ママ「のびちゃん！ 勉強は捗ってる？」ｶﾞﾗｯ


のび太「あっ、ママ！」ｶﾁｶﾁｶﾁｶﾁ


ドラえもん(うわっ、噂をすれば……)


ママ「さっそくパソコンを活用してるのね、どんなページを見てるの？」


のび太「これだよママ！」ｶﾁ


ママ「へえ……算数の解き方……パソコンってこういうのも見れるのねえ」


ドラえもん(のび太め、画面をろくに見ずにゲームのウィンドウを一瞬にして隠し、予め隠してあった算数のページをさっきまでこれで勉強してましたとでも言うようにママに見せやがった)


ドラえもん(これでは流石のママも騙され……)


ママ「あら？ のびちゃん？ ウィンドウが2つあるようだけど……」


ママ「もう一つのウィンドウでは何を見てるの？」


ドラえもん(！？)


のび太(ば、馬鹿な！？ ママ……何故ウィンドウの事を知ってるんだ！？)


のび太(てっきりダブルも知らないだろうと思ってたのに！)

のび太(くそっ……どうする……どうする……)


ママ「どうしたの？ のびちゃん、早く見せてご覧なさいな」


ドラえもん(のび太くん……いったいどうするつもりなんだ……？)


ドラえもん(パソコンの画面はママに見られている！ ゲームのウィンドウを直ぐ様消すことはできない……)


ドラえもん(かと言ってゲームのウィンドウを見せたら……のび太くんの命はないだろう……)


ドラえもん(これは助け船を出すしか……)


ドラえもん(いや、今回は完全にのび太の自業自得……今回の件、僕はあえて見守ることにしよう……)


ドラえもん(のび太くん……自分で招いた危機は……自分で乗り越えるんだ……)ｱﾀﾀｶｲﾒ


のび太(くそっ、ドラえもんの奴……アイコンタクトに気づいてないのか……サッパリ反応を示さない……)


のび太(これはドラえもんの助け船は借りられそうにないな……)

のび太(なら自分で乗り越えるしかないか……この危機を……)


ママ「のびちゃん？ どうしたの？」


のび太(仕方ない……こうなったら……)


のび太(こうだ！)ｶﾁｯ


ロックしています……


のび太「ごめんママ！ 僕トイレ！！」ﾀﾞｯ


ママ「あ！ のびちゃん！？」


ドラえもん(上手い！ のび太の奴……パソコンを無理矢理パソコンをロックをして危機を回避した！)


ドラえもん(パソコンをロックしてしまえばパスワードを知らないママが勝手にウィンドウを見ることはない……考えたね、のび太くん……)


ドラえもん(後はトイレでママが一階に降りてきたのを見計らって……素早くこの部屋に戻りゲームのウィンドウを消せば……)

ママ「仕方ないわね……のびちゃんったら……」


ママ「よっこいしょっと……」ｽﾄﾝ


ドラえもん(床に座り込んだ……ということは……)


ドラえもん(ママは下の階に行く気がない！)


ドラえもん(のび太くんがトイレから帰ってくるのをここで待つつもりだ！)


ドラえもん(こ、これではパソコンをロックした意味が全くない……！)


ママ「またのび太ったら床に漫画を散らかして……」


ドラえもん(ど、どうするつもりだい？ のび太くん……)

─トイレ─


のび太「おかしいな、階段を下りる音が聞こえないぞ……？」


のび太「かれこれ3分くらい経ったはずなんだけど……」


のび太「まさかママ……僕の部屋に居座っているのか……？」


のび太「だとしたら……くそっ！ 僕の作戦が全部パーだ！ せっかく一か八かの手に出たと言うのに……！」


のび太「もうパソコンをロックしてあの場から緊急脱出する手は使えないだろう……」


のび太「しかし……作戦を考える時間はまだしばらくありそうだ……」


のび太「今のうちにいい作戦を考えなければ……どうする……どうする……」

─のび太の部屋─


ママ「のびちゃんったら遅いわね……」


ママ「お腹でも壊したのかしら？ 少し心配だわ……」


ドラえもん(意外とトイレに居座ることでママの心配を煽り、下の階に下りさせる事ができるかもしれないぞ……)


ドラえもん(のび太くん……いい作戦を思いつくな……そのままトイレにいるんだ……)


ドラえもん(そうすればきっとママは君を心配して下に下りるはずだ……)


ドラえもん(待つんだのび太くん……チャンスを……！)

しかし……


のび太にそのチャンスが………


訪れることはなかった……


のび太は見落としていたのだ……


決定的で…………


致命的なミスを………

主砲…良し！


ドラえもん「………ん？」


魚雷発射管…良し！


ママ「この女の子の声は……」


機関大丈夫！


ママ「どこから……」


んーあとは…あっ、そうだ！


ママ「パソコンから……？」


あの辺も確認しておこう。えぇっと…


ママ「まさかのび太………」


ドラえもん(あ……あああ………)

そう、のび太は見逃していた



一定時間母港で放置すると流れるボイス



そう、放置ボイスの存在を



のび太はすっかり忘れていたのだ

皮肉にものび太は


好きだったキャラクターが原因で


もう一つのウィンドウでゲームをしていた事が


バレてしまったのだ……


のび太「よし……この手なら……」


ｼﾞｬｱｱｱｱｱ……


ﾊﾞﾀﾝ


のび太「よし、行くぞ！」


いくら良い作戦を考えようが無駄だと言うことに


のび太はまだ気づいていない

のび太「ママ～ごめんごめん！ 待たせたね！」


ドラえもん「…………」


ママ「のびちゃん………」


のび太「………何？」


のび太(何だ？ 何か様子が変だぞ)


ママ「今パソコンからね？ 女の子の声が流れたんだけど……」


のび太「！？」


ママ「どういう事なの？ まさか算数のページからあんな音声が流れるとは思えないし……」


ママ「のびちゃん……貴方まさか……パソコンでゲームをしてるんじゃないでしょうね……」


のび太(し、しまった……放置ボイス……！！)


のび太(くそっ！ 迂闊だった……！ 何故音をミュートにしてロックしなかったんだ……！)


のび太(そもそも母港で放置せず、ドックなどで放置しておければこんなことには………！)


のび太(くそっ……どうする……どうすればいい……)

のび太(すでにママは僕が別ウィンドウでゲームをしていることに薄々感づいてしまっている……！)


のび太(いくらゲームじゃないと言っても信じてはくれないだろう……！)


のび太(いや……待てよ？)


のび太(艦これ……ゲーム…………)


のび太(…………………………)


のび太(そうだ！ そうだよ！ 堂々とゲームだと言ってしまえばいいんだ！！)



のび太「分かった……今もう一つのウィンドウを見せるよ……」ｶﾀｶﾀ


ママ「そうして頂戴」


ドラえもん(何だ？ のび太の奴……諦めたのか？)


ドラえもん(まあ、仕方ないね……骨は拾ってあげるよ……のび太くん)

のび太「ママが聞いたのはこれだよ」ｶﾁｯ


ママ「…………！！」


のび太「これね？ 艦隊これくしょんって言うゲームなんだけど……」


のび太「実はこれで歴史のお勉強ができるんだよ……」ﾆﾔｧ


ママ「………………」


ドラえもん(の、のび太の奴！ ママが知らないのを良いことに！ あのゲームを学習ゲームと偽る気だ！)


のび太「ほらっ、前にもあっただろう？ 脳を鍛えるなんちゃらとか……あれと一緒でさぁ……」


ドラえもん(しかし……いい手かも知れない……！ あのゲームの本質を知らないママになら……！)


ドラえもん(案外何とかなるかもしれない！)

ママ「へえ、そうなの……」


のび太(よし……！ いい感じだ……！)


ママ「それでどんな歴史がお勉強できるの？」


のび太「えっと……か、艦だよ！ 艦！ 昔戦争とかで使われていた艦についてよく知ることができるんだ！」


ドラえもん(艦艇って言葉を知らなかったんだろうな……)


のび太「例えばこの女の子！ 駆逐艦吹雪って艦が女の子になった姿なんだ！ 」


のび太「この人は……空母赤城！ この人は軽巡洋艦神通で！ この人が…… 」


ママ「ふーん……それで艦艇のお勉強ができるって、のびちゃんは言いたいのね？」


のび太「そ、そうなんだよ……ハハハハ……」


ママ「じゃあ……そのお勉強の成果を確かめさせてもらおうかしら……ちょっと退いて」


のび太「えっ」



ママ「…………」ｶﾀｶﾀｶﾀｶﾀｶﾀ

ママ「のびちゃん、この艦艇の名前、当ててごらんなさい？」






のび太「……………えっ？」


ママ「まあ……お勉強をしてるんだから当然答えられるわよね？」


のび太「で、でも女の子じゃないし……」


ママ「テストで艦艇の名前を答えさせる時、あの女の子の画像を使うの？ そんな訳ないじゃない」


のび太「そ、そうだけど……」


ママ「さあ、答えてみなさい！ のび太！」


のび太「え、えーっと……えーっと……」


ドラえもん(のび太くん………)

艦これ厨の現実

答え書いてあるやん

のび太「…………赤城？」


ママ「…………何ですって？」


のび太「や、やっぱり違う！ 金剛だ金剛！ 戦艦金剛！」


ママ「………………」


ママ「正解は、駆逐艦吹雪よ」



のび太「っ！？」


ママ「のび太……貴方全然できないじゃない……」


ママ「ケッコンカッコカリまでした艦艇の名前が当てられないだなんて……これ以上お勉強しても無駄ね」


のび太「えっ？ 何故ケッコンカッコカリの事を……！」


ママ「…………」ｶﾁｶﾁｶﾁｶﾁ


のび太「か、艦これのページを開いて……何をする気だママ！」ﾀﾞｯ


ママ「ドラちゃん、のび太を抑えてなさい」ｶﾁｶﾁｶﾁ


ドラえもん「う、うん！」ｶﾞｼｯ


のび太「な、何すんだ！ 離せよ！」


ドラえもん「のび太くん、君は負けたんだ……負けたんだよ……」

ママ「…………」ｶﾁｶﾁｶﾁｶﾁ


ｺﾃﾘﾝ！


ｺﾃﾘﾝ！


ｺﾃﾘﾝ！


のび太「か、艦のお気に入り登録を次々に外して行く……」


のび太「ま、まさか……ママ……」


のび太「やめろ……やめろぉ！！！」ｼﾞﾀﾊﾞﾀ


ママ「……………」ｶﾁｶﾁｶﾁｶﾁ


【解体】


のび太「やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ！！！！！！！！！！！！！！！」

退艦式

これが戦争か

ママも提督かよ

ｶｰﾝｶｰﾝｶｰﾝwwwwwwwwww


のび太「あ、赤城さぁぁぁぁぁん！！」


ｶｰﾝｶｰﾝｶｰﾝwwwwwwwwww


のび太「加賀さぁぁぁぁぁん！！ 金剛さぁぁぁぁぁん！！」


のび太「やめてぇ！！ やめてよぉ！！」

ｶｰﾝｶｰﾝｶｰﾝwwwwwwwwww


ｶｰﾝｶｰﾝｶｰﾝwwwwwwwwww


ｶｰﾝｶｰﾝｶｰﾝwwwwwwwwww


のび太「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！！！！！！！！」

DMM退会させれば良いのに…回りくどいなぁ

>>56
この方が精神的にきついだろ？

ママ「………」ｶﾁｶﾁｶﾁｶﾁ


＞駆逐艦吹雪 LV.155


のび太「お、お願いだぁ……吹雪ちゃんだけはやめてくれぇ……」


のび太「吹雪ちゃんは……！ 唯一ケッコンした艦娘なんだぁぁぁ………！」


のび太「レベルも頑張って唯一カンストさせた……！ 思い入れのある艦娘なんだよぉぉぉぉぉ………！」


のび太「何でも……何でも言うことを聞くから……！」


のび太「吹雪ちゃんだけは……！！」


のび太「解体しないでくれぇ……！」



のび太「頼む……！頼む………！」


ママ「……」


のび太「たぁぁぁのぉぉぉぉむぅぅぅ………………」

ママ「ん？ 今何でも言うことを聞くって言ったよね？」


のび太「えっ……それは……(困惑)」


ママ「ならば……勉強をしなさい」


ママ「勉強をして、勉強をして……勉強をしなさい」


ママ「そして……東大に入るのよ」


ママ「出来なきゃ……吹雪ちゃんの命はないからなァ？」


のび太「痛いですね……これは痛い……」


ドラえもん「しょうがないね……」

愛しの吹雪ちゃんを人質に取られたのび太はこの後勉強をしまくり……


無事東大の理工学部に入ることができた


のび太「あ^～たまらねぇぜ」合格通知


ママ「(東大合格)ありがとナス！」


のび太「じゃあ……氏のっか」ｷﾗﾝ


ママ「え？ 何それは………(困惑)」


のび太「当たり前だよなぁ？(吹雪ちゃんを人質に取られながら)」


ドラえもん『吹雪ちゃんは無事取り返したよ、のび太くん！ パスワードも変更した！ もうアカウントは僕たちの物だ！』(無線)


のび太「やったぜ。(歓喜)」


ママ「やめてくれよ……(絶望)」


のび太「暴れるなよ……暴れるな……」


ママ「ｱｰｰｰｰｯ!(美声)」

無事ママからDMMのアカウントを取り返したのび太は吹雪ちゃんと画面越しに幸せなキスをして終了。


終わり！！ 閉廷！！

これもうわかんねえな

たまげたなぁ