1: 2016/01/16(土) 15:40:27.70 ID:/cy6a82O.net
真姫「メニュー決まった?」

海未「はい。絵里は?」

絵里「ちょっと待ってね」

真姫「私ももう決めてるんだけど。早くしてよ」

絵里「えーと、うーん」

真姫「はあ……意外と優柔不断」

絵里「ち、ちがうちがう、えと……そう。このメニューには暗号が隠されているの」

2: 2016/01/16(土) 15:42:30.47 ID:/cy6a82O.net
真姫「は?何言って」

海未「まさか……『やつら』の手がここにまで?」

絵里「ええ……『ある手順』を踏まないと『得られない』みたい」

真姫「は?」

海未「なるほど流石絵里。私もやり方を変えましょう。真姫、『召喚の魔導書』を」

真姫「は?」

絵里「『サモン・スペルブック』のことよ」

真姫「ああ…………どれ?」

3: 2016/01/16(土) 15:43:20.15 ID:/cy6a82O.net
絵里「これだからボンボンのお嬢様は……その手に持ってるもののことよ」

真姫「ああメニューね、はい……これって私の無知なの?」

海未「しかし絵里、もしやすでに私たちは監視されているのでは?」

絵里「その可能性はあるわね。これより先は互いを『ネーム』で呼び合いましょう」

海未「賢明ですね。ではこれよりそれぞれを『未』『里』『姫』と」

絵里「『ひつじ』『さと』『ひめ』ね」

海未「里、それはそうと暗号は解けましたか」

4: 2016/01/16(土) 15:44:08.02 ID:/cy6a82O.net
絵里「ええ。コードはブレイクした。私はディアボロ・ラ・ボーナとバイタル・スムージーと……」

海未「私は炎魚の雷神揚げと……あ、『無限循環路』は使用しますか?」

絵里「な……アレを使うの!?」

海未「私は使いますよ?」

絵里「いいでしょう……ふふ、面白くなってきたわ」

真姫「なにそれ」

絵里「無限循環路。別名『エターナル・スプリング』。使用すればそのターン『サースティ・キル』をループできるわ」

海未「つまり渇きを際限なく満たすことができます」

真姫「ああ……なんのこと言ってるかやっとわかった。お願いするわ」

絵里「では『三つの盃(トレス・グラス)』ね。オーダー開始よ」

5: 2016/01/16(土) 15:44:44.90 ID:/cy6a82O.net
海未「『魔笛』を鳴らします」

真姫「だんだんわかってきたわ。呼び鈴ね」

ピンポーン……

使者「ご注文お伺いします」

絵里「すみませんドリンクバー3つ」

真姫「そこは普通か!」



今宵も少女の宴が開かれる。血は銀版に、肉は簪に、唇は??落陽の道に。

8: 2016/01/16(土) 16:01:12.89 ID:/cy6a82O.net
使者「以上でお揃いでしょうか」

真姫「はい。どうもありがとう」

絵里「ずいぶん早かったわね。平日の昼(リトル・エル=ニーニョ)だから空いているのかしら」

海未「ああ……こちらの世界ではまだそれほど時は経っていないのですか……」

絵里「えっ……今なんて」

海未「なんでもありません。……今は一時の休息に身をゆだねましょう」

絵里「まったく、あなたはいつもそうなんだから」.

9: 2016/01/16(土) 16:04:45.92 ID:/cy6a82O.net
海未「ふっ……そろそろ『儀』を始めましょうか」

絵里「右手に切り裂きの銀食器を。左手に串刺しの欲を」

海未「我が血となり肉となる供物に祝福あれ」

絵里「祝福あれ」

真姫「いただきます」

10: 2016/01/16(土) 16:06:13.98 ID:/cy6a82O.net
海未「美味」

絵里「賛美(ハラショー)」

真姫「へえ。結構おいしいじゃない」

絵里「未のリヴァイアサンフリットおいしそうね」

海未「ええ。恐らくこれは結界術式の中ではなく野生で育ったものでしょう」

絵里「一口ちょうだい?」

海未「対価は?」

絵里「私のファットドラゴン・ステーキを一切れ」

海未「契約成立です」

11: 2016/01/16(土) 16:07:22.14 ID:/cy6a82O.net
絵里「私のFDSを生贄にギアス・シェア発動!」

海未「血の盟約に従い我がパンとぶどう酒を汝の盃に」

絵里「賛美(ハラショー)」

海未「ふむ。不飛竜の地獄焼き、美味です」

真姫「黙って食べなさいよ」

15: 2016/01/16(土) 16:41:00.89 ID:/cy6a82O.net
絵里「黙って食べるなんてつまらないじゃない。文化の違いね。この世界ではそうなんだっけ」

海未「この世界のこの国の郷に入っては郷に従うという言葉をご存知ですか、里」

絵里「面白いジョークね。知るわけないじゃない」

真姫「いや知ってんでしょ、どういう設定なのよ」

海未「姫はなにを頼んだんでしたっけ」

絵里「姫のもおいしそうね」

真姫「あのねえ……」

海未「姫!」

絵里「姫!」

真姫「それ……恥ずかしいからやめて」

16: 2016/01/16(土) 16:42:08.52 ID:/cy6a82O.net
海未「姫のそれはなんですか?」

真姫「ああもう……エッグベネディクトよ」

海未「えっ……エッグ……?」

絵里「ベネディクト……!?」

真姫「なによ」

絵里「そのルビめっちゃかっこいい!和名は!?ねえ和名は!?」

海未「くぅー!センスでは真姫が頭一つ抜けてますか!これは意外な伏兵……」

絵里「『満たす黄金・強壮の白銀(エッグ・ベネディクト)』

海未「うわああああ!かっこいいいいいい!」

真姫「いや普通にそういう料理なんだけど」

17: 2016/01/16(土) 16:43:45.86 ID:/cy6a82O.net
絵里「真姫すげええええ!」

海未「私感動で涙が……真姫、私を弟子に……!」

真姫「あの、私『姫』だったんじゃ……?」

海未「姫!」

絵里「姫!」

真姫「なんで思い出させちゃったんだろう私……まあ悪い気はしないけど……」

海未「姫!この料理はなんと申すか!」

真姫「ビーフストロガノフよ」

海未「びっ……ビーフ……?」

絵里「ストロガノフ……!?」

18: 2016/01/16(土) 16:47:38.09 ID:/cy6a82O.net
真姫「いやそれは知ってんでしょ」

海未「かっこいいいいい!」

絵里「『因果破獣・限定満腹(ビーフストロガノフ)』

海未「んあああああああ!」

絵里「私も!私もこれ、ポークノストラダムスっていうの!」

真姫「豚肉の生姜焼きじゃない!」

21: 2016/01/16(土) 16:57:37.76 ID:/cy6a82O.net
海未「ずるいですよさっきまでファットドラゴンのステーキだったのに!」

絵里「じゃあじゃあ!姫、その飲み物は!?」

真姫「これはただの紅茶……」

海未「姫!」

絵里「姫!」

真姫「ぐっ……」

海未「姫様!」

絵里「姫様(プリンセス)!」

真姫「……『紅蓮泉水』」

23: 2016/01/16(土) 16:59:28.66 ID:/cy6a82O.net
海未「ぐれんせんすい!」

絵里「『アースブラッド・リキッド・マナ』ね!?」

真姫「えぇ……世にも珍しき『星の生き血』よぉ……」

絵里「とんでもねえ!」

海未「んあぁ!その発想はなかった!」

25: 2016/01/16(土) 17:00:36.48 ID:/cy6a82O.net
絵里「どうしてそんなセンスに溢れてるの!」

真姫「そりゃあ……私の名を言ってみなさい」

絵里「姫!」

海未「姫!」

真姫「そうよなぜなら私は『姫』だから!」



少女の宴は続く。これはあったかもしれない時の狭間の仮初めの平穏――

少女の戦いはまだ始まったばかりだ。

26: 2016/01/16(土) 17:01:25.12 ID:/cy6a82O.net
『幻想少女遊戯(ソルジャーゲーム)』 

一部完

36: 2016/01/16(土) 18:23:32.37 ID:/cy6a82O.net
絵里「ハロー。凛、真姫」

凛「おはよー!」

絵里「ねえ、『星空』ってさあ……」

凛「ん?」

絵里「偽名よね」

真姫「絢瀬もね」

凛「西木野もでしょ」

絵里「私は……実はおばあさまに偽装パスポートをつくってもらったときに手違いがあったのよ」

37: 2016/01/16(土) 18:25:06.49 ID:/cy6a82O.net
凛「えぇ!? 絵里ちゃんなにもの!?」

絵里「え……ちょっと、そこは凛も……」

真姫「また始まった……」

凛「『星空』は珍しいけど実在するんだよ」

絵里「まさか……!あの『天』の末裔だと言うの!?」

凛「てん? なに?」

絵里「いいえ……まだ本人が『宿命』に気が付いていない……?」

凛「絵里ちゃん?」

絵里「だとしたら、公に『星空』と名乗るのは危険かもしれない」

凛「危険!? え、え!?」

絵里「凛、芸名を考えましょう」

38: 2016/01/16(土) 18:25:44.74 ID:/cy6a82O.net
凛「げいめい!?」

絵里「カモフラージュとして私が代わりに『星空』を名乗るわ」

凛「やだよ! 星空ってかっこよくて気に入ってるのに!」

絵里「いいじゃない『星空』ちょうだい! 私も『星空』がいい!」

真姫「かっこいい苗字欲しいだけじゃない」

39: 2016/01/16(土) 18:28:21.08 ID:/cy6a82O.net
絵里「『星空絵里』!ほぉら私のほうが『星空』の名を使いこなせる」

凛「やだよあげないよ!」

絵里「『対価』として『絢瀬』あげるから!」

凛「いらない!」

絵里「よし、ギアス・シェア成立……なんだとぅ!?」

凛「『絢瀬』より『星空』のほうがかっこいいもん」

絵里「いいじゃない!先っちょだけ!『星』だけでいいから」

凛「どういうことだよう!」

絵里「『絢瀬絵里星(あやせえりぼし)』どう?」

凛「後ろにつけるの!?」

絵里「あなた今日から『空凛(そらりん)』ね」

凛「星かえして」

40: 2016/01/16(土) 18:32:28.36 ID:/cy6a82O.net
絵里「わかった! 星の代わりにもっとかっこいいの考えてあげる! そしたら星ちょうだい」

凛「やれるもんならやってみろい!」

絵里「『五十嵐』」

凛「いきなりめちゃくちゃかっこいいな」

絵里「でしょ?あなた今日から『五十嵐空凛(いがらしそらりん)』ね」

凛「そうなるともう『空』もいらないかな……」

41: 2016/01/16(土) 18:33:46.37 ID:/cy6a82O.net
真姫「あ、じゃあ私もらっていい?」

凛「いいよ」

絵里「待ってよ『空』も私にちょうだいったら」

凛「半分こだよ」

真姫「『真空姫(しんくうひめ)』とかどうかしら……?」

凛「うっわかっけええええええ!」

絵里「真空姫!」

凛「真空姫!」

真姫「ふふん」

42: 2016/01/16(土) 18:34:29.30 ID:/cy6a82O.net
凛「風使いか!凛も真空姫がいい!ちょうだい」

真姫「私西木野だけになっちゃうんだけど……」

絵里「わがまま言わないの!あなたは『五十嵐凛』でいいでしょ」

凛「じゃあ先っちょだけ! 『真空』だけちょうだい、代わりに『嵐』あげるから」

真姫「もう、しょうがないんだから……」

凛「やった!凛は『真空五十凛(しんくうごじゅうりん)』になった」

絵里「原型どこいった」

44: 2016/01/16(土) 18:35:04.05 ID:/cy6a82O.net
真姫「じゃあ私『嵐姫(らんひめ)』ね」

凛「かっけええええ!」

絵里「嵐姫!」

凛「嵐姫! 凛も嵐姫がいい!」

真姫「ループしてる!」




少女たちは名を奪い合う。名とは己であり、運命であり、証明である。

千年続く戦争。根源から湧き出るエターナル・スプリング。戦いは、終わらない――

51: 2016/01/16(土) 18:56:37.98 ID:/cy6a82O.net
真姫「一旦話を戻しましょう」

絵里「じゃあ私が『絵里星』になって凛が『空凛』になったあたりからもう一回ね」

凛「星かえして」

絵里「それで……そうよ姫が『空』ちょうだいとかいうからややこしくなったのよ」

真姫「真かえして」

絵里「とにかく私が星空に代わるかっこいいやつ考えれば解決よ」

真姫「なんで?」

凛「やれるもんならやってみろい!」

真姫「なんで?」

絵里「んー……きた!」

凛「ほい!」

絵里「いくわよ!『無限暗黒空凛(むげんあんこくぞらりん)』」

凛「やべえどうしようめちゃくちゃかっけえ」

52: 2016/01/16(土) 18:59:01.76 ID:/cy6a82O.net
絵里「でしょ?じゃあ星ちょうだい?」

凛「いいよいいよ!『無限暗黒空凛』……うわすごいすごくすごい……凛は最強だ……!誰にも負けない闇のパワーを手に入れた!」

絵里「最強かどうかは……わからないわよ」

凛「ありがとうこんな素敵な名前を考えていただきまして……」

絵里「いいってことよ」

無限暗黒空凛「『姫』と『絵里星』……か。フッ……覚えておこう。数奇な運命をたどる二人よ……」

絵里星「そうか……『姫』と『絵里星』をつなぐ『天の川』……凛、やはりあなたこそが『天』の末裔だったのね……」

凛「ゆくがいい。姫」

絵里「さあ参りましょう。姫」

姫「いい話風にまとめるな。あと真かえして」



千年戦争の終結。名の奪い合いは『天』の末裔『星空』が名を分かつことで幕を閉じた。

『無限暗黒空凛』『絢瀬絵里星』『姫』。少女は己の運命をまだ知らない――

53: 2016/01/16(土) 18:59:57.58 ID:/cy6a82O.net
『Hello,星空をよこせ』

二部完

74: 2016/01/16(土) 22:22:52.99 ID:/cy6a82O.net
穂乃果「暇だねえ」

にこ「暇ねえ」

凛「どうして凛たちファミレスで暇してるんだっけえ」

にこ「そりゃアレよ。暇だからファミレスいこうって」

凛「暇つぶしで暇してたら世話ないにゃあ」

にこ「暇ねえ」

凛「暇だねえ」

穂乃果「ねえ知ってる?」

にこ「知らない」

穂乃果「私たちネットじゃ『三バカ』って言われてるらしいよ」

にこ「やっぱ知ってる」

凛「凛は初耳だよ」

穂乃果「ひどいと思わない?」

凛「三バカかあ……にこちゃんと穂乃果さんと……あと誰?エリーピカ?」

にこ「お前だよ」

凛「ええ!? ひどいよ!」

75: 2016/01/16(土) 22:23:56.26 ID:/cy6a82O.net
にこ「ていうかエリーピカって誰よ……鼻水出たわ」

凛「あれ知らない?絵里星が派生してエリーピカになったんだよ」

にこ「え?私のとこではピカって呼んでたけど」

凛「え、もうさらに派生してるの?」

にこ「みたいね。ピカとかピカちゃんって。あ、そういえばまだ一部ではエリピカだったかも」

穂乃果「ピカちゃんてもう誰かわかんないじゃんピカちゃんて!」

にこ「ほんとにね」

穂乃果「うひょふほ!やめて!ピカち……いひひひ」

凛「ピカちでとまるんかい」

穂乃果「げほ、……っひー!」

にこ「穂乃果さん笑いすぎ。でもまあピカちほんとおもしろいわよね。あと園田。あの組み合わせは卑怯だわ」

凛「あの二人が姫のこと姫!ってあがめてるのほんとおもしろい」

76: 2016/01/16(土) 22:25:26.38 ID:/cy6a82O.net
にこ「いや無限暗黒空凛も同類だから」

凛「なんでかっこいいじゃん!」

にこ「ほら一緒よそういうところ」

穂乃果「姫はどうしてあがめられてるの?」

凛「さあ?」

にこ「花陽がうらやましがってたわよ、姫と無限なんちゃら二人に変なあだ名あるの」

凛「え? むしろ『かよちん』が先駆けだと思うんだけど」

にこ「なんですか『かよちん』って! 姫と無限暗黒空凛に対して『かよちん』て!プロローグに出てくる雑魚モンスターですか!?って言ってた」

凛「デデデーン かよちんAが現れたかよちんBが現れたかよちんCが現れた!」



人は誰しも冒険を求めている。求めているからこそ、それは唐突に起こる。

争いもまた然り。なればこそ、人は誰しも心のどこかで闘争を求めている――

77: 2016/01/16(土) 22:34:51.46 ID:/cy6a82O.net
穂乃果「穂乃果の攻撃!とう!」

かよちん「ぱなぱなー! 私は悪いかよちんじゃないよ!」

穂乃果「善悪を決めるのはお前じゃない! 穂乃果の攻撃!」

かよちん「ぱなぱなー!」

凛「かよちんのむねを倒した」

穂乃果「よぅし!」

にこ「むれな」

凛「かよちんが仲間になりたそうな目でみている!」

穂乃果「構わん薙ぎ払え!」

かよちん「ぱなあああああ」

78: 2016/01/16(土) 22:37:46.21 ID:/cy6a82O.net
穂乃果「ぴこーん!必殺技!」

にこ「ここファミレスだから……もうちょい静かにして」

凛「どごぅ!にこに25251ダメージ! 小悪魔にこを倒した!」

穂乃果「やった!」

にこ「ふはははは!効かないわ!」

穂乃果「えぇ!?」

凛「穂乃果さん!仲間を呼ぶんだ!」

にこ「ちょっとなんでメッセージバー穂乃果さんの味方してんのよ!」

穂乃果「こい!仲間!」

凛「穂乃果さんは無限暗黒空凛を召喚した!無限暗黒空凛の攻撃!にこに一億万ダメージ!」

にこ「頭悪い数字!」

79: 2016/01/16(土) 22:39:23.34 ID:/cy6a82O.net
凛「おねえアイドル矢澤二考を倒した!」

にこ「名前変わってる!」

凛「二考はおねえになる際名前の読み方を変えてにこと名乗っていたのだ」

にこ「どんだけー!」

穂乃果「まぼろしー!」

凛「デュクシ!」

穂乃果「ぐは!? 無限暗黒空凛……なぜ……」

凛「私がすべての黒幕だ」

穂乃果「なん……だと……」

80: 2016/01/16(土) 22:40:17.72 ID:/cy6a82O.net
凛「魔王無限暗黒空凛が現れた!」

穂乃果「仲間だと思っていたのに!」

凛「アイム ユア ファザー」

穂乃果「嘘だああああああああ!」

凛「ふはははは…………はあ」

穂乃果「はあ……やめよっか」

にこ「あー………アホすぎる恥ずかしすぎる」

82: 2016/01/16(土) 22:41:21.77 ID:/cy6a82O.net
凛「暇だねえ」

にこ「暇ねえ」

穂乃果「……ドリンクバーもう1ラウンドいく?」

凛「あ!じゃあさ、まぜまぜして飲んで何まぜたかあてっこしよー」

穂乃果「おっ楽しそう」

にこ「じゃあ外した人ジュースおごりね!」

穂乃果「ここドリンクバーだよ!」

凛「ぷっ!いいねえ」

83: 2016/01/16(土) 22:42:27.72 ID:/cy6a82O.net
にこ「あら、噂をすればあそこにいるのって姫と園田じゃない?」

凛「ほんとだちょっかい出しに行く?」

穂乃果「あとであとで!はやくまぜまぜジュースあてゲームやろ!」

凛「穂乃果さんめっちゃノリノリ」



しかしまた、平穏が唐突に訪れるのも真実である。

これは少女の経験した唐突な冒険、戦い、そして平和の記録――

84: 2016/01/16(土) 22:43:18.41 ID:/cy6a82O.net
海未「……どうしたんですか、姫」

真姫「ねえ、あそこにいるのことりと希じゃない?」

海未「え、どこですか」

真姫「なんだか深刻そうな表情だけど……何を話しているのかしら」



ことり「6235回目の今日、目覚めたら何かが違った。目覚めた……いや違うあれは『覚醒(ゲートドライブ)だ。ゲートドライブした私……『ことりと呼ばれるもの』は『息吹』をみたあれはただの息吹ではない。『魔なる息吹』」

希「魔なる息吹……まさかエビルヴァンか」

ことり「珍しく意見があったな。私……『ことりと呼ばれるもの』もそう感じた。あれは『魔なる息吹(エビルヴァン)』だ。私はゲートドライブ中にエビルヴァンがオラクルのフォーカシーを襲うのを見た」

85: 2016/01/16(土) 22:44:24.56 ID:/cy6a82O.net
希「なんやて!?」

ことり「落ち着け、正確にはオラクルのフォーカシーのアグリーグラビティ・シールドにかすっただけだ」

希「なんや脅かすなや……いや待てよそれはまさか……」

ことり「そう。エビルヴァンがアグリーグラビティ・シールドに触れると『外殻』がフローして『核』があらわになる」

希「まさか……『見た』のか……?」

ことり「ああ……奇妙なめぐり合わせだ。まさかエビルヴァンに感謝する今日がくるなんてな」

希「『ことりと呼ばれるもの』!きさま……!」

ことり「そう興奮するな『オラクル』」

希「フォトン・メモライザーは起動したんだろうな?」

ことり「おいおい勘弁してくれ。『ゲートドライブ』中だったと言っただろう。だがまあ……この目にはしっかりやきつけたさ」

希「『ことりと呼ばれるもの』ェ……!」

86: 2016/01/16(土) 22:45:11.81 ID:/cy6a82O.net
ことり「ここでやり合う気か? いいだろう相手になるぞ』

希「いや……ウチと『ことりと呼ばれるもの』がぶつかればモダン・アルスターが動き出す」

ことり「なんだ思ったより冷静じゃないか」

希「覚えとき……次はエビルヴァンが『ことりと呼ばれるもの』のボランチを破壊するように呪いをかけた」

ことり「ふん……」



『飢えしものども』の集う『ファミリア・カーストレス』通称『ファミレス』。少女は吹き荒れる無風の中言葉を交わし――交わし終わり――穢れなき砂塵に消える。

天秤は傾いた。せめてヴァルキリーの目覚めが遠くないことを祈る。

87: 2016/01/16(土) 22:47:33.57 ID:/cy6a82O.net
真姫「……何言ってんのコイツら」

海未「ことりと呼ばれるものは今朝強風に吹かれる穂乃果さん……のスカートを寝ぼけ眼で目撃したそうです。そして……パンツが見えたらしいです。
希(オラクル)は写真に収めたのかと問い、ことりがそんな暇はなかったと答えると怒って次はことりと呼ばれるもののとさかに強風が直撃する呪いをかけて去っていきました」

真姫「なんでわかるの!? ていうかあれだけかっこつけて話してた内容男子中学生レベル!?」

88: 2016/01/16(土) 22:48:22.15 ID:/cy6a82O.net
『妄想少女世界(ラブレスワールド)』



三部完

92: 2016/01/16(土) 23:04:32.29 ID:/cy6a82O.net
最終決戦



キラ「よくぞE-LENAマーク3とあんじゅ(黒幕)を倒しここまでたどり着いたな……」

ピカーチカ「これが……最後の戦いなのね」

キラ「あなたでは私には勝てない。わかっているでしょう?」

93: 2016/01/16(土) 23:05:37.36 ID:/cy6a82O.net
ピカーチカ「ええ……だからこっちは二人係でやらせてもらうわよ……!」

無限暗黒空凛「いくにゃ」

姫「待って二人じゃない!私も戦う!」

ピカーチカ「姫!」

無限暗黒空凛「姫!」

姫「三人で勝ちましょう!」

キラ「FUHAHA!いいわよ何人でもかかってきなさい」

94: 2016/01/16(土) 23:06:18.55 ID:/cy6a82O.net
希(オラクル)「じゃあ四人や。ウチを入れて」

ピカーチカ「オラクル!?」

ことりと呼ばれるもの「おっと、お前らばっかにいいかっこさせるかよ」

無限暗黒空凛「ことりと呼ばれるものまで……」

矢澤二考「おっとNIKKOを忘れてもらっちゃ困る。どんだけー」

穂乃果さん「ったく、嫌な予感がしてきてみれば……」

園田「たまたま近くを通りかかったら、私は仲間はずれですか?」

かよちんA「助けにきたよ!私だって……みんなのちからに……!」

かよちんB「勘違いするなよ……貴様を倒すのはこの私だ」

かよちんC「まさかもう諦めたわけじゃねえよな?」

アルパカ「お前ら全員下がってろ。オレ一人で十分だ」

理事長「ふふ……久しぶりに本気を出してもいいのかしら」

ヒ・フ・ミ「私たちを倒したやつが情けねえ面してんじゃねえよ」

96: 2016/01/16(土) 23:07:39.55 ID:/cy6a82O.net
姫「み……みんな……!」

ピカーチカ「みんな、あなたのためにきてくれたのよ……!」

『姫っ!!!』

姫「よし……いくわよみんなっ! キラツバサ覚悟はいいか!」

キラ「ちょっと待ってね!!!!!」




98: 2016/01/16(土) 23:52:42.37 ID:FlVCB9Si.net
おつ

99: 2016/01/17(日) 00:22:27.96 ID:XxAHQ5g+.net
胃薬希を思い出せるSS

100: 2016/01/17(日) 00:26:36.86 ID:TcCG95J3.net
打ち切り乙

108: 2016/01/19(火) 00:48:48.63 ID:/IZR4bEH.net
胃薬希のSSの人かな?すごく文体が似てる
もしそうだとしたら新作読めて嬉しいです

引用: 海未「魔笛鳴りし時使者は問う」絵里「汝、何を所望なるや?」真姫「ファミレスね」