1: ◆HbpyZQvaMk 2014/04/15(火) 01:31:59.95 ID:lXuWbvwp0
これは日向「強くてニューゲーム」の続きです


前回は最後の方で荒らしが湧いたりしましたが気にせず書き続けていきます



3: 2014/04/15(火) 02:50:11.57 ID:lXuWbvwp0
日向「……あ…れ…?ここは……」

日向「そうだ!狛枝の爆弾に巻き込まれて、それでっ!」

日向「……氏んだ……のか…」

「いいえ、まだアナタは氏んではいませんよ」

日向「うわっ!…お前誰だよ」

「僕の名前はカムクライズルです」

日向「カムクライズル?」

カムクラ「……アナタに少し聞きだいことがあるのですが」

日向「なんだよ?」

カムクラ「なぜアナタは他人のために、自分に害成す人間のために、クラスメイトのために、知人のために、データのために、恋人のために、ツマラナイことのために、自分が傷付いてまでそれらを助けようとするのですか?」

日向「それはみんなのことを言ってるのか?」

カムクラ「十神 白夜、花村 輝々、小泉 真昼、九頭龍 冬彦、澪田 唯吹、七海 千秋、弐大 猫丸、終里 赤音、辺古山 ペコ、西園寺 日寄子、ソニア ネヴァーマインド、左右田 和一、田中 眼蛇夢、罪木 蜜柑…………この人たちをなぜそうも助けたがるのか……助けあいなんてツマラナイ……」

日向「それは……」



35: 2014/04/21(月) 22:24:50.37 ID:Qf7PNxWq0
カムクラ「愛だとか友情だとか……僕はそんなもの信じていません。人間なんて簡単に他人を騙し、平気で嘘をつきます。君も薄々気がついてるんですよね?」

カムクラ「自分たちが『絶望』であるということに」

日向「……あぁ」

カムクラ「ならなぜ助けようとするのですか?世界を壊した絶望たちを」

日向「……約束、したからだ」

カムクラ「約束?」

日向「俺を信じて、命をかけてまで助けてくれた友達と約束したんだ。だから俺はみんなを助ける!絶望も希望も関係ない」

カムクラ「ここから出た後はどうするつもりなんですか?未来機関からの追っ手は?自分たちがしてきた罪は?」

日向「そんなものはここから出てから考えればいい」

日向「今は俺の意志で、やりたいことをやるだけだ!」




36: 2014/04/21(月) 22:29:22.05 ID:Qf7PNxWq0
カムクラ「…………ぷ」

日向「……?」

カムクラ「ククク…なるほど、これはオモシロイ」

日向「はぁ?」

カムクラ「僕もオモシロそうな君を信じてみたくなりました。だから、少しだけ力を貸します」

日向「それはありがたいけど……ッ!」

日向(急に……眠気が……)

カムクラ「また、会えたなら会いましょう」

カムクラ「おやすみなさい」



38: 2014/04/21(月) 22:41:10.77 ID:Qf7PNxWq0
〔倉庫〕

狛枝「…これだけやれば十分だと思ったんだけどね」

狛枝「はぁ…ボクの周りの人はね、ボクの才能のせいかかなりの確率で氏んでいったんだ。ボクの大切な人も、両親でさえも」

狛枝「憎いと思ったこともない人たちだよ。ましてや頃したいなんて一度も思わなかった。それなのに、氏んだよ」

狛枝「そんなボクがこの島に連れて来られて初めて人を殺そうと本気で思ったんだ!その人を頃すために計画を練って、使えるものはすべて使ったつもりだよ」

狛枝「なのに……なんで生きてるのかな?」

狛枝「日向クン」

日向「お前を…助けるためだ」フラフラ

狛枝「アハハ!お腹にパイプが刺さってるんだよ?凄い生命力だね!」


39: 2014/04/21(月) 22:55:55.82 ID:Qf7PNxWq0
日向「狛枝…寂しいのなら、助けてほしいなら俺たちを頼ってくれよ」

狛枝「…助けが必要なのは日向クンのほうじゃないかな」

日向「お前が希望に縋るのは、希望だけが自分を助けてくれると思ったからだろ」

狛枝「……で、そうだとしたらどうなのかな?」

日向「俺はお前を支えてやれる」

狛枝「アハ……アハハハハハ、ハハハハハハハハ!ボクを支えられる?絶望に染められたボクを絶望であるキミが助ける!?」

狛枝「ボクが求めてるのは希望なんだ!『絶望』であるキミには」

日向「ならその絶望を希望で打ち砕けばいい」

狛枝「絶望が希望を抱けるわけないよ!」

日向「過去がどうだったかは知らない。だけど今の俺たちは絶望に染まってるか?」

狛枝「…うるさい」



42: 2014/04/26(土) 03:04:14.94 ID:+akjwaVm0
日向「もう一人で悩まなくていいんだぞ」フラフラ

狛枝「うるさい!」

日向「お前は、俺たちの……仲間なんだか……らな」ドサッ

狛枝「ーーーーッ!!うるさいうるさいうるさい!ボクは希望が見たいんだよ!絶望がボクを惑わすな!そうだよ……ボクは一人でも平気なんだよ。馴れ合いなんかで絶対に希望は生まれない!」

罪木『創さん!』ドンドン

七海『日向くん!』

九頭龍『おい狛枝ぁ!いるんだろうがよぉ!ここ開けろやッ!』ドンッ

終里『どいてろ!はぁぁぁぁ…おりゃ!』ゴシャ

十神「日向!大丈夫か!?」

弐大「これはどういうことじゃ?説明してくれんかのう、狛枝」



43: 2014/04/26(土) 03:39:32.63 ID:+akjwaVm0
左右田「お、おいおい。なんで日向の腹にパイプが刺さってんだよ!」

狛枝「はぁ……ぐ…うぇ…」フラ

弐大「答えんか狛枝ぁ!」

十神「放っておけ!今は日向の傷の方を優先しろ!」

十神「弐大はパイプを抜け!罪木は傷の治療を!九頭龍や辺古山、終里はありったけのタオルを持って来い!」

狛枝「く……くそ」フラフラ

小泉「…………」カキカキ

小泉『どこに行くつもり?』

狛枝「……小泉さんか」

小泉「…………」カキカキ

小泉『なにがアンタをそうさせるの?』



52: 2014/04/30(水) 02:23:24.55 ID:UtO9j78Z0
狛枝「…………」

小泉「……」カキカキ

小泉『ねぇ狛枝…』

西園寺「おいそこの陰険野郎!小泉おねぇの話聞いてる?」

狛枝「……」

西園寺「無視すんな!」

狛枝「11037」

西園寺「はぁ?」

狛枝「遺跡のパスワードだよ。知りたいことはたぶん遺跡の中にある」

左右田「それってどういう……」

罪木「創さぁん!」

左右田「なにかあったのか!?」

罪木「創さんの血が……止まらないんですよぅ!」

左右田「おいおい、それってヤバいんじゃねぇのか!?」

十神「そんなことはわかっている!おい、どうすればいい!」



54: 2014/04/30(水) 02:29:54.92 ID:UtO9j78Z0
罪木「血さえ……止まれば……」

十神「だからその方法を聞いているんだ!」

罪木「止血する道具がないんですよぅ!」

終里「タオル!タオル持って来たぞ!」

花村「それに水も持って来たよ!」

十神「タオルで早く押さえろ!」グイ

罪木「止まって……止まってくださぁい!」

「……やっぱりオモシロイ」

九頭龍「誰だよ……なにがおもしろいってんだコラァ!」

「叫ばないでくれませんか」



55: 2014/04/30(水) 02:39:58.23 ID:UtO9j78Z0
罪木「!!…創さん!」

「僕はあなたたちの知っている日向 創ではありません」

澪田「創ちゃんだけど創ちゃんじゃない?あ、わかった!多重人格ってやつっすね!」

「詳しいことは後で……」

「焼けた鉄はありますか?」

左右田「ちょっと待ってろ……熱っ!」

十神「これを使え」バサッ

左右田「おぉ、サンキュー。つうかこれでなにすんだよ……」

九頭龍「もしかして……おいペコ!罪木以外の女共を全員外に出せ!」

辺古山「わかりました。さぁ、ここから出るぞ」

七海「でも日向くんが……」

辺古山「私たちがここにいてもなにもできることはない。だから私たちは包帯や薬を取りに行こう」

九頭龍「弐大と十神は日向を抑えていてくれ」



56: 2014/04/30(水) 02:51:32.94 ID:UtO9j78Z0
弐大「なにをする気なんじゃ?」

九頭龍「ただの応急処置だ」ビリビリ

九頭龍「罪木!焼いて傷口だけは止める。その後の手当ては任せたぞ」

罪木「はい!」

「こんな仲間に恵まれて日向くんが羨ましいですね」

九頭龍「あん?」

「いえ、なんでも」

九頭龍「左右田は足を抑えてろ。花村は日向が舌を噛まないようにタオルを巻いとけ!」

左右田「おう」

花村「うん、わかったよ」

九頭龍「しゃあ、いくぞ」ジュウ

「ーーーーーー!!あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あぁぁぁぁあ゛あ゛!!」

十神「くっ!暴れるな」

弐大「ふん!」

罪木「創さん!」

「ぐぅぅぁぁ!ーーーー」

九頭龍「もう少しだ……よし、罪木!」

罪木「はい!」

辺古山「ぼっちゃん!薬を持って来ました!」

罪木「あとは……」




61: 2014/05/01(木) 01:22:22.44 ID:tCib4Maa0
〔森〕

狛枝「はぁ……はぁ……」

モノクマ「失敗しちゃったんだね、狛枝クン」

狛枝「モノクマ……」

モノクマ「狛枝クンはホント役に立たないよね。変なところで幸運だし、人望はないし、希望にもなれないし、言動は一致してないし、頃す対象だった日向クンに簡単に揺さぶられるし、最後まで読み切れてないのに先走るし」

モノクマ「あのファイルだけで全部わかった気になってたの?」

狛枝「……どういうことだ」

モノクマ「うぷぷ、もうそろそろこのゲームも終わりだよ」

狛枝「おい、モノクマ!」

モノクマ「遺跡には後からでも入れるようにしとくから」

モノクマ「ま、来なくてもいいんだけど」

モノクマ「じゃあボクは日向クンの所に行こうかな」

狛枝「…………」




62: 2014/05/01(木) 01:34:18.84 ID:tCib4Maa0
〔倉庫〕

罪木「応急処置、終わりましたぁ!」

十神「よし、すぐに病院に連れて行くぞ!」

モノクマ「喚ばれて飛び出て!」

ソニア「どうやって運べばよろしいのでしょうか?」

弐大「ワシの背中に乗せればよかろう」

モノクマ「おいオマエら!ボクを無視するな!」

花村「も、モノクマ!?」

九頭龍「今はてめぇに関わってる時間はねぇんだよ」

モノクマ「しょぼん……仕方ないからせっかく呼んだ救急車は帰ってもらおうかな」

九頭龍「……今なんつった」

モノクマ「フフン、ボクはカワイイですよ!」

九頭龍「救急車があんのか?」

モノクマ「ツッコんでくれない」

十神「茶番はいらん。あるのかないのかどっちだ」

モノクマ「あるよ」

左右田「あんのかよ!」

モノクマ「ちゃらららっちゃらー、救急搬送車ー!」

モノミ「きゃー!これがあれば日向さんを助けられまちゅね!」

左右田「増えたぁっ!」



63: 2014/05/01(木) 01:44:50.11 ID:tCib4Maa0
モノクマ「使わせてあげるからさ、日向クン。少しボクの質問に答えてくれないかな」

「…………」

モノクマ「いや、カムクライズル」

カムクラ「お久しぶりです」

モノクマ「覚醒したんだね」

カムクラ「いえ、ここには長くいられません。すぐに消えてしまいますよ」

モノクマ「そうなんだ」

終里「なんの話してんだ?」

モノクマ「まぁいいや。さ、乗りなよ」

カムクラ「では遠慮なく」フラ

罪木「創さん!」ガシッ

カムクラ「すみません、迷惑をかけてしまいました」



68: 2014/05/06(火) 22:01:51.01 ID:h3rHUQFY0
十神「フンッ!これで一安心といったところだな」

カムクラ「…………」

九頭龍「おい日向?日向!?」

罪木「創さん!……眠っているだけみたいです」

九頭龍「脅かすなよ……」

モノクマ「もういい?それじゃあ出発するよ」


〔病院〕

ソニア「日向さん、起きませんね」

十神「罪木が付いている。大丈夫だろう」カッカッカッ

西園寺「そう言いながらも貧乏揺すりしてるよね。本当は心配なんじゃないの?」

十神「フンッ!」カッカッカッ

左右田「……てかよぉ、結局日向って何者なんだ?」

七海「どういうこと?」


69: 2014/05/06(火) 22:12:00.69 ID:h3rHUQFY0
左右田「お前らだって見ただろ?あのモノクマと仲良さげに喋ってたんだぜ?」

左右田「しかも今さっきの雰囲気……普段の日向じゃなかったしよぉ。もしかして裏切り者って……」

ソニア「ありえません!だったらなぜわたくしたちをここまで助けてくださったのですか!?」

左右田「小説とかでもあるじゃないですか。最後の最後で仲間だと思ってたやつが実はスパイでした、とかそういう話が」

九頭龍「日向のこと裏切り者だって疑ってんのか?」

左右田「……あぁ、疑ってるよ」

九頭龍「てめぇ!日向がどんだけ俺ら全員を助けようとしてたか知ってんだろ!?それなのによくそんなこと言えるな!」ガシッ

左右田「俺だって思いたくねーよ!だけどよぉ……さっきのもそうだし日向がモノクマと関係があるのは確かだろ!」

七海「ストップ」

九頭龍「あぁ?!」

七海「もうやめようよ。今私たちがケンカしてどうするの?」

九頭龍「……チッ。頭冷やしてくる」ガチャ


70: 2014/05/06(火) 23:20:04.99 ID:h3rHUQFY0
辺古山「ぼっちゃん!」ガチャッ

終里「あ、おい!」

十神「放っておけ。九頭龍のことは辺古山がどうにかするだろう」

十神「それよりもこれからのことが重要だ」

小泉「…………」カキカキ

小泉『そういえば狛枝が言ってたんだけどさ、あたしたちの知りたいことは遺跡の中にあるって』

澪田「遺跡の中っすか?でも遺跡に入るにはパスワードがわかんないっすよ」

西園寺「それも狛枝が言ってたよ。11037だって」

左右田「それって信じられんのか?狛枝が言ってたことだぞ?」

十神「嘘をついていたのなら俺が気づいている」

弐大「左右田よ、さっきからどうしたんじゃ?」

左右田「……どうした、じゃねぇよ。なんで平気でいられんだよ!日向が裏切り者で俺たちがモノクマの手のひらで踊らされてただけかも知んねぇんだぞ!?」

十神「落ち着け。なにをそんなに怯えている」

左右田「日向に裏切られるかもって思うとこえぇんだよぉ……」


71: 2014/05/06(火) 23:39:25.32 ID:h3rHUQFY0
花村「……ねぇ左右田くん」

左右田「なんだよ」

花村「日向くんが記憶のこと話してくれたときのこと覚えてるかな」

左右田「……あぁ」

花村「あのときの日向くんもきっと怖かったと思うよ。もしみんなが記憶のことをことを信じてくれなかったらどうしようってさ」

花村「それでも話してくれたのはぼくたちを信じてくれたからじゃないかな」

左右田「…………」

花村「ぼくは日向くんが信じてくれるなら、ぼくも日向くんを信じるよ」

左右田「……日向が悪いやつじゃねぇってのはわかってるよ……でもよぉ……怖いんだよ……どうしようもなく怖いんだよ」

七海「だったら日向くんが起きたら聞いてみない?私たちをどう思ってるのかって」

左右田「口ではなんとでも言えるだろ」

七海「そうかな?」

左右田「そうだよ!」

七海「でもさ、信じてみないと前には進めないと思うよ。友達なんだし」

左右田「……それができねぇやつもいるんだよ」ボソ

七海「なにか言った?」

左右田「なんでもねぇよ」


72: 2014/05/06(火) 23:49:58.91 ID:h3rHUQFY0
今日はここまでにします


GWももう終わりかぁ……

学校行きたくない……



77: 2014/05/11(日) 04:22:05.37 ID:k5vyljAU0
〔ライブハウス前〕

九頭龍「…………」

辺古山「ぼっちゃん、ここにいたんですか」

九頭龍「ペコか」

辺古山「隣、座っても?」

九頭龍「……あぁ」

辺古山「では失礼します」スッ

九頭龍「いつものお前らしくねぇな。普段はそんなこと気にしねぇで抱き付いてくるだろうが」

辺古山「私も空気くらいは読みますよ」

九頭龍「ハッ!全っ然読めてねぇだろ」

辺古山「フフ」

九頭龍「…………左右田の話もわかるんだよ」

辺古山「日向がモノクマの仲間だという話ですか?」

九頭龍「あぁ。さっきの日向は雰囲気が日向のモンじゃなかった。それにモノクマにはカムクラと呼ばれてやがったしよ」

辺古山「ですがぼっちゃんは日向のことを信じているのでしょう?」


78: 2014/05/11(日) 04:23:06.87 ID:k5vyljAU0
〔ライブハウス前〕

九頭龍「…………」

辺古山「ぼっちゃん、ここにいたんですか」

九頭龍「ペコか」

辺古山「隣、座っても?」

九頭龍「……あぁ」

辺古山「では失礼します」スッ

九頭龍「いつものお前らしくねぇな。普段はそんなこと気にしねぇで抱き付いてくるだろうが」

辺古山「私も空気くらいは読みますよ」

九頭龍「ハッ!全っ然読めてねぇだろ」

辺古山「フフ」

九頭龍「…………左右田の話もわかるんだよ」

辺古山「日向がモノクマの仲間だという話ですか?」

九頭龍「あぁ。さっきの日向は雰囲気が日向のモンじゃなかった。それにモノクマにはカムクラと呼ばれてやがったしよ」

辺古山「ですがぼっちゃんは日向のことを信じているのでしょう?」


79: 2014/05/11(日) 04:23:34.37 ID:k5vyljAU0
〔ライブハウス前〕

九頭龍「…………」

辺古山「ぼっちゃん、ここにいたんですか」

九頭龍「ペコか」

辺古山「隣、座っても?」

九頭龍「……あぁ」

辺古山「では失礼します」スッ

九頭龍「いつものお前らしくねぇな。普段はそんなこと気にしねぇで抱き付いてくるだろうが」

辺古山「私も空気くらいは読みますよ」

九頭龍「ハッ!全っ然読めてねぇだろ」

辺古山「フフ」

九頭龍「…………左右田の話もわかるんだよ」

辺古山「日向がモノクマの仲間だという話ですか?」

九頭龍「あぁ。さっきの日向は雰囲気が日向のモンじゃなかった。それにモノクマにはカムクラと呼ばれてやがったしよ」

辺古山「ですがぼっちゃんは日向のことを信じているのでしょう?」


80: 2014/05/11(日) 04:41:41.07 ID:k5vyljAU0
九頭龍「…………」

辺古山「ぼっちゃん?」

九頭龍「俺に左右田を責める権利なんてなかったんだよ」

辺古山「どういうことですか?」

九頭龍「俺も最初は左右田と同じで日向が裏切り者じゃねぇかって思ってたんだ。だけどあいつが裏切り者だろうがモノクマの仲間だろうが俺たちを助けようとしてたのは本当だ」

九頭龍「だからどんな結果だろうが日向を信じようと思った矢先に左右田にあんなこと言われてな……」

辺古山「ですが今は日向を信じているのなら」

九頭龍「いや、俺が日向を信じてるのは……信じようとしたのは日向が裏切り者かも知れないって考えから逃げただけなんだよ……」

九頭龍「左右田に図星をつかれて腹が立ったんだ。そんな弱い俺に左右田を殴ろうとする権利なんてなかったんだ……」

辺古山「ぼっちゃん……」

九頭龍「それに比べて左右田はつえぇな。臆病なだけかもしんねぇけどよ、あんなに自分の思ったことを言えるなんてな」

辺古山「……」

九頭龍「完璧な妹のことも、極道の組のことも、日向のことからさえ逃げ出した弱い俺に仲間を語る資格もあそこに戻る資格もねぇ」


81: 2014/05/11(日) 05:00:07.81 ID:k5vyljAU0
辺古山「それは違いますよ」ギュッ

九頭龍「……」

辺古山「ぼっちゃんは強い方です。さっきだって日向を救ったのはぼっちゃんです」

九頭龍「違う。あれは日向がやろうとしたことを手助けしただけだ」

辺古山「それは誰でもできることではないですよ」ニコ

九頭龍「……ありがとな。またお前に甘えちまってる」

辺古山「人は一人ではできないこともあります。でも……ぼっちゃんには私が付いていますよ。私がぼっちゃんを支えます」

辺古山「だからぼっちゃんはぼっちゃんの信じている人を支えてあげてください」

九頭龍「……なぁペコ」

辺古山「はい」

九頭龍「少しだけ俺を抱きしめたままでいてくれ」

辺古山「……はい」ギュッ

九頭龍「今だけは、甘えさせてくれ」

辺古山「はい」



82: 2014/05/11(日) 05:08:15.91 ID:k5vyljAU0
九頭龍「……」

辺古山「…………」ナデナデ

九頭龍「…………」

辺古山「ハァ……ハァ……」ギュウゥゥ

九頭龍「……ペコ」

辺古山「なぁ……今何色のパンツ履いてるん?」ハァハァ

九頭龍「どこでそんな変な知識身に付けやがった!!」

辺古山「ジョークですよ」ジュルリ

九頭龍「嘘つけ!」

辺古山「なぁ、すけべしようや……」

九頭龍「もう意味わかんねぇから離せ」グググ

辺古山「力なら私の方が上ですよ」

九頭龍「ふざけんな!てめぇになんか負けるか!」グググ

辺古山「私が満足するまでは抱きしめさせてもらいますね」ニコ

九頭龍「クソがぁぁぁぁ!」


92: 2014/05/15(木) 02:03:41.02 ID:oW96PCCN0
〔病院〕

澪田「日寄子ちゃんなに食べてるんすか?」

西園寺「グミだけど……なに、欲しいの?」

澪田「欲しいっす!」

西園寺「あげるから顔近づけないで!はい」

澪田「うはー!日寄子ちゃんは優しいっすねー!」

十神「なんだこのフワフワした雰囲気は」ソワソワ

小泉「…………」カキカキ

小泉『落ち着きなよ。アタシたちがピリピリしたって仕方ないんだから』

十神「フンッ」

九頭龍「すまねぇ、今戻った」ガチャ

辺古山「みんなすまない」

左右田「…………」

七海「おかえりー。もう大丈夫なの?」

九頭龍「あぁ。おい左右田」


93: 2014/05/15(木) 02:11:54.79 ID:oW96PCCN0
左右田「な、なんだよ。言っとくけどな、俺は謝らねーからな!」

九頭龍「いや、あれは俺が悪かった。すまん」

左右田「だいたい……はっ?」

九頭龍「俺もあんな大層なこと言ってたがよ、心の奥底では少し日向を疑ってた。見透かされたみたいでついカッとなっちまった。すまねぇ!」

左右田「……あー、いや……俺も悪かったわ。全然場の空気とか読めてなかったしな。悪い」

七海「じゃあ仲直りの握手でもする?」

左右田「いやいやいや!そんなの必要ないって!そもそもこいつがやりたがらないだろ」

九頭龍「ちっ……仕方ねぇな」スッ

左右田「すんのかよ!」

九頭龍「んだよ、文句あんのか?」

左右田「ひぃぃ!ごめんなさい!なんでもないです!」

九頭龍「ほら、これで手打ちだ」スッ

左右田「お、おう」ギュッ


94: 2014/05/15(木) 02:23:47.56 ID:oW96PCCN0
九頭龍「だがよ……」

左右田「へ?」

九頭龍「日向は俺のダチだ。日向がどんな奴であろうが信じる。テメェが日向の敵になるってんならそのときは遠慮なく潰すからな」ボソッ

左右田「ぎゃあぁぁぁ!!握られた手が痛い痛い痛い!」バタバタ

ソニア「ふふ、左右田さんも九頭龍さんと仲直りできた嬉しさのあまり歓喜のダンスを踊られてますね。これが真のマブタチってやつですね!」

左右田「ソニアさん違いますから!気づいてください!」

辺古山「ぼっちゃん」

九頭龍「けっ」パッ

左右田「…………羨ましいな」

七海「左右田くん」

左右田「ん?」

七海「ちゃんと仲直りできたんだね」

左右田「まぁ、俺も悪かったしな……って背伸びしてなにやってんだ?」

七海「少ししゃがんでくれない?」


95: 2014/05/15(木) 02:31:09.63 ID:oW96PCCN0
左右田「なんでだよ」

七海「いいから」

左右田「しゃーねぇな、ほら」スッ

七海「ん、仲直りできてえらいえらい」ナデナデ

左右田「お……おぅ?」

西園寺「むー!」バシッバシッ

左右田「いってぇ!なにすんだよ!」

西園寺「べっつにー?誰かさんが頭撫でられて鼻を伸ばしてたような気がしたから気合いを入れてあげようと思っただけ」

左右田「伸ばしてねーよ!つうか伸ばしてたとしてもお前には関係ねーだろ」

西園寺「やっぱり伸ばしてたんだ!」

左右田「だから伸ばしてねーよ!」

西園寺「男なのに言い訳するの?ま、仕方ないよねー、左右田おにぃってチキンだもんねー」



96: 2014/05/15(木) 02:41:11.03 ID:oW96PCCN0
左右田「チキンじゃねーよ!俺だって勇気くらいあるっての!」

西園寺「ぷぷぷ、子ども相手に本気になっちゃってダサーい。だから左右田おにぃはモテないんだよ?」

左右田「ぐぐぐ……ちくしょう」

西園寺「ま、まぁ……誰にも貰われなかったらわたしが貰ってあげても……」ボソボソ

左右田「まだ悪口言ってんのかよ!」

西園寺「なんでもないよハゲ!」

左右田「ハゲてねーし!」

罪木「み、みなさん……創さんが意識を取り戻しましたぁ」

九頭龍「本当か!?」

罪木「でも、あの……傷の方は重傷だから本当はゆっくり寝かせてあげないといけないんですけど……」

西園寺「あーもう!まどろっこしいな、ハキハキ喋れよゲロブタ!」

罪木「す、すみませぇん!」

七海「怒鳴っちゃったら相手が怯えちゃうよ」

罪木「あ、あの……創さんがどうしてもみなさんに話しておかないといけないことがあるみたいで……」


97: 2014/05/15(木) 02:49:45.59 ID:oW96PCCN0
十神「わかった。日向の容態が悪くなったら無理やり休ませればいいだろう」

罪木「はい、お願いします」

終里「だったら早く日向のとこに行くぞ!」ダッ

罪木「病院内では走らないでくださぁい!」

花村「走ってくれた方がぼくは嬉しいな。だって風圧でスカートが捲れるよね?……あとは言わなくてもわかるでしょ?」

九頭龍「くだんねーこと言ってねぇでいくぞ」


〔病室〕

十神『日向、入るぞ』コンコン

カムクラ「どうぞ、鍵は開いてますよ」

十神「調子は……悪いみたいだな」ガチャ

カムクラ「はい。もう僕には時間がないみたいです」

ソニア「時間がないとはどういうことでしょう?」

カムクラ「もうすぐ僕は消えてしまいます」



98: 2014/05/15(木) 03:03:09.67 ID:oW96PCCN0
十神「……お前が消えれば日向はどうなる。まさか……氏ぬのか?」

澪田「イズルちゃんも創ちゃんも氏んじゃうんすか!?」

カムクラ「氏ぬというよりも今までみたいにまた眠りにつくといったほうが正しいですね」

カムクラ「つまり今まで通りの日向 創に戻るだけです」

十神「そう……か。だったら早く話すがいい。時間もないみたいだしな」

カムクラ「話しが早くて助かります。それと僕だったときの記憶は日向 創のほうでは覚えていません。だから僕が消えたあとは誰か彼に説明してあげてください」

七海「わかったよ」

カムクラ「ではあなた達に言わなくてはいけないことが3つあります」

カムクラ「まず最初にここは現実の世界ではなく、バーチャルの世界だということです」

十神「!?」

七海「…………」

カムクラ「未来機関は僕たちの記憶の一部を消し、意識だけをこの電脳世界に飛ばしました」

弐大「ここで未来機関が出てくるとは意外じゃのう」

九頭龍「意外でもなんでもねぇだろ。そういう仮定はあっただろ」

終里「俺たちをここに閉じ込めたのは未来機関なんだよな?だったら悪いのは全部未来機関のやつらじゃねーか!」



99: 2014/05/15(木) 03:34:12.71 ID:oW96PCCN0
カムクラ「いえ、むしろ未来機関……未来機関の一部の人が僕たちを助けるためにここに送ったんです」

十神「コロシアイをさせることが俺たちを助けるとでもいうのか?」

カムクラ「それは全てモノクロがやらせたことです。モノクロが介入してくることは未来機関にとっても予想外のことだったみたいですよ」

カムクラ「彼らは僕たちがちゃんと更正したらここから出すつもりだったようです。1人を除いて、ね」

七海「…………」

ソニア「なぜその1人さんだけを未来機関さんは出そうとしないのですか?それにその1人って誰なんですか?」

カムクラ「それが誰かも、理由もすぐにわかるよ」

花村「でもなんでぼくたちを更正させる必要があるのさ?ぼくたちは何も悪いことしてないよ」

カムクラ「それは2つ目の話に関係するのですが……とりあえずここが現実の世界ではないことは理解していてください」

ソニア「だったら……だったら田中さんはどうなるのですか!?」



100: 2014/05/15(木) 03:36:27.14 ID:oW96PCCN0
今日はここまでにします


昨日更新できなくてすみません!


108: 2014/05/26(月) 22:56:40.52 ID:hW0wLD9W0
弐大「ここが現実の世界ではないとしたら田中は氏んでいないということか?」

カムクラ「ここの世界は脳に深く関係しています。その状態で氏んでしまう、この世界で氏ぬということは……現実世界でも『氏』を意味します」

ソニア「そう……ですか……」

十神「プラシーボ効果か」

カムクラ「それに似たようなものです」

カムクラ「ゴホッ……」

罪木「カムクラさん!」

カムクラ「僕にはもう時間が残っていないみたいです。その前に…」

十神「……わかった、続けてくれ」

カムクラ「……2つ目は……現実の世界は秩序も法律も国家も全て破壊されているということです」

カムクラ「世界を破壊したのは」

カムクラ「僕たち『絶望』です」


109: 2014/05/26(月) 23:05:41.28 ID:hW0wLD9W0
〔モノクマ劇場〕

モノクマ「ボクはね、朝起きると目の前はどこかの漫画の世界だったらって妄想をよくするんだけどさ」

モノクマ「ボクならどこの世界に飛ばされてもやっていける気がするんだよね」

モノクマ「ボクのこの甘いフェイスとダンディーな魅力で誰でも骨抜きにしちゃうからさ」

モノクマ「でもね、そんなボクもホラー系の世界には行きたくないなぁ」

モノクマ「だってあいつらにはボクの魅力が伝わるかわからないもん」

モノクマ「ホラー系の世界に飛ばされたらもう物理的にやっつけるしかなくなっちゃうよね」

モノクマ「ボクの爪の餌食にしちゃうぜ」

モノクマ「え?幽霊に物理攻撃が当たるのかって?」

モノクマ「そりゃあ当たるよ」

モノクマ「ボクが妄想する世界なんだからね」



110: 2014/05/26(月) 23:15:55.84 ID:hW0wLD9W0
〔病室〕

終里「オレたちが……世界を壊した?」

花村「嘘だ!ぼくは絶対に信じないぞ!」

左右田「……なぁ、その世界を壊した絶望ってよ……元は学生運動をしてた学生だったりするのか?」

カムクラ「はい。よく知っていますね」

左右田「まじかよ……」

九頭龍「どういうことだ?」

左右田「いや、さっき狛枝を捜してたときに見つけたメールによ……コイツの言ったことと同じような内容が書いてあったんだよ」

左右田「だからよぉ……」

左右田「本当に世界は壊れちまってるってことだよ!」

十神「フンッ……本当かどうかなどここから出て自分の目で確かめればいいだろう」

十神「それよりもなぜ俺達は絶望になった?そんな要素などなかったはずだ」

カムクラ「江ノ島 盾子……彼女のせいです」

澪田「ここであの盾子ちゃんが出てくるんすか!?」


111: 2014/05/26(月) 23:44:16.95 ID:hW0wLD9W0
辺古山「江ノ島 盾子は私たちになにをしたんだ?」

十神「どんな才能があれば世界を破壊できるんだ」

カムクラ「単純ですよ。彼女は超高校級の絶望。その気になれば周りを絶望に染めることなんて簡単なことです」

左右田「そんなチートみたいな才能なしだろ……」

九頭龍「だがよぉ、俺達はその江ノ島とやらに会ったこともないんだぜ?なのにどうやって絶望にするんだよ」

カムクラ「それは……」

澪田「更正プログラムは盾子ちゃんと会った記憶を消すことだったりして!」

左右田「そんなわけねーだろ」

カムクラ「その通りです」

左右田「マジかよ!?」

澪田「今日の唯吹は冴えまくりっすね!」

小泉「…………」カキカキ

小泉『もしかして絶望だったころの記憶も消されてるの?』

カムクラ「はい、みなさんは生まれたときから悪人ではありませんでしたから。絶望だった記憶を消し、この島で更正した人格を上塗りしようとしていました」



112: 2014/05/26(月) 23:45:03.37 ID:hW0wLD9W0
今日はここまでです



117: 2014/05/31(土) 02:01:43.80 ID:P35BbGLN0
終里「だったらよ、なんでその未来なんとかって奴らはオレらに記憶を上塗りしねーんだ?そうすりゃこんなことしなくてもいいんじゃねーのか」

カムクラ「それはできません。今この空間の権利はほとんどモノクマが握ってしまっていて、未来機関も助けにこれないのです」

九頭龍「つまりここから出たいなら俺たちだけでなんとかしろってことか」

カムクラ「そうなりますね」

九頭龍「だったらやることは一つだろ。モノクマをぶっ潰すぞ」

カムクラ「……え?」

九頭龍「え、じゃねぇだろ」

罪木「そ、それで創さんが助かるなら……私、やります!」

弐大「まぁ、仕方ないわな」

十神「フンッ、俺に任せておけ」

澪田「久しぶりに本気出すっすよー!」

ソニア「田中さんの分まで……ッ!」

花村「みんながやるならぼくまも手伝うよ!」

七海「うん。みんなでならできるよ」

西園寺「めんどくさいけどやらないとだよね」

小泉「…………」カキカキ

小泉『みんなで力を合わせれば大丈夫だよね』

辺古山「ぼっちゃんがやるのなら私もやります」



118: 2014/05/31(土) 04:49:17.75 ID:P35BbGLN0
左右田「マジでやんのかよ……はぁ」

終里「おっしゃぁ!燃えてきたぞ!」

カムクラ「なんで……みなさん本気で勝つつもりなんですか?」

九頭龍「当たり前だろ。お前が言い出したんじゃねーか」

九頭龍「俺たちを島から出すって」

カムクラ「現実の世界には絶望しかないとしてもですか?」

終里「なんのための仲間だよ。オレ達は助け合うためにいるんだろ」

罪木「私は創さんがいるのなら、どこへでもついて行きます!」

カムクラ「……あぁ」

罪木「え……あ!カムクラさん!?」

澪田「なんで泣いてんすか!?どこか痛くなったんすか!」

カムクラ「いえ……日向さんが本当に愛されていて……羨ましいと思うとなぜだか涙が……」

九頭龍「お前も俺たちの仲間に入ってんだからな」

カムクラ「僕も……ですか」



119: 2014/05/31(土) 05:01:45.41 ID:P35BbGLN0
九頭龍「お前がどんなやつかは知らないけどお前だって日向なんだ」

九頭龍「それに日向だったらどんなやつでも仲間なら絶対に助けるはずだ」

カムクラ「……あなたたちならモノクマにも、彼女にも勝てると……ゴホッ!」

罪木「カムクラさん!!」

カムクラ「だから……」

十神「おい、もう喋るな!」

カムクラ「どんなことをされても、希望を忘れないでください……ゴホッゴホ!」

七海「カムクラくん!」

カムクラ「…………」

罪木「カムクラさん、カムクラさん!」

十神「もう時間だったというのか」

モノクマ「おしい!あとちょっとだったのに!」

花村「モノクマがいる!」

モノクマ「いやー残念だね。最後の一つは聞けずじまいだったね」

西園寺「アンタなにしたの」

モノクマ「失礼だなー、ボクは何もしてないよ。もううっとうしいから排除したりなんかしてない!」



123: 2014/06/03(火) 02:21:02.15 ID:Wngzuzlf0
終里「うるせぇ!お前がなんかやったんだろ!」

モノクマ「だからボクじゃないってば」

九頭龍「にしてはタイミングがよすぎんだよ」

モノクマ「本当にボクじゃないんだけどなぁ……まぁいいや、そろそろあれの時間がなくなるよ」

澪田「なんの時間っすか?自由時間?」

モノクマ「中央にあるあの時間だよ。あと一時間くらいだったかな?」

十神「それがなくなるとどうなるんだ?」

花村「爆発しちゃうの!?」

モノクマ「それは0になったときのお楽しみってことで。じゃあねー」

十神「おい!……クッ!」

左右田「おいおいおいおい……頼みの日向もこんなだし俺たちどうなるんだよぉ」

辺古山「泣いている場合じゃないだろう。今は遺跡に行くべきだろう」

西園寺「行くのはいいけど日向おにぃはどうするの?」

弐大「日向はワシが運ぼう。罪木よ、日向は背負って連れて行っても大丈夫か?」

罪木「揺らさなかったら大丈夫だと思います……」

九頭龍「なら早く行くぞ」



124: 2014/06/03(火) 02:28:10.27 ID:Wngzuzlf0
小泉「…………」カキカキ

小泉『狛枝はどうするの?』

九頭龍「あいつのことだ。ほっといても大丈夫だろ」

小泉「…………」カキカキ

小泉『でも……体調悪そうだったし』

西園寺「大丈夫じゃない?ゴキブリ並の生命力ありそうだしそこらへんからひょっこり出てくると思うよ」

小泉「…………」カキカキ

小泉『心配だし捜してくるね。時間までには戻るから』タッ

左右田「あ、おい!」

十神「小泉はお前と違ってしっかりしている。心配しなくてもいいだろう」

十神「それに今俺たちがバラバラになるのはまずい」

左右田「……なんか引っかかる物言いだな」

十神「事実だろう?」

左右田「このやろう……」

九頭龍「遊んでねぇでそろそろ遺跡に行くぞ」



128: 2014/06/05(木) 08:34:42.62 ID:YGWDPD3oO
〔遺跡〕

日向「……んん……あ……イテテ」

罪木「創さん!」

十神「やっと目が覚めたか」

日向「蜜柑に十神……」

罪木「心配したんですよぉ!」

日向「ごめんな」

田中「心配かけおって」

日向「ごめん、田中」

田中「まあいい。お前はがあmgwpjt5ohn~o3」

日向「え?」

七海「ねぇ、日向くん」

日向「七海か。お前にも心配かけたな」

七海「その話は後にしようよ。今は時間がくる前に遺跡の中に入ろ?」

日向「そうだな。みんないるのか?」

狛枝「心配i3w/なくてv

131: 2014/06/06(金) 03:51:13.69 ID:TLy/s1cZO
〔遺mul5h〕

日向「……ん……痛ッ……」

罪木「創さん!」

十神「目が覚めたか」

日向「蜜柑に十神……」

罪木「ずっと心配してたんですからぁ!」

日向「ごめんな……痛……」ナデナデ

罪木「あ……ご、ごめんなさぁい!」

日向「大丈夫だよ」

田中「心配かけおって」

日向「ごめん、田中」

田中「まぁいい。お前はmur

133: 2014/06/06(金) 03:57:54.32 ID:TLy/s1cZO
〔遺mti5〕

日向「……ん……痛ッ……」

罪木「創さん!」

十神「目が覚めたか」

日向「蜜柑に十神も……」

罪木「ずっと心配してたんですからぁ!」

日向「ごめんな……痛……」ナデナデ

罪木「あ……ご、ごめんなさぁい!」

日向「大丈夫だよ」

田中「心配かけおって」

日向「ごめん、田中」

田中「まぁいい、お前はmtp2nqecjv9xg」

日向「え?……あれ?」

七海「ねぇ、日向くん」



134: 2014/06/06(金) 04:08:25.51 ID:TLy/s1cZO
日向「七海、ごめん。お前にも心配かけた」

七海「ううん、別に大丈夫だよ。それよりも今は時間もないし、中に入ろうよ」

日向「あぁ。他のみんなは?」

狛枝「あは、そんなに心khoap7zmjが2h」

小泉「ちょっと聞いてよ日向!今さっきも狛枝が突然いなくなっちゃってさ、捜すの大変だったんだから」

辺古山「ぼっちゃん!一緒に海で泳ぎましょう!さぁ早く!」

九頭龍「おおお俺はおjo3ijhaqvふn5ba」

日向「よかった」

カムクラ「本当に君は愛されていますね」

日向「ただ心配されてるだけだよ……あれ?お前って……」

カムクラ「今は僕が誰かということはあまり重要ではありません。早く行ってください。もう時間もありませんから」

日向「……そうだな。11037、と」ポチポチ

 ガシャン

十神「フンッ、やっと開いたか」



135: 2014/06/06(金) 04:15:00.62 ID:TLy/s1cZO
西園寺「ホント豚足ちゃんって偉そうだよね」

澪田「そこもカッコい……あ。ブヒ、ブヒヒ、ブヒヒヒブヒブヒ!」

十神「……ついに日本語も話せなくなったか?」

澪田「日寄子ちゃんが教えてくれたっす!白夜ちゃんはブタ語で褒めらjc3hjmopq59uz!」

澪田「今はそこもカッコいいって言ったっす!」

十神「解説せんでいい」

弐大「なにを遊んどる。早く中に入らんか」

花村「ぼくが中に入れてあげてもいいんだよ?」キリッ

九頭龍「そこらへんにしとけや……」ハァ



136: 2014/06/06(金) 04:22:57.20 ID:TLy/s1cZO
ソニア「さぁ、田中さん。ご一緒に行きませんか?」

田中「ふははははは!俺様の時代の幕開けだ!」

左右田「お前の時代なんてこねーよ!ソニアさん、俺と一緒に行きましょう!」

ソニア「田中さーん」

左右田「あのー……聞こえてますー?」

ソニア「恐れ、ひれ伏し、崇め奉りなさい!」

左右田「あ、はい!すみませんでした!」

終里「行くぜ、弐大のおっさん」

弐大「あまり急ぐと転んでしkoug6fbc5xvkなわ68t」

罪木「創さん」

日向「……あぁ。今行いいいがががm8hmpl」




137: 2014/06/06(金) 04:33:08.69 ID:TLy/s1cZO
〔マーケット〕

小泉(ここにもいない……どこにいんのよ、狛枝)

モノクマ「あれあれー?そこにいるのは小泉さんじゃないのかな?」

小泉「…………」カキカキ

小泉『アンタは逃げなくていいの?』

モノクマ「うぷぷ、ボクは大丈夫だよ。それより誰か捜してるみたいだけど誰を捜してるのかな?」

小泉「…………」フイッ

モノクマ「冷たいなぁ。向こうで狛枝クンを見かけたよ」

小泉「…………!」カキカキ

モノクマ「うぷぷ、そんなになってどうしたの?もしかして日向クンにフられたから次は狛枝クンに乗っかえですか?」

小泉「…………」シュッ

モノクマ「うわっ!石を投げるなんて危ないだろ!本当のこと言われたからって怒らないでよ」

小泉「…………」カキカキ

小泉『急いでるから邪魔しないで』

モノクマ「でもなんで狛枝クンなのかなぁ。あー!ボクわかっちゃったよ!」

モノクマ「小泉さんってさぁ……」



モノクマ「まだ日向クンが好きで日向クン離れできてないんじゃないの?」



142: 2014/06/11(水) 01:27:48.43 ID:uWXPevESO
小泉「!」

モノクマ「日向クンを振り向かせたいから狛枝クンを頼っているように振る舞ったんじゃないの?」

モノクマ「日向クンも危険だと思っている狛枝クンに関わっていれば日向クンが心配してくれるかもしれないって思ってる?」

小泉(……違う)

モノクマ「みんなの世話を焼いてるのだって日向クンに少しでもいいように見られたいから?」

モノクマ「狛枝クンを捜しに来てるのも日向クンに心配されたいからじゃないの?」

小泉(やめて!)

モノクマ「そんなことしたって無駄だってことがわかんないのかなぁ?」

狛枝「そこまでにしない?」

モノクマ「……ちぇ」

小泉「…………」パクパク

狛枝「落ち着いて、ね?」

モノクマ「あれぇ?小泉さんに利用されてる狛枝クンじゃん。もしかして愛に飢えてる狛枝クンは小泉さんの偽りの恋心に騙されちゃった?それで助けに来ちゃった?」

狛枝「別にそういうわけでもないんだけどね」

モノクマ「だったらなにさ。小泉さんがまた絶望堕ちしようがどうなろうが狛枝クンには関係ないことだろ」

狛枝「ボクはね、モノクマ」

狛枝「純粋に才能が、ボクたちの希望が汚されるのが嫌なんだよ。希望を守るため、より強い希望の光のためならボクはなんだってするつもりだよ」



143: 2014/06/11(水) 02:06:15.35 ID:uWXPevESO
モノクマ「……そういえば狛枝クンはそういうキャラだったね。はぁ……なんだかやる気なくなっちゃったなぁ」

狛枝「それはボクとしてもありがたいかな」

モノクマ「ま、いつまでその『幸運』が続くかな」テクテク

小泉「…………」カキカキ

小泉『ありがと』

狛枝「あはは、たいしたことはしてないよ。他のみんなはどうしたの?」

小泉「…………」カキカキ

小泉『あの……アンタが心配だったから……アタシが捜しに来たの』

狛枝「ふぅん。そうなんだ」

小泉「…………」カキカキ

小泉『別にモノクマが言ってたみたいにアンタを利用しようだとかそんな考えで捜しに来たわけじゃなくて』

狛枝「大丈夫、ボクは小泉さんを信じてるから」

小泉「…………」カキカキ

小泉『……なんで?なんでそう簡単に信じられるの?』



144: 2014/06/11(水) 02:25:15.31 ID:uWXPevESO
狛枝「他の人に言われたら信じてなかっただろうけど小泉さんに言われたらね。ボクが知ってる小泉さんはこんなときまで嘘をつかない人だから 」

狛枝「……なんてね。まだ君たちを殺そうとしてるボクが言えたことじゃないんだけどね」

小泉「…………」カキカキ

小泉『まだ諦めてなかったの?』

狛枝「ボクが求めてるのは希望だからね」

小泉「…………」カキカキ

小泉『呆れた……またアンタが暴走したらアタシが止めてあげる』

狛枝「小泉さんが?」

小泉「…………」カキカキ

小泉『アタシもアンタを信じたいから』

狛枝「へぇ……」

小泉「…………」カキカキ

小泉『なによその顔』

狛枝「小泉さんがボクを信じたいなんて言うのが興味深くてね」

小泉「…………」カキカキ

小泉『アンタはアタシをなんだと思ってるのよ!』




145: 2014/06/11(水) 02:36:49.69 ID:uWXPevESO
狛枝「ごめんごめん」

小泉「…………」カキカキ

小泉『もう……時間もないしみんな待ってるんだから早く行くよ』

狛枝「わかったから引っ張らないでよ!」


〔遺跡〕

狛枝「みんなは先に入っちゃってるみたいだね」

小泉「…………」カキカキ

小泉『早くしないと間に合わないよ』

狛枝「ちょっと待って。1、1、0、3、7」

ガシャン

モノミ「待ってくだちゃい!あちしももももも文3gf4a」ドンガラガッシャーン

狛枝「はぁ……なんで転ぶかな」ザッザッ

小泉「…………」カキカキ

小泉『狛枝!?』

狛枝「一応あとでなにかに使えれrnx5c4h7u」

モノミ「ごめんなちゃい……」



149: 2014/06/16(月) 02:50:43.89 ID:ulb34XMUO
狛枝「世話が焼け……ッ!これは…」ガチャン

モノミ「ほぇ?」

狛枝「小泉さん!」ヒュッ

モノミ「なんで投げるんだちゅかぁぁぁ!」

小泉「!!」

狛枝「ごめん、先に行っててくれるかな?」

モノクマ「獲物が引っかかってたー!……ってなんだよ狛枝クンかよ」

モノミ「モ、モノクマ!」

モノクマ「いやー、たまたま置いてあったモノミ用トラップに引っかかるなんて」

モノクマ「狛枝クンも運が悪いよねぇ」

狛枝「ホント……白々しいね」

モノクマ「いくらボクでも数が多いと処理しきれないんですわ。だから少し足止めされててくれない?」

小泉「…………」カキカキ

小泉『今助けに行くから!』

狛枝「もう間に合わないよ。あとで必ず追いつくから先に行ってて」

モノミ「狛枝さん、今助けまちゅ!」

狛枝「モノミは小泉さんに付いててあげてよ」



150: 2014/06/16(月) 03:06:16.21 ID:ulb34XMUO
小泉「…………」ダッ

狛枝「小泉さん!?来ちゃダメだ!」

モノミ「小泉さん!」

モノクマ「あれ?なんで来たの?」

狛枝「扉が閉まる前に早く戻って!」

小泉「…………」カキカキ

小泉『あたしは一緒にいるから』

モノミ「狛枝さん!小泉さ」

ガチャン

狛枝「……はぁ……ボクの努力が水の泡じゃないか……」

小泉「…………」カキカキ

小泉『たいした努力なんかしてないでしょ』

小泉『それにアンタにはあたしが付いてないと、ね』ニコ

狛枝「……これじゃ幸運なのか不幸なのかわからな………………………………………………………………………………………………………………


151: 2014/06/16(月) 03:15:23.55 ID:ulb34XMUO
〔教室〕

日向「……あれ?……教室?」

罪木「創さぁん!」ギュッ

日向「うわ!いるのは蜜柑だけか?」

九頭龍「俺たちもいるけどな」

辺古山「邪魔だったなら席を外すぞ。さぁぼっちゃん!向こうの影で……げへへへへ」

九頭龍「怖いから真顔で言うな!」

辺古山「つまり下心ありありな顔ならいいのですか?」

九頭龍「ふざけてる場合か!」

辺古山「ふざけてなどいません!私はいつでも真剣です!」

九頭龍「なお悪いわ!つうかここはどこなんだよ」

ぴんぽんぱんぽーん

モノクマ『オマエラ、今すぐ体育館に集まってください。卒業試験についての説明を行います』

日向「卒業試験?」



152: 2014/06/16(月) 03:32:47.37 ID:ulb34XMUO
九頭龍「体育館、か」

罪木「絶対罠ですよぅ」

九頭龍「罠だろうがなんだろうが俺たちには進むしか選択肢はねぇんだよ」

罪木「で、でもぉ……」

日向「大丈夫だ。俺が守るから……ッ!」

罪木「無茶しないでください!本当は絶対安静なんですからぁ!」

日向「これくらい……」

九頭龍「……日向、てめぇはここで罪木とペコと待ってろ」

辺古山「ぼっちゃん!?なにを言い出すのですか!」

日向「そうだ!一人になるのは危険すぎる!」

九頭龍「手負いのてめぇ連れてるほうが危険だっての。俺がモノクマに要件聞いて戻ってくりゃそれでしまいだろ」

日向「ここがどこかもわからないしなにが起きるかもわからないんだ。単独行動は危険だ!」

九頭龍「モノクマが俺たちを直接攻撃することはあったか?あいつは俺たちのコロシアイをさせようとするだけでなにもしてこねぇよ」

九頭龍「それに体育館に集まれと言ったのはモノクマだ。その途中でなにかしてくるとは考えにくい」

日向「それなら辺古山も連れて行ったほうがいいだろ」

九頭龍「ペコは保険だ」



153: 2014/06/16(月) 03:48:04.26 ID:ulb34XMUO
日向「でも……」

九頭龍「いいか、日向。俺を信じろ。お前が信じる俺を信じろ!」

日向「九頭龍……」

九頭龍「……なんてな」

日向「パクリはよくないと思うぞ」

辺古山「それに少し変えてきてる所がずる賢いですよね」

罪木「な、なんでドヤ顔なんですか?」

九頭龍「……うるせぇよ!なんでもいいだろうが!大人しく俺を信じろよ!」

日向「でもパクリは……」

九頭龍「もういいだろ!行って来る!」ガラガラ

日向「九頭龍……」

辺古山「ぼっちゃんは不器用だから許してやってくれ」

日向「……ありがとな」



156: 2014/06/19(木) 02:51:41.02 ID:l+2C+M1aO
九頭龍「まったく……言いたい放題言いやがって」

十神「九頭龍か。日向がどこにいるか知っているか?」

九頭龍「日向ならペコと罪木と教室に待たせてる。あの傷でムリはさせたくないからな」

十神「そうか」

モノミ「…………」ガラガラ

弐大「モノミ?」

七海「どこにいたの?」

モノミ「小泉さんと狛枝さんの所でちゅ」

十神「!」

西園寺「だったら小泉おねぇはどこにいるの?ねぇ!」

モノミ「二人は……爆発に巻き込まれてしまいまちた……」

花村「そんな……」

西園寺「あ……ぅ……なんで……」

モノクマ「ホントなんだよねぇ。狛枝クンはそこの使えないモノミを助けるために、小泉さんは狛枝クンを助けるために逃げ遅れたんだよ」

モノミ「アンタの作った罠のせいじゃないでちゅか!」

モノクマ「でもオマエが逃げ遅れたせいで狛枝クンがモノミの代わりに罠にかかったんだよ?元々はオマエを捕まえるためだったのに」



157: 2014/06/19(木) 03:01:15.23 ID:l+2C+M1aO
左右田「もういい……」

モノミ「え?もういいって……」

左右田「お前らのせいで大切な仲間が消えていくんだよ!!もうほっといてくれよ!」

モノクマ「ところがどっこい!卒業試験があるんだよね」

左右田「ふざけんな!」

十神「左右田、今は抑えろ。おいモノクマ。ここはどこだ?」

モノクマ「来てない人もいるみたいだけどネタバラシしちゃうよ。ここはねぇ」

モノクマ「希望ヶ峰学園だよ」

九頭龍「どうやって俺たちを希望ヶ峰学園まで連れてきたんだ」

モノクマ「連れてきたんじゃなくて作ったんだ。遺跡の扉と遺跡の中の間にね」

澪田「な……なんでもありっすね」

十神「なるほど」

七海「お父さんとお兄ちゃんの学校ってこんな感じだったんだ」



158: 2014/06/19(木) 03:11:42.48 ID:l+2C+M1aO
モノクマ「……しょぼーん」

終里「なんかアイツしょげてやがんぞ?」

モノクマ「だって全然驚いてくれないんだもん。カムクラが先にネタバレしちゃうから」

九頭龍「……お前とカムクラは」

モノクマ「はい、今から卒業試験についての説明を始めまーす」

九頭龍「おい!」

モノクマ「そんなに焦んなくても大丈夫だって。ちゃんと説明するから」

十神「どういうことだ?」

モノクマ「ボクはね、オマエラが卒業することを嬉しく思う反面、不安でもあるんだ」

モノクマ「だから卒業するかこのジャバウォック島に残るかを決めてもらおうと思います!」

花村「ぼくたちが決める?」

モノクマ「ここのどこかに学園のこととか知りたいこととかの資料をおいておいたからさ、それを読んでから決めてよ」

左右田「……もう誰も氏なないのか?」



159: 2014/06/19(木) 03:26:40.37 ID:l+2C+M1aO
モノクマ「氏なないよ」

左右田「なら……さっさと探して卒業するぞ」

西園寺「あ、待って!わたしも行く!」

ソニア「最後の生存戦略ですね!」

澪田「むっほー!希望ヶ峰学園を探索するっすよー!」

十神「だから1人で先走るなと言っているだろう!」ダムダムダムダム

終里「いくぜオッサン!」

弐大「元気じゃのう」

九頭龍「俺は一度日向の所に戻るぞ」

花村「ぼくは探してくるよ」

モノクマ「みんな行っちゃったよ?キミは行かないの?」

モノクマ「裏切り者の七海さん」

七海「何を考えてるか知らないけど、みんなの希望は消えないから」

モノミ「アンタの思い通りにはさせないでちゅからね!」

モノクマ「…………」

モノクマ「希望と絶望は紙一重なんだよねぇ」

モノクマ「うぷぷ、ぶひゃひゃひゃひゃ」



163: 2014/06/23(月) 03:20:25.56 ID:u7wDyOi5O
〔教室〕

辺古山「そういえば日向と罪木はどこまでいったんだ?」

日向「ぶはっ!」

罪木「え?どこまでって……ビーチまで?」

日向「それはボケてるのか素なのかどっちだ」

辺古山「つまりもうヤッたのか、という意味だ」

罪木「はぅッ!……うぅ……そ、そんなことしてませんよぅ!まだ……その……」カァァ

辺古山「ほうほう。お姉さんにもっと詳しく教えてくれないか?」

罪木「あぅ……」カァァ

日向「辺古山、そのへんにしとけ。蜜柑も答えなくていいぞ」

罪木「まだ……キスまでです!」

日向「答えなくていいって言ったのになんで言うんだよ!?」

辺古山「なるほどなるほど。そのキスは舌を絡めてのキスなのか?それとも触れ合うようなキスなのかどっちなんだ?」

日向「いい加減にしろって!」



164: 2014/06/23(月) 03:26:46.75 ID:u7wDyOi5O
罪木「その……触れる」

日向「もういいから!」

辺古山「日向から告白したのか?それとも罪木が告白したのか?」

九頭龍「そのくらいにしとけや」ポンッ

日向「九頭龍!助かったよ……」

九頭龍「すまねぇな、ペコが迷惑をかけた」

辺古山「ただのガールズトークですよ。ぼっちゃんもどうです?」

九頭龍「ほら、行くぞ」ガシッ

辺古山「まだ!まだ詳しく話を聞いてません!ぼっちゃん!」ズルズル

罪木「うー……」

日向「蜜柑も落ち着けよ。俺も行くよ」

九頭龍「日向はまだ動くな。すぐにみんな戻ってくる」

日向「……ごめん。みんなに迷惑かけっぱなしで」

辺古山「気にしなくていい。今まで日向に迷惑をかけてきたのだからな」



165: 2014/06/23(月) 03:33:57.29 ID:u7wDyOi5O
九頭龍「それによ、お前がいなかったらペコや小泉たちも氏んでたんだろ?」

罪木「えへへ……私もみなさんも創さんには感謝しているんですよ」

日向「……そうか」

九頭龍「さてと、そろそろ行くか」

十神「その必要はないぞ。もうこの階のものは集め終わったからな」

九頭龍「いつの間に来てたんだよ。全然気づかなかったぜ」

左右田「あれだけ騒いでりゃ気づかねーわな」

弐大「しっかしなぜモノクマのいう資料は漫画になっておるのかのぅ」

七海「たぶん終里さんみたいな人がいるからじゃないかな」

終里「オレに気をつかったってことか?案外いいとこもあんだな」

西園寺「バカにも分かりやすくってことだよね」

日向「……狛枝と小泉はまだ戻ってきてないのか?」




166: 2014/06/23(月) 03:40:48.88 ID:u7wDyOi5O
左右田「あいつらは……氏んだよ」

日向「……いや、その冗談は笑えないぞ……冗談だろ?」

辺古山「…………」

罪木「な、なんで氏んじゃったんですか!?」

左右田「逃げ遅れたモノミを狛枝が助けたらしい。それがモノクマの罠だったみたいでな……狛枝を助けようとした小泉も間に合わなかったらしい」

日向「モノクマのせいかよ……!」

モノミ「あちしがもっとしっかりしていれば……ごめんなちゃい」

罪木「創さん……」

日向「……進むぞ。狛枝たちの分まで生きるんだ」

十神「フンッ!当たり前だ」

左右田「……お前の意志はわかった」

左右田「さっそくで悪いけどよ、俺は希望ヶ峰学園の歴史についての本を見つけた」




169: 2014/06/26(木) 03:16:09.71 ID:YLBlZIp/O
終里「オレは希望ヶ峰学園史上最悪の事件についてらしいぞ」

ソニア「わたくしは『マンガで分かる人類史上最大最悪の絶望的事件』という本を見つけました」

日向「最大最悪の事件?なんだよそれ」

左右田「その2つについてはこれに書いてあったな」

日向「教えてくれるか?」

左右田「……覚悟はしとけよ。要点だけ言うとだな、カムクラ イズルは希望ヶ峰学園に作られた人類の希望だったってことと、予備学科は才能研究の資金集めのためだけに作られたこと」

左右田「カムクラ イズルが希望ヶ峰学園の生徒会の生徒13人を頃す最大最悪の事件を起こしたこと。その最大最悪の事件がきっかけで世界が破壊される絶望的事件が起こったってことだな」

左右田「それに日向……誰も言わねーみてーだから言うけどよ、カムクラ イズルは希望ヶ峰学園がお前に刷り込んだもう一つの人格かもしれないってことなんだ」

日向「……はぁ?また左右田の冗談なんだよな?」

十神「おそらく左右田の言っていることは正しいだろう」

日向「……なんだよ……それ」

日向「つまり俺は13人も……それも才能ある希望ヶ峰学園の生徒会の人を頃してるサイコ野郎ってことかよ」

左右田「いや……それは……」

日向「だってそうだろ!?なにか違うことが言ったか?」

九頭龍「…………」

七海「…………」

終里「でもよー日向、なんかおかしくねぇか?」



170: 2014/06/26(木) 03:26:39.12 ID:YLBlZIp/O
日向「……なにがおかしいんだよ」

終里「カムクラはなんのためにその生徒会のやつらを頃したんだ?」

日向「それは……」

花村「そ、そうだよ!頃す理由がないじゃないか!」

終里「それにこっちの本に書いてあったんだけどさ、学園はその事件を隠してたみてーなんだよ。でも予備学科はそのことを知って暴動を起こした」

九頭龍「つまり学園が隠蔽してた情報を誰かが予備学科の連中にチクったってことだろ?」

終里「たぶんそうだと思うぞ」

十神「たしかに怪しいな。その情報を流したやつはカムクラ イズルと仲間だったのか、それともカムクラを唆したのか」

日向「!?」

罪木「で、ですけど……その人はいつカムクラさんと仲良くなったんでしょう……」

花村「あ、そうだよ!カムクラが刷り込まれた人格だったら急に仲良くなるのは無理なんじゃないかな!」

十神「だとしたら洗脳でもしたのかもしれんな」

辺古山「どちらにせよカムクラが本意でやったことではないのだろうな」

日向「たとえそうだとしても俺が人を頃したのは事実なんだろ……」

ソニア「ならばわたくしたちも同じ人頃しです」





171: 2014/06/26(木) 05:04:50.31 ID:YLBlZIp/O
日向「なにが同じなんだよ!」

ソニア「おそらくわたくしたちもカムクラさんと同じか……それ以上に人を頃してしまっています……」ギリ

日向「そんなわけないだろ!?お前らが人頃しなんて」

ソニア「いえ、わたくしが見つけた本には『絶望』が市民を虐頃した、自殺を強要した、などの記述がありました。カムクラさんはわたくしたちを『絶望』だったと言ってましたからおそらく……」

日向「……それをさせた『絶望』がソニアたちだとは限らないだろ」

ソニア「はい、その可能性もあります。ですが『絶望』だったわたくしたちが人を殺さなかったということにもなりません」

日向「…………」

ソニア「罰ならここを出た後にわたくしたちも一緒に受けます。だから一人だけが悪いなんて抱えこまないでください」

七海「進むって決めたんでしょ?だったら前に進まなきゃ」

日向「……そうだな」

モノクマ「さぁさぁ盛り上がってきましたよー!」

十神「また貴様か」

モノクマ「本物の『超高校級の絶望』について聞きたくない?」






175: 2014/06/28(土) 03:15:49.14 ID:BHSvb4raO
ソニア「それはわたくしたちのことではないよですか?」

モノクマ「オマエラなんかただの量産型なんだよ。本物はすごいぞー、通常の三倍……いや、それ以上の力を持ってるんだからね」

澪田「体が真っ赤なんすかね!」

モノクマ「どれくらいすごいかと言うと『超高校級の絶望』は日向クンを除く2357人の予備学科の生徒を集団自殺させれるくらいだよ」

九頭龍「二千だと!?」

終里「三倍じゃ済まなねーじゃねぇか!」

日向「俺が除かれたのは……」

モノクマ「そ。日向クンがカムクラ イズルだったからだね」

日向「…………」ガシッ

モノクマ「うわっ、なにするんだよ!それ以上は暴力行為だとみなすぞ!」

罪木「創さん、落ち着いてください!」





176: 2014/06/29(日) 04:36:45.29 ID:Z+ctn6uuO
日向「お前が誰かは知らないけど絶対に倒してやる」

モノクマ「うぷぷ、日向クンにできるかな?カムクラじゃないキミが通常の三倍であるボクに勝てるかな?」

日向「まるでお前が江ノ島 盾子だとでも言いたげだな」

モノクマ「どうだろうね」

日向「待ってろ。すぐに行く」

モノクマ「うぷぷ、だったらホラ。エイッ!」

日向「うわっ!」

モノクマ「すぐに進めるように一つにまとめておいたよ。ボクって太っ腹だよねー」

左右田「なぁ日向。もうそんなやつほっといて先に……アレ?」ガラガラ

日向「どうしたんだ?」

左右田「なんか廊下の景色が変わってたような……あはは、んなわけねーよな」

九頭龍「いや、実際かなり変わってんだろ」

モノクマ「ほらほら早く早く。残りはまとめてあげてるんだから早くしてよ。終わったら赤いドアに入ってね」



177: 2014/06/29(日) 04:41:20.31 ID:Z+ctn6uuO
日向「……ずいぶん優しいな。なに考えてるんだ?」

モノクマ「もうこっちの準備は終わってんだよ」

日向「準備?」

モノクマ「いいからいけって!」

澪田「このドアでいいんすか?」

モノクマ「そうそう」

澪田「うわー、いっぱいあるんすね」

日向「これは……電子メールか?」

西園寺「これわたし?すっごく綺麗になってない?」

花村「背も胸も……いろいろ成長してますなぁ」



178: 2014/06/29(日) 04:51:54.02 ID:Z+ctn6uuO
『苗木君、君は今どこにいるんだい?』

日向(未来機関からのメールか?)

『早く始末するんだ。絶望の残等、いや……カムクラたちを残していてもメリットはない。君が匿う意味もないんだ』

日向「なっ!?」

七海「どうしたの?」

日向「このメールを見てくれ」

七海「これは……未来機関からのメールだね」

日向「それだけじゃない。なんで苗木は俺たちを庇ってるんだよ。なんでこんな……」

七海「私たちを絶望から解放したかった、からじゃないかな」

日向「それだけで見ず知らずの俺たちを守るために未来機関を裏切るなんてどれだけお人好しなんだよ」

七海「そうだね。でもそういう所は日向くんも一緒だよ」

日向「え?」

七海「自分を犠牲にしてまで私たちを助ける所とかさ」

日向「それは……みんなが仲間だからだ」

七海「この人も同じだよ。日向くんたちを仲間だと思ってるから未来機関を裏切った……未来機関からみんなを救ったんだよ」



360: 2014/07/03(木) 03:13:54.38 ID:TtmFafy0O
日向「…………」

左右田「うぉぉぉぉぉぉ!?」

七海「左右田君がなにか見つけたみたいだね。さ、行こ」

日向「あぁ」

左右田「なぁ日向!見てみろよ、人工知能だぜ!」

アルターエゴ「はじめまして、『アルターエゴ』です」

日向「すごいな」

アルターエゴ「モノクマについて、伝えなければならないことがあります」

モノクマ「呼んだ?あ、そうそう。あまり余計なことを喋るとぶっ壊しちゃうからね」

モノクマ「だから監視氏氏氏氏氏氏氏氏氏」

日向「え?」

モノクマ「氏氏氏氏氏氏氏氏…………」グニャ

日向「な、なんなんだよこれ!」



361: 2014/07/03(木) 08:32:48.77 ID:TtmFafy0O
日向「おいアルターエゴ」

『………………』

日向「アルターエゴ!」

『………か………るの?』

日向「アルターエゴになにが起きてるんだよ……」

『アルターエゴの前に誰かいるんだよね?』

日向「お前は誰なんだ」

『アルターエゴがこうやって動いたということはそういうことなんだよね』

日向「こっちの声が聞こえてないのか?」

『ボクの名前は苗木 誠。希望ヶ峰学園の元生徒だ』

日向「苗木 誠!?」




364: 2014/07/06(日) 03:01:30.07 ID:bNaWtA7FO
苗木『すぐにそっちに助けに行きたかったけど、ウィルスの妨害のせいで……できなかったんだ』

苗木『こっちからの命令も、シャットダウンも含めて一切受け付けなくなっていた……』

苗木『でもアルターエゴがボクに直接話をできる機会を作ってくれた』

苗木『それが動いてるってことはボクの話すべき相手がそこにいるって事だよね?』

日向「こっちの声は聞こえていないし……見えてもいないのか」

苗木『時間がないから一方的に喋らせてもらうよ。だけど……まずはみんなに謝らないとね。ごめん』

苗木『まさかこのプログラムにウィルスが紛れこんでるなだなんて』

苗木『謝っても許されることじゃないとは思うけど……これしか方法はなかったんだ……』

苗木『君たちを救うにはこれしか方法がなかったんだ!』

日向「…………」

苗木『なぜかはわからないけど覚醒したカムクラクンが教えてくれたよね?キミたちが絶望だったって』

日向「そんな俺たちを救うために……わざわざ未来機関を裏切ったのか」

苗木『だけど今のキミたちは絶望なんかじゃない。むしろ人類の希望だ。特に日向クン、キミだよ』

苗木『それにあいつを打ち負かす奥の手があるんだ!』

日向「そんな方法があるのか!?」

苗木『教師役の監視者が暴走した万が一のときに備えていた“特別な方法”を用意してたんだ』





366: 2014/07/06(日) 03:11:27.93 ID:bNaWtA7FO
苗木『それが……“強制シャットダウン”なんだ』

日向「強制シャットダウン?」

苗木『それはキミ達がキミ達自身で選べる終わり、だよ』

苗木『だからその……ご……人……』

日向「どうした!」

苗木『ごめ……時…………な』グニャ

モノクマ「シシシシ氏氏氏氏しし氏氏氏氏」

モノクマ「…………」

モノクマ「あれ?今のボクって変じゃなかった?」

日向「い、いや……別に……」

モノクマ「そう?まぁいいや。早く来てね」

アルターエゴ「君たちはいつも見られているよ」

日向「なぁ……今のって……」

アルターエゴ「ぼくが忠告することはもうないよ」

日向(秘密……ということか)

アルターエゴ「君たちは武器を手に入れた。とっても強力な武器だ。ぼくにできるのはその武器を使えるように体を張ってウィルスを止めることだけ……」

アルターエゴ「頑張ってね……」



367: 2014/07/06(日) 03:22:29.73 ID:bNaWtA7FO
左右田「なぁ、武器ってなんだ?」

日向「……仲間と勇気だよ」

左右田「へぇ……勇気か。ソニアさーん、勇気が不足してるみたいなんで俺に勇気くださーい」

ソニア「みなさん、最後の踏ん張りどころです!がんばりましょう!」

左右田「ソニアさーん、無視しないでー」

〔赤い扉前〕

十神「ここを通れば卒業試験とモノクマが待っているのだな」

終里「おっしゃ!一丁ぶちかましに行くか!」

日向「…………」

九頭龍「日向?傷が痛むのか?」

日向「いや、そうじゃないんだ。ここを通る前にみんなに言っておきたいことがあるんだ」

左右田「なんだよ、改まって」

日向「蜜柑」

罪木「は、はい!」

日向「蜜柑がいなかったら俺は途中で折れてたよ。蜜柑のおかげで頑張れたんだ、ありがとな」

罪木「そんな!私こそ創さんに助けられてばっかりで……」

罪木「でも、こんな私が少しでも創さんの助けになれてたならそんなに嬉しいことはないです……えへへ」



368: 2014/07/06(日) 03:37:34.98 ID:bNaWtA7FO
日向「十神」

十神「どうした」

日向「十神にはいつもみんなをまとめてもらってたな。いつか十神としてのお前じゃなくて素のお前と友達になりたい」

十神「フンッ!……うん。いつか本当の僕と友達になってね」

日向「七海」

七海「なにかな」

日向「いつも七海は俺たちを信じて励ましてくれたよな。俺たちはずっと……絶対に七海のことを忘れないから」

七海「!!……約束だよ?」

日向「九頭龍」

九頭龍「おぅ」

日向「不器用だけど九頭龍は優しいやつだ。その優しさは伝わってるよ。ここを出たらお前が言ってた兄弟杯をやろうぜ」

九頭龍「へっ……その言葉忘れんなよ」

日向「辺古山」

辺古山「なんだ」

日向「九頭龍が絡むとふざけてばっかだったけど、周りや九頭龍が暗くなったのを和ませようとしてくれてたんだろ?」

辺古山「わ、私はぼっちゃんが好きなだけだ。そんな意図など……」ゴニョゴニョ



371: 2014/07/08(火) 02:35:23.03 ID:3KvFjIZLO
日向「左右田」

左右田「お、おぅ」

日向「今更信じてくれとは言わない。けど、俺は絶対に左右田を裏切らないからな」

左右田「あ……俺も信じるからよ……絶対裏切んなよ!!」

日向「ソニア」

ソニア「はい」

日向「俺はソニアの凛とした態度や立ち振る舞いに憧れてた。いつもその姿に勇気を貰ってたよ」

ソニア「そんな……わたくしも日向さんから勇気を貰ってましたから……お互い様?ですね」

日向「花村」

花村「うん」

日向「誰よりもみんなを見てて、慰めてくれたよな。ありがとう」

花村「ぼくにはそんなことしかできなかったから……でも日向くんの役に立ててよかったよ」

日向「西園寺」

西園寺「なに」

日向「西園寺がいつも自分なりにみんなをリラックスさせようとしてるの、知ってるぞ」

西園寺「はッ!?バッカじゃないの!?そんなわけないじゃん!」



372: 2014/07/08(火) 02:42:59.59 ID:3KvFjIZLO
日向「弐大」

弐大「どうしたんじゃ」

日向「弐大がずっとサポートしてくれたからここまで来れたと思ってる」

弐大「急に言われるとむず痒いもんがあるのう」ポリポリ

日向「澪田」

澪田「はーい!」

日向「ずっと十神を支えてくれてありがとな。これからも頼んでいいか?」

澪田「白夜ちゃんの面倒なら任せるっす!」

日向「終里」

終里「なんだよ」

日向「終里が仲間のために本気で怒ってくれたおかげで我を忘れずに済んだと思う」

終里「ま、オレの大事な仲間のためだからな」

日向「モノミ」

モノミ「ふぇ!?あ、あちしもでちゅか!」

日向「先生として必氏にみんなを守ろうとしてくれてありがとう」

モノミ「あちしは……なにもできてまちぇんよ」



373: 2014/07/08(火) 03:35:41.96 ID:3KvFjIZLO
左右田「あー……モノクマには毎度ボコられてたけどよ、お前が本気でモノクマを止めて俺たちを守ろうとしてたのは伝わったからよ……そう暗くなんなよ」

モノミ「左右田さん……あちし、最後までみなさんの力になりまちゅよ!」

日向「よし……みんな。この卒業試験が最後だ。頑張ろう!」

他のみんな『おう!』

日向「よし!」ガチャッ

日向「え?」



〔裁判所〕

日向「ここは……?」

モノクマ「コングラチュレイション!ようこそ、卒業試験場へ」

十神「前に学級裁判をした場所によく似ているな」





377: 2014/07/15(火) 03:37:23.15 ID:bcQtuKOXO
左右田「つーかここでなにするんだ?」

モノクマ「ボクはね、オマエラにがっかりしてるんだよ」

九頭龍「あぁ?いきなりなんなんだよ」

モノクマ「だから本当にすべてのことを理解してるのかを試験します!」

澪田「試験なんて聞いてないっすよ!?」

モノクマ「とりあえずそこのパネルに『卒業』と『留年』の2つのボタンがあるよね」

モノミ「あ、ホントでちゅ」

モノクマ「オマエは邪魔だからこっちこいや!」ガシッ

モノミ「いやぁぁぁ!!」ズルズル

モノクマ「オホン、少し中断しましたが説明の続きです。すべてを理解したオマエラがここを出て外の世界に行くか、ここに残って氏ぬまでみんな仲良く過ごすかを選んでもらいます」

終里「ここまで来て誰がこんな所に残るか!」

罪木「わ、私は創さんに付いていきます」

モノクマ「うぷぷ、まぁそのときになったら決めてよ」

日向(モノクマはなにを企んでいる?)

モノクマ「それじゃあ学級裁判の始まり始まりー」




378: 2014/07/15(火) 03:46:29.21 ID:bcQtuKOXO
〔学級裁判開延〕

モノクマ「まず最初に裏切り者についてはっきりしておきたいよねー」

モノクマ「狛枝クンが炙り出そうとした裏切り者、気になるよね?」

ソニア「裏切り者なんていないはずです!」

モノクマ「いいや、裏切り者はいるんだよ。未来機関からのスパイがね。そうだよね、日向クン」

左右田「なんで日向の名前が出てくんだよ」

モノクマ「日向クンは知ってるはずだよ?裏切り者の名前を」

日向「……裏切り者じゃない。俺たちの仲間だ」

モノクマ「それは暗に裏切り者がいるって認めてるようなものだよ?」

日向「違う!」

モノクマ「それに日向クンはそう思ってても裏切り者はそう思ってるのかな?」

日向「なんだと?」

モノクマ「だって彼女、七海 千秋さんは人じゃないんだもん」

日向「……え?」

九頭龍「人じゃないだと!?」

罪木「そ、そうなんですかぁ!?」

七海「…………」

左右田「どうなんだよ、七海!」



379: 2014/07/15(火) 03:56:15.55 ID:bcQtuKOXO
七海「…………」

日向「違うって言ってくれよ。なぁ……七海」

七海「ごめんね、みんな」

日向「……七海」

七海「そうだよ。モノクマの言うとおり私は裏切り者で、みんなと違って人じゃないんだ」

花村「でも七海さんにはちゃんと触れたよ!?」

モノクマ「ここはゲームなんだよ?ゲームだったらそれくらいできるようになってるよ」

弐大「だが感情も……」

モノクマ「AIだからね、感情くらいお手のものなんじゃないかな」

日向「本当……なのか?」

七海「うん……私はみんなを見届ける監視者だったんだ」

日向「なんで言ってくれなかったんだよ」

七海「自分では言えないようにプログラムされてたから」

モノクマ「だからもしみんなが卒業しても七海さんは卒業できずに置いてきぼりなんだよね」

日向「だったら」

モノクマ「もうその話ばっかり飽きちゃったから終わり。あんまり時間も使ってられないんだから」

日向「なっ!?」

西園寺「そんなのムチャクチャだよー!」

モノクマ「じゃあ次いってみよー」




384: 2014/07/23(水) 01:44:06.74 ID:vJCH9HTPO
モノクマ「次は超高校級の絶望についてだよ」

モノクマ「超高校の絶望については知ってるよね?」

左右田「あぁ。信じたくねーけど俺たちのことなんだろ?」

モノクマ「その回答じゃ50点だよ。このままじゃ赤点で補習です!」

九頭龍「普通40点以下が赤点なんじゃねぇのか?」

モノクマ「ウチは満点以外全て赤点なんです!」

左右田「厳しすぎるだろ!」

罪木「もしかして江ノ島 盾子さん……ですか?」

モノクマ「正解!」

モノクマ「そう!元々超高校級の絶望は江ノ島 盾子、ただ一人のことだったんだよね」

辺古山「『そこにいるだけで絶望を振り撒く』のだったな」

九頭龍「だが奴は氏んだはずだ!」

モノクマ「たしかに江ノ島 盾子は氏んだよ。でもね、彼女を心酔してた他の絶望たちはね」

モノクマ「ずっと絶望を振り撒き続けたんだ」

ソニア「でも江ノ島さんは氏んだはずじゃ」

モノクマ「氏んでも絶望の因子は残るんだよね」

花村「そんな……」




385: 2014/07/23(水) 01:54:55.45 ID:vJCH9HTPO
モノクマ「それに彼らは凄いよ。飢えによる絶望を得ようと絶食し続けて骨と皮だけになったやつもいたよ」

モノクマ「コロシアイの実験の為に江ノ島さんに家族を差し出したヤツや」

モノクマ「氏んだ江ノ島さんの後追い自殺を強要して一般市民を大量に虐頃したり」

モノクマ「江ノ島さんの目を自分に移植した人もいたっけ」

モノクマ「他にもねぇ、江ノ島さんの子孫を残そうと氏んだ彼女の体から……」

日向「もう、やめろぉぉぉぉぉぉ!」

花村「うぷ……」

モノクマ「絶望した?これがオマエラなんだよ」

左右田「もうやめてくれよぉ……」

モノクマ「オマエラはずっと絶望なんだよ。これまでも、これからもずっとね」

「それは違うよ」

モノクマ「やっと来たみたいだね」

「モノクマ、お前の思い通りになんかさせない」

日向「誰だ?」

「ボクの名前は苗木 誠」

苗木「希望ヶ峰学園の生き残りだよ」



386: 2014/07/23(水) 02:08:56.42 ID:vJCH9HTPO
〔?〕

「おい、まだできないのか」

「少しくらい待てないの?……あら……これは」

「どうした?」

「この反応は……」

「なぜこいつらがいるんだ!」

「これなら私たちの出番はなさそうね」

「苗木一人に任せられるか!」

「それは彼を信用してないから?……苗木君を信じると言ったあれは嘘だったのかしら」

「……フンッ!……まぁいい、今回だけは苗木に花を持たせてやろう。こいつらがなにかできるとは思えんしな」



〔学級裁判〕

終里「苗木?……苗木……どっかで聞いたことあるんだよなぁ」

十神「未来機関の苗木 誠だ。さっきのメールにもちゃんと書いてあっただろう」



398: 2014/08/07(木) 04:38:35.74 ID:ry1IVTJD0
苗木「遅くなってごめん。新世界プログラムに侵入したウィルスのせいで今になっちゃった」

左右田「その未来機関の苗木がなんでここにいるんだよ」

苗木「キミたちを助けに来たんだ」

苗木「それに……おい、江ノ島!いるんだろ!」

西園寺「いきなり出てきて何言い出すの、この女男は?」

モノクマ「呼ばれちゃったら仕方ないなぁ……」

澪田「なにが仕方ないんすか!?」

モノクマ「ボクは思うんだ。やっぱりラスボスは変身できなくちゃね」

モノクマ「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……」ゴゴゴ

日向「……ッ!?」

左右田「どうした、日向?」

日向「何か……もの凄く嫌な感じが……!ダメだ!モノクマを変身させるな!」

モノクマ「もう遅いよ。この“巨大な絶望”をしっかりとその目に焼き付けるがいい!」

モノクマ「ああああぁぁぁぁぁ!」ガシャン

「………………………」

日向「な、なんだよ……これ」


399: 2014/08/07(木) 04:51:16.15 ID:ry1IVTJD0
罪木「いやぁ…………!」

九頭龍「流石にこれはなしだろ……!」

澪田「あばばばば……」ブクブク

弐大「う、うおぉぉぉ!?」

「ふーん、LLサイズの女子高生を目の前にすると、人ってこんなリアクションするんだ」

終里「でかすぎだろ!」

「ふむふむ、バストは推定15メートルってトコかしら。絶望的に巨Oねぇ……。ね、挟んであげよっか?」

花村「是非お願いします!」ガタッ

左右田「バカ!潰されちまうっての!」

花村「離してよ!男ならやらなきゃいけない時があるんだよ!」

左右田「それが今じゃないのは確かだけどな!」

十神「これは……規格外だぞ……」

九頭龍「オレらはこんなの相手にしねーといけねーのかよ」

「こんなの呼ばわりだなんてショックでーす!酷いですよセンパーイ!」

西園寺「もっとキャラ決めてから出直してきたら?」

「絶望的に飽きっぽいんだから仕方ないじゃん」

日向「お前が江ノ島 盾子か?」

江ノ島「ピンポンピンポーン!そうそう、大せいかーい!」



400: 2014/08/07(木) 05:12:08.29 ID:ry1IVTJD0
十神「江ノ島だと!?江ノ島はもうすでに氏んだはずだぞ!」

江ノ島「まぁ確かに氏んじゃったんだけどさ……イっちゃったんだけどさ」

ソニア「なんで言い直したんですか?」

左右田「そこは気にしなくていいと思いますよ」

花村「もう一回言ってください!」

左右田「お前はもう黙ってろよ!」

江ノ島「それでさ、アンタらは人工知能プログラム“アルターエゴ”って知ってる?」

弐大「さっき会ったあれじゃな」

江ノ島「アタシってさ、こんな性格だからすぐ氏にそうじゃん?だから生前に予め作っておいたんだよね。自分の『人工知能プログラム』をさ……」

江ノ島「で、そんなアタシを誰かがこの新世界プログラムへと繋いでくれて……こうして江ノ島アルターエゴがアンタらの前に絶望的に現れたってわけよ!」

日向「それでなんで……」

江ノ島「ん?どうしたの?罪木ちゃんが無事なら仲間さえどうなったっていいと思ってる日向クン?」

日向「違う!!」

江ノ島「アンタらのデータはたんまりあるから何を考えてるのかだって簡単にわかるんだよね」

十神「耳を貸すな!ヤツにペースを持っていかれるだけだ」

日向「……それでなんで今ごろ出てきたんだ?」

江ノ島「あー、そういうつまんないこと?そこの苗木クンに呼ばれたってのもあるけど、最後のクライマックスくらいは出てあげようと思ったわけよ!」

江ノ島「それにラスボスなんだから変身の一つや二つくらいしとかなきゃね」



403: 2014/08/12(火) 05:02:51.53 ID:CyM0YEqW0
苗木「…………」

江ノ島「それに新しく改ざんしたことの報告もありまーす!」

九頭龍「改ざん?」

江ノ島「“卒業プログラム”の改ざんだよ。せっかくの『卒業』なのにご褒美成分が足りてないなーって思ってね」

江ノ島「本来『卒業』を選択したらここでの記憶が本体に上書きされ、氏んだやつは氏んだままだったよね」

江ノ島「だーけーどー、今回は記憶を本体に上書きされ、なおかつ『氏んだみんなも生き返る』事にしました!」

九頭龍「い、生き返る……だと?」

江ノ島「そ!どう?アタシの提案する新しい“卒業プログラム”は?」

江ノ島「氏んだ人も生き返ってみんなで外に出られる!みんな幸せハッピー!」

ソニア「田中さんたちが……生き返るって本当のことなんですか!?」

江ノ島「ホントホント。江ノ島ウソつかない」

苗木「それは違うよ!」

ソニア「なにが違うんですか!邪魔しないでください!」



404: 2014/08/12(火) 05:12:45.10 ID:CyM0YEqW0
苗木「違うんだ。氏んだみんなが生き返るなんてウソだ!」

江ノ島「ウソじゃないもーん!」

終里「どっちだよ!」

苗木「江ノ島の目的は“希望更正プログラム”を“絶望再生プログラム”に変えることなんだ」

花村「絶望再生プログラム?」

苗木「この世界のアバターが得た記憶や意識を最後に“卒業プログラム”で本体に上書きするんだ」

苗木「だけどアバターが消滅してしまうなんてことは考えてなかったんだ。江ノ島はそこに目をつけた」

苗木「消滅してしまったみんなのアバターの代わりに、自分のアルターエゴをその肉体に上書きしようとしているんだ!」

日向「な……ッ!」

苗木「一度消滅してしまったものは元には戻らない……現実であってもこの世界であっても。それが復活するなんてことは有り得ないんだ」

江ノ島「でも、騙してた訳じゃないよ?だってー、アンタら全員のデータはアタシの中に蓄積されてるからどの人格でも演じられるはずたよ」



405: 2014/08/12(火) 05:36:06.26 ID:CyM0YEqW0
江ノ島「正直ここまでたくさん生き残ってるのは計算外だったけど」

ソニア「では田中さんや……狛枝さんたちは……」

江ノ島「あー、生き返んないよ?ゲームじゃないんだし、氏んだ人間が生き返るわけないじゃん」

澪田「そんな……」

日向「“卒業プログラム”でみんなを乗っ取る為に、俺達に『卒業』を選ばせようとしてたのか!」

罪木「どうしてあなたは……そんなにひどいことができるんですか!」

苗木「それが江ノ島盾子なんだ……キミたちとは違う、真の超高校級の絶望なんだよ。そいつはどんな未来も望んでない……。関わったすべての人を絶望させてしまうんだ!」

江ノ島「さすがは苗木クン、アタシのことをよーく理解してくれてるんだね」

江ノ島「そう、アタシにとっての“絶望”ってのは、目的でも主義でも生き様でも本能でもなくて……」

江ノ島「アタシが江ノ島盾子である為の“定義付け”なの!だから、アタシはこうして、絶望だけ、を純粋に追求できるの!」

日向「それが……それだけがお前の目的だって言うのか?」

江ノ島「アタシを狂気的に愛してる予備学科のゴミクズ集団が、殺虫剤を浴びた虫ケラみたいにバタバタ氏んでいく姿……」

江ノ島「思い出すだけで脳ミソが溶けちゃいそうなくらい」

江ノ島「最っ高だったわ」



413: 2014/08/17(日) 02:19:10.70 ID:qIy9xnyV0
九頭龍「く、狂ってやがる……」

江ノ島「そんなに驚かなくていいじゃーん。両親と恋人と親友がいっぺんに氏んだみたいな顔でさ」

江ノ島「あ、失言しちゃいました……。みなさんにそんな人間関係が残ってる訳ないですよね……」

江ノ島「自分の絶望なんてとっくに味わい尽くしてますよね……」

花村「な、なにを言ってるのか全然わかんないなぁ」

苗木「江ノ島は関わった人間すべての未来を奪ってしまう……だから絶対にここから出しちゃダメなんだ!」

江ノ島「苗木クンがアタシを出したくないのは分かってるんだけどさぁ」

江ノ島「日向クンたちはそれでいいの?」

日向「なんで俺たちにそんなこと聞くんだよ」

江ノ島「だってー、みんなも外の世界に出られないんだよ?」

日向「なにが……あ」

左右田「なにがどうだっていうんだよ?」

七海「日向クンたちがここを出る為に『卒業』を選んだら“卒業プログラム”が起動しちゃうの」

十神「そうなれば江ノ島のアルターエゴは氏んだ奴らの体に埋めこまれるということだな」

終里「じゃあどうすんだよ!」

辺古山「いや、まだ手はある」

ソニア「そうなのですか!?」



414: 2014/08/17(日) 02:30:46.35 ID:qIy9xnyV0
七海「うん。一つだけあるよ」

苗木「みんなだけここから出られて、江ノ島だけを出さずに済む唯一の方法がね」

江ノ島「いやいや、そんなに都合のいい方法が……」

江ノ島「えっ?マジであるの?そんなの初耳なんだけどっ!?」

日向「それって強制シャットダウンのことか?」

苗木「そう。ボクが“新世界プログラム”に仕掛けておいた、裏技みたいなものだよ」

江ノ島「ま、人数も足りてるみたいだし発動はできるみたいだね」

苗木「お前……強制シャットダウンを知ってるのか?」

江ノ島「まぁちょちょいとやってるときにね。それよりも発動はできるけどみんなに強制シャットダウンをする気があるのかっていうのが問題だよね」

左右田「やるに決まってんだろ!その為にここまで頑張ってきたんだからな!」

罪木「そうですよぅ」

江ノ島「必氏だねぇ、でも一つだけ聞いて欲しいのよね」

江ノ島「強制シャットダウンを発動させればアタシも、この世界も、全てのデータが終わるの」




415: 2014/08/17(日) 02:44:53.35 ID:qIy9xnyV0
澪田「えーと、つまりどういうことっすか?」

江ノ島「強制シャットダウンはプログラム上にあるすべてが消去されるわけですから」

江ノ島「私はもちろん、あなた達のアバターもすべて消去されるわけです」

九頭龍「オレらも消えるって事か!」

苗木「消える訳じゃないんだ……ただ……アバターの記憶は上書きされないんだよ」

左右田「それって消えるってことだろ!」

西園寺「それに記憶も消えるんだよね……」

江ノ島「正しくは新世界プログラムに入る前、超高校級の絶望に戻るって事です」

ソニア「そ、そんなっ!?」

罪木「なんとかならないんですかぁ!?」

苗木「江ノ島を止めるにはこれしか……」

花村「それに……七海さんの存在も消えるってことだよね?」

日向「あ……」

七海「………………」

辺古山「七海も消えるのか?」

苗木「……うん」



416: 2014/08/17(日) 03:02:40.77 ID:qIy9xnyV0
日向「そんな……」

江ノ島「でもさ、それでいいんじゃない?誰もここでの記憶はなくなるわけだし」

江ノ島「誰かから愛されたって記憶も、理解されたって記憶も、絆を深めたって記憶も、友達との記憶も、その人が大切だって気づいた記憶も、その七海さんの記憶さえも」

江ノ島「ぜーんぶなかったことになっちゃうんだからさ」

江ノ島「それに部位欠損してた場合はそこもなくなったまんまだから」

弐大「ならここでしか存在できない七海は……」

江ノ島「消えてなくなるの。ジ・エンドってね」

日向「なんで……他には……」

九頭龍「クソッ!クソがぁぁぁぁ!!」

罪木「あー、いいこと思いついちゃいましたぁ」

終里「……言ってみろよ」

罪木「みなさんで『留年』しちゃえばいいんですよぉ」

罪木「そうすれば創さんやみなさんの記憶もなくならないで済みますし、七海さんとも一緒にいられます!」

終里「……なるほどな」

西園寺「ゲロブタのくせにいいこと言うじゃん」

花村「そ、そうだよ!今はとりあえず留年してさ……」

ソニア「そうです……もしかすれば田中さんにも会えるかもしれませんし……」



417: 2014/08/17(日) 03:28:16.70 ID:qIy9xnyV0
江ノ島「じゃあとりあえずおさらいしとこっかー」

江ノ島「えー、強制シャットダウンをすると、みんなは超高校級の絶望に逆戻り。そして氏んだ仲間が生き返ることもありませんが」

江ノ島「アタシという絶望的な存在は消滅させられるので、外の世界の希望は保たれまーす!」

江ノ島「さぁ、どうなるの?『未来機関の希望』が勝つのかな?『アタシの絶望』が勝つのかな?」

苗木「待ってみんな!」

江ノ島「あ、今卒業を押すなら七海さんの外部アルターエゴも作ってあげられるよ。外見も七海さんそっくりにね」

七海「それだけはダメだよ!」

西園寺「もういいじゃん。アンタも生きられるんだし」

苗木「惑わされちゃダメなんだ!それ江ノ島の手なんだよ!」

江ノ島「これだけサービスしてあげてるのにダメなんですかせんぱーい」

苗木「どっちが本当の希望なのかよく考えてくれ!」

江ノ島「どっちが本当の絶望なのかもね!」

日向「…………………………」

十神「……どうする?」

九頭龍「どうするって……言われてもよぉ……」

花村「ぼくらが選ばなくちゃいけないの?」

日向「なんで……俺たちが」



421: 2014/08/19(火) 22:03:01.88 ID:30ku65gI0
七海「日向クン……」

日向「………………ダメだ」

苗木「え?ダメって……なにが?」

日向「俺には……選べない。世界が滅ぶか自分を犠牲にするかなんて……いきなり言われても……」

日向「俺にはどっちも選べない」

苗木「……日向クン!」

日向「うるさい!放っておいてくれっ!」

罪木「私も創さんを犠牲にする選択なんて選べません……」

九頭龍「俺もペコがいなくなるのはムリだ……」

左右田「こんなの……どっちも絶望じゃねーか……」

ソニア「わ、わたくし達は……どこまで犠牲を払えばいいのですか?」

七海「みんな、しっかりして!」

花村「無理だよ……」

十神「……クソッ……」

西園寺「もうこのままでいようよ……」

澪田「……そうっすよ……それが一番楽なんすから」



422: 2014/08/19(火) 22:16:34.53 ID:30ku65gI0
弐大「ワシらには荷が重すぎるんじゃ……」

辺古山「私たちなんかには未来なんて選べないんだ……」

苗木「だけどキミたちしか……」

日向「希望だの絶望だの勝手にしてくれ!俺たちには関係ない!」

苗木「そんな……」


江ノ島「そして答えは出ない……それがアンタらの選ぶ答えなのね」

江ノ島「あーあ、またアタシの予想通りになっちゃった。こうやって何もかも予想通りってのもさ、絶望的に退屈なんだよね」

江ノ島「ま、アンタらのデータを持ってる以上、そうなるのは当然なんだけどさ」

苗木「……くッ!」

江ノ島「それこそ、絶望的に予想不可能なことでも起きない限りはね……」

江ノ島「ま、無理して選択肢を選ぶ必要なんてないんじゃない?希望を求めなければ、絶望に襲われることもないんだし」

江ノ島「だからさ、ここでみんな仲良く立ち止まってようよ!ずっとこの南国生活にどっぷり浸ってようよ…」

江ノ島「ずっとずっと……ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとね」

江ノ島「これが最高の選択肢なんだからさ」

「それは違うよ」

日向「……え?」

苗木「キミは……」

江ノ島「はぁ……?なんでアンタが……」


425: 2014/08/19(火) 22:39:57.80 ID:30ku65gI0
「こんなのは本物の希望なんかじゃないよ」

日向「狛枝……それに小泉も……」

狛枝「やぁ日向クン、久しぶりだね」

日向「久しぶりじゃないだろ!なんでここに……」

狛枝「いやぁ、モノミに助けられちゃってね」

日向「モノミに?」

十神「そういえばモノミの姿がないな」

江ノ島「アンタこれが狙いだったのね」

苗木「モノミが助けられるかどうかは賭けだったけど……成功してよかったよ」

小泉「…………」カキカキ

小泉『日向、今のアンタって最高にカッコ悪いよ』

日向「……うるさいな」

小泉「…………」カキカキ

小泉『日向言ってくれたよね。自己満足でも後で後悔する選択をするなって。日向は今の選択で後悔しない?ずっと立ち止まって後悔しないの?』



426: 2014/08/19(火) 22:56:49.26 ID:30ku65gI0
日向「…………」

小泉「…………」カキカキ

小泉『アンタがそうしたいならそれでもいいけど……』

小泉「ア……タシは……ゲホ……違う」

日向「小泉!?声が……」

狛枝「日向クン……ボクは希望が大好きなんだ。希望のためなら自分の命さえ捨てられる」

狛枝「だから前に進むよ。日向クンたちが……ボク自身が絶望だったとしても」

狛枝「ボクは希望を捨てないよ」

日向「…………」

小泉「この……バカでさえ…前を向いてるのに……ゲホ……アンタは…どうすんのよ」

日向「……でも怖いんだ……未来を俺が決めるのが……そのまま未来に進むのが怖いんだ」

七海「おいっ、いつまでウジウジしてるんだよっ!」

日向「な…なみ」

七海「みんなを助けるんじゃなかったのか?だからみんなを導いてきたんだろ!」

日向「だけど……」

七海「私は信じてるよ。日向くんは胸を張って未来へいけるって」


427: 2014/08/19(火) 23:15:38.37 ID:30ku65gI0
日向「だけど俺には…自信がないんだ」

七海「自信っていうのはね、自分を信じてあげることだよ」

日向「自分を……」

七海「もうキミは自分に胸を張ってもいいと思うよ」

日向「なぁ……俺はどっちを選べばいいんだ?」

狛枝「ボクたちの未来はボクたちだけに権利はあるんだよ」

日向「自分で選べってことか……」

七海「でも、どっちも選べないなら」

七海「創っちゃえばいいんだよ」

日向「創る?」

七海「ゲームなんかじゃないんだから……『選ぶ』だけじゃなくて『創る』ことだってできるはずだよ」

日向「だけど俺なんかにできるのか?」

狛枝「一人では無理でもボクたちがいるでしょ?」

苗木「キミ達は誰かのためにやるんじゃない。自分自身のためにやるんだよ」

日向「自分のために……」

七海「そろそろさ、日向クンのカッコイイところを見せてよ」

江ノ島「アンタたちがなに言っても無駄なんだよ!こいつら雑魚どもにそんなことなんかできっこない!こいつらはなにもできないんだからさぁ!」



428: 2014/08/19(火) 23:28:10.22 ID:30ku65gI0
江ノ島「どちらも希望でどちらも絶望!」

江ノ島「結論なんてでねぇんだよ!」

日向「それは……違うぞ!」

日向「絶望だってたくさんあるだろう……どんな未来になるかなんて、わからないけど」

日向「俺達の未来は俺達のものだ!もう誰にも渡さないぞ!」

江ノ島「…………」

江ノ島「は?アンタ誰?」

日向「俺は決めたぞ…もう逃げない。俺は自分の未来と戦う!」

日向「みんなが創ってくれた未来と戦う!誰かの為じゃない、自分の為にだ!」

江ノ島「ま、まさか…カムクラ?でもカムクラはもう……アタシが……」

日向「俺はカムクライズルじゃない」

日向「日向創だ!」

江ノ島「嘘だ嘘だ嘘だ!アンタたちなんかになにもできっこない!」

日向「それは違うぞ!」

江ノ島「な、なんなのよアンタ……なんでいきなりこんなバグが……」

日向「みんな、強制シャットダウンをしよう」

終里「え?だ、だけど……」



429: 2014/08/19(火) 23:44:19.55 ID:30ku65gI0
十神「わかっているのか?強制シャットダウンをすれば俺達は……」

日向「みんなが繋いでくれた未来には、もっと大きな可能性があるはずなんだ。まずは胸を張って外に出て、そこから俺達で創っていけばいいんだよ」

日向「俺達の思い通りの未来をさ!」

江ノ島「そ、そんなうまくいくわけないだろ!」

日向「奇跡くらい起きたっていいだろ?これはゲームじゃないんだ!未来はいくらでも変えられる!」

七海「日向クン!」

日向「ありがとう七海、もう俺は迷わないよ。胸を張って進んでいける!」

小泉「日向……」

狛枝「さすがはボクが信じた希望だね!」

日向「お前俺達を殺そうとしてただろ……」

江ノ島「強がったってここから出ればすべて忘れるだけじゃん!こいつらだって…」

罪木「私は……創さんを信じます」

江ノ島「……は?」

罪木「創さんが未来を信じて進むのなら、私だって止まってられませんよぉ」

江ノ島「だ、だからさ……それだって忘れちゃうんだって……」

十神「だからどうした?俺達の未来は俺達で決める」


447: 2014/08/24(日) 22:27:18.27 ID:t2FyUPf+0
十神「俺を信じてくれたみんなが示してくれた未来だ。なら俺もその未来を信じるだけだ!」

澪田「唯吹はまだまだやりたいことがいっぱいあるっす。みんなと音楽して、遊んで……みんなとずっと一緒にいたい」

澪田「だからみんなと進みたい。白夜ちゃんたちとバカやって騒いでる、それが唯吹っすから!」

花村「ぼくはみんなみたいになにができるってわけじゃないけど……大切な人の笑顔が曇っているんだったら」

花村「ぼくはぼくなりのやり方でみんなを笑顔にしてみせる!」

西園寺「小泉おねぇや日向おにぃがあれだけ頑張ってくれたんだもん」

西園寺「わたしも少しは頑張らなくちゃね!」

九頭龍「たしかにオレらのメリットなんて見当たんねーな……だけどよ、いつまでもペコや日向にばっかり頼ってられねーんだよ」

九頭龍「へっ、いつまでもガキ扱いされてちゃ堪ったモンじゃねーよなぁ!」

辺古山「ぼっちゃんに仕え、ぼっちゃんに甘え、ぼっちゃんに尽くすことが私の使命だ」

辺古山「それを邪魔するのならば誰であろうと容赦はしない!」

弐大「大事なことを忘れておったわい。ワシはみんなのマネージャーだったのぅ」

弐大「この弐大猫丸のマネージャーとしての自信と誇り、信念は誰にも曲げられんぞぉ!」

ソニア「身動きが取れないほどの重圧に押しつぶされそうだったときに……一瞬ですが確かに見えたのです。厳しいけど、暖かい光が……あの光はきっと……」

ソニア「わたくし達がこれから作る未来は、みなさんが作ってくれた未来でもあるんですよね?だったら……止まれる訳ないですよね!」



449: 2014/08/24(日) 22:36:50.39 ID:t2FyUPf+0
終里「やっぱゴチャゴチャ考えるのなんて、オレの性に合わねーや。つえーヤツがいたら戦うってのが、オレらしいよな?」

終里「それが胸を張るって意味なんだよな?だったら……オレはこっちだろ!」

左右田「あーあ、またメンドクセー事になっちまったな。けどオメーらがやるっつってんのに、オレがやらねー訳にもいかねーだろ」

左右田「どこにも居場所がねーなら、せめてこの場所は守らねーとダメだろ!」

江ノ島「ア、アンタらまで……どうして……どうして自分から絶望に飛び込むような真似ができんのよ!」

日向「信じてるからだ」

江ノ島「…は?」

日向「俺達は自分自身の未来を信じてるんだ。そこがお前とは決定的に違う」

日向「新しいことも困難なことも、やればできるって信じてるんだよ」

日向「未来だって創れるはずだって信じてるんだよ!」

江ノ島「そ、そんなの…希望なんかじゃないじゃん……絶望ですらない……」

江ノ島「な、なんなのよぉぉぉぉぉぉッ!?」

七海「日向くん、それにみんな……ありがとう。未来を信じてくれて……」



450: 2014/08/24(日) 22:47:48.05 ID:t2FyUPf+0
日向「…………」

日向「ありがとな、七海」

七海「え?」

日向「じゃあ、始めるか。いいか?」

罪木「創さんの、私の決めたことです。後悔なんてありませんよぉ」

十神「フンッ……くだらなかったな」

澪田「相変わらず白夜ちゃんはクールっすね!」

左右田「……こんな簡単に終わっちまうんだな」

終里「あ?終わりじゃねーだろ?」

ソニア「ここから始める為…ですよね?」

狛枝「みんなの希望を始める為だよね」

小泉「うん」

西園寺「でも家に帰るのやだなぁ」

花村「嫌なことがあっても、ぼくが笑顔にするよ」

弐大「ワシもサポートするぞ」

辺古山「そうだな……だがまずは」

九頭龍「この閉ざされた世界を終わらせて」

日向「そこから先は…俺達が創っていくんだ」

七海「みんな一緒に、ね」


カチッ


451: 2014/08/24(日) 22:55:19.72 ID:t2FyUPf+0
江ノ島(大)「………………」サラサラ

江ノ島「ぎゃは…ぎゃはははは……」

江ノ島「あーあ、こりゃ絶望だわ……また絶望に絶望して絶望を絶望しちゃった。あー、楽しい」

江ノ島「いっぺん“あんな絶望”を体験しちゃった以上はさ、もう戻れないのよねー」

江ノ島「あー、でも…これでもう…絶望を希望しないで済む」ジジジ

江ノ島「そ…んなの……絶望…的……」ブチッ

苗木「…………」

苗木「直にこの世界は終わるよ……もうボクは行くね?」

日向「あぁ、ありがとな」

苗木「これはキミたちみんなで創り出した結末なんだよ。胸を張ってね」ヒュン



452: 2014/08/24(日) 23:04:42.26 ID:t2FyUPf+0
終里「あーあ、崩れてくな…」

日向「そうだな…」

ソニア「あの……もしもの話で恐縮ですけど…外の世界で目覚めた時に、ここでの事を忘れてしまっていたとしても……無意味ではなかったのですよね」

七海「うん。私もみんなの決意も未来も全部、みんなにとって大切な事だよ」

西園寺「ま、七海おねぇがこう言ってるんだからそうなんじゃないの?」

左右田「適当だな!」

花村「でも……七海さんのこともみんなのことも忘れちゃうんだよね」

罪木「私は創さんがいるから平気ですよぉ」

辺古山「私もぼっちゃんがいるからなにも問題はない」

九頭龍「お前ホント変わらねぇな。それにさっきも変なこと混ぜてただろ!」

辺古山「なんのことですか?」

弐大「そう簡単に人は変わらんしのう」

狛枝「無意味かどうかは、これからのボクら次第じゃないかな」

小泉「アンタホントに……変わったね」


453: 2014/08/24(日) 23:22:28.50 ID:t2FyUPf+0
狛枝「絶望のまんまだったらボクが頃してあげるから安心していいよ」

花村「簡単に人が変わらないのって本当なんだね」

十神「そろそろ……タイムリミットみたいだな」

左右田「……やっぱこえーな」

罪木「……私も本当は……創さんを忘れたくないです……」

終里「でも、いいんだよな?怖くて当たり前なんだよな?」

七海「それが未来だからね」

左右田「オイッ!オレはオメーらのことも全部ぜってーに忘れねーからな!」

左右田「オメーらも覚えとけよ!オレの名前は…左右田和一だからなッ!」

十神「……絶対に忘れるものか……」

ソニア「もし忘れたとしても…意地でも思い出してみせますって!」

終里「後で日向が訳わかんねーこと言い出したら、オレが半頃しにして正気に戻してやるよ!」

罪木「駄目ですよぅ!その時は私が……えへへ……注射をしてぇ……付きっきりで看病するんですからぁっ!!」ハァハァ

日向「助かるけど……どっちも怖いな」

七海「みんな……頑張ってね。辛いことや悲しいこともあるけど……未来を信じて……」ポロポロ

日向「おいおい、泣くなよ」

七海「じゃあね」

日向「あぁ、俺は絶対に七海を忘れない」

七海「約束……だよ?」

日向「あぁ」




454: 2014/08/24(日) 23:25:17.99 ID:t2FyUPf+0

「ありがとう、七海」



「私の方こそ…ありがとう」

「みんなの事…忘れないよ…」

「ずっとずっと…忘れないよ…」

「この先も…どこかでみんなの事を応援しているからね」

「だって…ずっと仲間だもん」




455: 2014/08/24(日) 23:34:07.80 ID:t2FyUPf+0
終わりです


長い間ありがとうございました!


ツッコミ所もたくさんありますけどそこは暖かい目でスルーしてください!

あと地の文ありって書いてんのに地の文が行方不明になってる笑


とりあえず日向の強くてニューゲームはこれで終わりです

色々ありましたが見てくださった方、本当にありがとうございます!

前作

【ダンロン】江ノ島「私の姉がこんなに強いわけかない」
きぼうがみねようちえん、ぜつぼうぐみ
桑田「舞園が挨拶ついでに刺してくる」
江ノ島「江ノ島 盾子ちゃんで苗木「ねぇ、江ノ島さん」
苗木「え?出演者の変更?」
日向「え?配役変更?」


456: 2014/08/25(月) 00:14:55.50 ID:zmK30zoDO
乙でした

457: 2014/08/25(月) 00:35:18.62 ID:eUxlFxMOO
長い間本当にお疲れさまでした
色々あったけど、良い終わりだったよ。追いかけてきて良かった

もし気が向いたらエピローグ的なものも書いてくれると嬉しい

467: 2014/08/29(金) 21:45:28.08 ID:Xerp7Adi0
ーエピローグー

「…………」

九頭龍「なにやってんだ?」

「……島でのことを考えていた」

九頭龍「……少しはなにか思い出せたか?」

「いや、まったくだ」

九頭龍「だろうな。俺らの記憶からは完全に消されてんだからよ」

「…………」

九頭龍「お前はこれからどうすんだよ、日向。いや、今はカムクラか」

日向「どっちでもいいぞ。今の俺は希望ヶ峰学園に憧れていた日向でも全てに絶望したカムクラでもないからな」

九頭龍「……そうか」

日向「俺たちにはやらなくちゃいけないことがあるだろ?」

九頭龍「まぁ……な」



468: 2014/08/29(金) 21:59:44.35 ID:Xerp7Adi0
日向「なにかをするのはそれが終わってからでも遅くはないはずだ」

「船の用意ができましたよぉ」

九頭龍「悪いな罪木。日向、先行ってるわ」

日向「あぁ」

罪木「あのぅ……」

日向「罪木か」

罪木「あぅ……」カァ

日向「大丈夫か?」

罪木「大丈夫です!」

日向「……苗木から聞いたんだが俺たちはあの島で付き合っていたらしいな」

罪木「ふぇ?あ……そう、みたいですね」

日向「俺はお前のことを全然知らない。島でのこともまったく覚えてない」

罪木「…………」

日向「だから俺に罪木のことを教えてくれ」

罪木「はい……え?」



469: 2014/08/29(金) 22:18:50.86 ID:Xerp7Adi0
日向「お前自身のことをもっと知りたい。それで、ちゃんと知った上でもう一度俺と付き合ってくれ」

罪木「……わかりました!」

「フハハハハ、そろそろ俺様の新たな夜明けの時間だ。早く来るがいい!」

罪木「行きましょう、創さん!……あ」

日向「創でいいよ」

「恋……か」

日向「お前もすぐにわかるよ。あ、ソニアが来たぞ」

「なに!?ではな、日向!有意義な時間であったぞ!」ダッ

ソニア「待ってくださーい!なんで逃げるのですか」

十神「時間だ。行くぞ」

日向「そうだな。世界に希望を広げるために」

「進もう、俺たちも」



END


470: 2014/08/29(金) 22:21:34.49 ID:Xerp7Adi0
エピローグってどこらへん書こうか迷ったのですがこうなりました

物足りないかもですがすみません(;´Д`)

今度こそこれで日向の強くてニューゲームは終わりです

ここまで読んでくださりありがとうございました!



引用: 日向「強くてニューゲーム2」