1: 2012/08/26(日) 12:54:26.64 ID:JdXcDuUjO
~8月24日 赤座家~

あかり「夏休みももう終わりかぁ……。でも、宿題ももう終わったし、たくさん遊べたから残りはのんびりとするのもいいよねぇ」

テーンシノヨウニアイノメッセージ♪

あかり「わっ、電話だよぉ。あれ、櫻子ちゃんからだ……。珍しいなぁ」

あかり「はいっ、もしもし。あかりだよぉ。櫻子ちゃんどうしたの?」

櫻子『あかりちゃん! 誕生日おめでとー!』

あかり「……え?」
ゆるゆり: 22【イラスト特典付】 (百合姫コミックス)

3: 2012/08/26(日) 12:56:31.19 ID:JdXcDuUjO
あかり「……」ポカーン

櫻子『(あれ……、反応がない……。突然で驚いてるのかな?) あ、あれ? あかりちゃんの誕生日って今日だったよね……?』

あかり「……。あかりの誕生日は先月……。7月24日だよぉ……。櫻子ちゃんも一緒にお祝いしてくれたよね……?」

櫻子『えっ!? (や、やばい! 今になって先月誕生日のお祝いをしたことを思い出した!)』ガーン

あかり「……」

櫻子(ま、まずい……。これは流石のあかりちゃんだって怒るよ……。新学期になったら割り箸を貸してもらえない? ボタンの縫い付けをしてもらえない?
……、いやいやそんなことじゃ済まされないよ!)

5: 2012/08/26(日) 12:59:12.62 ID:JdXcDuUjO
櫻子(きっと絶交だって言われちゃうよ……。あ、謝らなきゃ……)

櫻子『あ、あかりちゃんごm』

あかり「えへへ、あかりとっても嬉しいよぉ」

櫻子『!? (ど、どういうこと?)』

あかり「だって櫻子ちゃん、間違っていたとは言え、お祝いをしてくれようとしてたんでしょ? そんなにあかりを気にかけてくれたなんて、嬉しいなぁ、って」

櫻子『……。 (うわああああああああ! 天使だ! 天使がいるううううううう!)』

櫻子(電話越しからでもあかりちゃんの笑顔が簡単に思い浮かぶよ! やばい、この天使を傷付けないにはどうしたら……)アセアセ

あかり「櫻子ちゃ~ん? どうしたの~?」

6: 2012/08/26(日) 13:02:14.16 ID:JdXcDuUjO
櫻子(考えろ……! 考えるんだ櫻子……! 素数を数えて落ち着くんだ……! ……そもそも素数って何?)

あかり「櫻子ちゃん? もしも~し? 」

櫻子『(ここを切り抜けるにはこれしか……) あ、あかりちゃんにプレゼントがあるんだよ! 渡したいから……、午後になもくらげ公園で待っててくれるかな!』

あかり「(日付を間違っていたとは言え折角用意してくれてるんだもんね……) うん! 楽しみに待ってるね!」

櫻子『う、うん! それじゃまた後でね!』ピッ

櫻子「……」

8: 2012/08/26(日) 13:06:25.24 ID:JdXcDuUjO
櫻子「うわあああああああああやっちゃったああああああああ!」

櫻子「どうしよおおおおおおおお! プレゼントなんて何も用意してないよおおおおお!」ゴロゴロ

ドカッ バサッ

櫻子「痛ててて……。ぶつかった拍子に棚から本が落ちてきた……。片付けなきゃ……」ヒョイッ

櫻子「あれ……? これねーちゃんの漫画かな……? 何で私の部屋に……」

櫻子「何だこの漫画……。 裸の女の人がリボンを付けて『プレゼントは私』って……」

櫻子「……こ、これだ!」ピコーン

10: 2012/08/26(日) 13:10:30.24 ID:JdXcDuUjO
~午後、なもくらげ公園~

あかり「櫻子ちゃんからのプレゼント、一体何かなぁ」ニコニコ

櫻子「お待たせー! あかりちゃん!」タッタッタ

あかり「あれ? 櫻子ちゃん……? 何も持ってないみたいだけど……」

櫻子「ふっふっふ。あかりちゃんへのプレゼント! それは……! この私、大室櫻子本人です!」ドーン

櫻子「私と契約して、今日一日自由にあかりちゃんの色に染めてよ! (漫画に書いてあったセリフそのままで意味はわからないけど……、きっとあかりちゃんも喜んでくれるはず……)」

あかり「」ポカーン

櫻子「あ、あれ……?」

あかり「櫻子ちゃん……、もしかしてそれって……」

櫻子(も、もしかして私、やばいこと言っちゃったのかな……)ダラダラ

12: 2012/08/26(日) 13:14:08.69 ID:JdXcDuUjO
あかり「あかりのお家にお泊りしたいってこと? (よくわからないけど……、一日自由ってそういうことだよね?)」

櫻子「(と、とりあえず意味はわかってないけど……、あかりちゃんがそう言うならきっとそうだ!)
う、うん! そうなんだよ! 夏休みも終わりに近いし、あかりちゃんともっと遊びたかったな~って思って!」

あかり「えへへ、あかり嬉しいなぁ……。櫻子ちゃんにそんなに気にかけてもらえて……」ニコニコ

櫻子「う、うん! 今日はいっぱい遊ぼうね! (や、やばい! あかりちゃんの笑顔がいつも以上に眩しい!)」ドキドキ

15: 2012/08/26(日) 13:17:24.77 ID:JdXcDuUjO
あかり「あ、そうだ。櫻子ちゃん。遊ぶのもいいけど宿題終わってる?」

櫻子「あ……、しまった……。百合学の宿題がまだ残ってた……。」

あかり「百合学大変だもんねぇ……。そうだ! あかりが手伝ってあげるよぉ!」

櫻子「そ、そんな……。私はあかりちゃんと遊びた……」

あかり「そんなの駄目だよ! 終わらないまま新学期になったらたくさん居残りさせられちゃうよ! あかりは櫻子ちゃんが辛い思いをするなんて嫌だよ!」

櫻子(あかりちゃん……、本気で私の心配してくれてるんだ……)ジーン

櫻子(そうだよね。今日自分はあかりちゃんの自由って自分で言ったじゃん。宿題をやるのだってあかりちゃんと過ごす時間には変わりないよね!)

櫻子「うん! わかったよ! それじゃ宿題とか着替えとか取りに一旦家に戻るね!」

あかり「うん! 櫻子ちゃんが家にお泊りに来てくれるなんて楽しみだよぉ!」 ニコニコ

櫻子「うっ! (なんだこの可愛い小動物……)」ドキッ

18: 2012/08/26(日) 13:20:14.22 ID:JdXcDuUjO
~大室家、櫻子の部屋~

ガチャッ

撫子「櫻子は今遊びに行ってるみたいだね……。まったく、あいつ宿題終わったのか?」

撫子「さて……、あの漫画の続きを読むとするか……。あいつは本の並びとかを気にしないから花子と違ってごまかしやs」

撫子「あれ……。位置が……。変わってる……? バレた……?」ダラダラダラダラ

※灯台下暗し、木を隠すには森の中などと言って他の人の部屋に自分のものを紛れさせるのはやめましょう。私はこれで姉に弱みを握られたことがあります。
あと、隠し物はお子様の手の届かない場所に。親戚の子供って怖いですよね。

20: 2012/08/26(日) 13:25:29.22 ID:JdXcDuUjO
ガチャッ

撫子「!」ビクッ

櫻子「あれ?ねーちゃん、私の部屋で何してんの?」

撫子「い、いやなんでもないよ (こ、ここはどうする? 高圧的に出るのはまずそうだ……)」ダラダラダラダラ

櫻子「ふーん……。これから友達の家に泊まりに行くから……。あっ、今日の食事当番……」

撫子「私がやります。やらせてください。櫻子様」ドゲザ

櫻子「う、うん。わかったよ。それじゃ行ってくるね (変なねーちゃん……)」

撫子(きっと櫻子のことだから……、一日経てば忘れる。いや、そうであってください、お願いします)

23: 2012/08/26(日) 13:28:47.34 ID:JdXcDuUjO
~赤座家~

ピンポーン

ガチャッ

櫻子「あかりちゃーん! 来たよー!」

あかり「いらっしゃい。櫻子ちゃん! 宿題も早く終わらせて、後はゆっくりしようね!」

櫻子「うん! それじゃ……、お邪魔しまーす!」

25: 2012/08/26(日) 13:32:08.23 ID:JdXcDuUjO
~あかりの部屋~

あかり「それじゃ櫻子ちゃん……。百合学の宿題はあとどれくらい残ってるの?」

櫻子「いやー、それが……」サッ

あかり「あっ、問題集真っ白……」

櫻子「実は……、何もやってなかった…… (やばい、これはあかりちゃんだって怒っちゃうよ……)」

あかり「大丈夫だよぉ! あかりが今日中に絶対終わるようにしてあげるから! 櫻子ちゃん! 一緒に頑張ろ!」

櫻子「う、うん。ありがとうあかりちゃん (嫌な顔一つせずに……。そういえば……、前にもこんなことあったな……)」

あかり「それじゃ、ビシバシいくよー!」

櫻子(あかりちゃんは今もあの時も私を気遣かってくれてる……。ほんとに優しいんだな……)

29: 2012/08/26(日) 13:35:04.27 ID:JdXcDuUjO
~1時間後~

あかり「ここで……、なもりの法則の応用から言葉の最初に『別に』を付けて、最後に『勘違いしないで』を付ければ好きな人に二面性をアピールできることが導けるの……」

櫻子「うん……! うん……!」カリカリ

あかり「(櫻子ちゃん、すごく真剣だなぁ……) 大分進んだし少し休憩しよっか?」

櫻子「いや……、もうちょっと……! もうちょっとだけ……! (あかりちゃんはあの時きっと辛かったんだ……。今はあかりちゃんのことを絶対に見るから……。あかりちゃんと過ごす今が大事だから……!)」

あかり「そう……、それじゃ次になもりの法則から幼馴染の百合は……」

32: 2012/08/26(日) 13:40:15.90 ID:JdXcDuUjO
~赤座家、玄関~

ガチャッ

あかね「ただいま~。あら、見慣れない靴が……。あかりのお友達が来ているのかしら?」

あかね「ふふっ。今日はおやつにケーキを買ってきているし……。丁度よかったわね」アッカネアッカネ

あかね「あかり~、お姉ちゃん部屋に入るわよ~?」

ガチャッ

あかり「こうなると、なもりの法則の例外から初恋も実ることが導けて……。あっ、ごめんね、お姉ちゃん。今ちょっと……」

櫻子「……」カリカリ

あかね「あら……、お勉強中だったの……。お邪魔しちゃったかしら (ええっとこの子は……、同じクラスの櫻子ちゃんだったかしら……。結構あかりって櫻子ちゃんの事を話すのよね……)」

33: 2012/08/26(日) 13:45:21.76 ID:JdXcDuUjO
あかり「……」

櫻子「……」カリカリ

あかね(あかりの真剣な表情……。良いわねぇ……。普段はとてもほんわかした子だから……。この表情を引き出せる櫻子ちゃん……、要チェックかしらね)

櫻子「よし……! よーし! 区切りのいいとこまで終わった! ありがとう! あかりちゃん!」

あかり「えへへ……、どういたしましてだよぉ」ニコッ

櫻子「……。(可愛いな……)」

あかね「それじゃ二人とも、休憩にしましょうか。櫻子ちゃん、あかりと仲良くしてくれてありがとうね」

あかり「あっ! 紹介するね! あかりのお姉ちゃんだよぉ」

櫻子「あっ、大室櫻子です。お邪魔してます (うわー、あかりちゃんそっくり! あかりちゃんから聞いてたけどすごく優しそうなお姉さん……)」

34: 2012/08/26(日) 13:49:25.71 ID:JdXcDuUjO
あかり「えっと……、今日は櫻子ちゃん、お家にお泊りしてくれるんだけど……、お姉ちゃん、いいかな?」

あかね「(これは願ってもない話ね! この子と一緒ならもっと色々なあかりの表情を見ることができるかもしれないわ!) ええ、勿論よ。今日一日は自分の家だと思って過ごしてね、櫻子ちゃん」ニコッ

櫻子「は、はい。ありがとうございます。 (うちのねーちゃんもこんな感じになれっての!)」

~大室家~

撫子「ひっちゅ!」

撫子「うぅ……、このタイミングでくしゃみ……。ま、まさか櫻子が友達に言い触らしてるんじゃ……」ビクビク

※こういう時ってちょっとしたことが怖くなりますよね

38: 2012/08/26(日) 13:54:55.88 ID:JdXcDuUjO
~再び赤座家~

あかね「それじゃおやつにしましょうか。二人ともお勉強で疲れているでしょう?」

櫻子「そんな……、私が一方的に手伝わせちゃってるだけで…… (あかりちゃんってお姉さんに似たのかな?)」

あかり「あかり全然気にしてないよ! さっ、おやつを食べてもうひと踏ん張りしようよ!」ニコニコ

櫻子「(天使だ……。天使の姉妹がいるよ……) う、うん! それじゃ、いただきまーす!」

40: 2012/08/26(日) 13:57:36.99 ID:JdXcDuUjO
あかり「ケーキおいしいねぇ、櫻子ちゃん」

櫻子「うん。あ、そーだ。自分のとあかりちゃんので半分ずつ分けて食べようよ」

あかり「いいの? あかりも櫻子ちゃんが食べてるのすごく食べてみたかったんだぁ」

あかね(いいわね~。もう一人妹が増えたみたいだわ~)

41: 2012/08/26(日) 14:01:24.66 ID:JdXcDuUjO
櫻子「はい、それじゃあかりちゃん、あ~ん」スッ

あかり「ええっ!? そうやって食べさせあうのぉ!? は、恥ずかしいよぉ///)テレテレ

櫻子「いいじゃん! 今日私はあかりちゃんの自由なんだから!」

あかり「(あれ? それだと自由にされてるのはこっちのような……。まっ櫻子ちゃんも楽しそうだし、いっか!) わかったよぉ、あ~ん」パクッ

櫻子(あっ、よく考えたらあかりちゃんと間接キス……///)

あかり「それじゃお返しに。 はい、櫻子ちゃんも。あ~ん」スッ

櫻子「(やばい、先に言い出したくせに意識したら顔赤くなってきた……///) う、うん。あ~ん」パクッ

あかり「えへへ」ニコニコ

櫻子「///」プシュー

あかね(この子……、逸材だわ!)

43: 2012/08/26(日) 14:05:49.79 ID:JdXcDuUjO
櫻子「それじゃあかりちゃん! 宿題の続きしよっか! よーし、最後まで突っ走るぞー!」

あかり「うん! 頑張ろうね!」

あかね「それでは私は一旦ここで……。そうだ、晩御飯のリクエストはある? 出来れば三人で作れるものがいいわね (勿論、この二人の様子を見たいという目的もあるけど……)」

あかり「あかりは櫻子ちゃんが食べたいものなら何でもいいよぉ」

櫻子「そうだなー……、三人で……、といったら……、カレーかなぁ」

あかね「(ふふっ、櫻子ちゃんの意見を優先とは……) わかったわ。カレーの材料を買って待ってるわね」

44: 2012/08/26(日) 14:09:07.51 ID:JdXcDuUjO
~数時間後~

あかり「ここは、なもりの法則の姉妹の百合は美しいという法則を当てはめて……」

櫻子「よし……! よーし……!」カリカリ

櫻子「よし……! 終わったー! ありがとー! あかりちゃん!」

あかり「そんな……。最後まで解いたのは櫻子ちゃん自身だよぉ」

櫻子「いやいや、何から何まであかりちゃんのおかげだってば。ありがとね……」

あかり「櫻子ちゃんすごく真剣だったから……。あかりも教え甲斐があったよぉ」ニコッ

櫻子「いや……、前にもあかりちゃんに勉強を教えてもらったことあったじゃん。あの時私、向日葵のことばかりであかりちゃんを無視するみたいな扱いをしちゃって……」

櫻子「その……、申し訳なかったというか……。今あかりちゃんと真剣に向き合わなきゃ、あかりちゃんが離れていっちゃうような気がして……」

あかり「そんなことあかりは気にしてないのに……」

櫻子(また私を気遣かってくれてるのかな……。この子ってほんとに……)ジーッ

あかり「なぁに? あかりのお顔に何か付いてる?」

櫻子「あっ、いや! 何でもないよ! (参ったなぁ……)」

あかり「それじゃ、もう少し休憩したら台所に行こっか! お姉ちゃん待ってるよぉ!」

51: 2012/08/26(日) 14:15:55.02 ID:JdXcDuUjO
~台所~

あかね「それでは、始めましょうか。櫻子ちゃん、お料理は出来る?」

櫻子「は、はい。カレーなら何とか」

あかね「頼もしいわね~、櫻子ちゃん。ジャガイモの皮剥きをお願いね」

櫻子「よーし、張り切っちゃうぞー! (あかりちゃんとお姉さんの前で恥ずかしいところ見せられないよ!)」

あかり「……」

52: 2012/08/26(日) 14:19:09.20 ID:JdXcDuUjO
櫻子「…… (よーし、何とか出来てるぞ……)」シュッ シュッ シュッ

あかり「……」チラッ

櫻子(もっとスピード上げても大丈夫かな……よし!)

あかり「……!」

櫻子「それっ!…………痛っ!」ブシュッ

あかり「!」

櫻子「痛てて……、ちょっと調子に乗りすぎちゃったか……」

あかり「櫻子ちゃん……、じっとしてて……」チューッ

櫻子「わっ、あ、あかりちゃん……/// (え……? 行動が早くない?)」

あかり「…………。血は止まったみたいだね。これから絆創膏取りに行くから待っててね」アッカリアッカリ

櫻子「……」

櫻子「………………」ペロッ

櫻子(うわっ、私何やってるんだろ……///)

あかね(ふむ……。あかりは櫻子ちゃんをよく見ているのね……。それに櫻子ちゃんもあかりを大分意識しているみたいね……)

54: 2012/08/26(日) 14:23:47.67 ID:JdXcDuUjO
あかり「それでは、いただきまーす!」

櫻子「いただきまーす!」

あかね「二人ともすごく仲が良いみたいだけど……、学校でもそうなの?」

櫻子「あっ、私よく忘れ物とかしちゃうんですけど……、その度によくあかりちゃんに助けてもらうんですよ。いつもありがとね! あかりちゃん!」

あかり「えへへ……、照れるなぁ……」

あかね「あらあら、そうなの (櫻子ちゃんを通して学校でのあかりの天使っぷり、人気者っぷりが目に浮かぶわね……)」

55: 2012/08/26(日) 14:28:03.27 ID:JdXcDuUjO
櫻子(あっ……、人参が入ってる……。参ったな……。折角あかりちゃんとお姉さんの三人で作ったのに……)

あかり「……!」

櫻子(ここは無理してでも……)

あかり「あっ、櫻子ちゃん、人参苦手だったよね……。忘れててごめんね……。あかりが食べてあげるね!」ヒョイッ パクッ

櫻子「あ……、ありがと…… (私何も言ってないよ……?)」

あかね(ふむ……。二人の間に言葉はほとんどいらないレベルなのね……。それに……、あかりったら今、お姉さんって感じね……。ふふっ)

58: 2012/08/26(日) 14:32:08.58 ID:JdXcDuUjO
あかり「それじゃ櫻子ちゃん! お風呂に入ってきていいよ!」

櫻子「ええーっ!? あかりちゃんも一緒に入ろうよー!」

あかり「ええっ……、でも……///」

あかね「(ここは私が一押し……) そうよ? 二人で入ってきたら? 何ならお姉ちゃんも一緒に三人で入りましょうか? (これは冗談だけど……)」

櫻子「えっ!? いいんですか? いやー実は私ん家も三姉妹なんですけど仲がそんなに良くなくって……。
だから……、その……。お姉さんとあかりちゃんみたいな感じに憧れてたというか……」

あかね「(あらあら、なるほど……。この子結構甘えん坊さんなのね) わかったわ。三人でゆっくりしましょうか? ねっ、あかり?」

あかり「うん! 櫻子ちゃんとお姉ちゃんがそう言うなら!」

61: 2012/08/26(日) 14:36:04.39 ID:JdXcDuUjO
~お風呂~

カポーン

あかり「いい湯だねー、櫻子ちゃん」

櫻子「うん……。そうだね……」ジーッ

あかり(櫻子ちゃんどこ見てるんだろ……?)

あかね「……」ポヨーン

あかね(あ、櫻子ちゃん、お姉ちゃんのお胸見てる……。確かにお姉ちゃんのお胸は結構大きいけど……)

63: 2012/08/26(日) 14:40:07.46 ID:JdXcDuUjO
櫻子(くそー、楓のやつ言いたい放題言いやがって……。何が『櫻子お姉ちゃんはお姉ちゃんのおっOいも小さいから将来期待できない』だよ……)

櫻子(んん!? あかりちゃんがお姉さんに似てるってことは将来的にはあかりちゃんのおっOいは……)ガーン

あかり「櫻子ちゃ~ん、どうしたの~?」ペターン

櫻子「あ、いや何でもないよ…… (今は大差ないのに……。大室家の遺伝子が憎い……)」ゴゴゴゴゴゴゴゴ

あかね(何かしら……? 櫻子ちゃんから負のオーラが……?)

66: 2012/08/26(日) 14:43:42.00 ID:JdXcDuUjO
~その頃、大室家~

撫子・花子「「ひっちゅ!!」」

花子「二人同時にくしゃみなんて珍しいし……。櫻子が友達に私達二人の悪口とか言ってそうだし……」

撫子「……」ビクビクオドオド

花子「?」

※周りが全て敵に見える……。そんなことはありませんか?

69: 2012/08/26(日) 14:49:53.27 ID:JdXcDuUjO
~赤座家、リビング~

櫻子「へへー、夏と言ったらやっぱりこれだよね! 心霊特集!」ワクワク

あかり「ええ~、あかり、そういうのはちょっと……」オドオド

櫻子「大丈夫だってば! 私もお姉さんもいるんだしさ!」

あかり「う……、うん……」

あかね(うんうん! さりげなく私の事も立ててくれる! やっぱりこの子はいい子だわ!)

櫻子←別にそこまで深くは考えていない

71: 2012/08/26(日) 14:55:04.31 ID:JdXcDuUjO
テレビ『この世に怨みを遺したクラゲの霊がはっきりと映し出されている……。それでは……、もう一度……』キャーッ

あかり「ひっ!」ギューッ

櫻子「あ、あのあかりちゃん。さっきからくっつき過ぎだよー/// (今日はあかりちゃんに頼りっぱなしだったから……、こういうのもいいな……)」

あかり「だって、だってクラゲさんが……」ビクビク

櫻子「よしよし、ほら、怖くないよ (花子も強がってるけど結構こういうとこあるんだよなー)」ナデナデ

あかね(ふむふむ! お互いがお互いをカバーしあういい関係のようね……)

72: 2012/08/26(日) 15:00:19.73 ID:JdXcDuUjO
あかり「あっ、もう9時だよぉ……。あかりいつもこの時間には寝ちゃうんだけど……。あの……、その……///」モジモジ

櫻子「何々~? はっきりと言ってほしいな~?」ニヤニヤ

あかり「その……、櫻子ちゃんに一緒に寝てほしくて……///」

櫻子「ええ~? 一人で寝たら? きっとクラゲさんが枕元に……」ニヤニヤ

あかり「もーっ! 櫻子ちゃんの意地悪……」

櫻子「あはは、冗談だよー。 今日は色々あったから私もそろそろ寝ようと思ってたんだよ。いいよ、一緒に寝よーよ!」

あかり「えへへ……、ありがと///」ニコッ

櫻子「全く、あかりちゃんは甘えん坊だな~ (可愛い……)」

あかね(しっかり者のあかりも、甘えん坊なあかりも櫻子ちゃんと一緒なら見られるのね……。この子、赤座家にこのまま住んでくれないかしら?)

73: 2012/08/26(日) 15:06:09.74 ID:JdXcDuUjO
~あかりの部屋~

あかり「えへへ、今日は楽しかったよぉ。櫻子ちゃん」

櫻子「そんな……。宿題を手伝わせちゃったし、突然押しかけたみたいで迷惑かけちゃったんじゃないかな……」

あかり「そんなことないよぉ。どうせ夏休みの残りの予定もなかったし、櫻子ちゃんが来てくれてすごく嬉しかったよぉ」ニコッ

櫻子「う、うん。ありがと……/// (ドキドキする……)」ドキドキ

あかり「それじゃ……、おやすみ。櫻子ちゃん」

櫻子「うん。おやすみ。あかりちゃん」

75: 2012/08/26(日) 15:10:28.66 ID:JdXcDuUjO
あかり「……」スースー

櫻子(あかりちゃん寝るの早いなぁ……。まぁ朝から私が一日中振り回しちゃったしね……)

あかり「……」スースー

櫻子(近くでみるあかりちゃんの顔……、可愛いなぁ……。そういえばこんなに近くであかりちゃんの顔を見るのって初めてかも……)

櫻子(あかりちゃんはさ。目立たないことを気にしてるけど……。今日でわかったよ)

76: 2012/08/26(日) 15:14:32.09 ID:JdXcDuUjO
櫻子(私、気が付いたらあかりちゃんのことばっかり考えてるんだ。朝から今日はあかりちゃんの誕生日だー、って思ったらあんなにはしゃいで電話なんてかけてさ)

櫻子(それに、あかりちゃんってずっと私の事見ててくれたんだね)

櫻子(向日葵とあかりちゃんのことを一緒に考えるとまだモヤモヤするけど……。これからもあかりちゃんともっと仲良くなりたいな、あかりちゃんを見ていたいなって思うよ)

櫻子「それじゃ……。おやすみ。あかりちゃん」

あかね(まぁまだ中学一年生。ピーなことは早いわよね。……、流石に怒るけどね……。)←ドアの隙間から覗いてた

80: 2012/08/26(日) 15:19:05.33 ID:JdXcDuUjO
~翌日~

櫻子「それでは……、お邪魔しましたー!」

あかり「うん、またねー! 櫻子ちゃん!」

あかね「うふふ、またいつでもお泊りに来てもいいのよ (いつかこの子を赤座家に……)」

…………
………
……


櫻子「さぁて、一日ぶりの我が家か……」テクテク

櫻子「あかりちゃんとお姉さん、すごく仲良さそうだったなぁ……」

櫻子「私ももうちょっとあの二人を見習って、花子にお姉ちゃんらしくするとしてみるかー!」

82: 2012/08/26(日) 15:23:58.41 ID:JdXcDuUjO
~大室家~

ガチャッ

櫻子「ただいまー!」

花子「うるさいやつが帰ってきたし……。そのまま余所の家の子になればよかったんだし……」

櫻子「へへーっ、そんなこと言ってもほんとは寂しかったんじゃないのー?」ナデナデ

花子「うっ……///」

櫻子「今日の食事当番はさ! 私がやるよ!」

花子「櫻子……、何か変わったし……?」

櫻子「たまには、私も花子にかっこつけたくってさ!」

撫子「いやいやいやいや! 私がやるよ! 櫻子はゆっくりしてて!」ビクビクビクビク

櫻子・花子「「?」」

84: 2012/08/26(日) 15:29:23.79 ID:JdXcDuUjO
~七森中学、新学期~

ちなつ「あーあ、夏休み終わっちゃったかぁ。夏休み中に結衣先輩との距離をもっと縮めようって思ってたのに……」

あかり「でも……、学校でもいっぱい会えるんだから気にすることはないと思うなぁ」

ちなつ「そうだよね……。あかりちゃんは学校に来るのが楽しくってしょうがないって感じだもんね。私も見習わなくっちゃ」

あかり「えへへ……」

櫻子「筆箱忘れたー!」

向日葵「櫻子は夏休みボケが抜けていないようですわね……」

85: 2012/08/26(日) 15:34:02.11 ID:JdXcDuUjO
あかり「はいっ、鉛筆と消しゴム、貸してあげるね!」スッ

櫻子「ありがとー! あかりちゃん!」

向日葵「もうちょっとシャンとしなさいな……。また相変わらず赤座さんに迷惑ばかりかけて……」

櫻子「いやー、私これでも家では結構変わったんだよ? 花子は最近私を馬鹿にしなくなったし、ねーちゃんはなんだか優しくなったしさ」

向日葵(花子ちゃんはともかく、撫子さんは櫻子を見ると怯えているように見えますが……、気のせいかしら?)

86: 2012/08/26(日) 15:38:25.87 ID:JdXcDuUjO
~放課後~

ちなつ「うー、参ったな。初日から新学期の目標を書いてこいなんて言われるなんて……」

ちなつ「あかりちゃんはやっぱりさ、『もっと目立ちますように』って書くの?」

あかり「うーん、やっぱりそうなるのかな……」

ちなつ(冗談だったのに……)

向日葵(やっぱりまだ気にしてますのね……)

櫻子「えーっ!? そんな目標書く必要ないじゃん!」

あかり「?」

89: 2012/08/26(日) 15:42:55.43 ID:JdXcDuUjO
櫻子「だってさ! あかりちゃん、私の中ではすごく目立ってるし! 書いたらその瞬間もう目標達成だよ!」

櫻子「それに……、これ以上目立ったら…………///」

あかり「なぁに? どうしたの? 櫻子ちゃん。お顔がなんだか赤いみたいだけど……」

櫻子「…………………………、あかりちゃんが私だけを見てくれなくなるような気がするし……///」ポッ

向日葵「なっ、何を言ってますの!?」

ちなつ(ほう……、これはこれは……)ニヤニヤ

あかり「ええっ!? そんなことないよぉ! あかりと櫻子ちゃんはずっとずっとお友達だよ!」

櫻子(そっか。そうだよね。あかりちゃんはそういう子だよね!)

90: 2012/08/26(日) 15:46:35.21 ID:JdXcDuUjO
櫻子「実はもうさ、新学期の目標書いちゃったんだよね!」

あかり「ええーっ! すごいなぁ……。何て書いたの?」

櫻子「それはね……」

92: 2012/08/26(日) 15:49:47.16 ID:JdXcDuUjO






櫻子「『あかりちゃんと、もっともっともっと仲良くなる』って!」







おしまい!

97: 2012/08/26(日) 15:53:27.63 ID:JdXcDuUjO
撫子さんの工口本がバレるまではサクッと思い付いたがそれ以降は迷走したというか
以前書いたSSの焼き直し、補完をぶち込んだ感じになってしまった
まぁ物を隠す時は気をつけてね、という話でした。
ではではでは

98: 2012/08/26(日) 15:53:30.17 ID:Dwgc7Gfj0

105: 2012/08/26(日) 15:58:04.15 ID:JdXcDuUjO
あ、そうだ>>30
…………………………ごめんなさい

引用: 櫻子「あかりちゃん! 誕生日おめでとー!」 あかり「……え?」