みお「で？」

ゆっこ「みおちゃん、もちつこう？」

みお「あんたね・・・」

みお「だいたい杵無し臼無しでどうやってもちつけっていうのよ」

ゆっこ「あ・・・しまった」

みお「君は実にバカだな」

ゆっこ「ほ、ほら！　麻衣ちゃんなら持ってそうじゃない！」

みお「あー麻衣ちゃんならありうるかも」

ゆっこ「じゃあ水上家へ向けてしゅっぱーつ！」

みお（もち米はどうするんだろう）

路上

ゆっこ「へ？　米？」

みお「そう。例え麻衣ちゃんの家に杵臼あっても、米がなけりゃ始まらないでしょ」

ゆっこ「やだなーみおちゃん。米なら持ってきてるよー」

みお「え・・・？」

みお（ま、まさかあんた）

みお（その異様に膨らんだリュックサック！）

ゆっこ「炊飯ジャー」デデーン

みお「」

ゆっこ「え。だめ！？」

みお「そもそも米には種類があって」

みお「普段食べてるのはうるち米っていう種類」

みお「うるち米はついても潰れるだけでもちにはならないの」

ゆっこ「な、なんで？　おんなじ米じゃん！　仲間じゃん！」

みお「そんなこと言われてもね・・・」

ゆっこ「じゃあ具体的にどこが違うっていうのさ？」

みお「え・・・えーっと」

麻衣「・・・」

ゆっこみお「「！？」」

みお「麻衣ちゃん・・・」

麻衣「あけましておめでとう」

ゆっこ「まだ大晦日だよ！　あんたは未来人かっ！」ビシッ

みお「・・・ところで麻衣ちゃん、もちつきやらない？」

麻衣「もちつき・・・？」

ゆっこ「そうそう。麻衣ちゃんちに杵臼またはもち米はないかい？」

麻衣「・・・」

麻衣「家に、杵も臼も無い」

みお「え」

ゆっこ「ええーっ！！　ないのぉ！！」

麻衣「もち米はある」

みお「それを先に言ってよ・・・」

ゆっこ「でもさ、どうする？」

みお「んー杵も臼も無いんじゃ・・・」

麻衣「・・・」シャッシャッ

みお「麻衣ちゃんその彫刻刀はどっから取り出したのちょっと木を削ろうとしないで！　それじゃ年が明けちゃうよ！」

はかせ「おーいゆっこー！」

ゆっこ「あっはかせ！」

なの「こんにちは。何してるんですか？」

ゆっこ「それがさーもちつきしようとしたんだけど肝心の杵と臼が無くてさ」

はかせ「おもちつくの！？　はかせやりたいんだけど！」

みお「うーん、でもね・・・」

なの「あの～」

一同「？」

なの「その、杵や臼なら家の物置にあったような・・・」

ゆっこ「でかしたなのちゃん！！！」

なの「は、はいっ！？」

ゆっこ「よし！　東雲研究所へ急ぐぞー！」

はかせ「ぞー！」

みお「ちょ、ゆっこ！」

なの「待ってください！」

麻衣「・・・」

ゆっこ「さて！　麻衣ちゃんの米も蒸し上がりました！」

みお「本当になんでもあるねー。蒸し器なんて家には無いよ」

なの「そうなんですか？」

ゆっこ「そして臼の上にプットオン！　準備完了！」

ゆっこ「それじゃ！」

みお「もちつき！」

ゆっこ「はっじまっるよー！」

麻衣「待った」

ゆっこ「ヘコー」

麻衣「米の状態からいきなりついてはだめ」

麻衣「まずは杵で軽く潰していって・・・」ペチャペチャ

麻衣「ある程度くっついてからつきはじめる」

なの「初めて知りましたー！」

ゆっこ「さすが麻衣ちゃん！　物知りだねぇ！」

麻衣「・・・」

はかせ「はかせは早くつきたいかもしれない」

ゆっこ「じゃあ改めまして！」

みお「もちつき！」

ゆっこ「はっじまっるよー！」

なの（さっきからなんなんだろうこれ・・・）

麻衣「・・・」

ゆっこ「じゃあ一番は私ね」

はかせ「はかせが一番！　はかせが一番なんだけど！」

なの「はかせにはまだ無理かもしれませんね」

はかせ「そんなことないんだけど！」

ゆっこ「わかった、いっしょにつこう？」

はかせ「わかった！」

麻衣「・・・」

みお「ゆっこつえー」

ゆっこ「じゃあいくよー？」

はかせ「うん！」

ゆっこ「せーのっ・・・・・・」







ゆっこ「はっ！」

みお「ゆっこ！　大丈夫！？」

なの「相生さん！！」

麻衣「よかった」

はかせ「心配したんだけど・・・」

ゆっこ「・・・ドユコト？」

みお「それがさ、あんたはかせともちつこうとしたでしょ？」

みお「まあそのときにね、身長差もあってか二人の振りあげるタイミングがずれちゃった訳」

みお「結果杵はすっぽぬけ、そしてゆっこの頭に・・・」

ゆっこ「」　

はかせ「ゆっこ、大丈夫？」

ゆっこ「だいじょぶだいじょぶ！！　ぴんぴんしてるって！」

はかせ「よかったんだけど・・・」

はかせ「ゆっこがこのまま氏んじゃったらどうしようかと思ったんだけど・・・」グスン

なの「はかせ・・・」

みお「大丈夫！　ゆっこはバカだから、そんな簡単に氏にはしないって！」

ゆっこ「ちょっと～みおちゃん？」

麻衣「」クスクス

ゆっこ「麻衣ちゃん！？」

なの「と、とにかく！　相生さんが無事でよかったです！」

ゆっこ「そーそーはかせみたいに泣くほど心配してくれりゃいいのに」

はかせ「はかせ泣いてなんかないんだけど」

ゆっこ「！？　いやさっき泣いて・・・」

はかせ「なーいーてーなーいー！！！」

ゆっこ「もうわけわかんなくなっちゃった！！」

一同「アハハハハハ」



ゆっこ「で、もちは？」

みお「つき終わったよ」

ゆっこ「チクショォォォウ！！」

ゆっこ「つきたてもちはおいしいねー。やっぱしょうゆが一番だね」

みお「いやいや砂糖じょうゆでしょ」

ゆっこ「しょうゆ！」

みお「砂糖じょうゆ！」

ゆっこみお「「ま、麻衣ちゃ・・・」」

麻衣「・・・」ズズズ

ゆっこ（おしるこ・・・）

みお（ぜんざい・・・）

なの「のりを巻いて磯部焼きにするっていうのはどうですか？」

ゆっこ「おっいいね」

阪本「なんだ？　この騒ぎは」

ゆっこ「あっ阪本！　もちつきしたんだよ！　食べる？」

阪本「遠慮しとく。歯にくっついちゃたまらんからな」

ゆっこ「あっそう」

阪本「・・・こいつガキに似てやがるな・・・ん？」

みお「」

麻衣「」

阪本「あ」

ゴーン・・・・・・

みお「あっ、除夜の鐘だ」

麻衣「ガキつかを・・・」ピッ

みお「麻衣ちゃんガキつか見てんの！！？」

なの「あの、ガキつかってなんですか？」

麻衣「笑うと、お尻を叩かれる番組」

なの「！？」

\デデーン/

ゆっこ「あー！！」

一同「！？」

みお「ど、どしたのゆっこ？」

ゆっこ「まだやり残したことがあった！」

なの「いったいなんですか？」

麻衣「・・・？」

はかせ「？」

ゆっこ「みんな・・・」





ゆっこ「そば打とう」

おわり

間にあわねぇよ！
とつっこんでみる
よいお年を

乙！面白かった