1: 2012/01/09(月) 21:16:14.12 ID:O2+wRpbD0
マミ「彼氏が欲しいのよ!」

さやか「……へ?」

ほむら「いきなり何を言い出すのよ……」

マミ「だってだって、魔法少女なんかやってるけど私だって年頃の女の子なんだもの!」

ほむら「まぁ、それはそうだけど……」
魔法少女まどか☆マギカ ~The different story~ (上) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)
6: 2012/01/09(月) 21:21:25.78 ID:O2+wRpbD0
マミ「クラスの女の子だって何人も彼氏いるし、美樹さんだって上條くんだっけ? いい感じの男の子いるらしいじゃない!」

さやか「きょ、恭介はそんなんじゃないですよ~やだな~」

ほむら「で、それを何で私達に?」

マミ「美樹さんは彼氏候補いるし、暁美さんは男子に人気あるでしょう」

マミ「だから、彼氏の作り方教えて!」

ほむら「わけがわからないわ……」

8: 2012/01/09(月) 21:26:20.44 ID:O2+wRpbD0
さやか「そんなもの、適当にカッコいいクラスメイトにでも告白してくればいいじゃないですか」

マミ「無理よ、そんなの恥ずかしいし。やっぱりこういうのは男の方がリードできないと」

さやか「うわぁ、贅沢な……」

マミ「正直、私ってモテるはずだと思うのよ。可愛いし人当たりもいいし、胸だって暁美さんよりずっとあるし」

ほむら「…………」イラッ

さやか「マミさん、そんなこと言ってるようじゃ彼氏なんかできませんよ」

ほむら「そうよ。あなたに彼氏なんかできっこないわ。諦めなさい」

マミ「そ、そんな……私には彼氏が、できないなんて……」ズズ・・・

ほむら「ソ、ソウルジェムが!」

さやか「転校生、はやくグリーフシードを!」

12: 2012/01/09(月) 21:32:04.54 ID:O2+wRpbD0
さやか「面倒なものを抱え込んじゃったね……」

ほむら「正直巴マミに彼氏ができようとできなかろうとどうでもいいけど……」

さやか「彼氏ができないとソウルジェムが……」

ほむら「ワルプルギスの夜のことを考えると、巴マミの戦力は惜しいわ」

さやか「……転校生、何か案ある?」

ほむら「私にはどうしようも……」



まどか「ティヒヒ、話は聞かせてもらったよ!」

さ・ほ「ま、まどか!?」

13: 2012/01/09(月) 21:36:54.92 ID:O2+wRpbD0
まどか「ふっふっふ、そういう話ならこの恋愛の達人、鹿目まどかにお任せだよ!」

さやか「いつから恋愛の達人になったのよ……」

まどか「マミさんは彼氏ができないとソウルジェムが濁る。ワルプルギスの夜を控えている以上それは避けたい」

まどか「でも、マミさんに彼氏ができるとは思えない……そういうことだね」

ほむら「まぁ、大体そんな感じね」

まどか「よーっし、じゃあここは一肌脱いじゃうよ! ティヒヒヒヒヒヒヒヒ!」

さやか「本当に大丈夫かな……」

14: 2012/01/09(月) 21:42:01.05 ID:O2+wRpbD0
翌日

マミ「はぁ……何で私ってモテないのかなぁ……」

マミ「こうして登校したら机の中にラブレターがあったりとか……」

マミ「そんな漫画みたいなこと、なかなか起こら……あら?」

マミ「何かしら、机の中に……手紙?」



巴マミさんへ

突然ごめんなさい。ずっと前から、あなたのことが気になっていました。

ぜひ一度お話したいと思いまして、こうしてお手紙差し上げました。

よろしければ、昼休みに屋上へ来てください。



マミ「こ……これは、ラブレター!?」

15: 2012/01/09(月) 21:48:32.99 ID:O2+wRpbD0
マミ「みんな! これ見てこれ!」

さやか「ど、どうしたんですかマミさん。そんなに慌てて」

ほむら「これは……ラブレターね」

マミ「うふふ、やっぱり私の魅力に気付く男子がいないわけなかったわね!」

まどか「ティヒヒ、よかったねマミさん」

マミ「これで孤独な魔法少女生活から華麗なるリア充生活に転生よ! 私大勝利ね!」

マミ「ね、ね、一応隠れて見ててくれない? さすがにちょっと不安もあるし」

まどか「はい、勿論です!」

ほむら「……嫌よ、面倒くさいわ……」

さやか(……ねぇ、まどか。何したの?)

まどか(ティヒヒ、私は何も知らないなぁ~)

17: 2012/01/09(月) 21:54:03.80 ID:O2+wRpbD0
昼休み

マミ「…………」ソワソワ

まどか(マミさん、さすがに落ち着かないみたいだね)

さやか(あたしまで緊張してきたよ……差出人、どんな人なんだろう)

ギィィィィ

さやか(来た!)

マミ「! あ、あの……お手紙、読んで……」

?「え、えっと……その……」



?「は、はじめまして……に、二年の……暁目、ほむ夫です……」

?「く……くぅっ……」プルプル

まどか(男装似合ってるよほむらちゃーーーーーん! ティーーーヒィーーーハァーーー!)

20: 2012/01/09(月) 21:59:21.29 ID:O2+wRpbD0
男装ほむ(な、何で私がこんなことを……)

男装ほむ(髪を切って普段はカツラをかぶって過ごし、必要な時には男子の制服を着る……)

男装ほむ(それで巴マミと仲良くすれば万事解決って、まどかの意見だったけど……)

男装ほむ(でも、こんな男装でバレたりしないのかしら……)



さやか「な、な、何考えてんだぁぁぁぁぁぁぁ!」

まどか「ちょっと、さやかちゃん!」

男装ほむ(って、おもいっきりバレてるじゃないのまどかのバカぁぁぁぁぁぁぁ!)

22: 2012/01/09(月) 22:05:25.06 ID:O2+wRpbD0
さやか「いやホント何してんの! マミさんのソウルジェム真っ黒になるよ!」

男装ほむ「な、何のことかしら……じゃなくて、何のことだい?」

さやか「とぼけないでよ! そんな男装で誤魔化せ……」

まどか「わわわ、ストップストップ!」

マミ「ちょっと美樹さん、いきなり大声出したりしないでよ」

マミ「ごめんなさいね、ほむ夫くん。私の友達が……」

男装ほむ「い、いや気にしな……へ?」

マミ「うふふ、どんな人かとドキドキしてたら想像以上にカッコよくて嬉しいわ!」

マミ「これから仲良くしましょうね、ほむ夫くん!」

さやか「マ、マミさん……気付いてないのか……」

25: 2012/01/09(月) 22:09:16.68 ID:O2+wRpbD0
さやか「……なるほど、そういうことだったのね……」

まどか「ティヒヒ、名案でしょ!」

ほむら「仕方ないのよ……巴マミを魔女化させないためには……」

まどか「さやかちゃんじゃ胸でバレるし、私はやりたくないし……ほむらちゃんしかいなかったんだ」

ほむら「ワルプルギスの夜を倒すまで……それまでの辛抱よ、私……」

さやか「まぁ……何だその、頑張れ」

27: 2012/01/09(月) 22:13:28.88 ID:O2+wRpbD0
男装ほむ「…………」

まどか「で、今日は二人でデートなわけで」

さやか「何であたし達が尾行してんの?」

まどか「ウェヒヒ、気になるじゃん。あ、来た」

マミ「ほむ夫くん、遅れてごめんね! 待った?」

男装ほむ「い、いえ、今来たところよ……ところですよ」

マミ「それじゃ、映画館に行こっか!」

29: 2012/01/09(月) 22:18:09.90 ID:O2+wRpbD0
上映中

マミ「うぅ……泣けてきたわ……」

男装ほむ(やばい、全然面白くない……)

マミ「…………」

ギュッ

男装ほむ(ひぃっ!)

さやか(うわっ、手を!)

まどか(ほむらちゃん、我慢我慢!)

男装ほむ(……う……うぅっ……)ギュッ

マミ「…………」ポッ

まどか(握り返した! ほむらちゃん、よくやった!)

さやか(転校生……あんた、漢だよ……)

35: 2012/01/09(月) 22:23:45.52 ID:O2+wRpbD0
マミ「素敵な映画だったわね……」

男装ほむ「そ、そうですね……」

まどか(マミさん、凄く幸せそうだね)

さやか(転校生の方は目が氏んでるけどね)

マミ「それじゃ、ソフトクリームでも食べましょ」

男装ほむ「は、はい……」

38: 2012/01/09(月) 22:27:30.13 ID:O2+wRpbD0
マミ「うーん、美味しいわ」

男装ほむ「……映画、よく見に行くんですか?」

マミ「それがあんまり……一緒に行くような仲のいい人もあまりいないし」

マミ「屋上にいた鹿目さんと美樹さんって子くらいかしら」

マミ「あとはそうね……暁美ほむらさんっていう、ほむ夫くんと似た名前の子とも一応交流あるんだけど」

男装ほむ「あ、暁美ほむらさん……ですか?」

マミ「顔はまぁまぁなんだけど性格悪いし胸もないし、極めて残念な子なのよね。きっと友達少ないわ」

男装ほむ「……へ、へぇ~……」ピキピキ

45: 2012/01/09(月) 22:32:19.45 ID:O2+wRpbD0
マミ「あら、ほむ夫くん。頬にソフトクリームついてるわよ」

男装ほむ「え……本当ですか」

マミ「ちょっと待ってね、今取ってあげるから」ペロッ

男装ほむ「ぎゃあああああああああ!」

マミ「……あ、ごめんなさい。ちょっと大胆すぎたかな♪」ポッ

男装ほむ「…………」ゾゾゾ

48: 2012/01/09(月) 22:37:27.58 ID:O2+wRpbD0
マミ「もう日が暮れるし、もう帰りましょう」

男装ほむ「……はい、そうですね……」

マミ「今日は楽しかったわ。それじゃ、また明日ね!」



まどか「ほむらちゃん、お疲れ様」

さやか「はい、カツラ」カポッ

ほむら「…………」

ほむら「あ……ソウルジェムが……」

ほむら「浄化、浄化……」シュウウウウ

さやか「転校生……」

まどか「あと少しの辛抱だよ!」

50: 2012/01/09(月) 22:43:42.76 ID:O2+wRpbD0
ほむら「そんなこんなで、明日が決戦よ……準備は万全かしら……」

マミ「えぇ、心身ともに絶好調よ!」

杏子「そういやソウルジェムの秘密を知っても、さやかもマミも元気そうだな」

マミ「佐倉さん……私には、氏ねない理由があるのよ……」

さやか「転校生が哀れすぎてどうでもよくなってきた」

まどか「ティヒヒ、応援してるよ!」

53: 2012/01/09(月) 22:47:57.32 ID:O2+wRpbD0


ほむら「みんな、覚悟はいい……?」



杏子「むしろお前の方がゲッソリしてるけど、大丈夫か?」



マミ「暁美さん……何かあったの?」



さやか「杏子、マミさん……転校生には、触れないであげて……」



まどか「色々あったんだよね、色々と」



ワルプル「キャーッハッハッハッハッハッハ!!」

ほむら「この時を待ちわびたわ、本当に心の底から! 行くわよみんな!」

55: 2012/01/09(月) 22:53:08.46 ID:O2+wRpbD0
ワルプル「アハハハハハハハハハハ!!」

杏子「さすがは最強の魔女だな……大した強さだ」

さやか「でも、あたし達も負けてないよ!」

ほむら「行ける……行けるけど、あと一押しが欲しい……」

まどか「ほむらちゃん……私に考えがあるよ」

ほむら「考え?」

まどか「こういう時こそ……愛の力だよ!」

58: 2012/01/09(月) 22:57:52.76 ID:O2+wRpbD0
マミ「やっぱり、手ごわいわね……!」

男装ほむ「頑張って、マミさん!」

マミ「ほ、ほむ夫くん!? どうしてここに!?」

男装ほむ「き、聞きました……魔法少女のこと……魔女のこと……」

男装ほむ「マミさん……私、いや僕は……正義のために戦うマミさんが、大好きです……」

男装ほむ「だから……絶対に、負けないで下さい!」

62: 2012/01/09(月) 23:01:13.63 ID:O2+wRpbD0
まどか「ほむ夫くんも応援してるよ! マミさん、頑張って!」

さやか「セリフが棒読みだった気がするけどね」

マミ「ほむ夫くん、そのためにわざわざこんな危険な所まで……」

マミ「……そうね……私、やるわ! 全身全霊で!」

男装ほむ「マ、マミさん……」



杏子「……ほむら、何やってんだ?」

マミ「へ?」

67: 2012/01/09(月) 23:05:43.36 ID:O2+wRpbD0
さやか「ちょ、ちょっと杏子!」

まどか「な、何言ってるのかな杏子ちゃんは……あはは……」

男装ほむ「そ、そうそう。僕はマミさんの彼氏の暁目ほむ夫で……」

杏子「いや、どう見ても髪を切って男モノの服を着たほむらじゃねーか」

マミ「さ、佐倉さん、一体何を……」

杏子「あ、こんなところにカツラが落ちてやがる」カポッ

杏子「な? ほむらだろ?」

マミ「」

ほむら(終わった……何もかも……)

74: 2012/01/09(月) 23:12:21.13 ID:O2+wRpbD0
マミ「ほ、ほむ夫くんが……暁美さん……」ズズ・・・

さやか「マ、マミさんのソウルジェムが凄まじい勢いで!」

杏子「え? え? あたし、何かまずいことしたか?」

さやか「おもいっきりしたよ!」

マミ「彼氏なんて……最初っから、いなかったんだ……」ズズ・・・

ほむら「ほ、ほら! 生きてさえいれば、きっといいことがあるわ!」

さやか「マミさん、気を確かに!」



まどか「大丈夫……私に考えがあるよ!」

さやか「もうあんたの考えはいいよ!」

77: 2012/01/09(月) 23:18:05.20 ID:O2+wRpbD0
まどか「キュゥべえ、来て! 契約するよ!」

QB「あいよっ!」シュタッ

ほむら「ま、まどか! 駄目よ!」

まどか「私、思うんだ……もし、ほむらちゃんに男装させなかったらどうなってたかなって……」

さやか「普通にワルプルギスの夜に勝てたかもね」

まどか「もしかしたらこんなことになったのは、私のせいかもって……」

さやか「うん、間違いなくそうだね」

79: 2012/01/09(月) 23:23:02.39 ID:O2+wRpbD0
まどか「だから私の力で、全てを終わらせる……」

まどか「キュゥべえ!」

QB「さぁ、願いは何だい!」



まどか「ほむらちゃんの性別を……男にして!」

ほむら「……は?」

86: 2012/01/09(月) 23:28:17.40 ID:O2+wRpbD0
ほむ夫「きゃああああああああ!」ムキムキッ

杏子「ほ、ほむらの背が伸びてマッチョに!」

まどか「これでマミさんは彼氏持ちだよ! よかったね!」

さやか「いやちょっと、もう少しお願いのやり方があるでしょ!」

マミ「暁美、さん……本当に男の子になったの?」

マミ「なら……これで、私達は晴れて恋人同士ね!」

ほむ夫「何でそうなるのよ!」

88: 2012/01/09(月) 23:33:14.28 ID:O2+wRpbD0
杏子「え、えーっと……何がどうなって……」

まどか「万事解決だね、ティヒヒ!」

ワルプル「アハハハハハハハハハハ!!」

まどか「あ、ワルプルギスの夜のこと忘れてた。まどかビーム。まど玉ボンバー」

ドカーンドカーン!!

ワルプル「」

95: 2012/01/09(月) 23:38:32.60 ID:O2+wRpbD0
まどか「終わったね……私達の、戦いが……」

ほむ夫「冗談じゃないわよ! ループループ!」

QB「いや男になったからもう魔法少女じゃないし、魔法は使えないよ」

ほむ夫「そ、そんな!」

マミ「大丈夫よ暁美さん……いえ、ほむ夫くん! 私は元の性別なんて気にしないわ!」

ほむ夫「ひっ!」

杏子「これってソウルジェムの問題、解決してないんじゃねーの?」

さやか「うん、でも転校生がいる限り絶望しないと思う……アレに比べればマシってね」

まどか「ほむらちゃん……私達のために、自ら犠牲になるなんて……」

ほむ夫「全部あなたのせいでしょ!」

99: 2012/01/09(月) 23:43:21.56 ID:O2+wRpbD0
マミ「さぁ、これから二人で愛を育んでいきましょう!」

ほむ夫「ダーーーーーーーッシュ!」

マミ「あ、待ってよほむ夫くん!」

まどか「ウェヒヒ、お幸せに!」

さやか「杏子、何か食べにでもいこうか……」

杏子「あぁ、そうだな……」

QB「わけがわからないよ」



天国のお父さんお母さん、元気ですか?

私、巴マミは……好きな人が、できました。

マミ「ほむ夫く~ん!」

ほむ夫「こんなの絶対おかしいわよおおおおおおお!」

END

100: 2012/01/09(月) 23:45:12.15 ID:KUmYC+BaP

素晴らしく酷い話だったww

101: 2012/01/09(月) 23:46:10.93 ID:yaBIJTvg0

引用: マミ「彼氏が欲しいわ!」