奈緒「そういえばエレナ、ドラマで使われたソロ曲いい感じやんな♪」

エレナ「ありがと♪みんなから褒めてもらえて嬉しいヨ〜！」

奈緒「私もエレナに負けてられへんな。レッスンもお仕事ももっと頑張るで〜！」

エレナ「うーん、そうだネ……」

奈緒「ん？どしたん？」

エレナ「この前メグミとケンカしちゃったんだけど……」

奈緒「そうらしいなぁ、珍しいこともあるもんやなと思ったわ」

エレナ「そのとき、メグミが友達とは勝負したくないって言ったんだ」

奈緒「へえ。え……」

エレナ「昔友達とケンカしたことがあって、そう思っちゃったみたい。友達を大切にするメグミらしいネ♪」

エレナ「いろんな考え方があるから、自分の想いをちゃんと伝えて、相手の想いをちゃんと受け止めることはすごく大事なことなんだって思ったヨ」

エレナ「でも、ナオがその気ならワタシは全然負けるつもりはないヨ！」

奈緒「せ、せやな！」

ｶﾞﾁｬｯ

恵美「あ、二人ともまだいたんだ。もう外も暗くなってきたし、一緒に帰らない？」

エレナ「あ、ホントだ。そろそろ帰らないとネ」

恵美「そうだ、せっかくだし３人でファミレス寄ろうよ♪」

エレナ「いいネー！ナオも来るよネ？」

奈緒「えっ……私は、ええわ」

恵美「あ、そうなの？」

奈緒「えっと、私、用事思い出したから帰るわ」ﾀﾞｯ

エレナ「え、ちょっとナオ！？」

恵美「あれ、どうしたんだろ……」

ファミレス

エレナ「ナオが断るって珍しいよネ。ご飯に誘うといつも嬉しそうに来てくれるのに」

恵美「あれ、絶対何かあるよね」

エレナ「もしかして、ワタシのことが嫌だったのかナ？」

恵美「いや、それはないでしょ。さっきまで一緒に遊んでたんでしょ？」

エレナ「うん、その後ワタシの曲の話もしたんだけど……あ、恵美とのケンカのこと、勝手に喋っちゃったヨ、ごめん……」

恵美「別にいいよ。となると、アタシの情けなさに愛想尽かして嫌いになっちゃったのかな」

エレナ「いやいや、ナオがそんなことで嫌いになるわけないヨ！」

恵美「きっと、アタシが奈緒に嫌われるようなこと言っちゃってたんだろうな……」

エレナ「そうなのかナ……？」

恵美「エレナには奈緒に嫌われる理由が全く見当たらないし、きっとそうだよ」

恵美「はあ……アタシってホント性格悪い。エレナに迷惑かけたし、奈緒には嫌われて……」

エレナ「そんなことないヨ！ワタシの大好きなメグミのこと性格悪いなんて言ったら怒るよ！」

恵美「っ……！ごめん……」

恵美「でも、やっぱアタシに原因があるのは確かだと思う」

エレナ「きっと、用事があっただけだヨ……」

恵美「いや、奈緒の様子いつもと明らかに違ったからさ」

恵美「でさ、悪いけど奈緒が機嫌を損ねちゃった理由、聞いといてくれるかな」

恵美「奈緒の気持ちちゃんと理解して謝りたいから」

エレナ「うん、任せて！」

〜翌日〜

エレナ「ねえナオ、昨日のことなんだけどさ」

奈緒「うん……」

エレナ「メグミのこと嫌いになっちゃったの？メグミは謝りたいみたいだから、ナオの気持ち教えて？」

奈緒「えっと恵美は私のこと友達と思ってないんかと思ってな……」

エレナ「え？」

奈緒「私も昨日は悪いことしたし、恵美に謝りたいと思ってて……」

エレナ「そっか、ちょっと待ってて」

エレナ「お待たせ♪」

恵美「お、おはよ……」

奈緒「恵美……」

エレナ「それじゃ、二人ともちゃんと気持ちを伝えてみよう」

エレナ「もし二人がケンカになっても、ワタシが止めるから♪」

奈緒「昨日はいきなり逃げてごめんな」

恵美「いいよいいよ。それより私こそ謝りたいから、何があったか教えてもらえるかな」

奈緒「だいぶ前のことやけど、恵美と私とか杏奈たちで新曲の『Welcome!!』をかけた戦いがあったやん？」

奈緒「あのときはライバルって感じで燃えてたんやけど……」

奈緒「恵美が友達と戦いたくないって言うてたって聞いたとき、私らは友達やなかったんかって思えて……」

恵美「ごめん！そんなつもりじゃ……！」

奈緒「そんなつもりやないってのはわかってたつもりやけど……」

奈緒「あのときはお互い競い合って成長できたと思うし、公演も成功して、その後やったタコパもめっちゃ楽しかったから印象に残ってて……」

奈緒「その分ショック感じてもうたんや……」

恵美「奈緒たちのこともちゃんと友達だと思ってるよ」

恵美「でもそういう風に思わせるようなこと言っちゃってごめんね」

奈緒「うん……」

恵美「アタシの友達にアイドル目指してる子がいたんだけど、アタシが先にアイドルになっちゃってさ」

恵美「やっぱよく思われなかったみたいで、ちょっと揉めちゃったんだよね」

恵美「でも、アタシがアイドルで精一杯頑張ってるとこを見せればきっとその子も認めてくれるってプロデューサーに言われたの」

恵美「だからだいぶ前はやるぞーって感じで張り切ってて、センター公演も頑張って成功させて」

恵美「『Welcome!!』もちょうどそのぐらいのときだったよね。だからあのときは結構燃えてたんだよね」

恵美「それからもアイドル活動頑張ってたら、その子もアタシのこと応援してくれるようになったんだ」

恵美「その子が、アタシが公演とか上手くいったときは自分のことみたいに嬉しいって言ってくれて」

恵美「それで一つ目標が達成できたわけで、少し落ち着いた気持ちでアイドルやってたんだよね」

恵美「で、みんなが活躍してるの見てるとアタシも自分のことみたいに嬉しいって思うようになったんだよ」

恵美「そうなるとみんなが活躍してるのを、アタシが邪魔しちゃダメな気がしてきて……」

恵美「それで段々みんなと戦うのは嫌だなって思えて……」

奈緒「そうやったのか。私とは違っていろいろ考えてるんやな」

奈緒「私なんおばちゃんに可愛いって言われてアイドルなったるー！って感じで何も考えてへんで♪」

恵美「あはは、まあ実際可愛いもんね」

奈緒「それほどでもあるなー、ふふ♪」

エレナ「お、二人とも元気になったネ♪」

奈緒「劇場のムードメーカーの私らがいつまでも暗くなっとったらアカンからな」

恵美「ムードメーカーって自分で言っちゃうー？」

エレナ「二人ともみんなと仲良しだもんネ♪」

恵美「うちの劇場はみんな友達だよ♪」

奈緒「それじゃ私らの絆を再確認したとこで、今日はタコパするで〜！」

エレナ「おーいいネ♪みんなも呼んじゃおー！」

恵美「にゃはは、何のパーティーなのって言われそうだけどね♪」

エレナ「パーティーはいつやっても楽しいヨ♪」

奈緒「せやで、今日も楽しむで〜！」

恵美・エレナ「おー！」



END

以上です。
Welcome!!のコミュで恵美・奈緒・杏奈・可奈・志保がバチバチに競い合っていたので、この前のエレナのメインコミュで恵美が「友達と勝負したくない」って言ったのを聞いたとき奈緒担当の俺は「奈緒たちは友達じゃないの！？」と思いメンタルダメージを受けこのようなSSを投稿しました。
奈緒と恵美は一緒にいることが多いのでかなり仲良いのではと思ってます。