避けられないさ」

八幡「雪ノ下も同じ事言ってたっス」

静「ふふふ、あの子なら君を立派な優等生に導いてくれるさ」

八幡「押忍!」

静「ふむ、たまにはバイクを走らせたいな、君も走るか?」

八幡「おっ、ツーリングっスね、行きます!」

静「ついでにラーメンでも食べような」

八幡「押忍!」

133: 2015/11/25(水) 19:28:48.52 ID:oMJevSMDO
夜 千葉県某所

八幡「遅いっスよ」

静「残業があったのでな、ラーメンを奢ってやるから許せ」

八幡「マジっスか!ゴチになります!」

静「それにしても改造を一切していないな」

八幡「ノーマルが一番シブいんすよ」

静「それもそうだな」

八幡「オマケに車検も楽っスから」

静「私のナナハンについてこられるか?」

八幡「先生安全運転じゃないっスか」

静「君も安全運転だろう」

八幡「無事故無違反で行くんで夜露氏苦!」

静「夜露氏苦!」

134: 2015/11/25(水) 19:42:56.74 ID:oMJevSMDO
二時間後 ラーメン屋

静「なあ比企谷」

八幡「はい、なんスか?」

静「君はよく暴走だのなんだの言うが、実際はなんであんなに安全運転なんだ?いや、素晴らしい事なんだがな?」


八幡「族のアホ共がやってるような改造してうるさく走るなんざ近所迷惑じゃないっスか」


静「その通りではあるがな」

八幡「しかもっスよ?俺のペケちゃんを必要以外で空吹かしなんかしたらかわいそうっスよ」

静「名前を付けていたのか…」

八幡「氏に物狂いで稼いでやっと手に入れた相棒っスからつい」

静「分からないこともないさ、愛着湧くよな」

八幡「そりゃあもう洗車も趣味になってくるくらいっスよ」

静「ガラスコーティング剤という塗膜を保護するものが売っていてな」

八幡「なんスかそれ?」
静「スポンジに含ませて…」

135: 2015/11/25(水) 19:46:14.64 ID:oMJevSMDO
八幡「勉強になりました!しかも奢ってもらってありがとうございます!ご馳走様っス!」

静「気にするな、また走ろうな」

八幡「押忍!」

静「ふふふ」

137: 2015/11/25(水) 19:57:06.38 ID:oMJevSMDO
翌日

カマクラ「にゃー」ゴチン

八幡「おうおう、いきなりパチキ入れてくるなんて良い度胸してんじゃねえか」ワシャワシャ

カマクラ「にゃー」ゴロゴロ

小町「オス猫は懐いてるとそうするみたいだよ」

八幡「懐いてるとパチキってのがいいな」ワシャワシャ

小町「えいっ」コツン

八幡「おめえも懐いてやがんのかよ」ナデナデ

小町「お兄ちゃんが喧嘩相手を半頃しにしなくなったから懐いたんだよ」

八幡「ありゃ二回目がねえように徹底しただけだっつの」

小町「分かってても怖かったもん、昔のお兄ちゃん」

八幡「相手が強くて余裕が無くてよ、心配掛けてすまねえな」

小町「優等生にはなれそうなの?」

八幡「わかんねぇ、やるしかねえからやるだけよ」

小町「お兄ちゃんらしくてポイント高いよ」

八幡「へっ」

138: 2015/11/25(水) 20:11:48.41 ID:oMJevSMDO
学校 ベストプレイス

八幡(学校の近くまでペケちゃんで行きてえなあ、だけどギられたりイタズラされたら犯人ブッ頃しちまうだろうしやめとくか)

結衣「あれ?ヒッキーじゃん」

八幡「おう由比ヶ浜か」
結衣「こんなとこでなにしてんの?タバコ?」

八幡「吸わねえよ、金がもったいねえだろ」

結衣「意外だー、吸わないんだ?」

八幡「嗜好品はもっぱらマッ缶よ」

結衣「教室でもよく飲んでるよね」

八幡「まあな」

結衣「あ、ゆきのんの罰ゲーム中なんだった」

八幡「あ?」

結衣「ジャンケンで負けたらジュース奢りってなってさ」

139: 2015/11/25(水) 20:15:48.36 ID:oMJevSMDO
八幡「忘れてやるなや…」

結衣「ヒッキーいたしさ」

八幡「俺のせいか?」

結衣「ヒッキーのせいじゃないね」

八幡「だろうな。おう、さっさとあの優等生のヘッドにジュース渡してやれや」

140: 2015/11/25(水) 20:23:35.41 ID:oMJevSMDO
「由比ヶ浜さん?」

結衣「おー!さいちゃん!」

八幡(由比ヶ浜はあだ名付けるのが好きなのか?一回俺のあだ名考え直してくれねえかな)

戸塚「比企谷君も一緒ってどうしたの?」

八幡「あん?姉ちゃん俺知ってんのか?」

結衣「同じクラスだよ?!っていうかさいちゃん男の子だし!」

八幡「あ?男だぁ!?」
!?


戸塚「うん、僕、男の子です」

結衣「ホントにもうヒッキーは…」

八幡「…」ポカーン

142: 2015/11/25(水) 20:32:11.06 ID:oMJevSMDO
戸塚「そういえば比企谷君ってすごく運動神経いいよね」


結衣「喧嘩強いからね」

八幡「喧嘩関係ねえよ…あんまりそういうの言うなや、わざわざ優等生ビビらせる意味ねえしよ」

結衣「あ、ゴメン…」


戸塚「比企谷君喧嘩強いんだ…」


八幡「ほれみろ、優等生がビビっちま…」


戸塚「スゴいよ!喧嘩が強いなんて羨ましいよ!」


八幡・結衣「!?」

143: 2015/11/25(水) 20:42:04.05 ID:oMJevSMDO
戸塚「僕、こんなだから強い人に憧れててさ、比企谷君が羨ましいよ」


結衣「さいちゃんの意外な一面が見えた…」


八幡「喧嘩ってのはどこまでいっても暴力でよぉ、俺に言わせりゃ、おめえらみてえな暴力に頼らなくても立派にやってる奴らが羨ましいんだよ」

戸塚「本当の強者の言葉だ…渋いなぁ…」


八幡「話聞いてるか?」

結衣「ダメだ…さいちゃんの目がキラキラしてるよ」

八幡「こんな奴もいるのか…」

160: 2015/11/26(木) 18:43:35.46 ID:Xb5RHZsDO
続き書いてくんで夜露氏苦!

162: 2015/11/26(木) 19:04:50.17 ID:Xb5RHZsDO
奉仕部

八幡「っつう話になったらよぉ、漢にしてくれとか言われて聞かねえんだこいつ」

結衣「さいちゃんが思ってたより熱い人だったんだよ」

戸塚「僕を比企谷君みたいな漢にしてください!」

雪乃「なんで優等生になりたいあなたがヤンキー志望を連れてくるのよ…」

八幡「おめえのせいだぞ由比ヶ浜よぉ」

結衣「さいちゃんがヤンキーになりたいなんか分からないし!…ゴメン」
雪乃「本当にどうしようかしらこの状況…」


戸塚「焼きそばパン買って来ますか!?」

八幡「いらねえよ!焼きそばパンよりメロンパン派なんだよ俺ぁ」

戸塚「それならメロンパン買って来ます!」

八幡「待てやコラ、パシらせるのは湘南のシャバ僧共だけって決めてんだよ」ムンズ

結衣「湘南の人に何の恨みが…」

雪乃「そのやり取りはとっくにしたわよ」


戸塚「え?それなら何を買ってきたらいいの!?」

八幡「買わなくていいんだよなにも!」

戸塚「喧嘩なら買っても…」

八幡「今までおめえに喧嘩売る奴がいたのか!?」

戸塚「うーん…いなかった」

八幡「だろうよ!そのままのおめえでいいんだよ!」

雪乃「面白い二人ね」

結衣「ねー」

八幡「てめえらなに楽しんでやがんだコラァ!」

164: 2015/11/26(木) 19:17:45.17 ID:Xb5RHZsDO
結衣「ていうかさいちゃんテニス部なのにヤンキーになっていいの?」

八幡「あ?テニス部?」
雪乃「ヤンキーに憧れる戸塚君が?」

戸塚「僕はヤンキーになりたいんじゃないんだ、強くなりたいんだ!」

八幡「強くっつってもテニス部が欲しがる強さはヤンキーライフにねえぞ」

戸塚「比企谷君みたいな漢になりたいんだってば!」

雪乃「このガラと口と態度の悪い暴力大魔王になりたいですって?」


八幡「オイコラ」


結衣「喧嘩上等でクラスで浮いてて尾崎豊の歌みたいな生き方してるヒッキーみたいになりたいの?」


八幡「てめえら喧嘩売ってんな?お?」


戸塚「ガラと口と態度が悪くて喧嘩上等でクラスで浮いてて尾崎豊の歌みたいな生き方してる暴力大魔王になりたいんだ!」


八幡「てめえら表出ろやああああああ!」

165: 2015/11/26(木) 19:36:31.94 ID:Xb5RHZsDO
グラウンド

八幡「おう戸塚、強さってなぁ何だと思う?」


雪乃「何か始まったわね」

結衣「ヒッキー面倒見いいね」


戸塚「えっと…自分の信じた道を進める力の事かな」


八幡「例えばだ、おめえがテニスじゃなくてロックに憧れたとしたら何が力だ?」


雪乃「抽象的ね」

結衣「ヒッキー口悪いけど頭いいよね」

戸塚「え?…歌唱力とかハートとか?あ、あと肺活量」


八幡「テニスが強くなりたいおめえは何の力を付けてえ?」

戸塚「とりあえず筋力かな?その次はコントロールを身に着けたいよ」


八幡「おめえが必要と判断したなら筋トレから初めろや、足りねえのが肌で分かってるから課題が出んだ、手始めに腕立てからじっくりやれや」

戸塚「はい!ありがとうございます!頑張ります」


八幡「おうおう、ケガすんなよ」


結衣「コーチングだったんだね」

雪乃「それらしい事を言って煙に巻くのかと思ったわ」

八幡「マイルドに二十回やってみっか」

戸塚「一…二…」

166: 2015/11/26(木) 20:01:10.61 ID:Xb5RHZsDO
八幡「うし、最初ならこんなもんだろ」

戸塚「はあはあ…」


結衣「ヒッキーもさいちゃんのトレーニングに付き合ってたのにケロッとしてるね」

雪乃「暴力大魔王だから楽勝なのよきっと」

八幡「おめえら全然仕事しねえのな」


結衣「なんかヒッキー慣れてるから邪魔かなと思って」


雪乃「自慢じゃないのだけれど体力には自信がないの」

八幡「あいつをスムーズに鍛えてやれたからいいけどよ」


優美子「お、テニスしてんじゃん」

結衣「優美子…」


八幡「あん?誰だお前?」


葉山「同じクラスなんだけど」


雪乃「…」


八幡「記憶に残らねえ色男ってこたぁ多分だけどよ、薄っぺらい野郎なんだろうな」

葉山「…」ムッ

優美子「なんなのいきなり!?」ギロッ


八幡「あ゛?」ピキッ

結衣「ヒッキー…?」

雪乃「…」

葉山「!」ゾッ

優美子「…」ハッ

八幡「喧嘩してえにしても相手選べや、兄ちゃん姉ちゃんよぉ…」


葉山「…」ブルブル


優美子「…」カタカタ


八幡「てめえらみてぇな毛並みの良い連中が火遊びなんざ十年早ええよ、さっさと帰んな」

葉山「わ、分かった」

優美子「…」

191: 2015/11/29(日) 22:45:37.57 ID:FP1NP/kDO
八幡「けっ、シャバ憎が」

結衣「あの優美子が簡単に…」

雪乃「本職にはかなわないものね」

戸塚「すごい…」

八幡「あの色男がこっち側にいたならヤベえんだけどな」

結衣「?」

戸塚「どういうこと?」
雪乃「ああいう顔立ちが良くて、器用に大概の物事をこなせる人間が多いから暴力の世界を知っていたら厄介でしょうね」

八幡「そういうこった」
結衣「隼人君がヤンキーかぁ」

戸塚「比企谷君でも怖いものがあるんだね」

八幡「何か勘違いしてるみてえだけどよ、怖えもんだらけだぞ俺ぁ」

193: 2015/11/29(日) 22:52:51.46 ID:FP1NP/kDO
結衣「またまたー」

戸塚「本当なの?」

八幡「あのよ、喧嘩ってなぁルールがねえだろ?」

雪乃「無いでしょうね」
八幡「喧嘩で勝つために刃物が出たりしてもおかしくねえワケだべ、場合によっちゃあボクサーやら柔道野郎だっていんだから怖ええに決まってんだろが」

結衣「怖いなら逃げたらいいじゃん」

八幡「てめえらがいなけりゃバックレてもいいけどよぉ、逃げらんねえ喧嘩もあるわけよ」

194: 2015/11/29(日) 23:00:35.97 ID:FP1NP/kDO
戸塚「それじゃ、比企谷君は僕達の為にあんなことしたの?」


八幡「んなわけねえだろ、あいつらの場合は単に気ぃ張ってりゃやられねえのが分かってっからだっつうの」


結衣「そんなの分かるんだ…」


雪乃「もはや一角の武道家じゃない」


八幡「後ろからノされようが勝ちは勝ちだからよ、喧嘩の世界は張り続けねえといけねえんだ」

195: 2015/11/29(日) 23:04:11.16 ID:FP1NP/kDO
戸塚「張り続ける…」


八幡「正直喧嘩三昧にゃ嫌気が差しちゃいるが、この心構えが身に付いたのぁ収穫よ」


結衣「…」


雪乃「そろそろ戻りましょう」

197: 2015/11/29(日) 23:15:47.25 ID:FP1NP/kDO
奉仕部

八幡「今日やったトレーニングメニューに慣れてきたら、1セットずつ増やすとかして調整しろや」


戸塚「分かった」


八幡「うっし、依頼完了だな」


戸塚「ありがとうございました!たまにでいいから一緒にテニスしようね」

八幡「考えといてやんよ、じゃあな」


結衣「あたし達何もしてない…」


雪乃「比企谷君の得意分野だからよ」


八幡「だべ、次の依頼が勉強とかなら雪ノ下に任せた方がいいしな、適材適所よ」


結衣「あたし何か出来るかな?」

219: 2015/11/30(月) 20:12:25.96 ID:9a0Za+vDO
八幡「何か出来るって、おめえ特技とかねえのか?」

雪乃「由比ヶ浜さんは成績はあまりよくないわよ」


結衣「言わないでよゆきのん!」


八幡「成績やら学歴だけで人間測れねえもんだっつって良いのぁ食える一芸持ってる奴か、食える技術持ってる奴のどっちかだべ」


雪乃「その通りね」


結衣「うう…」


八幡「おめえも絶対ぇなんかあんべ、ゆっくり探せや」


結衣「うん…」


雪乃「そういえば、来月から部費の予算が削られるのよ」

八幡「あ?部費なんざあったのかよ?」

雪乃「クッキーの材料費は部費から出たわ、これが帳簿よ」ペラ


八幡「おお家庭科室で使った分の、こんなんやってたんだな」

結衣「…あれ?この額だと変じゃない?」

八幡「あん?」

雪乃「どこかおかしいかしら?」


結衣「この消耗品費とかさ、何にこんなに使ったの?」

雪乃「いちいち買いに行くのも手間だからまとめて買うのよ」


八幡「面倒がるんだなおめえも」


雪乃「奉仕部の性質上、受ける人間がいないと成り立たないもの。予算が繰り越せるならいいのだけれど」


結衣「それはそうだけどさ、次からはあたしとヒッキーが入ったから減らせるよね?」

八幡「確かにその通りだべ」


結衣「他は今のとこは大丈夫そうだね、後は依頼の内容によるかな。予算が繰り越せないのが痛いけど、必要な分だけ買えば多分カツカツにはならないよ」


八幡「おうおう…ん?」

雪乃「由比ヶ浜さん」

結衣「なに?」

八幡「おめえ特技あんじゃねえか」

雪乃「これなら予算が減らされても問題ないわ、由比ヶ浜さんには部費の管理をお願いしたいのだけれど」

結衣「あたしが?」

八幡「金勘定バッチリじゃねえか」

結衣「そ、そうかな?」
雪乃「決まりね」

八幡「部費の管理夜露氏苦!」

雪乃「夜露…よろしくね由比ヶ浜さん」

結衣「任せて!」

221: 2015/11/30(月) 20:24:46.65 ID:9a0Za+vDO
比企谷家

八幡「たでえま」

小町「おかえりお兄ちゃん」

八幡「おう」

小町「お母さんから親不孝者のお兄ちゃんにプレゼントだって」ペラッ

八幡「あん?なんだこりゃ…塾?」

小町「お兄ちゃん成績は割と良いけど、素行が悪いからできるだけ成績上げろだって」


八幡「母ちゃん、中学の時の先公とおんなじ事言ってらぁ」


小町「大人は喧嘩両成敗だからね」



八幡「両成敗なんざそんなもん嘘っぱちの保身第一のクズだったから跳ねっ返ってやったけど母ちゃんが言うならしゃあねえな、ちょっくら場所見てくらぁ」



小町「行ってらっしゃーい」

222: 2015/11/30(月) 20:31:26.30 ID:9a0Za+vDO


八幡(ここか)

「…」

八幡(あ?なんでこんなヤンキー女が塾にいんだ?TPOを知らねえのか?)

「…」

八幡(なに見てんだ?指名手配犯のツレでもいたのか?)

「…」スタスタ

八幡(どれどれ、どんなワルなんだ?…あ?スカラシップ?学費免除又は割引だぁ?めちゃくちゃナイスな制度だなおい)

223: 2015/11/30(月) 20:36:59.51 ID:9a0Za+vDO
比企谷家

八幡「学費安くできそうだべ」

小町「そうなの?」

八幡「スカラシップとかいう制度があってよ、成績優秀者ならかなり安く上がるらしいべ」


小町「お母さん喜びそうだね」

八幡「親不孝者にしちゃ上出来だべ」

239: 2015/12/01(火) 19:37:10.22 ID:BH8kbWZDO
翌日 二時間目

静「おい比企谷」

八幡「押忍!なんスか?」

静「重役出席とは大層な御身分じゃないかね」


八幡「恐縮っス!」


静「誉めてない!」


八幡「あ、そうなんスかすんません」


静「遅刻の言い訳を聞いてやろう」


八幡「押忍!塾行ってたもんで予定が狂っちまって、単車で走る予定が遅くなっちまいまして、結局寝坊しました!」

結衣(そういえばバイク乗ってるって言ってたなぁ)

静「遅くまで走るなぁ!」ガコォン!

八幡「ぐおおお!」ゴロゴロ

結衣(教科書の角で殴った…痛そう)

静「はあ…では、授業を始める」

沙希「すんません寝坊しました」ガラガラ

静「お次は問題児二号か、気をつけるように」

沙希「はい」ツカツカ

八幡「ぐむぅ…はっ!?黒のレース!」クワッ


沙希「…バカじゃないの?」

八幡(あん?こいつ昨日のヤンキー女じゃねえか)

240: 2015/12/01(火) 19:59:48.96 ID:BH8kbWZDO
奉仕部

結衣「そういえばヒッキーってさ、どうやってバイク買ったの?」

八幡「あ?どういう意味だよ?」

雪乃「恐らくバイクの購入資金の元が知りたいのよ」

結衣「そうそう、どうやったの?」

雪乃「私も気になってきたわね」

八幡「んなもんバイトに決まってんべ」

結衣「え?バイトしてるのヒッキー?」

雪乃「意外と言えば意外ね、毎日部活に来ているのにアルバイトなんて可能なのかしら?」

八幡「奉仕部に入るから辞めたけどよ、単車の金貯めるまではひたすらバイトやってたべ」

結衣「何のバイトなの?」

雪乃「接客業ではなさそうね」

八幡「バーテンやってたべ」

結衣「え?」

雪乃「バーテンダーの事よね?」

八幡「おうよ、バーテン辞めたから他の土日だけ入れるバイト探してっけど中々無くてよぉ」

雪乃「なるほど、まっとうに働いたお金だったのね」

結衣「カツアゲとかしないもんねヒッキー」

八幡「ったりめぇだろが、夕方から朝まで働けるから稼げたんだけどなバーテン」

雪乃「朝まで?」

結衣「あれ?高校生ってたしか…」

八幡「何か良いバイトねえかなぁ」

241: 2015/12/01(火) 20:09:53.64 ID:BH8kbWZDO
雪乃「それってあなた」
ブーンブーン

八幡「あん?小町からじゃねえか、もしもし?」

結衣「小町?」

雪乃「…」

八幡「おうおう、あ?なんだそりゃ?別に構わねえけどよ、分かった部活終わったら詳しく聞いてやんよ」ピッ

雪乃「急ぎなら帰っても構わないわよ」

結衣「小町って誰?」

八幡「言ってなかったか?妹だべ」

雪乃「妹がいたのね」

結衣「何の電話だったの?」

八幡「友達が相談したい事があるからっつって電話してきてよぉ」

雪乃「相談ですって?」
結衣「あたしたちの出番じゃないの?」

八幡「それもそうか、おめえらも来てくれや」

255: 2015/12/02(水) 19:47:45.43 ID:n8/LFU1DO
比企谷家

八幡「…」ピキッ

!?

大志「初めましてお兄さん、川崎大志と言います」

八幡「おう兄ちゃん"海"と"山"ならどっちが好きだ?五秒以内に選べや」ピキピキ

大志「え!?」

雪乃「初対面で殺害予告をしないの」

結衣「殺害!?」

小町「お兄ちゃん昔に戻ってるよ」

八幡「戻ってなんざねぇよ、これは大人の"ケジメ"の話っつうんだよ」

雪乃「あなたのそれは本職じゃない…」

結衣「ダメな方に大人になってる!?」


八幡「次、お兄さんなんて呼んだら指飛ばすだけじゃ済まさねえぞ?」


大志「すみませんでしたぁ!」

八幡「分かりゃいいんだよ分かりゃあ」

小町「はあ…」

雪乃「Vシネマさながらね」

結衣「ヒッキーの迫力で大志君が小さく見える…」

大志「あ、あの…」

八幡「本題を話してくれや」

大志「は、はい」

小町「何事も無かったかのように相談は受けるんだ…」

雪乃「小町さんが彼の逆鱗のようね」

結衣「こんな怖いシスコンヤだなぁ」

256: 2015/12/02(水) 19:55:41.90 ID:n8/LFU1DO
八幡「姉貴が朝帰りしてくるだぁ?」


大志「そうなんです、理由を聞いても教えてくれなくて」

小町「最近それが増えてるから心配なんだってさ」

雪乃「学業に支障が出るでしょうから問題よね」
結衣「あ、朝帰りって…」

八幡「若い姉ちゃんなら普通に男のところじゃねえのか?」


大志「どうもそうじゃないみたいで…何か悪い遊びとかしてないか心配なんです」

257: 2015/12/02(水) 20:14:48.85 ID:n8/LFU1DO
八幡「その姉ちゃん、おめえさんとキッチリ目を見て話してくれるか?」
大志「え?あ、はい、会話はしてくれます」


八幡「ちっと俺の昔話だ、どんなワケだろうが束になられようが喧嘩で相手を血祭りにした日は家族の目を見て話せねんだ、これが本当の負い目なんつってな」


雪乃「…」

結衣「血祭り…」


小町「お兄ちゃんの場合は返り血とかですぐ分かりましたけどね」


八幡「おめえさんの姉貴はそういう負い目がねえからおめえさんの目を見て話してくれてんだ、不安だろうが信じてやれや、な?」

大志「…」


雪乃「例え負い目が無くても夜に何をしているかは把握しておいたほうがいいわよ」

結衣「もし今は良くてもどこで悪い人に関わるか分からないじゃん」

八幡「そりゃあそうだけどよ、中坊の妹の友達の姉貴に探り入れるのも考えもんだべ?ガッコも違うから情報も少ねえし」
小町「お姉さんはお兄ちゃんと同じ学校だよ?確か学年も」

258: 2015/12/02(水) 20:19:39.52 ID:n8/LFU1DO
八幡「あ?」

雪乃「川崎…」

結衣「あ!川崎さん!確かにいるよ!同じクラスだよ!」

八幡「んな奴いたか?」
結衣「いたよ!朝ヒッキーが遅刻した更に後から来たのが川崎さんだよ!」

雪乃「調べてみましょう」

276: 2015/12/03(木) 19:10:31.17 ID:PU8X4LTDO
翌日

八幡「あのヤンキー女だったのか、ガラ悪りい姉ちゃんだなおい」

結衣「人の事言えないでしょ?」

八幡「違ぇねえ」

結衣「でも、川崎さんって誰とも話さないから周りの人からは調べられないよ?」

八幡「一匹狼か、確かに女だてらに強ぇだろうなありゃ」


結衣「分かるの?オーラとか見えるの?」


八幡「んなスピリチュアルなハナシじゃねえよ、体の動かし方やら重心で分かんだよ」


結衣「あたしには普通にしか見えないよ」


八幡「ありゃ空手屋だべ、間違ぇなく黒帯持ちだべ」

結衣「黒帯!?すごい!」

八幡「空手だろうが柔道だろうが、黒帯取るにゃ長年やらねえと無理だからな、やらねえで済むならやりたくねえな」

結衣「川崎さんを探るなら空手の話から入る?」

八幡「得策じゃねえな、俺が空手の話を聞くと喧嘩売られてると勘違いされちまうし、おめえが聞くとミーハー感があるから本題に入る前にあしらわれちまう」

結衣「うーん…」

八幡「生徒同士のやりとりがうまく行かねえなら、先生に頼んでみるべ」
結衣「平塚先生かぁ」

277: 2015/12/03(木) 19:22:54.74 ID:PU8X4LTDO
静「うっ…うう…」シクシク

!?

八幡「先生何があったんスか!?」

結衣「川崎さんって平塚先生より強いの!?」


静「わ、私が30だからって…ひぐっ…生徒の心配よりも自分の心配しろって…ひぐっ」グシグシ

八幡「さすが空手屋ヤンキー女…急所をためらいなく突きやがる…」

結衣「空手関係ないよね?言葉の暴力だよね?」
静「もうおうち帰る…」フラフラ

八幡「あの格闘王平塚静がボロ負けか…なんて女だ川崎沙希…」


結衣「あれ?いつから格闘技の話になったの?あれ?」


八幡「こうなったら、喧嘩王比企谷八幡の出番だな」ゴキゴキ


結衣「おーいヒッキー、何かおかしいよ戻ってきてー」

278: 2015/12/03(木) 19:30:45.87 ID:PU8X4LTDO
八幡「つうわけで川崎には空手王の称号を付けてぇんだけどよ」

雪乃「…あなた達に脱線癖があるのはよく分かったわ」

結衣「え!?あたしも!?」

雪乃「むしろ由比ヶ浜さんを見逃す意味が分からないわ」


結衣「はい…」


八幡「そんならおめえにゃ何か考えあんのかよ?空手王以上の称号付けられんだろうな!?あぁ!?」


雪乃「称号じゃないわよ!」

279: 2015/12/03(木) 19:39:15.08 ID:PU8X4LTDO
一時間後

カマクラ「にゃー」

八幡「連れて来たぞ」

雪乃「ありがとう」ナデナデ

カマクラ「ゴロニャン」ゴロゴロ

八幡「猫連れてきて何すんだよ?」

雪乃「川崎さんだって猫の魅力にはかなわないはずよ」ナデナデ

八幡「…」

雪乃「もし猫が甘えてきたら、必ず川崎さんだって隙を見せるわ、それなら話もしやすいと思うの」ナデナデナデナデナデナデ

八幡「…あのよ、おめえが猫を…」

雪乃「?」キラキラ

八幡「いや、なんでもねえ」

雪乃「♪」ナデナデ

カマクラ「にゃー」ゴロゴロ

289: 2015/12/04(金) 20:08:25.73 ID:TkLINCEDO
ブーンブーン


八幡「あ?もしもし?おう、いるぞ、おおマジか分かった」ピッ

雪乃「川崎さん遅いわね」ナデナデ


カマクラ「にゃー」ゴロゴロ

八幡「川崎、猫アレルギーだってよ」


雪乃「…」

カマクラ「にゃー」ゴロゴロ

八幡「おめえだけ得しちまったな」

雪乃「猫が通用しないなんて…」

290: 2015/12/04(金) 20:11:39.75 ID:TkLINCEDO
八幡「万策尽きたってか」

雪乃「困ったわね」


結衣「どうしよう」

小町「うーん…」

大志「あの、今家から連絡あって、エンジェルなんとかから電話が来たみたいなんですけど」

291: 2015/12/04(金) 20:18:29.30 ID:TkLINCEDO
八幡「…エンジェルなんとか?」

雪乃「調べてみましょう」

結衣「だね」

八幡「…まさか、な」

大志「おねがいします」

300: 2015/12/08(火) 19:26:07.73 ID:8W/ScxgDO
雪乃「ここがエンジェルの名前の付いたメイド喫茶ね」


結衣「入るの初めてだよ」


八幡「冥土喫茶ってなんだよ?誰を地獄に叩き落とすんだ?」

雪乃「そっちの冥土じゃないわ、接客する従業員がメイドなだけよ」


八幡「あ?誰が提供しても同じじゃねえのか?」

雪乃「需要があるから供給が成り立つの、いわゆりスキマ産業ね」


八幡「そう言われりゃ納得だべ」


結衣「ゆきのんヒッキーの扱い慣れてきたね」


雪乃「不本意ではあるのだけれどね」


八幡「うっしカチ込むか」ゴキゴキ


雪乃「待ちなさい!」

303: 2015/12/08(火) 19:35:36.00 ID:8W/ScxgDO
八幡「んだよ?」バキボキ

雪乃「あなた、今何をしようとしているの?」


八幡「だからカチ込みつってんだろ」

結衣「えっと、殴り込みってやつ?」

八幡「だべ」

雪乃「駄目に決まってるでしょう!」

結衣「いきなりそんなんしたらとんでもないことになるよ!」

八幡「分かってんよ、探り入れてクロならブチのめすからよ」

結衣「ブチのめしたらダメだってば」

雪乃「最悪荒事がありそうならあなたに任せるから、それまでは大人しくしてなさい、分かったかしら?」

八幡「手っ取り早くてよくねぇか?」

雪乃・結衣「ダメ!」

305: 2015/12/08(火) 19:45:58.79 ID:8W/ScxgDO
店内

オカエリナサイマセゴシュジンサマ、オジョウサマ


八幡「なんだこりゃ…」
雪乃「こういうものらしいわ」

結衣「制服可愛いなー」

「お帰りなさいませご主人様、三名様でございますね」

八幡「え、ああ、そうっス」

「フローレンシアの猟犬の名に誓いましてご主人様とお嬢様へ最高のおもてなしをさせて頂きます」


八幡(この女やべえ…何か下手打ったら一瞬で殺られる)


雪乃(出勤している従業員には川崎さんはいないみたいね)キョロキョロ


結衣(本場のメイドさんみたいな人だなー)

「どうぞこちらへ、ご案内いたします」

八幡(やっぱ冥土喫茶じゃねえかよ)

308: 2015/12/08(火) 19:54:38.81 ID:8W/ScxgDO
雪乃「!」

結衣「どしたのゆきのん?」

雪乃「メイド服の貸し出しをしているみたいね」
結衣「着てみたい着てみたい!」


八幡「…」


雪乃「試着ついでに川崎さんの名前があるか調べてみるわ、待ってて」

結衣「すぐ戻るからね」

八幡「…おう」

313: 2015/12/08(火) 20:20:39.10 ID:8W/ScxgDO
八幡「なあ猟犬さんよぉ」


「答えられる範囲には限りが御座いますがお申し付け下さい」



八幡「カタギがヤクザもんのフリするのも良くねえけどよ、ヤクザもんがカタギの皮被るのぁもっとタチが悪りぃと思わねえか?」


「…」ピクッ


八幡「あんたに喧嘩売る気はねえよ、売っても取り返しがつかねえくらい高くつくのが分かってるからよ」


「そうなるとますます質問の意図が分かりかねますが」



八幡「簡単だべ、お互いワケありみてえだからこの場は目をつむり合えば誰も痛い目を見ねえで済むっつう提案だべ」


「制服の試着にかこつけてメイドのプライバシーの侵害を見逃せと?」


八幡「探してる奴がいてよ、そいつがいねえようならもう二度と来ねぇから見逃してくれや」


「…またのお帰りをお待ちしております」

八幡「あ?」


「端的に申し上げますと、交渉成立といたします」


八幡「たまには金落とせってか」


「ただし、次にメイドを調べるなら相応の覚悟でお臨み下さい」


八幡「臨んだら最期ご臨終っつうワケだ、しゃあねえな」

316: 2015/12/08(火) 20:33:08.65 ID:8W/ScxgDO
雪乃「待たせたわね」


結衣「に、似合ってるかな?」


八幡「おう、似合ってるぜ」

「大変見目麗しゅう御座います、お似合いで御座います」

雪乃「…?」

結衣「ヒッキー、なんかメイドさんと仲良くなってる…」


八幡「プロの仕事はこんな感じですげえもんなんだよ」(マトを冥土に送る方が得意なんだろうがよ)


「恐縮で御座います」



雪乃「川崎さんはいないみたいよ、次へ行きましょう」

318: 2015/12/08(火) 20:42:16.15 ID:8W/ScxgDO
ゴシュジンサマトオジョウサマガオデカケデス


\イッテラッシャイマセ/



八幡「カチ込まなくてよかったべ」


雪乃「ちゃんと考え直したのね」


結衣「あのメイドさん凄かったね!本物みたいだったよ!」


八幡「確かにすげえなありゃ」


雪乃「あの従業員が気に入ったのかしら?」


結衣「えー」ジトー


八幡(おめえらブッ殺されるとこだったんだぞ!)

319: 2015/12/08(火) 20:46:54.50 ID:8W/ScxgDO
八幡「やっぱここか…」
雪乃「早いわね比企谷君」

結衣「ドレス選ぶの遅くなっちゃってごめんね」

八幡「ドレスコードあっからしゃあねぇやな」

雪乃「この店を知っているの?」

結衣「なんか変じゃないヒッキー?」

八幡「そりゃ、元バイト先だからだべ」

雪乃・結衣「え?」

332: 2015/12/09(水) 19:26:09.58 ID:ayfdrQ/DO
八幡「辞める時に人手が欲しいつってたからな、俺がいなくなった枠にあの姉ちゃんが入ったんだろうよ」


雪乃「それを早く言いなさい」


結衣「メイド服試着できて楽しかったけどさ」


八幡「悪りい悪りい、まさかこんなに世間が狭いなんて思わなくてよ」(あのメイド服が氏に装束になりかけてっけどな)



雪乃「話は変わるけれど、あなたのその格好本職みたいよ」


結衣「Vシネマで似たような格好してる人見たことある」


八幡「哀川翔さんスタイルだべ」ドヤッ


雪乃「腹の立つ得意顔ね…」

結衣「ひたすらいかつい」

八幡「店入ってみるべ」

334: 2015/12/09(水) 19:50:40.19 ID:ayfdrQ/DO
八幡「オイッス」

ヒキガヤクンジャナイカ!

アノヨウジンボウケンバーテンノヒキガヤクンカ!

雪乃「用心棒だったのね…」

結衣「元ヤンじゃないじゃん!バリバリじゃん!」

八幡「酒癖の悪りいお客さんは他のお客さんに迷惑だからな、たまに帰ってもらってたべ」


雪乃「毒をもって毒を制すとはこのことね」


結衣「結構親しんでる…」


沙希「注文は?」

八幡「お、せっかくだし姉ちゃんも一杯どうよ?」

沙希「仕事中なんで遠慮します」

雪乃「あら、もうすぐ帰らないといけない時間じゃないかしら?」

結衣「なんで?」

八幡「高校生は基本22時には帰るもんだべ」

沙希「金がいるんだよ」

八幡「ゼファーでも欲しいのか?安く買えるようにしてやろうか?」


沙希「バイクじゃない、大学に行く学費を稼いでる」

雪乃「だからといって朝まで働くのはどうなのかしら?」

結衣「うーん…」

八幡「おめえが恵まれてるだけで、世の中働かねえと食えねえやつなんざ腐るほどいんだよ」

雪乃「…」

結衣「ゆきのんが悪いんじゃないでしょ?」

沙希「不自由のない奴に不自由な人間の苦労を一般論でとやかく言われたくない」

八幡「その中で不満を垂れずに必氏こいてる川崎を俺ぁなんとかしてやりてえな」

沙希「できるならしてみなよ」

八幡「バイト終わったら近場にマックあんの知ってんな?」

沙希「…」コク

八幡「耳寄り情報あっから来いや、代金置いてくな」

雪乃「…」

結衣「ゆきのん…」

沙希「ありがとうございます」

335: 2015/12/09(水) 20:09:15.03 ID:ayfdrQ/DO
八幡「雪ノ下よぉ」

雪乃「何かしら?」

結衣「どしたのヒッキー?」

八幡「先生から聞いたけどよ、おめえは持たざる者になんやらかんやらっつう話だべ」

雪乃「私の義務だと思っているわ」

八幡「魚の捕り方を教えるっつうのぁ立派な理念だとは思うがよ、どうも綺麗過ぎると思うべ」

雪乃「なんですって?」キッ

結衣「ヒッキー?」


八幡「生まれ育ちバラバラで不平等な世の中で、てめえの生き様曲げねえと野垂れ氏ぬ奴の方が多いべ」


雪乃「何が言いたいの?」

八幡「さっきの川崎だって、おめえが振りかざした正論で路頭に迷いかねねえんだわ、正しい手段は罰を受けねえけどよ、その正しい手段が人様の生活を奪っちまうかも知れねえ事まで考えてやんのが俺らの部活の正しい手段じゃねえか?」


雪乃「不正を見逃せというの?」

336: 2015/12/09(水) 20:25:49.87 ID:ayfdrQ/DO
八幡「不正ってのぁ必要以上に人様を食い物にするクズの所業の事だと思ってんだ」


結衣「必要以上?ヒッキー的には川崎さんのあれは不正じゃないと思ってるってこと?」


八幡「川崎はあの店を食い物にして、あの店は川崎の労働力を食い物にしてんのがそんなに悪りいたぁ思えねえんだよ俺ぁ」


雪乃「あなたもバイク欲しさに今の川崎さんと同じことを同じ店でしていたからでしょう?」


八幡「そうかもな、おめえから見りゃ嫌な見逃せねぇ事件かもしれねえな」

雪乃「その通りよ、だから私は」


八幡「人様を誰よりも真っ当なやり方で生活を奪うんだな?」

雪乃「…」

結衣「…」

八幡「正論だけで人は助からねえんだよ、背負っちまうもんが違げぇんだよ、そん中で目をつぶってやるだけで助かる人様がいんならそうしてやる方がはるかにマシじゃねえのか?」

337: 2015/12/09(水) 20:31:45.65 ID:ayfdrQ/DO
結衣「でも…」

雪乃「…」

八幡「一回考えてみてくれや、世のため人のためを口にしたんなら唾は飲ませねえぞ」

結衣「…」

雪乃「…」

349: 2015/12/10(木) 18:36:00.32 ID:NHIU4guDO
八幡「悪りい、熱くなっちまって」

結衣「ううん、あたしは大事な事だって思った」
雪乃「綺麗事では生きていけない人がいるのね、私が思っているよりも遥かに」


八幡「理想の反対が現実なワケだしよ、現実とカチ合いながら理想を追うしかねえべ」


結衣「理想かあ、言われてみるとあんまり考えたことないかも」


雪乃「私はよく考えるわ」

八幡「おめえら足して二で割りゃ良い塩梅じゃねえのか?」

結衣「いいねそれ!」

雪乃「私は遠慮したいのだけれど…」


八幡「お、来やがったな」

350: 2015/12/10(木) 18:43:43.45 ID:NHIU4guDO
小町「どもども」

大志「どうもすみませんこんな早くに」

結衣「早くというか遅くというか…」

八幡「間違いなく徹夜明けだべ」

雪乃「依頼主がきちんと見届けに来るのは感心したわ」

小町「そりゃ来ますよ!」

結衣「えらいえらい」

351: 2015/12/10(木) 19:07:21.99 ID:NHIU4guDO
沙希「大志、あんた…」

八幡「俺が洗いざらいおめえの身の上話をしてやった、身内心配させたケジメ代わりによ」

大志「なにも朝まで働かなくても」


沙希「姉弟揃って進学したら家に負担が掛かるでしょ」

大志「だからってそんな…」

小町「お兄ちゃんの話になるんですけどね、高校に入る前は毎日毎日喧嘩してボロボロになって帰って来てたんです」


雪乃「…」

結衣「小町ちゃん…」

小町「相手の血なのかお兄ちゃんの血なのか分からないくらい真っ赤になって帰ってくるたびに泣きそうでした」


八幡「…」


小町「事が落ち着いてきて、お兄ちゃんが喧嘩王なんて呼ばれ出してお兄ちゃんに絡んでくる人がいなくなるまでずっと辛かったです」


沙希「あんた、そんな物騒なことしてたんだ…」
小町「兄妹でも姉弟でも、家族が一人でそんな抱え込むようなマネをされたら他の家族だって辛いんです、お兄ちゃんが一歩間違ったら殺される状況なんて嫌でした」


雪乃「…」

八幡「俺ぁ川崎にゃ強く言えねえからよ、限りなく当事者に近けえ意見を聞かせたくてよ」

沙希「ごめん、大志」

大志「姉ちゃん…」

八幡「耳寄り情報を話す約束だったべ、スカラシップっつうナイスな制度があってよ」

352: 2015/12/10(木) 19:23:43.56 ID:NHIU4guDO
八幡「これであいつもそこまで根詰めることもねえだろ」


小町「お兄ちゃんもガラ悪いのを何とかできればなぁ」


八幡「あぁ!?おめえにゃこの哀川翔さんスタイルの良さが分かんねえのか!?」


小町「分かんないよ!小町ヤンキーじゃないもん!」


八幡「っかぁー、漢の中の漢に憧れるこの気持ちが分かんねえのかよ」


小町「小町は哀川翔よりも反町隆史の方が好きだもん」

おしまい

449: 2015/12/22(火) 19:51:05.36 ID:ZTT4uclDO
おわりだぜ!あばよ!

445: 2015/12/21(月) 20:47:18.13 ID:bjUbqZDto
乙!良い夢見ろよコラァ!

458: 2015/12/22(火) 21:20:55.52 ID:FLiEeOK6o
乙です

引用: 元ヤン八幡「夜露死苦ぅ!」雪乃「!?」