618:◆m1/9P3R/Ihfa 2013/08/19(月) 18:28:20.60 ID:E4hmGcOj0
番外編5

モバP「今日からここが俺の新居か」

都内某所

モバP「やっと新居が決まった。これで事務所暮らしともお別れだな」

頼子「いい…お部屋ですね、おめでとうございます」

モバP「すまんな、頼子、付きあわせて…美術館行く約束してたのに」

モバP「物件の下見、今日しかどうしても無理でさ」


モバP「終電が無くなった…」シリーズ



619: 2013/08/19(月) 18:28:50.72 ID:E4hmGcOj0
頼子「いいんです…、私が勝手に付いてきただけ…ですから」

モバP「いやぁ、その辺で時間潰すなり、美術館先に行っても良かったんだぞ」

頼子「何を見るかも…大切ですけど、誰と見るかも…大切なんです」

モバP「ああ、確かにそうだな」

頼子「ねぇ…Pさん…今日不動産屋さんから、私達どんな風に見えてたかな…」

モバP「……さ、さぁ、アイドルとプロデューサーじゃないかな、社長の紹介の会社だし」

頼子「……(嘘でも…こ、恋人同士って…)」ジト

620: 2013/08/19(月) 18:29:17.80 ID:E4hmGcOj0
モバP「ははは……」

頼子「……美術館着きましたよ」

モバP「あ、ここは…俺が頼子をスカウトした…」

頼子「ふふ……覚えてくれてたんですね」

モバP「忘れる訳ないよ…頼子は俺が初めてスカウトしたアイドルだから…」

頼子「…じゃあ、私がPさんの…は、初めての人…ですね」

モバP「うっ…そのとおりだが、もうちょっと言葉は選んでくれ」

621: 2013/08/19(月) 18:29:47.79 ID:E4hmGcOj0
頼子「あの時…ホントはとても驚いてたの…でも私自分を表現するの苦手で」

モバP「ああ…俺も最初は苦労したよ…」

頼子「もう…私が自分を表現出来る様になったのはP…さんのおかげだよ」

頼子「Pさんが…私を信じくれたから、私も自分を信じられるようになったの…」

モバP「ああ、頼子は俺の自慢のアイドルだよ」

頼子「本当……?皆に言ってるんじゃ…ないの?」

622: 2013/08/19(月) 18:30:16.10 ID:E4hmGcOj0
モバP「ははは、さ、さあ、行こう」

頼子「はいっ(Pさん…最寄り駅に行くまでにこの美術館必ず通るんですよ)」

頼子「(その度に…私の事、想ってくださいね……)」

モバP「頼子……?」

頼子「いえ、なんでもありません」ギュ

モバP「ん?(袖を掴んで……かわいいもんだな)」

623: 2013/08/19(月) 18:30:42.86 ID:E4hmGcOj0
・・・

数日後・Pの新居

モバP「今日からここが俺の新居か」

モバP「焼け出されたおかげで荷物が少ないのだけは楽だな」

モバP「身の回りのものはあるし…家電が届くまでのんびりするか」

624: 2013/08/19(月) 18:31:09.58 ID:E4hmGcOj0
・・・

まゆ「うふふ、Pさんお休みですかぁ…」

まゆ「Pさん、皆が事務所に押しかけている間、私が何もしてないと思いましたか?」

まゆ「おかげで、Pさんが借りそうな物件全てに盗聴器を仕掛けられました」

マキノ「実際に仕掛けたのは私ですが」

625: 2013/08/19(月) 18:31:40.23 ID:E4hmGcOj0
まゆ「うふふ、頼子さんが一緒に下見をしたのは想定外だったけど」

マキノ「私の話を聞く気は無いみたいね…まあ、情報に基づいた行動は論理的よ」

まゆ「これでPさんの事が何でもわかります」

まゆ「うふふ、Pさん、まゆはPさんの事ならなんでも知ってるんですよぉ」

マキノ「…まあ、これはこれで興味深いが」

626: 2013/08/19(月) 18:32:06.62 ID:E4hmGcOj0
・・・

モバP「う…、今何だか寒気がしたな……」

モバP「こういう時にはこれだ、晶葉からもらった……」

モバP「警備ロボット改ーーーーー」

モバP「一人でやるとバカみたいだな…」

627: 2013/08/19(月) 18:32:33.05 ID:E4hmGcOj0
モバP「晶葉が色々セキュリティ対策にくれたんだが…」

モバP「これだ、これだ、盗聴器発見モード…起動っと」

モバP「……こんなに出てきたか」

モバP「一体誰が……ま…いや、やめておこう」

モバP「これで、少しは落ち着いて生活できそうだな」

628: 2013/08/19(月) 18:33:02.05 ID:E4hmGcOj0
・・・

まゆ「え、ええええ、これじゃ、Pさんの事がわからない…」

マキノ「そんな…そう簡単に見つかるはずは…」

まゆ「これじゃ…ダメ、これじゃ…Pさんが……ああ」

マキノ「くっ、何という事なの、アイドルとは奥が深いな」

629: 2013/08/19(月) 18:33:31.98 ID:E4hmGcOj0
マキノ「それにしても…プロデューサーか…」

マキノ「幾人ものアイドルをここまで虜にする興味以上の対象だわ」

マキノ「さあ、まゆさん、他の部屋に仕掛けた盗聴器を回収に行くわよ」

まゆ「ああ、Pさん…、Pさん……」ズルズル

630: 2013/08/19(月) 18:34:14.79 ID:E4hmGcOj0
・・・

モバP「警備ロボット……改か」

モバP「晶葉を疑う訳じゃないが…」ゴソゴソ

モバP「……やっぱりか、マイクと通信機が……」

モバP「おい、晶葉聞こえているかー」

631: 2013/08/19(月) 18:34:42.84 ID:E4hmGcOj0
晶葉「な、何だ、P、一体どうしたというのだ」

モバP「晶葉、これは一体どういうことだ」

晶葉「ああ、このマイクの事か、ははは」

晶葉「これは、そ、そうだ、Pの防犯意識を試そうとしたんだ」

モバP「そうか…明日からトレーニングメニュー倍な」

晶葉「ああ、急に電波が…、すまないP、話は今度事務所で聞く」ブツ

632: 2013/08/19(月) 18:35:25.00 ID:E4hmGcOj0
モバP「切られたか……まったく晶葉のやつめ」

モバP「このマイク外しておくか…お、案外簡単に外れたな」

モバP「念のためにこの警備ロボ改も機能停止しておこう」

モバP「機能的には惜しいが…今度返すか」

モバP「さぁ、これで今度こそゆっくり出来るな」

633: 2013/08/19(月) 18:36:10.42 ID:E4hmGcOj0
・・・

晶葉の家

晶葉「ふ…Pもまだまだ甘いな」

晶葉「どうやら、君に協力を依頼した甲斐があったな、亜季」

亜季「お褒めに預かり光栄であります、先任アイドル殿」ビシ

634: 2013/08/19(月) 18:36:37.99 ID:E4hmGcOj0
晶葉「楽にしてくれていい、しかし君の作戦は見事だったな」

亜季「はい、あえて見破られる罠を仕掛け、本命への注意力をそらす」

亜季「基本中の基本ではありますが、有効な手段でもあります」

晶葉「ふむ、その進言を元に警備ロボに盗聴器回収機能に加えて設置機能も備えさせた」

晶葉「ふふ、元から盗聴器があった位置に新たな盗聴器が仕掛けられたぞ」

635: 2013/08/19(月) 18:37:16.04 ID:E4hmGcOj0
亜季「情報戦は現代戦の基本であります」

亜季「恐らく設置はマキノ殿でしょうが、その行為が我らを助けたであります」

晶葉「すまないな、頼子…あの時は頼子の気持ちを知っていたから譲ったが…」

晶葉「こればかりは私も譲れないんだ…そして私の勝ちだな」

636: 2013/08/19(月) 18:37:45.61 ID:E4hmGcOj0
・・・

留美のマンション

留美「ふふふ、古澤さんもまだまだ甘いわね」

留美「単純接触効果って知ってるかしら」

留美「あなた達がちょっかいを出している間に…」

留美「私はPさんのお向かいのマンションに部屋を借りたわ」

637: 2013/08/19(月) 18:38:25.99 ID:E4hmGcOj0
留美「伊達に私も料理の勉強をしてないの」

留美「胃袋をつかもうとするのはいい考えだけど…ふふふ」

留美「この勝負、私の勝ちね…婚姻届はどの箱だったかしら」

里奈「るーみん、そろそろご飯にしよ!」

留美「きゃぁ、い、いつから聞いてたの」

638: 2013/08/19(月) 18:39:02.98 ID:E4hmGcOj0
里奈「いつからって、最初から聞いてたよ!」

留美「ッッッッ」

里奈「るーみん、よりりんと何か勝負してるのぉ」

留美「い、いえ、何でもないわ(よりりん…るーみんとはお相子ね)」

拓海「おい、里奈、留美の姉御に迷惑かけてんじゃねえぞ」

留美「そうじゃないの、向井さん…ごめんなさい、引っ越し手伝ってもらって」

639: 2013/08/19(月) 18:39:42.08 ID:E4hmGcOj0
留美「特上寿司を取ってあるから、そろそろお昼にしましょ」

里奈「るーみん、マジヤバ」

拓海「引っ越し手伝う代わりに昼って話だったけど、いいのかよ」

留美「ふふふ、これは前祝いよ、ふふふ」

拓海「お、おう(何か怖えな、やっぱ留美の姉御は半端ねぇな)」

640: 2013/08/19(月) 18:40:14.38 ID:E4hmGcOj0
・・・

モバP「ふう…家電のセットは大体終わったし、お隣さんに挨拶しに行くかな」

モバP「どんな人だろうな…、綺麗ない人だといいなぁ」ピンポーン

??「はーい、お待たせしました」

モバP「ええええッッ、ちひろさん」

641: 2013/08/19(月) 18:40:53.62 ID:E4hmGcOj0
ちひろ「はい、あ、そんなに大きな声は近所迷惑ですよ、入ってください」

モバP「は、はい、失礼します…」

ちひろ「どうしたんですか?そんな所に立ってないでどうぞ」

モバP「ええ、でも女性の部屋に上がるなんて…」

ちひろ「一体、どの口が言ってるんですか?」

モバP「いいっ?」

642: 2013/08/19(月) 18:41:27.95 ID:E4hmGcOj0
ちひろ「よくアイドルの娘達の部屋に泊まってるって知ってるんですよ」

モバP「いや、それは…その……」

ちひろ「モチベーションの維持のためにデートくらいはいいですけど」

ちひろ「スキャンダルは本当に困ります」

モバP「はい…わかっています」

643: 2013/08/19(月) 18:42:00.29 ID:E4hmGcOj0
ちひろ「まあ、アイドルの娘達側にも問題あるのはわかってます」

モバP「すみません(…必ずしもそうとは言い切れない事もあるんですが……)」

ちひろ「本当に気をつけてくださいよ」

モバP「はい」

644: 2013/08/19(月) 18:42:27.38 ID:E4hmGcOj0
モバP「で、ちひろさんはどうしてここに」

ちひろ「社長から紹介された不動産屋さんですよね、そういう事ですよ」

ちひろ「ちゃんと頼子ちゃんと同じマンションは紹介しないようにお願いしましたから」

モバP「ははは、助かります」

ちひろ「本当ですかぁ?」

645: 2013/08/19(月) 18:43:17.41 ID:E4hmGcOj0
モバP「本当ですよ、俺の仕事は皆をトップアイドルにすることです」

ちひろ「はい、そうしてあげてください」

ちひろ「あ、晩ご飯食べて行きません?」

モバP「え、それは悪いですよ…」

ちひろ「引っ越ししたてで色んなものがないですよね、遠慮しないでください」

モバP「じゃ、じゃあよろしくお願いします(ちひろさんの手料理かぁ)」

646: 2013/08/19(月) 18:43:48.43 ID:E4hmGcOj0
ちひろ「アイドルの娘達には負けませんよ、ちょっと待っててくださいね」

モバP「(そう言えばちひろさんの私服初めてだな…家の中でもしっかりしてるんだ)」

モバP「(普段と違って…何かこう…ぐっと来るものがあるな)」

モバP「(これからちひろさんとお隣さんか…はは、楽しくなりそうだな)」

ちひろ「(ねぇ、Pさん、下見した物件…ここだけ妙に良かったって思いません?)」

ちひろ「(その理由…その内気づいてくれるかなぁ?)」

647: 2013/08/19(月) 18:44:42.54 ID:E4hmGcOj0
ちひろ「あ…、隣の部屋から妙な電波が出てる…」

ちひろ「盗聴器くらい見逃してもいいけど…

ちひろ「私のプライバシーまで、知られかねないのはちょっとね」

ちひろ「ということで、妨害電波オーン」ポチ

ちひろ「まったく、アイドルの娘達も困ったものだわ」

ちひろ「誰にも私の邪魔はさせませんよ、なんーんて」テヘペロ

おしまい

648: 2013/08/19(月) 18:45:38.14 ID:E4hmGcOj0
これでPの新居編終了です
次回からは普段どおりの話に戻りますが
副業の休暇が終わるので、投下ペースは元に戻ります
初回は以前にリクいただいたのあさんで行きます
またリクいただけると嬉しいです
あ、ドリフは…音葉さんがあまりにも出なくて…ははは

引用: モバP「終電が無くなった…」