1: 2016/03/12(土) 17:15:14.93 ID:Opekd41/.net
凛「おぉー!!」

にこ「おぉー……ってちょっと待ちなさいよ!いきなりなに言って…」

穂乃果「てなわけで今日の夜さっそく…」

にこ「話を聞きなさいよ!!」


凛「もう~にこちゃん空気読めてないにゃ~」

にこ「なんでにこが怒られなきゃいけないのよ!」

2: 2016/03/12(土) 17:20:29.28 ID:Opekd41/.net
にこ「そもそもなんでにこと凛なわけ?他のみんなはどうしたのよ」

穂乃果「うーん…他のみんなは誘ってもなんだか来てくれなさそうな気がして…」

凛「たしかにそんな気がするにゃ。絵里ちゃんなんて絶対来ないにゃ」

にこ「まぁ言われてみればそうね……でも希なんかは来るんじゃないかしら」

穂乃果「希ちゃん呼んだらスピリチュアルなパワーでお化けが逃げちゃいそうだなぁって」

にこ「た、たしかに……って、アンタお化けに会いたいわけ?」

4: 2016/03/12(土) 17:24:32.45 ID:Opekd41/.net
穂乃果「もちろんだよ!それで、μ'sのファンになってもらうんだよ!」

凛「おぉ!素晴らしい作戦にゃ!」

にこ「どこがよ!!……ったく、アンタたちといるとツッコミ疲れるわ…」


にこ「そもそもにこは、ウチのチビ達のご飯作ったりしなきゃいけないんだけど」

凛「あっ!にこちゃん自分が怖いからってこころちゃんたちに責任を押し付けて逃げようとしてるにゃ!!」

にこ「失礼ね!違うわよ!!」

7: 2016/03/12(土) 17:27:59.79 ID:Opekd41/.net
穂乃果「じゃあじゃあ、家事とか全部終わってからなら大丈夫だよね?」

にこ「…もう、仕方ないわね……でもそれだとだいぶ遅い時間になっちゃうわよ?」

凛「その方が雰囲気出るにゃ!」ワクワク

穂乃果「うんうん!」ワクワク

にこ「はぁ…夜更かしは美容の天敵だってのに…」

12: 2016/03/12(土) 17:33:38.89 ID:Opekd41/.net
にこ「それで、どこでやるわけ?あんまり遠くはやめてよね」

穂乃果「それなんだけど、希ちゃんがバイトしてる神社の近くにすっごく怖そうな森を見つけたんだ!」

凛「森?」

にこ「アンタそれ大丈夫なの?遭難とか…」

穂乃果「そんなに大きな森じゃないと思うから大丈夫だよ!」

にこ「…ならいいけど…」


凛「じゃあ、今日の夜に神社に集合ってことでいいかにゃ?」

穂乃果「そうだね!……うーん、盛り上がってきたー!!」


にこ「このメンツで…もう嫌な予感しかしないわね…」

16: 2016/03/12(土) 17:39:31.74 ID:Opekd41/.net
~夜・神社~

穂乃果「ごめ~ん、遅れちゃった!」

凛「遅いよー穂乃果ちゃーん」

にこ「なんで言い出しっぺのアンタが遅刻するのよ!」

穂乃果「えへへ、ごめんごめん……よし!じゃあ気を取り直して早速…」


にこ「待ちなさい!!」

穂乃果「?どうしたのにこちゃん」

凛「今さら怖いからって帰るなんてなしだよっ!」

にこ「違うわよ!!」

穂乃果「それならいったい…」

17: 2016/03/12(土) 17:43:28.56 ID:Opekd41/.net
にこ「アンタたち、肝試しを舐めてるの?」

穂乃果・凛「え?」

にこ「まずその服装!もっと動きやすい服にしないといざって時に手遅れになるでしょうが!!」

穂乃果「たしかににこちゃんはジャージで動きやすそうだけど…」

凛「さすがに考えすぎにゃ~」

にこ「それにその靴!ただのスニーカーじゃないの!そんなんじゃ捕まるわよ!!」

穂乃果「えぇ…」

凛「いったい何に捕まるのにゃ…」

18: 2016/03/12(土) 17:47:57.14 ID:Opekd41/.net
にこ「まったく……ほら、これを使いなさい」スッ

凛「なにこれ?」

にこ「懐中電灯よ。アンタたちのことだからどうせ持ってこないと思って三つ持ってきたわ」

穂乃果「おぉー!さすがにこちゃん!」

凛「こういう時だけは頼りになるね!」

にこ「『こういう時だけ』は余計よ!」


穂乃果「じゃあ準備も整ったことだし、しゅっぱーつ!!」

凛「いえぇーい!!」

にこ「あんまり騒ぐと神社の人に怒られるわよ」

21: 2016/03/12(土) 17:57:36.97 ID:Opekd41/.net
穂乃果「お化けに会えるかなぁ~♪」

凛「きっと会えるにゃ~♪」

にこ「気楽でいいわねアンタたちは…」ピリリリッ

にこ「ん、メールかしら…」スッ


にこ(絵里から…『今何してるの?』ですって…暇なのねあの子…)

にこ(『穂乃果と凛と、神社の近くの森で肝試しするところよ。絵里も来る?』…っと)ススッ

にこ(まぁ来ないでしょうけど)ピリリリッ

にこ(返信早っ…『やめとくわ』…でしょうね)


穂乃果「着いたよ!」

23: 2016/03/12(土) 18:07:55.32 ID:Opekd41/.net
凛「わぁ…けっこう雰囲気あるねー」

にこ「な、なかなか怖そうね」

穂乃果「あれ~、にこちゃん怖くなっちゃった?」ニシシ

にこ「そ、そんなわけないでしょ!宇宙No.1アイドルに怖いものなんてないのよ!」


凛「それにしても穂乃果ちゃん、よくこんなところ見つけたね」

穂乃果「この前散歩してたら見つけたんだ!なんかねー、巫女さんみたいな人がいっぱい集まってたんだよ!」

凛「へぇー!」

にこ「ま、とりあえず入ってみましょ」


穂乃果「ちょっと待った!」

にこ「なによ」

穂乃果「ふっふっふ……ここからは三人それぞれ驚いた数を数えていって、結果一番多かった人が罰ゲーム!ってのはどう?」

凛「あっおもしろそうにゃ!」

にこ「きゃー♡にこにーはか弱い乙女だからいっぱい驚いちゃって、罰ゲームになっちゃうかも~♡」

凛「さっきと言ってることが違うにゃ」


穂乃果「よーし!突撃ー!!」

24: 2016/03/12(土) 18:18:52.95 ID:Opekd41/.net

……
………

穂乃果「ふんふんふーん♪」

にこ「穂乃果、肝試しなんだからもうちょっと緊張感持ちなさいよ」

穂乃果「えー?だってお化けと友達になれるかもしれないんだよ?楽しみじゃん!」

にこ「本当に頭の中お花畑ね」


凛「……」

にこ「?どうかしたの、凛」

凛「…なんか、音が聞こえない…?」

にこ・穂乃果「えっ?」

にこ(凛の言葉を受けて、耳をすませてみると)


カサカサ…パキッ…パキッ…


にこ「…たしかに、聞こえるわね。でもだいぶ遠くからね」

穂乃果「もしかして…お化けかな!?」

にこ「はぁ、そんなわけないでしょ。私たちの他に誰かいるんでしょ、別に不思議でもないわ」

にこ「さっさと行くわよ」

………
……

25: 2016/03/12(土) 18:29:34.62 ID:Opekd41/.net

……
………

穂乃果「うーん、けっこう歩いたねー。もう真ん中くらいまで来たのかなぁ?」

にこ「どうかしら…もう30分くらいは歩いた気がするけど」

穂乃果「まだ誰も驚いてないよぉ!このまま終わっちゃうじゃん!」

にこ「にこに言わないでよ…」


凛「…ねぇ」

穂乃果「どうしたの?」

にこ「…さっきからなんか元気ないけど大丈夫?」


凛「穂乃果ちゃん、ちょっと一人だけで歩いてみてくれないかにゃ?」

穂乃果「え?う、うん」


スタスタ


凛「……」

穂乃果「歩いたけど…なにかあった?…はっ!もしかして、穂乃果の背中に幽霊がっ!?」

にこ「アンタはちょっと落ち着きなさい!!……それで、ホントにどうしたのよ?」

26: 2016/03/12(土) 18:35:09.07 ID:Opekd41/.net
凛「今から凛が穂乃果ちゃんがやったのと同じことをするから、静かにしてよーく聞いててね」


スタスタ


凛「…わかった?」

穂乃果「えっ?なんかあった?」

にこ「……音が…」

穂乃果「えっえっ!?なんのこと!?穂乃果分かんないよぉ!」


にこ「…さっきの音…私たちの動きに合わせてきてる。私たちが止まると向こうも止まる、その逆も同じね」

凛「…まるでこっちの動きが分かってるみたい」

穂乃果「…えっ…」

27: 2016/03/12(土) 18:41:25.55 ID:Opekd41/.net
凛「…なーんて!!はい、穂乃果ちゃんはこれで驚いた回数一回だよ!」


穂乃果「え、えぇ!?だ、騙したな~!!」

凛「あははっ!あまりにもなんにも起こらなかったからイタズラしてみたにゃ!」

穂乃果「もぉー、ホントにびっくりしたんだからね!!」プンプン

凛「ごめんにゃ~」


にこ(…いや、嘘なんかじゃない…)

にこ(凛は怖くなってふざけてみただけ…)


にこ(正直私も、何かひんやりとした空気を感じずにはいられなかった)

にこ(……私たちはあそこで、引き返すべきだった…)

30: 2016/03/12(土) 18:57:17.96 ID:Opekd41/.net

……
………

絵里「にこたち、肝試しなんて……なんて勇敢な子たちなの…」

絵里「それにしても、神社の近くに森なんてあったかしら…?」

絵里「希に聞いてみようっと」プルルルッ


希『はーい希ちゃんでーす。こんな時間にどうしたん?』

絵里「あ、ちょっと聞きたいことがあるんだけど…」

希『なになに~?』

絵里「希のバイトしてる神社の近くって森があるの?」

希『あー……うんあるよー。それがどうかしたん?』

絵里「なんか、にこたちが今そこで肝試ししてるみたいなのよねぇ。さっき一緒に来ないかって誘われちゃって…」

希『!!?あの森で!?それホント!?』

絵里「え、えぇ…にこ本人からメールが来たから本当だと思うけれど…」

希『まずいね……絵里ちごめん!ちょっとウチやることがあるから切るね!!』プツッ

絵里「えっ、希ー?」ツーツー


絵里「もう…いったいどうしたのかしら…」

31: 2016/03/12(土) 19:06:01.68 ID:Opekd41/.net
にこ(それからも私たちはずっと音に付きまとわれながら進んでいった)

にこ(その音は私たちに近づいてくるわけでも遠ざかるわけでもなく、一定の距離を保っていた)

にこ(音から察するに、複数ではなく一人が私たちにくっ付いてきているようだった)

にこ(周囲に私たちが持つ以外に光はない。そんな中その『何か』がなぜ私たちと同じように動いているのか、それは分からなかった)



穂乃果「あっ!あそこに何かあるよ!!」タタタッ

にこ「ちょ、ちょっと穂乃果!勝手に走るんじゃないわよ!!」タタタッ

凛「ま、待ってよー!」タタタッ

32: 2016/03/12(土) 19:16:58.85 ID:Opekd41/.net
にこ「なに…これ…」

にこ(そこにあったのは、2メートル程の高さの柵だった)

にこ(そしてその柵には、大小様々な大きさの鈴が無数にくくりつけられてあった)

にこ(私はただ思った。これ以上は『ヤバい』と)


にこ「…ねぇ、もう帰りましょ」

穂乃果「えぇー!もう帰るの!?この中気になるよ!」

凛「ほ、穂乃果ちゃん、中に入るつもり…?」

穂乃果「もっちろん!なんか『これぞ肝試し!』って感じして楽しそうじゃない?」

にこ「どこがよ!!…そもそも入り口が見当たらないじゃない」

穂乃果「よじ登れば大丈夫!」

にこ「何が大丈夫なのよ!!」

34: 2016/03/12(土) 19:23:28.78 ID:Opekd41/.net
穂乃果「お願いだよにこちゃ~ん!このままじゃ穂乃果罰ゲームになっちゃうよぉ~!」

にこ「でもさすがにこれは…」

穂乃果「凛ちゃん、お願い!!」

凛「え、えぇ~……こ、こういうのは年長者のにこちゃんが決めるべきにゃ!」

にこ「ちょっと!都合のいい時だけそんなこと言って!」


穂乃果「お願い!このとおり!!」


にこ「……はぁ…ホントに、ホントにちょっと入るだけよ。すぐ出るからね」

穂乃果「ありがとにこちゃん!!」ダキッ

にこ「だぁー!!離れなさい!!」グイッ


にこ(あのままあそこにいても埒があかないと思った私は、穂乃果のお願いを聞いてしまった)

にこ(とにかくあの不気味な柵から早く離れたかった)

36: 2016/03/12(土) 19:33:47.42 ID:Opekd41/.net
にこ(柵をよじ登るのは女子の私たちにとっても簡単だった)

にこ(ただ柵を越えた瞬間、激しい違和感を覚えた)


凛「…なんか、苦しくないかにゃ…」

穂乃果「う、うん…」


にこ(さすがの穂乃果もこれには足を踏み出すのを躊躇したようだった。でも…)


穂乃果「もうちょっとだけ、進んでみよっか」

凛「えぇ!まだ行くの…?」

穂乃果「ちょっとだけだから!ね?」

凛「に、にこちゃ~ん」


にこ「はぁ…もうここまで来たらヤケね。とっとと行って早く終わらせるわよ!!」

穂乃果「さっすがにこちゃん!!」

凛「うぇー…」グスグス

41: 2016/03/12(土) 19:51:51.60 ID:Opekd41/.net
にこ(私たちは嫌な空気を感じながらも歩いた)

にこ(いつの間にかあの『音』は止まっていたが、そんなことはどうでもいいほどに緊張していた)

にこ(そして……)


穂乃果「あっまた何かあるね!」

凛「今度は何~?」


にこ(そこには賽銭箱のようなものが、注連縄の張られた六本の木が作る六角形の中にポツンと置かれていた)

にこ(注連縄にはお札のようなものも貼ってあり、それが不気味さをより一層大きなものにしていた)

にこ(目にした瞬間、言葉が出なかった)

にこ(本当にヤバい、そう思った)


凛「にこ…ちゃん…」

にこ「えぇ、さすがにまずいわ」

にこ「穂乃果、もういい加減に…」


穂乃果「なんだろあれ…ちょっと見てみよっと」タタタッ

にこ「ほ、穂乃果ダメよ!!」

凛「穂乃果ちゃん!?」

43: 2016/03/12(土) 20:04:17.61 ID:Opekd41/.net
にこ(穂乃果は私たちの制止を物ともせず注連縄をくぐり、箱に近づいていった)

にこ(止めなきゃいけないのは分かってた。でも、恐怖で足が動かなかった)


穂乃果「んー…サビだらけだー…おっ、ここの面だけ外れるよ!中が見えるよ!!」パカッ

にこ「…何があるの…?」

穂乃果「えぇっと…爪楊枝?」

凛「つ、爪楊枝…?」

穂乃果「うん…あとなんか変な液体が入ったペットボトルみたいな…」

にこ「ほ、穂乃果…もう何もしないほうがいいわ。ゆっくり元に戻しなさい」

穂乃果「うん、そうだね!」


にこ(そういって穂乃果が外した蓋を元に戻そうとしたそのとき)


穂乃果「…あっ」ツルッ

にこ「っ!?」



ガシャン!



にこ(穂乃果が、箱を落とした)

44: 2016/03/12(土) 20:14:51.80 ID:Opekd41/.net
チリンチリリン!!チリンチリン!!




にこ(私たちが来た方とは逆、六角形の地点の先に薄っすらと見えていた柵の方から凄い勢いで鈴の音が鳴った)


穂乃果「う、うわぁ!!?」

凛「な、なに!!?」


にこ「くっ!穂乃果!!早くそこから出…」


にこ(言いながら私は、穂乃果の方に懐中電灯を向けた)

にこ(そして、見た)





にこ(立ち並ぶ木々の中の一本の根元、その影からこちらを覗く女の顔を)

45: 2016/03/12(土) 20:25:09.42 ID:Opekd41/.net
にこ(ひょこっと顔半分だけを出して、眩しがる様子もなく私たちを見つめていた)

にこ(上下の歯を剥き出しにするように口を開け、目は据わっていた)



凛「にこちゃんどうした…の…」

穂乃果「あ…あ……」


にこ(二人は私の懐中電灯の照らす先を見て私と同じく戦慄した)




「きゃあああああああああああああああ」



にこ(誰のものか分からない悲鳴と同時に、私たちは元来た方向に走り出した)

にこ(頭の中は真っ白だった。ただひたすら『あれ』から逃げるために、走った)

にこ(もうお互いを見合わせる余裕もなかった)


にこ(柵が見えると一気に飛び掛かり、必氏によじ登った)

にこ(運動神経のいい凛が最初に飛び降り、次いで穂乃果が降りた)

にこ(しかし混乱していた私は上手く柵を登れない)


にこ「くそっ、なんでよ!!来るときはあんなに簡単だったのに!!」ガシャガシャ

凛「にこちゃん早く!!」

穂乃果「あいつが来ちゃう!!」

47: 2016/03/12(土) 20:33:51.37 ID:Opekd41/.net
にこ(そしてまた)





チリンチリリン!!チリンチリン!!





にこ(凄まじい音量でまた鈴の音が鳴り響き、柵が大きく揺れだした)


穂乃果「なに!?どうなってるの!?」

凛「凛たちが走ってきた方から鈴の音が近づいてるよ!!」

穂乃果「にこちゃん!早く!!」

にこ「分かってるわよ!!」


にこ(私がようやく登り切ろうというとき、穂乃果と凛の視線は私になかった)

にこ(ガタガタと震え、全身から汗が噴き出ていた)

にこ(それに気づいた私も、二人の視線の先を見た)





にこ(あいつがいた)

48: 2016/03/12(土) 20:40:59.20 ID:Opekd41/.net
にこ(顔だけだと思ったそれは、裸で上半身のみ、右腕左腕が三本づつあった)

にこ(それらで器用に柵を掴み、「いーっ」っと口を開けたまま蜘蛛の巣を這うようにこちらに近づいてきた)



にこ「ひいっ!?」



にこ(咄嗟に柵から飛び降り、走った)

にこ(後ろは見なかった。見れるわけがなかった)

にこ(何度も転びそうになりながら走った)

にこ(来るときはたいして時間がかからなかったのに、既に何時間も走っているような感覚に陥る)

………
……

49: 2016/03/12(土) 20:51:04.53 ID:Opekd41/.net
にこ(どれだけの時間走ったのだろうか)

にこ(実際には10分程度なんだろう)

にこ(ただその10分は、人生の中で間違いなく一番長く感じた10分だった)

にこ(やがて森の入り口が見えた。それと同時に、なにやら人影も見えた)



希「にこっち!!!」


にこ「あ……のぞ、み…」


にこ(張り詰めていた糸がプツンと切れ、私は気を失った)

………
……

50: 2016/03/12(土) 20:52:35.25 ID:Opekd41/.net
おわり

83: 2016/03/13(日) 22:50:28.71 ID:ha1hPQyC.net

……
………

にこ「……ん…」パチッ


翌日、目が覚めた。
いつもと変わらず私は自室のベッドの上にいた。


にこ「んー……今何時…」

にこ「…」

にこ「…!!」


その瞬間、昨日の記憶がフラッシュバックする。
あまりにもいつも通り過ぎて忘れていた。
昨日の出来事を。


にこ「そうだ…私、穂乃果たちと肝試しして…」


頭に『あれ』の姿がハッキリと浮かんだが、なんとか振り払う。


にこ「私あのまま気を失って……希が家まで送ってくれたのかしら…」


気になることは色々とあったが、いちいち気にしている暇もなかった。


にこ「…朝ごはん作らなきゃ」

85: 2016/03/13(日) 23:05:37.04 ID:ha1hPQyC.net
そのとき、

ピリリリッ

にこ「電話?…希からね」


にこ「もしもし?」

希『もしもしにこっち?…体調とか大丈夫?』

にこ「えぇ、大丈夫よ。私を家まで送ってくれたのって希でしょ?ありがとね」

希『あ、うん。どういたしまして』

にこ「…」

にこ「あの……昨日のことなんだけど」

希『そのことなんだけど、ちょっと直接会って話したいことがあるんよ。今すぐウチの神社に来てくれへんかな?』

にこ「い、今すぐ?私妹たちのご飯を…」

希『ごめんにこっち。ホントに急ぎの用なんよ』

にこ「…わかった、すぐ行くわ。あ、凛は…」

希『ウチから同じように連絡しておくから大丈夫』

にこ「…そう……じゃあ、また後で」プツッ


にこ(……)

にこ(…なんだかいつものおちゃらけた希とは全然違った…本当に、真剣な…)

にこ(…急ぎましょ)


テーブルにお金と、朝ごはんは近くのコンビニで買って済ませて欲しいという旨のメモを妹たちに残し、私は家を出た。

86: 2016/03/13(日) 23:19:52.37 ID:ha1hPQyC.net

……
………

私が神社に着いたときには、凛も既に到着していた。


にこ「凛…おはよう」

凛「にこちゃん…おはようにゃ…」

にこ「ひどい顔してるわよ」

凛「にこちゃんこそアイドルらしからぬ顔してるよ」

にこ「…まぁ、あんなもん見ちゃったらね」

凛「…」

にこ「…」

凛「…穂乃果ちゃんまだかな…」

にこ「…あの子のことだから、どうせ寝坊でもしてるんでしょ。待ってりゃ来るわよ」


このときは、ここに呼び出されたことについてそこまで重く考えてはいなかった。
たぶん、勝手に神社の所有地の森に入って騒ぎを起こしてしまったことについて怒られるのだろう、なんてくらいにしか思っていなかった。

しばらくすると希と、60代ほどの男性が出てきた。


希「二人ともおはよ。朝早くにごめんね。こちらこの神社の神主さん」

神主「おはようございます。わざわざ朝早くに申し訳ない」


なんだか優しそうな人だった。
怒られるだろうと身構えていたが、それが杞憂だと気付き、少しホッとする。


にこ「あの…ごめんなさい!勝手に森に入って、柵を乗り越えて……ほんの遊び心で…」

凛「ご、ごめんなさい!」

87: 2016/03/13(日) 23:30:57.58 ID:ha1hPQyC.net
神主「いや、とりあえず君たち二人だけでも無事なようでよかったよ」



…ん?



凛「二人だけ…って?」


そういえば、穂乃果がまだ来ていない。
いくらなんでも遅すぎる。


にこ「ね、ねぇ希、穂乃果は…?昨日私たちと一緒に森を出たわよね!?」


脳裏をよぎる昨日の『あれ』
恐怖から、足がすくむ。


希「…」

凛「希…ちゃん?」





神主「……あの子は、もう助からないだろう…」

94: 2016/03/14(月) 22:37:21.22 ID:Y0utJByn.net
にこ「…は?」


言っている意味がわからなかった。
…いや、認めたくなかったというべきか。


凛「たす…からないって……どういうこと?」

神主「…呪われたんだ。君たち、見たんだろう?姦姦蛇螺を」

にこ「かんかんだら…?」

希「憎しみに満ちた女の化け物…ウチら神社に関わる人間はあれをそう呼んでるんよ」

希「…見た、でしょ?」

95: 2016/03/14(月) 22:38:12.70 ID:Y0utJByn.net
再び頭の中に浮かぶ『あれ』
あの口から覗いた白い歯と、焦点の定まっていない不気味な目が鮮明に思い出される。


にこ「えぇ…見たわ」

神主「やはりな…」

凛「穂乃果ちゃんに何が起こってるの!?助からないって一体…!!」

希「…穂乃果ちゃんは、今はウチの神社で預かってる」

凛「じゃあ、穂乃果ちゃんに会わせて!」

神主「見ないほうがいい」

凛「っ!」


涙で頬を濡らしながら訴えかける凛とは反対に、私は不思議なほど冷静に状況を受け止めていた。
そして一つの疑問を抱く。

96: 2016/03/14(月) 22:38:47.48 ID:Y0utJByn.net
にこ「…なぜ、穂乃果だけなの?私たち二人も柵に入って、あの化け物を見たのに」

希「問題はそこなんよ」

希「二人に来てもらったのは、その謎を解くためなの」

神主「場合によっては、君たち二人も安全とは言えないかもしれない」

にこ「…」

神主「…でも逆に言えば、あの子が助かる可能性もあるということなんだよ」

凛「!!ホントですか!?」

神主「あぁ。わずかではあるが前例もある」

神主「だから二人には、昨日の出来事をできるだけ詳しく話して欲しいんだ」

97: 2016/03/14(月) 22:40:41.52 ID:Y0utJByn.net
にこ「詳しく、ね…」

にこ「出来れば二度と思い出したくないんだけど、穂乃果が助かるんならそうも言ってられないわね」

にこ「凛も、いいわよね?」

凛「もちろんだよ!穂乃果ちゃんが助かるんだったら何でもする!!」

神主「ありがとう。このままここで話すわけにもいかない、中へ入ってくれ」

希「学校にはお休みの連絡をウチがしておくね」


こうして私たちは、神社の事務所のような場所に通された。

98: 2016/03/14(月) 22:59:52.27 ID:Y0utJByn.net

……
………

事務所…普通は社務所と言うらしいが、中はいわゆる旅館の部屋のような感じだった。
座布団に座り、テーブルを挟んで向こう側に神主さんと希が座った。


神主「さて…そうだな、まずはなぜあのようなモノが存在するのか、君たちは知っておくべきだろう」


一呼吸おいて、神主さんは話し始めた。


神主「昔、人を喰らう大蛇に頭を悩ませていた一つの村があった。このままでは村が滅びてしまう、そう考えた村人たちは、神の力を受け継いでいると言われているある巫女の家に退治を依頼した」

神主「巫女の家は、中でも特に力の強かった一人の巫女を退治に向かわせた」

神主「巫女は、村人を守るために懸命に闘った」

神主「…しかし、わずかな隙を突かれ、下半身を喰われてしまった」

にこ「…」

凛「…」

99: 2016/03/14(月) 23:09:01.63 ID:Y0utJByn.net
神主「しかし巫女は諦めなかった。村人のために、様々な手を使って立ち向かったんだ」

神主「だが…」


神主さんは大きくため息をつき、話しを続けた。


神主「下半身を失っては勝ち目がないと踏んだ村人たちは、あろうことか、巫女を生贄にする代わりに村から手を引いてくれ、と大蛇に交渉を持ちかけたのだ」

凛「そんな…」

神主「巫女の強い力を疎ましく思った大蛇は、その要求を呑んだ」

神主「そして村人たちに、食べやすいようにと腕を切り取らせ、達磨状態の巫女を大蛇は喰らった」

神主「後になって分かったことだが、これは巫女の家の者が思案した計画だったそうだ」

にこ「なんて…ひどい…」

神主「…村はこうして一時の平穏を得た」



神主「しかし、異変はすぐに起きた」

100: 2016/03/14(月) 23:21:03.38 ID:Y0utJByn.net
神主「大蛇がいなくなったにもかかわらず、村人が次々と氏んでいった」

神主「氏んだ者は皆、左か右か、どちらかの腕がなくなっていた」

神主「結局、巫女の家族を含む十八人が氏んだ。生き残ったのはたったの四人だ」

にこ「…」

神主「…もう分かるだろう。自分を裏切った者を憎んだ巫女の呪いがあの化け物を生み、村人を頃したんだ」


怖かったけれど、同時にその巫女を哀れむ感情も湧いてきた。
彼女は見知らぬ村人たちを守るために、自分が喰われてまでも闘っていたというのに…。


希「二人が見たかは分からないけど、あの森の柵の中には、亡くなった巫女を供養するための結界のようなものが貼られてあるんよ」

希「供養する場所は一定の周期で移っていくの。そして今はウチの神社がその管理をしてるんよ」

101: 2016/03/14(月) 23:34:54.14 ID:Y0utJByn.net
神主「これが姦姦蛇螺の正体だ。…あまり聞いていて面白い話ではなかったろうが…」

希「穂乃果ちゃんが今どんな状態か…は言えないけど、今まで姦姦蛇螺を祓った人の中にも、今の穂乃果ちゃんと同じような症状が起きた人はいた」

希「そういう人の中でも、助かった人はいるんよ。だから…」

にこ「分かってる。一つづつ丁寧に話してくわ」


私は昨日の出来事について、覚えている限り、詳細に話していった。

102: 2016/03/14(月) 23:48:05.41 ID:Y0utJByn.net

……
………

二人はとても真剣な表情で話を聞いていた。
時折神主さんに質問をされたけれど、私は正確に答えていった。


にこ「…そして、穂乃果が縄と木で作られた六角形の中に入って、箱の中を見たの」


瞬間、神主さんの顔が少し険しくなる。


神主「君たち二人も中を見たのかい?」

にこ「いえ、中を見たのは穂乃果だけです」


それを聞くと神主さんは、何かを考えているようだった。


凛「…やっぱり、箱の中を見たのがまずかったんですか?」

神主「可能性はあるね。ただ、箱の中を見たことが原因だとすると…」


相変わらず何かを考えているような神主さん。
しばらくそのまま沈黙が続いた。
そして何か納得したような表情をした彼は、改めて私たちに向き直った。

次の言葉を聞くのが怖かった。
さっきから冷や汗が止まらない。
今まで穂乃果を含めてみんなと築き上げてきたものが、次の瞬間一瞬で崩れ去ってしまうような気がしたから。

でも…



神主さん「もしかしたら、なんとかなるかもしれない」


神主さんは私たちを安心させるように微笑みながら、優しくそう言った。

112: 2016/03/17(木) 23:22:53.71 ID:pw4wyafV.net
にこ「ほ、本当ですか!?」

神主「ああ。箱の中を見たことによってあのような症状になった人が無事助かった例はいくつか聞いている」

神主「それと同じようにお祓いをすれば、彼女を助けられるはずだ」


それを聞いた途端、全身から力がフッと抜けた。


にこ「よかった…」

凛「うぅ…よかったにゃあ!!」ウエーン

にこ「ちょ、ちょっと凛!人前でそんなに泣いてんじゃないわよ!!」

希「そういうにこっちだって、目がウルウルしてるよ?」

にこ「う、うるさいわよ!!」

113: 2016/03/17(木) 23:23:21.59 ID:pw4wyafV.net
神主「それじゃ私は、お祓いの準備をしてくるよ」

神主「お祓いは希ちゃんにも手伝ってもらいたいんだがいいかな?」

希「はい、穂乃果ちゃんのためなら頑張ります!」

神主「ありがとう。では準備が出来次第また呼びにくるよ」


そう言って神主さんは社務所から出て行った。

それからは、泣いてる凛をなだめたり、昨日の経緯をもうちょっと希に話してみたりした。
まだ穂乃果が百パーセント助かるって決まったわけじゃないってのは分かってたけど、さっきまでの緊張がほぐれたことによって、段々といつもの調子を取り戻していくことができた。

114: 2016/03/17(木) 23:23:50.49 ID:pw4wyafV.net
凛「それでね!穂乃果ちゃんったら凛たちが止めたのを聞かずにね、一人で勝手に縄をくぐっちゃったんだよ!!」

希「あはは…穂乃果ちゃんらしいなぁ」

にこ「はぁ…まったく、ホント手がつけられないわよあの子は」

希「まぁ、穂乃果ちゃんと凛ちゃんのお馬鹿コンビを止められる人なんてそうそういないだろうね~」

にこ「海未くらいかしらね」

凛「ちょっと希ちゃん!?お馬鹿コンビなんて失礼だにゃー!!」

希「ふふっ、ごめんごめん」

120: 2016/03/18(金) 23:43:50.74 ID:HPcWm5pJ.net
にこ「そういえば、希は今穂乃果がどんな風になってるのか知ってるの?」

凛「あっ、それ凛も気になるにゃ」

希「ううん、ウチにも知らされてないんよ。神主さんたち神社の偉い人しかしらないんじゃないかなぁ」

希「ウチはただ、穂乃果ちゃんによくないことが起こってる、としか言われてないんよ…」

にこ「そう…」

希「基本的に姦姦蛇螺のことは門外不出。無関係な人を巻き込まないために敢えてあの森については何も言及してなかったんよ」

121: 2016/03/18(金) 23:44:30.46 ID:HPcWm5pJ.net
希「そもそもあの森は相当見つけにくい場所にあったと思うんやけど、よう見つけたね」

にこ「穂乃果が散歩してたら見つけたんですって。あの子ったら最初はお化けと友達になるんだー、なんて言って楽しそうにしてたわ」

凛「穂乃果ちゃんノリノリだったにゃ~」

希「あはは…行動力があり過ぎるのも考えものやね…」

にこ「ほんとよ…まったく、元気になったら説教してやるんだから!」

凛「怖いものなしって感じだったにゃ~。まぁさすがに箱を落としたあとは怖がってたけど!」

122: 2016/03/18(金) 23:45:50.87 ID:HPcWm5pJ.net
希「…ん?」


凛「?どうしたの希ちゃん?」

希「え……り、凛ちゃんいまなんて言った…?」



そう凛に聞く希の顔は、強張っていた。

何か嫌な予感がした。



凛「え?えーっと、さすがの穂乃果ちゃんも箱を落としたあとは怖がってたって…」


そのとき、社務所の扉が開いた。


神主「待たせて申し訳ない。準備ができたよ。希ちゃん、来てくれるかな?」

希「…」

神主「希ちゃん?」

にこ「ど、どうしたの希…」

123: 2016/03/18(金) 23:47:48.24 ID:HPcWm5pJ.net
希「…神主さん…」

神主「?どうしたんだい、どこか具合でも…」

希「落としたって」

神主「ん?」



体中から冷や汗が流れてきた。
心臓がバクバクと音を立てていた。



希「穂乃果ちゃん…箱を落としたって」



神主「…なん、と…」



それを聞いた瞬間、神主さんの顔が一気に凍る。

耐えきれなくなった私は、聞かずにはいられなかった。


にこ「あの…助かるん、ですよね?」

神主「…」

にこ「だって、さっき助かるって言いましたもんね…?」

神主「…」

にこ「…っ」

124: 2016/03/18(金) 23:49:04.90 ID:HPcWm5pJ.net
反応はなかった。


にこ「ねぇ!!助かるんでしょ!?穂乃果は、助かるんでしょ!?」


神主「…あの箱の中には、村の生き残りの者を表す4つの小さな壺と、巫女を表す形を作られた楊枝がある」

神主「そしてあの箱についての何よりの禁忌…それは、その楊枝で作られた形を崩すことだ」


にこ「え…」




胸がギューっと締め付けられるような感じがした。


ふと希の方を見ると、顔を覆い、崩れるように泣いていた。



神主「…箱を落としたということは、必然的に楊枝の形も崩れているということになる…。となると…」



嫌だ、彼の次の言葉を聞きたくない。
逃げ出したい。
嫌だ。










神主「彼女は巫女の怨念を受けた。もう絶対に助からない」

125: 2016/03/18(金) 23:51:04.43 ID:HPcWm5pJ.net
突きつけられた現実。

私の中で、何かが大きく音を立てて崩れた。



にこ「…いや、だって助かるってさっき言って…いま準備までしてきたって…」

神主「箱の中を見ただけならまだなんとかなったが…」

にこ「…いや、いやよそんなの。認められるわけないじゃないの」

神主「…」

にこ「だって助かるって言ったじゃない。もう安心していいって。ね、聞いたわよね、凛?」





凛も、泣いていた。
希と抱き合うようにしてお互い泣き合っている。




神主「…すまない。非力な私を、許してくれ」



にこ「…」


にこ「…」


にこ「…ふふっ」


にこ「ふふふふふっ」


にこ「…」




私の頬を、静かに涙が流れた。

………
……

126: 2016/03/19(土) 00:01:11.71 ID:aIVwBtob.net

……
………

あの森に入ってから一週間たった。

あれから学校には行っていない。

理由は明白だ。



穂乃果が氏んだ。



どうやら学校では、急な病気によって亡くなった、なんて説明されたようだが、そんな訳ないってことは分かっている。



最近、罪の意識に押しつぶされそうになる。

柵を越えようと穂乃果に言われたとき、なぜ断ることができなかったのか。

穂乃果が縄をくぐって結界の中に入ってしまったとき、なぜ連れ戻すことができなかったのか。

年長者であった私が、止めなきゃいけなかったのに。

127: 2016/03/19(土) 00:12:14.36 ID:aIVwBtob.net
そして、穂乃果が氏んでから、どうしても頭に浮かんでしまう。



『あれ』の姿が。



どんなに消し去ろうとしても、消えない。

どこまでも私についてくる。



もう限界だ。



私は靴を脱ぎ、揃える。

靴を重しの代わりにして、下に自分の想いを綴った手紙を置く。

風が心地よかった。



「ごめんね、みんな」



私は足を踏み出した。

ふわっ、と一瞬体が浮くような感覚。

それも束の間、あとはひたすら落ちていった。





「ごめんね、穂乃果」





そこで私の意識は途切れた。

128: 2016/03/19(土) 00:12:45.78 ID:aIVwBtob.net

129: 2016/03/19(土) 00:34:09.48 ID:GMCa44J5.net
こえええ

130: 2016/03/19(土) 00:34:39.51 ID:3tzf9rSQ.net
ハッピーエンドの展開はなしかな?

131: 2016/03/19(土) 00:37:41.61 ID:AQiri5Cf.net
いい感じの後味の悪さ乙

139: 2016/03/19(土) 01:45:47.23 ID:Zy/4yNxr.net
乙やで
元ネタ知らんから恐かった

引用: 穂乃果「肝試しに行こう!!」