687:◆m1/9P3R/Ihfa 2013/08/27(火) 00:41:45.61 ID:lTb4/q1E0
モバP「終電が無くなった…」

ケース13・橘ありすの場合

数ヶ月前

ありす「……」ムス

モバP「ちひろさん…橘どうしたんですか?あんなにむくれて」

ちひろ「それが…うちの事務所って下の名前で呼ぶ人が多いじゃないですか」


モバP「終電が無くなった…」シリーズ



688: 2013/08/27(火) 00:42:14.58 ID:lTb4/q1E0
ちひろ「それで、つい『ありすちゃん』って何人かが呼んでしまって」

モバP「ああ……それは…でもこのままじゃ仕事にならないな」

ちひろ「ですよね…」

モバP「ちょっと、話してきます」

ちひろ「よろしくお願いします」

689: 2013/08/27(火) 00:42:47.57 ID:lTb4/q1E0
・・・

モバP「お疲れ様、橘」

ありす「あ、プロデューサー、お疲れ様です」

モバP「調子はどうだ、橘」

ありす「……べつに問題ありません」

モバP「そうか、それならいいんだ」

690: 2013/08/27(火) 00:43:26.62 ID:lTb4/q1E0
ありす「……プロデューサーは私を名前で呼ばないんですか」

モバP「(自分からこの話をするって…よっぽど嫌なのか)」

モバP「嫌だって言ってる事をわざわざしないよ」

モバP「でも、少し残念ではあるかな」

ありす「残念?…どうしてですか?」

691: 2013/08/27(火) 00:44:02.14 ID:lTb4/q1E0
モバP「橘が自分の名前を好きじゃないのは知ってるけどな」

モバP「俺は名前って最初に貰える贈り物だって思うんだ」

ありす「…はい、でも…、私は……」

モバP「名前は色んな願いを込めてつけるんだ」

モバP「俺が自分の名前について両親に聞いたら、生まれた時の事色々教えてくれたよ」

ありす「……」

692: 2013/08/27(火) 00:44:33.81 ID:lTb4/q1E0
モバP「一度橘もご両親と話してみたらどうだ」

ありす「両親に…ですか」

モバP「一人じゃ聞きにくいか?」

ありす「ひ、一人で大丈夫ですっ」

モバP「うん、きっと素敵な願いが込められているよ」

693: 2013/08/27(火) 00:45:05.84 ID:lTb4/q1E0
モバP「それに俺はありすって好きだぞ、覚えてもらいやすそうだしさ、ははは」

ありす「それってプロデュースの都合じゃないんですか」

モバP「何言ってるんだ、それだけのはずないだろう、あはは」

ありす「…ふぅ、わかりました。両親と話してみます」

ありす「その…ありがとうございました、プロデューサー」カァ

694: 2013/08/27(火) 00:45:54.72 ID:lTb4/q1E0
・・・

都内某所

モバP「思えば、ありすとも色々あったなぁ…」

モバP「あの後、名前で呼んでくれって言った時の表情はかわいかったな」

モバP「ああ、過去を想っても過ぎ去った時間は帰ってこないか」

モバP「また終電が無くなってしまった…」

695: 2013/08/27(火) 00:46:38.83 ID:lTb4/q1E0
モバP「現実逃避はよそう…ああ、そう言えば女子寮の近くか」

モバP「俺がプロデューサーじゃなくてプロデュンヌなら寮に泊まれるんだけどな…」

モバP「そんな訳にも行かないから歩くか」

モバP「…ん、あれは……ありすか?」

ありす「プロデューサー、お疲れ様です。こんな所で何をしてるんですか」

モバP「何をしてるんですか、はこっちの台詞だ、ありす」

696: 2013/08/27(火) 00:47:05.43 ID:lTb4/q1E0
モバP「もう寝てないといけない時間だろ」

ありす「はい…、その…頼子さんから借りたミステリーが面白くて」

モバP「ああ、ありすはミステリーよく読むんだったな」

モバP「頼子が読むようなので大丈夫か」

ありす「子供扱いしないでください」

ありす「…頼子さんが私くらいの歳に読んでたのを貸してもらいました」

697: 2013/08/27(火) 00:47:32.90 ID:lTb4/q1E0
モバP「へぇ…(割りと背伸びしたがりだと思ってたけど、意外だな)」

ありす「どうしたんですか、にやにやして」

モバP「いや、ありすも事務所の仲間と上手くやってるなって」

ありす「私もそのくらいは…出来ますよ」

ありす「それでのどが渇いて、飲み物買い来たんです」

モバP「女子寮にも自販機あるよな」

698: 2013/08/27(火) 00:48:04.71 ID:lTb4/q1E0
ありす「好きなジュースはそこの自販機にしかないんです」

モバP「ああ、あそこのか、仕方ないな、よし、俺が出すよ」

ありす「え、悪いです、そんな…」

モバP「俺も暑くて、ちょうど飲みたかったんだよ」

モバP「それに仕事頑張ってるからな、ご褒美だ」

ありす「ご褒美ですか、じゃあ(えへへ、プロデューサーからのプレゼント…)」

699: 2013/08/27(火) 00:48:41.82 ID:lTb4/q1E0
・・・

シンデレラプロ・女子寮前

モバP「着いたな…って、あれは聖來か?」

ありす「ひっ」サッ

モバP「どうしたんだ、ありす」

ありす「いえ…きっと、私怒られます…」

700: 2013/08/27(火) 00:49:16.07 ID:lTb4/q1E0
モバP「それはそうだろうな(聖來もすっかり寮のお姉さんだな)」

ありす「その…Pさん……」ウル

モバP「…わかったよ、ちょっとファミレスででも時間潰して帰ろう」

モバP「(昔の事思い出したせいだな、甘くしてしまう]」

モバP「電話で俺からも離すから、ちゃんと謝るんだぞ」

ありす「あ、ありがとうございます、Pさん」


701: 2013/08/27(火) 00:49:47.43 ID:lTb4/q1E0
・・・

某ファミレス

モバP「じゃあ、聖來に電話するからな」

ありす「はい…」

モバP「…ああ、聖來か、俺だけど」

聖來「Pさん、どうしよう、ありすちゃんが出かけたっきり戻ってこないの」

モバP「ありすなら俺と一緒だから安心してくれ」

702: 2013/08/27(火) 00:50:23.66 ID:lTb4/q1E0
聖來「本当ですか?よかった…」

モバP「ああ、今変わるけど、優しくしてやれよ」

モバP「ほら、ありす、ちゃんと謝るんだぞ」

ありす「はい…もしもし、聖來さん」

聖來「ありすちゃん、心配したんだからね、ばか」

ありす「はい…ごめんなさい」

聖來「ううん、いいの…」

703: 2013/08/27(火) 00:50:52.70 ID:lTb4/q1E0
・・・

モバP「な、大丈夫だったろ。今度からちゃんと誰かに着いてきてもらうんだぞ」

モバP「あ、いや、その前にこんな時間まで起きてるんじゃないぞ」

ありす「はい……ふぁ」

モバP「だいぶ眠そうだな、少し休んだら帰ろうか」

モバP「ドリンクバーで何か取ってくるよ」

704: 2013/08/27(火) 00:51:18.60 ID:lTb4/q1E0
・・・

モバP「お待たせ、ありす…って寝たのか」

ありす「……」スヤスヤ

モバP「寝顔かわいいな」ナデ

モバP「周りからどういう風に見えるんだろうな」

モバP「そ、そうだ、家出した子と学校の担任」

705: 2013/08/27(火) 00:51:50.74 ID:lTb4/q1E0
モバP「我ながら名案だな、何か聞かれたらこれでいこう」

モバP「…しかし、俺も少し眠いな……ふぁ」

モバP「少しだけ…いや、いかんいか……」ドサ

ありす「ううん…プロデューサー…、重いです」

ありす「プロデューサー、寝てる…じゃあ、くっついてもいいですよね、えへへ」ギュ

706: 2013/08/27(火) 00:52:20.01 ID:lTb4/q1E0
・・・

この後、Pが起きるのは1時間後で、女子寮に戻るのは遅れに遅れる

Pは聖來とちひろに怒られ、他のアイドルには白い目で見られるのでした

おしまい

707: 2013/08/27(火) 00:54:34.47 ID:lTb4/q1E0
ありす編は以上です
実は日曜の夜にできていたけど
またまた寝落ちしたのは内緒
頼子さんとありすはありすが論破されて涙目になる展開より
頼子さんがいいお姉さん的ポジになって仲がいいといいなって

次誰で行くかはまだ未定です

引用: モバP「終電が無くなった…」