1: 2008/12/02(火) 22:40:28.85 ID:C9YFSA+I0
女勇者「前衛は僕に任せて!魔法使いの君は後衛を頼んだよ!」

魔王「……『メラ』」

*スライムに85のダメージ!スライムを倒した!

女勇者「わあ!すごいじゃないか!この調子で行けば魔王だって倒せるよ!
    仲間になってくれてありがとう!魔法使い!」

魔王「……なにやってんだろ、俺」



14: 2008/12/02(火) 22:57:34.06 ID:C9YFSA+I0
女勇者「よーし!レベルも3になったから、今日は宿に戻ろう!
    ……あ。そういえば、魔法使いのは体力少ないって聞いたけど、
    大丈夫だった?」

魔王「……え?いや。別に」

女勇者「そうなんだ、よかった! でも、もし無理な時は無理って言ってね。
    これから一緒に旅する仲間なんだから、無茶は絶対だめだよ?」

魔王「……はあ」

50: 2008/12/03(水) 00:01:21.26 ID:re005BnyO
女勇者「それじゃ王さまにも会ったことだし、しゅっぱ~つ!」

魔王「(まさか王も僕の正体知らないなんて……。なんかショック)」

女勇者「旅って言えば、まずは待ち人から情報を得ないとね」

~話し中~

女勇者「ふわ~、魔王ってすごいね。首が幾つにも分かれたり、目が飛び出てたりするなんて」

魔王「僕……そんなふうに思われてたんだ」


67: 2008/12/03(水) 00:17:15.44 ID:re005BnyO
魔王「(まさか、魔物にすら顔を分かられていないなんて……)」

女勇者「ふ~、けっこうレベル上がったね。魔法使いさんはどう?」

魔王「あ、おかげさまで。女勇者さんの戦い方、見事でしたよ」

女勇者「えへへ、ありがとっ。魔法使いさんの魔法も凄かったよ! こう、ドッカーン!って」

魔王「(まぁ、イオナズンだったもんなぁ。イオって言ったけど)」

70: 2008/12/03(水) 00:23:13.91 ID:re005BnyO
女勇者「美味しい…! 魔法使いさん、料理上手だね」

魔王「お口に合うようで嬉しいです。(なんか複雑…)」

女勇者「うん、やっぱり私の目に狂いは無かったよ」

魔王「何がですか?」

女勇者「良い仲間を見分ける眼力!」

魔王「(いやいやいや、僕魔王ですってば)」

72: 2008/12/03(水) 00:29:37.38 ID:re005BnyO
女勇者「じゃあ今日の宿屋はここにしよっか」

~部屋~

女勇者「たぁっ!」

魔王「あぁ、ベッドにダイブすると埃が……」

女勇者「だって、ベッドがあったら飛び込みたくなるんだもん」

魔王「もう子供じゃないんですから…」

女勇者「ふ~んだ、どうせ私は魔法使いさんみたいに大人びてませんよーだ」

魔王「(大人びてるというか、もう何世紀ここにいることか…)」

79: 2008/12/03(水) 00:40:39.98 ID:re005BnyO
女勇者「ん~、良い天気! 今日も頑張ろうね、魔法使いさん」

魔王「はい。あ、朝ご飯机の上に置いてますので」

女勇者「え!? ホントだ! 魔法使いさんって気が利くね。お母さんみたい」

魔王「お、お母さん、ですか……」



ちょいシリアス考えたけど、流れ壊しそうだから止める

82: 2008/12/03(水) 00:46:22.93 ID:re005BnyO
女勇者「そういえば魔法使いさんって強いのに、なんで私たちの村にいたの?」

魔王「たまたまですよ。(重臣の人たちと慰安旅行中はぐれたから酒場のマスターに預かってもらってたとは言えないなぁ…)」

女勇者「ふ~ん。でもそのおかげで私は魔法使いさんに出会えて、こうして冒険できるから嬉しいなっ」

魔王「(冒険って、僕を倒すのが目的なんだよなぁ)」

87: 2008/12/03(水) 00:54:42.80 ID:re005BnyO
女勇者「なんとか隣街までこれたね、お疲れさま~」

魔王「お疲れさまです。で、この後は?」

女勇者「新しい街ときたら行くべき場所は武器屋でしょ!」

武器屋「へいラッシャイ!」

女勇者「わあぁ、はがねのつるぎだ!」

魔王「あ、ひのきのぼう懐かしい…」

女勇者「これ下さい」

武器屋「あいよっ!さっそく(ry」

女勇者「おニュ~うぇぽーん!」

魔王「わ、分かりましたから変なポーズ取らないで下さい」

93: 2008/12/03(水) 01:00:40.44 ID:re005BnyO
魔王「ひ、人の家に勝手に入っていいんですか?」

女勇者「だって、体が勝手に……」

魔王「(僕より悪者のような気がする…)」

女勇者「あ、けがわのフード発見。はい魔法使いさん、装備してみて」

魔王「え、いや僕は別に」

女勇者「だって魔法使いさん一回も装備変えてないし」

~装備中~

女勇者「うん、似合ってるよ!」

魔王「………暑い」

99: 2008/12/03(水) 01:05:24.58 ID:re005BnyO
魔王「あの……」

女勇者「なに?」

魔王「このフード、脱いでもいいですか?」

女勇者「えぇー! なんで!?」

魔王「さすがに真夏にフードは……。(というかけがわのフードって魔王も装備可なんだ…。それに盗んだものだから着心地が)」

女勇者「うーん、仕方ないかぁ。じゃ元の場所に戻そっか」

魔王「はい」

107: 2008/12/03(水) 01:13:46.20 ID:re005BnyO
女勇者「そろそろ旅の記録したほうがいいかなぁ」

魔王「あ、じゃあ僕はここで待ってますので」

女勇者「一緒に行こうよ。ついでに神のおつげを聞かないといけないし」

魔王「(だから行きたくないのに…)」

~教会~

女勇者「む~…、魔法使いさんは頑張らないとレベル上がらないね」

魔王「まさかおつげを聞けるなんて……!」

112: 2008/12/03(水) 01:22:23.22 ID:re005BnyO
女勇者「じゃあ盗まれた鍵を探しにしゅっぱつー!」

魔王「高い塔ですねぇ」

女勇者「うぅ、ずっと見てると首が痛くなっちゃう……」

魔王「じゃあ行きましょうか」

女勇者「あれ、扉のカギが閉まってる…」

魔王「………」

女勇者「………」

124: 2008/12/03(水) 01:31:26.21 ID:re005BnyO
女勇者「ふぅ、なんとかカギ取り戻せたね」

魔王「塔が閉まってたときはどうなるかと思いましたよ」

女勇者「ね~。でもなんで急に扉が開いたんだろう?」

魔王「なんででしょう。(インパス唱えたら開くとは……。ダメもとでやってみるもんだ)」

129: 2008/12/03(水) 01:39:05.54 ID:re005BnyO
女勇者「わ~い、カギを返したらお礼に1000Gも貰っちゃった!」

魔王「頑張った甲斐がありましたね」

女勇者「じゃあ今日は豪華にご飯を食べに行こ~!」

~レストラン~

女勇者「お腹すいた~!」

魔王「ハシでテーブルを叩かないで下さいよ」

女勇者「だって~」

魔王「マナーは大切ですよ」

女勇者「は~い…、お母さん」

魔王「誰がお母さんですか」

132: 2008/12/03(水) 01:40:28.95 ID:re005BnyO
>>126
あれ、6でインパスで開くやつなかったっけ?

136: 2008/12/03(水) 01:44:53.04 ID:re005BnyO
女勇者「あ~、今日も疲れたよー」

魔王「またダイブして…。まぁ、塔は高かったですからね。疲れるのはしょうがないですよ」

女勇者「すー…、すー…」

魔王「ってもう寝てる…。こんなに無防備に寝られると、魔王としての自信がなくなるなぁ」

魔王「ほら、寝るならキチンと毛布かけて下さい」

女勇者「むぅ~、むにゃむにゃ…」

魔王「はぁ……。かけてあげますか」

140: 2008/12/03(水) 01:56:14.35 ID:re005BnyO
女勇者「ふぅ、敵も強くなってきたね」

魔王「はい。動きが今までとは違いますね。(ここまで僕に気づく魔物は無し…と)」

女勇者「回復しよっと」

魔王「あの…、何してるんですか?」

女勇者「なにって、やくそう塗ってるんだけど。あれ~、効かない?」

魔王「いや、あの」

女勇者「もう、これ役にたたないなぁ」

魔王「それ毒消し草です」

女勇者「……はやく言ってよぉ」

魔王「すいません…」

143: 2008/12/03(水) 02:02:49.30 ID:re005BnyO
女勇者「やった~、新大陸だー!」

魔王「別に新では…」

女勇者「分かってるよぅ。気分だよ気分」

魔王「はぁ」

女勇者「あ、そういえばMPが足りなくなってきたんだ」

魔王「次の目的地までまだ距離ありますけど、どうします?」

女勇者「じゃあ仕方ないし、キャンp…野宿しよっか」

魔王「野宿ですか…。(今絶対キャンプって言った)」

146: 2008/12/03(水) 02:08:32.43 ID:re005BnyO
女勇者「ふぁいや~!」

魔王「元気ですねぇ」

女勇者「でもまさかあの洞窟をやくそうを5つで済ませられるとは思わなかったよ」

魔王「それだけ女勇者さんの力が上がったってことですよ」

女勇者「えへ、ありがとっ。あ、火が弱くなってるから薪とって」

魔王「はい、どうぞ。(後ろから魔法かけてた、なんて言えない)」

152: 2008/12/03(水) 02:17:02.55 ID:re005BnyO
魔王「寝てしまいましたか…。相変わらず、無防備な寝顔ですねえ」

女勇者「うーん…」ゴロン

魔王「ラリホーが弱点な気がしなくもないです。おっと、火が」

魔王「再点火っと……。にしても、メラゾーマしか覚えてないから加減が難しい……」

女勇者「すぴー」ゴロゴロゴロ、ゲシッ!

魔王「薪が……。それより火を蹴ったのに起きないよこの人」

154: 2008/12/03(水) 02:23:04.08 ID:re005BnyO
女勇者「おはよー…」

魔王「おはようございます。良く眠れました?」

女勇者「背中が痛い……」

魔王「まぁ地べたに寝てましたからね。それより、寝癖が凄いですよ」

女勇者「へ!? どのくらい!?」

魔王「スライムファングくらいですかね」

女勇者「やぁぁぁあああ! 見ないで見ないで、河原行ってくる!」

魔王「あ、でしたら水を…、速っ! 戦闘中より圧倒的に速い…」

159: 2008/12/03(水) 02:29:29.67 ID:re005BnyO
女勇者「うー…、変じゃない?」

魔王「大丈夫、いつもの女勇者さんですよ」

女勇者「まさか寝癖があんなになってるなんて…」

魔王「良くあることです。はい、スープ出来ましたよ」

女勇者「ありがとー。でも魔法使いさんって寝てるの? 寝癖もないし、眠ってるところ見たことないけど」

魔王「キチンと寝てますよ。ただ横にはならないで、座って寝てますけど」

女勇者「ズルい!」

魔王「へ?」

女勇者「私だけ寝癖見られて、魔法使いさんだけ寝癖つかないようにしてるなんてズルい!」

魔王「そんなこと言われましても…って、わ、髪の毛ぐしゃぐしゃにしないで下さい!」

164: 2008/12/03(水) 02:34:42.89 ID:re005BnyO
魔王「……何か言うことは?」

女勇者「ごめんなさい…」

魔王「誠意が足りませんよ」

女勇者「ごめんなさい!」

魔王「まったく…。せっかく作ったスープをひっくり返すなんて、食べ物を軽く見すぎですよ」

女勇者「でも魔法使いさんの髪の毛サラサラだね」

魔王「はぁ…。どこからつっこんでいいのやら」

170: 2008/12/03(水) 02:43:17.54 ID:re005BnyO

女勇者「なんかここの王さまって、真面目な人だったね」

魔王「(なのに僕には気付かない。……いいかげん慣れてきたなぁこの待遇)」

女勇者「じゃあ行こっか」

爺さん「ああ……そこのお嬢さんがた」

魔王「お嬢さん……」

女勇者「はい、どうかしました?」

爺さん「いやな、大したことじゃないんじゃが、ワシの夢を叶えてくれんかね」

176: 2008/12/03(水) 02:46:35.13 ID:re005BnyO


女勇者「夢…?」

爺さん「そうじゃ。草原を疾走し魔王にすら怖じ気づかぬ馬車をみたいのじゃ」

女勇者「つまり、馬と車が欲しいの?」

爺さん「車は既にある。しかし図体が図体じゃから、これを楽々と引ける馬を探してほしいのじゃ」

女勇者「うーん、どうしよっか魔法使いさん」

魔王「お嬢さん…。僕は…男なのに…」

女勇者「……いつになるか分かりませんが、きっと叶えてあげますよお爺さん」

182: 2008/12/03(水) 03:02:15.19 ID:re005BnyO
女勇者「じゃあ馬探しもかねて、レベル上げしよう!」

魔王「はい」

女勇者「というかさ、私思うんだけど」

魔王「なにをですか?」

女勇者「たま~にだけど、空から黒い稲妻が落ちてきたりしてるじゃない? あれなんなんだろ」

魔王「雷雲が近くにあるんでしょうか。(バズウ召還で手抜きは止めたほうがいいかな…)」

188: 2008/12/03(水) 03:08:41.39 ID:re005BnyO
女勇者「馬いないね~」

魔王「さすがにそこら辺にはいませんね」

女勇者「あ~ぁ、疲れちゃった。一休み一休みーっと」

魔王「あ、女勇者さん」

女勇者「ん、なに? あれあれ、なんで魔法使いさん離れてくの?」

魔王「いや、動いてるのは女勇者さんですよ」

女勇者「え、なんで?」

魔王「だって……、座ってるのはきりかぶおばけですから」

女勇者「え!? ご、ごごごごめんなさい!」

魔王「良く間違えられたね…」

189: 2008/12/03(水) 03:15:38.90 ID:re005BnyO
女勇者「とうとうダーマ神殿まで来たね…!」

魔王「(神殿…。まぁ、すんなり入れるんだろうな)」

~神殿内~

おっさん「職を変えたいと申されるか?」

女勇者「んと…、どうする?」

魔王「いや、変える必要性はないと思うよ」

女勇者「あ、職は変える気ないそうなので失礼します」

おっさん「……遊び人にもなれますよ。三食昼寝つき、おやつもタダです」

魔王「誘惑しないで下さい。それと、女勇者さんも迷わない!」

193: 2008/12/03(水) 03:20:54.17 ID:re005BnyO
女勇者「いたた…」

魔王「誘惑にのった罰です」

女勇者「なにもチョップしなくても…。あれ、これは」

魔王「ああ、小さなメダルですか。懐かしいですね、昔は集めてましたよ」

女勇者「へ~、綺麗だね」

魔王「これを集めてある場所にいくと、交換してくれる優しい老人がいますよ。無くさないようにして下さいね」

女勇者「は~い。じゃメダルを探しがてら次の街に行こっか」

魔王「まだ探すのはありますけどね」

女勇者「?」

魔王「(この人ぜったい馬探し忘れてる)」

196: 2008/12/03(水) 03:28:30.06 ID:re005BnyO
女勇者「ついたー! よし、例によって例のごとく町長さんに挨拶にいこう!」

~町長邸~

魔王「で、毎度同じみ物色ですか。これだけは何度やっても罪悪感が」

女勇者「ん~、この部屋には何かありそうなのになぁ」

魔王「あなたは我が物顔で探しすぎですよ」

女勇者「まぁまぁ。…ん、なにかタンスの奥にある。なんだろ」デロン

魔王「これは…」

女勇者「バニースーツ…だね」

魔王「……」

女勇者「………着」

魔王「いやです」

245: 2008/12/03(水) 08:58:09.15 ID:re005BnyO
女勇者「……でもなんでバニースーツなんて町長さんのタンスにあったんだろ」

魔王「きっと娘さんのですよ」

女勇者「あの町長さん独身らしいよ」

魔王「……」

女勇者「……」

魔王「……いろいろあるんですよ。あ、武器屋ありましたから、行ってみましょう」

女勇者「うん! そろそろ武器を買い換えたいと思ってたんだ!」

247: 2008/12/03(水) 09:07:30.65 ID:re005BnyO
女勇者「いばらのムチ装着~!」

魔王「これで複数攻撃できますね。今は便利な武器ばかりですね」

女勇者「ごめんね、いつも私の装備ばかり優先しちゃって」

魔王「別に構いませんよ。(むしろ装備したら逆に弱くなる…)それより、これからどう(ry」

女勇者「あぁー!!!」

魔王「み…耳元でおたけびを使用するのは止めて下さい。びっくりするじゃないですか」

女勇者「カジノだよカジノ! 私行ってみたかったの! ねぇ、行ってみていい!?」

魔王「まぁ、一度くらいなら…」

248: 2008/12/03(水) 09:12:09.01 ID:re005BnyO

女勇者「K・A・J・I・N・O! カジノカジノ~」

魔王「やけにテンション上がってますね」

女勇者「当たり前だよ~。頑張ったら最強武器だって手に入れられるんだから」

魔王「じゃあ、さっそくポーカーでもしますか?(懐かしいなぁ、よくまおうのつかいさんと対戦してたよ)」

女勇者「ポー…カー……?」

魔王「……」

249: 2008/12/03(水) 09:16:10.04 ID:re005BnyO
魔王「えっと…じゃあスロット分かります?」

女勇者「的に向かって矢を打つやつ?」

魔王「……それはダーツです。ほら、そこにあるのがスロットですよ。同じ絵柄になるようタイミングよく押して下さい」

女勇者「おおー、簡単そうだね」

魔王「簡単そうに見えて、難しいもんですよ」

女勇者「すいませーん、お金全部コインにしまーす!」

魔王「あぁ…後先考えないで…」

250: 2008/12/03(水) 09:21:57.03 ID:re005BnyO
魔王「(あれからもう3日かぁ……。いつまでやってるんだろ)」

女勇者「ううー…、7が揃わない」

魔王「それはそうですよ。でもコインが増えもしないで減りもしないなんてスゴいですね」

女勇者「こうなったらイチかバチか! えいっ!」

魔王「あのー、冒険は続けなくていいんですか?」

女勇者「ああー、また負けた! え、冒険? そんなのはあとだよあと!」

魔王「(早くお城に帰りたいなぁ…。にしてもどんだけカジノ好きなんだ)」

251: 2008/12/03(水) 09:28:53.32 ID:re005BnyO
魔王「……今の僕たち、装備はなんですか?」

女勇者「バニースーツにうさみみバンド、ぎんのトレイにあみタイツだよ」

魔王「なんでこんな格好に?」

女勇者「私がスロット台をまじんぎりで壊したから」

魔王「……何か言うことは?」

女勇者「似合ってるよ?」

魔王「……違います」

女勇者「むしゃくしゃしてやった。スロット台ならなんでも良かった」

魔王「犯行動機じゃないですか……。はぁ、なんで僕までバニーの格好しなきゃいけないんだろ」

女勇者「でも似合ってるよ」

魔王「……ありがとうございます」

253: 2008/12/03(水) 09:29:36.56 ID:re005BnyO
もしかして俺一人?

255: 2008/12/03(水) 09:37:53.23 ID:re005BnyO
魔王「あ~、地獄のような日々だった…」

女勇者「面白かったね、バニーさんの仕事!」

魔王「面白くないですよ。セクハラされるし重労働だし」

女勇者「じゃあ次の目的地に出発したいところだけど、占い師のお婆さんに頼まれ事されちゃった」

魔王「頼まれ事…ですか?」

女勇者「洞窟にあるゆめみのしずくを取ってきて欲しいんだって」

魔王「分かりました。じゃあさっそく行きますか」

女勇者「うん。パパッと終わらせてスロットやろうね」

魔王「もうカジノには行かせません」

258: 2008/12/03(水) 09:44:14.74 ID:re005BnyO
>>254
ありがとう

魔王「まさか…ここで足止めをくらうなんて」

女勇者「メタルスライムが出て来ない~!」

魔王「わざわざ武器をどくばりにしてますもんね。おっと、ギラ!(ベギラゴン!)」

女勇者「またヘルホーネットかぁ。それにしても、やっぱり魔法使いさんは頼りになるね」

魔王「(一応魔王ですから…)それより、いつまで滞在するんです?」

女勇者「気が済むまで!」

魔王「ああ……我が家に帰れるまでまだまだそうだ…」

266: 2008/12/03(水) 10:36:08.47 ID:re005BnyO
学校ついたけど友達がまだ来てなかった…

女勇者「ボス強かったね~。あれ、魔法使いさんどうしたの?」

魔王「…いえ、なんでもないです。(ボスでも僕を分からないんですね、わかります)」

女勇者「お婆さんにしずくも渡したし、さ、次の目的地にいこ!」

魔王「……一言いいですか?」

女勇者「なに?」

魔王「なぜバニースーツを脱がないんですか」

女勇者「じょおうさまー!」

魔王「……満足しました?」

女勇者「……うん」

267: 2008/12/03(水) 10:36:59.91 ID:re005BnyO
>>264

三流大学に通ってます

268: 2008/12/03(水) 10:42:04.61 ID:re005BnyO
女勇者「そういえばさ」

魔王「はい」

女勇者「お肉でモンスターって仲間にできないかな」

魔王「うーん…、どうなんでしょうね。(本当に分からない…。なったらなったでショックだ)」

女勇者「というわけで、一昨日の肉を与えてみようと思います」

魔王「また微妙に日にちがたったものを…。せめてしもふりにくにしましょうよ」

女勇者「えー、しもふりにく美味しいからあげたくないもん」

魔王「食欲旺盛ですねぇ」

280: 2008/12/03(水) 12:11:59.76 ID:re005BnyO
女勇者「ふねふね~! 潮風が気持ち良いー」

魔王「ギリギリ乗れて良かったですね。もう少しでチケット完売でしたし」

女勇者「うんうん。頑張ったかいがあったよ」

魔王「メタル狩りしなければもうちょっとは余裕を持てたんでしょうけどね」

女勇者「あ、かもめだ」

魔王「(聞いてない……)ところで、この船の行き先はどこですか?」

女勇者「さぁ…」

魔王「さぁって…、知らないで乗ったんですか」

女勇者「とりあえず違う大陸につくわけだから、大丈夫だよ!」

魔王「どこから来るんでしょうね、その自信は」

281: 2008/12/03(水) 12:16:53.06 ID:re005BnyO
魔王「…なんか見覚えのある城が見えてきましたけど」

女勇者「あれ、最初のお城だ」

魔王「戻ってきたわけですか」

女勇者「そうみたい。お母さん元気かな~」

魔王「いやいや、戻ってきたのになんでそんなまったりしてるんですか!」

女勇者「だってやっぱり実家は恋しいんだもん。あ、岸についたよ。行こっ!」

魔王「僕も我が家に帰りたいですよ…」

282: 2008/12/03(水) 12:23:09.03 ID:re005BnyO
母「あら、おかえり」

女勇者「ただいまー。お腹すいた~」

魔王「…お邪魔します」

母「女勇者、こちらの方は?」

女勇者「私の新しい仲間だよっ! 強いんだから」

母「そうなの。すいませんね、この子のお守り頼めます?」

魔王「はぁ……。(もはや人間として扱われてる)」

女勇者「守るのは私なの!」

母「はいはい」

魔王「……こんな空間に慣れてきた自分が怖い」

285: 2008/12/03(水) 12:32:27.00 ID:re005BnyO
女勇者「ぐぅ…」

魔王「まさか同じ部屋で寝かされるとは……。親子揃って無防備だな」

魔王「……よし、行こう」

~翌日~

女勇者「あれ…、私家に帰ってなかったっけ」

魔王「寝ぼけてるんじゃないですか?(ルーラでカジノの街まで移動したのはバレてないみたいだ)」

女勇者「むー、そうなのかなぁ」

魔王「そうですよ。ほら、早く髪整えて下さい」

女勇者「はーい」トテトテトテ

魔王「(書き置きはしたから大丈夫だよな……。あとルーラ使えることは黙ってよう)」

286: 2008/12/03(水) 12:36:51.88 ID:re005BnyO
女勇者「あるこ~あるこ~、私は元気~!」

魔王「ムチをビシバシさせないで下さい。危ないじゃないですか」

女勇者「だって今日はこんなに良い天気なんだもん。こういう日はパーッと遊ばないと」

魔王「いつも遊んでるじゃないですか。せめて次の休憩までは待って下さい」

女勇者「あ、メダルみっけー」

魔王「この人は全力で人生楽しんでるなぁ」

290: 2008/12/03(水) 12:40:50.74 ID:re005BnyO
女勇者「今日の夕食ってなに作るの?」ヒラリッ

魔王「適当にあるものを調理しますけど……、たまには女勇者さんも料理して下さいよ」ヒョイッ

女勇者「え~、だって面倒なんだもん」バシッ!

魔王「後々役に立つんですから、損はないですよ」スッ

モンスター「(戦いながら晩飯のことなんか話すなよ! てか攻撃当たらねー!)」

291: 2008/12/03(水) 12:47:30.47 ID:re005BnyO
女勇者「えっへっへ~」

魔王「どうしたんですか?」

女勇者「じゃーん! 宝石とかが入ってる袋拾いました~!」

魔王「笑ってますよ」

女勇者「当たり前じゃない! これだけあったらお金稼ぎしなくてすむんだから」

魔王「あ、女勇者さんのほうじゃないです」

女勇者「え?」

魔王「それはおどるほうせきです」

女勇者「……中身を」

魔王「ダメです」

294: 2008/12/03(水) 12:53:42.92 ID:re005BnyO
魔王「ふと思ったんですが」

女勇者「なに?」

魔王「女勇者さんが結婚したらどうするんですか?」

女勇者「ふぇ!?」

魔王「いや、ふぇではなくて。誰かと結婚したら、冒険は続けるんですか?」

女勇者「う、うーん。考えたこともないけど、冒険はすると思う」

魔王「なぜですか?」

女勇者「だって、冒険に出たらまた魔法使いさんと旅できるもん」

魔王「そうですか。いきなりこんな質問してすいません」

女勇者「びっくりしたよ~」


297: 2008/12/03(水) 12:58:32.50 ID:re005BnyO
~レストラン~

女勇者「まだかなぁ」

魔王「料理も頼んでないのに、そんなこと言わないで下さいよ…」

女勇者「おーい、店員さ~ん!」

店員「はい、なんでしょうか」

女勇者「今日のオススメの料理ってあります?」

店員「そうですね、ヒラメのムニエルなどはいかがでしょう」

女勇者「あ、美味しそ~。ん、魔法使いさん、メニュー見て止まってどうしたの?」

魔王「いえ、なんでも…。(あばれ…うしどりの……煮…?)」

299: 2008/12/03(水) 13:05:04.17 ID:re005BnyO
女勇者「ムチが千切れちゃった…」

魔王「そりゃひとくいサーベルを叩いたらそうなりますよ」

女勇者「うーん、新しい武器を調達しないと。ねぇ魔法使いさん、私にあう武器ってなんだと思う?」

魔王「武器、ですか? まぁ勇者なら基本剣ですから、剣でいいと思いますけど」

女勇者「ちっちっち、武器にはもっとロマンを込めないと」

魔王「ロマン…?」

女勇者「そう、例えば力溢れるモーニングスターとか」

魔王「少なくとも、あなたには似合いませんよ」

300: 2008/12/03(水) 13:09:51.63 ID:re005BnyO
>>296
機会があればいくぜ

女勇者「ほのおのツメはっけーん」

魔王「あ、それは道具として使っても効果ありますよ。たしかメラミが出たような気がします」

女勇者「へぇ~、便利なんだね。さっそく装備っと」

魔王「(なんでも装備できるなぁこの人)」

女勇者「ところでさ」

魔王「はい?」

女勇者「道具として使うって、具体的にどうするの?」

魔王「さあ……」

女勇者「振ってみても何も起きない…」

301: 2008/12/03(水) 13:16:36.26 ID:re005BnyO
女勇者「あれ、あそこにいる青い剣士さんなに引きずってるんだろ」

魔王「棺桶……みたいですね。中には何もないようですけど」

女勇者「なにをしに行くのかな」

魔王「ちょっとあそこの兵士さんに聞いてみましょう」

兵士「あぁ、彼は我らが国王の命を受けて討伐任務についたんだ」

女勇者「カッコイい~」

魔王「何を倒しに行ったんですか?」

兵士「バトルレックスだよ」

魔王「……ならあの小さな棺桶じゃ氏体入れられないんじゃ」

兵士「あ」

魔王「(ダメだこの国…)」

303: 2008/12/03(水) 13:19:57.66 ID:re005BnyO
女勇者「あ、剣士さん帰ってきたよ」

魔王「本当ですね。(キチンと収まってるし…)」

女勇者「あの人一人でバトルレックス倒したのかな?」

魔王「仲間…は見当たりませんからそうなんじゃないでしょうか?」

女勇者「すごいね~」

魔王「(本来なら僕たちも行くべきだったんでしょうが…。なぜベンチでまったりしてるんですかね)」

307: 2008/12/03(水) 13:33:04.17 ID:re005BnyO
>>304
GJ!

女勇者「さて、装備も新調したし気分を高めるために、敵と戦いにいこー!」

魔王「はぁ…。しかしまたよくミニスカートなんて選びますね」

女勇者「私だってお洒落したいときくらいあるよ」

魔王「防御力が下がってまで…」

女勇者「い・い・の! さ、敵出てこーい!」

魔王「おや、ウインドマージですね」

女勇者「よーし、攻g(ry きゃぁぁぁぁあああ!」

魔王「バギマ…! 今までとは強さが違いますね」

女勇者「…………」

魔王「ん、どうしました?」

ウインドマージ「(ウハwww白カワユスwwwって、いつの間に間合いを!?)」

女勇者「しんじゃえー!」

~しばらくお待ち下さい~

308: 2008/12/03(水) 13:43:18.88 ID:re005BnyO
女勇者「はぁ…はぁ…」

魔王「お、お疲れ様です。張り切ってますね。(ツメであんなに殴られるなんて…、可哀想に。何があったんだろう)」

女勇者「……ミニスカート止めてくる」

魔王「あれ、さっきお洒落が云々って」

女勇者「いいの!」

魔王「わ、分かりましたから落ち着いて。ツメを首に当てないで下さい」

女勇者「着替えてくる」

魔王「なんなんでしょうかね、いったい……。耳まで真っ赤になるなんて、相当怒ってますね」

309: 2008/12/03(水) 13:49:11.14 ID:re005BnyO
女勇者「ねぇ、魔法使いさん」

魔王「なんですか?(良かった…機嫌治ったみたい)」

女勇者「フーセンドラゴンってさ、打撃には強そうだけど斬撃には弱いよね」

魔王「そうですか? ドラゴンなんですから物理攻撃自体あまり効かないような気がしますけど」

女勇者「だって、お腹攻撃したらどかーんってなるじゃない」

魔王「あ、そういうことでしたか」

310: 2008/12/03(水) 13:54:36.92 ID:re005BnyO
魔王「船にはあまりいい記憶がないです…」

女勇者「なんで?」

魔王「いえ、気にしないで下さい。それより、そろそろ着きますよ」

女勇者「わざわざ連れてって貰えるなんて、嬉しいな。でもどこにいくの?」

魔王「ジャンポルテっていう人がいる所ですよ。きっと気に入ると思います」

女勇者「楽しみ~」

314: 2008/12/03(水) 14:00:22.17 ID:re005BnyO
受付「あ、ちょうど良かった! 女性二人が欠場しまして、困ってたんです。ぜひコンテントに出ていただきたいのですが」

女勇者「いいよ~」

魔王「女性…。僕はれっきとしたおとk(ry」

受付「もう間も無く始まりますので、急いで準備して下さい!」

女勇者「ふふ~ん、勝負だよ魔法使いさん! 女として負けられないんだから」

魔王「……もうどうにでもなれです」

~採点~

審判「優勝はダントツで魔法使いさんです!」

女勇者「なん…だと…?」

319: 2008/12/03(水) 14:12:58.99 ID:re005BnyO
女勇者「負けた…」

魔王「勝った…」

審判「(なんで優勝者が落ち込んでるのですかね)」

~控え室~

魔王「(まさかミニスカート履かされるとは思わなかったよ…。というか女勇者さん落ち込んでるなぁ)」

女勇者「(バニーセットでボーナスもらったのに負けた…)」

魔王「あの…」
女勇者「ねぇ…」

魔王「あ」
女勇者「あ」

魔王「あの、どうぞ」

女勇者「え、うーん。じゃ一緒に言おっ! せーの、」

魔王「負けたからって、気にしないで下さい」
女勇者「また闘ってね! 今度こそ勝つから!」

魔王「え?」
女勇者「え?」

322: 2008/12/03(水) 14:23:44.98 ID:re005BnyO
女勇者「あ、犬だ~。こっちおいでー」

魔王「あれ、このパターンは…」

女勇者「魔法使いさん、あの犬こんな場所で親とはぐれちゃったのかな」

魔王「いえ、親とはぐれたというかその犬は」

女勇者「ゲットぉぉおお! さ、顔見せて~」

魔王「……固まりましたね。顔を舐められて…倒れた!?」

女勇者「きゅう……」

魔王「墓地にいるんですから、予想はついたはずなんですが。完璧にのびてますね」

アニマルゾンビ「ク~ン…」

323: 2008/12/03(水) 14:25:09.33 ID:re005BnyO
>>320
魔王かわゆすwww

329: 2008/12/03(水) 15:07:29.80 ID:re005BnyO
~街~

猫「にゃー」

女勇者「にゃー」

魔王「……いつまで猫のポーズやってるんだろう。声かけにくいなぁ」

猫「にゃー」

女勇者「にゃ、にゃ?」

魔王「あれ、猫が僕のほうに…わっ、飛びつかないで!」

女勇者「!?」

魔王「どうも……。あの、邪魔しました?」

女勇者「ぶわ~かぁぁぁぁぁあああ!!」ダダダダダダ

魔王「あ…、行ってしまいましたね」

猫「ゴロゴロ…」

魔王「……可愛い」

338: 2008/12/03(水) 15:54:22.73 ID:re005BnyO
女勇者「まずは伝説の剣から探そう!」

魔王「っていう提案は良かったのですが」

女勇者「きっとこれが伝説の剣だぁ!」

魔王「女勇者さん、それで38本目ですよ。錆びてるものに反応し過ぎです」

女勇者「もー、夢がないなぁ魔法使いさんは。男は度胸! なんでもやって(ry」

魔王「そこから先は言わないほうが。それに、伝説の剣の情報をもっと集めましょうよ」

女勇者「めんどくさい…」

341: 2008/12/03(水) 15:58:53.33 ID:re005BnyO
女勇者「というわけで雪山にやってきました」

魔王「ささささささ寒い…」

女勇者「大丈夫だよ、動けば暖かくなるって」

魔王「そりゃ丸くなるほど着こんでれば暖かいでしょう…。僕なんて薄着ですよ」

女勇者「へっへ~ん。あったかそうだろ~」

魔王「…………」

ゴロゴロ

女勇者「ごめ~ん、許してー。無言で転がさないでよー! わぷっ」

343: 2008/12/03(水) 16:04:38.39 ID:re005BnyO
魔王「あったかい……」

女勇者「一番暖かいフードが奪われた…」

魔王「自業自得です。それより無駄な時間をとりましたね、奥のところへ行きましょうか」

~扉の前~

女勇者「えーと、ここで教えてもらった合い言葉を言うんだよね」

魔王「はい。(覚えてるのかな…。おぼえる、を使わせたから大丈夫だとは思うけど)」

女勇者「あの~、魔法使いさん。覚えてないです」

魔王「(やっぱり…)きちんとおぼえるを使わないからそうなるんですよ」

女勇者「さっき連続で忘れるを使用しちゃって……」

魔王「………」

女勇者「テヘ」

魔王「テヘじゃないです」

344: 2008/12/03(水) 16:05:47.17 ID:re005BnyO
>>342

いまその関連性思いついたとこ

347: 2008/12/03(水) 16:12:04.69 ID:re005BnyO
女勇者「開いたー。進め~! ってあれ」

魔王「覚えておいてよかった…。ん、どうしました女勇者さん?」

女勇者「あそこにいる男の子って、前に見た青い剣士に似てない?」

魔王「言われてみれば…そうですね」

女勇者「あ、モンスターに襲われる! 助けなきゃ!」

魔王「……いや、待って下さい。少年がお肉出しましたよ」

女勇者「あ、ストロングアニマルが大人しくなってる」

魔王「(モンスターって、お肉で仲間になるんだ……。知りたくなかったなぁ)」

349: 2008/12/03(水) 16:16:42.16 ID:re005BnyO
女勇者「あ、少年が青い渦の中に……キャッ!」

魔王「…いなくなりましたね」

女勇者「レミラーマ使ったのかな?」

魔王「宝箱探してどうするんですか。あれはリレミトとも違いますし、どこか違うとこに行ったんだと思います」

女勇者「まだまだ世の中には知らないこといっぱいあるね。あ~あ、あの少年可愛かったのに」

魔王「後ろに付き添ってたのはキラーマシン2とキングレオとデュランでしたけどね」

女勇者「かわいくない…」

352: 2008/12/03(水) 16:22:39.68 ID:re005BnyO
女勇者「ふぅ、ふぅ」

魔王「大丈夫ですか?」

女勇者「山道でも疲れるのに、雪あると進みにくいよー! 魔法使いさんはそんなに疲れてないよね」

魔王「えぇ、まぁ…。(仮にも魔王ですから)」

~山頂~

女勇者「ふぅ、やったー頂上だぁ!」

魔王「お疲れ様です。あとは伝説の剣を探すだけで(ry」

女勇者「やっほー!!」

魔王「あぁ…雪山で大声だすなんて…」

女「? 山っていったら山彦じゃない。てかなにか揺れてない?」

魔王「それは女勇者さんが大声をだすから、雪崩が…」

353: 2008/12/03(水) 16:28:02.08 ID:re005BnyO
女勇者「あはは、しぬかと思ったよ」

魔王「笑い事じゃないですよ…。洞穴があったから良かったものの。(魔王が雪崩にやられた、なんて前代未聞なんだろうな)」

女勇者「ごめんね」

魔王「…まったく、次からは気を付けて下さ(ry」

女勇者「おおおぉぉ!!」

魔王「(だから聞いてよ…)どうしました、ってあぁ!?」

魔・女「伝説の剣!」

女勇者「本当にあったんだ~。感動~!」

魔王「(でもこれって僕を倒すための剣なんだよね…複雑)」

474: 2008/12/04(木) 04:20:30.90 ID:rXzuWWF8O
女勇者「伝説の剣錆びてるね」

魔王「まぁ話にきくところ相当長い年月放置されてたみたいですしね」

女勇者「これを斬れるようにできる人っているのかな」

魔王「なんでも南東にある街に凄い鍛冶師がいるみたいなんで、行ってみます?」

女勇者「うん! でもなんで魔法使いさんがそんなこと知ってるの?」

魔王「さっきの村の村長が言ってたじゃないですか…」

女勇者「………」

486: 2008/12/04(木) 07:56:02.66 ID:rXzuWWF8O
女勇者「さ~て、どこにいるのかなぁ鍛冶師さん」

魔王「門番さんの話だと看板あるらしいですけど、見当たりませんね」

女勇者「あ、カジノある」

魔王「ダメです」

女勇者「まだ何も言ってないよ…。まったく、私が遊んでばっかりだと思ってるでしょ!」

魔王「(違うの…?)とにかく、今は鍛冶師さんに剣を渡すのが先決です。このままじゃ戦えないでしょう」

女勇者「でも錆びてる剣で敵を斬れば」

魔王「残酷なこと考えないで下さい…」

487: 2008/12/04(木) 08:02:04.39 ID:rXzuWWF8O
女勇者「よし、鍛冶師さんに無事渡せたしさっそくカジn(ry」

魔王「………」

女勇者「カジュアルな装備を探そう!」

魔王「(無理やり変えてきたな…。というかなんなんだろう、カジュアルな装備って)」

女勇者「あ、ドラゴンキラーがある」

魔王「ここの武器は強力なのが多いですね」

女勇者「そういえば」

魔王「はい」

女勇者「ドラゴンぎりはドラゴンの硬い鱗も斬れるけど、だったらメタルぎりで良いような気がする」

魔王「まぁ…、そこは口には出さない方向で」

488: 2008/12/04(木) 08:10:14.72 ID:rXzuWWF8O
女勇者「盾を探しに来たわけですが」

魔王「なぜかメダル王のところに来ましたね。まぁ、今まで集めたメダルでも交換しに行きましょう」

女勇者「けっこう集まったもんね。あ、受付さん」

受付「へい、どうなすったんで」

魔王「(……なんなんだろう、この口調)あ、えっと、交換リストとかあります?」

受付「ありやすよ。こちらで」

女勇者「へ~、いっぱいある! ん……?」

魔王「どうしました? …あ」

489: 2008/12/04(木) 08:15:29.66 ID:rXzuWWF8O
女勇者「な、なんなんなんですかコレは!」

魔王「(なんで一番レアなのが、エOチなしたぎなんだろ…。偉い人ってエOチなのかな)」

受付「なんなんですかと言われやしても…。王が趣味として集めたものとしかあっしは聞いていねぇもんでして」

魔王「危ない趣味だね」

女勇者「もう、いくよ魔法使いさん!」

魔王「あ、待って下さい!」

491: 2008/12/04(木) 08:21:22.06 ID:rXzuWWF8O
女勇者「あ~疲れた…。今日もいっぱい働いたよお」

魔王「今日は盾の情報を集めるだけで終わりましたからね。さすがにあの大人数だと骨が折れます」

女勇者「だよね~」

魔王「はい。…それで、あなたは何をしているのですか」

女勇者「何って…、膝を借りてるだけだけど」

魔王「見れば分かります。僕が聞きたいのはなんで僕が枕にならなきゃいけないのかですよ」

女勇者「すぅ…」

魔王「もう寝た…。……今日だけですからね」

492: 2008/12/04(木) 08:26:30.02 ID:rXzuWWF8O
女勇者「おはよー…」

魔王「足が……痺れました」

女勇者「やっぱり、私の脳が大きいから重かったのね」

魔王「軽くても何時間もあったら血が止まりますよ」

女勇者「……えっへっへ~」

魔王「な、なんですかその笑いは」

女勇者「えいっ!」

魔王「わぁっ! さ、触らないで下さい! 痛いんですよけっこう!」

女勇者「だからだ~。えいっ、たぁっ、とうっ、ふんっ!」

魔王「最後明らかに力入れすぎです! 痛っ!」

493: 2008/12/04(木) 08:30:59.85 ID:rXzuWWF8O
女勇者「あいった~…。なにもぶたなくても」

魔王「そうでもしないと止まらなかったでしょう」

女勇者「軽いコミュニケーションだったのに…」

魔王「あれは間違いなく嫌がらせです。まったく、今日こそは盾を探しだしますよ」

女勇者「は~い、お母さん」

魔王「(あとで仕返ししてやる…!)」

494: 2008/12/04(木) 08:35:37.56 ID:rXzuWWF8O
女勇者「盾あったー! ひゃっほー!」

魔王「なんという省略」

女勇者「なに言ってるの? よし、これでこの洞窟とはおさらばだね」

魔王「じゃあ来た道をサッサと帰りましょうか」

女勇者「任せて! こんな時のためにいいのがあるの!」

魔王「あれ、おもいでのすずなんて持ってましたっけ」

女勇者「ルーラ!」

魔王「ど、洞窟内でルーラはっ!」

ゴスッ!

496: 2008/12/04(木) 08:39:29.32 ID:rXzuWWF8O
女勇者「痛い…」

魔王「僕も痛かったです…。後頭部をうったので軽く脳しんとうになりかけましたよ」

女勇者「でも失敗から学べたよ!」

魔王「ルーラの使い方は誰でもわかるものだと思ってました」

女勇者「まぁまぁ、そんな細かいことは気にしないで」

魔王「本来は無いたんこぶを頭につけて言われても説得力ないですよ」

497: 2008/12/04(木) 08:40:41.96 ID:rXzuWWF8O
学校いてくる

532: 2008/12/04(木) 13:07:17.38 ID:rXzuWWF8O
ちと用事あるから書けるのは6時くらいになるわ

554: 2008/12/04(木) 17:08:49.76 ID:rXzuWWF8O
女勇者「残るは兜と鎧だね。頑張って集めよ~」

魔王「はい。……でも、女勇者さんは兜かぶってないから必要ないんじゃないですか?」

女勇者「ちっちっち、コレクター魂が足りないよ魔法使いさん」

魔王「兜を一度も買ってない&装備してない人に言われても説得力ありませんよ」

女勇者「だってティアラのほうが可愛いんだもん」

魔王「でもそのティアラ、モンスターが落としたやつですよね」

女勇者「………」

魔王「いたっ! ちょ、無言で叩かないで下さい。謝りますから」

555: 2008/12/04(木) 17:13:43.84 ID:rXzuWWF8O
~魔王城~

重臣A「なぁ、魔王様がいなくなられてからどのくらい経つ?」
重臣B「3ヶ月くらいだったはずだが。いったいどうなされたのか」
重臣C「……じゃあなんで捜索しないの?」
A・B「……魔王様の姿が思い出せなくなってきたからな」

~古びた城の中~

魔王「重臣たち元気かなぁ……」

女勇者「鎧あったー!」

557: 2008/12/04(木) 17:19:02.12 ID:rXzuWWF8O
女勇者「この鎧重いよ~…」

魔王「運ぶだけだったら僕が持ちますけど、装備するには手の貸しようがないですね」

女勇者「こう、魔法でふわっと浮かせられないかな」

魔王「そしたら鎧としての機能が…。無理しないで普通の鎧着たらどうですか?」

女勇者「やだっ! 伝説の武具使いになるのが夢だもん」

魔王「そのためには兜を付けないといけないんですが」

女勇者「伝説の武具使いなんて…っ!」

魔王「夢潰えるのはやっ!」

558: 2008/12/04(木) 17:26:48.13 ID:rXzuWWF8O
魔王「剣が見違えるようですね」

鍛冶師「ちょっとあたいの創意工夫を施したがな」

女勇者「わたしは勇者、勇者なのだ~!」

魔王「……聞いてませんね女勇者さん」

鍛冶師「……じゃあお前に説明してやる」

魔王「はぁ」

鍛冶師「あの剣はな、力を込めると大回転切りが出来るようになる」

魔王「そういえばこないだ緑の帽子で、耳の尖った子供が使ってましたね」

鍛冶師「あたいの作った剣だからね」

魔王「…なぜそんな機能を」

女勇者「魔物でもなんでもかかってこーい! でも虫は来るなー!」

559: 2008/12/04(木) 17:30:37.51 ID:rXzuWWF8O
魔王「残るは兜だけですね。あと一息ですよ」

女勇者「がんばろー…」

魔王「テンション低いですね」

女勇者「だって兜って基本的に男性用だから可愛いのないんだもん」

魔王「じゃあどんな頭装備だったらいいんですか?」

女勇者「ティアラが一番かなぁ。あ、でも」

魔王「他にも何かあるんですか?」

女勇者「うさみみバンドも捨てがたい!」

魔王「え?」

女勇者「え?」

562: 2008/12/04(木) 17:38:06.51 ID:rXzuWWF8O
女勇者「ねぇねぇ、魔法使いさん」

魔王「なんですか?」

女勇者「我が影に飲み込まれるがいいー!」

魔王「うわあああ! ……気が済みました?」

女勇者「もうちょっと付き合ってくれたって……」

魔王「女勇者さんは兜を手に入れることだけ考えて下さい」

女勇者「はーい」

魔王「それと、遊んでもらったシャドーにはお礼言って下さいね」

女勇者「ありがとー、またね!」

魔王「(でもいつの間に魔物と仲良くなったんだろう…)」

563: 2008/12/04(木) 17:43:58.49 ID:rXzuWWF8O
女勇者「兜プス、ゲットだぜー!」

魔王「プスはいりません。でもやっと伝説の武具揃いましたね」

女勇者「これで…やっと勝てる!」

魔王「何にですか?」

女勇者「魔法使いさんにコンテストで負けた屈辱、忘れてないんだから!」

魔王「(そういやそんな事もあったなぁ…)」

女勇者「今からジャンポルテの家に行くよ!」

~ジャンポルテ家~

審判「優勝は魔法使いさんザマス!」

女勇者「バカなぁ~…」

魔王「……バニーセットで勝ったのは、二重で悔しいです」

564: 2008/12/04(木) 17:47:36.74 ID:rXzuWWF8O
女勇者「ふと思いついたんだけど、ちからのタネとかあるじゃない」

魔王「かしこさのタネとかですね。ありますね」

女勇者「タネ使うって、飲み込むんだよね?」

魔王「使ったことないので分かりませんが、多分そうなんじゃないですかね」

女勇者「…絶対拷問だよね」

魔王「強さは1日にしてならず。楽するなってことですよ」

女勇者「今度ゼリーにしてくれるよう頼んでみる」

565: 2008/12/04(木) 17:53:02.61 ID:rXzuWWF8O
女勇者「でも伝説の武具揃えたからって、世界は特に変わったところないね」

魔王「(僕は特になにも用意してませんからね…)まぁまぁ。そんなに異変ばかりだったら皆困りますよ」

女勇者「それもそうだね。んー、アップルパイおいしー!」

魔王「練習しましたからね。あ、紅茶もどうぞ」

町人A「な、空飛ぶ城がこっちに向かってくるぞ!」

女勇者「……起きたね事件」

魔王「……しかも規格外ですね」

578: 2008/12/04(木) 21:13:36.33 ID:rXzuWWF8O
女勇者「まさかお城と闘うなんて夢にも思わなかったよ」

魔王「本当です。しかも勝てるなんて、やってみるもんですね。(あれ…でもあの城はどこかで見たことある?)」

女勇者「でもあの城、どこかに行っちゃったね」

魔王「探しますか?(あれは確かゼウス王の…。なにか用でもあったんですかね)」

女勇者「そうだね、空飛ぶ仕組みを聞き出さなきゃ」

魔王「そこですか!?」

579: 2008/12/04(木) 21:22:13.35 ID:rXzuWWF8O
魔王「あれ、草原に出ましたね」

女勇者「そういえば、馬探しなんてのも頼まれてたね」

魔王「たしかにありましたね。(僕を一番最初に女の子と間違えたお爺さんの頼みかぁ)」

女勇者「この草原にいないかな。目撃情報もあるんだけど」

魔王「でもその目撃情報だと、その馬角生えてますよ。だったらユニコー(ry」

女勇者「あ、発見!」

魔王「ユニコーンですってば」

女勇者「あはは、この馬人懐っこい~!」

魔王「……まぁ、懐いたのならよしとしますか」

581: 2008/12/04(木) 21:28:37.41 ID:rXzuWWF8O
女勇者「馬見てお爺さん感動してたね」

魔王「でも良いんですか、ユニコーン差し上げても」

女勇者「うん。だって飼いたい人に飼ってもらったほうがいいじゃない」

魔王「まぁそうですね。二人でいるほうが気楽ですし」

女勇者「じゃあ今度こそお城を探しにしゅっぱつー!」

魔王「分かりました。(ゼウス王、は僕のこと忘れてないよね)」

585: 2008/12/04(木) 21:34:01.53 ID:rXzuWWF8O
女勇者「おーい、魔法使いさ~ん。ご飯できたよーっと、寝ちゃってる…」

魔王「zzz…」

女勇者「今日は暖かいもんなぁ、仕方ないか。でもなんの本読んでるんだろ」ヒョイッ

女勇者「うわ、難しい…! よくこんなの読めるね魔法使いさん」

女勇者「ダメだ~、難しいのは私には無理…。ふぁ…、難しい本読んだら眠くなっちゃった。魔法使いさん、お腹枕にさせてね」

魔王「zzz…zz、う、うーん…」

女勇者「ぐぅ…」

590: 2008/12/04(木) 21:45:46.73 ID:rXzuWWF8O
魔王「そういえばユニコーンって、心が清らかな女性に懐くらしいですよ」

女勇者「へぇ~。じゃあ私は清らかなんだね。えっへん、まいったか」

魔王「別にそこまで自慢することでも…」

女勇者「ううん、自慢できるよ。私は清らかな乙女ですって」

魔王「……おじいさんにも懐いてましたけどね」

女勇者「……」

魔王「……」

女勇者「………」

魔王「…………余計なこと言ってすいませんでした」

591: 2008/12/04(木) 21:54:04.42 ID:rXzuWWF8O
魔王「(あれから女勇者さんが口を聞いてくれない…。ショックだったんだろうなぁ)」

女勇者「…」ツーン

魔王「あの、アップルパイ出来ましたよ」

女勇者「……」ツーン

魔王「(反応しない…!? そんなバナナ)」

魔王「えっと、アッサムティーもありますよ」

女勇者「………」ツーン

魔王「(これもダメかぁ…。うーん、どうしよう)…と、あれ? いつの間にベビーパンサーが付いてきたんだろ」ヒョイ

女勇者「…!」

魔王「可愛いですねー。生まれて間もないです」

女勇者「……」ムズムズ

魔王「肉球癒やされます…」

女勇者「魔法使いさん、貸してっ!」バッ!

魔王「うわっ、びっくりしたぁ。……あれ、期限治ってる」

女勇者「ごろにゃ~」

595: 2008/12/04(木) 22:00:56.59 ID:rXzuWWF8O
女勇者「バイバーイ、ベビーパンサーちゃん!」

魔王「お母さんのとこまで気をつけてくださいよ~」

女勇者「あ~あ、行っちゃった…」

魔王「あの…」

女勇者「ん?」

魔王「すいませんでした」

女勇者「……いいよ! 私も大人気なかったもんね。話出来なくて寂しかったよぉ」

魔王「はい、僕もですよ」

女勇者「じゃあ仲直りね。はい、手をだして!」サッ

魔王「仲直りの握手なんて久しぶりです」

女勇者「私も~。これからもよろしくね、魔法使いさん!」

魔王「はい、こちらこそ」

終わり



じゃないよ

596: 2008/12/04(木) 22:01:26.46 ID:pqvfTuXg0
もうちょっと続くんじゃ

598: 2008/12/04(木) 22:08:21.41 ID:rXzuWWF8O
>>596

そのセリフは長期連載になってしまうwww

600: 2008/12/04(木) 22:17:56.97 ID:rXzuWWF8O
~船の上~

女勇者「変なハーブ拾っちゃった」

魔王「拾ったって…、落ちてるわけないでしょう」

女勇者「ううん、海辺に落ちてたよ」

魔王「…まぁ審議は別として。そのハーブ、まだ弾けるんですか?」

女勇者「さぁ、ちょっと弾いてみるね」

魔王「おお…なんか不思議な音ですね。でも特に何も起き(ry」

船員A「大変だー! 船が泡に包まれ始めたぞー!」

船員B「船が沈み始めた! もうダメだぁ!」

女勇者「…私のせい!?」

魔王「…まぁ責任の一端は僕にもありますからあまり気になさらずに」

603: 2008/12/04(木) 22:23:21.57 ID:rXzuWWF8O
女勇者「まさか海底を進めるなんてね~」

魔王「船員さん達はもうパニックですけどね」

女勇者「もう一度弾いたら浮上するのかな」

魔王「どうなんでしょう。もしかしたらもっと沈んで、水圧で押しつぶされるかもしれませんよ」

女勇者「…うそだよね?」

魔王「はい。どうやらこれは船などを海中でも進めるようにするハーブみたいですね。噂で聞いたことありますよ」

女勇者「……びっくりさせないでよ~」

607: 2008/12/04(木) 22:37:42.62 ID:rXzuWWF8O
女勇者「ふぅ、海上に出れたね」

魔王「そうですね、喜ばしいことです。……ところで女勇者さんは何をしているのですか?」

女勇者「え、船のスピードを出してくれるようキラーウェーブさんに頼んでるの」

魔王「(だからなんで話せるんですか…)でしたら、風を操るウインドマージに帆を押してもらえば」

女勇者「…なにか言った?」

魔王「いえ! なんでもありません!(まだ根にもってたのか…)」

608: 2008/12/04(木) 22:41:21.49 ID:rXzuWWF8O
魔王「予定より早くつきましたね」

女勇者「キラーウェーブさん達ありがとー!」

魔王「(もはや魔物使いレベルだよなぁ…)さて、城の目撃情報だとここから南下すればいいみたいですね」

女勇者「うん。あ、でもその前にあそこの町に行こっ! 買いたいものもあるし」

魔王「買いたいもの、ですか?」

女勇者「うん!」

609: 2008/12/04(木) 22:47:02.78 ID:rXzuWWF8O
魔王「なんで映画館にいるんでしょう…」

女勇者「たまには息抜きしないと! ここのところ連戦だったし」

魔王「買うものがあるんじゃないんですか?」

女勇者「それは後でも買えるもん。さ、行こっ」

~ホラー映画上映中~

魔王「おお…、なかなかにリアルなゾンビですね」

女勇者「あ、あわわわわ…」ブルブル

魔王「(くさったしたいとか、アニマルゾンビを普通に倒してるのに何を怖がってるんだろう)」

612: 2008/12/04(木) 22:52:06.86 ID:rXzuWWF8O
魔王「怖がりすぎですよ、はいコーヒーです」

女勇者「ありがと…。だって、ゾンビとかいたら怖いじゃない」

魔王「……まぁそれはそれとして。ところで買いたいものは結局なんなんですか?」

女勇者「ん、ちょっと待っててね」タタター

~しばらく後~

女勇者「はい、これ」

魔王「ペンダント…ですか? 半月の形ですね」

女勇者「うん。私のと対になってるんだよ」

魔王「なかなかシャレてますね」

女勇者「当たり前じゃない。これでも女の子なんだから!」

魔王「(これは今度僕もお返ししたほうがいいよね)」

622: 2008/12/04(木) 23:30:04.31 ID:rXzuWWF8O
女勇者「久々にレベル上げターイム!」

魔王「本当に久しぶりですね。装備は伝説系で統一してますけどレベルがまだ足りない可能性ありますから」

女勇者「さぁ、メタルでもはぐれでも、メタキンでもかかってきなさいっ!」

魔王「(見事なまでに全部高経験値…)ここらへんには出て来ませんよ」

女勇者「じゃあアップルパイかチーズケーキかプリンでてこーい」

魔王「……先におやつにしましょうか」

女勇者「やった~!」

624: 2008/12/04(木) 23:40:25.16 ID:rXzuWWF8O
女勇者「ケプ、よーし、頑張ろー!」

魔王「……頑張りましょー」

女勇者「あ、そうだ! ねぇねぇ魔法使いさん」

魔王「(悪い予感が……)はい、なんですか?」

女勇者「タッグ技やろうよ! 今よりもっと強力になれるかも」

魔王「例えばどんな技を合わせるんですか?」

女勇者「んー、私のしっぷうづきの後にイオナズンとか」

魔王「……女勇者さんごと爆炎に飲み込まれますよ」

645: 2008/12/05(金) 00:46:20.50 ID:bz8xcyC1O
魔王「(なんだかんだでタッグ技に協力してしまった…)」

女勇者「は~、凄い迫力だったね」

魔王「特撮みたいでしたよ。辺りのモンスターも一網打尽でしたし」

女勇者「でも、敵倒した数は魔法使いさんのほうが上なんだよね」

魔王「え、そりゃ魔法なんですから当たりm(ry」

女勇者「じゃあ次は私がさみだれぎりやるから、その前にイオナズンでHPをギリギリまで削ってね」

魔王「また無茶な要求を…」

651: 2008/12/05(金) 01:02:56.77 ID:bz8xcyC1O
魔王「いろいろやりましたね。まじんぎりとメラゾーマ、しっぷうづきとバギクロス」

女勇者「まわしげりとベギラゴンもやったね。あ~あ、ギガスラッシュ覚えたいー」

魔王「(そしたら僕にビッグバンかジゴスパークを要求してくるんだろうなぁ…)」

女勇者「よし、じゃそろそろ…」

魔王「城に向けて出発しますか」

女勇者「宿で寝よう。MPが無くなっちゃった」

魔王「え?」

女勇者「へ?」

654: 2008/12/05(金) 01:08:08.60 ID:bz8xcyC1O
女勇者「パパっと進もう!」

~ゼウス前~

魔王「スッゴい早く来たなぁ…」

ゼウス「…どこから現れたんじゃおまえらは」

女勇者「細かいこと気にしたらダメだよっ!」

ゼウス「…最近の若い子はよう分からぬわい。まぁ、久しぶりよのう」

女勇者「あれ、このおじいちゃん魔法使いさんの知り合いだったの?」

ゼウス「(おじいちゃん…)」

魔王「えぇ、まぁ…」

ラスト展開が二つあるんだがどうしようかなぁ
迷う

661: 2008/12/05(金) 01:20:06.25 ID:bz8xcyC1O
ゼウス「時にお嬢さん、見たところ普通の旅人ではなさそうじゃが…」

女勇者「あ、女勇者って言います。よろしく!」

ゼウス「勇者! ほお…、通りでこの城の突撃を食い止めたわけだ。いや、それはお主のおかげでもあるかの?」

魔王「……」

女勇者「あったりまえだよ! 私の頼りになる仲間だもん!」

ゼウス「仲間…か。お嬢さん―――いや、女勇者よ。こやつの正体を知らぬのか?」

女勇者「正体……?」

魔王「………」

665: 2008/12/05(金) 01:25:32.79 ID:bz8xcyC1O
ゼウス「さよう。正体を知らぬはずはないんじゃが、まぁ気付かぬのは仕方あるまいて」

女勇者「えっと…、待って待っておじいちゃん。何が言いたいのかよく分からないよー」

ゼウス「女勇者、お前は何のために旅を始めた。何のために剣を握る」

女勇者「え…? それは決まってるよ! 人々を不幸にする魔物の長、魔王を倒すためだよ。ねっ、魔法使いさん!」

魔王「………」

女勇者「魔法使いさん……?」

669: 2008/12/05(金) 01:33:19.22 ID:bz8xcyC1O
ゼウス「そやつは何も答えんよ。いや…答えられん」

女勇者「どうして?」

ゼウス「そこにいる者こそが女勇者、お前たち人間が恨み、憎悪している者。魔王じゃ」

女勇者「え……?」

ゼウス「考えてみるがよい。この者は一度でも倒れたことがあるか。魔力が尽きた時があるか」

女勇者「それ……は…」

魔王「……もう、このバリアを取ってもいいみたいだね」

女勇者「―――ッ!? 魔法使いさん、それ…っ!」

魔王「……魔物の長たる象徴、赤い角だよ」

674: 2008/12/05(金) 01:51:06.59 ID:bz8xcyC1O
女勇者「………」

魔王「今まで黙っててごめんね…」

ゼウス「全く、相変わらずの優しさじゃな。九百年前と何も変わらぬ。だからお主には魔王になったのじゃ」

女勇者「優しいから…、魔王に……?」

魔王「九百年前、僕とゼウス、もう一人の男で存在する世界を決めたんだ。一人は魔界、一人は海、一人は天界」

ゼウス「そこにいる魔王は争いを好まぬ。ゆえに自ら、魔界の王へと名乗り出た」

677: 2008/12/05(金) 01:57:13.28 ID:bz8xcyC1O
魔王「そうして僕は魔界の王になり、現在に至るんだ」

女勇者「なんで……? なんで、魔王なら、魔物を抑えられなかったの。それで、どれだけの人が苦しんだと思ってるの?」

魔王「………」

ゼウス「おや、女勇者よ。お前は何を勘違いしておるのだ。お前たち人間こそ家畜を飼い、頃し、食しているではないか。鳥、魚、牛、草。魔物とて同じことよ」

女勇者「でも、でもっ……!」

ゼウス「先ほども言ったであろう。魔王は優しすぎると。魔物を抑えられることも出来たが、それをしなかった。何故か分かるまい」

679: 2008/12/05(金) 02:04:51.64 ID:bz8xcyC1O
女勇者「……」

魔王「魔物にも、家族がいるんだ。人に殺されて滅んだ家族を、僕は何回も見てきた」

ゼウス「魔物を抑えると人が滅ぼし、魔物を抑えぬと人が滅ぼされる。その天秤の支点にいるとき、女勇者。お主はどちらを選ぶ。どちらにも正義があり、家族がある」

女勇者「……」

魔物「だから僕は、魔界から抜け出したんだ。こんな天秤を何時までも保たせられるほど、僕は強くなかったから」

女勇者「それは……つまり」

魔王「僕は王としての責務を放棄し、人界に逃げた。……ハハ、最低でしょ」

682: 2008/12/05(金) 02:13:14.95 ID:bz8xcyC1O
ゼウス「その際、魔王は自らの角を封じた。人としての外見と、桁外れの魔力を抑えるために」

魔王「それからの僕は、重臣たちに慰安旅行って言ってついてきてもらって色々してもらった。人間の文化をいち早く学べるようにね。そしてそれを学習したら、はぐれたと見せかけて、重臣たちとは別行動をとった」

女勇者「でも、重臣だったら」

ゼウス「まだ完全に封じていない最後の魔力で、重臣たちの脳から魔王に関する情報を削除させていったのだ」

683: 2008/12/05(金) 02:18:33.50 ID:bz8xcyC1O
魔王「魔物の命令はね、僕が全て出してるわけじゃないんだ。重臣に命令を出して、重臣たちが命令をそのまま伝える。だから重臣たちが僕を忘れれば、周りの手下も次第に忘れるんだ。……君の村の周りにいた魔物は、最初から僕の顔を知らなかったみたい」

ゼウス「そういうわけだ。……もう一度聞こう。女勇者よ、お前は何のために旅に出た。何のために剣を握る。そして―――誰を倒す」

女勇者「私は……」

686: 2008/12/05(金) 02:24:59.44 ID:bz8xcyC1O
ゼウス「……ふ。まぁ急くことはない。何もお主を責めているわけではないのじゃからな」

魔王「……それよりゼウス、僕は君に聞きたいことがある」

ゼウス「何かな?」

魔王「天界を治める君が、なぜ人界にいる。性格からして、平和のためには決して見えない…。この城で町に突撃するとき、僕と女勇者がいなければあの町は滅んでいた」

ゼウス「ふっ……何を言うかと思えば。決まっているであろう、魔王、お主の手下の魔物を滅ぼしてやろうと思ってな」

魔王「―――っ!」

女勇者「………」

689: 2008/12/05(金) 02:31:54.95 ID:bz8xcyC1O
魔王「…じゃあ、なんで町を襲った」

ゼウス「決まっておる。あそこの町付近には魔物が数多く分布している。手っ取り早く排除するにはそれが一番だった」

魔王「…ゼウス。君はいったい魔物と人間、どちらの味方なんだい」

ゼウス「愚問だな。――ワシに味方など必要ない。必要なのは心を満たす支配感のみじゃ」

女勇者「………った」

魔王「?」

女勇者「決まった、って言ったの」

690: 2008/12/05(金) 02:33:40.53 ID:bz8xcyC1O
休憩

シリアス展開はソッコーで考えながら書いてるから、ぽつらぽつら穴あるだろうけど、怒らないでね…

694: 2008/12/05(金) 02:47:40.19 ID:bz8xcyC1O
ゼウス「ほう…。ならば答えを聞かせてもらおうか」

女勇者「―――色々考えたけど、私頭悪いんだ。薬の見分けもつかないし、他人に迷惑かけちゃうし、後先考えないし。だけど、それで後悔したことなんてないの。自分の通ってきた道だけは残したかったから」

魔王「……」

ゼウス「それで?」

女勇者「おじいちゃんと、魔王の話を聞いて、自分だけじゃなくて色々なものを知った。……正直まだ混乱してるけど、これだけは言える」

ゼウス「……」

女勇者「おじいちゃん、ううんゼウス。人と魔物の命を軽々しく見てるアナタだけは、絶対に許さない――!」

695: 2008/12/05(金) 02:50:42.94 ID:bz8xcyC1O
>>685
俺の頭でも再生されて微妙にモチベーション下がったじゃないかwww

てかけっこう他の書き手さんを待たせてるな…

697: 2008/12/05(金) 02:58:10.21 ID:bz8xcyC1O
ゼウス「ほう……。剣を向けるか。どうだ魔王よ、人間が一神であるワシに勝負をかけようとしておる」

魔王「女勇者……、僕は―――」

女勇者「魔王、君が王としての責務から逃げたことは許せない」

魔王「………」

女勇者「でも、全てを知ったつもりになって、舞い上がっていた自分はもっと許せない」

魔王「…そんなことはないよ。僕がキチンとしていれば、君はこんなことにはならなか、」

女勇者「黙って」

魔王「……」

女勇者「魔王も許せない。絶対に。だけど、ここにいるのは、」

女勇者「―――魔法使いさんだから」

699: 2008/12/05(金) 03:05:51.39 ID:bz8xcyC1O
魔王「―――!」

女勇者「料理が上手で、世話好きで、私のワガママをなんでも聞いてくれた魔法使いさん。――私からの最後のワガママ。ゼウスを、一緒に倒そう。魔物と、人間のために」

魔王「女勇者さん…。はい、そのワガママ、聞き届けました」

ゼウス「ククッ。衰えた魔王と、所詮は人間の小娘がなにをほざく。――来い、ワシはお前らを超越する」

女勇者「……!」

魔王「――!」

701: 2008/12/05(金) 03:15:22.52 ID:bz8xcyC1O
永遠に続くかと思っていた一時間が過ぎた。

女勇者「ハァ…ハァ…」

魔王「クッ…!」

ゼウス「……ふむ。片腕は完全にやられた、か。思っていた以上に力をつけておるな、誉めてやるぞ。じゃが魔王は両腕と右足を、人間は両足が使いものにならなくなった。小さくはない代償だな」

魔王「化け物め…っ!」

ゼウス「それは違う。ワシは九百年待ち続けたのだ。お前は全ての戦いから逃げていた。その差じゃ」

女勇者「ッ! ゲホッ!」ドサッ

魔王「女勇者さん!」

ゼウス「力尽きたか…。トドメはあとでさしてやる。まずは魔王からだ」

704: 2008/12/05(金) 03:24:15.41 ID:bz8xcyC1O
女勇者「(…魔法使いさん)」

魔王「(大丈夫ですか)」

女勇者「(私はもう立てそうにない。だから、私を盾にして)」

魔王「!(それはできません!)」

女勇者「(聞いて。このままじゃ私も魔法使いさんも殺される。だったら、まだ生き残れる可能性のある魔法使いさんが私を盾にして、隙をついて倒して)」

魔王「(それだけは…絶対にしたくないです)」

女勇者「(迷ってる暇はないの! あなた、また魔王の責務から逃げる気?魔物が殺されるのを、見捨てるの?)」

魔王「(……)」

女勇者「(―――お願い)」

魔王「(―――分かりました)」

708: 2008/12/05(金) 03:34:39.08 ID:bz8xcyC1O
ゼウス「…ふん。直接首を跳ねようかと思ったが気が変わったわ。二人ともこの地にて消し炭と化せ」

女勇者「(今だよ!)」

魔王「―――ァァァアアア!!」

魔王は残る腕で、女勇者を自分の前にズラし、直線上にいるゼウスへと投げる。

ゼウス「…ふん、盾と見せかけた揺動であろう。浅はかな考えが貴様ららしい」

女勇者「(……)」

しかし女勇者の目は、剣は、一つの所しか見ていない。

ゼウス「二人ともども、消えろ」

女勇者「ぜぁぁあああ!!」

渾身の力、自分の持てる最大の居合い斬りは技へと昇華する。
最大の剣技と言われるギガスラッシュへと。

710: 2008/12/05(金) 03:43:47.18 ID:bz8xcyC1O
ゼウス「む!?」

しかしその斬撃は、ゼウスの額を掠めただけに終わる。
女勇者はそのまま横を通過し、地面へと叩きつけられるように落下した。

女勇者「(外した…!)」

魔王「いえ、外してませんよ」

女勇者「魔王! いつの間に」

魔王「少し――爆風を伴いますが我慢して下さい」

魔王の左手が淡い光に包まれる。赤い角が脈うち、その度に光が強く輝く

魔王「ゼウス――いや、我が弟。……さよなら」

凝縮された光の球は、三人を包み込んだ―――。

712: 2008/12/05(金) 03:49:03.71 ID:bz8xcyC1O
~しばらく後~

子供A「ねぇねぇ、あれなに?」

子供B「満月だよ。綺麗な丸だね」

子供A「あれ、でもあれと同じの家にあるよー」

子供B「パパとママが昔買ったものらしいよ。というかそろそろ帰ろ。二人が心配しちゃうよ」

子供A「Bがタッグ技を練習しようなんて言うからだろ~!」

子供B「う、うるさいなぁ。とにかく帰るよ!」

子供A「は~い」


―fin―



721: 2008/12/05(金) 04:10:31.30 ID:bz8xcyC1O
ルートB

魔王「さぁ、女勇者さん。言いたいこと言ってあげて下さい!」

女勇者「おじいちゃん、このお城ってどうやって空飛んでるの?」

魔王「そこなんですか!?」

ゼウス「いやぁ、ルーラで移動しようと思ったんじゃが容積が重すぎるために空中で止まってしまって、まっすぐ動かんのじゃ」

魔王「(ルーラって体重制限あったんだ…)」

女勇者「降ろすこともできないの?」

ゼウス「うん」

魔王「簡単に肯定しないで下さい…」

726: 2008/12/05(金) 04:16:41.26 ID:bz8xcyC1O
女勇者「あれ、そういえば魔法使いさんとおじいちゃんって知り合いなんだよね。どういう関係なの?」

魔王「大叔父さんです」

女勇者「へ~。大叔父さん…っていうと祖父の祖父?」

魔王「それはひいひいお爺ちゃんです。祖父の兄ですよ」

ゼウス「こんなやつですが、よろしくやって下さい」

女勇者「おっけ~! 安心してお爺ちゃん、私はずっと魔法使いさんと友達だから!」

魔王「その言葉はありがたいんですけど…剣の切っ先をこっちに向けないでください」

761: 2008/12/05(金) 10:59:30.47 ID:bz8xcyC1O
女勇者「あ~、面白い人だったね」

魔王「基本的にあの人は優しいからね。でも、なんでお土産が手綱なんだろう」

女勇者「私たちには馬さんいないもんね。どうしよっか」

魔王「うーん…。宅配便であのお爺さんに贈りましょうか」

女勇者「あ、じゃあさ、人参も送ろうよ!」

魔王「それはいいですね。ではさっそく…」

~城の中の庭~

お爺さん「むひょぉおおお! 手綱を掴んだらそ、空を飛んだ異次元へ引っ張られ(ry」

765: 2008/12/05(金) 11:15:56.27 ID:bz8xcyC1O
女勇者「あれ、あそこの家族の人たちって旅人かな」

魔王「そうだと思いますよ。キラーパンサーにリボン付けてるし、金髪の子供にも剣を持たせてるし」

女勇者「ふわ~、それにしても大きなキラーパンサーだね。肉球触りたい……お腹に顔うずめたい…」ウズウズ

魔王「それは僕も同意ですが、いきなりそれをするのは変t(ry ってああ! 突っ込まないで下さい!」

?「な、なんですかあなたは」

女「もふもふ~」

766: 2008/12/05(金) 11:21:14.13 ID:bz8xcyC1O
女勇者「たまご拾ったー!」

魔王「また唐突ですね…。ハープの時みたいな秘密道具じゃないですよね」

女勇者「たぶん。そうだ、たまごなら温めなきゃ」

魔王「……そんな全身を使って抱きかかえなくても。毛布とかでくるんであげればいいんじゃないですか?」

女勇者「ダメだよ。きちんとお母さんの温もりを与えなきゃ!」

魔王「お母さんじゃないでしょう、あなた…」

女勇者「早く生まれてね~、赤ちゃ~ん。キラーパンサーの赤ちゃんかベビーパンサーがいいなぁ」

魔王「どっちも一緒です」

767: 2008/12/05(金) 11:25:45.65 ID:bz8xcyC1O
女勇者「また卵拾ったー!」

魔王「どうやら拾い癖があるみたいですねアナタは…。おや、それは」

女勇者「ちょっと大きいけど、なんの卵だろう。なんかたまに動いてるから、もしかしたらもう少しで生まれるのかも!」

魔王「それ、ワンダーエッグっていう珍しいモンスターですよ。僕も初めて見ました」

女勇者「………」

魔王「ああ! 手に力いれないで! ワンダーエッグにヒビが入ってますから!」

768: 2008/12/05(金) 11:28:58.70 ID:bz8xcyC1O
魔王「…なんで踊ってるんですか」

女勇者「さっきの戦闘でかけられた、さそうおどりが今頃効いてきたの……」

魔王「時間差ですね。で、なぜ服装がいつぞやのバニーセットに」

女勇者「いや、踊るんだったら鎧とかじゃなくて身軽なほうがいいかなぁって……」

魔王「……恥ずかしさは無いんですか?」

女勇者「恥ずかしい……」

769: 2008/12/05(金) 11:34:27.54 ID:bz8xcyC1O
魔王「あ、メダル発見! これで全て揃いましたね」

~メダル王にもらったあと~

女勇者「で、えOちなしたぎは誰が装備するの?」

魔王「え、僕は男ですから無理ですよ。というか無理に着なくても…」

女勇者「使えるものはなんでも使うの! うー…、でもこれを着るのは勇気が」

魔王「あれ、説明書みたいなのがありますね。えーと、あ、格好良さが凄い上がりますね」

女勇者「…ひらめいた!」ピコーン

魔王「その電球はどこから持ってきたんですか」

770: 2008/12/05(金) 11:38:22.59 ID:bz8xcyC1O
魔王「…ま、大方予想はついてましたけどね」

~ジャンポルテの館~

ザワ…ザワ……

審査員A「下着姿とはいえ、羞恥に染められた顔がキチンとポイントを捉えてますね」

審査員B「女としての恥じらいを持っているわけです。素晴らしい」

魔王「(たしかに恥ずかしいけど、女の子じゃないってば。なんで誰も突っ込まないんだろう)」

女勇者「なんか複雑~…」

774: 2008/12/05(金) 12:21:21.70 ID:bz8xcyC1O
~更衣室外~

女勇者「さて、コンテストも優勝したし先に行こっか」

~更衣室内~

魔王「氏ぬかと思った…」ヌギヌギ

女勇者「着替えたら言ってね~。というかさ、最初からここまで魔法使いさんって同じ装備だよね」

魔王「あれが一番落ち着きますからね。(そういえば、もうボロボロだなぁ。今度新調しよう)」

女勇者「あ~あ、私もこの鎧とかじゃなくて魔法少女みたいな格好したいなぁ。ピリカピリララとか」

魔王「そこに行きますか。そろそろ出ますよ」

女勇者「は~い」

783: 2008/12/05(金) 14:18:37.57 ID:bz8xcyC1O
女勇者「あれ、魔法使いさんローブ新しいのにしたの?」

魔王「はい。(自分で編んだんですけどね)」

女勇者「へ~。真っ白なローブなんて初めてみたよ」

魔王「僕も初めてきました。ちょっとした気分転換です」

女勇者「いいないいな~」

魔王「袖引っ張らないで下さい。……まぁそういうと思って。はいどうぞ」

女勇者「え、なに?」

魔王「リボンです。このローブと同じ素材なので、魔力が上がりますよ」

女勇者「ありがとー! よっと、似合う?」

魔王「凄く似合ってますよ」

800: 2008/12/05(金) 16:28:22.75 ID:bz8xcyC1O
女勇者「~♪」フンフン

魔王「なんか毎日付けてますね、あのリボン。気にいってくれたようで良かったです」

女勇者「魔法使いさ~ん」

魔王「はいはい、どうしました?」

女勇者「晩ご飯つくって~。ハンバーグが食べたいよー」

魔王「(気分が良くなってても、晩ご飯は結局僕ですか…。交代制って決めたのに)」

女勇者「もちろんリボン型の目玉焼きも乗っけてね」

魔王「…型抜き作るところから始めないと……」

801: 2008/12/05(金) 16:33:21.80 ID:bz8xcyC1O
女勇者「ケホッ、ケホッ」

魔王「8度2分ですか…。今日は大人しくしてましょうね。りんご食べます?」

女勇者「ううん、いいよ…」

魔王「食欲がないんですか。じゃあおかゆを作t(ry」

女勇者「ステーキが食べたい…」

魔王「……おかゆ作ってきます」ガタッ

女勇者「あ~、ステーキー…」

魔王「その食欲はどこから来るんですか」

802: 2008/12/05(金) 16:37:24.91 ID:bz8xcyC1O
女勇者「……すぅ」

魔王「寝ましたか。…まさか明日の分のおかゆまで食されるとは思いませんでしたよ」

女勇者「ケホッ」

魔王「あぁ、布団がずれて……と、これでよし。さて、じゃあゆっくり寝かせてあげますか」ガタッ

女勇者「……」シッカ

魔王「……まさか裾をガッチリと掴まれているとは。動けないですね。まぁ、それならゆっくりさせてもらいますよ」

804: 2008/12/05(金) 16:43:08.42 ID:bz8xcyC1O
女勇者「ごめんね、風邪移しちゃって」

魔王「いえ…大丈夫ですよ。そこまで熱高くないですから」

女勇者「なにかご飯作ってくる?」

魔王「あ、いえ。あとででお願いします。…間違ってもステーキは作らないで下さいね」

女勇者「えー…」

魔王「(作る気だったんだ…)―――それより、ちょっと恥を忍んでお願いがあるんですけど」

女勇者「なに?」

魔王「眠れるまで…手を握ってて下さい。風邪ひくと、これじゃないと安心できなくて…」

女勇者「んー、はい!」

魔王「あ、両手で包まなくてもいいですよ」

女勇者「(あったかい…)」

805: 2008/12/05(金) 16:49:02.61 ID:bz8xcyC1O
魔王「ぐははははー、僕は魔王だー!」

女勇者「きゃー助けてー」

女勇者「っていう夢を見ました」

魔王「どんな夢を見てるんですか…。(半分当たってるけど)」

女勇者「でもねでもね、その後スゴかったんだよ。私の剣が大砲になって、ドカーンと魔法使いさんを倒しちゃうの」

魔王「じゃあ、そこでめでたしめでたしだったんですか?」

女勇者「ううん。魔法使いさんが私の手下になっちゃったの」

魔王「(それも微妙に当たってるなぁ…)」

830: 2008/12/05(金) 20:56:06.41 ID:bz8xcyC1O
女勇者「思ったんだけどさ」

魔王「今度はなんですか」

女勇者「魔王って、王っていうくらいだから偉そうにしゃべるんだよね」

魔王「(しゃべってませんけど…)さぁ、分からないです」

女勇者「私の腕に抱かれて泣くがいいー!」

魔王「それは言わないと思います…。感動のシーンですよねそれ」

女勇者「りんごの半分をやろう。どう?」

魔王「確かに偉そうですけど…、フレンドリーすぎます」

835: 2008/12/05(金) 21:31:33.79 ID:bz8xcyC1O
女勇者「この装備飽きたー!」

魔王「伝説の武具になんてセリフを…。仕方ないでしょう、それが一番バランスいいんですし」

女勇者「女には負けると分かっていてもオシャレをしなければならないんだよ」

魔王「どこかで聞いたことあるセリフですね…。まぁ気分転換は必要ですから、いいですよ」

女勇者「じゃあ装備交換しよっ!」

838: 2008/12/05(金) 21:48:57.64 ID:bz8xcyC1O
魔王「(伝説の勇者の装備を僕も着れるんだ…)たしかにこれは女性にとっては重いですね」

女勇者「ローブ軽い~!」クルクル

魔王「じゃあ戦ってみましょうか」

~戦闘中~

魔王「イオナズン! ふぅ……やっと終わった。で、女勇者さんはなんで日向で丸まってるんですか」

女勇者「あったかい…むにゃ」

魔王「鎧は動きにくいし、女勇者さんは寝るし、なかなか悪い1日でしたよ…。ほら、戦闘終わりましたよ」ユサユサ

女勇者「むぅ…魔法使いさんの匂いがする~…」モソモソ

魔王「(…まぁ、そんなに悪い日じゃなかったかもしれませんね)」

860: 2008/12/05(金) 23:52:50.37 ID:bz8xcyC1O
女勇者「むにゃ…? おはよー…、魔法使いさん……って、」

魔王「あ、おはようございま(ry」

女勇者「きゃぁぁぁああああ!」ゲシッ!

魔王「ぶはっ!」

女勇者「な、なななんで魔法使いさんが私をおおお姫様だっこを!?」

魔王「(痛い…)戦闘中寝てて、全く起きなかったので宿屋に運ぼうとしただけですよ」

女勇者「…本当?」

魔王「嘘ついてどうするんですか…。第一僕はそういうのに今いち興味ないですよ」

865: 2008/12/06(土) 00:03:56.45 ID:s/rvKlI8O
女勇者「はっ! たぁっ! とおっ!」

魔王「なんか気合い入ってる声がするから来てみたら…なにしてるんですか」

女勇者「強そうなポーズはなにかなぁって探してたら、止まらなくなっちゃって…」

魔王「とりあえず、さまようよろいのポーズはあまり強そうじゃないですよ……」

女勇者「じゃあ、これでどう!? 荒ぶる鷹の(ry」バッ!

魔王「ストップ! 人前で、さらにミニスカート装備中は止めたほうがいいです」



875: 2008/12/06(土) 00:52:24.15 ID:s/rvKlI8O
女勇者「メタルキング装備コンプリート!」

魔王「たまにいなくなると思ってたら、カジノに行ってたんですか……」

女勇者「えへへ。でもこの装備は軽いし硬いから、今までより強くなってるよ。安心して!」

魔王「まぁ、過ぎたことを言っても仕方ありませんからね。じゃあさっそく試しに戦闘に行きましょう」

女勇者「うん! …でもこの装備を作るためにどれだけのメタルキングが犠牲になったんだろ」

魔王「………(なってない、よね?)」

876: 2008/12/06(土) 01:00:48.55 ID:s/rvKlI8O
女勇者「つんつん」

魔王「……」

女勇者「つんつん」

魔王「……さっきからあなたは何をしてるんですか」

女勇者「魔法使いさんのほっぺたを突っついてます」

魔王「……質問の仕方を変えます。なんで人のほっぺたを突っつくんですか」

女勇者「だって、魔王さんのほっぺた柔らかそうなんだもん」

魔王「…じゃあ僕も女勇者さんのほっぺた触りますよ」ムニー

女勇者「いひゃいいひゃい、ひゃめて~!」

878: 2008/12/06(土) 01:05:18.39 ID:s/rvKlI8O
女勇者「……」

魔王「土手に寝転がって、何してるんですか?」

女勇者「あ、魔法使いさん。星見てたの。きれいだな~って」

魔王「ああ、たしかに今日は星がきれいに見えますね」

女勇者「あっ! 流れ星!」

魔王「おぉー、見事な軌跡を残していきましたね。何かお願いをすれば良かったです」

女勇者「私したよー! 三回は言えなかったけど」

魔王「え、凄いじゃないですか! なんて願いしたんです?」

女勇者「ふふん、ないしょー!」

879: 2008/12/06(土) 01:13:17.15 ID:s/rvKlI8O
魔王「ダーマ神殿ってさ、職業変えられるじゃないですか」

女勇者「商人とか、僧侶とかだね」

魔王「けど、バトルマスターとかパラディンって職業じゃないですよね」

女勇者「そう言われれば…」

魔王「まぁそれでもいいんです、人の役には立ってますから。……でも、遊び人はどう考えても職業じゃない気がしてならないです」

女勇者「えー…、遊び人楽しいよ?」

魔王「(経験者!?)」

881: 2008/12/06(土) 01:19:25.05 ID:s/rvKlI8O
魔王「よいしょ、っと」

女勇者「としよりー! で、それ何?」

魔王「うるさいですよ。ラーの鏡です、真実を映し出す鏡として有名ですね」

女勇者「へ~。でもなんでそれがこんな所にあるの?」

魔王「ま、それはこれから分かります。あの、僕の質問にNOと答えて下さい。いいですか?」

女勇者「良いよー」

魔王「コホン、では。……昨日、女勇者さんは僕のプリンを食べました?」

女勇者「ノ、ノー」

モヤモヤ…

魔王「―――なにか言うことありませんか?」

女勇者「……ごめんなさい。美味しかったです」

883: 2008/12/06(土) 01:28:17.49 ID:s/rvKlI8O
女勇者「エルフの飲み薬エルフの飲み薬……」

魔王「あれ、女勇者さん。珍しく道具の買い出しですか?」

女勇者「うん、ちょっとねー。あ、あったあった。すいませーんコレ下さ~い」

店員「毎度っ!」

魔王「(エルフの飲み薬売ってるんだ…)」

女勇者「便利だよねエルフの飲み薬って」

魔王「MPを全回復してくれますもんね」

女勇者「でも、エルフってこの世界にいるのかな?」

魔王「会ったことがないのでなんとも……。(そういえば魔界でも見たことないなぁ)」

884: 2008/12/06(土) 01:29:16.36 ID:s/rvKlI8O
>>882

映らないように持ってきたんだよ、うん

886: 2008/12/06(土) 01:36:51.68 ID:s/rvKlI8O
女勇者「キングレオうらやましいな~」

魔王「なんですか突然」

女勇者「だって手が四本あるんだよ!? 行儀よくご飯食べながらマンガ読めるじゃない」

魔王「マンガ読んでる時点で行儀よくないですが……。じゃあ、ちょっと簡単なテストしましょう」

女勇者「テスト?」

魔王「はい、簡単ですよ。両腕を伸ばして、右手で三角形を、左手で丸を空中に書いて下さい」

女勇者「簡単だよそんなの。――って、あ、あれっ?」

魔王「はい、まずは四本を夢見る前に両腕をマスターしましょうね」

女勇者「えいっ! むー、できない…」

935: 2008/12/06(土) 10:48:51.61 ID:s/rvKlI8O
女勇者「魔法使いさん、なにやってるの?」

魔王「あぁ、ルービックキューブです。つい懐かしくて買ってしまったんですが、面白いですよ」

女勇者「へ~。私もやりたい!」

魔王「ちょうど崩したところですし、いいですよ。はい」

女勇者「やった~! えーと、ここをこうして…」

魔王「でも慣れてないとなかなか…」

女勇者「あれ…くそぅ」

魔王「あぁ、力任せにやらないで下さい! ミシミシ言ってますから! やめて~」

942: 2008/12/06(土) 11:48:01.01 ID:s/rvKlI8O
魔王「なにを持ってるんですか?」

女勇者「人生ゲームexだよ」

魔王「また懐かしいものを引っ張り出してきましたね。この間は花札、双六でしたし」

女勇者「カルタもやったよねー」

魔王「二人しかいませんから、女勇者さんしかひっくり返してないですけどね…」

女勇者「まぁまぁ。とにかくこれやってみようよ!」

魔王「そうしましょう」

944: 2008/12/06(土) 12:30:21.62 ID:s/rvKlI8O
魔王「銀行員になりました」

女勇者「私まだ良い職についてないよー」

魔王「まだ勝負は分からないんですし、気にしないで下さい。僕より先に行ってるんですから」

女勇者「えぃっ! あー、また1だぁ…。えーと、あ! 結婚できる!」

魔王「良かったじゃないですか。あ、6出ました。1、2……6と」

女勇者「………」

魔王「……同じマスに来ましたね」

女勇者「……ふつつか者ですが」

魔王「いやいや、何言ってるんですか!」

945: 2008/12/06(土) 12:35:54.47 ID:s/rvKlI8O
女勇者「やったー! これで三戦三勝!」

魔王「また負けましたか……。(四隅を取ったのに、他のマスがすべて真っ白ってどうやったんだろう)」

女勇者「えへへー、負けたからにはなにか罰ゲームしてもらおっかなー」

魔王「罰ゲーム、ですか?」

女勇者「うん。あ、安心して、ヒドいこととかはしないから」

魔王「……本当ですか?」

女勇者「うん。じゃソードドラゴンの頭に頭突きしてきて!」

魔王「絶対にできません」

947: 2008/12/06(土) 12:46:17.71 ID:s/rvKlI8O
女勇者「キャッ!」

魔王「危ないっ! っと、わわっ」ツルッ!

女勇者「え?」

チュッ

魔王「――ッ!」

女勇者「………」

魔王「………」

女勇者「……ちゅー」

魔王「……すいません。助けようとしたんですが足が滑っちゃって…」

女勇者「……ちゅー、しちゃった」

魔王「…すいませんでした!」

モンスター「(あー…、攻撃しずれー。てか、上のやついつまでのしかかってるんだよ)」

950: 2008/12/06(土) 13:29:44.00 ID:s/rvKlI8O
魔王「(なんかあの時から、話し掛けづらいです…)」

女勇者「……」

魔王「(女勇者さんもあれから無言ですし……。怒らせてしまったんでしょうか)」

女勇者「……」

魔王「あの…女勇者さん」

女勇者「……」

魔王「(やっぱり無反応ですか…。しばらく、ここから離れたほうが良さそうですね)」

魔王「あの…、ちょっと僕出掛けてきますね」

女勇者「……」

魔王「……じゃあ。(どこに行こうかなぁ)」

951: 2008/12/06(土) 13:34:57.24 ID:s/rvKlI8O
魔王「と、飛び出したのは良いものの。どうしましょうかね、これから」テクテク

魔王「女勇者さんが機嫌治してくれるためには、どうしたらいいんだろ…」

店員「あ、そこのお兄さん! どうですか、ちょっと見ていって下さいよ!」

魔王「え、お兄さんって僕のことですか?」

店員「そう、そこのアナタ! なにやら女の子とケンカしたみたいだね。そんときゃプレゼントして仲直りしなって!」

魔王「プレゼント…ですか。―――じゃあ、そこのモノを買います」

店員「おっ、目が高いねぇ。これ最近じゃ珍しいんだよ」

953: 2008/12/06(土) 13:39:17.35 ID:s/rvKlI8O
魔王「ただいま…。あれ、女勇者さんいませんね」

フロント「あぁ、あの女性でしたら先ほど出て行かれましたよ。なにやら真剣な顔してらっしゃってましたが」

魔王「え、そうなんですか? じゃあ、部屋に戻って待ってます。(入れ違いかな…)」

~部屋~

魔王「……もう夜の12時なのに、遅いですね。心配ですし、ちょっと探しに行きましょう」

955: 2008/12/06(土) 13:56:00.69 ID:s/rvKlI8O
魔王「聞いた話だと、ここら辺にいるらしいけど…」

女勇者「……」

魔王「あ、いました。……女勇者さん」

女勇者「? …あ、魔法使いさん」

魔王「探しましたよ。こんな夜遅くまで公園のブランコに乗ってたら変な人扱いされますよ」

女勇者「…あはは、そうかもね」

魔王「…すいませんでした。女勇者さんに無礼なことしちゃって」

女勇者「ううん、ちゅーくらいでびっくりした私が悪いんだよ」

957: 2008/12/06(土) 14:10:23.13 ID:s/rvKlI8O
魔王「でも…」

女勇者「いいの! …ごめんね、話し掛けてもらってたのに返さなくて」

魔王「気にしてないからいいですよ。――そうだ、これどうぞ」

女勇者「え、これ……指輪?」

魔王「はい。出掛けた時、宝石屋の店員にススめてもらったんです」

女勇者「きれい…。ありがと、魔法使いさん」

魔王「指のサイズも良さそうで、安心しました」

958: 2008/12/06(土) 14:18:58.17 ID:s/rvKlI8O
魔王「そういえば、なんでこんな時間まで出掛けてたんですか?」

女勇者「ん…、話せなかったお詫びに何かプレゼントしようと思って出掛けたの」

魔王「じゃ、一緒ですね」

女勇者「ううん…。一緒じゃないよ。私は何にも見つからなくて、ここに居座っちゃんたんだもん」

魔王「いえ、その気持ちだけでも嬉しいですよ。さ、帰りましょう」

女勇者「うん。あ、魔法使いさん」

魔王「? なんですか?」クルッ

チュッ

女勇者「…えへへ、お返し。さっ! 帰ろう、魔法使いさん!」

魔王「……ふふ。ゆっくり帰りましょうか」

女勇者「うん! ね、手握っていい?」

魔王「はい、いいですよ」ギュッ

女勇者「あったか~い」ギュッ

960: 2008/12/06(土) 14:29:38.59 ID:s/rvKlI8O
~某町の某庭~

魔王「ってことが、昔あったんだよ」

子供「わ~、じゃパパはお尻に敷かれてたんだ!」

魔王「…どこで覚えてきたの、そんな言葉」

女勇者「お昼ご飯だよー! って、どうしたの?」

魔王「もうそんな時間ですか…。じゃ、いただきますか」

子供「ママー、パパー、かたぐるま~」

魔王「はいはい……よっと。さ、キッチンに行きましょう」ギュッ

女勇者「うんっ!」ギュッ

子供「あー、手繋いでる~」

魔王「ところで、今日のご飯はなんですか?」

女勇者「ローズバトラー型ハンバーグだよ!」

魔王「また複雑なのを作りましたね……」

女勇者「だって、私はゆーしゃだからっ!!」

~FIN~

961: 2008/12/06(土) 14:31:33.04 ID:s/rvKlI8O
ルートB、こちらもエンドです

王道なルートでしたけど…orz

支援してくれた方々、幼稚な文に付き合ってくれた方々、ありがとうございました

また、どこかで会おうねノシ

963: 2008/12/06(土) 14:42:27.91 ID:s63jKvUj0
乙乙
甘いよ~

964: 2008/12/06(土) 14:51:25.33 ID:rVt6ZJR4O
いいなあ

引用: 女勇者「大丈夫!君は僕が守るよっ!」魔王「……はあ」