1: 2012/09/30(日) 11:56:34 ID:KFgDtUpg
男「先輩ー、もう今日は泊まりですかねー」
先輩「は?私は事務所に泊まり、絶対に嫌ですけど?」
男「でも、今の案件、まだ時間かかるんでしょー?」
先輩「私の作業分は終わるわよ。終わらせる!」
男「そりゃ、終わらせてくれないと、明日の朝困った事になりますけどー」
先輩「なるべく早く終わらせてそっちに回すから」
先輩「おとなしく待ってて!」
先輩「は?私は事務所に泊まり、絶対に嫌ですけど?」
男「でも、今の案件、まだ時間かかるんでしょー?」
先輩「私の作業分は終わるわよ。終わらせる!」
男「そりゃ、終わらせてくれないと、明日の朝困った事になりますけどー」
先輩「なるべく早く終わらせてそっちに回すから」
先輩「おとなしく待ってて!」
2: 2012/09/30(日) 11:57:03 ID:KFgDtUpg
先輩「それともあんたがやる?」
男「それはDTPオペレーターである俺を馬鹿にしてるんですかー?」
先輩「しょうがないでしょ、そういう職業なんだから」
先輩「悔しかったらデザイナーになってみれば?」
男「それは、センスのない俺への嫌味ですねー」
男「それに俺は、オペレーターである事に、一応誇りを持ってますからねー」
先輩「誇りで飯が食えれば苦労しなわよ」
男「それはDTPオペレーターである俺を馬鹿にしてるんですかー?」
先輩「しょうがないでしょ、そういう職業なんだから」
先輩「悔しかったらデザイナーになってみれば?」
男「それは、センスのない俺への嫌味ですねー」
男「それに俺は、オペレーターである事に、一応誇りを持ってますからねー」
先輩「誇りで飯が食えれば苦労しなわよ」
3: 2012/09/30(日) 11:57:46 ID:KFgDtUpg
男「だから、迅速に作業出来る様に、知識を詰め込んでるんじゃないですかー」
男「そっちの仕事が上がってからが、こっちの仕事なんだからー」
男「早くしてくださいよー」
先輩「うっさい!」
男「何キレてるんすかー」
先輩「あんたのその、だらーっとしたしゃべり方によ!」
男「まぁ、これは昔からなんでー」
男「そっちの仕事が上がってからが、こっちの仕事なんだからー」
男「早くしてくださいよー」
先輩「うっさい!」
男「何キレてるんすかー」
先輩「あんたのその、だらーっとしたしゃべり方によ!」
男「まぁ、これは昔からなんでー」
4: 2012/09/30(日) 11:58:20 ID:KFgDtUpg
先輩「知ってるけど、忙しい時に聞かされると、イラっとする!」
男「俺、手持ち無沙汰なんですよー」
先輩「あんた、そうやって話しかけて、作業妨害して」
先輩「私を家に帰さないつもり?」
男「ははは。ご冗談を」
男「俺は深夜作業大好きですからねー」
男「しかも1人で、何の音もなく真っ暗な中」
男「1人でペチペチとキーボードを打つのが好きなんですよー」
男「だから、先輩、とっとと帰って下さいよ、自宅に」
男「俺、手持ち無沙汰なんですよー」
先輩「あんた、そうやって話しかけて、作業妨害して」
先輩「私を家に帰さないつもり?」
男「ははは。ご冗談を」
男「俺は深夜作業大好きですからねー」
男「しかも1人で、何の音もなく真っ暗な中」
男「1人でペチペチとキーボードを打つのが好きなんですよー」
男「だから、先輩、とっとと帰って下さいよ、自宅に」
5: 2012/09/30(日) 11:58:52 ID:KFgDtUpg
先輩「…そんなに暇ならさ」
男「あいー」
先輩「次回のプレゼンに使う資料の文字打ちしてよ」
男「そんなのあるなら、もっと早く言ってくださいよー」
先輩「本当なら来週からの作業で十分間に合うんだけど」
先輩「文字打ちでもしてれば、黙るんでしょ?」
男「そりゃあもうー」
男「あいー」
先輩「次回のプレゼンに使う資料の文字打ちしてよ」
男「そんなのあるなら、もっと早く言ってくださいよー」
先輩「本当なら来週からの作業で十分間に合うんだけど」
先輩「文字打ちでもしてれば、黙るんでしょ?」
男「そりゃあもうー」
6: 2012/09/30(日) 11:59:34 ID:KFgDtUpg
先輩「んじゃ、はいこれ」
ドサッ
男「なんすか、この資料」
男「分厚いー」
先輩「そうでしょうよ。何せ資料だけなら200ページはあるからね」
男「字が汚いー」
先輩「それは仕方ない。書いた人に文句言ってよ、自分で」
ドサッ
男「なんすか、この資料」
男「分厚いー」
先輩「そうでしょうよ。何せ資料だけなら200ページはあるからね」
男「字が汚いー」
先輩「それは仕方ない。書いた人に文句言ってよ、自分で」
7: 2012/09/30(日) 12:00:10 ID:KFgDtUpg
男「そんな事、平社員の俺が言えるわけないじゃないっすかー」
先輩「いや、あんた普段から結構言ってるでしょ」
男「いやいやーそんな事ないですよー」
先輩「て言うか、さっさとやれ!うるさいから!」
男「そんな怒ると、シワ増えますよー」
先輩「…」
男「それじゃ、作業しますかねー」
先輩「いや、あんた普段から結構言ってるでしょ」
男「いやいやーそんな事ないですよー」
先輩「て言うか、さっさとやれ!うるさいから!」
男「そんな怒ると、シワ増えますよー」
先輩「…」
男「それじゃ、作業しますかねー」
8: 2012/09/30(日) 12:00:55 ID:KFgDtUpg
・
・
1時間後
男「ふー」
先輩「ん?一息入れるの?コンビニ行くならお使い頼んでもいい?」
男「一息っていうか、文字打ち終わったー」
先輩「マジで!?早くない?」
男「本気出したー」
・
1時間後
男「ふー」
先輩「ん?一息入れるの?コンビニ行くならお使い頼んでもいい?」
男「一息っていうか、文字打ち終わったー」
先輩「マジで!?早くない?」
男「本気出したー」
9: 2012/09/30(日) 12:01:30 ID:KFgDtUpg
先輩「チェックは?」
男「2回した。あとは先輩がチェックしてくれればー」
先輩「それは来週頑張ります…」
男「テキストのままでいいの?」
先輩「それじゃ、流し込みまでお願いしようかな」
男「手書きでざっくりひな形書いてくれれば、あとはこっちでそれっぽく作るよー」
先輩「あ、そ?んじゃ、前回の企画書を元にして、進めてくれる?」
男「2回した。あとは先輩がチェックしてくれればー」
先輩「それは来週頑張ります…」
男「テキストのままでいいの?」
先輩「それじゃ、流し込みまでお願いしようかな」
男「手書きでざっくりひな形書いてくれれば、あとはこっちでそれっぽく作るよー」
先輩「あ、そ?んじゃ、前回の企画書を元にして、進めてくれる?」
10: 2012/09/30(日) 12:02:23 ID:KFgDtUpg
男「前回データを共有に入れてくださーい」
先輩「はいはい…っと」
男「…相変わらず、ファイル名もフォルダ名もテキトーですなー」
先輩「自分がわかれば良いのよ、そんなの」
男「作業引き継ぐ、こっちが苦労するんですけどー」
先輩「そんな苦労はオペレーター様がしてください」
男「作業する前に、少しだけ名前を変えるのが、そんなに手間な事なんすかー?」
先輩「あぁ、またうるさくなった!」
先輩「はいはい…っと」
男「…相変わらず、ファイル名もフォルダ名もテキトーですなー」
先輩「自分がわかれば良いのよ、そんなの」
男「作業引き継ぐ、こっちが苦労するんですけどー」
先輩「そんな苦労はオペレーター様がしてください」
男「作業する前に、少しだけ名前を変えるのが、そんなに手間な事なんすかー?」
先輩「あぁ、またうるさくなった!」
11: 2012/09/30(日) 12:03:14 ID:KFgDtUpg
先輩「あっ!」
男「…もしかして?」
先輩「イラレがクラッシュした…」
男「保存は?」
先輩「30分前…」
男「山場だった?」
先輩「かなり…」
先輩「しくじったー!あーもうっ!」
男「落ち着いて下さいよ、先輩ー」
男「…もしかして?」
先輩「イラレがクラッシュした…」
男「保存は?」
先輩「30分前…」
男「山場だった?」
先輩「かなり…」
先輩「しくじったー!あーもうっ!」
男「落ち着いて下さいよ、先輩ー」
12: 2012/09/30(日) 12:04:26 ID:KFgDtUpg
先輩「時間ロスだわ…」
男「その分、こっちでフォローしますからー」
男「取り敢えずリカバー頑張って下さい」
先輩「はぁ…がっくり来る…」
先輩「この突然クラッシュって何とかなんないのかしら」
男「まぁ、昔からマックにはつきものらしいからねー」
先輩「それはウィンドウズでも変わんないでしょ」
男「そりゃそうだけどさー」
男「その分、こっちでフォローしますからー」
男「取り敢えずリカバー頑張って下さい」
先輩「はぁ…がっくり来る…」
先輩「この突然クラッシュって何とかなんないのかしら」
男「まぁ、昔からマックにはつきものらしいからねー」
先輩「それはウィンドウズでも変わんないでしょ」
男「そりゃそうだけどさー」
13: 2012/09/30(日) 12:04:55 ID:KFgDtUpg
男「マック本体への愛情が足りないと、クラッシュするらしいよ?」
先輩「残念ながら、私の愛は一人分しか無いんでね」
男「そうっすかー」
先輩「あー…あとお腹空いた…」
男「じゃあ、俺とりあえずコンビニ行ってきますよー」
男「何買ってくればいい?」
先輩「…おにぎり。具は何でもいい」
先輩「あと、今おまけが付いてる飲み物、何か」
先輩「残念ながら、私の愛は一人分しか無いんでね」
男「そうっすかー」
先輩「あー…あとお腹空いた…」
男「じゃあ、俺とりあえずコンビニ行ってきますよー」
男「何買ってくればいい?」
先輩「…おにぎり。具は何でもいい」
先輩「あと、今おまけが付いてる飲み物、何か」
14: 2012/09/30(日) 12:06:02 ID:KFgDtUpg
男「えー?何そのアバウトな指示」
先輩「おまけ付いてるなら何でもいいよ」
男「おまけ…どうせいらないのにー」
先輩「何か得した気分になりたいのよ」
男「なかったら?」
先輩「任せる」
男「任されたー」
先輩「おまけ付いてるなら何でもいいよ」
男「おまけ…どうせいらないのにー」
先輩「何か得した気分になりたいのよ」
男「なかったら?」
先輩「任せる」
男「任されたー」
15: 2012/09/30(日) 12:06:34 ID:KFgDtUpg
・
・
先輩「…」
男「…おーい、起きろー」
先輩「ん!寝てない!」
男「じゃあ、この鏡をみてみるといい」
先輩「…」
男「頭に飛行機がささってますよー」
・
先輩「…」
男「…おーい、起きろー」
先輩「ん!寝てない!」
男「じゃあ、この鏡をみてみるといい」
先輩「…」
男「頭に飛行機がささってますよー」
16: 2012/09/30(日) 12:08:13 ID:KFgDtUpg
先輩「ちょっと、何してくれてるのよ!」
男「暇だったんで、コーヒーのおまけの飛行機のフィギュアさしてみたー」
先輩「一瞬だけ、意識が飛んだだけだから!」
男「俺がコンビニから戻って既に1時間が経過しているー」
先輩「さっさと起こしなさいよ!馬鹿!」
男「ひでーなー、せっかく起こしたのに」
男「あと、企画書、出来たんで、出力しておきましたー」
先輩「マジで?」
男「またまた本気出したー」
先輩「…チェックは来週頑張ります」
男「暇だったんで、コーヒーのおまけの飛行機のフィギュアさしてみたー」
先輩「一瞬だけ、意識が飛んだだけだから!」
男「俺がコンビニから戻って既に1時間が経過しているー」
先輩「さっさと起こしなさいよ!馬鹿!」
男「ひでーなー、せっかく起こしたのに」
男「あと、企画書、出来たんで、出力しておきましたー」
先輩「マジで?」
男「またまた本気出したー」
先輩「…チェックは来週頑張ります」
17: 2012/09/30(日) 12:08:45 ID:KFgDtUpg
男「あのー、先輩ー」
先輩「何よ」
男「そっちの作業さぁ」
男「作業時間的に見ても、そろそろこっちに渡してくれないと」
男「明日の朝に間に合わないんだけどー」
先輩「もうちょっとだから!」
男「んじゃ、これ食べて、これ飲んで、元気だしてー、頑張ってー」
先輩「ありがと」
モグモグ
ゴクゴク
先輩「何よ」
男「そっちの作業さぁ」
男「作業時間的に見ても、そろそろこっちに渡してくれないと」
男「明日の朝に間に合わないんだけどー」
先輩「もうちょっとだから!」
男「んじゃ、これ食べて、これ飲んで、元気だしてー、頑張ってー」
先輩「ありがと」
モグモグ
ゴクゴク
18: 2012/09/30(日) 12:09:31 ID:KFgDtUpg
先輩「…おにぎりとコーヒーって、合わないわね」
男「おまけ付いてるの、コーヒーしかなかったー」
先輩「よしっ!頑張ろうっ!」
男「今、ちらっと見ちゃったんだけどさー」
男「画像処理が必要なデータあるんじゃない?」
先輩「ん!何点か、ある!」
男「それ、先にくださいなー」
男「おまけ付いてるの、コーヒーしかなかったー」
先輩「よしっ!頑張ろうっ!」
男「今、ちらっと見ちゃったんだけどさー」
男「画像処理が必要なデータあるんじゃない?」
先輩「ん!何点か、ある!」
男「それ、先にくださいなー」
19: 2012/09/30(日) 12:10:08 ID:KFgDtUpg
先輩「じゃちょっと指示書く」
男「もっと作業効率を考えて下さいよ先輩ー」
先輩「…私の事、先輩って言うの、やめてもらえる?」
男「じゃ、何て呼べばいいの?」
先輩「名前呼び捨てで良いじゃん、今までずっとそうだったじゃんか」
男「そんなー。社長の事呼び捨てにする平社員がどこに居るんすかー」
先輩「ここに居るじゃない」
男「そんな失礼な事言えませんー」
男「もっと作業効率を考えて下さいよ先輩ー」
先輩「…私の事、先輩って言うの、やめてもらえる?」
男「じゃ、何て呼べばいいの?」
先輩「名前呼び捨てで良いじゃん、今までずっとそうだったじゃんか」
男「そんなー。社長の事呼び捨てにする平社員がどこに居るんすかー」
先輩「ここに居るじゃない」
男「そんな失礼な事言えませんー」
20: 2012/09/30(日) 12:10:46 ID:KFgDtUpg
男「じゃ、これからは社長って呼ぶかー」
社長「それは一番最初に却下したでしょ!」
社長「次、社長とか言ったら、蹴っ飛ばすからね!」
男「じゃ、やっぱり先輩で」
先輩「同い年なのに…チッ」
男「舌打ち良くない」
社長「それは一番最初に却下したでしょ!」
社長「次、社長とか言ったら、蹴っ飛ばすからね!」
男「じゃ、やっぱり先輩で」
先輩「同い年なのに…チッ」
男「舌打ち良くない」
21: 2012/09/30(日) 12:11:11 ID:KFgDtUpg
先輩「ほら、指示書けた」
男「了解ー」
先輩「画像合成が12点ある」
先輩「建物切り抜きで、背景青空にしておいて」
先輩「こっちの人物は指示してある分だけ、切り抜きね」
男「わかりました先輩ー」
先輩「…」
男「了解ー」
先輩「画像合成が12点ある」
先輩「建物切り抜きで、背景青空にしておいて」
先輩「こっちの人物は指示してある分だけ、切り抜きね」
男「わかりました先輩ー」
先輩「…」
22: 2012/09/30(日) 12:11:43 ID:KFgDtUpg
・
・
男「ふいーっと」
先輩「ん?」
男「久々に集中して切り抜きしたー」
先輩「まさかもう全部終わったとか?」
男「終わったー」
男「背景合成の奴は、色味調整そっちでお願いー」
男「PSDデータの奴で、ラベル赤くしてあるのが、そうだからー」
先輩「あとでやります…」
・
男「ふいーっと」
先輩「ん?」
男「久々に集中して切り抜きしたー」
先輩「まさかもう全部終わったとか?」
男「終わったー」
男「背景合成の奴は、色味調整そっちでお願いー」
男「PSDデータの奴で、ラベル赤くしてあるのが、そうだからー」
先輩「あとでやります…」
23: 2012/09/30(日) 12:12:13 ID:KFgDtUpg
男「他に作業あるー?」
先輩「それじゃあ…ちょと別件なんだけどさ」
男「んー」
先輩「これ、客が書いたサムネなんだけど」
先輩「これ、ちょっとざっくり作ってみてくれない?」
男「サムネって…ぷっ」
男「このボールペンでぐしゃぐしゃに書かれた書類を俺に託すのー?」
先輩「それじゃあ…ちょと別件なんだけどさ」
男「んー」
先輩「これ、客が書いたサムネなんだけど」
先輩「これ、ちょっとざっくり作ってみてくれない?」
男「サムネって…ぷっ」
男「このボールペンでぐしゃぐしゃに書かれた書類を俺に託すのー?」
24: 2012/09/30(日) 12:13:41 ID:KFgDtUpg
先輩「出来る?出来ない?」
男「あー」
先輩「やるの?やらないの?どっち?」
男「まぁ、やるだけやってみるー」
先輩「ちょっとだけ任せたっ」
男「任されたー」
男「あー」
先輩「やるの?やらないの?どっち?」
男「まぁ、やるだけやってみるー」
先輩「ちょっとだけ任せたっ」
男「任されたー」
25: 2012/09/30(日) 12:14:17 ID:KFgDtUpg
・
・
男「なぁなぁー」
先輩「…何?」
男「一応出力してみたけど、こんな感じ?」
先輩「…」
男「どうすか?」
先輩「ちょっと直しの指示するから」
男「お願いしますー」
・
男「なぁなぁー」
先輩「…何?」
男「一応出力してみたけど、こんな感じ?」
先輩「…」
男「どうすか?」
先輩「ちょっと直しの指示するから」
男「お願いしますー」
26: 2012/09/30(日) 12:14:46 ID:KFgDtUpg
先輩「やっぱりあんたはデザインのセンスないね」
男「そりゃそうだー。有ったらデザイナーになってるだろー」
先輩「何でも罫線で囲むの止めなよ」
先輩「あと、ホワイトスペースちゃんと取って」
男「そこらへんが出来ないから、DTPオペレータやってるんですけどー」
先輩「…まぁ、スピードだけは褒めてあげる」
男「やったー!社長に褒められたー!」
男「そりゃそうだー。有ったらデザイナーになってるだろー」
先輩「何でも罫線で囲むの止めなよ」
先輩「あと、ホワイトスペースちゃんと取って」
男「そこらへんが出来ないから、DTPオペレータやってるんですけどー」
先輩「…まぁ、スピードだけは褒めてあげる」
男「やったー!社長に褒められたー!」
27: 2012/09/30(日) 12:15:15 ID:KFgDtUpg
男「給料上がるかな?」
先輩「それはない」
男「ですよねー」
先輩「はい、こんな感じで直して」
男「了解ー」
先輩「あんたがデザイン出来たら、私がもっと楽出来るんだけどね」
男「そんな無茶なー」
先輩「それはない」
男「ですよねー」
先輩「はい、こんな感じで直して」
男「了解ー」
先輩「あんたがデザイン出来たら、私がもっと楽出来るんだけどね」
男「そんな無茶なー」
28: 2012/09/30(日) 12:15:46 ID:KFgDtUpg
先輩「でも、あの落書きから、そこまで情報読み取れるならさ」
先輩「デザインも出来そうなもんだけどね」
男「お、俺には…無理なんだ…無理、なんだよ…」
先輩「何をためながらしゃべってんの、キモイ」
男「キモイとか言うなー」
先輩「ほら、早く作業して!」
男「了解ー」
先輩「デザインも出来そうなもんだけどね」
男「お、俺には…無理なんだ…無理、なんだよ…」
先輩「何をためながらしゃべってんの、キモイ」
男「キモイとか言うなー」
先輩「ほら、早く作業して!」
男「了解ー」
29: 2012/09/30(日) 12:16:31 ID:KFgDtUpg
・
・
男「はい、これでどうすか?」
先輩「ありがと、助かった」
男「そっちそろそろ終わる?」
先輩「うん、あと5分」
男「おっけー。待ってるー」
・
男「はい、これでどうすか?」
先輩「ありがと、助かった」
男「そっちそろそろ終わる?」
先輩「うん、あと5分」
男「おっけー。待ってるー」
30: 2012/09/30(日) 12:17:01 ID:KFgDtUpg
先輩「…ごめんね、私、結構無茶言ってるよね」
男「何をいまさらー」
先輩「頑張るから!」
男「先輩が頑張ってるの、わかってるからー」
男「この会社、先輩のお父さんから引き継いだ時、ちゃんと決めただろー?」
男「それをフォローする為に俺達が居るんだぜー?」
先輩「ありがとね、男」
男「何をいまさらー」
先輩「頑張るから!」
男「先輩が頑張ってるの、わかってるからー」
男「この会社、先輩のお父さんから引き継いだ時、ちゃんと決めただろー?」
男「それをフォローする為に俺達が居るんだぜー?」
先輩「ありがとね、男」
31: 2012/09/30(日) 12:17:36 ID:KFgDtUpg
・
・
・
男「ふぃー、終わったー」
男「なんとか間に合ったかなー」
男「部長、そろそろ来るかな」
?「おはよう!」
男「おはようございます、部長」
・
・
男「ふぃー、終わったー」
男「なんとか間に合ったかなー」
男「部長、そろそろ来るかな」
?「おはよう!」
男「おはようございます、部長」
32: 2012/09/30(日) 12:18:04 ID:KFgDtUpg
部長「なんだ、部長って」
男「だって、一応肩書きは部長じゃないすかー」
部長「まぁ、部長だけどさ」
部長「形だけなんだから、部長って呼ぶなよ」
部長「急に呼ばれたら、照れるだろ」
男「もう、社長といい、部長といい」
男「ウチの取締役は皆わがままだなー」
男「だって、一応肩書きは部長じゃないすかー」
部長「まぁ、部長だけどさ」
部長「形だけなんだから、部長って呼ぶなよ」
部長「急に呼ばれたら、照れるだろ」
男「もう、社長といい、部長といい」
男「ウチの取締役は皆わがままだなー」
33: 2012/09/30(日) 12:18:41 ID:KFgDtUpg
部長「おい!平社員!クビにすっぞ!」
男「おー。やれるもんならやってみろー」
部長「この野郎…部長の俺をなめてるな?」
部長「部長権限で命令する事も出来るんだぜ?」
男「何を?」
部長「無期限で休みとか?」
男「給料出るなら、一生休みでもいいー」
男「おー。やれるもんならやってみろー」
部長「この野郎…部長の俺をなめてるな?」
部長「部長権限で命令する事も出来るんだぜ?」
男「何を?」
部長「無期限で休みとか?」
男「給料出るなら、一生休みでもいいー」
34: 2012/09/30(日) 12:19:20 ID:KFgDtUpg
部長「怠けんな、ボケ!」
男「部長が言ったんじゃないすかー」
部長「元はと言えば、お前が部長とか言い出すからだろ」
男「まぁまぁ、怒るなよ、友」
部長改め友「元々、俺は部長とか嫌だったんだ!」
友「別に平社員でいいだろ、営業なんて」
男「まぁ、役員決める時にじゃんけんで負けたお前らが悪いー」
友「それはまぁ、そうだけどよ」
男「部長が言ったんじゃないすかー」
部長「元はと言えば、お前が部長とか言い出すからだろ」
男「まぁまぁ、怒るなよ、友」
部長改め友「元々、俺は部長とか嫌だったんだ!」
友「別に平社員でいいだろ、営業なんて」
男「まぁ、役員決める時にじゃんけんで負けたお前らが悪いー」
友「それはまぁ、そうだけどよ」
35: 2012/09/30(日) 12:19:55 ID:KFgDtUpg
男「ほら、プレゼン用の資料、全部仕上がってるよー」
友「二人とも徹夜…だよな?」
友「3日連続か?」
男「まぁ、俺は3日完徹だなー」
男「社長は3時くらいから、爆睡中ー」
友「自宅、2階なんだから、上で眠ればいいのに」
友「二人とも徹夜…だよな?」
友「3日連続か?」
男「まぁ、俺は3日完徹だなー」
男「社長は3時くらいから、爆睡中ー」
友「自宅、2階なんだから、上で眠ればいいのに」
36: 2012/09/30(日) 12:20:28 ID:KFgDtUpg
男「俺もそう思ったんだけどさー」
男「それ言い出すと、喧嘩になるからさー」
男「とりあえず、毛布だけかけておいたー」
友「仲良し夫婦だな、お前ら」
男「えっへっへ」
友「頑張ってたもんな、二人とも」
男「うん、このコンペ取れたら、凄いよなー」
男「それ言い出すと、喧嘩になるからさー」
男「とりあえず、毛布だけかけておいたー」
友「仲良し夫婦だな、お前ら」
男「えっへっへ」
友「頑張ってたもんな、二人とも」
男「うん、このコンペ取れたら、凄いよなー」
37: 2012/09/30(日) 12:21:14 ID:KFgDtUpg
友「まぁ、プレゼンは任せておけよ」
友「絶対取ってくるからよ!」
男「きゃー!営業部長、カッコイー」
男「やっぱり仕事が出来る男は背中が違うなー」
友「だろ?」
男「だから給料上げてくださーい」
友「まぁ、この仕事が取れれば、嫌でも上がるさ」
男「税金も上がるけどなー」
友「絶対取ってくるからよ!」
男「きゃー!営業部長、カッコイー」
男「やっぱり仕事が出来る男は背中が違うなー」
友「だろ?」
男「だから給料上げてくださーい」
友「まぁ、この仕事が取れれば、嫌でも上がるさ」
男「税金も上がるけどなー」
38: 2012/09/30(日) 12:21:38 ID:KFgDtUpg
友「おっと、それじゃそろそろ行ってくる」
男「絶対…絶対に事故るなよー?」
友「フラグ立てんな、アホ!」
男「いってらー」
男「あ、そうだ。あと一つ言いたい事があるー」
友「何だ?」
男「絶対…絶対に事故るなよー?」
友「フラグ立てんな、アホ!」
男「いってらー」
男「あ、そうだ。あと一つ言いたい事があるー」
友「何だ?」
39: 2012/09/30(日) 12:22:09 ID:KFgDtUpg
男「ボールペン習字でも習って下さいお願いしますー」
友「…そんなに下手かな?俺の字って」
男「下手でも読めれば良いけどさー」
男「友の字は暗号レベルだー」
友「考えておきます…」
男「じゃあ、今度こそいってらっしゃいー」
友「おう!行ってくるぜ!」
友「…そんなに下手かな?俺の字って」
男「下手でも読めれば良いけどさー」
男「友の字は暗号レベルだー」
友「考えておきます…」
男「じゃあ、今度こそいってらっしゃいー」
友「おう!行ってくるぜ!」
40: 2012/09/30(日) 12:22:42 ID:KFgDtUpg
・
・
男「んー。デザインの勉強、してみるかなー」
男「でもなー」
男「俺は社長のデザインが好きで…」
男「それをサポートする為に、オペレーターとしての腕を磨いてきたんだしなー」
男「今さら路線変更は無いよなー」
男「ふわぁ…」
男「俺もちょっと寝ようかな…」
男「ちょっとだけ…」
男「そろそろ課長も出勤するだろうし…」
男「…ホント、ちょっとだけ…」
男「…」
・
男「んー。デザインの勉強、してみるかなー」
男「でもなー」
男「俺は社長のデザインが好きで…」
男「それをサポートする為に、オペレーターとしての腕を磨いてきたんだしなー」
男「今さら路線変更は無いよなー」
男「ふわぁ…」
男「俺もちょっと寝ようかな…」
男「ちょっとだけ…」
男「そろそろ課長も出勤するだろうし…」
男「…ホント、ちょっとだけ…」
男「…」
41: 2012/09/30(日) 12:23:15 ID:KFgDtUpg
・
・
先輩「おーい、ぼんくらー?」
男「…」
先輩「…寝た?かな?」
男「…」
先輩「あぁ、もう朝かぁ…」
先輩「また寝てしまった…」
・
先輩「おーい、ぼんくらー?」
男「…」
先輩「…寝た?かな?」
男「…」
先輩「あぁ、もう朝かぁ…」
先輩「また寝てしまった…」
42: 2012/09/30(日) 12:23:53 ID:KFgDtUpg
先輩「こいつだって同じ時間起きてるはずなのになー」
先輩「くっそう…悔しいのぅ」
先輩「…」
先輩「…ふふっ。社長か」
先輩「久しぶりに言われたなー」
先輩「まぁ、4人しかいない会社で社長もなにもあったもんじゃないけどねぇ」
先輩「こいつが起きる前に、朝ご飯でも作ってみようかな」
先輩「くっそう…悔しいのぅ」
先輩「…」
先輩「…ふふっ。社長か」
先輩「久しぶりに言われたなー」
先輩「まぁ、4人しかいない会社で社長もなにもあったもんじゃないけどねぇ」
先輩「こいつが起きる前に、朝ご飯でも作ってみようかな」
43: 2012/09/30(日) 12:24:19 ID:KFgDtUpg
先輩「フフフ。びっくりするだろうな」
先輩「あー、でもダルいか…」
先輩「コンビニ飯でいいか…」
先輩「でも、出し抜かれてばっかじゃ悔しいしなー」
先輩「それに、妻としてどうなのよって話しよね」
先輩「よし!ご飯作ってこよう!」
男「…」
先輩「あー、でもダルいか…」
先輩「コンビニ飯でいいか…」
先輩「でも、出し抜かれてばっかじゃ悔しいしなー」
先輩「それに、妻としてどうなのよって話しよね」
先輩「よし!ご飯作ってこよう!」
男「…」
44: 2012/09/30(日) 12:25:00 ID:KFgDtUpg
先輩「あー、カレー食べたいけど、時間無いなぁ」
先輩「取り敢えず、定番の焼き魚と味噌汁でも作ってみっか!」
パタパタパタ
男「…」
?「おっはよー」
男「おはようございます、課長」
課長「は?課長?」
先輩「取り敢えず、定番の焼き魚と味噌汁でも作ってみっか!」
パタパタパタ
男「…」
?「おっはよー」
男「おはようございます、課長」
課長「は?課長?」
45: 2012/09/30(日) 12:25:31 ID:KFgDtUpg
男「課長は課長じゃないですかー」
課長「あぁ、まぁそうね。私一応課長だったわね」
男「今日も一日宜しくお願いいたします」
課長「何?今日ちょっとテンションおかしい?」
男「さすがに3日も寝てないと、テンションもおかしくなるー」
課長「まぁ、それは仕方ないわよね」
課長「仕上がったの?って聞くのは野暮よね」
46: 2012/09/30(日) 12:25:54 ID:KFgDtUpg
課長「あんた達の事だから、きっちりしっかり仕上げたんでしょ?」
男「今回のは自信あるー」
男「取れると思うー」
課長「よく頑張ったと思うよ、本当に」
男「取れなきゃ、売上にならないからねー」
課長「だから売上になる仕事も並行してやらなきゃね」
男「利益率の良いお仕事だけ、やって暮らしたいー」
男「今回のは自信あるー」
男「取れると思うー」
課長「よく頑張ったと思うよ、本当に」
男「取れなきゃ、売上にならないからねー」
課長「だから売上になる仕事も並行してやらなきゃね」
男「利益率の良いお仕事だけ、やって暮らしたいー」
47: 2012/09/30(日) 12:26:24 ID:KFgDtUpg
課長「ウチって一応、代理店なんだから」
課長「攻めて行かなきゃでしょ!」
男「夢を追うのは悪くないー」
男「でも、人間なんだから、食って行かないといけないからなー」
男「金になる仕事もしないとー」
課長「解ってるって。で?社長は?」
男「社長って呼んだら、蹴っ飛ばすって言ってたぜー?」
課長「攻めて行かなきゃでしょ!」
男「夢を追うのは悪くないー」
男「でも、人間なんだから、食って行かないといけないからなー」
男「金になる仕事もしないとー」
課長「解ってるって。で?社長は?」
男「社長って呼んだら、蹴っ飛ばすって言ってたぜー?」
48: 2012/09/30(日) 12:27:08 ID:KFgDtUpg
課長「あんたが急に課長とか言い出すからでしょ」
男「それは秋の夜が見せたひと時のマボロシー」
課長「もう朝だけどね。で?社長は?」
男「毒物を製造しに、自宅に帰ったー」
課長「あんたねぇ…自分の奥さんが作った食事を毒物って言わない!」
男「クリエイティブな人だからさー」
男「料理もチャレンジ精神溢れる物になる事が多いー」
課長「まぁ、知ってるけどさぁ」
男「それは秋の夜が見せたひと時のマボロシー」
課長「もう朝だけどね。で?社長は?」
男「毒物を製造しに、自宅に帰ったー」
課長「あんたねぇ…自分の奥さんが作った食事を毒物って言わない!」
男「クリエイティブな人だからさー」
男「料理もチャレンジ精神溢れる物になる事が多いー」
課長「まぁ、知ってるけどさぁ」
49: 2012/09/30(日) 12:27:55 ID:KFgDtUpg
男「課長、手伝ってあげてくれると助かる。俺が」
課長「はいはい。じゃちょっと行ってくるから」
課長「寝ないで待ってなさいよ」
パタパタパタ
男「よろしくお願いしますー」
男「…」
男「さて、と」
男「そろそろ、利益のある方の仕事でもしますかねー」
課長「はいはい。じゃちょっと行ってくるから」
課長「寝ないで待ってなさいよ」
パタパタパタ
男「よろしくお願いしますー」
男「…」
男「さて、と」
男「そろそろ、利益のある方の仕事でもしますかねー」
50: 2012/09/30(日) 12:28:28 ID:KFgDtUpg
男「パチンコ屋のチラシ3本」
男「半5段の新聞2本」
男「全3段の協賛1本」
男「…そこそこ多いー」
男「でもま、行けるっしょー」
男「やるかー!」
?「おはよう、男君」
男「半5段の新聞2本」
男「全3段の協賛1本」
男「…そこそこ多いー」
男「でもま、行けるっしょー」
男「やるかー!」
?「おはよう、男君」
51: 2012/09/30(日) 12:28:56 ID:KFgDtUpg
男「ありゃ?会長じゃないすかー」
会長「会長?あぁ、そういえば僕、会長だったね」
男「こんな朝早くにどうしたんですか?」
会長「いやあ。年寄りは朝が早くてね」
会長「散歩してたんだけど、事務所の電気が付いてるのが見えてね」
会長「ちょっと顔出してみたんだけど…娘は?」
男「二階で朝ごはん作ってますー」
会長「…それじゃ、僕はそろそろ帰ろうかな」
会長「会長?あぁ、そういえば僕、会長だったね」
男「こんな朝早くにどうしたんですか?」
会長「いやあ。年寄りは朝が早くてね」
会長「散歩してたんだけど、事務所の電気が付いてるのが見えてね」
会長「ちょっと顔出してみたんだけど…娘は?」
男「二階で朝ごはん作ってますー」
会長「…それじゃ、僕はそろそろ帰ろうかな」
52: 2012/09/30(日) 12:29:26 ID:KFgDtUpg
男「そんな事言わずに、一緒に朝ごはん食べましょうよ、お義父さんー」
会長「…」
男「そういえば、今回の件、どうもありがとうございましたー」
会長「何の事かな?」
男「会長が先方に直接話してくれたお陰で」
男「俺たち、今回のコンペに参加出来たんですよね?」
会長「…」
男「そういえば、今回の件、どうもありがとうございましたー」
会長「何の事かな?」
男「会長が先方に直接話してくれたお陰で」
男「俺たち、今回のコンペに参加出来たんですよね?」
53: 2012/09/30(日) 12:29:56 ID:KFgDtUpg
男「そうじゃなければ、俺たちみたいな弱小会社」
男「参加自体無理だったでしょう」
会長「僕は別に特別な事はしてないよ」
会長「それに、使える物は何でも使った方が良いと思わないかい?」
会長「コネだろうが、金だろうが、ね?」
男「まぁそうですねー」
会長「扉は開いてるんだから、後は君たち次第だよ」
男「参加自体無理だったでしょう」
会長「僕は別に特別な事はしてないよ」
会長「それに、使える物は何でも使った方が良いと思わないかい?」
会長「コネだろうが、金だろうが、ね?」
男「まぁそうですねー」
会長「扉は開いてるんだから、後は君たち次第だよ」
54: 2012/09/30(日) 12:30:55 ID:KFgDtUpg
会長「どう?取れそう?」
男「結構自信ありますよー」
会長「それは楽しみだ」
男「良い報告、期待してて下さいー」
会長「…君には本当に感謝してるんだよ」
男「はい?」
会長「この会社は元々は僕と女房の二人でやってた個人事務所だった」
男「はい」
男「結構自信ありますよー」
会長「それは楽しみだ」
男「良い報告、期待してて下さいー」
会長「…君には本当に感謝してるんだよ」
男「はい?」
会長「この会社は元々は僕と女房の二人でやってた個人事務所だった」
男「はい」
55: 2012/09/30(日) 12:32:34 ID:KFgDtUpg
会長「女房が病気であんな事になって、事務所を閉めようとした時」
会長「娘は大手代理店の内定を蹴って」
会長「この会社を引き継いでくれた」
会長「僕はそれが嬉しくてねぇ」
会長「そして、それを傍で支えてくれる君達に」
会長「僕はとても感謝してるんだよ」
男「…俺は彼女を守るって、昔から決めてましたから」
会長「娘は大手代理店の内定を蹴って」
会長「この会社を引き継いでくれた」
会長「僕はそれが嬉しくてねぇ」
会長「そして、それを傍で支えてくれる君達に」
会長「僕はとても感謝してるんだよ」
男「…俺は彼女を守るって、昔から決めてましたから」
56: 2012/09/30(日) 12:32:58 ID:KFgDtUpg
会長「本当はね」
男「はい」
会長「娘には、さっさと結婚して、家庭に入って欲しかったんだ」
会長「グラフィックデザイナーなんて、弱肉強食の世界に入って欲しくなかった」
会長「年を取ってから出来た娘だからね」
会長「苦労させたくなかったんだ」
男「はぁ…その願い、半分だけ叶いましたね」
会長「そうだね、半分だね」
男「はい」
会長「娘には、さっさと結婚して、家庭に入って欲しかったんだ」
会長「グラフィックデザイナーなんて、弱肉強食の世界に入って欲しくなかった」
会長「年を取ってから出来た娘だからね」
会長「苦労させたくなかったんだ」
男「はぁ…その願い、半分だけ叶いましたね」
会長「そうだね、半分だね」
57: 2012/09/30(日) 12:33:26 ID:KFgDtUpg
会長「君が『娘さんと結婚させて下さい』って言ってくれた時は…」
男「泣いてましたもんね。号泣」
会長「凄く嬉しかったんだよ」
会長「次は孫の顔を見たいんだけどね」
男「それは娘さんに言って下さいー」
男「まだしばらくは無理だと思いますけどねー」
会長「あはは、そうだろうね」
男「泣いてましたもんね。号泣」
会長「凄く嬉しかったんだよ」
会長「次は孫の顔を見たいんだけどね」
男「それは娘さんに言って下さいー」
男「まだしばらくは無理だと思いますけどねー」
会長「あはは、そうだろうね」
58: 2012/09/30(日) 12:34:09 ID:KFgDtUpg
男「…そろそろかなー」
会長「え?」
バタバタバタ
先輩「おらー!起きろー…って、起きてるじゃん!」
先輩「あ、お父さん、おはよう。どうしたの?」
会長「おはよう、朝から元気だな」
会長「散歩の途中に寄っただけだよ」
会長「も、もう帰るから」
会長「え?」
バタバタバタ
先輩「おらー!起きろー…って、起きてるじゃん!」
先輩「あ、お父さん、おはよう。どうしたの?」
会長「おはよう、朝から元気だな」
会長「散歩の途中に寄っただけだよ」
会長「も、もう帰るから」
59: 2012/09/30(日) 12:34:56 ID:KFgDtUpg
先輩「丁度良かった、今から朝ごはんなのよ」
先輩「久しぶりに一緒に食べようよ」
会長「う…」
男「俺の方を見られても、困りますよ、会長ー」
先輩「え?あんたまだそれやってんの?」
先輩「その役職名で呼ぶの、やめなよ」
男「え?そんなに嫌?」
先輩「久しぶりに一緒に食べようよ」
会長「う…」
男「俺の方を見られても、困りますよ、会長ー」
先輩「え?あんたまだそれやってんの?」
先輩「その役職名で呼ぶの、やめなよ」
男「え?そんなに嫌?」
60: 2012/09/30(日) 12:35:33 ID:KFgDtUpg
先輩「嫌だわね、はっきり言って」
会長「なるほど、そんなブームが来てたんだね」
会長「僕は会長って呼ばれるの、嫌じゃないけど」
先輩「私が嫌なの!」
先輩「社長命令よ!そのブーム、今すぐ終了させなさい!」
男「はぁ、社長命令なら仕方ないですねー」
男「それじゃ、本日の業務の前にー」
男「朝ごはん食べに行きますか、お義父さん」
会長「なるほど、そんなブームが来てたんだね」
会長「僕は会長って呼ばれるの、嫌じゃないけど」
先輩「私が嫌なの!」
先輩「社長命令よ!そのブーム、今すぐ終了させなさい!」
男「はぁ、社長命令なら仕方ないですねー」
男「それじゃ、本日の業務の前にー」
男「朝ごはん食べに行きますか、お義父さん」
61: 2012/09/30(日) 12:35:55 ID:KFgDtUpg
会長「う、うん。行こうか」
男「そんな、泣きそうな顔しないで下さいよ」
男「今日は大丈夫ですよ。お手伝いも居るし」
男「ちゃんとしたお味噌汁と、焼き魚が出てくると思いますよ」
先輩「ちょっと!今のどう言う意味よ?」
男「何でもないよ、幼馴染。さ、みんなで朝ごはん食べよう」
おわり
男「そんな、泣きそうな顔しないで下さいよ」
男「今日は大丈夫ですよ。お手伝いも居るし」
男「ちゃんとしたお味噌汁と、焼き魚が出てくると思いますよ」
先輩「ちょっと!今のどう言う意味よ?」
男「何でもないよ、幼馴染。さ、みんなで朝ごはん食べよう」
おわり
62: 2012/09/30(日) 13:24:18 ID:EXq39D1Y
おつおつ
引用: ある小さな制作会社の一夜
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